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特許7647716線量管理システム、線量管理装置、線量管理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-10
(45)【発行日】2025-03-18
(54)【発明の名称】線量管理システム、線量管理装置、線量管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G01T 1/161 20060101AFI20250311BHJP
【FI】
G01T1/161 Z
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022154615
(22)【出願日】2022-09-28
(65)【公開番号】P2024048606
(43)【公開日】2024-04-09
【審査請求日】2024-09-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】富山 勇輝
【審査官】佐野 浩樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-067708(JP,A)
【文献】特開2007-327864(JP,A)
【文献】特開2020-035412(JP,A)
【文献】特開2021-149227(JP,A)
【文献】特開2012-149994(JP,A)
【文献】特開2018-028517(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0309185(US,A1)
【文献】特開2021-043040(JP,A)
【文献】特開2006-119022(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01T 1/161
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
核医学の検査において患者に投与される放射性医薬品の投与回数を含む検査投与情報を記憶装置から自動で取得する検査情報取得部と、
前記一検査における前記投与回数に対応する投与量の基準値である診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とを対応付け、その対応関係を示す情報を提示する提示部と、
を備える線量管理システム。
【請求項2】
前記提示部が提示する前記対応関係を示す情報は、前記基準値に対する前記一検査における投与量である、請求項1に記載の線量管理システム。
【請求項3】
前記診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とに基づいて、前記一検査における放射線医薬品の投与量が基準値内であるか否かを判定する判定部を備え、
前記提示部が提示する前記対応関係を示す情報は、前記一検査における放射線医薬品の投与量が基準値以内か否かを判定した結果である、請求項1に記載の線量管理システム。
【請求項4】
前記検査投与情報は、放射性医薬品の種類及び検査部位のうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の線量管理システム。
【請求項5】
前記検査投与情報は、RRDSR(Radiopharmaceutical Radiation Dose Structured Report)の情報である、請求項に記載の線量管理システム。
【請求項6】
前記検査投与情報は、検査名であり、
前記投与回数は、前記検査名に含まれる、請求項1に記載の線量管理システム。
【請求項7】
放射線情報装置を備え、
前記放射線情報装置は、前記検査情報取得部を備え、
前記検査情報取得部は、前記検査名を前記記憶装置から取得する、請求項に記載の線量管理システム。
【請求項8】
線量管理装置と、
前記記憶装置を備える放射線情報装置と、
を備え、
前記線量管理装置は、前記検査情報取得部を備え、
前記検査情報取得部は、前記検査名を前記放射線情報装置の前記記憶装置から取得する、請求項に記載の線量管理システム。
【請求項9】
核医学の検査において患者に投与される放射性医薬品の投与回数を含む検査投与情報を記憶装置から自動で取得する検査情報取得部と、
前記一検査における前記投与回数に対応する投与量の基準値である診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とを対応付け、その対応関係を示す情報を提示する提示部と、
を備える線量管理装置。
【請求項10】
核医学の検査において患者に投与される放射性医薬品の投与回数を含む検査投与情報を記憶装置から自動で取得する検査情報取得工程と、
前記一検査における前記投与回数に対応する投与量の基準値である診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とを対応付け、その対応関係を示す情報を提示する提示工程と、
を有する線量管理方法。
【請求項11】
線量管理システムが備えるコンピューターを、
核医学の検査において患者に投与される放射性医薬品の投与回数を含む検査投与情報を記憶装置から自動で取得する検査情報取得部、
前記一検査における前記投与回数に対応する投与量の基準値である診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とを対応付け、その対応関係を示す情報を提示する提示部
として機能させるプログラム。
【請求項12】
前記提示部が提示する前記対応関係を示す情報は、前記基準値に対する前記一検査における投与量である、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記コンピューターを、前記診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とに基づいて、前記一検査における放射線医薬品の投与量が基準値内であるか否かを判定する判定部、として機能させ、
前記提示部が提示する前記対応関係を示す情報は、前記一検査における放射線医薬品の投与量が基準値以内か否かを判定した結果である、請求項11に記載のプログラム。
【請求項14】
前記検査投与情報は、放射性医薬品の種類及び検査部位のうち少なくとも1つを含む、請求項11に記載のプログラム。
【請求項15】
前記検査投与情報は、RRDSR(Radiopharmaceutical Radiation Dose Structured Report)の情報である、請求項11に記載のプログラム。
【請求項16】
前記検査投与情報は、検査名であり、
前記投与回数は、前記検査名に含まれる、請求項11に記載のプログラム。
【請求項17】
前記線量管理システムは、放射線情報装置を備え、
前記放射線情報装置のコンピューターを、前記検査情報取得部として機能させ、
前記検査情報取得部は、前記検査名を前記記憶装置から取得する、請求項16に記載のプログラム。
【請求項18】
前記線量管理システムは、
線量管理装置と、
前記記憶装置を備える放射線情報装置と、
を備え、
前記線量管理装置のコンピューターを、前記検査情報取得部として機能させ、
前記検査情報取得部は、前記検査名を前記放射線情報装置の前記記憶装置から取得する、請求項16に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線量管理システム、線量管理装置、線量管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療の分野では、核医学の検査を行うSPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置、PET(Positoron Emission Tomography)装置等の検査装置が利用されている。SPECT装置やPET装置等の検査では、放射性医薬品が患者に投与され、放射性医薬品に含まれる放射性同位元素から放出されるガンマ線を検出することによって撮影を行う。このガンマ線による患者の被ばく線量を適切に管理することが重要である。
【0003】
例えば、特許文献1には、以下の被ばく線量管理の技術が記載されている。
被ばく線量管理装置は、核医学の検査における放射性医薬品の種類、投与時刻、投与量、検査方法等を取得する。そして、被ばく線量管理装置は、当該取得した情報に基づいて患者の被ばく線量を計算する。
【0004】
ところで、核医学の検査では、放射性医薬品を1回の検査において2回投与する場合や1回の検査において1回のみ投与する場合等がある。放射性医薬品を1回の検査において2回投与する場合、2回の検査で各々1回投与した場合と比較して、投与量を少なくするのが一般的である。つまり、1回の検査で2回投与する場合の放射性医薬品の投与量に関する基準値は、2回の検査で各々1回投与する場合の基準値の和より少ない。
ここで、例えば、放射性医薬品を1回の検査で2回投与したにも関わらず、2回の検査で各々1回投与した場合の基準値の和を参照して投与量の過剰判定をしてしまった場合、本来の基準値よりも多い基準値を参照することになり、過剰投与に気づけないおそれがある。放射性医薬品が過剰に投与されると、患者の被ばく線量も過剰となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2020-035412号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1には、実施する検査に対応する放射性医薬品の投与量に関する基準値についての記載がなく、上記問題を解決できない。
【0007】
本発明の課題は、核医学の検査において患者の被ばく線量をより適切に管理できる線量管理システム、線量管理装置、線量管理方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の線量管理システムは、
核医学の検査において患者に投与される放射性医薬品の投与回数を含む検査投与情報を記憶装置から自動で取得する検査情報取得部と、
前記一検査における前記投与回数に対応する投与量の基準値である診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とを対応付け、その対応関係を示す情報を提示する提示部と、
を備える。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の線量管理システムにおいて、
前記提示部が提示する前記対応関係を示す情報は、前記基準値に対する前記一検査における投与量である
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項に記載の線量管理システムにおいて、
前記診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とに基づいて、前記一検査における放射線医薬品の投与量が基準値内であるか否かを判定する判定部を備え、
前記提示部が提示する前記対応関係を示す情報は、前記一検査における放射線医薬品の投与量が基準値以内か否かを判定した結果である
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項に記載の線量管理システムにおいて、
前記検査投与情報は、放射性医薬品の種類及び検査部位のうち少なくとも1つを含む
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の線量管理システムにおいて、
前記検査投与情報は、RRDSR(Radiopharmaceutical Radiation Dose Structured Report)の情報である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項に記載の線量管理システムにおいて、
前記検査投与情報は、検査名であり、
前記投与回数は、前記検査名に含まれる
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項に記載の線量管理システムにおいて、
放射線情報装置を備え、
前記放射線情報装置は、前記検査情報取得部を備え、
前記検査情報取得部は、前記検査名を前記記憶装置から取得する。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項に記載の線量管理システムにおいて、
線量管理装置と、
前記記憶装置を備える放射線情報装置と、
を備え、
前記線量管理装置は、前記検査情報取得部を備え、
前記検査情報取得部は、前記検査名を前記放射線情報装置の前記記憶装置から取得する。
【0016】
請求項9に記載の線量管理装置は、
核医学の検査において患者に投与される放射性医薬品の投与回数を含む検査投与情報を記憶装置から自動で取得する検査情報取得部と、
前記一検査における前記投与回数に対応する投与量の基準値である診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とを対応付け、その対応関係を示す情報を提示する提示部と、
を備える。
【0017】
請求項10に記載の線量管理方法は、
核医学の検査において患者に投与される放射性医薬品の投与回数を含む検査投与情報を記憶装置から自動で取得する検査情報取得工程と、
前記一検査における前記投与回数に対応する投与量の基準値である診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とを対応付け、その対応関係を示す情報を提示する提示工程と、
を有する。
【0018】
請求項11に記載のプログラムは、
線量管理システムが備えるコンピューターを、
核医学の検査において患者に投与される放射性医薬品の投与回数を含む検査投与情報を記憶装置から自動で取得する検査情報取得部、
前記一検査における前記投与回数に対応する投与量の基準値である診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とを対応付け、その対応関係を示す情報を提示する提示部
として機能させる。
【0019】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記提示部が提示する前記対応関係を示す情報は、前記一検査における放射線医薬品の投与量が基準値に対する前記一検査における投与量である
【0020】
請求項13に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記コンピューターを、前記診断参考レベルの情報と前記検査投与情報とに基づいて、前記一検査における放射線医薬品の投与量が基準値内であるか否かを判定する判定部、として機能させ、
前記提示部が提示する前記対応関係を示す情報は、前記一検査における放射線医薬品の投与量が基準値以内か否かを判定した結果である
【0021】
請求項14に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記検査投与情報は、放射性医薬品の種類及び検査部位のうち少なくとも1つを含む
【0022】
請求項15に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記検査投与情報は、RRDSR(Radiopharmaceutical Radiation Dose Structured Report)の情報である。
【0023】
請求項16に記載の発明は、請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記検査投与情報は、検査名であり、
前記投与回数は、前記検査名に含まれる
【0024】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載のプログラムにおいて、
前記線量管理システムは、放射線情報装置を備え、
前記放射線情報装置のコンピューターを、前記検査情報取得部として機能させ、
前記検査情報取得部は、前記検査名を前記記憶装置から取得する。
【0025】
請求項18に記載の発明は、請求項16に記載のプログラムにおいて、
前記線量管理システムは、
線量管理装置と、
前記記憶装置を備える放射線情報装置と、
を備え、
前記線量管理装置のコンピューターを、前記検査情報取得部として機能させ、
前記検査情報取得部は、前記検査名を前記放射線情報装置の前記記憶装置から取得する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、核医学の検査において患者の被ばく線量をより適切に管理できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】線量管理システムのシステム構成図である。
図2】検査オーダー情報における検査名の例を示す図である。
図3】線量管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
図4】診断参考レベルDBに格納された情報の例を示す図である。
図5】第1実施形態の線量管理装置において実行される線量管理処理を示すフローチャートである。
図6】診断参考レベルの基準値、実投与量の合計、及び判定結果を表示する例を示す図である。
図7】第2実施形態の線量管理装置において実行される線量管理処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明に係る線量管理システムの実施の形態について説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0029】
<第1実施形態>
(1.線量管理システムの構成)
図1に、線量管理システム100のシステム構成例を示す。
図1に示すように、線量管理システム100は、放射線情報装置としてのRIS(Radiology Information System)サーバー10、核医学撮影装置20、線量管理装置30等から構成される。
各装置は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークNを介してデータ送受信可能に接続されている。線量管理システム100を構成する各装置は、HL7(Health Level Seven)やDICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格に準じており、各装置間の通信は、HL7やDICOMに則って行われる。
【0030】
RISサーバー10は、放射線機器による検査や治療の予約、検査結果等の放射線科内の情報を管理する。
RISサーバー10は、記憶部11を備え、当該記憶部11に記憶した検査オーダー情報を管理し、検査対象のモダリティー(核医学撮影装置20等)に対して検査オーダー情報を送信する。
【0031】
検査オーダー情報には、患者情報、検査情報等が含まれている。
患者情報は、患者(被検者)に関する情報である。患者情報には、患者ID、患者氏名、生年月日、年齢、性別、身長、体重等が含まれる。
検査情報は、検査に関する情報である。検査情報には、検査ID、検査日時、モダリティー(SPECT装置、PET装置等)、検査部位、検査目的、検査記述、検査名等が含まれる。
【0032】
ここで、核医学の検査に関する所定の情報とは、検査名、一検査に含まれる検査の情報等である。なお、核医学の検査に関する所定の情報は、核医学検査における検査部位、検査において患者に投与される放射性医薬品の種類(例えば、放射性医薬品名)、及び一検査における放射性医薬品の投与回数の情報が含まれていればよく、これに限らない。
【0033】
本実施形態において、核医学の検査に関する所定の情報は検査名である。
図2に、本実施形態の検査オーダー情報における検査名の例を示す。
図2に示すように、検査名には、核医学検査における検査部位、検査において患者に投与される放射性医薬品の種類(例えば、放射性医薬品名)、及び投与回数の情報が含まれる。
検査部位は、例えば、骨、心筋(血流)、炎症、腫瘍等である。
放射性医薬品名は、例えば、99mTc-MDP、99mTc-MIBI、67Ga、201Tl等である。
投与回数として、例えば、(安静+負荷)は2回投与であることを示し、(負荷のみ)及び安静や負荷について無記載である場合は1回投与であることを示す。
【0034】
核医学撮影装置20は、例えば、SPECT装置やPET装置等であり、放射性同位元素(RI=ラジオアイソトープ)を患者の体内に吸入または静脈注射したときに体外へ放出される放射線を画像化して、放射線画像を生成する。
【0035】
核医学撮影装置20における動作について説明する。
まず、核医学撮影装置20は、RISサーバー10から検査オーダー情報を受信する。
次に、核医学撮影装置20は、操作部22を介して、核医学検査において患者に投与された放射性医薬品の投与時刻、投与量、及び放射性医薬品の種類(例えば、放射性医薬品名)等の検査技師による入力を受け付ける。
次に、核医学撮影装置20は、検査オーダー情報に基づいて撮影を行い、放射線画像を生成する。
次に、核医学撮影装置20は、生成した放射線画像とともに、検査技師によって入力された情報に基づいて、CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)や一般レントゲン撮影の被ばく線量管理に用いられるRDSR(Radiation Dose Structured Report:放射線線量構造化レポート)と同様に、核医学の薬剤投与線量情報管理に特化したRRDSR(Radiopharmaceutical Radiation Dose Structured Report)を生成し、出力する。RRDSRは、DICOM規格に則った情報であり、線量情報を表すデータ形式の一つである。RRDSRには、患者情報、検査情報等が記録されている。
また、核医学撮影装置20は、記憶部21を備え、当該記憶部21に、生成したRRDSRを記憶する。
【0036】
線量管理装置30は、例えば、RISサーバー10から検査オーダー情報を受信し、検査オーダー情報に含まれる検査名と、検査に対応する診断参考レベルの情報とを対応付ける。そして、線量管理装置30は、RRDSRに基づいて核医学検査において患者に投与された放射性医薬品の実投与量の合計を算出する。そして、線量管理装置30は、算出した実投与量の合計が診断参考レベルの基準値より大きいか否か、つまり過剰投与であるか否かを判定する。
【0037】
図3に、線量管理装置30の機能的構成を示す。
図3に示すように、線量管理装置30は、制御部31、通信部32、記憶部33、表示部34等を備えて構成されており、各部はバスにより接続されている。
【0038】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等から構成され、線量管理装置30の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、ROMに記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0039】
通信部32は、ネットワークインターフェース等により構成され、通信ネットワークNを介して接続された外部機器(RISサーバー10や核医学撮影装置20等)との間でデータの送受信を行う。例えば、通信部32は、RISサーバー10から検査オーダー情報を受信し、核医学撮影装置20からRRDSRを受信する。
【0040】
記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性メモリー等により構成され、各種データを記憶している。
【0041】
また、記憶部33には、診断参考レベルDB(Data Base)331が記憶されている。
診断参考レベルDB331は、検査名ごとの核医学における一般的な線量管理の基準値である診断参考レベル(Diagnostic Reference Levels:DRLs)を記憶しているデータベースである。
図4に、診断参考レベルDB331に格納された情報の例を示す。図4に示すように、線量管理の基準値は、診断参考レベルにおける検査名と対応付けられて記憶されている。
診断参考レベルにおける検査名にも、検査オーダー情報における検査名と同様に、検査部位、検査において患者に投与される放射性医薬品の種類(例えば、放射性医薬品名)、及び投与回数の情報が含まれる。
検査部位は、例えば、骨、心筋血流、腫瘍・炎症、腫瘍等である。
放射性医薬品名は、例えば、99mTc-MDP、99mTc-MIBI、67Ga-citrate、201Tl-chloride等である。
投与回数として、例えば、(安静+負荷)は2回投与であることを示し、(安静あるいは負荷1回のみ)及び安静や負荷について無記載である場合は1回投与であることを示す。
【0042】
表示部34は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等のモニターにより構成され、制御部31から入力される表示信号の指示に従って表示を行う。
【0043】
(2.線量管理システムの動作)
次に、線量管理装置30における動作について説明する。
図5は、線量管理装置30において実行される線量管理処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部31のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0044】
まず、制御部31は、RISサーバー10から検査オーダー情報を受信し、当該検査オーダー情報に含まれる検査名を取得する(ステップA1)。つまり、制御部31は、核医学の検査に関する検査名(核医学の検査に関する所定の情報)をRISサーバー10(放射線情報装置)の記憶部11(記憶装置)から自動で取得する。ここで、制御部31は検査情報取得部として機能する。当該ステップA1が検査情報取得工程である。
【0045】
次に、制御部31は、ステップA1において取得した検査名に対応する診断参考レベルの基準値を診断参考レベルDB331から取得する(ステップA2)。
例えば、制御部31が、ステップA1において検査名として「骨シンチグラフィー (99mTc-MDP)」を取得した場合を説明する。この場合、制御部31は「検査部位:骨 放射性医薬品名:99mTc-MDP 投与回数:1回」である検査に対応する診断参考レベルの基準値として「950[MBq]」(図4参照)を取得する。
また、制御部31が、ステップA1において検査名として「心筋 99mTc-MIBI (安静+負荷)」を取得した場合を説明する。この場合、制御部31は「検査部位:心筋血流 放射性医薬品名:99mTc-MIBI 投与回数:2回」である検査に対応する診断参考レベルの基準値として「1200[MBq]」(図4参照)を取得する。
【0046】
次に、制御部31は、ステップA1において取得した検査名と、ステップA2において取得した診断参考レベルの基準値と、を対応付ける(ステップA3)。
つまり、制御部31は、検査名に基づき、検査名と検査に対応する診断参考レベルの情報とを自動で対応付ける。ここで、制御部31は対応付け部として機能する。当該ステップA3が対応付け工程である。
【0047】
次に、制御部31は、核医学撮影装置20により出力されたRRDSRを受信する(ステップA4)。
【0048】
次に、制御部31は、ステップA4において受信したRRDSRに基づいて、一検査において患者に投与された放射性医薬品の投与時刻、投与量、及び放射性医薬品の種類(例えば、放射性医薬品名)から、一検査における実投与量の合計を算出する(ステップA5)。ここで、制御部31は、同一の検査IDが付された検査を同一検査と特定する。
放射性医薬品は、放射性崩壊をするため、時間の経過とともに放射能が低減する。線量管理装置30は、放射性医薬品のデータを記憶した医薬品データベース(DB)(図示無し)と接続されている。医薬品DBには、放射性医薬品の半減期のデータが記憶されている。半減期は、放射性医薬品の放射能が半分に減るまでの時間である。制御部31は、検定時刻と投与時刻とに基づいて、放射性医薬品の種類に応じた投与量及び半減期から、投与時刻における放射性医薬品の放射能量を求めることにより、放射性医薬品の実投与量を計算する。ここで、検定時刻とは、対象となる放射性医薬品の放射能がいつの時点でどれくらいあるかということを示すための基準となる時刻である。
【0049】
次に、制御部31は、ステップA5において算出した実投与量の合計は、ステップA3において対応付けた診断参考レベルの基準値内であるか否かを判断する。そして、制御部31は、実投与量の合計が基準値内であれば投与量OK、実投与量の合計が基準値を超えていれば投与量NG(過剰投与)であると判定する(ステップA6)。
【0050】
次に、制御部31は、ステップA3において対応付けた診断参考レベルの基準値、ステップA5において算出した実投与量の合計、及びステップA6における判定結果を表示部34に表示させるとともに、記憶部33に記憶させ(ステップA7)、本処理を終了する。
【0051】
図6に、診断参考レベルの基準値、実投与量の合計、及び判定結果を表示する例を示す。
制御部31は、図6に示すように、表示部34に表示画面341を表示させ、表示画面341内の欄341aにステップA5において算出した実投与量の合計を表示する。そして、制御部31は、欄341bにステップA3において対応付けた診断参考レベルの基準値を表示する。そして、制御部31は、欄341cにステップA6における判定結果を表示する。
【0052】
なお、本実施形態の線量管理システム100において、線量管理装置30を省き、RISサーバー10が線量管理装置として機能してもよい。つまり、RISサーバー10が検査情報取得部、及び対応付け部として機能する。
この場合、線量管理処理のステップA1において、RISサーバー10は、記憶部11に記憶された検査オーダー情報から、当該検査オーダー情報に含まれる検査名を取得する。つまり、RISサーバー10は、核医学の検査に関する検査名(核医学の検査に関する所定の情報)をRISサーバー10(放射線情報装置)の記憶部11(記憶装置)から自動で取得する。
【0053】
また、線量管理システム100は、通信ネットワークNを介してデータ送受信可能に接続された、図示しない病院情報システム(HIS:Hospital Information Systems)を備えるとしてもよい。病院情報システムは自身の記憶部に検査オーダー情報を記憶している。
この場合、線量管理処理のステップA1において、検査情報取得部(制御部31またはRISサーバー10)は、病院情報システムから受信した検査オーダー情報から、当該検査オーダー情報に含まれる検査名を取得する。つまり、検査情報取得部は、核医学の検査に関する検査名(核医学の検査に関する所定の情報)を病院情報システムの記憶部(記憶装置)から自動で取得する。
【0054】
また、線量管理装置30と通信可能に構成された線量管理システム100外の外部装置が記憶装置を備え、当該記憶装置に検査オーダー情報が記憶されているとしてもよい。
この場合、線量管理処理のステップA1において、検査情報取得部(制御部31)は、外部装置から受信した検査オーダー情報から、当該検査オーダー情報に含まれる検査名を取得する。つまり、検査情報取得部は、核医学の検査に関する検査名(核医学の検査に関する所定の情報)を外部装置の記憶装置から自動で取得する。
【0055】
(3.効果)
以上説明したように、本実施形態の線量管理システム100は、核医学の検査に関する所定の情報を記憶装置から自動で取得する検査情報取得部(制御部31またはRISサーバー10)と、核医学の検査に関する所定の情報と検査に対応する診断参考レベルの情報(基準値)とを自動で対応付ける対応付け部(制御部31またはRISサーバー10)と、を備える。
診断参考レベルは、核医学における一般的な線量管理の基準値である。そして、診断参考レベルにおける検査名には、検査部位、検査において患者に投与される放射性医薬品の種類(例えば、放射性医薬品名)、及び投与回数の情報が含まれている。
したがって、1回の核医学検査において放射性医薬品を2回投与した場合等においても、当該核医学検査に対応する適切な診断参考レベルを対応付けることができる。そのため、核医学の検査において患者の被ばく線量をより適切に管理できる。
また、核医学の検査に関する所定の情報を手動で線量管理装置に入力する場合には、入力する核医学の検査に関する所定の情報(例えば、検査名)は似ているため、入力間違いが起きる可能性がある。しかし、本実施形態の線量管理システム100における検査情報取得部は、自動で核医学の検査に関する所定の情報を取得するため、このような入力間違いを防ぐことができる。
【0056】
また、本実施形態の線量管理システム100において、核医学の検査に関する所定の情報は検査名であり、対応付け部は、検査名に基づき検査名と診断参考レベルの情報とを対応付ける。
したがって、RISサーバー10等から検査名を含む検査オーダー情報を受信することで、核医学検査に関する所定の情報を容易に取得できる。
【0057】
また、本実施形態の線量管理システム100は、放射線情報装置(RISサーバー10)を備え、放射線情報装置は検査情報取得部を備え、検査情報取得部は、検査名を記憶装置(記憶部11または病院情報システムの記憶部等)から取得する。
したがって、線量管理システム100が線量管理装置30を備えない場合においても、核医学の検査において患者の被ばく線量をより適切に管理できる。
【0058】
また、本実施形態の線量管理システム100は、線量管理装置30と、記憶装置(記憶部11)を備える放射線情報装置(RISサーバー10)と、を備え、線量管理装置30は検査情報取得部(制御部31)を備え、検査情報取得部は、検査名を放射線情報装置の記憶装置(記憶部11)から取得する。
したがって、RISサーバー10の記憶部11から検査名を含む検査オーダー情報を受信することで、核医学検査に関する所定の情報を容易に取得できる。
【0059】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の線量管理システム100について説明する。以下では、第1実施形態と異なる点を主に説明する。
【0060】
本実施形態において、核医学の検査に関する所定の情報は、一検査に含まれる検査の情報である。
当該検査の情報とは、核医学検査における検査部位、患者に投与された放射性医薬品の種類(放射性医薬品名)等である。
当該検査の情報は、核医学撮影装置20から出力されるRRDSRに含まれる。
【0061】
本実施形態の線量管理装置30は、核医学撮影装置20からRRDSRを受信し、RRDSRの情報と、検査に対応する診断参考レベルの情報とを対応付ける。そして、線量管理装置30は、RRDSRに基づいて核医学検査において患者に投与された放射性医薬品の実投与量の合計を算出する。そして、線量管理装置30は、算出した実投与量の合計が診断参考レベルの基準値より大きいか否か、つまり過剰投与であるか否かを判定する。
【0062】
(4.線量管理システムの動作)
図7に、本実施形態の線量管理システム100における線量管理処理のフローチャートを示す。この処理は、制御部31のCPUとROMに記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0063】
まず、制御部31は、核医学撮影装置20により出力されたRRDSRを受信し、当該RRDSRにおける、一検査に含まれる検査の情報を取得する(ステップB1)。つまり、制御部31は、核医学の検査に関するRRDSRにおける、一検査に含まれる検査の情報(核医学の検査に関する所定の情報)を核医学撮影装置20の記憶部21(記憶装置)から自動で取得する。ここで、制御部31は検査情報取得部として機能する。当該ステップB1が検査情報取得工程である。
制御部31は、同一の検査IDが付された検査を同一検査と特定する。
【0064】
次いで、制御部31は、ステップB1において取得した一検査に含まれる検査の情報に基づいて、同一検査における同一放射性医薬品の投与回数を判定する(ステップB2)。
具体的には、制御部31は、一検査に含まれる検査の情報における第一の放射性医薬品の情報と第二の放射性医薬品の情報とが同一か否かを判定する。ここで、制御部31は判定部として機能する。
例えば、制御部31が、ステップB1において一検査に含まれる検査の情報として、「放射性医薬品名:99mTc-MDP(第一の放射性医薬品の情報)」及び「放射性医薬品名:99mTc-MDP(第二の放射性医薬品の情報)」を取得した場合、第一の放射性医薬品の情報と第二の放射性医薬品の情報とが同一であると判定する。この場合、制御部31は、第一の放射性医薬品が一検査において2回(複数回)投与されたと判定する。
一方、制御部31が、ステップB1において一検査に含まれる検査の情報として、「放射性医薬品名:67Ga-citrate(第一の放射性医薬品の情報)」及び「放射性医薬品名:201Tl-chloride(第二の放射性医薬品の情報)」を取得した場合、第一の放射性医薬品の情報と第二の放射性医薬品の情報とが同一でないと判定する。この場合、制御部31は、一検査において第一の放射性医薬品及び第二の放射性医薬品がそれぞれ1回投与されたと判定する。
【0065】
次に、制御部31は、ステップB1において取得した一検査に含まれる検査の情報に対応する診断参考レベルの基準値を診断参考レベルDB331から取得する(ステップB3)。
例えば、制御部31が、ステップB1において一検査に含まれる検査の情報として、「検査部位:心筋血流 放射性医薬品名:99mTc-MIBI(第一の放射性医薬品の情報)」及び「検査部位:心筋血流 放射性医薬品名:99mTc-MIBI(第二の放射性医薬品の情報)」を取得した場合を説明する。この場合、制御部31はステップB2において、第一の放射性医薬品が一検査において2回投与されたと判定する。そして、制御部31はステップB3において、「検査部位:心筋血流 放射性医薬品名:99mTc-MIBI 投与回数:2回」である検査に対応する診断参考レベルの基準値として「1200[MBq]」(図4参照)を取得する。
一方、制御部31が、ステップB1において一検査に含まれる検査の情報として、「検査部位:腫瘍・炎症 放射性医薬品名:67Ga-citrate(第一の放射性医薬品の情報)」及び「検査部位:腫瘍 放射性医薬品名:201Tl-chloride(第二の放射性医薬品の情報)」を取得した場合を説明する。この場合、制御部31はステップB2において、一検査において第一の放射性医薬品及び第二の放射性医薬品がそれぞれ1回投与されたと判定する。そして、制御部31はステップB3において、「検査部位:腫瘍・炎症 放射性医薬品名:67Ga-citrate 投与回数:1回」である検査に対応する診断参考レベルの基準値として「120[MBq]」(図4参照)を取得する。また、「検査部位:腫瘍 放射性医薬品名:201Tl-chloride 投与回数:1回」である検査に対応する診断参考レベルの基準値として「120[MBq]」(図4参照)を取得する。
【0066】
次に、制御部31は、ステップB1において取得した一検査に含まれる検査の情報と、ステップB3において取得した診断参考レベルの基準値と、を対応付ける(ステップB4)。
つまり、制御部31は、判定部による判定結果に基づき一検査に含まれる検査の情報と診断参考レベルの基準値(診断参考レベルの情報)とを対応付ける。ここで、制御部31は対応付け部として機能する。当該ステップB4が対応付け工程である。
また、判定部により第一の放射性医薬品が複数回投与されたと判定された場合、制御部31は、判定部による第一の放射性医薬品が複数回投与されたという判定結果に基づき一検査に含まれる検査の情報と診断参考レベルの情報とを対応付ける。
【0067】
次に、制御部31は、第一実施形態の線量管理処理のステップA5~A7と同様のステップB5~B7を実施し、本処理を終了する。
【0068】
(5.効果)
以上説明したように、本実施形態の線量管理システム100において、核医学の検査に関する所定の情報は、一検査に含まれる検査の情報であり、一検査に含まれる第一の放射性医薬品の情報と第二の放射性医薬品の情報とが同一か否かを判定する判定部(制御部31)を備え、対応付け部(制御部31)は、判定部による判定結果に基づき一検査に含まれる検査の情報と前記診断参考レベルの情報とを対応付ける。
したがって、1回の核医学検査において放射性医薬品を2回投与した場合等においても、当該核医学検査に対応する適切な診断参考レベルを対応付けることができる。そのため、核医学の検査において患者の被ばく線量をより適切に管理できる。
【0069】
また、本実施形態の線量管理システム100において、判定部は、第一の放射性医薬品の情報と第二の放射性医薬品の情報とが同一であると判定した場合に、第一の放射性医薬品が複数回投与されたと判定し、対応付け部は、判定部による第一の放射性医薬品が複数回投与されたという判定結果に基づき一検査に含まれる検査の情報と診断参考レベルの情報とを対応付ける。
したがって、1回の核医学検査において放射性医薬品を複数回投与した場合においても、当該核医学検査に対応する適切な診断参考レベルを対応付けることができる。そのため、核医学の検査において患者の被ばく線量をより適切に管理できる。
【0070】
また、本実施形態の線量管理システム100は、線量管理装置30と、記憶装置(記憶部21)を備える核医学撮影装置20と、を備え、線量管理装置30は検査情報取得部(制御部31)を備え、検査情報取得部は、核医学の検査に関する所定の情報を核医学撮影装置20の記憶装置(記憶部21)から取得する。
したがって、核医学撮影装置20からRRDSRを受信することで、核医学検査に関する所定の情報を容易に取得できる。
【0071】
また、本実施形態の線量管理システム100において、核医学の検査に関する所定の情報は、RRDSR(Radiopharmaceutical Radiation Dose Structured Report)の情報である。
したがって、核医学撮影装置20の記憶部21から核医学検査に関する所定の情報を取得する際に、RRDSRの規格に則った通信ができる。そのため、当該所定の情報を取得する際に、当該所定の情報を送信する装置と線量管理装置30との間で、実際に情報を通信できるかを確認する手間がなくなる。そして、通信できるかを確認するためのコストも不要である。また、線量管理装置30において核医学検査に関する所定の情報を手入力する手間を省くことができる。
【0072】
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る線量管理システムの好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0073】
例えば、上記実施形態では、放射性医薬品を1回の核医学検査において2回投与する場合、及び1回の核医学検査において1回のみ投与する場合を説明したが、1回の核医学検査における投与回数はこれに限らない。
【0074】
また、例えば、上記実施形態では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピューター読み取り可能な媒体として半導体メモリーやHDDを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
【0075】
その他、線量管理システムを構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0076】
10 RISサーバー(放射線情報装置)
11 記憶部
20 核医学撮影装置
21 記憶部
22 操作部
30 線量管理装置
31 制御部(検査情報取得部、対応付け部、判定部)
32 通信部
33 記憶部
331 診断参考レベルDB
34 表示部
100 線量管理システム
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7