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特許7645050待ち行列待ち時間を決定及び表示するシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-05
(45)【発行日】2025-03-13
(54)【発明の名称】待ち行列待ち時間を決定及び表示するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20250306BHJP
   A63G 33/00 20060101ALI20250306BHJP
   G06Q 10/04 20230101ALI20250306BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63G33/00
G06Q10/04
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020062028
(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公開番号】P2021125188
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2023-03-07
(31)【優先権主張番号】16/783,904
(32)【優先日】2020-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2019年7月2日 実験による公開
(73)【特許権者】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】ニコラス アンソニー パグリッシ
(72)【発明者】
【氏名】ギャレット キャヴィン スートゥラ
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド ジェラード マジダリ
【審査官】松野 広一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-194896(JP,A)
【文献】特表2017-502437(JP,A)
【文献】特開2005-189921(JP,A)
【文献】特表2020-502633(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0321548(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0240176(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0327579(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0260788(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0247331(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A63G 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システムであって、
命令を記憶するメモリと、
前記命令を実行するように構成されたプロセッサと、
を備え、
前記命令は、前記プロセッサに、
待ち行列監視モード入力センサを介して、複数の待ち行列監視モードのうちの1以上の待ち行列監視モードに関係する待ち行列監視モード入力を受信するステップと、
前記待ち行列監視モード入力に基づいて、第1の待ち行列監視モードを前記複数の待ち行列監視モードから選択するステップと、
前記待ち行列監視モード入力に基づいて前記第1の待ち行列監視モードを選択した後、前記第1の待ち行列監視モードを介して第1の入力を受信するステップであって、前記第1の入力は、少なくとも1つの待ち行列の第1の待ち行列特性を示す、ステップと、
前記複数の待ち行列監視モードのうちの第2の待ち行列監視モードを介して第2の入力を受信するステップであって、前記第2の入力は、前記少なくとも1つの待ち行列の第2の待ち行列特性を示し、前記第2の待ち行列監視モードは前記第1の待ち行列監視モードとは異なる、ステップと、
前記第1の待ち行列監視モードに関連付けられた前記第1の待ち行列監視特性を示す前記第1の入力と、前記第2の待ち行列監視モードに関連付けられた前記第2の待ち行列監視特性を示す前記第2の入力とに応じて、前記少なくとも1つの待ち行列に対応する少なくとも1つの推定された待ち行列待ち時間を決定するステップと、
前記少なくとも1つの推定された待ち行列待ち時間を表示装置に出力するステップと、
を実行させる、遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項2】
前記第1の待ち行列監視特性と前記第2の待ち行列監視特性は、1つの待ち行列のみに対応する、
請求項1に記載の遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項3】
前記第1の待ち行列監視特性は、前記少なくとも1つの待ち行列の第1の待ち行列に対応し、前記第2の待ち行列監視特性は、前記少なくとも1つの待ち行列の第2の待ち行列に対応する、
請求項1に記載の遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記命令を実行するように構成され、
前記命令は、前記プロセッサに、
前記第1の入力及び前記第2の入力に対応する複数のデータポイントを受信するステップと、
前記複数のデータポイントをデータ閾値と比較するステップと、
前記データ閾値を満たさない前記複数のデータポイントのデータポイントの第1のサブセットと前記データ閾値を満たす複数のデータポイントのデータポイントの第2のサブセットとを決定するステップと、
前記データ閾値を満たさない前記複数のデータポイントのデータポイントの第1のサブセットを除去するステップと、
前記データポイントの第2のサブセットに基づいて前記少なくとも1つの待ち行列に対応する前記少なくとも1つの推定された待ち行列待ち時間を決定するステップと、
を実行させる、
請求項1に記載の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項5】
前記データ閾値は、以前に決定された待ち行列待ち時間の推定値の一定の割合を含む、
請求項4に記載の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項6】
前記第1の待ち行列監視モードは、無線パーソナルエリアネットワーク(PAN)モードを含み、前記第2の待ち行列監視モードは、カメラモードを含む、
請求項1に記載の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項7】
前記カメラモードは、少なくとも人数カウントカメラモード又は顔認識カメラモードを含む、
請求項6に記載の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項8】
前記第1の待ち行列監視モードは、デバイスタップモード、チケットタップモード、インタラクティブタップモード、又はそれらの任意の組み合わせを含む、
請求項1に記載の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項9】
前記第1の待ち行列監視モードは、赤外線センサモードを含む、
請求項1に記載の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項10】
前記第1の待ち行列監視モードに対応し、前記プロセッサに前記第1の入力を出力するように構成された第1の待ち行列監視デバイスであって、少なくとも無線パーソナルエリアネットワーク(PAN)センサ、カメラ、デバイスタップセンサ、チケットタップセンサ、インタラクティブタップデバイス、又は赤外線センサを含む前記第1の待ち行列監視デバイスと、
前記第2の待ち行列監視モードに対応し、前記プロセッサに前記第2の入力を出力するように構成された第2の待ち行列監視デバイスと、
を備える、
請求項1に記載の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項11】
前記第1の待ち行列監視モードに対応する少なくとも1つのブルートゥースセンサを備え、
前記少なくとも1つのブルートゥースセンサは、前記少なくとも1つのブルートゥースセンサと前記少なくとも1つの待ち行列のゲストのカスタマーインターフェイスデバイス(CID)との間のブルートゥース接続を継続的に監視するように構成されている、
請求項1に記載の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記命令を実行するように構成され、
前記命令は、前記プロセッサに、
少なくとも待ち行列タイプ又はアトラクションタイプに対応する少なくとも1つの追加の待ち行列監視モード入力に基づいて前記複数の待ち行列監視モードから前記第1の待ち行列監視モードを選択するステップを実行させる、
請求項1に記載の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項13】
遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システムであって、
命令を記憶するメモリと、
前記命令を実行するように構成されたプロセッサと、
を備え、
前記命令は、前記プロセッサに、
少なくとも1つの待ち行列監視モード入力センサから、1以上の待ち行列モニタに関係する少なくとも1つの待ち行列監視モード入力を受信するステップと、
前記少なくとも1つの待ち行列監視モード入力に応じて、前記1以上の待ち行列モニタのうちの無線パーソナルエリアネットワーク(PAN)モニタを含む、複数の待ち行列監視モードから第1の待ち行列監視モードを選択するステップと、
前記無線PANモニタを選択した後、前記無線PANモニタから複数の入力を受信するステップであって、前記複数の入力の各入力は、待ち行列の始まりと終わりとの間のそれぞれのカスタマーインターフェイスデバイス(CID)の継続的な無線PAN接続時間を示し、前記待ち行列の第1の待ち行列監視特性を示す、ステップと、
前記複数の待ち行列監視モードのうちの第2の待ち行列監視モードを介して第2の入力を受信するステップであって、前記第2の入力は、前記待ち行列の第2の待ち行列特性を示し、前記第2の待ち行列監視モードは前記第1の待ち行列監視モードとは異なる、ステップと、
前記第1の待ち行列監視モードに関連付けられた前記第1の待ち行列監視特性を示す前記複数の入力と、前記第2の待ち行列監視モードに関連付けられた前記第2の待ち行列監視特性を示す前記第2の入力とに応じて、前記待ち行列に対応する推定された待ち行列待ち時間を決定するステップと、
表示装置に前記推定された待ち行列待ち時間を出力するステップと、
を実行させる、
遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項14】
前記プロセッサは、前記命令を実行するように構成され、
前記命令は、前記プロセッサに、
前記無線PANモニタとは異なるモードタイプを有するモニタから複数の追加入力を受信するステップであって、前記複数の追加入力の各追加入力は、前記待ち行列の待ち行列監視特性を示す、ステップと、
前記複数の入力及び前記複数の追加入力に基づいて、前記待ち行列に対応する前記推定された待ち行列待ち時間を決定するステップと、
を実行させる、
請求項13に記載の遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記命令を実行するように構成され、
前記命令は、前記プロセッサに、
前記推定された待ち行列待ち時間の代わりに、追加の推定された待ち行列待ち時間を計算するための要求を決定するステップと、
前記無線PANモニタとは異なるモードタイプを有するモニタから複数の追加入力を受信するステップであって、前記複数の追加入力の各追加入力は、前記待ち行列の待ち行列監視特性を示す、ステップと、
前記複数の追加入力に基づいて、前記待ち行列に対応する前記追加の推定された待ち行列待ち時間を決定するステップと、
前記表示装置に前記追加の推定された待ち行列待ち時間を出力するステップと、
を実行させる、
請求項13に記載の遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項16】
命令を記憶するメモリと、
前記命令を実行するように構成されたプロセッサと、
を備え、
前記命令は、前記プロセッサに、
待ち行列監視モード入力センサを介して、複数の待ち行列監視モードのうちの1以上の待ち行列監視モードに関係する待ち行列監視モード入力を受信するステップと、
前記待ち行列監視モード入力を受信したことに応じて、第1の待ち行列監視モードを前記複数の待ち行列監視モードから選択するステップと、
前記第1の待ち行列監視モードから、待ち行列の第1の待ち行列監視特性に対応する複数の入力を受信するステップと、
前記第1の待ち行列監視特性の閾値を超える前記複数の入力のうちの入力のサブセットを決定するステップと、
前記複数の待ち行列監視モードのうちの第2の待ち行列監視モードから、前記待ち行列の第2の待ち行列特性を示す第2の入力を受信するステップであって、前記第2の待ち行列監視モードは前記第1の待ち行列監視モードとは異なる、ステップと、
前記第1の待ち行列監視モードに関連付けられた前記第1の待ち行列監視特性に対応する入力の前記サブセットと、前記第2の待ち行列監視モードに関連付けられた前記待ち行列の前記第2の待ち行列監視特性を示す前記第2の入力とに基づいて、前記待ち行列に対応する推定された待ち行列待ち時間を決定するステップと、
表示装置に前記推定された待ち行列待ち時間を出力するステップと、
を実行させる、
遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項17】
前記第1の待ち行列監視特性は、実際の待ち時間に対応し、
前記複数の入力の各入力は、ゲストの前記実際の待ち時間に対応し、
前記閾値は、以前に決定された待ち行列待ち時間の推定値の一定の割合を含む、
請求項16に記載の遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項18】
前記待ち行列監視モード入力センサは、
前記複数の待ち行列監視モードのうちの前記1以上の待ち行列監視モードの停止状態を検出するように構成された電力センサ、又は、
前記複数の待ち行列監視モードのうちの前記1以上の待ち行列監視モードに関係する前記待ち行列監視モード入力に関連付けられた気象関連特性を検出するように構成された気象センサ
を含む、
請求項1に記載の遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項19】
前記少なくとも1つの待ち行列監視モード入力センサは、
前記1以上の待ち行列監視モードの停止状態を検出するように構成された電力センサ、又は、
前記1以上の待ち行列監視モードに関係する前記少なくとも1つの待ち行列監視モード入力に関連付けられた気象関連特性を検出するように構成された気象センサ
を含む、
請求項13に記載の遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【請求項20】
前記待ち行列監視モード入力センサは、
前記複数の待ち行列監視モードのうちの前記1以上の待ち行列監視モードの停止状態を検出するように構成された電力センサ、又は、
前記複数の待ち行列監視モードのうちの前記1以上の待ち行列監視モードに関係する前記待ち行列監視モード入力に関連付けられた気象関連特性を検出するように構成された気象センサ
を含む、
請求項16に記載の遊園地の待ち行列待ち時間の推定及び出力システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
20世紀初頭以来、遊園地(又はテーマパーク)の人気は大いに高まっている。その結果、需要が増加し、それに伴って遊園地に関する競争が増加している。したがって、遊園地にもっと楽しく、インタラクティブなアトラクションを追加することが望ましい。遊園地での時間を通じてゲストを引き付けることは、遊園地事業体の主要な優先事項である。乗り物やショーなどの大きなアトラクションは、遊園地での往来を増やす傾向があるが、訪問中に他のアトラクションとともにゲストが引き付けられ、魅了され、好奇心がそそられるのを維持し、ゲストの体験をより思い出深いものにできる必要がある。さらに、ゲスト体験を改善するために、様々なアトラクションの推定された待ち時間をゲストに正確に知らせるなど、遊園地の期待をゲストに正確に知らせる必要がある。したがって、改善された待ち行列待ち時間の推定と表示の技術が望ましいと認識されている。
【0002】
このセクションは、本技術の様々な態様に関連する可能性のある技術の様々な態様を読者に紹介することを意図しており、それらは以下で説明及び/又は請求される。この議論は、読者に背景情報を提供し、本開示の様々な態様のより良い理解を促進するのに役立つと考えられている。したがって、これらの記述はこの観点で読まれるべきであり、従来技術の自白として読まれるべきではないことを理解されたい。
【発明の概要】
【0003】
以下、当初の特許請求の範囲の主題と同一範囲のいくつかの実施形態を要約する。これらの実施形態は、本開示の範囲を限定するものではなく、むしろ開示するいくつかの実施形態の概要を示すものにすぎない。実際に、本開示は、以下に示す実施形態と同様の又は異なる様々な形態を含むことができる。
【0004】
一実施形態では、遊園地の待ち行列待ち時間推定システムは、命令を記憶するメモリと、命令を実行するように構成されたプロセッサとを含む。命令を実行すると、プロセッサは、第1の待ち行列監視モードを介して第1の入力を受信する。第1の入力は、少なくとも1つの待ち行列の第1の待ち行列監視特性を示す。命令を実行するとまた、プロセッサは第2の待ち行列監視モードを介して第2の入力を受信する。第2の入力は、少なくとも1つの待ち行列の第2の待ち行列監視特性を示し、第2の待ち行列監視モードは第1の待ち行列監視モードとは異なる。命令を実行するとまた、プロセッサは、第1の待ち行列監視特性と第2の待ち行列監視特性とに基づいて、少なくとも1つの待ち行列に対応する少なくとも1つの推定された待ち行列待ち時間を決定する。命令を実行するとまた、プロセッサは、表示装置に、少なくとも1つの推定された待ち行列待ち時間を出力する。
【0005】
一実施形態では、遊園地の待ち行列待ち時間推定システムは、命令を記憶するメモリと、命令を実行するように構成されたプロセッサとを含む。命令を実行すると、プロセッサは、無線パーソナルエリアネットワーク(PAN)モニタから入力を受信する。その入力の各入力は、待ち行列の始まりと終わりとの間のカスタマーインターフェイスデバイス(CID)の継続的な無線PAN接続時間を示す。命令を実行するとまた、プロセッサは、入力に基づいて、待ち行列に対応する推定された待ち行列待ち時間を決定する。命令を実行するとまた、プロセッサは、表示装置に、推定された待ち行列待ち時間を出力する。
【0006】
一実施形態では、遊園地の待ち行列待ち時間推定システムは、命令を記憶するメモリと、命令を実行するように構成されたプロセッサとを含む。命令を実行すると、プロセッサは、待ち行列の待ち行列監視特性に対応する入力を受信し、待ち行列監視特性の閾値を超える入力の入力のサブセットを決定する。命令を実行するとまた、プロセッサは、入力の第1のサブセットに基づいて、待ち行列に対応する推定された待ち行列待ち時間を決定し、表示装置に推定された待ち行列待ち時間を出力する。
【0007】
全体を通じて同じ部分を同じ符号によって示す添付図面を参照しながら以下の詳細な説明を読めば、本開示のこれらの及びその他の特徴、態様及び利点がより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示の実施形態による遊園地アトラクションと待ち行列待ち時間推定システムを含む遊園地の上からの概略図である。
図2図2は、本開示の実施形態による、様々な待ち行列待ち時間特性を受信し、様々なディスプレイに待ち行列待ち時間の推定値を出力するように構成された待ち行列待ち時間推定システムの概略図である。
図3図3は、本開示の実施形態による無線パーソナルエリアネットワーク(PAN)待ち行列監視モードを備えた待ち行列の上から見た図である。
図4図4は、本開示の実施形態によるカメラベースの人数カウント及び/又は顔認識監視モードを備えた待ち行列の上から見た図である。
図5図5は、本開示の実施形態によるデバイス、チケット、及び/又はインタラクティブタップポイント監視モードを備えた待ち行列の上から見た図である。
図6図6は、本開示の実施形態による熱監視モードを備えた待ち行列の上から見た図である。
図7図7は、本開示の実施形態による複数の監視モードを備えた待ち行列の上から見た図である。
図8図8は、本開示の実施形態による待ち行列待ち時間の推定値を決定し出力する方法を示す処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで、添付の図面及び図に示された特定の実施形態を詳細に参照する。以下の詳細な説明では、本開示の完全な理解を提供するために、多くの特定の詳細が記載されている。しかし、これらの特定の詳細なしに実施形態を実施できることは、当業者には明らかであろう。他の例では、実施形態の態様を不必要に曖昧にしないために、周知の方法、手順、構成要素は、詳細に説明されていない。
【0010】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、限定することを意図していない。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用されるように、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことを意図している。本明細書で使用される「及び/又は」の用語は、関連する列挙された項目の1つ又は複数のありとあらゆる可能な組み合わせを指し、包含することも理解されるであろう。本明細書で使用される場合、「含む(includes)」、「含む(including)」、「備える(comprises)」、及び/又は「備える(comprising)」は、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を詳細に記述するが、1又は2以上の他の特徴、整数、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を除外しないことがさらに理解されるであろう。さらに、本明細書で使用される場合、「もし(if)」の用語は、「~するとき(when)」、「~すると(upon)」、又は「決定に応じて」又は「検出に応じて」を意味すると解釈され得る。
【0011】
遊園地の人気は増々高まり、遊園地への入場者数と往来が増加している。したがって、遊園地の様々なアトラクションへの参加を待っているゲストを整理するために、待ち行列が採用される。予期しない待ち行列待ち時間はゲスト体験を損なう可能性がある。そのため、様々なアトラクションの推定された待ち行列待ち時間をゲストに正確に知らせる必要がある。したがって、改善された待ち行列待ち時間の推定と表示の技術が望ましいと現在認識されている。
【0012】
本開示によれば、待ち行列待ち時間推定及び表示システムは、1以上の待ち行列の1以上の待ち行列特性を監視するように構成された1以上の待ち行列監視モード及び待ち行列コントローラを含み得る。コントローラは、待ち行列監視モードから待ち行列特性を示すデータ入力を受信し、データ入力に基づいて推定された待ち行列待ち時間を決定し得る。コントローラは、推定された待ち行列待ち時間を様々なディスプレイパイプライン(pipeline)又はデバイスに出力し得る。推定された待ち行列待ち時間の正確さ及び信頼性を改善するために、コントローラは、いくつかの実施形態では、1以上の特定の待ち行列監視モード及び/又は対応する待ち行列監視特性の改善された正確さ又は信頼性を比較的示唆する入力に基づいて、少なくとも1つの待ち行列に対する複数の待ち行列監視モード又は特定の待ち行列監視モードの1つを選択又は依存し得る。さらに、現在開示されている待ち行列監視モードのタイプは、待ち行列待ち時間の推定値の正確さ及び信頼性を改善し得る。さらに、不正確さ又は信頼できないデータのフィルタリングを含む現在開示された計算は、待ち行列待ち時間の推定値の正確さ及び信頼性を改善し得る。これら及び他の特徴は、図面を参照して以下で詳細に説明される。
【0013】
次に図面を参照する。図1は、遊園地アトラクション12、14、16、18、20、22、24、26及び待ち行列待ち時間推定システム11を含む遊園地10の実施形態の上面概略図である。遊園地アトラクション12、14、16、18、20、22、24、26は、様々なタイプのアトラクションを含み得る。例えば、遊園地アトラクション12は、ジェットコースターを含むことができ、遊園地アトラクション14は、ウォーターライドを含むことができる。遊園地アトラクション16は、ショーを含むことができ、遊園地アトラクション18は、仮想又は拡張現実体験を含むことができる。遊園地アトラクション20は、ドロップタワーを含むことができ、遊園地アトラクション22は、シミュレータを含むことができる。遊園地アトラクション24は、スイングを含むことができ、遊園地アトラクション26は、フードコート又はフードスタンドを含むことができる。他のアトラクションも可能である。
【0014】
各遊園地アトラクション12、14、16、18、20、22、24、26は、対応する待ち行列13、15、17、19、21、23、25、27を含み得る。待ち行列13、15、17、19、21、23、25、27は、遊園地アトラクション12、14、16、18、20、22、24、26に参加するために待っているゲストの列を整理するように配置され得る。いくつかの実施形態では、各待ち行列13、15、17、19、21、23、25は、異なるタイプの列に対応する複数の待ち行列区分に分割されても良い。例えば、待ち行列13は、シングルライダー列専用の第1の待ち行列区分、通常待ち行列専用の第2の待ち行列区分、(例えば、エクスプレス待ち行列チケットにより有効化される短い待ち時間を有する)エクスプレス待ち行列専用の第3の待ち行列区分、及び(例えば、ゲストが物理的に並んでいなくてもデジタル待ち行列で待つことができ、その後、デジタル待ち時間に基づいて所定時間にアトラクションに物理的に到着できる)仮想列専用の第4の待ち行列区分を含み得る。他の待ち行列オプション及び待ち行列区分もまた可能である。
【0015】
待ち行列待ち時間推定システム11は、待ち行列13、15、17、19、21、23、25、27を監視し、待ち行列待ち時間を推定し、推定された待ち行列待ち時間を様々なディスプレイ35(例えば、携帯電話、オンラインアプリ、遊園地10の待ち行列特有のディスプレイなどのカスタマーインターフェイス(CID))に表示するために、遊園地10によって使用され得る。待ち行列待ち時間推定システム11は、例えば、通信回路29、プロセッサ30、及びメモリ31を有するコントローラ28を含み得る。通信回路29は、コントローラ28を入力デバイス及びディスプレイ35などの出力デバイスと通信可能に結合するために使用され得る。メモリ31は、その上にプロセッサ30により実行されるとプロセッサに所定の行為を完了させる命令を記憶することができる。例えば、その命令は、プロセッサ30により実行されると、様々な入力32を受信し、入力32に基づいて推定された待ち行列待ち時間を決定し、出力34(例えば、推定された待ち行列待ち時間)を様々なディスプレイ35に通信するように構成されている。
【0016】
待ち時間待ち行列推定システム11はまた、対応するアトラクション12、14、16、18、20、22、24、26の待ち行列13、15、17、19、21、23、25、27の特徴を監視するように構成された複数の監視システム38、40、42、44、46、48、50、52を含み得る。さらに、監視システム38、40、42、44、46、48、50、52は、待ち行列特性(例えば、待ち行列スループット、待ち行列長、様々なゲストの実際の待ち時間など)を示すデータをコントローラ28に出力することができ、そのデータをコントローラ28への入力32として受信する。遊園地10で監視された待ち行列特性は変わり得ることに留意されるべきである。例えば、待ち行列監視システム38は、待ち行列スループットを監視することができ、待ち行列監視システム40は、待ち行列長を監視することができ、待ち行列監視システム42は、様々なゲストの実際の待ち時間を監視することができるなどである。さらに、アトラクション12の待ち行列13に関連している監視システム38などの特定の監視システムは、所与の時点で異なる監視特性を監視するために切り替えることができる。例えば、監視システム38は、第1の期間中、待ち行列レートを示す特性(例えば、単位時間当たりの待ち行列13の端を通過するゲストの数を示す特性)を監視し、第1の期間とは異なる第2の期間中、待ち行列長を示す特性(例えば、待ち行列13でのゲストの数を示す特性)とを監視することができる。さらに、監視システム38などの特定の監視システムは、対応する待ち行列13の複数の待ち行列区分(例えば、シングルライダー待ち行列区分、通常待ち行列区分、エクスプレス待ち行列、仮想待ち行列区分など)を監視することができる。コントローラ28は、様々な入力32を受信し、当該入力を待ち行列待ち時間推定アルゴリズムに入力し、推定された待ち行列待ち時間を出力34を介して上記の様々なディスプレイ35に通信することができる。
【0017】
上記のポイントに加えて、待ち行列監視の異なるモードは、遊園地10全体で用いることができる。例えば、図2は、図1の遊園地10の待ち行列待ち時間推定システム11の実施形態を示す概略図である。前述のように、コントローラ28は、待ち行列監視システム38から入力32を介して、待ち行列特性(例えば、待ち行列スループット、待ち行列レート、待ち行列長、実際の待ち行列待ち時間など)を示すデータを受信することができる。いくつかの実施形態では、待ち行列監視システム38、40、42、44、46、48、50、52は、コントローラ28と有線接続されても良い。他の実施形態では、待ち行列監視システム38、40、42、44、46、48、50、52からコントローラ28に無線でデータを送信するためにインターネットシステム133が利用されても良い。
【0018】
待ち行列特性を示すデータである様々な入力32を受信した後、コントローラ28は、様々な遊園地アトラクションに関連している待ち行列の推定された待ち行列待ち時間を決定するために1以上のアルゴリズムに入力32を入力することができる。コントローラ28は、出力34を介して、例えば、モバイルアプリケーション72、ウェブサイト74、1以上のインパーク(in-park)ディスプレイ76、スマートウォッチアプリケーション78、デジタルアシスタント80、その他82を含み得る様々なディスプレイパイプライン35に推定された待ち行列待ち時間を通信することができる。
【0019】
上記の入力32をコントローラ28に提供する待ち行列監視システム38、40、42、44、46、48、50、52は、監視の異なるモードを用いることができる。モードは、待ち行列を監視する方法及び/又は待ち行列を監視するために使用されるデバイスによって特徴付けられ得る。
【0020】
例えば、手動入力モード54を用いることができ、それにより、オペレータは、入力32の1つとしてコントローラ28に(例えば、待ち行列スループット、待ち行列レート、待ち行列長、様々なゲストの実際の待ち行列などの)データを入力する。データは、コントローラ28に用いられるアルゴリズムに入力され、推定された待ち行列待ち時間を決定することができ、その時間は出力34を介して様々なディスプレイデバイス35に通信される。
【0021】
追加的に又は代替的に、無線パーソナルエリアネットワーク(PAN)モード56を用いることができる。無線パーソナルエリアネットワーク(PAN)モード56は、例えば、ゲストが無線PANモード56を有する待ち行列にいる間に、ゲストデバイスの無線PAN(例えば、ブルートゥース)接続に接続または監視する1以上の無線PANモニタ(例えば、ブルートゥース接続モニタ)を含むことができる。例えば、ブルートゥース接続モニタは、ゲストが待っている間、ゲストデバイスの連続的な接続を監視することができる。連続的な接続は、例えば、ゲストデバイスに関連しているゲストの実際の待ち時間を示し得る。いくつかの実施形態では、無線PANモード56は、ブルートゥース接続の強度、所与の時間で閾値の強度を超える強さに基づいて推測され又は決定されるゲストの待機時間を監視するブルートゥースモニタを含み得る。しかし、ブルートゥース以外の他の無線PAN接続も使用できることに留意されるべきである。
【0022】
追加的に又は代替的に、デバイスタップモード58、チケットタップモード60、及び/又はインタラクティブタップポイントモード62を用いることができる。デバイスタップモード58は、待ち行列の始まりと終わりにデバイスタップステーションを含み得る。ゲストは、列の始まりと終わりにデバイスタップステーションで携帯電話などの自身のカスタマーインターフェイスデバイス(CID)をタップすることができ、始まりのタップと終わりのタップとの間の時間に基づいて、ゲストの実際の待ち時間を推定することができる。チケットタップモード60は、同様に動作し得るが、待ち行列の始まりと終わりでチケットタップ(例えば、バーコード、QRコードなどのスキャン)を含むことができる。インタラクティブタップポイントモード62は、同様に動作し得るが、インタラクティブタップスキームを含むことができ、それによってゲストは、列の始まり、列の終わり、及びそれらの間の任意の点でゲストを一意に識別する方法でインタラクティブタップステーションと相互作用する。
【0023】
追加的に又は代替的に、カメラベースの人数カウントモード64及び/又は顔認識モード66を用いることができる。例えば、カメラは、待ち行列の始まり、待ち行列の終わり、及びその間の任意の場所で用いることができる。カメラ及び/又はコントローラ28は、待ち行列内のゲストの数、又はある期間にわたって待ち行列の終わり又は他の点を通過するゲストの数をカウントすることができる。いくつかの実施形態では、顔認識は、人数カウント機能とともに、又は別個に用いることができる。例えば、顔認識カメラは待ち行列の始まりに設置することができ、追加の顔認識カメラは待ち行列の終わりに設置することができる。顔認識カメラ又はコントローラ28は、特定のゲストが待ち行列にいつ入ったのか、及び、特定のゲストが待ち行列をいつ終えたのかを決定することにより特定のゲストの実際の待ち時間を決定することができる。
【0024】
追加的に又は代替的に、センサベース(例えば、赤外線センサベース)の熱検出モード68を用いることができる。熱検出モード68では、1以上のセンサ(例えば、赤外線センサ)が、熱源(例えば、人々)及び/又は例えば待ち行列長を示す熱源の熱分布を検出することができる。例えば、待ち行列に沿って分散された赤外線センサは、待ち行列の終わりと、待ち行列の終わりと待ち行列の始まりとの間の所定の点との間の熱源の分布を検出することができる。待ち行列長は、待ち行列の終わりと、熱源の分布の端である所定の点との間の長さに基づく場合がある。追加的に又は代替的に、待ち行列監視の他のモード70を用いることができる。
【0025】
各待ち行列は、様々なモード54、56、58、60、60、62、64、66、68、70のうちの単一のモードに必ずしも限定されないことに留意すべきである。例えば、本開示によれば、単一の待ち行列は、監視の無線PANモード56、人数カウント及び/又は顔認識モード64、66などの複数のモードを含み得る。いくつかの実施形態では、単一の待ち行列を監視する第1のモードは、第1の時点で用いることができ、単一の待ち行列を監視する第2のモードは、第2の時点で用いることができる。追加的に又は代替的に、監視する第1及び第2のモードは、協力して同時に用いることができる。さらに、前述のように、単一の待ち行列は、単一のライダー区分、通常の待ち行列区分、エクスプレス列区分、仮想列区分、又はそれらの任意の組み合わせを含むがそれらに限定されない複数の区分に分割され得る。各待ち行列区分は、専用の待ち行列監視モードを含むことができるか、全ての待ち行列区分が同じ待ち行列監視モードを含むことができるか、単一の待ち行列区分が複数の待ち行列監視モードを含むことができる。
【0026】
図3図7は、上記の待ち行列監視モードを更に示している。図3は、無線PANモード56により監視される待ち行列90の実施形態の上から見た図である。無線PANモード56では、ブルートゥース受信機92、94、96(又は他の無線PAN受信機)が待ち行列90に沿って分布させることができる。図示の実施形態では、第1のブルートゥース受信機92は待ち行列90の始まりに配置され、第2のブルートゥース受信機94は待ち行列90の中間に配置され、第3のブルートゥース受信機96は、待ち行列90の終わり又は最終に配置される。しかし、任意の数の受信機を用いることができる。いくつかの実施形態では、単一のブルートゥース受信機のみが用いられる。1以上のブルートゥース受信機92、94、96は、ブルートゥース機能を有する携帯電話などのカスタマーインターフェイスデバイス(CID)98に接続するように構成され得る。接続は、ゲストと対応するCID98とが待ち行列にいる間、継続的に監視され得る。(例えばブルートゥース構成部品以外の)他の無線PAN構成部品を使用することができることに留意すべきである。
【0027】
接続期間は、1つ以上のブルートゥース受信機92、94、96により入力32の1つとしてコントローラ28に通信されても良い。いくつかの実施形態では、全てのブルートゥース受信機92、94、96により検出された結合された接続期間が、入力32の1つとしてコントローラ28に通信されても良い(例えば、ブルートゥース受信機92、94、96により検出された独立の接続期間の間の接続重複部分を説明するために)。接続期間は、ブルートゥース接続が閾値の接続強度を超える時間として測定することができる。さらに、待ち行列90内の様々な領域での接続期間は、待ち行列90における妨害又は停止、予期しない待ち時間(例えば、予定時刻より早い待ち時間)、及び、データが悪いデータであるかどうかを決定するために利用することができ、推定された待ち行列待ち時間を計算するのに使用すべきでない他の特徴を決定するために個別に監視することができる。コントローラ28は、入力32に基づいて、推定された待ち行列待ち時間を計算し、出力34として推定された待ち行列待ち時間を、様々なディスプレイパイプライン又はデバイス35(例えば、ディスプレイ)に通信することができる。
【0028】
図4は、カメラベースの人数カウント及び/又は顔認識モード64、66により監視される待ち行列100の実施形態の上から見た図である。カメラベースの人数カウント及び/又は顔認識モード64、66では、カメラ102、104、106は、待ち行列100に沿って分布させることができる。図示の実施形態では、第1のカメラ102が待ち行列100の始まりに配置され、第2のカメラ104は待ち行列100の中間に配置され、第3のカメラ106は待ち行列100の終わり又は最終に配置される。しかし、任意の数のカメラを用いることができる。いくつかの実施形態では、1つのカメラのみが用いられる。カメラ102、104、106は、ゲストが待ち行列100にいるとき及び待ち行列100を通過するときに待ち行列100を記録するように構成することができる。いくつかの実施形態では、1以上のカメラ102、104、106は顔認識ソフトウェアを含むことができ、或いは、コントローラ28が顔認識ソフトウェアを含むことができる。顔認識ソフトウェアは、少なくとも待ち行列100の始まり及び終わり又は最終でゲストを識別するために利用することができる。その始まりと最終との間のゲストの待ちに対応する期間は、入力32の1つとして受信され、又は1以上のカメラ102、104、106又は介在デバイスから受信した入力32に基づいてコントローラ28により決定され得る。人数カウントモード64が用いられると、カメラ102、104、106からのデータは、例えば、所与の時点で待ち行列100のゲストの数を決定するために利用することができ、これは、待ち行列長を推測又は決定するために使用することができる。コントローラ28への入力32は、推定された待ち行列待ち時間を計算するために利用され、これは出力34として様々なディスプレイ35に通信される。
【0029】
図5は、デバイス、チケット、及び/又はインタラクティブタップポイントモード58、60、62により監視される待ち行列100の実施形態の上から見た図である。これらモード58、60、62の各々では、タップステーション112、114、116が待ち行列110について分散させることができる。任意の数のタップステーション112、114、116を用いることができる。タップステーション112、114、116は、デバイス(例えば、携帯電話などのカスタマーインターフェイスデバイス(CID))、チケット(例えば、バーコード又はQRコードをスキャンすることによる)、又はゲスト自身からタップを受信するために利用することができる。インタラクティブタップポイントモード62では、ゲストは、ゲストを一意に識別する方法で(例えば、ゲストに関連しているコード又は名前を入力することにより)様々なタップステーション112、114、116と相互作用することができる。追加的に又は代替的に、インタラクティブタップポイントモード62では、ゲストタップの総量は、待ち行列特性を推定するために利用することができる。コントローラ28は、入力32の1つとして、待ち行列特性を示すタップデータを受信し、そのタップデータに基づいて、推定された待ち行列待ち時間を決定し、当該待ち時間を出力34として様々なディスプレイパイプライン又はデイバス35に通信する。
【0030】
図6は、センサベースの熱監視モード68により監視される待ち行列120の実施形態の上から見た図である。センサベースの熱監視モード68では、センサ122、124、126は、待ち行列120に沿って分布させることができる。図示の実施形態では、第1のセンサ122が待ち行列120の始まりに配置され、第2のセンサ124が待ち行列120の中間に配置され、第3のセンサ126が待ち行列120の終わり又は最終に配置されている。しかし、任意の数のセンサを用いることができる。いくつかの実施形態では、1つのセンサのみを用いることができる。センサ122、124、126は、例えば、赤外線センサであっても良い。一般に、センサ122、124、126は、熱源又は熱源の熱分布を検出するように構成することができる。コントローラ28は、入力32の1つとして、熱源又は熱源の熱分布を示すデータを受信することができる。待ち行列長は、熱源又は源の熱分布を示すデータに基づいて決定又は推定され得る。例えば、待ち行列長は、待ち行列の終わり又は最終と、熱源又は熱源の分布の端での点との間の長さに基づいて決定され得る。コントローラ28は、1以上のセンサ122、124、126から受信した入力32に基づいて推定された待ち行列待ち時間を計算し、推定された待ち行列待ち時間を様々なディスプレイパイプライン又はデバイス35に出力することができる。
【0031】
前述のように、複数の待ち行列監視モードは、単一の待ち行列で用いることができる。例えば、図7は、複数の監視モード(例えば、無線PANモード56、カメラベースの人数カウント及び/又は顔認識モード64、66、デバイス、チケット、及び/又はインタラクティブタップポイントモード58、60、62、センサベースの熱検出モード68、又はそれらの任意の組み合わせ)により監視される待ち行列130の実施形態の上から見た図である。図示のように、各モード56、58、60、62、64、66、68の構成部品(例えば、ブルートゥース又は他の無線PAN受信機92、94、96、カメラ102、104、106、タップステーション112、114、116、及び/又は熱検出センサ122、124、126)は、待ち行列130について分散させることができる。いくつかの実施形態では、全ての又は複数のモード56、58、60、62、64、66、68は、協力して同時に用いることができ、コントローラ28は、全ての又は複数のモード56、58、60、62、64、66、68の入力32として受信したデータに基づいて待ち行列130の推定された待ち行列待ち時間を決定することができる。他の実施形態では、コントローラ28は、所与の時間でどのモード56、58、60、62、64、66、68を用いるかを選択することができる。例えば、コントローラ28は、入力32の1つとして、どのモード56、58、60、62、64、66、68を使用するかを決定するために使用されるデータを受信することができる。データは、例えば、待ち行列130に関連しているアトラクションのタイプ、気象関連データ、待ち行列の妨害又は停止を示すデータ、1以上のモード56、58、60、62、64、66、68などの停止又は故障を示すデータを含み得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、モード選択入力デバイス131は、コントローラ28によって利用されるデータをコントローラ28に提供し、1以上のモード56、58、60、62、64、66、68の間で選択又は切り替えするために使用することができる。例えば、モード選択入力デバイス131は、手動操作インターフェイス、気象センサ(例えば、湿度計、太陽光又は雲量センサなど)、モード56、58、60、62、64、66、68の1つの停止状態を検出するように構成された電力センサ、又はその他の入力デバイスであり得る。いくつかの実施形態では、モード選択入力デバイス131は、1以上のモード56、58、60、62、64、66、68を明確に選択するために用いることができ、及び/又はコントローラ28の一部として組み込むことができる。上記の選択又は切り替え機能は、待ち行列待ち時間推定システム11を改善することができる。例えば、モード56、58、60、62、64、66、68の様々なモード間の選択又は切り替えの能力は、コントローラ28により計算された推定された待ち時間の正確さを改善することができ、及び/又は、例えば、機械的又は電気的故障、気象関連故障などによるモード56、58、60、62、64、66、68の1つの故障に対する冗長性を提供することができる。
【0033】
待ち行列130は、複数の待ち行列区分に分離することができ、推定された待ち行列待ち時間は、各待ち行列区分についてコントローラ28により決定することができることも留意されるべきである。例えば、図示の実施形態では、待ち行列130は、通常の待ち行列区分132とエクスプレス待ち行列区分134を含む。待ち行列区分の他のタイプは、単一のライダー区分、仮想列区分、家族列区分などを含み得る。各区分132、134は、モード56、58、60、62、64、66、68と同じ1以上のモードにより監視することができ、又は、区分132、134は、異なるモード56、58、60、62、64、66、68により監視することができる。実際に、所定の区分は、特定のモードにより及び/又は特定の待ち行列特性(例えば、待ち行列スループット、待ち行列長、待ち行列レート、実際の待ち時間など)を監視することにより、より容易に監視することができる。例えば、より短い区分(例えば、エクスプレス待ち行列区分134)は、より容易に及び/又はより正確に、無線PANモード56により監視することができるが、より長い区分(例えば、通常の待ち行列区分132)は、熱検出モード68により、より容易に監視することができる。先に示唆したように、コントローラ28によるモード切替はまた、待ち行列区分132、134の各々に関して用いても良い。
【0034】
図8は、待ち行列待ち時間推定値を決定及び表示する方法150の実施形態を示す処理フロー図である。方法150は、1以上の待ち行列又は待ち行列区分の監視モードを決定すること(ブロック151)を含む。利用可能な監視モードは、例えば、無線PAN監視、デバイス、チケット、又はインタラクティブタップポイント監視、カメラベースの人数カウント及び/又は顔認識監視、熱検出監視、手動入力監視、又は他のタイプの監視を含むことができる。前述したように、1又は複数の監視モードは、所与の待ち行列又は待ち行列区分で用いることができる。所定の実施形態では、所与の時点又は期間で用いられる監視モードは、気象事象、乗車タイプ、利用できるモードの1つの停止状態を示すデータなどの入力データに基づいて選択することができる。
【0035】
方法150はまた、1以上の入力源(例えば、選択された待ち行列監視モードに対応する待ち行列監視システム)から待ち行列特性を示すデータを受信すること(ブロック152)を含む。例えば、前述したように、データは、待ち行列における様々なゲストの待ち行列スループット、待ち行列レート、待ち行列長、又は実際の待ち時間を示し得る。
【0036】
方法150はまた、待ち行列特性を示すデータを閾値特性と比較すること(ブロック154)を含む。例えば、待ち行列特性は、ゲストが体験する実際の待ち時間である場合がある。ゲストが体験する実際の待ち時間は、以前に決定された待ち行列待ち時間の一定の割合の推定値と比較され得る。すなわち、方法150は、ゲストが体験する実際の待ち時間が、75%、80%、85%、90%、又は他の一定の割合の以前に決定された待ち行列待ち時間を超えるかどうかを決定することを含むことができる。実際に、所定の待ち行列では、ゲストは、列に割り込んだり、そうでなければ、待ち行列の一部をバイパスしたりすることができ、その割り込み又はバイパスは、ほとんどの場合、大部分のゲストは利用できない。方法150は、閾値特性を満たさないデータを除去すること(ブロック156)を含むことができる。すなわち、方法150は、ゲストが一部又は待ち行列に割り込み又はバイパスする異常な状況に対応するデータを除去することを含むことができる。
【0037】
方法150はまた、(例えば、閾値特性を満たす)データに基づいて、推定された待ち行列待ち時間を計算すること(ブロック158)を含む。例えば、方法150は、データに基づいて待ち行列待ち時間を推定するアルゴリズムにデータを入力することを含むことができる。1つの実施形態では、アルゴリズムは、待ち行列長を示すデータを受信することができ、様々な待ち行列長又は待ち行列長の範囲の対応する推定された待ち行列時間を含むことができる。追加的に又は代替的に、アルゴリズムは、待ち行列レート又は待ち行列スループットを示すデータを受信することができ、様々なレート又は待ち行列スループットに対して対応する推定された待ち行列待ち時間を含むことができる。追加的に又は代替的に、アルゴリズムは、様々なゲストが体験する実際の待ち時間を示すデータを受信することができ、推定された待ち行列待ち時間として使用される平均(例えば、平均値)、又は中央値、又は他の値を計算することができる。上記の複数のスキームを用いることができることに留意すべきである。例えば、いくつかの実施形態では、複数の上記の計算を実行することができ、方法150は、推定された待ち行列待ち時間として計算の1つ及び/又は計算の加重平均を選択することを含むことができる。
【0038】
推定された待ち行列待ち時間が決定されると、推定された待ち行列待ち時間を用いてブロック154で使用される閾値特性を決定する(ブロック160)ことができる。さらに、前述のように、方法150は、推定された待ち行列待ち時間を、1以上のディスプレイパイプライン又はデバイスに出力すること(ブロック162)を含む。推定された待ち行列待ち時間は、例えば、モバイルアプリ、ウェブサイト、インパークディスプレイ、スマートウォッチアプリケーション、デジタルアシスタント、又は他のディスプレイパイプライン又はデバイスに出力され得る。
【0039】
現在開示されている待ち行列監視機能及び待ち行列待ち時間表示機能は、待ち行列待ち時間推定値の正確さ及び信頼性を改善することができる。待ち行列待ち時間推定値の更なる正確さ及び信頼性は、ゲストの期待の向上により、ゲスト体験を改善させることができる。
【0040】
本明細書に提示及び特許請求される技術は、本技術分野を明らかに改善する実用的な性質の有形物及び具体例を参照し、これらに適用され、したがって、抽象的、無形又は純粋に理論的ではない。さらに、この明細書の最後に添付する何れかの請求項が、「...[機能]を[実行]する手段」又は「...[機能]を[実行]するステップ」として指定されている1以上の要素を含む場合、そのような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈されるべきであることが意図されている。しかし、他の何れかの方法で指定された要素を含むあらゆる請求項については、そのような要素は米国特許法112条(f)に従って解釈されるべきでないことが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8