(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-07
(45)【発行日】2025-03-17
(54)【発明の名称】変形可能なねじ付き係止構造体、並びに関連するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/80 20060101AFI20250310BHJP
【FI】
A61B17/80
(21)【出願番号】P 2021573483
(86)(22)【出願日】2020-05-08
(86)【国際出願番号】 IB2020054383
(87)【国際公開番号】W WO2020250052
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2023-04-21
(32)【優先日】2019-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513069064
【氏名又は名称】デピュイ・シンセス・プロダクツ・インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive, Raynham MA 02767-0350 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】オベルリ・ジョエル
(72)【発明者】
【氏名】アエビ・ディス
(72)【発明者】
【氏名】ロッチ・ミルコ
(72)【発明者】
【氏名】メンゼ・ヨハンナ・エフ
(72)【発明者】
【氏名】ガンマー・サイド
【審査官】鈴木 敏史
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-536427(JP,A)
【文献】特表2006-511252(JP,A)
【文献】国際公開第2011/078365(WO,A1)
【文献】青木 和彦,機械要素-1,機械工学便覧新版A基礎編B応用編 ,第1版,社団法人 日本機械学会,2001年09月25日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/80
A61B 17/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨固定システムであって、
中心軸を画定する少なくとも1つの孔を画定する内面を画定する本体を有する骨プレートであって、前記内面が、プレートねじを画定する、骨プレートと、
骨ねじであって、前記骨ねじが、頭と、前記頭から前記骨ねじの中心軸に沿って延びるシャフトと、を有し、前記頭が、前記プレートねじとねじ式に係合するように構成された頭ねじを画定する外面を有する、骨ねじと、を備え、
前記プレートねじ及び前記頭ねじが各々、それぞれの前記中心軸に沿って前記プレートねじ及び前記頭ねじを通って延びる平面である、それぞれの基準平面内の断面プロファイルを有し、前記断面プロファイルが、各々、
谷底と、
頂部と、
前記谷底から前記頂部に向かって延びるフランクと、を含み、前記谷底、前記頂部、及び前記フランクが、標準化された基準ねじ形状である基準断面プロファイルから逸脱し、前記基準断面プロファイルが、前記それぞれの基準平面においてV字形であり、その凸部側頂点である第1の側の頂点における頂部基準点、及びその凹部側頂点である前記第1の側の反対側の第2の側の頂点における谷底基準点を画定し、
前記頂部から前記谷底まで測定されるねじ高さが、前記頂部基準点から前記谷底基準点まで測定される基準高さよりも小さくなるようになっており、
前記頭ねじの前記ねじ高さと前記頭ねじの前記基準高さとの第1の比が、0.55:1~0.75:1の範囲であり、前記プレートねじの前記ねじ高さと前記プレートねじの前記基準高さとの第2の比が、0.40:1~0.75:1の範囲であ
り、
前記プレートねじの前記フランクが、
25度~
35度の範囲のプレートねじ角度を画定し、
前記頭ねじの前記フランクが、
45度~
60度の範囲の頭ねじ角度を画定する、骨固定システム。
【請求項2】
前記プレートねじの前記ねじ高さと前記頭ねじの前記ねじ高さとの比が、1.0:1~2.0:1の範囲にある、請求項
1に記載の骨固定システム。
【請求項3】
前記プレートねじの前記フランクが、前記プレートねじ角度を画定する前記谷底基準点側の第1の部分と、第2のねじ角度を画定する前記頂部基準点側の第2の部分とを有し、前記フランクの前記第2の部分が、前記第1の部分と前記頂部との間にそれぞれ配置されており
、前記第2のねじ角度が
、40度
~120度の範囲にある、請求項
1に記載の骨固定システム。
【請求項4】
前記頭ねじの頂部が各々、前記それぞれの基準平面内に、逃げ加工された頂部プロファイルを画定する、請求項1に記載の骨固定システム。
【請求項5】
前記頭ねじの前記逃げ加工された頂部プロファイルのうちの少なくともいくつかが丸みを帯びており
、0.06mm
~0.25mmの範囲の半径を画定する、請求項
4に記載の骨固定システム。
【請求項6】
前記頭ねじの丸みを帯びた頂部プロファイルが、0.05mm以上の頂部幅を画定する、請求項
5に記載の骨固定システム。
【請求項7】
前記頭ねじの頂部が、前記丸みを帯びた頂部プロファイルの頂点において画定され、前記頭ねじの前記断面プロファイルが、前記丸みを帯びた頂部プロファイルの前記頂点と交差する円弧状の頂部軌道軸を画定する、請求項
6に記載の骨固定システム。
【請求項8】
前記プレートねじの前記頂部が、前記それぞれの基準平面内で直線状である頂部軌道軸と一致する、請求項1に記載の骨固定システム。
【請求項9】
前記頂部軌道軸が、前記中心軸に対し
て5度
~30度の範囲の角度で配向されている、請求項
8に記載の骨固定システム。
【請求項10】
前記プレートねじの前記頂部が、前記それぞれの基準平面内に延びる前記頂部軌道軸に沿って延びる直線状頂部プロファイルを画定する、請求項
8に記載の骨固定システム。
【請求項11】
前記プレートねじの前記頂部が、丸みを帯びた頂部プロファイルを画定する、請求項
7に記載の骨固定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨プレート及び骨プレートに結合するための骨アンカーに関し、特に、骨プレートの固定孔内に画定されたねじ付き係止構造体、及び骨アンカーの頭に画定された相補的なねじ付き係止構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
骨折の内部固定のための骨プレートシステムは周知である。従来の骨プレートシステムは、骨折の治癒を促進するのに特によく適している。骨ねじなどの骨アンカーは、骨プレートの固定開口部又は孔を通って挿入され、骨にねじ込まれて、骨折端部を一緒に圧迫、中和、バットレス、引張、結束、及び/又はブリッジする。1つの骨折した骨部分からプレートを越えてプレートに対して骨を引くことなく別の骨折した骨部分の上に荷重を伝達するために、またプレートに関して骨ねじを緩める又は引く(これは、不十分なアライメント及び不十分な臨床結果につながる可能性がある)ことを回避するために、骨プレートを係止することができる骨ねじを用いることができる。そのようなねじの1つの既知の実施形態は、ねじをプレートに係止するために、固定孔の内面上の対応するねじ山と係合するための雄ねじを有するねじ頭を用いる。これらのねじは、以下、「係止ねじ」又は「圧迫ねじ」と称され、中心ねじ軸が中心孔軸と実質的に整列されている、実質的に「公称」配向でのみ固定孔内に係止するように構成された標準型係止ねじ、並びに中心ねじ軸がそれぞれの中心孔軸に対して鋭角をなして配向される、公称配向又は「角度付けされた」配向のいずれかで固定孔内に係止するように構成された「可変角度」(VA)係止ねじを含み得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の一実施形態によれば、骨固定システムは、中心軸を画定する少なくとも1つの孔を画定する内面を画定するプレート本体を含む。内面は、孔内にプレートねじを画定する。システムは、中心軸に沿って頭から延びるシャフトを有する骨ねじを含み、頭は、プレートねじとねじ式に係合するように構成されたねじを画定する外面を有する。プレートねじ及び頭ねじは各々、それぞれの中心軸に沿って延びるそれぞれの基準平面内の断面プロファイルを有する。断面プロファイルは各々、谷底と、頂部と、それらの間に延びるフランクと、を含む。谷底、頂部、及びフランクは、基準断面プロファイルから集合的に逸脱し、基準断面プロファイルが、それぞれの基準平面においてV字形であり、その第1の側の頂点における頂部基準点、及びその第1の側の反対側の第2の側の頂点における谷底基準点を画定する。そのような逸脱により、頂部から谷底まで測定されるねじ高さは、頂部基準点から谷底基準点まで測定される基準高さよりも小さくなり、頭ねじのねじ高さと頭ねじの基準高さとの比は、0.50:1~0.80:1であり、プレートねじのねじ高さとプレートねじの基準高さとの比は、0.50:1~1.00:1である。
【図面の簡単な説明】
【0004】
前述の概要、並びに本出願の例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、添付される図面と共に読まれることで、よりよく理解されるであろう。本出願の係止構造体を例示する目的で、図面に例示的な実施形態が示されている。しかしながら、本出願が、示される正確な配置及び手段に限定されないことは理解される。図面は、以下のとおりである。
【
図1A】本開示の一実施形態による、骨プレートと、骨プレートの係止孔内に配置された複数の係止ねじと、を含む骨固定システムの斜視図である。
【
図1B】複数の骨セグメントに固着した、
図1Aの切断線1B-1Bに沿って取られた骨固定システムの断面側面図である。
【
図2E】係止孔の内面によって画定されたねじ付き係止構造体を示す、
図2Dに例示される切断線2E-2Eに沿って取られた係止孔の側断面図であり、ねじ付き係止構造体は、係止骨ねじと係止するように構成されている図である。
【
図2F】
図2Eに示されるねじ付き係止構造体の拡大断面図である。
【
図2G】
図2Fに示されるねじ付き係止構造体の一部の分更なる拡大断面図である。
【
図2H】
図2Gに示される代替的な外形を有するねじ付き係止構造体の一部分の拡大断面図である。
【
図3A】係止孔のうちの1つの内部で
図1Aの骨プレートに係止されるように構成された可変角度(VA)係止ねじの頭の側面図である。
【
図3B】ねじの中心軸に沿って取られた、
図3Aに例示されるVA係止ねじの断面側面図である。
【
図3C】
図3Bに例示されるVA係止ねじの一部分の拡大断面側面図である。
【
図4A】
図2Aに例示される係止孔と係止係合している、
図3Aに例示されるVA係止ねじの頭の断面斜視図である。
【
図4B】
図4Aに示された係止孔に係止係合しているVA係止ねじの頭の断面側面図である。
【
図5A】本開示の別の実施形態による、係止孔の内面によって画定されたねじ付き係止構造体を有する、別の係止孔の上面図である。
【
図5B】
図5Aに例示される係止孔のねじ付き係止構造体の拡大断面図である。
【
図5C】別のVA係止ねじのねじ付き頭の断面側面図であり、このVA係止ねじが少なくとも
図5Aに例示される係止孔で係止されるように構成されている図である。
【
図5D】
図5Aに例示される係止孔と係止係合している、
図5Cに例示されるVA係止ねじの頭の断面側面図である。
【
図6A】本開示の更なる実施形態による、三角形の水平孔プロファイルを有し、係止孔の内面によって画定されたねじ付き係止構造体を含む別の係止孔の斜視図である。
【
図6C】孔のねじ付き係止構造体を示す、
図6Bに示される切断線6C-6Cに沿って取られた係止孔の断面側面図である。
【
図7A】別の係止孔の斜視図であり、この係止孔は、本開示の更なる実施形態による、
図6Aの係止孔に対してより小さい角部半径を有する三角形の水平孔プロファイルを有し、係止孔の内面によって画定されるねじ付き係止構造体を含む図である。
【
図8A】本開示の更なる実施形態による、四角形の水平孔プロファイルを有し、係止孔の内面によって画定されたねじ付き係止構造体を含む更に別の係止孔の斜視図である。
【
図8C】孔のねじ付き係止構造体を示す、
図8Bに示される切断線8C-8Cに沿って取られた係止孔の側断面図である。
【
図9】3つのねじ付き係止構造体及び3つの凹部を有し、それ以外は
図2Dに示す係止孔と同様に構成されている係止孔の上面図である。
【
図10】本開示の別の実施形態による、8つのねじ付き係止構造体及び8つの凹部を有する別の係止孔の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示は、本開示の一部を形成する、添付図面及び実施例に関連する以下の詳細な説明を参照することにより、より容易に理解することができる。本開示は、本明細書に記載する及び/又は示す特定の装置、方法、用途、条件又はパラメータに限定されるものではなく、本明細書で使用される専門用語は実施例を用いて具体的な実施形態を記載することのみを目的とし、本開示の範囲を制限することを意図するものではないことを理解されたい。また、添付の請求項を含む明細書において使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は複数を含み、特定の数値への言及は、文脈により明確に別様に指示されない限り、少なくともこの特定の値を含む。
【0006】
「複数」という用語は、本明細書で使用される場合、1つよりも多いことを意味する。値の範囲が表されている場合、別の実施形態においては、ある特定の値から、及び/又は他の特定の値までが含まれる。同様に、先行する「約」によって値が近似の形式で表現された場合、その特定値により別の実施形態が形成されることが理解されるであろう。範囲はいずれも包括的であり、組み合わせが可能である。
【0007】
寸法、角度、及び他の形状に関して本明細書で使用される場合、用語「約」及び「実質的に」は、製造公差を考慮する。更に、用語「約」及び「実質的に」は、規定の寸法又は角度よりも10%大きい又は小さいものを含むことができる。更に、用語「約」及び「実質的に」は、規定された特定の値にも等しく適用することができる。
【0008】
可変角度(VA)係止ねじは、特に、VA係止ねじが角度付けされた軌道で係止孔に挿入される場合、それらが挿入される係止孔内に交差ねじ切りを生じさせる傾向があり、またそれを示す傾向がある。プレートねじの交差ねじ切りは、係止孔の雌ねじ内に嵌合せず(すなわち、干渉する)、したがって係止孔の雌ねじを交差ねじ切りする、ねじ頭上の雄ねじによって引き起こされ得る。このようなねじ干渉はまた、ねじ頭の雄ねじの交差ねじ切りも生じ得る。ねじ頭ねじ(screw head thread)の頂部と雌ねじの部分との間の接触領域、特に角度付けにおける雌ねじの頂部又はその付近の接触領域は、交差ねじ切りを特に受けやすい可能性がある。交差ねじ切りは、ねじ頭ねじと係止孔の雌ねじとの間の意図された締まり嵌め(「形状嵌合」とも呼ばれる)を低減し、これがねじ頭と係止孔との間の係止された境界面における安定性及び機械的強度を低減し得るため、問題となる。
【0009】
本明細書に開示される実施形態は、係止孔内に使用される係止構造体及び係止ねじの頭上の相補的な係止構造体に関する。これらの相補的な係止構造体は、相補的な外形を有する嵌合ねじを画定し、嵌合ねじの変形、特に係止孔の雌ねじの変形に対する制御を強化し、角度付けされた挿入時にねじ軸に対して効果的に再整列されるようにする。このような好ましい外形としては、ねじ頭ねじ及びプレート孔ねじのそれぞれの断面プロファイル(当該技術分野では、「ねじ形状」と呼ばれる)が挙げられる。これらの相補的な外形及びプロファイルは、プレート及びねじの「ねじ山比率」として集合的に特徴付けることができる。本明細書に開示されるねじの変形を制御する1つの方法は、ねじ頭のねじに、より強い(例えば、より大きい)プロファイルを有するねじ頭ねじを提供すること、及びそれを、プレート孔ねじの意図的により可鍛性のある(例えば、より薄い)プロファイルと相互作用させることである。ねじの変形が制御される別の方法は、ねじ頂部などのねじプロファイルの縁部外形を調整して、角度付けされたねじ配向でのねじ境界面における望ましくない機械的干渉を低減することである。本明細書に開示されるねじ山比率は、角度付けされたねじ挿入において、及びねじ挿入がプレート孔ねじに対するねじ頭ねじの軸方向の不整列である「タイミングエラー」を伴う場合にも、交差ねじ切りを回避又は低減することが示されている。したがって、本明細書に記載されるねじ付き係止構造体は、角度付けでのVA係止ねじの頭、並びに公称配向でのVA及び標準型係止ねじの両方と係止することができ、交差ねじ切りを阻害する(又は少なくとも低減させる)様式では、あるいは塑性的な及び弾性的なねじ変形の作用として、実質的に完全にプレートねじ内で生じるように、任意の交差ねじ切りを少なくとも実質的に完全に生じさせる。本明細書に記載されるねじ付き係止構造体はまた、係止ねじ境界面における全体的な片持ち強度を増大させることも実証されている。
【0010】
図1Aを参照すると、骨固定システム2は、可変角度(VA)係止孔6などの1つ又は2つ以上の固定孔を内部に画定するプレート本体5を有する骨プレート4を含む。VA係止孔6は、骨プレート4を骨の1つ又は2つ以上の部分に固着させるように構成された、例えば係止ねじ8などのアンカー部材を受容するように構成されている。プレート本体5は、VA係止孔6内に雌ねじ9を画定する。したがって、雌ねじ9は、「プレート孔ねじ」又は単に「プレートねじ」若しくは「孔ねじ」とも称され得る。プレートねじ9は、VA係止孔6内に画定された列26などの係止構造体を横断する。したがって、列26は、「ねじ付き列」と呼ばれることがある。ねじ付き列26は、VA係止孔6内に係止ねじ8を挿入する間、係止ねじ8のねじシャフト25が列26を迂回するように構成されており、これにより、以下により詳細に記載されるように、係止ねじ8と骨プレート4との間の係止係合を強化する方法で、係止ねじ8のねじ頭27上の雄ねじ29と係合する。
【0011】
骨プレート4は、示されるように、ブリッジプレートであり得るが、他の骨プレートの種類及び構成は、本開示の範囲内である。プレート本体5は、長手方向Xに沿って互いに離間された第1の端部10及び第2の端部12と、長手方向Xに対して実質的に垂直な横方向Yに沿って互いに離間された第1の側面14及び第2の側面16と、を画定することができる。骨プレート4はまた、骨から離れる方向に面するように構成された上部プレート表面18と、骨に面するように構成された反対側の下部プレート表面20と、を画定することができる。上部プレート表面18及び下部プレート表面20は、長手方向X及び横方向Yの各々に対して実質的に垂直な垂直方向Zに沿って互いに離間されている。本明細書で使用するとき、用語「長手方向」、「長手方向に」、及びその派生語は長手方向Xを指すことを理解されたい。用語「横方向」、「横方向に」、及びそれらの派生語は、横方向Yを指し、用語「垂直」、「垂直に」、及びそれらの派生語は、垂直方向Zを指すことを理解されたい。
【0012】
VA係止孔6は、中心孔軸22に沿って、上部プレート表面18から下部プレート表面20まで延びる。中心孔軸22は、軸方向の孔方向に沿って配向されている。本明細書で使用するとき、用語「軸方向」(例えば、「軸方向の孔方向」及び「軸方向のねじ方向」)は、それぞれの軸が延びる方向として定義される。更に、方向用語「軸方向」、「軸方向に」、及びそれらの派生語は、それぞれの軸の方向を指す。したがって、本明細書で使用するとき、方向用語「軸方向上方」及びその派生語は、下部プレート表面20から上部プレート表面18に向かう軸方向の孔方向を指す。逆に、用語「軸方向下方」及びその派生語は、上部プレート表面18から下部プレート表面20に向かう軸方向の孔方向を指す。したがって、「軸方向上方」及び「軸方向下方」は各々、双方向である「軸方向」の単方向成分である。図に示される実施形態では、軸方向の孔方向(したがって、中心孔軸22)は、垂直方向Zに沿って配向されている。したがって、軸方向の孔方向はまた、本開示を通して「Z」によっても示される。しかしながら、本開示の範囲は、ザ(the)の軸方向の孔方向(したがって、中心孔軸22もまた)が垂直方向Zから斜めの角度でオフセットされる実施形態を網羅することを理解されたい。用語「軸方向に上部」、「軸方向に下部」などは、VA係止ねじ8を参照して使用されるとき、そのような用語は、特にVA係止孔6内で配向されるので、ねじ8の中心軸23を指すことも理解されたい。
【0013】
プレート本体5及び係止ねじ8は各々、1つ又は2つ以上の生体適合性材料を含むことができる。非限定的な例として、プレート本体5は、チタン、チタン合金(例えば、チタン-アルミニウム-ニオブ(TAN)合金、例えばTi-6Al-7Nb、及びチタン-アルミニウム-バナジウム(TAV)合金)、ステンレス鋼、コバルトベース合金(例えば、コバルト-クロム合金)、複合材料、並びにポリマー材料及び/又はセラミック材料を含む群から選択される材料で形成することができる。また、非限定的な例として、係止ねじ8は、チタン、チタン合金(例えば、TAN合金、TAV合金、及びニチノールなどのニッケルチタン合金)、ステンレス鋼、コバルトベース合金(例えば、コバルト-クロム合金)、複合材料、並びにポリマー材料及び/又はセラミック材料を含む群から選択される材料で形成することができる。好ましくは、係止ねじ8の材料は、プレート本体5の材料の硬度よりも高い硬度を有する。このパラメータは、本開示全体を通して記載される係止特性に寄与する。好ましくは、プレート本体5は、主に又は全体的にチタンを含み、係止ねじ8は、主に又は全体的にTANを含む。しかしながら、骨プレート4及び/又は係止ねじ8の他の材料組成物は、本開示の範囲内であることを理解されたい。
【0014】
更に、本開示全体を通して記載される寸法は、少なくとも1つのVA係止孔6と、少なくとも1つのVA係止孔6内での公称又は角度付き挿入のために構成された少なくとも1つのVA係止ねじ8とを含む骨固定システム2を参照して作製され、ここでVA係止ねじ8のねじシャフト25が、約1.0mm~約5.0mmの範囲の大径を画定し、より具体的には、約5.0mmの大径を画定するねじ付き頭27に対応することができる約3.5mmの大径である。しかしながら、以下に記載される実施形態のいずれも、より大きい又はより小さい骨固定システム内での使用に必要なサイズに拡大又は縮小され得ることを理解されたい。
【0015】
ここで
図1Bを参照すると、VA係止孔6は、医師が所望のとおりに1つ又は2つ以上の骨又は骨セグメントに骨プレート4を移植できるように、VA係止ねじ8及び標準型の係止ねじ(様々な長さを有するそのようなねじを含む)を含む複数のタイプの係止ねじ8との強化された固着を提供するように構成することができる。非限定的な例として、図示するように、骨プレート4は、骨の骨折したセグメント101、102を一緒に固着する様式で、係止ねじ8を介して長骨100に結合され得る。本明細書に記載されるVA係止孔6は、公称配向でVA係止ねじ8又は標準型係止ねじと係止することができ、それによってその中心ねじ軸23は、中心孔軸22と実質的に整列する。VA係止孔6は、中心ねじ軸23がそれぞれの中心孔軸22に対して鋭角A1に配向される、角度付けされた配向で、VA係止ねじ8と係止することもできる。鋭角A1はまた、「角度付けの角度」又は単に「角度付け」と称され得る。VA係止めねじ8及び標準型係止ねじ及びそれらの係止機能は、Chanらの名義で2016年4月19日に発行された米国特許第9,314,284号(以下、「’284参照」)、及びBosshardらの名義で2018年3月29日に出願された米国特許出願第15/940,761号(「’761参照」)、及びBosshardらの名義で2019年4月30日に出願された米国特許出願第15/966,047号(「’047参照」)に更に十分に記載されており、これらの各々の開示は、その全体が本明細書に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0016】
骨プレーティングの手術中、係止ねじ8のねじシャフト25は、VA係止孔6のうちの1つを通って挿入され、下にある骨100内に打ち込まれ得る。具体的には、係止ねじ8の回転により、そのねじ付きねじ頭27がVA係止孔6とねじ式に嵌合する。その結果、ねじ頭27は、下にある骨100に対する圧縮力を骨プレート4に実質的に加えることなく、骨プレート4を下にある骨100に締結する。骨プレート4は、ねじ付きねじ頭27に係止された際、下にある骨100から離間していてもよい。あるいは、骨プレート4は、ねじ付きねじ頭27に係止された際、下にある骨100に当接してもよい。
【0017】
プレーティング手術中、VA係止孔6のうちの1つを通って下にある骨100内に挿入される第1の係止ねじ8は、ねじ頭ねじ29の頂部がプレートねじ9の谷底に実質的に沿って螺旋状に前進するように、プレートねじ9と概ね嵌合することができるという利益を有することを理解されたい。しかしながら、第1の係止ねじ8が骨プレート4に係止され、それによってプレート4を下にある骨100に締結すると、後続の係止ねじ8は、多くの場合、プレートねじ9の谷底に沿って、それらの雄ねじの頂部を螺旋状に前進させる能力を欠く。この結果は、これらの後続の係止ねじ8のねじシャフト25がVA係止孔6を通って前進し、下にある骨100にねじ込まれると、ねじ頭ねじ29及びプレートねじ9の相対的な軸方向位置は、実質的に、下にある骨100とのねじのねじ込み手がかりの関数であるためである。ねじ頭ねじ29のプレートねじ9に対する軸方向のずれは、本明細書では「タイミングエラー」と称される。
【0018】
ここで
図2Aから
図2Cを参照すると、VA係止孔6の各々は、プレート本体5の内面24によって画定することができる。あるいは、内面24は、
図2Eに破線で示すように、プレート本体5の軸方向開口部又はレセプタクル95内に嵌合された挿入板本体5aによって画定され得る。典型的には、内面24の少なくとも一部分は、軸方向下方に延びるにつれてテーパ状になる。したがって、内面24は、ねじ頭27がVA係止孔6を完全に通過することを防止するように構成されている。
【0019】
内面24は、ねじ付き列26を画定することができる。列26は、上部プレート表面18と下部プレート表面20との間で軸方向に延びる。VA係止孔6の各々(又は少なくとも一部)内で、列26は、内面24の周囲に順次配置される。内面24はまた、列26の間に周方向に順次配置された複数の凹部28を画定する。凹部28は、上部プレート表面18と下部プレート表面20との間で軸方向に延びる。列26及び凹部28は、VA係止孔6内の内面24の周囲に均等に離間配置され得る。しかしながら、他の実施形態では、列26及び/又は凹部28は、VA係止孔6の周囲に不均等に離間配置されてもよい。
【0020】
プレートねじ9は、列26及び凹部28の少なくとも部分を通って、上部プレート表面18と下部プレート表面20との間の1つ又は2つ以上のねじ経路に沿って延びる。図示するように、1つ又は2つ以上のねじ経路は、一対の交差しないねじ経路(すなわち、二重リード)を含むことができ、しかしながら、他の実施形態では、1つ又は2つ以上のねじ経路は、単一のねじ経路(すなわち、単一のリード)、又は3つ以上のねじ経路(例えば、三重リードなど)を含むことができる。他のねじ経路の種類も本開示の範囲内であるが、ねじ経路は好ましくは螺旋状である。図示するように、凹部28の部分は、プレートねじ9を周方向に途切れさせ得る。別の言い方をすれば、プレートねじ9は、1つ又は2つ以上、あるいは全ての凹部28に沿って「底抜け(bottom-out)」することができる。しかしながら、他の実施形態では、プレートねじ9は、凹部28の1つ又は2つ以上及び最大各々を周方向に途切れない様式で横断することができる(すなわち、プレートねじ9は、凹部28内で底抜けする必要はない)。
【0021】
プレートねじ9は、中心孔軸22に沿って延びる基準平面内の断面プロファイルを有する。断面プロファイルなどはまた、「ねじ形状」とも呼ばれ、
図2Bに示すように、頂部56と、谷底58と、頂部56と谷底58との間に延びる上部フランク55及び下部フランク57とを含む。プレートねじ9を参照して本明細書で使用するとき、用語「頂部」は、完全に形成されたねじ形状の頂点を指す。各ねじ付き列26は、ねじ経路に沿って延びる1つ又は2つ以上のねじセグメント52を画定する。本明細書で使用するとき、用語「ねじセグメント」は、ねじ形状及びねじ経路に沿った長さを有する、プレートねじ9及びねじ頭ねじ29などのねじの任意の部分を指す。プレートねじ9のねじセグメント52はまた、本明細書では「プレートねじセグメント」52と呼ばれることもある。列26を横断するプレートねじセグメント52は、本明細書では「列ねじ」54と呼ばれ得る。
【0022】
内面24は、上部プレート表面18との境界面において、VA係止孔6の上部外周部30と、下部プレート表面20との境界面において、VA係止孔6の下部外周部32と、を画定することができる。上部外周部30及び下部外周部32は、各々円形状であり得るが、以下でより詳細に説明するように、他の形状も本開示の範囲内である。内面24はまた、上部外周部30から列26のうちの1つ又は2つ以上まで軸方向下方にテーパ状になる1つ又は2つ以上の導入面34を画定することができる。図示するように、1つ又は2つ以上の導入面34は、1つ又は2つ以上の凹部28によって周方向に途切れ得る単一の導入面34を含むことができる。あるいは、導入面34は、周方向に連続的に、かつ中心孔軸22を中心とした完全な一周に沿って途切れずに延びることができる。内面24はまた、下部外周部32から軸方向上方にテーパ状になるアンダーカット面36を画定することができる。アンダーカット面36は、周方向に連続的に、かつ中心孔軸22を中心とした完全な一周に沿って途切れずに延びることができる。あるいは、アンダーカット面36は、1つ又は2つ以上の凹部28によって周方向に途切れさせられ得る。
【0023】
ここで
図2Dを参照すると、例示的な実施形態では、VA係止孔6は、中心孔軸22の周りに均等に離間配置された4つの列26及び4つの凹部28を含むことができる。列26は、中心孔軸22の周りに均等に離間配置された第1の列26aと、第2の列26bと、第3の列26cと、第4の列26dと、を含むことができる。凹部28は、第1の列26aと第2の列26bとの間に周方向に配置された第1の凹部28aと、第2の列26bと第3の列26cとの間に周方向に配置された第2の凹部28b、第3の列26cと第4の列26dとの間に周方向に配置された第3の凹部28cと、第4の列26dと第1の列26aとの間に周方向に配置された第4の凹部28dと、を含むことができる。以下により詳細に記載されるように、VA係止孔6の設計は、列26及び凹部28の数によって限定されないことを理解されたい。
【0024】
凹部28a~28dの各々は、中心凹部軸37を画定することができ、中心凹部軸37の各々は、中心孔軸22と平行であり得るが、他の中心凹部軸線37の配向が可能である。各中央凹部軸37もまた、中心孔軸22から半径方向距離R1だけ半径方向に離間されてもよい。各凹部は、凹部半径R10を画定する。図示するように、凹部28a~28dの各々は、円の約半分に包含する水平プロファイル(すなわち、中心孔軸22に直交する基準平面内のプロファイル)を有する。図示される実施形態では、凹部28a~28dの各々は、略円筒の断面として形作られる。他の実施形態では、凹部のうちの1つ又は2つ以上最大全部は、下向きにテーパ状になる円錐台形状を有することができる。他の凹部の形状もまた、本開示の範囲内である。各凹部28は、中心孔軸22から測定される半径方向最外領域又は頂点39を画定する。各凹部頂点39は、平面に沿って延びることができ、その平面に沿って、中心孔軸22もまた延びている。図示される実施形態では、凹部の頂点39は、中心孔軸22と平行である。他の実施形態では、凹部頂点39は、中心孔軸22に対して鋭角で配向され得る。
【0025】
各列26は、中心孔軸22に実質的に面する第1の表面42を画定することができる。第1の表面42はまた、列26の「最内表面」とも称され得る。したがって、第1の表面42は、列ねじ54の頂部56を画定する。水平基準平面(
図2Eに示される基準平面Mなど)では、各列26の第1の表面42は、好ましくは、中心孔軸22の周りに円弧状に延び、共有又は共通半径R8を画定する。各列26の第1の表面42はまた、列26の第1の面44と周方向に対向する第2の面45との間に延びることができる。各列26の第1の面44及び第2の面45は、列26と周方向に隣接する凹部28との間の境界面を画定することができる。例えば、第1の列26aの第1の側44は、第1の列26aと第4の凹部28dとの間の境界面を画定することができ、第1の列26aの第2の面45は、第1の列26aと第1の凹部28aとの間の境界面を画定することができ、第2の列26bの第1の側44は、第2の列26bと第1の凹部28aとの間の境界面を画定することができ、第2の列26bの第2の側45は、第2の列26bと第2の凹部28bとの間の境界面を画定することができ、以下、内面24の周囲に沿って同様である。列26の第1の表面42は、下向きにテーパ状になる円錐台形形状、特に、中心孔軸22と一致する中心円錐軸を画定する円錐台形形状の周方向セグメントを集合的に画定することができる。
【0026】
図2Eを参照すると、各列26は、列26の第1の側44と第2の側45との間に周方向に均等に配置された頂部中心線46を画定することができる。各列26では、頂部中心線46は第1の表面42に沿って延び、したがって列ねじ54の頂部56と交差する。各列26の頂部中心線46は、それぞれの軸方向基準平面内の中心孔軸22と同一平面上にある。このようにして、各頂部中心線46はまた、軸方向基準平面における列ねじ54の頂部軌道を画定する。したがって、頂部中心線46はまた、「頂部軌道軸」46と呼ばれることもある。各列26はまた、列26の第1の側44と第2の側45との間に周方向に均等に配置された谷底中心線48を画定することができる。各列26において、谷底中心線48は、列ねじ54の谷底58と交差する。各列26の谷底中心線48は、それぞれの軸方向基準平面において、頂部中心線46及び中心孔軸22と同一平面上にある。このようにして、各谷底中心線48はまた、軸方向基準平面における列ねじ54の谷底軌道を画定する。したがって、谷底中心線48はまた、「谷底軌道軸」48と呼ばれることもある。頂部軌跡軸46は、中心孔軸22に対して鋭角A2で配向することができる。また、谷底軌道軸48は、中心孔軸22に対して鋭角A3で配向することができる。鋭角A2及びA3は、約5度~約30度の範囲であり得る。更なる実施形態では、角度A2、A3は、約10度~約20度の範囲であり得、更に約5度~約30度の範囲であり得る。頂部軌道軸46及び谷底軌道軸48は、図示するように好ましくは平行であり得る。しかしながら、他の実施形態では、列26の1つ又は2つ以上及び最大全部の頂部軌道軸46及び谷底軌道軸48は、‘761参照に記載されるように、互いに対して鋭角に配向することができる。列ねじ54はまた、頂部軌道軸及び谷底軌道軸48並びに中心孔軸22を有する共通の平面内に位置することができるねじ中央線60を画定することができる。ねじ中心線60は、頂部軌道軸46と谷底軌道軸48との間で等距離に離間されている。
【0027】
頂部軌道軸46は、中心孔軸22に直交しかつVA係止孔6の垂直中心に配置される基準平面Mに沿って測定される距離R2だけ、中心孔軸22から半径方向に離間され得る。したがって、基準平面Mは、VA係止孔6の軸方向「中間平面」として特徴付けることができる。ねじ中央線60は、孔中間平面Mに沿って測定される距離R3だけ中心孔軸22から半径方向に離間配置され得る。谷底軌道軸48は、孔中間平面Mに沿って測定される距離R4だけ中心孔軸22から半径方向に離間配置され得る。距離R2は、列ねじ54の平均頂部半径として特徴付けることができる。距離R3は、列ねじ54の平均半径として特徴付けることができる。距離R4は、列ねじ54の平均谷底半径として特徴付けることができる。平均頂部半径R2、平均半径R3、及び平均谷底半径R4のいずれも、任意選択的に、孔6のサイズを分類するためのメトリックとして使用され得ることを理解されたい。
【0028】
ここで
図2Fを参照すると、雌ねじとしての各プレートねじセグメント52は、谷底58を軸方向に中心合わせすることができ、谷底58から軸方向上方頂部56まで延びる上部フランク55を含み、また、谷底58から軸方向下部頂部56まで延びる下部フランク57も含む。各プレートねじセグメント52は、以下により詳細に記載されるように、ねじ頭ねじ29の少なくとも1つの関連するねじセグメントと噛み合う(すなわち、少なくとも部分的に収容する)ように構成される。プレートねじ9は、軸方向に沿って軸方向に隣接する頂部56の間に延びるねじピッチP1を画定する。プレートねじ9はまた、頂部56においても画定することができるねじリードL1を画定する。プレートねじ9が、図示されるものなどの二重リードねじである実施形態では、列ねじ54のねじピッチP1は、約0.15mm~約0.6mm、好ましくは約0.4mmの範囲であり得、ねじリードL1は、約0.3mm~約1.2mm、好ましくは約0.8mmの範囲であり得る。
【0029】
ここで
図2Gを参照すると、軸方向基準平面におけるプレートねじ9の断面プロファイル(すなわち、ねじ形状)が、説明される。これらの断面プロファイルは、本明細書では、単に「ねじプロファイル」と呼ばれることもある。図示される実施形態では、この基準平面はまた、谷底軌道軸48も含む。プレートねじ9のねじプロファイルは、様々なねじ列26のそれぞれの軸方向基準平面の各々において実質的に類似している。上述したように、これらのねじのプロファイル及びその縁部外形は、プレートねじ9とねじ頭ねじ29との間のねじの変形を制御するため、及び/又は望ましくない機械的干渉を低減するためなど、それらの間に好ましい嵌合係合を提供するために、プレート頭ねじ29のプロファイル及びその縁部外形と相補的であるように構成されている。
【0030】
第1のフランク55及び第2のフランク57は、プレートねじ9のねじ角度を画定する角度A4で互いにオフセットされている。したがって、角度A4はまた、プレートねじ9の「ねじ角度」A4、又は「プレートねじ角度」A4と呼ばれることもある。図示される実施形態では、ねじ頭ねじ29との望ましくない機械的干渉を低減するために、プレートねじセグメント52の頂部56は切頭されている。更に、第1のフランク55及び第2のフランク57は、複数の角度で互いからオフセットされ得る。例えば、図示される実施形態では、プレートねじセグメント52の上部フランク55及び下部フランク57もまた、頂部56に隣接する第2のねじ角度A5をプレートねじセグメント52に提供する様式で、頂部56に隣接して切頭される。この実施形態のプレートねじ9は、「二重角度」ねじと呼ばれることがある。プレートねじセグメント52のフランク55、57は、第3のねじ角度、第4のねじ角度など、更に追加のねじ角度を画定することができることを理解されたい。二重角度の実施形態を含むこのような多角度実施形態では、ねじ角度A4は、「第1のねじ角度」A4と呼ばれることがある。また更なる実施形態では、フランク55、57(又は少なくともその部分)は、無限の数のねじ角度を理論的に画定することができる円弧状プロファイルを有することができる。切頭された頂部及び切頭されたフランク55、57によって画定されるねじプロファイルの特定の縁部外形は、以下により詳細に記載される。
【0031】
各プレートねじセグメント52において、谷底58は、谷底プロファイルを画定し、頂部56は、頂部プロファイルを画定し、上部フランク55及び下部フランク57は、それぞれの上部及び下部フランクプロファイルを画定する。図示される実施形態では、半径方向内側方向を参照すると、上部フランク55のプロファイルは、以下を含む:
a)第1の上部フランク基準点55-1から第2の上部フランク基準点55-2まで延びる第1の上部フランク部分55a、
b)第2の上部フランク基準点55-2から第3の上部フランク基準点55-3まで一貫した外形に沿って延びる第2の又は「主要」上部フランク部分55b、及び
c)第3の上部フランク基準点55-3から下部頂部基準点56-1まで延びる第3の上部フランク部分55c。
【0032】
同様に、図示される実施形態では、半径方向内側方向を参照すると、下部フランク57のプロファイルは、以下を含む:
a)第1の下部フランク基準点57-1から第2の下部フランク基準点57-2まで延びる第1の下部フランク部分57a、
b)第2の下部フランク基準点57-2から第3の下部フランク基準点57-3まで一貫した外形に沿って延びる第2の又は主要下部フランク部分57b、及び
c)第3の下部フランク基準点57-3から上部頂部基準点56-2まで延びる第3の下部フランク部分57c。
【0033】
第1の上部フランク部分55a及び下部フランク部分57aは、互いに、谷底58に配置される谷底基準点58-1(すなわち、頂部軌道軸46から最も遠くに離間されたねじセグメント52の位置)と一致している。更に、第1の上部フランク部分55a及び下部フランク部分55bは各々、谷底58から延びる逃げ面を画定することができる。図示するように、第1の上部フランク部分55a及び下部フランク部分57aは各々円弧状であり得、谷底58における応力集中を低減するように構成された共有又は共通逃げ半径R5を画定することができる。したがって、第1の上部フランク部分55a及び下部フランク部分57aは、上部フランク55及び下部フランク57のそれぞれの「谷底逃げ」部分55a、57aと呼ばれることがある。図示される実施形態の谷底逃げ部分55a、57aは、第1の谷底基準点58-1において共通の境界を有するため、各ねじセグメント52の谷底58プロファイルは、軸方向基準平面内の単一の点から実質的になる。しかしながら、他の実施形態では、谷底58は細長い谷底プロファイルを画定することができ、細長い谷底プロファイルは、谷底軌道軸48に沿って第1の上部フランク基準点55-1と下部フランク基準点57-1との間を直線状に延びることができる(
図5B及び
図5Cに示される実施形態を参照して以下でより詳細に説明する)。
【0034】
主要な上部フランク部分55b及び下部フランク部分57bは各々、軸方向基準平面内で一貫した外形に沿って延びる。本明細書で使用するとき、用語「一貫した外形」は、直線、規則的な曲線、又は非規則的な曲線の一部分を意味し、その部分は変曲を含まず、それ自体には後退しない。一貫した外形を有するこのような曲線の非限定的な例としては、’047参照でより完全に記載されるような、インボリュート曲線、及び一定の比較的大きな半径を有する曲線が挙げられる。図示される実施形態では、一次フランク部分55b、57bは直線状に延び、第1のねじ角度A4を画定する。更に、図示される実施形態の第3の上部フランク部分55c及び下部フランク部分57cは、それらの間に第2のねじ角度A5を画定し、それぞれの主要フランク部分55b、57bからオフセットされている。プレートの第1のねじ角度A4は、約28度~約32度の範囲であり得、また約20度~約40度の範囲であり得、更に約15度~約50度の範囲であり得る。プレートの第2のねじ角度A5は、約53度~約57度の範囲であり得、また約45度~約65度の範囲であり得、更に約40度~約75度の範囲であり得る。他の実施形態では、主要フランク部分55b、57b、及びフランクプロファイルのいずれか及び最大各々のそれぞれの第3の上部フランク部分55c及び下部フランク部分57cは、第3の下部フランク基準点57-3において共通の境界を有する必要はない。例えば、このようなフランクプロファイルは、主要フランク部分55b、57bとそれぞれの第3の上部フランク部分55c及び下部フランク部分57cとの間に延びる遷移部分を含むことができ、この遷移部分は円弧状であり得る。このような実施形態では、第3の上部フランク基準点55-3及び下部フランク基準点57-3は、引き続き主要フランク部分55b、57bの半径方向内側端部を画定することを理解されたい。
【0035】
更に、列ねじ54のねじプロファイルは、切頭されている頂部プロファイル56aを含む。図示される実施形態では、頂部プロファイル56aは、直線状でもある頂部軌道軸46に沿って、下部頂部基準点56-1から上部頂部基準点56-2まで直線状に延びる。この直線状頂部プロファイル56aは、頂部56における応力集中を更に低減するように構成される。更に、各頂部プロファイル56aは、軸方向プレート方向に沿って上部頂部基準点56-1と下部頂部基準点56-2との間で測定される頂部幅W1を画定することができる。加えて、面取り部又は傾斜部として特徴付けることができる第3の上部フランク部分55c及び下部フランク部分57cは、頂部56における応力集中を更に低減するように構成された頂部56のための逃げ面を効果的に画定することができることを理解されたい。したがって、第3の上部フランク部分55c及び下部フランク部分57cは、フランク55、57プロファイルのそれぞれの「頂部逃げ」部分と呼ばれることがある。
【0036】
プレートねじプロファイルの前述の外形は実施例として提供されており、他のプロファイル外形が本開示の範囲内であることを理解されたい。例えば、列26内のねじセグメント52の1つ又は2つ以上及び最大全部の頂部プロファイル56aは、任意選択的に、丸みを帯び、丸みが付けられ、面取りされ、かつ/又は傾斜を付けられていてもよく、頂部56自体は頂部プロファイル56aの頂点に配置されている。更に、フランク55、57の谷底逃げ部分55a、57aは、直線状であってもよく、谷底58まで延びることができる。
【0037】
列ねじ54は、頂部56から、頂部軌道軸46に垂直な方向DP1に沿って谷底58まで測定されるねじ高さH1を画定する。具体的には、プレートねじセグメント52のいずれかのねじ高さH1は、頂部軌道軸46から、方向DP1に沿ってそれぞれのねじセグメント52の谷底58まで測定することができる。代替的に又は追加的に、プレートねじセグメント52のいずれかのねじ高さH1は、方向DP1に沿って頂部56から谷底軌道軸48まで測定することができる。プレート列ねじ54のねじ高さH1は、約0.40mm~約0.44mmの範囲であり得、また約0.32mm~約0.48mmの範囲であり得、更に約0.20mm~約0.55mmの範囲であり得る。プレートねじセグメント52のねじ高さH1は、列26の頂部56に沿って一定であってもよいことを理解されたい。
【0038】
引き続き
図2Gを参照すると、上述した列ねじ54のねじプロファイルは、統一ねじ規格(Unified Thread Standard、UTS)及び国際標準化(International Organization for Standardization、ISO)の標準化された基準ねじ形状などの、軸方向基準平面内でV字形である基準断面ねじプロファイル(すなわち、ねじ形状)から逸脱していることを理解されたい。基準断面ねじプロファイルはまた、本明細書では、列ねじ54の「基準プロファイル」とも呼ばれる。列ねじ54の基準プロファイルからのねじプロファイルの逸脱により、実際のねじ高さH1は、基準プロファイルによって画定される理論上の最大ねじ高さH2よりも小さくなる。この理論的最大ねじ高さH2はまた、本明細書では、列ねじ54の「基準高さ」H2と呼ばれることもある。頂部56は、切頭及び/又は逃げ加工されており、谷底58は集合的に(及び各々個別に)逃げ加工されて、そのような逸脱を基準プロファイルから提供する。更に、多角度フランク55、57及び/又は円弧状フランク部分はまた、基準断面ねじプロファイルからの逸脱を提供する。列ねじ54の基準高さH2は、軸方向基準平面において、谷底基準軸48aから頂部基準軸46aまでの方向DP1に沿って測定される。頂部基準軸46aは、その第1の側上の基準プロファイルの頂点に画定された頂部基準点56-3と交差する。同様に、谷底基準軸48aは、第1の側と反対側の第2の側上の基準プロファイルの頂点に画定された谷底基準点58-2と交差する。
【0039】
基準プロファイルは、列ねじ54の実際のねじプロファイルによって画定される。例えば、基準プロファイルは、列ねじ54と同等のねじピッチ及びねじリードを有する。更に、基準プロファイルは少なくとも、軸方向基準平面内の各ねじセグメント52の1つの繰り返し位置において、ねじプロファイルと一致する。例えば、
図2Gに示すように、基準プロファイルは、少なくともその第2の基準点55-2、57-2において、上部フランク55及び下部フランク57の各々と一致することができ、また、その第3の基準点55-3、57-3を含む、直線状の主要フランク部分55b、57bに沿った各位置においても一致することができる。したがって、
図2Gに示される実施形態のように直線状である主要フランク部分55b、57bについては、各頂部基準点56-3は、以下の交点として画定することもできる。(1)それぞれの主要上部フランク部分55bの突起55d(この突起55dは、第3の上部フランク基準点55-3から、中心孔軸22に向かって主要上部フランク部分55bの一貫した直線状の外形に沿って延びている)、及び(2)隣接する軸方向上向きのねじセグメント52のそれぞれの主要下部フランク部分57bの突起57d(この突起57dは、第3の下部フランク基準点57-3から、中心孔軸22に向かって主要下部フランク部分57bの一貫した直線状の外形に沿って延びている)。このような実施形態では、列ねじ54の頂部基準点56-3は、これらの直線状の主要上部フランク部分55b及び下部フランク部分57bが、それらが途切れていない(すなわち、切頭されていない様式で)中心孔軸22に向かって延びる場合に収束する理論上の頂部位置を表す。
【0040】
同様に、主要フランク部分55b、57bが直線状である実施形態では、各谷底基準点58-2は、以下の交点として画定することもできる。(1)それぞれの主要上部フランク部分55bの突起55e(この突起55eは、第2の上部フランク基準点55-2から、中心孔軸22から離れて主要上部フランク部分55bの一貫した直線状の外形に沿って延びている)、及び(2)隣接する軸方向下向きのねじセグメント52のそれぞれの主要下部フランク部分57bの突起57e(この突起57eは、第2の下部フランク基準点57-2から、中心孔軸22から離れて主要下部フランク部分57bの一貫した直線状の外形に沿って延びている)。このような実施形態では、列ねじ54の谷底基準点58-2は、これらの直線状の主要上部フランク部分55b及び下部フランク部分57bが、それらが途切れていない(すなわち、逃げ加工されていない様式で)中心孔軸22から離れて延びる場合に収束する理論上の谷底位置を表す。更に前述を考慮して、基準高さH2は、列ねじ54の主要上部フランク部分55b及び下部フランク部分57bが、切頭されていない又は逃げ加工されていない頂部(すなわち、頂部基準点56-3において)から、逃げ加工されていない、交差する谷底(すなわち、谷底基準点58-2において)まで直線状に延びた場合の、理論的な最大ねじ高さを表していることを理解されたい。
【0041】
ここで
図2Hを参照すると、列ねじ54の例示的実施形態が示されており、列ねじ54は、基準プロファイルから逸脱してねじ高さH1を基準高さH2よりも小さくなるようにする円弧状のフランクプロファイルを有する。この例示的実施形態では、上部フランク55及び下部フランク57の主要部分55b、57bの一貫した外形は、それぞれの第2のフランク基準点55-2、57-2から半径方向内側に延びるインボリュート曲線である。この特定の実施例では、主要部分55b、57bは、頂部56に配置された頂部基準点56-1までずっと延びる。頂部56は、任意選択的に、非限定的な例として、面取りされ、傾斜を付けられ、及び/又は丸みを帯びていることなどによって、更に逃げ加工かつ/又は切頭され得ることを理解されたい。基準プロファイルは、少なくともその第2のフランク基準点55-2、57-2において、すなわち、主要フランク部分55b、57bが谷底逃げ部分55a、57aと交差する位置において、上部フランク55及び下部フランク57の各々と一致し得る。谷底逃げ部分55a、57bが円弧状である(図示のように、インボリュート曲線に沿って含む)場合、V字形基準プロファイルの線は、第2の基準点55-2、57-2における谷底逃げ部分55a、57bから接線方向に延びると定義され得ることを理解されたい。上述したように、基準プロファイルの線は、頂部基準点56-3から谷底基準点58-2まで延びる。
【0042】
ここで
図2Iを参照すると、フランク55、57の湾曲プロファイルは、様々なねじ角度A10を画定する。列ねじ54の任意の半径方向位置RDでは、様々なねじ角度A10は、ねじ中心線60と平行であり、半径方向位置RDと一致する基準線L30に沿って、それぞれの位置L10、L20において主要フランク部分55b、57bと交差する一対の接線T1、T2の間の角度として画定することができる。このような実施形態では、様々なねじ角度A10は、角度A4を参照して上述した範囲のいずれかで変化し得る。
【0043】
ここで
図3Aを参照すると、VA係止ねじ8の頭27は、近位端70と、中心ねじ軸23に沿って配向された軸方向ねじ方向Z2に沿って近位端70から離間された遠位端72とを画定する。頭27はまた、近位端70から遠位端72まで延びて雄ねじ頭ねじ29を画定する外面74を画定する。図示される実施形態では、雄ねじ頭ねじ29は、近位端70から、1つ又は2つ以上のねじ経路に沿って頭27の実質的に遠位端72まで実質的に延び、ねじ経路は螺旋状であり得る。雄ねじ頭ねじ29は、中心ねじ軸23に対して谷底78から半径方向外側に離間した頂部76を画定する。ねじ頭ねじ29はまた、頂部76からそれぞれ軸方向に上部及び下部の谷底78まで延びる上部フランク75及び下部フランク77を画定する。
【0044】
ねじ頭ねじ29は、ねじピッチP2及びねじリードL2を画定することができ、これらは、谷底78に対して測定することができる。図示するように、1つ又は2つ以上のねじ経路は、ねじ29がねじピッチP2の2倍に等しいねじリードL2を画定する、二重リードねじなどの一対の交差しないねじ経路を含み得る。しかしながら、他の実施形態では、ねじ頭ねじ29の1つ又は2つ以上のねじ経路は、単一ねじ経路(すなわち、単一リード)又は3つ以上のねじ経路(例えば、三重リードなど)を含むことができる。プレート頭ねじ29の1つ又は2つ以上のねじ経路は、プレートねじ9の1つ又は2つ以上のねじ経路と相補的であるように構成されている。しかしながら、ねじ頭ねじ29及びプレートねじ9は、同じ数のねじ経路を有する必要はないことを理解されたい。非限定的な例として、プレートねじ9及びねじ頭ねじ29のうちの一方は、ねじピッチを画定する二重リードねじであってもよく、一方、プレートねじ9及びねじ頭ねじ29のうちの他方は、前述のねじピッチと実質的に同等のねじリードを有する単一リードねじであってもよい。プレートねじ9及びねじ29のねじ経路の他の変形例もまた、本開示の範囲内である。
【0045】
ここで
図3Bを参照すると、中心ねじ軸23に沿って延びる軸方向基準平面において、雄ねじ頭ねじ29は、頂部76と交差する頂部軌道軸86、及び谷底78と交差する谷底軌道軸88を画定する。図示するように、頂部軌道軸86及び谷底軌道軸88は、円弧状の凸状の形状を画定することができ、これはプレートねじ9との角度付けされた係止に有利である。更なる実施形態では、頂部軌道軸86及び谷底軌道軸88は、略球状であってもよい。本明細書で使用するとき、用語「球状」のその派生語は、非限定的な例として、長球状及び/又は扁球状のそのような部分を含む球体の少なくとも一部分又は回転楕円体の少なくとも一部分を意味し、また、球体及び/又は回転楕円体のそのような部分の実質的な近似も包含する。しかしながら、他の頂部軌道軸86及び谷底軌道軸88の外形が、’284参照でより完全に説明されるものを含む、本開示の範囲内であることを理解されたい。
【0046】
雄ねじ頭ねじ29は、1つ又は2つ以上のねじ経路に沿って連続的に又は不連続的に延びることができる、螺旋状に隣接するねじ頭ねじセグメント73のシーケンスを画定するものとして特徴付けることができる。図示するように、ねじ頭ねじ29は、軸方向に隣接するねじセグメント73を画定することができる。ねじ頭ねじ29は雄ねじであるため、その各々のねじセグメント73は、頂部76において軸方向に中心合わせすることができ、頂部76から軸方向上方谷底78まで上昇する上部フランク75を含み、また、頂部76から軸方向下部谷底78まで下降する下部フランク77も含む。したがって、ねじ頭ねじ29の各ねじセグメント73は、プレートねじ9の少なくとも1つの関連付けられたねじセグメント52と噛み合う(すなわち、少なくとも部分的に内部に存在する)ように構成される。軸方向に隣接するねじセグメント73の上部フランク55及び下部フランク57は、ねじ頭ねじ29のねじ角度を画定する角度A6で互いにオフセットされている。したがって、角度A6はまた、「頭ねじ角度」A6と呼ばれることもある。
【0047】
ここで
図3Cを参照すると、ねじ頭ねじ29のねじプロファイル(すなわち、ねじ形状)が、中心ねじ軸23を含む(したがって、中心ねじ軸23に沿って配向される)軸方向基準平面内に画定されるのように、説明される。
【0048】
上述したように、頂部76は、頂部プロファイルを画定し、谷底78は、谷底プロファイルを画定し、上部フランク75及び下部フランク77は、それぞれの上部フランクプロファイル及び下部フランクプロファイルを画定する。図示される実施形態では、中心ねじ軸23から離れた半径方向外側方向を参照すると、上部フランク75のプロファイルは、以下を含む。
a)第1の上部フランク基準点75-1から第2の上部フランク基準点75-2まで延びる第1の上部フランク部分75a(「谷底逃げ部分」とも呼ばれる)、及び
b)第2の上部フランク基準点75-2から上部頂部基準点76-1まで一貫した外形に沿って延びる第2の又は「主要」上部フランク部分75b。
【0049】
同様に、図示される実施形態では、半径方向内側方向を参照すると、下部フランク77のプロファイルは、
a)第1の下部フランク基準点77-1から第2の下部フランク基準点77-2まで延びる第1の下部フランク部分77a(「谷底逃げ部分」とも呼ばれる)、及び
b)第2の下部フランク基準点77-2から下部頂部基準点76-2まで一貫した外形に沿って延びる第2又は主要下部フランク部分77b。
【0050】
上述したように、谷底逃げ部分75a、77aは、ねじ頭ねじ29の谷底78における応力集中を低減するように構成されている。図示される実施形態では、ねじセグメント73の下部谷底逃げ部分77aは、軸方向下部頭ねじセグメント73の上部谷底逃げ部分75aと一致する。具体的には、基準点77-1及び75-1は、互いに一致し、谷底基準点78(すなわち、ねじセグメント73の直下)と一致する谷底基準点78-1と一致する。図示するように、これらの連続的な谷底逃げ部分77a、75aは、それぞれ円弧状であってもよく、約0.03mm~約0.05mmの範囲内であり得る共通逃げ半径R6を更に画定することができ、また、約0.02mm~約0.10mmの範囲内であってもよく、軸方向基準平面内の直線状谷底プロファイルに近似するのに十分な逃げ半径を含む、0.10mm超(すなわち、0.10mm以上)であってもよい。したがって、第1の下部フランク部分77a及び上部フランク部分77aは、フランク77、75のそれぞれの「谷底逃げ」部分と呼ばれることがある。図示するように、各頭ねじセグメント73の谷底78プロファイルは、単一の点78-1からなることができるが、他の実施形態では、谷底プロファイルは、軸方向基準平面内で直線状を含む細長いものであってもよい。
【0051】
図示される実施形態では、主要フランク部分75b、77bの一貫した外形は直線状であり、頭ねじ角度A6を画定し、この角度は、約48度~約52度の範囲内であり得、また約40度~約60度の範囲でもあり得、更に約25度~約75度の範囲であり得る。主要フランク部分75b、77bは、代替的に、
図2H及び
図2Iを参照して上述したのと同様に、インボリュート曲線を含む曲線、又は一定の比較的大きな半径を有する曲線など、非直線状である一貫した外形を画定できることを理解されたい。
【0052】
頭ねじセグメント73は、上部頂部基準点76-1と下部頂部基準点76-2との間に延びる頂部プロファイル76aを画定する。頂部プロファイル76aは凸状であってもよく、好ましくは、頂部プロファイル76aに沿った応力集中を低減するために、丸みを付けられ、丸みを帯び、面取りされ、傾斜を付けられ、又は別様に切頭され、かつ/若しくは逃げ加工されてもよい。図示するように、頂部プロファイル76aは、約0.11mm~約0.13mmの範囲、及び/又は約0.07mm~約0.15mmの範囲、及び/又は約0.03mm~約0.18mmの範囲であり得る逃げ半径R7を画定することができる。このような凸状プロファイルでは、頂部先端基準点76-3は、中心ねじ軸23から測定される頂部プロファイル76aの頂点に画定される。頂部軌道軸86は、頂部先端基準点76-3の各々と交差する。加えて、頂部プロファイル76aは、上部頂部基準点76-1と下部頂部基準点76-2との間で、頂部先端基準点76-3において頂部軌道軸86に沿って配向された方向DP3に沿って測定される、それぞれの頂部幅W2を画定することができる。頂部幅W2は、約0.11mm~約0.15mmの範囲、及び/又は約0.08mm~約0.18mmの範囲、及び/又は約0.01mm~約0.20mmの範囲であり得る。いくつかの実施形態では、頂部幅W2は0.10mm又はそれ以上(すなわち、0.10mm以上)である。頂部プロファイル76aの前述の外形は非限定的な例として提供されており、他の頂部プロファイル外形が、直線状頂部プロファイル76aを含む本開示の範囲内であることを理解されたい。
【0053】
ねじ頭ねじ74は、軸方向基準平面内の頂部76から谷底78まで測定された頭ねじ高さH3を画定する。具体的には、頭ねじセグメント73のいずれかの頭ねじ高さH3は、頂部軌道軸86のその部分に垂直な方向DP2に沿って、谷底基準点78-1と頂部軌道軸86との間で測定される。頭ねじ高さH3は、約0.24mm~約0.28mmの範囲内であり得、また、約0.20mm~約0.30mmの範囲内であり得、更に、約0.12mm~約0.34mmの範囲内であり得る。
【0054】
同様に、プレートねじ9を参照して上述したのと同様に、ねじ頭ねじ29のねじプロファイルは、軸方向基準平面においてV字形である基準断面ねじプロファイル(すなわち、「基準プロファイル」)から逸脱する。ねじ頭ねじ29の基準プロファイルからのこの逸脱により、実際の頭ねじ高さH3は、切頭及び/又は逃げ加工されていない頂部76及び逃げ加工されていない谷底78を含む、理論上の最大頭ねじ高さH4よりも小さくなる。この理論上の最大頭ねじ高さH4は、本明細書では、ねじ頭ねじ29の「基準高さ」H4と呼ばれることもある。ねじ頭ねじ29の基準高さH4は、軸方向基準平面において、方向DP2に沿って谷底基準軸88aから頂部基準軸86aまで測定される。頂部基準軸86aは、基準点76-4と交差し、この基準点は、その第1の側上の基準プロファイルの頂点に画定される。また同様に、谷底基準軸88aは、基準点78-2と交差し、基準点78-2は、第1の側と反対側の第2の側上の基準プロファイルの頂点で画定される。ねじ頭ねじ29の基準高さH4は、理論上の最大頭ねじ高さを表し、主要な上部フランク部分75b及び下部フランク部分77bは、切頭されていない頂部から逃げ加工されていない谷底まで延びるべきである。
【0055】
上述したように、ねじ頭ねじ29の基準プロファイルは、ねじ頭ねじ29の実際のねじプロファイルによって画定され、ねじ頭ねじ29のものと同等のねじピッチ及びねじリードを有する。加えて、基準プロファイルは少なくとも、軸方向基準平面内の各ねじセグメント73の1つの繰り返し位置において、ねじプロファイルと一致する。例えば、
図3Cに示すように、基準プロファイルは、少なくともその第2のフランク基準点75-2、77-2において、上部フランク75及び下部フランク77の各々と一致することができ、また、基準点76-1及び76-2を含む、直線状の主要フランク部分75b、77bに沿った各位置においても一致することができる。したがって、直線状主要フランク部分75b、77bについては以下のようになる。各頂部基準点76-4はまた、中心ねじ軸23から離れたそれぞれの一貫した外形に沿って、上部主要フランク部分75b及び下部主要フランク部分77の突起75c、77cの交点によっても画定され得る。また、各谷底基準点78-2は、主要フランク部分75b、77の突起75d、77dの、それらのそれぞれの一貫した外形に沿って中心ねじ軸23に向かって交差することによって画定され得る。
【0056】
ここで
図4A及び
図4Bを参照すると、上述した相補的なねじ山比率は、プレートねじ9とねじ頭ねじ29との間の係止されたねじ境界面の機械的強度を向上させることができる。例えば、二重角度列ねじ54のねじプロファイル外形は、特に
図4A及び
図4Bに示すような角度付けされた9の挿入軌道において、向上した形状嵌合を提供することができる。更に、対向するフランクプロファイル55a~cと57a~cとの間の軸方向空間は、プレートねじ9の谷底58とねじ頭ねじ29の頂部76との間に好ましい隙間を提供する。そのような頂部76から谷底58までの隙間は、頭頂部76とプレート谷底58との間の望ましくない機械的干渉を防止又は少なくとも低減するため、角度付けされた挿入軌道において特に有益である。更に、ねじ頭ねじ29の丸みを帯びた頂部のプロファイル76a、特に、比較的大きい逃げ半径R7を有するものは、さもなければプレートねじ9と機械的に有害に干渉し得るねじ頭ねじ29の敏感な縁部を、効果的に丸めるか、又は取り除くことができる。
【0057】
本明細書に記載されるねじ山比率によって提供される更なる利点は、ねじ境界面におけるねじの変形に対して、一定の制御が提供されることである。具体的には、ねじ頭ねじセグメント73のより強いプロファイルを、プレートねじセグメント52のより可鍛性のプロファイルと相互作用させることによって、ねじ変形の大部分がプレートねじ9に付与され得る。角度付けされたねじ9の挿入軌道では、そのような制御された変形により、プレートねじ9が変形して、角度付けされた中心ねじ軸23に効果的に再整列することを可能にすることができる。このような制御された変形はまた、角度付けされたねじ頭27との強化された係止を提供した。形状嵌合が達成された後、列ねじ54に対するVA係止ねじ8の更なる回転前進は、
図4Bの干渉領域99に示されるように、1つ又は2つ以上の列ねじ54の変形を、好ましくは頂部56で開始することができる。この変形は主に半径方向外側に生じるが、ある程度の軸方向及び/又は周方向の変形が(ほとんどの場合タイミングエラーが存在するときに)生じ得る。更に、径方向の変形は、塑性的な変形及び弾性的な変形を含むことができ、これにより、1つ又は2つ以上の列ねじ54を、主にその谷底78において、関連するねじ頭ねじ29に対して反作用圧縮力を及ぼす要領で圧迫し、ねじ頭27との係止圧入篏合が達成される。プレートねじ9もまた軸方向に変形可能であり、これにより、プレートねじ9が、例えば、VA係止ねじ8がタイミングエラーで挿入されるときなど、軸方向下方又は上方に変形することを可能にすることを理解されたい。
【0058】
係止されたねじ境界面の機械的強度を向上させ、特に角度付けにおいてねじ頭27の交差ねじ切りを低減し、また、交差ねじ切りが実質的に完全にプレートねじ29内で、塑性的及び弾性的なねじ変形の作用として発生するように制限するという前述の目的に関して、本発明者らは、自らの広範な試験を通じて、上述のねじ山比率の特に有効なパラメータを特定した。プレートねじ9及びねじ頭ねじ29の1つのそのようなねじ山比率パラメータは、実際のねじ高さH1、H3と基準高さH2、H4との間の関係である。例えば、プレートねじ9、特に列ねじ54は、プレートねじ高さ係数(「HF-P」)を定義し、これは、実際のねじ高さH1の列ねじ54の基準高さH2に対する比(すなわち、(HF-P)=H1/H2)として計算される。プレートねじ高さ係数(HF-P)は、好ましくは約0.50~約0.60の範囲内であり、また約0.40~約0.75の範囲であり得、更に約0.30~約1.00の範囲内であり得る。同様に、ねじ頭ねじ29は、ねじ頭ねじ高さ係数(「HF-S」)を画定し、これは、実際のねじ高さH3のねじ頭ねじ29の基準高さH4に対する比(すなわち、(HF-S)=H3/H4)として計算される。ねじ頭ねじ高さ係数(HF-S)は、好ましくは約0.63~約0.67の範囲内であり、また約0.55~約0.75の範囲内であり得、更に約0.40~約0.90の範囲であり得る。ねじ頭ねじ高さ係数(HF-S)は、上述したW2及びR7の値などの、比較的大きな頂部幅W2を有すると共に、比較的大きな逃げ半径R7を有する丸みを付けられた頂部プロファイル76aと組み合わせることが好ましい。
【0059】
更に、プレートねじ9(特に列ねじ54)及びねじ頭ねじ29は、比較高さ係数(「CHF」)を定義することができ、これは、本明細書では、ねじ頭ねじ29の実際のねじ高さH1の、プレートねじ9の実際のねじ高さH3に対する比(すなわち、CHF=H1/H3)として計算される。比較高さ係数(CHF)は、好ましくは約1.58~約1.62の範囲内であり、また約1.30~約1.90の範囲であり得、更に約1.00~約2.00.の範囲内であり得る。
【0060】
プレートねじ高さ係数(HF-P)、ねじ頭ねじ高さ係数(HF-S)、及び比較高さ係数(CHF)について列挙された前述の値と組み合わせて、本発明者らは広範な試験を通じて、プレートねじ角度A4が25度~35度の範囲であり、頭ねじ角度A6が45度~60度の範囲である場合に、A4がプレートねじ9の第1のねじ角である複数の角度の実施形態を含めて、特に良好なねじ変形が生じることを発見した。本発明者らは、驚くべきことに、かつ予想外に、前述のパラメータの組み合わせは、プレートねじ9とねじ頭ねじ29との間の係止境界面におけるねじ変形の実質的に全てではないにせよ大部分が、プレートねじ9内で生じ得ることを発見した。別の言い方をすれば、本発明者らは、ねじ頭ねじ29がそれ自体を塑性的に変形させることなくプレートのねじ9を実質的に塑性的に変形させることを効果的に引き起こすねじパラメータの特定の組み合わせを発見した。
【0061】
VA係止孔6及びねじ頭27のねじ山比率パラメータを含むねじ頭27の設計は、本開示の範囲内にとどまっている間に調整することができることを理解されたい。例えば、
図5A~
図9Dを参照して、VA係止孔6の更なる実施形態について説明する。これらの追加の実施形態のVA係止孔6は、
図2A~
図2Gを参照して上述した前述の実施形態を参照して上述したVA係止孔6と概ね同様である。したがって、前述の実施形態からの同様の参照番号もまた、これらの追加の実施形態で使用される。更に、簡潔さのために、以下の開示は、主に、これらの追加の実施形態のVA係止孔6と前述の実施形態との間の違いに焦点を当てることを理解されたい。
【0062】
ここで
図5A~
図5Dを参照すると、とりわけ、前述の実施形態のものよりも薄いねじプロファイル及びより大きい凹部28を有する、VA係止孔6の更なる実施形態が示されている。
図5Aに示すように、本開示の凹部28は、前述の実施形態の凹部28よりも大きい凹部半径R10を画定しており、その結果、本実施形態の凹部28は各々、円の大部分を包含する水平プロファイルを有する。したがって、各ねじ付き列26の第1の側44及び第2の側45の少なくとも一部分、特に第1の表面42と隣接する部分は、互いに向かってテーパ状になり得る。図示するように、本実施形態のVA係止孔6は、3つのねじ付き列26と、列26の間の周方向に順次配置された3つの凹部28とを有することができるが、本実施形態は、3つよりも少ない又は3つよりも多い列26及び凹部28を有することができる。
図5Bに示すように、孔6はまた、先行する実施形態の導入面34よりも急な第1の導入面34aを有することができる。第2の下部導入面34bは、第1の導入面34aと隣接することができ、第1の導入面34aに対して浅い角度で配向することができる。
【0063】
ここで
図5B及び
図5Cを参照すると、上述したように、列ねじ54の頂部56は、頂部軌道軸46に沿って延び、列ねじの谷底58は、谷底軌道軸48に沿って延びる。また、列ねじ54は、ねじセグメント52の上部フランク55と下部フランク57との間で測定されるねじ角度A4を画定する。より薄いプロファイルを有することに加えて、本実施形態の列ねじ54は、単一ねじ角度A4を画定し、この角度は、約25度~約35度の範囲内であり得、また約20度~約50度の範囲であり得、更に約15度~約75度の範囲であり得る。本実施形態の列ねじ54は、ねじ高さH1及び基準高さH2を画定する。上述したように、ねじ高さH1は、列ねじ54の実際のねじ高さを表し、一方、基準高さH2は、切頭されていない頂部56及び逃げ加工されていない谷底58を含む理論上の最大ねじ高さを表す。ねじセグメント52のいずれにおいても、ねじ高さH1は、頂部軌道軸46に垂直な方向DP1に沿って頂部軌道軸46から谷底58まで測定される一方で、基準高さH2は、方向DP1に沿って頂部基準軸46aから谷底基準軸48aまで測定される。
【0064】
図5Cに示すように、本実施形態の谷底58は、谷底軌道軸48に沿って直線状に延び、対向するフランク55、57間の総面積を増大させる細長い谷底プロファイル58aを画定する。これは、より薄いねじプロファイルと組み合わせてフランク55、57間の面積を増大させ、ねじ頭ねじ29と係合したときに、列ねじ54が有益な可鍛性(したがって変形性)を有することを可能にする。更に、半径方向内側方向を参照すると、上部フランク55のプロファイルは、以下を含む。
a)第1の上部フランク基準点55-1から第2の上部フランク基準点55-2まで延びる第1の上部フランク部分55a(又は上部「谷底逃げ」部分55a)、
b)第2の上部フランク基準点55-2から第3の上部フランク基準点55-3まで一貫した外形に沿って延びる第2の又は「主要」上部フランク部分55b、及び
c)第3の上部フランク基準点55-3から下部頂部基準点56-1まで延びる第3の上部フランク部分55c(又は上部「頂部逃げ」部分55c)。
【0065】
同様に、半径方向内側方向を参照すると、下部フランク57のプロファイルは、以下を含む。
a)第1の下部フランク基準点57-1から第2の下部フランク基準点57-2まで延びる第1の下部フランク部分57a(又は下部「谷底逃げ」部分57a)、
b)第2の下部フランク基準点57-2から第3の下部フランク基準点57-3まで一貫した外形に沿って延びる第2の又は主要下部フランク部分57b、及び
c)第3の下部フランク基準点57-3から上側頂部基準点56-2まで延びる第3の下部フランク部分57c(又は下部「頂部逃げ」部分57c)。
【0066】
本実施形態では、谷底プロファイル58aは、第1の上部フランク基準点55-1と一致する上部谷底基準点58-1から、第1の下部フランク基準点57-1と一致する下部谷底基準点58-2まで延びる。前述のように、上部谷底逃げ部分55a及び下部谷底逃げ部分57aは各々円弧状であり、谷底58における応力集中を低減するための谷底逃げ半径を画定することができる。更に、本実施形態では、上部頂部逃げ部分55c及び下部頂部逃げ部分57cは円弧状であり、頂部56における応力集中を低減するための頂部逃げ半径を画定することができる。図示するように、本実施形態のねじセグメント52のうちの1つ又は2つ以上は、それぞれの上部頂部基準点56-1又は下部頂部基準点56-2まで延びる主要フランクプロファイル部分55b、57bを有し得る。換言すれば、頂部56のうちの1つ又は2つ以上は、上部頂部逃げ部分55c及び下部頂部逃げ部分57cの両方を有する必要はない。更に、上述したように、円弧状であり得る遷移部分は、任意選択的に、プロファイルフランク55、57のいずれか及び最大全部の、主要フランク部分55b、57bとそれぞれの第3の上部フランク部分55c及び下部フランク部分57cとの間に延びることができる。
【0067】
上述したように、頂部基準軸46aは、基準プロファイルの頂部基準点56-3と交差し、谷底基準軸48aは、基準プロファイルの谷底基準点58-3と交差する。また上述したものとも同様に、主要フランク部分55b、57bが直線状であるとき、頂部基準点56-3及び谷底基準点58-3はまた、それらの一貫した外形に沿った主要フランク部分55b、57bの突起55d、57d及び55e、57eのそれぞれの交点によって画定され得る。
【0068】
本実施形態では、ねじ高さH1は、
図2Gを参照して上述したものと実質的に同等の範囲であってもよい。加えて、本実施形態のプレートねじ高さ係数(HF-P)は、約0.36~約0.40の範囲であり得、また約0.34~約0.70の範囲であり得、更に約0.30~約1.00の範囲であり得る。本実施形態の細長い谷底プロファイル58aは、先行する実施形態と比較して、谷底基準軸48aを中心孔軸22から更に遠ざけることが効果的であり、これはまた、先行する実施形態と比較して、プレートねじ高さ係数(HF-P)も低減することができることを理解されたい。
【0069】
ここで
図5Dを参照すると、本実施形態のより薄いねじプロファイルはまた、従来技術のねじ設計と比較して、有利なねじ変形及び強化された機械的係止強度を含む、VAねじ頭27との強化された係止を提供することができる。本実施形態の列ねじ54は、先の実施形態のように、列ねじ谷底58とねじ頭ねじ29の頂部76との間に、それほど半径方向の隙間を提供しない場合があるが、本実施形態の列ねじ54のより薄いプロファイルは、角度付けされたねじ挿入軌道での係合を含めて、ねじ頭ねじ29との係合時に列ねじ54がより容易に変形することを可能にすることができる。例えば、
図5Dに示すように、角度付け(約15度の角度付けA1など)において、列ねじ54は、それらの頂部56及びフランク55、57において、干渉領域99におけるねじ頭ねじ29との係合に応じて、半径方向R(並びに方向DP1に沿って)において良好に変形することができる。更に、列ねじ54の上部フランク55及び下部フランク57は、概ね、角度付けにおいてねじ頭ねじ29の上部フランク75及び下部フランク77と相補的な配向で位置付けられており、角度付けにおいて有益な形状嵌合を提供する。上述したように、ねじ頭ねじのねじ29のより強いプロファイルを、本実施形態の列ねじ54のより薄い可鍛性プロファイルと相互作用させることにより、ねじ変形の大部分がプレートねじ9に付与され得、プレートねじ9が変形して、角度付けされた中心ねじ軸23に効果的に再整列することを可能にする。更に、前述の変形は、上述したように、主に半径方向外側に生じるが、ある程度の軸方向及び/又は周方向の変形が(ほとんどの場合タイミングエラーが存在するときに)生じ得る。
【0070】
ここで
図6A及び
図6Bを参照すると、更なる実施形態では、VA係止孔6、又は少なくともその軸方向部分は、非円形の水平孔プロファイルを有し得る。非限定的な例として、孔6の少なくとも軸方向部分は、略多角形の水平孔プロファイルを有することができる。具体的には、VA係止孔6の本実施形態は、三角形(すなわち、略三角形)の水平プロファイルを有するものとして示されているが、他の多角形形状が本開示の範囲内である。孔6内のプレート本体5の内面24、又は少なくともその軸方向部分は、対応する非円形(例えば、三角形)の水平プロファイルを画定する。更に、プレートねじ9は、対応する非円形(例えば、三角形)の水平プロファイルを有するねじ経路に沿って延びる。更に、上部外周部30の1つ又は2つ以上及び最大各々、1つ又は2つ以上の導入面34、1つ又は2つ以上のアンダーカット面36、及び孔6の下部外周部32はまた、対応する非円形(例えば、三角形)の水平プロファイルを有することができる。
【0071】
図示される実施形態では、列26の第1の表面42は、直線状の水平プロファイルを有する。他の実施形態では、第1の表面42のうちの1つ又は2つ以上は、比較的大きい半径を有する円弧状プロファイルを有することができる。そのような実施形態のいずれかにおいて、第1の表面は、中心孔軸22を中心とする基準円43と接線方向に交差することができる。具体的には、第1の表面42は、基準円43と実質的に頂部軌道軸46で交差することができる。基準円43は、円形の水平プロファイルから逸脱する孔を示すことを理解されたい。
図6Bの基準円43は、多角形孔6内の第1の表面42の軸方向最下部の1つと交差して示されており、この軸方向位置において、基準円43はまた、孔6内の最小直径も(したがって、プレートねじ9の最小小径も)示している。基準円43は、半径R8を画定し、この半径R8は、描写された基準円43が、孔6の最小小ねじ径の半分(1/2)に等しい半径R8を画定する。図示される基準円43に関して、半径R8は、約2.0mm~約2.1mmの範囲であり得、約1.8mm~約2.5mmの範囲でもあり得る。約1.0mm~約5.0mmの範囲の大径を有するねじシャフト25を有するVA係止ねじ8と共に使用するためのものを含む、更なる実施形態では、半径R8は、約0.5mm~約3.5mmの範囲であってもよい。半径R8は、任意選択的に、孔6のサイズを分類するためのメトリックとして(例えば、上述した平均頂部半径R2、平均半径R3、及び平均谷底半径R4のいずれかの代替として、又はこれらに加えて)て使用され得ることを理解されたい。上述したように、各列26の第1の表面42は、第1の側44と第2の側45との間に延び、側44、45は、列26と周方向に隣接する凹部28との間の境界面を画定する。しかしながら、本実施形態では、凹部28は、関連する列26の第1の側44及び第2の側45から接線方向に延びる。このようにして、列26の第1の表面42は、三角形の側面を効果的に画定し、一方、凹部28は、各々水平基準平面で見たときに、三角形の角部を効果的に画定する。したがって、本実施形態の凹部28は「角部」28と呼ばれることもある。角部28の各々は、角部軸37から角部頂点39まで測定される角部半径R9を画定することができる。角部半径R9は、約0.0mmから、わずかにR8より小さく、更に約R8までの範囲であり得る。プレートねじ9の頂部56及び谷底58は、上部プレート表面18と下部プレート表面20との間の内面24の三角形プロファイルに沿って中心孔軸22の周りに螺旋状に回転するそれぞれのスプラインに沿って延びる。更に、列26だけでなく角部28を含む内面24は、上部プレート表面18から下部プレート表面20に向かって中心孔軸22に向かって内側にテーパ状になる。更に、図示するように、プレートねじ9は、列26及び角部28を途切れないように周方向に横断することができる(すなわち、プレートねじ9は、角部28内で底抜けする必要はない)。したがって、プレートねじ9は、列ねじ54と、角部28を横断するねじ9の部分との間で滑らかかつ連続的に遷移することができる。
【0072】
本実施形態では、ねじ経路がプレート4の上面18と下面20との間を前進する際、第1の表面42の長さ、したがって各列26の側44、45間の距離は、各列26内で実質的に一致し得る。あるいは、各列26の第1の表面42の長さは、ねじ経路がプレート4の上面18から下面20に向かって前進するにつれて連続的に増大することができ、それによって角部半径R9をプレート4の下面20に向かって漸進的に減少させる。
【0073】
ここで
図6Cを参照すると、本実施形態のプレートねじ9は、中心孔軸22の周りにねじ9がそのねじ経路に沿って(1周又は2周以上沿うことを含む)回転する際に、実質的に一貫したねじプロファイル及びねじ高さH1を有することができる。したがって、ねじ高さH1は、列26の頂部中心線48、及び角部頂点39、並びに列26及びそれらの間の角部28の部分において、実質的に同等であり得る。
図6Cに示すように、角部頂点39は、ねじ9の頂部56に沿って画定することができ、角部谷底軸39aは、ねじ9の谷底58と交差するように直線状に延びることができる。角部頂点39において、ねじ高さH1は、頂点39に垂直な方向DP4に沿って頂部56(又は角部頂点39)と谷底58(又は角部谷底軸39a)との間で測定される。本実施形態では、各角部頂点9及び角部谷底軸39aは、列26の対向する1つの頂部軌道軸46及び谷底軌道軸48と共通の軸方向平面を共有する。したがって、ねじプロファイルに関して、凹部頂点39は、頂部軌道軸46と類似しており、角部谷底軸39aは、谷底軌道軸48と類似している。したがって、頂部軌道軸46及び角部頂点39は各々、上述した角度A2で配向されてもよく、谷底軌道軸48及び角部谷底軸39aは各々、上述した角度A3で配向され得る。
【0074】
更に、本実施形態のプレートねじ9はまた、角部頂点39における頂部中心線48、及びそれらの間の周方向の位置を含む、ねじ経路に沿って実質的に一貫したねじプロファイルを有する螺旋状の一連のねじセグメント52を画定することができる。具体的には、本実施形態のねじ9の頂部56、谷底58、及び上部フランク55及び下部フランク57は各々、ねじ経路に沿って実質的に一貫したプロファイルを有することができる。本実施形態では、頂部56は頂部プロファイル56aを画定することができ、谷底は、谷底プロファイル58aを画定することができ、上部フランク55及び下部フランク57は、各々
図2Gを参照して上述したものと同様の方法で、それぞれの上部フランクプロファイル部分55a~c及び下部フランクプロファイル部分57a~c(任意選択的な遷移部分を含む)を画定することができることを理解されたい。したがって、列26及び角部28におけるねじ9は、特に上述したように第1のねじ角度A4及び第2のねじ角度A5を有する二重角度ねじを含む、多角度ねじであり得る。あるいは、本実施形態のプレートねじプロファイルは、
図5B~
図5Dを参照して上述した単一角度ねじと同様に構成することができ、又は、
図2H及び
図2Iを参照して上述したような円弧状のねじプロファイルを含むことができる。更に、列ねじ54のねじセグメント52はまた、
図2Gを参照して上述した方法でも画定される、頂部基準軸46aと谷底基準軸48bとの間で測定される基準ねじ高さH2を画定する。角部28のねじ9もまた、基準高さH2を画定し、この基準高さH2は、角部頂点39において、切頭されていない頂部基準点と逃げ加工されていない谷底基準点との間で方向DP4に沿って測定され、これらの基準点は、
図2Gを参照して上述したものと同様な方法で角部のねじプロファイルによって定義されることを理解されたい。ねじ高さH1及び基準ねじ高さH2は、それぞれ、列26及び角部において実質的に等しくてもよく、また上述したそれぞれの範囲内であってもよいことも理解されたい。
【0075】
上述した三角形状のVA係止孔6は、プレートねじ9とねじ頭ねじ29との間の総接触面積を増大させながら、プレートねじ9、特にその列ねじ54もまた上述した一定程度の良好な変形品質で提供することを理解されたい。このようにして、プレートねじ9及びねじ頭ねじ29の係止境界面は、前述の実施形態のものよりも大きい全体片持ち強度(すなわち、ねじ8の中心軸23に対して垂直に加えられる力に対する抵抗)を有する係止ねじ8を提供することができ、また、係止ねじ境界面でのねじ変形の実質的に全てではないにせよ大部分が、プレートねじ9に塑性的かつ弾性的に付与される。本発明者らは、驚くべきことに、かつ予想外に自らの広範な試験を通じて、本実施形態のプレートねじ9及び上述のねじ頭ねじ27が、特定の角度付けで、ねじ8の最終的な曲げ強度に迫り、更にそれを超えることができる片持ち強度を有する係止ねじ境界面を有することを発見した。例えば、本発明者の試験は、上述したように構成され、公称から約6度までの角度付けで本実施形態のVA係止孔6に完全に収まったVA係止ねじ8が、頭27の遠位端72に近接したねじシャフト25の位置で破損する(すなわち、破断、又はVA係止ねじの破損に分類される程度に曲がる)ことを示している。換言すれば、前述の条件では、ねじシャフト25は、係止ねじ境界面が破損する前に破損する。更に、約6度~約15度の範囲の角度付けで完全に固定された挿入では、係止ねじ境界面の片持ち強度は、ねじ8の最終的な曲げ強度の約30パーセント~40パーセントの範囲内に減少する。特に角度付けでの係止ねじ境界面のこれらの片持ち強度は、先行技術のVA係止孔ねじシステムよりも有意な改善を示す。
【0076】
ここで
図7A及び
図7Bを参照すると、更なる実施形態では、多角形状(例えば、三角形状)のVA係止孔6の角部半径R9を低減することができ、側面44、45間で測定されるねじ列26の第1の表面42の長さを増大させることができ、それによって、より鋭い角部28を有する多角形孔6を提供し、したがって、より大きな多角形(例えば、三角形)形状を提供する。したがって、プレートねじ9、したがってその頂部56及び谷底58は、列26及び角部28を横断する際に、より突出した三角形形状も有するねじ経路に沿って延びることができる。三角形状の孔6の他のパラメータは、基準円43の半径R8、軸方向のテーパ角度A2、A3、ねじプロファイル、ねじ角度A4、A5、ねじ高さH1、及び基準高さH2を含めて、
図6A~
図6Cを参照して上述したように維持することができる。あるいは、これらの他のパラメータのうちの1つ又は2つ以上を、必要に応じて調整することができる。
【0077】
角部半径R9を低減し、多角形形状のVA係止孔6の第1の表面42の長さを増大することは、
図6A~
図6Cを参照して上述した多角形状の係止孔6の力分布に対して、プレートねじとねじ頭ねじ29との間の力をより接線に沿った様式で効率的に分散させることを理解されたい。
【0078】
ここで
図8A及び
図8Bを参照すると、追加の実施形態では、VA係止孔6は、四角形(すなわち、四辺多角形)の形状の多角形水平プロファイルを有し得る。したがって、孔6内のプレート本体5の内面24は、対応する四角形の水平プロファイルを画定する。更に、孔6の上部外周部30、1つ又は2つ以上の導入面34、1つ又は2つ以上のアンダーカット面36、及び下部外周部34は好ましくはまた、対応する四角形の水平プロファイルを有することができる。
【0079】
上述の多角形形状の孔のように、列26の第1の表面42は、基準円43と接線方向に交差する直線状の水平プロファイルを有する。具体的には、第1の表面42の各々は、基準円43と実質的に頂部軌道軸46で交差する。基準円43の半径R8は、上述した範囲内であってもよい。角部28は、各列26の第1の側44及び第2の側45から接線方向に延び、これにより、第1の表面42は、角部28の間に延びる四角形の側面を画定する。本実施形態では、角部半径R9は、
図6A~
図7Cを参照して上述した範囲のうちのいずれかであってもよい。
【0080】
本実施形態では、ねじ経路がプレート4の下面20に向かって前進するにつれて、第1の表面42の長さ、したがって各列26の側面44、45間の距離は連続的に増大し得る。したがって、プレートねじ9とねじ頭ねじ29との間のそれぞれの係合力は、ねじ頭27が、角度付けされた挿入軌道での場合も含めて、孔6内を前進するにつれて、より接線に沿った様式で漸次分散させることができる。あるいは、各列26の第1の表面42は、ねじ経路に沿って実質的に一貫した長さを有することができる。
【0081】
上述した方法と同様に、プレートねじ9の頂部56及び谷底58は、上部プレート表面18と下部プレート表面20との間の内面24の四角形プロファイルに沿って中心孔軸22の周りに螺旋状に回転するそれぞれのスプラインに沿って延びる。更に、列26だけでなく角部28を含む内面24は、上部プレート表面18から下部プレート表面20に向かって中心孔軸22に向かって内側にテーパ状になる。更に、図示するように、プレートねじ9は、角部28の1つ又は2つ以上及び最大各々を周方向に途切れずに横断することができる(すなわち、プレートねじ9は、角部28内で底抜けする必要はない)。
【0082】
ここで
図8Cを参照すると、本実施形態のプレートねじ9は、
図2Gを参照して、また、三角形状のVA係止孔6を参照して上述したものと同様のねじプロファイルを画定することができる。更に、頂部56、谷底58、及びそれらのフランク55、57を含むねじプロファイルは、三角形状の孔6を参照して上述したように、列26及び角部28を含むねじ経路に沿って、実質的に一致し得ることを理解されたい。したがって、ねじ9は、実質的に一貫したねじ高さH1、並びにねじ経路に沿った実質的に一貫した基準高さH2を有することができる。ねじ高さH1及び基準高さH2は、上述したように定義することができる。
【0083】
上述した三角形状のVA係止孔6と同様に、本実施形態の四角形状の孔6は、上述した一定程度の好ましい変形品質でねじ9を提供しながら、プレートねじ9とねじ頭ねじ29との間の合計接触面積を効果的に増大させる。このようにして、四角形状の孔6の係止ねじ境界面は、
図2A~
図2G及び
図4A~
図5Dを参照して上述した実施形態のものよりも大きい全体片持ち強度を示すことができる。
【0084】
本開示のVA係止孔6は、五角形(すなわち、5つの辺42及び5つの角28)、六角形(すなわち、6つの辺42及び6つの角28)、七角形(すなわち、7つの辺42及び7つの角28)、八角形(すなわち、8つの辺42及び8つの角28)、九角形(すなわち、9つの辺42及び9個の角28)、十角形(すなわち、10個の辺42及び10個の角28)などを含む、他の多角形の水平プロファイルを有し得ることを理解されたい。また、本出願の多角形のVA係止孔6のいずれにおいても、ねじ9は、列26及び角部28に沿って連続的かつ途切れない様式で延びることができ、又は任意選択的に、ねじ9は、角部28内で底抜けし得ることも理解されたい。更に、本出願の非円形(例えば、多角形状の)VA係止孔6のいずれかにおけるねじプロファイルは、上述したように、単一角度(例えば、
図5B~
図5Dを参照して上述したものと同様)、2つの角又は追加の多角、又は円弧状とすることができる。
【0085】
追加の実施形態では、本開示のVA係止孔6は、中心孔軸22に沿って複数の水平孔プロファイル(すなわち、孔形状)を有し得る。例えば、VA係止孔6のいずれか内の内面24は、任意選択的に、上部プレート表面18に隣接し、かつ第1の水平孔プロファイルを画定する少なくとも第1の軸方向部分、並びに第1軸方向部分と下側プレート面20との間に軸方向に延び、かつ、第1の水平孔プロファイルとは異なる第2の水平孔プロファイルを画定する少なくとも第2の軸方向部分と、を含むことができる。1つの非限定的な例として、内面24の第1の軸方向部分は、孔6の上部外周部30から延びることができ、導入面34と、完全に形成されたねじ形状を有するねじ9とを含むことができ、一方、内面24の第2の軸方向部分は、アンダーカット面36を含むことができ、孔6の下部外周部32まで延びることができる。第1の軸方向部分は、本明細書に記載する円形又は非円形の水平プロファイル(多角形プロファイルのいずれかを含む)を有することができ、一方、第2の軸方向部分は、第1の軸方向部分とは異なる前述のプロファイルのいずれかを有することができる。このような複数プロファイルの孔の実施形態では、内面24はまた、第1の軸方向部分と第2の軸方向部分との間に遷移部分を含むことができ、水平孔プロファイルは、第1の水平孔プロファイルと第2の水平孔プロファイルとの間で遷移する。内面24はまた、VA係止孔6内の水平孔プロファイルの少なくとも一方とは異なる水平孔プロファイルを各々有する1つ又は2つ以上の追加の軸方向部分も含むことができることを理解されたい。
【0086】
更に、上述したように、VA係止孔6の設計は、列及び凹部又は角部28の数によって限定されない。したがって、非限定的な例として、孔6は、
図9に示すように、3つの凹部28の間に周方向に離間された3つの列26を有することができる。更に、孔6は、代替的に、列26及び凹部28の各々を4つよりも多く有することができる。更なる実施形態では、VA係止孔6は、列16及び凹部28の各々を、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、又は16個よりも多く有することができる。別の非限定的な例として、
図10は、8つの凹部28の間に周方向に離間された8つの列26を有するVA係止孔6を示している。更に、図示するように、凹部28は、中心孔軸線22に対して鋭角A9で配向される中央凹部軸37を画定することができる。このような実施形態では、角度A9は、
図2Eを参照して上述したように、頂部軌道軸46が配向される角度A2と実質的に同等であり得る。
【0087】
また、上述のVA係止孔6のいずれも、骨プレート4内の組み合わせ孔(「コンビ孔」とも呼ばれる)に組み込むことができることも理解されたい。このようなコンビ孔は、上述したVA係止孔6のうちの1つと組み合わせた圧迫孔を含み、プレート本体5の内面24は、各々上部プレート表面18から下部プレート表面20まで延びるVA係止孔6及び圧迫孔92の両方を画定することができる。コンビ孔の更なる詳細、並びにその組み合わせ孔部分における圧迫ねじの動作は、’761及び’047参照においてより完全に説明され得る。
【0088】
本開示を詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲により定義される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更、代用、及び改変を行い得る点を理解されたい。更に、本開示の範囲は、明細書に記載される特定の実施形態に限定されるものではない。当業者がそのプロセスから容易に理解するように、本明細書において説明される対応する実施形態と実質的に同じ機能を実施する、又は実質的に同じ結果を達成する、現在存在する又は後に開発される機械、製造法、組成物、手段、方法、又は工程は、本開示に従って利用され得る。
【0089】
〔実施の態様〕
(1) 骨固定システムであって、
中心軸を画定する少なくとも1つの孔を画定する内面を画定する本体を有する骨プレートであって、前記内面が、プレートねじを画定する、骨プレートと、
骨ねじであって、前記骨ねじが、頭と、前記頭から前記ねじの中心軸に沿って延びるシャフトと、を有し、前記頭が、前記プレートねじとねじ式に係合するように構成された頭ねじを画定する外面を有する、骨ねじと、を備え、
前記プレートねじ及び前記頭ねじが各々、それぞれの前記中心軸に沿って延びるそれぞれの基準平面内の断面プロファイルを有し、前記断面プロファイルが、各々、
谷底と、
頂部と、
前記谷底から前記頂部に向かって延びるフランクと、を含み、前記谷底、前記頂部、及び前記フランクが、基準断面プロファイルから集合的に逸脱し、前記基準断面プロファイルが、前記それぞれの基準平面においてV字形であり、その第1の側の頂点における頂部基準点、及びその前記第1の側の反対側の第2の側の頂点における谷底基準点を画定し、
前記頂部から前記谷底まで測定されるねじ高さが、前記頂部基準点から前記谷底基準点まで測定される基準高さよりも小さくなるようになっており、
前記頭ねじの前記ねじ高さと前記頭ねじの前記基準高さとの第1の比が、0.50:1~0.80:1の範囲であり、前記プレートねじの前記ねじ高さと前記プレートねじの前記基準高さとの第2の比が、0.50:1~1.00:1の範囲である、骨固定システム。
(2) 前記ねじが、ステンレス鋼、チタン、チタン-アルミニウム-ニオブ(TAN)合金、チタン-アルミニウム-バナジウム(TAV)合金、及びコバルト-クロム合金を含む群から選択される材料で形成されている、実施態様1に記載の骨固定システム。
(3) 前記骨プレートが、ステンレス鋼、チタン、チタン-アルミニウム-ニオブ(TAN)合金、チタン-アルミニウム-バナジウム(TAV)合金、コバルト-クロム合金、及びニチノールを含む群から選択される材料で形成されている、実施態様2に記載の骨固定システム。
(4) 前記プレートねじの前記フランクが、約20度~約60度の範囲のプレートねじ角度を画定する、実施態様1に記載の骨固定システム。
(5) 前記頭ねじの前記フランクが、約30度~約55度の範囲の頭ねじ角度を画定する、実施態様4に記載の骨固定システム。
【0090】
(6) 前記プレートねじの前記ねじ高さと前記頭ねじの前記ねじ高さとの比が、1.0:1~2.0:1の範囲にある、実施態様5に記載の骨固定システム。
(7) 前記プレートねじの前記フランクが、前記ねじ角度を画定する第1の部分と、第2のねじ角度を画定する第2の部分とを有し、前記フランクの前記第2の部分が、前記第1の部分と前記頂部との間にそれぞれ配置されており、前記ねじ角度が、約25度~約40度の範囲にあり、前記第2のねじ角度が、約40度~約120度の範囲にある、実施態様5に記載の骨固定システム。
(8) 前記第1の部分及び前記第2の部分が実質的に直線状である、実施態様7に記載の骨固定システム。
(9) 前記プレートねじの前記フランクが円弧状である、実施態様4に記載の骨固定システム。
(10) 前記頭ねじの前記頂部が各々、前記それぞれの基準平面内に、逃げ加工された頂部プロファイルを画定する、実施態様1に記載の骨固定システム。
【0091】
(11) 前記頭ねじの前記逃げ加工された頂部プロファイルのうちの少なくともいくつかが丸みを帯びており、約0.06mm~約0.25mmの範囲の半径を画定する、実施態様10に記載の骨固定システム。
(12) 前記頭ねじの丸みを帯びた頂部プロファイルが、0.05mm以上の頂部幅を画定する、実施態様11に記載の骨固定システム。
(13) 前記頭ねじの頂部が、前記丸みを帯びた頂部プロファイルの頂点において画定され、前記頭ねじの前記断面プロファイルが、前記丸みを帯びた頂部プロファイルの前記頂点と交差する円弧状の頂部軌道軸を画定する、実施態様12に記載の骨固定システム。
(14) 前記プレートねじの前記頂部が、前記それぞれの基準平面内で直線状である頂部軌道軸と一致する、実施態様1に記載の骨固定システム。
(15) 前記頂部軌道軸が、前記中心孔軸に対して約5度~約30度の範囲の角度で配向されている、実施態様14に記載の骨固定システム。
【0092】
(16) 前記プレートねじの前記頂部が、前記それぞれの基準平面内に延びる前記頂部軌道軸に沿って延びる直線状頂部プロファイルを画定する、実施態様14に記載の骨固定システム。
(17) 前記プレートねじの前記頂部が、丸みを帯びた頂部プロファイルを画定する、実施態様13に記載の骨固定システム。
(18) 前記内面が、
前記内面の周囲の周りに順次配置された複数の列であって、前記プレートねじが前記列の各々を横断する、複数の列と、
前記列間に周方向に配置された複数の凹部と、を更に画定する、実施態様1に記載の骨固定システム。
(19) 前記ねじ高さ及び前記基準高さが、前記孔の前記中心軸を中心とした少なくとも一周に沿って、前記列の各々内で実質的に一定である、実施態様18に記載の骨固定システム。
(20) 前記列の各々が、前記列の第1の側から前記列の第2の側まで延びる複数の第1の表面を画定し、前記第1の表面が、前記頂部を画定し、前記孔の前記中心軸に直交する第2の基準平面において、前記凹部の各々が、前記列のうちの1つの前記第1の側から、隣接する列の前記第2の側まで接線方向に延び、前記列の前記第1の表面が、前記孔の前記中心軸の周囲に対称的に配向され、前記凹部が、前記第2の基準平面において実質的に共通の半径を有する、実施態様18に記載の骨固定システム。
【0093】
(21) 前記内面は、前記第2の基準平面が延びる前記内面の少なくとも軸方向部分が、前記第2の基準平面内の三角形プロファイルを画定するような、3つの列及び3つの凹部を画定する、実施態様20に記載の骨固定システム。
(22) 前記第2の基準平面が延びる前記内面の少なくとも軸方向部分が、
前記内面の前記少なくとも一部分が前記第2の基準平面内の四角形プロファイルを画定するような、4つの列及び4つの凹部と、
前記内面の前記少なくとも一部分が前記第2の基準平面内の五角形プロファイルを画定するような、5つの列及び5つの凹部と、
前記内面の前記少なくとも一部分が前記第2の基準平面内の六角形プロファイルを画定するような、6つの列及び6つの凹部と、を含む群から選択される、ある数の列及び凹部を画定する、実施態様20に記載の骨固定システム。
(23) 前記プレートねじは、前記ねじ高さ及び前記基準高さが前記孔の前記中心軸を中心とした少なくとも一周に沿って前記列及び前記凹部の各々に沿って実質的に一定であるように、前記列及び前記凹部の各々を横断する、実施態様20に記載の骨固定システム。