(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-05
(45)【発行日】2025-03-13
(54)【発明の名称】モバイル端末機を利用した決済情報伝達システム及びこれを利用した決済情報伝達方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/32 20120101AFI20250306BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20250306BHJP
【FI】
G06Q20/32 300
G06Q20/20
(21)【出願番号】P 2020191469
(22)【出願日】2020-11-18
【審査請求日】2023-10-31
(31)【優先権主張番号】10-2020-0020635
(32)【優先日】2020-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520452677
【氏名又は名称】オルリンク カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALLINK CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】ギム ギョンドン
【審査官】毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/029739(WO,A1)
【文献】特開2002-183638(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0073365(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
決済情報伝達サーバーが、モバイル端末機から
、モバイル決済用カード番号、販売者端末ID、および決済事業者識別子を含む決済要請メッセージを受信する
段階であって、前記決済事業者識別子は、決済方式を提供する決済事業者の識別子である段階と、
前記決済情報伝達サーバーが、前記販売者端末IDを利用して販売者端末を決定する段階と、
前記決済情報伝達サーバーが、前記決済事業者識別子を利用して対応する決済事業者を識別する段階と、
前記決済情報伝達サーバーが、識別された決済事業者に応じて変化するモバイル決済用カード番号の伝達方式を反映して、前記販売者端末にインストールされている決済ソフトウェアにモバイル決済用カード番号を伝達するための実行内訳を生成する段階であって、
前記実行内訳は、決済ソフトウェアに前記モバイル決済用カード番号を伝達するために前記販売者端末にインストールされているソフトウェアエージェントによって実行され、
前記決済ソフトウェアは、識別された決済事業者専用であり、前記モバイル決済用カード番号を受信し、受信したモバイル決済用カード番号を決済認証サーバーに伝達するように構成されている、段階と、
前記決済情報伝達サーバーが、前記モバイル決済用カード番号および前記実行内訳を含む決済情報伝達メッセージを生成
して、前記決済情報伝達メッセージを
前記販売者端末に送る段階と、
を含むモバイル端末機を利用した決済情報伝達方法。
【請求項2】
前記ソフトウェアエージェントが、前記実行内訳を実行することにより、前記モバイル決済用カード番号を前記決済ソフトウェアに伝達する段階と、
前記販売者端末が、前記モバイル決済用カード番号を前記決済認証サーバーに伝達する段階と、
をさらに含む請求項1に記載のモバイル端末機を利用した決済情報伝達方法。
【請求項3】
前記決済認証サーバーが、前記販売者端末から受信したモバイル決済用カード番号が前記モバイル端末機に伝達された決済用カード番号と一致した場合に、前記販売者端末に伝達されたモバイル決済用カード番号に対応する実際のクレジットカード番号を決済承認サーバーに伝達する段階と、
をさらに含む請求項2に記載の決済情報伝達方法。
【請求項4】
前記決済要請メッセージを受信する前に、
前記モバイル端末機が、使用者によって選択されたカードIDおよび使用者認証情報を含むモバイル決済用カード番号要請メッセージを前記決済認証サーバーに送る段階と、
前記決済認証サーバーが、使用者認証の実行後に前記カードIDに対応するモバイル決済用カード番号を生成し、生成したモバイル決済用カード番号を前記モバイル端末機に伝達する段階と、
前記モバイル端末機が、販売者端末ID格納部から前記販売者端末IDを獲得する段階と、
前記モバイル端末機が、前記販売者端末ID、前記モバイル決済用カード番号、および前記決済事業者識別子を含む前記決済要請メッセージを生成し、前記決済要請メッセージを前記決済情報伝達サーバーに送る段階と、
をさらに含む請求項1に記載の決済情報伝達方法。
【請求項5】
前記販売者端末ID格納部は、NFC(近距離通信:Near Field Communication)タグを含む、請求項2に記載の決済情報伝達方法。
【請求項6】
販売者端末と、
前記販売者端末を識別する販売者端末IDを格納するように構成された販売者端末ID格納部と、
決済情報伝達サーバーであって、
モバイル端末機から、モバイル決済用カード番号、販売者端末ID、および決済事業者識別子を含む決済要請メッセージを受信し、前記決済事業者識別子は、決済方式を提供する決済事業者の識別子であり、
前記販売者端末IDを利用して販売者端末を決定し、
前記決済事業者識別子を利用して対応する決済事業者を識別し、
前記決済情報伝達サーバーが、識別された決済事業者に応じて変化するモバイル決済用カード番号の伝達方式を反映して、前記販売者端末にインストールされている決済ソフトウェアにモバイル決済用カード番号を伝達するための実行内訳を生成し、
前記実行内訳は、決済ソフトウェアに前記モバイル決済用カード番号を伝達するために前記販売者端末にインストールされているソフトウェアエージェントによって実行され、
前記決済ソフトウェアは、識別された決済事業者専用であり、前記モバイル決済用カード番号を受信し、受信したモバイル決済用カード番号を決済認証サーバーに伝達するように構成され、
前記モバイル決済用カード番号および前記実行内訳を含む決済情報伝達メッセージを生成して、前記決済情報伝達メッセージを前記販売者端末に送るように構成された前記決済情報伝達サーバーと、
を含むモバイル端末機を利用した決済情報伝達システム。
【請求項7】
前記販売者端末ID格納部は、NFC(近距離通信:Near Field Communication)タグを含む、請求項6に記載の決済情報伝達システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイル端末機を利用した決済情報伝達システム及びこれを利用した決済情報伝達方法に関するものであり、多様な決済事業者らが提供する複数のスマートフォン決済アプリケーションにもかかわらず効率的に決済情報を伝達できるようにした決済情報伝達システム及びこれを利用した決済情報伝達方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、スマートフォンのような個人用通信端末が広く普及している。スマートフォンのような個人用通信端末は相手方と通信をするための電話機として機能のみならず、インターネット接続、マルチメディアの鑑賞、ひいては決済機能まで遂行するように発展して来ている。
【0003】
特に、スマートフォンが取引に対する決済(payment)機能を提供するようになったことによって、一層便利でありながらも安全な決済に対する需要が増加するようになった。
【0004】
これによって、多様な決済事業者らがオンラインショッピングモールで決済手段を提供するだけでなく、スマートフォンを利用したオフライン売場の決済事業にも進出しているし、これにより決済事業者ごとに多様な決済方式らが登場するようになった。
【0005】
特に、スマートフォンを利用したオフライン決済事業者らが増えることにつれ、決済方式の種類も共に増えるようになったが、これによって多くの問題点らが発生するようになった。
【0006】
すなわち、オフラインでスマートフォンを利用した決済を遂行するためにはスマートフォンに格納された決済情報をPOS(Point Of Sales)のような販売者端末側に送らなければならないが、スマートフォンに格納された決済情報をPOSに送るためのインターフェースが統一されていないので、それぞれの決済事業者ごとに固有のインターフェース装置を通じて決済情報の伝達が行われている。
【0007】
例えば、ある決済事業者は、スマートフォンから決済情報を読み込むために独自のNFCリーダー器を提供するうえ、ある決済事業者は従来のマグネチックカードインフラをそのまま使用するためにMST(Magnetic Secure Transmission)方式を提供している。また、ある決済事業者は、使用者のスマートフォンに表出されたQRコード(登録商標)をリーダー器で読む方法を提供しているし、他の決済事業者は使用者のスマートフォンに表出されたバーコードを読む方法を提供したり、ある決済事業者らはこのような方式を混用したりする。
【0008】
このように、それぞれの決済事業者ごとにスマートフォンと通信するためのインターフェースを独自的に駆逐することによって、使用者らの混乱と不便を加重させているし、このことはスマートフォンを利用した決済市場が成長するのに大きい障害物になっている。
【0009】
さらに、販売者の立場でも新しい決済事業者が登場する度にPOSシステムのソフトウェアをアップグレードしなければならなく、販売者の事業場に勤める店員にそれぞれの決済方式ごとに処理する方式を教育しなければならない問題点がある。
【0010】
したがって、決済事業者の決済方式と関係なくスマートフォンに格納された決済情報を販売者のPOSシステムに伝達して決済を処理できるようにする統一的なインターフェース方式が必要になった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、決済事業者の決済方式と関係なく、使用者端末機に格納された決済情報を販売者の端末側に伝達して決済がなされるようにする決済情報伝達システム及び決済情報伝達方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記技術的課題を解決するための本発明によるモバイル端末機を利用した決済情報伝達方法はモバイル端末機から決済に必要な情報を受信する段階と、前記決済に必要な情報を利用して決済情報伝達メッセージを生成する段階及び前記決済情報伝達メッセージを販売者端末に送る段階と、を含んでなされる。
【0013】
また、前記技術的課題を解決するための本発明によるモバイル端末機を利用した決済情報伝達システムは、販売者端末ID格納部と、前記販売者端末ID格納部から獲得した販売者端末ID情報及びモバイル決済用カード番号を含む決済要請メッセージを送る使用者端末と、前記使用者端末から受信したモバイル決済用カード番号を前記販売者端末IDに対応する販売者端末に送るための決済情報伝達メッセージを生成する決済情報伝達サーバー及び前記決済情報伝達サーバーから受信した決済情報伝達メッセージのモバイルカード用カード番号を決済認証サーバーに送る販売者端末を含んでなされる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、使用者端末を利用したオフライン決済方式において、多様な決済事業者らの決済方式にもかかわらず、単一化された決済システムを通じて決済を処理できるようにする効果がある。
【0015】
従来の各決済事業者らが提供している使用者インターフェース及び決済プロセスをそのまま使用するようにすることで、市場に参加する決済事業者及び使用者らの便宜性が増大される効果がある。
【0016】
オフライン販売店に追加的なリーダー器やスキャナを具備しなくても使用者端末を利用したオフライン決済を遂行することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明において決済アプリケーションをダウンロードする過程の一実施例を示したものである。
【
図2】
図2は、本発明においてモバイル決済用カード番号を獲得する過程の一実施例を示したものである。
【
図3】
図3は、本発明による決済システムの一実施例を示したものである。
【
図4】
図4は、本発明の一実施例によって、決済情報伝達ソフトウェアがPOSシステムで決済情報伝達メッセージによって決済情報伝達を実行する過程を見せてくれるものである。
【
図5】
図5は、本発明の一実施例によって、決済情報伝達ソフトウェアがPOSシステムで決済情報伝達メッセージによって決済情報伝達を実行する過程を見せてくれるものである。
【
図6】
図6は、本発明の一実施例による信号処理図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本発明において決済アプリケーションをダウンロードする過程を示したものである。
【0019】
図1に示されたように、決済事業者(payment service provider)はスマートフォン決済機能を有する決済アプリケーションを開発してアプリケーションサーバーにアップロードする。この時、アップロードされる決済アプリケーションは決済事業者の識別子情報及び決済情報伝送実行ファイルを有する。
【0020】
一方、決済アプリケーションがアプリケーションサーバーに既にアップロードされている場合には決済事業者がアプリケーションサーバーに接続して決済アプリケーションをアップデートする。この時、アップデートされる決済アプリケーションは決済事業者の識別子情報及び決済情報伝送実行ファイルを有する。
【0021】
前記決済情報伝送実行ファイルはスマートフォンアプリケーション内にライブラリ(library)形式で構成されることができる。
【0022】
使用者は自分のスマートフォンを通じてアプリケーションサーバーに接続して前記決済事業者の識別子情報及び決済情報伝送実行ファイルを有する決済アプリケーションをダウンロードして設置することができる。
【0023】
または、既に使用者のスマートフォン内に決済アプリケーションが設置されている場合には、決済アプリケーションが決済事業者の識別子情報及び決済情報伝送実行ファイルを有するように決済アプリケーションをアップデートする。
【0024】
図2は、本発明においてモバイル決済用カード番号を獲得する過程を示したものである。
【0025】
図2に示されたように、使用者がスマートフォン13で決済アプリケーションを実行して使用者認証を遂行すれば、使用者スマートフォン13は決済認証サーバー17に認証情報と共にカードIDを含むモバイル決済用カード番号生成要請メッセージを送る。
【0026】
カードIDは、今後の使用するクレジットカード情報を決済アプリケーションを通じて登録する過程で使用者の実際クレジットカード番号に対応するように生成される。生成されたカードIDは使用者のスマートフォン決済アプリケーション及び決済認証サーバー17に格納される。
【0027】
決済認証サーバー17は、使用者スマートフォン13から伝送された認証情報を利用してモバイル決済用カード番号生成を要請した使用者が正当な使用者であるかの如何を認証し、使用者スマートフォン13から受信したカードIDが登録時に生成されたカードIDと一致するかの如何を確認する。
【0028】
認証及びカードID確認が完了されれば、決済認証サーバー17は使用者のスマートフォン13から受信したカードIDに対応されるモバイル決済用カード番号を生成して格納する。そして、決済認証サーバー17で生成されたモバイル決済用カード番号は使用者スマートフォン13に伝送される。
【0029】
決済認証サーバー17は使用者スマートフォン13から伝送されたモバイル決済用カード番号と販売者端末16から伝送されたモバイル決済用カード番号の一致如何を判断する。一致するのが確認されれば、決済認証サーバー17は受信されたモバイル決済用カード番号に対応する実際カード番号を決済承認サーバー18に送る。
【0030】
前記モバイル決済用カード番号は16桁の数でなされた実際カード番号で6桁の数はそのまま置いて残り10桁数のみを変更して生成することができ、生成されたモバイル決済用カード番号は実際カード番号及びカードIDと対応されるように決済認証サーバー17に格納される。モバイル決済用カード番号は実際カード番号及びカードIDと対応されて取引時ごとに生成されることができるので、決済認証サーバー17には一つの実際カード番号及びカードIDに対応される複数のモバイル決済用カード番号が格納されることができ、今後の取引が取消される場合にはモバイル決済用カード番号に該当する取引を取り消すことで処理するようになる。
【0031】
一方、前記モバイル決済用カード番号は、16桁の数でなされたカード番号の後番号にモバイル決済用カード番号であることを示す別途の識別コードを追加して生成することもできる。
【0032】
表1は、決済認証サーバー17内にモバイル決済用カード番号が格納される方式を示したものである。
【表1】
【0033】
使用者は、決済アプリケーションを利用して決済認証サーバー17に今後の決済に使おうとするクレジットカードを登録することができ、使用者がスマートフォンの決済アプリケーションを利用して決済認証サーバー17に自分のクレジットカードを登録すれば、表1に示すように実際クレジットカード番号に相応するカードIDが生成されて格納される。
【0034】
また、表1に示すように、使用者が複数のクレジットカードを使用することができるので、使用者一人に対して複数のクレジットカード番号が登録されることができ、モバイル決済用カード番号は決済時ごとに生成されることができるので、一つの実際カード番号に対応する複数のモバイル決済用カード番号が生成されて格納されることができる。
【0035】
図3は、本発明による決済システムの一実施例を示したものである。
【0036】
図3に示されたように、本発明の一実施例による決済システムは販売者端末ID格納部14、スマートフォン13、決済情報伝達サーバー15、販売者端末16、決済認証サーバー17及び決済承認サーバー18を含むことができる。
【0037】
販売者端末ID格納部14は販売者端末16ごとに個別的に割り当てされた識別子情報(ID)が格納されている装置であり、どの販売者端末に該当する取引であるかの如何を判断するための情報を提供する装置である。
【0038】
販売者端末16は、一般にオフライン商店に設置されたPOS(Point Of Sale)に該当する。
【0039】
販売者端末ID格納部14は、販売者端末IDを提供するためのものであるので、販売者端末IDを格納することができる単純なバーコードあるいはQRコード(登録商標)であることができるし、近距離通信(Near Field Communication)方式によって販売者端末ID情報を提供することができるパッド形態、あるいはステッカー形態のNFCタグであることもできる。ひいては、スマートフォン通信、スキャニングあるいはリーディング(reading)を通じて販売者端末IDを提供することができる多様な方式も適用することができるが、使用の便宜のためにはNFCタグであることが望ましい。
【0040】
販売者端末ID格納部14は販売者端末16を識別するための販売者端末ID情報を格納していながら、これをスマートフォン13に提供する機能のみを遂行し、どんな情報も販売者端末16の方向に直接伝達しないので、必ず販売者端末ID格納部14が販売者端末16と有線、あるいは無線方式で連結される必要がない。
【0041】
使用者が決済のために自分のスマートフォン13に設置された決済事業者アプリケーションを実行して認証を完了すれば、決済認証サーバー17からスマートフォンにモバイル決済用カード番号が伝送される。
【0042】
そして、使用者は自分のスマートフォン13を利用して販売者端末ID格納部14から販売者端末ID情報を獲得する。例えば、販売者端末ID格納部14がNFC形式である場合に、使用者は自分のスマートフォン13を販売者端末ID格納部14にタグすることで販売者端末ID情報を獲得することができる。
【0043】
使用者のスマートフォン13で実行された決済事業者アプリケーションは、決済情報伝送実行ファイルの実行によって、販売者端末ID情報、決済事業者の識別子情報及びモバイル決済用カード番号が含まれた決済要請メッセージを無線ネットワークを通じて決済情報伝達サーバー15に送る。
【0044】
前記販売者端末ID情報、決済事業者識別子情報とモバイル決済用カード番号は決済要請メッセージを利用して伝送されることが望ましいが、個別に伝送されることができる。
【0045】
この時、無線ネットワークはセルラネットワークあるいは、ワイファイネットワークであることもでき、その他にスマートフォン13が無線で接続することができる他のネットワークであることもできる。
【0046】
決済情報伝達サーバー15が使用者のスマートフォン13から決済要請メッセージを通じて決済事業者の識別子情報を受信すれば、これを利用して決済情報伝達メッセージを生成する。前記決済情報伝達メッセージは使用者のスマートフォンから伝送されたモバイル決済用カード番号を有する。また、決済情報伝達メッセージは販売者端末16に具備された決済情報伝達ソフトウェア19が実行する動作の実行内訳を有する。
【0047】
前記モバイル決済用カード番号と実行内訳は、決済情報伝送メッセージを通じて伝送されることが望ましいが、個別に伝送されることもできる。
【0048】
ここで、決済情報伝達ソフトウェア19は決済情報伝達メッセージに含まれた実行内訳を実行してモバイル決済用カード番号のような決済情報を決済認証サーバー側に伝達するために販売者端末16に具備されたソフトウェアを意味する。
【0049】
一般に、販売者端末16は決済事業者によってあらかじめ決まった方式で決済認証サーバー17に決済情報を伝達するための決済ソフトウェアを具備するが、それぞれの決済事業者が提供した決済ソフトウェアによって決済情報を伝達する方式がお互いに異なる問題点があった。
【0050】
しかし、本発明の販売者端末16に具備された決済情報伝達ソフトウェア19は実行内訳にしたがって決済事業者が提供した決済ソフトウェアは、モバイル決済用カード番号を伝送するようにし、前記実行内訳は決済事業者に応じる決済情報伝達方式を反映して生成されたものであるので、多様な決済事業者に個別的に対応して決済情報を正確に伝達することができる。
【0051】
例えば、多様な決済事業者によって販売者端末16で実行される使用者インターフェース(UI;User Interface)形式などがお互いに異なる場合にも、本発明による決済情報伝達サーバー15は多様な決済事業者の使用者インターフェースに合わせて決済情報が伝達されるようにする実行内訳を生成するので、決済事業者に従って適応的に決済情報を伝達することができるようになる。
【0052】
例えば、決済情報伝達サーバー15が決済事業者の識別子情報を通じて決済事業者が“事業者A”ということを認識した場合、決済情報伝達サーバー15は販売者端末16に具備された決済情報伝達ソフトウェア19が“事業者A”の決済ソフトウェアを実行することによって、決済窓をポップアップさせ、ポップアップされた窓のカード番号入力位置にモバイル決済用カード番号を入力するように実行内訳を生成することができる。
【0053】
あるいは決済情報伝達サーバー15が決済事業者の識別子情報を通じて決済事業者が“事業者B”ということを認識した場合、販売者端末16の決済情報伝達ソフトウェア19が“事業者B”決済窓のカード番号入力位置にモバイル決済用カード番号を入力するようにする実行内訳を生成することができる。
【0054】
決済情報伝達メッセージに含まれる実行内訳は、それぞれの決済事業者の決済情報伝達方式に対応されるように決まって、決済情報伝達サーバー15にあらかじめ格納しておくことができる。
【0055】
したがって、決済事業者が販売者端末16で使用者インターフェース変更などのように決済情報伝達方式を変更するか、あるいは新しい決済事業者が販売者端末16に新しい使用者インターフェースを追加するなどの変更が発生する場合にも、決済情報伝達サーバー15に格納された実行内訳を変更することで、これに対応することができるようになる。
【0056】
表2は、本発明によって決済事業者に相応する実行内訳の一例を示したものである。
【表2】
【0057】
決済情報伝達サーバー15は、表2のような実行内訳及びモバイル決済用カード番号を含む決済情報伝達メッセージを生成して販売者端末16に送る。この時、どの販売者端末16に決済情報伝達メッセージを送るかの如何は使用者のスマートフォン13から受信した販売者端末ID情報によって決められる。
【0058】
前述のように、販売者端末16には決済事業者に相応する決済ソフトウェアに応じる使用者インターフェース窓の表出、窓の特定位置にモバイル決済用カード番号入力など決済情報伝達サーバー15から受信した決済情報伝達メッセージの実行内訳を実行することができる決済情報伝達ソフトウェア19があらかじめ設置されている。
【0059】
このような決済情報伝達ソフトウェア19は販売者がPOSシステムが連結されたネットワークを通じてダウンロードして設置するか、またはフラッシュメモリーのような格納装置からファイルをコピーし、これを実行することで設置することもできる。
【0060】
この時、決済情報伝達ソフトウェア19は、決済情報伝達サーバー15とリンク(link)で連結されたソフトウェアエージェント(software agent)であることが望ましい。ここで、決済情報伝達ソフトウェア19、即ちソフトウェアエージェントは販売者端末に設置された一般的なソフトウェアより優先的に実行される。
【0061】
前記決済情報伝達ソフトウェア19は、決済情報伝達メッセージに含まれた実行内訳を遂行するにおいて、特定のキーボードを押すことと等しい効果を示すようにする仮想入力装置として機能することもできる。
【0062】
前記ソフトウェアエージェントは、決済情報伝達サーバー15とリンクで連結されているので、アップデートが必要な場合には決済情報伝達サーバー15との通信を通じてアップデートを遂行することができる。
【0063】
図4乃至
図5は、本発明の一実施例によって、決済情報伝達ソフトウェア19がPOS端末機16で決済情報を伝達する過程を見せてくれるものである。
【0064】
販売者端末16が決済情報伝達サーバー15から決済情報伝達メッセージを受信すれば、
図4に示すように、決済情報伝達ソフトウェア19が受信された決済情報伝達メッセージに含まれた実行内訳によって決済事業者に相応する決済ソフトウェアを実行してポップアップ窓を活性化させる。
【0065】
続いて、
図5に示すように、販売者端末16の決済情報伝達ソフトウェア19は決済情報伝達メッセージに含まれた実行内訳によってポップアップされた窓のカーソルー位置にモバイル決済用カード番号を伝達する。
【0066】
モバイル決済用カード番号を受信した販売者端末16が決済認証サーバー17にモバイル決済用カード番号を送れば、決済認証サーバー17は販売者端末16から受信したモバイル決済用カード番号と決済認証サーバー17で生成して使用者のスマートフォン13に送ったモバイル決済用カード番号の一致如何を検査する。
【0067】
一致如何が確認されれば、決済認証サーバー17は、該当のモバイル決済用カード番号に対応される実際カード番号情報を決済承認サーバー18に送る。
【0068】
【0069】
図6を参照すれば、使用者のスマートフォン13は決済事業者のモバイル決済アプリケーションをダウンロードするために、アプリケーションサーバーにアプリケーションダウンロード要請を送って(S601)、決済事業者の識別子情報及び決済情報伝送実行ファイルが含まれたモバイル決済アプリケーションをダウンロードして(S602)設置する(S603)。
【0070】
使用者が決済のためにスマートフォンの決済アプリケーションの実行及び使用者認証を遂行すれば(S604)、スマートフォン13の決済アプリケーションは決済認証サーバー17に使用者認証情報及びカードID含むモバイル決済用カード番号生成要請メッセージを送る(S605)。
【0071】
モバイル決済用カード番号生成要請メッセージを受信した決済認証サーバー17は、使用者認証を遂行し(S606)、受信したカードIDに対応されるモバイル決済用カード番号を生成してこれを格納し(S607)、生成されたモバイル決済用カード番号を使用者スマートフォン13に送る(S608)。
【0072】
使用者のスマートフォン13が決済認証サーバー17からモバイル決済用カード番号を受信すれば(S608)、使用者はスマートフォン13を利用して販売者端末ID格納部14から販売者端末ID情報を獲得する(S610)。
【0073】
前記モバイル決済用カード番号を受信段階(S608)と販売者端末ID情報獲得段階(S610)は、相互独立的な段階であるので、販売者端末ID情報獲得(S610)後モバイル決済用カード番号を受信(S608)することもできる。
【0074】
使用者のスマートフォン13に設置されたモバイル決済アプリケーションは、販売者端末ID情報、モバイル決済用カード番号及び決済事業者の識別子情報を含む決済要請メッセージを決済情報伝達サーバー15に送る(S611)。
【0075】
決済情報伝達サーバー15は、決済要請メッセージに含まれた決済事業者の識別子情報に基づいて決済情報伝達ソフトウェア19にモバイル決済用カード番号を正確に伝達するための決済情報伝達メッセージを生成する(S612)。
【0076】
決済情報伝達サーバー15は、決済要請メッセージに含まれた販売者端末ID情報を利用して前記決済情報伝達メッセージをどの販売者端末に送らなければならないかを判断し(S613)、販売者端末IDに該当する販売者端末16に決済情報伝達メッセージを送る(S614)。
【0077】
販売者端末16が決済情報伝達サーバー15から決済情報伝達メッセージを受信すれば、決済情報伝達ソフトウェア19は販売者端末16に設置された決済事業者に対応する決済ソフトウェアを実行して決済窓を活性化させ、定まれた位置にモバイル決済用カード番号を入力するなど決済情報伝達メッセージの実行内訳による動作を遂行する(S615)。
【0078】
販売者端末16は入力されたモバイル決済用カード番号を決済認証サーバー17に送って(S616)、決済認証サーバー17では販売者端末17から受信したモバイル決済用カード番号と決済認証サーバー17で生成して使用者スマートフォン13に送ったモバイル決済用カード番号を比べて一致する場合正常な取引であると判断する(S617)。
【0079】
決済認証サーバー17が正常な取引であることを確認すれば、モバイル決済用カード番号に対応される実際クレジットカード番号を決済承認サーバー18に伝送する。
【符号の説明】
【0080】
11 アプリケーションサーバー
12 決済事業者サーバー
13 使用者のスマートフォン
14 販売者端末ID格納部
15 決済情報伝達サーバー
16 販売者端末
17 決済認証サーバー
18 決済承認サーバー
19 決済情報伝達ソフトウェア