(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-06
(45)【発行日】2025-03-14
(54)【発明の名称】情報処理システム及び決済管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20250307BHJP
【FI】
G06Q30/0207
(21)【出願番号】P 2021171098
(22)【出願日】2021-10-19
【審査請求日】2024-08-06
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保 賢生
(72)【発明者】
【氏名】奈田 康和
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 史
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特許第6931411(JP,B1)
【文献】特開2021-077423(JP,A)
【文献】特開2006-099785(JP,A)
【文献】特開2021-005329(JP,A)
【文献】特開2021-163172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗端末と、
電子決済に関する処理を行う決済管理装置と、
ユーザに対する特典付与に関する処理を行う特典付与装置と
を備え、
前記決済管理装置は、
前記決済管理装置において各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記決済管理装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記決済識別情報をユーザ端末に送信する送信部と、
前記店舗端末によって前記ユーザ端末から取得された前記決済識別情報を含む決済要求を取得すると、当該決済要求に含まれる当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記ユーザ識別情報に対応するユーザについて電子決済に関する処理を行う決済処理部と、
前記決済識別情報を含む照会要求を前記特典付与装置から取得すると、当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記ユーザ識別情報を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、
前記店舗端末は、
前記ユーザ端末から前記決済識別情報を取得し、当該決済識別情報を含む前記決済要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、
取得した前記決済識別情報を含む特典付与要求を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、
前記特典付与装置は、
前記店舗端末から前記特典付与要求を取得すると、当該特典付与要求に含まれる前記決済識別情報を含む前記照会要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、
前記照会要求に応じて前記決済管理装置から前記ユーザ識別情報を取得すると、当該ユーザ識別情報に対応する特典付与先に対して特典を付与するための処理を行う付与処理部とを備える
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
店舗端末と、
電子決済に関する処理を行う決済管理装置と、
ユーザに対する特典付与に関する処理を行う特典付与装置と
を備え、
前記決済管理装置は、
ユーザ端末から前記決済管理装置において各ユーザを識別するためのユーザ識別情報を取得すると、当該ユーザ識別情報を含む照会要求を前記特典付与装置に送信する送信部と、
前記決済管理装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報をユーザ端末に送信する送信部と、
前記決済管理装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報と、前記照会要求に応じて取得した、前記特典付与装置において特典付与先を識別する特典付与先識別情報を対応付けて記憶する記憶部と、
前記店舗端末によって前記ユーザ端末から取得された前記決済識別情報を含む決済要求を取得すると、当該決済要求に含まれる当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記ユーザ識別情報に対応するユーザについて電子決済に関する処理を行う決済処理部と、
前記決済識別情報を含む照会要求を前記特典付与装置から取得すると、当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記特典付与先識別情報を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、
前記店舗端末は、
前記ユーザ端末から前記決済識別情報を取得し、当該決済識別情報を含む前記決済要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、
取得した前記決済識別情報を含む特典付与要求を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、
前記特典付与装置は、
前記店舗端末から前記特典付与要求を取得すると、当該特典付与要求に含まれる前記決済識別情報を含む前記照会要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、
前記照会要求に応じて前記決済管理装置から前記特典付与先識別情報を取得すると、当該特典付与先識別情報に対して特典を付与するための処理を行う付与処理部とを備える
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項3】
店舗端末と、
電子決済に関する処理を行う決済管理装置と、
ユーザに対する特典付与に関する処理を行う特典付与装置と
を備え、
前記決済管理装置は、
ユーザ端末から前記決済管理装置において各ユーザを識別するためのユーザ識別情報を取得すると、当該ユーザ識別情報及び前記決済管理装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報を前記特典付与装置に送信する送信部と、
前記決済識別情報をユーザ端末に送信する送信部と、
前記店舗端末によって前記ユーザ端末から取得された前記決済識別情報を含む決済要求を取得すると、当該決済要求に含まれる当該決済識別情報に対応付けて記憶されている前記ユーザ識別情報に対応するユーザについて電子決済に関する処理を行う決済処理部とを備え、
前記店舗端末は、
前記ユーザ端末から前記決済識別情報を取得し、当該決済識別情報を含む前記決済要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、
取得した前記決済識別情報を含む特典付与要求を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、
前記特典付与装置は、
前記決済管理装置から取得した前記ユーザ識別情報に対応する特典付与先及び前記決済識別情報を対応付けて記憶する記憶部と、
前記店舗端末から前記特典付与要求を取得すると、当該特典付与要求に含まれる前記決済識別情報に対応する前記特典付与先に対して特典を付与するための処理を行う付与処理部とを備える
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項4】
前記特典付与装置は、前記ユーザ識別情報に対応する前記特典付与先が複数ある場合に、当該複数の特典付与先のいずれかを選択する
ことを特徴とする請求項2又は3記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記特典付与装置は、前記ユーザ識別情報に対応する複数の前記特典付与先のうち、登録日時が最も新しい前記特典付与先を選択する
ことを特徴とする請求項4記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記特典付与装置は、前記ユーザ識別情報に対応する複数の前記特典付与先のうち、利用頻度が最も多い前記特典付与先を選択する
ことを特徴とする請求項4記載の情報処理システム。
【請求項7】
自装置において各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、自装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報とを対応付けて記憶する記憶部と、
前記決済識別情報をユーザ端末に送信する送信部と、
店舗端末によって前記ユーザ端末から取得された前記決済識別情報を含む決済要求を取得すると、当該決済要求に含まれる当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記ユーザ識別情報に対応するユーザについて電子決済に関する処理を行う決済処理部と、
前記決済識別情報を含む照会要求を特典付与装置から取得すると、当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記ユーザ識別情報を前記特典付与装置に送信する送信部と
を備えることを特徴とする決済管理装置。
【請求項8】
ユーザ端末から自装置において各ユーザを識別するためのユーザ識別情報を取得すると、当該ユーザ識別情報を含む照会要求を特典付与装置に送信する送信部と、
自装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報をユーザ端末に送信する送信部と、
自装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報と、前記照会要求に応じて取得した、前記特典付与装置において特典付与先を識別する特典付与先識別情報を対応付けて記憶する記憶部と、
店舗端末によって前記ユーザ端末から取得された前記決済識別情報を含む決済要求を取得すると、当該決済要求に含まれる当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記ユーザ識別情報に対応するユーザについて電子決済に関する処理を行う決済処理部と、
前記決済識別情報を含む照会要求を前記特典付与装置から取得すると、当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記特典付与先識別情報を前記特典付与装置に送信する送信部と
を備えることを特徴とする決済管理装置。
【請求項9】
ユーザ端末から自装置において各ユーザを識別するためのユーザ識別情報を取得すると、当該ユーザ識別情報及び自装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報を特典付与装置に送信する送信部と、
前記決済識別情報をユーザ端末に送信する送信部と、
店舗端末によって前記ユーザ端末から取得された前記決済識別情報を含む決済要求を取得すると、当該決済要求に含まれる当該決済識別情報に対応付けて記憶されている前記ユーザ識別情報に対応するユーザについて電子決済に関する処理を行う決済処理部と
を備えることを特徴とする決済管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子的な決済処理及び特典付与処理を連携させるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートホン等のユーザ端末の普及に伴い、そのユーザ端末を用いて電子的な決済を行う電子決済サービスや、商取引を行ったユーザに特典を付与する特典付与サービスが広く利用されるようになっている。例えば特許文献1には、このような電子決済サービスと特典付与サービスとを連携させる仕組みが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、現行の仕組みにおいては、ユーザが店舗で商品を購入する場合、スマートホン等のユーザ端末において電子決済サービスを受けるための操作(例えば電子決済サービスを受けるためのプログラムを起動して専用の1次元コードや2次元コードをユーザ端末に表示させる操作等)を行い、さらに、その商品の購入に応じてポイント等の特典の付与を受けるための操作(例えば特典付与サービスを受けるためのプログラムを起動して専用の2次元コードをユーザ端末に表示させる操作等)を行う必要がある。特にユーザが1つの店舗で商品を購入したときに複数の特典付与サービスによる特典の付与を受ける場合には、それぞれの特典付与サービスを受けるための操作を繰り返す必要があり、ユーザにとっては非常に煩雑である。一方、店舗の従業員も、ユーザの操作に応じて逐一、店舗端末を操作したりする必要があり、これも煩雑である。
【0005】
そこで、本発明は、電子決済及び特典付与に関する処理を行うための操作負担を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、店舗端末と、電子決済に関する処理を行う決済管理装置と、ユーザに対する特典付与に関する処理を行う特典付与装置とを備え、前記決済管理装置は、前記決済管理装置において各ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記決済管理装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報とを対応付けて記憶する記憶部と、前記決済識別情報をユーザ端末に送信する送信部と、前記店舗端末によって前記ユーザ端末から取得された前記決済識別情報を含む決済要求を取得すると、当該決済要求に含まれる当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記ユーザ識別情報に対応するユーザについて電子決済に関する処理を行う決済処理部と、前記決済識別情報を含む照会要求を前記特典付与装置から取得すると、当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記ユーザ識別情報を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、前記店舗端末は、前記ユーザ端末から前記決済識別情報を取得し、当該決済識別情報を含む前記決済要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、取得した前記決済識別情報を含む特典付与要求を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、前記特典付与装置は、前記店舗端末から前記特典付与要求を取得すると、当該特典付与要求に含まれる前記決済識別情報を含む前記照会要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、前記照会要求に応じて前記決済管理装置から前記ユーザ識別情報を取得すると、当該ユーザ識別情報に対応する特典付与先に対して特典を付与するための処理を行う付与処理部とを備えることを特徴とする情報処理システムを提供する。
【0007】
また、上記課題を解決するため、本発明は、店舗端末と、電子決済に関する処理を行う決済管理装置と、ユーザに対する特典付与に関する処理を行う特典付与装置とを備え、前記決済管理装置は、ユーザ端末から前記決済管理装置において各ユーザを識別するためのユーザ識別情報を取得すると、当該ユーザ識別情報を含む照会要求を前記特典付与装置に送信する送信部と、前記決済管理装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報をユーザ端末に送信する送信部と、前記決済管理装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報と、前記照会要求に応じて取得した、前記特典付与装置において特典付与先を識別する特典付与先識別情報を対応付けて記憶する記憶部と、前記店舗端末によって前記ユーザ端末から取得された前記決済識別情報を含む決済要求を取得すると、当該決済要求に含まれる当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記ユーザ識別情報に対応するユーザについて電子決済に関する処理を行う決済処理部と、前記決済識別情報を含む照会要求を前記特典付与装置から取得すると、当該決済識別情報に対応付けて前記記憶部に記憶されている前記特典付与先識別情報を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、前記店舗端末は、前記ユーザ端末から前記決済識別情報を取得し、当該決済識別情報を含む前記決済要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、取得した前記決済識別情報を含む特典付与要求を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、前記特典付与装置は、前記店舗端末から前記特典付与要求を取得すると、当該特典付与要求に含まれる前記決済識別情報を含む前記照会要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、前記照会要求に応じて前記決済管理装置から前記特典付与先識別情報を取得すると、当該特典付与先識別情報に対して特典を付与するための処理を行う付与処理部とを備えることを特徴とする情報処理システムを提供する。
【0008】
また、上記課題を解決するため、本発明は、店舗端末と、電子決済に関する処理を行う決済管理装置と、ユーザに対する特典付与に関する処理を行う特典付与装置とを備え、前記決済管理装置は、ユーザ端末から前記決済管理装置において各ユーザを識別するためのユーザ識別情報を取得すると、当該ユーザ識別情報及び前記決済管理装置において各電子決済処理を識別する決済識別情報を前記特典付与装置に送信する送信部と、前記決済識別情報をユーザ端末に送信する送信部と、前記店舗端末によって前記ユーザ端末から取得された前記決済識別情報を含む決済要求を取得すると、当該決済要求に含まれる当該決済識別情報に対応付けて前記ユーザ識別情報に対応するユーザについて電子決済に関する処理を行う決済処理部とを備え、前記店舗端末は、前記ユーザ端末から前記決済識別情報を取得し、当該決済識別情報を含む前記決済要求を前記決済管理装置に送信する送信部と、取得した前記決済識別情報を含む特典付与要求を前記特典付与装置に送信する送信部とを備え、前記特典付与装置は、前記決済管理装置から取得した前記ユーザ識別情報に対応する特典付与先及び前記決済識別情報を対応付けて記憶する記憶部と、前記店舗端末から前記特典付与要求を取得すると、当該特典付与要求に含まれる前記決済識別情報に対応する前記特典付与先に対して特典を付与するための処理を行う付与処理部とを備えることを特徴とする情報処理システムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電子決済及び特典付与に関する処理を行うための操作負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理システム1の構成の一例を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係る特典付与装置30のハードウェア構成を示す図である。
【
図3】第1実施形態に係る特典付与装置30が記憶するデータの一例を示す図である。
【
図4】第1実施形態に係る決済管理装置40が記憶するデータの一例を示す図である。
【
図5】第1実施形態に係る情報処理システム1の機能構成の一例を示す図である。
【
図6】第1実施形態に係る決済管理装置40が記憶するデータの一例を示す図である。
【
図7】第1実施形態に係る情報処理システム1による動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図8】本発明の第2実施形態に係る情報処理システム1の機能構成の一例を示す図である。
【
図9】第2実施形態に係る特典付与装置30が記憶するデータの一例を示す図である。
【
図10】第2実施形態に係る情報処理システム1による動作の一例を示すシーケンス図である。
【
図11】第2実施形態に係る決済管理装置40が記憶するデータの一例を示す図である。
【
図12】本発明の第3実施形態に係る情報処理システム1の機能構成の一例を示す図である。
【
図13】第3実施形態に係る情報処理システム1による動作の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報処理システム1の一例を示す図である。情報処理システム1は、ユーザが店舗で金銭を支払って商品やサービスを購入する商取引における決済を電子的に行うとともに、その商取引に応じてユーザに何らかの特典を付与するためのシステムである。ここでいう特典とは、ユーザにとって価値があるものであればよく、例えば店舗等においてユーザが金銭の代わりに使用し得るポイント等である。
【0012】
図1に示すように、情報処理システム1は、ユーザが携帯するユーザ端末10と、店舗に設置された店舗端末20と、ユーザに特典を付与するための処理を行う特典付与装置30と、電子決済に関する処理を行う決済管理装置40と、これらを通信可能に接続する無線通信網又は有線通信網を含む通信網2とを備えている。ユーザ端末10、店舗端末20、特典付与装置30及び決済管理装置40はいずれも通信可能なコンピュータである。より具体的には、ユーザ端末10は、例えばスマートホン、ウェアラブル端末又はタブレットなどの、ユーザが携帯可能なコンピュータである。店舗端末20は、店舗にて操作される端末であり、例えばPOS(Point of Sales)レジと一体に構成されたコンピュータ又はPOSレジに接続されたコンピュータであってもよいし、決済端末と呼ばれるコンピュータであってもよい。特典付与装置30及び決済管理装置40は、サーバとして構成されたコンピュータである。なお、
図1には、ユーザ端末、店舗端末、特典付与装置及び決済管理装置をそれぞれ1つずつ示しているが、これらはそれぞれ複数であってもよい。
【0013】
図2は、特典付与装置30のハードウェア構成を示す図である。特典付与装置30は、物理的には、プロセッサ3001、メモリ3002、ストレージ3003、通信装置3004、入力装置3005、出力装置3006、及びこれらを接続するバスなどを含むコンピュータとして構成されている。これらの各装置は図示せぬ電池から供給される電力によって動作する。なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。特典付与装置30のハードウェア構成は、
図2に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。また、それぞれ筐体が異なる複数の装置が通信接続されて、特典付与装置30を構成してもよい。
【0014】
特典付与装置30における各機能は、プロセッサ3001、メモリ3002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ3001が演算を行い、通信装置3004による通信を制御したり、メモリ3002及びストレージ3003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0015】
プロセッサ3001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ3001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。また、例えばベースバンド信号処理部や呼処理部などがプロセッサ3001によって実現されてもよい。
【0016】
プロセッサ3001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ3003及び通信装置3004の少なくとも一方からメモリ3002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、後述する動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。特典付与装置30の機能ブロックは、メモリ3002に格納され、プロセッサ3001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。各種の処理は、1つのプロセッサ3001によって実行されてもよいが、2以上のプロセッサ3001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ3001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介して特典付与装置30に送信されてもよい。
【0017】
メモリ3002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ3002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ3002は、本実施形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0018】
ストレージ3003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ3003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0019】
通信装置3004は、通信網2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0020】
入力装置3005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キー、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、カメラ、センサ、2次元コードリーダなど)である。出力装置3006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置3005及び出力装置3006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0021】
プロセッサ3001、メモリ3002などの各装置は、情報を通信するためのバスによって接続される。バスは、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0022】
特典付与装置30は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ3001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0023】
ユーザ端末10、店舗端末20及び決済管理装置40は、
図2に示す特典付与装置30と同様にコンピュータを実現するためのハードウェアとして、プロセッサ、メモリ、ストレージ、通信装置、入力装置、出力装置及びこれらを接続するバスなどを備えている。ただし、ユーザ端末10が備える通信装置は、無線通信を実現するべく、例えばLTE(Long Time Evolution)等の通信規格に従って通信網2を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。この通信装置は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。また、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インターフェースなどがこの通信装置によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、又は論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0024】
図3に示すように、特典付与装置30は、自装置が提供する特典付与サービスにおいてユーザを識別するためのユーザ識別情報である特典ユーザIDと、そのユーザに付与した特典とを対応付けてストレージに記憶している。特典付与装置30においては、ユーザが特典付与装置30の提供する特典付与サービスを受けるためのユーザ登録を行ったときに、そのユーザを識別するための特典ユーザIDが生成されて記憶される。
図3の例では、特典として、金銭代わりに使用し得るポイントを例示している。例えば特典ユーザID「AU001」のユーザに付与された特典は、「1500」ポイントである。
【0025】
次に、
図4に示すように、決済管理装置40は、自装置が提供する電子決済サービスにおいてユーザを識別するためのユーザ識別情報である決済ユーザIDと、特典付与装置30においてユーザを識別するための特典ユーザIDとを対応付けてストレージに記憶している。決済管理装置40においては、ユーザが決済管理装置40の提供する電子決済サービスを受けるためのユーザ登録を行ったときに、そのユーザを識別するための決済ユーザIDが生成されて記憶される。決済管理装置40に対して、特典付与装置30からの通信網2経由の通知又は決済管理装置40の管理者の手入力により、特典付与装置30における或るユーザの特典ユーザIDが入力され、これらがそのユーザの決済ユーザIDと対応付けて記憶される。
図5の例では、或るユーザの決済ユーザID「XU001」に対応付けて、特典付与装置30における特典ユーザID「AU001」が記憶されている。つまり、決済管理装置40は、特典付与装置30における各ユーザの特典ユーザIDと、特典付与装置30におけるそのユーザの特典ユーザIDとを把握し得るようになっている。
【0026】
図5は、情報処理システム1の機能構成を示すブロック図である。本実施形態においては、各々の電子決済処理を識別する決済識別情報として、いわゆる使い捨ての識別情報に相当するワンタイムトークンを用いる。このワンタイムトークンは決済管理装置40によって電子決済単位で生成され、ユーザ端末10に送信される。これに応じて、ユーザ端末10において、決済管理装置40から取得したワンタイムトークンが2次元コードとして表示される。なお、ワンタイムトークンをユーザ端末10に表示するときの方法は、2次元コードを用いたものに限らず、例えば1次元バーコードを用いたものなど、他の表示方法を用いてもよい。店舗端末20は、このワンタイムトークンをユーザ端末10から取得する。この取得は、例えばユーザ端末10に表示された上記2次元コードを店舗端末20が備える2次元コードリーダ等により光学的に読み取って復号する等の方法によって実現される。
【0027】
決済管理装置40において、第2送信部41は、ユーザ端末10からの要求に応じて生成されたワンタイムトークンを、そのユーザ端末10に送信する 。
【0028】
店舗端末20において、第1送信部21は、ユーザ端末10から取得されたワンタイムトークンを含む決済要求を、通信網2経由で決済管理装置40に送信する。この決済要求には、上記ワンタイムトークンのほか、店舗端末20に記憶された店舗(又はフランチャイズチェーン等の同一店舗グループを含む:以下において同じ)の識別情報である店舗IDや、店舗及びユーザ間で生じた商取引の日時、その商取引においてユーザが店舗に対して支払うべき金銭の額(つまり決済金額)、及び、その金銭の額で電子決済することを要求する旨等が含まれている。なお、店舗IDは、例えば、同一店舗グループの識別子と、その店舗グループ内において各店舗を識別する識別子とを用いたものであってもよい。
【0029】
決済管理装置40において、記憶部42は、各々のユーザの決済ユーザID及び特典ユーザIDを対応付けて記憶している(
図4参照)。より具体的には、記憶部42は、各々のユーザの決済ユーザIDに対応付けて、複数の特典付与装置30において当該ユーザをそれぞれ識別するための複数の特典ユーザIDを記憶している。
【0030】
さらに、記憶部42は、ユーザ端末10に対応するユーザの決済ユーザIDと、そのユーザ端末10からの要求に応じて生成されたワンタイムトークンと、そのワンタイムトークンを含む決済要求に含まれていた店舗IDとを対応付けて記憶する。この記憶内容を
図6に例示する。
図6の例では、記憶部42において、或るユーザ端末10に対応するユーザの決済ユーザID「XU001」と、そのユーザ端末10からの要求に応じて生成されたワンタイムトークン「T001」とが対応付けて記憶されている。
【0031】
決済管理装置40において、決済処理部43は、店舗端末20がユーザ端末10から取得されたワンタイムトークンを含む決済要求をその店舗端末20から取得すると、その決済要求に含まれるワンタイムトークンに対応付けて記憶部42に記憶されている決済ユーザIDに基づいて、電子決済に関する処理を行う。具体的には、決済処理部43は、決済要求に含まれる決済ユーザIDに対応する銀行口座やクレジットカードを用いてその決済要求に含まれる決済金額をユーザから徴収するために、銀行やクレジットカード会社等の金融機関に対して決済金額等を通知する処理を行う。決済ユーザIDに対応する銀行口座やクレジットカードに関する情報は、ユーザ登録日時に予め決済管理装置40に記憶されている。なお、決済管理装置40そのものが金融機関の管理下にある場合や、決済管理装置40がプリペイドされた残高を管理している場合や、決済管理装置40がユーザに付与するポイントと呼ばれる価値情報で決済する場合や、或いは、通信キャリアと契約している利用者が通信料金と一緒に決済可能な、いわゆるキャリア決済を行う場合は、決済管理装置40自身が決済金額等を登録する等の所定の処理を行う。
【0032】
店舗端末20において、第3送信部22は、ユーザ端末10から取得したワンタイムトークンを含む特典付与要求を特典付与装置30に送信する。この特典付与要求には、上記ワンタイムトークンのほか、例えば店舗端末20に記憶された店舗ID、商取引の日時、その決済金額に応じた特典の内容、及びその特典をユーザに付与することを要求する旨等が含まれている。
【0033】
特典付与装置30において、第4送信部31は、店舗端末20から特典付与要求を取得すると、その特典付与要求に含まれるワンタイムトークン及び店舗IDを含む照会要求を決済管理装置40に送信する。
【0034】
決済管理装置40において、第5送信部44は、ワンタイムトークンを含む照会要求を特典付与装置30から取得すると、そのワンタイムトークンに対応付けて記憶部42に記憶されている決済ユーザIDを特定し(
図6参照)、さらにその決済ユーザIDに対応付けて記憶されている、特典ユーザID(
図4参照)を特典付与装置30に送信する。
【0035】
特典付与装置30において、付与処理部32は、上記照会要求に応じて決済管理装置40から送信されてくる特典ユーザIDを取得すると、その特典ユーザIDに対応する特典付与先に対して特典を付与するための処理を行う。具体的には、付与処理部32は、決済管理装置40から取得した特典ユーザIDに対応付けて記憶しているポイント(
図3参照)を更新する処理を行う。
【0036】
次に、
図7を参照して、情報処理システム1の動作について説明する。なお、以下の説明において、例えば決済管理装置40を処理の主体として記載する場合には、具体的にはプロセッサ4001、メモリ4002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ4001が演算を行い、通信装置4004による通信や、メモリ4002及びストレージ4003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することにより、処理が実行されることを意味する。ユーザ端末10、店舗端末20及び特典付与装置30についても同様である。
【0037】
図7に示す処理が開始される前に、ユーザは、特典付与装置30が提供する特典付与サービスにユーザ登録し、且つ、決済管理装置40が提供する電子決済サービスにユーザ登録しているものとする。これにより、
図3,4に例示した情報が特典付与装置30及び決済管理装置40にそれぞれ記憶される。
【0038】
ユーザは店舗で商品を選びレジで決済を行うときに、ユーザ端末10を操作して電子決済サービスを実現するプログラムを起動する。これに応じて、ユーザ端末10は、決済管理装置40に対して通信網2経由でワンタイムトークンを要求する(ステップS11)。決済管理装置40の第2送信部41は、この要求を行ったユーザ端末10を識別し、そのユーザ端末10のユーザの決済ユーザID(ここでは
図4の「XU001」とする)を特定するためのワンタイムトークン「T001」を生成する(ステップS12)。より具体的には、第2送信部41は、決済ユーザID「XU001」と、その決済ユーザID「XU001」を特定するために生成したワンタイムトークン「T001」とを対応付けて記憶する。そして、第2送信部41は、生成したワンタイムトークン「T001」を通信網2経由でユーザ端末10に送信する(ステップS13)。
【0039】
ユーザ端末10は、決済ユーザIDを含むワンタイムトークンを符号化した2次元コード等を生成して表示する(ステップS14)。ユーザはこのユーザ端末10に表示された2次元コード等を店舗の従業員に見せると、従業員は、店舗端末20の2次元コードリーダに上記2次元コード等を読み取らせる(ステップS15)。店舗端末20は、この2次元コード等を復号してワンタイムトークン「T001」を取得する。
【0040】
次に、店舗端末20の第1送信部21は、取得されたワンタイムトークン「T001」を含む決済要求を、通信網2経由で決済管理装置40に送信する(ステップS16)。
【0041】
決済管理装置40の決済処理部43は、店舗端末20からの決済要求に応じて、電子決済に関する処理を行う(ステップS17)。つまり、決済処理部43は、決済要求に含まれているワンタイムトークン「T001」に対応付けて記憶している決済ユーザID「XU001」に基づいて電子決済に関する処理を行うことになる。この決済処理が完了すると、決済管理装置40は、決済完了通知を通信網2経由で店舗端末20に通知する(ステップS18)。
【0042】
店舗端末20において、決済管理装置40から通信網2経由で決済完了通知を受け取ると、店舗端末20の第3送信部22は、ステップS13にて取得されたワンタイムトークンを含む特典付与要求を、特典付与装置30に送信する(ステップS19)。この特典付与要求には、上記ワンタイムトークン「T001」のほか、店舗ID「S001」、商取引の日時、その決済金額に応じた特典の内容、及びその特典をユーザに付与することを要求する旨等が含まれている。
【0043】
特典付与装置30において、第4送信部31は、店舗端末20から特典付与要求を取得すると、その特典付与要求に含まれるワンタイムトークン「T001」及び店舗ID「S001」を含む照会要求を決済管理装置40に送信する(ステップS20)。
【0044】
決済管理装置40において、第5送信部44は、ワンタイムトークン「T001」を含む照会要求を特典付与装置30から取得すると、そのワンタイムトークン「T001」に対応付けて記憶部42に記憶されている決済ユーザID「XU001」を特定し、さらにその決済ユーザID「XU001」に対応付けて記憶されている特典ユーザID「AU001」を特典付与装置30に送信する(ステップS21)。
【0045】
特典付与装置30において、付与処理部32は、上記照会要求に応じて決済管理装置40から特典ユーザID「AU001」を取得すると、その特典ユーザID「AU001」に対応する特典付与先に対して特典を付与するための処理を行う(ステップS22)。これにより、
図3に例示した特典ユーザID「AU001」に対応する特典が更新される。そして、特典付与装置30は、特典付与処理完了通知を店舗端末20に送信する(ステップS23)。
【0046】
以上説明した第1実施形態によれば、ユーザは電子決済を行うためのプログラムを起動する操作を行うだけで、情報処理システム1における電子決済及び特典付与に関する処理が実行される。よって、電子決済及び特典付与に関する処理を行うためのユーザの操作負担を従来よりも軽減することが可能となる。同様に、上記第1実施形態によれば、店舗の従業員による店舗端末20の操作負担も軽減されることになる。
【0047】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態に係るシステム構成及び装置構成は第1実施形態と同じであり、その機能及び動作の一部が異なる。
図8は、第2実施形態に係る情報処理システム1の機能構成を例示する図である。これらの各機能については、後述する動作説明にて説明する。
【0048】
図9に示すように、特典付与装置30は、自装置が提供する特典付与サービスにおいてユーザを識別するためのユーザ識別情報である特典ユーザIDと、そのユーザが保有するポイントカードを識別するための識別情報であるポイントカードIDと、自装置における各ポイントカードの登録日時と、そのユーザに付与した特典とを対応付けてストレージに記憶している。ポイントカードとは、店舗から客に発行されるカードであり、このポイントカード単位で特典が管理される。つまり、ポイントカードIDは、特典付与先を識別する特典付与先識別情報である。
図9の例では、例えば特典ユーザID「AU001」のユーザは、ポイントカードID「P00001」及び「P00002」という2枚のポイントカードを保有しており、それぞれに付与された特典は「1500」ポイント、「200」ポイントである。一方、特典ユーザID「AU002」のユーザは、ポイントカードID「P00015」のポイントカード1枚のみ保有しており、それぞれに付与された特典は「3800」ポイントである。
【0049】
次に、
図10を参照して、第2実施形態に係る情報処理システム1の動作について説明する。
図10に示す処理が開始される前に、ユーザは、特典付与装置30が提供する特典付与サービスにユーザ登録し、且つ、決済管理装置40が提供する電子決済サービスにユーザ登録しているものとする。これにより、
図9に例示した情報が特典付与装置30に記憶されるとともに、前述した
図4に例示した情報が決済管理装置40に記憶される。
【0050】
ユーザがユーザ端末10を操作して電子決済サービスを実現するプログラムを起動する。これに応じて、ユーザ端末10は、決済管理装置40に対して通信網2経由でワンタイムトークンを要求する(ステップS101)。
【0051】
決済管理装置40の第1送信部401は、この要求を行ったユーザ端末10を識別し、そのユーザ端末10のユーザの決済ユーザID(ここでは
図4の「XU001」とする)に対応するワンタイムトークン「T001」を生成し、これら決済ユーザID「XU001」及びワンタイムトークン「T001」を対応付けて記憶する(ステップS102)。
【0052】
次に、決済管理装置40の第2送信部402は、決済ユーザID「XU001」に対応する特典ユーザID「AU001」を含む照会要求を、特典付与装置30に送信する(ステップS103)。
【0053】
特典付与装置30において、第3送信部301は、上記照会要求に応じて、
図9に例示した記憶内容に基づいて、特典ユーザID「AU001」に対応するポイントカード番号を、特典付与装置30において特典付与先を識別する特典付与先IDとして決済管理装置40に送信する(ステップS104)。このとき、特典ユーザID「AU001」に対応するポイントカード番号のように、これらが複数ある場合、例えばこのうち最も登録日時が新しいポイントカード番号(「P00001」とする)が選択され、特典付与先IDとして送信される。
【0054】
決済管理装置40の記憶部403は、ステップS102にて生成ワンタイムトークン「T001」と、ステップS104にて特典付与装置30から特典付与先IDとして送信されてきたポイントカード番号「P00001」とを対応付けて、
図11に例示するように記憶する(ステップS105)。
【0055】
決済管理装置40の第1送信部401は、ステップS102にて生成したワンタイムトークン「T001」を通信網2経由でユーザ端末10に送信する(ステップS106)。
【0056】
ユーザ端末10は、送信されてきたワンタイムトークン「T001」を符号化した2次元コード等を生成して表示する(ステップS107)。ユーザはこのユーザ端末10に表示された2次元コード等を店舗の従業員に見せると、従業員は、店舗端末20の2次元コードリーダに上記2次元コード等を読み取らせる(ステップS108)。店舗端末20は、この2次元コード等を復号してワンタイムトークン「T001」を取得する。
【0057】
次に、店舗端末20の第4送信部201は、取得されたワンタイムトークン「T001」を含む決済要求を、通信網2経由で決済管理装置40に送信する(ステップS109)。
【0058】
決済管理装置40の決済処理部404は、店舗端末20からの決済要求に応じて、電子決済に関する処理を行う(ステップS110)。つまり、決済処理部404は、決済要求に含まれているワンタイムトークン「T001」に対応付けて記憶している決済ユーザID「XU001」に基づいて電子決済に関する処理を行うことになる。この決済処理が完了すると、決済管理装置40は、決済完了通知を通信網2経由で店舗端末20に通知する(ステップS111)。
【0059】
店舗端末20において、決済管理装置40から通信網2経由で決済完了通知を受け取ると、店舗端末20の第5送信部202は、ステップS108にて取得されたワンタイムトークンを含む特典付与要求を、特典付与装置30に送信する(ステップS112)。この特典付与要求には、上記ワンタイムトークン「T001」のほか、店舗端末20に記憶された店舗ID「S001」、商取引の日時、その決済金額に応じた特典の内容、及びその特典をユーザに付与することを要求する旨等が含まれている。
【0060】
特典付与装置30において、第6送信部302は、店舗端末20から特典付与要求を取得すると、その特典付与要求に含まれるワンタイムトークン「T001」及び店舗ID「S001」を含む照会要求を決済管理装置40に送信する(ステップS113)。
【0061】
決済管理装置40において、第7送信部405は、ワンタイムトークン「T001」を含む照会要求を特典付与装置30から取得すると、そのワンタイムトークン「T001」に対応付けて記憶部403(
図12)に記憶されているポイントカード番号「P00001」を特典付与装置30に送信する(ステップS114)。
【0062】
特典付与装置30において、付与処理部303は、上記照会要求に応じて決済管理装置40からポイントカード番号「P00001」を取得すると、そのポイントカード番号「P00001」に対応する特典付与先に対して特典を付与するための処理を行う(ステップS115)。これにより、
図9に例示した特典ユーザID「AU001」及びポイントカード番号「P00001」に対応する特典が更新される。そして、特典付与装置30は、特典付与処理完了通知を店舗端末20に送信する(ステップS116)。
【0063】
以上説明した第2実施形態によれば、ユーザは電子決済を行うためのプログラムを起動する操作を行うだけで、情報処理システム1における電子決済及び特典付与に関する処理が実行される。よって、電子決済及び特典付与に関する処理を行うためのユーザの操作負担を従来よりも軽減することが可能となる。同様に、上記第2実施形態によれば、店舗の従業員による店舗端末20の操作負担も軽減されることになる。
【0064】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態に係るシステム構成及び装置構成は第1,2実施形態と同じであり、その機能及び動作の一部が異なる。
図12は、第3実施形態に係る情報処理システム1の機能構成を例示する図である。これらの各機能については、後の動作説明にて詳述する。
【0065】
次に、
図13を参照して、第2実施形態に係る情報処理システム1の動作について説明する。
図13に示す処理が開始される前に、ユーザは、特典付与装置30が提供する特典付与サービスにユーザ登録し、且つ、決済管理装置40が提供する電子決済サービスにユーザ登録しているものとする。これにより、
図9に例示した情報が特典付与装置30に記憶され、
図4に例示した情報が決済管理装置40に記憶される。
【0066】
ユーザがユーザ端末10を操作して電子決済サービスを実現するプログラムを起動する。これに応じて、ユーザ端末10は、決済管理装置40に対して通信網2経由でワンタイムトークンを要求する(ステップS201)。
【0067】
決済管理装置40の第1送信部4001は、この要求を行ったユーザ端末10を識別し、そのユーザ端末10のユーザの決済ユーザID(ここでは
図4の「XU001」とする)に対応するワンタイムトークン「T001」を生成して、これらを対応付けて記憶する(ステップS202)。
【0068】
次に、決済管理装置40の第2送信部4002は、決済ユーザID「XU001」に対応する特典ユーザID「AU001」及びトークン「T001」を、特典付与装置30に送信する(ステップS203)。
【0069】
特典付与装置30において、記憶部3002は、
図9に例示した記憶内容に基づいて、特典ユーザID「AU001」に対応するポイントカード番号を、特典付与装置30において特典付与先を識別する特典付与先IDとして、上記トークン「T001」に対応付けて記憶する(ステップS204)。このとき、特典ユーザID「AU001」に対応するポイントカード番号のように、これらが複数ある場合、例えばこのうち最も登録日時が新しいポイントカード番号(「P00001」とする)が選択され、特典付与先IDとして記憶される。この結果、特典付与装置30の記憶部3002は、
図11の例示と同様に、ポイントカード番号「P00001」に対応付けて、トークン「T001」を記憶する。この記憶処理が終わったことが第3送信部3001によって決済管理装置40に通知される。
【0070】
そして、決済管理装置40の第1送信部4001は、ステップS202にて生成したワンタイムトークン「T001」を通信網2経由でユーザ端末10に送信する(ステップS205)。
【0071】
ユーザ端末10は、ワンタイムトークンを符号化した2次元コード等を生成して表示する(ステップS206)。ユーザはこのユーザ端末10に表示された2次元コード等を店舗の従業員に見せると、従業員は、店舗端末20の2次元コードリーダに上記2次元コード等を読み取らせる(ステップS207)。店舗端末20は、この2次元コード等を復号してワンタイムトークンを取得する。
【0072】
次に、店舗端末20の第4送信部2001は、取得されたワンタイムトークン「T001」を含む決済要求を、通信網2経由で決済管理装置40に送信する(ステップS208)。
【0073】
決済管理装置40の決済処理部4004は、店舗端末20からの決済要求に応じて、電子決済に関する処理を行う(ステップS209)。つまり、決済処理部404は、決済要求に含まれているワンタイムトークン「T001」に対応する決済ユーザID「XU001」に基づいて電子決済に関する処理を行うことになる。この決済処理が完了すると、決済管理装置40は、決済完了通知を通信網2経由で店舗端末20に通知する(ステップS210)。
【0074】
店舗端末20において、決済管理装置40から通信網2経由で決済完了通知を受け取ると、店舗端末20の第5送信部2002は、ステップS207にて取得されたワンタイムトークン「T001」を含む特典付与要求を、特典付与装置30に送信する(ステップS211)。この特典付与要求には、上記ワンタイムトークン「T001」のほか、店舗ID「S001」、商取引の日時、その決済金額に応じた特典の内容、及びその特典をユーザに付与することを要求する旨等が含まれている。
【0075】
特典付与装置30において、特典付与部3003は、店舗端末20から特典付与要求を取得すると、その特典付与要求に含まれるワンタイムトークン「T001」に対応付けられたポイントカード番号「P00001」(
図11)に対応する特典付与先に対して特典を付与するための処理を行う(ステップS212)。これにより、
図11に例示したポイントカード番号「P00001」に対応する特典が更新される。そして、特典付与装置30は、特典付与処理完了通知を店舗端末20に送信する(ステップS213)。
【0076】
以上説明した第3実施形態によれば、ユーザは電子決済を行うためのプログラムを起動する操作を行うだけで、情報処理システム1における電子決済及び特典付与に関する処理が実行される。よって、電子決済及び特典付与に関する処理を行うためのユーザの操作負担を従来よりも軽減することが可能となる。同様に、上記第2実施形態によれば、店舗の従業員による店舗端末20の操作負担も軽減されることになる。
【0077】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態に限定されない。上述した実施形態を以下のように変形してもよい。また、以下の2つ以上の変形例を組み合わせて実施してもよい。
[変形例1]
第2、3実施形態において、特典付与装置30は、特典ユーザIDに対応するポイントカードID(特典付与先)が複数ある場合に、登録日時が最も新しい特典付与先を選択していた。複数の特典付与先のいずれかを選択する場合に、特典ユーザIDに対応する複数のポイントカードID(特典付与先)のうち、利用頻度が最も多いポイントカードID(特典付与先)を選択するようにしてもよい。この場合、特典付与装置30には、
図9等に例示した記憶内容に加えて、ポイントカードID(特典付与先)を利用日時が記憶される。
【0078】
なお、例えば
図9の例示においては、ポイントカードID毎に特典が記憶されていたが、これに代えて、例えばユーザIDごとに特典が記憶されており、各ユーザが利用するポイントカードのポイントカードIDは、そのユーザIDに対する特典の付与先を意味する情報として記憶されているだけでもよい。つまり、ユーザIDに対応付けて特典が記憶されていてもよい。
【0079】
[変形例2]
ユーザが店舗で商品を購入したのちに、その購入をキャンセルしたい場合がある。この場合、店舗端末20は、従業員によって入力された決済金額の減額を要求する減額要求(決済金額の減額の値と、決済ユーザIDとを含む要求)を決済管理装置40に送信するとともに、決済金額の減額分に応じて特典の減算を要求する特典減算要求(減算する特典の内容と、特典ユーザIDとを含む要求)を特典付与装置30に送信する。決済管理装置40はこの要求に応じて、決済金額を減額する処理を行う。特典付与装置30はこの要求に応じて、記憶している特典を減算する処理を行う。
【0080】
[変形例3]
上記実施形態では、決済管理装置40において決済ユーザID及び特典ユーザIDの対応関係を記憶しておき、決済管理装置40及び特典付与装置30では特典ユーザIDを用いてユーザを指定していたが、この例に限らず、特典付与装置において決済ユーザID及び特典ユーザIDの対応関係を記憶しておき、決済管理装置40及び特典付与装置30では決済ユーザIDを用いてユーザを指定するようにしてもよい。
【0081】
また、上記実施形態では、決済管理装置40においてユーザを識別するためのユーザ識別情報である決済ユーザIDと、特典付与装置30においてユーザを識別するための特典ユーザIDとを用いていた。つまり、同一のユーザに対して、決済ユーザIDと特典ユーザIDとがそれぞれ付与されていた。この例に限らず、本発明においてユーザを識別するためのユーザ識別情報は、決済管理装置40及び特典付与装置30において共通のユーザ識別情報であってもよい。また、決済ユーザIDとして、各端末又は装置間の一連の処理において払い出された、一時的に利用できるセッションIDなどを利用するようにしてもよい。
【0082】
以上のとおり、要するに、決済ユーザIDや特典ユーザIDは、ユーザを識別し得る情報であればどのようなものであってもよい。
【0083】
[変形例4]
なお、店舗端末20は、シンクライアントとして機能するだけであって決済管理装置40や特典付与装置30側が処理を行ってもよいし、店舗端末20が部分的に処理して残りを決済管理装置40や特典付与装置30側が処理してもよい。また、店舗端末20と決済管理装置40又は特典付与装置30の間には、店舗の管理者の本部サーバや決済事業者のスイッチング等を行う中継処理事業者サーバが介在してもよい。
【0084】
[変形例5]
ユーザ端末10において、情報の出力は、実施形態で例示したような2次元コード等の画像表示に限らず、例えば非接触通信や音声を用いた出力であってもよい。この場合、店舗端末20は、非接触通信や音声を介してワンタイムトークンを取得する。
【0085】
[その他の変形例]
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0086】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信制御部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0087】
例えば、本開示の一実施の形態における決済管理装置などは、本開示の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
【0088】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0089】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0090】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0091】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0092】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0093】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0094】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0095】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0096】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0097】
本開示において使用する「第1」、「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0098】
上記の各装置の構成における「部」を、「手段」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0099】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0100】
本開示において、例えば、英語でのa,an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0101】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1,10,100:情報処理システム、2:通信網、10:ユーザ端末、20:店舗端末、30:特典付与装置、3001:プロセッサ、3002:メモリ、3003:ストレージ、3004:通信装置、3005:入力装置、3006:出力装置、40:決済管理装置