(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-05
(45)【発行日】2025-03-13
(54)【発明の名称】デバイスネットワーキング方法、電子デバイス、及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04W 76/14 20180101AFI20250306BHJP
H04W 76/25 20180101ALI20250306BHJP
【FI】
H04W76/14
H04W76/25
(21)【出願番号】P 2023566626
(86)(22)【出願日】2022-04-02
(86)【国際出願番号】 CN2022085166
(87)【国際公開番号】W WO2022228051
(87)【国際公開日】2022-11-03
【審査請求日】2023-11-28
(31)【優先権主張番号】202110464411.6
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202111322529.1
(32)【優先日】2021-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】王 成▲録▼
(72)【発明者】
【氏名】李 世▲軍▼
(72)【発明者】
【氏名】侯 ▲偉▼波
(72)【発明者】
【氏名】李 杰
【審査官】石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/143314(WO,A1)
【文献】特開2010-258619(JP,A)
【文献】国際公開第2008/120332(WO,A1)
【文献】特開2018-032928(JP,A)
【文献】特表2017-518657(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4,6
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムに適用されるデバイスネットワーキング方法であって、前記通信システムは、複数の電子デバイスを含み、前記方法は、
第1の電子デバイスによって、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するステップであって、前記第1の通信接続は、前記第1の電子デバイスと前記第2の電子デバイスとが第1の通信方式及び第2の通信方式で接続されることを含む、ステップと、
前記第1の電子デバイスによって、第1の期間に前記第1の通信方式で、前記第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信するステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記第2の電子デバイスによって送信された前記パケットを前記第1の電子デバイスが受信する回数に基づいて前記第1の期間を調整するステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記パケットに基づいて、前記第2の電子デバイスとの前記第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定するステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記第2の期間に前記第2の通信方式で、前記第2の電子デバイスとのサービス通信を実行するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の電子デバイスによって、第1の期間に前記第1の通信方式で、前記第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信する前記ステップの前に、前記方法は、
前記第1の電子デバイスによって、前記第1の期間に、前記第1の通信方式又は前記第2の通信方式で、要求パケットをブロードキャスト又はユニキャストするステップであって、前記要求パケットは、前記第1の電子デバイスが、前記第2の電子デバイスとの前記第1の通信接続を維持するように要求することを示す、ステップをさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の通信接続が前記第2の期間において有効であるとき、前記第1の電子デバイスは、前記第1の通信接続の接続情報を保持し、
前記第1の電子デバイスによって、前記第2の期間に前記第2の通信方式で、前記第2の電子デバイスとのサービス通信を実行する前記ステップは、
前記第1の電子デバイスによって、前記接続情報に基づいて、前記第2の電子デバイスと確立した前記第1の通信接続を再開し、サービス通信を実行するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の電子デバイスの優先度は、前記第2の電子デバイスの優先度より高く、前記優先度は、デバイスのハードウェア性能を示し、高い優先度を持つデバイスのハードウェア性能は、低い優先度を持つデバイスのハードウェア性能より高く、前記ハードウェア性能は、プロセッサ性能、メモリ性能、ハードディスク性能、又はネットワーク能力のうちの1つ以上を含み、
第1の電子デバイスによって、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立する前記ステップは、
前記第1の電子デバイスによって、前記第2の電子デバイスとの前記第1の通信接続を確立し、前記第2の電子デバイスの前記優先度を決定するステップを含み、
前記第1の電子デバイスによって、前記パケットに基づいて、前記第2の電子デバイスとの前記第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定する前記ステップは、
前記第1の電子デバイスの前記優先度が前記第2の電子デバイスよりも高いとき、前記第1の電子デバイスによって、前記パケットに基づいて、前記第2の電子デバイスとの前記第1の通信接続が前記第2の期間において有効であると決定するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の期間は、周期的に設定され、前記第1の期間は、最初に設定された第1の期間であり、
前記方法は、
前記第1の電子デバイスが、2回目に設定された第1の期間である前記第1の期間にパケットを受信しないとき、前記第1の電子デバイスによって、前記第2の電子デバイスから切断されるべきと決定するステップ、又は
前記第1の電子デバイスが、連続N回設定された第1の期間である前記第1の期間にパケットを受信しないとき、前記第1の電子デバイスによって、前記第2の電子デバイスから切断されるべきと決定するステップであって、N>1である、ステップ、又は
前記第1の期間と前記第2の期間とが少なくとも部分的に重複し、前記第1の電子デバイスが前記第2の期間内の第1の期間においてパケットを受信しないとき、前記第1の電子デバイスによって、前記第2の電子デバイスから切断されるべきと決定するステップ
をさらに含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記第1の電子デバイスが前記第2の電子デバイスとのサービス通信を再び実行するとき、前記第1の電子デバイスによって、前記第2の電子デバイスとの前記第1の通信接続を再確立するステップをさらに含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記パケットは、応答パケット、問い合わせパケット、又はサービスパケットのうちの1つを含む、
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記第1の電子デバイスが前記第1の期間において静的状態のままであり、かつ、前記第1の電子デバイスが前記第2の電子デバイスによって送信された前記パケットを受信する回数が、第1の事前設定された回数を超えるとき、前記第1の電子デバイスによって、前記第1の期間を第3の期間に調整するステップであって、前記第3の期間の長さは、前記第1の期間の長さを超える、ステップをさらに含む、
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記第1の電子デバイスが、前記第1の期間において、事前設定されたシナリオ内に置かれ、かつ、前記第1の電子デバイスが前記第2の電子デバイスによって送信された前記パケットを受信する回数が第2の事前設定された回数を超えるとき、前記第1の電子デバイスによって、前記第1の期間を第4の期間に調整するステップであって、前記第4の期間の長さは、前記第1の期間の長さ未満である、ステップをさらに含む、
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記第1の電子デバイスが置かれている前記事前設定されたシナリオが変化するとき、前記第1の電子デバイスによって、前記第4の期間を前記第1の期間に戻すステップであって、前記事前設定されたシナリオの変化は、前記第1の電子デバイスが画面オフ表示から画面オン表示に切り替えることを含む、ステップをさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記方法は、
前記第1の電子デバイスが置かれている前記事前設定されたシナリオが変化するとき、前記第1の電子デバイスによって、前記第4の期間を前記第1の期間に戻すステップであって、前記事前設定されたシナリオの変化は、前記第1の電子デバイスの利用状態の変化を含む、ステップをさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記第1の電子デバイスが置かれている前記事前設定されたシナリオが変化するとき、前記第1の電子デバイスによって、近くのデバイスを再発見して、前記第1の通信接続を確立するステップであって、前記事前設定されたシナリオの変化は、絶対位置の変化、空間位置の変化、及び車両の変化を含む、ステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記第1の期間に前記第1の通信方式で、前記近くのデバイスによって送信されたパケットを受信するステップと
をさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項13】
通信システムに適用されるデバイスネットワーキング方法であって、前記通信システムは、複数の電子デバイスを含み、前記方法は、
第1の電子デバイスによって、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するステップであって、前記第1の通信接続は、前記第1の電子デバイスと前記第2の電子デバイスとが第1の通信方式及び第2の通信方式で接続されることを含む、ステップと、
前記第1の電子デバイスによって、第1の期間に前記第1の通信方式で、前記第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信するステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記パケットに基づいて、前記第2の電子デバイスとの前記第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定するステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記第2の期間に前記第2の通信方式で、前記第2の電子デバイスとのサービス通信を実行するステップと
を含み、前記方法は、
前記第1の電子デバイスとの前記第1の通信接続を確立する全ての電子デバイスのうちの最後の電子デバイスがオフラインであるとき、前記第1の電子デバイスによって、近くのデバイスを再発見し、前記第1の通信接続を確立するステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記第1の期間に前記第1の通信方式で、前記近くのデバイスによって送信されたパケットを受信するステップと
をさらに含む
、方法。
【請求項14】
通信システムに適用されるデバイスネットワーキング方法であって、前記通信システムは、複数の電子デバイスを含み、前記方法は、
第1の電子デバイスによって、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するステップであって、前記第1の通信接続は、前記第1の電子デバイスと前記第2の電子デバイスとが第1の通信方式及び第2の通信方式で接続されることを含む、ステップと、
前記第1の電子デバイスによって、第1の期間に前記第1の通信方式で、前記第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信するステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記パケットに基づいて、前記第2の電子デバイスとの前記第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定するステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記第2の期間に前記第2の通信方式で、前記第2の電子デバイスとのサービス通信を実行するステップと
を含み、前記方法は、
前記複数の電子デバイスが配置される前記通信システムのネットワーク状態が変化するとき、前記第1の電子デバイスによって、ネットワーク変更メッセージを前記第2の電子デバイスに送信し、前記第2の電子デバイスとの前記第1の通信接続が確立されるときに利用される物理的な通信方式を再決定するステップをさらに含む
、方法。
【請求項15】
前記方法は、
前記第1の電子デバイスによって、前記第1の電子デバイス上の第1のアプリケーションと前記第1のアプリケーションのクラウドサーバとの間で確立される周期的な接続に基づいて、前記第1の電子デバイスのウェイクアップ期間を決定するステップであって、前記第1のアプリケーションは、前記第1の電子デバイス上の任意のアプリケーションである、ステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記ウェイクアップ期間を前記第2の電子デバイスと同期するステップであって、前記ウェイクアップ期間は、周期的に設定される前記第1の期間と同じである、ステップと
をさらに含む、
請求項5に記載の方法。
【請求項16】
前記方法は、
前記第1の電子デバイスによって、第2のアプリケーション上でのユーザの操作に応答して、第1のインターフェースを表示するステップであって、前記第1のインターフェースは、前記第1の電子デバイスとの前記第1の通信接続を維持する少なくとも1つの電子デバイスを含み、前記少なくとも1つの電子デバイスは、前記第2の電子デバイスを含む、ステップと、
前記第1の電子デバイスによって、前記第2の電子デバイス上での前記ユーザの操作に応答して、前記第2の電子デバイスとのサービス通信を実行するステップと
をさらに含む、
請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のインターフェースは、前記第1の電子デバイスから切断されている少なくとも1つの電子デバイスをさらに含む、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1のインターフェースは、インジケーション情報をさらに含み、前記インジケーション情報は、第3の電子デバイスが走査されていることを示し、
前記第3の電子デバイスは、前記複数の電子デバイスのうちの、前記第1の電子デバイスから切断されているデバイスである、又は、前記第3の電子デバイスは、最初に前記第1の電子デバイスとの前記第1の通信接続を確立するデバイスである、
請求項16又は17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の電子デバイスは、プロセッサを含み、前記プロセッサは、複数の処理コアを含み、前記複数の処理コアは、低電力コアを含み、前記方法は、
前記第1の電子デバイスによって、前記第1の期間に、前記第2の電子デバイスによって送信されたパケットを、前記低電力コアを利用して受信するステップをさらに含む、
請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
電子デバイスであって、前記電子デバイスは、第1の電子デバイスであり、前記電子デバイスは、メモリと、1つ以上のプロセッサとを含み、前記メモリは、コンピュータプログラムコードを格納し、前記コンピュータプログラムコードは、コンピュータ命令を含み、前記コンピュータ命令が前記プロセッサによって実行されるとき、前記電子デバイスは、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法を実行することが可能になる、電子デバイス。
【請求項21】
コンピュータ命令を含むコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されるとき、前記電子デバイスは、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、コンピュータ命令を含み、前記コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されるとき、前記電子デバイスは、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法を実行することが可能になる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2021年4月28日に中国国家知的産権局に提出された、「SOFTWARE BUS METHOD FOR INTERWORKING WITH VARIOUS MOBILE TERMINALS」と題された中国特許出願第202110464411.6号、及び、2021年11月9日に中国国家知的産権局に提出された、「DEVICE NETWORKING METHOD, ELECTRONIC DEVICE, AND STORAGE MEDIUM」と題された中国特許出願第202111322529.1号の優先権を主張し、それら両方の全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
この出願は、通信技術の分野に関し、特に、デバイスネットワーキング方法、電子デバイス、及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
スマートデバイスの発展に伴い、ユーザ又はホームは、通常、互いに通信することができる複数の電子デバイスを有する。様々な電子デバイスは、通常、それぞれのデバイス特徴を有する。例えば、モバイルフォンは、よりポータブルであり、テレビ画面は、より良好な表示効果を有し、スピーカは、より良好なサウンド品質効果を有する。異なる電子デバイスのデバイス特徴を全部利用するために、複数の電子デバイスがネットワーク化されることがあり、それにより、複数の電子デバイスが協力作業のために連携される。
【0004】
スタートポロジー構造のネットワーキングプロセスが、例として利用される。複数の電子デバイスがネットワーク化されるとき、事前設定された電子デバイス(例えば、テレビ、ルータ、又はモバイルフォン)は、中央デバイスとして決定されうる。さらに、中央デバイス以外の各電子デバイスは、周辺デバイスとして利用されて、中央デバイスとの通信接続(例えば、Bluetooth接続又はWi-Fi接続)を確立し、スタートポロジー構造のローカルエリアネットワークを形成しうる。このようにして、中央デバイスは、中央ノードとして、対応する作業タスクを完了するように、ローカルエリアネットワーク上の各周辺デバイスを管理及び制御するように構成されうる。
【0005】
しかしながら、周辺デバイスが他の周辺デバイスとのサービス通信を実行する前に毎回、通信接続を確立するために、まず、発見(discovery)及び認証(authentication)が要求され、次いで、サービス通信が実行される。この場合、周辺デバイス間の通信の遅延が比較的高く、さらに、ユーザ体験に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【0006】
この出願の実施形態は、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとの間の通信の遅延が比較的高いという課題を解決するためのデバイスネットワーキング方法、電子デバイス、及び記憶媒体を提供する。
【0007】
上記の目的を達成するために、この出願の実施形態では、以下の技術的解決策が利用される。
【0008】
第1の態様によれば、デバイスネットワーキング方法が提供され、それは、通信システムに適用される。通信システムは、複数の電子デバイスを含む。方法は、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立することであって、第1の通信接続は、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが、第1の通信方式及び第2の通信方式で接続されることを含む、ことと、第1の電子デバイスが、第1の期間に第1の通信方式で、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信することと、第1の電子デバイスが、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定することと、第1の電子デバイスが、第2の期間に第2の通信方式で、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行することと、を含む。
【0009】
第1の態様に基づき、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するとき、第1の電子デバイスは、第1の期間に第1の通信方式で、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信する。第1の電子デバイスは、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定しうる。具体的には、第1の電子デバイスは、パケットに基づいて、第1の電子デバイスが第2の期間において第2の電子デバイスとの接続を維持(即ち、キープアライブ)すると決定し、それにより、第1の電子デバイスは、第2の期間に第2の通信方式で、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行する。第1の電子デバイスが、パケットに基づいて、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが第2の期間にキープアライブすると決定するため、第1の電子デバイスは、毎回のサービス通信の前にキープアライブを決定することなく、第2の期間において直接的に第2の電子デバイスとのサービス通信を実行しうるし、それによって、通信遅延が改善する。加えて、第1の電子デバイスが、第1の通信方式及び第2の通信方式で第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するため、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信しうるし、第1の電子デバイスは、異なる通信方式で第2の電子デバイスとのサービス通信を実行しうるし、それによって、通信信頼性が改善する。
【0010】
第1の態様の可能な設計において、第1の電子デバイスが、第1の期間に第1の通信方式で、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信する前に、方法は、第1の電子デバイスが、第1の期間に、第1の通信方式及び第2の通信方式で、要求パケットをブロードキャスト又はユニキャストすること、をさらに含む。要求パケットは、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を維持するように要求することを示す。
【0011】
この設計では、第1の電子デバイスが、第1の期間に、第1の通信方式及び第2の通信方式で要求パケットをブロードキャスト又はユニキャストし、それにより、第2の電子デバイスが、要求パケットに基づくパケットで応答しうるし、それによって、通信信頼性が改善する。
【0012】
第1の態様の可能な設計において、第1の通信接続が第2の期間において有効であるとき、第1の電子デバイスは、第2の通信接続の接続情報を保持する。第1の電子デバイスが、第2の期間に第2の通信方式で、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行することは、第1の電子デバイスが、接続情報に基づいて、第2の電子デバイスと確立した第1の通信接続を再開し、サービス通信を実行すること、を含む。
【0013】
この設計では、第1の電子デバイスが、接続情報(例えば、第2の電子デバイスについての情報)に基づいて、第2の電子デバイスと確立した第1の通信接続を迅速に再開し、サービス通信を実行しうるし、それは、通信遅延をさらに改善する。
【0014】
第1の態様の可能な設計において、第1の電子デバイスの優先度は、第2の電子デバイスの優先度より高い。優先度は、デバイスのハードウェア性能を示す。高い優先度を持つデバイスのハードウェア性能は、低い優先度を持つデバイスのハードウェア性能より高い。ハードウェア性能は、プロセッサ性能、メモリ性能、ハードディスク性能、又はネットワーク能力のうちの1つ以上を含む。第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立することは、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立し、第2の電子デバイスの優先度を決定すること、を含み、第1の電子デバイスが、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定することは、第1の電子デバイスの優先度が第2の電子デバイスよりも高いとき、第1の電子デバイスが、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定すること、を含む。
【0015】
この設計では、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスの優先度を決定する。第1の電子デバイスの優先度が第2の電子デバイスよりも高いとき、第1の電子デバイスは、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定する。具体的には、より高い優先度を持つ第1の電子デバイスは、第1の電子デバイス及び第2の電子デバイスのうちのどちらが要求パケットを送信し、パケットを受信するかを決定し、それによって、通信信頼性をさらに改善する。
【0016】
第1の態様の可能な設計において、第1の期間は、周期的に設定され、第1の期間は、最初に設定された第1の期間である。方法は、第1の電子デバイスが、2回目に設定された第1の期間である第1の期間内にパケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定すること、又は第1の電子デバイスが、連続N回設定された第1の期間である第1の期間内にパケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定すること、又は第1の期間と第2の期間とが少なくとも部分的に重複し、第1の電子デバイスが第2の期間内の第1の期間において応答パケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定すること、をさらに含む。
【0017】
この設計では、第1の電子デバイスが、長い時間、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定し、通信信頼性の改善を助ける。
【0018】
第1の態様の可能な設計において、方法は、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスとのサービス通信を再び実行するとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を再確立すること、をさらに含む。
【0019】
この設計では、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスから切断されるべきと決定されるとき、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスとのサービス通信を再び実行する場合、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を再確立し、それにより、サービス通信を正常に実行することができ、それによって、通信信頼性が改善する。
【0020】
第1の態様の可能な設計において、パケットは、応答パケット、問い合わせパケット、又はサービスパケットのうちの1つを含む。
【0021】
この設計では、パケットは、応答パケット、問い合わせパケット、又はサービスパケットでありうる。従って、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスによって送信された応答パケット、問い合わせパケット、又はサービスパケットのうちのいずれか1つを受信するとき、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定することができ、それによって、通信信頼性がさらに改善する。
【0022】
第1の態様の可能な設計において、方法は、第1の電子デバイスが第1の期間において静的状態のままであり、かつ、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスによって送信された応答パケットを受信する回数が、第1の事前設定された回数を超えるとき、第1の電子デバイスが、第1の期間を第3の期間に調整すること、をさらに含む。第3の期間の長さは、第1の期間の長さを超える。
【0023】
この設計では、第1の電子デバイスが長い時間、静的状態のままであり、かつ、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスによって送信された応答パケットを受信する回数が、第1の事前設定された回数を超えるとき、第1の電子デバイスは、第1の期間を第3の期間に調整しうる。第3の期間の長さは、第1の期間の長さを超える、即ち、第1の電子デバイスは、減速モードで、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信し、デバイスの消費電力が低減するのを助ける。
【0024】
第1の態様の可能な設計において、方法は、第1の電子デバイスが、第1の期間において事前設定されたシナリオ(scenario)内に置かれ、かつ、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスによって送信された応答パケットを受信する回数が第2の事前設定された回数を超えるとき、第1の電子デバイスが、第1の期間を第4の期間に調整すること、をさらに含む。第4の期間の長さは、第1の期間の長さ未満である。
【0025】
この設計では、第1の電子デバイスが長い時間、事前設定されたシナリオ内に置かれ、かつ、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスによって送信された応答パケットを受信する回数が、第2の事前設定された回数を超えるとき、第1の電子デバイスは、第1の期間を第4の期間に調整しうる。第4の期間の長さは、第1の期間の長さ未満である、即ち、第1の電子デバイスは、加速モードで、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信し、それは、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスとの接続を維持することを保証する。
【0026】
第1の態様の可能な設計において、方法は、第1の電子デバイスが置かれている事前設定されたシナリオが変化するとき、第1の電子デバイスが、第4の期間を第1の期間に戻すこと、をさらに含む。事前設定されたシナリオの変化は、第1の電子デバイスが画面オフ表示から画面オン表示に切り替えることを含む。
【0027】
この設計では、第1の電子デバイスが画面オフ表示から画面オン表示に切り替えるとき、第1の電子デバイスは、第1の期間を元に戻して、第1の期間にパケットを受信し、デバイスの消費電力が低減するのを助ける。
【0028】
第1の態様の可能な設計において、方法は、第1の電子デバイスが置かれているシナリオが変化するとき、第1の電子デバイスが、第4の期間を第1の期間に戻すこと、をさらに含む。事前設定されたシナリオの変化は、第1の電子デバイスの利用状態の変化を含む。
【0029】
この設計では、第1の電子デバイスの利用状況が変化するとき、第1の電子デバイスは、第1の期間を元に戻して、第1の期間にパケットを受信し、デバイスの消費電力が低減するのを助ける。
【0030】
第1の態様の可能な設計において、方法は、第1の電子デバイスが置かれているシナリオが変化するとき、第1の電子デバイスが、近くのデバイスを再発見し、第1の通信接続を確立することであって、シナリオの変化は、絶対位置の変化、空間位置の変化、及び車両の変化を含む、ことと、第1の電子デバイスが、第1の期間に第1の通信方式で、近くのデバイスによって送信されたパケットを受信することと、をさらに含む。
【0031】
この設計では、第1の電子デバイスにおける絶対位置が変化し、空間位置が変化し、また、車両が変わるとき、第1の電子デバイスは、近くのデバイスを再発見して、第1の通信接続を確立する。第1の電子デバイスは、第1の期間に第1の通信方式で、近くのデバイスによって送信されたパケットを受信する。このようにして、第1の電子デバイスは、近くのデバイスとの接続を維持することができ、それによって、通信信頼性が改善する。
【0032】
第1の態様の可能な設計において、方法は、第1の電子デバイスとの第1の通信接続を確立する全ての電子デバイスのうちの最後の電子デバイスがオフラインであるとき、第1の電子デバイスが、近くのデバイスを再発見して、第1の通信接続を確立することと、第1の電子デバイスが、第1の期間に第1の通信方式で、近くのデバイスによって送信されたパケットを受信することと、をさらに含む。
【0033】
この設計では、第1の電子デバイスとの第1の通信接続を確立する全ての電子デバイスのうちの最後の電子デバイスがオフラインであるとき、第1の電子デバイスは、近くのデバイスを再発見して、第1の通信接続を確立する。その後、第1の電子デバイスは、第1の期間に第1の通信方式で、近くのデバイスによって送信されたパケットを受信する。このようにして、第1の電子デバイスは、近くのデバイスとの接続を維持することができ、それによって、通信信頼性が改善する。
【0034】
第1の態様の可能な設計において、方法は、複数の電子デバイスが配置されている通信システムのネットワーク状態が変化するとき、第1の電子デバイスが、ネットワーク変更メッセージを第2の電子デバイスに送信し、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が確立されるときに利用される物理的な通信方式を再決定すること、をさらに含む。
【0035】
この設計では、複数の電子デバイスのネットワーク状態が変化(例えば、ネットワーク中断、又はネットワーク遅延)するとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスに、ネットワーク状態が変化したことを通知し、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が確立されるときに利用される物理的な通信方式を再決定し、それによって、通信信頼性が改善する。
【0036】
第1の態様の可能な設計において、方法は、第1の電子デバイスが、第1の電子デバイス上の第1のアプリケーションと第1のアプリケーションのクラウドサーバとの間で確立される周期的な接続に基づいて、第1の電子デバイスのウェイクアップ期間を決定することであって、第1のアプリケーションは、第1の電子デバイス上の任意のアプリケーションである、ことと、第1の電子デバイスが、ウェイクアップ期間を第2の電子デバイスと同期することであって、ウェイクアップ期間は、周期的に設定される第1の期間と同じである、ことと、をさらに含む。
【0037】
この設計では、第1の電子デバイスが、ウェイクアップ期間に基づいて、周期的な第1の期間を設定する。具体的には、ウェイクアップ期間は、周期的に設定される第1の期間と同じである。このようにして、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとは、ウェイクアップ期間にパケットを受信することができ、デバイスの消費電力が低減するのを助ける。
【0038】
第1の態様の可能な設計において、方法は、第1の電子デバイスが、第2のアプリケーション上でのユーザの操作に応答して、第1のインターフェースを表示することであって、第1のインターフェースは、第1の電子デバイスとの第1の通信接続を維持する少なくとも1つの電子デバイスを含み、少なくとも1つの電子デバイスは、第2の電子デバイスを含む、ことと、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイス上でのユーザの操作に応答して、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行することと、をさらに含む。
【0039】
この設計では、第1の電子デバイスの第1のインターフェースが、直接、第1の電子デバイスとの第1の通信接続を維持する少なくとも1つの電子デバイスを表示しうるし、少なくとも1つの電子デバイスは、第2の電子デバイスを含む。従って、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行しようと試みるとき、第1の電子デバイスは、最初に第2の電子デバイスを走査することなく、直接、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行することができ、それによって、ユーザの待ち時間を低減し、ユーザ体験を改善する。
【0040】
第1の態様の可能な設計において、第1のインターフェースは、第1の電子デバイスから切断されている少なくとも1つの電子デバイスをさらに含む。
【0041】
この設計では、第1のインターフェースは、第1の電子デバイスから切断されている少なくとも1つの電子デバイスをさらに表示する。従って、ユーザが、少なくとも1つの電子デバイスのうちの任意の電子デバイスとサービス通信を実行する必要がある第1の電子デバイスを持っているとき、ユーザは、直接、電子デバイスをタップしうる。このようにして、電子デバイスは、第1の電子デバイスとの第1の通信接続を確立し、それによって、ユーザ体験が改善する。
【0042】
第1の態様の可能な設計において、第1のインターフェースは、インジケーション情報をさらに含む。インジケーション情報は、第3の電子デバイスが走査されていることを示す。第3の電子デバイスは、複数の電子デバイスのうちの、第1の電子デバイスから切断されているデバイスである、又は第3の電子デバイスは、最初に第1の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するデバイスである。
【0043】
この設計では、第1のインターフェースに表示されたインジケーション情報に基づいて、ユーザは、第1の電子デバイスから切断されている第3の電子デバイス、又は最初に第1の電子デバイスとの第1の通信接続を確立する電子デバイスを知りうるし、ユーザ体験がさらに改善するのを助ける。
【0044】
第1の態様の可能な設計において、第1の電子デバイスは、プロセッサを含む。プロセッサは、複数の処理コアを含む。複数の処理コアは、低電力コアを含む。方法は、第1の電子デバイスが、第1の期間に、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを、低電力コアを利用して受信すること、をさらに含む。
【0045】
この設計では、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとのキープアライブメカニズムが低電力コア上で設定され、デバイスの消費電力が低減するのを助ける。
【0046】
第2の態様によれば、電子デバイスが提供される。電子デバイスは、第1の電子デバイスである。電子デバイスは、メモリと、1つ以上のプロセッサとを含む。メモリは、コンピュータプログラムコードを格納する。コンピュータプログラムコードは、コンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立することであって、第1の通信接続は、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが第1の通信方式及び第2の通信方式で接続されることを含む、ことと、第1の電子デバイスが、第1の期間に第1の通信方式で、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信することと、第1の電子デバイスが、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定することと、第1の電子デバイスが、第2の期間に第2の通信方式で、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行することと、を実行することが可能になる。
【0047】
第2の態様の可能な設計において、第1の電子デバイスが、第1の期間に第1の通信方式で、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信する前に、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが、第1の期間に、第1の通信方式及び第2の通信方式で、要求パケットをブロードキャスト又はユニキャストすること、をさらに実行することが可能になる。要求パケットは、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を維持するように要求することを示す。
【0048】
第2の態様の可能な設計において、第1の通信接続が第2の期間において有効であるとき、第1の電子デバイスは、第2の通信接続の接続情報を保持する。コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが、接続情報に基づいて、第2の電子デバイスと確立した第1の通信接続を再開し、サービス通信を実行すること、を特に実行することが可能になる。
【0049】
第2の態様の可能な設計において、第1の電子デバイスの優先度は、第2の電子デバイスの優先度より高い。優先度は、デバイスのハードウェア性能を示す。高い優先度を持つデバイスのハードウェア性能は、低い優先度を持つデバイスのハードウェア性能より高い。ハードウェア性能は、プロセッサ性能、メモリ性能、ハードディスク性能、又はネットワーク能力のうちの1つ以上を含む。コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立し、第2の電子デバイスの優先度を決定すること、を特に実行することが可能になる。コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスの優先度が第2の電子デバイスよりも高いとき、第1の電子デバイスが、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定すること、を特に実行することが可能になる。
【0050】
第2の態様の可能な設計において、第1の期間は、周期的に設定され、第1の期間は、最初に設定された第1の期間である。コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが、2回目に設定された第1の期間である第1の期間内にパケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定すること、又は第1の電子デバイスが、連続N回設定された第1の期間である第1の期間内にパケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定すること、又は第1の期間と第2の期間とが少なくとも部分的に重複し、第1の電子デバイスが第2の期間内の第1の期間において応答パケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定すること、をさらに実行することが可能になる。
【0051】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスとのサービス通信を再び実行するとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を再確立すること、をさらに実行することが可能になる。
【0052】
第2の態様の可能な設計において、パケットは、応答パケット、問い合わせパケット、又はサービスパケットのうちの1つを含む。
【0053】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが第1の期間において静的状態のままであり、かつ、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスによって送信された応答パケットを受信する回数が、第1の事前設定された回数を超えるとき、第1の電子デバイスが、第1の期間を第3の期間に調整すること、をさらに実行することが可能になる。第3の期間の長さは、第1の期間の長さを超える。
【0054】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが、第1の期間において事前設定されたシナリオ内に置かれ、かつ、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスによって送信された応答パケットを受信する回数が第2の事前設定された回数を超えるとき、第1の電子デバイスが、第1の期間を第4の期間に調整すること、をさらに実行することが可能になる。第4の期間の長さは、第1の期間の長さ未満である。
【0055】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが置かれている事前設定されたシナリオが変化するとき、第1の電子デバイスが、第4の期間を第1の期間に戻すこと、をさらに実行することが可能になる。事前設定されたシナリオの変化は、第1の電子デバイスが画面オフ表示から画面オン表示に切り替えることを含む。
【0056】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが置かれているシナリオが変化するとき、第1の電子デバイスが、第4の期間を第1の期間に戻すこと、をさらに実行することが可能になる。事前設定されたシナリオの変化は、第1の電子デバイスの利用状態の変化を含む。
【0057】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが置かれているシナリオが変化するとき、第1の電子デバイスが、近くのデバイスを再発見し、第1の通信接続を確立することであって、シナリオの変化は、絶対位置の変化、空間位置の変化、及び車両の変化を含む、ことと、第1の電子デバイスが、第1の期間に第1の通信方式で、近くのデバイスによって送信されたパケットを受信することと、をさらに実行することが可能になる。
【0058】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスとの第1の通信接続を確立する全ての電子デバイスのうちの最後の電子デバイスがオフラインであるとき、第1の電子デバイスが、近くのデバイスを再発見して、第1の通信接続を確立することと、第1の電子デバイスが、第1の期間に第1の通信方式で、近くのデバイスによって送信されたパケットを受信することと、をさらに実行することが可能になる。
【0059】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、複数の電子デバイスが配置されている通信システムのネットワーク状態が変化するとき、第1の電子デバイスが、ネットワーク変更メッセージを第2の電子デバイスに送信し、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が確立されるときに利用される物理的な通信方式を再決定すること、をさらに実行することが可能になる。
【0060】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが、第1の電子デバイス上の第1のアプリケーションと第1のアプリケーションのクラウドサーバとの間で確立される周期的な接続に基づいて、第1の電子デバイスのウェイクアップ期間を決定することであって、第1のアプリケーションは、第1の電子デバイス上の任意のアプリケーションである、ことと、第1の電子デバイスが、ウェイクアップ期間を第2の電子デバイスと同期することであって、ウェイクアップ期間は、周期的に設定される第1の期間と同じである、ことと、をさらに実行することが可能になる。
【0061】
第2の態様の可能な設計において、コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが、第2のアプリケーション上でのユーザの操作に応答して、第1のインターフェースを表示することであって、第1のインターフェースは、第1の電子デバイスとの第1の通信接続を維持する少なくとも1つの電子デバイスを含み、少なくとも1つの電子デバイスは、第2の電子デバイスを含む、ことと、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイス上でのユーザの操作に応答して、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行することと、をさらに実行することが可能になる。
【0062】
第2の態様の可能な設計において、第1のインターフェースは、第1の電子デバイスから切断されている少なくとも1つの電子デバイスをさらに含む。
【0063】
第2の態様の可能な設計において、第1のインターフェースは、インジケーション情報をさらに含む。インジケーション情報は、第3の電子デバイスが走査されていることを示す。第3の電子デバイスは、複数の電子デバイスのうちの、第1の電子デバイスから切断されているデバイスである、又は第3の電子デバイスは、最初に第1の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するデバイスである。
【0064】
第2の態様の可能な設計において、第1の電子デバイスは、プロセッサを含む。プロセッサは、複数の処理コアを含む。複数の処理コアは、低電力コアを含む。コンピュータ命令がプロセッサによって実行されるとき、電子デバイスは、以下のステップ、即ち、第1の電子デバイスが、第1の期間に、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを、低電力コアを利用して受信すること、をさらに実行することが可能になる。
【0065】
第3の態様によれば、複数の電子デバイスを含む通信システムが提供される。複数の電子デバイスは、第1の電子デバイスと、第2の電子デバイスとを含む。第1の電子デバイスは、複数の電子デバイスのうちの任意の電子デバイスである。第2の電子デバイスは、複数の電子デバイスのうちの、第1の電子デバイス以外の他の電子デバイスである。第1の電子デバイスは、第1の態様又は第1の態様の可能な設計のうちのいずれか1つによるデバイスネットワーキング方法を実行するように構成される。
【0066】
第4の態様によれば、コンピュータ命令を含む、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されるとき、電子デバイスは、第1の態様又は第1の態様の可能な設計のうちのいずれか1つによるデバイスネットワーキング方法を実行することが可能になる。
【0067】
第5の態様によれば、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ命令を含む。コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されるとき、電子デバイスは、第1の態様又は第1の態様の可能な設計のうちのいずれか1つによるデバイスネットワーキング方法を実行することが可能になる。
【0068】
第2の態様及び第2の態様の可能な設計のうちのいずれか1つによる電子デバイス、第3の態様による通信システム、第4の態様によるコンピュータ可読記憶媒体、及び第5の態様によるコンピュータプログラム製品によって達成することができる有利な効果については、第1の態様及び第1の態様の可能な設計のいずれか1つによる有利な効果を参照すべきである理解されうる。詳細については、ここでは再び説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【
図1】この出願の実施形態による、AP及びSTAによって形成されるネットワークの構造の模式図である。
【
図2】この出願の実施形態による、APとSTAとの間のネットワーキングの模式的なフローチャートである。
【
図3】この出願の実施形態による、マスターデバイス及びスレーブデバイスによって形成されるネットワークの構造の模式図である。
【
図4】この出願の実施形態による、マスター/スレーブデバイスネットワーキングの模式的なフローチャートである。
【
図5】この出願の実施形態による、モバイルフォンのインターフェースの模式図である。
【
図6】この出願の実施形態による、スーパー端末の構造の模式図である。
【
図7】この出願の実施形態による、他のスーパー端末の構造の模式図である。
【
図8】この出願の実施形態による、さらに他のスーパー端末の構造の模式図である。
【
図9】この出願の実施形態による、電子デバイスの構造の模式図である。
【
図10】この出願の実施形態による、通信システムの構造の模式図である。
【
図11a】この出願の実施形態による、デバイスネットワーキング方法の模式的なフローチャートである。
【
図11b】この出願の実施形態による、第1の期間と第2の期間との間の関係の模式図である。
【
図11c】この出願の実施形態による、第1の期間と第2の期間との間の他の関係の模式図である。
【
図11d】この出願の実施形態による、第1の期間と第2の期間との間のさらに他の関係の模式図である。
【
図12】この出願の実施形態による、デバイスハンドシェイク接続の模式的なフローチャートである。
【
図13】この出願の実施形態による、他のデバイスハンドシェイク接続の模式的なフローチャートである。
【
図14】この出願の実施形態による、さらに他のデバイスハンドシェイク接続の模式的なフローチャートである。
【
図15】この出願の実施形態による、ウェイクアップ期間に心拍調査(heartbeat inquiry)をトリガすることについての模式図である。
【
図16】この出願の実施形態による、モバイルフォンの他のインターフェースの模式図である。
【
図17】この出願の実施形態による、チップシステムの構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
以下では、この出願の実施形態における添付図を参照しながら、この出願の実施形態における技術的解決策について説明する。この出願の説明において、別途指定しない限り、「/」は、関連するオブジェクト間の「又は」の関係を表す。例えば、A/Bは、A又はBを表しうる。この出願において、「及び/又は」は、関連するオブジェクトについて記述するためのアソシエーション関係のみを記述し、3つの関係が存在しうることを表す。例えば、A及び/又はBは、以下の3つのケース、即ち、Aのみが存在すること、A及びBの両方が存在すること、そして、Bのみが存在すること、を表しうるし、A及びBは、単数であってもよいし、複数であってもよい。加えて、この出願の説明において、別途指定しない限り、「複数の」は、2つ以上を意味する。「以下のアイテム(部分)の少なくとも1つ」又はその類似表現は、これらのアイテムの任意の組み合わせを意味し、単数アイテム(部分)又は複数アイテム(部分)の任意の組み合わせを含む。例えば、a、b、又はcの少なくとも1つのアイテム(部分)は、a、b、c、aとb、aとc、bとc、又は、aとbとcを示しうるし、a、b、及びcは、単数であってもよいし、複数であってもよい。加えて、この出願の実施形態における技術的解決策について明確に説明するために、「第1の」及び「第2の」などの用語が、基本的に同じ機能又は目的を提供する同じアイテム又は類似アイテムの間を区別するために、この出願の実施形態において利用される。「第1の」及び「第2の」などの言葉は、数量又は実行順序を限定せず、「第1の」及び「第2の」などの言葉は、絶対的な違いを示さないこと、を当業者は理解しうる。加えて、この出願の実施形態において、「例」又は「例えば」などの言葉は、例、実例、又は説明を与えることを表すために利用される。この出願の実施形態において「例」又は「例えば」として説明される任意の実施形態又は設計スキームは、他の実施形態又は設計スキームより好適である、又は、より多くの利点を有すると解釈されるべきではない。正確には、「例」又は「例えば」などの言葉の利用は、理解を容易にするために、具体的な方式で関連する概念を提供することを意図している。
【0071】
加えて、この出願の実施形態において説明されるネットワークアーキテクチャ及びサービスシナリオは、この出願の実施形態における技術的解決策について、より明確に説明することが意図されており、この出願の実施形態において提供される技術的解決策についての限定を構成しない。ネットワークアーキテクチャの発展及び新たなサービスシナリオの出現に伴い、この出願の実施形態において提供される技術的解決策は、類似の技術的課題にも適用可能であると、当業者は知りうる。
【0072】
スタートポロジー構造のローカルエリアネットワークは、無線フェデリティ(wireless fidelity, Wi-Fi)通信方式で、無線アクセスポイント(access point, AP)とクライアント(station, STA)とによって形成されたネットワークであってもよいし、クラシックBluetooth(basic rate, BR)/Bluetooth低エネルギー(Bluetooth low energy, BLE)通信方式で、マスターデバイス(master)とスレーブデバイス(slave)とによって形成されたネットワークであってもよい。いくつかの実施形態では、APと、STAと、クラウドサーバとによって形成されたネットワーク、及び、マスターデバイスとスレーブデバイスとによって形成されたネットワークは、「仮想」ネットワークと称されることがある。
【0073】
スタートポロジー構造のローカルエリアネットワークのネットワーキングプロセスは、デバイス発見、デバイス認証、及びデバイス維持接続(要するに、キープアライブ)を含む。デバイス発見は、中央デバイスが、近くの周辺デバイスを発見する(又は、周辺デバイスが、近くの中央デバイスを発見する)ことを意味する。デバイス認証は、中央デバイスが、発見された周辺デバイスを認証することを意味する。認証が成功する場合、中央デバイスは、周辺デバイスとの接続を確立しうる。デバイス維持接続は、サービス通信がパケット送信方式で中央デバイスと周辺デバイスとの間で実行され、それにより、中央デバイスが、周辺デバイスとの接続関係を維持することを意味する。
【0074】
APとSTAとによって形成されるネットワークは、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)であってよい。
図1に示すように、STA1、STA2、…、STA Nは、Wi-Fiを利用してAPとの通信接続を確立しうる。次いで、STA1、STA2、…、STA Nは、APとのサービス通信を実行し、APを介してリモートクラウドサーバにアクセスしうる。APは、無線ルータであってもよいし、Wi-Fi機能モジュールを有する電子デバイスであってもよい。
図2では、APが無線ルータである例が説明のために利用される。
【0075】
図1を参照すると、STAは、
図2に示すように、Wi-Fiを利用して、近くのAPを走査する。次いで、APは、サービスセット識別子(service set identifiers, SSIDs)をSTAに送信する。APによって送信されたSSIDを受信した後、STAは、対応するSSIDを選択し、認証用のパスワードを入れる。認証が成功する(即ち、パスワードが正しい)場合、STAは、APと通信チャネルを取り決め、その通信チャネルを介して通信を実行する。最後に、APは、STAにビーコン(beacon)フレームを送信し、STAは、周期的に、APによって送信されるビーコンフレームをリッスンしてキープアライブする。いくつかの実施形態において、
図2に示したSTAが発見し、APと接続してキープアライブする方式は、ソフトAP方式と称されることもある。
【0076】
図2に示したAPとSTAとによって形成されるネットワーク上で、APとSTAとがキープアライブするとき、APの消費電力は、比較的高い。加えて、2つのSTAがサービス通信を実行する必要があるとき、2つのSTAは、まず、相互発見及び認証を実行する必要がある。次いで、サービス通信を実行することができ、比較的高いSTAの通信遅延をもたらす。さらに、AP及びSTAをWLANを介してのみネットワーク化することができ、他の通信媒体を利用してネットワーク化することはできない。
【0077】
図3に示すように、スレーブデバイスA、スレーブデバイスB、…、スレーブデバイスNは、BLE/BRを利用してマスターデバイスと通信接続を確立しうる。次いで、スレーブデバイスA、スレーブデバイスB、…、スレーブデバイスNは、マスターデバイスとのサービス通信を実行しうる。
図3を参照すると、スレーブデバイスは、
図4に示すように、ブロードキャストチャネル上で、ブロードキャストメッセージ(例えば、ADV_IND又はADV_DIRECT_IND)を送信しうる。ブロードキャストメッセージは、スレーブデバイスが接続可能な状態にあることを示す。マスターデバイスは、ブロードキャストチャネル上で走査(scanning)を実行しうる。ブロードキャストメッセージを受信したとき、即ち、スレーブデバイスを発見したとき、マスターデバイスは、走査要求(scan request)をスレーブデバイスに送信する。走査要求を受信したとき、スレーブデバイスは、接続要求を送信するマスターデバイスに走査応答(scan response)で応答する。スレーブデバイスによって応答される走査応答は、例えば、CONNECT_REQであってよい。次いで、マスターデバイスは、接続要求をスレーブデバイスに送信する。スレーブデバイスが接続要求を受信した後、マスターデバイスとスレーブデバイスとは、同じチャネル上での接続を確立して互いに通信することに合意する。例えば、マスターデバイスとスレーブデバイスとは、通信用の汎用属性プロファイル(generic attribute profile, GATT)を利用しうる。マスターデバイスとスレーブデバイスとがBLE通信方式でネットワーク化されるとき、いくつかの実施形態では、
図4にさらに示されるように、マスターデバイスは、周期的に、接続イベントをスレーブデバイスに送信し、スレーブデバイスは、周期的に、マスターデバイスによって送信される接続イベントをリッスンしてキープアライブする。加えて、マスターデバイスとスレーブデバイスとがBR通信方式でネットワーク化されるとき、マスターデバイスとスレーブデバイスとはキープアライブする。
【0078】
図3に示したマスターデバイスとスレーブデバイスとによって形成されるネットワーク上で、スレーブデバイスA、スレーブデバイスB、…、スレーブデバイスNと、マスターデバイスとが、複数の同じタイプのデバイスを含む場合、複数の同じタイプのデバイスには、ミスマッチが生じやすくなる。加えて、スレーブデバイスは、互いに直接的に通信することができず、リモートクラウドサーバを利用して通信を確立する必要がある。加えて、スレーブデバイスA、スレーブデバイスB、…、スレーブデバイスNと、マスターデバイスとの通信媒体が異なる場合、スレーブデバイスとマスターデバイスとをネットワーク化することができない。
【0079】
APとSTAとによって形成されるネットワーク上で、又は、マスターデバイスとスレーブデバイスとによって形成されるネットワーク上で、中央デバイスが存在しない(例えば、そのデバイスが電源オンしていない、又は、そのデバイスが故障している)とき、ネットワークが存在しないことを、上記から理解することができる。結果として、周辺デバイスは、互いに通信することができない。中央デバイスが存在し(例えば、適切に稼働し)、周辺デバイスと中央デバイスとによって形成されたネットワークが存在するとき、スタートポロジー構造のローカルエリアネットワーク上に配置された中央デバイスは、周辺デバイスとのサービス通信を実行することができるが、周辺デバイスは、互いにサービス通信を直接的に実行することができない。例えば、Wi-Fiネットワーキング(即ち、APとSTAとのネットワーキング)シナリオにおいて、STA1とSTA2とは、直接的にサービス通信を実行することができない。Bluetoothネットワーキング(即ち、スレーブ/マスターデバイスのネットワーキング)シナリオにおいて、スレーブデバイスAとスレーブデバイスBとは、直接的にサービス通信を実行することができない。さらに、周辺デバイスが他の周辺デバイス(例えば、STA1とSTA2、スレーブデバイスAとスレーブB)とサービス通信を実行することを試みる度に、周辺デバイスは、相互発見を実行する必要がある。具体的には、周辺デバイスは、通信を取り決める前に、まず、相互走査又は発見を実行する必要がある。この場合、周辺デバイスと他の周辺デバイスとの間の通信遅延が制御できない。ユーザが、通信アプリケーションを利用するときの通信要件を有する場合、ユーザは、長い時間(数秒、又は数分すら)待つ必要がありうるし、それがユーザ体験を低減させる。
【0080】
モバイルフォンが、例として利用される。
図5に示すように、ユーザがモバイルフォンを把持し、テレビをつける必要があるとき、走査制御1が、モバイルフォンの画面上に表示される。ユーザが走査制御1をタップした後、モバイルフォンは、近くのオンラインデバイスとのハンドシェイク接続を実行し始める(即ち、モバイルフォンは、近くのオンラインデバイスを走査し始める)。走査期間の後、モバイルフォンのインターフェースは、モバイルフォンとのハンドシェイク接続を完了しているデバイスを表示する。ユーザが、モバイルフォンのインターフェース内の任意のデバイス(例えば、コンピュータ)をタップした後、モバイルフォンは、そのデバイスとのサービス通信を実行しうる。モバイルフォンが、近くのオンラインデバイスを走査するとき、ユーザは、長い時間待つ必要があり、それがユーザ体験を低減させることを理解することできる。
【0081】
図5では、モバイルフォンによって表示されるインターフェースが、モバイルフォンとのサービス通信を実行しているデバイス(例えば、Bluetoothヘッドセット及び空気清浄機)をさらに含むことに留意すべきである。
【0082】
これに基づき、この出願の実施形態は、通信ネットワークに適用されるデバイスネットワーキング方法を提供する。通信ネットワークは、APとSTAとによって形成される汎用ネットワーク、又は、マスターデバイスとスレーブデバイスとによって形成されるスターネットワークに依存しない。方法は、複数の電子デバイスが、自動的に通信ネットワーク(要するに、アドホックネットワーク)を形成することを可能にしうる。具体的には、複数の電子デバイスのうちの任意の2つの電子デバイスが、相互発見及び認証を実行し、持続的な接続を確立しうる。持続的な接続は、周期的なハンドシェイク接続(ハンドシェイクキープアライブと称されることもある)である。このようにして、アドホックネットワーク上で、複数の電子デバイスのうちの任意の2つの電子デバイスは、サービス通信を実行しうる。加えて、複数の電子デバイスのうちの任意の2つの電子デバイスが周期的にハンドシェイク接続を実行する、即ち、どのオンラインデバイスが周辺にいるかを各電子デバイスが事前に知りうるため、サービス通信を実行する必要がある2つの電子デバイスは、最初に相互発見及び認証を実行してからサービス通信を実行することをせず、サービス通信を直接的に実行しうる。従って、通信フェーズにおけるデバイスの発見及び認証フェーズが省略され、デバイスの相互発見及び認証の不確実性が低減され、通信遅延を低減しつつ通信信頼性が改善され、ユーザ体験が改善される。
【0083】
例えば、ソフトウェアバスがデバイスに配置され、それにより、アドホックネットワークは、デバイス間で形成される。ソフトウェアバスは、発見及び接続能力を有し、高スループット、低レイテンシ、高信頼性、安全性、及び電子デバイス間の信頼可能な通信チャネルを提供し、電子デバイス間のほぼ局所化された無線アクセス効果を持つ分散型スマート通信ハイウェイネットワークを提供しうる。ソフトウェアバスが電子デバイスに配置された後、電子デバイスは、発見する及び発見される能力を有する。
【0084】
この出願の実施形態において、複数の電子デバイスによって形成されるアドホックネットワークは、複数の周辺デバイスの間のアドホックネットワークであってもよいし、中央デバイスと、複数の周辺デバイスとの間のアドホックネットワークであってもよいことに留意すべきである。例えば、アドホックネットワークは、STA1、STA2、…、STA Nの間で形成されるか、又は、アドホックネットワークは、スレーブデバイスA、スレーブデバイスB、…、スレーブデバイスNと、マスターデバイスとの間で形成される。加えて、この出願において、複数の電子デバイスによって形成される新たなネットワークは、「水平」ネットワークと称されることがある。「水平」ネットワークは、リモートクラウドサーバに依存することなく、電子デバイスによって互いに自動的に形成されるネットワークである。例えば、複数の電子デバイスによって形成されるアドホックネットワークは、通信の役割がピアツーピアであるデバイス間の、例えば、AP-STA「垂直」ネットワークを有するピアデバイス(STA)間の、又は、マスター-スレーブ「垂直」ネットワークを有するピアデバイス(スレーブ)間のアドホックネットワークであってもよいし、既存のAP-STA又はマスター-スレーブネットワークがないときには、役割が自由な、通信能力を持つ孤立したピアデバイス間で相互にネットワーク化されているネットワークであってもよい。
【0085】
この出願の実施形態について説明する前に、まず、この出願の実施形態の適用シナリオについて説明する。
【0086】
この出願の実施形態において提供されるデバイスネットワーキング方法は、異なる分野(例えば、1+8+N消費者グッズ分野及び産業デバイス分野)に適用されうる。「1」は、モバイルフォンを指す。「8」は、ヘッドユニット、スピーカ、ヘッドセット、ウォッチ/バンド、タブレット、大型スクリーン、パーソナルコンピュータ(personal computer, PC)、又は、拡張現実(augmented reality, AR)デバイス/仮想現実(virtual reality, VR)デバイスなどを指す。「N」は、モノのインターネット(internet of things, IoT)デバイスを指す。
【0087】
これに基づき、方法が適用可能な適用シナリオは、それらに限定されないが、オフィスシナリオ、スポーツシナリオ、ホームシナリオ、エンターテイメントシナリオ、教育シナリオ、及び産業製造シナリオなどを含む。複数の電子デバイスは、異なるシナリオにおいて「スーパー端末」を形成してよく、「スーパー端末」における電子デバイスは、協力作業のために連携されうることに留意すべきである。例えば、複数の電子デバイスが「スーパー端末」を形成するとき、電子デバイス(例えば、テレビ、ルータ、又はモバイルフォン)は、中央制御デバイスとして決定されてよく、中央制御デバイス以外の各電子デバイスは、中央制御デバイスとの通信接続(例えば、Bluetooth接続又はWi-Fi接続)を確立するためのスレーブデバイスとして利用されてよい。このようにして、中央ノードとして、中央制御デバイスは、対応する作業を完了するために、他のスレーブデバイスを管理及び制御するように構成されうる。いくつかの実施形態において、ユーザは、中央制御デバイス上にアプリケーション(application, APP)をインストールしてよく、ユーザは、中央制御デバイスのアプリケーションにおいて、中央制御デバイスに接続されたスレーブデバイスを操作し、それによって、大きくユーザ体験を改善しうる。
【0088】
中央制御デバイスは、例えば、リッチデバイスであってもよいし、スレーブデバイスは、例えば、薄型デバイスであってもよいことに留意すべきである。通常、リッチデバイスの優先度は、薄型デバイスよりも高い。例えば、リッチデバイスは、強力な中央処理ユニット(central processing unit, CPU)、メモリ、ハードディスク、及びネットワークの能力を持つデバイスである。薄型デバイスは、弱いCPU、メモリ、ハードディスク、及びネットワークの能力を持つデバイスである。例えば、リッチデバイスは、モバイルフォン、タブレットコンピュータ(PAD)、パーソナルコンピュータ(personal computer, PC)、又はスマートスクリーンでありうる。薄型デバイスは、例えば、スマートウォッチ、ヘッドセット、又はスマートグラスでありうる。このことは、この出願において限定されない。
【0089】
いくつかの実施形態において、
図6に示すように、リッチデバイスのモバイルフォンは、中央制御デバイスとして選択される。これに基づき、ユーザは、テレビ、タブレット、コンピュータ、及び無線Bluetoothヘッドセットを、モバイルフォンにインストールされたアプリケーション上で操作することができる。例えば、ユーザは、モバイルフォン上にインストールされたアプリケーションを利用してテレビをつけうる。
【0090】
異なるシナリオでは、「スーパー端末」を形成する電子デバイスは異なると理解すべきである。例えば、ホームシナリオでは、
図7に示すように、「スーパー端末」を形成する電子デバイスは、モバイルフォン、タブレットコンピュータ(PAD)/パーソナルコンピュータ(personal computer, PC)、スマートスクリーン、及びスマート家電(例えば、スマートランプ、スマートスイッチ、スマート冷蔵庫、スマートオーブン、スマートロック、及びスマートカーテン)を含む。例えば、モバイルフォンが、リッチデバイスとして利用される。PAD/PC、スマートスクリーン、及びスマート家電は、アクセス技術(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、USB、又はイーサネット)を利用してモバイルフォンとの接続を確立する。次いで、ユーザは、リアルタイムで他のデバイスを制御するためにモバイルフォンを操作する必要があるだけである。例えば、ユーザは、モバイルフォンを操作して、スマートランプ及びスマートスイッチなどをつける(又は、消す)ことがある。他の例として、スポーツシナリオでは、
図8に示すように、「スーパー端末」を形成する電子デバイスは、モバイルフォン、スマートウォッチ、ヘッドセット、及びスマートバンドなどを含む。例えば、モバイルフォンが、リッチデバイスである。スマートウォッチ、ヘッドセット、及びスマートバンドは、アクセス技術(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、USB、又はイーサネット)を利用してモバイルフォンとの接続を確立する。次いで、ユーザは、リアルタイムで他のデバイスを制御するためにモバイルフォンを操作する必要があるだけである。例えば、ユーザは、モバイルフォンを操作して、ヘッドセットの電源を入れることがあり、それにより、ユーザは、ヘッドセットを利用して音楽を聴く(又は、電話をかける)ことができる。
【0091】
例えば、この出願の実施形態において提供されるデバイスネットワーキング方法は、モバイルフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ(personal computer, PC)、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant, PDA)、スマートウォッチ、ネットブック、ウェアラブル電子デバイス、拡張現実(augmented reality, AR)デバイス、仮想現実(virtual reality, VR)デバイス、車載デバイス、スマート車両、又はスマートスピーカのような電子デバイスに適用されうる。このことは、この出願の実施形態において限定されない。
【0092】
図9は、電子デバイス100の構造の模式図である。電子デバイス100は、プロセッサ110、外部メモリインターフェース120、内部メモリ121、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus, USB)インターフェース130、充電管理モジュール140、電力管理モジュール141、バッテリー142、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、オーディオモジュール170、スピーカ170A、レシーバ170B、マイクロフォン170C、ヘッドセットジャック170D、センサモジュール180、ボタン190、モーター191、インジケータ192、カメラ193、ディスプレイ194、及びサブスクライバ識別モジュール(subscriber identity module, SIM)カードインターフェース195などを含みうる。
【0093】
センサモジュール180は、圧力センサ180A、ジャイロセンサ180B、気圧センサ180C、磁気センサ180D、加速度センサ180E、距離センサ180F、光学式近接センサ180G、指紋センサ180H、温度センサ180J、タッチセンサ180K、環境光センサ180L、及び骨伝導センサ180Mなどを含みうる。
【0094】
この実施形態において示された構造は、電子デバイス100についての具体的な限定を構成しないと理解されうる。いくつかの他の実施形態において、電子デバイス100は、図に示されたものより多くの又はより少ないコンポーネントを含んでもよいし、いくつかのコンポーネントが結合されてもよいし、いくつかのコンポーネントが分割されてもよいし、異なるコンポーネント配置が利用されてもよい。図に示されたコンポーネントは、ハードウェア、ソフトウェア、又はソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実装されうる。
【0095】
プロセッサ110は、1つ以上の処理ユニットを含みうる。例えば、プロセッサ110は、アプリケーションプロセッサ(application processor, AP)、モデムプロセッサ、グラフィックス処理ユニット(graphics processing unit, GPU)、イメージシグナルプロセッサ(image signal processor, ISP)、コントローラ、メモリ、ビデオコーデック、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor, DSP)、ベースバンドプロセッサ、及び/又はニューラルネットワーク処理ユニット(neural-network processing unit, NPU)などを含みうる。異なる処理ユニットは、独立したコンポーネントであってもよいし、1つ以上のプロセッサに統合されてもよい。
【0096】
コントローラは、電子デバイス100の中枢部及びコマンドセンターでありうる。コントローラは、命令取り込み及び実行についての制御を実施するために、命令オペレーションコード及び時間シーケンス信号に基づいて、オペレーション制御信号を生成しうる。
【0097】
メモリは、さらに、プロセッサ110内に配置されてよく、命令及びデータを格納するように構成される。いくつかの実施形態において、プロセッサ110内のメモリは、キャッシュメモリである。メモリは、プロセッサ110によって利用された又は繰り返し利用される命令又はデータを格納しうる。プロセッサ110が命令又はデータを再び利用する必要がある場合、プロセッサは、直接的に命令又はデータをメモリから呼び出しうる。これは、繰り返しアクセスを防止し、プロセッサ110の待ち時間を低減し、システム効率を改善する。
【0098】
いくつかの実施形態において、プロセッサ110は、1つ以上のインターフェースを含みうる。インターフェースは、集積回路間(inter-integrated circuit, I2C)インターフェース、集積回路間サウンド(inter-integrated circuit sound, I2S)インターフェース、パルスコード変調(pulse code modulation, PCM)インターフェース、ユニバーサル非同期レシーバ/トランスミッタ(universal asynchronous receiver/transmitter, UART)インターフェース、モバイルインダストリプロセッサインターフェース(mobile industry processor interface, MIPI)、汎用入力/出力(general-purpose input/output, GPIO)インターフェース、サブスクライバ識別モジュール(subscriber identity module, SIM)インターフェース、及び/又はユニバーサルシリアルバス(universal serial bus, USB)インターフェースなどを含みうる。
【0099】
この実施形態において示されたモジュール間のインターフェース接続関係は、説明のための例に過ぎず、電子デバイスの構造についての限定を構成しないと理解されうる。いくつかの他の実施形態において、電子デバイスは、代替的に、上記の実施形態のものとは異なるインターフェース接続方式、又は、複数のインターフェース接続方式の組み合わせを利用しうる。
【0100】
充電管理モジュール140は、充電器からの充電入力を受け付けるように構成される。充電器は、無線充電器であってもよいし、有線充電器であってもよい。有線充電器のいくつかの実施形態において、充電管理モジュール140は、USBインターフェース130を介して、有線充電器からの充電入力を受け付けうる。無線充電器のいくつかの実施形態において、充電管理モジュール140は、電子デバイスの無線充電コイルを介して、無線充電入力を受け付けうる。充電管理モジュール140は、さらに、バッテリー142を充電しつつ、電力管理モジュール141を利用して電子デバイスに電力を供給しうる。
【0101】
電力管理モジュール141は、バッテリー142、充電管理モジュール140、及びプロセッサ110に接続されるように構成される。電力管理モジュール141は、バッテリー142及び/又は充電管理モジュール140の入力を受け付けて、プロセッサ110、内部メモリ121、外部メモリ、ディスプレイ194、カメラ193、及び無線通信モジュール160などに電力を供給する。電力管理モジュール141は、さらに、バッテリ容量、バッテリサイクル数、及びバッテリヘルス状態(漏電又はインピーダンス)などのパラメータをモニタリングするように構成されうる。いくつかの他の実施形態において、電力管理モジュール141は、代替的に、プロセッサ110内に配置されうる。いくつかの他の実施形態において、電力管理モジュール141及び充電管理モジュール140は、代替的に、同じコンポーネント内に配置されうる。
【0102】
電子デバイス100の無線通信機能は、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、モデムプロセッサ、及びベースバンドプロセッサなどを介して実装されうる。
【0103】
アンテナ1及びアンテナ2は、電磁波信号を送信及び受信するように構成される。電子デバイス100における各アンテナは、1つ以上の通信周波数帯域をカバーするように構成されうる。異なるアンテナが、アンテナ利用率を改善するためにさらに多重化されうる。例えば、アンテナ1は、無線ローカルエリアネットワーク内のダイバーシティアンテナとして多重化されうる。いくつかの他の実施形態において、アンテナは、チューニングスイッチと組み合わせて利用されうる。
【0104】
モバイル通信モジュール150は、2G、3G、4G、及び5Gなどを含む無線通信のために、電子デバイス100に適用される解決策を提供しうる。モバイル通信モジュール150は、少なくとも1つのフィルタ、スイッチ、電力増幅器、及び低ノイズ増幅器(low-noise amplifier, LNA)などを含みうる。モバイル通信モジュール150は、アンテナ1を介して電磁波を受信し、受信された電磁波上でのフィルタリング又は増幅などの処理を実行し、電磁波を復調用のモデムプロセッサに伝送しうる。
【0105】
モバイル通信モジュール150は、さらに、モデムプロセッサによって変調された信号を増幅し、アンテナ1を介した放射のために、信号を電磁波に変換しうる。いくつかの実施形態において、モバイル通信モジュール150内の少なくとも一部の機能モジュールは、プロセッサ110内に配置されうる。いくつかの実施形態において、モバイル通信モジュール150の少なくとも一部の機能モジュールは、プロセッサ110の少なくとも一部のモジュールを持つ同じデバイス内に配置されうる。
【0106】
モデムプロセッサは、変調器及び復調器を含みうる。変調器は、送信対象の低周波数ベースバンド信号を変調して中間-高周波数信号にするように構成される。復調器は、受信された電磁波信号を復調して低周波数ベースバンド信号にするように構成される。次いで、復調器は、復調を介して得られた低周波数ベースバンド信号を処理用のベースバンドプロセッサに伝送する。低周波数ベースバンド信号は、ベースバンドプロセッサによって処理され、次いで、アプリケーションプロセッサに伝送される。アプリケーションプロセッサは、オーディオデバイス(スピーカ170A又はレシーバ170Bなどに限定されない)を介してサウンド信号を出力するか、又は、ディスプレイ194を介して画像又は映像を表示する。いくつかの実施形態において、モデムプロセッサは、独立したデバイスでありうる。いくつかの他の実施形態において、モデムプロセッサは、プロセッサ110から独立していることがあり、モバイル通信モジュール150又は他の機能モジュールを持つ同じデバイス内に配置される。
【0107】
無線通信モジュール160は、電子デバイス100に適用され、かつ、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)(例えば、無線フェデリティ(wireless fidelity, Wi-Fi)ネットワーク)、Bluetooth(Bluetooth, BT)、グローバルナビゲーションサテライトシステム(global navigation satellite system, GNSS)、周波数変調(frequency modulation, FM)、近接場通信(near field communication, NFC)技術、及び赤外線(infrared, IR)技術などを含む、無線通信解決策を提供しうる。
【0108】
無線通信モジュール160は、少なくとも1つの通信処理モジュールを統合する1つ以上のコンポーネントであってよい。無線通信モジュール160は、アンテナ2を介して電磁波を受信し、電磁波信号上での周波数変調及びフィルタリング処理を実行し、処理された信号をプロセッサ110に送る。無線通信モジュール160は、さらに、送信対象の信号をプロセッサ110から受け取り、その信号上での周波数変調及び増幅を実行し、アンテナ2を介した放射のために、その信号を電磁波に変換しうる。
【0109】
いくつかの実施形態において、アンテナ1と、電子デバイス100内のモバイル通信モジュール150とが結合され、アンテナ2と無線通信モジュール160とが結合され、それにより、電子デバイス100は、無線通信技術を利用してネットワーク及び他のデバイスと通信することができる。無線通信技術は、モバイル通信用グローバルシステム(global system for mobile communications, GSM)、汎用パケット無線サービス(general packet radio service, GPRS)、符号分割多重アクセス(code-division multiple access, CDMA)、広帯域符号分割多重アクセス(wideband code division multiple access, WCDMA)、時間分割符号分割多重アクセス(time-division code division multiple access, TD-SCDMA)、ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)、BT、GNSS、WLAN、NFC、FM、及び/又はIR技術などを含みうる。GNSSは、グローバルポジショニングシステム(global positioning system, GPS)、グローバルナビゲーションサテライトシステム(global navigation satellite system, GLONASS)、北斗ナビゲーションサテライトシステム(BeiDou navigation satellite system, BDS)、準天頂サテライトシステム(quasi-zenith satellite system, QZSS)、及び/又はサテライトベースのオーグメンテーションシステム(satellite based augmentation system, SBAS)を含みうる。
【0110】
電子デバイス100は、GPU、ディスプレイ194、及びアプリケーションプロセッサなどを利用して表示機能を実装する。GPUは、画像処理用のマイクロプロセッサであり、ディスプレイ194及びアプリケーションプロセッサに接続される。GPUは、数学的及び幾何学的計算を実行し、画像をレンダリングするように構成される。プロセッサ110は、プログラム命令を実行して表示情報を生成又は変化させる1つ以上のGPUを含みうる。
【0111】
ディスプレイ194は、画像及び映像などを表示するように構成される。ディスプレイ194は、ディスプレイパネルを含む。ディスプレイパネルには、液晶ディスプレイ(liquid crystal display, LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode, OLED)、アクティブマトリックス有機発光ダイオード(active-matrix organic light-emitting diode, AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flexible light-emitting diode, FLED)、ミニLED、マイクロLED、マイクロOLED、又は量子ドット発光ダイオード(quantum dot light-emitting diode, QLED)などを利用しうる。
【0112】
電子デバイス100は、ISP、カメラ193、ビデオコーデック、GPU、ディスプレイ194、及びアプリケーションプロセッサなどを利用して撮影機能を実装することができる。
【0113】
ISPは、カメラ193によってフィードバックされるデータを処理するように構成される。例えば、撮影の際にシャッターが押され、光がレンズを介してカメラの感光素子に伝送され、光信号が電気信号に変換され、カメラの感光素子が処理用のISPに電気信号を伝送して、電子信号を可視画像に変換する。ISPは、さらに、画像のノイズ、輝度、及び顔色についてのアルゴリズム最適化を実行しうる。ISPは、さらに、撮影シナリオの露出及び色温度などのパラメータを最適化しうる。いくつかの実施形態において、ISPは、カメラ193内に配置されうる。
【0114】
カメラ193は、スチル画像又は映像をキャプチャするように構成される。被写体の光学像がレンズを介して生成され、感光素子に投影される。感光素子は、電荷結合素子(charge-coupled device, CCD)又は相補型金属酸化物半導体(complementary metal-oxide-semiconductor, CMOS)フォトトランジスタであってよい。感光素子は、光信号を電気信号に変換し、次いで、電気信号をISPに伝送して、電気信号をデジタル画像信号に変換する。ISPは、デジタル画像信号を処理用のDSPに出力する。DSPは、デジタル画像信号を、RGB又はYUVのようなフォーマットの標準画像信号に変換する。いくつかの実施形態において、電子デバイスは、1つ又はN個のカメラ193を含むことがあり、Nは、1を超える正の整数である。
【0115】
デジタルシグナルプロセッサは、デジタル信号を処理するように構成され、デジタル画像信号に加えて他のデジタル信号を処理することがある。例えば、電子デバイスが周波数を選択するとき、デジタルシグナルプロセッサは、周波数エネルギーについてフーリエ変換などを実行するように構成される。
【0116】
ビデオコーデックは、デジタル映像を圧縮又は展開するように構成される。電子デバイス100は、1つ以上のタイプのビデオコーデックをサポートすることがある。このようにして、電子デバイスは、複数のコーディングフォーマット、例えば、動画エキスパートグループ(moving picture experts group, MPEG)-1、MPEG-2、MPEG3、及びMPEG-4で、映像を再生又は録画しうる。
【0117】
NPUは、ニューラルネットワーク(neural-network, NN)コンピューティングプロセッサであり、生物学的神経ネットワークの構造に基づいて、例えば、人間の脳のニューロン間の転送モードに基づいて入力情報を素早く処理し、さらに、自己学習を継続的に実行しうる。NPUは、電子デバイスのインテリジェントな認知、例えば、画像認識、顔認識、音声認識、及びテキスト理解などのアプリケーションを実装することができる。
【0118】
外部メモリインターフェース120は、電子デバイス100の記憶能力を拡張するために、外部メモリカード、例えば、マイクロSDカードに接続するように構成されうる。外部メモリカードは、外部メモリインターフェース120を介してプロセッサ110と通信し、データ記憶機能を実装する。例えば、音楽及び映像などのファイルが外部ストレージカードに格納される。
【0119】
内部メモリ121は、コンピュータ実行可能プログラムコードを格納するように構成されうる。実行可能プログラムコードは、命令を含む。プロセッサ110は、内部メモリ121に格納された命令を実行し、電子デバイス100の様々な機能アプリケーション及びデータ処理を実行する。例えば、この出願の実施形態において、プロセッサ110は、内部メモリ121に格納された命令を実行しうるし、内部メモリ121は、プログラム格納エリア及びデータ格納エリアを含みうる。
【0120】
プログラム格納エリアは、オペレーティングシステム、及び、少なくとも1つの機能(例えば、サウンド再生機能又は画像再生機能)によって要求されるアプリケーションなどを格納しうる。データ格納エリアは、電子デバイス100の利用に際して作成されるデータ(オーディオデータ及びアドレスブックなど)などを格納しうる。加えて、内部メモリ121は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよいし、不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリ、又はユニバーサルフラッシュストレージ(universal flash storage, UFS)を含んでもよい。
【0121】
電子デバイス100は、オーディオモジュール170、スピーカ170A、レシーバ170B、マイクロフォン170C、ヘッドセットジャック170D、及びアプリケーションプロセッサなどを利用して、オーディオ機能、例えば、音楽再生及び記録を実装しうる。
【0122】
オーディオモジュール170は、デジタルオーディオ情報を出力用のアナログオーディオ信号に変換するように構成され、また、アナログオーディオ入力をデジタルオーディオ信号に変換するように構成される。オーディオモジュール170は、オーディオ信号をエンコード及びデコードするように構成されうる。いくつかの実施形態において、オーディオモジュール170は、プロセッサ110内に配置されることがあり、又は、オーディオモジュール170の一部の機能モジュールがプロセッサ110内に配置される。「ラウドスピーカ」とも称されるスピーカ170Aは、オーディオ電気信号をサウンド信号に変換するように構成される。「イヤーピース」とも称されるレシーバ170Bは、オーディオ電気信号をサウンド信号に変換するように構成される。「マイク」又は「mic」とも称されるマイクロフォン170Cは、サウンド信号を電気信号に変換するように構成される。
【0123】
ヘッドセットジャック170Dは、有線ヘッドセットに接続するように構成される。ヘッドセットジャック170Dは、USBインターフェース130であってもよいし、3.5mmオープンモバイル電子端末プラットフォーム(open mobile terminal platform, OMTP)標準インターフェース又は米国セルラテレコミュニケーションインダストリアソシエーション(cellular telecommunications industry association of the USA, CTIA)標準インターフェースであってもよい。
【0124】
ボタン190は、電源ボタン、及びボリュームボタンなどを含む。ボタン190は、機械的なボタンであってもよいし、タッチ感知型ボタンであってもよい。モーター191は、振動プロンプトを生成しうる。モーター191は、着信振動プロンプト又はタッチ振動フィードバックを提供するように構成されうる。インジケータ192は、インジケータライトであってよく、充電状態及び電力変化を示すように構成されてもよいし、メッセージ、不在着信、及び通知などを示すように構成されてもよい。SIMカードインターフェース195は、SIMカードに接続するように構成される。SIMカードは、電子デバイス100との接続又は電子デバイス100からの分離を実装するために、SIMカードインターフェース195に挿入される又はSIMカードインターフェース195から取り外される。電子デバイス100は、1つ又はN個のSIMカードインターフェースをサポートすることがあり、Nは、1を超える正の整数である。SIMカードインターフェース195は、ナノSIMカード、マイクロSIMカード、及びSIMカードなどをサポートしうる。
【0125】
この明細書における添付図を参照しながら、以下では、この出願の実施形態において提供されるデバイスネットワーキング方法について具体的に説明する。
【0126】
この出願のこの実施形態において提供されるデバイスネットワーキング方法は、通信システム200に適用される。
図10に示すように、通信システム200は、複数の電子デバイス(例えば、モバイルフォン、ヘッドセット、スマートスクリーン、バンド、及びタブレット)を含む。複数の電子デバイスは、相互発見及び相互認証を実行しうる。認証が成功する場合、複数の電子デバイスのうちの任意の2つの電子デバイスは、互いに通信接続(例えば、第1の通信接続)を確立してキープアライブし、通信システム200のネットワーキングプロセスを完了しうる。
【0127】
複数の電子デバイスは、具体的には、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとを含みうる。第1の電子デバイスは、複数の電子デバイスのうちの任意の電子デバイスである。第2の電子デバイスは、複数の電子デバイスのうち、第1の電子デバイス以外の他の電子デバイスである。例えば、複数の電子デバイスは、デバイス1、デバイス2、及びデバイス3を含む。例えば、第1の電子デバイスがデバイス1であってよく、かつ、第2の電子デバイスがデバイス2であってよい、又は、第1の電子デバイスがデバイス2であり、かつ第2の電子デバイスがデバイス3である、又は、第1の電子デバイスがデバイス3であり、かつ第2の電子デバイスがデバイス2である、又は、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが、デバイス1、デバイス2、及びデバイス3のうちのいずれか2つの組み合わせであってよい。このことは、この出願の実施形態において限定されない。
【0128】
第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスを発見する能力を有し、第1の電子デバイスは、逆に、第2の電子デバイスによって発見されうる。同様に、第2の電子デバイスは、第1の電子デバイスを発見する能力を有し、第2の電子デバイスは、逆に、第1の電子デバイスによって発見されうる。これに基づき、相互に発見される第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとは、認証を実行しうる。認証が成功する場合、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの通信接続を確立する。
【0129】
例えば、第1の電子デバイスは、少なくとも2つの物理的な通信方式で、第2の電子デバイスとの通信接続を確立しうる。少なくとも2つの物理的な通信方式は、第1の通信方式と第2の通信方式とを含みうる。具体的には、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとは、第1の通信方式及び第2の通信方式で接続される。少なくとも2つの物理的な通信方式は、コネクション型の物理レイヤ通信方式であってもよいし、コネクションレス型の物理レイヤ通信方式であってもよい。コネクション型の物理レイヤ通信方式は、例えば、Wi-Fi接続又は他の物理レイヤ接続方式であってよい。コネクションレス型の物理レイヤ通信方式は、例えば、Bluetooth(BR又はBLEなど)接続方式、ネットワークポート接続方式、又は他の物理的な接続方式であってよい。このことは、この出願において限定されない。
【0130】
図11aは、この出願の実施形態による、デバイスネットワーキング方法の模式的なフローチャートである。
図11aに示すように、方法は、以下のステップを含む。
【0131】
S10:第1の電子デバイスが、発見メッセージを第2の電子デバイスに送信する。
【0132】
発見メッセージは、第1の電子デバイスが他の電子デバイスによって発見されることができることを示す。
【0133】
同時に、第2の電子デバイスは、近くのデバイスを走査する。第2の電子デバイスが、第1の電子デバイスによって送信された発見メッセージを受信するとき、第2の電子デバイスは、走査によって第1の電子デバイスを発見する。
【0134】
同様に、第2の電子デバイスは、発見メッセージを第1の電子デバイスに送信する。同時に、第1の電子デバイスは、近くのデバイスを走査する。第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスによって送信された発見メッセージを受信するとき、第1の電子デバイスは、走査によって第2の電子デバイスを発見する。
【0135】
第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとはそれぞれ、送信側デバイスとして、発見メッセージを送信するために利用されてもよいし、走査側デバイスとして、走査を実行するために利用されてもよいと理解することができる。このようにして、第1の電子デバイス及び第2の電子デバイスの両方は、発見する及び発見される能力を有する。同様に、複数の電子デバイスの各電子デバイスは、発見する及び発見される能力を有する。
【0136】
S20:第1の電子デバイスは、認証メッセージを第2の電子デバイスに送信する。
【0137】
認証メッセージは、第1の電子デバイスのデバイス情報を示す。デバイス情報は、第1の電子デバイスのSSID、アカウント情報、及び通信媒体(通信方式と称されることもある)などを含む。
【0138】
SSIDは、第1の電子デバイスの名称(例えば、Huawei P30)を示す。アカウント情報は、第1の電子デバイスを利用するユーザのアカウント情報(例えば、ユーザの携帯電話番号又は電子メールアドレス)を示す。通信媒体は、第1の電子デバイスがネットワーク通信を実行するときに利用される回線を示す。例えば、通信媒体は、それらに限定されないが、以下の様々なタイプ、即ち、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)、ピアツーピア(peer-to-peer, P2P)ネットワーク、BR、BLE、及び電力線通信(power line communication, PLC)を含む。
【0139】
同様に、第2の電子デバイスは、認証メッセージを第1の電子デバイスに送信する。第2の電子デバイスによって送信された認証メッセージについては、第1の電子デバイスによって送信された認証メッセージの上記の例を参照されたく、詳細については、ここでは再び説明されない。
【0140】
第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとがデバイス情報を互いに交換した後、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスによって送信されたデバイス情報に基づいて認証を実行する。同時に、第2の電子デバイスは、第1の電子デバイスによって送信されたデバイス情報に基づいて認証を実行する。第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとのSSIDが同じである場合、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの通信接続を自動的に確立する。例えば、第1の電子デバイスがHuawei P30モデルであり、第2の電子デバイスがHuawei MAXモデルであるとき、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの通信接続を自動的に確立する。第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとのSSIDが異なる場合、第1の電子デバイスは、ユーザ認証を介して第2の電子デバイスとの通信接続を確立する。例えば、ユーザは、第1の電子デバイスから、第2の電子デバイスのSSIDを選択し、パスワードを入力してよく、それにより、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの通信接続を確立する。第1の電子デバイスのアカウント情報が、第2の電子デバイスのものと同じである、即ち、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが同じユーザに属するデバイスである場合、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの通信接続を直接的に確立しうる。
【0141】
例えば、第1の電子デバイスは、上記の実施形態において説明された少なくとも2つの物理的な通信方式(例えば、第1の通信方式及び第2の通信方式)で、第2の電子デバイスとの通信接続を確立しうる。少なくとも2つの物理的な通信方式の例については、上記の実施形態を参照されたい。詳細については、ここでは再び説明されない。
【0142】
S30:第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの持続的な接続を確立する。
【0143】
持続的な接続を確立するとは、具体的には、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を維持することを意味する。
【0144】
例えば、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが周期的に心拍調査(heartbeat inquiry)をトリガしてよく、それにより、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの持続的な接続の状態を維持することができる。持続的な接続は、規則的でリズミカルな(即ち、周期的な)発見又は接続手段である。この出願において、持続的な接続は、様々なコネクション型及びコネクションレス型の物理レイヤ通信方式に適用される。例えば、コネクション型の物理レイヤ通信方式は、例えば、Wi-Fi接続であってよく、コネクションレス型の物理レイヤ通信方式は、例えば、Bluetooth接続又はネットワークポート接続などであってよい。もちろん、コネクション型及びコネクションレス型の物理レイヤ通信方式は、代替的に、他の接続方式であってよい。このことは、この出願において限定されない。例えば、第1の電子デバイスは、第1の通信方式及び第2の通信方式で、第2の電子デバイスとの持続的な接続を維持しうる。第1の通信方式及び第2の通信方式は、それらの物理的な通信方式の通信プロトコルに従って定義された従来の接続を維持する方式に限定されず、接続情報のみを保持する方式であってもよい。接続情報は、物理的な通信方式で確立された持続的な接続を素早く再開するために、又は、物理的な通信方式における持続的な接続を素早く実行するために利用される。例えば、接続情報は、例えば、接続を確立するために及び再開するために必要とされる関連パラメータ又は関連情報(例えば、ピアデバイスについての情報)であってよい。
【0145】
例えば、第1の電子デバイスが、BLE通信方式で、第2の電子デバイスとの通信接続を確立するとき、第1の電子デバイスは、BLEの広告(advertisement)フレームを利用して、第2の電子デバイスとの持続的な接続を確立しうる。他の例では、第1の電子デバイスが、BR通信方式で、第2の電子デバイスとの通信接続を確立するとき、BRは、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとの間の持続的な接続を維持する。他の例では、第1の電子デバイスが、USB、イーサネット、WLAN、又はPLCのような通信方式で、第2の電子デバイスとの通信接続を確立し、第1の電子デバイスが、ユーザデータグラムプロトコル(user datagram protocol, UDP)を利用して、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行するとき、第1の電子デバイスは、コネクションレス型のモノのインターネットプロトコル(constrained application protocol, CoAP)パケットを利用して、第2の電子デバイスとの持続的な接続を確立しうる。他の例では、第1の電子デバイスが、USB、イーサネット、WLAN、又はPLCのような通信方式で、第2の電子デバイスとの通信接続を確立し、第1の電子デバイスが、IPを利用して、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行するとき、第1の電子デバイスは、伝送制御プロトコル(transmission control protocol, TCP)を利用して、第2の電子デバイスとの持続的な接続を確立し、キープアライブ(keepalive)メカニズムを利用して、持続的な接続を維持しうる。他の例では、第1の電子デバイスが、P2P方式で、第2の電子デバイスとの通信接続を確立するとき、P2Pは、直接的に、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが持続的な接続を確立することを可能にする。
【0146】
第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが周期的に心拍調査をトリガすることは、第1の電子デバイスが、第1の期間に第1の通信方式で、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信し、次いで、第1の電子デバイスが、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定すること、を示す。第2の電子デバイスによって送信され、第1の期間に第1の通信方式で第1の電子デバイスによって受信されるパケットは、様々な形態のパケット(例えば、応答パケット、問い合わせパケット、又はサービスパケット)でありうることに留意すべきである。
【0147】
いくつかの実施形態において、第1の期間は、周期的に設定される。第1の期間の長さは、変更されないままであってもよいし、動的に変更(例えば、増加又は減少)されてもよい。周期的に設定される第1の期間において、2つの隣接する第1の期間の間のインターバルは、現在の始点から次の始点まで、又は、現在の終点から次の終点までである。このことは、この出願において限定されない。
【0148】
いくつかの実施形態においては、
図11bに示すように、第2の期間の開始時点が、第1の電子デバイスがパケットを受信する時点と同じであり、第2の期間の終了時点は、第1の電子デバイスがパケットを受信した後の期間である。例えば、第2の期間の終了時点は、N番目の第1の期間の開始時点(又は、終了時点)以降(greater than or equal to)である。
図11bは、第2の期間の終了時点が、N番目の第1の期間の開始時点に等しい例を示す。
【0149】
いくつかの他の実施形態においては、
図11cに示すように、第2の期間の開始時点は、現在の第1の期間(例えば、最初の第1の期間)の開始時点と同じであり、第2の期間の終了時点は、現在の第1の期間の開始時点の後の期間である。例えば、第2の期間の終了時点は、N番目の第1の期間の開始時点(又は、終了時点)以降である。
図11cは、第2の期間の終了時点が、N番目の第1の期間の開始時点に等しい例を示している。
【0150】
さらに他の実施形態においては、
図11dに示すように、第2の期間の開始時点は、現在の第1の期間(例えば、最初の第1の期間)の終了時点に等しく、第2の期間の終了時点は、現在の第1の期間の終了時点の後の期間である。例えば、第2の期間の終了時点は、N番目の第1の期間の開始時点(又は、終了時点)以降である。
図11dは、第2の期間の終了時点が、N番目の第1の期間の開始時点に等しい例を示している。
【0151】
第1の電子デバイスが、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定するとき、第1の電子デバイスは、第2の期間に第2の通信方式で、第2の電子デバイスとのサービス通信を実行する。例えば、第1の電子デバイスは、保存された接続情報に基づいて、第2の電子デバイスと確立した第1の通信接続を素早く再開し、サービス通信を実行しうる。
【0152】
いくつかの実施形態において、第1の期間は、周期的に設定される。第1の期間は、最初に設定される第1の期間であると仮定する。方法は、第1の電子デバイスが、2回目に設定された第1の期間である第1の期間内にパケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定すること、又は第1の電子デバイスが、連続N回(N>1)設定された第1の期間である第1の期間内にパケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定すること、又は第1の期間と第2の期間とが少なくとも部分的に重複し、第1の電子デバイスが第2の期間内の第1の期間においてパケットを受信しないとき、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスから切断されるべきと決定すること、をさらに含む。
【0153】
これに基づき、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとのサービス通信を再び実行するとき、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を再確立する。
【0154】
第1の電子デバイスが第2の電子デバイスとの第1の通信接続を再確立することは、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが相互走査及び発見を再び実行し、次いで、相互認証を実行すること、を示すことに留意すべきである。認証が成功する場合、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を再確立する。第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスと確立した第1の通信接続を再開するのとは異なり、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスと確立した第1の通信接続を再開することは、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとが、相互走査、相互発見、及び相互認証のプロセスを実行する必要はないが、第1の通信接続を再開するために、第1の電子デバイスが、要求パケットを送信し、第2の電子デバイスによって応答されたパケットを受信すること、を示す。具体的には、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を再開することは、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとの間で確立された第1の通信接続が存在し、第1の通信接続(即ち、キープアライブ)が、第1の期間にパケットを受信する方式で維持されること、として理解されうる。
【0155】
いくつかの実施形態において、複数の電子デバイスそれぞれが、ハンドシェイク要求メッセージを送信する(例えば、要求パケットを送信する)ために、送信側デバイスとして利用され、複数の電子デバイスそれぞれが、ハンドシェイク応答メッセージで応答する(例えば、パケットで応答する)ために、受信側デバイスとして利用される。いくつかの他の実施形態において、複数の電子デバイスそれぞれは、ハンドシェイク応答メッセージをブロードキャストするために、ブロードキャスターとして利用される。さらに他の実施形態において、ネゴシエーションを通じて、複数の電子デバイスのうちの1つの電子デバイスが、マスターデバイスとして利用され、複数の電子デバイスのうち、マスターデバイス以外の他のデバイスが、スレーブデバイスとして利用される。これに基づき、マスターデバイスは、ハンドシェイク要求メッセージを各スレーブデバイスに送信しうるし、次いで、各スレーブデバイスは、ハンドシェイク応答メッセージでマスターデバイスに応答する。
【0156】
第1の電子デバイスは、複数の電子デバイスのうちの任意の電子デバイスであり、第2の電子デバイスは、複数の電子デバイスのうちの、第1の電子デバイス以外の任意の電子デバイスであり、また、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスとの持続的な接続を確立することは、持続的な接続が、複数の電子デバイスのうちの任意の2つの電子デバイスの間で確立されうることを示す、ことに留意すべきである。これに基づき、
図12、
図13、及び
図14を参照しながら、複数の電子デバイスのうちの任意の2つの電子デバイスの間で持続的な接続を確立するプロセスについて詳細に説明する。
【0157】
いくつかの実施形態において、例えば、複数の電子デバイスは、デバイス1とデバイス2とを含む。
図12に示すように、デバイス1は、ハンドシェイク要求メッセージをデバイス2に送信し、デバイス2は、ハンドシェイク応答メッセージでデバイス1に応答する。同様に、デバイス2は、ハンドシェイク要求メッセージをデバイス1に送信し、デバイス1は、ハンドシェイク応答メッセージでデバイス2に応答する。
【0158】
ハンドシェイク要求メッセージは、例えば、「オンラインかどうか」でありうる。デバイス1がハンドシェイク要求メッセージをデバイス2に送信するとき、デバイス1は、デバイス2がオンラインかどうかを問い合わせる。次いで、デバイス2は、デバイス2のネットワークアダプター状態を検出する。デバイス2のネットワークアダプターが接続状態にあるとき、デバイス2は、ハンドシェイク応答メッセージで応答する、即ち、デバイス2は、「オンライン」と応答する。デバイス2のネットワークアダプターが切断状態であるとき、デバイス2は、ハンドシェイク応答メッセージで応答しない、即ち、デバイス2は、「オフライン」である。このようにして、デバイス1とデバイス2とは、ハンドシェイク要求メッセージを送信し、ハンドシェイク応答メッセージで応答し、それにより、デバイス1とデバイス2とは、互いが「オンライン」であり、さらに、デバイス1とデバイス2とがハンドシェイク接続を完了することが可能であることを知る。
【0159】
「オンライン」は、電子デバイスが通信ネットワークのカバレッジ範囲内にあり(又は、電子デバイスが通信ネットワークに接続されており)、通信能力を有し、通信を実行することができることを示す、ことに留意すべきである。「オフライン」は、電子デバイスが通信ネットワークのカバレッジ範囲内になく(又は、電子デバイスが通信ネットワークから切断されており)、通信を実行することができないことを示す。
【0160】
この実施形態において、複数の電子デバイスの各電子デバイスは、ハンドシェイク要求メッセージを送信する。複数の電子デバイスの各電子デバイスがハンドシェイク応答メッセージで応答するとき、複数の電子デバイスのうち、どの2つの電子デバイスも、互いにハンドシェイク接続を完了する。ハンドシェイク応答メッセージは、例えば、問い合わせパケットでありうることに留意すべきである。デバイス1とデバイス2とがハンドシェイク接続を完了することは、デバイス1が、パケット(例えば、問い合わせパケット)に基づいて、デバイス2との第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定すること、である。これに基づき、デバイス1は、デバイス2とのサービス通信を直接的に実行しうる。
【0161】
いくつかの他の実施形態において、複数の電子デバイスの各電子デバイスは、ハンドシェイク応答メッセージをブロードキャストする。次いで、第1の電子デバイスは、第1の電子デバイス以外の他の電子デバイスによってブロードキャストされたハンドシェイク応答メッセージを受信する。例えば、複数の電子デバイスは、デバイス1、デバイス2、及びデバイス3を含む。例えば、
図13に示すように、デバイス1が、ハンドシェイク応答メッセージをブロードキャストし、デバイス2が、ハンドシェイク応答メッセージをブロードキャストし、デバイス3が、ハンドシェイク応答メッセージをブロードキャストする。これに基づき、デバイス1は、デバイス2及びデバイス3によってブロードキャストされたハンドシェイク応答メッセージを受信し、デバイス2は、デバイス1及びデバイス3によってブロードキャストされたハンドシェイク応答メッセージを受信し、デバイス3は、デバイス1及びデバイス2によってブロードキャストされたハンドシェイク応答メッセージを受信する。このようにして、デバイス1、デバイス2、及びデバイス3は、互いにハンドシェイク接続を完了することができる。
【0162】
対応するハンドシェイク応答メッセージの例については、上記の実施形態を参照されたく、詳細については、ここでは再び説明されないことに留意すべきである。電子デバイスがハンドシェイク応答メッセージをブロードキャストするとき、それは、電子デバイスが「オンライン」であることを示す、と理解すべきである。電子デバイスがハンドシェイク応答メッセージをブロードキャストしないとき、それは、電子デバイスが「オフライン」であることを示す。
【0163】
この実施形態において、複数の電子デバイスの各電子デバイスがハンドシェイク応答メッセージをブロードキャストする場合、それは、各電子デバイスが「オンライン」であることを示す。次いで、各電子デバイスは、その電子デバイス以外の他の電子デバイスによってブロードキャストされたハンドシェイク応答メッセージを受信することがあり、それにより、ハンドシェイク接続が、複数の電子デバイスのうちのどの2つの電子デバイスの間でも完了される。ハンドシェイク応答メッセージは、例えば、応答パケット(肯定応答文字、ACK)でありうる、ことに留意すべきである。例えば、デバイス1とデバイス2とがハンドシェイク接続を完了することは、デバイス1が、パケット(例えば、応答パケット)に基づいて、デバイス2との第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定すること、である。これに基づき、デバイス1は、デバイス2とのサービス通信を直接的に実行しうる。
【0164】
さらに他の実施形態において、複数の電子デバイスは、ネゴシエーションを通じて、1つのマスターデバイスを決定し、マスターデバイス以外の他の電子デバイスは、スレーブデバイスとして利用される。例えば、複数の電子デバイスは、マスターデバイスと、スレーブデバイス1と、スレーブデバイス2とを含む。例えば、
図14に示すように、マスターデバイスは、ハンドシェイク要求メッセージをスレーブデバイス1に送信し、マスターデバイス1は、ハンドシェイク要求メッセージをスレーブデバイス2に送信する。次いで、スレーブデバイス1とスレーブデバイス2とが、マスターデバイスによって送信されたハンドシェイク要求メッセージを受信した後、スレーブデバイス1は、ハンドシェイク応答メッセージをマスターデバイスに送信し、スレーブデバイス2は、ハンドシェイク応答メッセージをマスターデバイスに送信する。
【0165】
ハンドシェイク要求メッセージ及びハンドシェイク応答メッセージの例については、上記の実施形態を参照されたく、詳細については、ここでは再び説明されないことに留意すべきである。スレーブデバイスがハンドシェイク応答メッセージでマスターデバイスに応答するとき、それは、スレーブデバイスが「オンライン」であることを示す。スレーブデバイスがハンドシェイク応答メッセージでマスターデバイスに応答しないとき、それは、スレーブデバイスが「オフライン」であることを示す。
【0166】
この実施形態において、複数の電子デバイスのうち、全てのスレーブデバイスがハンドシェイク応答メッセージでマスターデバイスに応答する場合、それは、全てのスレーブデバイスが「オンライン」であることを示す。次いで、全てのスレーブデバイスは、マスターデバイスとのハンドシェイク接続を完了しうる。ハンドシェイク応答メッセージは、例えば、応答パケットでありうることに留意すべきである。例えば、デバイス1とデバイス2とがハンドシェイク接続を完了することは、デバイス1が、パケット(例えば、応答パケット)に基づいて、デバイス2との第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定すること、である。これに基づき、デバイス1は、デバイス2とのサービス通信を直接的に実行しうる。
【0167】
加えて、複数の電子デバイスは、ネゴシエーションを通じて、1つのマスターデバイスを決定する。例えば、複数の電子デバイスのうち、最も高い優先度を持つ電子デバイスが、マスターデバイスとして決定されてもよいし、他の方式で、1つのマスターデバイスが決定されてもよい。このことは、この出願において限定されない。優先度は、デバイスのハードウェア性能を示す。高い優先度を持つデバイスのハードウェア性能は、低い優先度を持つデバイスのハードウェア性能より高い。ハードウェア性能は、プロセッサ性能、メモリ性能、ハードディスク性能、又はネットワーク能力のうちの1つ以上を含む。例えば、高い優先度を持つデバイスのプロセッサ性能(例えば、CPUクロック速度)、ハードディスク性能、又はネットワーク能力は、低い優先度を持つデバイスのプロセッサ性能(例えば、CPUクロック速度)、ハードディスク性能、又はネットワーク能力より高い。
【0168】
いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するプロセスにおいて、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスの優先度を決定する。同時に、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスとの第1の通信接続を確立するプロセスにおいて、第2の電子デバイスは、第1の電子デバイスの優先度を決定する。第1の電子デバイスが、第1の電子デバイスの優先度が第2の電子デバイスのものより高いと決定するとき、第1の電子デバイスは、パケットに基づいて、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定する。具体的には、より高い優先度を持つ第1の電子デバイスは、要求パケットを送信し、パケットを受信するために利用される。
【0169】
第1の電子デバイスが第2の電子デバイスとのサービス通信を(例えば、BR、BLE、又はP2P方式で)実行しているとき、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスによって送信されたサービスパケットを受信して、第2の電子デバイスとの第1の通信接続が第2の期間において有効であると決定しうる、ことに留意すべきである。
【0170】
上記の説明に基づき、この出願の実施形態では、複数の電子デバイスが、通信ネットワーク(要するに、アドホックネットワーク)を自動的に形成する。具体的には、複数の電子デバイスのうちの任意の2つの電子デバイスが、相互発見及び認証を実行して、持続的な接続を確立しうる。持続的な接続は、周期的なハンドシェイク接続(ハンドシェイクキープアライブと称されることもある)である。このようにして、アドホックネットワーク上で、複数の電子デバイスのうちの任意の2つの電子デバイスは、サービス通信を実行しうる。加えて、複数の電子デバイスのうちの任意の2つの電子デバイスが周期的にハンドシェイク接続を実行する、即ち、各電子デバイスが事前に、どのオンラインデバイスが周囲にあるかを知りうるため、サービス通信を実行する必要がある2つの電子デバイスは、相互発見及び認証をまず実行してからサービス通信を実行することをせず、サービス通信を直接的に実行しうる。従って、通信フェーズにおけるデバイスの発見及び認証フェーズが省略され、デバイスの相互発見及び認証の不確実性が低減され、通信遅延が低減されつつ通信信頼性が改善され、ユーザ体験が改善される。
【0171】
いくつかの実施形態では、第1の電子デバイスが第2の電子デバイスとのハンドシェイク接続を実行する(即ち、第1の通信接続を維持する)プロセスにおいて、第1の電子デバイスは、第1の通信方式又は第2の通信方式で、第2の電子デバイスとのハンドシェイク接続を実行しうる。例えば、第1の通信方式は、例えば、WLAN、P2P、BR、BLE、及びPLC方式のうちのいずれか1つであってよく、第2の通信方式は、例えば、WLAN、P2P、BR、BLE、及びPLC方式のうちのいずれか1つであってよい。いくつかの実施形態において、第1の通信方式と第2の通信方式とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0172】
各通信媒体の信頼性が異なるため、電子デバイスが異なる通信媒体を利用してハンドシェイク接続を実行するとき、電子デバイスの消費電力が異なる、ことに留意すべきである。これに基づき、電子デバイスがハンドシェイク接続を実行するとき、電子デバイスの比較的低い消費電力をもたらす通信媒体が利用されうる。いくつかの実施形態において、電子デバイスが異なる通信媒体を利用してハンドシェイク接続を実行するとき、電子デバイスによって生じる消費電力に対応する通信媒体の順番は、昇順に、BLE<BR<Wi-Fi<P2P<PLCである。これに基づき、電子デバイスが複数の通信媒体を含むとき、電子デバイスは、比較的消費電力の低い通信媒体を選択してハンドシェイク接続を実行してよく、それにより、電子デバイスの消費電力を低減することができる。
【0173】
第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとは、持続的な接続を確立する前に互いにデバイス情報を交換しており、デバイス情報は、電子デバイスによってサポートされる通信媒体を含む、ことが上記の実施形態から理解することができる。具体的には、第1の電子デバイスは、第2の電子デバイスによってサポートされる通信媒体を知っており、第2の電子デバイスは、第1の電子デバイスによってサポートされる通信媒体を知っている。従って、第1の電子デバイスは、互いに交換された通信媒体に基づいて、第2の電子デバイスとのハンドシェイク接続を実行しうる。
【0174】
例えば、第1の電子デバイスによってサポートされる通信媒体は、WLAN、P2P、BR、BLE、及びPLCを含み、第2の電子デバイスによってサポートされる通信媒体は、WLAN、P2P、BR、BLE、及びPLCを含む。いくつかの実施形態において、第1の電子デバイスは、BLE通信媒体を利用して、ハンドシェイク要求メッセージを第2の電子デバイスに送信することがあり、第2の電子デバイスは、WLAN通信媒体を利用して、ハンドシェイク応答メッセージで応答することがある。いくつかの他の実施形態において、第1の電子デバイスは、BLE通信媒体を利用して、ハンドシェイク要求メッセージを第2の電子デバイスに送信し、第2の電子デバイスは、BLE、WLAN、又は他の通信媒体を利用して、ハンドシェイク応答メッセージで応答することがある。いくつかの他の実施形態において、第1の電子デバイスは、BLE、WLAN、又はP2P通信媒体を利用して、ハンドシェイク要求メッセージを第2の電子デバイスに送信し、第2の電子デバイスは、P2P通信媒体を利用して、ハンドシェイク応答メッセージで応答する。いくつかの他の実施形態において、第1の電子デバイスは、BLE、WLAN、又はP2P通信媒体を利用して、ハンドシェイク要求メッセージを第2の電子デバイスに送信し、第2の電子デバイスは、BLE、WLAN、又はP2P通信媒体を利用して、ハンドシェイク応答メッセージで応答する。
【0175】
この出願の実施形態において、第1の電子デバイスは、第1の期間に基づいて、心拍調査をトリガしうる。いくつかの実施形態において、第1の電子デバイスは、第1の電子デバイスの状態に基づいて、心拍調査をトリガするために、第1の期間を動的に調整しうる。第1の電子デバイスは、静的状態にあること、及び、事前設定されたシナリオ内にあることを含む。
【0176】
例えば、第1の電子デバイスが、長い時間、静的状態にあるとき、第1の電子デバイスは、動的減速モードで心拍調査をトリガしうる。第1の電子デバイスが、長い時間、事前設定されたシナリオ内にあるとき、第1の電子デバイスは、動的加速モードで心拍調査をトリガしうる。
【0177】
第1の期間が5分である例が説明のために利用される。例えば、第1の電子デバイスが、第1の期間、静的状態のままであり、かつ、第1の電子デバイスが、第1の期間に基づいて心拍調査を実行する回数が第1の事前設定された回数(例えば、3回)を超える場合、第1の電子デバイスは、第1の期間を第3の期間(例えば、10分)に調整しうる。これに基づき、第1の電子デバイスが、依然として静的状態にあり、かつ、第1の電子デバイスが、第3の期間に基づいて心拍調査を実行する回数が第1の事前設定された回数(例えば、3回)を超える場合、第1の電子デバイスは、第3の期間の長さなどを増加させ続け(例えば、30分まで増加させ)うる。
【0178】
第1の期間が5分である例が説明のためにさらに利用される。例えば、第1の電子デバイスが、第1の期間、事前設定されたシナリオ内にあり、かつ、第1の電子デバイスが、第2の電子デバイスによって送信されたパケットを受信する回数が第2の事前設定された回数を超える場合、第1の電子デバイスは、第1の期間を第4の期間に調整する(例えば、5分から3分に調整する)。これに基づき、第1の電子デバイスが、依然として静的状態にあり、かつ、第1の電子デバイスが、第4の期間に基づいて心拍調査を実行する回数が第2の事前設定された回数(例えば、3回)を超える場合、第1の電子デバイスは、第4の期間の長さなどを減少させ続け(例えば、3分から1分に減少させ)うる。
【0179】
いくつかの実施形態において、第1の電子デバイスが置かれている事前設定されたシナリオが変化するとき、第1の電子デバイスは、第4の期間を第1の期間に戻す。例えば、事前設定されたシナリオの変化は、第1の電子デバイスが画面オフ表示から画面オン表示に切り替えること、第1の電子デバイスの利用状態(例えば、ユーザが第1の電子デバイスを利用して、テキストを読む、映像を観る、又は通話をする)が変化すること、第1の電子デバイスの絶対位置(例えば、水平方向の位置)が変化すること、第1の電子デバイスの空間位置(例えば、緯度及び経度の座標)が変化すること、及び、第1の電子デバイスがある車両(例えば、バス、乗用車、飛行機、又はエレベーター)が変化すること、を含む。
【0180】
例えば、ユーザが第1の電子デバイスを把持し、画面オフ表示から画面オン表示に変えるとき、第1の電子デバイスは、第1の期間を元に戻す。他の例として、ユーザが第1の電子デバイスを把持し、テキストを読むことから、映像を観ることに変えるとき、第1の電子デバイスは、第1の期間を元に戻す。他の例として、ユーザが第1の電子デバイスを把持して歩いているとき、第1の電子デバイスは、第1の期間を元に戻す。他の例として、ユーザが第1の電子デバイスを把持し、バスから乗用車に乗り換えるとき、第1の電子デバイスは、第1の期間を元に戻す。
【0181】
いくつかの実施形態において、第1の電子デバイスの絶対位置が変化するか、空間位置が変化するか、又は車両が変化するとき、第1の電子デバイスは、近くのデバイスを再発見し、第1の通信接続を確立する。次いで、第1の電子デバイスは、第1の期間に第1の通信方式で、近くのデバイスによって送信された応答パケットを受信する。
【0182】
いくつかの実施形態において、第1の電子デバイスとの通信接続を確立する全ての電子デバイスのうちの最後の電子デバイスがオフラインであるとき、第1の電子デバイスは、近くの電子デバイスを再発見し、第1の通信接続を確立する。第1の電子デバイスは、第1の期間に第1の通信方式で、近くのデバイスによって送信された応答パケットを受信する。
【0183】
いくつかの実施形態において、複数の電子デバイスが配置される通信システムのネットワーク状態が変化するとき、第1の電子デバイスは、ネットワーク変更メッセージを第2の電子デバイスに送信し、第2の電子デバイスと第1の通信接続が確立されるときに利用される物理的な通信方式を再決定する。
【0184】
いくつかの実施形態において、電子デバイスのプロセッサは、汎用の中央処理ユニット(central processing unit, CPU)、又はマイクロプロセッサなどであってよい。例えば、CPUは、シングルコアプロセッサ(シングルCPU)であってもよいし、マルチコアプロセッサ(マルチCPU)であってもよい。CPUがマルチコアプロセッサであるとき、第1の電子デバイスによる心拍調査をトリガするためのモジュールは、低電力コア(例えば、Sensor Hub又はM3コア)上に配置されうる。このようにして、デバイスの消費電力を低減することができる。
【0185】
これに基づき、各電子デバイスは、地上波(over-the-air, OTA)技術を利用して、電子デバイスの及びSIMカードのデータをアップグレードする必要があり、電子デバイスにインストールされたアプリケーションは、リモートクラウドサーバと通信する必要がある。従って、電子デバイスの(CPUのような)プロセッサ及び(Wi-Fiチップのような)関連する通信モジュールは、周期的にウェイクアップされる必要がある。これに基づき、この出願の実施形態では、心拍調査が、電子デバイスのウェイクアップ期間にトリガされてよく(即ち、ウェイクアップ期間は、周期的に設定される第1の期間と同じである)、それにより、デバイスの消費電力を低減することができる。
【0186】
電子デバイスのCPUウェイクアップ機能は、チップ内部に優先的に設定されることがあり、次いで、低電力コア上に設定されることがあり、次いで、アプリケーション上に設定されることがあり、それにより、電子デバイスのCPUをウェイクアップする回数及び時間を低減する、ことに留意すべきである。
【0187】
例えば、複数の電子デバイスは、ネゴシエーションを通じて、同じウェイクアップ期間について合意しうる。例えば、複数の電子デバイスは、まず、ネゴシエーションを通じて1つのマスターデバイスを決定し、マスターデバイス以外の他のデバイスがスレーブデバイスとして利用される。次いで、マスターデバイスは、まず、マスターデバイスのウェイクアップ期間を決定し、次いで、マスターデバイスが、マスターデバイスのウェイクアップ期間を各スレーブデバイスに送信し、それにより、複数の電子デバイスのウェイクアップ期間が同じになる。いくつかの実施形態において、マスターデバイスは、マスターデバイス上にインストールされたアプリケーションとリモートクラウドサーバとの間で確立される周期的な接続に基づいて、マスターデバイスのウェイクアップ期間を決定しうる。
【0188】
マスターデバイスにインストールされるアプリケーションがWeChat(登録商標)である例が利用される。例えば、リモートクラウドサーバは、周期的にメッセージをマスターデバイスにプッシュし、マスターデバイスは、リモートクラウドサーバがメッセージをWeChat(登録商標)にプッシュする期間に基づいて、ウェイクアップ期間を決定する。いくつかの実施形態において、マスターデバイスは、リモートクラウドサーバが、マスターデバイス上にインストールされたアプリケーションにメッセージをプッシュする期間に基づいて、ウェイクアップ期間を決定してもよいし、マスターデバイスは、リモートクラウドサーバが、マスターデバイス上にインストールされた複数のアプリケーションにメッセージをプッシュする期間に基づいて、ウェイクアップ期間を決定してもよい。リモートクラウドサーバが、マスターデバイス上にインストールされた複数のアプリケーションにメッセージをプッシュする期間に基づいて、マスターデバイスがウェイクアップ期間を決定するとき、例えば、マスターデバイス上にインストールされた複数のアプリケーションがリモートクラウドサーバとネゴシエーションしうるとき、リモートクラウドサーバが、マスターデバイス上にインストールされた複数のアプリケーションにメッセージをプッシュする期間は、同じ期間に設定される。
【0189】
図15は、この出願の実施形態による、ウェイクアップ期間における心拍調査をトリガすることについての模式図である。
図14を参照すると、第1の電子デバイス及び第2の電子デバイスのウェイクアップ期間は同じであり(例えば、5分)、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとはウェイクアップクロックを同期し、ウェイクアップウィンドウを揃える、と理解することができる。ウェイクアップウィンドウは、ウェイクアップ状態及びバックエンド状態を含む。これに基づき、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとは、バックエンド状態で心拍調査をトリガする。
【0190】
加えて、さらに
図15に示すように、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとがウェイクアップウィンドウを揃えるとき、心拍調査をトリガするウィンドウも揃えられる。具体的には、第1の電子デバイスと第2の電子デバイスとは、同じ時点で心拍調査をトリガする。このようにして、デューティ周期(duty cycle)が動的に調整され、それにより、CPU(又は、チップ)を低消費電力方式で利用することができる。
【0191】
第1の電子デバイスが、長い時間、静的状態にあるとき、第1の電子デバイスは、減速モードで心拍調査をトリガしうることに留意すべきである。具体的には、第1の電子デバイスによって心拍調査をトリガする期間が延長される(例えば、5分から10分へ、その後、30分、1時間、又は、より長い時間へ)。これに基づき、第1の電子デバイスの心拍調査期間(即ち、周期的に設定される第1の期間)が、ウェイクアップ期間を超える(例えば、心拍調査期間が10分であり、ウェイクアップ期間が5分である)場合、第1の電子デバイスは、強制的に、心拍調査をトリガするために第1の電子デバイスをウェイクアップさせうる。
【0192】
この実施形態において、複数の電子デバイスのうちの全ての電子デバイスのウェイクアップ期間が揃えられ、全ての電子デバイスのウェイクアップ期間が同じになる。これに基づき、各電子デバイスは、ウェイクアップ期間に心拍調査をトリガしうる。従って、これにより、デバイス消費電力を低減することができる。
【0193】
適用シナリオがホームシナリオであり、第1の電子デバイスがモバイルフォンである例が利用される。例えば、
図16に示すように、ユーザが、モバイルフォン上にあり、かつホームスマートデバイスを制御するアプリケーションにログインするとき、モバイルフォンのアプリケーションインターフェースは、モバイルフォンとのハンドシェイク接続を完了するデバイス(例えば、スマートスクリーン、タブレット、コンピュータ、又はスピーカ)を直接的に表示する。具体的には、モバイルフォンのアプリケーションインターフェースは、現在オンラインのスマートホームデバイスを直接的に表示する。次いで、ユーザは、任意のオンラインデバイスをタップしてよく、それにより、モバイルフォンは、そのデバイスとのサービス通信を実行する。例えば、ユーザは、スピーカをタップし、そのスピーカを利用して、モバイルフォン上の音楽サウンドを再生しうる。
【0194】
いくつかの実施形態では、
図16に示すように、モバイルフォンのアプリケーションインターフェースは、現在オフラインのスマートホームデバイス(例えば、モバイルフォン)をさらに表示する。オンラインのスマートデバイスの表示方式は、オフラインのスマートデバイスのものと一致しない。例えば、オフラインのスマートデバイスは、グレーで表示される。加えて、いくつかの実施形態では、モバイルフォンのアプリケーションインターフェースは、インジケーション情報をさらに表示する。インジケーション情報は、モバイルフォンが、近くの他のデバイスを走査していることを示す。他のデバイスは、モバイルフォンとの通信接続を確立していないデバイスであるか、又は、以前にモバイルフォンとの通信接続を確立したが、その後にモバイルフォンから切断されているデバイスである、と理解すべきである。
【0195】
図16では、モバイルフォンのアプリケーションインターフェースが、モバイルフォンとのサービス通信を実行しているデバイス(例えば、Bluetoothヘッドセット又は空気清浄機)をさらに含むことに留意すべきである。例えば、ユーザは、Bluetoothヘッドセットを利用して音楽を聴いていることもあるし、通話していることもある。
【0196】
この実施形態において、ユーザがモバイルフォンを利用して、スマートホームデバイスのうちの任意のデバイスを開始する必要があるとき、モバイルフォンのアプリケーションインターフェースは、現在オンラインのデバイスを直接的に表示する。このようにして、ユーザは、モバイルフォンを利用してデバイスを直接的に開始し、それにより、モバイルフォンによってオンラインデバイスを走査するための時間を節約し、ユーザの待ち時間を低減し、ユーザ体験を改善しうる。
【0197】
この出願の実施形態は、電子デバイスを提供する。電子デバイスは、メモリと、1つ以上のプロセッサとを含みうる。メモリは、コンピュータプログラムコードを格納するように構成され、コンピュータプログラムコードは、コンピュータ命令を含む。プロセッサがコンピュータ命令を実行するとき、電子デバイスは、上記の方法実施形態において電子デバイスによって実行される機能又はステップを実行しうる。電子デバイスの構造については、
図9に示した電子デバイス100の構造を参照されたい。
【0198】
この出願の実施形態は、チップシステムをさらに提供する。
図17に示すように、チップシステム1800は、少なくとも1つのプロセッサ1801と、少なくとも1つのインターフェース回路1802とを含む。プロセッサ1801は、上記の実施形態において
図9に示したプロセッサ110でありうる。インターフェース回路1802は、例えば、プロセッサ110と外部メモリ120との間のインターフェース回路、又は、プロセッサ110と内部メモリ121との間のインターフェース回路でありうる。
【0199】
プロセッサ1801とインターフェース回路1802とは、回線を利用して相互接続されうる。例えば、インターフェース回路1802は、他の装置(例えば、電子デバイス内のメモリ)から信号を受信するように構成されうる。他の例では、インターフェース回路1802は、他の装置(例えば、プロセッサ1801)に信号を送信するように構成されうる。例えば、インターフェース回路1802は、メモリに格納された命令を読み出し、プロセッサ1801に命令を送りうる。命令がプロセッサ1801によって実行されるとき、電子デバイスは、上記の実施形態においてモバイルフォン180によって実行されるステップを実行することが可能になる。もちろん、チップシステムは、他の別個のデバイスをさらに含みうる。このことは、この出願の実施形態において特に限定されない。
【0200】
この出願の実施形態は、コンピュータ記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ命令を含む。コンピュータ命令が電子デバイス上で実行されるとき、電子デバイスは、上記の方法実施形態において電子デバイスによって実行される機能又はステップを実行することが可能になる。
【0201】
この出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるとき、コンピュータは、上記の方法実施形態において電子デバイスによって実行される機能又はステップを実行することが可能になる。
【0202】
実装についての上記の説明は、便利で簡潔な説明のために、実例のための例として上記の機能モジュールの分割がなされていることを、当業者が明確に理解することを可能にする。実際の適用においては、上記の機能を、異なる機能モジュールに割り当てて、要件に基づいて実装することができる、即ち、装置の内部構造は、上で説明した機能の全部又は一部を実装するために、異なる機能モジュールに分割される。
【0203】
この出願において提供されるいくつかの実施形態においては、開示された装置及び方法が他の方式で実装されうると理解されるべきである。例えば、説明された装置実施形態は、単なる例に過ぎない。例えば、モジュール又はユニット分割は、単なる論理的な機能分割に過ぎず、実際の実装に際しては他の分割であってよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、他の装置に結合又は統合されてもよいし、いくつかの特徴が省略されてもよいし、実行されなくてもよい。加えて、表示された又は論じられた相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインターフェースを介して実装されてよい。装置又はユニット間の間接結合又は通信接続は、電気的、機械的、又は他の形態で実装されうる。
【0204】
別々のパーツとして説明されたユニットは、物理的に別々であってもよいし、そうでなくてもよく、ユニットとして表示されたパーツは、1つ以上の物理的なユニットであってもよいし、1つの場所に配置されてもよいし、異なる場所に分散されてもよい。ユニットの一部又は全部が、実施形態における解決策の目的を達成するために、実際の要件に応じて選択されうる。
【0205】
加えて、この出願の実施形態における機能ユニットは、1つの処理ユニットに統合されてもよいし、ユニットのそれぞれが物理的に単独で存在してもよいし、又は、2つ以上のユニットが1つのユニットに統合される。統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよいし、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装されてもよい。
【0206】
統合されたユニットがソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売又は利用されるとき、統合されたユニットは、可読記憶媒体に格納されうる。そのような理解に基づき、この出願の実施形態における技術的解決策は本質的に、又は従来技術に貢献する部分、又は技術的解決策の全部又は一部は、ソフトウェア製品の形態で実装されうる。ソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、この出願の実施形態において説明された方法の全部又は一部のステップを実行するように、デバイス(それは、シングルチップマイクロコンピュータ、チップなどでありうる)又はプロセッサ(processor)に指示するためのいくつかの命令を含む。記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリーメモリ(read-only memory, ROM)、ランダムアクセスメモリ(random access memory, RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクのような、プログラムコードを格納することができる任意の媒体を含む。
【0207】
上記の説明は、この出願の具体的な実装に過ぎず、この出願の保護範囲を限定することは意図されていない。この出願において開示された技術的範囲内での任意の変形又は置換は、この出願の保護範囲に収まるべきである。従って、この出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲を対象とすべきである。