(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-10
(45)【発行日】2025-03-18
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20250311BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2023508326
(86)(22)【出願日】2021-03-25
(86)【国際出願番号】 JP2021012601
(87)【国際公開番号】W WO2022201443
(87)【国際公開日】2022-09-29
【審査請求日】2023-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 文行
(72)【発明者】
【氏名】入江 富美
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-043634(JP,A)
【文献】特開2011-002407(JP,A)
【文献】特開2019-152993(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112529519(CN,A)
【文献】新型コロナウイルス検査結果やワクチン接種記録のデジタル証明書アプリ「IATAトラベルパス」の実証実験を実施します,ANANEWS,オンライン [検索日 2024.09.04],日本,ANAホールディングス,2021年03月10日,全文・全図,https://www.anahd.co.jp/group/pr/202103/20210310-3.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の検査の実施に関する第1情報を取得する第1取得手段と、
ユーザが前記特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための第2情報を取得する第2取得手段と、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う判定手段と、
前記判定の結果に応じた出力を行う出力手段と、
を備えることを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記第2情報は、前記ユーザの顔画像を含んでおり、
前記判定手段は、前記ユーザの顔画像と、前記第1情報に紐付けられた顔画像と、に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1情報に紐付けられた顔画像は、前記特定の検査の実施中又は実施直後に撮像されたものであることを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第2取得手段は、前記ユーザが保有する端末との近接通信によって前記第2情報の少なくとも一部を取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記特定の検査は、複数種類の検査を含んでいることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1情報は、前記特定の検査を実施した時期に関する情報を含んでおり、
前記判定手段は、前記ユーザが
前記特定の検査の特性に応じて設定された期間内に前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記ユーザが出国しようとする国の出国基準に関する第3情報を取得する第3取得手段を更に備え、
前記判定手段は、前記第1情報、前記第2情報、及び前記第3情報に基づいて、前記ユーザが前記出国基準を満たすように前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記ユーザが入国しようとする国の入国基準に関する第4情報を取得する第4取得手段を更に備え、
前記判定手段は、前記第1情報、前記第2情報、及び前記第4情報に基づいて、前記ユーザが前記入国基準を満たすように前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
特定の検査の実施に関する第1情報を取得し、
ユーザが前記特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための第2情報を取得し、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行い、
前記判定の結果に応じた出力を行う、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
特定の検査の実施に関する第1情報を取得し、
ユーザが前記特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための第2情報を取得し、
前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行い、
前記判定の結果に応じた出力を行う、
ようにコンピュータを動作させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、特定の検査に関する情報を処理する情報処理システム、情報処理方法、及びコンピュータプログラムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のシステムとして、検査結果に関する情報を管理するものが知られている。例えば特許文献1では、ユーザが飛行機に登場する際に、サーバに登録されている検査結果に基づいて搭乗許否を判定する技術が開示されている。
【0003】
その他の関連する技術として、例えば特許文献2では、デジタルチケット等に記載された二次元コードと、顔認証とを併用することが開示されている。特許文献3では、二次元コードから読み込まれた顔データを用いて、顔認証を実行することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2021-007000号公報
【文献】特開2018-128970号公報
【文献】特開2005-135310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この開示は、先行技術文献に開示された技術を改善することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この開示の情報処理システムの一の態様は、特定の検査の実施に関する第1情報を取得する第1取得手段と、ユーザが前記特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための第2情報を取得する第2取得手段と、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う判定手段と、前記判定の結果に応じた出力を行う出力手段と、を備える。
【0007】
この開示の情報処理方法の一の態様は、特定の検査の実施に関する第1情報を取得し、ユーザが前記特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための第2情報を取得し、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行い、前記判定の結果に応じた出力を行う。
【0008】
この開示のコンピュータプログラムの一の態様は、特定の検査の実施に関する第1情報を取得し、ユーザが前記特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための第2情報を取得し、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行い、前記判定の結果に応じた出力を行う、ようにコンピュータを動作させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態に係る情報処理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図2】第1実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【
図4】情報処理システムの具体的な適用例を示す概念図である。
【
図6】第2実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図7】第2実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【
図8】第3実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図9】第4実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図10】第4実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【
図11】第5実施形態に係る情報処理システムで取得される第1情報の一例を示す表である。
【
図12】第6実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図13】第6実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【
図14】第7実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図15】第7実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【
図16】第8実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【
図17】第8実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【
図18】第8実施形態の変形例に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、情報処理システム、情報処理方法、及びコンピュータプログラムの実施形態について説明する。
【0011】
<第1実施形態>
第1実施形態に係る情報処理システムについて、
図1から
図3を参照して説明する。
【0012】
(ハードウェア構成)
まず、
図1を参照しながら、第1実施形態に係る情報処理システム10のハードウェア構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る情報処理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、第1実施形態に係る情報処理システム10は、プロセッサ11と、RAM(Random Access Memory)12と、ROM(Read Only Memory)13と、記憶装置14とを備えている。情報処理システム10は更に、入力装置15と、出力装置16と、を備えていてもよい。また、情報処理システム10は、カメラ20と、センサ21と、を備えていてもよい。プロセッサ11と、RAM12と、ROM13と、記憶装置14と、入力装置15と、出力装置16と、カメラ20と、センサ21とは、データバス17を介して接続されている。
【0014】
プロセッサ11は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、プロセッサ11は、RAM12、ROM13及び記憶装置14のうちの少なくとも一つが記憶しているコンピュータプログラムを読み込むように構成されている。或いは、プロセッサ11は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、図示しない記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。プロセッサ11は、ネットワークインタフェースを介して、情報処理システム10の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、読み込んでもよい)。プロセッサ11は、読み込んだコンピュータプログラムを実行することで、RAM12、記憶装置14、入力装置15及び出力装置16を制御する。本実施形態では特に、プロセッサ11が読み込んだコンピュータプログラムを実行すると、プロセッサ11内には、特定の検査に関する情報を処理するための機能ブロックが実現される。なお、プロセッサ11の一例として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)、DSP(Demand-Side Platform)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)が挙げられる。プロセッサ11は、上述した一例のうち一つを用いてもよいし、複数を並列で用いてもよい。
【0015】
RAM12は、プロセッサ11が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶する。RAM12は、プロセッサ11がコンピュータプログラムを実行している際にプロセッサ11が一時的に使用するデータを一時的に記憶する。RAM12は、例えば、D-RAM(Dynamic RAM)であってもよい。
【0016】
ROM13は、プロセッサ11が実行するコンピュータプログラムを記憶する。ROM13は、その他に固定的なデータを記憶していてもよい。ROM13は、例えば、P-ROM(Programmable ROM)であってもよい。
【0017】
記憶装置14は、情報処理システム10が長期的に保存するデータを記憶する。記憶装置14は、プロセッサ11の一時記憶装置として動作してもよい。記憶装置14は、例えば、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。
【0018】
入力装置15は、情報処理システム10のユーザからの入力指示を受け取る装置である。入力装置15は、例えば、キーボード、マウス及びタッチパネルのうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。入力装置15は、専用のコントローラ(操作端末)であってもよい。また、入力装置15は、ユーザが保有する端末(例えば、スマートフォンやタブレット端末等)を含んでいてもよい。入力装置15は、例えばマイクを含む音声入力が可能な装置であってもよい。
【0019】
出力装置16は、情報処理システム10に関する情報を外部に対して出力する装置である。例えば、出力装置16は、情報処理システム10に関する情報を表示可能な表示装置(例えば、ディスプレイ)であってもよい。ここでの表示装置は、テレビモニタ、パソコンモニタ、スマートフォンのモニタ、タブレット端末のモニタ、その他の携帯端末のモニタであってよい。また、表示装置は、店舗等の各種施設に設置される大型モニタやデジタルサイネージ等であってよい。また、出力装置16は、画像以外の形式で情報を出力する装置であってもよい。例えば、出力装置16は、情報処理システム10に関する情報を音声で出力するスピーカであってもよい。
【0020】
(機能的構成)
次に、
図2を参照しながら、第1実施形態に係る情報処理システム10の機能的構成について説明する。
図2は、第1実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。
【0021】
図2に示すように、第1実施形態に係る情報処理システム10は、その機能を実現するための処理ブロックとして、第1情報取得部210と、第2情報取得部220と、判定部300と、出力部400と、を備えて構成されている。第1情報取得部210、第2情報取得部220、判定部300、及び出力部400の各々は、例えば上述したプロセッサ11等によって実現されるものであってよい。
【0022】
第1情報取得部210は、第1情報を取得可能に構成されている。第1情報は、特定の検査の実施に関する情報であり、例えば検査を受けたか否かを示す情報や、検査を受けた日時等を示す情報を含んでいてよい。ここでの、「特定の検査」は、病原体に関する各種検査の他、ワクチン等の接種を含んでいてもよい。また、第1情報は、特定の検査を受けたユーザを特定するための情報を含んでいてよい。第1情報は、PCR検査の結果などを共有する電子証明書である「Common Pass」に関連づいた情報であってよい。第1情報取得部210は、例えばユーザが保有する二次元コードから第1情報を取得してもよい。この二次元コードは、紙に記載されたものであってもよいし、スマートフォン等に電子的に表示されたものであってもよい。
【0023】
第2情報取得部220は、第2情報を取得可能に構成されている。第2情報は、ユーザが特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための情報である。第2情報は、第1情報を取得したユーザ(例えば、第1情報を取得する際に二次元コードをかざしたユーザ)を特定するための情報を含んでいてよい。第2情報は、例えばカメラで撮像されたユーザの画像を含んでいてもよいし、ユーザが保有する端末から取得した固有情報を含んでいてもよい。第2情報は、第1情報と比較することで、ユーザが特定の検査を受けた本人であるか否かを判定可能な情報であってよい。
【0024】
判定部300は、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザ(即ち、第1情報を取得したユーザ)が特定の検査を受けているか否かを判定可能に構成されている。言い換えれば、判定部300は、実際には特定の検査を受けていないユーザが、特定の検査を受けた別のユーザになりすましていないかを判定可能に構成されている。判定部300は、例えば第1情報に含まれている情報(即ち、特定の検査を受けたユーザに関する情報)と、第2情報に含まれている情報(即ち、実際にシステムを利用しているユーザに関する情報)と、が一致するか否かを判定可能に構成されてよい。
【0025】
出力部400は、判定部300の判定結果に応じた出力を行うことが可能に構成されている。出力部400は、判定結果をそのまま出力してもよい。例えば、出力部400は、ディスプレイに判定結果を表示してもよいし、スピーカ等で判定結果を音声出力してもよい。或いは、出力部400は、判定結果に応じて定まる判定結果とは異なる情報を出力してもよい。例えば、出力部400は、判定結果に応じてユーザの通行を許可する(具体的には、特定の検査を受けたユーザの通過を許可し、特定の検査を受けていないユーザの通過を禁止する)ための出力を行ってもよい。この場合、出力部400は、ユーザが通過するゲートの開閉を制御する出力を行ってよい。
【0026】
(動作の流れ)
次に、
図3を参照しながら、第1実施形態に係る情報処理システム10の動作の流れについて説明する。
図3は、第1実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。
【0027】
図3に示すように、第1実施形態に係る情報処理システム10が動作する際には、まず第1情報取得部210が、第1情報を取得する(ステップS101)。また、第2情報取得部220が、第2情報を取得する(ステップS102)。なお、ステップS101及びステップS102は、互いに前後して実行されてもよいし、同時に並行して実行されてもよい。
【0028】
続いて、判定部300が、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザが、特定の検査を受けているか否かの判定を行う(ステップS103)。そして、出力部400が、判定部300の判定結果に応じた出力を行う(ステップS104)。
【0029】
(技術的効果)
次に、第1実施形態に係る情報処理システム10によって得られる技術的効果について説明する。
【0030】
図1から
図3で説明したように、第1実施形態に係る情報処理システム10では、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザが特定の検査を受けているか否か判定される。このようにすれば、例えば不正なユーザによる“なりすまし”を判定することができる。具体的には、実際には特定の検査を受けていないユーザが、特定の検査を受けた別のユーザになりすましているか否かを適切に判定することができる。
【0031】
<具体的な適用例>
ここで、本実施形態に係る情報処理システム10の具体的な適用例について、
図3及び
図4を参照して説明する。以下では、本実施形態に係る情報処理システム10が、例えば空港などに設置される入国審査システムとして構成されている例を説明する。
<全体構成>
まず、
図4を参照しながら、入国審査システムに適用された情報処理システム10の全体構成について説明する。
図4は、情報処理システムの具体的な適用例を示す概念図である。
【0032】
図4に示すように、入国審査は、基本的に個人識別情報の取得と、審査官による入国審査との2ステップで行われる。具体的には、入国者は、飛行機を降りて入国審査エリアに入ると、まず、操作端末100を操作して個人識別情報を提供する。次に、入国者は、審査官のいる審査ブースへ進み、審査官による審査を受ける。審査官による審査が完了すると、入国が許可される。
【0033】
入国審査システムである情報処理システム10は、複数の操作端末100と、管理サーバ25と、タブレット30と、PC5とを備える。操作端末100は、入国者Pの個人識別情報を取得するために設けられている。個人識別情報は、顔画像や指紋を含んでよい。入国者Pは、外国人に限らず、入国を希望する人物全員を対象とすることができる。なお、入国者Pは、人間のみならず、犬、猫、蛇などの動物であっても構わない。これらの入国者Pは「ユーザ」の一例である。即ち、本実施形態に係る情報処理システム10は、入国審査を受ける入国者Pのなりすましを判定可能に構成されてよい。
【0034】
操作端末100の付近には、コンシェルジュが待機しており、操作端末100の管理や操作の補助を行う。コンシェルジュには、担当する所定数の操作端末100が割り当てられている。コンシェルジュは、操作端末100の管理などを行う際に使用するタブレット30を所持している。なお、タブレット30は一例であり、操作端末100の管理を行える端末装置であれば、PC、スマートフォンなど、どのような端末を使用してもよい。なお、コンシェルジュに対して、補助業務を行う補助者(サポーター)が割り当てられていてもよい。
【0035】
審査ブースには、審査官が待機しており、個人識別情報の提供を済ませた入国者Pに対する審査を行う。審査ブースには、審査官が使用するPC5が設置されている。審査官は、入国者Pの個人識別情報などをPC5に表示し、審査を行う。なお、
図4では便宜上1つの審査ブースのみを図示しているが、実際には複数の審査ブースが設置されている。
【0036】
管理サーバ25は、無線通信により、操作端末100及びタブレット30を管理、制御する。また、管理サーバ25は、審査官が使用するPC5と有線又は無線により通信する。具体的には、操作端末100は、入国者Pが操作端末100を操作することにより提供した情報を、管理サーバ25に送信する。管理サーバ25は、操作端末100から取得した情報を記憶するとともに、タブレット30及びPC5へ送信する。タブレット30は、操作端末100の操作状態を示す情報などを管理サーバ25から受信し、表示する。これにより、コンシェルジュは、自分が担当する操作端末100の状況を把握することができる。
【0037】
また、管理サーバ25は、入国者Pが操作端末100を操作して提供した個人識別情報を審査ブースのPC5へ送信する。審査官は、管理サーバ25から受信した入国者Pの個人識別情報をPC5に表示させ、その内容を見て審査を行う。なお、上記の例では、操作端末100、コンシェルジュのタブレット30及び審査ブースのPC5は管理サーバ25を介して情報を授受しているが、操作端末100とタブレット30との間、及び、操作端末100と審査ブースのPC5との間で、管理サーバ25を介さずに直接情報の授受を行う構成としてもよい。
【0038】
<操作端末の構成>
次に、
図5を参照しながら、上述した入国審査システムにおける操作端末100の具体的構成について説明する。
図5は、操作端末の具体的構成を示す斜視図である。
【0039】
図5に示すように、操作端末100は、サーモセンサ115と、監視カメラ116と、タッチパネル117と、2つの顔認証カメラ118A、118Bと、パスポートリーダ119と、一対の指紋スキャナ120R、120Lと、一対の手元カメラ121R、121Lと、昇降機構122と、一対の移動用ハンドル131R、131Lと、ベース132と、移動用キャスター133と、バー134と、テーブル135とを備える。なお、以下の説明では、ペアで構成されている要素について、個々を特定する必要がない場合には添え字を省略して表記する。例えば、指紋スキャナ120R、120Rについて、いずれかを特定する場合は「指紋スキャナ120R」、「指紋スキャナ120L」などと表記し、いずれかを特定しない場合には単に「指紋スキャナ120」と表記する。
【0040】
サーモセンサ115は、操作端末100の最上部に設けられ、操作端末100に対するユーザの接近を検知する。基本的に、サーモセンサ115がユーザを検知していない状態では、操作端末100は待機(スリープ)状態となっている。ユーザがサーモセンサ115の前に立つと、サーモセンサ115がユーザを熱源として検知し、操作端末100が起動する。
【0041】
監視カメラ116は、サーモセンサ115と同様に、操作端末100の最上部に設けられており、操作端末100の前方の所定の範囲を斜め上から撮影する。監視カメラ116は、操作端末100の前にいるユーザの挙動などを撮影するために使用される。
【0042】
タッチパネル117は、操作端末100の前に立ったユーザの上半身に相当する位置に設けられており、バー134に沿って上下方向に移動可能である。タッチパネル117は、ユーザが操作端末100を操作する際の入力部及び表示部としての役割を有する。タッチパネル117には、ユーザが操作端末100を操作する際に必要な案内情報が表示されてよい。また、案内情報に対してユーザが何らかの選択を行う必要がある場合には、タッチパネル117に選択ボタンが表示されてよい。
【0043】
タッチパネル117の上端には顔認証カメラ118Aが設けられ、下端には顔認証カメラ118Bが設けられている。基本的に、上側の顔認証カメラ118Aは背の高い人の顔画像を撮影するために使用され、下側の顔認証カメラ118Bは子供などの背の低い人の顔画像を撮影するために使用される。このように、撮影対象に応じて使用する顔認証カメラを選択することで、顔認証に適した画像(例えば、正面の顔画像)を撮影できる可能性が高くなる。なお、上側の顔認証カメラ118Aで背の低い人の顔画像を撮影しても構わないし、下側の顔認証カメラ118Bで背の高い人の顔画像を撮影しても構わない。また、複数の顔認証カメラを使用することにより、正面の顔画像だけでなく、様々な角度の顔画像を取得することが可能となる。
【0044】
なお、本実施形態のようにタッチパネル117をバー134に沿って上下方向に移動可能とした場合には、タッチパネル117の上下方向における中央付近に1つの顔認証カメラを設けることとしてもよい。また、
図5の例では、顔認証カメラ118A、118Bをタッチパネル117の上下の表示エリア外に設けているが、その代わりに、タッチパネル117の上にハーフミラーを設け、ハーフミラーの内側において任意の位置に顔認証カメラを設けてもよい。このようにハーフミラーの内側に顔認証カメラを設けることで、ユーザにカメラの存在を意識させることなく、顔画像を撮影することが可能となる。
【0045】
タッチパネル117の下方にはテーブル135が設けられている。テーブル135の上面には、パスポートリーダ119と、一対の指紋スキャナ120R、120Lとが設けられている。パスポートリーダ119は、パスポートリーダ119上に置かれたパスポート内のICチップから、無線通信により記録情報を読みとる。具体的には、パスポートリーダ119は、パスポートから国籍、氏名、生年月日、旅券番号などの身分事項、及び、パスポートの申請書に貼られた写真の顔画像など(以下、これらをまとめて「パスポート情報」とも呼ぶ。)を読み取る。指紋スキャナ120は、ユーザの左右の手の人差し指の指紋を読み取る。指紋スキャナ120Rは右手用、指紋スキャナ120Lは左手用である。
【0046】
昇降機構122は、テーブル135を上下方向に移動させる。昇降機構122により、ユーザの身長に合った高さ、即ち、ユーザが指紋スキャナ120R、120Lに指を置きやすい高さにテーブル135を移動させることができる。また、昇降機構122は、タッチパネル117をバー134に沿って移動させる。なお、タッチパネル117をバー134に沿って移動させる機構はどのようなものでもよい。例えば、バーの前面にレールを設け、レール内を上下移動可能なスライダーにタッチパネル117に固定し、昇降機構122によりスライダーを上下移動させることにより、タッチパネル117を昇降させてもよい。
【0047】
テーブル135の上方には、一対の手元カメラ121R、121Lが設けられている。手元カメラ121R、121Lは、ユーザがパスポートリーダ119にパスポートを置いた状態や、指紋スキャナ120に左右の指を置いた状態などを撮影する。手元カメラ121Rはユーザの右手側、即ち、指紋スキャナ120R側を撮影し、手元カメラ121Lはユーザの左手側、即ち、指紋スキャナ120L側を撮影する。手元カメラ121は、タッチパネル117の下端に設けてもよく、タッチパネル117の背後の位置でバー134に設けてもよい。
【0048】
ベース132は、操作端末100の下端に設けられた筐体であり、内部には取り外し可能なバッテリーや予備バッテリーなどが収納される。操作端末100は、取り外し可能なバッテリーで電源供給されるため、コンセントが無い場所に移動して使用可能である。ベース132の下には移動用キャスター133が設けられ、テーブル135の下端には一対の移動用ハンドル131R、131Lが設けられている。コンシェルジュや他の作業者は、移動用ハンドル131を持って操作端末100を移動することができる。
【0049】
以降の実施形態では、第1情報及び第2情報が上述した操作端末100において取得される構成を例に挙げて説明を進める。
【0050】
<第2実施形態>
第2実施形態に係る情報処理システム10について、
図6及び
図7を参照して説明する。なお、第2実施形態は、上述した第1実施形態と一部の構成及び動作が異なるのみであり、その他の部分については、第1実施形態(
図1から
図3参照)と同一であってよい。このため、以下では、すでに説明した第1実施形態と重複する部分について適宜説明を省略するものとする。
【0051】
(機能的構成)
まず、
図6を参照しながら、第2実施形態に係る情報処理システム10の機能的構成について説明する。
図6は、第2実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。なお、
図6では、
図2で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0052】
図6に示すように、第2実施形態に係る情報処理システム10は、その機能を実現するための処理ブロックとして、第1情報取得部210と、第2情報取得部220と、判定部300と、出力部400と、を備えて構成されている。そして特に、第2実施形態に係る第2情報取得部220は、顔認証カメラ118を用いて第2情報を取得可能に構成されている。具体的には、第2情報取得部220は、顔認証カメラ118で撮像されるユーザの顔画像を、第2情報として取得可能に構成されている。なお、顔認証カメラ118は、ユーザの顔画像を撮像する手段の一例であり、その他のカメラ(例えば、監視カメラ116等)で撮像した顔画像を、第2情報として取得するようにしてもよい。
【0053】
(動作の流れ)
次に、
図7を参照しながら、第2実施形態に係る情報処理システム10の動作の流れについて説明する。
図7は、第1実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。なお、
図7では、
図3で示した各処理と同様の処理に同一の符号を付している。
【0054】
図7に示すように、第2実施形態に係る情報処理システム10が動作する際には、まず第1情報取得部210が、第1情報を取得する(ステップS101)。ここでの第1情報には、例えば特定の検査を受けたユーザの顔画像が紐付けられている。一方、第2情報取得部220は、顔認証カメラ118から第2情報を取得する(ステップS102)。ここでの第2情報は、すでに説明したように、ユーザの顔画像を含む情報として取得される。
【0055】
続いて、判定部300が、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザの顔が一致しているか否かを判定する(ステップS201)。具体的には、判定部300は、第1情報に紐付いているユーザの顔画像(即ち、実際に特定の検査を受けたユーザの顔画像)と、第2情報として取得された顔画像(即ち、システムの利用者であるユーザの顔画像)と、が一致しているか否かを判定する。なお、顔の一致を判定する手法については、既存の技術を適宜採用することができるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0056】
第1情報及び第2情報のユーザの顔が一致した場合(ステップS201:YES)、判定部300は、ユーザの認証が成功した(即ち、なりすましではない)と判定する(ステップS202)。一方、第1情報及び第2情報のユーザの顔が一致しない場合(ステップS201:NO)、判定部300は、ユーザの認証が失敗した(即ち、なりすましの可能性がある)と判定する(ステップS203)。そして、出力部400は、判定部300の判定結果に応じた出力を行う(ステップS104)。出力部400は、例えば、認証が成功したと判定された場合に、ユーザが入国手続きを進めることを認める一方で、認証が失敗したと判定された場合に、ユーザの入国手続きを一時的に停止したり、システム管理者等にアラートを出力したりしてよい。
【0057】
(技術的効果)
次に、第2実施形態に係る情報処理システム10によって得られる技術的効果について説明する。
【0058】
図6及び
図7で説明したように、第2実施形態に係る情報処理システム10では、第1情報に紐付けられた顔画像と、第2情報として取得されたユーザの顔画像とに基づいて、判定が行われる。このようにすれば、ユーザが特定の検査を受けているか否か(即ち、特定の検査を受けた他人になりすましていないか)を適切に判定することができる。
【0059】
<第3実施形態>
第3実施形態に係る情報処理システム10について、
図8を参照して説明する。なお、第3実施形態は、上述した第1及び第2実施形態と比べて一部の構成及び動作が異なるのみで、その他の部分については第1及び第2実施形態と同一であってよい。このため、以下では、すでに説明した実施形態と重複する部分について適宜説明を省略するものとする。
【0060】
(機能的構成)
まず、
図8を参照しながら、第3実施形態に係る情報処理システム10の機能的構成について説明する。
図8は、第3実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。なお、
図8では、
図6で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0061】
図8に示すように、第3実施形態に係る情報処理システム10は、その機能を実現するための処理ブロックとして、第1情報取得部210と、第2情報取得部220と、判定部300と、出力部400と、を備えて構成されている。そして特に、第3実施形態に係る第1情報取得部220は、検査画像データベース500から、特定の検査を受けたユーザの顔画像を読み出し可能に構成されている。
【0062】
検査画像データベース500は、特定の検査の会場で撮影されたユーザの顔画像を蓄積可能なデータベースである。検査画像データベース500に蓄積されている画像は特に、検査中のユーザの顔画像又は検査直後のユーザの顔画像である。例えば、検査画像データベース500は、検査用の綿棒が挿入された状態のユーザの顔画像を蓄積していてもよいし、ワクチン接種の瞬間(例えば、注射針が腕に刺さっている状態)のユーザの画像を蓄積していてもよい。或いは、検査画像データベース500は、検査を終えてすぐのユーザを撮像した顔画像を蓄積していてもよい。言い換えれば、検査画像データベース500は、確実に検査を受けたことが分かるようなユーザの顔画像を蓄積している。検査画像データベース500は、例えば上述した記憶装置14(
図1参照)によって構成されてよい。
【0063】
(技術的効果)
次に、第3実施形態に係る情報処理システム10によって得られる技術的効果について説明する。
【0064】
図8で説明したように、第3実施形態に係る情報処理システム10では、検査中又は検査直後のユーザの顔画像が第1情報に紐付けられている。このような状態で撮像された顔画像は、確実に検査を受けたユーザを撮像したものであると言える。よって、このような顔画像を用いて判定を行えば、システムを利用するユーザが特定の検査を受けたユーザであるか否かを正確に判定することが可能である。
【0065】
<第4実施形態>
第4実施形態に係る情報処理システム10について、
図9及び
図10を参照して説明する。なお、第4実施形態は、上述した第1から第3実施形態と比べて一部の構成及び動作が異なるのみで、その他の部分については第1から第3実施形態と同一であってよい。このため、以下では、すでに説明した実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
【0066】
(機能的構成)
まず、
図9を参照しながら、第4実施形態に係る情報処理システム10の機能的構成について説明する。
図9は、第4実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。なお、
図9では、
図2で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0067】
図9に示すように、第4実施形態に係る情報処理システム10は、その機能を実現するための処理ブロックとして、第1情報取得部210と、第2情報取得部220と、判定部300と、出力部400と、を備えて構成されている。そして特に、第4実施形態に係る第2情報取得部220は、近接通信部225を備えている。
【0068】
近接通信部225は、周辺に存在するユーザ端末600(例えば、ユーザが保有するスマートフォン等)と近接通信を行うことが可能に構成されている。近接通信部225は、例えばBluetooth(登録商標)による通信を行うことが可能に構成されている。近接通信部225は、ユーザ端末600との近接通信によって、ユーザを特定するための情報を取得可能に構成されている。ユーザを特定するための情報は、例えばユーザ端末600に記憶されているユーザの個人情報(例えば、氏名や住所、電話番号等)であってもよいし、ユーザ端末600の固有識別情報であってもよい。
【0069】
(動作の流れ)
次に、
図10を参照しながら、第4実施形態に係る情報処理システム10の動作の流れについて説明する。
図10は、第4実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。なお、
図10では、
図3で示した各処理と同様の処理に同一の符号を付している。
【0070】
図10に示すように、第4実施形態に係る情報処理システム10が動作する際には、まず第1情報取得部210が、第1情報を取得する(ステップS101)。また、第2情報取得部220が、第2情報を取得する(ステップS102)。ここでの第2情報は、すでに説明したように、近接通信部225とユーザ端末600との近接通信によって取得される。
【0071】
続いて、判定部300が、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザ情報が一致しているか否かを判定する(ステップS401)。具体的には、判定部300は、第1情報に紐付いているユーザの情報(即ち、実際に特定の検査を受けたユーザの情報)と、第2情報として取得されたユーザの情報(即ち、ユーザ端末600から取得された情報)と、が一致しているか否かを判定する。
【0072】
第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致した場合(ステップS401:YES)、判定部300は、ユーザの認証が成功した(即ち、なりすましではない)と判定する(ステップS402)。一方、第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致しない場合(ステップS401:NO)、判定部300は、ユーザの認証が失敗した(即ち、なりすましの可能性がある)と判定する(ステップS403)。そして、出力部400は、判定部300の判定結果に応じた出力を行う(ステップS104)。
【0073】
(技術的効果)
次に、第4実施形態に係る情報処理システム10によって得られる技術的効果について説明する。
【0074】
図9及び
図10で説明したように、第4実施形態に係る情報処理システム10では、第1情報に含まれるユーザ情報と、ユーザ端末600から取得される第2情報とに基づいて、判定が行われる。このようにすれば、ユーザが特定の検査を受けているか否か(即ち、特定の検査を受けた他人になりすましていないか)を適切に判定することができる。
【0075】
<第5実施形態>
第5実施形態に係る情報処理システム10について、
図11を参照して説明する。なお、第5実施形態は、上述した第1から第4実施形態と比べて一部の構成及び動作が異なるのみで、その他の部分については第1から第4実施形態と同一であってよい。このため、以下では、すでに説明した実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
【0076】
(第1情報の具体例)
まず、
図11を参照しながら、第5実施形態に係る情報処理システム10で取得される第1情報について説明する。
図11は、第5実施形態に係る情報処理システムで取得される第1情報の一例を示す表である。
【0077】
図11に示すように、第5実施形態に係る情報処理システム10で取得される第1情報は、特定の検査の名称、結果、及び実施日等に関する情報を含んでいる。また、第5実施形態に係る第1情報は特に、複数種類の検査に関する情報を含んでいる。
図11に示す第1情報は、検査(1)として、ワクチン接種に関する情報を含んでいる。また、検査(2)として、PCR検査に関する情報を含んでいる。なお、ここでは、第1情報に2種類の検査の情報が含まれている例を挙げたが、3つ以上の検査に関する情報が含まれていてもよい。
【0078】
(技術的効果)
次に、第5実施形態に係る情報処理システム10によって得られる技術的効果について説明する。
【0079】
図11で説明したように、第5実施形態に係る情報処理システム10では、第1情報に複数種類の特定の検査に関する情報が含まれている。このようにすれば、ユーザが複数種類の特定検査を受けているか否か(具体的には、複数種類の特定検査のすべてを受けているか)を判定することが可能である。よって、例えば入国審査において複数種類の特定の検査結果が必要となる場合であっても、それぞれの検査に関する情報を提供することが可能となる。
【0080】
<第6実施形態>
第6実施形態に係る情報処理システム10について、
図12及び
図13を参照して説明する。なお、第6実施形態は、上述した第1から第5実施形態と比べて一部の構成及び動作が異なるのみで、その他の部分については第1から第5実施形態と同一であってよい。このため、以下では、すでに説明した実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
【0081】
(機能的構成)
まず、
図12を参照しながら、第6実施形態に係る情報処理システム10の機能的構成について説明する。
図12は、第6実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。なお、
図12では、
図2で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0082】
図12に示すように、第6実施形態に係る情報処理システム10は、その機能を実現するための処理ブロックとして、第1情報取得部210と、第2情報取得部220と、判定部300と、有効期限取得部350と、出力部400と、を備えて構成されている。即ち、第6実施形態に係る情報処理システム10は、第1実施形態の構成(
図2参照)に加えて、有効期限取得部350を更に備えている。
【0083】
有効期限取得部350は、第1情報に関する特定の検査について、その有効期限に関する情報を取得可能に構成されている。有効期限は、例えば検査の特性に応じて予め設定された期間であってよい。有効期限は、検査ごとに異なる値が設定されていてよい。有効期限取得部350が取得した有効期限に関する情報は、判定部300に出力される構成となっている。
【0084】
第6実施形態に係る判定部600は、第1情報取得部210で取得された第1情報と、有効期限取得部350で取得された有効期限に関する情報とを用いて、ユーザが有効期限内に特定の検査を受けているか否かの判定を実行可能に構成されている。例えば、有効期限が2週間であった場合、判定部600は、ユーザが特定の検査を2週間以内に受けているか否かを判定する。
【0085】
(動作の流れ)
次に、
図13を参照しながら、第6実施形態に係る情報処理システム10の動作の流れについて説明する。
図13は、第6実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。なお、
図13では、
図3で示した処理と同様の処理に同一の符号を付している。
【0086】
図13に示すように、第6実施形態に係る情報処理システム10が動作する際には、まず第1情報取得部210が、第1情報を取得する(ステップS101)。ここでの第1情報は、例えば
図11で示したように、検査の実施日に関する情報を含んでいる。一方、第2情報取得部220は、第2情報を取得する(ステップS102)。
【0087】
続いて、第6実施形態では特に、有効期限取得部350が、有効期限に関する情報を取得する(ステップS601)。なお、ステップS601の処理は、上述したステップS101及びS102の処理と互いに前後して実行されてもよいし、同時に並行して実行されてもよい。
【0088】
続いて、判定部300が、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザ情報が一致しているか否かを判定する(ステップS602)。そして、第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致した場合(ステップS602:YES)、判定部300は更に、第1情報と有効期限情報とに基づいて、特定の検査が実施された日付が有効期限内であるか否かを判定する(ステップS603)。
【0089】
特定の検査が実施された日付が有効期限内である場合(ステップS603:YES)、判定部300は、ユーザの認証が成功した(即ち、なりすましではなく、且つ、検査が有効期限内に行われている)と判定する(ステップS604)。一方、第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致しない場合(ステップS602:NO)、又は特定の検査が実施された日付が有効期限内でない場合(ステップS603:NO)、判定部300は、ユーザの認証が失敗した(即ち、なりすましの可能性がある、或いは検査が有効期限に行われていない)と判定する(ステップS605)。そして、出力部400は、判定部300の判定結果に応じた出力を行う(ステップS104)。
【0090】
(技術的効果)
次に、第6実施形態に係る情報処理システム10によって得られる技術的効果について説明する。
【0091】
図12及び
図13で説明したように、第6実施形態に係る情報処理システム10では、ユーザが特定の検査を受けているか否かだけでなく、その検査が有効期限内に行われたものであるか否かが判定される。このようにすれば、ユーザのなりすましを判定するだけでなく、検査結果が有効なものであるか否かを適切に判定することが可能である。
【0092】
<第7実施形態>
第7実施形態に係る情報処理システム10について、
図14及び
図15を参照して説明する。なお、第7実施形態は、上述した第1から第6実施形態と比べて一部の構成及び動作が異なるのみで、その他の部分については第1から第6実施形態と同一であってよい。このため、以下では、すでに説明した実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
【0093】
(機能的構成)
まず、
図14を参照しながら、第7実施形態に係る情報処理システム10の機能的構成について説明する。
図14は、第7実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。なお、
図14では、
図2で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0094】
図14に示すように、第7実施形態に係る情報処理システム10は、その機能を実現するための処理ブロックとして、第1情報取得部210と、第2情報取得部220と、出国基準取得部230と、判定部300と、出力部400と、を備えて構成されている。即ち、第7実施形態に係る情報処理システム10は、第1実施形態の構成(
図2参照)に加えて、出国基準取得部230を更に備えている。
【0095】
出国基準取得部230は、特定の検査についての出国基準に関する情報(第3情報)を取得可能に構成されている。出国基準は、例えば国ごとに設定された基準であり、例えば特定の検査の種類に関する条件と、その検査を受けた時期に関する条件とを含んでいてよい。出国基準取得部230が取得した出国基準に関する情報は、判定部300に出力される構成となっている。
【0096】
第7実施形態に係る判定部300は、第1情報取得部210で取得された第1情報と、出国基準取得部230で取得された出国基準に関する情報とを用いて、ユーザが出国基準を満たしているか否かの判定を実行可能に構成されている。例えば、出国基準が「ワクチンを2月以内に接種しており、PCR検査を1週間以内に受けて陰性であること」を条件とする場合、判定部300は、ユーザがワクチンを2月以内に接種しているか否か、及びユーザがPCR検査を1週間以内に受けて陰性となっているか否かを判定する。
【0097】
(動作の流れ)
次に、
図15を参照しながら、第7実施形態に係る情報処理システム10の動作の流れについて説明する。
図15は、第7実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。なお、
図15では、
図13で示した処理と同様の処理に同一の符号を付している。
【0098】
図15に示すように、第7実施形態に係る情報処理システム10が動作する際には、まず第1情報取得部210が、第1情報を取得する(ステップS101)。ここでの第1情報は、例えば
図11で示したように、検査の実施日に関する情報を含んでいる。一方、第2情報取得部220は、第2情報を取得する(ステップS102)。
【0099】
続いて、第7実施形態では特に、出国基準取得部230が、ユーザが出国しようとする国の出国基準に関する情報を取得する(ステップS701)。なお、ステップS701の処理は、上述したステップS101及びS102の処理と互いに前後して実行されてもよいし、同時に並行して実行されてもよい。
【0100】
続いて、判定部300が、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザ情報が一致しているか否かを判定する(ステップS602)。そして、第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致した場合(ステップS602:YES)、判定部300は更に、第1情報と第3情報とに基づいて、ユーザが出国基準を満たしているか否かを判定する(ステップS702)。
【0101】
ユーザが出国基準を満たしている場合(ステップS702:YES)、判定部300は、ユーザの認証が成功した(即ち、なりすましではなく、且つ、出国基準を満たしている)と判定する(ステップS703)。一方、第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致しない場合(ステップS602:NO)、又はユーザが出国基準を満たしていない場合(ステップS702:NO)、判定部300は、ユーザの認証が失敗した(即ち、なりすましの可能性がある、或いは出国基準を満たしていない)と判定する(ステップS704)。そして、出力部400は、判定部300の判定結果に応じた出力を行う(ステップS104)。
【0102】
(技術的効果)
次に、第7実施形態に係る情報処理システム10によって得られる技術的効果について説明する。
【0103】
図14及び
図15で説明したように、第7実施形態に係る情報処理システム10では、ユーザが特定の検査を受けているか否かだけでなく、その検査が出国基準を満たすように行われたものであるか否かが判定される。このようにすれば、ユーザのなりすましを判定するだけでなく、ユーザが出国基準を満たしているか否かを適切に判定することが可能である。なお、上述した実施形態では、なりすましに関する判定と、出国基準に関する判定とが両方実施される例を挙げているが、例えば、なりすましに関する判定を行わずに、出国基準に関する判定のみを行うようにしてもよい。
【0104】
<第8実施形態>
第8実施形態に係る情報処理システム10について、
図16及び
図17を参照して説明する。なお、第8実施形態に係る情報処理システム10は、上述した第1から第7実施形態と比べて一部の構成及び動作が異なるのみで、その他の部分については第1から第7実施形態と同一であってよい。このため、以下では、すでに説明した実施形態と重複する部分については適宜説明を省略するものとする。
【0105】
(機能的構成)
まず、
図16を参照しながら、第8実施形態に係る情報処理システム10の機能的構成について説明する。
図16は、第8実施形態に係る情報処理システムの機能的構成を示すブロック図である。なお、
図16では、
図2で示した構成要素と同様の要素に同一の符号を付している。
【0106】
図16に示すように、第8実施形態に係る情報処理システム10は、その機能を実現するための処理ブロックとして、第1情報取得部210と、第2情報取得部220と、入国基準取得部240と、判定部300と、出力部400と、を備えて構成されている。即ち、第8実施形態に係る情報処理システム10は、第1実施形態の構成(
図2参照)に加えて、入国基準取得部240を更に備えている。
【0107】
入国基準取得部240は、特定の検査についての入国基準に関する情報(第4情報)を取得可能に構成されている。入国基準は、例えば国ごとに設定された基準であり、例えば特定の検査の種類に関する条件と、その検査を受けた時期に関する条件とを含んでいてよい。入国基準取得部240が取得した入国基準に関する情報は、判定部300に出力される構成となっている。
【0108】
第8実施形態に係る判定部300は、第1情報取得部210で取得された第1情報と、入国基準取得部240で取得された出国基準に関する情報とを用いて、ユーザが入国基準を満たしているか否かの判定を実行可能に構成されている。例えば、入国基準が「ワクチンを3月以内に接種しており、PCR検査を2週間以内に受けて陰性であること」を条件とする場合、判定部300は、ユーザがワクチンを3月以内に接種しているか否か、及びユーザがPCR検査を2週間以内に受けて陰性となっているか否かを判定する。
【0109】
(動作の流れ)
次に、
図17を参照しながら、第8実施形態に係る情報処理システム10の動作の流れについて説明する。
図17は、第8実施形態に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。なお、
図17では、
図3で示した処理と同様の処理に同一の符号を付している。
【0110】
図17に示すように、第8実施形態に係る情報処理システム10が動作する際には、まず第1情報取得部210が、第1情報を取得する(ステップS101)。ここでの第1情報は、例えば
図11で示したように、検査の実施日に関する情報を含んでいる。一方、第2情報取得部220は、第2情報を取得する(ステップS102)。
【0111】
続いて、第8実施形態では特に、入国基準取得部240が、ユーザが入国しようとする国の入国基準に関する情報を取得する(ステップS801)。なお、ステップS801の処理は、上述したステップS101及びS102の処理と互いに前後して実行されてもよいし、同時に並行して実行されてもよい。
【0112】
続いて、判定部300が、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザ情報が一致しているか否かを判定する(ステップS602)。そして、第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致した場合(ステップS602:YES)、判定部300は更に、第1情報と第3情報とに基づいて、ユーザが入国基準を満たしているか否かを判定する(ステップS802)。
【0113】
ユーザが入国基準を満たしている場合(ステップS802:YES)、判定部300は、ユーザの認証が成功した(即ち、なりすましではなく、且つ、入国基準を満たしている)と判定する(ステップS803)。一方、第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致しない場合(ステップS602:NO)、又はユーザが入国基準を満たしていない場合(ステップS802:NO)、判定部300は、ユーザの認証が失敗した(即ち、なりすましの可能性がある、或いは入国基準を満たしていない)と判定する(ステップS804)。そして、出力部400は、判定部300の判定結果に応じた出力を行う(ステップS104)。
【0114】
(技術的効果)
次に、第8実施形態に係る情報処理システム10によって得られる技術的効果について説明する。
【0115】
図16及び
図17で説明したように、第8実施形態に係る情報処理システム10では、ユーザが特定の検査を受けているか否かだけでなく、その検査が入国基準を満たすように行われたものであるか否かが判定される。このようにすれば、ユーザのなりすましを判定するだけでなく、ユーザが出国基準を満たしているか否かを適切に判定することが可能である。なお、上述した実施形態では、なりすましに関する判定と、入国基準に関する判定とが両方実施される例を挙げているが、例えば、なりすましに関する判定を行わずに、入国基準に関する判定のみを行うようにしてもよい。
【0116】
(変形例)
次に、上述した第8実施形態に係る情報処理システム10の変形例について、
図18を参照して説明する。
図18は、第8実施形態の変形例に係る情報処理システムの動作の流れを示すフローチャートである。なお、変形例に係る情報処理システム10は、第7実施形態で説明した出国基準取得部230と、第8実施形態で説明した入国基準取得部240と、を両方備えて構成されているものとする。
【0117】
図18に示すように、変形例に係る情報処理システム10が動作する際には、まず第1情報取得部210が、第1情報を取得する(ステップS101)。ここでの第1情報は、例えば
図11で示したように、検査の実施日に関する情報を含んでいる。一方、第2情報取得部220は、第2情報を取得する(ステップS102)。
【0118】
続いて、変形例では特に、出国基準取得部230が、ユーザが出国しようとする国の入国基準に関する情報を取得する(ステップS701)。また、入国基準取得部240が、ユーザが出国後に入国しようとする国の入国基準に関する情報を取得する(ステップS801)。
【0119】
続いて、判定部300が、第1情報及び第2情報に基づいて、ユーザ情報が一致しているか否かを判定する(ステップS602)。そして、第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致した場合(ステップS602:YES)、判定部300は更に、第1情報と第3情報とに基づいて、ユーザが出国基準を満たしているか否かを判定する(ステップS702)。そして、ユーザが出国基準を満たしている場合(ステップS702:YES)、半愛知部300は、ユーザが入国基準を満たしているか否かを判定する(ステップS802)。
【0120】
ユーザが入国基準を満たしている場合(ステップS802:YES)、判定部300は、ユーザの認証が成功した(即ち、なりすましではなく、且つ、出国基準及び入国基準を満たしている)と判定する(ステップS901)。一方、第1情報と第2情報とでユーザ情報が一致しない場合(ステップS602:NO)、ユーザが出国基準を満たしていない場合(ステップS702:NO)、又はユーザが入国基準を満たしていない場合(ステップS802:NO)、判定部300は、ユーザの認証が失敗した(即ち、なりすましの可能性がある、或いは出国基準又は入国基準を満たしていない)と判定する(ステップS902)。そして、出力部400は、判定部300の判定結果に応じた出力を行う(ステップS104)。
【0121】
以上説明したように、ユーザが出国しようとする国に出国基準が設定されており、ユーザが出国後に入国する国に入国基準が設定されている場合には、ユーザが出国するタイミングで(即ち、出国審査において)、出国基準及び入国基準を満たすか否かの判定をそれぞれ行うようにしてもよい。
【0122】
上述した各実施形態の機能を実現するように該実施形態の構成を動作させるプログラムを記録媒体に記録させ、該記録媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記録媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記録媒体はもちろん、そのプログラム自体も各実施形態に含まれる。
【0123】
記録媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。また該記録媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS上で動作して処理を実行するものも各実施形態の範疇に含まれる。
【0124】
この開示は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う情報処理システム、情報処理方法、及びコンピュータプログラムもまたこの開示の技術思想に含まれる。
【0125】
<付記>
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0126】
(付記1)
付記1に記載の情報処理システムは、特定の検査の実施に関する第1情報を取得する第1取得手段と、ユーザが前記特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための第2情報を取得する第2取得手段と、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う判定手段と、前記判定の結果に応じた出力を行う出力手段と、を備えることを特徴とする情報処理システムである。
【0127】
(付記2)
付記2に記載の情報処理システムは、前記第2情報は、前記ユーザの顔画像を含んでおり、前記判定手段は、前記ユーザの顔画像と、前記第1情報に紐付けられた顔画像と、に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う、ことを特徴とする付記1に記載の情報処理システムである。
【0128】
(付記3)
付記3に記載の情報処理システムは、前記第1情報に紐付けられた顔画像は、前記特定の検査の実施中又は実施直後に撮像されたものであることを特徴とする付記2に記載の情報処理システムである。
【0129】
(付記4)
付記4に記載の情報処理システムは、前記第2取得手段は、前記ユーザが保有する端末との近接通信によって前記第2情報の少なくとも一部を取得することを特徴とする付記1から3のいずれか一項に記載の情報処理システムである。
【0130】
(付記5)
付記5に記載の情報処理システムは、前記特定の検査は、複数種類の検査を含んでいることを特徴とする付記1から4のいずれか一項に記載の情報処理システムである。
【0131】
(付記6)
付記6に記載の情報処理システムは、前記第1情報は、前記特定の検査を実施した時期に関する情報を含んでおり、前記判定手段は、前記ユーザが所定期間内に前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う、ことを特徴とする付記1から5のいずれか一項に記載の情報処理システムである。
【0132】
(付記7)
付記7に記載の情報処理システムは、前記ユーザが出国しようとする国の出国基準に関する第3情報を取得する第3取得手段を更に備え、前記判定手段は、前記第1情報、前記第2情報、及び前記第3情報に基づいて、前記ユーザが前記出国基準を満たすように前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う、ことを特徴とする付記1から6のいずれか一項に記載の情報処理システムである。
【0133】
(付記8)
付記8に記載の情報処理システムは、前記ユーザが入国しようとする国の入国基準に関する第4情報を取得する第4取得手段を更に備え、前記判定手段は、前記第1情報、前記第2情報、及び前記第4情報に基づいて、前記ユーザが前記入国基準を満たすように前記特定の検査を受けているか否かの判定を行う、ことを特徴とする付記1から7のいずれか一項に記載の情報処理システムである。
【0134】
(付記9)
付記9に記載の情報処理方法は、特定の検査の実施に関する第1情報を取得し、ユーザが前記特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための第2情報を取得し、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行い、前記判定の結果に応じた出力を行う、ことを特徴とする情報処理方法である。
【0135】
(付記10)
付記10に記載のコンピュータプログラムは、特定の検査の実施に関する第1情報を取得し、ユーザが前記特定の検査を受けた本人であるか否かを判定するための第2情報を取得し、前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記ユーザが前記特定の検査を受けているか否かの判定を行い、前記判定の結果に応じた出力を行う、ようにコンピュータを動作させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
【0136】
(付記11)
付記11に記載の記録媒体は、付記10に記載のコンピュータプログラムを記録していることを特徴とする記録媒体である。
【符号の説明】
【0137】
10 情報処理システム
11 プロセッサ
100 操作端末
118 顔認証カメラ
210 第1情報取得部
220 第2情報取得部
225 近接通信部
230 出国基準取得部
240 入国基準取得部
300 判定部
350 有効期限取得部
400 出力部
500 検査画像データベース
600 ユーザ端末