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  • -パイプ物差し 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-07
(45)【発行日】2025-03-17
(54)【発明の名称】パイプ物差し
(51)【国際特許分類】
   G01B 3/04 20060101AFI20250310BHJP
【FI】
G01B3/04
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2024122282
(22)【出願日】2024-07-29
【審査請求日】2024-08-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524285125
【氏名又は名称】永野 俊文
(74)【代理人】
【識別番号】100205523
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 浩也
(72)【発明者】
【氏名】永野 俊文
【審査官】國田 正久
(56)【参考文献】
【文献】特開昭58-014001(JP,A)
【文献】特開2014-144505(JP,A)
【文献】特開2013-193144(JP,A)
【文献】特開2001-349469(JP,A)
【文献】特開2014-059248(JP,A)
【文献】特開2010-043707(JP,A)
【文献】実開昭57-26001(JP,U)
【文献】実開昭51-122733(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプに嵌め、前記パイプに沿うような形状であって、U形状又はV形状の溝部と、
前記溝部の表面部には目盛り部と、
前記目盛り部の0点位置の前記溝部にはストッパー部と、
前記溝部の相対側の面に中指、薬指、小指を通す穴を有し、手のひらで把持可能な多角形状又は輪状の握り補助部と、
を備えることを特徴とするパイプ物差し。
【請求項2】
前記目盛り部は、前記溝部の表面部の2面に設けられている、
ことを特徴とする請求項1のパイプ物差し

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断面が溝形の物差しにストッパーを付けたパイプ物差しに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、マーキング位置の計測には巻尺や曲尺を使用しているがパイプを計測するために、直尺部をパイプ等に乗せる曲尺が存在し(特許文献1参照)、また、ストッパーのついた計測定規も存在する(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録 昭和62-79101号
【文献】意匠登録第1072830号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
口径が小さく、短尺のパイプに寸法線をマーキングする際は、一方の手でシャープペンシルを持ち、もう一方の手で測定用具の0点位置にパイプ端部を合わせた状態をマーキングするまでの間、円柱状のパイプと既存の測定用具をずれない様に片手で保持するには、次のような問題点があった。
【0005】
巻尺の場合は、目盛りテープ面とパイプ側面は、逆向きに湾曲しているため目盛りが合わせづらい。
【0006】
曲尺の場合は、目盛り側面の薄い面にパイプ湾曲面を沿わすためズレやすい。
【0007】
特許文献1の発明では、測定用具とパイプは長軸方向にスライドするが、滑らかな表面を持つパイプに測定用具を乗せると、最初に合わせたパイプ端部と0点位置がずれる場合がある。
【0008】
特許文献2の発明では、パイプ端部をストッパーに合わせることで簡単に0点位置にセットすること可能であるが、寸法目盛りがないため、任意の寸法にマーキングすることが出来ない。
【0009】
本発明は、これらの問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1及び請求項2の発明は、パイプに嵌め、前記パイプに沿うような形状であって、U形状又はV形状の溝部と、前記溝部の表面部の2面には目盛り部と、前記目盛り部の0点位置の前記溝部にはストッパー部と、前記溝部の相対側の面に中指、薬指、小指、手のひらで把持可能な多角形状又は輪状の握り補助部を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、溝にパイプが沿うことでズレが防止でき、ストッパーにパイプ端部を当てるだけで0点を素早く位置決めることが可能となるため、目盛り部と握り補助部をパイプと合わせて握りこむことで、パイプがずれることなくより保持ができるため、マーキングが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係るパイプ物差しの上面方向からの斜視図である。
図2】本発明に係るパイプ物差しの下面方向からの斜視図である。
図3】本発明に係るパイプ物差しの一部を切り欠いた側面図である。
図4】本発明に係るパイプ物差しの左側面図である。
図5】本発明に係るパイプ物差しの右側面図である。
図6】本発明に係るパイプ物差しの下面方向からの実施例を示した斜視図である。
図7】本発明に係るパイプ物差しの上面方向からの実施例を示した斜視図である。
【0013】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。さらに、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1乃至図5に示す通り、パイプ物差し1は、パイプPに嵌め、パイプPに沿うような形状であって、U形状又はV形状の溝部2、溝部2の表面部には目盛り部3、前記目盛り部の0点位置の前記溝部にはストッパー部4からなる。
【0015】
図4及び図5に示す通り、目盛り部3は、溝部2の表面部の2面に設けられてもよい。
【0016】
また図示の通り、溝部2の相対側の面に握り補助部5乃至7から成る握り補助部を設けても良い。図は例であって、握り補助部5乃至7といったように部位を分けても良いし、一体化しても良く、多角形状でも輪状でもよく、形状は問わない。
【0017】
<実施例>
次に、本発明にかかるパイプ物差し1の実施例を示す。
まず、中指、薬指、小指、手のひらで握り補助部5乃至7を把持する。
【0018】
パイプ物差し1の溝部2に測定するパイプPを乗せ、パイプP端部をストッパー3に当てることで0点を合わせる。
【0019】
親指でパイプPを押さえて持ち、目盛り部3を基準に、任意の寸法の位置に反対側の手でマーキングをする。
【0020】
また、設置されているパイプP、又は台の上に据え置かれている場合は、パイプ物差し1の溝部2側をパイプに乗せて握り補助部5を親指と人差し指で持ち、パイプP端部をストッパー3に当てることで0点を合わせ、目盛り部3を基準に、任意の寸法の位置に反対側の手でマーキングをする
【符号の説明】
【0021】
1 パイプ物差し
2 溝部
3 目盛り部
4 ストッパー部
5 握り補助部
6 握り補助部
7 握り補助部
P パイプ
【要約】
【課題】 口径が小さく、短尺のパイプにマーキング可能となる物差しを提供する。
【解決手段】 パイプに沿うようにパイプ物差しの1面にU形状又はV形状の溝部を設け、前記溝部の外側2面に目盛りを設け、物差しの0点位置にストッパーを設け、物差しの溝の面と反対側の面に握り補助部を設けたことを特徴とするパイプ物差しを用いることによって、従来マーキングがしづらかった口径が小さく、短尺のパイプにマーキングしやすくなる。

【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7