(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-06
(45)【発行日】2025-03-14
(54)【発明の名称】表示制御方法、表示制御装置、表示制御プログラムおよび表示制御システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20250307BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20250307BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20250307BHJP
G09G 5/37 20060101ALI20250307BHJP
G09G 5/38 20060101ALI20250307BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/01 510
G09G5/00 510A
G09G5/00 510H
G09G5/37 600
G09G5/38 100
(21)【出願番号】P 2019138457
(22)【出願日】2019-07-29
【審査請求日】2022-05-30
【審判番号】
【審判請求日】2023-12-18
(73)【特許権者】
【識別番号】320005501
【氏名又は名称】株式会社電通
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】中野 華奈
(72)【発明者】
【氏名】金林 真
【合議体】
【審判長】山澤 宏
【審判官】篠塚 隆
【審判官】伊藤 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0336882(US,A1)
【文献】特開2013-073453(JP,A)
【文献】国際公開第2019/066591(WO,A1)
【文献】特開2013-025409(JP,A)
【文献】特開2014-048841(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0232414(US,A1)
【文献】特開2000-200132(JP,A)
【文献】特開2007-257336(JP,A)
【文献】特開2017-045296(JP,A)
【文献】特開2010-068385(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
G06F3/048-3/04895
G09G5/00
G09G5/37
G09G5/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想空間において複数ページを有する資料を閲覧するためにヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う表示制御方法であって、
前記表示制御方法は、
前記仮想空間において、前記複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第1ステップと、
コントローラに対するユーザの第1操作に応じて、前記仮想空間において、前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第2ステップと、
前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記第1操作によって前記光線及び/または前記ポインタが移動された前記所望のオブジェクトに対応する資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを、当該所望のオブジェクトが表示されている仮想空間に表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第3ステップと、
前記コントローラに対するユーザの第3操作に応じて、前記第2操作によって前記仮想空間に表示されたサムネイルのうち、前記光線及び/または前記ポインタを所望のサムネイルに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第4ステップと、
前記第4
ステップによって前記仮想空間において前記所望のサムネイルに前記光線及び/または前記ポインタを合わせた状態で前記コントローラの操作ボタンが押された場合、前記仮想空間において前記所望のサムネイルに対応するページを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第5ステップと、
を含む、表示制御方法。
【請求項2】
前記第3ステップにおいて、前記オブジェクトの周りにサムネイルを表示させる、請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項3】
前記オブジェクトの周りにサムネイルを表示させる際に、螺旋状に表示させる、請求項2に記載の表示制御方法。
【請求項4】
前記第3ステップにおいて、前記オブジェクトの周りにサムネイルを表示させる際に、前記オブジェクトの背面から水平方向及び/または垂直方向に徐々にずらしつつ表示させる、請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項5】
前記第3ステップにおいて、前記オブジェクトの上方もしくは下方にサムネイルを表示させる、請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項6】
前記第3ステップにおいて、オブジェクトとは奥行き方向に異なる位置に複数のサムネイルを表示させる、請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項7】
前記第3ステップにおいて、前記オブジェクトとは奥行き方向に異なる位置で前記ヘッドマウントディスプレイの仮想空間上のユーザの位置を囲むようにサムネイルを表示させる、請求項1に記載の表示制御方法。
【請求項8】
前記オブジェクトとは奥行き方向に異なる位置で前記仮想空間上のユーザを囲むように表示される複数のサムネイルの列を、垂直方向に複数表示させる、請求項7に記載の表示制御方法。
【請求項9】
仮想空間において複数ページを有する資料を閲覧するためにヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う表示制御プログラムであって、
前記表示制御プログラムは、コンピュータに、
前記仮想空間において、前記複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第1ステップと、
コントローラに対するユーザの第1操作に応じて、前記仮想空間において、前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第2ステップと、
前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記第1操作によって前記光線及び/または前記ポインタが移動された前記所望のオブジェクトに対応する資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを、当該所望のオブジェクトが表示されている仮想空間に表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第3ステップと、
前記コントローラに対するユーザの第3操作に応じて、前記第2操作によって前記仮想空間に表示されたサムネイルのうち、前記光線及び/または前記ポインタを所望のサムネイルに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第4ステップと、
前記第4
ステップによって前記仮想空間において前記所望のサムネイルに前記光線及び/または前記ポインタを合わせた状態で前記コントローラの操作ボタンが押された場合、前記仮想空間において前記所望のサムネイルに対応するページを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第5ステップと、
を実行させる、表示制御プログラム。
【請求項10】
仮想空間において複数ページを有する資料を閲覧するためにヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う表示制御装置であって、
前記表示制御装置は、
前記仮想空間において、前記複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第1手段と、
コントローラに対するユーザの第1操作に応じて、前記仮想空間において、前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第2手段と、
前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記第1操作によって前記光線及び/または前記ポインタが移動された前記所望のオブジェクトに対応する資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを、当該所望のオブジェクトが表示されている仮想空間に表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第3手段と、
前記コントローラに対するユーザの第3操作に応じて、前記第2操作によって前記仮想空間に表示されたサムネイルのうち、前記光線及び/または前記ポインタを所望のサムネイルに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第4手段と、
前記第4
手段によって前記仮想空間において前記所望のサムネイルに前記光線及び/または前記ポインタを合わせた状態で前記コントローラの操作ボタンが押された場合、前記仮想空間において前記所望のサムネイルに対応するページを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第5手段と、
を備える、表示制御装置。
【請求項11】
仮想空間において複数ページを有する資料を閲覧するためにヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う表示制御システムであって、
前記表示制御システムは、
ヘッドマウントディスプレイと、
コントローラと、
前記仮想空間において、前記複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第1手段と、
コントローラに対するユーザの第1操作に応じて、前記仮想空間において、前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第2手段と、
前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記第1操作によって前記光線及び/または前記ポインタが移動された前記所望のオブジェクトに対応する資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを、当該所望のオブジェクトが表示されている仮想空間に表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第3手段と、
前記コントローラに対するユーザの第3操作に応じて、前記第2操作によって前記仮想空間に表示されたサムネイルのうち、前記光線及び/または前記ポインタを所望のサムネイルに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第4手段と、
前記第4
手段によって前記仮想空間において前記所望のサムネイルに前記光線及び/または前記ポインタを合わせた状態で前記コントローラの操作ボタンが押された場合、前記仮想空間において前記所望のサムネイルに対応するページを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第5手段と、
を備える、表示制御システム。
【請求項12】
仮想空間において複数ページを有する資料を閲覧するためにヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う表示制御方法であって、
前記表示制御方法は、
前記仮想空間において、前記複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第1ステップと、
コントローラに対するユーザの第1操作に応じて、前記仮想空間において、前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第2ステップと、
前記第1操作によって前記光線及び/または前記ポインタが移動された前記所望のオブジェクトに前記光線及び/または前記ポインタを合わせた状態で、前記コントローラの操作ボタンが押されている継続時間が設定時間を超えた場合、当該所望のオブジェクトに対応する資料のページを遷移させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第3ステップと、
を含む、表示制御方法。
【請求項13】
仮想空間において複数ページを有する資料を閲覧するためにヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う表示制御プログラムであって、
前記表示制御プログラムは、コンピュータに、
前記仮想空間において、前記複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第1ステップと、
コントローラに対するユーザの第1操作に応じて、前記仮想空間において、前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第2ステップと、
前記第1操作によって前記光線及び/または前記ポインタが移動された前記所望のオブジェクトに前記光線及び/または前記ポインタを合わせた状態で、前記コントローラの操作ボタンが押されている継続時間が設定時間を超えた場合、当該所望のオブジェクトに対応する資料のページを遷移させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第3ステップと、
を実行させる、表示制御プログラム。
【請求項14】
仮想空間において複数ページを有する資料を閲覧するためにヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う表示制御装置であって、
前記表示制御装置は、
前記仮想空間において、前記複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第1手段と、
コントローラに対するユーザの第1操作に応じて、前記仮想空間において、前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第2手段と、
前記第1操作によって前記光線及び/または前記ポインタが移動された前記所望のオブジェクトに前記光線及び/または前記ポインタを合わせた状態で、前記コントローラの操作ボタンが押されている継続時間が設定時間を超えた場合、当該所望のオブジェクトに対応する資料のページを遷移させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第3手段と、
を備える、表示制御装置。
【請求項15】
仮想空間において複数ページを有する資料を閲覧するためにヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う表示制御システムであって、
前記表示制御システムは、
ヘッドマウントディスプレイと、
コントローラと、
前記仮想空間において、前記複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを表示させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第1手段と、
コントローラに対するユーザの第1操作に応じて、前記仮想空間において、前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第2手段と、
前記第1操作によって前記光線及び/または前記ポインタが移動された前記所望のオブジェクトに前記光線及び/または前記ポインタを合わせた状態で、前記コントローラの操作ボタンが押されている継続時間が設定時間を超えた場合、当該所望のオブジェクトに対応する資料のページを遷移させるように、前記ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御を行う第3手段と、
を備える、表示制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御方法、表示制御装置、表示制御プログラムおよび表示制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
種々のヘッドマウントディスプレイシステムが提案されている。なお、本出願人は本願発明に関する文献公知発明を知らない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、ヘッドマウントディスプレイを用いて複数ページを有する資料を閲覧する際に、必ずしもユーザにとって利便性がよいものではない。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、ヘッドマウントディスプレイを用いて複数ページを有する資料を閲覧する際のユーザの利便性を向上させることを可能とする表示制御方法、表示制御装置、表示制御プログラムおよび表示制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一態様によれば、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御方法であって、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御方法であって、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1ステップと、コントローラに対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2ステップと、前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第3ステップと、を有する表示制御方法が提供される。
【0005】
表示制御方法は、前記コントローラに対するユーザの第3操作に応じて、前記光線及び/または前記ポインタを所望のサムネイルに移動させる第4ステップと、前記コントローラに対するユーザの第4操作に応じて、前記所望のサムネイルに対応するページを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第5のステップと、を更に有することが望ましい。前記第3ステップにおいて、前記オブジェクトの周りにサムネイルを表示させてもよい。この場合、前記オブジェクトの周りにサムネイルを表示させる際に、螺旋状に表示させてもよい。また前記第3ステップにおいて、前記オブジェクトの周りにサムネイルを表示させる際に、前記オブジェクトの背面から水平方向及び/または垂直方向に徐々にずらしつつ表示させてもよい。また前記第3ステップにおいて、前記オブジェクトの上方もしくは下方にサムネイルを表示させてもよい。また前記第3ステップにおいて、オブジェクトとは奥行き方向に異なる位置に複数のサムネイルを表示させてもよい。また前記第3ステップにおいて、前記オブジェクトとは奥行き方向に異なる位置で前記ヘッドマウントディスプレイの仮想空間上のユーザの位置を囲むようにサムネイルを表示させてもよい。この場合、前記オブジェクトとは奥行き方向に異なる位置で前記仮想空間上のユーザを囲むように表示される複数のサムネイルの列を、垂直方向に複数表示させてもよい。
【0006】
本発明の別の態様によれば、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御プログラムであって、コンピュータに、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1ステップと、コントローラに対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2ステップと、前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第3ステップと、を実行させる表示制御プログラムが提供される。
【0007】
本発明の別の態様によれば、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御装置であって、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1手段と、コントローラに対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2手段と、前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第3手段と、を備える表示制御装置が提供される。
【0008】
また、本発明の別の態様によれば、ヘッドマウントディスプレイと、コントローラと、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1手段と、コントローラに対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2手段と、前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第3手段と、を備える表示制御システムが提供される。
【0009】
本発明の別の態様によれば、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御方法であって、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1ステップと、コントローラに対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2ステップと、前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記ヘッドマウントディスプレイに表示された前記オブジェクトのページを遷移させる第3ステップと、を有する表示制御方法が提供される。
【0010】
本発明の別の態様によれば、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御プログラムであって、コンピュータに、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1ステップと、コントローラに対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2ステップと、前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記ヘッドマウントディスプレイに表示された前記オブジェクトのページを遷移させる第3ステップと、を実行させる表示制御プログラムが提供される。
【0011】
本発明の別の態様によれば、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御装置であって、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1手段と、コントローラに対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2手段と、前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記ヘッドマウントディスプレイに表示された前記オブジェクトのページを遷移させる第3手段と、を備える表示制御装置が提供される。
【0012】
また、本発明の別の態様によれば、ヘッドマウントディスプレイと、コントローラと、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1手段と、コントローラに対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2手段と、前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記ヘッドマウントディスプレイに表示された前記オブジェクトのページを遷移させる第3手段と、を備える表示制御システムが提供される。
【発明の効果】
【0013】
ヘッドマウントディスプレイを用いて複数ページを有する資料を閲覧する際のユーザの利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】一実施形態に係る表示制御システムの概略構成を示すブロック図。
【
図3】実施例1の表示制御システムの動作を説明する図。
【
図4】
図3に引き続く、表示制御システムの動作を説明する図。
【
図5】
図4に引き続く、表示制御システムの動作を説明する図。
【
図6】
図5に引き続く、表示制御システムの動作を説明する図。
【
図7】実施例2の表示制御システムの動作を説明する図。
【
図8】実施例3の表示制御システムの動作を説明する図。
【
図9】実施例4の表示制御システムの動作を説明する図。
【
図10】実施例5の表示制御システムの動作を説明する図。
【
図11A】実施例6の仮想空間を斜め上から見た図。
【
図12A】実施例7の仮想空間を斜め上から見た図。
【
図13】第1の実施形態に係る表示制御装置3の処理動作の一例を示すフローチャート。
【
図14】第2の実施形態に係る表示制御システムの動作を説明する図。
【
図15】第2の実施形態に係る表示制御装置3の処理動作の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0016】
図1は、一実施形態に係る表示制御システムの概略構成を示すブロック図である。表示制御システムは、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)1と、コントローラ2と、表示制御装置3とを備えている。ヘッドマウントディスプレイ1と表示制御装置3は(望ましくは無線接続により)通信可能であり、表示制御装置3とコントローラ2も通信可能となっている。
【0017】
ヘッドマウントディスプレイ1はユーザの頭部に装着され、ユーザの両眼の視野を覆う。これにより、ユーザはヘッドマウントディスプレイ1に表示された映像を見ることになる。ヘッドマウントディスプレイ1には、静止画、動画、文書、ホームページその他任意のオブジェクト(電子ファイル)が表示される。本実施形態では一例として、ヘッドマウントディスプレイ1には、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトが表示される。ここで資料には、静止画、動画、文書などが含まれる。表示態様に特に制限はなく、仮想平面の任意の位置にオブジェクトが表示される態様でもよいし、奥行きを持った仮想空間(仮想現実空間)の任意の位置にオブジェクトが表示される態様でもよい。
【0018】
コントローラ2はユーザからの操作を受け付ける入力インターフェースである。
図2にコントローラ2の具体例を示す。コントローラ2は、少なくとも1つの操作ボタン20を有し、コントローラ2の向きや動き(加速、回転等)を検出する種々のセンサ(不図示)を内蔵している。
【0019】
表示制御装置3は、コントローラ2に対するユーザ操作に応じて、ヘッドマウントディスプレイ1の制御を行う。表示制御装置3は少なくとも一つのオブジェクトを記憶装置(不図示)内に記憶しており、ユーザによって指定されたオブジェクトを記憶装置から読み出してヘッドマウントディスプレイ1に表示させてもよい。あるいは、表示制御装置3はインターネット接続機能を有し、ユーザによって指定されたホームページをヘッドマウントディスプレイ1に表示させてもよい。
【0020】
表示制御装置3は、専用端末であってもよいし、汎用パソコンであってもよい。また、表示制御装置3は複数の分散された装置から構成されてもよい。表示制御装置3の機能の一部または全部は、プロセッサが所定の表示制御プログラムを実行することによって実現されてもよいし、ハードウェアで実現されてもよい。
【0021】
<第1の実施形態>
まず、第1の実施形態におけるサムネイル表示について説明する。
<実施例1>
以下、
図3~
図6を用いて、実施例1の表示制御システムの動作を説明する。
【0022】
図3に示すように、表示制御装置3は複数ページを有する資料に対応するオブジェクトを1または複数(
図3の例では1つ)ヘッドマウントディスプレイ1に表示させる。ここでは一例としてオブジェクト10がその表紙が見える状態で表示される。
図3に示すように、表示制御装置3は、ヘッドマウントディスプレイ1に表示される仮想空間において、実物のコントローラ2に対応する仮想コントローラ2vを表示させる。表示制御装置3は、この仮想コントローラ2vから光線LBが出射され、且つコントローラ2の向きに応じて光線LBの向きが変更するように、光線LBを表示させる。ここで光線LBはレーザとも呼ばれ、光線LBがオブジェクトに当たった点にポインタPが表示される。これにより、コントローラ2の動きに応じて光線LB及び/またはポインタPが移動する。なお、仮想コントローラ2vを表示させなくてもよい。
【0023】
なお、表示制御装置3は、オブジェクト10の他にも、任意の画像などのオブジェクトをヘッドマウントディスプレイ1に表示させてもよい。
【0024】
そして、表示制御装置3は、コントローラ2に対するユーザの第1操作に応じて、光線(レーザともいう)LBを移動させる。次に、
図4に示すように、表示制御装置3は、コントローラ2に対するユーザの第2操作に応じて、資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイル11~18をヘッドマウントディスプレイ1に表示させる。この際に例えば、オブジェクト10の周りにサムネイル11~17を表示させる。サムネイル11~17は例えばそれぞれ1~7頁のサムネイルである。ここでのユーザの第2操作は、例えばオブジェクト10に光線(レーザともいう)LBもしくはポインタを合わせた状態でコントローラ2の操作ボタン20を押すことである。
【0025】
次に、コントローラ2に対するユーザの第3操作に応じて、光線(レーザともいう)LBを移動させ、
図5に示すように、ポインタPをサムネイル17の上に移動させる。
図6に示すように、表示制御装置3は、コントローラ2に対するユーザの第4操作に応じて、対象のサムネイル17に対応するページをヘッドマウントディスプレイ1に表示させる。ここでは、オブジェクト10のページがめくられて、サムネイル17に対応する7頁が表示される。ここでのユーザの第4操作は、例えば光線(レーザ)LBもしくはポインタを対象のサムネイル17に合わせた状態でコントローラ2の操作ボタン20を押すことである。
【0026】
このように、ヘッドマウントディスプレイ1に複数ページを有する資料に対応するオブジェクト(資料オブジェクトともいう)が表示された場合、所望のオブジェクトにポインタを合わせた状態で操作ボタン20を押す(クリックともいう)ことにより、当該資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルが表示される。その後、ポインタをサムネイル上に移動させて、もう一度、操作ボタン20を押すことで、資料のうち当該サムネイルに対応するページが表示される。
【0027】
表示制御装置3は、選択されたサムネイル17を、選択されていないサムネイル11~16、18、19とは異なる態様で表示するのが望ましい。
図6の例では、選択されたサムネイル17をスポットで示している。
【0028】
<実施例2>
続いてサムネイルの表示の態様が異なる実施例2の表示方法について説明する。
図7に示すように、表示制御装置3は、オブジェクト29の背面から水平方向及び/または垂直方向に徐々にずらしつつサムネイル21~26を表示させる。ここでは、オブジェクト29の背面から垂直方向及び水平方向に徐々にずらしつつサムネイル21~26を表示させる。これにより、サムネイルがページ順に表示されるので、ユーザは所望のページのサムネイルを容易に選択することができる。
【0029】
<実施例3>
続いてサムネイルの表示の態様が異なる実施例3の表示方法について説明する。
図8に示すように、表示制御装置3は、オブジェクト30の周りにサムネイル31~39を表示させる際に、螺旋状に表示させる。これにより、サムネイルがページ順に表示され且つ奥行方向に配置されるほどページが進むもしくは戻るようにすることができるので、ユーザは所望のページのサムネイルを容易に選択することができる。
【0030】
<実施例4>
続いてサムネイルの表示の態様が異なる実施例4の表示方法について説明する。
図9に示すように、表示制御装置3は、オブジェクト40の上方にサムネイル41~49を表示させる。なお、表示制御装置3は、オブジェクト40の上方ではなく下方にサムネイル41~49を表示させてもよい。
【0031】
<実施例5>
続いてサムネイルの表示の態様が異なる実施例5の表示方法について説明する。
図10に示すように、表示制御装置3は、オブジェクト50とは奥行き方向に異なる位置(ここでは一例としてオブジェクトより奥の位置)で複数のサムネイル51を表示させる。ここでは一例として、複数のサムネイル51が互いに間隔を設けて、タイル状に並んでいる。なお、オブジェクトより手前の位置にサムネイルを表示させてもよい。
【0032】
<実施例6>
続いてサムネイルの表示の態様が異なる実施例6の表示方法について説明する。
図11A及び
図11Bに示すように、表示制御装置3は、オブジェクト60とは奥行き方向に異なる位置でヘッドマウントディスプレイ1の仮想空間上のユーザの位置を囲むようにサムネイル61~76を表示させる。ここで
図11A及び
図11Bにおいて、ヘッドマウントディスプレイの仮想空間上のユーザの位置は、ほぼ仮想コントローラ2vの位置である。
【0033】
<実施例7>
続いてサムネイルの表示の態様が異なる実施例7の表示方法について説明する。
図12A及び
図12Bの例では、表示制御装置3は、サムネイル81~96の円環状の列、サムネイル101~116の円環状の列を、垂直方向に離して表示させる。このように、
図1表示制御装置3は、オブジェクト80とは奥行き方向に異なる位置で仮想空間上のユーザを囲むように表示されるサムネイルの列を、垂直方向に複数(
図12Aの例では二つ)表示させる。
【0034】
図13は、第1の実施形態に係る表示制御装置3の処理動作の一例を示すフローチャートである。表示制御装置3は、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線またはポインタをヘッドマウントディスプレイ1に表示させる(ステップS1)。また、表示制御装置3はコントローラ2に対するユーザの第1操作に応じて光線またはポインタを所望のオブジェクトに移動させる(ステップS2)。
【0035】
そして、所望のオブジェクトに光線またはポインタを合わせた状態でコントローラの操作ボタン20が押されると(ステップS3のYES)、表示制御装置3はサムネイルを表示させる。
【0036】
表示制御装置3は、コントローラ2に対するユーザの第3操作に応じて、光線またはポインタを所望のサムネイルに移動させる(ステップS5)。
【0037】
所望のサムネイルに光線またはポインタを合わせた状態でコントローラの操作ボタン20が押されると(ステップS6のYES)、表示制御装置3は、所望のサムネイルに対応するページを表示させる(ステップS7)。
【0038】
このように、ユーザは、所望のオブジェクトに光線またはポインタを合わせた状態でコントローラの操作ボタンを押す操作で、ヘッドマウントディスプレイ1に資料に含まれる各サムネイルを表示させることができる。そして、所望のサムネイルに光線またはポインタを合わせた状態でコントローラの操作ボタンを押す操作で、ヘッドマウントディスプレイ1に所望のサムネイルに対応するページを表示させることができる。
【0039】
以上、第1の実施形態に係る表示制御方法は、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御方法であって、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1ステップと、コントローラに対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2ステップと、前記コントローラに対するユーザの第2操作に応じて、前記資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第3ステップと、を有する。
【0040】
同様に第1の実施形態に係る表示制御装置は、ヘッドマウントディスプレイ1における表示制御装置であって、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタをヘッドマウントディスプレイ1に表示させる第1手段と、コントローラ2に対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2手段と、コントローラ2に対するユーザの第2操作に応じて、前記資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第3手段と、を備える。
【0041】
この構成により、資料に含まれる少なくとも一つのページのサムネイルを表示させることができるので、ユーザは、資料に含まれるページそれぞれの概要をサムネイルから把握することができるので、ユーザは閲覧したいページに早く到達することができる。このため、ヘッドマウントディスプレイを用いて複数ページを有する資料を閲覧する際のユーザの利便性を向上させることができる。
【0042】
第1の実施形態に係る表示制御方法は、前記コントローラに対するユーザの第3操作に応じて、前記光線及び/または前記ポインタを所望のサムネイルに移動させる第4ステップと、前記コントローラに対するユーザの第4操作に応じて、前記所望のサムネイルに対応するページを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第5のステップと、を更に有する。
【0043】
この構成により、所望のサムネイルに対応するページをヘッドマウントディスプレイ1に表示させることができるので、ユーザは所望のページを早く表示させることができる。このため、ヘッドマウントディスプレイを用いて複数ページを有する資料を閲覧する際のユーザの利便性を向上させることができる。
【0044】
<第2の実施形態>
続いて、第2の実施形態におけるページめくりについて説明する。
図14に示すように、表示制御装置3は、オブジェクト120に光線LBまたはポインタPが当たった状態で操作ボタン20を押している時間が設定時間を越える場合に、オブジェクト121に示すように、オブジェクト120のページ(ここでは表紙)の次のページ(ここでは1頁)を表示させる。次に、表示制御装置3は、オブジェクト120に光線LBまたはポインタPが当たった状態で操作ボタン20を押している時間が設定時間を越える場合に、オブジェクト122に示すように、オブジェクト120のページ(ここでは1頁)の次のページ(ここでは2頁)を表示させる。
【0045】
図15は、第2の実施形態に係る表示制御装置3の処理動作の一例を示すフローチャートである。まず表示制御装置3は、複数ページを有する資料に対応するオブジェクト120と、光線LB及び/またはポインタPをヘッドマウントディスプレイ1に表示させる(ステップS11)。
【0046】
オブジェクト120に光線LB及び/またはポインタPが当たっている場合(ステップS12のYES)、表示制御装置3は、オブジェクト120に光線またはポインタが当たった状態で操作ボタン20を押している継続時間をカウントアップする(ステップS13)。
【0047】
オブジェクトにレーザが当たった状態でボタンを押している継続時間が設定時間を越えた場合(ステップS14のYES)、表示制御装置3は、当該オブジェクト120の次のページをヘッドマウントディスプレイ1に表示させる。そして、表示制御装置3は、上記の継続時間をリセットする。
【0048】
当該オブジェクト120の最後のページでない場合(ステップS17のNO)、ステップS12に戻って、ステップS12~S16の処理が繰り返される。一方、当該オブジェクト120の最後のページである場合(ステップS17のNO)、処理が終了する。
【0049】
このように、操作ボタン20の設定時間を超えて長押しすることによって、ヘッドマウントディスプレイ1に表示されたオブジェクトの次のページを表示させることができる。なお、操作ボタン20の長押しだけに限らず、ボタンの特定の操作(例えば、ダブルクリックなど)によって、次のページを表示させるようにしてもよいし、コントローラ2に対するユーザの特定の操作(例えば、光線がオブジェクトに当たった状態で操作ボタン20を押した後に光線を例えば右にスライドさせる操作)によって次のページを表示させるようにしてもよい。
【0050】
なお、本実施形態では、次のページを表示させることについて説明したが、これに限らず、コントローラ2に他の操作ボタンを設けて、他の操作ボタンの特定の操作(例えば、設定時間を超える長押し、またはダブルクリックなど)によって、前のページを表示させるようにしてもよいし、コントローラ2に対するユーザの特定の操作(例えば、光線がオブジェクトに当たった状態で当該他の操作ボタンを押した後に光線を例えば左にスライドさせる操作)によって前のページを表示させるようにしてもよい。
【0051】
以上、第2の実施形態に係る表示制御方法は、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御方法であって、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタをヘッドマウントディスプレイ1に表示させる第1ステップと、コントローラ2に対するユーザの第1操作に応じて光線及び/またはポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2ステップと、コントローラ2に対するユーザの第2操作(ここでは一例として操作ボタン20の長押し)に応じて、ヘッドマウントディスプレイ1に表示された当該オブジェクトのページを遷移させる第3ステップと、を有する。
【0052】
第2の実施形態に係る表示制御装置3は、ヘッドマウントディスプレイにおける表示制御装置であって、複数ページを有する資料に対応するオブジェクトと、光線及び/またはポインタを前記ヘッドマウントディスプレイに表示させる第1手段と、コントローラ2に対するユーザの第1操作に応じて前記光線及び/または前記ポインタを所望のオブジェクトに移動させる第2手段と、コントローラ2に対するユーザの第2操作(ここでは一例として操作ボタン20の長押し)に応じて、ヘッドマウントディスプレイ1に表示された当該オブジェクトのページを遷移させる第3手段と、を備える。
【0053】
この構成により、ユーザが第2操作をするだけで、オブジェクトのページを遷移させる(ページをめくる)ことができるので、ヘッドマウントディスプレイを用いて複数ページを有する資料を閲覧する際のユーザの利便性を向上させることができる。
【0054】
なお、上述した各実施形態では、表示制御装置3は、ヘッドマウントディスプレイ1に外付けで接続されていたが、表示制御装置3は、ヘッドマウントディスプレイ1に内蔵されていてもよい。
【0055】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲とすべきである。
【符号の説明】
【0056】
1 ヘッドマウントディスプレイ
2 コントローラ
2v 仮想コントローラ
20 操作ボタン
3 表示制御装置
10、29、30、40、50、60、80 オブジェクト
11~18、21~26、31~39、41~47、51、61~76、81~96、101~116 サムネイル