IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社M3の特許一覧

特許7646141電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造
<>
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図1
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図2
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図3
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図4
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図5
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図6
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図7
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図8
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図9
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図10
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図11
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図12
  • 特許-電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-07
(45)【発行日】2025-03-17
(54)【発明の名称】電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/30 20060101AFI20250310BHJP
   H01C 1/142 20060101ALI20250310BHJP
   H01F 27/29 20060101ALI20250310BHJP
   H05K 1/18 20060101ALI20250310BHJP
【FI】
H01G4/30 201F
H01C1/142
H01F27/29 G
H05K1/18 K
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024186439
(22)【出願日】2024-10-23
【審査請求日】2024-10-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】322014392
【氏名又は名称】株式会社M3
(72)【発明者】
【氏名】神谷 浩
【審査官】右田 勝則
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-056112(JP,A)
【文献】特開2007-227857(JP,A)
【文献】実開昭56-078451(JP,U)
【文献】特開平02-111005(JP,A)
【文献】実開昭61-102033(JP,U)
【文献】特開平04-263410(JP,A)
【文献】特開2019-186295(JP,A)
【文献】特開2003-257772(JP,A)
【文献】特開2003-51425(JP,A)
【文献】特開2000-164451(JP,A)
【文献】実開平02-011316(JP,U)
【文献】実開昭57-110923(JP,U)
【文献】実開昭59-048001(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/30
H01C 1/142
H01F 27/29
H05K 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に、該側面と同形状の側面を有する金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品において、縦幅として第1の幅(W1)を有し、高さとして第1の高さ(H1)を有しており、第1の高さ(H1)が、第1の幅(W1)の1/2の値となっており、
前記電子部品を上面から見た場合に、両側の金属端子の外周部が半円状の円弧になっており、
上面から見た一方の金属端子の円弧の半径(R1)と、
上面から見た他方の金属端子の円弧の半径(R2)が、
前記電子部品の縦幅である第1の幅(W1)の1/2の値となっており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が、四半円状の円弧になっており、
横から見た前記一方の金属端子の上部の四半円の半径(R3)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の四半円の半径(R4)が、
前記電子部品の高さである第1の高さ(H1)と同じである
ことを特徴とする電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造。
【請求項2】
チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に、該側面と同形状の側面を有する金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品において、縦幅として第1の幅(W1)を有し、高さとして第2の高さ(H2)を有しており、第2の高さ(H2)が、第1の幅(W1)の1/2の値よりも小さくなっており、
前記電子部品を上面から見た場合に、両側の金属端子の外周部が半円状の円弧になっており、
上面から見た一方の金属端子の円弧の半径(R1)と、
上面から見た他方の金属端子の円弧の半径(R2)が、
前記電子部品の縦幅である第1の幅(W1)の1/2の値となっており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が、円弧になっており、
横から見た前記一方の金属端子の上部の円弧の半径(R5)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の円弧の半径(R6)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)の1/2の値となっている
ことを特徴とする電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造。
【請求項3】
チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に、該側面と同形状の側面を有する金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品において、縦幅として第1の幅(W1)を有し、高さとして第2の高さ(H2)を有しており、
第2の高さ(H2)が、第1の幅(W1)の1/2の値よりも小さくなっており、
前記電子部品を上面から見た場合に、両側の金属端子の外周部が半円状の円弧になっており、
上面から見た一方の金属端子の円弧の半径(R1)と、
上面から見た他方の金属端子の円弧の半径(R2)が、
前記電子部品の縦幅である第1の幅(W1)の1/2の値となっており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が楕円弧になっており、前記楕円弧を含む楕円を短軸と長軸で切断した場合の、楕円面積の1/4の部分を有しており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
前記金属端子の高さ方向に楕円弧を含む楕円の短軸を有し、
横から見た前記一方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L1)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L2)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)に等しく、
横から見た前記一方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S1)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S2)が、
前記電子部品の第2の高さ(H2)の2倍の値となっている
ことを特徴とする電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造。
【請求項4】
チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に、該側面と同形状の側面を有する金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品において、縦幅として第1の幅(W1)を有し、高さとして第2の高さ(H2)を有しており、
第2の高さ(H2)が、第1の幅(W1)の1/2の値よりも小さくなっており、
前記電子部品を上面から見た場合に、両側の金属端子の外周部が半円状の円弧になっており、
上面から見た一方の金属端子の円弧の半径(R1)と、
上面から見た他方の金属端子の円弧の半径(R2)が、
前記電子部品の縦幅である第1の幅(W1)の1/2の値となっており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
前記一方の金属端子の上部が、円弧になっており、
横から見た前記一方の金属端子の上部の円弧の半径(R5)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)の1/2の値となっており、
前記他方の金属端子の上部が、楕円弧になっており、前記楕円弧を含む楕円を短軸と長軸で切断した場合の、楕円面積の1/4の部分を有しており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
前記金属端子の高さ方向に楕円弧を含む楕円の短軸を有し、
横から見た前記他方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L2)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)に等しく、
横から見た前記他方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S2)が、
前記電子部品の第2の高さ(H2)の2倍の値となっている
ことを特徴とする電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造。
【請求項5】
チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に、該側面と同形状の側面を有する金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品において、縦幅として第2の幅(W2)を有し、高さとして第1の高さ(H1)を有しており、
第2の幅(W2)が、第1の高さ(H1)の2倍の値よりも小さくなっており、
前記電子部品を上面から見た場合に、両側の前記金属端子は、外周部が前記金属端子の縦幅方向に短軸を有する楕円弧を有し、
前記金属端子は、前記楕円弧を含む楕円を短軸で切断した場合の楕円面積の1/2の部分を有しており、
上面から見た前記一方の金属端子の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L3)と、
上面から見た前記他方の金属端子の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L4)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)の2倍の値に等しく、
上面から見た前記一方の金属端子の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S3)と、
上面から見た前記他方の金属端子の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S4)が、
前記電子部品の第2の幅(W2)に等しく、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が、四半円状の円弧になっており、
横から見た前記一方の金属端子の上部の四半円の半径(R3)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の四半円の半径(R4)が、
前記電子部品の高さである第1の高さ(H1)と同じであり、
前記電子部品の第1の高さ(H1)が、前記電子部品の第1の幅(W1)の1/2の値となっていることを特徴とする電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造。
【請求項6】
チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に、該側面と同形状の側面を有する金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品において、縦幅として第1の幅(W1)を有し、高さとして第1の高さ(H1)を有しており、
前記電子部品を上面から見た場合に、両側の前記金属端子は、外周部が前記金属端子の縦幅方向に長軸を有する楕円弧を有し、
両側の前記金属端子は、上面から見た場合の前記楕円弧を含む楕円を長軸で切断した場合の1/2の部分を有しており、
前記電子部品を、両側の前記金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の前記金属端子の上部が高さ方向に長軸を有する楕円弧を有し、
両側の前記金属端子は、
横から見た場合の前記楕円弧を含む楕円を短軸と長軸で切断した場合の、楕円面積の1/4の部分を有しており、
前記電子部品の一方の金属端子が第1の厚み(T3)を有し、
前記電子部品の他方の金属端子が第2の厚み(T4)を有し、
上記電子部品の一方の金属端子の第1の厚み(T3)と、
前記電子部品の他方の金属端子の第2の厚み(T4)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)の1/2の値と、
前記電子部品の第1の高さ(H1)の値よりも小さくなっており、
上面から見た前記一方の金属端子の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L5)と、
上面から見た前記他方の金属端子の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L6)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)に等しく、
横から見た前記一方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L7)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L8)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)の2倍の値に等しく、
上面から見た前記一方の金属端子の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S5)と、
横から見た前記一方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S7)が
前記電子部品の一方の金属端子の第1の厚み(T3)の2倍の値に等しく、
上面から見た前記他方の金属端子の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S6)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S8)が、
前記電子部品の他方の金属端子の第2の厚み(T4)の2倍の値に等しい
ことを特徴とする電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造。
【請求項7】
チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に、該側面と同形状の側面を有する金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品において、縦幅として第2の幅(W2)を有し、高さとして第1の高さ(H1)を有しており、
第2の幅(W2)が、第1の高さ(H1)の2倍の値よりも小さくなっており、
前記電子部品を上面から見た場合に、
両側の前記金属端子の外周部が、最外部の半円部と長方形部を加えた形状になっており、
上面から見た一方の金属端子の半円部の円弧の半径(R7)と、
上面から見た他方の金属端子の半円部の円弧の半径(R8)が、
前記電子部品の第2の幅(W2)の1/2の値となっており、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さ(T1)と、
上面から見た前記他方の金属端子の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さ(T2)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)から前記電子部品の第2の幅(W2)の1/2の値を減じた値となっており、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部における他方の辺の長さと、
上面から見た前記他方の金属端子の長方形部における他方の辺の長さが、
前記電子部品の第2の幅(W2)に等しい値となっており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が、四半円状の円弧になっており、
横から見た前記一方の金属端子の上部の四半円の半径(R3)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の四半円の半径(R4)が、
前記電子部品の高さである第1の高さ(H1)と同じであることを特徴とする
電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造。
【請求項8】
チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に、該側面と同形状の側面を有する金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品において、縦幅として第2の幅(W2)を有し、高さとして第1の高さ(H1)を有しており、
第2の幅(W2)が、第1の高さ(H1)の2倍の値よりも小さくなっており、
前記電子部品を上面から見た場合に、
前記一方の金属端子の外周部が、最外部の半円部と長方形部を加えた形状になっており、
上面から見た一方の金属端子の半円部の円弧の半径(R7)が、
前記電子部品の第2の幅(W2)の1/2の値となっており、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さ(T1)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)から前記電子部品の第2の幅(W2)の1/2の値を減じた値となっており、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部における他方の辺の長さが、
前記電子部品の第2の幅(W2)に等しい値となっており、
前記他方の金属端子は、前記金属端子の縦幅方向に短軸を有する楕円弧を有し、
前記他方の金属端子は、前記楕円弧を含む楕円を短軸で切断した場合の楕円面積の1/2の部分を有しており、
上面から見た前記他方の金属端子の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L4)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)の2倍の値に等しく、
上面から見た前記他方の金属端子の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S4)が、
前記電子部品の第2の幅(W2)に等しくなっており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が、四半円状の円弧になっており、
横から見た前記一方の金属端子の上部の四半円の半径(R3)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の四半円の半径(R4)が、
前記電子部品の高さである第1の高さ(H1)と同じであることを特徴とする
電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造。
【請求項9】
チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に、該側面と同形状の側面を有する金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品において、縦幅として第1の幅(W1)を有し、高さとして第1の高さ(H1)を有しており、
電子部品の一方の金属端子の第1の厚み(T3)と、
電子部品の他方の金属端子の第2の厚み(T4)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)の1/2の値と、
前記電子部品の第1の高さ(H1)の値よりも小さくなっており、
前記電子部品を上面から見た場合に、
両側の2つの金属端子が、一方の四半円部と長方形部と他方の四半円部を加えた形状になっており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が四半円部となっており、下部が長方形部になっており、
上面から見た前記一方の金属端子の一方の四半円部の半径(R9)と、
上面から見た前記一方の金属端子の他方の四半円部の半径(R10)と、
横から見た前記一方の金属端子の上部の四半円部の半径(R13)が、
前記電子部品の一方の金属端子の第1の厚み(T3)に等しく、
上面から見た前記他方の金属端子の一方の四半円部の半径(R11)と、
上面から見た前記他方の金属端子の他方の四半円部の半径(R12)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の四半円部の半径(R14)が、
前記電子部品の他方の金属端子の第2の厚み(T4)に等しく、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さが、前記電子部品の第1の幅(W1)から、前記電子部品の一方の金属端子の第1の厚み(T3)の2倍の値を減じた値となっており、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部の一方の辺と直角になる他方の辺
の長さが、前記電子部品の一方の金属端子の第1の厚み(T3)に等しく、
上面から見た前記他方の金属端子の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さが、前記電子部品の第1の幅(W1)から、前記電子部品の他方の金属端子の第2の厚み(T4)の2倍の値を減じた値となっており、
上面から見た前記他方の金属端子の長方形部の一方の辺と直角になる他方の辺
の長さが、前記電子部品の他方の金属端子の第2の厚み(T4)に等しく、
横から見た前記一方の金属端子の下部の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さが、前記電子部品の第1の高さ(H1)から、前記電子部品の一方の金属端子の第1の厚み(T3)の値を減じた値となっており、
横から見た前記一方の金属端子の下部の長方形部の一方の辺と直角になる他方の辺の長さが、前記電子部品の一方の金属端子の第1の厚み(T3)に等しく、
横から見た前記他方の金属端子の下部の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さが、前記電子部品の第1の高さ(H1)から、前記電子部品の他方の金属端子の第2の厚み(T4)の値を減じた値となっており、
横から見た前記他方の金属端子の下部の長方形部の一方の辺と直角になる他方の辺の長さが、前記電子部品の他方の金属端子の第2の厚み(T4)に等しくなっていることを特徴とする
電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品の金属端子の形状に関し、特に高周波領域における電磁ノイズ放射を抑制するEMI技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今では、電子機器が高速化していることに伴い、その中で使われる電子部品にも高周波の信号を利用しており、また、電力削減のための低電圧化の流れが進んでいる。
【0003】
それらの電子部品の中には、直方体の形をしたチップ部品と呼ばれるチップ容量性部品、チップ抵抗、チップインダクタなどがあり、パッケージとしてはSMD(Surface Mount Device)のものが使われており、それぞれが金属端子を有している。
【0004】
それらの電子部品の内部に高周波の電流が流れる際には、SMDなどのパッケージに付随する金属端子から、電磁ノイズが、電子部品の外部に放射されることになり、EMI(Electromagnetic Interference)の原因となっている。
【0005】
また、今後のさらなる高周波化によって、SMDなどのパッケージに付随する金属端子から放射される電磁ノイズが増加傾向となり、周囲の部材や機器や環境に影響を与えることが懸念される。
【0006】
更には、昨今のエネルギー消費を低減する方向性のため、デバイスが低電圧での動作をするために、相対的に電磁ノイズによる影響を受けやすくなっているという問題もある。
【0007】
そのための対策として、回路的には、SSC(Spread Spectrum Clock)などの方法でEMIの電磁ノイズを分散して抑えることなどが考慮されているが、SMDなどのパッケージに付随する金属端子の形状そのものを考慮する方式というものが存在していないという課題がある。
【0008】
また、それらの電磁ノイズに関して、装置の筐体から防ぐためにガスケットなどを多用し、装置全体のコストが上がり、利用材料も増えてしまうという課題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2009-60067
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の特許文献1では、電子部品を電磁干渉(EMI)/無線周波干渉(RFI)から遮蔽するためのシールドを提供しているが、金属端子の形状については触れられていない。
【0011】
本発明は、電子部品の金属端子の特定の形状による電磁ノイズの放射を抑制する方式を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品を上面から見た場合に、両側の金属端子の外周部が円弧になっており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が、円弧になっていることを特徴とする
電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造
であることにより、電磁ノイズ放射を効果的に抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、チップ部品と呼ばれる直方体状の電子部品の両側全面に金属端子を設けた電子部品の端子構造であって、
前記電子部品を上面から見た場合に、両側の金属端子の外周部が円弧になっており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が、円弧になっていることを特徴とする
電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造
であることにより、電磁ノイズ放射を効果的に抑制することが可能となる。
【0014】
このようにして、電子部品の金属端子から発生する電磁ノイズ放射を抑制することが可能となり、特に、コンピュータ機器などのプリント配線板などに数多く実装されるチップ部品の端子からのトータルの電磁ノイズ放射を抑制することが可能となるため、省エネのために低電圧化されていて外部ノイズの影響を受けやすい電子機器への電磁ノイズの影響を防ぐことも可能となり、また、電子機器装置におけるガスケットなどによるEMI対策部品の材料削減やコスト削減にもつながるため、低電圧化によるCO2削減や、EMI対策部品の削減による資源の有効利用につながり、SDGsに貢献できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の1実施例における上面図及び正面図
図2】本発明の他の実施例における上面図及び正面図
図3】本発明の他の実施例における上面図及び正面図
図4】本発明の他の実施例における上面図及び正面図
図5】本発明の他の実施例における上面図、正面図及び金属端子図
図6】本発明の他の実施例における上面図及び正面図
図7】本発明の他の実施例における上面図及び正面図
図8】本発明の他の実施例における上面図及び正面図
図9】本発明の実施例における金属端子図
図10】本発明の実施例における金属端子図
図11】本発明の他の実施例における上面図及び正面図
図12】電磁ノイズを考慮しない端子構造の上面図及び正面図
図13】コーナー配線によるインピーダンスの不整合の概略図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、実施形態を説明する。
【0017】
尚、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複の説明を省略する。
また、図面は理解することを目的としており、実際の寸法比率は実際のものと必ずしも一致せず、また、チップ部品と呼ばれる電子部品は、横幅、縦幅、高さで規定される直方体であり、直方体の両側に金属端子を持ち、両側の金属端子の下部にプリント配線板などの金属パッドなどにはんだ付けされる面を持ち、左右に金属端子が見えるようにして、下部に金属端子の半田付される面が配置された場合に、横幅とは左右方向の長さ、縦幅とは奥行方法(前後方向)の長さのことであり、
加えて、左右に金属端子が見えるように配置し上面から金属端子を見た場合に、金属端子の厚みとは、両側の金属端子の外周部に向かってのそれぞれの最遠端までの金属端子部分の長さを示す。
【0018】
図1は、本発明の1実施例における上面図及び正面図である。図1(a)は上面図であり、図1(b)は正面図である。
【0019】
図1の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有しており、上面図において電子部品1は上面から見た場合の縦幅として第1の幅(W1)を有しており、
正面図において電子部品1は横から見た場合の高さとして第1の高さ(H1)
を有している。
【0020】
図1の上面図において、両側の2つの金属端子の外周部が半円状の円弧になっており、
上面図における一方の金属端子2の円弧の半径(R1)と、
上面図における他方の金属端子3の円弧の半径(R2)が、
電子部品1の第1の幅(W1)の、1/2の値となっている。
【0021】
図1の正面図において、前記電子部品1を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、両側の2つの金属端子の上部の外周部が四半円状の円弧になっており、
正面図における一方の金属端子2の上部の四半円の半径(R3)と、
正面図における他方の金属端子3の上部の四半円の半径(R4)が、
電子部品1の第1の高さ(H1)と同等の値となっており、
前記電子部品1の第1の高さ(H1)が、前記電子部品1の第1の幅(W1)の1/2の値となっている。
【0022】
また、ここで、図1の正面図における一方の金属端子2の下部の金属面と、他方の金属端子3の下部の金属面は、プリント配線板の金属パッドなどに半田などにより接続される。
【0023】
ここで、インピーダンスの不整合について考える。
【0024】
図13は、配線パターンにおけるコーナー配線によるインピーダンスの不整合の概略図である。
【0025】
図13は、プリント配線板などでは配線パターンを曲げる際に、コーナー(曲がり)を必要とするが、その曲がり方の種類について示している。
【0026】
図13(a)は配線パターンが90°に曲がる場合であり、
図13(b)は配線パターンが45°に2回曲がる場合であり、
図13(c)は配線パターンが円弧のラインで曲がる場合を示している。
【0027】
図13(a)の場合には、90°の直角で曲がるためコーナーにおいてインピーダンスが大きく変化するが、その場合、電流波形に乱れが生じ、反射と呼ばれる波形の乱れが生じ、その反射によりEMIなどの電磁ノイズが悪化する傾向が生じる。
【0028】
図13(b)の場合には、コーナー配線は90°に曲げずに、45°で2回曲げているため、90°の場合よりも、コーナーでのインピーダンスの変化が緩和される。
【0029】
図13(c)の場合には、コーナー配線が、円弧になっているため、45°の場合よりも、コーナーでのインピーダンス変化が更に緩和される。
【0030】
そのため、コーナー配線においては、90°配線よりも45°配線の方が、45°配線よりも円弧の配線の方が、よりインピーダンス変化が少なく、EMIなどの電磁ノイズが改善される。
【0031】
次に、金属端子からのEMIの電磁ノイズの放射を考慮しないケースについて図12を参照して説明する。
【0032】
図12は、電磁ノイズを考慮しない端子構造の上面図及び正面図である。電磁ノイズを考慮しない、両端に金属端子を持つチップ部品の端子構造を含む上面図及び正面図を示している。図12(a)は上面図であり、図12(b)は正面図である。
【0033】
図12の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有している。
【0034】
図12の上面図において、両側の2つの金属端子が、長方形になっており、図12の正面図において、両側の2つの金属端子も、長方形になっており、両側の2つの金属端子がそれぞれ直方体を形成している。
【0035】
この場合、金属端子において、直方体の直角部分が外部に突き出ている構造となっているため、この直角部分にてインピーダンスの変化が生じ、高周波などの電流が流れる場合、EMIなどの電磁ノイズを大きく発生させる可能性があり、また、チップ部品の金属端子の外部が直角ではなく円弧の構造である場合でも、円弧の半径を最大限に大きくする構造でなく、円弧の半径が小さくなっている構造であるため、EMIなどの電磁ノイズを大きく発生させる可能性があり、更に、金属面積の表面積も大きいためEMIなどの電磁ノイズを大きく発生させる可能性があり、その結果として放射ノイズを効率的に防ぐ構造とはなっていない。
【0036】
以上の、コーナー配線によるインピーダンスの不整合についての検証と、電磁ノイズを考慮しない端子構造の正面図及び正面図の検証により、本発明の上面図と正面図において円弧形状の金属端子を有する電子部品では、EMIなどの電磁ノイズを抑制するという効果がある。
【0037】
次に、他の実施例について、図を参照して説明する。
【0038】
図2は、本発明の他の実施例における上面図及び正面図である。図2(a)は上面図であり、図2(b)は正面図である。
【0039】
図2の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有しており、上面図において電子部品1は縦幅として前記第1の幅(W1)を有しており、正面図において電子部品1は
横幅として第2の高さ(H2)を有している。
【0040】
図2の上面図において、両側の2つの金属端子の外周部が半円状の円弧になっており、図1の上面図と同等である。
【0041】
ここで、図2の正面図において、
電子部品1の第2の高さ(H2)が、前記電子部品の第1の幅(W1)の1/2の値よりも小さくなっていると仮定すると、
前記電子部品1を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が、円弧になっており、
横から見た前記一方の金属端子2の上部の円弧の半径(R5)と、
横から見た前記他方の金属端子3の上部の円弧の半径(R6)が、
前記電子部品1の第1の幅(W1)の1/2の値となっている。
【0042】
また、ここで、図2の正面図における一方の金属端子2の下部の金属面と、他方の金属端子3の下部の金属面は、プリント配線板の金属パッドなどに半田などにより接続される。
【0043】
このように、上面図において、一方の金属端子2と他方の金属端子3の外周部が半円状の円弧となっており、平面図において、一方の金属端子2の上部と他方の金属端子3の上部が円弧となっていることで、EMIなどの電磁ノイズを抑制することが可能となる。
【0044】
更に、他の実施例についても、図を参照して説明する。
【0045】
図3は、本発明の他の実施例における上面図及び正面図である。図3(a)は上面図であり、図3(b)は正面図である。
【0046】
図3の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有しており、上面図において電子部品1は縦幅として前記第1の幅(W1)を有しており、正面図において電子部品1は高さとして前記第2の高さ(H2)を有している。
【0047】
図3の上面図において、両側の2つの金属端子の外周部が、半円状の円弧になっており、図1の上面図、図2の上面図と同等である。
【0048】
ここで、図3の正面図において、
電子部品1の第2の高さ(H2)が、前記電子部品の第1の幅(W1)の1/2の値よりも小さくなっていると仮定すると、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が楕円弧になっており、
それぞれの金属端子は、
楕円を短軸と長軸で切断した場合の、楕円面積の1/4の部分を有しており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
前記金属端子の高さ方向に楕円弧を含む楕円の短軸を有しており、
横から見た前記一方の金属端子2の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L1)と、
横から見た前記他方の金属端子3の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L2)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)に等しく、
横から見た前記一方の金属端子2の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S1)と、
横から見た前記他方の金属端子3の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S2)が、
前記電子部品の第2の高さ(H2)の2倍の値となっている。
【0049】
このとき、円(正円または真円)は、楕円の一部の図形として含まれ、円弧も楕円弧の一部の弧として含まれるものである。
【0050】
また、ここで、図3の正面図における一方の金属端子2の下部の金属面と、他方の金属端子3の下部の金属面は、プリント配線板の金属パッドなどに半田などにより接続される。
【0051】
このように、上面図において、一方の金属端子2と他方の金属端子3の外周部が、半円状の円弧となっており、平面図において、一方の金属端子2の上部と他方の金属端子3の上部が楕円弧となっていることで、EMIなどの電磁ノイズを抑制することが可能となる。
【0052】
更に、他の実施例についても、図を参照して説明する。
【0053】
図4は、本発明の他の実施例における上面図及び正面図である。図4(a)は上面図であり、図4(b)は正面図である。
【0054】
図4の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有しており、上面図において電子部品1は縦幅として前記第1の幅(W1)を有しており、正面図において電子部品1は高さとして前記第2の高さ(H2)を有している。
【0055】
図4の上面図において、両側の2つの金属端子の外周部が、半円状の円弧になっており、図1の上面図、図2の上面図、図3の上面図と同等である。
【0056】
ここで、図4の正面図において、
電子部品1の第2の高さ(H2)が、前記電子部品の第1の幅(W1)の1/2の値よりも小さくなっていると仮定すると、
電子部品1を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
前記一方の金属端子2の上部が、円弧になっており、
前記他方の金属端子3の上部が、楕円弧になっており、
前記他方の金属端子3は、
楕円を短軸と長軸で切断した場合の、楕円面積の1/4の部分を有しており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
前記他方の金属端子3の高さ方向に楕円弧を含む楕円の短軸を有しており、
横から見た前記一方の金属端子2の上部の円弧の半径(R5)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)の1/2の値となっており、
横から見た前記他方の金属端子3の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L2)が、
前記電子部品1の第1の幅(W1)に等しく、
横から見た前記他方の金属端子3の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S2)が、
前記電子部品の第2の高さ(H2)の2倍の値となっており、
横から見ると、前記他方の金属端子3が楕円の1/4の部分を占めている。
【0057】
また、ここで、図4の正面図における一方の金属端子2の下部の金属面と、他方の金属端子3の下部の金属面は、プリント配線板の金属パッドなどに半田などにより接続される。
【0058】
このように、上面図において、一方の金属端子2と他方の金属端子3の外周部が、半円状の円弧となっており、平面図において、一方の金属端子2の上部が円弧となっており、他方の金属端子3の上部が楕円弧となっていることで、EMIなどの電磁ノイズを抑制することが可能となる。
【0059】
更に、他の実施例についても、図を参照して説明する。
【0060】
図5は、本発明の他の実施例における上面図、正面図及び金属端子図である。
図5(a)は上面図であり、図5(b)は正面図であり、図5(c)は金属端子図である。
【0061】
図5の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有しており、上面図において前記電子部品1は前記電子部品1を上面から見た場合の縦幅として前記第2の幅(W2)を有しており、正面図において電子部品1は高さとして前記第1の高さ(H1)を有しており、図5の金属端子図においては、図5の上面図における一方の金属端子2の構成を分割して考慮した場合に、一方の金属端子2は一方の金属端子の半円部4と一方の金属端子の長方形部5の組み合わせで構成されていることを示しており、他方の金属端子3も同様に、半円部と長方形部で構成されており、この場合、図5の一方の金属端子の半円部4と一方の金属端子の長方形部5との間の接続部において、半円部4の円弧の接線と長方形部5の辺の向きが一致しているため、図5の一方の金属端子の半円部4と一方の金属端子の長方形部5との間には稜線を有していない。
【0062】
図5の正面図において、前記電子部品1を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、両側の2つの金属端子の上部が、四半円状の円弧になっており、図1の正面図と同等である。
【0063】
ここで、図5の上面図において、
電子部品1の第2の幅(W2)が、前記電子部品の第1の高さ(H1)の2倍の値よりも小さくなっていると仮定すると、
上面における一方の金属端子2と他方の金属端子3において、半径が、前記電子部品1の第1の高さ(H1)となる半円状の金属端子は、大きさを考慮すると形成することは出来ない。
【0064】
また、前記電子部品1を上面から見た場合に、
両側の2つの金属端子の外周部が、半円部と長方形部を加えた形状になっており、
上面から見た一方の金属端子の半円部4の円弧の半径(R7)と、
上面から見た他方の金属端子の半円部の円弧の半径(R8)が、
前記電子部品の第2の幅(W2)の1/2の値となっており、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部5における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さ(T1)と、
上面から見た前記他方の金属端子の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さ(T2)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)から前記電子部品の第2の幅(W2)の1/2の値を減じた値となっており、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部5における他方の辺の長さと、
上面から見た前記他方の金属端子の長方形部における他方の辺の長さが、
前記電子部品の第2の幅(W2)に等しい値となっている。
【0065】
また、ここで、図5の正面図における一方の金属端子2の下部の金属面と、他方の金属端子3の下部の金属面は、プリント配線板の金属パッドなどに半田などにより接続される。
【0066】
このように、上面図において、一方の金属端子2と他方の金属端子3の外周部が、半円状の円弧を含む形状となっており、平面図において、一方の金属端子2の上部と他方の金属端子3の上部が円弧となっていることで、EMIなどの電磁ノイズを抑制することが可能となる。
【0067】
更に、他の実施例についても、図を参照して説明する。
【0068】
図6は、本発明の他の実施例における上面図及び正面図である。図6(a)は上面図であり、図6(b)は正面図である。
【0069】
図6の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有しており、上面図において電子部品1は縦幅として第2の幅(W2)を有しており、正面図において電子部品1は高さとして第1の高さ(H1)を有している。
【0070】
図6の正面図において、前記電子部品1を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、両側の2つの金属端子の上部が、四半円状の円弧になっており、図1の正面図、図5の正面図と同等である。
【0071】
ここで、図6の上面図において、
電子部品1の前記第2の幅(W2)が、電子部品1の前記第1の高さ(H1)の2倍の値よりも小さくなっていると仮定すると、
上面における一方の金属端子2と他方の金属端子3において、半径が、前記電子部品1の第1の高さ(H1)となる半円状の金属端子は、大きさを考慮すると形成することは出来ない。
【0072】
前記電子部品1を上面から見た場合に、
両側の2つの金属端子の外周部が、楕円弧になっており、
それぞれの金属端子は、
楕円を短軸で切断した場合の、楕円面積の1/2の部分を有しており、
前記電子部品を、上面から見た場合に、
前記金属端子の縦幅方向に楕円弧を含む楕円の短軸を有しており
上面から見た前記一方の金属端子2の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L3)と、
上面から見た前記他方の金属端子3の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L4)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)の2倍の値に等しく、
上面から見た前記一方の金属端子2の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S3)と、
上面から見た前記他方の金属端子3の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S4)が、
前記電子部品の第2の幅(W2)に等しい値となっており、
上面から見ると、それぞれの金属端子がそれぞれの楕円の1/2の面積を占めている。
【0073】
ここで、図5の金属端子と、図6の金属端子を比較すると、
図5の両側の金属端子では、上面から見ると半円部と長方形部の組み合わせで構成されており、
図6の両側の金属端子は上面から見ると楕円弧を有している。
【0074】
この場合、半円部と長方形部の組み合わせと、楕円弧との形状の違いや、
半円部の円弧における半径と、楕円弧における長軸の長さや短軸の長さとの違いや、
図5の両側の金属端子と図6の両側の金属端子の表面積の違いなどによって、
放射ノイズの周波数や強さが異なってくる。
【0075】
また、ここで、図6の正面図における一方の金属端子2の下部の金属面と、他方の金属端子3の下部の金属面は、プリント配線板の金属パッドなどに半田などにより接続される。
【0076】
このように、上面図において、一方の金属端子2と他方の金属端子3が楕円弧の形状となっており、平面図において、一方の金属端子2の上部と他方の金属端子3の上部が円弧となっていることで、EMIなどの電磁ノイズを抑制することが可能となる。
【0077】
更に、他の実施例についても、図を参照して説明する。
【0078】
図7は、本発明の他の実施例における上面図及び正面図である。図7(a)は上面図であり、図7(b)は正面図である。
【0079】
図7の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有しており、上面図において電子部品1は縦幅として第2の幅(W2)を有しており、正面図において電子部品1は高さとして第1の高さ(H1)を有している。
【0080】
図7の正面図において、前記電子部品1を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、両側の2つの金属端子の上部が、四半円状の円弧になっており、図1の正面図、図5の正面図、図6の正面図と同等である。
【0081】
ここで、図7の上面図において、
電子部品1の第2の幅(W2)が、前記電子部品の第1の高さ(H1)の2倍の値よりも小さくなっていると仮定すると、
上面における一方の金属端子2と他方の金属端子3において、半径が、前記電子部品1の第1の高さ(H1)となる半円状の金属端子は、大きさを考慮すると形成することは出来ない。
【0082】
ここで、図7の上面図において、
前記電子部品1を上面から見た場合に、
一方の金属端子2の外周部が、半円部と長方形部を加えた形状になっており、
上面から見た一方の金属端子2の半円部の円弧の半径(R7)が
前記電子部品の第2の幅(W2)の1/2の値となっており、
上面から見た一方の金属端子2の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さ(T1)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)から前記電子部品の第2の幅(W2)の1/2の値を減じた値となっており、
上面から見た前記一方の金属端子2の長方形部における他方の辺の長さが、
前記電子部品の第2の幅(W2)に等しい値となっており、
他方の金属端子3の外周部が、楕円弧になっており、
他方の金属端子3は、
楕円を短軸で切断した場合の、楕円面積の1/2の部分を有しており、
前記電子部品を、上面から見た場合に、
前記他方の金属端子3の縦幅方向に楕円弧を含む楕円の短軸を有しており、
上面から見た他方の金属端子3の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L4)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)の2倍の値に等しく、
上面から見た他方の金属端子3の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S4)が、
前記電子部品の第2の幅(W2)に等しい値となっており、
【0083】
ここで、図5の金属端子と、図6の金属端子と、図7の金属端子を比較すると、
図5の両側の金属端子では、上面から見ると半円部と長方形部の組み合わせで構成されており、
図6の両側の金属端子は上面から見ると楕円弧を有しており、
いる。
図7の一方の金属端子は上面から見ると半円部と長方形部の組み合わせで構成されており、他方の金属端子は、上面から見ると楕円弧を有している。
【0084】
この場合、半円部と長方形部の組み合わせと、楕円弧との形状の違いや、
半円部の円弧における半径と、楕円弧における長軸の長さと短軸の長さとの違いや、
図5の両側の金属端子と図6の両側の金属端子と図7の両側の金属端子の表面積の違いなどによって、
放射ノイズの周波数や強さが異なってくる。
【0085】
また、ここで、図7の正面図における一方の金属端子2の下部の金属面と、他方の金属端子3の下部の金属面は、プリント配線板の金属パッドなどに半田などにより接続される。
【0086】
このように、上面図において、一方の金属端子2の外周部が、半円状の円弧を含む形状となっており、他方の金属端子3が楕円弧の形状となっており、平面図において、一方の金属端子2の上部と他方の金属端子3の上部が円弧となっていることで、EMIなどの電磁ノイズを抑制することが可能となる。
【0087】
更に、他の実施例についても、図を参照して説明する。
【0088】
図8は、本発明の他の実施例における上面図及び正面図である。図8(a)は上面図であり、図8(b)は正面図である。
【0089】
図8の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有しており、上面図において電子部品1は縦幅として第1の幅(W1)を有しており、正面図において電子部品1は高さとして第1の高さ(H1)を有している。
【0090】
ここで、前記電子部品1の一方の金属端子2の第1の厚み(T3)と、
前記電子部品1の他方の金属端子3の第2の厚み(T4)が、
前記電子部品1の第1の幅(W1)の1/2の値と、
前記電子部品1の第1の高さ(H1)の値よりも小さくなっていると仮定する。
【0091】
このとき、前記電子部品1を上面から見た場合に、
両側の2つの金属端子が、一方の四半円部と長方形部と他方の四半円部を加えた形状になっており、
前記電子部品1を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が四半円部となっており、下部が長方形部になっている。
【0092】
図9は、図8の上面図において、前記電子部品1を上面から見た場合に、
一方の金属端子2が、一方の金属端子の一方の四半円部6と、一方の金属端子の長方形部7と、一方の金属端子の他方の四半円部8で構成されていることを示しており、
上面図における他方の金属端子3も同様に、他方の金属端子の一方の四半円部と、他方の金属端子の長方形部と、他方の金属端子の他方の四半円部で構成されている。
【0093】
図10は、図8の正面図において、前記電子部品を正面から見た場合に、
一方の金属端子2が、一方の金属端子の上部の四半円部9と、一方の金属端子の下部の長方形部10で構成されていることを示しており、
正面図における他方の金属端子3も同様に、他方の金属端子の上部の四半円部と、他方の金属端子の下部の長方形部で構成されている。
【0094】
ここで、
上面から見た前記一方の金属端子の一方の四半円部6の半径(R9)と、
上面から見た前記一方の金属端子の他方の四半円部8の半径(R10)と、
横から見た前記一方の金属端子の上部の四半円部9の半径(R13)が、
前記電子部品の一方の金属端子2の第1の厚み(T3)に等しく、
同様に、
上面から見た前記他方の金属端子の一方の四半円部の半径(R11)と、
上面から見た前記他方の金属端子の他方の四半円部の半径(R12)と、
横から見た前記他方の金属端子の上部の四半円部の半径(R14)が、
前記電子部品の他方の金属端子の第2の厚み(T4)に等しくなっている。
【0095】
また、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部7における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さが、前記電子部品1の第1の幅(W1)から、前記電子部品の一方の金属端子2の第1の厚み(T3)の2倍の値を減じた値となっており、
上面から見た前記一方の金属端子の長方形部7の一方の辺と直角になる他方の辺の長さが、前記電子部品の一方の金属端子2の第1の厚み(T3)に等しく、
同様に、
上面から見た前記他方の金属端子3の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さが、前記電子部品の第1の幅(W1)から、前記電子部品の他方の金属端子3の第2の厚み(T4)の2倍の値を減じた値となっており、
上面から見た前記他方の金属端子の長方形部の一方の辺と直角になる他方の辺
の長さが、前記電子部品の他方の金属端子3の第2の厚み(T4)に等しくなっている。
【0096】
更に、
横から見た前記一方の金属端子の下部の長方形部10における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さが、前記電子部品の第1の高さ(H1)から、前記電子部品の一方の金属端子2の第1の厚み(T3)の値を減じた値となっており、
横から見た前記一方の金属端子の下部の長方形部10の一方の辺と直角になる他方の辺の長さが、前記電子部品の一方の金属端子2の第1の厚み(T3)に等しく、
同様に
横から見た前記他方の金属端子の下部の長方形部における円弧の接線に繋がる一方の辺の長さが、前記電子部品の第1の高さ(H1)から、前記電子部品の他方の金属端子3の第2の厚み(T4)の値を減じた値となっており、
横から見た前記他方の金属端子の下部の長方形部の一方の辺と直角になる他方の辺の長さが、前記電子部品の他方の金属端子3の第2の厚み(T4)に等しくなっている。
【0097】
ここで、図5の金属端子と、図6の金属端子と、図7の金属端子と、図8の金属端子を比較すると、
図5の両側の金属端子では、上面から見ると半円部と長方形部の組み合わせで構成されており、
図6の両側の金属端子は上面から見ると楕円弧を有しており、
いる。
図7の一方の金属端子は上面から見ると半円部と長方形部の組み合わせで構成されており、他方の金属端子は、上面から見ると楕円弧を有しており、
図8の両側の金属端子では、上面から見ると、一方の四半円部と長方形部と他方の四半円部を加えた形状を有している。
【0098】
この場合、半円部と長方形部の組み合わせと、楕円弧、一方の四半円部と長方形部と他方の四半円部の組み合わせとの形状の違いや、
半円部の円弧における半径と、四半円部の円弧における半径と、楕円弧における長軸の長さや短軸の長さとの違いや、
図5の両側の金属端子と図6の両側の金属端子と図7の両側の金属端子と図8の両側の金属端子の表面積の違いなどによって、
放射ノイズの周波数や強さが異なってくる。
【0099】
また、ここで、図8の正面図における一方の金属端子2の下部の金属面と、他方の金属端子3の下部の金属面は、プリント配線板の金属パッドなどに半田などにより接続される。
【0100】
このように、上面図において、両側の2つの金属端子が、一方の四半円部と長方形部と他方の四半円部を加えた形状になっており、
平面図において、両側の2つの金属端子の上部が四半円部となっており、下部が長方形部になっていることで、EMIなどの電磁ノイズを抑制することが可能となる。

【0101】
更に、他の実施例についても、図を参照して説明する。
【0102】
図11は、本発明の他の実施例における上面図及び正面図である。図11(a)は上面図であり、図11(b)は正面図である。
【0103】
図11の上面図及び正面図において、チップ部品と呼ばれる電子部品1が、一方の金属端子2と他方の金属端子3を有しており、
上面図において電子部品1は縦幅として第1の幅(W1)を有しており、正面図において電子部品1は高さとして第1の高さ(H1)を有している。
【0104】
ここで、前記電子部品1の一方の金属端子2の第1の厚み(T3)と、
前記電子部品1の他方の金属端子3の第2の厚み(T4)が、
前記電子部品1の第1の幅(W1)の1/2の値と、
前記電子部品1の第1の高さ(H1)の値よりも小さくなっていると仮定する。
【0105】
このとき、前記電子部品1を上面から見た場合に、
両側の2つの金属端子の外周部が、楕円弧になっており、
それぞれの金属端子は、
楕円を長軸で切断した場合の、楕円面積の1/2の部分を有しており、
前記電子部品を、上面から見た場合に、
前記金属端子の縦幅方向に楕円弧を含む楕円の短軸を有しており、
また、前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
両側の2つの金属端子の上部が楕円弧になっており、
それぞれの金属端子は、
楕円を短軸と長軸で切断した場合の、楕円面積の1/4の部分を有しており、
前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、
前記金属端子の高さ方向に楕円弧を含む楕円の長軸を有している。
【0106】
このとき、
上面から見た前記一方の金属端子2の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L5)と、
上面から見た前記他方の金属端子3の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L6)が、
前記電子部品の第1の幅(W1)に等しく、
横から見た前記一方の金属端子2の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L7)と、
横から見た前記他方の金属端子3の上部の楕円弧を含む楕円の長軸の長さ(L8)が、
前記電子部品の第1の高さ(H1)の2倍の値に等しくなっている。
【0107】
また、
上面から見た前記一方の金属端子2の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S5)と、
横から見た前記一方の金属端子2の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S7)が
前記電子部品の一方の金属端子2の第1の厚み(T3)の2倍の値に等しく、
上面から見た前記他方の金属端子3の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S6)と、
横から見た前記他方の金属端子3の上部の楕円弧を含む楕円の短軸の長さ(S8)が、
前記電子部品の他方の金属端子3の第2の厚み(T4)の2倍の値に等しくなっている。
【0108】
また、ここで、図11の正面図における一方の金属端子2の下部の金属面と、他方の金属端子3の下部の金属面は、プリント配線板の金属パッドなどに半田などにより接続される。
【0109】
このように、上面図において、一方の金属端子2と他方の金属端子3が楕円弧の形状となっており、平面図において、一方の金属端子2の上部と他方の金属端子3の上部が楕円弧の形状となっていることで、EMIなどの電磁ノイズを抑制することが可能となる。
【0110】
以上説明したように、本発明の電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造において、実施例を挙げて説明を進めたが、複数の実施例での上面図や正面図などにおける円弧や楕円弧や長方形などを組み合わせて、その形状を電子部品の金属端子に適用することにより、EMIなどの電磁ノイズを抑制することが可能となる。
【0111】
また今回、チップ部品と呼ばれる電子部品について説明を進めたが、電子部品の中には、容量性部品、インダクタ部品、抵抗部品なども含まれ、それぞれの部品に、本発明は適用可能となる。
【0112】
更に、本発明が適用できる電子部品は、特に、コンピュータ機器などのプリント配線板などに数多く実装されることもあり、それらの実装されたチップ部品の金属端子からのトータルの電磁ノイズ放射を抑制することが可能となるため、省エネのために低電圧化されている外部ノイズの影響を受けやすい電子機器への電磁ノイズの影響を防ぐことも可能となる。
【0113】
更に、電子機器装置におけるガスケットなどによるEMI対策部品の材料削減やコスト削減にもつながるため、低電圧化によるCO2削減や、EMI対策部品の削減による資源の有効利用につながるというSDGsの方向性にも貢献できるという効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明の電磁ノイズ放射を抑制するための電子部品の端子構造において、電子部品の金属端子の形状に円弧、楕円弧などの形状を適用することにより、電子部品の金属端子から発生する電磁ノイズ放射を抑制することが可能となり、特に、コンピュータ機器などのプリント配線板などに数多く実装されるチップ部品の端子からのトータルの電磁ノイズ放射を抑制することが可能となるため、省エネのために低電圧化されている外部ノイズの影響を受けやすい電子機器への電磁ノイズの影響を防ぐことも可能となり、また、電子機器装置におけるガスケットなどによるEMI対策部品の材料削減やコスト削減にもつながるため、低電圧化によるCO2削減や、EMI対策部品の削減による資源の有効利用につながるというSDGsの方向性に貢献できるという効果がある。
【符号の説明】
【0115】
1・・・電子部品
2・・・一方の金属端子
3・・・他方の金属端子
4・・・一方の金属端子の半円部
5・・・一方の金属端子の長方形部
6・・・一方の金属端子の一方の四半円部
7・・・一方の金属端子の長方形部
8・・・一方の金属端子の他方の四半円部
9・・・一方の金属端子の上部の四半円部
10・・・一方の金属端子の下部の長方形部



【要約】      (修正有)
【課題】電磁ノイズ放射を効果的に抑制する電子部品の端子構造を提供する。
【解決手段】チップ部品と呼ばれる容量性部品、インダクタ部品、抵抗部品などの直方体状の電子部品1の両側全面に金属端子2、3を設けた電子部品の端子構造であって、前記電子部品を上面から見た場合に、両側の金属端子の外周部が円弧になっており、前記電子部品を、両側の2つの金属端子が見えるように横から見た場合に、両側の2つの金属端子の上部が、円弧になっていることにより、EMI(Electromagnetic Interference)などの電磁ノイズ放射を効果的に抑制することが可能となる。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13