(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-05
(45)【発行日】2025-03-17
(54)【発明の名称】新規事業の創出を支援するためのシステム、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250306BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2024206064
(22)【出願日】2024-11-27
【審査請求日】2024-12-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523194330
【氏名又は名称】株式会社eiicon
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】富田 直
(72)【発明者】
【氏名】中村 亜由子
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-098122(JP,A)
【文献】特開2019-061471(JP,A)
【文献】特開2002-150035(JP,A)
【文献】村田 宗一郎,コラム 中小企業でも取り組めるオープンイノベーション,SC JAPAN TODAY 第559号 ,一般社団法人日本ショッピングセンター協会,2023年06月01日,pp.50-51
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
新規事業の創出を支援するためのシステムであって、
新規事業を起こしたい第1事業者から利用登録を受け付ける手段と、
登録した前記第1事業者の端末に、少なくとも前記第1事業者の強みおよび共創に対するニーズを尋ねる第1質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1質問に対する第1回答を取得し、取得した第1回答に基づいて事業化に向けた取り組みの指針となるベースコンセプトを作成し、作成したベースコンセプトを前記第1事業者の端末に表示する手段と、
前記第1事業者の端末に、共創プロフィールを作成するための第2質問を表示するとともに、前記ベースコンセプトの内容に応じて前記第2質問のうちの1または複数の項目に対して自動的に回答を入力することが可能な第1リンクを表示し、前記第1事業者の端末から、前記第2質問に対する第2回答を取得し、取得した第2回答に基づいて前記第1事業者の共創プロフィールを作成してデータベースに登録する手段と、
前記第1事業者の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、当該共創プロフィールを作成した第2事業者に対してメッセージを送信することが可能な第2リンクとともに、前記第1事業者の端末に表示する手段と、
前記第1事業者が前記第2リンクを介して前記第2事業者にメッセージを送信したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との面談の日程調整およびオンライン面談を実施することが可能な第3リンクを表示する手段と、
前記第1事業者が前記第3リンクを介して前記第2事業者との面談を実施したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との共創事業計画を作成するための第3質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第3質問に対する第3回答を取得し、取得した第3回答に基づいて共創事業計画を作成し、作成した共創事業計画を、前記第2事業者に対して送信する手段と、
を備えたシステム。
【請求項2】
前記第1事業者の端末に、事業化の目標期日の設定を求める第1画面を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1画面を介して設定された目標期日を取得し、取得した目標期日に基づいて、各月ごとに実施しなければならない項目であって、少なくとも他の事業者に対するメッセージ送信数、返信数および面談数の各々の目標数値を算出し、算出された各項目の目標数値を、前記第1事業者の端末に表示する手段と、
をさらに備えた請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
新規事業を起こしたい第3事業者を支援する支援会社から利用登録を受け付ける手段と、
登録した前記支援会社の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、前記支援会社の端末に送信する手段と、
をさらに備えた請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
新規事業の創出を支援するための、コンピュータが実行する方法であって、
新規事業を起こしたい第1事業者から利用登録を受け付けるステップと、
登録した前記第1事業者の端末に、少なくとも前記第1事業者の強みおよび共創に対するニーズを尋ねる第1質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1質問に対する第1回答を取得し、取得した第1回答に基づいて事業化に向けた取り組みの指針となるベースコンセプトを作成し、作成したベースコンセプトを前記第1事業者の端末に表示するステップと、
前記第1事業者の端末に、共創プロフィールを作成するための第2質問を表示するとともに、前記ベースコンセプトの内容に応じて前記第2質問のうちの1または複数の項目に対して自動的に回答を入力することが可能な第1リンクを表示し、前記第1事業者の端末から、前記第2質問に対する第2回答を取得し、取得した第2回答に基づいて前記第1事業者の共創プロフィールを作成してデータベースに登録するステップと、
前記第1事業者の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、当該共創プロフィールを作成した第2事業者に対してメッセージを送信することが可能な第2リンクとともに、前記第1事業者の端末に表示するステップと、
前記第1事業者が前記第2リンクを介して前記第2事業者にメッセージを送信したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との面談の日程調整およびオンライン面談を実施することが可能な第3リンクを表示するステップと、
前記第1事業者が前記第3リンクを介して前記第2事業者との面談を実施したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との共創事業計画を作成するための第3質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第3質問に対する第3回答を取得し、取得した第3回答に基づいて共創事業計画を作成し、作成した共創事業計画を、前記第2事業者に対して送信するステップと、
を含む方法。
【請求項5】
前記第1事業者の端末に、事業化の目標期日の設定を求める第1画面を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1画面を介して設定された目標期日を取得し、取得した目標期日に基づいて、各月ごとに実施しなければならない項目であって、少なくとも他の事業者に対するメッセージ送信数、返信数および面談数の各々の目標数値を算出し、算出された各項目の目標数値を、前記第1事業者の端末に表示するステップと、
をさらに含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
新規事業を起こしたい第3事業者を支援する支援会社から利用登録を受け付けるステップと、
登録した前記支援会社の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、前記支援会社の端末に送信するステップと、
をさらに含む請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
新規事業の創出を支援するためのプログラムであって、
新規事業を起こしたい第1事業者から利用登録を受け付けるステップと、
登録した前記第1事業者の端末に、少なくとも前記第1事業者の強みおよび共創に対するニーズを尋ねる第1質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1質問に対する第1回答を取得し、取得した第1回答に基づいて事業化に向けた取り組みの指針となるベースコンセプトを作成し、作成したベースコンセプトを前記第1事業者の端末に表示するステップと、
前記第1事業者の端末に、共創プロフィールを作成するための第2質問を表示するとともに、前記ベースコンセプトの内容に応じて前記第2質問のうちの1または複数の項目に対して自動的に回答を入力することが可能な第1リンクを表示し、前記第1事業者の端末から、前記第2質問に対する第2回答を取得し、取得した第2回答に基づいて前記第1事業者の共創プロフィールを作成してデータベースに登録するステップと、
前記第1事業者の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、当該共創プロフィールを作成した第2事業者に対してメッセージを送信することが可能な第2リンクとともに、前記第1事業者の端末に表示するステップと、
前記第1事業者が前記第2リンクを介して前記第2事業者にメッセージを送信したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との面談の日程調整およびオンライン面談を実施することが可能な第3リンクを表示するステップと、
前記第1事業者が前記第3リンクを介して前記第2事業者との面談を実施したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との共創事業計画を作成するための第3質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第3質問に対する第3回答を取得し、取得した第3回答に基づいて共創事業計画を作成し、作成した共創事業計画を、前記第2事業者に対して送信するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項8】
前記第1事業者の端末に、事業化の目標期日の設定を求める第1画面を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1画面を介して設定された目標期日を取得し、取得した目標期日に基づいて、各月ごとに実施しなければならない項目であって、少なくとも他の事業者に対するメッセージ送信数、返信数および面談数の各々の目標数値を算出し、算出された各項目の目標数値を、前記第1事業者の端末に表示するステップと、
を前記コンピュータにさらに実行させる請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
新規事業を起こしたい第3事業者を支援する支援会社から利用登録を受け付けるステップと、
登録した前記支援会社の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、前記支援会社の端末に送信するステップと、
を前記コンピュータにさらに実行させる請求項7または8に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規事業の創出を支援するためのシステム、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、企業間のマッチングを図る情報処理装置が開示されている。この情報処理装置は、複数の大企業毎に、人材についての1以上の属性を示す情報を、大企業情報としてそれぞれ取得するとともに、ベンチャー企業の目標又は課題を示す情報を、ベンチャー情報として取得し、複数の大企業のそれぞれの大企業情報の中からベンチャー情報に適合するものを抽出して、匿名でベンチャー企業に提示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
新規事業を起こしたい事業者が、オープンイノベーションを実践し、事業化まで実現することを支援できる技術を提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様に係る、新規事業の創出を支援するためのシステムは、
新規事業を起こしたい第1事業者から利用登録を受け付ける手段と、
登録した前記第1事業者の端末に、少なくとも前記第1事業者の強みおよび共創に対するニーズを尋ねる第1質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1質問に対する第1回答を取得し、取得した第1回答に基づいて事業化に向けた取り組みの指針となるベースコンセプトを作成し、作成したベースコンセプトを前記第1事業者の端末に表示する手段と、
前記第1事業者の端末に、共創プロフィールを作成するための第2質問を表示するとともに、前記ベースコンセプトの内容に応じて前記第2質問のうちの1または複数の項目に対して自動的に回答を入力することが可能な第1リンクを表示し、前記第1事業者の端末から、前記第2質問に対する第2回答を取得し、取得した第2回答に基づいて前記第1事業者の共創プロフィールを作成してデータベースに登録する手段と、
前記第1事業者の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、当該共創プロフィールを作成した第2事業者に対してメッセージを送信することが可能な第2リンクとともに、前記第1事業者の端末に表示する手段と、
前記第1事業者が前記第2リンクを介して前記第2事業者にメッセージを送信したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との面談の日程調整およびオンライン面談を実施することが可能な第3リンクを表示する手段と、
前記第1事業者が前記第3リンクを介して前記第2事業者との面談を実施したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との共創事業計画を作成するための第3質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第3質問に対する第3回答を取得し、取得した第3回答に基づいて共創事業計画を作成し、作成した共創事業計画を、前記第2事業者に対して送信する手段と、
を備える。
【0006】
このような態様によれば、新規事業を起こしたい事業者は、本システムを活用することで、共創におけるパートナー探索、マッチング、面談、計画立案など、一連の事業化プロセスのサポートを受けることができる。これにより、新規事業を起こしたい事業者が、オープンイノベーションを実践し、事業化まで実現することを支援することが可能となる。
【0007】
本発明の第2の態様に係るシステムは、第1の態様に係るシステムであって、
前記第1事業者の端末に、事業化の目標期日の設定を求める第1画面を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1画面を介して設定された目標期日を取得し、取得した目標期日に基づいて、各月ごとに実施しなければならない項目であって、少なくとも他の事業者に対するメッセージ送信数、返信数および面談数の各々の目標数値を算出し、算出された各項目の目標数値を、前記第1事業者の端末に表示する手段と、
をさらに備える。
【0008】
このような態様によれば、事業化の目標期日が明確に設定され、目標達成に向けてのマイルストーンにおける具体的な数値が、設定された目標期日からの逆算で決定されて可視化されるため、新規事業を起こしたい事業者は、目標達成に向けて全体像を見渡して計画的に取り組むことが可能となる。
【0009】
本発明の第3の態様に係るシステムは、第1または2の態様に係るシステムであって、
新規事業を起こしたい第3事業者を支援する支援会社から利用登録を受け付ける手段と、
登録した前記支援会社の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、前記支援会社の端末に送信する手段と、
をさらに備える。
【0010】
本発明の第4の態様に係る、新規事業の創出を支援するための方法は、コンピュータが実行する方法であって、
新規事業を起こしたい第1事業者から利用登録を受け付けるステップと、
登録した前記第1事業者の端末に、少なくとも前記第1事業者の強みおよび共創に対するニーズを尋ねる第1質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1質問に対する第1回答を取得し、取得した第1回答に基づいて事業化に向けた取り組みの指針となるベースコンセプトを作成し、作成したベースコンセプトを前記第1事業者の端末に表示するステップと、
前記第1事業者の端末に、共創プロフィールを作成するための第2質問を表示するとともに、前記ベースコンセプトの内容に応じて前記第2質問のうちの1または複数の項目に対して自動的に回答を入力することが可能な第1リンクを表示し、前記第1事業者の端末から、前記第2質問に対する第2回答を取得し、取得した第2回答に基づいて前記第1事業者の共創プロフィールを作成してデータベースに登録するステップと、
前記第1事業者の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、当該共創プロフィールを作成した第2事業者に対してメッセージを送信することが可能な第2リンクとともに、前記第1事業者の端末に表示するステップと、
前記第1事業者が前記第2リンクを介して前記第2事業者にメッセージを送信したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との面談の日程調整およびオンライン面談を実施することが可能な第3リンクを表示するステップと、
前記第1事業者が前記第3リンクを介して前記第2事業者との面談を実施したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との共創事業計画を作成するための第3質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第3質問に対する第3回答を取得し、取得した第3回答に基づいて共創事業計画を作成し、作成した共創事業計画を、前記第2事業者に対して送信するステップと、
を含む。
【0011】
本発明の第5の態様に係る方法は、第4の態様に係る方法であって、
前記第1事業者の端末に、事業化の目標期日の設定を求める第1画面を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1画面を介して設定された目標期日を取得し、取得した目標期日に基づいて、各月ごとに実施しなければならない項目であって、少なくとも他の事業者に対するメッセージ送信数、返信数および面談数の各々の目標数値を算出し、算出された各項目の目標数値を、前記第1事業者の端末に表示するステップと、
をさらに含む。
【0012】
本発明の第6の態様に係る方法は、第4または5の態様に係る方法であって、
新規事業を起こしたい第3事業者を支援する支援会社から利用登録を受け付けるステップと、
登録した前記支援会社の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、前記支援会社の端末に送信するステップと、
をさらに含む。
【0013】
本発明の第7の態様に係る、新規事業の創出を支援するためのプログラムは、
新規事業を起こしたい第1事業者から利用登録を受け付けるステップと、
登録した前記第1事業者の端末に、少なくとも前記第1事業者の強みおよび共創に対するニーズを尋ねる第1質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1質問に対する第1回答を取得し、取得した第1回答に基づいて事業化に向けた取り組みの指針となるベースコンセプトを作成し、作成したベースコンセプトを前記第1事業者の端末に表示するステップと、
前記第1事業者の端末に、共創プロフィールを作成するための第2質問を表示するとともに、前記ベースコンセプトの内容に応じて前記第2質問のうちの1または複数の項目に対して自動的に回答を入力することが可能な第1リンクを表示し、前記第1事業者の端末から、前記第2質問に対する第2回答を取得し、取得した第2回答に基づいて前記第1事業者の共創プロフィールを作成してデータベースに登録するステップと、
前記第1事業者の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、当該共創プロフィールを作成した第2事業者に対してメッセージを送信することが可能な第2リンクとともに、前記第1事業者の端末に表示するステップと、
前記第1事業者が前記第2リンクを介して前記第2事業者にメッセージを送信したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との面談の日程調整およびオンライン面談を実施することが可能な第3リンクを表示するステップと、
前記第1事業者が前記第3リンクを介して前記第2事業者との面談を実施したのち、前記第1事業者の端末に、前記第2事業者との共創事業計画を作成するための第3質問を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第3質問に対する第3回答を取得し、取得した第3回答に基づいて共創事業計画を作成し、作成した共創事業計画を、前記第2事業者に対して送信するステップと、
をコンピュータに実行させる。
【0014】
本発明の第8の態様に係るプログラムは、第7の態様に係るプログラムであって、
前記第1事業者の端末に、事業化の目標期日の設定を求める第1画面を表示し、前記第1事業者の端末から、前記第1画面を介して設定された目標期日を取得し、取得した目標期日に基づいて、各月ごとに実施しなければならない項目であって、少なくとも他の事業者に対するメッセージ送信数、返信数および面談数の各々の目標数値を算出し、算出された各項目の目標数値を、前記第1事業者の端末に表示するステップと、
を前記コンピュータにさらに実行させる。
【0015】
本発明の第9の態様に係るプログラムは、第7または8の態様に係るプログラムであって、
新規事業を起こしたい第3事業者を支援する支援会社から利用登録を受け付けるステップと、
登録した前記支援会社の端末から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得し、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを前記データベースから検索し、検索された共創プロフィールを、前記支援会社の端末に送信するステップと、
を前記コンピュータにさらに実行させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、新規事業を起こしたい事業者が、オープンイノベーションを実践し、事業化まで実現することを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、一実施の形態に係る情報処理システムの全体構成を示す図である。
【
図2】
図2は、新規事業創出支援システムの概略的な構成を示す図である。
【
図3】
図3は、新規事業創出支援システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、新規事業創出支援システムの動作の別の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図11】
図11は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図12】
図12は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図13】
図13は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図14】
図14は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図15】
図15は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図16】
図16は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図17】
図17は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図18】
図18は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図19】
図19は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【
図20】
図20は、第1事業者の端末に表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の説明および以下の説明で用いる図面では、同一に構成され得る部分について、同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
【0019】
(装置の構成)
図1は、一実施の形態に係る情報処理システム1の全体構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、新規事業創出支援システム2と、事業者端末31、32と、支援会社端末4とを有している。新規事業創出支援システム2および各端末31、32、4は、インターネット等のネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。ネットワークは、有線回線と無線回線のいずれでもよく、回線の種類や形態は問わない。なお、新規事業創出支援システム2および各端末31、32、4の少なくとも一部は、コンピュータにより実現される。
【0020】
このうち事業者端末31、32は、新規事業を起こしたい事業者(以下、単に「事業者」ということがある。)が使用する端末装置であり、支援会社端末4は、新規事業を起こしたい事業者を支援する支援会社が使用する端末装置である。事業者端末31、32および支援会社端末4としては、たとえば、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル端末、ノートブックコンピュータ、またはデスクトップコンピュータなどの電子機器が用いられる。なお、
図1に示す例では、第1事業者が使用する第1事業者端末31と第2事業者が使用する第2事業者端末32の2つを代表して示しているが、事業者端末の数は2つに限定されるものではなく、3つ以上であってもよい。また、
図1に示す例では、第3事業者を支援する支援会社が使用する支援会社端末4の1つを代表して示しているが、支援会社端末の数は1つに限定されるものではなく、2つ以上であってもよい。
【0021】
次に、新規事業創出支援システム2について詳しく説明する。
図2は、新規事業創出支援システム2の概略的な構成を示す図ある。なお、同図において、各機能を行う機能部は、それぞれ各機能を行う手段ということができる。
【0022】
図2に示すように、新規事業創出支援システム2は、サーバであり、通信部21と、制御部22と、記憶部23とを有している。各部21~23は、バスやネットワークを介して互いに通信可能に接続されている。
【0023】
このうち通信部21は、新規事業創出支援システム2と外部のネットワークとの間の通信インターフェースである。通信部21は、インターネット等の外部のネットワークを介して新規事業創出支援システム2と各端末31、32、4との間で情報を送受信する。
【0024】
記憶部23は、たとえばフラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性データストレージである。記憶部23には、制御部22が取り扱う各種データが記憶される。たとえば、記憶部23は、共創プロフィールデータベース23aと、事業者データベース23bと、支援会社データベース23cとを含んでいる。
【0025】
事業者データベース23bには、後述する登録受付部22aが利用登録を受け付けた各事業者の情報(たとえば利用登録時に各事業者が入力した情報)が記憶されている。各事業者の情報は、法人名(または自治体名)、住所、ホームページのURL、従業員規模、担当者の役職、電話番号、担当者名、メールアドレスのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。事業者データベース23bには、事業者ごとに、後述するベースコンセプト作成部22cにより作成されたベースコンセプトの情報がさらに記憶されていてもよい。また、事業者データベース23bには、事業者ごとに、当該事業者が共創パートナーの候補として検討している別の事業者に関する情報がさらに記憶されていてもよい。
【0026】
共創プロフィールデータベース23aには、後述する共創プロフィール作成支援部22dにより登録される共創プロフィールの情報が、当該共創プロフィールを作成した事業者の情報と関連付けて記憶されている。
【0027】
支援会社データベース23cには、後述する第2登録受付部22hが利用登録を受け付けた各支援会社の情報(たとえば利用登録時に各支援会社が入力した情報)が記憶されている。各支援会社の情報は、法人名(または自治体名)、住所、ホームページのURL、従業員規模、担当者の役職、電話番号、担当者名、メールアドレスのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。
【0028】
なお、記憶部23は、物理的には、必ずしも新規事業創出支援システム2内に設けられていなくてもよく、記憶部23の一部または全部は、外部のネットワークを介して新規事業創出支援システム2と通信可能に接続された別の装置(たとえばクラウドストレージ)内に設けられていてもよい。
【0029】
図2に示すように、制御部22は、登録受付部22aと、目標設定部22bと、ベースコンセプト作成支援部22cと、共創プロフィール作成支援部22dと、マッチング支援部22eと、面談支援部22fと、計画立案支援部22gと、第2登録受付部22hと、共創プロフィール検索部22iとを有している。これらの各部22a~22iは、新規事業創出支援システム2内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよい。
【0030】
登録受付部22aは、新規事業を起こしたい事業者から利用登録を受け付ける。たとえば、第1事業者が第1事業者端末31を操作して会員登録のウェブページにアクセスすると、登録受付部22aは、
図5を参照し、会員登録画面を第1事業者端末31に送信して表示させる。第1事業者が第1事業者端末31上で法人名(または自治体名)、住所、ホームページのURL、従業員規模、担当者の役職、電話番号、担当者名、メールアドレスを入力したのち、会員登録画面に表示された「登録する」のボタンをタップ(またはクリック)すると、登録受付部22aは、第1事業者から入力された情報を事業者データベース23bに記憶することにより、利用登録を受け付ける。
【0031】
目標設定部22bは、登録受付部22aによる第1事業者の利用登録が完了した後、
図6を参照し、第1事業者端末31に、事業化の目標期日の設定を求める第1画面を送信して表示させる。第1事業者が第1事業者端末31上で開始期日(開始タイミング)および目標期日(事業化タイミング)を設定すると、目標設定部22bは、第1事業者端末31から、第1画面を介して設定された開始期日および目標期日を取得し、取得した開始期日および目標期日に基づいて、予め定められたルール(たとえば開始期日から目標期日までの日数と各項目の数値との関係性を規定する対応表や計算式)に従って、各月ごとに実施しなければならない項目であって、少なくとも他の事業者に対するメッセージ送信数、返信数および面談数の各々の目標数値を算出する。そして、
図7および
図8を参照し、目標設定部22bは、算出された各項目の目標数値を、第1事業者端末31に送信して表示させる。なお、
図7および
図8に示す例では、各月ごとに実施しなければならない項目は、メッセージ送信数、返信数、初回面談ン数、継続面談・交渉数、共創合意数、共創開始数の7つの項目が示されているが、7つに限定されるものではなく、6つ以下または8つ以上であってもよい。目標設定部22bは、
図7に示すように、算出された各項目の目標数値をグラフ(図示された例では積み上げ棒グラフ)で表示してもよいし、
図8に示すように、文字(数字)で表示してもよい。目標期日までの各月ごとに実施しなければならない各項目の具体的な数値が可視化されることで、ユーザは、目標達成に向けて全体像を見渡して計画的に取り組むことが可能となる。
【0032】
ベースコンセプト作成支援部22cは、
図9および
図10を参照し、第1事業者端末31に、少なくとも第1事業者の強みおよび共創に対するニーズを尋ねる質問(第1質問)を送信して表示させる。たとえば、ベースコンセプト作成支援部22cは、
図9に示すように、ベースコンセプト作成画面(初期画面)を第1事業者端末31に送信して表示させ、第1事業者が第1事業者端末31を操作して、初期画面上に表示された「設問に進む」のボタンをタップ(またはクリック)すると、ベースコンセプト作成支援部22cは、
図10に示すように、第1質問を第1事業者端末31に送信して表示させる。第1事業者が第1事業者端末31上で、第1質問に対する回答(第1回答)を入力したのち「保存して次に進む」のボタンをタップ(またはクリック)すると、ベースコンセプト作成支援部22cは、第1事業者端末31から第1質問に対する第1回答を取得する。そして、第1事業者端末31から予め用意されている全ての質問に対する回答が取得されると、
図11を参照し、ベースコンセプト作成支援部22cは、取得した回答に基づいて事業化に向けた取り組みの指針となるベースコンセプトを作成し、作成したベースコンセプトを第1事業者端末31に送信して表示させる。第1事業者は、第1事業者端末31に表示される複数の質問(第1質問)に順番に回答していくだけで、自社の強みや共創に対するニーズなどをベースコンセプトとして明文化して整理することができ、自社について深く理解することができる。
【0033】
共創プロフィール作成支援部22dは、
図12を参照し、第1事業者端末31に、共創プロフィール(PRページ)を作成するための第2質問51を表示する。第2質問51は、たとえば、基本情報(基本情報、従業員情報など)、自社についての情報(自社特徴、提供リソースなど)、共創イメージ(共創タイトル、解決したい課題など)、探したいタグ(ビジネス領域、課題など)のうちの1つまたは2つ以上を含んでいてもよい。ベースコンセプト作成部22cによるベースコンセプトの作成が完了している場合には、共創プロフィール作成支援部22dは、作成されたベースコンセプトの内容に応じて第2質問のうちの1または複数の項目(図示された例では、自社特徴、提供リソース、解決したい課題、実現したいこと、課題(探したいタグ)の各項目)に対して自動的に回答を入力することが可能な第1リンク52(図示された例では「自動設定する」のボタン)を表示する。第1事業者は、第1リンク52(「自動設定する」のボタン)をタップ(またはクリック)することで、第2質問のうちの1または複数の項目に対して、作成したベースコンセプトの内容に応じて自動的に回答を入力することができる。共創プロフィール作成支援部22dは、第1事業者端末31から、第2質問の各項目に対する回答を取得すると、
図13を参照し、取得した回答に基づいて第1事業者の共創プロフィール(PRページ)を作成し、第1事業者端末31に送信して表示させる。また、共創プロフィール作成支援部22dは、作成された共創プロフィールの情報を、当該共創プロフィールを作成した事業者の情報と関連付けて、共創プロフィールデータベース23aに登録する。
【0034】
マッチング支援部22eは、
図14を参照し、第1事業者端末31に、共創パートナーの候補を検索するための検索画面を送信して表示させる。マッチング支援部22eは、検索画面を介して、第1事業者端末31から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件(たとえば、フリーワード、企業規模、ビジネス領域、共創目的、所在地、設立年、企業ステージ、従業員数など)を取得すると、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを共創プロフィールデータベース23aから検索する。そして、マッチング支援部22eは、
図15を参照し、検索された共創プロフィールを、当該共創プロフィールを作成した第2事業者に対してメッセージを送信することが可能な第2リンク53(図示された例では「メッセージ」のボタン)とともに、第1事業者端末31に送信して表示させる。第1事業者は、第2リンク53(「メッセージ」のボタン)をタップ(またはクリック)することで、
図16を参照し、メッセージ作成・送信画面に遷移し、共創パートナーの候補となる第2事業者に対して容易にメッセージを送信してアプローチすることができる。
【0035】
図15を参照し、第1事業者が第1事業者端末31上で、検索された共創プロフィールに表示されている第2リンク53(「メッセージ」のボタン)または「お気に入り」のボタンをタップ(またはクリック)すると、マッチング支援部22eは、
図17を参照し、当該共創プロフィールを作成した第2事業者の情報を、第1事業者の検討企業一覧を表示するマイページに追加する。
【0036】
面談支援部22fは、第1事業者が第2リンク53を介して第2事業者にメッセージを送信したのち、
図17を参照し、第1事業者端末31に表示されている検討企業一覧のマイページ上に、第2事業者との面談の日程調整を実施することが可能な第3リンク53(図示された例では「面談日を調整する」の文字列)を表示する。第1事業者は、第3リンク53(「面談日を調整する」の文字列)をタップ(またはクリック)することで、
図18を参照し、面談日程調整画面に遷移し、第2事業者に対して面談の候補日を容易に送信して日程調整を行うことができる。
【0037】
面談支援部22fは、第2事業者との間で面談の日程が確定したのち、
図19を参照し、第1事業者端末31に表示されている検討企業一覧のマイページ上に、第2事業者とのオンライン面談を実施することが可能な第4リンク54(図示された例では「面談ルームに入室する」のボタン)を表示する。第1事業者は、第4リンク54(「面談ルームに入室する」の文字列)をタップ(またはクリック)することで、ビデオ開示システムを利用したオンライン面談の画面に遷移し、第2事業者との面談を容易に実施することができる。
【0038】
計画立案支援部22gは、第1事業者が第4リンク54を介して第2事業者との面談を実施したのち、
図20を参照し、第1事業者端末31に表示されている検討企業一覧のマイページ上に、「共創事業計画書ツールを使用して事業計画を作成する」のボタンを表示する。第1事業者が第1事業者端末31上で、「共創事業計画書ツールを使用して事業計画を作成する」のボタンをタップ(またはクリック)すると、計画立案支援部22gは、第2事業者との共創事業計画を作成するための第3質問(不図示)を第1事業者端末31に送信して表示させる。そして、計画立案支援部22gは、第1事業者端末31から、第3質問に対する第3回答を取得すると、取得した第3回答に基づいて共創事業計画を作成する。第1事業者は、システムが提供する質問(第3質問)に回答していくことで、体系的な共創事業の概要資料(事業計画)を簡単に作成することが可能である。計画立案支援部22gは、作成した共創事業計画を、第2事業者端末32に送信して表示させる。これにより、共創事業計画を作成した第1事業者は、第2事業者と内容のすり合わせを行い、実現可能な形を模索していくことができる。
【0039】
第2登録受付部22hは、新規事業を起こしたい第3事業者を支援する支援会社から利用登録を受け付ける。たとえば、支援会社が支援会社端末4を操作して会員登録のウェブページにアクセスすると、第2登録受付部22hは、会員登録画面を支援会社端末4に送信して表示させる。支援会社が支援会社端末4上で法人名(または自治体名)、住所、ホームページのURL、従業員規模、担当者の役職、電話番号、担当者名、メールアドレスを入力したのち、会員登録画面に表示された「登録する」のボタンをタップ(またはクリック)すると、第2登録受付部22hは、支援会社から入力された情報を支援会社データベース23cに記憶することにより、利用登録を受け付ける。
【0040】
共創プロフィール検索部22iは、登録した支援会社の支援会社端末4に、他の事業者を検索するための検索画面を送信して表示させる。共創プロフィール検索部22iは、検索画面を介して、支援会社端末4から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件(たとえば、フリーワード、企業規模、ビジネス領域、共創目的、所在地、設立年、企業ステージ、従業員数など)を取得すると、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを共創プロフィールデータベース23aから検索する。そして、共創プロフィール検索部22iは、検索された共創プロフィールを、支援会社端末4に送信して表示させる。
【0041】
(動作の一例)
次に、
図3を参照して、新規事業創出支援システム2の動作の一例について説明する。
図3は、新規事業創出支援システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0042】
図3に示すように、まず、登録受付部22aが、新規事業を起こしたい第1事業者から利用登録を受け付ける(ステップS10)。たとえば、第1事業者が第1事業者端末31を操作して会員登録のウェブページにアクセスすると、登録受付部22aは、
図5を参照し、会員登録画面を第1事業者端末31に送信して表示させる。第1事業者が第1事業者端末31上で法人名(または自治体名)等の情報を入力したのち「登録する」のボタンをタップ(またはクリック)すると、登録受付部22aは、第1事業者から入力された情報を事業者データベース23bに記憶することにより、利用登録を受け付ける。
【0043】
次に、目標設定部22bが、事業化の目標期日の設定を行う(ステップS11)。たとえば、
図6を参照し、目標設定部22bは、第1事業者端末31に、事業化の目標期日の設定を求める第1画面を送信して表示させる。第1事業者が第1事業者端末31上で開始期日(開始タイミング)および目標期日(事業化タイミング)を設定すると、目標設定部22bは、第1事業者端末31から、第1画面を介して設定された開始期日および目標期日を取得する。そして、目標設定部22bは、取得した開始期日および目標期日に基づいて、予め定められたルール(たとえば開始期日から目標期日までの日数と各項目の数値との関係性を規定する対応表や計算式)に従って、各月ごとに実施しなければならない項目であって、少なくとも他の事業者に対するメッセージ送信数、返信数および面談数の各々の目標数値を算出し、算出された各項目の目標数値を、第1事業者端末31に送信して表示させる(
図7および
図8参照)。
【0044】
次に、ベースコンセプト作成支援部22cが、ベースコンセプトの作成の支援を行う(ステップS12)。たとえば、
図9および
図10を参照し、ベースコンセプト作成支援部22cは、第1事業者端末31に、少なくとも第1事業者の強みおよび共創に対するニーズを尋ねる質問(第1質問)を送信して表示させ、第1事業者端末31上で、第1質問に対する回答(第1回答)が入力されると、ベースコンセプト作成支援部22cは、第1事業者端末31から第1回答を取得する。そして、第1事業者端末31から予め用意されている全ての質問に対する回答が取得されると、
図11を参照し、ベースコンセプト作成支援部22cは、取得した回答に基づいて事業化に向けた取り組みの指針となるベースコンセプトを作成し、作成したベースコンセプトを第1事業者端末31に送信して表示させる。
【0045】
次いで、共創プロフィール作成支援部22dが、共創プロフィールの作成の支援を行う(ステップS13)。たとえば、
図12を参照し、共創プロフィール作成支援部22dは、第1事業者端末31に、共創プロフィール(PRページ)を作成するための第2質問51を表示するとともに、作成されたベースコンセプトの内容に応じて第2質問のうちの1または複数の項目に対して自動的に回答を入力することが可能な第1リンク52を表示する。そして、第1事業者端末31上で、第2質問の各項目に対する回答(第2回答)が入力されると、共創プロフィール作成支援部22dは、第1事業者端末31から第2回答を取得し、
図13を参照し、取得した回答に基づいて第1事業者の共創プロフィール(PRページ)を作成し、第1事業者端末31に送信して表示させる。また、共創プロフィール作成支援部22dは、作成された共創プロフィールの情報を、当該共創プロフィールを作成した事業者の情報と関連付けて、共創プロフィールデータベース23aに登録する。
【0046】
次に、マッチング支援部22eが、第1事業者から共創パートナーを検索するための検索条件を取得する(ステップS14)。たとえば、
図14を参照し、マッチング支援部22eは、第1事業者端末31に、共創パートナーの候補を検索するための検索画面を送信して表示させ、検索画面を介して、第1事業者端末31から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得する。
【0047】
そして、マッチング支援部22eは、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを共創プロフィールデータベース23aから検索し、
図15を参照し、検索された共創プロフィールを、当該共創プロフィールを作成した第2事業者に対してメッセージを送信することが可能な第2リンク53とともに、第1事業者端末31に送信して表示させる(ステップS15)。第1事業者は、第2リンク53をタップ(またはクリック)することで、
図16を参照し、メッセージ作成・送信画面に遷移することができる。また、
図15を参照し、第1事業者が第1事業者端末31上で、検索された共創プロフィールに表示されている第2リンク53または「お気に入り」のボタンをタップ(またはクリック)すると、マッチング支援部22eは、
図17を参照し、当該共創プロフィールを作成した第2事業者の情報を、第1事業者の検討企業一覧を表示するマイページに追加する。
【0048】
次に、面談支援部22fが、第2事業者との面談の実施を支援する(ステップS16)。たとえば、第1事業者が第2リンク53を介して第2事業者にメッセージを送信したのち、面談支援部22fは、
図17を参照し、第1事業者端末31に表示されている検討企業一覧のマイページ上に、第2事業者との面談の日程調整を実施することが可能な第3リンク53を表示する。第1事業者は、第3リンク53をタップ(またはクリック)することで、
図18を参照し、面談日程調整画面に遷移することができる。次いで、第2事業者との間で面談の日程が確定したのち、面談支援部22fは、
図19を参照し、第1事業者端末31に表示されている検討企業一覧のマイページ上に、第2事業者とのオンライン面談を実施することが可能な第4リンク54を表示する。第1事業者は、第4リンク54をタップ(またはクリック)することで、第2事業者とのビデオ開示システムを利用したオンライン面談の画面に遷移することができる。
【0049】
次に、計画立案支援部22gが、第2事業者との共創事業計画の作成を支援する(ステップS17)。たとえば、第1事業者が第4リンク54を介して第2事業者との面談を実施したのち、計画立案支援部22gは、
図20を参照し、第1事業者端末31に表示されている検討企業一覧のマイページ上に、「共創事業計画書ツールを使用して事業計画を作成する」のボタンを表示する。第1事業者が第1事業者端末31上で、「共創事業計画書ツールを使用して事業計画を作成する」のボタンをタップ(またはクリック)すると、計画立案支援部22gは、第2事業者との共創事業計画を作成するための第3質問(不図示)を第1事業者端末31に送信して表示させ、第1事業者端末31から、第3質問に対する第3回答を取得すると、取得した第3回答に基づいて共創事業計画を作成する。そして、計画立案支援部22gは、作成した共創事業計画を、第2事業者端末32に送信して表示させる。
【0050】
(動作の別例)
次に、
図4を参照して、新規事業創出支援システム2の動作の別の一例について説明する。
図4は、新規事業創出支援システム1の動作の別の一例を示すフローチャートである。
【0051】
図4に示すように、まず、第2登録受付部22hが、新規事業を起こしたい事業者を支援する支援会社から利用登録を受け付ける(ステップS20)。たとえば、支援会社が支援会社端末4を操作して会員登録のウェブページにアクセスすると、第2登録受付部22hは、会員登録画面を支援会社端末4に送信して表示させる。支援会社が支援会社端末4上で法人名(または自治体名)等の情報を入力したのち「登録する」のボタンをタップ(またはクリック)すると、第2登録受付部22hは、支援会社から入力された情報を支援会社データベース23cに記憶することにより、利用登録を受け付ける。
【0052】
次に、共創プロフィール検索部22iが、支援会社から、当該支援会社が支援する第3事業者の共創パートナーを検索するための検索条件を取得する(ステップS21)。たとえば、共創プロフィール検索部22iは、支援会社端末4に、共創パートナーの候補を検索するための検索画面を送信して表示させ、検索画面を介して、支援会社端末4から、他の事業者の共創プロフィールを検索するための検索条件を取得する。
【0053】
そして、共創プロフィール検索部22iは、取得した検索条件を満たす共創プロフィールを共創プロフィールデータベース23aから検索し、検索された共創プロフィールを、支援会社端末4に送信して表示させる(ステップS22)。支援会社は、検索された共創プロフィールを利用して、第3事業者と他の事業者とのマッチングを支援することができる。
【0054】
以上のような実施の形態によれば、新規事業を起こしたい事業者(第1事業者)は、本システムを活用することで、共創におけるパートナー探索、マッチング、面談、計画立案など、一連の事業化プロセスのサポートを受けることができる。これにより、新規事業を起こしたい事業者が、オープンイノベーションを実践し、事業化まで実現することを支援することが可能となる。
【0055】
また、本実施の形態によれば、事業化の目標期日が明確に設定され、目標達成に向けてのマイルストーンにおける具体的な数値が、設定された目標期日からの逆算で決定されて可視化されるため、新規事業を起こしたい事業者は、目標達成に向けて全体像を見渡して計画的に取り組むことが可能となる。
【0056】
なお、上述した実施の形態の記載および図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載または図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。上述した実施の形態の構成要素は、発明の主旨を逸脱しない範囲で任意に組み合わせることが可能である。
【0057】
また、上述した実施の形態に係る新規事業創出支援システム2は1つまたは複数のコンピュータによって構成され得るが、1つまたは複数のコンピュータに新規事業創出支援システム2を実現させるためのプログラム及び当該プログラムを非一時的(non-transitory)に記録したコンピュータ読取可能な記録媒体も、本件の保護対象である。
【符号の説明】
【0058】
1 情報処理システム
2 新規事業創出支援システム
21 通信部
22 制御部
22a 登録受付部
22b 目標設定部
22c ベースコンセプト作成支援部
22d 共創プロフィール作成支援部
22e マッチング支援部
22f 面談支援部
22g 計画立案支援部
22h 第2登録受付部
22i 共創プロフィール検索部
23 記憶部
23a 共創プロフィールデータベース
23b 事業者データベース
23c 支援会社データベース
31 第1事業者端末
32 第2事業者端末
4 支援会社端末
【要約】
【課題】新規事業を起こしたい事業者が、オープンイノベーションを実践し、事業化まで実現することを支援できる技術を提供する。
【解決手段】新規事業の創出を支援するためのシステムは、新規事業を起こしたい第1事業者から利用登録を受け付ける手段と、登録した第1事業者がベースコンセプトを作成することを支援する手段と、第1新規事業者が共創プロフィールを作成することを支援する手段と、第1新規事業者から取得した検索条件に基づいて他の事業者の共創プロフィールを検索する手段と、第1新規事業者が検索された共創プロフィールを作成した第2事業者と面談することを支援する手段と、第1新規事業者が面談を実施した第2事業者との共創事業計画を作成することを支援する手段と、を備える。
【選択図】
図2