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▶ 丸山 徹の特許一覧

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  • 特許-台所用排水キャップ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-06
(45)【発行日】2025-03-14
(54)【発明の名称】台所用排水キャップ
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/262 20060101AFI20250307BHJP
【FI】
E03C1/262 A
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2024215154
(22)【出願日】2024-12-10
【審査請求日】2024-12-10
(31)【優先権主張番号】P 2024209933
(32)【優先日】2024-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】712006400
【氏名又は名称】丸山 徹
(72)【発明者】
【氏名】丸山徹
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-342646(JP,A)
【文献】実開昭60-119903(JP,U)
【文献】特開平9-209430(JP,A)
【文献】特開2003-261971(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/262
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円の中心4に、下の屑入れに溜まったゴミをカムフラージュ出来、見た目で癒しの効果があり、使い終わった野菜たちへ感謝の気持ちを伝える意味のあるハートマーク3が設置してある円周の枠1の中を、幅が一様に数ミリ以内の区切り部(2、5,6)を、前記円の中心4から前記円周の枠1の方向へ向かって放射状に延ばしたり、同心円状にしたり、井桁状あるいは略井桁状にしたりして区切って設けた1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミを通過させる通過穴7を、前記円周の枠1を設置してあるのと同一の平面上に万遍なく備えた、台所用排水キャップ8


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
台所流し用の排水キャップに関する発明である。
【背景技術】
【0002】
現在までに様々な形状が考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実開平7-10072
【文献】特開2018-188835
【文献】実用新案登録第3160221
【文献】特開2006-342646
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の台所用排水キャップは通過させる穴が小さすぎたり、大きすぎたりしていて様々な不都合が発生している事に気が付き、これを修正するべく本発明を考案するに至った。同時にキャップの見栄えや使いがってを改善する事を課題とする。

通過穴が小さすぎるとすぐにキャップにゴミが溜まってしまい、下の屑入れにゴミが入らなくなり、排水もストップしてシンクに水が溜まってしまうトラブルも良くあるし、大きすぎると逆にコップや皮むき器などの落ちてしまう不都合が起きる。又、キャップが無いと直接溜まったゴミが見えてしまい何らかの見栄えの良いカバーが必要になろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これを解決するためとして、1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミだけを下の屑入れに導く、大きさでゴミを分別する機能を有し、キャップの中央にハートマークを設置した、以下の台所用排水キャップを構築する。

円周の枠1の中を、幅が一様に数ミリ以内の区切り部2を、ハートマーク3が設置してある円の中心4から前記円周の枠1の方向へ向かって放射状に延ばしたり、幅が一様に数ミリ以内の区切り部5を同心円状にしたりして区切って設けたり、前記区切り部2で区切って設けたり、幅が一様に数ミリ以内の区切り部6で井桁状あるいは略井桁状に区切って設けたりした、1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミを通過させる通過穴7を、前記円周の枠1を設置してあるのと同一の平面上に万遍なく備えた、台所用排水キャップ8。
【0006】
区切り部の幅とは、平面図で見ての幅の事である。板状の場合幅は数ミリでも高さは大きい場合もある。
【0007】
通過穴7を設置してある面は、枠1を設置してある面と同一の面なので、従来からある、円周の枠よりも通過穴を設置する面を少し低くしてゴミを受け取る事が出来る構造ではない。
【0008】
従来からも同様の通過穴をキャップの一部に備えたものはあるが、本発明は円周の枠1の中の円全面に万遍なく備えてあるところを特徴とするので、従来のものよりも、通過穴の働きを最大限に取り出せる構造になっている。


【0009】
一センチから数センチ程度の大きさとは、縦、横、或は長さ、共にその程度という意味であり、ほとんどの台所のゴミの大きさを想定している。

ただし、円周の枠1やそれぞれの区切り部の形態や寸法の関係で、一センチ以下の大きさの通過穴が生じる事はある。
【0010】
中央に設置したハートマークは、調理で使い終わった野菜たちも豊かな堆肥となり新たな命をはぐくむ大地へと戻っていき、大きな循環の始まり、無駄のない世界への第一歩となる様にとの、感謝の気持ちを伝えるアイテムとしての機能がある。
【発明の効果】
【0011】
その1
本発明の通過穴7は、1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミを通過させて下のゴミ容器に導き、それより大きなゴミは通過させないので、大きさでゴミを分類分けでき、洗い場に置いたコップや茶わん、皮むき器、なども知らない内に下の屑入れに落ちるトラブル防止になる。

その2
又、ゴミを見えなくするためにキャップを付けるという考えもあるだろうが、それは重要な事なのだろうか?逆に、屑入れの中身の様子を隠した分、中の様子が分かりにくいので、ゴミがあふれていても気が付かないこともあり得るだろう。

この点、本発明の通過穴は大きいし、その穴から中の屑入れの様子も良く分かる構造なので、ゴミを捨てるタイミングも見つけやすい。

その3
又、排水キャップにハートマークがある事で、溜まったゴミをカムフラージュ出来る。

その4
もともとハートマークは見た目で癒しの効果がある訳で、キッチン作業においてリラックス効果が期待できる。
【0012】
使い方その1
穴を通過しない大きなゴミはキャップのところでストップされるので、その時点において、手で別の大きなゴミへ直接捨てる。

1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミだけを通過させて下のゴミ容器に導けば、まずほとんどの調理するゴミはスムースに下の屑入れへ落下し、残った大きなゴミだけが排水口に残るが、もともと大きなゴミは簡単に手でつかみやすいのでそれに気が付いた時点で他のゴミ箱へ移動させる。

使い方その2
使い終わった野菜たちは、もしかしたら豊かな堆肥となり、新たな命をはぐくむ大地へと戻っていくかもしれません。それは大きな循環、無駄のない世界への一歩となるので、使い終わった野菜たちへ感謝の気持ちを伝える意味で、ハートマークのある排水キャップの通過穴を通す。
【0013】
以下先行技術と比較して説明する。

特許文献1 実開平7-10072との比較。

この文献の通過穴は明らかに小さいので、1センチ以上の大きなゴミは通過できない。又、枠である周縁の中の通過穴を設置してある面の中央部が特別に盛り上がった構造となっていて構造は平面状ではない。

この点、本発明の通過穴は、1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミを通過させる事が出来る。

又、本発明の通過穴は円周の枠1の中の、枠1を設置してあるのと同じ平面上に備えている、平面状の構造であるので、引用文献1と本発明とは異なる発明である。
【0014】
特許文献2 特開2018-188835との比較

特許文献2の蓋部3には通過穴が中心に対して二か所にだけに設けられている。又、蓋部3は、中が良く見えない様に覆っている構造となっている。

これに対して本発明の通過穴は円周の枠1の中の全平面に万遍なく設けられている。そして、大きな通過穴から容易に中の様子をうかがう事が出来る。

以上の事から、特許文献2と本発明とは異なる発明であると理解できる。

なお、特許文献2の通過穴が二つしかないのは、通過穴を増やす事に思い至らなかったのか、一応思ったとしても。それ以上通過穴を追加して備える意味は無いと判断したのであろうことは明白であろう。

すなわち本発明は、従来では大きな通過穴をたくさん備える事は意味がないと思われていたものを、意味のある発明として構築したものなのである。

1センチから数センチ程度の大きさでゴミを分類する機能の有用性に着目して、キャップ一面に万遍なく通過穴を備える構造にしたのは、単なる思い付きではなく、何度も試作実験をした結果なのであって、当業者であってもそう簡単に思いつくものではなかろう。
【0015】
特許文献3 実用新案登録第3160221との比較

特許文献3のキャップに相当するパーツであるフィルターに設置してある通過穴は、明らかに1センチのゴミを通過させる事は不可能であろう。又、通過穴を区切っている部分の幅は一様ではなく不規則である。

この点、本発明の通過穴は、1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミを通過させることが可能の大きさを有する。

又、本発明の通過穴は、幅が一様に数ミリ以内の区切り部(3,4、5)で区切ってつくられているので、特許文献3と本発明とは異なる発明である。
【0016】
特許文献4 特開2006-342646との比較
特許文献4の形状は本発明と類似している部分があるが、キャップの中央にハートマークは設置していないので、特許文献4と本発明とは異なる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例1の全体図
図2】実施例1の全体図
図3】実施例2の全体図
図4】実施例2の全体図
図5】実施例2の全体図
図6】実施例3の井桁状の全体図
図7】実施例3の略井桁状の全体図
図8】実施例3の略井桁状の全体図
図9】実施例4の全体図
図10】実施例5の全体図
図11】スリットの入ったゴム製のパーツの全体図
図12図11のゴム製のパーツの場合の実施例7の全体図
図13】スリットの入ったゴム製のパーツの全体図
図14図13のゴム製のパーツの場合の実施例7の全体図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、様々な実施形態を提示する。
【実施例1】
【0019】
円周の枠1の中を幅が一様に数ミリ以内の区切り部2を、ハートマーク3が設置してある円の中心4から前記円周の枠1の方向へ向かって放射状に延ばしたり、幅が一様に数ミリ以内の区切り部5を同心円状にしたりして区切って設けた、1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミを通過させる通過穴7を、前記円周の枠1を設置してあるのと同一の平面上に万遍なく備えた、台所用排水キャップ8を、図1図2に示した。
【実施例2】
【0020】
円周の枠1の中を幅が一様に数ミリ以内の区切り部2を、ハートマーク3が設置してある円の中心4から前記円周の枠1の方向へ向かって放射状に延ばして区切って設けた、1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミを通過させる通過穴7を、前記円周の枠1を設置してあるのと同一の平面上に万遍なく備えた、台所用排水キャップ8を図3図4図5に示した。
【実施例3】
【0021】
円周の枠1の中を幅が一様に数ミリ以内の区切り部6で井桁状あるいは略井桁状に区切って設けた、1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミを通過させる通過穴7を、前記円周の枠1を設置してあるのと同一の平面上に万遍なく備え、円の中心4にはハートマーク3を備えた、台所用排水キャップ8を図6図7図8に示した。
【実施例4】
【0022】
円周の枠1の中の面の中央部分は少しだけ緩やかに高い構造にしても良い。ただし、あくまでも平面性を損なう事はできない事を図9に示した。
これにより、ゴミが通過穴7を塞ぐことを軽減し、たまったゴミで排水がストップするトラブルを減少できるだろう。
【実施例5】
【0023】
区切り部(2,5,6)の形状も針金状、棒状、紐状にするなど、幅数ミリ以内の様々な断面形態を状況に応じて選択採用出来る事を図10に示した。
【実施例6】
【0024】
円周の枠1や、区切り部(2,5,6)の材質なども、金属、プラスチック、など、状況に応じて採用できるし、区切る形態も、放射状、同心円状、井桁状、にこだわらず、自由な形状が可能とする。例えばよりアート的な要素を加える形状も可能であろう。
【実施例7】
【0025】
スリットの入ったゴム製のパーツ9(図11図13)と、排水キャップ8とを接続した例を図12図14に示した。
ゴム製のパーツ9はゴミを通過させるけれど、屑入れの中を隠す機能があるので、より利便性が高まる。
又、これらを一体化して一つのキャップパーツとする事も良い案であろう。
【実施例8】
【0026】
ハートマーク3だけは特別な色、材質、などにして、ハートマークを際立たせて商品価値を高める事が可能である。
【符号の説明】
【0027】
1 円周の枠、枠
2 放射状に延ばした区切り部、区切り部
3 ハートマーク
4 円の中心
5 同心円状に形成した区切り部、区切り部
6 井桁状、あるいは略井桁状に形成した区切り部。区切り部
7 通過穴
8 排水キャップ
9 ゴム製のパーツ
【要約】      (修正有)
【課題】従来の台所用排水キャップは通過させる穴が小さすぎたり、大きすぎたりしていて様々な不都合が発生している。これを修正すると同時に、見栄えや使い勝手を改善する。
【解決手段】1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミだけを下の屑入れに導く、大きさでゴミを分別する機能を有し、キャップの中央にハートマークを設置した、以下の台所用排水キャップ。円周の枠1の中を、幅が一様に数ミリ以内の区切り部2を、ハートマーク3が設置してある円の中心4から前記円周の枠1の方向へ向かって放射状に延ばし、幅が一様に数ミリ以内の区切り部5を同心円状にして区切って設けたり、区切り部2で区切って設け、幅が一様に数ミリ以内の区切り部6で井桁状あるいは略井桁状に区切って設けたりした、1センチから数センチ程度の大きさまでのゴミを通過させる通過穴7を、円周の枠1を設置してあるのと同一の平面上に万遍なく備えた、台所用排水キャップ8。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14