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特許7648058ネットワークノード、基地局及び通信方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-10
(45)【発行日】2025-03-18
(54)【発明の名称】ネットワークノード、基地局及び通信方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 60/00 20090101AFI20250311BHJP
   H04W 48/10 20090101ALI20250311BHJP
   H04W 84/00 20090101ALI20250311BHJP
   H04W 4/90 20180101ALI20250311BHJP
   H04W 8/24 20090101ALI20250311BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20250311BHJP
【FI】
H04W60/00
H04W48/10
H04W84/00 110
H04W4/90
H04W8/24
H04W84/06
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022570920
(86)(22)【出願日】2020-12-24
(86)【国際出願番号】 JP2020048598
(87)【国際公開番号】W WO2022137473
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2023-10-25
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124844
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 隆治
(72)【発明者】
【氏名】巳之口 淳
(72)【発明者】
【氏名】澤田 政宏
(72)【発明者】
【氏名】青木 敬浩
(72)【発明者】
【氏名】永田 聡
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/022067(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/022039(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/021541(WO,A1)
【文献】特開2016-163165(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局がサポートするエリアに対応する地理的範囲を示す情報を前記基地局から受信し、端末の第1の地理的位置情報を前記端末から受信する受信部と、
前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる、第1の登録エリアを特定する制御部と、
前記第1の登録エリアを前記端末に通知する送信部とを有し、
前記受信部は、端末初期登録時に移動するセルをサポートするか否かを示す能力情報を前記端末から受信し、
前記制御部は、前記能力情報が移動するセルをサポートすることを示す場合のみ、前記受信部に前記第1の地理的位置情報を前記端末から受信させ、前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる前記第1の登録エリアを特定し、前記送信部に前記第1の登録エリアを前記端末に通知させるネットワークノード。
【請求項2】
前記受信部は、前記端末が前記第1の登録エリア外に移動した場合、前記端末から第2の地理的位置情報を受信し、
前記制御部は、前記第2の地理的位置情報が示す位置が含まれる、第2の登録エリアを特定し、
前記送信部は、前記第2の登録エリアを前記端末に通知する請求項1記載のネットワークノード。
【請求項3】
前記送信部は、前記第1の登録エリアに、前記地理的範囲の一部あるいは全部が含まれる基地局にページングを通知する請求項1記載のネットワークノード。
【請求項4】
前記送信部は、PWS(Public Warning System)を送信することが必要な地域をサポートする1又は複数の基地局にPWSに係る通知を送信する請求項1記載のネットワークノード。
【請求項5】
前記受信部は、移動するセルを収容する基地局から、サポートする可能性があるエリアに対応する地理的範囲を示す情報を受信する請求項1記載のネットワークノード。
【請求項6】
移動するセルであることを示す情報をブロードキャストする送信部と、
第1の地理的位置情報を端末から受信する受信部とを有し、
前記送信部は、前記第1の地理的位置情報と、サポートするエリアに対応する地理的範囲を示す情報とをネットワークノードに送信し、
前記受信部は、前記ネットワークノードが特定した前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる第1の登録エリアを前記ネットワークノードから受信し、
前記送信部は、前記第1の登録エリアを前記端末に送信する基地局。
【請求項7】
前記移動するセルであることを示す情報は、移動するセルをサポートしない端末に対してセルにキャンプさせない情報である請求項6記載の基地局。
【請求項8】
前記送信部は、セルを示す識別子及び基地局を示す識別子をブロードキャストする請求項6記載の基地局。
【請求項9】
基地局がサポートするエリアに対応する地理的範囲を示す情報を前記基地局から受信し、端末の第1の地理的位置情報を前記端末から受信する受信手順と、
前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる、第1の登録エリアを特定する制御手順と、
前記第1の登録エリアを前記端末に通知する送信手順と、
端末初期登録時に移動するセルをサポートするか否かを示す能力情報を前記端末から受信する手順と、
前記能力情報が移動するセルをサポートすることを示す場合のみ、前記第1の地理的位置情報を前記端末から受信し、前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる前記第1の登録エリアを特定し、前記第1の登録エリアを前記端末に通知する手順とをネットワークノードが実行する通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおけるネットワークノード、基地局及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)の後継システムであるNR(New Radio)(「5G」ともいう。)においては、要求条件として、大容量のシステム、高速なデータ伝送速度、低遅延、多数の端末の同時接続、低コスト、省電力等を満たす技術が検討されている(例えば非特許文献1)。
【0003】
さらに、5Gの次世代の無線通信方式として6Gの検討が開始されており、5Gを超える無線品質の実現が期待されている。例えば、6Gでは、更なる大容量化、新たな周波数帯の使用、更なる低遅延化、更なる高信頼性、新たな領域(高空、海、宇宙)でのカバレッジの拡張等の実現に向けて検討が進められている(例えば非特許文献2)。
【0004】
上記カバレッジの拡張にあたり、NTN(Non-Terrestrial Network)が検討されている。NTNとは、衛星等の非地上型ネットワークを使用して、地上型5Gネットワークでは主にコスト面でカバーできないエリアにサービスを提供するものである。また、VMR(Vehicle-Mounted Relays)も検討されている。VMRとは、移動するIAB(Integrated Access and Backhaul)との位置付けで、IABノードが車両に搭載され、移動する車両内又は車両近傍のエリアにサービスを提供するものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】3GPP TS 38.300 V16.2.0(2020-07)
【文献】NTTドコモ ホワイトペーパー 5Gの高度化と6G(2020-01)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、NTNで想定される動作である、セルが地理的に移動する場合、従来技術においてトラッキングエリアは地理的に固定されているため、基地局はいずれのセルにページングを送信してよいか判別できなかった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、無線通信システムにおいて、地理的情報に基づいて端末を管理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
開示の技術によれば、基地局がサポートするエリアに対応する地理的範囲を示す情報を前記基地局から受信し、端末の第1の地理的位置情報を前記端末から受信する受信部と、前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる、第1の登録エリアを特定する制御部と、前記第1の登録エリアを前記端末に通知する送信部とを有し、前記受信部は、端末初期登録時に移動するセルをサポートするか否かを示す能力情報を前記端末から受信し、前記制御部は、前記能力情報が移動するセルをサポートすることを示す場合のみ、前記受信部に前記第1の地理的位置情報を前記端末から受信させ、前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる前記第1の登録エリアを特定し、前記送信部に前記第1の登録エリアを前記端末に通知させるネットワークノードが提供される。
【発明の効果】
【0009】
開示の技術によれば、無線通信システムにおいて、地理的情報に基づいて端末を管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】通信システムの例を説明するための図である。
図2】NTNの例(1)を示す図である。
図3】NTNの例(2)を示す図である。
図4】本発明の実施の形態における初期登録の例を説明するためのシーケンス図である。
図5】本発明の実施の形態における移動登録の例を説明するためのシーケンス図である。
図6】本発明の実施の形態における呼び出しの例を説明するためのシーケンス図である。
図7】本発明の実施の形態におけるハンドオーバの例を説明するためのシーケンス図である。
図8】本発明の実施の形態におけるPWS通知の例を説明するためのシーケンス図である。
図9】本発明の実施の形態における基地局10の機能構成の一例を示す図である。
図10】本発明の実施の形態における端末20の機能構成の一例を示す図である。
図11】本発明の実施の形態における基地局10又は端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下で説明する実施の形態は一例であり、本発明が適用される実施の形態は、以下の実施の形態に限られない。
【0012】
本発明の実施の形態の無線通信システムの動作にあたっては、適宜、既存技術が使用される。ただし、当該既存技術は、例えば既存のLTEであるが、既存のLTEに限られない。また、本明細書で使用する用語「LTE」は、特に断らない限り、LTE-Advanced、及び、LTE-Advanced以降の方式(例:NR)を含む広い意味を有するものとする。
【0013】
また、以下で説明する本発明の実施の形態では、既存のLTEで使用されているSS(Synchronization signal)、PSS(Primary SS)、SSS(Secondary SS)、PBCH(Physical broadcast channel)、PRACH(Physical random access channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)等の用語を使用する。これは記載の便宜上のためであり、これらと同様の信号、機能等が他の名称で呼ばれてもよい。また、NRにおける上述の用語は、NR-SS、NR-PSS、NR-SSS、NR-PBCH、NR-PRACH、NR-PDCCH、NR-PDSCH、NR-PUCCH、NR-PUSCH等に対応する。ただし、NRに使用される信号であっても、必ずしも「NR-」と明記しない。
【0014】
また、本発明の実施の形態において、複信(Duplex)方式は、TDD(Time Division Duplex)方式でもよいし、FDD(Frequency Division Duplex)方式でもよいし、又はそれ以外(例えば、Flexible Duplex等)の方式でもよい。
【0015】
また、本発明の実施の形態において、無線パラメータ等が「設定される(Configure)」とは、所定の値が予め設定(Pre-configure)されることであってもよいし、基地局10又は端末20から通知される無線パラメータが設定されることであってもよい。
【0016】
図1は、通信システムの例を説明するための図である。図1に示されるように、通信システムは、端末20であるUE、複数のネットワークノード30から構成される。以下、機能ごとに1つのネットワークノード30が対応するものとするが、複数の機能を1つのネットワークノード30が実現してもよいし、複数のネットワークノード30が1つの機能を実現してもよい。また、以下に記載する「接続」は、論理的な接続であってもよいし、物理的な接続であってもよい。
【0017】
RAN(Radio Access Network)は、無線アクセス機能を有するネットワークノード30であり、基地局10を含んでもよく、UE、AMF(Access and Mobility Management Function)及びUPF(User plane function)と接続される。AMFは、RANインタフェースの終端、NAS(Non-Access Stratum)の終端、登録管理、接続管理、到達性管理、モビリティ管理等の機能を有するネットワークノード30である。UPFは、DN(Data Network)と相互接続する外部に対するPDU(Protocol Data Unit)セッションポイント、パケットのルーティング及びフォワーディング、ユーザプレーンのQoS(Quality of Service)ハンドリング等の機能を有するネットワークノード30である。UPF及びDNは、ネットワークスライスを構成する。本発明の実施の形態における無線通信ネットワークでは、複数のネットワークスライスが構築されている。
【0018】
AMFは、UE、RAN、SMF(Session Management function)、NSSF(Network Slice Selection Function)、NEF(Network Exposure Function)、NRF(Network Repository Function)、UDM(Unified Data Management)、AUSF(Authentication Server Function)、PCF(Policy Control Function)、AF(Application Function)と接続される。AMF、SMF、NSSF、NEF、NRF、UDM、AUSF、PCF、AFは、各々のサービスに基づくインタフェース、Namf、Nsmf、Nnssf、Nnef、Nnrf、Nudm、Nausf、Npcf、Nafを介して相互に接続されるネットワークノード30である。
【0019】
SMFは、セッション管理、UEのIP(Internet Protocol)アドレス割り当て及び管理、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)機能、ARP(Address Resolution Protocol)プロキシ、ローミング機能等の機能を有するネットワークノード30である。NEFは、他のNF(Network Function)に能力及びイベントを通知する機能を有するネットワークノード30である。NSSFは、UEが接続するネットワークスライスの選択、許可されるNSSAI(Network Slice Selection Assistance Information)の決定、設定されるNSSAIの決定、UEが接続するAMFセットの決定等の機能を有するネットワークノード30である。PCFは、ネットワークのポリシ制御を行う機能を有するネットワークノード30である。AFは、アプリケーションサーバを制御する機能を有するネットワークノード30である。NRFは、サービスを提供するNFインスタンスを発見する機能を有するネットワークノード30である。UDMは、加入者データ及び認証データを管理するネットワークノード30である。UDMは、当該データを保持するUDR(User Data Repository)と接続される。
【0020】
図2は、NTNの例(1)を示す図である。NTN(Non-Terrestrial Network)とは、衛星等の非地上型ネットワークを使用して、地上型5Gネットワークでは主にコスト面でカバーできないエリアにサービスを提供するものである。NTNにより、より信頼性の高いサービスを供給することができる。例えば、IoT(Inter of things)、船舶、バス、列車、クリティカルな通信に適用することが想定される。また、NTNは、効率的なマルチキャスト又はブロードキャストによるスケーラビリティを有する。
【0021】
NTNの例として、図2に示されるように、衛星10Aは、地上基地局10Bから送信される信号を再送信して、例えば山岳地帯等の地上基地局が配置されないエリアにサービスを提供することができる。
【0022】
なお、地上型5Gネットワークは、以下に記載するような構成であってもよい。地上型5Gネットワークは、1又は複数の基地局10及び端末20を含む。基地局10は、1つ以上のセルを提供し、端末20と無線通信を行う通信装置である。無線信号の物理リソースは、時間領域及び周波数領域で定義され、時間領域はOFDMシンボル数で定義されてもよいし、周波数領域はサブキャリア数又はリソースブロック数で定義されてもよい。基地局10は、同期信号及びシステム情報を端末20に送信する。同期信号は、例えば、NR-PSS及びNR-SSSである。システム情報は、例えば、NR-PBCHにて送信され、報知情報ともいう。基地局10は、DL(Downlink)で制御信号又はデータを端末20に送信し、UL(Uplink)で制御信号又はデータを端末20から受信する。基地局10及び端末20はいずれも、ビームフォーミングを行って信号の送受信を行うことが可能である。また、基地局10及び端末20はいずれも、MIMO(Multiple Input Multiple Output)による通信をDL又はULに適用することが可能である。また、基地局10及び端末20はいずれも、CA(Carrier Aggregation)によるSCell(Secondary Cell)及びPCell(Primary Cell)を介して通信を行ってもよい。
【0023】
端末20は、スマートフォン、携帯電話機、タブレット、ウェアラブル端末、M2M(Machine-to-Machine)用通信モジュール等の無線通信機能を備えた通信装置である。端末20は、DLで制御信号又はデータを基地局10から受信し、ULで制御信号又はデータを基地局10に送信することで、無線通信システムにより提供される各種通信サービスを利用する。
【0024】
図3は、NTNの例(2)を示す図である。NTNにおけるセル又はビームごとのエリアは地上型ネットワークと比較して非常に広い。図3は、衛星による再送信により構成されるNTNの例を示す。衛星10AとNTNゲートウェイ10B間の接続を、フィーダリンクといい、また衛星10AとUE20間の接続を、サービスリンクという。
【0025】
図3に示されるように、近端(near side)のUE20Aと遠端(far side)のUE20B間の遅延の差分は、例えば、GEO(Geosynchronous orbit, 静止軌道)の場合、10.3msとなる、LEO(Low Earth orbit,地球低軌道)の場合、3.2msとなる。また、NTNにおけるビームサイズは、例えば、GEOの場合約3500km、LEOの場合約1000kmとなる。
【0026】
NTNにおいては、セルが地理的に移動することがある。また、基地局が地理的に移動することがある。そのため、セルと基地局との組み合わせが変更されることも想定される。また、上記のようにセルが従来と比較して非常に大きくなる場合がある。
【0027】
例えば、セルが地理的に移動する場合、従来技術ではページングが動作しないことが想定される。従来技術では、AMFは、端末20のTAI(Tracking Area Identifier)リストをカバーする範囲の基地局10にページングを送信する。TA(Tracking Area)は地理的に固定されている。基地局10は、配下のセルにページングを送信し、当該セルに在圏している端末20はページングを受信する。
【0028】
しかしながら、セルが移動するため、基地局10はいずれのセルにページングを送信すればよいか判定することができない。
【0029】
また、セルが地理的に移動する場合、コアネットワークが、例えば、緊急呼を処理できないことが想定される。コアネットワークは、セルIDを端末位置情報としてPSAP(Public Service Access Point)へのルーティングに使用しているためである。
【0030】
また、例えば、基地局10が地理的に移動する場合、従来技術ではページングが動作しないことが想定される。従来技術では、AMFは、端末20のTAIリストをカバーする範囲の基地局10にページングを送信する。TAは地理的に固定されている。基地局10は、配下のセルにページングを送信し、当該セルに在圏している端末20はページングを受信する。
【0031】
しかしながら、基地局10が移動するため、AMFはいずれの基地局10にページングを送信すればよいか判定することができない。
【0032】
また、例えば、セルと基地局10との組み合わせが変更される場合、ハンドオーバが動作しないことが想定される。従来技術では、ソース基地局10は、端末20から受信する測定報告(measurement report)に基づいて適切なターゲット基地局10を導出する。セルIDと当該セルを収容する基地局10の関連付けはソース基地局10に予め設定されている。ソース基地局10は、移動先セルIDからターゲット基地局10を決定する。ソース基地局10がターゲット基地局10に直接到達可能であればXnハンドオーバが開始され、直接到達できない場合N2ハンドオーバが開始される。N2ハンドオーバが実行される場合、ソース基地局10は移動先セルIDが設定されたターゲットIDを含むハンドオーバ必要通知(Handover Required)をソースAMFに送信する。
【0033】
ここで、セルIDと基地局10との組み合わせが変更される場合、移動先セルIDに関連付けられる基地局10が特定されないため、Xnハンドオーバ及びN2ハンドオーバを実行することができない。
【0034】
また、セルが非常に大きくなる場合、例えば、衛星によりセルが構成される場合、1つのセル(すなわち1つのビーム)が複数国にまたがる場合がある。現在の仕様ではトラッキングエリアは1つ以上のセルを含むため、この場合、端末が移動登録制御を起動するトラッキングエリアの境界を国境に設定できない。したがって、端末20は同一セルに在圏しつつ移動登録制御を起動することなく国境を超えることがある。端末20は在圏する国のコアネットワークに切り替えて接続することができず、LI(Lawful Interception)要請を満たすことができなくなる。
【0035】
そこで、上記のようなNTNが運用される場合に想定される問題を解決するため、以下に説明する位置ベースの移動制御を提案する。
【0036】
図4は、本発明の実施の形態における初期登録の例を説明するためのシーケンス図である。図4に示されるセル10Aは、例えば、図3に示される衛星10Aであってもよいし、従来のDU(Distributed Unit)に相当する装置であってもよいし、その他のセルを構成するアンテナを有する装置であってもよい。図4に示される基地局10Bは、例えば、図3に示さるNTNゲートウェイ10Bであってもよいし、従来のCU(Central Unit)に相当する装置であってもよいし、その他の基地局機能を有する装置であってもよい。図4に示されるコアネットワーク30は、少なくともAMFを含み、その他のコアネットワーク機能全般に対応してもよく、ネットワークノードと呼ばれてもよい。
【0037】
ステップS101において、セル10Aは、接続確立メッセージとして、自らのIDと、カバレッジ(例えば、緯度経度情報で定義される矩形の区域)又はカバレッジを算出するため必要な情報とを、基地局10Bに送信する。続くステップS102において、基地局10Bは、応答として、基地局IDをセル10Aに送信する。ここで、基地局10Bは、基地局IDに加えて、報知すべきセルIDをセル10Aに送信してもよい。なお、ステップS101は、必要に応じて繰り返し実行されてもよい。すなわち、基地局10Bが把握するセル10Aのカバレッジは、随時更新されてもよい。ステップS101及びステップS102の処理を、セル基地局間接続確立と呼んでもよい。
【0038】
ステップS103において、基地局10Bは、自らがサポートするエリア(例えば、緯度経度情報で定義される矩形の区域)又はエリアを算出するため必要な情報を、サポートするTAリストの代替としてNG SETUP REQUESTに含めてコアネットワーク30に送信する。コアネットワーク30は、いずれの基地局10が、いずれのエリアをカバーするか把握する。続くステップS104において、コアネットワーク30は、NG SETUP RESPONSEを基地局10Bに送信する。なお、ステップS103は、必要に応じて繰り返し実行されてもよい。すなわち、コアネットワーク30が把握する基地局10Bのエリアは、随時更新されてもよい。ステップS103及びステップS104の処理を、NG接続確立と呼んでもよい。
【0039】
ステップS111において、端末20は、セル10A及び基地局10Bを介して登録要求をコアネットワーク30に送信する。端末20は、自らの位置情報(例えば、緯度経度情報)を登録要求のRRC部分(例えばRRCSetupCompleteメッセージ)に設定し、セル10Aを介して基地局10Bに送信する。基地局10Bは、例えば、Initial UE Message内のUser Location Informationを使用して当該位置情報をコアネットワーク30に通知する。なお、端末20は、自らの位置情報(例えば、緯度経度情報)を登録要求メッセージの内部に設定してコアネットワーク30に通知してもよい。
【0040】
コアネットワーク30は、取得した端末20の位置情報に基づいて、登録エリア(例えば、緯度経度情報で定義される矩形の区域)を導出し、TAIリストの代わりに当該登録エリアを登録許可に設定し、ステップS112において、端末20に送信する。当該登録エリアは、1セルよりも大きくてもよいし小さくてもよい。また、登録エリアは、国境内かつ当該国のPLMN(Public land mobile network)営業区域内であってもよい。コアネットワーク30は、登録エリアを構成する1又は複数の基地局10Bを特定することができる。
【0041】
図5は、本発明の実施の形態における移動登録の例を説明するためのシーケンス図である。ステップS201において、端末20は、登録エリア外に移動したことを検知する。続くステップS202において、セル10A及び基地局10Bを介して、自らの位置情報を含む移動登録をコアネットワーク30に送信する。コアネットワーク30は、取得した端末20の位置情報に基づいて、登録エリアを更新し(S203)、TAIリストの代わりに更新された登録エリアを登録結果として端末20に送信する(S204)。
【0042】
図6は、本発明の実施の形態における呼び出しの例を説明するためのシーケンス図である。ステップS301において、コアネットワーク30は、端末20にページングが発生したことを検知する。続くステップS302において、コアネットワーク30は、登録エリアを含むページングエリアをカバーする基地局10Bにページングを送信する。すなわち、コアネットワーク30は、ページング用TAIリストの代わりに当該ページングエリアを設定して基地局10Bに通知する。ページングを受信した基地局10Bは、自らの配下のセル10Aでページングを送信する。端末20は、セル10Aを介してページングを受信する。
【0043】
図7は、本発明の実施の形態におけるハンドオーバの例を説明するためのシーケンス図である。ステップS401において、ソース基地局10Bは、セルID及び基地局IDを少なくとも含むシステム情報をソースセル10Aを介してブロードキャストする。当該システム情報は、自セルに係るセルID及び基地局IDを含んでもよいし、隣接セルに係るセルID及び基地局IDを含んでもよい。また、端末20は、セルを測定するとき、例えば同期信号に基づいて、当該セルのセルID及び基地局IDが取得可能であってもよい。続くステップS402において、端末20は、ターゲットセルID及びターゲット基地局IDを測定報告としてソースセル10Aを介してソース基地局10Bに送信する。
【0044】
続くステップS403において、ソース基地局10Bは、受信したターゲット基地局IDに基づいて、ハンドオーバ要求をターゲット基地局10Dに送信する。続いて、ターゲット基地局10Dは、ハンドオーバ要求確認をソース基地局10Bに送信する(S404)。続いて、端末20とソース基地局10B間でRANハンドオーバが開始される(S405)。続いて、端末20とターゲット基地局10D間でRANハンドオーバが完了する(S406)。続いて、ターゲット基地局10Dは、データのパス切替要求をコアネットワーク30に送信し(S407)、コアネットワーク30は、パス切替確認をターゲット基地局10Dに送信する(S408)。続いて、ターゲット基地局10Dは、リソース解放をソース基地局10Bに送信し(S409)、ハンドオーバ手順が完了する。
【0045】
図8は、本発明の実施の形態におけるPWS通知の例を説明するためのシーケンス図である。ステップS501において、コアネットワーク30は、PWS通知が発生したことを検知する。PWSは、ジオフェンシングが必要なものであってよい。ジオフェンシングとは、位置情報を使用するサービスであって特定の領域の周囲に仮想的な境界を設け、当該境界に対する出入により、所定の処理を実行するサービスである。
【0046】
続くステップS502において、コアネットワーク30は、PWSの送信が必要な区域をカバーする基地局10Bに、WRITE-REPLACE WARNING REQUESTを送信する。コアネットワーク30は、WRITE-REPLACE WARNING REQUESTに含まれるWarning Area Coordinatesに緯度経度情報を設定する。PWSの送信が必要な区域が、複数の基地局10Bによってカバーされる場合、WRITE-REPLACE WARNING REQUESTは、当該複数の基地局10Bに送信されてもよい。
【0047】
続くステップS503において、基地局10Bは、PWSを通知するシステム情報をセル10Aを介して端末20にブロードキャストする。続いて基地局10Bは、WRITE-REPLACE WARNING RESPONSEを送信する(S504)。なお、ステップS503及びステップS504はいずれが先に実行されてもよい。
【0048】
なお、上記カバレッジ又は上記エリアは、地表を対象とする2次元を区切ったものであってもよいし、地表から宇宙空間に渡る3次元空間を区切ったものであってもよい。すなわち、本発明の実施の形態において、緯度経度情報は、緯度経度高度情報に置換されてもよい。
【0049】
また、移動するセル10Aは、次回のセル基地局間接続確立を更新する時点までにカバーする可能性のあるエリアを基地局10Bに通知してもよい。移動するセル10Aを収容する基地局10B及び移動する基地局10Bは、次回NG接続確立を更新する時点までにカバーする可能性のあるエリアをコアネットワーク30に通知してもよい。
【0050】
なお、通知されるエリアに関して、呼び出し及びPWS共に、カバーする可能性のあるエリアは広く通知されて問題ない。例えば、隣接するエリアが追加されて通知されてもよい。例えば、移動するセル10Aが端末20をキャンプオンさせたまま登録エリア外に移動し、端末20は新規登録エリアを得るが、当該セル10Aは直前のエリアに存在すると基地局10Bが判断している期間、ページングが送信された場合当該セル10Aに到達しないという問題が発生する。
【0051】
なお、MDTは、端末位置情報で関連付けられてもよい。また、コアネットワーク30は、地上に存在すると仮定されてもよい。
【0052】
上述の実施例は、VMR(Vehicle-Mounted Relays)、すなわち、移動するIAB(Integrated Access and Backhaul)に適用されてもよい。例えば、NG接続確立にあたり、基地局10は、サポートするエリアの変更に伴い適宜NG接続確立を更新してもよい。また、基地局10は、移動するセルからのブロードキャストされる報知情報に、移動するセルであることを示す情報を加えてもよい。当該移動セルであることを示す情報は、移動するセルをサポートしない端末20に対して当該セルにキャンプできなくするものであってもよい。なお、当該セルのセルIDは基地局10から取得されたものとする。
【0053】
例えば、端末20は、端末初期登録にあたり、移動するセルをサポートすることを5GMM Capabilityに設定してもよい。また、端末20は、端末初期登録にあたり、自らの位置情報(すなわち緯度経度情報)をRRCSetupCompleteに設定してもよい。基地局10は、Initial UEメッセージ内のUserLocationInformationを使用して当該位置情報をコアネットワーク30に通知してもよい。コアネットワーク30は、端末20から受信した能力情報である5GMM Capabilityにおいて移動するセルがサポートされている場合のみ、当該位置情報からTAIリストを導出し登録エリアとして端末に通知してもよい。さらに、コアネットワーク30は、TAIリストの地理的情報(すなわち緯度経度情報)を端末20に通知してもよい。
【0054】
例えば、端末20は、前記登録エリア外に移動した場合、移動登録を行ってもよい。コアネットワーク30は、更新した登録エリア端末20に通知してもよい。
【0055】
例えば、移動する基地局10は、次回NG接続確立を更新する時点までにカバーする可能性のあるエリアをコアネットワーク30に通知してもよい。
【0056】
上述の実施例は、地上ネットワーク、衛星ネットワーク、宇宙空間の移動通信等、汎用的に適用することができる。また、地上ネットワークでは、セル及び/又は基地局が移動する場合が想定されるが、上述の実施例により適切にネットワークを構築することができる。また、衛星ネットワークでは、LEOの場合、セルが移動したり、セルと地上基地局との関連付けが変更されたりすることが想定されるが、上述の実施例により適切にネットワークを構築することができる。また、衛星ネットワークでは、GEOの場合、セルが複数国に跨る場合が想定されるが、上述の実施例により適切にネットワークを構築することができる。また、宇宙空間の通信では、カバレッジ及びエリアを3次元として上述の実施例を適用することで、適切にネットワークを構築することができる。また、地上ネットワークでは、セル数が多く、セル配置が不規則になることから、置局設計が煩雑になると想定される。そこで、上述の実施例のように、セルを基地局又は地理的に固定しない、基地局を地理的に固定しないと設定しておくことで、置局設計後の局データ作成の稼働を低減させることができる。
【0057】
また、上述の実施例を適用することで、位置及び時間でデータを管理するCPS(Cyber-Physical System)のサイバー空間に、ネットワークをデジタルツインとして格納することができる。すなわち、エリア情報を他の情報(例えば、市街地情報、交通情報、災害情報等)と容易に重ね合わせることができ、さらにAI(Artificial intelligence)を使用しながら、刻々の情報をネットワークの運用及び保守に活用することができる。
【0058】
すなわち、無線通信システムにおいて、地理的情報に基づいて端末を管理することができる。
【0059】
(装置構成)
次に、これまでに説明した処理及び動作を実行する基地局10及び端末20の機能構成例を説明する。基地局10及び端末20は上述した実施例を実施する機能を含む。ただし、基地局10及び端末20はそれぞれ、実施例の中の一部の機能のみを備えることとしてもよい。
【0060】
<基地局10>
図9は、本発明の実施の形態における基地局10の機能構成の一例を示す図である。図9に示されるように、基地局10は、送信部110と、受信部120と、設定部130と、制御部140とを有する。図9に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。コアネットワーク30又はネットワークノードは、基地局10と同様の機能構成を有してもよい。
【0061】
送信部110は、端末20側に送信する信号を生成し、当該信号を無線で送信する機能を含む。また、送信部110は、ネットワークノード間メッセージを他のネットワークノードに送信する。受信部120は、端末20から送信された各種の信号を受信し、受信した信号から、例えばより上位のレイヤの情報を取得する機能を含む。また、送信部110は、端末20へNR-PSS、NR-SSS、NR-PBCH、DL/UL制御信号等を送信する機能を有する。また、受信部120は、ネットワークノード間メッセージを他のネットワークノードから受信する。
【0062】
設定部130は、予め設定される設定情報、及び、端末20に送信する各種の設定情報を格納する。設定情報の内容は、例えば、NTNにおける通信に係る情報等である。
【0063】
制御部140は、実施例において説明したように、例えば、NTNにおける通信に係る制御を行う。また、制御部140は、端末20から受信した無線パラメータに関するUE能力報告に基づいて、端末20との通信を制御する。制御部140における信号送信に関する機能部を送信部110に含め、制御部140における信号受信に関する機能部を受信部120に含めてもよい。
【0064】
<端末20>
図10は、本発明の実施の形態における端末20の機能構成の一例を示す図である。図10に示されるように、端末20は、送信部210と、受信部220と、設定部230と、制御部240とを有する。図10に示される機能構成は一例に過ぎない。本発明の実施の形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。
【0065】
送信部210は、送信データから送信信号を作成し、当該送信信号を無線で送信する。受信部220は、各種の信号を無線受信し、受信した物理レイヤの信号からより上位のレイヤの信号を取得する。また、受信部220は、基地局10から送信されるNR-PSS、NR-SSS、NR-PBCH、DL/UL/SL制御信号等を受信する機能を有する。また、例えば、送信部210は、D2D通信として、他の端末20に、PSCCH(Physical Sidelink Control Channel)、PSSCH(Physical Sidelink Shared Channel)、PSDCH(Physical Sidelink Discovery Channel)、PSBCH(Physical Sidelink Broadcast Channel)等を送信し、受信部120は、他の端末20から、PSCCH、PSSCH、PSDCH又はPSBCH等を受信する。
【0066】
設定部230は、受信部220により基地局10から受信した各種の設定情報を格納する。また、設定部230は、予め設定される設定情報も格納する。設定情報の内容は、例えば、NTNにおける通信に係る情報等である。
【0067】
制御部240は、実施例において説明したように、例えば、NTNにおける通信に係る制御を行う。制御部240における信号送信に関する機能部を送信部210に含め、制御部240における信号受信に関する機能部を受信部220に含めてもよい。
【0068】
(ハードウェア構成)
上記実施形態の説明に用いたブロック図(図9及び図10)は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0069】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0070】
例えば、本開示の一実施の形態における基地局10、端末20等は、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図11は、本開示の一実施の形態に係る基地局10及び端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の基地局10及び端末20は、物理的には、プロセッサ1001、記憶装置1002、補助記憶装置1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0071】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニット等に読み替えることができる。基地局10及び端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0072】
基地局10及び端末20における各機能は、プロセッサ1001、記憶装置1002等のハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、記憶装置1002及び補助記憶装置1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0073】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述の制御部140、制御部240等は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0074】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール又はデータ等を、補助記憶装置1003及び通信装置1004の少なくとも一方から記憶装置1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、図9に示した基地局10の制御部140は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。また、例えば、図10に示した端末20の制御部240は、記憶装置1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0075】
記憶装置1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)等の少なくとも1つによって構成されてもよい。記憶装置1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)等と呼ばれてもよい。記憶装置1002は、本開示の一実施の形態に係る通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール等を保存することができる。
【0076】
補助記憶装置1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)等の光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つによって構成されてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、記憶装置1002及び補助記憶装置1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0077】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、送受信アンテナ、アンプ部、送受信部、伝送路インタフェース等は、通信装置1004によって実現されてもよい。送受信部は、送信部と受信部とで、物理的に、または論理的に分離された実装がなされてもよい。
【0078】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサ等)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプ等)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0079】
また、プロセッサ1001及び記憶装置1002等の各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0080】
また、基地局10及び端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0081】
(実施の形態のまとめ)
以上、説明したように、本発明の実施の形態によれば、基地局がサポートするエリアに対応する地理的範囲を示す情報を前記基地局から受信し、端末の第1の地理的位置情報を前記端末から受信する受信部と、前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる、第1の登録エリアを特定する制御部と、前記第1の登録エリアを前記端末に通知する送信部とを有するネットワークノードが提供される。
【0082】
上記の構成により、地理的情報で特定されるエリアに対して端末を位置登録することが可能となる。すなわち、無線通信システムにおいて、地理的情報に基づいて端末を管理することができる。
【0083】
前記受信部は、前記端末が前記第1の登録エリア外に移動した場合、前記端末から第2の地理的位置情報を受信し、前記制御部は、前記第2の地理的位置情報が示す位置が含まれる、第2の登録エリアを特定し、前記送信部は、前記第2の登録エリアを前記端末に通知してもよい。当該構成により、地理的情報で特定されるエリアに対して端末を位置登録することが可能となる。
【0084】
前記送信部は、前記第1の登録エリアに、前記地理的範囲の一部あるいは全部が含まれる基地局にページングを通知してもよい。当該構成により、地理的情報で特定されるエリアに対してページングを通知して端末に到達させることが可能となる。
【0085】
前記送信部は、PWS(Public Warning System)を送信することが必要な地域をサポートする1又は複数の基地局にPWSに係る通知を送信してもよい。当該構成により、地理的情報で特定されるエリアに対してPWSを通知して端末に到達させることが可能となる。
【0086】
前記受信部は、移動するセルを収容する基地局から、サポートする可能性があるエリアに対応する地理的範囲を示す情報を受信してもよい。当該構成により、移動するセルがサポートするエリアに係る情報を受信することで、エリアのモビリティ管理を正確に行うことができる。
【0087】
前記受信部は、端末初期登録時に移動するセルをサポートするか否かを示す能力情報を前記端末から受信し、前記制御部は、前記能力情報が移動するセルをサポートすることを示す場合のみ、前記受信部に前記第1の地理的位置情報を前記端末から受信させ、前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる前記第1の登録エリアを特定し、前記送信部に前記第1の登録エリアを前記端末に通知させてもよい。当該構成により、端末の能力情報に応じて、地理的情報で特定されるエリアに対して端末を位置登録することが可能となる。
【0088】
また、本発明の実施の形態によれば、移動するセルであることを示す情報をブロードキャストする送信部と、第1の地理的位置情報を端末から受信する受信部とを有し、前記送信部は、前記第1の地理的位置情報と、サポートするエリアに対応する地理的範囲を示す情報とをネットワークノードに送信し、前記受信部は、前記ネットワークノードが特定した前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる第1の登録エリアを前記ネットワークノードから受信し、前記送信部は、前記第1の登録エリアを前記端末に送信する基地局が提供される。
【0089】
上記の構成により、地理的情報で特定されるエリアに対して端末を位置登録することが可能となる。すなわち、無線通信システムにおいて、地理的情報に基づいて端末を管理することができる。
【0090】
前記移動するセルであることを示す情報は、移動するセルをサポートしない端末に対してセルにキャンプさせない情報であってもよい。当該構成により、移動するセルをサポートする能力を有しない端末をキャンプさせないことで、不要なトラフィックの発生を抑制することができる。
【0091】
前記送信部は、セルを示す識別子及び基地局を示す識別子をブロードキャストしてもよい。当該構成により、ハンドオーバ時、端末は測定報告にターゲット基地局IDを含めてソース基地局に送信することで、ソース基地局はターゲット基地局を特定することができる。
【0092】
また、本発明の実施の形態によれば、基地局がサポートするエリアに対応する地理的範囲を示す情報を前記基地局から受信し、端末の第1の地理的位置情報を前記端末から受信する受信手順と、前記第1の地理的位置情報が示す位置が含まれる、第1の登録エリアを特定する制御手順と、前記第1の登録エリアを前記端末に通知する送信手順とをネットワークノードが実行する通信方法が提供される。
【0093】
上記の構成により、地理的情報で特定されるエリアに対して端末を位置登録することが可能となる。すなわち、無線通信システムにおいて、地理的情報に基づいて端末を管理することができる。
【0094】
(実施形態の補足)
以上、本発明の実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。実施の形態で述べた処理手順については、矛盾の無い限り処理の順序を入れ替えてもよい。処理説明の便宜上、ネットワークノード30及び端末20は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明の実施の形態に従ってネットワークノード30が有するプロセッサにより動作するソフトウェア及び本発明の実施の形態に従って端末20が有するプロセッサにより動作するソフトウェアはそれぞれ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD-ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。
【0095】
また、情報の通知は、本開示で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージ等であってもよい。
【0096】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0097】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0098】
本明細書においてネットワークノード30によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。ネットワークノード30を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末20との通信のために行われる様々な動作は、ネットワークノード30及びネットワークノード30以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS-GW等が考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記においてネットワークノード30以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、他のネットワークノードは、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS-GW)であってもよい。
【0099】
本開示において説明した情報又は信号等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0100】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0101】
本開示における判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0102】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0103】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0104】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0105】
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0106】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0107】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0108】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0109】
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「基地局装置」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0110】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0111】
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
【0112】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0113】
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
【0114】
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数の端末20間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述のネットワークノード30が有する機能を端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
【0115】
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
【0116】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0117】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0118】
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
【0119】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0120】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0121】
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
【0122】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0123】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0124】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0125】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0126】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【符号の説明】
【0127】
10 基地局
110 送信部
120 受信部
130 設定部
140 制御部
20 端末
210 送信部
220 受信部
230 設定部
240 制御部
30 コアネットワーク
1001 プロセッサ
1002 記憶装置
1003 補助記憶装置
1004 通信装置
1005 入力装置
1006 出力装置
図1
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