IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社日本総合研究所の特許一覧

<>
  • 特許-情報処理装置 図1
  • 特許-情報処理装置 図2
  • 特許-情報処理装置 図3
  • 特許-情報処理装置 図4
  • 特許-情報処理装置 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-07
(45)【発行日】2025-03-17
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/10 20120101AFI20250310BHJP
【FI】
G06Q20/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023066951
(22)【出願日】2023-04-17
(62)【分割の表示】P 2021039712の分割
【原出願日】2021-03-11
(65)【公開番号】P2023080354
(43)【公開日】2023-06-08
【審査請求日】2023-04-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】302064762
【氏名又は名称】株式会社日本総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100120167
【弁理士】
【氏名又は名称】木田 博
(74)【代理人】
【識別番号】100189186
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏弘
(74)【代理人】
【識別番号】100144244
【弁理士】
【氏名又は名称】成毛 敏明
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 政行
(72)【発明者】
【氏名】小菅 雄貴
(72)【発明者】
【氏名】後野 直哉
【審査官】久宗 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-082302(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0099892(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0143032(US,A1)
【文献】特開2016-181192(JP,A)
【文献】特開2014-010558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザからの入力に基づいて生成される第2ユーザへの送金の依頼を受け付ける受付部と、
前記受付部により前記依頼を受け付けた場合、前記依頼に基づいて、前記第2ユーザに対し、前記依頼があった旨を通知する通知部と、
前記依頼に基づいて、現金書留サービスを行う第1主体に、前記第2ユーザを特定する情報と、送金額とを送信する送信部と、
を備え、
前記依頼は、前記第2ユーザを特定する情報としての前記第2ユーザの口座番号を含み、
前記受付部は、前記通知部により前記依頼があった旨を通知された前記第2ユーザから前記第2ユーザの住所を受け付け、
前記依頼があった旨の通知は、前記第2ユーザが前記送金を受け取るための手続きを導く情報を含む、情報処理装置。
【請求項2】
インターネットバンキングサービスを提供し、
前記受付部は、前記インターネットバンキングサービスの一つとして提供され、前記依頼に係る現金配達サービスの選択を受け付ける、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記依頼は、新券又は旧券を指定する情報を更に含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
現金書留を送付するために必要な金額を、前記第1主体により管理される口座に送金する送金処理部を備え、
前記送信部は、前記現金書留を送付するために必要な情報を、前記現金書留の依頼とともに、前記第1主体に送信する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記送信部は、前記第2ユーザに、受け取り用の認証情報を送信する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第2ユーザによる現金書留の受け取り完了を表す受取完了情報を取得する完了情報取得部と、
前記受取完了情報が取得された場合に、出金元の口座から、現金書留を送付するために必要な金額を減らす口座処理部と、
を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
現金書留を送付するために必要な金額を、出金元の口座から減らす口座処理部を備え、
前記口座処理部は、前記第2ユーザに送信した認証情報により、第2のユーザに対する本人確認ができない場合に、前記出金元の口座に前記必要な金額を戻す処理を実行する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
インターネットバンキングサービスを提供し、
前記通知部は、前記第2ユーザが前記インターネットバンキングサービスにログインしたときに前記依頼があった旨を通知する、請求項1に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、現金送付に係る処理を行う情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ホームバンキング画面において振込先の銀行口座を指定すると、その銀行口座に紐付いた住所に現金が配達されるホームバンキング現金受取方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3655825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、銀行口座に紐付いた住所にしか現金を送ることができないので、利用機会が限られる。
【0005】
そこで、本開示は、現金を用意することなく、任意の住所に現金を送ることができる情報処理装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの側面では、以下のような解決手段を提供する。
【0007】
(1) 第1ユーザからの入力に基づいて生成される第2ユーザへの送金の依頼を受け付ける受付部と、
前記依頼に基づいて、前記第2ユーザに対し、前記依頼があった旨を通知する通知部と、
前記依頼に基づいて、現金書留サービスを行う第1主体に、前記第2ユーザを特定する情報と、送金額とを送信する送信部と、
を備える、情報処理装置を特徴とする。
(2)上記(1)の構成において、インターネットバンキングサービスを提供し、前記受付部は、前記インターネットバンキングサービスの一つとして提供され、前記依頼に係る現金配達サービスの選択を受け付けることを特徴とする。
【0008】
(3)上記(1)の構成において、前記受付部は、前記第2ユーザから前記第2ユーザの住所を受け付けることを特徴とする。
【0009】
(4)上記(1)の構成において、前記依頼は、新券又は旧券を指定する情報を更に含むことを特徴とする。
【0010】
(5)上記(1)の構成において、現金書留を送付するために必要な金額を、前記第1主体により管理される口座に送金する送金処理部を備え、前記送信部は、前記現金書留を送付するために必要な情報を、前記現金書留の依頼とともに、前記第1主体に送信することを特徴とする。
【0011】
(6)上記(1)の構成において、前記送信部は、前記第2ユーザに、受け取り用の認証情報を送信することを特徴とする。
【0012】
(7)上記(1)の構成において、前記第2ユーザによる現金書留の受け取り完了を表す受取完了情報を取得する完了情報取得部と、前記受取完了情報が取得された場合に、出金元の口座から、前記現金書留を送付するために必要な金額を減らす口座処理部と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
(8)上記(1)の構成において、現金書留を送付するために必要な金額を、出金元の口座から減らす口座処理部を備え、前記口座処理部は、前記第2ユーザに送信した認証情報により、第2のユーザに対する本人確認ができない場合に、前記出金元の口座に前記必要な金額を戻す処理を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本開示によれば、現金を用意することなく、任意の住所に現金を送ることができる情報処理装置の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの全体構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの基本動作を示す図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの動作例を示す図である。
図4】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの全体構成を示すブロック図である。
図5】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの基本動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[第1実施形態]
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの全体構成を示すブロック図である。
【0018】
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置1を用いた現金配達サービスシステム100は、情報処理装置1と、第2ユーザに現金を送りたい第1ユーザが使用する第1ユーザ端末2と、第2ユーザが使用する第2ユーザ端末3と、現金書留サービスを行う第1主体が使用する第1主体端末4と、情報処理装置1、第1ユーザ端末2、第2ユーザ端末3、及び第1主体端末4を通信可能に接続するインターネットなどのネットワーク5と、を備える。
【0019】
本実施形態の情報処理装置1は、インターネットバンキングサービスを提供する金融機関が管理し、インターネットバンキングサービス内の1つのサービスメニューとして現金配達サービスを提供することを想定しているが、情報処理装置1の管理者(現金配達サービスの提供者)は、金融機関に限定されず、第1主体であってもよいし、その他の業者であってもよい。
【0020】
まず、第1実施形態の現金配達サービスシステム100の基本動作について、図2を参照して説明する。
【0021】
図2は、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの基本動作を示す図である。
【0022】
図2に示すように、情報処理装置1は、まず、第1ユーザから第2ユーザに対する送金指示を取得する(S11)。送金指示には、少なくとも、送金金額と出金元の口座を指定する情報が含まれる。
【0023】
つぎに、情報処理装置1は、第2ユーザから第2ユーザの住所情報を取得する(S12)。なお、情報処理装置1が第2ユーザの住所情報を取得するタイミングについては後述する。
【0024】
つぎに、情報処理装置1は、現金書留サービスを行う第1主体に対して、第2ユーザに現金書留を送付するために必要な現金書留依頼情報を送信するとともに、現金書留を送付するために必要な金額を送金する(S13)。現金書留依頼情報には、少なくとも、送金金額と、第2ユーザの氏名及び住所が含まれる。
【0025】
第1主体は、情報処理装置1から現金書留依頼情報を受信すると、第2ユーザ宛の現金書留を用意し、第2ユーザの住所に配達する(S14)。第1主体は、現金書留の配達が完了すると、情報処理装置1に配達完了通知(受取完了情報)を送信する(S15)。
【0026】
情報処理装置1は、第1主体から配達完了通知を受け取ると、現金書留の送付に要した金額を出金元の口座から引き落とす(S16)。
【0027】
つぎに、上記のような基本動作を実現する情報処理装置1の機能構成について、図1を参照して説明する。
【0028】
図1に示すように、情報処理装置1は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現される機能的な構成として、第1取得部11、受付部12、処理部13、及び第2取得部14を備える。
【0029】
第1取得部11は、第1ユーザ端末2及びネットワーク5を介して、第1ユーザからの入力に基づいて生成される第2ユーザへの送金指示を取得する。送金指示は、少なくとも、送金金額と、出金元の口座(又はクレジット決済情報、コード決済情報などの決済情報)とを指定する情報を含む。また、送金指示は、第2ユーザを特定するための情報として、第2ユーザの口座番号(銀行名又は銀行コード、支店名又は支店コード、口座種別、口座番号などを含む。)、第2ユーザの氏名、第2ユーザの連絡先(例えば、メールアドレスや電話番号)のいずれかを更に含む場合がある。また、送金指示は、第2ユーザに送金する現金として新券又は旧券を指定する情報を更に含む場合がある。
【0030】
受付部12は、第2ユーザ端末3及びネットワーク5を介して、第2ユーザから第2ユーザの住所情報の入力を受け付ける。第2ユーザから第2ユーザの住所情報を受け付けるタイミングとしては、以下の3つが想定される。
【0031】
1)情報処理装置1は、第1ユーザが第2ユーザへの現金配達サービスに関する送金指示を登録すると、第2ユーザ用の住所登録画面のURL情報、又はURL情報を含むQRコード(登録商標)などの2次元コードを生成する。第1ユーザ又は情報処理装置1は、メールなどでURL情報又は2次元コードを第2ユーザに送信する。第2ユーザは、受け取ったURL情報又は2次元コードに基づいて第2ユーザ用の住所登録画面にアクセスし、現金書留の配達先となる住所を登録する(図3の動作例参照)。
【0032】
2)情報処理装置1は、第1ユーザが第2ユーザへの現金配達サービスに関する送金指示において、第2ユーザの口座番号を指定した場合、第2ユーザがインターネットバンキングにログインしたとき、第2ユーザ宛の送金指示があることを通知し、第2ユーザ用の住所登録画面を表示する。第2ユーザは、第2ユーザ用の住所登録画面において現金書留の配達先となる住所を登録する(図面による説明は省略)。
【0033】
3)情報処理装置1は、第1ユーザから第2ユーザへの現金配達サービスに関する送金指示とは非同期に第2ユーザから現金書留の配達先となる住所の登録を受け付ける。例えば、「第1ユーザから自分(第2ユーザ)への送金指示が将来登録された場合(あるいは既に存在する場合)、その現金書留の送付先の住所は○○である」という内容の情報を第2ユーザが情報処理装置1に事前に登録する。具体例としては、「総研太郎さんから私(総研花子)への50,000円の送金依頼があれば、その送付先の住所は東京都大田区・・・」という内容の情報を第2ユーザである私(総研花子)が情報処理装置1に事前に登録する(図面による説明は省略)。
【0034】
処理部13は、第1取得部11により取得された送金指示に基づいて、第2ユーザの住所へ現金書留を送付するための第1処理を実行する。第1処理は、現金書留を送付するために必要な情報を、現金書留の依頼とともに、現金書留サービスを行う第1主体の第1主体端末4に送信し、かつ、現金書留を送付するために必要な金額を、第1主体により管理される口座に送金する処理と、第2ユーザに受け取り用の認証情報を送信する処理とを含む。
【0035】
また、処理部13は、後述する受取完了情報を取得すると、第1ユーザの出金元の口座から、現金書留を送付するために必要な金額を引き落とす第2処理を実行する。なお、現金書留を送付するために必要な金額を第1ユーザの出金元の口座から引き落とす処理は、第1処理と一緒に行うようにしてもよい。この場合には、所定期間内に受取完了情報が取得されないとき、第1ユーザの出金元の口座に引き落とした金額を戻す処理を第2処理として実行する。
【0036】
第2取得部14は、第2ユーザによる現金書留の受け取り完了を表す受取完了情報を第1主体端末4から取得する。
【0037】
つぎに、第1実施形態の現金配達サービスシステム100の動作例について、図3を参照して説明する。
【0038】
図3は、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの動作例を示す図である。
【0039】
図3に示すように、第1ユーザは、第1ユーザ端末2を用いて、情報処理装置1が提供するインターネットバンキングサービスにログインし、現金配達サービスを選択する(S101)。情報処理装置1は、これに応じて、現金配達サービスの情報入力画面データを第1ユーザ端末2に送信する(S102)。第1ユーザは、第1ユーザ端末2に表示される情報入力画面において第2ユーザへの送金に必要な情報を入力し、これらの情報を送金指示として情報処理装置1に送信する(S103)。情報処理装置1は、送金指示を受信すると、第2ユーザ用の住所登録画面のURL情報を含む2次元コードを生成して第1ユーザ端末2に送信する(S104)。第1ユーザは、第1ユーザ端末2が2次元コードを受信すると、受信した2次元コードを第2ユーザ端末3に送信する(S105)。
【0040】
第2ユーザは、第2ユーザ端末3が2次元コードを受信したら、受信した2次元コードに基づいて情報処理装置1のインターネットバンキングサービスにログインする(S106)。情報処理装置1は、これに応じて、第2ユーザ用の住所登録画面データを第2ユーザ端末3に送信する(S107)。第2ユーザは、第2ユーザ端末3に表示される住所登録画面において、現金書留の配達先となる住所を入力して情報処理装置1に送信する(S108)。情報処理装置1は、これに応じて、現金書留を受け取る際に必要な受取用の認証情報(例えば、2次元コード)を生成し、第2ユーザ端末3に送信する(S109)。
【0041】
情報処理装置1は、第2ユーザの住所情報を取得すると、第2ユーザの住所へ現金書留を送付するために必要な情報を、現金書留の依頼とともに、現金書留サービスを行う第1主体の第1主体端末4に送信し(S110)、かつ、現金書留を送付するために必要な金額を、第1主体により管理される口座に送金する(S111)。
【0042】
第1主体は、第1主体端末4が情報処理装置1から現金書留の依頼を受信すると、第2ユーザへ送付するための現金書留を用意する(S112)。具体的には、第2ユーザの住所へ現金書留を送付するために必要な情報を現金書留用の封筒に印字するとともに、指定された金額の現金を封筒に入れて封をし、郵便窓口で現金書留を受け付ける場合と同様の手続きを行う。その後、第1主体は、現金書留を指定された第2ユーザの住所に配達する(S113)。また、第1主体は、現金書留を第2ユーザに配達する際、第2ユーザに受取用の認証情報の提示を求め、認証情報に基づいて本人確認を行うことができる。第1主体は、現金書留の配達が完了すると、情報処理装置1に受取完了情報を送信する(S114)。
【0043】
情報処理装置1は、第2ユーザによる受取完了情報を受信すると、第1ユーザの出金元の口座から、現金書留を送付するために必要な金額を引き落とす(S115)。
【0044】
[第1実施形態の効果]
上述した本実施形態によれば、情報処理装置1は、第1ユーザからの入力に基づいて生成される第2ユーザへの送金指示を取得する第1取得部11と、第1取得部11により取得された送金指示に基づいて、第2ユーザの住所へ現金書留を送付するための第1処理を実行する処理部13とを備えるので、現金を用意することなく、任意の住所に現金を送ることができる。
【0045】
また、高齢者やATM(Automatic Teller Machine)の無い地域に住んでいる人等が現金を下ろす際等にこのサービスを1人で(自分で自分に現金書留を送る形で)利用することも可能である。この場合、ATMに障害が発生した際などにも利用可能となり、利便性が向上する。
【0046】
また、情報処理装置1は、第2ユーザから第2ユーザの住所を受け付ける受付部12を更に備えるので、第1ユーザは、第2ユーザの住所を知らなくても、第2ユーザに現金を送ることができる。また、第2ユーザは、自宅、勤務先などの任意の住所を指定して現金を受け取ることができる。
【0047】
ところで、ユーザの中には、口座開設以降、住所変更などのユーザ情報の変更(更新)を能動的に行わないユーザも存在しうる。この点、本実施例によれば、このサービスを利用することで取得した住所情報から住所変更を促す情報を提供することが可能である。このようにして本実施例によれば、各ユーザに、住所変更を促すことができるという効果も得られる。
【0048】
また、送金指示は、送金金額と、出金元の口座とを指定する情報を含むので、少ない情報入力で現金を送ることができる。
【0049】
また、送金指示は、新券を指定する情報を更に含むので、冠婚葬祭(ただし、葬儀を除く)、お見舞い、お年玉などに伴う現金送付時に新券を指定して送ることができる。また、送金指示は、旧券を指定する情報を更に含むので、お香典などに伴う現金送付時に旧券を指定して送ることができる。
【0050】
また、第1処理は、現金書留を送付するために必要な情報を、現金書留の依頼とともに、現金書留サービスを行う第1主体に与え、かつ、現金書留を送付するために必要な金額を、第1主体により管理される口座に送金する処理を含むので、第1ユーザから第1主体への現金書留の依頼手続きをオンラインで代行することができる。
【0051】
また、第1処理は、第2ユーザに、受け取り用の認証情報を送信する処理を更に含むので、第2ユーザ以外の人に現金を誤って配達することを防止できる。
【0052】
また、情報処理装置1は、第2ユーザによる現金書留の受け取り完了を表す受取完了情報を取得する第2取得部14を更に備え、処理部13は、第2取得部14により受取完了情報が取得された場合に、第1ユーザの出金元の口座から、現金書留を送付するために必要な金額を減らす第2処理を実行するので、第1ユーザは、出金元口座の残高照会によって第2ユーザが現金書留を受け取った否かを確認することができる。
【0053】
また、第1処理は、現金書留を送付するために必要な金額を、事前に第1ユーザの出金元の口座から減らす処理を含み、処理部13は、第2取得部14により受取完了情報が取得されない場合に、第1ユーザの出金元の口座に、必要な金額を戻す第2処理を実行するようにしてもよい。このようにしても、第1ユーザは、出金元口座の残高照会によって第2ユーザが現金書留を受け取ったか否かを確認することができる。
【0054】
[第2実施形態]
つぎに、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置1Bを用いた現金配達サービスシステムについて、図4及び図5を参照して説明する。ただし、上述した第1実施形態と共通の構成については、第1実施形態と同じ符号を用いることで、第1実施形態の説明を援用する場合がある。
【0055】
図4は、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの全体構成を示すブロック図である。
【0056】
図4に示すように、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置1Bを用いた現金配達サービスシステム100Bは、情報処理装置1Bと、第2ユーザに現金を送りたい第1ユーザが使用する第1ユーザ端末2と、第2ユーザが使用する第2ユーザ端末3と、現金書留サービスを行う第1主体とは別の第2主体が使用する第2主体端末6と、情報処理装置1B、第1ユーザ端末2、第2ユーザ端末3、及び第2主体端末6を通信可能に接続するインターネットなどのネットワーク5と、を備える。
【0057】
第2主体は、情報処理装置1Bからの依頼に応じて、現金書留を用意し、かつ、用意した現金書留を第1主体に届ける行為を行う業者を想定しており、情報処理装置1Bを管理する金融機関内の部署であってもよいし、それ以外の中間業者であってもよい。
【0058】
第2実施形態の現金配達サービスシステム100Bの基本動作について、図5を参照して説明する。
【0059】
図5は、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置を用いた現金配達サービスシステムの基本動作を示す図である。
【0060】
図5に示すように、情報処理装置1Bは、まず、第1ユーザから第2ユーザに対する送金指示を取得する(S21)。送金指示には、少なくとも、送金金額と出金元の口座を指定する情報が含まれる。情報処理装置1Bは、第1ユーザから第2ユーザに対する送金指示を受け付けると、現金書留の送付に必要な金額を出金元の口座から引き落とす(S22)。
【0061】
つぎに、情報処理装置1は、第2ユーザから第2ユーザの住所情報を取得する(S23)。その後、情報処理装置1は、第2主体に対して、現金書留を用意し、かつ、用意した現金書留を第1主体に届ける行為を依頼する(S24)。この依頼に際しては、送金金額と、第2ユーザの氏名及び住所が含まれる情報が第2主体に送られる。
【0062】
第2主体は、情報処理装置1Bから依頼情報を受信すると、第2ユーザ宛の現金書留を用意し、かつ、用意した現金書留を第1主体に届ける(S25)。第1主体は、第2主体から受け取った現金書留を第2ユーザの住所に配達する(S26)。
【0063】
[第2実施形態の効果]
このような第2実施形態によれば、情報処理装置1Bにおける第1処理は、現金書留サービスを行う第1主体とは別の第2主体に対して、現金書留を用意し、かつ、用意した現金書留を第1主体に届ける行為を、依頼する処理を含むので、第1主体の負担を増やすことなく、本実施形態の現金配達サービスを実現することができる。
【0064】
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【0065】
以下に、本願の原出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0066】
[1]
第1ユーザからの入力に基づいて生成される第2ユーザへの送金指示を取得する第1取得部と、
前記第1取得部により取得された送金指示に基づいて、前記第2ユーザにより指定される住所へ現金書留を送付するための第1処理を実行する処理部とを備える、情報処理装置。
【0067】
[2]
前記第2ユーザから前記第2ユーザの住所を受け付ける受付部を更に備える、[1]に記載の情報処理装置。
【0068】
[3]
前記送金指示は、送金金額と、出金元の口座とを指定する情報を含む、[1]又は[2]2に記載の情報処理装置。
【0069】
[4]
前記送金指示は、新券又は旧券を指定する情報を更に含む、[3]に記載の情報処理装置。
【0070】
[5]
前記第1処理は、前記現金書留を送付するために必要な情報を、前記現金書留の依頼とともに、現金書留サービスを行う第1主体に与え、かつ、前記現金書留を送付するために必要な金額を、前記第1主体により管理される口座に送金する処理を含む、[3]又は[4]に記載の情報処理装置。
【0071】
[6]
前記第1処理は、現金書留サービスを行う第1主体とは別の第2主体に対して、前記現金書留を用意し、かつ、用意した前記現金書留を前記第1主体に届ける行為を、依頼する処理を含む、[3]又は[4]に記載の情報処理装置。
【0072】
[7]
前記第1処理は、前記第2ユーザに、受け取り用の認証情報を送信する処理を更に含む、[5]又は[6]に記載の情報処理装置。
【0073】
[8]
前記第2ユーザによる前記現金書留の受け取り完了を表す受取完了情報を取得する第2取得部を更に備え、
前記処理部は、前記第2取得部により前記受取完了情報が取得された場合に、前記出金元の口座から、前記現金書留を送付するために必要な金額を減らす第2処理を実行する、[3]~[7]のうちのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【0074】
[9]
前記第2ユーザによる前記現金書留の受け取り完了を表す受取完了情報を取得する第2取得部を更に備え、
前記第1処理は、前記現金書留を送付するために必要な金額を、前記出金元の口座から減らす処理を含み、
前記処理部は、前記第2取得部により前記受取完了情報が取得されない場合に、前記出金元の口座に、前記必要な金額を戻す第2処理を実行する、[3]~[7]のうちのいずれか1項に記載の情報処理装置。
【符号の説明】
【0075】
100、100B 現金配達サービスシステム
1、1B 情報処理装置
11 第1取得部
12 受付部
13 処理部
14 第2取得部
2 第1ユーザ端末
3 第2ユーザ端末
4 第1主体端末
5 ネットワーク
6 第2主体端末
図1
図2
図3
図4
図5