(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-07
(45)【発行日】2025-03-17
(54)【発明の名称】コーヒー飲料
(51)【国際特許分類】
A23F 5/00 20250101AFI20250310BHJP
【FI】
A23F5/00
(21)【出願番号】P 2022533022
(86)(22)【出願日】2020-07-30
(86)【国際出願番号】 JP2020030286
(87)【国際公開番号】W WO2021020591
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2023-07-26
(32)【優先日】2019-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100176094
【氏名又は名称】箱田 満
(72)【発明者】
【氏名】日野 淑子
【審査官】二星 陽帥
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-125744(JP,A)
【文献】特開平08-182485(JP,A)
【文献】特開2006-025738(JP,A)
【文献】特開平09-121764(JP,A)
【文献】国際公開第2011/013456(WO,A1)
【文献】特開平01-247038(JP,A)
【文献】特開平04-320654(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23F 5/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/WPIDS/FSTA(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
陽圧容器に入ったレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料を製造するプロセスであって、
(a)コーヒー成分と、ミルクと、任意で他の飲料成分とを
、60℃
~80℃の温度の水中で混合して、飲料混合物を得ることと、
(b)前記飲料混合物
を60℃
~80℃の温度で均質化して、均質化された飲料混合物を得ることと、
(c)陽圧がかけられる条件下で、前記均質化された飲料混合物
を50℃
~65℃の温度で陽圧容器に充填することと
を含む、プロセス。
【請求項2】
ステップ(b)の後およびステップ(c)の前に加熱ステップが適用されない、ならびに/またはステップ(c)の後に加熱ステップが適用されない、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
ステップ(a)で使用される温度が
、65℃
~75℃の範囲、また
は68℃
~73℃の範囲、また
は69℃
~71℃の範囲である、請求項1または請求項2のいずれかに記載のプロセス。
【請求項4】
ステップ(b)で使用される温度が
、60℃
~70℃、また
は65℃
~75℃の範囲、また
は68℃
~73℃の範囲、また
は69℃
~71℃の範囲である、請求項1から3のいずれかに記載のプロセス。
【請求項5】
ステップ(c)で使用される温度が
、55℃
~65℃の範囲、また
は58℃
~63℃の範囲、また
は59℃
~61℃の範囲である、請求項1から4のいずれかに記載のプロセス。
【請求項6】
ステップ(a)および(b)で使用される温度
が60℃
~70℃の範囲であり、ステップ(c)で使用される温度
が50℃
~65℃の範囲である、請求項1から5のいずれかに記載のプロセス。
【請求項7】
ステップ(a)の後およびステップ(b)の前に加熱ステップが適用されない、請求項1から6のいずれかに記載のプロセス。
【請求項8】
前記RTDコーヒー飲料が、1~75重量%のミルク、または5~60重量%のミルクを含む、請求項1から7のいずれかに記載のプロセス。
【請求項9】
前記コーヒー成分がコーヒー抽出物、可溶性コーヒーまたは挽いたコーヒー豆から選択さ
れる、請求項1から
8のいずれかに記載のプロセス。
【請求項10】
前記コーヒー成分がコーヒー抽出物、可溶性コーヒーまたは挽いたコーヒー豆から選択され、前記コーヒー成分がコーヒー濃縮物由来ではない、請求項1から8のいずれかに記載のプロセス。
【請求項11】
前記他の飲料成分が、乳化剤、砂糖、pH調整剤、香料、液体のミルクからなる群から選択さ
れる、請求項1から
10のいずれかに記載のプロセス。
【請求項12】
前記他の飲料成分が、乳化剤、砂糖、pH調整剤、香料、液体のミルクからなる群から選択され、10未満の親水性-親油性バランス(HLB)を有する消泡剤を含まない、請求項1から10のいずれかに記載のプロセス。
【請求項13】
前記他の飲料成分が、乳化剤、砂糖、pH調整剤、香料、液体のミルクからなる群から選択され、5未満の親水性-親油性バランス(HLB)を有する消泡剤を含まない、請求項1から10のいずれかに記載のプロセス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年7月31日に出願された英国特許第1910886.9号明細書からの優先権を主張し、その内容および要素は、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、コーヒー飲料に関するものであり、特に、消費者に陽圧容器にて販売されるコーヒー飲料製品の新規な製造方法およびそれらの飲料の配合に関するものであるが、これらに限定されるものではない。
【背景技術】
【0003】
コーヒー飲料は広く消費されており、独特の香りおよび風味を有する清涼飲料である。コーヒーはアカネ科(Rubiaceae family)の1種であるコフィア属(Coffea)植物の焙煎種子またはコーヒー豆から作られ、豆のためにコフィア属(Coffea)のいくつかの種が栽培されている。アラビカコーヒー(Coffea arabica)は世界のコーヒー生産量の約80%を占め、カネフォラコーヒー(Coffea canephora)は約20%を占めている。コーヒー豆はコーヒーノキの種子であり、コーヒー風味の主な源である。
【0004】
現在、容器入り調製済み飲料(ready-to-drink、RTD)のホットおよびコールドコーヒー飲料は消費者により購入可能であり、開封しやすい容器、例えば缶などに簡便に詰められている。容器は、丈夫で弾力のある材料のスチールでできていてもよい。一部のコーヒー飲料、特にミルクを含有する缶コーヒーには吹き出しのリスクがあり、このリスクを低減するために、飲料を微陰圧の内圧下に置く場合がある。あるいは、容器は、スチールよりもずっと軽量だが強度が劣るアルミニウムでできていてもよい。しかしながらアルミニウム缶は、缶表面またはその巻締めに沿って、へこみまたはその他の損傷を受けやすい。したがって、アルミニウム容器へ強度を付与して損傷を防止し、また容器の巻締不良識別を容易にするために、アルミニウム容器または缶の内圧は微陽圧となっている。
【0005】
購入地点への配送中、または消費者により所持されると、製品がある程度の揺れ動きを受けることは珍しいことではない。陽圧容器内の、影響を受けやすい配合物が揺れ動かされると、消費者が飲用時に缶の内圧を開放するとき、飲料が泡立ちにより容器から噴出し、場合によっては消費者に噴出し、衣服を汚すことにつながる重大なリスクがある。容器を開ける際の泡立ちは特に問題であり、飲料が高温で販売および消費される場合(例えばホットコーヒー)は、消費者が怪我をする可能性があるため、潜在的に危険でさえある。泡立ちは、飲料製造プロセス自体における(特に、コーヒー豆がコーヒー風味の源として使用される場合、豆の中に閉じ込められた二酸化炭素が製造工程中に放出されて泡立ちを引き起こす)大きな問題でもある。実際、製造プロセス中の過度の泡立ちにより、生産効率が低下したり、しばしば製造工場における定期的な洗浄が必要になることにより生産の減少につながる場合がある。
【0006】
これらすべての理由から、飲料メーカーは、飲料の泡立ちの可能性を低くするために、製造プロセス中に消泡剤を添加する。飲料に添加される消泡剤の例には、カラギーナン、シリコーン、キサンタンガム、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCO)が含まれる。しかしながら、そのような消泡剤を飲料配合物に含めることに関する問題は、それらの消泡剤が実質的に、性質および風味/芳香において「化学的」であるために、飲料の味に悪影響を与えることである。さらに、法律上、飲料に添加されたあらゆる消泡剤は、飲料のパッケージラベルに、そのように明示的に記載する必要がある。これは、製品のイメージに悪影響を与える可能性があるため、特定の消費者に不快感を与える可能性がある。
【発明の開示】
【0007】
発明の説明
したがって、製造プロセス全体にわたり、製品の過度な泡立ちにより引き起こされる効率の低下を受けない、容器入り調製済み飲料(レディトゥドリンク、RTD)を製造するための改善された方法を提供することの必要性が大きい。陽圧容器から開放されたときに泡が生成される傾向が低下した新規RTD飲料配合物を提供する必要もある。
【0008】
本発明は、先行技術に関連する問題を克服しようとする発明者の研究から生じる。本発明者らは、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料の製造に関わるさまざまなステップについて研究を行い、驚くべきことに、プロセス全体、すなわち混合ステップ、均質化ステップ、および充填ステップ中に飲料成分の混合物がさらされる温度を注意深く選択することによって、プロセス中の泡立ちを許容可能なレベルまで低減し、さらには防止することが可能であることを見出した。
【0009】
したがって、本発明の第1の態様おいて、陽圧容器に入ったレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料を製造するプロセスであって、
(a)コーヒー成分と、ミルクと、任意で他の飲料成分とを、約60℃~約80℃の温度の水中で混合して、飲料混合物を得ることと、
(b)飲料混合物を約60℃~約80℃の温度で均質化して、均質化された飲料混合物を得ることと、
(c)陽圧がかけられる条件下で、均質化された飲料混合物を約50℃~約65℃の温度で陽圧容器に充填することと、を含む、プロセスが提供される。
【0010】
第2の態様において、第1の態様のプロセスによって得られた、または得られる、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料が提供される。
【0011】
第1の態様のプロセスによって、好ましくは、第2の態様によるミルク入りのコーヒー飲料が製造される。有利なことに、第1の態様のプロセスは、現行のRTDコーヒー飲料製造方法で経験されるような、さまざまな処理ステップ(すなわち、混合、均質化、および充填ステップ)中の泡立ちの問題を被らない。したがって、本発明のプロセスは、生産効率の向上、より速い生産速度、したがってより高い製品回転率を示す。
【0012】
好ましくは、ステップ(b)の後およびステップ(c)の前に加熱ステップは適用されない。好ましくは、ステップ(c)の後に加熱ステップは適用されない。
【0013】
好ましくは、ステップ(a)で使用される温度は、約65℃~約75℃の範囲、より好ましくは約68℃~約73℃の範囲、最も好ましくは約69℃~約71℃の範囲である。
【0014】
好ましくは、ステップ(b)で使用される温度は、約60℃~約70℃、または約65℃~約75℃の範囲、より好ましくは約68℃~約73℃の範囲、最も好ましくは約69℃~約71℃の範囲である。
【0015】
好ましくは、ステップ(c)で使用される温度は、約55℃~約65℃の範囲、より好ましくは約58℃~約63℃の範囲、最も好ましくは約59℃~約61℃の範囲である。
【0016】
好ましくは、ステップ(a)および(b)で使用される温度は約60℃~約70℃の範囲であり、ステップ(c)で使用される温度は約50℃~約65℃の範囲である。
【0017】
好ましくは、ステップ(a)の後およびステップ(b)の前に加熱ステップは適用されない。例えば、水を約60℃~約80℃の所定の温度に加熱し、そこにコーヒー成分およびミルクを添加して混合し、ステップ(a)の飲料混合物を得ると、ステップ(b)の均質化前の混合物へのさらなる加熱は行われない。一実施形態において、ステップ(a)およびステップ(b)は、異なる装置で実施され、これらの装置間に加熱手段はない。一実施形態において、ステップ(a)は、熱の損失を低減するために遮熱材を備えた装置で実施される。
【0018】
好ましくは、RTDコーヒー飲料は、1~75重量%のミルク、1~70重量%のミルク、1~65重量%のミルク、1~60重量%のミルク、1~60重量%のミルク、1~50重量%のミルク、1~40重量%のミルク、5~75重量%のミルク、5~65重量%のミルク、5~60重量%のミルク、5~55重量%のミルク、5~45重量%のミルク、10~75重量%のミルク、10~65重量%のミルク、10~55重量%のミルク、10~45重量%のミルク、15~55重量%のミルク、15~45重量%のミルク、20~55重量%のミルク、20~45重量%のミルク、25~55重量%のミルク、または30~50重量%のミルク、好ましくは液体のミルクを含み得る。より好ましくは、RTDコーヒー飲料は、5~60重量%のミルク、25~55重量%のミルク、または30~50重量%のミルク、好ましくは液体のミルクを含む。
【0019】
好ましくは、RTDコーヒー飲料にコーヒー固形分として含有されるコーヒー成分の量は、0.2~5.0重量%、0.2~4.5重量%、0.2~4.0重量%、0.2~3.5重量%、0.2~3.0重量%、0.2~2.5重量%、0.2~2.0重量%、0.2~1.5重量%、0.4~5.0重量%、0.4~4.5重量%、0.4~4.0重量%、0.4~3.5重量%、0.4~3.0重量%、0.4~2.5重量%、0.4~2.0重量%、0.4~1.5重量%、0.6~5.0重量%、0.6~4.5重量%、0.6~4.0重量%、0.6~3.5重量%、0.6~3.0重量%、0.6~2.5重量%、0.6~2.0重量%、または0.6~1.5重量%であり得る。コーヒー成分のコーヒー固形分は、20℃での糖度屈折計の読み取り値(Brix値)から、原料としてのコーヒー抽出物(コーヒー抽出物および/または粉末コーヒーを溶解させた溶液を含む)の固形分含量を求めることによって測定することができる。具体的には、糖度屈折計(RFM340+、Bellingham+Stanley製)を使用して、コーヒー抽出物の糖用屈折計の読み取り値(Brix値)を測定し、コーヒー抽出物の量(g)を掛けた後、組成物中のコーヒーの固形分含量(g)を計算することができる。
【0020】
本発明者らは、ホワイトコーヒー飲料(すなわち、第1および第2の態様のようにミルクを含有する)と、ブラックコーヒー飲料(すなわち、ミルクなし)との両方の処理方法を研究し、泡立ちを減らすため、ブラックコーヒーの均質化ステップを方法に含む必要はないことを理解する。さらに、本発明者らは、ブラックコーヒーの混合および充填ステップにおける最適温度が、ホワイトコーヒーに使用されるものと大幅に異なることを観察して驚いた。
【0021】
したがって、本発明の第3の態様において、陽圧容器に入ったレディトゥドリンク(RTD)ブラックコーヒー飲料を製造するプロセスであって、
(a)コーヒー成分と、1種または複数の他の飲料成分とを約10℃~約30℃の温度の水中で混合して、飲料混合物を得ることと、
(b)陽圧がかけられる条件下で、飲料混合物を約10℃~約30℃の温度で陽圧容器に充填することと、を含む、プロセスが提供される。
【0022】
第4の態様において、第3の態様のプロセスによって得られた、または得られる、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料が提供される。
【0023】
第3の態様の方法によって製造されたブラックコーヒー飲料は、ミルクを含まないことが理解されよう。
【0024】
好ましくは、ステップ(b)の後に加熱ステップは適用されない。
【0025】
好ましくは、ステップ(a)で使用される温度は、約12℃~約28℃の範囲、より好ましくは約15℃~約25℃の範囲、最も好ましくは約18℃~約22℃の範囲である。
【0026】
好ましくは、ステップ(b)で使用される温度は、約12℃~約28℃の範囲、より好ましくは約15℃~約25℃の範囲、最も好ましくは約18℃~約22℃の範囲である。
【0027】
好ましくは、ステップ(a)および(b)で使用される温度はほぼ同じである。したがって、好ましくは、ステップ(a)および(b)で使用される温度は、約15℃~約25℃の範囲、最も好ましくは約18℃~約22℃の範囲である。
【0028】
好ましくは、第1または第3の態様のプロセスで使用されるコーヒー成分は、コーヒー抽出物、可溶性(soluble)コーヒー、または挽いたコーヒー豆から選択される。好ましくは、コーヒー成分は、コーヒー濃縮物由来ではない。好ましくは、コーヒー成分は、内在する二酸化炭素を含有するコーヒー原料由来ではない。
【0029】
好ましくは、第1または第3の態様のプロセスで使用される他の飲料成分は、乳化剤、砂糖、pH調整剤、香料、および液体のミルクからなる群から選択され得る。好ましくは、他の成分は、好ましくは10未満、より好ましくは5未満の親水性-親油性バランス(HLB)を有する消泡剤を含まない。
【0030】
上述した本発明の第1から第4の態様に加えて、本発明者らは、陽圧容器から開放されたときに過度の泡立ちが起こらない、本明細書で配合物A、B、CおよびDと称する様々な新規RTDコーヒー飲料配合物も開発した。
【0031】
したがって、本発明の第5の態様によれば、容器内に配置され、陽圧である内圧下に維持された飲料組成物を含むレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料製品であって、前記飲料組成物が、風味成分と、10より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する乳化剤と、を含む、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料製品が提供される。
【0032】
さらに、本発明の第6の態様において、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料製品を調製する方法であって、(i)飲料組成物であり、風味成分と、10より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する乳化剤と、を含む、組成物を容器に導入することと、(ii)組成物を陽圧である内圧下に維持し、それによって飲料製品を調製することと、を含む、方法が提供される。
【0033】
有利なことに、10より大きいHLBを有する乳化剤は、例えば、消費者によって容器が開封されて、圧力が容器から開放されたときのコーヒー飲料組成物の泡立ちを低減する。有利に、また好ましくは、コーヒー飲料組成物は、圧力が開放されたときの泡立ちを低減するための消泡剤または化学安定剤を含まない。そのため、飲料組成物の味は、そのような消泡剤または化学安定剤を含むコーヒー飲料と比べて著しく向上する(かつ、より「化学的」または人工的でない味である)。このように、容器が開封され、圧力が開放されるとき、消費者の上で飲料組成物の噴出または泡立ちが起こるリスクがはるかに少ない。これは、消費者が泡立ちによりやけどする可能性があるため、飲料組成物が高温で提供または消費されている場合に、特に重要である。本発明の飲料組成物に消泡剤または化学安定剤を含まないことによる別の利点は、その結果、消費者を躊躇させ得る、飲料製品ラベルにおける消泡剤または化学安定剤の記載が不要であることであり、すなわち、いわゆる「クリーンラベル」の使用が可能となることである。
【0034】
界面活性剤または乳化剤の親水性-親油性バランス(HLB)は、分子の異なる部位の値を計算することによって求められる、親水性または親油性の程度の尺度であることが理解されよう。乳化剤は、好ましくは11、12、または13より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する。好ましくは、乳化剤は14より大きいHLBを有する。最も好ましくは、乳化剤は、15より大きい、さらにより好ましくは16または17よりも大きいHLBを有する。
【0035】
好ましくは、乳化剤は脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のエステルである。好ましくは、乳化剤は脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルである。
【0036】
好ましくは、飲料組成物は、10、8、6、5、4または3未満の親水性-親油性バランス(HLB)を有する消泡剤または化学安定剤を含まない。好ましくは、組成物は、約1、2または3のHLBを有する消泡剤または化学安定剤を含まない。好ましくは、飲料組成物は、親水コロイド、加工デンプン、ペクチン、カラギーナン、イヌリン、シリコーンおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCO)からなる群から選択される消泡剤または化学安定剤を含まない。好ましくは、飲料組成物は、キサンタン、アラビアガムおよびアカシアガムからなる群から選択される親水コロイドを含まない。
【0037】
好ましくは、コーヒーの風味成分は、コフィア属(Coffea genus)に由来する。したがって、1つの好ましい実施形態において、風味成分は、コフィア属(Coffea genus)植物、好ましくはアラビカコーヒーノキ(Coffea arabica)、またはロブスタコーヒーノキ(Coffea robustaまたはCoffea canephora)からの植物材料もしくは抽出物に由来し、すなわちコーヒーであり、したがって飲料製品はレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料である。コーヒー飲料組成物は、カフェインを含み得る。好ましくは、飲料組成物は、飲料組成物100gあたり約15mg~75mgのカフェインを含む。あるいは、コーヒー飲料組成物はカフェインを含まなくてもよい。コーヒー飲料組成物は脱カフェイン(decaffeinated)されていてもよい。例えば、前述の植物のいずれかでカフェインが除去されていてもよい。あるいは、カフェイン含有量を検出不可能なレベルまで低減または除去するために、例えば、育種を選択することによって、および/または突然変異によって、そのような植物を育種してもよい。
【0038】
一実施形態において、コーヒー風味成分は、コフィア属(Coffea)の穀物、種子、または豆に由来する。植物材料は、生コーヒー豆または種子を含んでもよい。種または豆は、加工および焙煎することができる。種子または豆は、使用する前に挽くことが好ましい。ただし、最も好ましい実施形態において、風味成分は、コーヒー抽出物またはコーヒー粉に由来する。有利なことに、コーヒー抽出物または粉の使用は、コーヒー原料に閉じ込められた内在する二酸化炭素が少ないことを意味し、それにより、第1の態様の飲料製品を製造するための、第2の態様の製造プロセス中の泡立ちのリスクが低減される。特に、成分を共に混ぜるまたは混合する場合、泡立ちが低減または防止される。
【0039】
風味成分の粒子サイズが大きすぎると、得られる飲料組成物に不溶性固形分が残るリスクがあり、粒子サイズが小さすぎると、「パウダーダンス」、すなわち、粉末が空気中に舞うリスクがある。したがって、好ましくは、香料成分は粒子の少ない(low particulate)物質であり、そのため容易に溶解する。平均粒子径は、好ましくは約0.1~10mm、より好ましくは約0.2~5mm、最も好ましくは約0.5~2mmである。
【0040】
好ましくは、風味成分は可溶性である。好ましくは、風味成分は、溶解された後、沈殿または濁りを引き起こさない。好ましくは、風味成分は、沈降および沈殿しにくく、可溶性である。任意の沈殿物は、好ましくは5%(v/v)未満、より好ましくは2%(v/v)未満、最も好ましくは1%(v/v)未満の体積を有する。飲料の濁りは、濁度計(NTU単位で測定)を使用して測定してもよい。したがって、ミルクが含まれない場合、飲料の濁度は、100NTU未満、好ましくは50NTU未満、より好ましくは10NTU未満であり得る。ミルクが含まれている場合、飲料の濁度は5000NTU未満、好ましくは2000NTU未満であり得る。
【0041】
飲料組成物は、異なる温度の範囲で消費者に提供され得る。したがって、容器が開封され、圧力が開放されるときの容器内の飲料組成物は、冷たい、低温、温かい、または高温であり得る。例えば、一実施形態において、飲料組成物の温度は、容器が開封されたときに、20℃未満、または15℃未満、または10℃未満、または7℃未満であり得る。飲料組成物の温度は、0℃より高い、または2℃より高い、または4℃より高い温度であり得る。飲料組成物の温度は、0℃~20℃の間、または2℃~10℃の間、または3℃~7℃の間であり得る。飲料組成物の最も好ましい温度は約5℃である。
【0042】
ただし、好ましい実施形態において、飲料組成物の温度は、容器が開封されたときに、65℃未満、または60℃未満、または58℃未満、または55℃未満であり得る。飲料組成物の温度は、40℃より高い、または45℃より高い、または50℃より高い温度であり得る。飲料組成物の温度は、42℃~63℃の間、または45℃~60℃の間、または50℃~55℃の間であり得る。飲料組成物の最も好ましい温度は約53℃である。
【0043】
容器はスチールを含んでもよく、または実質的にスチールでできていてもよい。ただし、好ましくは、容器はアルミニウムを含んでもよく、または実質的にアルミニウムでできていてもよい。容器の厚さは約0.1mm~0.2mmであり得る。容器の内面は内面塗料を含んでもよく、または内面塗料でコーティングされていてもよい。
【0044】
圧力が開放される前、陽圧である容器の内圧は、約0.05~約10kg/cm2の間、または約0.10~約7kg/cm2の間、または約0.20~約5kg/cm2の間、または約0.25~約3kg/cm2の間であり得る。好ましくは、陽圧である容器の内圧は、圧力が開放される前、0.30~約1.1kg/cm2の間である。容器を開封すると大気圧と平衡状態になることが理解されよう。
【0045】
実施例に記載されるように、本発明者らは、本発明による飲料組成物のいくつかの配合物(ここでは配合物A~DおよびFと称する)を作製した。一実施形態において、飲料組成物は、
- 30~99重量%の水と、
- 0.1~5.0重量%のコーヒー風味成分と、
- 0.01~1.0重量%の乳化剤と、を含む。
【0046】
別の実施形態において、飲料組成物は、
- 30~99.4重量%の水と、
- 0.1~5.0重量%のコーヒー風味成分と、
- 0.01~1.0重量%の乳化剤と、を含む。
【0047】
組成物は、0.01~0.75重量%の乳化剤、または0.01~0.50重量%の乳化剤、または0.01~0.4重量%の乳化剤、または0.01~0.3重量%の乳化剤、または0.01~0.2重量%の乳化剤を含み得る。組成物は、0.02~1.0重量%の乳化剤、または0.05~0.75重量%の乳化剤、または0.075~0.5重量%の乳化剤、または0.09~0.3重量%の乳化剤を含み得る。好ましくは、組成物は、約0.1重量%の乳化剤を含む。好ましくは、乳化剤は脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のエステルである。好ましくは、乳化剤は脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルである。
【0048】
組成物は、40~99重量%の水、または45~98重量%の水、または50~75重量%の水、または52~70重量%の水、または55~65重量%の水を含み得る。一実施形態において、組成物は、30~80重量%の水、または40~75重量%の水、または45~73重量%の水、または50~70重量%の水を含み得る。
【0049】
組成物は、0.1~4.0重量%の風味成分、または0.1~3.0重量%の風味成分、または0.1~2.0重量%の風味成分を含み得る。組成物は、0.5~3.0重量%の風味成分、または0.75~2.0重量%の風味成分、または1.0~1.5重量%の風味成分を含み得る。組成物は、1.0~2.0重量%の風味成分を含み得る。
【0050】
好ましくは、風味成分は水に溶解している。
【0051】
好ましくは、風味成分はコーヒー成分である。「コーヒー成分」は、主にコーヒー抽出物、すなわち、お湯または冷水を使用し、焙煎して挽いたコーヒー豆を抽出することで得られる溶液である、コーヒー豆由来の成分を含有する溶液を指すことができることが理解されよう。コーヒー成分はまた、濃縮コーヒー抽出物、コーヒー抽出物を乾燥させることにより得られる可溶性コーヒーなどから、適切な量のお湯または冷水で調製されたコーヒー溶液も含み得る。最も好ましくは、コーヒー成分はコーヒー抽出物である。
【0052】
好ましくは、組成物にコーヒー固形分として含有されるコーヒー成分の量は、0.2~5.0重量%、0.2~4.5重量%、0.2~4.0重量%、0.2~3.5重量%、0.2~3.0重量%、0.2~2.5重量%、0.2~2.0重量%、0.2~1.5重量%、0.4~5.0重量%、0.4~4.5重量%、0.4~4.0重量%、0.4~3.5重量%、0.4~3.0重量%、0.4~2.5重量%、0.4~2.0重量%、0.4~1.5重量%、0.6~5.0重量%、0.6~4.5重量%、0.6~4.0重量%、0.6~3.5重量%、0.6~3.0重量%、0.6~2.5重量%、0.6~2.0重量%、または0.6~1.5重量%であり得る。コーヒー成分のコーヒー固形分は、20℃での糖用屈折計の読み取り値(Brix値)から、原料としてのコーヒー抽出物(コーヒー抽出物および/または粉末コーヒーを溶解させた溶液を含む)の固形分含量を求めることによって測定することができる。具体的には、糖用屈折計(RFM340+、Bellingham+Stanley製)を使用して、コーヒー抽出物の糖用屈折計の読み取り値(Brix値)を測定することができ、コーヒー抽出物の量(g)を掛けた後、組成物中のコーヒーの固形分含量(g)を計算することができる。
【0053】
飲料組成物は、ホワイト(すなわち、ミルク成分を含む)またはブラック(すなわち、ミルク成分を含まなくてもよい)であり得る。
【0054】
「ミルク成分」は、ミルクの風味またはミルクの口当たりを付与するためにコーヒー飲料に添加される成分を指し得、主に任意のミルク、牛乳、乳製品もしくは非乳製品または代替品を含むことが理解されよう。例として、ミルク成分は、生乳、牛乳、特殊牛乳、部分脱脂乳、スキムミルク、セミスキムミルク、加工乳、乳飲料などを含み得る。適切な乳製品は、クリーム、濃縮ホエイ、濃縮ミルク、濃縮スキムミルク、無糖コンデンスミルク、加糖コンデンススキムミルク、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、調整粉乳、などを含み得る。風味の観点から、牛乳を使用することが好ましい。発酵乳または乳酸菌飲料も粉末の形で使用することができる。適切な非乳製品の代替品は、任意の植物由来のミルク、例えば豆乳、ココナッツミルク、アーモンドミルク、カシューミルク、マカダミア、ライスミルク、ヘンプミルク、フラックスミルク、またはオートミルクを含み得る。
【0055】
ただし、最も好ましくは、ミルクは液体のミルクである。好ましくは、ミルクは粉ミルクではない。
【0056】
したがって、組成物は、0~60重量%のミルク、または0~50重量%のミルク、または0~40重量%のミルク、好ましくは液体のミルクを含み得る。好ましくは、組成物は、5~60重量%のミルク、または25~55重量%のミルク、または30~50重量%のミルク、好ましくは液体のミルクを含む。
【0057】
ミルクは、全乳、セミスキムミルク、またはスキムミルクであり得る。ミルクは脂肪を含み得る。「スキムミルク」とは、全乳から乳脂肪を除去したミルクであり、「全乳」とは、脂肪を除去していないミルクであることが理解されよう。「セミスキムミルク」とは、全乳から乳脂肪の少なくとも一部が除去されたミルクである。
【0058】
組成物は、0~50重量%の全乳、または0~48重量%の全乳、または0~45重量%の全乳、または0~20重量%の全乳、または0~10重量%の全乳、または0~5重量%の全乳を含み得る。組成物は、25~55重量%の全乳、または30~50重量%の全乳、または35~45重量%の全乳を含み得る。
【0059】
組成物は、0~50重量%のスキムミルク、または0~45重量%のスキムミルク、または0~35重量%のスキムミルクを含み得る。組成物は、25~55重量%のスキムミルク、または30~50重量%のスキムミルク、または35~45重量%のスキムミルクを含み得る。
【0060】
組成物は、0~50重量%のセミスキムミルク、または0~45重量%のセミスキムミルク、または0~35重量%のセミスキムミルクを含み得る。組成物は、25~55重量%のセミスキムミルク、または30~50重量%のセミスキムミルク、または35~45重量%のセミスキムミルクを含み得る。
【0061】
飲料組成物は、カゼインナトリウム(すなわち、乳タンパク質)を含み得る。
【0062】
飲料組成物は、好ましくは、重炭酸ナトリウムなどのpH調整剤を含む。好ましくは、飲料組成物は、0.01~0.5重量%のpH調整剤、または0.05~0.3重量%のpH調整剤、または0.08~0.2重量%のpH調整剤、または0.1~0.15重量%のpH調整剤を含む。組成物は、0.05~0.5重量%のpH調整剤、または0.08~0.3重量%のpH調整剤、または0.1~0.2重量%のpH調整剤を含み得る。飲料のpHは、約2~9、好ましくは2~8、より好ましくは2~7である。酸性飲料の場合、pH約2~4.6未満が好ましく、弱酸性飲料の場合、pH4.6以上、pH7未満が好ましい。
【0063】
飲料組成物は、砂糖を含み得る。組成物は、0~10重量%の砂糖、または2~6重量%の砂糖、または3~5重量%の砂糖を含み得る。
【0064】
飲料組成物は、追加の香料添加剤を含み得る。組成物は、0.01~5重量%の香料添加剤、または0.05~2重量%の香料添加剤、または0.10~1.0重量%の香料添加剤を含み得る。任意の実施形態において、風味成分または香料添加剤は、水溶性香料、油溶性香料、エマルジョン香料または粉末香料を含み得る。香料は、芳香性香料、例えば、コーヒー着香料またはミルク着香料などを含み得る。
【0065】
したがって、最も好ましい実施形態において、レディトゥドリンク(RTD)飲料製品は、陽圧容器に配置されたコーヒー組成物を含むコーヒー飲料であり、前記コーヒー組成物は、コーヒー香料、好ましくは液体コーヒー抽出物および/または粉末可溶性コーヒーと、10より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する乳化剤、任意で脂肪酸のショ糖エステルと、任意で液体のミルクと、を含む。
【0066】
したがって、第7の態様において、
- 30~99.4重量%の水と、
- 0.5~5.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.01~0.5重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
任意で0~50重量%の液体のミルクと、を含む、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー組成物が提供される。
【0067】
一実施形態において、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー組成物は、
- 30~99重量%の水と、
- 0.5~5.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.01~0.5重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で0~50重量%の液体のミルクと、を含む。
【0068】
別の実施形態において、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー組成物は、
- 99~99.4重量%の水と、
- 0.5~5.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.01~0.5重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステル、任意で0~50重量%の液体のミルクと、を含む。
【0069】
好ましくは、第7の態様のRTDコーヒー組成物は、前の態様で定義されたように、水、コーヒー成分、乳化剤、およびミルクを含む。
【0070】
好ましくは、組成物は、0~40重量%の液体のミルクを含む。好ましくは、組成物は、5~50重量%の液体のミルク、または25~50重量%の液体のミルク、または30~50重量%の液体のミルクを含む。
【0071】
ミルクは、全乳、セミスキムミルク、またはスキムミルクであり得る。
【0072】
最も好ましくは、RTDコーヒー組成物は、
- 30~99重量%の水と、
- 0.5~2.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.05~0.5重量%の乳化剤、または0.05~0.3重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で、0~50重量%の液体全乳、0~50重量%の液体セミスキムミルク、および/または0~50重量%の液体スキムミルクと、を含む。
【0073】
最も好ましくは、RTDコーヒー組成物は、
- 30~99重量%の水と、
- 0.8~1.2重量%のコーヒー成分と、
- 0.08~0.15重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で、0~50重量%の液体全乳、0~50重量%の液体セミスキムミルク、および/または0~50重量%の液体スキムミルクと、を含む。
【0074】
組成物は、0~50重量%の全乳、または0~48重量%の全乳、または0~45重量%の全乳、または0~20重量%の全乳、または0~10重量%の全乳、または0~5重量%の全乳を含み得る。組成物は、25~50重量%の全乳、または30~50重量%の全乳、または35~45重量%の全乳を含み得る。
【0075】
組成物は、0~50重量%のスキムミルク、または0~45重量%のスキムミルク、または0~35重量%のスキムミルクを含み得る。組成物は、25~50重量%のスキムミルク、または30~50重量%のスキムミルク、または35~45重量%のスキムミルクを含み得る。
【0076】
組成物は、0~50重量%のセミスキムミルク、または0~45重量%のセミスキムミルク、または0~35重量%のセミスキムミルクを含み得る。組成物は、25~50重量%のセミスキムミルク、または30~50重量%のセミスキムミルク、または35~45重量%のセミスキムミルクを含み得る。
【0077】
第7の態様の組成物を容器に導入し、次いでそれを陽圧である内圧にさらして、第5の態様の飲料製品を作製し得ることが理解されよう。
【0078】
本明細書(添付の特許請求の範囲、要約および図面を含む)に記載のすべての特徴、および/またはそのように開示される任意の方法もしくはプロセスのすべてのステップは、そのような特徴および/またはステップのうちの少なくともいくつかが相互に排他的である組合せを除き、任意の組合せで上記の態様のいずれかと組み合わせることができる。
【0079】
先の明細書、以下の特許請求の範囲もしくは添付の図面に開示される、それらの特定の形態で、もしくは開示した機能を果たすための手段により表した特徴、または開示した結果を得るための方法もしくはプロセスは、それらの多様な形態で本発明を実施するために、適宜、別個に、またはそのような特徴の任意の組合せで利用することができる。
【0080】
本発明を、本明細書に記載の例示的実施形態と併せて説明してきたが、本開示が与えられた場合、多くの同等の修正および変形が当業者には明らかであろう。したがって、上記の本発明の例示的実施形態は、例示的であり、限定的ではないと見なされる。記載された実施形態に対するさまざまな変更は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく行うことができる。
【0081】
誤解を避けるために、本明細書で提供されるあらゆる理論的説明は、読者の理解を向上させる目的で提供されている。本発明者らは、これらの理論的説明のいずれにも拘束されることを望まない。
【0082】
本明細書で使用される任意の段落の見出しは、構成上の目的のみであり、説明される主題を制限するものとして解釈されるべきではない。
【0083】
以下の特許請求の範囲を含む本明細書を通して、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、「含む(compriseおよびinclude)」という単語、および「含む(comprises、comprisingおよびincluding)」などの変形は、記述された完全体もしくは部分(integer or step)または複数の完全体もしくは部分のグループの包含を意味するが、いかなるその他の完全体もしくは部分、または複数の完全体もしくは部分のグループの除外を意味するものではないと理解されるであろう。
【0084】
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈から明らかにそうでないことが示されていなければ、複数の指示対象を含むことに留意されたい。範囲は、本明細書では、「約」ある特定の値から、および/または「約」別の特定の値までとして表すことができる。そのような範囲が表現される場合、別の実施形態は、ある特定の値から、および/または他の特定の値までを含む。同様に、先行詞「約」を使用することにより、値が近似として表される場合、特定の値により別の実施形態が形成されることが理解されるであろう。数値に関連する「約」という用語は任意であり、例えば+/-10%を意味する。
【0085】
本発明をよりよく理解するため、および本発明の実施形態がどのように実施され得るかを示すために、ここで、例として、添付の図を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【
図1】缶入りのレディトゥドリンク(RTD)コーヒーの一実施形態を示す図である。
【
図2】
図1に示される缶入りのRTDコーヒーを調製するプロセスの一実施形態を示すフローチャートである。
【実施例】
【0087】
[実施例1]缶入りのレディトゥドリンク(RTD)コーヒーの製造
図1を参照して、本発明者らは、本明細書で配合物A~Dと称するさまざまな新規レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料配合物2を開発した。該配合物は、微陽圧6にさらされる容器4で、消費者向けにパッケージ化することが意図される。アルミニウム缶4などの容器4は、オープナー8、例えばプルリングを有し、これは、開けられると、缶4内の圧力6を開放し、その後、大気圧で通常の圧力となる。飲料2の配合物A、B、CおよびDは、揺れ動かされた後に泡立たない、または缶4から噴出しないように設計されており、これは、飲料2が温かいまたは高温の状態で提供される場合に特に重要である。表1は、コーヒー飲料2の実施形態A~Dのそれぞれの配合物をまとめたものである。
【0088】
【0089】
【0090】
ここで表2を参照すると、缶4に入ったRTDコーヒー製品を製造するプロセス10のフローチャートが示されている。
【0091】
第1に、
図2を参照すると、溶解性の高い(すなわち粒子の少ない)コーヒー抽出物12および/またはコーヒー粉14を水に溶解16させる。飲料中のコーヒー成分としてコーヒー抽出物12または粉14を使用することは、コーヒー原料に閉じ込められた二酸化炭素が少なく、それによって製造プロセス10中の泡立ちのリスクが低減されることを意味する。
【0092】
第2に、任意で砂糖18および重炭酸ナトリウム20を水に溶解22させる。重炭酸ナトリウム(または重曹)は、酸性度調整剤(acidity regulator)として機能する。配合物AおよびBには砂糖が含まれるが、配合物CおよびDには含まれない。飲料のpHは約2~7である。酸性飲料の場合、pHは約2~4.6であり、その他の飲料の場合、pHは約4.6~7である。
【0093】
第3に、乳化剤24(例えば、パルミチン酸などの脂肪酸のショ糖エステル)を水に溶解26させる。該乳化剤は、14より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有するため、得られる混合物の安定化を助ける。HLBの計算については、Griffin in “Classification of Surface-Active Agents by 'HLB'” (1949), Journal of the Society of Cosmetic Chemists, 1 (5): 311-26、および“Calculation of HLB Values of Non-Ionic Surfactants” (1954), Journal of the Society of Cosmetic Chemists, 5 (4): 249-56、また、Davies in “A quantitative kinetic theory of emulsion type, I. Physical chemistry of the emulsifying agent” (1957), Gas/Liquid and Liquid/Liquid Interface, Proceedings of the International Congress of Surface Activity, pp. 426-38に記載されている。
【0094】
任意で、ミルク28および着香剤30は、得られるコーヒー溶液32に添加されてもされなくてもよい。配合物A、BおよびCにはミルクが含まれるが、配合物Dには含まれない。
【0095】
次いで、コーヒー溶液32は、成分が共に混合される混合タンク34に供給される。表2に示されるように、ミルク成分28を含む配合物A、BおよびCの場合、溶液は、数秒間(1~10秒)約65~75℃の温度まで加熱される。最適温度は約70℃である。ただし、ミルク28を全く含まない配合物Dの場合、混合における温度は約10~30℃である。最適温度は約20℃である。混合ステップの後、配合物は能動的な加熱または能動的な冷却ステップにかけられない。その代わりに、配合物A、B、およびCの温度は、以下で説明するように、均質化と充填との間で徐々に自然と冷却される。
【0096】
次いで、配合物A、B、およびC(ミルク28を含む)がホモジナイザー36に供給され、そこで約60~70℃の温度において数秒間(1~10秒)さまざまな成分の完全な混合が行われ、最終コーヒー配合物2が得られる。最適温度は約70℃である。ただし、配合物D(ミルク28なし)は、ミルク28がないのでホモジナイザー36に進む必要がないため、ホモジナイザー36には進まない。4種の配合物A~Dすべてについて、均質化後の加熱または冷却ステップはない。
【0097】
完全に混合されると、コーヒー配合物2は、次いで、充填ステーション38に移され、そこで缶4は適切な量の飲料2を充填され、巻き締めされる。配合物A、BおよびCの場合、充填は、約50~65℃の温度で数秒間(1~10秒)行われる。最適温度は約60℃である。ただし、配合物Dの場合、充填は、約10~30℃の温度で数秒間(1~10秒)行われる。最適温度は約20℃である。
【0098】
充填中、液体窒素が缶4に導入され、次いで蓋40が缶4の最上部に配置され、所定の位置に巻き締めされる。缶4はスチールでできていてもよいが、アルミニウムが好ましい。缶4の内面は内面塗料でコーティングされている。密閉缶4内の陽圧である内圧6は、約0.3~1.1kg/cm2である。
【0099】
次いで、充填および加圧された缶4は、缶詰レトルト42に移され、その後、高温(約116~130℃)下で約3~25分間滅菌される。充填ステップの後、配合物は加熱または能動的な冷却ステップにかけられない。その代わりに、配合物A、B、CおよびDの温度は、充填後、徐々に自然と冷却される。
【0100】
これで、製品2を小売業者および消費者に発送する準備が整う。いくつかの実施形態において、飲料製品4は低温で販売されてもよく、したがって、約5℃で冷蔵しておくことができる。ただし、他の実施形態では、飲料製品4は高温で販売され、したがってオーブン内で加熱され、約53℃に維持される。
【0101】
結論
本発明者らは、RTDコーヒー飲料を調製する新規方法を開発した。プロセスの各ステップに使用される温度を非常に注意深く選択すると、プロセスの速度および効率に悪影響を与える可能性のある泡立ちのリスクが低減される。これは、該方法の混合、均質化(配合物A、B、およびCに使用する場合)、および充填ステップにおいて特に当てはまる。さらに、本発明者らは、不溶性固形分の含有が少ない、コーヒー抽出物またはコーヒー粉のいずれか由来のコーヒー着香料、および10より大きいHLBを有する乳化剤をベースとする、さまざまな新規RTD飲料配合物を作製した。飲料は液体のミルクを含んでも含まなくてもよいが、成分の混合および/または缶の開封後の泡立ちを抑制する、任意の粉末のミルクは含まない。
【0102】
本明細書に記載される、陽圧缶4で販売されるRTD飲料配合物2の利点は、消泡剤として従来使用される任意の化合物または化学物質、例えばカラギーナン、シリコーン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCO)を含まないことである。そのような消泡剤は、約1~3の親水性-親油性バランス(HLB)しか有さない傾向があるが、本発明のRTD配合物において、乳化剤は10より大きいHLBを有する。したがって、飲料配合物2の味は著しく向上し(より「化学的」でない性質)、さらに、缶4が開封され、ヘッドスペースの圧力6が開放されるとき、消費者(およびその衣服)の上で噴出または泡立ちが起こるリスクがはるかに少ない。これは、消費者が泡立ちによりやけどする可能性があるため、飲料が温かいまたは高温の状態で販売されている場合に、特に重要である。公知の消泡剤を配合物に含まないことによる別の利点は、その結果、消費者を躊躇させ得る、製品ラベルにおける消泡剤の記載が不要であることであり、それによって、メーカーがいわゆる「クリーンラベル」を達成するのを助けることである。さらに、主要コーヒー成分としてコーヒー抽出物12または粉14を使用することは、コーヒー原料に閉じ込められた二酸化炭素が少なく、それによって製造プロセス10中の泡立ちのリスクが低減されることを意味する。
【0103】
[実施例2]陽圧容器に入った配合物A~FのRTDコーヒー飲料の調製および評価
(1)調製
配合物A~Fのコーヒー溶液は、表3に示されるレシピに従って調製された。
【0104】
【0105】
ミルクを含有する配合物A、B、C、およびEの場合、水を混合タンクに注ぎ、70℃に加熱した後、コーヒー抽出物および/またはコーヒー粉(コーヒー抽出物またはコーヒー粉、アラビカコーヒー100%)と、液体のミルク(低温殺菌牛乳)と、砂糖(グラニュー糖(Granulated sucrose)、Cristalco製)と、酸性度調整剤(重炭酸ナトリウム、Bicarfood製)と、乳化剤(脂肪酸であるパルミチン酸のショ糖エステル、HLB16、Mitsubishi chemical foods cooperation製)と、香料(コーヒー香料)と、を別々に水に溶解させ、配合物A、B、C、およびEのコーヒー溶液を得た。
【0106】
ミルクを含有しない配合物DおよびFの場合、周囲温度(20℃)にて水を混合タンクに注いだ後、コーヒー抽出物および/またはコーヒー粉(コーヒー抽出物またはコーヒー粉、アラビカコーヒー100%)と、酸性度調整剤(重炭酸ナトリウム、Bicarfood製)と、を別々に水に溶解させ、配合物DおよびFのコーヒー溶液を得た。
【0107】
コーヒー成分のコーヒー固形分は、20℃での糖用屈折計の読み取り値(Brix値)から、原料としてのコーヒー抽出物(コーヒー抽出物および/または粉末コーヒーを溶解させた溶液を含む)の固形分含量を求めることによって測定した。具体的には、糖用屈折計(RFM340+、Bellingham+Stanley製)を使用して、コーヒー抽出物の糖用屈折計の読み取り値(Brix値)を測定し、コーヒー抽出物の量(g)を掛けた後、コーヒーの固形分含量(g)を計算した。
【0108】
次いで、配合物A、B、C、およびEのコーヒー溶液をホモジナイザーに供給し、そこで65℃の温度において加熱なしで数秒間(1~10秒)さまざまな成分の完全な混合を行い、最終コーヒー配合物を得た。ミルクを含有しない配合物DおよびFのコーヒー溶液は、ミルクを含まないことによりホモジナイザーへの供給が必要ではなかったため、ホモジナイザーに供給しなかった。配合物A~Fすべてについて、均質化後の加熱または冷却ステップはなかった。
【0109】
完全に混合されると、最終コーヒー配合物は充填ステーションに移され、そこで容器(アルミニウム缶)に適切な量の飲料(コーヒー配合物)を充填し、巻き締めた。配合物A、B、CおよびEの場合、充填は、約60℃の温度で、加熱せずに数秒間(1~10秒)行った。配合物DおよびFの場合、充填は、約20℃の温度で、加熱せずに数秒間(1~10秒)行った。
【0110】
充填中、液体窒素を缶に導入し、次いで蓋を缶の最上部に配置し、所定の位置に巻き締めた。密閉缶内の陽圧である内圧は、おおよそ0.7kg/cm2であった。
【0111】
次いで、充填および加圧された缶を缶詰レトルトに移し、その後、高温(約124~125℃)下で約15分間(ミルクあり)または約5分間(ミルクなし)滅菌して、RTDコーヒー飲料を得た。充填ステップの後、配合物は加熱または能動的な冷却ステップに供しなかった。その代わりに、配合物A~Fの温度は、充填後、徐々に自然に冷却した。
【0112】
(2)評価
上記ステップ(1)で得られた、陽圧容器に入った配合物A~FのRTDコーヒー飲料を、以下に記載される方法で評価した。比較として、以下の成分を含有する市販の缶コーヒー製品(市販製品G)も評価した。
【0113】
【0114】
<泡立ちの評価>
陽圧容器に入った配合物A~FのRTDコーヒー飲料における泡立ちの評価は、2つの異なる温度(周囲温度21℃および55℃)で実施した。各評価の前に、RTDコーヒー飲料を21℃または55℃に維持した恒温室に一晩保管した。缶を開封する前に、各缶をゆっくりと垂直に5回ひっくり返した。
【0115】
各製品の泡立ちの評価基準は以下の通りである。
+++泡は缶から出て、広範囲に広がる
++泡は缶から出るが、広がらない
+泡は缶から出ない
-泡立ちなし
【0116】
<結果>
評価の結果を、以下の表5にまとめた。
【0117】
【0118】
上記の結果に基づくと、陽圧容器に入ったRTDコーヒー飲料のうち、配合物Eと市販製品Gの飲料において、21℃および55℃の両方で、泡が缶から出て広範に広がった。配合物AおよびFの飲料の泡立ちは、試験された他の飲料の泡立ちよりも特に少なかった。
【0119】
例示的実施形態
本発明は、以下の例示的実施形態の一覧を包含する。
【0120】
1.陽圧容器に入ったレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料を製造するプロセスであって、
(a)コーヒー成分と、ミルクと、任意で他の飲料成分とを、約60℃~約80℃の温度の水中で混合して、飲料混合物を得ることと、
(b)飲料混合物を約60℃~約80℃の温度で均質化して、均質化された飲料混合物を得ることと、
(c)陽圧がかけられる条件下で、均質化された飲料混合物を約50℃~約65℃の温度で陽圧容器に充填することと、を含む、プロセス。
【0121】
2.ステップ(b)の後およびステップ(c)の前に加熱ステップが適用されない、ならびに/またはステップ(c)の後に加熱ステップが適用されない、実施形態1に記載のプロセス。
【0122】
3.ステップ(a)で使用される温度が、約65℃~約75℃の範囲、または約68℃~約73℃の範囲、または約69℃~約71℃の範囲である、実施形態1または実施形態2のいずれかに記載のプロセス。
【0123】
4.ステップ(b)で使用される温度が、約60℃~約70℃、または約65℃~約75℃の範囲、または約68℃~約73℃の範囲、または約69℃~約71℃の範囲である、実施形態1から3のいずれかに記載のプロセス。
【0124】
5.ステップ(c)で使用される温度が、約55℃~約65℃の範囲、または約58℃~約63℃の範囲、または約59℃~約61℃の範囲である、実施形態1から4のいずれかに記載のプロセス。
【0125】
6.ステップ(a)および(b)で使用される温度が約60℃~約70℃の範囲であり、ステップ(c)で使用される温度が約50℃~約65℃の範囲である、実施形態1から5のいずれかに記載のプロセス。
【0126】
7.陽圧容器に入ったレディトゥドリンク(RTD)ブラックコーヒー飲料を製造するプロセスであって、
(a)コーヒー成分と、1種または複数の他の飲料成分とを約10℃~約30℃の温度の水中で混合して、飲料混合物を得ることと、
(b)陽圧がかけられる条件下で、飲料混合物を約10℃~約30℃の温度で陽圧容器に充填することと、を含む、プロセス。
【0127】
8.ステップ(b)の後に加熱ステップが適用されない、実施形態7に記載のプロセス。
【0128】
9.ステップ(a)で使用される温度が、約12℃~約28℃の範囲、または約15℃~約25℃の範囲、または約18℃~約22℃の範囲である、実施形態7または実施形態8のいずれかに記載のプロセス。
【0129】
10.ステップ(b)で使用される温度が、約12℃~約28℃の範囲、または約15℃~約25℃の範囲、または約18℃~約22℃の範囲である、実施形態7から9のいずれか1つに記載のプロセス。
【0130】
11.ステップ(a)および(b)で使用される温度がほぼ同じであり、任意でステップ(a)および(b)で使用される温度が約15℃~約25℃の範囲、または約18℃~約22℃の範囲である、実施形態7から10のいずれか1つに記載のプロセス。
【0131】
12.コーヒー成分がコーヒー抽出物、可溶性コーヒーまたは挽いたコーヒー豆から選択され、好ましくはコーヒー成分がコーヒー濃縮物由来ではない、実施形態1から11のいずれかに記載のプロセス。
【0132】
13.他の飲料成分が、乳化剤、砂糖、pH調整剤、香料、液体のミルクからなる群から選択され、好ましくは10未満、より好ましくは5未満の親水性-親油性バランス(HLB)を有する消泡剤を含まない、実施形態1から12のいずれかに記載のプロセス。
【0133】
14.実施形態1から13のいずれか1つに記載のプロセスによって得られた、または得られる、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料。
【0134】
15.容器内に配置され、陽圧である内圧下に維持された飲料組成物を含むレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料製品であって、前記飲料組成物が、風味成分と、10より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する乳化剤と、を含む、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料製品。
【0135】
16.乳化剤が11、12、13または14より大きいHLBを有する、または乳化剤が15、16または17より大きいHLBを有する、実施形態15に記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0136】
17.乳化剤が脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のエステルである、実施形態15または16のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0137】
18.乳化剤が脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルである、実施形態15から17のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0138】
19.飲料組成物が、10、8、6、5、4または3未満の親水性-親油性バランス(HLB)を有する消泡剤または化学安定剤を含まない、実施形態15から18のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0139】
20.飲料組成物が、親水コロイド、加工デンプン、ペクチン、カラギーナン、イヌリン、シリコーンおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCO)からなる群から選択される消泡剤または化学安定剤を含まず、任意で、飲料組成物が、キサンタン、アラビアガムおよびアカシアガムからなる群から選択される親水コロイドを含まない、実施形態15から19のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0140】
21.飲料組成物がカフェインを含む、実施形態15から20のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0141】
22.飲料組成物がカフェインを含まない、または脱カフェインされている、実施形態15から20のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0142】
23.風味成分がコフィア属(Coffea genus)に由来し、飲料製品がレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料である、実施形態15から22のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0143】
24.風味成分がコーヒー抽出物またはコーヒー粉に由来する、実施形態15から23のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0144】
25.風味成分の平均粒子径が約0.1~10mm、または約0.2~5mm、または約0.5~2mmである、実施形態15から24のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0145】
26.陽圧である容器の内圧が、圧力が開放される前、約0.05~約10kg/cm2の間、または、約0.10~約7kg/cm2の間、または、約0.20~約5kg/cm2の間、または、約0.25~約3kg/cm2の間、または、約0.30~約1.1kg/cm2の間である、実施形態15から25のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0146】
27.飲料組成物が、
- 30~99重量%の水と、
- 0.1~5.0重量%のコーヒー風味成分と、
- 0.01~1.0重量%の乳化剤と、を含む、実施形態15から26のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0147】
28.組成物が、0.01~0.75重量%の乳化剤、または0.01~0.50重量%の乳化剤、または0.01~0.4重量%の乳化剤、または0.01~0.3重量%の乳化剤、または0.01~0.2重量%の乳化剤を含む、実施形態15から27のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0148】
29.組成物が、40~99重量%の水、または45~98重量%の水、または50~75重量%の水、または52~70重量%の水、または55~65重量%の水、または30~80重量%の水、または40~75重量%の水、または45~73重量%の水、または50~70重量%の水を含む、実施形態15から28のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0149】
30.組成物が、0.1~4.0重量%の風味成分、または0.1~3.0重量%の風味成分、または0.1~2.0重量%の風味成分、または0.5~3.0重量%の風味成分、または0.75~2.0重量%の風味成分、または1.0~1.5重量%の風味成分、または1.0~2.0重量%の風味成分を含む、実施形態15から29のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0150】
31.組成物が液体のミルクを含む、実施形態15から30のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0151】
32.組成物が0~60重量%のミルク、または0~50重量%のミルク、または0~40重量%のミルク、または5~60重量%のミルク、または10~50重量%のミルク、または15~45重量%のミルクを含む、実施形態15から31のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0152】
33.組成物が0~50重量%の全乳、または0~48重量%の全乳、または0~45重量%の全乳、または0~20重量%の全乳、または0~10重量%の全乳、または0~5重量%の全乳を含む、実施形態15から32のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0153】
34.組成物が0~50重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または0~45重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または0~35重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または20~50重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または25~45重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または30~40重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルクを含む、実施形態15から33のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0154】
35.飲料組成物がpH調整剤、任意で重炭酸ナトリウムを含み、任意で飲料組成物が0.01~0.5重量%のpH調整剤、または0.05~0.3重量%のpH調整剤、または0.08~0.2重量%のpH調整剤、または0.1~0.15重量%のpH調整剤、または0.05~0.5重量%のpH調整剤、または0.08~0.3重量%のpH調整剤、または0.1~0.2重量%のpH調整剤を含む、実施形態15から34のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0155】
36.飲料組成物が砂糖、任意で0~10重量%の砂糖、または2~6重量%の砂糖、または3~5重量%の砂糖を含む、実施形態15から35のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0156】
37.レディトゥドリンク(RTD)飲料製品が、陽圧容器に配置されたコーヒー組成物を含むコーヒー飲料であり、前記コーヒー組成物が、コーヒー香料、好ましくは液体コーヒー抽出物および/または粉末可溶性コーヒーと、10より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する乳化剤、任意で脂肪酸のショ糖エステルと、任意で液体のミルクと、を含む、実施形態15から36のいずれか1つに記載のRTDコーヒー飲料製品。
【0157】
38.
- 30~99重量%の水と、
- 0.5~5.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.01~0.5重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で0~50重量%の液体のミルクと、を含む、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー組成物。
【0158】
39.RTDコーヒー組成物が、
- 30~99重量%の水と、
- 0.5~2.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.05~0.5重量%の乳化剤、または0.05~0.3重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で、0~50重量%の液体全乳、0~50重量%の液体セミスキムミルク、および/または0~50重量%の液体スキムミルクと、を含む、実施形態38に記載のRTDコーヒー組成物。
【0159】
40.RTDコーヒー組成物が、
- 30~99重量%の水と、
- 0.8~1.2重量%のコーヒー成分と、
- 0.08~0.15重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で、0~50重量%の液体全乳、0~50重量%の液体セミスキムミルク、および/または0~50重量%の液体スキムミルクと、を含む、実施形態38または39のいずれかに記載のRTDコーヒー組成物。
【0160】
41.レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料製品を調製する方法であって、
(i)飲料組成物であり、香料成分と、10より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する乳化剤と、を含む、組成物を容器に導入することと、
(ii)組成物を陽圧である内圧下に維持し、それによって飲料製品を調製することと、を含む、方法。
本発明は、さらに以下の態様を含み得る。
[1]
陽圧容器に入ったレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料を製造するプロセスであって、
(a)コーヒー成分と、ミルクと、任意で他の飲料成分とを、約60℃~約80℃の温度の水中で混合して、飲料混合物を得ることと、
(b)前記飲料混合物を約60℃~約80℃の温度で均質化して、均質化された飲料混合物を得ることと、
(c)陽圧がかけられる条件下で、前記均質化された飲料混合物を約50℃~約65℃の温度で陽圧容器に充填することと
を含む、プロセス。
[2]
ステップ(b)の後およびステップ(c)の前に加熱ステップが適用されない、ならびに/またはステップ(c)の後に加熱ステップが適用されない、[1]に記載のプロセス。
[3]
ステップ(a)で使用される温度が、約65℃~約75℃の範囲、または約68℃~約73℃の範囲、または約69℃~約71℃の範囲である、[1]または[2]のいずれかに記載のプロセス。
[4]
ステップ(b)で使用される温度が、約60℃~約70℃、または約65℃~約75℃の範囲、または約68℃~約73℃の範囲、または約69℃~約71℃の範囲である、[1]から[3]のいずれかに記載のプロセス。
[5]
ステップ(c)で使用される温度が、約55℃~約65℃の範囲、または約58℃~約63℃の範囲、または約59℃~約61℃の範囲である、[1]から[4]のいずれかに記載のプロセス。
[6]
ステップ(a)および(b)で使用される温度が約60℃~約70℃の範囲であり、ステップ(c)で使用される温度が約50℃~約65℃の範囲である、[1]から[5]のいずれかに記載のプロセス。
[7]
ステップ(a)の後およびステップ(b)の前に加熱ステップが適用されない、[1]から[6]のいずれかに記載のプロセス。
[8]
前記RTDコーヒー飲料が、1~75重量%のミルク、または5~60重量%のミルクを含む、[1]から[7]のいずれかに記載のプロセス。
[9]
陽圧容器に入ったレディトゥドリンク(RTD)ブラックコーヒー飲料を製造するプロセスであって、
(a)コーヒー成分と、1種または複数の他の飲料成分とを約10℃~約30℃の温度の水中で混合して、飲料混合物を得ることと、
(b)陽圧がかけられる条件下で、飲料混合物を約10℃~約30℃の温度で陽圧容器に充填することと
を含む、プロセス。
[10]
ステップ(b)の後に加熱ステップが適用されない、[9]に記載のプロセス。
[11]
ステップ(a)で使用される温度が、約12℃~約28℃の範囲、または約15℃~約25℃の範囲、または約18℃~約22℃の範囲である、[9]または[10]のいずれかに記載のプロセス。
[12]
ステップ(b)で使用される温度が、約12℃~約28℃の範囲、または約15℃~約25℃の範囲、または約18℃~約22℃の範囲である、[9]から[11]のいずれかに記載のプロセス。
[13]
ステップ(a)および(b)で使用される温度がほぼ同じであり、任意でステップ(a)および(b)で使用される温度が約15℃~約25℃、または約18℃~約22℃の範囲である、[9]から[12]のいずれかに記載のプロセス。
[14]
前記コーヒー成分がコーヒー抽出物、可溶性コーヒーまたは挽いたコーヒー豆から選択され、好ましくは前記コーヒー成分がコーヒー濃縮物由来ではない、[1]から[13]のいずれかに記載のプロセス。
[15]
前記他の飲料成分が、乳化剤、砂糖、pH調整剤、香料、液体のミルクからなる群から選択され、好ましくは10未満、より好ましくは5未満の親水性-親油性バランス(HLB)を有する消泡剤を含まない、[1]から[14]のいずれかに記載のプロセス。
[16]
[1]から[15]のいずれかに記載のプロセスによって得られた、または得られる、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料。
[17]
容器内に配置され、陽圧である内圧下に維持された飲料組成物を含むレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料製品であって、前記飲料組成物が、風味成分と、10より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する乳化剤と、を含む、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料製品。
[18]
前記乳化剤が11、12、13もしくは14より大きいHLBを有する、または前記乳化剤が15、16もしくは17より大きいHLBを有する、[17]に記載のRTDコーヒー飲料製品。
[19]
前記乳化剤が脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のエステルである、[17]または[18]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[20]
前記乳化剤が脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルである、[17]から[19]のいずれか一項に記載のRTDコーヒー飲料製品。
[21]
前記飲料組成物が、10、8、6、5、4もしくは3未満の親水性-親油性バランス(HLB)を有する消泡剤または化学安定剤を含まない、[17]から[20]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[22]
前記飲料組成物が、親水コロイド、加工デンプン、ペクチン、カラギーナン、イヌリン、シリコーンおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMCO)からなる群から選択される消泡剤または化学安定剤を含まず、任意で、前記飲料組成物が、キサンタン、アラビアガムおよびアカシアガムからなる群から選択される親水コロイドを含まない、[17]から[21]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[23]
前記飲料組成物がカフェインを含む、[17]から[22]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[24]
前記飲料組成物がカフェインを含まない、または脱カフェインされている、[17]から[22]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[25]
前記風味成分がコフィア属(Coffea genus)に由来し、前記飲料製品がレディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料である、[17]から[24]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[26]
前記風味成分がコーヒー抽出物またはコーヒー粉に由来する、[17]から[25]のいずれか一項に記載のRTDコーヒー飲料製品。
[27]
前記風味成分の平均粒子径が約0.1~10mm、または約0.2~5mm、または約0.5~2mmである、[17]から[26]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[28]
陽圧である前記容器の内圧が、圧力が開放される前、約0.05~約10kg/cm
2
の間、または、約0.10~約7kg/cm
2
の間、または、約0.20~約5kg/cm
2
の間、または、約0.25~約3kg/cm
2
の間、または、約0.30~約1.1kg/cm
2
の間である、[17]から[27]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[29]
前記飲料組成物が、
- 30~99.4重量%の水と、
- 0.1~5.0重量%のコーヒー風味成分と、
- 0.01~1.0重量%の乳化剤と、
を含む、[17]から[28]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[30]
前記飲料組成物が、
- 30~99重量%の水と、
- 0.1~5.0重量%のコーヒー風味成分と、
- 0.01~1.0重量%の乳化剤と、
を含む、[29]に記載のRTDコーヒー飲料製品。
[31]
前記飲料組成物が、
- 99~99.4重量%の水と、
- 0.1~5.0重量%のコーヒー風味成分と、
- 0.01~1.0重量%の乳化剤と、
を含む、[29]に記載のRTDコーヒー飲料製品。
[32]
前記組成物が、0.01~0.75重量%の乳化剤、または0.01~0.50重量%の乳化剤、または0.01~0.4重量%の乳化剤、または0.01~0.3重量%の乳化剤、または0.01~0.2重量%の乳化剤を含む、[17]から[31]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[33]
前記組成物が、40~99重量%の水、または45~98重量%の水、または50~75重量%の水、または52~70重量%の水、または55~65重量%の水、または30~80重量%の水、または40~75重量%の水、または45~73重量%の水、または50~70重量%の水を含む、[17]から[32]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[34]
前記組成物が、0.1~4.0重量%の風味成分、または0.1~3.0重量%の風味成分、または0.1~2.0重量%の風味成分、または0.5~3.0重量%の風味成分、または0.75~2.0重量%の風味成分、または1.0~1.5重量%の風味成分、または1.0~2.0重量%の風味成分を含む、[17]から[33]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[35]
前記組成物が液体のミルクを含む、[17]から[34]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[36]
前記組成物が0~60重量%のミルク、または0~50重量%のミルク、または0~40重量%のミルク、または5~60重量%のミルク、または10~50重量%のミルク、または15~45重量%のミルクを含む、[17]から[35]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[37]
前記組成物が0~50重量%の全乳、または0~48重量%の全乳、または0~45重量%の全乳、または0~20重量%の全乳、または0~10重量%の全乳、または0~5重量%の全乳を含む、[17]から[36]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[38]
前記組成物が0~50重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または0~45重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または0~35重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または20~50重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または25~45重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルク、または30~40重量%のスキムミルクもしくはセミスキムミルクを含む、[17]から[37]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[39]
前記飲料組成物がpH調整剤、任意で重炭酸ナトリウムを含み、任意で前記飲料組成物が0.01~0.5重量%のpH調整剤、または0.05~0.3重量%のpH調整剤、または0.08~0.2重量%のpH調整剤、または0.1~0.15重量%のpH調整剤、または0.05~0.5重量%のpH調整剤、または0.08~0.3重量%のpH調整剤、または0.1~0.2重量%のpH調整剤を含む、[17]から[38]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[40]
前記飲料組成物が砂糖、任意で0~10重量%の砂糖、または2~6重量%の砂糖、または3~5重量%の砂糖を含む、[17]から[39]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[41]
前記レディトゥドリンク(RTD)飲料製品が、陽圧容器に配置されたコーヒー組成物を含むコーヒー飲料であり、前記コーヒー組成物が、コーヒー香料、好ましくは液体コーヒー抽出物および/または粉末可溶性コーヒーと、10より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する乳化剤、任意で脂肪酸のショ糖エステルと、任意で液体のミルクと、を含む、[17]から[40]のいずれかに記載のRTDコーヒー飲料製品。
[42]
- 30~99.4重量%の水と、
- 0.5~5.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.01~0.5重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で0~50重量%の液体のミルクと、
を含む、レディトゥドリンク(RTD)コーヒー組成物。
[43]
- 30~99重量%の水と、
- 0.5~5.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.01~0.5重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で0~50重量%の液体のミルクと、
を含む、[42]に記載のRTDコーヒー組成物。
[44]
- 99~99.4重量%の水と、
- 0.5~5.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.01~0.5重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で0~50重量%の液体のミルクと、
を含む、[42]に記載のRTDコーヒー組成物。
[45]
前記RTDコーヒー組成物が、
- 30~99重量%の水と、
- 0.5~2.0重量%のコーヒー成分と、
- 0.05~0.5重量%の乳化剤、または0.05~0.3重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で、0~50重量%の液体全乳、0~50重量%の液体セミスキムミルク、および/または0~50重量%の液体スキムミルクと、
を含む、[43]に記載のRTDコーヒー組成物。
[46]
前記RTDコーヒー組成物が、
- 30~99重量%の水と、
- 0.8~1.2重量%のコーヒー成分と、
- 0.08~0.15重量%の乳化剤、任意で脂肪酸、好ましくはパルミチン酸、のショ糖エステルと、
- 任意で、0~50重量%の液体全乳、0~50重量%の液体セミスキムミルク、および/または0~50重量%の液体スキムミルクと、
を含む、[43]または[45]のいずれかに記載のRTDコーヒー組成物。
[47]
レディトゥドリンク(RTD)コーヒー飲料製品を調製する方法であって、
(i)飲料組成物であって、風味成分と、10より大きい親水性-親油性バランス(HLB)を有する乳化剤と、を含む、前記組成物を容器に導入することと、
(ii)前記組成物を陽圧である内圧下に維持し、それによって前記飲料製品を調製することと
を含む、方法。