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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-05
(45)【発行日】2025-03-13
(54)【発明の名称】姿勢補正具
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/01 20060101AFI20250306BHJP
   A61F 5/02 20060101ALI20250306BHJP
   A41D 13/05 20060101ALI20250306BHJP
【FI】
A61F5/01 E
A61F5/02 D
A41D13/05 131
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021017113
(22)【出願日】2021-02-05
(65)【公開番号】P2022120302
(43)【公開日】2022-08-18
【審査請求日】2023-12-12
(73)【特許権者】
【識別番号】599083411
【氏名又は名称】株式会社 MTG
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金 鍾貴
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/168883(WO,A1)
【文献】特開2011-062245(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/01
A61F 5/02
A41D 13/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着者の背に触れて装着される背当て部と、
前記背当て部から左方向に延びた左ベルト部と、
前記背当て部から右方向に延びた右ベルト部と、
前記左ベルト部の上縁部に一端部を固定し、前記右ベルト部の長手方向の中間部から右外側の表側の面に他端部が着脱自在に連結しており、装着した際、装着者の背側において装着者の左肩から前記右ベルト部に向けて延びた部分を有し、装着者の左肩を通すループを形成する左肩バンド部と、
前記右ベルト部の上縁部に一端部を固定し、前記左ベルト部の長手方向の中間部から左外側の表側の面に他端部が着脱自在に連結しており、装着した際、装着者の背側において装着者の右肩から前記左ベルト部に向けて延びた部分を有し、装着者の右肩を通すループを形成する右肩バンド部と、
を備えており、
前記背当て部は、前記左肩バンド部を長手方向に移動自在に挿通する第1ガイド部と、前記右肩バンド部を長手方向に移動自在に挿通する第2ガイド部と、を有しており、
前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部は、前記左肩バンド部と前記右肩バンド部とが交差した部分よりも下方に設けられている姿勢補正具。
【請求項2】
装着した際、前記左肩バンド部と前記右肩バンド部は、装着者の背側において交差している請求項1に記載の姿勢補正具。
【請求項3】
前記左肩バンド部及び前記右肩バンド部は、長手方向に伸縮自在であり、収縮方向に弾性力が作用する請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載の姿勢補正具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は姿勢補正具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は従来の姿勢補正具を開示している。この姿勢補正具は、背当て部、左右ベルト部、及び左右肩バンド部を備えている。背当て部は左右中央部に設けられている。背当て部は表面材と裏面材の2枚を重ね合わせて形成されている。この姿勢補正具の背当て部は装着者の背に触れて装着される。左ベルト部は背当て部の左端部の下部に右端部を連続して左方向に延びている。右ベルト部は背当て部の右端部の下部に左端部を連続して右方向に延びている。この姿勢保持具の左右ベルト部は装着者の胴部に触れて装着される。
【0003】
左肩バンド部は、背当て部と右ベルト部とを連結した部分に一端部を固定し、左ベルト部に他端部を着脱自在に連結している。左肩バンド部は装着者の左肩を通すループを形成している。右肩バンド部は、背当て部と左ベルト部とを連結した部分に一端部を固定し、右ベルト部に他端部を着脱自在に連結している。右肩バンド部は装着者の右肩を通すループを形成している。左肩バンド部と右肩バンド部とは、背当て部の表面部と裏面部との間を挿通し、背当て部内において交差している。
【0004】
この姿勢補正具は次のようにして装着することができる。先ず、装着者は、左肩バンド部によって形成されたループに左肩を通し、右肩バンド部によって形成されたループに右肩を通す。次に、装着者は、左肩バンド部の他端部を左手で摘まんで引っ張り、左肩バンド部の他端部を左ベルト部に連結するとともに、右肩バンド部の他端部を右手で摘まんで引っ張り、右肩バンド部の他端部を右ベルト部に連結する。このようにして、装着者は姿勢補正具を装着することができる。この姿勢補正具は、左右肩バンド部が装着者の前屈みの姿勢を矯正するテンションを付与することを目的にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2010-104707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の姿勢補正具の左右肩バンド部は、装着する際、装着者の肩を上から下へ押さえつけるため、左右肩バンド部は装着者の左右肩部に触れる部分の摩擦が大きくなる。このため、この姿勢補正具は、装着者が左右肩バンド部の他端部を引っ張ると、左右肩バンド部の装着者の肩よりも胸側に配置された部分が装着者の肩よりも背側に配置された部分に比べてより強く引っ張られる。よって、この姿勢補正具は、装着した際に装着者の胸椎を背側から前方に押す力が弱く、装着者の肩甲骨を外側に開く力が弱くなり、装着者が胸を張った正しい姿勢になるという効果が得られないおそれがある。また、この姿勢補正具は、左肩甲骨に力を与える左肩バンドを左手で引っ張り、右肩甲骨に力を与える右肩バンドを右手で引っ張るため、左肩バンドを引っ張る左手の動きが左肩甲骨を外側に開く動きを邪魔するおそれがあり、右肩バンドを引っ張る右手の動きが右肩甲骨を外側に開く動きを邪魔するおそれがある。
【0007】
本発明は上記従来の事情に鑑みてなされたものであって、装着者が胸を張った正しい姿勢になりやすい姿勢補正具を提供することを解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この姿勢補正具は、左右中央部から左方向に延びた左ベルト部と、左右中央部から右方向に延びた右ベルト部と、前記左ベルト部に一端部を固定し、前記右ベルト部に他端部が着脱自在に連結しており、装着した際、装着者の背側において装着者の左肩から前記右ベルト部に向けて延びた部分を有し、装着者の左肩を通すループを形成する左肩バンド部と、前記右ベルト部に一端部を固定し、前記左ベルト部に他端部が着脱自在に連結しており、装着した際、装着者の背側において装着者の右肩から前記左ベルト部に向けて延びた部分を有し、装着者の右肩を通すループを形成する右肩バンド部と、を備えている。
【0009】
この姿勢補正具は、以下に説明するように装着される。先ず、装着者は、左肩バンド部が形成したループに左肩を通し、右肩バンド部が形成したループに右肩を通す。次に、装着者は、左右ベルト部を連結して胴部周りに巻き付ける。この際、左右ベルト部を巻き付ける胴部は胸部の下部から腰部までの任意の部分である。次に、装着者は、左肩バンド部の他端部を右手で摘まみ、引っ張りながら左肩バンド部の他端部を右ベルト部に連結する。また、装着者は、右肩バンド部の他端部を左手で摘まみ、引っ張りながら右肩バンド部の他端部を左ベルト部に連結する。この際、左右肩バンド部は、装着者の肩を上から下へ押さえつけるため、装着者の左右肩部に触れる部分の摩擦が大きくなる。このため、この姿勢補正具は、装着者が左右肩バンド部の他端部を引っ張ると、左右肩バンド部の装着者の肩よりも背側に配置された部分が装着者の肩よりも胸側に配置された部分に比べてより強く引っ張られる。これによって、この姿勢補正具は、左右肩バンド部が装着者の胸椎を背側から前方に押しつつ、左右の肩甲骨を前方から後方へ押して装着者の肩甲骨を外側に開くため、胸を張った正しい姿勢にすることができる。また、この姿勢補正具は、左肩甲骨を外側に開くように力を伝える左肩バンド部を引っ張る手が右手であり、右肩甲骨を外側に開くように力を伝える右肩バンド部を引っ張る手が左手であるため、左右肩バンド部を引っ張る手の動きが左右肩甲骨を開く動きを邪魔するおそれがない。
【0010】
したがって、本発明の姿勢補正具は装着者が胸を張った正しい姿勢になりやすい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1の姿勢補正具を広げた状態を表側から見た平面図である。
図2】実施例1の姿勢補正具を広げた状態を裏側から見た裏面図である。
図3】実施例1の姿勢補正具を装着した形態を示す斜視図である。
図4】実施例1の姿勢補正具の左右ベルト部を連結した状態を示す斜視図である。
図5】実施例1の姿勢補正具の左右肩バンド部を左右ベルト部に連結する状態を示す斜視図である。
図6】実施例1の姿勢補正具を装着した装着者を胸側から見た斜視図である。
図7】実施例1の姿勢補正具を装着した装着者を背側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明における好ましい実施の形態を説明する。
本発明の姿勢補正具において、装着した際、前記左肩バンド部と前記右肩バンド部は、装着者の背側において交差し得る。この場合、この姿勢補正具は、装着者の背側における左肩バンド部と右肩バンド部を交差した部分によって胸椎を前方に適切に押すことができる。このため、この姿勢補正具は装着者が正しい姿勢になりやすい。
【0013】
本発明の姿勢補正具は、左右中央部に設けられ、左端部に前記左ベルト部の右端部が連続し、右端部に前記右ベルト部の左端部が連続しており、装着者の背に触れて装着される背当て部を備え得る。この場合、この姿勢補正具は背当て部によって胸椎を前方に適切に押すことができる。このため、この姿勢補正具は装着者が正しい姿勢になりやすい。
【0014】
本発明の姿勢補正具の背当て部は、前記左肩バンド部を長手方向に移動自在に挿通する第1ガイド部と、前記右肩バンド部を長手方向に移動自在に挿通する第2ガイド部と、を有し得る。この場合、この姿勢補正具は、第1ガイド部及び第2ガイド部によって、左右肩バンド部を適切な位置に配置するとともに、装着する際に左右肩バンド部を適切な方向に引っ張ることができる。このため、この姿勢補正具は、適切に装着することができ、装着者が正しい姿勢になりやすい。
【0015】
本発明の姿勢補正具の第1ガイド部及び第2ガイド部は、前記左肩バンド部と前記右肩バンド部とが交差した部分よりも下方に設けられ得る。この場合、この姿勢補正具は、左肩バンド部と右肩バンド部とが交差した部分よりも下方であり、左右ベルト部に近い位置に第1ガイド部及び第2ガイド部を配置することによって、左右肩バンド部の端部側を左右ベルト部に案内しやすい。このため、この姿勢補正具は、装着する際に左右肩バンド部を適切な方向に引っ張ることができ、容易に装着することができる。
【0016】
本発明の姿勢補正具の第1ガイド部及び第2ガイド部は、前記左肩バンド部及び前記右肩バンド部を下方に向けて斜め左右外方向に挿通し得る。この場合、この姿勢補正具の第1ガイド部及び第2ガイド部は、左右肩バンド部の延びる方向を左右ベルト部に向けることになる。このため、この姿勢補正具は、装着する際に左右肩バンド部を適切な方向に引っ張ることができ、容易に装着することができる。
【0017】
本発明の姿勢補正具の左肩バンド部及び右肩バンド部は、前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部のいずれかを挿通する部分が他の部分に比べて滑りやすくし得る。この場合、この姿勢補正具の左右肩バンド部は、装着する際、第1ガイド部及び第2ガイド部を挿通する部分が長手方向にスムーズに移動することができる。このため、この姿勢補正具は、装着する際、左右肩バンド部が第1ガイド部及び第2ガイド部において捩じれることを防止し、容易に装着することができる。
【0018】
本発明の姿勢補正具の左ベルト部及び右ベルト部は、長手方向に伸縮自在であり、収縮する方向に弾性力が作用し得る。この場合、この姿勢補正具は、左右ベルト部の弾性力によって、左右ベルト部を胴部に適切にフィットさせることができる。
【0019】
本発明の姿勢補正具の左肩バンド部及び右肩バンド部は、長手方向に伸縮自在であり、収縮する方向に弾性力が作用し得る。この場合、この姿勢補正具は、左右肩バンド部の弾性力によって、左右肩バンド部を装着者に適切にフィットさせることができる。また、この姿勢補正具は、左右肩バンドの装着者の肩よりも背側に配置された部分が装着者の肩よりも胸側に配置された部分よりも強く引っ張られて伸長するため、強い弾性力によって胸椎を前方に押すことができる。
【0020】
<実施例1>
次に、本発明の姿勢補正具1を具体化した実施例1について、図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、背当て部10、左右ベルト部40,50、及び左右肩バンド部60,70の夫々において、姿勢補正具1を装着した際の装着者側を裏側、その反対側を表側とする。以下の説明では、上下方向は、姿勢補正具1を装着した状態における上下方向である。左右方向は、姿勢補正具1の上部を上側にして背当て部10と左右ベルト部40,50を広げた状態において表側から見た際(以下、「表面視」という。)の左右方向である。図1及び図2において、上方向はX軸の正方向、下方向はX軸の負方向、左方向はY軸の正方向、右方向はY軸の負方向である。
【0021】
実施例1の姿勢補正具1は、図1図3に示すように、背当て部10、左右ベルト部40,50、及び左右肩バンド部60,70を備えている。背当て部10は左右中央部に設けられている。背当て部10はメッシュ状の合成樹脂製のシートによって形成されている。背当て部10は、ほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。
【0022】
背当て部10は、図1に示す表面視において、左右中心線を対象軸とする線対称形状の略六角形状である。背当て部10は、図1図3に示すように、上縁部11、上側左右縁部12,13、下側左右縁部14,15、及び下縁部16に囲まれた形状である。背当て部10の上縁部11は略六角形状の一辺を形成している。背当て部10の上縁部11は、上方に膨らんで湾曲しつつ、左右方向に延びている。
【0023】
背当て部10の上側左右縁部12,13の夫々は略六角形状の二辺を形成している。背当て部10の上側左右縁部12,13の夫々の上端は上縁部11の左右端の夫々に連続している。背当て部10の上側左右縁部12,13の夫々は左右方向の外側に向けて斜め下方に延びている。背当て部10の上側左右縁部12,13の夫々は左右内側に向けて斜め下方に凹んで湾曲している。
【0024】
背当て部10の下側左右縁部14,15の夫々は略六角形状の二辺を形成している。背当て部10の下側左右縁部14,15の夫々の上端は上側左右縁部12,13の夫々の下端に連続している。背当て部10の下側左右縁部14,15の夫々は、左右方向の内側に向けて斜め下方に直線状に延びている。背当て部10の下縁部16は略六角形状の一辺を形成している。背当て部10の下縁部16の左右端は各下側左右縁部14,15の下端に連続している。背当て部10の下縁部16は左右方向に延びている。背当て部10の下縁部16は上方に僅かに凹んで湾曲している。
【0025】
背当て部10は、図1に示すように、第1ガイド部20及び第2ガイド部30を有している。第1ガイド部20及び第2ガイド部30は、背当て部10の表側の面(以下、「背当て部10の表面」という。)に取り付けられた第1表面部材21及び第2表面部材31によって形成されている。第1表面部材21及び第2表面部材31は、背当て部10と同じメッシュ状の合成樹脂製のシートによって形成されている。
【0026】
第1表面部材21及び第2表面部材31は、外縁部21A,31A、内縁部21B,31B、上縁部21C,31C、及び下縁部21D,31Dに囲まれた四角形状である。第1表面部材21及び第2表面部材31の外縁部21A,31Aは、四角形状の一辺を形成している。第1表面部材21の外縁部21Aは、背当て部10の上側右縁部13の下部に重なるように湾曲しつつ、右方向に向けて斜め下方に延びている。第1表面部材21の外縁部21Aは背当て部10の上側右縁部13の下部に沿って接着されている。第2表面部材31の外縁部31Aは、背当て部10の上側左縁部12の下部に重なるように湾曲しつつ、左方向に向けて斜め下方に延びている。第2表面部材31の外縁部31Aは背当て部10の上側左縁部12の下部に沿って接着されている。
【0027】
第1表面部材21及び第2表面部材31の内縁部21B,31Bは四角形状の一辺を形成している。第1表面部材21の内縁部21Bは、外縁部21Aに略平行であり、背当て部10の上側右縁部13の下部に略平行になるように湾曲しつつ、右方向に向けて斜め下方に延びている。第2表面部材31の31Bは、外縁部31Aに略平行であり、背当て部10の上側左縁部12の下部に略平行になるように湾曲しつつ、左方向に向けて斜め下方に延びている。第1表面部材21及び第2表面部材31の内縁部21B,31Bは背当て部10の表面に接着されている。
【0028】
第1表面部材21及び第2表面部材31の上縁部21C,31Cは四角形状の一辺を形成している。第1表面部材21の上縁部21Cの左右端は、外縁部21Aの上端と内縁部21Bの上端に連続している。第1表面部材21の上縁部21Cは左方向に向けて僅かに斜め下方に直線状に延びている。第2表面部材31の上縁部31Cの左右端は、外縁部31Aの上端と内縁部31Bの上端に連続している。第2表面部材31の上縁部31Cは右方向に向けて僅かに斜め下方に直線状に延びている。
【0029】
第1表面部材21及び第2表面部材31の下縁部21D,31Dは四角形状の一辺を形成している。第1表面部材21の下縁部21Dの左右端は、外縁部21Aの下端と内縁部21Bの下端に連続している。第1表面部材21の下縁部21Dは、背当て部10の下側右縁部15の上部に重なるように左方向に向けて斜め下方に直線状に延びている。第2表面部材31の下縁部31Dの左右端は、外縁部31Aの下端と内縁部31Bの下端に連続している。第2表面部材31の下縁部31Dは、背当て部10の下側左縁部14の上部に重なるように右方向に向けて斜め下方に直線状に延びている。
【0030】
背当て部10に取り付けられた第1表面部材21と第2表面部材31とは、表面視において、左右中心線を対象軸とする線対称形状である。第1表面部材21及び第2表面部材31は、外縁部21A,31A及び内縁部21B,31Bのみが背当て部10の表面に接着されている。このため、第1表面部材21の上縁部21Cから下縁部21Dまでの第1表面部材21と背当て部10との間を後述する左肩バンド部60が長手方向に移動自在に挿通することができる。つまり、背当て部10に取り付けられた第1表面部材21によって、左肩バンド部60を長手方向に移動自在に挿通する第1ガイド部20が形成されている。同様に、第2表面部材31の上縁部31Cから下縁部31Dまでの第2表面部材31と背当て部10との間を後述する右肩バンド部70が長手方向に移動自在に挿通することができる。つまり、背当て部10に取り付けられた第2表面部材31によって、右肩バンド部70を長手方向に移動自在に挿通する第2ガイド部30が形成されている
【0031】
左右ベルト部40,50は、表面視において、左右方向に延びた帯状である。左ベルト部40の右縁部41は、図1図3に示すように、背当て部10の下側左縁部14に連続している。左ベルト部40の右縁部41の長さは背当て部10の下側左縁部14の長さと等しい。左ベルト部40は背当て部10の下側左縁部14から左方向に延びている。左ベルト部40の左縁部42は円弧状に左方向に膨らんでいる。右ベルト部50の左縁部51は背当て部10の下側右縁部15に連続している。右ベルト部50の左縁部51の長さは背当て部10の下側右縁部15の長さと等しい。右ベルト部50は背当て部10の下側右縁部15から右方向に延びている。右ベルト部50の右縁部52は円弧状に右方向に膨らんでいる。
【0032】
左右ベルト部40,50の上縁部43,53は背当て部10の上側左右縁部12,13に連続している。左右ベルト部40,50の上縁部43,53の背当て部10側の近傍は、背当て部10の上側左右縁部12,13に連続するように僅かに湾曲している。左右ベルト部40,50の下縁部44,54は背当て部10の下縁部16に連続している。左右ベルト部40,50の上下方向の幅は背当て部10側から左右方向の外側に向けて僅かに減少している。左右ベルト部40,50の上縁部43,53及び下縁部44,54は左右方向外側に向けて僅かに斜め下方に略直線状に延びている。背当て部10の左右に位置する左ベルト部40と右ベルト部50は、図1に示す表面視において、左右中心線を対象軸とする線対称形状である。一体になった背当て部10と左右ベルト部40,50との外周縁は、図1及び図2に示すように、長手方向に伸縮性を有するテープ80によって縁取りされている。
【0033】
左右ベルト部40,50は、図1に示すように、ベルト部本体100と雌側の面ファスナ110とを有している。ベルト部本体100は、図1に示す表面視において、左右ベルト部40,50の夫々の全体の外形を形成した帯状である。ベルト部本体100は、長手方向に伸縮自在であり、収縮方向に弾性力が作用する。ベルト部本体100は、短手方向にほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。雌側の面ファスナ110はベルト部本体100の長手方向の中間部から左右外側の表側の面の全体に縫い付けられて固定されている。雌側の面ファスナ110は複数の細かいループが形成された面が表側に露出している。雌側の面ファスナ110は、ほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。
【0034】
姿勢補正具1は、図2に示すように、左右ベルト部40,50と背当て部10との境界部に沿った裏側の面に帯状に形成された滑り止め部90が設けられている。滑り止め部90は複数の樹脂製の凸部が裏側へ突出している。右ベルト部50は最も右側に位置する先端部分の裏側の面に雄側の面ファスナ150が縫い付けられて固定されている。雄側の面ファスナ150は複数の細かいフックが形成された面が裏側に露出している。雄側の面ファスナ150は、ほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。姿勢補正具1を装着する際、装着者は、右ベルト部50に設けられた雄側の面ファスナ150を左ベルト部40に設けられた雌側の面ファスナ110の所望する位置に着脱自在であり、右ベルト部50と左ベルト部40を連結することができる。
【0035】
左右肩バンド部60,70は、図1図3に示すように、帯状である。左右肩バンド部60,70はバンド部本体120と滑り部材130とを有している。バンド部本体120は帯状である。バンド部本体120は、長手方向に伸縮自在であり、収縮方向に弾性力が作用する。バンド部本体120は、短手方向にほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。滑り部材130は帯状である。滑り部材130は、バンド部本体120と同じ幅であり、第1ガイド部20及び第2ガイド部30の挿通長さよりも長い。滑り部材130は、ほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。滑り部材130は、左右肩バンド部60,70が第1ガイド部20及び第2ガイド部30を挿通する部分において、バンド部本体120の表側の面に縫い付けられて固定されている。滑り部材130の表側の面は起毛している。このため、滑り部材130を固定した部分の左右肩バンドは、他の部分に比べて滑りやすく、第1ガイド部20及び第2ガイド部30を挿通した状態でスムーズに長手方向に移動することができる。
【0036】
左肩バンド部60の一端部は、左ベルト部40の長手方向の中間部よりも背当て部10側であり、雌側の面ファスナ110が固定されていない左ベルト部40の上縁部43に縫い付けられて固定されている。左肩バンド部60は第1ガイド部20を挿通している。左肩バンド部60は、第1ガイド部20を挿通する部分よりも一端部側において、第1連結部材61によって背当て部10に連結されている。第1連結部材61は帯状である。第1連結部材61は、長手方向に伸縮自在であり、収縮する方向に弾性力が作用する。第1連結部材61は、短手方向にほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。第1連結部材61の一端部は背当て部10の上縁部11と上側左縁部12との境界部の表側の面に縫い付けられて固定されている。第1連結部材61の他端部は左肩バンド部60の裏側の面に縫い付けられて固定されている。左肩バンド部60は、左ベルト部40に固定された一端部から第1連結部材61が固定されている部分までの間によって、装着者の左肩を通すループを形成している。つまり、左肩バンド部60の一部分と、背当て部10の上側左縁部12と、左ベルト部40の上縁部43の一部分とによって、装着者の左肩を通すループが形成されている。
【0037】
左肩バンド部60の他端部は、図1及び図3に示すように、裏側の面に雄側の面ファスナ160が縫い付けられて固定されている。雄側の面ファスナ160は複数の細かいフックが形成された面が裏側に露出している。雄側の面ファスナ160は、ほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。姿勢補正具1を装着する際、装着者は、左肩バンド部60の他端部に設けられた雄側の面ファスナ160を右ベルト部50に設けられた雌側の面ファスナ110の所望する位置に着脱自在であり、左肩バンド部60と右ベルト部50とを連結することができる。
【0038】
左肩バンド部60の他端部は第2連結部材62によって右ベルト部50に連結されている。第2連結部材62は帯状である。第2連結部材62は、長手方向に伸縮自在であり、収縮する方向に弾性力が作用する。第2連結部材62は、短手方向にほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。第2連結部材62の一端部は、右ベルト部50の長手方向の中間部であり、雌側の面ファスナ110の左側端部の上下方向の中央に縫い付けられて固定されている。第2連結部材62の他端部は、左肩バンド部60の他端部に設けられた雄側の面ファスナ160の左側端部に重ねて縫い付けられて固定されている。
【0039】
右肩バンド部70の一端部は、右ベルト部50の長手方向の中間部よりも背当て部10側であり、雌側の面ファスナ110が固定されていない右ベルト部50の上縁部53に縫い付けられて固定されている。右肩バンド部70は第2ガイド部30を挿通している。右肩バンド部70は、第2ガイド部30を挿通する部分よりも一端部側において、第3連結部材71によって背当て部10に連結されている。第3連結部材71は、第1連結部材61と同じ材質であり、同じ形状である。第3連結部材71の一端部は背当て部10の上縁部11と上側右縁部13との境界部の表側の面に縫い付けられて固定されている。第3連結部材71の他端部は右肩バンド部70の裏側の面に縫い付けられて固定されている。右肩バンド部70は、右ベルト部50に固定された一端部から第3連結部材71が固定されている部分までの間によって、装着者の右肩を通すループを形成している。つまり、右肩バンド部70の一部分と、背当て部10の上側右縁部13と、右ベルト部50の上縁部53の一部分とによって、装着者の右肩を通すループが形成されている。
【0040】
右肩バンド部70の他端部は裏側の面に雄側の面ファスナ170が縫い付けられて固定されている。雄側の面ファスナ170は複数の細かいフックが形成された面が裏側に露出している。雄側の面ファスナ170は、ほとんど伸縮せず、柔軟性を有している。姿勢補正具1を装着する際、装着者は、右肩バンド部70の他端部に設けられた雄側の面ファスナ170を左ベルト部40に設けられた雌側の面ファスナ110の所望する位置に着脱自在であり、右肩バンド部70と左ベルト部40とを連結することができる。
【0041】
右肩バンド部70の他端部は第4連結部材72によって左ベルト部40に連結されている。第4連結部材72は、第2連結部材62と同じ材質であり、同じ形状である。第4連結部材72の一端部は、左ベルト部40の長手方向の中間部であり、雌側の面ファスナ110の右側端部の上下方向の中央に縫い付けられて固定されている。第4連結部材72の他端部は、右肩バンド部70の他端部に設けられた雄側の面ファスナ170の右側端部に重ねて縫い付けられて固定されている。
【0042】
左肩バンド部60は、図7に示すように、装着した際、装着者の背側において装着者の左肩から右ベルト部50に向けて延びた部分を有している。また、右肩バンド部70は、装着した際、装着者の背側において装着者の右肩から前記左ベルト部40に向けて延びた部分を有している。左肩バンド部60と右肩バンド部70とは装着者の背側において交差している。詳しくは、左右肩バンド部60,70は、左肩バンド部60の第1連結部材61の他端部が固定されている部分から第1ガイド部20に挿通するまでの間において、右肩バンド部70の第3連結部材71の他端部が固定されている部分から第2ガイド部30に挿通するまでの間が交差している。第1ガイド部20及び第2ガイド部30は左肩バンド部60と右肩バンド部70とが交差した部分よりも下方に設けられている。
【0043】
この姿勢補正具1は、以下に説明するように装着される。先ず、装着者は、図4に示すように、左肩バンド部60によって形成されたループに左肩を通し、右肩バンド部70によって形成されたループに右肩を通す。次に、装着者は、右ベルト部50の右端部を右手でつかみ、右ベルト部50を左方向に引っ張るとともに、左ベルト部40の左端部を左手でつかみ、左ベルト部40を右方向に引っ張りながら、右ベルト部50に設けられた雄側の面ファスナ150を左ベルト部40に設けられた雌側の面ファスナ110の所望する位置に結合して右ベルト部50と左ベルト部40を連結する。この際、装着者は、左右ベルト部40,50の引っ張り力を調整し、左右ベルト部40,50が上下方向の適切な位置及び適切な弾性力によって胴部(胸部の下部から腰部までの任意の部分)に巻かれるようにする。背当て部10の裏側の面は装着者の背に触れて装着される。左右ベルト部40,50の裏側の面は装着者の胴部に触れて装着される。
【0044】
次に、図5に示すように、装着者は、左肩バンド部60の他端部を右手で摘まみ、引っ張りながら左肩バンド部60の他端部に設けられた雄側の面ファスナ160を右ベルト部50に設けられた雌側の面ファスナ110の所望する位置に結合して左肩バンド部60の他端部を右ベルト部50に連結する。また、装着者は、右肩バンド部70の他端部を左手で摘まみ、引っ張りながら右肩バンド部70の他端部に設けられた雄側の面ファスナ170を左ベルト部40に設けられた雌側の面ファスナ110の所望する位置に結合して右肩バンド部70の他端部を左ベルト部40に連結する(図6参照)。この際、装着者は左右肩バンド部60,70の引っ張り強さを調整し、左右肩バンド部60,70が背当て部10を介して背側から装着者の胸椎を前方に押しつつ、左右肩バンド部60,70が左右の肩甲骨を前方から後方へ押すようにして、装着者の肩甲骨を外側に開いて、胸を張った正しい姿勢になるようにする。
【0045】
以上説明したように、実施例1の姿勢補正具1は、左ベルト部40、右ベルト部50、左肩バンド部60、及び右肩バンド部70を備えている。左ベルト部40は、左右中央部に設けられた背当て部10から左方向に延びている。右ベルト部50は、左右中央部に設けられた背当て部10から右方向に延びている。左肩バンド部60は、左ベルト部40に一端部を固定し、右ベルト部50に他端部が着脱自在に連結する。左肩バンド部60は、装着した際、装着者の背側において装着者の左肩から右ベルト部50に向けて延びた部分を有し、装着者の左肩を通すループを形成している。右肩バンド部70は、右ベルト部50に一端部を固定し、左ベルト部40に他端部が着脱自在に連結する。右肩バンド部70は、装着した際、装着者の背側において装着者の右肩から左ベルト部40に向けて延びた部分を有し、装着者の右肩を通すループを形成している。
【0046】
この姿勢補正具1の左右肩バンド部60,70は、装着する際、装着者の肩を上から下へ押さえつけるため、装着者の左右肩部に触れる部分の摩擦が大きくなる。このため、この姿勢補正具1は、装着者が左右肩バンド部60,70の他端部を引っ張ると、左右肩バンド部60,70の装着者の肩よりも背側に配置された部分が装着者の肩よりも胸側に配置された部分に比べてより強く引っ張られる。これによって、この姿勢補正具1は、左右肩バンド部60,70が背当て部10を介して背側から装着者の胸椎を前方に押しつつ、左右肩バンド部60,70が左右の肩甲骨を前方から後方へ押すことによって、装着者の肩甲骨を外側に開くため、胸を張った正しい姿勢にすることができる。また、この姿勢補正具1は、左肩甲骨を外側に開くように力を伝える左肩バンド部60を引っ張る手が右手であり、右肩甲骨を外側に開くように力を伝える右肩バンド部70を引っ張る手が左手であるため、左右肩バンド部60,70を引っ張る手の動きが左右肩甲骨を開く動きを邪魔するおそれがない。
【0047】
したがって、実施例1の姿勢補正具1は装着者が胸を張った正しい姿勢になりやすい。
【0048】
実施例1の姿勢補正具1において、装着した際、左肩バンド部60と右肩バンド部70は、装着者の背側において交差する。この姿勢補正具1は、装着者の背側における左肩バンド部60と右肩バンド部70を交差した部分が背当て部10を介して胸椎を前方に適切に押すことができる。このため、この姿勢補正具1は装着者が正しい姿勢になりやすい。
【0049】
実施例1の姿勢補正具1は、左右中央部に設けられ、左端部に左ベルト部40の右端部が連続し、右端部に右ベルト部50の左端部が連続しており、装着者の背に触れて装着される背当て部10を備えている。この姿勢補正具1は背当て部10によって胸椎を前方に適切に押すことができる。このため、この姿勢補正具1は装着者が正しい姿勢になりやすい。
【0050】
実施例1の姿勢補正具1の背当て部10は、左肩バンド部60を長手方向に移動自在に挿通する第1ガイド部20と、右肩バンド部70を長手方向に移動自在に挿通する第2ガイド部30と、を有している。この姿勢補正具1は、第1ガイド部20及び第2ガイド部30によって、左右肩バンド部60,70を適切な位置に配置するとともに、装着する際に左右肩バンド部60,70を適切な方向に引っ張ることができる。このため、この姿勢補正具1は、適切に装着することができ、装着者が正しい姿勢になりやすい。
【0051】
実施例1の姿勢補正具1の第1ガイド部20及び第2ガイド部30は、左肩バンド部60と右肩バンド部70とが交差した部分よりも下方に設けられている。この姿勢補正具1は、左肩バンド部60と右肩バンド部70とが交差した部分よりも下方であり、左右ベルト部40に近い位置に第1ガイド部20及び第2ガイド部30を配置することによって、左右肩バンド部60,70の端部側を左右ベルト部40,50に案内しやすい。このため、この姿勢補正具1は、装着する際に左右肩バンド部60,70を適切な方向に引っ張ることができ、容易に装着することができる。
【0052】
実施例1の姿勢補正具1の第1ガイド部20及び第2ガイド部30は、左肩バンド部60及び右肩バンド部70を下方に向けて斜め左右外方向に挿通している。この姿勢補正具1の第1ガイド部20及び第2ガイド部30は、左右肩バンド部60,70の延びる方向を左右ベルト部40,50に向けることになる。このため、この姿勢補正具1は、装着する際に左右肩バンド部60,70を適切な方向に引っ張ることができ、容易に装着することができる。
【0053】
実施例1の姿勢補正具1の左肩バンド部60及び右肩バンド部70は、第1ガイド部20及び第2ガイド部30のいずれかを挿通する部分に滑り部材130を固定したことによって他の部分に比べて滑りやすい。この姿勢補正具1の左右肩バンド部60,70は、装着する際、第1ガイド部20及び第2ガイド部30を挿通する部分が長手方向にスムーズに移動することができる。このため、この姿勢補正具1は、装着する際、左右肩バンド部60,70が第1ガイド部20及び第2ガイド部30において捩じれることを防止し、容易に装着することができる。
【0054】
実施例1の姿勢補正具1の左ベルト部40及び右ベルト部50は、長手方向に伸縮自在であり、収縮する方向に弾性力が作用する。この姿勢補正具1は、左右ベルト部40,50の弾性力によって、左右ベルト部40,50を胴部に適切にフィットさせることができる。
【0055】
実施例1の姿勢補正具1の左肩バンド部60及び右肩バンド部70は、長手方向に伸縮自在であり、収縮する方向に弾性力が作用する。この姿勢補正具1は、左右肩バンド部60,70の弾性力によって、左右肩バンド部60,70を装着者に適切にフィットさせることができる。また、この姿勢補正具1は、左右肩バンドの装着者の肩よりも背側に配置された部分が装着者の肩よりも胸側に配置された部分よりも強く引っ張られて伸長するため、強い弾性力によって胸椎を前方に押すことができる。
【0056】
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例1に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1の姿勢補正具は左右肩バンド部が交差しているが、左右肩バンド部が交差していなくてもよい。
(2)実施例1の姿勢補正具は背当て部を備えているが、背当て部を備えていなくてもよい。
(3)実施例1の姿勢補正具の背当て部は第1ガイド部と第2ガイド部とを備えているが、第1ガイド部と第2ガイド部とを備えていなくてもよい。また、左右肩バンド部を長手方向に移動自在に挿通するものではなく、左右肩バンド部を背当て部の所定の位置に連結するガイド部を備えていてもよい。
(4)実施例1の第1ガイド部及び第2ガイド部は、左肩バンド部と右肩バンド部とが交差した部分よりも下方に設けられているが、第1ガイド部及び第2ガイド部は左肩バンド部と右肩バンド部とが交差した部分よりも上方に設けてもよい。
(5)実施例1の第1ガイド部及び第2ガイド部は、左肩バンド部及び右肩バンド部を下方に向けて斜め左右外方向に挿通しているが、第1ガイド部及び前記第2ガイド部は、左肩バンド部及び右肩バンド部を下方に向けて斜め左右外方向に挿通していなくてもよい。
(6)実施例1の左肩バンド部及び右肩バンド部は、第1ガイド部及び第2ガイド部を挿通する部分に滑り部材を固定することによって他の部分に比べて滑りやすくしたが、滑り部材を固定しなくてもよい。また、左右肩バンド部は全体的に滑りやすくしてもよい。
(7)実施例1の左ベルト部及び右ベルト部は、長手方向に伸縮自在であり、収縮する方向に弾性力が作用したが、左ベルト部及び右ベルト部は長手方向に伸縮しなくてもよい。
(8)実施例1の左肩バンド部及び右肩バンド部は、長手方向に伸縮自在であり、収縮方向に弾性力が作用したが、左肩バンド部及び右肩バンド部は長手方向に伸縮しなくてもよい。
(9)実施例1の左右ベルト部は、右ベルト部に設けられた雄側の面ファスナを左ベルト部に設けられた雌側の面ファスナの所望する位置に着脱自在に連結したが、左ベルト部の左端と右ベルト部の右端とを着脱できない状態に連結し、左右ベルト部が長手方向に伸縮し、収縮する方向の弾性力を有することによって、胴部にフィットさせて巻くようにしてもよい。
【符号の説明】
【0057】
1…姿勢補正具
10…背当て部
20…第1ガイド部
30…第2ガイド部
40…左ベルト部
50…右ベルト部
60…左肩バンド部
70…右肩バンド部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7