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特許7645055複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法
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  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図1
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図2A
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図2B
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図3
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図4A
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図4B
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図4C
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図5
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図6A
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図6B
  • 特許-複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法 図7
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-05
(45)【発行日】2025-03-13
(54)【発明の名称】複合材の構造用構成要素を備えた航空機、及び複合材の構造用構成要素を形成するための方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 70/68 20060101AFI20250306BHJP
   B64C 1/00 20060101ALI20250306BHJP
   B29C 70/16 20060101ALI20250306BHJP
   B29C 70/34 20060101ALI20250306BHJP
   B29C 48/30 20190101ALI20250306BHJP
   B29C 48/36 20190101ALI20250306BHJP
   B29C 48/155 20190101ALI20250306BHJP
   B29K 105/08 20060101ALN20250306BHJP
【FI】
B29C70/68
B64C1/00 B
B29C70/16
B29C70/34
B29C48/30
B29C48/36
B29C48/155
B29K105:08
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020131383
(22)【出願日】2020-08-03
(65)【公開番号】P2021049775
(43)【公開日】2021-04-01
【審査請求日】2023-08-02
(31)【優先権主張番号】16/529,464
(32)【優先日】2019-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】トラン, デイヴィス
(72)【発明者】
【氏名】ランガビール, リチャード ジェイムソン, ジュニア.
(72)【発明者】
【氏名】ソン, ウェイトン
【審査官】松林 芳輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-073263(JP,A)
【文献】特開2019-112045(JP,A)
【文献】特開2010-137567(JP,A)
【文献】特開2016-135669(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0197346(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 39/00-39/24
B29C 39/38-39/44
B29C 41/00-41/36
B29C 41/46-41/52
B29C 43/00-43/34
B29C 43/44-43/48
B29C 43/52-43/58
B29C 48/00-48/96
B29C 70/00-70/88
B64B 1/00-1/70
B64C 1/00-99/00
B64D 1/00-47/08
B64F 1/00-5/60
B64G 1/00-99/00
B64U 10/00-80/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機(100)用の複合材の構造用構成要素(110)を製造する方法(700)であって:
複数の充填材セグメント(600)を形成するために、充填材(307)をダイ(302)の複数の金型チャネル(304)の各金型チャネル(304)に押し出すこと(702);
前記複数の充填材セグメント(600)を前記ダイ(302)の前記複数の金型チャネル(304)から取り除くこと(710);
前記充填材セグメント(600)がエンドツーエンドで接触するよう、前記複数の充填材セグメント(600)を前記複合材の構造用構成要素(110)のR部(208)によって画定される前記複合材の構造用構成要素(110)の空間(210)に配置すること(714);及び
前記複数の充填材セグメント(600)を融合するために、前記複数の充填材セグメント(600)を前記空間(210)で硬化すること(718)
を含む、
方法(700)。
【請求項2】
各金型チャネル(304)が、前記ダイ(302)の多角形の周辺(404)の周りの隣接する金型チャネル(304)から角度的にオフセットされ、前記充填材(307)を前記ダイ(302)の前記複数の金型チャネル(304)の各金型チャネル(304)に押し出すこと(702)が、各押出の間に前記ダイ(302)を回転させること(704)を含む、請求項1に記載の方法(700)。
【請求項3】
各押出の間に前記ダイ(302)を回転させること(704)が、6回から10回の間のそれぞれの押出の間に前記ダイ(302)を回転させること(704)を含む、請求項2に記載の方法(700)。
【請求項4】
前記充填材(307)を各金型チャネル(304)に押し出すこと(702)が、前記充填材(307)を、8から12フィートの間の長さを有する前記金型チャネル(304)に押し出すこと(702)を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項5】
各金型チャネル(304)が、前記ダイ(500)の実質的に平らな表面(504)上の一又は複数の隣接する金型チャネル(304)から側方にオフセットされ、前記充填材(307)を各金型チャネル(304)に押し出すこと(702)が、各押出の間に前記ダイ(500)と押出オリフィス(308)の相対的な側方位置を変更すること(706)を含む、請求項1に記載の方法(700)。
【請求項6】
前記充填材(307)を前記複数の金型チャネル(304)のそれぞれに押し出す間に、前記充填材(307)を加圧すること(708)をさらに含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項7】
冷却期間後に前記複数の充填材セグメント(600)を前記複数の金型チャネル(304)から取り除くこと(710)をさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項8】
前記複数の充填材セグメント(600)を硬化すること(718)が、前記複数の充填材セグメント(600)を加熱すること(720)を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項9】
前記複数の充填材セグメント(600)を硬化すること(718)が、単一の構造体(604)を形成するために、前記複数の充填材セグメント(600)を前記複合材の構造用構成要素(110)の他の部分(202)に結合する、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項10】
複数のダイ(302)を配置すること(707)であって、前記複数のダイ(302)の各ダイ(302)が複数の金型チャネル(304)を含む、複数のダイ(302)を配置すること(707)、及び、逐次的に、前記充填材(307)を前記複数のダイ(302)の各ダイ(302)の各金型チャネル(304)に押し出すこと(702)をさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法(700)。
【請求項11】
前記複数の充填材セグメント(600)を前記空間(210)に配置すること(714)が、前記複数の充填材セグメント(600)を、前記複合材の構造用構成要素(110)のウェブ(206)とフランジ(204)が接触する空間(210)に配置すること(714)を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法(700)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機、より具体的には、充填材を含む空間を備えた複合構造の航空機の構成要素に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な航空機には、下にある機体に接着した外板パネルで形成された機械的構造体が含まれる。外板パネルは、フライト中に空力により作用される表面を形成する。外板パネルは比較的軽量で薄く作製されて、航空機の全重量を減らし、且つその潜在的なペイロード及び航続距離を増大させ得るため、機体は、外板パネルを補強し、また外板パネルに作用する空力を耐荷重性の指示構造体に与えるように構成された構造体を含む。よって、機体は、荷重に耐えるように構成された位置に力を分散する間に、望ましくない撓み、振動、及びその他のタイプの外板パネルの動きを防止する。
【0003】
いくつかの航空機では、「ストリンガ」と称される構造体は、外板パネルを強化し、外板パネルに作用する空力を耐荷重性の構造体、例えばスパー及び/又はリブに送るのに使用される。ストリンガは、さまざまな形態及び材料組成をとることができる。いくつかの例では、ストリンガは、複合材料(例えば炭素繊維-エポキシ複合材)から形成される。そのようなストリンガの断面形状に応じて、ストリンガは、融合されるかそうでなければ一緒に接合される二つ以上の異なる部品から形成され得る。そのような複合ストリンガの一例は、フランジを有するブレード形状の断面及びウェブを有し、二つの湾曲したストリンガ部分を一緒に融合することにより形成され、各ストリンガ部分は、ウェブ部分、フランジ部分、及びウェブ部分とフランジ部分との間のR部を含む。そのR部により、二つのストリンガ部分が接触するストリンガのフランジ部分に空間が形成される。この空間は、本明細書では充填材又はR部充填材と称される充填材で充填されて、複合ストリンガがさらに強化され得る。
【0004】
ストリンガは、翼に沿ってなど、航空機本体の部分に沿って縦方向に配置され得るため、ストリンガの長さ、よって空間に追加される充填材の長さは、比較的長くてもよい。例えば、民間航空機の翼に位置する場合、複合翼ストリンガの長さは、80から100フィートの範囲であり得る。この範囲の長さの充填材を製造するには、さまざまな課題がある。例えば、ダイで形成された金型に充填材を押し出すことによって充填材の部品が形成される場合、必要な長さのダイは、かなり貴重な工場スペースを占有することになる。さらに、充填材の部品の長さが増大すると、充填材の部品を取り扱う(例えば、充填材をダイから取り除きストリンガ空間に移す)のに必要な人員数も増加する。アシストリフトを使用して製造された充填材の部品を抽出することができるが、そのようなツールは生産フローの問題を引き起こし、クリーンルームのストレージ及び製造フロアの貴重なスペースを消費する場合がある。よって、上記を考慮すると、複合ストリンガ及び潜在的に他の複合材の構造用構成要素のための充填材セグメントを製造するという課題が存在する。
【発明の概要】
【0005】
本明細書では、航空機用の複合材の構造用構成要素を製造する方法が記載される。この態様では、本方法は、複数の充填材セグメントを形成するために、充填材をダイの複数の金型チャネルの各金型チャネルに押し出すこと、及びダイの複数の金型チャネルから複数の充填材セグメントを取り除くことを含む。本方法は複合材の構造用構成要素中の空間に複数の充填材セグメントを配置することであって、空間が、複合材の構造用構成要素のR部により、充填材セグメントがエンドツーエンドで接触するように画定される、複合材の構造用構成要素中の空間に複数の充填材セグメントを配置することをさらに含む。本方法は、複数の充填材セグメントを融合するために、空間で複数の充填材セグメントを硬化することをさらに含む。
【0006】
本明細書でさらに記載されるように、航空機は、胴体及び胴体から延びる翼を備える。この態様では、翼は、フランジ、ウェブ、及びフランジとウェブが接触するR部であって、空間を画定する、R部を含む複合翼ストリンガを備える。複合翼ストリンガは、空間内に位置付けられたR部充填材をさらに含み、R部充填材は、エンドツーエンドで配置された一又は複数の隣接する充填材セグメントとそれぞれ融合した複数の充填材セグメントを含む。
【0007】
本明細書では航空機用の複合翼ストリンガがさらに記載され、複合翼ストリンガは、フランジ、フランジから延びるウェブ、及びフランジとウェブが接触するR部であって、空間を画定するR部を含む。複合翼ストリンガは、空間内に位置付けられたR部充填材をさらに含み、R部充填材は、エンドツーエンドの一又は複数の隣接する充填材セグメントとそれぞれ融合した複数の充填材セグメントを含む。
【0008】
本明細書では、複合材の航空機の翼ストリンガ用のR部充填材を形成するためのダイがさらに記載される。ダイは、ダイの表面にわたって配置された複数の金型チャネルを含み;各金型チャネルは、R部充填材用のR部充填材セグメントを形成するように成形される。
【0009】
検討してきた特徴、機能、及び利点は、様々な実施形態において個別に実現可能であり、又は、以下の説明及び図面を参照してさらなる詳細が理解され得る、さらに別の実施形態において組み合わされてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施例による航空機を説明する図を示す。
図2A】本開示の一実施例による複合翼ストリンガの断面を説明する図を示す。
図2B】本開示の一実施例による複合翼ストリンガの断面を説明する図を示す。
図3図2A-Bの例示的な複合翼ストリンガのR部充填材セグメントを製造するための回転ダイを含む装置を説明する図を示す。
図4A】例示的なR部充填材セグメントを製造するそれぞれの状態における図3の回転ダイの図を示す。
図4B】例示的なR部充填材セグメントを製造するそれぞれの状態における図3の回転ダイの図を示す。
図4C】例示的なR部充填材セグメントを製造するそれぞれの状態における図3の回転ダイの図を示す。
図5】本開示の一実施例による図2A-Bの複合翼ストリンガのR部充填材セグメントを製造するための平面ダイを説明する図を示す。
図6A】硬化前の図2A-Bの複合翼ストリンガのR部により画定された空間でエンドツーエンドで接触して配置された二つのR部充填材セグメントを概略的に説明する図を示す。
図6B図6AのR部充填材セグメントの硬化後のR部充填材を概略的に説明する図を示す。
図7】本開示の一実施例によって実施される方法の動作の図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上記の検討事項を考慮して、設置後に融合されるセグメントにおけるR部充填材の製造に関する方法及び装置が提供される。簡潔には、充填材は、ダイの多数の金型チャネル中に押し出され、それにより多数の充填材セグメントが形成される。充填材セグメントは、ダイから取り除かれ、複合翼ストリンガのウェブとフランジとが接触する空間中で、又は別の構造用構成要素の空間中で、エンドツーエンドで接触して配置される。その後、充填材セグメントは硬化されてセグメントが融合され、それにより単一の充填材構造体が形成される。多数の充填材セグメントからR部充填材を製造することは、コンパクトダイの使用を可能にし、よって、ダイ及び他の製造ツールにより占領される空間の節約、労働力の削減、及び充填材製造プロセスの複雑さの低減を可能にする。
【0012】
図1は、下にある機体104に接着された外板102により部分的に形成された機械的構造を有する例示的な航空機100を説明する。他の構成要素の中でも、機体104は、胴体106及び胴体106から延びる翼108を備える。図1は、翼108から取り除かれた外板102の一部を示し、翼付け根から翼端へ延びる翼ストリンガ110を含む翼108のさまざまな構造用構成要素を示す。翼ストリンガ110は、複数のリブ(例えばリブ112)、及び翼108の外板102に接着される。したがって、翼ストリンガ110は、翼108の外板102を補強及び強化し、また、翼の外板に作用する空力を機体104の複数のリブ及び他の耐荷重性構成要素に送る。
【0013】
翼ストリンガ110は、複合材料(例えば炭素繊維-エポキシ複合材)から形成され得る。本明細書で使用される複合材の構造用構成要素とは、複合部分で作製されており、組み合わされて例えば、ビーム、スパー、ストリンガ、又は任意の同様の耐荷重性支持構造体などの構造用構成要素が作製される構造用構成要素を指す。そのような例では、翼ストリンガ110は、「複合翼ストリンガ」と称される複合材の構造用構成要素である。複合翼ストリンガ110は、複数の部品を一緒に接合することにより製造され得る。上記の通り、いくつかの翼ストリンガ部分は、一緒に接合されたときにストリンガ材により占領されない空間を形成するR部を含む。よって、この空間は、製造され、翼ストリンガに位置し、本明細書に記載されるように融合されるR部充填材のセグメントで充填され得る。
【0014】
図2A-Bは、外板102の一部(図1)を形成する外板パネル200に接着した翼ストリンガ110の断面図を示す。説明された例では、翼ストリンガ110は、第2のストリンガ部分202Bと接合した第1のストリンガ部分202Aにより形成された複合ブレードストリンガを含む。複合翼ストリンガ110は、フランジ204、及び第1のストリンガ部分202Aと第2のストリンガ部分202Bを接合することにより形成されるウェブ206を含む。図2Aに示されるように、両方のストリンガ部分202は、フランジとウェブが接触するR部(第2のストリンガ部分202Bについては208に示される)を含み、それらは一緒に空間210を画定する。空間210は、ストリンガ110の長さに沿っていてもよい。以下でさらに詳述されるように、ストリンガ部分202A及び202Bの接合後、空間210は、ストリンガの長さに沿って延びるため、図2Bに示されるように、単一のR部充填材212を形成する複数のR部充填材セグメント211で満たされている。その後、ストリンガアセンブリは、さまざまな構成要素を融合するよう硬化されて、ストリンガ110が形成される。アセンブリの硬化は、R部充填材セグメントを融合して、空間210のクロスハッチングによって示されるように、空間210にR部充填材を形成する。このプロセスでは、R部充填材セグメントは、ストリンガ部分202A及び202Bにも融合する。それにより、R部充填材は、複合翼ストリンガ110の構造完全性、及び外板パネル200を強化し、外板パネルに作用する力を機体104の耐荷重性構造体に送る能力を高めることができる。翼ストリンガ用のR部充填材を形成するための、本明細書に記載される手法は、他のタイプのストリンガ、非ストリンガ構造用構成要素(例えばロンジロン)、及び図2A-Bに示されるもの以外の翼ストリンガ形状部品にも適用可能であり得る。
【0015】
図3は、複合翼ストリンガ110(図1)用のR部充填材セグメントを製造するための回転ダイ302を含む装置300を説明する。回転ダイ302は、回転ダイの表面306(図4Aで最もよく示される)の周辺の周りに配置された金型チャネル304Aを含む複数の金型チャネル304を含む。各金型チャネルは、エンドツーエンドで他のR部充填材セグメントと配置され得るR部充填材セグメントを形成するよう成形され、その後、複合翼ストリンガ110用のR部充填材を形成するよう融合される。そのため、金型チャネル304に形成されたR部充填材セグメント211が、空間210に挿入されたときに、その空間210を充填するように、各金型チャネルは、空間210の形状と一致する断面(図2A-B)を有する。
【0016】
例示的なR部充填材セグメント製造プロセスには、充填材307を押出オリフィス308から金型チャネル304Bへ押し出すことが含まれる。例えば、矢印309によって示されるように、回転ダイ302とオリフィス308の一方又は両方を動かすことにより、充填材307は、金型チャネル304Bの長さに堆積される。場合によっては、圧縮ホイール310などの圧縮機は、充填材307を加圧して、充填材307が金型チャネルの形状を取るようにする。圧縮ホイールは図3で概略的に示されるが、充填材307を加圧して押出された充填材307を金型チャネルにしっかりとプレスするのに任意の他の適切な構造体が使用されてもよい。充填材307は、金型チャネル304に押し出されたとき、複合翼ストリンガ110(図2A-B)の空間210を充填するよう構成されたR部充填材セグメント211を形成し、それにより翼ストリンガ110を補強する。充填材307は、限定されないが、硬化プロセスで他のストリンガ構成要素に融合され得る繊維セグメント及びエポキシ(熱硬化性)マトリックスを含む不連続炭素(例えばグラファイト)繊維材料を含む任意の適切な材料を含み得る。
【0017】
各金型チャネル304は、回転ダイ302の周辺305の周りの隣接する金型チャネルから角度的にオフセットされるため、充填材307を金型チャネルに押し出すことには、それぞれの押出の間に回転ダイ302を回転させることが含まれる。図4A-Cは、押出プロセス中の個々の回転配向における回転ダイ302の部分図を説明する。図4Aでは、第1の金型チャネル304Aは充填材307で充填され、それにより、第1のR部充填材セグメント402Aが形成される。図4Bでは、回転ダイ302が回転され、第2の金型チャネル304Bは充填材307で充填され、それにより、第2のR部充填材セグメント402Bが形成される。図4Cでは、回転ダイ302は8回の押出を通じて回転されており、8つのR部充填材セグメントが金型チャネルに形成される。以下に記載されるように、R部充填材セグメント402は、(例えば、いくつかの実施形態では冷却期間の後で)複合翼ストリンガ110のR部によって画定される空間210のエンドツーエンドで接触して配置された金型チャネルから取り除かれ、一緒に融合されて、複合翼ストリンガ110の空間210を充填する単一のR部充填材212が形成され得る。さらに、いくつかの実施例では、ポリテトラフルオロエチレンを含むテープ(例えば、The Chemours Company of Wilmington, DEから入手可能なテフロンテープ)などのインターフェイス材料は、各金型チャネル304に配置されてもよく、充填材307は、インターフェイス材料にわたる各金型チャネル304に堆積される。インターフェイス材料は、金型チャネル304から充填材307によって形成されたR部充填材セグメント402を外すのに役立つ場合がある。代替的に又は追加的に、回転ダイ302は、離型剤(例えば、ドイツ、デュッセルドルフのHenkel AG & Companyから入手可能なFREKOTE)でコーティングされて、R部充填材セグメント402の除去が容易にされ得る。さらに、回転ダイ302は、ツーリング発泡剤、及び/又は任意の他の適切な材料を含み得る。
【0018】
図3-4Cの例では、各金型チャネルが10フィートの長さを有する場合、8つの10フィートのR部充填材セグメントが形成され、後に一緒に形成されて、例えば複合翼ストリンガの80フィートの長さの空間用の、80フィートのR部充填材が形成され得る。他の実施例では、回転ダイ302は、任意の他の適切な長さ及び/又は数の金型チャネルで構成されてもよい。さらなる実施例として、回転ダイ302は、6回から10回の押出の間に回転されてもよく、充填材は、それぞれ8から12フィートの間の長さを有する金型チャネルに押し出される。他の実施例では、回転ダイは、回転ダイを使用して充填される空間の形状に基づいて、任意の他の適切な構成を有してもよい。さらに、図4A-Cの実施例は、回転ダイ302が多数の平坦表面406を有する多角形の周辺404を含むような実質的に平坦な各金型チャネルに直接隣接した部分を示すが、各平坦表面は金型チャネルをホスティングし、別の実施例では、各金型チャネルに隣接した部分は、周辺方向において湾曲した形状を有してもよく、あるいは、周辺方向において任意の他の適切な形状を示してもよい。また、いくつかの実施例では、複数のダイは、同じ押出オリフィスによって充填するために(例えば平行に及び/又は直列に)配置されてもよく、ここで複数のダイの各ダイは、複数の金型チャネルを含み、各ダイはモータに結合してダイの回転を可能にする。その後、押出システムは、充填材を複数のダイの各ダイの各金型チャネルに連続して押し出すように使用され得る。これは、R部充填材製造システムのスループットを高めるのに役立つ場合がある。さらに、いくつかの実施例では、回転ダイ302は、装置300から(例えば、装置の回転マンドレルから)除去することができ、異なるダイが装置の内外で切り替えられるのを可能にする。これは、製造スループットを高めるのに役立つ場合がある。異なる金型チャネル形状のダイが使用される場合、そのようなダイは、異なるプロファイルの可能性のある充填材セグメントを高スループットで製造するよう切り替えられ得る。
【0019】
図3で説明される実施例で示されるように、装置300は、各押出の間にモータ312を用いて(例えばスラスト軸受を介して)回転ダイを回転させることができる。さらに、装置300は、金型チャネルを(例えば一又は複数のレーザ、カメラ、又は他の同様の画像化デバイスを介して)画像化するよう構成されている光検知システム313、及び回転ダイ302の回転を促すモータ312にシグナルを提供するよう構成されているフィードバック機構を使用して、実施例のように、金型チャネル304への押出を制御することができる。さらに、いくつかの実施例では、平行グリッパ314は、R部充填材307が押し出されて材料の据え付けに役立つように、その充填材を保持及び/又は誘導するために使用され得る。他の実施例では、任意の他の適切な機構が、回転ダイ302への押出を制御するために使用されてもよい。例えば、平行グリッパ314は省略されてもよく、圧縮ホイール310が平行グリッパを用いずに使用されて、金型チャネル304内にR部充填材を据え付けることができる。
【0020】
R部充填材セグメントを製造するための、本明細書に記載される手法は、周囲に配置された金型チャネルを有する回転ダイ以外のダイに適用することができる。別の実施例として、図5は、複合翼ストリンガ用のR部充填材セグメントを形成するのに使用することができる平面ダイ500を示す。平面ダイ500には、それぞれ平面ダイの実質的に平らな表面504上の一又は複数の隣接する金型チャネルから側方にオフセットする複数の金型チャネル(例えば金型チャネル502)が含まれる。ここでは、充填材を各金型チャネルに押し出すことには、各押出の間に平面ダイ500と押出オリフィスの相対的な側方位置を変更することが含まれる。任意の実施例では、各金型チャネルは同じ長さを有してもよく、他の実施例では、一又は複数の金型チャネルは異なる長さを有してもよい。
【0021】
上記の通り、記載された手法に従って製造されたR部充填材セグメントは、空間210(図2A-B)に配置され、硬化されて、それにより充填材セグメントが互いと及び他のストリンガ部分と融合され得る。図6A及び6Bはそれぞれ、R部充填材の硬化前後の複合翼ストリンガ110によって画定された空間21におけるR部充填材の配置を概略的に説明する。図6Aでは、二つのR部充填材セグメント600A及び600Bは、空間210でエンドツーエンドで接触して(例えば、隣接して直接接触して)配置される。図6Bでは、R部充填材セグメントは、硬化されて、単一のR部充填材602が形成された。さらに、硬化プロセスによっても、R部充填材セグメント602は複合翼ストリンガ110の他の部分(例えば、図2A-Bの部分202A及び202B)と結合されて、複合翼ストリンガ110及びR部充填材602を備えた単一の構造体604が形成される。この方法では、エンドツーエンドの配置で一又は複数の隣接した充填材セグメントと融合した複数の充填材セグメントを有する対応するR部充填材を含む複数の複合翼ストリンガが形成され得る。
【0022】
いくつかの実施例では、R部充填材セグメント600A及び600Bには、R部充填材セグメント600を加熱してR部充填材602を形成することが含まれる。例えば、R部充填材セグメント600A及び600Bは、およそ350℃に加熱されて、硬化プロセスが開始及び実施され、それにより、複合翼ストリンガ210並びにR部充填材セグメント600A及び600Bを形成するポリマー樹脂材料又は他の適切な材料を化学的に融合し、架橋し得る。他の実施例では、光開始硬化プロセスなどの任意の他の適切な硬化プロセスが使用されてもよい。
【0023】
図7は、航空機用の複合材の構造用構成要素を製造する方法700を説明するフロー図を示す。方法700は、一例として、複合翼ストリンガ110を製造するために実施されてもよい。
【0024】
702では、方法700には、複数の充填材セグメント(例えば充填材セグメント600)を形成するために、充填材(例えば充填材307)をダイ(例えば回転ダイ302)の複数の金型チャネル(例えば金型チャネル304)の各金型チャネルに押し出すことが含まれる。いくつかの実施例では、充填材を押し出すことには、各押出の間に回転ダイを回転させること704が含まれ得る。他の実施例では、充填材を押し出すことには、各押出の間に平面ダイ(例えば平面ダイ500)と押出オリフィス(例えば押出オリフィス308)の相対的な側方位置を変更すること706が含まれ得る。さらに、いくつかの実施例では、方法700には、707に示されるように、複数のダイを配置することであって、複数のダイの各ダイが複数の金型チャネルを含む、複数のダイを配置し、及び、逐次的に、充填材を複数のダイの各ダイの各金型チャネルに押し出すことが含まれ得る。
【0025】
708では、方法700には、(例えば押出オリフィスに続く圧縮ホイールによって)複数の金型チャネルのそれぞれに充填材を押し出す間に、充填材を加圧することが含まれ得る。710では、方法700には、ダイの複数の金型チャネルから複数の充填材セグメントを取り除くことが含まれる。複数の充填材セグメントは、冷却期間712の後に、複数の金型チャネルから取り除かれ得る。いくつかの実施例では、複数の金型チャネルは、インターフェイス材料(例えばTeflonテープ)又はコーティング(例えばFREKOTE)で覆われて、複数の充填材セグメントの除去が容易にされ得る。
【0026】
714では、方法700は複合ストリンガ中の空間に複数の充填材セグメントを配置することであって、空間が、複合ストリンガのR部により、充填材セグメントがエンドツーエンドで接触するように画定される、複合材の構造用構成要素中の空間に複数の充填材セグメントを配置することをさらに含む。複数の充填材セグメントは、いくつかの実施例では複合ストリンガのウェブとフランジが接触する空間716に、又は他の実施例では任意の他の適切な空間に配置され得る。
【0027】
718では、方法700は、複数の充填材セグメントを融合するために、空間で複数の充填材セグメントを硬化することを含む。複数の充填材セグメントを硬化することには、複数の充填材セグメントを加熱すること720が含まれ得る。複数の充填材セグメントを硬化することによって、複合構造を有する単一の構造体722が形成される。
【0028】
本明細書に記載される装置及びプロセスは、複合翼ストリンガ及び他の構造体用のR部充填材の製造において、複雑さ、労働力、及び物理的なスペースの消費を削減する潜在的な利益を有する。例えば、複数の充填材セグメントを形成すること、及び複数の充填材セグメントを硬化してR部充填材を形成することにより、より小さなダイの使用が可能になり、複数の充填材セグメントが形成され得る。別の実施例として、回転ダイの使用は、装置が充填材の押出を少なくとも部分的に自動化し、押出の間の回転ダイを回転させることによって充填材セグメントが形成されることを可能にし得る。別の実施例として、8から12フィートの間の長さを有するダイの金型チャネルに充填材を押し出すことにより、充填材セグメントを扱うのに費やされる労働力の削減が可能になり得る。別の実施例として、平面ダイの使用は、装置が充填材の押出を少なくとも部分的に自動化し、押出オリフィスと平面ダイの相対位置を変更することによって充填材セグメントが形成されることを可能にし得る。別の実施例として、充填材をダイの金型チャネルに押し出す間に充填材を加圧することにより、複合材の構造用構成要素のR部により画定される空間を満たす所望の形状を有する充填材セグメントの形成が可能になり得る。別の実施例として、冷却期間の後に充填材セグメントを金型チャネルから取り除くことによって、所望の材料特性を有する充填材セグメントの所望の形成が容易になり得る。別の実施例として、充填材セグメントを加熱することによって充填材セグメントを硬化させることは、充填材セグメントの互いとの及び複合材の構造用構成要素への融合を促進させて、単一の構造体が形成されることを容易にし得る。別の実施例として、複数のダイを配置し、及び、逐次的に、充填材を複数のダイの各ダイの金型チャネルに押し出すことは、形成される充填材セグメントの数の増加、したがって、充填された複合材の構造用構成要素を製造するための製造時間の削減を可能にし得る。別の実施例として、複合材の構造用構成要素のウェブとフランジが接触する空間に充填材セグメントを配置することは、第1の構成要素を補強し、第1の構成要素に作用する力を第2の構成要素に送る比較的強力な複合材の構造用構成要素の製造を可能にし得る。別の実施例として、充填材セグメントを融合することによって形成されたR部充填材を複合材の構造用構成要素に充填することは、より大きな耐荷重能力を有するより強力な機体の製造を可能にし得る。
【0029】
さらに、本開示は、以下の条項による実施形態を含む。
【0030】
条項1.航空機(100)用の複合材の構造用構成要素(110)を製造する方法(700)であって:
複数の充填材セグメント(600)を形成するために、充填材(307)をダイ(302)の複数の金型チャネル(304)の各金型チャネル(304)に押し出すこと(702);
前記複数の充填材セグメント(600)を前記ダイ(302)の前記複数の金型チャネル(304)から取り除くこと(710);
前記充填材セグメント(600)がエンドツーエンドで接触するよう、前記複数の充填材セグメント(600)を前記複合材の構造用構成要素(110)のR部(208)によって画定される前記複合材の構造用構成要素(110)の空間(210)に配置すること(714);及び
前記複数の充填材セグメント(600)を融合するために、前記複数の充填材セグメント(600)を前記空間(210)で硬化すること(718)
を含む、
方法。
【0031】
条項2.各金型チャネル(304)が、前記ダイ(302)の多角形の周辺(404)の周りの隣接する金型チャネル(304)から角度的にオフセットされ、前記充填材(307)を前記ダイ(302)の前記複数の金型チャネル(304)の各金型チャネル(304)に押し出すこと(702)が、各押出の間に前記ダイ(302)を回転させること(704)を含む、条項1に記載の方法(700)。
【0032】
条項3.各押出の間に前記ダイ(302)を回転させること(704)が、6回から10回の間のそれぞれの押出の間に前記ダイ(302)を回転させること(704)を含む、条項2に記載の方法(700)。
【0033】
条項4.前記充填材(307)を各金型チャネル(304)に押し出すこと(702)が、前記充填材(307)を、8から12フィートの間の長さを有する前記金型チャネル(304)に押し出すこと(702)を含む、条項1から3のいずれか一項に記載の方法(700)。
【0034】
条項5.各金型チャネル(304)が、前記ダイ(500)の実質的に平らな表面(504)上の一又は複数の隣接する金型チャネル(304)から側方にオフセットされ、前記充填材(307)を各金型チャネル(304)に押し出すこと(702)が、各押出の間に前記ダイ(500)と押出オリフィス(308)の相対的な側方位置を変更すること(706)を含む、条項1から4のいずれか一項に記載の方法(700)。
【0035】
条項6.前記充填材(307)を前記複数の金型チャネル(304)のそれぞれに押し出す間に、前記充填材(307)を加圧すること(708)をさらに含む、条項1から5のいずれか一項に記載の方法(700)。
【0036】
条項7.冷却期間後に前記複数の充填材セグメント(600)を前記複数の金型チャネル(304)から取り除くこと(710)をさらに含む、条項1から6のいずれか一項に記載の方法(700)。
【0037】
条項8.前記複数の充填材セグメント(600)を硬化すること(718)が、前記複数の充填材セグメント(600)を加熱すること(720)を含む、条項1から7のいずれか一項に記載の方法(700)。
【0038】
条項9.前記複数の充填材セグメント(600)を硬化すること(718)が、単一の構造体(604)を形成するために、前記複数の充填材セグメント(600)を前記複合材の構造用構成要素(110)の他の部分(202)に結合する、条項1から8のいずれか一項に記載の方法(700)。
【0039】
条項10.複数のダイ(302)を配置すること(707)であって、前記複数のダイ(302)の各ダイ(302)が複数の金型チャネル(304)を含む、複数のダイ(302)を配置すること(707)、及び、逐次的に、前記充填材(307)を前記複数のダイ(302)の各ダイ(302)の各金型チャネル(304)に押し出すこと(702)をさらに含む、条項1から9のいずれか一項に記載の方法(700)。
【0040】
条項11.前記複数の充填材セグメント(600)を前記空間(210)に配置すること(714)が、前記複数の充填材セグメント(600)を、前記複合材の構造用構成要素(110)のウェブ(206)とフランジ(204)が接触する空間(210)に配置すること(714)を含む、条項1から10のいずれか一項に記載の方法(700)。
【0041】
条項12.航空機(100)であって、
胴体(106);と
前記胴体(106)から延びる翼(108)であって、
フランジ(204)、
ウェブ(206)、
前記フランジ(204)とウェブ(206)が接触するR部(208)であって、それらの間の空間(210)を画定するR部(208)、及び
前記空間(210)内に位置付けられたR部充填材(602)であって、エンドツーエンドで配置された一又は複数の隣接する充填材セグメント(600)とそれぞれ融合した複数の充填材セグメント(600)を含む、R部充填材(602)
を含む複合翼ストリンガ(110)を含む翼(108);と
を備えた、
航空機(100)。
【0042】
条項13.前記充填材セグメント(600)が、前記ウェブ(206)及び前記フランジ(204)に融合されて、単一の構造体(604)が形成されている、条項12に記載の航空機(100)。
【0043】
条項14.前記複合翼ストリンガ(110)がブレードストリンガ(110)を含む、条項12又は13に記載の航空機(100)。
【0044】
条項15.複数の翼ストリンガ(110)がそれぞれ、対応するR部充填材(602)をさらに含む、条項12から14のいずれか一項に記載の航空機(100)。
【0045】
条項16.各充填材セグメント(600)が、8フィートから12フィートの間の長さを含む、条項12から15のいずれか一項に記載の航空機(100)。
【0046】
条項17.航空機(100)用の複合翼ストリンガ(110)であって、
フランジ(204);
前記フランジ(204)から延びるウェブ(206);
前記フランジ(204)とウェブ(206)が接触するR部(208)であって、空間(210)を画定するR部(208);及び
前記空間(210)内に位置付けられたR部充填材(602)であって、エンドツーエンドで一又は複数の隣接する充填材セグメント(600)とそれぞれ融合した複数の充填材セグメント(600)を含むR部充填材(602)
を含む、
複合翼ストリンガ(110)。
【0047】
条項18.前記複数の充填材セグメント(600)が単一の構造体(604)を形成する、条項17に記載の複合翼ストリンガ(110)。
【0048】
条項19.前記複合翼ストリンガ(110)がブレードストリンガ(110)を含む、条項17又は18に記載の複合翼ストリンガ(110)。
【0049】
条項20.各充填材セグメント(600)が、8フィートから12フィートの間の長さを含む、条項17から19のいずれか一項に記載の複合翼ストリンガ(110)。
【0050】
条項21.複合材の航空機の翼ストリンガ(110)用のR部充填材(602)を形成するためのダイ(302)であって、前記ダイ(302)の表面(306)にわたって配置された複数の金型チャネル(304)を含み、各金型チャネル(304)が、R部充填材(602)用のR部充填材セグメント(600)を形成するように成形されている、ダイ(302)。
【0051】
条項22.前記金型チャネル(304)が、前記ダイ(302)の多角形の周辺(404)の周りで角度的にオフセットされている、条項21に記載のダイ(302)。
【0052】
条項23.前記金型チャネル(304)が、前記ダイ(500)の実質的に平らな表面(504)にわたって側方にオフセットされている、条項21又は22に記載のダイ(302)。
【0053】
本開示は、本明細書で開示されているさまざまな特徴及び技術の新規かつ進歩性のある全ての組み合わせ及び部分的組み合わせを含む。本明細書で開示されているさまざまな特徴及び技術は、本開示の全ての実施例に必ずしも必要とされるわけではない。さらに、本明細書で開示されているさまざまな特徴及び技術は、開示される実施例とは別に特許性のある主題を定義してもよく、本明細書に明示的に開示されていない他の実装態様において有用性を見出すことができる。
図1
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図5
図6A
図6B
図7