(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-05
(45)【発行日】2025-03-13
(54)【発明の名称】水晶振動素子及び水晶デバイス
(51)【国際特許分類】
H03H 9/19 20060101AFI20250306BHJP
【FI】
H03H9/19 F
(21)【出願番号】P 2023543795
(86)(22)【出願日】2022-08-08
(86)【国際出願番号】 JP2022030212
(87)【国際公開番号】W WO2023026835
(87)【国際公開日】2023-03-02
【審査請求日】2024-02-07
(31)【優先権主張番号】P 2021137676
(32)【優先日】2021-08-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【氏名又は名称】荒船 博司
(74)【代理人】
【識別番号】100093045
【氏名又は名称】荒船 良男
(72)【発明者】
【氏名】後藤 正彦
(72)【発明者】
【氏名】湯村 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】二藤部 剛
【審査官】石田 昌敏
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-192712(JP,A)
【文献】特開2017-152943(JP,A)
【文献】特開2014-116977(JP,A)
【文献】特開2018-129606(JP,A)
【文献】特開2020-025344(JP,A)
【文献】特開2017-079390(JP,A)
【文献】特開2002-100930(JP,A)
【文献】特開2001-053036(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03H 9/00- 9/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発振周波数が50MHz以上100MHz以下の範囲にある水晶片と、
当該水晶片の両面上にそれぞれ位置し、前記水晶片よりも小さい平面視矩形状の電極と、
前記電極の平面視で前記水晶片のX軸方向に沿った第1の方向に垂直な第2の方向に沿って伸びる外縁に一端がつながっている引出し導体と、
を備え、
前記電極は、前記第1の方向ついての長さが、前記第2の方向についての幅の1.993倍以上2.525倍以下であり、
前記引出し導体は直線形状であ
り、
平面視で前記第2の方向についての前記水晶片の両端から前記電極の端までの距離は、それぞれ0.130mm以上0.195mm以下である、
水晶振動素子。
【請求項2】
前記発振周波数は、74MHz以上78MHz以下の範囲にある請求項1記載の水晶振動素子。
【請求項3】
請求項1
又は2記載の水晶振動素子を備える水晶デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、水晶振動素子及び水晶デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
水晶片を発振させてクロック信号を生成する水晶振動素子では、水晶片の厚さに応じた発振周波数が得られる。近年、必要なクロック信号の周波数の上昇に伴って、公称周波数が76.8MHzといった50-100MHz帯の水晶振動素子が増えている。特開2020-99038号公報では、この周波数においてよりよい発振の周波数特性を得るために、水晶片のうち固定部分を振動部分よりも厚くし、振動部分の長辺寸法と短辺寸法の比を適切に定める技術について開示されている。
【発明の概要】
【0003】
本開示の一の態様は、
発振周波数が50MHz以上100MHz以下の範囲にある水晶片と、
当該水晶片の両面上にそれぞれ位置し、前記水晶片よりも小さい平面視矩形状の電極と、
前記電極の平面視で前記水晶片のX軸方向に沿った第1の方向に垂直な第2の方向に沿って伸びる外縁に一端がつながっている引出し導体と、
を備え、
前記電極は、前記第1の方向ついての長さが、前記第2の方向についての幅の1.993倍以上2.525倍以下であり、
前記引出し導体は直線形状であり、
平面視で前記第2の方向についての前記水晶片の両端から前記電極の端までの距離は、それぞれ0.130mm以上0.195mm以下である、
水晶振動素子である。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【
図1】本実施形態の水晶デバイスのある断面における形状を示す図である。
【
図2A】本実施形態の水晶振動素子の構成を示す平面図である。
【
図3B】励振電極の縦横比に応じた周波数偏差の温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【
図3C】励振電極の縦横比に応じたESRの温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【
図4B】励振電極の縦横比に応じた周波数偏差の温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【
図4C】励振電極の縦横比に応じたESRの温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【
図5B】励振電極の縦横比に応じた周波数偏差の温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【
図5C】励振電極の縦横比に応じたESRの温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【
図6B】励振電極の縦横比に応じた周波数偏差の温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【
図6C】励振電極の縦横比に応じたESRの温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【
図7B】励振電極の縦横比に応じた周波数偏差の温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【
図7C】励振電極の縦横比に応じたESRの温度特性を実験的に求めた結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の水晶デバイス100のある断面における形状を示す図である。
水晶デバイス100は、水晶振動素子1と、基体2と、蓋体3と、部品4などを備える。
【0006】
基体2は、特には限られないが、例えば、セラミック材料、半導体材料若しくはガラス材又はこれらの組合せである。基体2は、上面側中央に凹部2aを有する。凹部2aの底面には、電極パッド21が位置し、電極パッド21は、上面が平面状であり、例えば、スクリーン印刷などにより形成され得る。また、電極パッド21の最上面には、金めっきなどがなされていてもよい。当該電極パッド21に対し、導電性接着剤22により水晶振動素子1が接着されている。導電性接着剤22は、例えば、銀フィラーを含有する樹脂系(エポキシ樹脂など)の接着剤などであってもよい。水晶振動素子1の振動(発振)部分は、凹部2aの内壁面に接触せずに浮いた状態で固定されている。
【0007】
基体2の凹部上面側、すなわち、凹部2aを囲う枠部分の上端は、金すず又は銀ろうなどの導電性の封止部材を介して蓋体3と接合される。これにより、凹部2aが封止されている。基体2と蓋体3との間には、導電性である枠状のメタライズ層が位置していてもよい。
【0008】
電極パッド21は、基体2を貫通する図示略の信号線路を経て外部に電気的に接続可能(例えば、基体2の底面に位置する外部接続パッドから外部配線や基板に接続可能)となっている。基体2の底面側には、部品4が位置している。部品4は、ICチップなどの電子部品であってもよいし、検温素子(サーミスタなど)といったセンサなどであってもよい。また、部品4は、これらの複数個の組合せであってもよい。これらは、水晶振動素子1の発振周波数の調整に係る付帯情報を出力したり、あるいは、付帯情報に応じた調整を行ったりするものであり、すなわち水晶デバイス100は、例えば、温度補償水晶発振器(TCXO)などであってもよい。なお、部品4の位置は、底面の平面視中央付近ではなく、偏った位置であってもよい。
【0009】
図2Aは、本実施形態の水晶振動素子1の構成を示す平面図である。
図2Bは
図2Aの断面線AAで切断した断面図である。
図2Cは水晶振動素子1の側面図である。
【0010】
水晶振動素子1は、水晶片Cと、水晶片Cの両面上に位置する励振電極EU、EL(電極)と、引出し線Ex(引出し導体)と、接続電極Epとを有する。
【0011】
水晶片Cは、ATカットにより得られたものであり、発振周波数が50MHz以上100MHz以下の範囲、ここでは特に、公称周波数が76.8MHzとなるように、74MHz以上78MHz以下の範囲に応じて厚さが定められたものである。この
図2A及び
図2Cに示すように、一般的に、水晶の結晶軸(電気軸)に沿った方向(第1の方向)がX軸とされる。また、水晶の光軸に沿った方向がZ軸とされ、
図2Aに示すように、水晶片Cの面内でX軸に交差する方向(第2の方向)をZa軸(しばしばZ´軸と表記される)とする。X軸及びZa軸に交差する方向(水晶片Cの厚み方向)がYa軸方向である。ここでは、X軸方向が水晶片Cの長軸方向であり、Za軸方向が水晶片Cの短軸方向である。
【0012】
励振電極EU、ELは、それぞれ水晶片Cの上面(+Ya側)及び下面(-Ya側)に対してそれぞれ平面視同一位置に接合している。水晶片Cは、励振電極EU、EL間に印加される電圧に応じて変形、振動する。水晶片Cの振動モードは、ここでは、厚み滑り振動であり、X軸方向について、上面側と下面側とで逆位相で変位する。励振電極EU、ELは、平面視矩形状であり、そのサイズは、水晶片Cのサイズよりも小さい。なお、ここでいう平面視矩形状は、完全な矩形形状に限定されない。例えば、励振電極EU、ELの角が多少落ちていたり丸められていたりしてもよい。
【0013】
引出し線Exは、励振電極EU、ELと接続電極Epとの間を電気的に接続する直線形状の配線である。引出し線Exは、励振電極EU、ELに対して各々1本ずつ、それぞれ水晶片Cの上面と下面とに位置している。
【0014】
接続電極Epは、基体2の電極パッド21に接続されており、水晶振動素子1の動作時には、外部から所定の電位差が与えられる。これにより水晶振動素子1が共振して、当該水晶振動素子1が接続されている水晶発振回路から定められた周波数(約76.8MHz)のクロック信号が得られる。
【0015】
上述のように、励振電極EU、ELは、平面視で水晶片Cのサイズよりも小さい。本水晶振動素子1の発振周波数を含む50-100MHzの範囲では、従来、水晶片Cの平面視での振動範囲が励振電極EU、ELの範囲とほぼ重なるように設計されている。しかしながら、水晶と電極の金属とでは、温度特性が大きく異なるため、基準となる温度からずれた温度で動作すると、電極の歪みが水晶の振動に影響を及ぼして、共振に係る温度特性、特に、ESR(等価直列抵抗。CI(Crystal Impedance)ともいう)を悪化(上昇)させる。本実施形態の水晶振動素子1では、励振電極EU、ELを小型化することで、相対的にこれらの水晶片Cに対する影響を低減させる。
【0016】
一方で、励振電極EU、ELの範囲をX軸方向について振動範囲よりも小さくすると、必要な共振波を得るために必要な電圧(電力)が上昇し、電力消費効率が低下する。本実施形態の水晶振動素子1では、励振電極EU、ELをX軸方向についての長さを顕著に変化させずに(設計上の微小な変化(例えば、数%など)は許容されてよい)、Za軸方向についてのみ振動範囲よりも小さくすることで、共振波の生成に与える影響と、励振電極EU、ELと水晶片Cとの温度特性の差が共振に与える影響とをいずれも抑制する。
【0017】
ここでは、励振電極EU、ELのX軸方向についての長さ(縦方向の長さLe)とZa軸方向についての幅(横幅We)との比(縦横比Le/We)は、1.993以上2.525以下であり、特に、2.33とされている。上記のように水晶片Cにおける振動範囲に合わせた励振電極EU、ELの上記縦横比Le/Weは、1.25程度であり、水晶振動素子1では、これに比して顕著に縦長となっている。なお、もともと励振電極EU、ELの長さLeは、水晶片Cの縦方向(X方向)の長さに比して大きな差はないので、水晶片Cよりも小さい励振電極EU、ELの長さLeを増大させて縦横比Le/Weを大きくすることは、ここでは想定され得ない。また、励振電極EU、ELを小型化するための縦横比Le/Weの変更であるので、そもそも長さLeを増大することは望まれない。
【0018】
なお、上記のように励振電極EU、ELの形状のみを小さくするのであって、水晶片Cの振動範囲は小さくならない。したがって、水晶片Cの横幅Wcは従来程度のサイズに維持されて、励振電極EU、ELの長辺と水晶片Cの長辺との間隔dW1、dW2(X方向に伸びる水晶片Cの両端から励振電極EU、ELまでのそれぞれの距離)は、従来より大きくなる。励振電極EU、ELは、Za軸方向について水晶片Cの中心位置(中点)付近に位置しているのが好ましく、したがって、間隔dW1、dW2は略同一の大きさ(すなわち、横幅Wcと横幅Weとの差の半分ずつ)であるが、共振に悪影響を与えない範囲で多少Za軸方向についての水晶片Cの中心位置からずれていてもよい。ここでは、例えば、間隔dW1、dW2は、いずれも0.130mm以上0.195mm以下で等しい値である。
【0019】
このような構造に対し、引出し線Exは、水晶片Cの振動に対する影響が小さくなるように、励振電極EU、ELの短辺(Za方向に伸びる外縁)側から引き出されて(一端がつながって)、他端が接続電極Epにつながっている。引出し線Exは、ここでは、直線形状である。引出し線Exが短い方が水晶片Cの振動に対する影響を小さくすることができる。また、ここでは、引出し線Exは、励振電極EU、ELの短辺に対して所定角度傾いて伸びているが、図示された角度の傾きに限られるものではない。製造上他の導体部分との間での短絡などの問題を生じない範囲で、傾きの角度は小さくてもよく、また、上記短辺に対して垂直であってもよい。
【0020】
このような構造とすることで、本実施形態の水晶振動素子1の発振効率と温度特性の安定化が図られている。
【0021】
【0022】
図4A及び
図5Aに示すLe/We=2.150~1.993の場合、
図4B及び
図5Bに示すように、周波数偏差の温度特性が概ねきれいな3次関数で表され、かつ
図4C及び
図5Cに示すように、ESRがほぼ温度によらず約25Ω
以下で維持される。したがって、実用上必要な温度範囲において、水晶振動素子1は、適切に共振が得られることが分かる。
図3Aに示すように縦横比Le/Weが大きくなると、
図3B及び
図3Cに示すように、列抵抗値の振れが生じて25Ωを超えるようになるが、縦横比Le/Weが2.525以下の範囲では、一般的な製品上の基準値となる30Ωより小さい値が維持されることが示されている。
【0023】
一方、
図6A及び
図7Aに示すように、縦横比Le/Weが小さくなると、
図6B、
図6C、
図7B及び
図7Cに示すように、特に低温側で列抵抗値が上昇し、30Ωに達するという結果が得られている。すなわち、従来よりも励振電極EU、ELの縦横比が顕著に大きい範囲(1.993≦Le/We≦2.525)で、水晶振動素子1は、良好な温度特性が得られ、縦横比Le/Weがこの範囲からずれると、特にESRについての上昇などが生じることにより温度特性が悪化する。
【0024】
以上のように、本実施形態の水晶振動素子1は、発振周波数が50MHz以上100MHz以下の範囲にある水晶片Cと、当該水晶片Cの両面上にそれぞれ位置し、水晶片Cよりも小さい平面視矩形状の励振電極EU、ELと、を備える。励振電極EU、ELは、平面視で水晶片CのX軸(電気軸)方向に沿った第1の方向ついての長さLeが、第1の方向に垂直な第2の方向(Za軸方向)についての幅(横幅We)の1.993倍以上2.525倍以下である。
50-100MHzを発振周波数とする水晶振動素子では、通常では、Le/Weが1.25程度であって、励振電極EU、ELが水晶片Cの振動範囲とほぼ合致するように定められるのに対し、本実施形態の水晶振動素子1では、横幅Weを長さLeと比較して意図的に短くしてLe/Weを大きく定めて励振電極EU、ELのサイズを小型化することで、励振レベルの低下を抑えつつ、励振電極EU、ELと水晶片Cとの間での熱膨張係数の差異の影響を低減し、水晶振動素子1の発振に係る温度特性の悪化を抑制して、より安定して発振させることができる。
【0025】
また、発振周波数は、特に、74MHz以上78MHz以下の範囲にあるとよい。すなわち、本開示の構成は、公称周波数76.8MHzなどの水晶振動素子1に対して好適に用いられる。
【0026】
また、水晶振動素子1は、平面視で第2の方向(Za軸方向)についての水晶片Cの両端から励振電極EU、ELの端までの距離は、それぞれ0.130mm以上0.195mm以下である。すなわち、励振電極EU、ELがZa軸方向についていずれも水晶片Cのほぼ中央に位置することで、励振電極EU、ELの範囲からZa軸方向についてはみ出している(漏れている)水晶片Cの振動範囲が当該水晶片Cの両端に届くのを抑制するので、水晶片Cの発振を妨げず、効率よく水晶振動素子1を発振させることができる。
【0027】
また、水晶振動素子1は、励振電極EU、ELの第2の方向(Za軸方向)に沿って伸びる外縁(短辺)に一端がつながっている引出し線Exを備える。このように、励振電極EU、ELの長辺側には水晶片Cの振動範囲がはみ出すのに対し、短辺側にはほとんど振動範囲がはみ出さないので、この短辺側から引出し線Exを引き出すことで、引出し線Exによる振動への悪影響を低減させることができる。
【0028】
また、引出し線Exは直線形状である。引出し線Exは短い方が水晶片Cの振動への影響も少なく、また、外部ノイズなどの混入も低減することができるので、直線形状であることが好ましい。
【0029】
また、本実施形態の水晶デバイス100は、上記の水晶振動素子1を備える。この水晶デバイス100によれば、従来よりもより安定して良好な温度特性で水晶振動素子1を発振させて適切な信号を得ることができる。
【0030】
なお、上記実施の形態は例示であって、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、部品4を備える水晶デバイス100として説明したが、必ずしも部品4を有する必要はない。単純に基体及び蓋体に内包されて発振し、信号を出力するだけの水晶パッケージであってもよい。また、水晶振動素子1は、水晶デバイス100として基体2に接着されていなくてもよい。水晶振動素子1が単体で販売等されてもよい。
【0031】
また、基体2及び蓋体3の形状(凹部2aの形状も含む)は、水晶振動素子1を適切に格納、封止し、信号線や電極パッド21が適切に位置可能に適宜変更されてもよい。また、水晶片Cの形状もその端部などで厚さが微調整されていてもよい。また、水晶片Cは、励振電極EU、ELが位置する振動部分と接続電極Epが位置する固定部分とで同一の厚さ(フラット形状)であるものとして説明したが、固定部分の厚さを振動部分の厚さよりも大きく定めて(ステップ形状)、より安定して水晶片Cを支持可能としてもよい。
【0032】
また、引出し線Exの形状は、上記実施形態で示した形状に限定されるものではない。折れ曲がり部分や曲線部分を有していてもよく、励振電極EU、ELの短辺側から引き出されていなくてもよい。
【0033】
また、上記実施の形態では、公称周波数が76.8MHzである場合を例に挙げて説明したが、発振周波数が50-100MHzの範囲であれば、上記励振電極EU、ELの形状に係る特徴が有効であるので、当該範囲内で他の周波数信号を発振する水晶振動素子1であってもよい。
その他、上記実施の形態で示した具体的な構成、構造や材質などは、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載した範囲とその均等の範囲を含む。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本開示は水晶振動素子及び水晶デバイスに利用することができる。