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特許7647753樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ、及び光ファイバの製造方法
<図1>
  • 特許-樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ、及び光ファイバの製造方法 図1
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-10
(45)【発行日】2025-03-18
(54)【発明の名称】樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ、及び光ファイバの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/44 20060101AFI20250311BHJP
   C03C 25/1065 20180101ALI20250311BHJP
   C03C 25/6226 20180101ALI20250311BHJP
【FI】
G02B6/44 301A
G02B6/44 301B
G02B6/44 331
C03C25/1065
C03C25/6226
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2022534929
(86)(22)【出願日】2021-05-18
(86)【国際出願番号】 JP2021018824
(87)【国際公開番号】W WO2022009529
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2024-03-21
(31)【優先権主張番号】P 2020118433
(32)【優先日】2020-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100136722
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼木 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100174399
【弁理士】
【氏名又は名称】寺澤 正太郎
(72)【発明者】
【氏名】浜窪 勝史
(72)【発明者】
【氏名】藤井 隆志
【審査官】奥村 政人
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-142891(JP,A)
【文献】特表2009-518664(JP,A)
【文献】国際公開第2007/142142(WO,A1)
【文献】特表2006-513557(JP,A)
【文献】特開2015-195143(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111155201(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 6/02- 6/036
G02B 6/44
C03C 25/00-25/68
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバ被覆用の樹脂組成物であって、
ウレタン(メタ)アクリレートを含む光重合性化合物と、光重合開始剤と、帯電防止材料とを含み、
前記樹脂組成物の硬化物の表面抵抗率ρsが1015Ω以下であり、
前記帯電防止材料がシングルウォールカーボンナノチューブであり
前記帯電防止材料の含有量が、前記光重合性化合物100質量部に対して0.001質量部以上1質量部以下である、樹脂組成物。
【請求項2】
前記硬化物のヤング率が、23℃で1000MPa以上3000MPa以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記帯電防止材料の含有量が、前記光重合性化合物100質量部に対して0.003質量部以上0.5質量部以下である、請求項1又は請求項2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記カーボンナノチューブの平均直径が1nm以上5nm以下であり、且つ平均長さが50μm以上700μm以下である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む、光ファイバのセカンダリ被覆材料。
【請求項6】
コア及びクラッドを含むガラスファイバと、前記ガラスファイバの外周を被覆する被覆樹脂層と、を備える光ファイバであって、
前記被覆樹脂層が、前記ガラスファイバに接して前記ガラスファイバを被覆するプライマリ樹脂層と、前記プライマリ樹脂層の外周を被覆するセカンダリ樹脂層と、を含み、
前記セカンダリ樹脂層が、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の樹脂組成物の硬化物からなる、光ファイバ。
【請求項7】
コア及びクラッドを含むガラスファイバの外周に、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の樹脂組成物を塗布する塗布工程と、
前記塗布工程の後に紫外線を照射することにより前記樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、
を含む、光ファイバの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、樹脂組成物、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ、及び光ファイバの製造方法に関する。本出願は、2020年7月9日出願の日本出願第2020-118433号に基づく優先権を主張し、当該日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、光ファイバは、光伝送体であるガラスファイバを保護するための被覆樹脂層を有している。被覆樹脂層は、例えば、プライマリ樹脂層及びセカンダリ樹脂層から構成される。光ファイバが帯電していると、異物付着によって断線し易くなることから、光ファイバをボビンに巻き取る際に巻き不良が起こり易くなる。光ファイバは、帯電し易いため、静電除去機を使用して光ファイバを巻き取ることが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-18562号公報
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様に係る樹脂組成物は、光ファイバ被覆用の樹脂組成物であって、ウレタン(メタ)アクリレートを含む光重合性化合物と、光重合開始剤と、帯電防止材料とを含み、樹脂組成物の硬化物の表面抵抗率ρsが1015Ω以下である、樹脂組成物である。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、本実施形態に係る光ファイバの一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
[本開示が解決しようとする課題]
光ファイバの巻き取り不良を防ぐためには、静電除去機を数箇所に設置する必要があり、設備費、維持費等のコストがかかる。そこで、光ファイバには、帯電し難く、異物付着による断線を低減することが求められる。
【0007】
本開示は、光ファイバの帯電を抑制して異物等の付着による断線を低減することができる、光ファイバ被覆用の樹脂組成物を提供することを目的とする。本開示はまた、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ、及び光ファイバの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
[本開示の効果]
本開示によれば、光ファイバの帯電を抑制して異物等の付着による断線を低減することができる、光ファイバ被覆用の樹脂組成物を提供することができる。また、本開示によれば、光ファイバのセカンダリ被覆材料、光ファイバ、及び光ファイバの製造方法を提供することができる。
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に、本開示の実施形態の内容を列記して説明する。本開示の一態様に係る樹脂組成物は、光ファイバ被覆用の樹脂組成物であって、ウレタン(メタ)アクリレートを含む光重合性化合物と、光重合開始剤と、帯電防止材料とを含み、樹脂組成物の硬化物の表面抵抗率ρsが1015Ω以下である、樹脂組成物である。
【0010】
このような組成物を用いることで、光ファイバの帯電を抑制して異物等の付着による光ファイバの断線を低減できる。
【0011】
一態様において、樹脂組成物の硬化物のヤング率は、23℃で1000MPa以上3000MPa以下であってよい。これにより樹脂組成物の硬化物が適度な強度と靭性とを有することになり、光ファイバの断線をより抑制し易くなる。
【0012】
一態様において、帯電防止材料は、シングルウォールカーボンナノチューブ、ダブルウォールカーボンナノチューブ及びマルチウォールカーボンナノチューブからなる群より選択される少なくとも一種のカーボンナノチューブを含んでよい。これらのカーボンナノチューブを用いることで、光ファイバの帯電をより抑制し易くなる。
【0013】
一態様において、帯電防止材料の含有量は、光重合性化合物100質量部に対し0.001質量部以上1質量部以下であってよい。これにより、帯電防止効果を得易くなり、かつ強度を確保し易くなる。
【0014】
一態様において、カーボンナノチューブの平均直径は1nm以上5nm以下であってよく、またカーボンナノチューブの平均長さは50μm以上700μm以下であってよい。このようなカーボンナノチューブを用いることで、少量で帯電防止効果を得易くなる。
【0015】
本開示の一態様に係る光ファイバのセカンダリ被覆材料は、上記樹脂組成物を含む。上記樹脂組成物を用いてセカンダリ樹脂層を形成することで、帯電防止特性に優れる光ファイバを得ることができる。
【0016】
本開示の一態様に係る光ファイバは、コア及びクラッドを含むガラスファイバと、ガラスファイバの外周を被覆する被覆樹脂層と、を備える光ファイバであって、被覆樹脂層が、ガラスファイバに接してガラスファイバを被覆するプライマリ樹脂層と、プライマリ樹脂層の外周を被覆するセカンダリ樹脂層と、を含み、セカンダリ樹脂層が、上記樹脂組成物の硬化物からなる。このような光ファイバは帯電防止特性に優れる。
【0017】
本開示の一態様に係る光ファイバの製造方法は、コア及びクラッドを含むガラスファイバの外周に、上記樹脂組成物を塗布する塗布工程と、塗布工程の後に紫外線を照射することにより樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、を含む。これにより、帯電防止特性に優れる光ファイバを作製することができる。
【0018】
[本開示の実施形態の詳細]
本実施形態に係る樹脂組成物及び光ファイバの具体例を、必要により図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されず、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0019】
<樹脂組成物>
樹脂組成物は、光重合性化合物及び光重合開始剤を含有するベース樹脂と、帯電防止材料とを含む。
【0020】
(ベース樹脂)
ベース樹脂は、ウレタン(メタ)アクリレートを含むオリゴマー及びモノマーを含む光重合性化合物並びに光重合開始剤を含有することができる。ここで、(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はそれに対応するメタクリレートを意味する。(メタ)アクリル酸等についても同様である。
【0021】
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物及び水酸基含有(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られるオリゴマーを用いることができる。
【0022】
ポリオール化合物としては、例えば、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びビスフェノールA・エチレンオキサイド付加ジオールが挙げられる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びジシクロヘキシルメタン4,4’-ジイソシアナートが挙げられる。水酸基含有(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びトリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0023】
硬化後のヤング率を調整し易い観点から、ポリオール化合物の数平均分子量は、400以上1000以下であってもよい。
【0024】
ウレタン(メタ)アクリレートを合成する際の触媒として、一般に有機スズ化合物が使用される。有機スズ化合物としては、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズマレート、ジブチルスズビス(メルカプト酢酸2-エチルヘキシル)、ジブチルスズビス(メルカプト酢酸イソオクチル)及びジブチルスズオキシドが挙げられる。易入手性又は触媒性能の点から、触媒としてジブチルスズジラウレート又はジブチルスズジアセテートを使用することが好ましい。
【0025】
ウレタン(メタ)アクリレートの合成時に炭素数5以下の低級アルコールを使用してもよい。低級アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-2-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2-メチル-1-ブタノール、3-メチル-1-ブタノール、2-メチル-2-ブタノール、3-メチル-2-ブタノール及び2,2-ジメチル-1-プロパノールが挙げられる。
【0026】
光ファイバの帯電防止特性を得易い観点から、オリゴマーは、エポキシ(メタ)アクリレートを更に含んでもよい。エポキシ(メタ)アクリレートとしては、グリシジル基を2以上有するエポキシ樹脂に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を反応させて得られるオリゴマーを用いることができる。エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えばビスフェノールA型のエポキシ(メタ)アクリレートを用いることができる。
【0027】
光ファイバの靱性を高めることから、エポキシ(メタ)アクリレートの含有量は、オリゴマー及びモノマーの総量を基準として、10質量%以上55質量%以下が好ましく、15質量%以上50質量%以下がより好ましく、20質量%以上45質量%以下が更に好ましい。
【0028】
モノマーとしては、重合性基を1つ有する単官能モノマー、及び重合性基を2つ以上有する多官能モノマーからなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。モノマーは、2種以上を混合して用いてもよい。
【0029】
単官能モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、s-ブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2-フェノキシエチル(メタ)アクリレート、3-フェノキシベンジルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、4-tert-ブチルシクロヘキサノールアクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系モノマー;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ダイマー、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等のカルボキシル基含有モノマー;N-(メタ)アクリロイルモルホリン、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-(メタ)アクリロイルピペリジン、N-(メタ)アクリロイルピロリジン、3-(3-ピリジン)プロピル(メタ)アクリレート、環状トリメチロールプロパンホルマールアクリレート等の複素環含有モノマー;マレイミド、N-シクロへキシルマレイミド、N-フェニルマレイミド等のマレイミド系モノマー;(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-ブチル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド等のN-置換アミド系モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸tert-ブチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸アミノアルキル系モノマー;N-(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N-(メタ)アクリロイル-6-オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N-(メタ)アクリロイル-8-オキシオクタメチレンスクシンイミド等のスクシンイミド系モノマーが挙げられる。
【0030】
多官能モノマーとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,12-ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,14-テトラデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,16-ヘキサデカンジオールジ(メタ)アクリレート、1,20-エイコサンジオールジ(メタ)アクリレート、イソペンチルジオールジ(メタ)アクリレート、3-エチル-1,8-オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO付加物ジ(メタ)アクリレート等の重合性基を2つ有するモノマー;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールオクタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、トリス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールポリプロポキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレート等の重合性基を3つ以上有するモノマーが挙げられる。
【0031】
樹脂層のヤング率を高める観点から、モノマーは、多官能モノマーを含むことが好ましく、重合性基を2つ有するモノマーを含むことがより好ましい。
【0032】
光重合開始剤としては、公知のラジカル光重合開始剤の中から適宜選択して使用することができる。光重合開始剤として、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(Omnirad 184、IGM Resins社製)、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-(4-イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-1-オン、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノ-プロパン-1-オン(Omnirad 907、IGM Resins社製)、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(Omnirad TPO、IGM Resins社製)及びビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(Omnirad 819、IGM Resins社製)が挙げられる。
【0033】
(帯電防止材料)
帯電防止材料としては、カーボンナノチューブ、低分子界面活性剤(低分子型帯電防止剤)、導電性ポリマー(高分子型帯電防止剤)等が挙げられる。光ファイバへの着色を抑え、少量で帯電防止効果を得易い観点から、帯電防止材料はカーボンナノチューブであってよい。カーボンナノチューブは、シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)、ダブルウォールカーボンナノチューブ(DWCNT)及びマルチウォールカーボンナノチューブ(MWCNT)からなる群より選択される少なくとも一種のカーボンナノチューブを含んでよい。
【0034】
カーボンナノチューブの平均直径は1nm以上5nm以下であってよい。また、カーボンナノチューブの平均長さは50μm以上700μm以下であってよい。カーボンナノチューブがこのような特性を有することで、少量で帯電防止効果を得易い。直径が小さく、比表面積が大きく、長尺(高アスペクト比)であるこのようなカーボンナノチューブは、例えばスーパーグロース法により得ることができる。カーボンナノチューブの平均直径は、透過型電子顕微鏡(TEM)により測定することができる。カーボンナノチューブの平均長さは、走査型電子顕微鏡(SEM)、原子間力顕微鏡(AFM)等により測定することができる。
【0035】
帯電防止材料の含有量は、帯電防止効果を得易い観点から、光重合性化合物100質量部に対して0.001質量部以上であってよく、0.003質量部以上であってよく、0.005質量部以上であってよい。また、帯電防止材料の含有量は、強度や耐擦傷性の低下を抑制し易い観点から、光重合性化合物100質量部に対して1質量部以下であってよく、0.5質量部以下であってよく、0.1質量部以下であってよい。
【0036】
樹脂組成物は、シランカップリング剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、増感剤、無機酸化物粒子等を更に含有してもよい。
【0037】
シランカップリング剤としては、樹脂組成物の硬化の妨げにならなければ、特に限定されない。シランカップリング剤として、例えば、テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β-メトキシ-エトキシ)シラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)-エチルトリメトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(β-アミノエチル)-γ-アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-クロロプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]テトラスルフィド、ビス-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]ジスルフィド、γ-トリメトキシシリルプロピルジメチルチオカルバミルテトラスルフィド及びγ-トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドが挙げられる。
【0038】
無機酸化物粒子としては特に制限されないが、樹脂組成物中での分散性に優れ、ヤング率を調製し易いという観点から、二酸化ケイ素(シリカ)、二酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム(マグネシア)、酸化チタン(チタニア)、酸化スズ及び酸化亜鉛からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む粒子が挙げられる。
【0039】
樹脂組成物の硬化物の表面抵抗率ρs(すなわち、実質的に後述のセカンダリ樹脂層の表面抵抗率とも言える)は1015Ω(Ω/sq.又はΩ/□)以下である。これにより帯電防止効果が充分に得られるため、光ファイバの帯電を抑制して異物等の付着による光ファイバの断線を低減できると考えられる。この観点から、表面抵抗率は1014Ω以下であってよく、1013Ω以下であってよい。表面抵抗率の下限は適宜調整することができるが、強度や耐擦傷性の低下を抑制し易い観点から10Ωとすることができる。樹脂組成物の硬化物の表面抵抗率は、例えば900mJ/cm以上1100mJ/cm以下の積算光量で樹脂組成物を硬化させることで得られる樹脂フィルムを用いて測定することができる。
【0040】
樹脂組成物の硬化物のヤング率(すなわち、実質的に後述のセカンダリ樹脂層のヤング率とも言える)は、23℃で1000MPa以上3000MPa以下であってよく、1200MPa以上2800MPa以下であってよく、1300MPa以上2700MPa以下であってよい。硬化物のヤング率が1000MPa以上であると光ファイバの強度を向上し易く、3000MPa以下であると、硬化物に適度な靱性を付与できるため光ファイバが断線し難くなる。樹脂組成物の硬化物のヤング率は、例えば900mJ/cm以上1100mJ/cm以下の積算光量で樹脂組成物を硬化させることで得られる樹脂フィルムを用いて測定することができる。なお、このように樹脂フィルムを用いてヤング率を測定する場合、同樹脂組成物により形成されるセカンダリ樹脂層のヤング率よりもやや値が高くなる(概ね100MPa程高くなる)傾向がある。
【0041】
<セカンダリ被覆材料>
光ファイバのセカンダリ被覆材料は、上記の樹脂組成物を含む。上記の樹脂組成物を用いてセカンダリ樹脂層を形成することで、帯電防止特性に優れる光ファイバを作製することができる。
【0042】
<光ファイバ>
図1は、本実施形態に係る光ファイバの一例を示す概略断面図である。光ファイバ10は、コア11及びクラッド12を含むガラスファイバ13と、ガラスファイバ13の外周に設けられたプライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15を含む被覆樹脂層16とを備えている。
【0043】
クラッド12はコア11を取り囲んでいる。コア11及びクラッド12は石英ガラス等のガラスを主に含み、例えば、コア11にはゲルマニウムを添加した石英ガラス、又は、純石英ガラスを用いることができ、クラッド12には純石英ガラス、又は、フッ素が添加された石英ガラスを用いることができる。
【0044】
図1において、例えば、ガラスファイバ13の外径(D2)は100μmから125μm程度であり、ガラスファイバ13を構成するコア11の直径(D1)は、7μmから15μm程度である。被覆樹脂層16の厚さは、通常、22μmから70μm程度である。プライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15の各層の厚さは、5μmから50μm程度であってもよい。
【0045】
ガラスファイバ13の外径(D2)が125μm程度で、被覆樹脂層16の厚さが60μm以上70μm以下の場合、プライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15の各層の厚さは、10μmから50μm程度であってよく、例えば、プライマリ樹脂層14の厚さが35μmで、セカンダリ樹脂層15の厚さが25μmであってよい。光ファイバ10の外径は、245μmから265μm程度であってよい。
【0046】
ガラスファイバ13の外径(D2)が125μm程度で、被覆樹脂層16の厚さが27μm以上48μm以下の場合、プライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15の各層の厚さは、10μmから38μm程度であってよく、例えば、プライマリ樹脂層14の厚さが25μmで、セカンダリ樹脂層15の厚さが10μmであってよい。光ファイバ10の外径は、179μmから221μm程度であってよい。
【0047】
ガラスファイバ13の外径(D2)が100μm程度で、被覆樹脂層16の厚さが22μm以上37μm以下の場合、プライマリ樹脂層14及びセカンダリ樹脂層15の各層の厚さは、5μmから32μm程度であってよく、例えば、プライマリ樹脂層14の厚さが25μmで、セカンダリ樹脂層15の厚さが10μmであってよい。光ファイバ10の外径は、144μmから174μm程度であってよい。
【0048】
(セカンダリ樹脂層)
光ファイバの帯電を抑制して異物等の付着による断線を低減する観点から、セカンダリ樹脂層15は、ウレタン(メタ)アクリレートを含む光重合性化合物及び光重合開始剤を含有するベース樹脂と、帯電防止材料とを含む上記の樹脂組成物を硬化させて形成することができる。すなわち、セカンダリ樹脂層15は、ウレタン(メタ)アクリレートを含む光重合性化合物及び光重合開始剤を含有するベース樹脂と、帯電防止材料とを含む上記の樹脂組成物の硬化物を含んでよい。
【0049】
セカンダリ樹脂層のヤング率は、23℃で1000MPa以上3000MPa以下であってよく、1200MPa以上2800MPa以下であってよく、1300MPa以上2700MPa以下であってよい。セカンダリ樹脂層のヤング率が1000MPa以上であると側圧特性を向上し易く、3000MPa以下であるとセカンダリ樹脂層に適度な靱性を付与できるため、断線し難くなる。
【0050】
(プライマリ樹脂層)
プライマリ樹脂層14は、例えば、ウレタン(メタ)アクリレートを含む光重合性化合物、光重合開始剤及びシランカップリング剤を含む樹脂組成物を硬化させて形成することができる。プライマリ樹脂層用の樹脂組成物には、従来公知の技術を用いることができる。ウレタン(メタ)アクリレートを含むオリゴマー、モノマー、光重合開始剤及びシランカップリング剤としては、上記ベース樹脂で例示した化合物から適宜、選択してもよい。ただし、プライマリ樹脂層を形成する樹脂組成物は、セカンダリ樹脂層を形成するベース樹脂とは異なる組成を有している。
【0051】
光ファイバにボイドが発生することを抑制する観点から、プライマリ樹脂層のヤング率は、23℃で0.04MPa以上1.0MPa以下であることが好ましく、0.05MPa以上0.9MPa以下であることがより好ましく、0.05MPa以上0.8MPa以下であることが更に好ましい。
【0052】
<光ファイバの製造方法>
光ファイバの製造方法は、コア及びクラッドを含むガラスファイバの外周に、上記の樹脂組成物を塗布する塗布工程と、塗布工程の後に紫外線を照射することにより樹脂組成物を硬化させる硬化工程と、を含む。より具体的には、ガラスファイバの外周にプライマリ樹脂層用の樹脂組成物を塗布して紫外線を照射することでプライマリ樹脂層を形成し、更にその外周にセカンダリ樹脂層用の樹脂組成物を塗布して紫外線を照射することでセカンダリ樹脂層を形成し、光ファイバを得ることができる。紫外線の照射は1000±100mJ/cmの積算光量にて実施することができる。
【実施例
【0053】
以下、本開示に係る実施例及び比較例を用いた評価試験の結果を示し、本開示を更に詳細に説明する。なお、本開示はこれら実施例に限定されない。
【0054】
<セカンダリ樹脂層用の樹脂組成物の調製>
(オリゴマー)
オリゴマーとして、数平均分子量600のポリプロピレングリコール、2,4-トリレンジイソシアネート及び2-ヒドロキシエチルアクリレートを反応させることにより得られたウレタンアクリレート(UA)と、ビスフェノールA型のエポキシアクリレート(EA)とを準備した。
【0055】
(モノマー)
モノマーとして、トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)及び2-フェノキシエチルアクリレート(PO-A)を準備した。
【0056】
(光重合開始剤)
光重合開始剤として、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(Omnirad 184)及び2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(Omnirad TPO)を準備した。
【0057】
(帯電防止材料)
帯電防止材料として、シングルウォールカーボンナノチューブ(SWCNT)である、粉体のCarbon nanotube,single-walled(ブランド名:アルドリッチ、シグマアルドリッチ社より入手、製品名)を準備した。当該SWCNTはスーパーグロース法により製造されたものであり、平均直径が3nmから5nmであり、平均長さは300μmから500μmである。
【0058】
(樹脂組成物の調製)
上記オリゴマー、モノマー及び光重合開始剤を混合して、ベース樹脂を調製した。光重合開始剤については、オリゴマー及びモノマーの総量100質量部に対して、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを1.5質量部、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドを1.5質量部用いた。次いで、カーボンナノチューブの含有量が表1に示す量となるように、カーボンナノチューブをベース樹脂と混合した。その後、分散媒であるメタノールの大部分を減圧除去して、セカンダリ樹脂層用の樹脂組成物を作製した。なお、樹脂組成物中に残存しているメタノールの含有量は、5質量%以下であった。
【0059】
表1において、オリゴマー及びモノマーの量は、オリゴマー及びモノマーの総量を基準とする含有量であり、カーボンナノチューブの量は、光重合性化合物(オリゴマー及びモノマー)100質量部に対する量である。
【0060】
<プライマリ樹脂層用の樹脂組成物の調製>
数平均分子量4000のポリプロピレングリコール、イソホロンジイソシアネート、2-ヒドロキシエチルアクリレート及びメタノールを反応させることにより得られるウレタンアクリレートを準備した。このウレタンアクリレート75質量部、ノニルフェノールEO変性アクリレート12質量部、N-ビニルカプロラクタム6質量部、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート2質量部、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド1質量部、及びγ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン1質量部を混合して、プライマリ樹脂層用の樹脂組成物を得た。
【0061】
<光ファイバの作製>
コア及びクラッドから構成される直径125μmのガラスファイバの外周に、プライマリ樹脂層用の樹脂組成物を塗布して紫外線を照射することで厚さ20μmのプライマリ樹脂層を形成した。更にその外周にセカンダリ樹脂層用の樹脂組成物を塗布して紫外線を照射することで厚さ15μmのセカンダリ樹脂層を形成して、光ファイバを作製した。紫外線の照射は、無電極UVランプシステム(ヘレウス社製の「VPS600(Dバルブ)」)を用いて、1000±100mJ/cmの条件で実施した。線速は1500m/分とした。
【0062】
<各種評価>
各例で得られた樹脂組成物及び光ファイバを用いて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
【0063】
(ヤング率測定:フィルムヤング率)
スピンコータを用いて、各例で得られた樹脂組成物をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの上に塗布した後、無電極UVランプシステム(ヘレウス社製の「VPS600(Dバルブ)」)を用いて、1000±100mJ/cmの条件で硬化させ、PETフィルム上に厚み200±20μmの樹脂層を形成した。樹脂層をPETフィルムから剥がし、樹脂フィルム(硬化物)を得た。
【0064】
樹脂フィルムをJIS K 7127 タイプ5のダンベル形状に打ち抜き、23±2℃、50±10%RHの条件下で、引張試験機を用いて1mm/分の引張速度、標線間25mmの条件で引張り、応力-歪み曲線を得た。そして、2.5%歪の割線式により樹脂フィルムのヤング率を求めた。5回測定を行い、その平均値をヤング率とした。なお、このように樹脂フィルムを用いてヤング率を測定する場合、同樹脂組成物により形成されるセカンダリ樹脂層のヤング率よりもやや値が高くなる(概ね100MPa程高くなる)傾向がある。
【0065】
(ヤング率測定:ファイバヤング率)
各例で得られた光ファイバを、アセトン及びエタノールの混合溶剤に浸漬し、被覆樹脂層のみを筒状に抜きした。次に、真空乾燥により溶剤を除いた後、23±2℃、50±10%RHに維持した恒温室にて16時間以上静置したのち、引張試験機を用いて1mm/分の引張速度、標線間25mmの条件で引張り、応力-歪み曲線を得た。そして、2.5%歪の割線式により被覆樹脂層のヤング率を求めた。5回測定を行い、その平均値をヤング率とした。なお、これにより求められるヤング率は、実質的にセカンダリ樹脂層のヤング率とみなすことができる。
【0066】
(表面抵抗率測定)
上記の「ヤング率測定:フィルムヤング率」と同様の手順にて、各例で得られた樹脂組成物から樹脂フィルム(硬化物)を得た。これを10cm×10cmに切り出し、測定サンプルとした。そして、以下の装置及び条件にて、表面抵抗率を測定した。
測定方法:3端子法
測定装置:株式会社アドバンテスト製、超高抵抗/微小電流計 R8340、及び株式会社エーディーシー製、レジスティビティ・チェンバ 120704A
印加電圧:直流500V
充電時間:1分間
測定雰囲気:空気中
測定温度及び湿度:21℃、34%RHから35%RH
電極サイズ:直径5.0cmの電極1、内径7.0cmの電極2
測定n数:3
【0067】
(断線の有無)
光ファイバを1500m/分で線引きした際、200km線引きして断線しない場合を「A」、断線した場合を「B」とした。
【0068】
【表1】
【符号の説明】
【0069】
10 光ファイバ
11 コア
12 クラッド
13 ガラスファイバ
14 プライマリ樹脂層
15 セカンダリ樹脂層
16 被覆樹脂層

図1