(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-06
(45)【発行日】2025-03-14
(54)【発明の名称】巻糸パッケージ包装システム及びその制御方法、制御装置、並びに電子デバイス、記憶媒体、プログラム
(51)【国際特許分類】
B65B 57/00 20060101AFI20250307BHJP
B65B 57/10 20060101ALI20250307BHJP
【FI】
B65B57/00 A
B65B57/10 D
(21)【出願番号】P 2024147434
(22)【出願日】2024-08-29
【審査請求日】2024-08-29
(31)【優先権主張番号】202311225894.X
(32)【優先日】2023-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523443995
【氏名又は名称】チョーチアン ヘンイー ペトロケミカル カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポン ワン
(72)【発明者】
【氏名】イーポー チウ
(72)【発明者】
【氏名】シエンタオ ポン
(72)【発明者】
【氏名】チョンリャン ウー
(72)【発明者】
【氏名】ターコー リー
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第210681425(CN,U)
【文献】特表2022-501745(JP,A)
【文献】特開昭62-039434(JP,A)
【文献】特開平01-009111(JP,A)
【文献】特開昭55-005325(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第115180201(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 25/00
B65B 57/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御デバイスと、複数のスタンドアロンデバイスと、を備える巻糸パッケージ包装システムであって、
制御デバイスは、包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成することと、各スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整することと、に用いられ、
各スタンドアロンデバイスは、前記制御デバイスによって送信された、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスク及びデバイス制御パラメータを受信することと、そのスタンドアロンデバイスの対応する前記デバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する前記包装タスクを実行することと、そのスタンドアロンデバイスの対応する前記包装タスクに対応する作業データを前記制御デバイスに返送することと、
そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータを受信したとき、現在のデバイス制御パラメータと前記最新のデバイス制御パラメータとを比較し、比較結果に基づいて調整が必要なデバイス制御パラメータを決定し、前記最新のデバイス制御パラメータの要求を満たすために前記調整が必要なデバイス制御パラメータを調整することと、に用いられ、
ここで、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装は、前記制御デバイス及び前記複数のスタンドアロンデバイスのうちの少なくとも一部のスタンドアロンデバイスを共用することができる、
巻糸パッケージ包装システム。
【請求項2】
前記複数のスタンドアロンデバイスは、少なくとも、
ロボット、計量デバイス、外観検査デバイス、袋詰めデバイス、パレタイジングデバイス、帯掛デバイス、及びマーキングデバイスを含む、
請求項1に記載の巻糸パッケージ包装システム。
【請求項3】
前記制御デバイスは、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われない場合に、包装すべき目標巻糸パッケージの対応する巻糸パッケージサイズ情報を取得することと、前記巻糸パッケージサイズ情報に基づいて、巻糸パッケージを挿設するためのトレイのサイズを調整することと、にさらに用いられる、
請求項1に記載の巻糸パッケージ包装システム。
【請求項4】
前記制御デバイスは、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われる場合に、各目標タイプの巻糸パッケージの包装の進行に応じて、各目標タイプの巻糸パッケージの包装に対して、各目標タイプの巻糸パッケージとマッチした、包装すべき巻糸パッケージを搬送するための巻糸パッケージ台車とトレイとをスケジューリングすること、にさらに用いられる、
請求項1に記載の巻糸パッケージ包装システム。
【請求項5】
各スタンドアロンデバイスは、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスクを受信したときに、現在の包装タスクが完了したか否かを検出することと、現在の包装タスクが完了していない場合に、現在の包装タスクを実行し続ける一方、現在の包装タスクが完了した後、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータに基づいて、そのスタンドアロンデバイスの対応する前記最新の包装タスクを実行することと、にさらに用いられる、
請求項1に記載の巻糸パッケージ包装システム。
【請求項6】
前記巻糸パッケージ包装システムは、
各スタンドアロンデバイスに接続された再検査デバイスであって、受け取った巻糸パッケージを検査するための再検査デバイスと、
各再検査デバイスに接続された附帯ステーションであって、その接続された再検査デバイスの検出結果に従って、その接続された再検査デバイスから取得された巻糸パッケージを格納するための附帯ステーションと、をさらに備え、
各スタンドアロンデバイスは、現在処理されている巻糸パッケージが同一ロットに属するか否かを検出し、同一ロットに属していない場合に、前記現在処理されているすべての巻糸パッケージを対応する再検査デバイスに搬送し、あるいは目標ロット以外の巻糸パッケージをそのスタンドアロンデバイスの対応する再検査デバイスに搬送することにさらに用いられる、
請求項1に記載の巻糸パッケージ包装システム。
【請求項7】
前記制御デバイスは、スタンドアロンデバイスによって送信された、現在処理されている巻糸パッケージが同じロットに属していないことを示すアラームメッセージを受信したとき、目標ロットの巻糸パッケージが格納されている附帯ステーションの位置を決定し、
前記附帯ステーションの位置から、前記アラームメッセージを送信したスタンドアロンデバイスに対して品質及びロットの要求を満たす巻糸パッケージをスケジューリングすることにさらに用いられる、
請求項
6に記載の巻糸パッケージ包装システム。
【請求項8】
前記制御デバイスは、
第1期間における各スタンドアロンデバイスの履歴作業データを取得することと、
前記包装要求及び各スタンドアロンデバイスの前記履歴作業データを、各スタンドアロンデバイスの包装タスクを予測するための包装タスク生成モデルに入力して、前記包装タスク生成モデルにより出力された第2期間における各スタンドアロンデバイスの包装タスクを取得することであって、前記包装タスク生成モデルは、各スタンドアロンデバイスの履歴作業データサンプル及び包装要求サンプルを用いてトレーニングして得られたものである、ことと、にさらに用いられる、
請求項1に記載の巻糸パッケージ包装システム。
【請求項9】
前記複数のスタンドアロンデバイスは、第1タイプのスタンドアロンデバイス、第2タイプのスタンドアロンデバイス、第3タイプのスタンドアロンデバイス、及び第4タイプのスタンドアロンデバイスを含み、ここで、前記第1タイプのスタンドアロンデバイス、前記第2タイプのスタンドアロンデバイス、前記第3タイプのスタンドアロンデバイス、及び前記第4タイプのスタンドアロンデバイスは、異なる区域に配置され、前記第1タイプのスタンドアロンデバイスは延伸変形糸DTY巻糸パッケージの包装に適したスタンドアロンデバイスであり、前記第2タイプのスタンドアロンデバイスは予備配向糸POY巻糸パッケージの包装に適したスタンドアロンデバイスであり、前記第3タイプのスタンドアロンデバイスは全延伸糸FDY巻糸パッケージの包装に適したスタンドアロンデバイスであり、前記第4タイプのスタンドアロンデバイスはDTY巻糸パッケージ、POY巻糸パッケージ、FDY巻糸パッケージの包装に適したスタンドアロンデバイスであり、前記第4タイプのスタンドアロンデバイスは、前記第1タイプのスタンドアロンデバイス、前記第2タイプのスタンドアロンデバイス及び前記第3タイプのスタンドアロンデバイスにそれぞれ接続可能である、
請求項1に記載の巻糸パッケージ包装システム。
【請求項10】
巻糸パッケージ包装システムの制御方法であって、
包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成し、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスク及びデバイス制御パラメータを送信し、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応する前記デバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する前記包装タスクを実行することと、
各スタンドアロンデバイスから返送された、そのスタンドアロンデバイスの対応する前記包装タスクに対応する作業データを受信することと、
各スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整し、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスク及び最新のデバイス制御パラメータを送信することと、
各スタンドアロンデバイスに第2制御命令を送信することと、
前記第2制御命令に基づいて、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータを受信したとき、現在のデバイス制御パラメータと最新のデバイス制御パラメータとを比較し、比較結果に応じて調整が必要なデバイス制御パラメータを決定し、前記最新のデバイス制御パラメータの要求を満たすために前記調整が必要なデバイス制御パラメータを調整するように、各スタンドアロンデバイスを制御することと、を含み、
ここで、前記巻糸パッケージ包装システムは、請求項1に記載の巻糸パッケージ包装システムを採用する、
巻糸パッケージ包装システムの制御方法。
【請求項11】
前記巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、
異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われない場合に、包装すべき巻糸パッケージの対応する巻糸パッケージサイズ情報を取得することと、
前記巻糸パッケージサイズ情報に基づいて、トレイのサイズを調整することと、をさらに含む、
請求項
10に記載の巻糸パッケージ包装システムの制御方法。
【請求項12】
前記巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、
異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われる場合に、各目標タイプの巻糸パッケージの包装の進行に応じて、各目標タイプの巻糸パッケージの包装に対して、各目標タイプの巻糸パッケージとマッチした、包装すべき巻糸パッケージを搬送するための巻糸パッケージ台車とトレイとをスケジューリングすることをさらに含む、
請求項
10に記載の巻糸パッケージ包装システムの制御方法。
【請求項13】
前記巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、
各スタンドアロンデバイスに第1制御命令を送信することと、
前記第1制御命令に基づいて、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスクを受信したとき、現在の包装タスクが完了したか否かを検出し、現在の包装タスクが完了していない場合に、現在の包装タスクを実行し続ける一方、現在の包装タスクが完了した後、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータに基づいて、そのスタンドアロンデバイスの対応する前記最新の包装タスクを実行するように各スタンドアロンデバイスを制御することと、をさらに含む、
請求項
10に記載の巻糸パッケージ包装システムの制御方法。
【請求項14】
前記巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、
スタンドアロンデバイスによって送信された、現在処理されている巻糸パッケージが同じロットに属していないことを示すアラームメッセージを受信したとき、目標ロットの巻糸パッケージが格納されている附帯ステーションの位置を決定し、前記附帯ステーションの位置から、前記アラームメッセージを送信したスタンドアロンデバイスに対して、品質及びロットの要求を満たす巻糸パッケージをスケジューリングすることをさらに含む、
請求項
10に記載の巻糸パッケージ包装システムの制御方法。
【請求項15】
前記巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、
第1期間における各スタンドアロンデバイスの履歴作業データを取得することと、
前記包装要求及び各スタンドアロンデバイスの前記履歴作業データを、各スタンドアロンデバイスの包装タスクを予測するための包装タスク生成モデルに入力して、前記包装タスク生成モデルにより出力された第2期間における各スタンドアロンデバイスの包装タスクを取得することであって、前記包装タスク生成モデルは、各スタンドアロンデバイスの履歴作業データサンプル及び包装要求サンプルを用いてトレーニングして得られたものである、ことと、をさらに含む、
請求項
10に記載の巻糸パッケージ包装システムの制御方法。
【請求項16】
巻糸パッケージ包装システムの制御装置であって、
包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成するための生成モジュールと、
各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応する前記デバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する前記包装タスクを実行するように、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスク及びデバイス制御パラメータを送信するための送信モジュールと、
各スタンドアロンデバイスから返送された、そのスタンドアロンデバイスの対応する前記包装タスクに対応する作業データを受信するための受信モジュールと、
各スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整し、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスク及び最新のデバイス制御パラメータを送信するように前記送信モジュールに通知するための調整モジュールと、を備え、
ここで、前記巻糸パッケージ包装システムは、請求項1~
9のいずれか1項に記載の 巻糸パッケージ包装システムを採用する、
巻糸パッケージ包装システムの制御装置。
【請求項17】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶され、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項
10から請求項
15のいずれか1項に記載の方法を実行させる、
電子デバイス。
【請求項18】
コンピュータに請求項
10から請求項
15のいずれか1項に記載の方法を実行させる命令を記憶するための非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
コンピュータにおいて、プロセッサにより実行されると、請求項
10から請求項
15のいずれか1項に記載の方法を実現するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、化学繊維のスマート化技術の分野に関し、特に、巻糸パッケージ包装システム及びその制御方法、制御装置並びに電子デバイス、記憶媒体、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
巻糸パッケージ包装のプロセスでは、複数種類の巻糸パッケージを包装する必要がある。統一的な包装パラメータを採用して異なるタイプの巻糸パッケージを包装すると、包装の破損や、包装の失敗などの情況が現れ、巻糸パッケージ包装の品質と効率に影響を及ぼす。異なるタイプの巻糸パッケージに対してスタンドアロンデバイスをカスタマイズすると、巻糸パッケージ包装のコストが高くなる。そのため、巻糸パッケージの包装をいかに効率的に実現するかが早急に解決すべき技術問題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、巻糸パッケージ包装システム及びその制御方法、制御装置並びに電子デバイス、記憶媒体、プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1態様では、本開示は制御デバイスと、複数のスタンドアロンデバイスと、を備える巻糸パッケージ包装システムを提供し、ここで、
制御デバイスは、包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成することと、各スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整することと、に用いられ、
各スタンドアロンデバイスは、制御デバイスによって送信された、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスク及びデバイス制御パラメータを受信することと、そのスタンドアロンデバイスの対応するデバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行することと、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクに対応する作業データを制御デバイスに返送することと、に用いられ、
ここで、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装は、制御デバイス及び複数のスタンドアロンデバイスのうちの少なくとも一部のスタンドアロンデバイスを共用することができる。
【0005】
第2態様では、本開示は巻糸パッケージ包装システムの制御方法を提供し、該方法は、
包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成することと、
各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスク及びデバイス制御パラメータを送信し、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応するデバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行することと、
各スタンドアロンデバイスから返送された、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクに対応する作業データを受信することと、
各スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整し、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスク及び最新のデバイス制御パラメータを送信することと、を含み、
ここで、巻糸パッケージ包装システムは、第1態様に記載の巻糸パッケージ包装システムを採用する。
【0006】
第3態様では、本開示は巻糸パッケージ包装システムの制御装置を提供し、該装置は、
包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイス の包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成するための生成モジュールと、
各スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整するための調整モジュールと、
各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応するデバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行するように、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスク及びデバイス制御パラメータを送信するための送信モジュールと、を備え、
ここで、巻糸パッケージ包装システムは、第1態様に記載の巻糸パッケージ包装システムを採用する。
【0007】
第4態様では、本開示は電子デバイスを提供し、当該デバイスは、
少なくとも1つのプロセッサと、
該少なくとも1つのプロセッサと通信接続されるメモリと、を備え、
該メモリには、該少なくとも1つのプロセッサで実行可能な命令が記憶され、該命令は、該少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法を実行させる。
【0008】
第5態様では、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0009】
第6様態では、プログラムを提供し、該プログラムは、プロセッサにより実行されると、本開示の実施例におけるいずれか1つの方法を実現する。
【0010】
本開示の技術によれば、包装要求に応じて、異なるタイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成し、各スタンドアロンデバイスがそのスタンドアロンデバイスの対応するデバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行し、包装タスクとデバイス制御パラメータの調整に基づいて、異なるタイプの巻糸パッケージのスマート化包装を実現し、巻糸パッケージ包装システムのスマート性及び柔軟性を高めることができ、これによって巻糸パッケージの包装効率を高めることができる。
【0011】
ここに記載された内容は、本開示の実施例のキーポイント又は重要な特徴を記述することを意図せず、また、本開示の範囲を制限することにも用いられないことを理解すべきである。本開示の他の特徴については、下記の明細書を通して理解を促す。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示の各実施例の上記及びその他の特徴、利点、及び態様は、図面に関連して以下の詳細な説明を参照することにより、より明らかになるであろう。図面では、同一または類似の符号は、同一または類似の要素を表す。
【
図1】本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装システムの構成を示す概略図である。
【
図2】本開示の実施例に係るスタンドアロンデバイスの種類を示す概略図である。
【
図3】本開示の実施例に係るスタンドアロンデバイスとその再検査デバイス及び附帯ステーションとの関係を示す概略図である。
【
図4】本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装システムの制御方法の流れを示す概略図である。
【
図5】本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装のフローチャートその一である。
【
図6】本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装のフローチャートその二である。
【
図7】本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装のフローチャートその三である。
【
図8】本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装のフローチャートその四である。
【
図9】本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装のフローチャートその五である。
【
図10】本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装システムの制御装置の構成を示す概略図である。
【
図11】本開示の実施例による巻糸パッケージ包装システムの制御方法を実現するための電子デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本開示の例示的な実施例について図面を参照して説明する。ここでは、本開示の実施例の様々な詳細が理解を容易にするために含まれ、それらは単に例示的であると考えられるべきである。したがって、当業者は、本開示の範囲及び思想から逸脱することなく、本明細書に記載された実施例に様々な変更及び修正を加えることができることを認識すべきである。同様に、以下の説明では、明瞭かつ簡明のために公知の機能及び構造の説明を省略する。
【0014】
本開示の明細書の実施例及び請求の範囲並びに上述の図面における用語「第1」、「第2」及び「第3」等は、特定の順序又は優先順位を記述するために使用する必要なく、類似の対象を区別するためのものである。さらに、用語「含む」及び「有する」並びにそれらの変形は非排他的な包含、例えば、一連のステップ又はユニットの包含を意図している。方法、システム、製品またはデバイスは、明示的に列挙されたステップまたはユニットに限定される必要はなく、明示的に列挙されていない、またはこれらのプロセス、方法、製品またはデバイスに固有の他のステップまたはユニットを含むことができる。
【0015】
関連技術では、市販の巻糸パッケージには様々なタイプが存在し、異なるタイプの巻糸パッケージに対して多くの巻糸パッケージ包装ラインをカスタマイズすると、巻糸パッケージ包装のコストが高くなる。
【0016】
本開示は、上記の問題及び他の潜在的な問題のうちの1つまたは複数を少なくとも部分的に解決するために、巻糸パッケージ包装システム及びその制御方法、制御装置を提案する。包装要求に応じて、異なるタイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成し、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応するデバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行し、包装タスク及びデバイス制御パラメータの調整に基づいて、異なるタイプの巻糸パッケージのスマート化包装を実現し、巻糸パッケージ包装システムのスマート性と柔軟性を高めることができ、これによって巻糸パッケージの包装効率を高め、巻糸パッケージ包装のコストを節約することができる。
【0017】
本開示の実施例は巻糸パッケージ包装システムを提供し、
図1に示すように、該システムは制御デバイス10と複数のスタンドアロンデバイス20とを備え、ここで、
【0018】
制御デバイス10は、包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成することと、各スタンドアロンデバイス20から返送された作業データに基づいて、各スタンドアロンデバイス20の包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整することと、に用いられ、
【0019】
各スタンドアロンデバイス20は、制御デバイス10によって送信された、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスク及びデバイス制御パラメータを受信することと、そのスタンドアロンデバイスの対応するデバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行することと、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクに対応する作業データを制御デバイス10に返送することと、に用いられ、
【0020】
ここで、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装は、該制御デバイス10及び該複数のスタンドアロンデバイス20のうちの少なくとも一部のスタンドアロンデバイス20を共用することができる。
【0021】
図2に示すように、この複数のスタンドアロンデバイスは、ロボット、計量デバイス、外観検査デバイス、袋詰めデバイス、パレタイジングデバイス、帯掛デバイス、及びマーキングデバイス等の多種のデバイスを含むことができる。
【0022】
本開示の実施例では、該ロボットは、巻糸パッケージ台車から巻糸パッケージを取り出してトレイに巻糸パッケージを挿設するためのものであり、ロボットハンドであってもよく、ロボットハンドを有するデバイスであってもよい。
【0023】
本開示の実施例では、該計量デバイスは、巻糸パッケージの重量を計量するためのものである。
【0024】
本開示の実施例では、該外観検査デバイスは、巻糸パッケージの外観検査を行うためのものであり、カメラで構成された検査デバイスであってもよく、カメラで撮影された巻糸パッケージ画像に基づいて巻糸パッケージの破損の有無を判定し、外観検査結果を提供することができる。
【0025】
本開示の実施例では、該袋詰めデバイスは、包装袋を巻糸パッケージの表面に被せるためのものである。
【0026】
本開示の実施例では、該パレタイジングデバイスは、袋詰め後の巻糸パッケージをトレイから取り出し、積み上げてパレタイジングするためのものである。
【0027】
本開示の実施例では、該帯掛デバイスは、パレタイジングされた巻糸パッケージに対して、帯掛処理を行うためのものである。
【0028】
本開示の実施例では、該マーキングデバイスは、パレタイジングが完了した、巻糸パッケージスタック全体の片側に出荷マークを貼り付けるためのものであり、出荷マークには、この巻糸パッケージの生産情報、生産工程、品質検査結果等の情報が含まれている。
【0029】
本開示の実施例では、該制御デバイスは、自動化された制御ロジックを有するデバイスであってもよく、該制御デバイスは、巻糸パッケージ包装ラインを制御するための電子デバイス上に配置されてもよく、該電子デバイスは、包装現場に配置された各スタンドアロンデバイスの作業を制御するために、現場の中央制御室に配置されたサーバまたはコンピュータであってもよい。ここで、本開示は、制御デバイスが存在する電子デバイスのタイプを限定しない。
【0030】
本開示の実施例では、1つの巻糸パッケージ包装ラインは、複数のスタンドアロンデバイスを含み、1つの巻糸パッケージ包装ラインの複数のスタンドアロンデバイスは、同一の種類のデバイスではなく、各スタンドアロンデバイスは、1つの包装ライン内において少なくとも1つある。具体的には、複数のスタンドアロンデバイスは、ロボット、計量デバイス、外観検査デバイス、袋詰めデバイス、パレタイジングデバイス、帯掛デバイス、及びマーキングデバイスを含むことができる。
【0031】
本開示の実施例では、巻糸パッケージ包装ラインは、巻糸パッケージ包装システムの一部として理解することができ、巻糸パッケージ包装ラインは、巻取が完了した巻糸パッケージに対して異なる包装作業を行うための複数のスタンドアロンデバイスを含み、複数のスタンドアロンデバイス間は、トランスファー装置を介して接続され得る。ここで、スタンドアロンデバイスは、巻糸パッケージ包装ライン上の任意のステーションにあるデバイスと理解することができる。このトランスファー装置は、巻糸パッケージ包装ライン上でトレイを移動させるための装置と理解することができる。トランスファー装置の幅は、必要に応じて選択及び調整することができる。
【0032】
いくつかの実施例では、この包装要求は、少なくとも包装される巻糸パッケージの数を含み、また、巻糸パッケージを包装する速度を含むことができる。この包装要求は、巻糸パッケージの生産量、予定入庫時間及び予定出庫時間、急ぎの有無、巻糸パッケージの等級要求等の情報に基づいて生成されることができる。この包装要求は、作業員が手動で入力した包装要求であってもよく、入力された巻糸パッケージの生産量、予定入庫時間、予定出庫時間などの情報に基づいて、包装要求生成モデルが自動的に生成した包装要求であってもよい。
【0033】
いくつかの実施例では、各スタンドアロンデバイスの包装タスクは異なり、例えば、計量デバイスは巻糸パッケージの重量を計量することを担当し、外観検査デバイスは巻糸パッケージの外観を検査することを担当し、袋詰めデバイスは巻糸パッケージの表面に包装袋を被せることを担当する。このスタンドアロンデバイスの包装タスクは、包装が必要な目標巻糸パッケージの数、最初のロットまたは最初の巻糸パッケージの包装が開始される時間、及び最後のロットまたは最後の巻糸パッケージの包装が終了する時間を含むことができる。ここで、包装タスクは、各スタンドアロンデバイスの作業開始時間及び作業終了時間を指すことができる作業開始時間及び作業終了時間をさらに含むことができる。
【0034】
いくつかの実施例では、該デバイス制御パラメータは、スタンドアロンデバイスの包装タスクに対して設定されたデバイス制御パラメータを含むことができる。例えば、該デバイス制御パラメータには、間隔時間、距離などが含まれることができる。
【0035】
いくつかの実施例では、該作業データは、スタンドアロンデバイスの作業状態を表すために使用されることができるデータである。具体的には、該作業データには、「作業中」、「作業準備中」、「作業一時停止中」、「作業に障害が生じている」を表すためのデータや、包装が完了した巻糸パッケージの数、包装が完了していない巻糸パッケージの数などのデータが含まれていてもよい。ここで、該制御デバイスは、第1スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、第1スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整することができ、該制御デバイスはさらに、第1スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、第1スタンドアロンデバイス及び少なくとも1つの第2スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整することができる。ここで、第1スタンドアロンデバイスは、複数のスタンドアロンデバイスのうちのいずれかのスタンドアロンデバイスであり、第2スタンドアロンデバイスは、複数のスタンドアロンデバイスのうちの第1スタンドアロンデバイス以外のいずれかのスタンドアロンデバイスである。
【0036】
いくつかの実施例では、該制御デバイス10はさらに、あるスタンドアロンデバイス20から返送された作業データに基づいて、該スタンドアロンデバイスに障害が発生したと判断した場合に、アラーム情報を出力することに用いられてもよい。このアラーム情報は、スタンドアロンデバイスに障害が発生したことを管理者またはサービス担当者に通知し、スタンドアロンデバイスに対する迅速な修理を容易にすることに役立つ。ここで、このアラーム情報は、該制御デバイスと通信する携帯電話、ノートパソコン、パーソナルコンピュータ等の端末を介して出力することができる。
【0037】
ここで、目標巻糸パッケージの種類には、延伸変形糸(Draw Textured Yarn,DTY)、予備配向糸(Pre-Oriented Yarn,POY)及び全延伸糸(Full Draw Yarn,FDY)があるが、これらに限定されない。
【0038】
いくつかの実施例では、該制御デバイス10は具体的には、包装すべき目標巻糸パッケージの、数量、ロット番号、予定完成時間、急いでいるか否か、品質要求などのデータを含むデータを取得することと、該データに基づいて目標巻糸パッケージの包装要求を取得することと、包装要求に応じて、該目標巻糸パッケージを包装するための複数のスタンドアロンデバイスと、該複数のスタンドアロンデバイスのそれぞれに対応する包装タスクとを決定することと、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスに対応する包装タスクを送信することと、に用いられる。ここで、目標巻糸パッケージは、通常、サイズ、形状等の製品パラメータが同一である同一タイプの巻糸パッケージであることが多い。ここで、目標巻糸パッケージは、異なるタイプの巻糸パッケージであってもよく、異なるタイプの巻糸パッケージの製品パラメータ、例えば、重量、糸密度、色吸収性、捲縮収縮率などが異なる場合がある。
【0039】
いくつかの実施例では、該制御デバイス10は具体的には、包装すべき巻糸パッケージの、数量、ロット番号、予定完成時間、急いでいるか否か、品質要求などのデータを含むデータを取得することと、該データに基づいて目標巻糸パッケージの包装要求を取得することと、包装要求に応じて、該目標巻糸パッケージを包装するための複数のスタンドアロンデバイスを決定し、該複数のスタンドアロンデバイスに該包装要求を送信し、該複数のスタンドアロンデバイスが該包装要求に応じてそれぞれの対応する包装タスクを生成することと、に用いられる。ここで、目標巻糸パッケージは、通常、サイズ、形状等の製品パラメータが同一である同一タイプの巻糸パッケージであることが多い。ここで、目標巻糸パッケージは、異なるタイプの巻糸パッケージであってもよく、異なるタイプの巻糸パッケージの製品パラメータ、例えば、重量、糸密度、色吸収性、捲縮収縮率などが異なる場合がある。
【0040】
いくつかの実施例では、該ロボットは、ロボットハンドを介して目標巻糸パッケージを巻糸パッケージ台車から取り出して、該目標巻糸パッケージを糸載置トレイに挿設する。該ロボットは、ロボットハンドを有するデバイスであってもよい。具体的には、ロボットによる把持力、把持角度、把持数、把持距離等を、目標巻糸パッケージの包装要求に応じて調整することができる。
【0041】
いくつかの実施例では、該計量デバイスは、トレイ上の巻糸パッケージを把持して巻糸パッケージ重量データを得る計量器を内蔵してもよく、巻糸パッケージ重量データを制御デバイスにアップロードする。
【0042】
いくつかの実施例では、該外観検査デバイスは、複数のカメラで構成されてもよい。該カメラは近距離カメラと遠距離カメラとに分けることができる。具体的には、近距離カメラは、目標巻糸パッケージの細部、例えば、軽微な破損の有無、油汚れの有無などを検出するために使用される。遠隔カメラは、目標巻糸パッケージの形状等、目標巻糸パッケージの全体を検出するために使用される。
【0043】
いくつかの実施例では、該袋詰めデバイスは、包装袋を目標巻糸パッケージの表面に被せることに用いられる。ここで、袋詰めデバイスの周波数などのパラメータは、目標巻糸パッケージの包装要求に応じて調整されることができる。
【0044】
いくつかの実施例では、該帯掛デバイスは、パレタイジングされた巻糸パッケージを帯掛処理することに用いられる。ここで、目標巻糸パッケージの大きさに応じて、個々の包装箱内の巻糸パッケージの数を調整することができる。
【0045】
いくつかの実施例では、該マーキングデバイスは、パレタイジングが完了した、巻糸パッケージスタック全体の片側に出荷マークを貼り付けることに用いられる。ここで、出荷マークを貼り付ける位置は、目標巻糸パッケージの包装要求に応じて調整されることができる。
【0046】
いくつかの実施例では、該複数のスタンドアロンデバイスはさらに、ホイスト及び/又はシャトルカーを含むことができる。具体的には、該ホイストは、制御デバイスによって送信された第3制御命令に従って、空の巻糸パッケージ台車を、巻糸パッケージ包装ラインの位置するフロアに搬送することに用いられる。ここで、該第3制御指令は、目標巻糸パッケージの位置情報に基づいて決定されてもよく、該第3制御指令は、ホイストの作業を指示することに用いられる。一例として、巻糸パッケージ包装ラインが1階にあり、空の巻糸パッケージ台車が2階にある場合、ホイストは空の巻糸パッケージ台車を2階から1階に移送することができる。例えば、巻糸パッケージ包装ラインが2階にあり、空の巻糸パッケージ台車が1階にある場合、ホイストは空の巻糸パッケージ台車を1階から2階に移送することができる。該シャトルカーは、制御デバイスから送信された第4制御指令に従って、目標タイプの巻糸パッケージとマッチしたトレイを、巻糸パッケージを包装するための最初のステーションである供給ステーションに搬送することに用いられる。ここで、該第4制御命令は、シャトルカーの作業を指示することに用いられる。
【0047】
本開示の実施例では、該制御デバイス10は、異なる目標タイプの巻糸パッケージが同時に包装されない場合に、包装すべき目標巻糸パッケージの対応する巻糸パッケージサイズ情報を取得することと、該巻糸パッケージサイズ情報に基づいて、巻糸パッケージを挿設するためのトレイのサイズを調整することと、に用いられる。
【0048】
いくつかの実施例では、該目標巻糸パッケージは、巻糸パッケージ包装ラインに乗る予定の巻糸パッケージである。
【0049】
ここで、トレイのサイズは、トレイの現在の半径パラメータ(すなわち、幅パラメータ)及び/または高さパラメータを含む。
【0050】
本開示の実施例では、巻糸パッケージ包装ラインにおいて、トレイは、トレイ本体、調節アセンブリ、及びコントローラを含む。トレイ本体の第1端部は、巻糸パッケージ包装ラインの移送デバイスと協働することに用いられ、トレイ本体の第2端部は、巻糸パッケージが巻かれた巻糸パッケージボビンを挿設することに用いられる。調節アセンブリはトレイ本体に設けられる。コントローラはトレイ本体に設けられ、コントローラは調節アセンブリに接続される。
【0051】
いくつかの実施例では、該トレイ本体は、個別巻糸パッケージを載置するためのビュレット構造体を含む。具体的には、1つのトレイは複数のビュレット構造体を含んでもよく、各ビュレット構造体は1つの巻糸パッケージを載置してもよい。ここで、目標巻糸パッケージのサイズが異なるため、トレイ内のビュレット構造体の距離は調整可能である。
【0052】
本開示の実施例では、スタンドアロンデバイスについてトレイ本体のサイズに関する制限がある場合、これに基づいて、巻糸パッケージが巻かれた巻糸パッケージボビンに対して、目標デバイスが包装作業を行うことができるように、トレイ本体がスタンドアロンデバイスに進入するときにトレイ本体のサイズを調整する必要がある。
【0053】
本開示の実施例では、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われないことは、巻糸パッケージ包装ライン上で、同一時間で1種類の目標タイプの巻糸パッケージのみを処理することを意味すると理解することができる。例えば、DTY巻糸パッケージの包装を第1時間で処理し、POY巻糸パッケージの包装を第2時間で処理し、FDY巻糸パッケージの包装を第3時間で処理する。
【0054】
これにより、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われない場合に、目標 タイプの巻糸パッケージの包装により適合するようにトレイのサイズを自動的に調整することで、包装時にトレイのサイズと目標タイプの巻糸パッケージのサイズとがマッチングしないことによる包装の損傷や包装不良等の事態を回避し、巻糸パッケージ包装の品質及び効率の向上に役立つ。
【0055】
本開示の実施例では、該制御デバイス10は、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われる場合に、各目標タイプの巻糸パッケージ包装の進行に応じて、各目標タイプの巻糸パッケージの包装に対して、各目標タイプの巻糸パッケージとマッチした、包装すべき巻糸パッケージを搬送するための巻糸パッケージ台車とトレイとをスケジューリングすることにさらに用いられる。
【0056】
いくつかの実施例では、該巻糸パッケージ台車は、目標巻糸パッケージを目標スタンドアロンデバイスに輸送または移送することに用いられる。
【0057】
いくつかの実施例では、各タイプの巻糸パッケージの包装工程の全体について、巻糸パッケージ包装ライン上で、複数のスタンドアロンデバイスを通過する必要があり、すなわち、各目標タイプの巻糸パッケージは包装工程の複数の段階を通過する必要があり、各スタンドアロンデバイスはそれぞれ包装工程の一段階に対応しており、例えば、POY巻糸パッケージが通過する必要がある複数のスタンドアロンデバイスは、少なくとも、ロボット、計量デバイス、外観検査デバイス、袋詰めデバイス、パレタイジングデバイス、帯掛デバイス、マーキングデバイスを含み、ここで、ロボットを通過する際は空のトレイに巻糸パッケージを挿設する段階にあり、計量デバイスを通過する際は計量段階にあり、外観検査デバイスを通過する際は外観検査段階にあり、袋詰めデバイスを通過する際は袋詰め段階にあり、パレタイジングデバイスを通過する際はパレタイジング段階にあり、帯掛デバイスを通過する際は帯掛段階にあり、マーキングデバイスを通過する際は出荷マークを印刷し貼り付ける段階にある。該包装の進行は、POY巻糸パッケージが現在位置しているスタンドアロンデバイスの位置(つまり、現在属している段階)と理解することができる。例示的には、目標巻糸パッケージは外観検査デバイスを通過する場合、すなわち、該目標巻糸パッケージの包装の進行は外観検査段階にある。ここで、該目標巻糸パッケージの包装の進行は、リアルタイムで該目標巻糸パッケージの包装の進行を監視するために、制御デバイスにリアルタイムでアップロードすることができ、該制御デバイスはさらに、目標巻糸パッケージの包装の進行に基づいて該目標巻糸パッケージの包装タスクを調整することができる。
【0058】
例えば、ある包装工場区域は4大区域を含み、それぞれ第1区域、第2区域、第3区域及び第4区域と記す。ここで、第1区域には、POY巻糸パッケージを包装するための複数の第1タイプのスタンドアロンデバイスが置かれており、第2区域には、DTY巻糸パッケージを包装するための複数の第2タイプのスタンドアロンデバイスが置かれており、第3区域には、FDY巻糸パッケージを包装するための複数の第3タイプのスタンドアロンデバイスが置かれており、第4区域には、空の巻糸パッケージ台車と空のトレイが置かれている。第4区域における空の巻糸パッケージ台車とトレイとは、第1区域、第2区域及び第3区域の巻糸パッケージ包装に巻糸パッケージ台車とトレイとを供給することができる。例示的には、第1区域における第1ロボットが第1巻糸パッケージ台車上のいくつかの巻糸パッケージを把持したと検出された後、あるいは第1巻糸パッケージ台車上に目標数の巻糸パッケージがまだ把持されていないと検出された場合、新たな第1巻糸パッケージ台車が新たな包装すべき巻糸パッケージを第1区域に向けて搬送するために第1区域に新たな第1巻糸パッケージ台車を割り当て、ここで、第1巻糸パッケージ台車の数は1つであってもよく複数であってもよく、第1巻糸パッケージ台車はPOY巻糸パッケージを載置するために用いられる。同様に、第2区域における第2ロボットが第2巻糸パッケージ台車上のいくつかの巻糸パッケージを把持したと検出された後、あるいは第2巻糸パッケージ台車上に目標数の巻糸パッケージがまだ把持されていないと検出された場合、新たな第2巻糸パッケージ台車が新たな包装すべき巻糸パッケージを第2区域に向けて搬送するために第2区域に新たな第2巻糸パッケージ台車を割り当て、ここで、第2巻糸パッケージ台車の数は1つであってもよく複数であってもよく、第2巻糸パッケージ台車はDTY巻糸パッケージを載置するために用いられる。同様に、第3区域における第3ロボットが第3巻糸パッケージ台車上のいくつかの巻糸パッケージを把持したと検出された後、あるいは第3巻糸パッケージ台車上に目標数の巻糸パッケージがまだ把持されていないと検出された場合、新たな第3巻糸パッケージ台車が新たな包装すべき巻糸パッケージを第3区域に向けて搬送するために第3区域に新たな第3巻糸パッケージ台車を割り当て、ここで、第3巻糸パッケージ台車の数は1つであってもよく複数であってもよく、第3巻糸パッケージ台車はFDY巻糸パッケージを載置するために用いられる。例示的には、第1区域における第1トレイの数が巻糸パッケージの数の要求を満たさないと検出された場合、あるいは第1区域における第1トレイが破損した場合、新たな第1トレイに包装すべき巻糸パッケージを挿設することができるように、新たな第1トレイを第1区域に割り当て、ここで、第1トレイの数は1つであってもよく複数であってもよく、第1トレイは、ロボットが第1トレイの本体上にPOY巻糸パッケージを挿設することに使用される。同様に、第2区域における第2トレイの数が巻糸パッケージの数の要求を満たさないと検出された場合、あるいは第2区域における第2トレイが破損した場合、新たな第2トレイに包装すべき巻糸パッケージを挿設することができるように、新たな第2トレイを第2区域に割り当て、ここで、第2トレイの数は1つであってもよく複数であってもよく、第2トレイは、ロボットが第2トレイの本体上にDTY巻糸パッケージを挿設することに使用される。同様に、第3区域における第3トレイの数が巻糸パッケージの数の要求を満たさないと検出された場合、または第3区域における第3トレイが損傷した場合、新たな第3トレイに包装すべき巻糸パッケージを挿設することができるように、新たな第3トレイを第3区域に割り当て、ここで、第3トレイの数は1つであってもよく複数であってもよく、第3トレイは、ロボットが第3トレイの本体上にFDY巻糸パッケージを挿設することに使用される。
【0059】
また、例えば、ある包装工場区域は2大区域を含み、それぞれ第5区域及び第6区域と記す。ここで、第5区域には、巻糸パッケージを包装するための複数のスタンドアロンデバイスが配置されており、第6区域には、空の巻糸パッケージ台車と空のトレイが置かれており、各タイプの巻糸パッケージの包装に対して巻糸パッケージ台車とトレイを供給することができる。例示的には、第5区域に位置するスタンドアロンデバイスは、POY巻糸パッケージ及びFDY巻糸パッケージを同時に包装することができ、ロボットは、第1数のPOY巻糸パッケージと第2数のFDY巻糸パッケージを同時に把持し、POY巻糸パッケージをPOY巻糸パッケージに適した第5トレイに挿設し、FDY巻糸パッケージをFDY巻糸パッケージに適した第6トレイに挿設する。第5区域における第5トレイまたは第6トレイの数がトレイの数の要求を満たさない場合、または第5トレイまたは第6トレイが破損していると検出された場合、新たな第5トレイまたは第6トレイが包装すべき巻糸パッケージを挿設することができるように、新たな第5トレイまたは第6トレイを第5区域に割り当て、ここで、第5トレイの数は1つであってもよく複数であってもよく、第5トレイは、ロボットが第5トレイの本体上にPOY巻糸パッケージを挿設するために供給することに使用される。第6トレイの数は、1つであってもよく複数であってもよく、第6トレイは、ロボットが第6トレイの本体上にFDY巻糸パッケージを挿設するために供給することに使用される。例示的には、第5区域に位置するスタンドアロンデバイスはPOY巻糸パッケージ及びFDY巻糸パッケージを同時に包装することができ、ロボットは、第1数のPOY巻糸パッケージと第2数のFDY巻糸パッケージとを同時に把持し、POY巻糸パッケージをPOY巻糸パッケージに適したトレイに挿設し、FDY巻糸パッケージをFDY巻糸パッケージに適したトレイに挿設する、第5区域における第5トレイの数が巻糸パッケージの数の要求を満たしていないと検出された場合、あるいは、第5トレイまたは第6トレイが破損した場合、新たな第5トレイまたは第6トレイが包装すべき巻糸パッケージを挿設することができるように、第5区域に新たな第5トレイまたは第6トレイを割り当て、ここで、第5トレイの数は1であってもよく複数であってもよく、第5トレイは、ロボットが第5トレイの本体上にPOY巻糸パッケージを挿設することに使用される。第6トレイの数は、1つであってもよく複数であってもよく、第6トレイは、ロボットが第6トレイの本体上にFDY巻糸パッケージを挿設することに使用される。例示的には、第5区域における第5ロボットが第5巻糸パッケージ台車上のいくつかのPOY巻糸パッケージを把持したと検出された後、あるいは第5巻糸パッケージ台車上に目標数の巻糸パッケージがまだ把持されていないと検出された場合、新たな第5巻糸パッケージ台車が第5区域に向けて包装すべき新たなPOY巻糸パッケージを搬送するために第5区域に新たな第5巻糸パッケージ台車を割り当て、ここで、第5巻糸パッケージ台車の数は1つであってもよくまたは複数であってもよく、第5巻糸パッケージ台車はPOY巻糸パッケージを載置することに使用される。第5区域における第5ロボットが第6巻糸パッケージ台車上のいくつかのFDY巻糸パッケージを把持したと検出された後、あるいは第6巻糸パッケージ台車上に目標数の巻糸パッケージがまだ把持されていないと検出された場合、新たな第6巻糸パッケージ台車が第5区域に向けて包装すべき新たなFDY巻糸パッケージを搬送するために第5区域に新たな第6巻糸パッケージ台車を割り当て、ここで、第6巻糸パッケージ台車の数は1つであってもよく複数であってもよく、第6巻糸パッケージ台車はFDY巻糸パッケージを載置することに使用される。ここで、第5巻糸パッケージ台車と第6巻糸パッケージ台車との間の距離は、第5ロボットが第5巻糸パッケージ台車上のPOY巻糸パッケージと第6巻糸パッケージ台車上のFDY巻糸パッケージとを同時に把持できるように予め設定された距離である。このように、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われる場合に、各目標タイプの巻糸パッケージの包装の進行に応じて、各目標タイプの巻糸パッケージに、巻糸パッケージ台車及び各目標タイプの巻糸パッケージとマッチしたトレイを割り当ててスケジューリングすることが可能となり、異なるタイプの巻糸パッケージを同時に包装する要求を実現することができ、巻糸パッケージ包装のスマート化に役立つとともに、巻糸パッケージ包装の品質及び効率の向上に役立つことができる。
【0060】
本開示の実施例では、各スタンドアロンデバイス20は、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスクを受信したときに、現在の包装タスクが完了したか否かを検出することと、現在の包装タスクが完了していない場合に、現在の包装タスクを実行し続ける一方、現在の包装タスクが完了した後、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータに基づいて、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスクを実行することと、にさらに用いられる。
【0061】
例示的には、計量デバイスの包装タスクは、ロット番号001の巻糸パッケージを計量することであり、計量工程では、ロット番号002の巻糸パッケージの計量を行う新たな包装タスクを受信し、計量デバイスがロット番号001の巻糸パッケージの計量を完了した場合、ロット番号002の巻糸パッケージの計量を実行する一方、計量デバイスがロット番号001の巻糸パッケージの計量が開始されているがまだ完了していない場合に、ロット番号001の巻糸パッケージの計量を先に行い、ロット番号001の巻糸パッケージの計量が完了した後にロット番号002の巻糸パッケージの計量を行う。
【0062】
このようにして、現在の包装タスクが完了していない場合に、まだ完了していない現在の包装タスクを実行し続ける一方、現在の包装タスクが完了した後、対応する最新のデバイス制御パラメータに基づいて、対応する最新の包装タスクを実行することにより、元の包装タスクの円滑な進行を保証するとともに、元の包装タスクが完了しないまま新たな包装タスクが実行されることによる包装の混乱を回避することができる。
【0063】
本開示の実施例では、各スタンドアロンデバイス20は、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータを受信したとき、現在のデバイス制御パラメータと最新のデバイス制御パラメータとを比較し、比較結果に基づいて調整が必要なデバイス制御パラメータを決定し、最新のデバイス制御パラメータの要求を満たすために調整が必要なデバイス制御パラメータを調整することにさらに用いられる。
【0064】
ここで、デバイス制御パラメータは、スタンドアロンデバイスの目標デバイス制御パラメータ、または現在のデバイス制御パラメータに対するデバイス制御パラメータ調整量を含むことができる。
【0065】
いくつかの実施例では、各スタンドアロンデバイスは、制御デバイスが目標デバイス制御パラメータのような最新のデバイス制御パラメータを生成するために、現在のデバイス制御パラメータを制御デバイスに周期的にアップロードすることができる。
【0066】
いくつかの実施例では、各スタンドアロンデバイスは、報告命令を受信すると、現在のデバイス制御パラメータに対するデバイス制御パラメータ調整量などの最新のデバイス制御パラメータを生成するために、現在のデバイス制御パラメータを制御デバイスにアップロードすることができる。
【0067】
いくつかの実施例では、各スタンドアロンデバイスが、目標デバイス制御パラメータのような最新のデバイス制御パラメータを受信すると、スタンドアロンデバイスは、現在のデバイス制御パラメータに基づいて、現在のデバイス制御パラメータに対するデバイス制御パラメータ調整量を決定し、さらに、デバイス制御パラメータ調整量に基づいて調整を行うことができる。
【0068】
いくつかの実施例では、各スタンドアロンデバイスが、現在のデバイス制御パラメータに対するデバイス制御パラメータ調整量などの最新のデバイス制御パラメータを受信すると、スタンドアロンデバイスは、デバイス制御パラメータ調整量に基づいて調整を行うことができる。
【0069】
いくつかの実施例では、外観検査デバイスは、「近距離カメラの巻糸パッケージトレイからの高さは5cmであり、近距離カメラと遠距離カメラとの距離は10cmであり、遠距離カメラの巻糸パッケージトレイからの高さは15cmである」旨の最新のデバイス制御パラメータを受信し、外観検査デバイスは現在のデバイス制御パラメータを取得して、該現在のデバイス制御パラメータは「近距離カメラの巻糸パッケージトレイからの高さは3cmであり、近距離カメラと遠距離カメラとの距離は13cmであり、遠距離カメラの巻糸パッケージトレイからの高さは15cmである」旨である。最新のデバイス制御パラメータと現在のデバイス制御パラメータとを比較して、「近距離カメラの巻糸パッケージトレイからの高さの調整量は2cmであり、近距離カメラと遠距離カメラとの距離の調整量は3cmである」旨の、調整が必要なデバイス制御パラメータが得られ、この調整が必要なデバイス制御パラメータに従って外観検査デバイスを調整する。
【0070】
このように、現在のデバイス制御パラメータと最新のデバイス制御パラメータとを比較し、比較結果に基づいて調整が必要なデバイス制御パラメータを決定し、必要なデバイス制御パラメータを調整することにより、スタンドアロンデバイスは最新のデバイス制御パラメータの要求を迅速かつ正確に満たすことができ、巻糸パッケージ包装の効率向上に役立つことができる。
【0071】
本開示の実施例では、
図3に示すように、巻糸パッケージ包装システムは、各スタンドアロンデバイスに接続された再検査デバイス30であって、受け取った巻糸パッケージを検査するための再検査デバイス30と、各再検査デバイスに接続された附帯ステーション40であって、検出結果に従って、その接続された再検査デバイスから取得された巻糸パッケージを格納するための附帯ステーション40と、をさらに備え、各スタンドアロンデバイス20は、現在処理されている巻糸パッケージが同一ロットに属するか否かを検出し、同一ロットに属していない場合に、現在処理されているすべての巻糸パッケージを対応する再検査デバイスに搬送し、あるいは目標ロット以外の巻糸パッケージを対応する再検査デバイスに搬送することにさらに用いられる。
【0072】
いくつかの実施例では、該再検査デバイス30は、各スタンドアロンデバイスの側方に配置されてもよい。例えば、Aスタンドアロンデバイスの次のスタンドアロンデバイスはBスタンドアロンデバイスであり、Aスタンドアロンデバイスはa再検査デバイスと接続され、Bスタンドアロンデバイスはb再検査デバイスと接続され、a再検査デバイスはb再検査デバイスとは接続関係がない。実際の応用では、コストを節約するために、重要なスタンドアロンデバイスのみに再検査デバイスを設定することができ、例えば、計量デバイス、外観検査デバイスに、対応する再検査デバイスを設定する。
【0073】
いくつかの実施例では、該再検査デバイスは、受け取った又は送り出した巻糸パッケージを検査することに使用される。この再検査デバイスは通常、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせを採用し、該ソフトウェア部分は、再検査の要求に応じて画像処理モジュール、画像認識モジュール等を配備することができ、該ハードウェア部分は、再検査の要求に応じて1つまたは複数のカメラを設置することができ、さらに1つまたは複数の異なる種類のセンサを設置することができる。
【0074】
いくつかの実施例では、検出結果が異常である巻糸パッケージを、該再検査デバイスによって再検査し、巻糸パッケージの損傷または破損が再検査デバイスによって検出された場合に、その巻糸パッケージを廃棄製品倉庫に輸送される。ここで、あらかじめ設定された時間の後に、不合格の巻糸パッケージを他のスタンドアロンデバイスや廃棄製品倉庫に輸送することができ、この不合格の巻糸パッケージを輸送することができ、巻糸パッケージ包装の効率を高めることができ、その後の進行に影響を及ぼすことがなく、不合格の巻糸パッケージを検出すると、不合格の巻糸パッケージを直接に他のスタンドアロンデバイスまたは廃棄製品倉庫に輸送することもでき、不合格の巻糸パッケージを適時に他の位置に輸送することができる。
【0075】
いくつかの実施例では、再検査デバイスは、目標ロット以外の巻糸パッケージを受け取ると、受け取った巻糸パッケージに対してロットの検査をし、目標ロットに属さない場合、巻糸パッケージの品質を検査し、検査に合格した場合、制御デバイスがそれをスケジューリングすることができるために、再検査デバイスに接続された附帯ステーションにこの巻糸パッケージを格納する。
【0076】
このように、再検査デバイスによる再検査を行うことにより、巻糸パッケージ包装の正確性を向上させることができるとともに、品質が合格した非目標ロットの巻糸パッケージを有効に利用することができる。
【0077】
本開示の実施例では、該制御デバイスは、スタンドアロンデバイスによって送信された、現在処理されている巻糸パッケージが同じロットに属していないことを示すアラームメッセージを受信したとき、目標ロットの巻糸パッケージが格納されている附帯ステーションの位置を決定し、附帯ステーションの位置から、アラームメッセージを送信したスタンドアロンデバイスに対して品質及びロットの要求を満たす巻糸パッケージをスケジューリングすることにさらに用いられる。
【0078】
いくつかの実施例では、該スタンドアロンデバイスは、現在の巻糸パッケージが処理される巻糸パッケージと同じロットに属していないことを検出するか、または現在の巻糸パッケージが目標巻糸パッケージに属していないことを検出すると、制御デバイスにアラームメッセージを送信する。ここで、該アラームメッセージには、少なくともスタンドアロンデバイスの位置情報が含まれており、該アラームメッセージには、スタンドアロンデバイスの機種、要求に満たさない巻糸パッケージの巻糸パッケージ情報等も含まれてもよい。
【0079】
いくつかの実施例では、スタンドアロンデバイスは、現在処理されている巻糸パッケージが同一ロットの巻糸パッケージに属するかどうかを検出し、同一ロットの巻糸パッケージに属していない場合、非目標ロットの巻糸パッケージを該スタンドアロンデバイスに接続された附帯ステーションに搬送する。
【0080】
このように、制御デバイスに適時にアラーム情報を送信することによって、制御デバイスは巻糸パッケージ包装ライン全体に対する統一的な計画と制御を行い、これによって巻糸パッケージ包装の速度を高めることに役立つ。
【0081】
本開示の実施例では、該制御デバイス10は、第1期間における各スタンドアロンデバイスの履歴作業データを取得することと、包装要求及び各スタンドアロンデバイスの履歴作業データを、各スタンドアロンデバイスの包装タスクを予測するための包装タスク生成モデルに入力して、包装タスク生成モデルにより出力された第2期間における各スタンドアロンデバイスの包装タスクを取得することと、にさらに用いられ、ここで、包装タスク生成モデルは、各スタンドアロンデバイスの履歴作業データサンプル及び包装要求サンプルを用いてトレーニングして得られたものである。
【0082】
いくつかの実施例では、該履歴作業データは、第1期間内に各スタンドアロンデバイスによって処理された巻糸パッケージの数、巻糸パッケージの処理にかかった時間などを含むことができる。ここで、該履歴作業データは、自動的に生成することができ、制御デバイスからの取得要求を受けたときに、制御デバイスにアップロードすることができ、あるいは、該履歴作業データを能動的に制御デバイスにアップロードすることができる。
【0083】
本開示の実施例では、第1期間は過去の時間であり、第2期間は将来の時間である。本開示の実施例では、履歴作業データサンプル及び包装要求サンプルの取得方法は限定されない。
【0084】
いくつかの実施例では、該包装タスク生成モデルのトレーニングプロセスは、包装要求サンプル及び各スタンドアロンデバイスの一定期間における履歴作業データサンプルである、トレーニングデータを取得することと、該トレーニングデータに基づいてトレーニング対象モデルをトレーニングして、包装タスク生成モデルを得ることと、を含んでもよい。該包装タスク生成モデルは、一定期間における各スタンドアロンデバイスの包装タスクを生成することに使用される。
【0085】
このように、各スタンドアロンデバイスの包装タスクを自動的に生成することができ、各スタンドアロンデバイスの包装処理に根拠を提供し、巻糸パッケージ包装のスマート化を実現することに役立ち、巻糸パッケージ包装の柔軟性を高め、これによって巻糸パッケージ包装の効率を高める。
【0086】
本開示の実施例では、複数のスタンドアロンデバイスは、第1タイプのスタンドアロンデバイス、第2タイプのスタンドアロンデバイス、第3タイプのスタンドアロンデバイス、及び第4タイプのスタンドアロンデバイスを含むことができ、ここで、第1タイプのスタンドアロンデバイス、第2タイプのスタンドアロンデバイス、第3タイプのスタンドアロンデバイス、及び第4タイプのスタンドアロンデバイスは、異なる区域に配置され、ここで、第1タイプのスタンドアロンデバイスはPOY巻糸パッケージの包装に適したスタンドアロンデバイスであり、第2タイプのスタンドアロンデバイスはDTY巻糸パッケージの包装に適したスタンドアロンデバイスであり、第3タイプのスタンドアロンデバイスはFDY巻糸パッケージの包装に適したスタンドアロンデバイスであり、第4タイプのスタンドアロンデバイスはDTY巻糸パッケージ、POY巻糸パッケージ及びFDY巻糸パッケージの包装に適したスタンドアロンデバイスであり、例えばDTY巻糸パッケージ、POY巻糸パッケージ及びFDY巻糸パッケージのいずれの包装に適した搬送デバイス、入庫フォークリフト、出庫フォークリフトなどである。制御デバイスは工場区域内の複数タイプのスタンドアロンデバイスを同時に制御することができ、すなわち制御デバイスAは第1タイプのスタンドアロンデバイス、第2タイプのスタンドアロンデバイス、第3タイプのスタンドアロンデバイス及び第4タイプのスタンドアロンデバイスを同時に制御することができる。また、1つの制御デバイスが、複数の同種スタンドアロンデバイスを同時に制御することも可能であり、すなわち、制御デバイスBは、第1タイプのスタンドアロンデバイスa1~ax、第2タイプのスタンドアロンデバイスb1~by、第3タイプのスタンドアロンデバイスc1~cz、第4種スタンドアロンデバイスd1~dkを同時に制御することも可能である。上述した3タイプのスタンドアロンデバイスはいずれも異なる区域に配置され、例えば、第1タイプのスタンドアロンデバイスは第1区域に配置され、第2タイプのスタンドアロンデバイスは第2区域に配置され、第3タイプのスタンドアロンデバイスは第3区域に配置され、第4タイプのスタンドアロンデバイスは第4区域に配置される。該第1区域、第2区域及び第3区域を分離し、第4タイプのスタンドアロンデバイスを第1区域、第2区域及び第3区域に共用させることにより、制御デバイスの制御能力を十分に利用し、異なるタイプの巻糸パッケージの包装コストを節約することができ、また、異なるタイプの巻糸パッケージの混同を有効に回避することができる。
【0087】
いくつかの実施例では、異なる目標タイプの巻糸パッケージがスタンドアロンデバイスを共用していない場合に、各目標タイプの巻糸パッケージの包装の進行に応じて、各目標タイプの巻糸パッケージに巻糸パッケージ台車を割り当ててスケジューリングする。該巻糸パッケージ台車は、共用されてもよく、すなわち、第1区域、第2区域及び第3区域のそれぞれにおいて異なるタイプの巻糸パッケージを搬送することができる。
【0088】
本開示の実施例は、巻糸パッケージ包装システムの制御方法を提供し、
図4は、本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装システムの制御方法の流れを示す概略図であり、該巻糸パッケージ包装システムの制御方法は巻糸パッケージ包装システムの制御装置に適用可能である。該巻糸パッケージ包装システムの制御装置は、電子デバイスに配置される。この電子デバイスは、固定デバイス及び/またはモバイルデバイスを含むが、これらに限定されない。例えば、固定デバイスはサーバを含むが、これらに限定されるものではなく、サーバはクラウドサーバまたは通常のサーバであってもよい。例えば、モバイルデバイスには、携帯電話、タブレットなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。いくつかの可能な実施形態では、該巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、メモリに格納されたコンピュータ可読命令をプロセッサが呼び出すことによって実施され得る。
図4に示すように、巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、以下を含む。
【0089】
S401において、包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成する。
【0090】
S402において、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスク及びデバイス制御パラメータを送信し、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応するデバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行する。
【0091】
S403において、各スタンドアロンデバイスから返送された、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクに対応する作業データを受信する。
【0092】
S404において、各スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整する。
【0093】
S404で各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整した後、S402を実行して、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスク及び最新のデバイス制御パラメータを送信する。
【0094】
ここで、巻糸パッケージ包装システムは、上記のいずれかの実施例に記載の巻糸パッケージ包装システムを採用する。
【0095】
いくつかの実施例では、該包装要求は、巻糸パッケージのタイプに応じて生成された包装要求であってもよい。具体的には、異なるタイプの巻糸パッケージのサイズ、重量、不良率等は異なる可能性があるため、各タイプの巻糸パッケージに対して個別の包装要求を生成する必要がある。
【0096】
いくつかの実施例では、目標巻糸パッケージのタイプは、DTY、POY、及びFDYのうちの少なくとも1つを含む。
【0097】
いくつかの実施例では、制御デバイスは、作業者によって電子デバイスの制御パネル上で直接入力した包装要求を受信することができ、また、作業者によって端末を介して入力した包装要求を受信することもできる。また、制御デバイスは、包装要求生成モデルに基づいて、包装要求を自動的に生成することができ、例えば、包装要求生成モデルが、入力された巻糸パッケージ生産量、予定入庫時間、予定出庫時間などの情報に基づいて包装要求を自動的に生成する。該包装要求は、テキスト記述によって具現化されてもよく、パッケージパラメータによって具現化されてもよい。本開示の実施例では、包装要求生成モデルを得るために具体的にどのようにトレーニングするかを限定しない。
【0098】
図5は巻糸パッケージ包装のフローチャートその一を示しており、
図5に示すように、該フローは以下を含むことができる。
【0099】
S501において、制御デバイスと各スタンドアロンデバイスとの間の通信が正常であるか否かを判断し、正常である場合にS502を実行する一方、正常でない場合に、このS501を再実行する。
【0100】
ここで、制御デバイスは各スタンドアロンデバイスのプログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller,PLC)と通信可能である。ここで、PLCはマイクロプロセッサを備えた自動化制御のためのデジタル演算コントローラであり、制御命令を随時メモリにロードして格納し実行することができる。各スタンドアロンデバイスは1つのPLCを使用することができ、異なるスタンドアロンデバイスはPLC上の異なるインターフェースに対応している。各スタンドアロンデバイスは、それぞれ1つのPLCに対応することもできる。
【0101】
S502において、制御デバイスが起動して稼働を開始する。
【0102】
S503において、当日の包装タスクが自動生成されたか否かを判断し、そうである場合に、S504を実行する一方、そうでない場合に、S505に進む、
【0103】
S504において、制御デバイスが各ロット番号ライブラリに基づいて当日の包装タスクを計算し、その後S506を実行する。ここで、このS504において包装タスク生成モデルを用いて当日の包装タスクを得ることができる。
【0104】
S505において、クライアントが包装タスクを発行し、その後S506に進む。
【0105】
S506において、包装タスクをデータベースに格納し、その後S507へ進む。
【0106】
S507において、巻糸パッケージ台車を包装ラインに乗せる。
【0107】
図6は巻糸パッケージ包装のフローチャートその二を示しており、
図6に示すように、該フローは以下を含むことができる。
【0108】
S601において、個別巻糸パッケージシステムが包装ライン上で稼働しているか否かを判断し、そうである場合に、S603を実行する一方、そうでない場合に、S602に進む。
【0109】
S602において、巻糸パッケージ台車が包装ラインに乗る前に、クライアントを介して巻糸パッケージ台車の情報を入力する。
【0110】
ここで、巻糸パッケージ台車情報はロット番号、ドッフィング回数、巻糸パッケージ台車の両面のすべての位置に巻糸パッケージの有無などの情報を含む。
【0111】
S603において、コードリーダーが巻糸パッケージ台車のバーコードを取得してPLCに送信する。
【0112】
S604において、制御デバイスが巻糸パッケージ台車のロット番号を取得する。
【0113】
ここで、制御デバイスは巻糸パッケージ台車のバーコードを取得し、この巻糸パッケージ台車のバーコードに基づいて個別巻糸パッケージシステムに対して問い合わせ請求を開始し、巻糸パッケージ台車によるロット番号、巻糸パッケージ台車の両面のすべての位置に巻糸パッケージの有無、巻糸パッケージの詳細情報などを取得する。
【0114】
S605において、包装タスクにおける包装ラインに乗せる巻糸パッケージ台車のロット番号が包装ライン上の包装タスクにおけるロット番号とは同じであるか否かを検証し、そうである場合に、S606を実行する一方、そうでない場合に、S607に進む。
【0115】
S606において、巻糸パッケージ台車が検証に合格した場合に、包装ラインに乗せることを許可し、その後S608を実行する。
【0116】
S607において、巻糸パッケージ台車が検証に失敗した場合に、包装ラインに乗せることを却下し、その後、S613を実行する。
【0117】
S608において、制御デバイスが巻糸パッケージ台車情報をデータベースに格納する。
【0118】
S609において、制御デバイスがロット変更の可否を判断し、そうである場合に、S611を実行する一方、そうでない場合に、S610に進む。
【0119】
S610において、制御デバイスが巻糸パッケージ台車の第1面と第2面における把持する必要のある位置をPLCに送信し、その後S614を実行する。
【0120】
S611において、現在のロット番号に関する包装タスクにおける最後の巻糸パッケージ台車を包装ラインに乗せた場合に、制御デバイスが包装タスクの残量、包装ライン上の巻糸パッケージの数量に基づいて積み上げるためにさらに把持する必要のある巻糸パッケージの数量を計算し、その後S612を実行する。
【0121】
S612において、制御デバイスが最後の把持する必要のある位置、数量をPLCに送信し、その後S614を実行する。
【0122】
S613において、巻糸パッケージ台車を包装ラインから下ろす。
【0123】
S614において、巻糸パッケージ台車が回転台に到着する。
【0124】
図7は巻糸パッケージ包装のフローチャートその三を示しており、
図7に示すように、該フローは以下を含むことができる。
【0125】
S701において、巻糸パッケージ台車が回転台に到着する。
【0126】
S702において、すべての糸載置トレイが設置され、すべての無線周波数識別(Radio Frequency Identification,RFID)番号が読み取られたか否かを判断し、そうである場合に、S703に進む一方、そうでない場合に、S702に進む。
【0127】
ここで、糸載置トレイは、小トレイと呼ばれることもある。
【0128】
S703において、ロボットが把持し、PLCによってグリッパの各把持シリンダの動作を制御する。
【0129】
ここで、PLCは、巻糸パッケージ台車上の、巻糸パッケージの存在する位置に向けてシリンダが動作し、巻糸パッケージ台車上の、巻糸パッケージの存在しない位置に向けてシリンダが動作しないように、各把持シリンダの動作を制御する。
【0130】
S704において、ロボットが巻糸パッケージを置くことに成功した。
【0131】
S705において、該巻糸パッケージ台車上のすべての巻糸パッケージが把持されたか否かを判断し、そうである場合に、S706に進む一方、そうでない場合に、S705に進む。
【0132】
S706において、PLCが巻糸パッケージと糸載置トレイとを結びつける。
【0133】
S707において、制御デバイスがPLCから巻糸パッケージと糸載置トレイとの結びつけられた関係を取得し、データベースに記録する。
【0134】
図8は巻糸パッケージ包装のフローチャートその四を示しており、
図8に示すように、該フローは以下を含むことができる。
【0135】
S801において、計量器が個別巻糸パッケージの重量を計量し、計量データをPLCに送る。
【0136】
S802において、制御デバイスがPLCから計量データを取得し、糸載置トレイの番号に基づいて対応する巻糸パッケージの計量データをデータベースに記録する。
【0137】
S803において、外観検査デバイスがすべての巻糸パッケージの外観検査結果を中間テーブルに書き込む。
【0138】
S804において、外観検査デバイスが等級ダウン・除去にする必要のある糸巻糸パッケージをPLCに書き込む。ここで、等級ダウン・除去とは外観欠陥のため巻糸パッケージの等級を下げる必要があり、当該ロットの巻糸パッケージから除去する必要があることを意味する。
【0139】
S805において、等級ダウン・除去の要否を判断し、そうである場合に、S806に進む一方、そうでない場合に、S814に進む。
【0140】
S806において、リターンパスに進入する。
【0141】
S807において、手動再検査または再検査デバイスによる再検査を行う。
【0142】
S808において、等級ダウンを確定するか否かを判断し、そうである場合に、S813に進む一方、そうでない場合に、S809に進む。
【0143】
S809において、クライアントが通過許可命令を発行する。
【0144】
ここで、該通過許可命令とは、該巻糸パッケージの通過を許可し、すなわち、該巻糸パッケージに対して等級ダウン・除去処理を行わないことを示すために用いられる。
【0145】
S810において、PLCが該通過許可命令に基づいて、対応する糸載置トレイと結びつけられた巻糸パッケージの等級を元の等級に修正する。
【0146】
S811において、制御デバイスがPLCから情報を取得し、外観検査デバイスにより書き込まれた中間テーブルにおける対応する巻糸パッケージの等級を修正する。
【0147】
S812において、糸載置トレイがメインラインにリターンして、その後S814に進む。
【0148】
S813において、手動であるいは除去机構によって巻糸パッケージを包装ライン近傍の等級ダウン用巻糸パッケージ台車に運び、その後S812に戻る。
【0149】
S814において、空の糸載置トレイの有無を判断し、そうである場合に、S815に進む一方、そうでない場合に、S818に進む。
【0150】
S815において、PLCが空のトレイを削除するよう除去機構を制御する。
【0151】
S816において、PLCが空の糸載置トレイ有り信号に基づいて等級ダウン信号を確認して制御デバイスに送信する。
【0152】
S817において、制御デバイスが該トレイと結びつけられた巻糸パッケージの等級ダウンを確認し、外観検査デバイスにより書き込まれた中間テーブルを操作しない。
【0153】
S818において、PLCがロット変更作業を実行する必要があるか否かを判断し、そうである場合に、S819に進む一方、そうでない場合に、S823に進む。
【0154】
S819において、回転台上の糸載置トレイ上の糸巻糸パッケージを載置すべき位置と袋詰め前の空トレイ検出区間との間に糸巻糸パッケージがないか否かを判断し、そうである場合に、S820に進む一方、そうでない場合に、S819を実行し続ける。
【0155】
S820において、PLCが再把持請求要否を制御デバイスに送信する。
【0156】
S821において、制御デバイスがPLCに把持タスクを送信するか否かを判断し、そうである場合に、S824に進む一方、そうでない場合に、S822に進む。
【0157】
ここで、把持タスクは、把持位置、把持数等を含むことができる。
【0158】
S822において、巻糸パッケージ台車を包装ラインから下ろし、その後S823に進む。
【0159】
S823において、袋をかぶせる。
【0160】
S824において、制御デバイスがロット変更をするか否かを判断する。
【0161】
図9は巻糸パッケージ包装のフローチャートその五を示しており、
図9に示すように、該フローは以下を含むことができる。
【0162】
S901において、空のトレイを計量し、計量データをPLCに書き込む。
【0163】
S902において、制御デバイスがPLCからトレイ重量データを取得し、データベースにおける対応テーブルに記録する。
【0164】
S903において、空のトレイが木制トレイである場合に、制御デバイスがシリアル番号を生成する。
【0165】
S904において、空のトレイが共用トレイである場合に、RFIDリーダライタがタグ番号を読み取ってPLCに書き込む。
【0166】
S905において、制御デバイスがPLCから共用トレイ番号を取得する。
【0167】
S906において、制御デバイスがトレイ番号を対応するパレタイジングテーブルに書き込む。
【0168】
S907において、PLCがトレイをパレタイジング位置に搬送する。
【0169】
S908において、PLCがパレタイジングの層数に基づいて巻糸パッケージと発泡板を把持するようロボットコントローラに動作指令を発行する。
【0170】
S909において、把持が完了したか否かを判断し、そうである場合に、S910に進む一方、そうでない場合に、S909に進む。
【0171】
S910において、空のトレイがリターンする。
【0172】
S911において、PLCがパレタイジング時把持された巻糸パッケージの対応する糸載置トレイ番号を制御デバイスに伝送する。
【0173】
S912において、制御デバイスが糸載置トレイ番号と巻糸パッケージとの結び付けられた関係を解除する。
【0174】
S913において、パレタイジングが完了しているか否かを判断し、そうである場合に、S914に進む一方、そうでない場合に、S908に戻る。
【0175】
S914において、段ボールの蓋を閉じる。
【0176】
S915において、帯掛する。
【0177】
S916において、スタック全体を計量し、データをPLCに格納する。
【0178】
S917において、制御デバイスがPLCからスタック全体の計量データを取得し、データベースに記録する。
【0179】
S918において、制御デバイスが個別巻糸パッケージに対して定義された規則に従ってマークを生成する。
【0180】
S919において、制御デバイスがマーク情報を印刷して梱包箱に貼るようにラベル貼機に送信する。
【0181】
S920において、制御デバイスが倉庫管理システム(Warehouse Management System,WMS)に梱包箱情報を伝送する。
【0182】
S921において、PLCが搬送ラインを制御して梱包箱を立体倉庫に搬送して入庫する。
【0183】
S922において、ラップフィルムを巻く。
【0184】
図5~
図9に示されたフローチャートは、単に例示的であって限定的ではないことを理解されるべきであり、上述したプロセスは、作業要求に応じて適応的に調整または変更されてもよく、本明細書では説明しない。当業者は、
図5~
図9に示された例に基づいて、様々な明白な変更及び/または置換を行うことができ、得られた技術的解決策は、本開示の実施例の開示範囲に依然として含まれる。
【0185】
本開示の実施例では、巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われない場合に、包装すべき巻糸パッケージの対応する巻糸パッケージサイズ情報を取得することと、該巻糸パッケージサイズ情報に基づいて、トレイのサイズを調整することと、をさらに含む。
【0186】
巻糸パッケージ包装ラインにおいて、トレイは、トレイ本体、調節アセンブリ、及びコントローラを含む。トレイ本体の第1端部は、巻糸パッケージ包装ラインの移送デバイスと協働することに用いられ、トレイ本体の第2端部は、巻糸パッケージが巻かれた巻糸パッケージボビンを挿設することに用いられる。調節アセンブリはトレイ本体に設けられている。コントローラはトレイ本体に設けられ、コントローラは調節アセンブリに接続されている。コントローラは、調節アセンブリと通信接続することができ、有線接続することもでき、具体的には必要に応じて選択して調整することができる。制御デバイスは、トレイ本体のサイズ情報、巻糸パッケージのボビンのサイズ情報、スタンドアロンデバイスの情報、転送手段の情報等に基づきトレイ本体に調整する必要のあるパラメータ情報を決定し、さらにパラメータ情報をトレイ本体のコントローラに送信することができる。
【0187】
これにより、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われない場合に、目標タイプの巻糸パッケージの包装により適合するようにトレイのサイズを自動的に調整することで、包装時にトレイのサイズと目標タイプの巻糸パッケージのサイズとがマッチしないことによる包装の損傷や包装不良等の事態を回避し、巻糸パッケージ包装の品質及び効率の向上に役立つことができる。
【0188】
本開示の実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われる場合に、各目標タイプの巻糸パッケージの包装の進行に応じて、各目標タイプの巻糸パッケージの包装に対して、各目標タイプの巻糸パッケージとマッチした巻糸パッケージ台車とトレイとをスケジューリングすることをさらに含むことができる。
【0189】
具体的には、各目標タイプの巻糸パッケージの包装進行に応じて、各目標タイプの巻糸パッケージに巻糸パッケージ台車及び各目標タイプの巻糸パッケージとマッチしたトレイをどのように割り当ててスケジューリングするかについては、上記を参照することができ、ここでは繰り返し述べない。
【0190】
このように、異なる目標タイプの巻糸パッケージを同時に包装する場合に、各目標タイプの巻糸パッケージの包装の進行に応じて、各目標タイプの巻糸パッケージに対して、巻糸パッケージ台車及び各目標タイプの巻糸パッケージとマッチしたトレイを割り当ててスケジューリングすることが可能となり、異なるタイプの巻糸パッケージの包装を同時に行う要求を実現することができ、巻糸パッケージ包装のスマート化に役立つとともに、巻糸パッケージ包装の品質及び効率の向上に役立つことができる。
【0191】
本開示の実施例では、巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、
各スタンドアロンデバイスに第1制御命令を送信することと、
第1制御命令に基づいて、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスクを受信したとき、現在の包装タスクが完了したか否かを検出し、現在の包装タスクが完了していない場合に、現在の包装タスクを実行し続ける一方、現在の包装タスクが完了した後、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータに基づいて、そのスタンドアロンデバイスの対応する前記最新の包装タスクを実行するように各スタンドアロンデバイスを制御することと、をさらに含むことができる。
【0192】
具体的には、各スタンドアロンデバイスを如何に制御して包装タスクを実行するかについては、前述の説明を参照することができ、ここでは繰り返し述べない。
【0193】
このように、現在の包装タスクが完了していない場合に、現在の包装タスクを実行し続ける一方、現在の包装タスクが完了した後に、対応する最新のデバイス制御パラメータに基づいて、対応する最新の包装タスクを実行することにより、元の包装タスクの円滑な実行を保証するとともに、元の包装タスクが完了しないまま新たな包装タスクが実行されることによる包装の混乱を回避することができる。
【0194】
本開示の実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、制御デバイスが各スタンドアロンデバイスに第2制御命令を送信することと、第2制御命令に基づいて、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータを受信したとき、現在のデバイス制御パラメータと最新のデバイス制御パラメータとを比較し、比較結果に応じて調整が必要なデバイス制御パラメータを決定し、最新のデバイス制御パラメータの要求を満たすために調整が必要なデバイス制御パラメータを調整するように、各スタンドアロンデバイスを制御すことと、をさらに含む。
【0195】
具体的には、各スタンドアロンデバイスを如何に制御して最新のデバイス制御パラメータを実行するかについては、前述の説明を参照することができ、ここでは繰り返し述べない。
【0196】
このように、現在のデバイス制御パラメータと最新のデバイス制御パラメータとを比較し、比較結果に基づいて調整が必要なデバイス制御パラメータを決定し、この調整が必要なデバイス制御パラメータを調整することにより、スタンドアロンデバイスが最新のデバイス制御パラメータの要求を迅速かつ正確に満たすことができ、巻糸パッケージ包装の効率の向上に役立つことができる。
【0197】
本開示の実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、スタンドアロンデバイスによって送信されたアラームメッセージを受信したとき、目標ロットの巻糸パッケージが格納されている附帯ステーションの位置を決定し、附帯ステーションの位置から、アラームメッセージを送信したスタンドアロンデバイスに対して、品質及びロットの要求を満たす巻糸パッケージをスケジューリングすることをさらに含み、ここで、アラームメッセージは現在処理されている巻糸パッケージが同じロットに属していないことを示すことに用いられる。
【0198】
いくつかの実施例では、スタンドアロンデバイスAが、現在処理されている巻糸パッケージのロットとシステム内で配布された目標タイプの巻糸パッケージのロットとは異なっていることを検出したのに応答して、アラーム情報を制御デバイスに送信する。該制御デバイスは、該スタンドアロンデバイスAに接続された再検査デバイスに、同一ロットでない巻糸パッケージを搬送するように指示する。
【0199】
このように、制御デバイスに適時にアラーム情報を送信することによって、制御デバイスは巻糸パッケージ包装ライン全体に対して統一的な計画と制御を行い、これによって巻糸パッケージ包装の速度を高めることに役立つ。
【0200】
本開示の実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御方法は、第1期間における各スタンドアロンデバイスの履歴作業データを取得することと、包装要求及び各スタンドアロンデバイスの履歴作業データを、各スタンドアロンデバイスの包装タスクを予測するための包装タスク生成モデルに入力して、包装タスク生成モデルにより出力された第2期間における各スタンドアロンデバイスの包装タスクを取得することと、をさらに含み、ここで、包装タスク生成モデルは、各スタンドアロンデバイスの履歴作業データサンプル及び包装要求サンプルを用いてトレーニングして得られたものである。
【0201】
ここで、第1期間は過去の時間であり、第2期間は将来の時間である。
【0202】
このように、各スタンドアロンデバイスの包装タスクを自動的に生成することができ、各スタンドアロンデバイスの包装処理に根拠を提供し、巻糸パッケージ包装システムのスマート化を実現し、巻糸パッケージ包装の柔軟性を高め、これによって巻糸パッケージ包装の効率を高める。
【0203】
本開示の実施例では、巻糸パッケージ包装システムの制御装置を提供し、
図10に示すように、該巻糸パッケージ包装システムの制御装置は、
包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成するための生成モジュール1001と、
各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応するデバイス制御パラメータに基づいて、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行するように、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスク及びデバイス制御パラメータを送信するための送信モジュール1002と、
各スタンドアロンデバイスから返送された、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクに対応する作業データを受信するための受信モジュール1003と、
各スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整し、各スタンドアロンデバイスに、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスク及び最新のデバイス制御パラメータを送信するように該送信モジュール1002に通知するための調整モジュール1004と、を備え、
ここで、巻糸パッケージ包装システムは、上記のいずれかの実施例に記載の巻糸パッケージ包装システムを採用する。
【0204】
いくつかの実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御装置は、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われない場合に、包装すべき巻糸パッケージの対応する巻糸パッケージサイズ情報を取得することと、該巻糸パッケージサイズ情報に基づいて、トレイのサイズを調整することと、に用いられる第1制御モジュール(
図10において図示せず)をさらに備える。
【0205】
いくつかの実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御装置は、異なる目標タイプの巻糸パッケージの包装が同時に行われる場合に、各目標タイプの巻糸パッケージの包装の進行に応じて、各目標タイプの巻糸パッケージの包装に対して、各目標タイプの巻糸パッケージとマッチした、巻糸パッケージ台車とトレイとをスケジューリングするための第2制御モジュール(
図10において図示せず)をさらに備える。
【0206】
いくつかの実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御装置は、第1制御命令を生成することと、第1制御命令に基づいて、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスクを受信したとき、現在の包装タスクが完了したか否かを検出し、現在の包装タスクが完了していない場合に、現在の包装タスクを実行し続ける一方、現在の包装タスクが完了した後、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータに基づいて、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新の包装タスクを実行するように各スタンドアロンデバイスを制御することと、に用いられる第3制御モジュール(
図10において図示せず)をさらに備える。
【0207】
いくつかの実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御装置は、第2制御命令を生成することと、第2制御命令に基づいて、各スタンドアロンデバイスが、そのスタンドアロンデバイスの対応する最新のデバイス制御パラメータを受信したとき、現在のデバイス制御パラメータと最新のデバイス制御パラメータとを比較し、比較結果に応じて調整が必要なデバイス制御パラメータを決定し、最新のデバイス制御パラメータの要求を満たすために調整が必要なデバイス制御パラメータを調整するように、各スタンドアロンデバイスを制御すことと、に用いられる第4制御モジュール(
図10において図示せず)をさらに備える。
【0208】
いくつかの実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御装置は、スタンドアロンデバイスによって送信されたアラームメッセージを受信したとき、目標ロットの巻糸パッケージが格納されている附帯ステーションの位置を決定し、該附帯ステーションの位置から、アラームメッセージを送信したスタンドアロンデバイスに対して、品質及びロットの要求を満たす巻糸パッケージをスケジューリングすることに用いられる第5制御モジュール(
図10において図示せず)をさらに備え、ここで、アラームメッセージは現在処理されている巻糸パッケージが同じロットに属していないことを示すためのものである。
【0209】
いくつかの実施例では、該巻糸パッケージ包装システムの制御装置は、第1期間における各スタンドアロンデバイスの履歴作業データを取得することと、包装要求及び各スタンドアロンデバイスの履歴作業データを、各スタンドアロンデバイスの包装タスクを予測するための包装タスク生成モデルに入力して、包装タスク生成モデルにより出力された第2期間における各スタンドアロンデバイスの包装タスクを取得することと、に用いられる第6制御モジュール(
図10において図示せず)をさらに備え、ここで、該包装タスク生成モデルは、各スタンドアロンデバイスの履歴作業データサンプル及び包装要求サンプルを用いてトレーニングして得られたものである。
【0210】
当業者であれば、本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装システムの制御装置における各処理モジュールの機能は、上記の巻糸パッケージ包装システムの制御方法の関連する説明を参照して理解することができ、本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装システムの制御装置における各処理モジュールは、本開示の実施例の係る機能を実現するアナログ回路によって実現することも、本開示の実施例の係る機能を実行する電子デバイス上で実行されるソフトウェアによって実現することもできることを理解されたい。
【0211】
本開示の実施例に係る巻糸パッケージ包装システムの制御装置によれば、包装要求に応じて、異なるタイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成し、各スタンドアロンデバイスがそのスタンドアロンデバイスの対応するデバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行し、包装タスク及びデバイス制御パラメータの調整に基づいて、異なるタイプの巻糸パッケージのスマート化包装を実現し、巻糸パッケージ包装システムのスマート性及び柔軟性を高めることができ、これによって巻糸パッケージの包装効率を高めることができる。
【0212】
本開示の実施例によれば、本開示は電子デバイス及び非一時的コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【0213】
図11は本開示の一実施例による電子デバイスの構造ブロック図である。
図11に示すように、該電子デバイスはメモリ1110とプロセッサ1120とを含み、メモリ1110にはプロセッサ1120で実行可能なコンピュータプログラムが記憶される。メモリ1110及びプロセッサ1120の数は、1つ又は複数であり得る。メモリ1110は、1つ又は複数のコンピュータプログラムを記憶することができ、該1つ又は複数のコンピュータプログラムは、該電子デバイスによって実行されると、該電子デバイスに上記の方法の実施例により提供される方法を実行させる。該電子デバイスはさらに以下を含むことができる。通信インターフェース1130は、外部デバイスと通信し、データのインタラクション・伝送を行うことに用いられる。
【0214】
メモリ1110、プロセッサ1120、及び通信インターフェース1130が独立して実装される場合、メモリ1110、プロセッサ1120、及び通信インターフェース1130は、バスを介して互いに接続され、相互間の通信を行うことができる。該バスは、ISA(Industry Standard Architecture)バス、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス、又はEISA(Extended Industry Standard Architecture)バスなどであり得る。該バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分類することができる。説明を容易にするために、
図11に一本の太線のみで示すが、一本のバス又は一種類のバスのみを示すものではない。
【0215】
任意選択で、具体的な実装形態では、メモリ1110、プロセッサ1120、及び通信インターフェース1130が1つのチップ上に集積される場合、メモリ1110、プロセッサ1120、及び通信インターフェース1130は、内部インターフェースを介して相互間の通信を行うことができる。
【0216】
上記プロセッサは中央処理装置(Central Processing Unit,CPU)であってもよく、さらに他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processing,DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアアセンブリ等であってもよいことを理解されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は任意の従来のプロセッサなどであり得る。なお、プロセッサは、Advanced RISC Machines(ARM)アーキテクチャをサポートするプロセッサであり得る。
【0217】
さらに、選択的に、上記メモリは読み出し専用メモリ及びランダムアクセスメモリを含んでもよく、さらに不揮発性ランダムアクセスメモリを含んでもよい。該メモリは、揮発性メモリ又は不揮発性メモリのいずれかであり得るか、あるいは揮発性メモリと不揮発性メモリの両方を含み得る。ここで、不揮発性メモリは、ROM(Read-Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、又はフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、外部キャッシュとして機能するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)を含むことができる。限定ではなく例として、多くの形態のRAMが利用可能である。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic Random Access Memory,DRAM)、シナリオクロナスDRAM(Synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(Double Data Rate SDRAM,DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(Enhanced SDRAM,ESDRAM)、シナリオクリンクDRAM(Synchlink DRAM,SLDRAM)及びダイレクトRAMBUSRAM(Direct RAMBUS RAM,DR RAM)である。
【0218】
上述の実施例では、全体的又は部分的に、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合に、全体又は一部はコンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がロードされ、コンピュータ上で実行されると、本開示の実施例によるプロセス又は機能が全体的又は部分的に生成される。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は他のプログラム可能な装置であってもよい。前記コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、又は1つのコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよく、例えば、前記コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル加入者線(Digital Subscriber Line,DSL))又は無線(例えば、赤外線、Bluetooth(登録商標)、マイクロ波等)を介して、1つのウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから別のウェブサイトサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタに送信されてもよい。前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体、又は1つもしくは複数の利用可能な媒体と統合されたサーバ、データセンタなどを含むデータ記憶デバイスであり得る。前記使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc,DVD))、又は半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(Solid State Disk,SSD))などであり得る。なお、本開示で言及されるコンピュータ可読記憶媒体は、不揮発性記憶媒体、言い換えれば、非一時的記憶媒体であり得る。
【0219】
当業者は上記実施例を実現する全部又は一部のステップがハードウェアによって実装されてもよく、プログラムによって関連するハードウェアに命令して実装されてもよく、前記プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、上記記憶媒体は読み出し専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスク等であってもよいことを理解することができる。
【0220】
本開示の実施例の説明において、参照用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体的な例」、又は「いくつかの例」等の説明は該実施例又は例に関連して説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴が本開示の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。且つ、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特徴はいずれか1つ又は複数の実施例又は例において適切な方式で組み合わせることができる。さらに、当業者は、本開示に記載された異なる実施形態又は例及び異なる実施形態又は例の特徴を、互いに矛盾しない範囲で結びつけてもよい。
【0221】
本開示の実施例の説明において、「/」は、別段の説明がない限り、又はという意味を表し、例えば、A/Bは、A又はBのいずれかを表し得る。本開示における「及び/又は」は関連オブジェクトの関連関係を説明することに過ぎず、三種類の関係が存在してもよいことを示し、例えば、A及び/又はBは、以下を示すことができる。Aが単独で存在し、A及びBが同時に存在し、Bが単独で存在するという三種類の状況である。
【0222】
本開示の実施例の説明では、「第1」及び「第2」という用語は、説明の目的のみのために使用され、相対的な重要性を示す又は暗示するものと解釈されるべきではなく、示される技術的特徴の数を暗示するものと解釈されるべきではない。したがって、「第1」及び「第2」として定義される特徴は、明示的又は暗黙的に、そのような特徴のうちの1つ又は複数を含み得る。本開示の実施例の説明において、「複数」とは、別段の説明がない限り、2つ以上を意味する。
【0223】
以上は本開示の例示的な実施例に過ぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の精神及び原則の範囲内で、行われた任意の修正、同等置換、改良等は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
【0224】
本明細書の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「 前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」などの用語が示す方位または位置関係は、図面に示す方位または位置関係に基づくものであり、単に本開示の説明を容易にし、説明を簡略化することのみを意図しており、言及された装置または要素が特定の向きを有し、特定の向きで構成され、動作しなければならないことを示すものでも、示唆するものでもなく、したがって、本開示の限定として解釈されることはない。
【要約】 (修正有)
【課題】異なるタイプの巻糸パッケージの包装効率を高める。
【解決手段】巻糸パッケージ包装システムは制御デバイスと、複数のスタンドアロンデバイスと、を備え、制御デバイスは、包装要求に応じて、目標タイプの巻糸パッケージに対して、各スタンドアロンデバイスの包装タスク及びデバイス制御パラメータを生成し、各スタンドアロンデバイスから返送された作業データに基づいて、各包装タスク及びデバイス制御パラメータを調整する。各スタンドアロンデバイスは、制御デバイスによって送信された包装タスク及びデバイス制御パラメータを受信することと、対応するデバイス制御パラメータに基づいてそのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクを実行することと、そのスタンドアロンデバイスの対応する包装タスクに対応する作業データを制御デバイスに返送する。これによって巻糸パッケージの包装効率を高めることができる。
【選択図】
図4