(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-10
(45)【発行日】2025-03-18
(54)【発明の名称】統合センシング及び通信ネットワーク
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20250311BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20250311BHJP
G01S 13/46 20060101ALI20250311BHJP
H04W 72/12 20230101ALI20250311BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W64/00 140
G01S13/46
H04W72/12
(21)【出願番号】P 2023538904
(86)(22)【出願日】2020-12-24
(86)【国際出願番号】 CN2020139156
(87)【国際公開番号】W WO2022133951
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2023-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ヂゥ,ペイイン
(72)【発明者】
【氏名】マ,ジアンレイ
(72)【発明者】
【氏名】バイェステフ,アリレザ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,イェン
(72)【発明者】
【氏名】トォン,ウエン
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/122220(WO,A1)
【文献】特開2017-208796(JP,A)
【文献】国際公開第2019/058436(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0066085(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0059071(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 24/10
H04W 64/00
G01S 13/46
H04W 72/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデバイスにおける方法であって、
第1のセットのチャネルを使用して、前記第1のデバイスにより、ターゲットをセンシングするための第2のデバイスを伴う協調センシングにおいて使用するための第1のセンシング信号を伝送するステップと、
第2のセットのチャネルを使用して、前記第1のデバイスにより、通信信号を伝送するステップであり、前記第2のセットのチャネルは、前記第1のセットのチャネルに含まれない少なくとも1つのチャネルを含む、ステップと
を含
み、
前記第1のセットのチャネルは、少なくとも1つの論理チャネルを含み、前記第2のセットのチャネルは、異なる少なくとも1つの論理チャネルを含む、方法。
【請求項2】
前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で協調情報を伝送するステップであり、前記協調情報は、前記第1のセンシング信号を少なくとも部分的に特徴付ける、ステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
同期の目的で前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間でタイミング情報を交換するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記タイミング情報は、前記センシング信号の伝送の時間を示す、請求項
3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のデバイスにより、前記センシング信号を伝送するステップは、第1の周波数帯域を使用するステップを含み、
前記第1のデバイスにより、前記通信信号を送信するステップは、第2の周波数帯域を使用するステップを含み、
前記第1の周波数帯域及び前記第2の周波数帯域は重複しないか、或いは、
前記第1の周波数帯域及び前記第2の周波数帯域は重複するか、或いは、
前記第1の周波数帯域は前記第2の周波数帯域のサブセットであるか、或いは、
前記第2の周波数帯域は前記第1の周波数帯域のサブセットであるか、或いは、
異なる帯域幅部分(BWP)構成が、通信及びセンシングのための周波数帯域に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のデバイスにより、前記第1のデバイス内のセンシング機能をオン又はオフにするためのシグナリングを受信するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
センシング機能をオン又はオフにするための前記シグナリングは、セル毎、センシングBWP毎、デバイス毎、デバイスのグループ毎、
又はネットワークデバイスのグループ毎のうちの1つであるシグナリングを含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
センシング機能をオン又はオフにするための前記シグナリングは、オン/オフパターンの形式である、請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
前記第1のデバイスがオンにされたとき、或いは、
協働センシンググループが形成、再形成又は却下されたとき、或いは、
センシングタスクが開始又は完了されたとき、
前記オン/オフパターンがシグナリングされる、請求項
8に記載の方法。
【請求項10】
前記第1のデバイスにより、前記第2のデバイスからセンシング入力を受信するステップであり、前記センシング入力は、
前記第2のデバイスにより受信された前記センシング信号の第1のエコーから前記第2のデバイスにより導出された第1のセンシングデータと、
前記第2のデバイスにより受信された前記センシング信号の前記第1のエコーから前記第2のデバイスにより導出された前記第1のセンシングデータの中間バージョンと、
前記センシング信号の前記第1のエコーのコピーと、
前記センシング信号の前記第1のエコーの圧縮バージョンと、
前記第2のデバイスの位置、向き、進行方向及び速度のうちの1つ以上に関する座標情報と、
同期又はタイミング情報と
のうちの少なくとも1つを含む、ステップと、
前記第1のデバイスにより、前記受信したセンシング入力に基づいて第2のセンシングデータを取得するステップと
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ターゲットからセンシングデータ又は圧縮センシングデータを受信するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
装置であって、
当該装置に請求項1乃至
11のうちいずれか1項に記載の方法を実行させるように構成されたプロセッサを含む装置。
【請求項13】
装置のプロセッサにより実行されるプログラミングを記憶したコンピュータプログラム製品であって、
前記プログラミングは、前記装置に請求項1乃至
11のうちのいずれか1項に記載の方法を実行させるための命令を含む、コンピュータプログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、統合センシング及び通信を実行するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信ネットワークでは、基地局(BS, base station)、ユーザ機器(UE, user equipment)等のような電子デバイスが、互いの間でデータを送信又は受信するために互いにワイヤレス通信する。センシングは、デバイスの周囲に関する情報を取得するプロセスである。センシングはまた、その位置、速さ、距離、向き、形状、テクスチャ等のような物体に関する情報を検出するために使用できる。この情報は、ネットワーク内の通信を改善するため、且つ、他の用途特有の目的のために使用できる。
【0003】
通信ネットワークにおけるセンシングは、典型的には、無線周波数(RF, radio frequency)センシング信号を受信及び処理するデバイスを伴うアクティブな手法に限定されてきた。パッシブセンシング(例えば、レーダ)及び非RFセンシング(例えば、ビデオイメージング及び他のセンサ)のような他のセンシング手法は、アクティブセンシングのいくつかの制限に対処できるが、これらの他の手法は、典型的には、通信ネットワークとは別個に実現されるスタンドアロンシステムである。
【0004】
ワイヤレス通信ネットワークにおいて通信とセンシングとを統合することの利点が認識されている。したがって、ワイヤレス通信ネットワークにおけるセンシング及び通信統合のための改善されたシステム及び方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本開示の態様は、ワイヤレス通信ネットワークにおいてパッシブセンシングをアクティブセンシング及び通信とより良く統合することを目的とする。本開示の態様は、統合センシング及び通信ネットワークにおけるセンシング性能を改善するための、複数のセンシングノードを伴う協働センシングに関する。したがって、本開示の態様は、将来のワイヤレスネットワークのかなりの性能及び接続性目標により提示される課題、特に、センシングされる周囲のRFマップをセンシング及び構築することに関係する課題に対処する。
【0006】
本開示の一態様によれば、第1のデバイスにおける方法が提供され、当該方法は、第1のセットのチャネルを使用して、第1のデバイスにより、ターゲットをセンシングするための第2のデバイスを伴う協調センシングにおいて使用するための第1のセンシング信号を伝送するステップを伴う。当該方法はまた、第2のセットのチャネルを使用して、第1のデバイスにより、通信信号を伝送するステップであり、第2のセットのチャネルは、第1のセットのチャネルに含まれない少なくとも1つのチャネルを含む、ステップを伴う。
【0007】
基地局のようなネットワークデバイス又はユーザ機器のような装置でもよい同じ第1のデバイスが、通信信号伝送及びセンシングデータ伝送に関与する。これは、センシングのために別個のネットワークを必要としないという利点を有する。センシングとは対照的に、通信のために異なるセットのチャネルが使用されるが、双方のために使用されるいくつかのチャネルが存在し得る。
【0008】
任意選択で、第1のチャネル内の各チャネル及び第2のセットのチャネル内の各チャネルは、論理チャネル又はトランスポートチャネル又は物理チャネルである。
【0009】
任意選択で、第1のセットのチャネルは、少なくとも1つの論理チャネルを含み、第2のセットのチャネルは、異なる少なくとも1つの論理チャネルを含む。
【0010】
有利なことに、異なる論理チャネルを使用することにより、通信データ及びセンシングデータが別々に扱われることができる。
【0011】
任意選択で、当該方法は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間で協調情報を伝送するステップであり、協調情報は、第1のセンシング信号を少なくとも部分的に特徴付ける、ステップを更に含む。
【0012】
任意選択で、第1のデバイスはネットワークデバイスであり、第2のデバイスはネットワークデバイスであり、協調情報は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間のバックホールリンクを介して伝送される。
【0013】
任意選択で、第1のデバイスは、基地局、統合アクセス及びバックホール(IAB, integrated access and backhaul)ノード又はリレーのうちの1つであり、第2のデバイスは、基地局、IABノード又はリレーのうちの1つである。
【0014】
任意選択で、第1のデバイスはネットワークデバイスであり、第2のデバイスはユーザ機器(UE, user equipment)であり、協調情報はUuリンクを介して伝送される。
【0015】
任意選択で、第1のデバイスはユーザ機器(UE, user equipment)であり、第2のデバイスはUEであり、協調情報は、第1のデバイスと第2のデバイスとの間のサイドリンクを介して、或いは、第1のデバイスと第3のデバイスとの間及び第2のデバイスと第3のデバイスとの間のUuリンクを介して伝送される。
【0016】
任意選択で、当該方法は、同期の目的で第1のデバイスと第2のデバイスとの間でタイミング情報を交換するステップを含む。任意選択で、タイミング情報は、センシング信号の伝送の時間を示す。
【0017】
有利なことに、タイミング情報を交換することは、センシングデータのより正確な処理が実行されて、より正確なセンシング結果を生成することを可能にする。
【0018】
任意選択で、第1のセットのチャネルの全てのチャネルは通信専用であり、第2のセットのチャネルの全てのチャネルはセンシング専用である。
【0019】
任意選択で、第2のセットのチャネルは、第1のセットのチャネルと比較して低減されたセットのチャネルを含む。
【0020】
任意選択で、第1のセットのチャネルのうちのチャネルは、通信専用である少なくともいくつかのチャネルと、第2のセットのチャネルに共通であり、通信及びセンシングに使用されるいくつかのチャネルとを含み、第2のセットのチャネルのうちのチャネルは、第1のセットのチャネルに共通であるチャネルと、センシング専用である少なくともいくつかのチャネルとを含む。
【0021】
任意選択で、第1のデバイスにより、センシング信号を伝送するステップは、第1の周波数帯域を使用して実行される。第1のデバイスにより、通信信号を送信するステップは、第2の周波数帯域を使用して実行される。第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域は重複しない。代替として、第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域は重複する。代替として、第1の周波数帯域は第2の周波数帯域のサブセットである。代替として、第2の周波数帯域は第1の周波数帯域のサブセットである。代替として、異なる帯域幅部分(BWP, bandwidth part)構成が、通信及びセンシングのための周波数帯域に適用される。
【0022】
任意選択で、当該方法は、第1のデバイスにより、第1のデバイス内のセンシング機能をオン又はオフにするためのシグナリングを受信するステップを更に伴う。
【0023】
任意選択で、センシング機能をオン又はオフにするためのシグナリングは、セル毎、センシングBWP毎、デバイス毎、デバイスのグループ毎、ネットワークデバイスのグループ毎のうちの1つであるシグナリングを含む。
【0024】
任意選択で、センシング機能をオン又はオフにするためのシグナリングは、オン/オフ計画の形式である。
【0025】
任意選択で、第1のデバイスがオンにされたとき、或いは、協働センシンググループが形成、再形成又は却下されたとき、或いは、センシングタスクが開始又は完了されたとき、オン/オフ計画がシグナリングされる。
【0026】
任意選択で、当該方法は、第1のデバイスにより、第2のデバイスからセンシング入力を受信するステップであり、センシング入力は、第2のデバイスにより受信されたセンシング信号の第1のエコーから第2のデバイスにより導出された第1のセンシングデータと、第2のデバイスにより受信されたセンシング信号の第1のエコーから第2のデバイスにより導出された第1のセンシングデータの中間バージョンと、センシング信号の第1のエコーのコピーと、センシング信号の第1のエコーの圧縮バージョンと、第2のデバイスの位置、向き、進行方向及び速度のうちの1つ以上に関する座標情報と、同期又はタイミング情報とのうちの少なくとも1つを含む、ステップと、第1のデバイスにより、センシング入力に基づいて第2のセンシングデータを取得するステップとを更に伴う。
【0027】
任意選択で、当該方法は、ターゲットからセンシングデータ又は圧縮センシングデータを受信するステップを更に伴う。
【0028】
任意選択で、協調センシングは、少なくとも1つのターゲットから反射されたエコー信号と、少なくとも1つのターゲットから受信されたセンシングデータ又は圧縮センシングデータとに基づくセンシングを伴う。
【0029】
任意選択で、第1のデバイス及び第2のデバイスは、基地局、統合アクセス及びバックホール(IAB, integrated access and backhaul)ノード、リレーノード、非地上ネットワーク(NTN, non-terrestrial network)ノード又はユーザ機器(UE, user equipment)のいずれかの組み合わせである。
【0030】
更なる実施形態は、ここに記載されるか或いは上記に要約される方法のいずれかを実行するための命令を含むコンピュータプログラム製品を提供する。
【0031】
更なる実施形態は、少なくとも1つのプロセッサと、プロセッサ実行可能命令を記憶するメモリとを含む第1のデバイスを提供し、プロセッサ実行可能命令は、実行されると、プロセッサに、ここに説明されるか或いは上記に要約される方法のうちのいずれか1つを実行させる。第1のデバイスは、例えば、基地局、統合アクセス及びバックホール(IAB, integrated access and backhaul)ノード、リレーノード又は非地上ネットワーク(NTN, non-terrestrial network)ノードのうちの1つであるネットワークデバイスでもよい。代替として、第1のデバイスはユーザ機器のような装置でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
以下、添付図面を参照して本発明を詳細に説明する。
【
図3】電子デバイス(ED, electronic device)及び基地局の基本コンポーネント構造を示す通信システムのブロック図である。
【
図4】本出願の実施形態のステップのうちの1つ以上を実現又は実行するために使用されてもよいモジュールのブロック図である。
【
図5】統合センシング及び通信ネットワークのブロック図である。
【
図6A】複数の基地局及びターゲットを伴うパッシブ協調センシングの例である。
【
図6B】複数の基地局及びターゲットを伴うパッシブ協調センシングの例である。
【
図6C】複数の基地局及びターゲットを伴うパッシブ協調センシングの例である。
【
図6D】複数の基地局及びターゲットを伴うパッシブ協調センシングの例である。
【
図7A】混合タイプのデバイスを伴うパッシブ協調センシングの例である。
【
図7B】混合タイプのデバイスを伴うパッシブ協調センシングの例である。
【
図8】混合タイプのデバイスを伴うパッシブ協調センシングの例である。
【
図9A】複数の基地局及びターゲットを伴うアクティブ協調センシングの例である。
【
図9B】複数の基地局及びターゲットを伴うアクティブ協調センシングの例である。
【
図9C】複数の基地局及びターゲットを伴うアクティブ協調センシングの例である。
【
図10A】タイミング交換のためのシグナリング機構の第1の例を示す。
【
図10B】タイミング交換のためのシグナリング機構の第1の例を示す。
【
図11A】タイミング交換のためのシグナリング機構の第2の例を示す。
【
図11B】タイミング交換のためのシグナリング機構の第2の例を示す。
【
図12】協調情報を共有するために使用されてもよい特定のリンクの例を示す。
【
図13】モード1統合センシング及び通信の具体例である。
【
図14】モード1統合センシング及び通信の具体例である。
【
図15】ダウンリンクチャネルマッピング例のセットを示す。
【
図16】ダウンリンクチャネルマッピング例のセットを示す。
【
図17】ダウンリンクチャネルマッピング例のセットを示す。
【
図18】異なる周波数キャリアを使用して行われる通信及びセンシングの例である。
【
図19】センシング及び通信リソースを共同で構成/指示するための例のセットを示す。
【
図20A】本開示の態様によるセンシングを実現する第1の例示的な通信システムを示す概略図である。
【
図20B】本開示の実施形態による、統合センシング及び通信のための電子デバイスの例示的な動作プロセスを示すフローチャートである。
【
図20C】本開示の実施形態による、電子デバイスの例示的な動作プロセスを示すフローチャートである。
【
図21】本開示の例示的な実施形態による、固定サイクル長を有する信号構造を示す概略図である。
【
図22】本開示の例示的な実施形態による、可変サイクル長を有する信号構造を示す概略図である。
【
図23】本開示の例示的な実施形態による、伝送が異なるサイクルで受信される信号構造を示す概略図である。
【
図24】本開示の例示的な実施形態による、センシングサブサイクルがベースライン通信シンボルと整合される信号構造を示す概略図である。
【
図25】隣接するパルスの間に重複のないシングルキャリア信号波形を示す概略図である。
【
図26】パルスの重複を有するシングルキャリア信号波形を示す概略図である。
【
図27】本出願の態様による、例示的な基地局、例示的なユーザ機器及び例示的な位置管理機能を含む、
図1のネットワークの要素の間の相互作用をフロー図で示す。
【
図28】クロックバイアスを説明するために使用されるプロットを示す。
【
図29】本出願の態様による、2つの基地局、ユーザ機器及び位置管理機能を含む、
図1のネットワークの要素の間の相互作用をフロー図で示す。
【
図30】本出願の態様による、ユーザ機器が環境をセンシングする際に基地局を支援してもよい状況を示す。
【
図31】本出願の態様による、ユーザ機器により支援されるセンシングを構成するためのユーザ機器と基地局との間の相互作用を信号フロー図で示す。
【
図32】本出願の態様による、ユーザ機器により支援されるセンシングを構成するためのユーザ機器と基地局との間の更なる相互作用を信号フロー図で示す。
【
図33】本出願の態様による、複数のユーザ機器が環境をセンシングする際に基地局を支援してもよい状況を示す。
【
図34】ユーザ機器の無線リソース制御状態を示し、状態の間の遷移に使用される手順を示す。
【
図35】本出願の態様による、モノスタティックセンシングがユーザ機器により実行される例において、ユーザ機器により伝送されるICS信号の波形を決めるための、
図2のユーザ機器と
図3の基地局との間のネゴシエーションを信号フロー図で示す。
【
図36】本出願の態様による、ICS信号の波形の選択を行うのを支援するための選択支援データの例を表で示す。
【
図37】本出願の態様による、モノスタティックセンシングが基地局により実行される例において、基地局により伝送されるICS信号の波形を決めるための、
図2のユーザ機器と
図3の基地局との間のネゴシエーションを信号フロー図で示す。
【
図38】本出願の態様による、ICS信号を受信したユーザ機器でバイスタティックセンシングが実行される例において、基地局により伝送されるICS信号の波形を決めるための、
図2のユーザ機器と
図3の基地局との間のネゴシエーションを信号フロー図で示す。
【
図39】本出願の態様による、ICS信号を受信した基地局でバイスタティックセンシングが実行される例において、ユーザ機器により伝送されるICS信号の波形を決めるための、
図2のユーザ機器と
図3の基地局との間のネゴシエーションを信号フロー図で示す。
【
図40】本出願の態様による、ICS信号を受信した基地局でバイスタティックセンシングが実行される例において、ユーザ機器により伝送されるICS信号の波形を決めるための、
図2のユーザ機器と
図3の基地局との間のネゴシエーションを、
図39の信号フロー図の代替としての信号フロー図で示す。
【
図41】本出願の態様による、ICS信号を受信した他方のユーザ機器でバイスタティックセンシングが実行される例において、一方のユーザ機器により伝送されるICS信号の波形を決めるための、
図1の2つのユーザ機器と
図3の基地局との間のネゴシエーションを信号フロー図で示す。
【
図42】本出願の態様による、ICS信号を受信した他方のユーザ機器でバイスタティックセンシングが実行される例において、一方のユーザ機器により伝送されるICS信号の波形を決めるための、
図1の2つのユーザ機器と
図3の基地局との間のネゴシエーションを、
図41の信号フロー図の代替としての信号フロー図で示す。
【
図43A】センシングコーディネータがコアネットワークに位置する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図43B】センシングコーディネータがコアネットワークの外部に位置し、コアネットワークを通じてRANと通信する他の実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図43C】センシングコーディネータがコアネットワークの外部に位置し、RANと直接通信する更なる実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図44A】
図43Aと同様であるが、集中ユニット(CU, central unit)/分散ユニット(DU, distributed unit)RANアーキテクチャを有する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図44B】
図43Bと同様であるが、集中ユニット(CU, central unit)/分散ユニット(DU, distributed unit)RANアーキテクチャを有する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図44C】
図43Cと同様であるが、集中ユニット(CU, central unit)/分散ユニット(DU, distributed unit)RANアーキテクチャを有する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図45A】
図45Aと同様であるが、CU制御プレーン(CP, control plane)/ユーザプレーン(UP, user plane)RANアーキテクチャを有する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図45B】
図45Bと同様であるが、CU制御プレーン(CP, control plane)/ユーザプレーン(UP, user plane)RANアーキテクチャを有する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図45C】
図45Cと同様であるが、CU制御プレーン(CP, control plane)/ユーザプレーン(UP, user plane)RANアーキテクチャを有する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図46A】
図43Aと同様であるが、センシング調整がRANに集中する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図46B】
図43Bと同様であるが、センシング調整がRANに集中する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図46C】
図43Cと同様であるが、センシング調整がRANに集中する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図47A】
図44Aと同様であるが、センシング調整がRANに集中する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図47B】
図44Bと同様であるが、センシング調整がRANに集中する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図47C】
図44Cと同様であるが、センシング調整がRANに集中する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図48A】
図45Aと同様であるが、センシング調整がRANに集中する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図48B】
図45Aと同様であるが、センシング調整がRANに集中する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図48C】
図45Aと同様であるが、センシング調整がRANに集中する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【
図49】実施形態による例示的なプロトコルスタックを示すブロック図である。
【
図50】他の実施形態による例示的なプロトコルスタックを示すブロック図である。
【
図51】更なる実施形態による例示的なプロトコルスタックを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1を参照すると、限定ではなく例示的な例として、通信システムの簡略化された概略図が提供される。通信システム100は、無線アクセスネットワーク120を含む。無線アクセスネットワーク120は、次世代(例えば、第6世代(6G, sixth generation)以降)無線アクセスネットワーク又はレガシー(例えば、5G、4G、3G又は2G)無線アクセスネットワークでもよい。1つ以上の通信電子デバイス(ED, electric device)110a~120j(総称して110と呼ばれる)は、互いに相互接続されてもよく、或いは、無線アクセスネットワーク120内の1つ以上のネットワークノード(170a、170b、総称して170と呼ばれる)に接続されてもよい。コアネットワーク130は、通信システムの一部でもよく、通信システム100において使用される無線アクセス技術に依存していてもよく或いは独立してもよい。また、通信システム100は、公衆交換電話網(PSTN, public switched telephone network)140、インターネット150及び他のネットワーク160を含む。
【0034】
図2は、例示的な通信システム100を示す。一般的に、通信システム100は、複数の無線又は有線要素がデータ及び他のコンテンツを通信することを可能にする。通信システム100の目的は、ブロードキャスト、マルチキャスト及びユニキャスト等を介して、音声、データ、ビデオ及び/又はテキストのようなコンテンツを提供することでもよい。通信システム100は、その構成要素の間で、キャリアスペクトル帯域幅のようなリソースを共有することにより動作してもよい。通信システム100は、地上通信システム及び/又は非地上通信システムを含んでもよい。通信システム100は、広範囲の通信サービス及びアプリケーション(地球監視、リモートセンシング、パッシブセンシング及び測位、ナビゲーション及びトラッキング、自律配送及びモビリティ等)を提供してもよい。通信システム100は、地上通信システム及び非地上通信システムの共同動作を通じて、高度の可用性及びロバスト性を提供してもよい。例えば、非地上通信システム(又はそのコンポーネント)を地上通信システムに統合することは、複数のレイヤを含む異種ネットワークと見なされてもよいものを生じることができる。従来の通信ネットワークと比較して、異種ネットワークは、効率的なマルチリンクジョイント動作、より柔軟な機能共有、及び地上ネットワークと非地上ネットワークとの間のより高速な物理レイヤリンク切り替えを通じて、より良好な全体的性能を達成してもよい。
【0035】
地上通信システム及び非地上通信システムは、通信システムのサブシステムと考えられてもよい。図示の例では、通信システム100は、電子デバイス(ED, electronic device)110a~110d(総称してED110と呼ばれる)と、無線アクセスネットワーク(RAN, radio access network)120a~120bと、非陸上通信ネットワーク120cと、コアネットワーク130と、公衆交換電話網(PSTN, public switched telephone network)140と、インターネット150と、他のネットワーク160とを含む。RAN120a~120bは、総称して地上送受信ポイント(T-TRP, terrestrial transmit and receive point)170a~170bと呼ばれてもよいそれぞれの基地局(BS, base station)170a~170bを含む。非地上通信ネットワーク120cは、総称して非地上送受信ポイント(NT-TRP, non-terrestrial transmit and receive point)120と呼ばれてもよいアクセスノード172cを含む。
【0036】
いずれかのED110は、代替として或いはさらに、いずれかの他のT-TRP170a~170b及びNT-TRP172、インターネット150、コアネットワーク130、PSTN140、他のネットワーク160又は上記のいずれかの組み合わせとインタフェース、アクセス又は通信するように構成されてもよい。いくつかの例では、ED110aは、T-TRP170aとのインタフェース190a上でアップリンク及び/又はダウンリンク伝送を通信してもよい。いくつかの例では、ED110a、110b及び110dはまた、1つ以上のサイドリンクエアインタフェース190bを介して互いに直接通信してもよい。いくつかの例では、ED110dは、NT-TRP172とのインタフェース190c上でアップリンク及び/又はダウンリンク伝送を通信してもよい。
【0037】
エアインタフェース190a及び190bは、いずれかの適切な無線アクセス技術のような同様の通信技術を使用してもよい。例えば、通信システム100は、エアインタフェース190a及び190bにおいて、符号分割多元接続(CDMA, code division multiple access)、時分割多元接続(TDMA, time division multiple access)、周波数分割多元接続(FDMA, frequency division multiple access)、直交FDMA(OFDMA, orthogonal FDMA)又はシングルキャリアFDMA(SC-FDMA, single-carrier FDMA)のような、1つ以上のチャネルアクセス方法を実現してもよい。エアインタフェース190a及び190bは、直交及び/又は非直交次元の組み合わせを伴ってもよい、他のより高い次元の信号空間を利用してもよい。
【0038】
エアインタフェース190cは、ワイヤレスリンク又は単にリンクを介して、ED110dと1つ以上のNT-TRP172との間の通信を可能にできる。いくつかの例では、リンクは、ユニキャスト伝送のための専用接続、ブロードキャスト伝送のための接続、又はマルチキャスト伝送のためのEDのグループと1つ以上のNT-TRPとの間の接続である。
【0039】
RAN120a及び120bは、コアネットワーク130と通信して、音声、データ及び他のサービスのような様々なサービスをED110a、110b及び110cに提供する。RAN120a及び120b及び/又はコアネットワーク130は、1つ以上の他のRAN(図示せず)と直接又は間接通信してもよく、他のRANは、コアネットワーク130により直接サービス提供されてもよく或いはサービス提供されなくてもよく、RAN120a、RAN120b又はこれらの双方と同じ無線アクセス技術を使用してもよく或いは使用しなくてもよい。コアネットワーク130はまた、(i)RAN120a及び120b、又はED110a、110b及び110c、又はこれらの双方と、(ii)他のネットワーク(PSTN140、インターネット150及び他のネットワーク160等)との間のゲートウェイアクセスとして機能してもよい。さらに、ED110a、110b及び110cのうちの一部又は全部は、異なるワイヤレス技術及び/又はプロトコルを使用して異なるワイヤレスリンク上で異なるワイヤレスネットワークと通信するための機能を含んでもよい。ワイヤレス通信の代わりに(或いはそれに加えて)、ED110a、110b及び110cは、有線通信チャネルを介してサービスプロバイダ又はスイッチ(図示せず)及びインターネット150に通信してもよい。PSTN140は、従来の電話サービス(POTS, plain old telephone service)を提供するための回線交換電話網を含んでもよい。インターネット150は、コンピュータ及びサブネット(イントラネット)又はこれらの双方のネットワークを含んでもよく、インターネットプロトコル(IP, Internet Protocol)、伝送制御プロトコル(TCP, Transmission Control Protocol)、ユーザデータグラムプロトコル(UDP, Transmission Control Protocol)のようなプロトコルを組み込んでもよい。ED110a、110b及び110cは、複数の無線アクセス技術に従って動作可能なマルチモードデバイスでもよく、そのようなものをサポートするために必要な複数のトランシーバを組み込んでもよく。
【0040】
図3は、ED110及び基地局170a、170b及び/又は170cの他の例を示す。ED110は、人、物、機械等を接続するために使用される。ED110は、様々なシナリオ、例えば、セルラー通信、デバイス対デバイス(D2D, device-to-device)、車両対全てのものV2X, Vehicle to Everything)、ピアツーピア(P2P, peer-to-peer)、マシン対マシン(M2M, machine-to-machine)、マシンタイプ通信(MTC, machine-type communications)、モノのインターネット(IOT, internet of things)、仮想現実(VR, virtual reality)、拡張現実(AR, augmented reality)、産業制御、自動運転、遠隔医療、スマートグリッド、スマート家具、スマートオフィス、スマートウェアラブル、スマート交通、スマートシティ、ドローン、ロボット、リモートセンシング、パッシブセンシング、測位、ナビゲーション及びトラッキング、自律配送及びモビリティ等で広く使用されてもよい。
【0041】
各ED110は、ワイヤレス動作のためのいずれかの適切なエンドユーザデバイスを表し、他の可能性の中でも、ユーザ機器/デバイス(UE, user equipment/device)、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU, wireless transmit/receive unit)、移動局、固定若しくはモバイル加入者ユニット、セルラー電話、ステーション(STA, station)、マシンタイプ通信(MTC, machine type communication)デバイス、携帯情報端末(PDA, personal digital assistant)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タブレット、ワイヤレスセンサ、家庭用電子デバイス、スマートブック、車両、車、トラック、バス、列車、又はIoTデバイス、産業用デバイス、又は上記のデバイス内の装置(例えば、通信モジュール、モデム又はチップ)のようなデバイスを含んでもよい(或いはそのように呼ばれてもよい)。将来世代のED110は、他の用語を使用することにより呼ばれてもよい。基地局170a及び170bはT-TRPであり、以下ではT-TRP170と呼ばれる。また、
図3に示すように、NT-TRPは、以下ではNT-TRP172と呼ばれる。T-TRP170及び/又はNT-TRP172に接続された各ED110は、接続可用性及び接続必要性のうちの1つ以上に応じて、動的又は半静的にオンにされることができるか(すなわち、確立される、アクティブ化される、或いは有効化される)、オフにされることができるか(すなわち、解放される、非アクティブ化される、或いは無効にされる)及び/又は構成されることができる。
【0042】
ED110は、1つ以上のアンテナ204に結合された送信機201及び受信機203を含む。1つのアンテナ204のみが図示されている。代替として、アンテナのうちの1つ、一部又は全部はパネルでもよい。送信機201及び受信機203は、例えば、トランシーバとして統合されてもよい。トランシーバは、少なくとも1つのアンテナ204又はネットワークインタフェースコントローラ(NIC, network interface controller)による伝送のためにデータ又は他のコンテンツを変調するように構成される。トランシーバはまた、少なくとも1つのアンテナ204により受信されたデータ又は他のコンテンツを復調するように構成される。各トランシーバは、無線又は有線伝送のための信号を生成し、及び/又は、無線又は有線で受信された信号を処理するためのいずれかの適切な構造を含む。各アンテナ204は、無線又は有線信号を送信及び/又は受信するためのいずれかの適切な構造を含む。
【0043】
ED110は、少なくとも1つのメモリ208を含む。メモリ208は、ED110により使用、生成又は収集される命令及びデータを記憶する。例えば、メモリ208は、ここに記載される機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実現するように構成され、処理ユニット210により実行されるソフトウェア命令又はモジュールを記憶できる。各メモリ208は、いずれかの適切な揮発性及び/又は不揮発性記憶及び検索デバイスを含む。ランダムアクセスメモリ(RAM, random access memory)、読み取り専用メモリ(ROM, read only memory)、ハードディスク、光ディスク、加入者識別モジュール(SIM, subscriber identity module)カード、メモリスティック、セキュアデジタル(SD, secure digital)メモリカード、オンプロセッサキャッシュ等のようないずれかの適切なタイプのメモリが使用されてもよい。
【0044】
ED110は、1つ以上の入力/出力デバイス(図示せず)又はインタフェース(
図1のインターネット150への有線インタフェース等)を更に含んでもよい。入力/出力デバイスは、ユーザ又はネットワーク内の他のデバイスとの相互作用を可能にする。各入力/出力デバイスは、ネットワークインタフェース通信を含む、スピーカ、マイクロフォン、キーパッド、キーボード、ディスプレイ又はタッチスクリーンのようにユーザに情報を提供するため或いはユーザから情報を受信するためのいずれかの適切な構造を含む。
【0045】
ED110は、NT-TRP172及び/又はT-TRP170へのアップリンク伝送のための伝送を準備することに関係するものと、NT-TRP172及び/又はT-TRP170から受信されたダウンリンク伝送を処理することに関係するものと、他のED110との間のサイドリンク伝送を処理することに関係するものとを含む動作を実行するためのプロセッサ210を更に含む。アップリンク伝送のための伝送を準備することに関係する処理動作は、符号化、変調、送信ビームフォーミング及び伝送のためのシンボルの生成のような動作を含んでもよい。ダウンリンク伝送を処理することに関係する処理動作は、受信ビームフォーミング、受信シンボルの復調及び復号のような動作を含んでもよい。実施形態に依存して、ダウンリンク伝送は、場合によっては受信ビームフォーミングを使用して、受信機203により受信されてもよく、プロセッサ210は、(例えば、シグナリングを検出及び/又は復号することにより)ダウンリンク伝送からシグナリングを抽出してもよい。シグナリングの例は、NT-TRP172及び/又はT-TRP170により伝送される参照信号でもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ276は、T-TRP170から受信されたビーム方向の指示、例えば、ビーム角度情報(BAI, beam angle information)に基づいて、送信ビームフォーミング及び/又は受信ビームフォーミングを実現する。いくつかの実施形態では、プロセッサ210は、同期シーケンスの検出、システム情報の復号及び取得等に関係する動作のように、ネットワークアクセス(例えば、初期アクセス)及び/又はダウンリンク同期に関係する動作を実行してもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ210は、例えば、NT-TRP172及び/又はT-TRP170から受信された参照信号を使用して、チャネル推定を実行してもよい。
【0046】
図示しないが、プロセッサ210は、送信機201及び/又は受信機203の一部を形成してもよい。図示しないが、メモリ208は、プロセッサ210の一部を形成してもよい。
【0047】
プロセッサ210並びに送信機201及び受信機203の処理コンポーネントはそれぞれ、メモリ(例えば、メモリ208)に記憶された命令を実行するように構成された同じ或いは異なる1つ以上のプロセッサにより実現されてもよい。代替として、プロセッサ210並びに送信機201及び受信機203の処理コンポーネントの一部又は全部は、プログラムされたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA, field-programmable gate array)、グラフィカル処理ユニット(GPU, graphical processing unit)又は特定用途向け集積回路(ASIC, application-specific integrated circuit)のような専用回路を使用して実現されてもよい。
【0048】
T-TRP170は、いくつかの実現方式では、他の可能性の中でも、基地局、基地送受信局(BTS, base transceiver station)、無線基地局、ネットワークノード、ネットワークデバイス、ネットワーク側のデバイス、送信/受信ノード、ノードB、進化型ノードB(eNodeB又はeNB)、ホームeNodeB、次世代NodeB(gNB)、伝送ポイント(TP, transmission point)、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP, access point)、又はワイヤレスルータ、リレー局、リモート無線ヘッド、地上ノード、地上ネットワークデバイス又は地上基地局、ベースバンドユニット(BBU, baseband unit)、リモート無線ユニット(RRU, remote radio unit)、アクティブアンテナユニット(AAU, active antenna unit)、リモート無線ヘッド(RRH, remote radio unit)、集中ユニット(CU, central unit)、分散ユニット(DU, distributed unit)、測位ノードのような他の名前で知られてもよい。T-TRP170は、マクロBS、ピコBS、リレーノード、ドナーノード等、又はこれらの組み合わせでもよい。T-TRP170は、上記のデバイス又は上記のデバイス内の装置(例えば、通信モジュール、モデム又はチップ)を示してもよい。
【0049】
いくつかの実施形態では、T-TRP170の部分は分散されてもよい。例えば、T-TRP170のモジュールのうちのいくつかは、T-TRP170のアンテナを収容する機器から離れて位置してもよく、共通公衆無線インタフェース(CPRI, common public radio interface)のような、場合によってはフロントホールとして知られる通信リンク(図示せず)上で、アンテナを収容する機器に結合されてもよい。したがって、いくつかの実施形態では、T-TRP170という用語はまた、ED110の位置の決定、リソース割り当て(スケジューリング)、メッセージ生成及び符号化/復号のような処理動作を実行し且つ必ずしもT-TRP170のアンテナを収容する機器の一部ではないネットワーク側のモジュールを示してもよい。モジュールはまた、他のT-TRPに結合されてもよい。いくつかの実施形態では、T-TRP170は、実際には、例えば、協調マルチポイント伝送を通じて、ED110にサービス提供するために一緒に動作している複数のT-TRPでもよい。
【0050】
T-TRP170は、1つ以上のアンテナ256に結合された少なくとも1つの送信機252及び少なくとも1つの受信機254を含む。1つのアンテナ256のみが示されている。代替として、アンテナのうちの1つ、一部又は全部はパネルでもよい。送信機252及び受信機254は、トランシーバとして統合されてもよい。T-TRP170は、ED110へのダウンリンク伝送のための伝送の準備と、ED110から受信されたアップリンク伝送の処理と、NT-TRP172へのバックホール伝送のための伝送の準備と、NT-TRP172からバックホール上で受信された伝送の処理とに関係するものを含む動作を実行するためのプロセッサ260を更に含む。ダウンリンク又はバックホール伝送のために伝送を準備することに関係する処理動作は、符号化、変調、プリコーディング(例えば、MIMOプリコーディング)、送信ビームフォーミング及び伝送のためのシンボルの生成のような動作を含んでもよい。アップリンクで或いはバックホール上での受信された伝送を処理することに関係する処理動作は、受信ビームフォーミング並びに受信シンボルの復調及び復号のような動作を含んでもよい。プロセッサ260はまた、同期信号ブロック(SSB, synchronization signal block)の内容の生成、システム情報の生成等のように、ネットワークアクセス(例えば、初期アクセス)及び/又はダウンリンク同期に関係する動作を実行してもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ260はまた、スケジューラ253による伝送のためにスケジューリングされてもよいビーム方向の指示、例えば、BAIを生成する。プロセッサ260は、ED110の位置の決定、NT-TRP172をどこに展開すべきかの決定等のように、ここに記載される他のネットワーク側処理動作を実行する。いくつかの実施形態では、プロセッサ260は、例えば、ED110の1つ以上のパラメータ及び/又はNT-TRP172の1つ以上のパラメータを構成するためのシグナリングを生成してもよい。プロセッサ260により生成されたいずれかのシグナリングは、送信機252により送信される。「シグナリング」は、ここで使用されるとき、代替として制御シグナリングと呼ばれてもよい点に留意する。動的シグナリングは、制御チャネル、例えば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH, physical downlink control channel)で伝送されてもよく、静的又は半静的上位レイヤシグナリングは、データチャネル、例えば、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH, physical downlink shared channel)で伝送されるパケットに含まれてもよい。
【0051】
スケジューラ253は、プロセッサ260に結合されてもよい。スケジューラ253は、T-TRP170内に含まれてもよく或いは、TRP170とは別個に動作されてもよく、T-TRP170は、スケジューリング許可を発行すること及び/又はスケジューリングフリー(「構成済みの許可(configured grant)」)リソースを構成することを含む、アップリンク、ダウンリンク及び/又はバックホール伝送をスケジューリングしてもよい。T-TRP170は、情報及びデータを記憶するためのメモリ258を更に含む。メモリ258は、T-TRP170により使用、生成又は収集される命令及びデータを記憶する。例えば、メモリ258は、ここに記載される機能及び/又は実施形態の一部又は全部を実現するように構成され且つプロセッサ260により実行されるソフトウェア命令又はモジュールを記憶してもよい。
【0052】
図示しないが、プロセッサ260は、送信機252及び/又は受信機254の一部を形成してもよい。また、図示しないが、プロセッサ260は、スケジューラ253を具現してもよい。図示しないが、メモリ258は、プロセッサ260の一部を形成してもよい。
【0053】
プロセッサ260、スケジューラ253並びに送信機252及び受信機254の処理コンポーネントはそれぞれ、メモリ、例えば、メモリ258に記憶された命令を実行するように構成された同じ或いは異なる1つ以上のプロセッサにより実現されてもよい。代替として、プロセッサ260、スケジューラ253並びに送信機252及び受信機254の処理コンポーネントの一部又は全部は、FPGA、GPU又はASICのような専用回路を使用して実現されてもよい。
【0054】
NT-TRP172は、単に例としてドローンとして示されているが、NT-TRP172は、いずれかの適切な非地上形式で実現されてもよい。また、NT-TRP172は、いくつかの実現方式では、非地上ノード、非地上ネットワークデバイス又は非地上基地局のような、他の名前で知られてもよい。NT-TRP172は、1つ以上のアンテナ280に結合された送信機272及び受信機274を含む。1つのアンテナ280のみが示されている。代替として、アンテナのうちの1つ、一部又は全部はパネルでもよい。送信機272及び受信機274は、トランシーバとして統合されてもよい。NT-TRP172は、ED110へのダウンリンク伝送のための伝送の準備と、ED110から受信されたアップリンク伝送の処理と、T-TRP170へのバックホール伝送のための伝送の準備と、T-TRP170からバックホール上で受信された伝送の処理とに関係するものを含む動作を実行するためのプロセッサ276を更に含む。ダウンリンク又はバックホール伝送のために伝送を準備することに関係する処理動作は、符号化、変調、プリコーディング(例えば、MIMOプリコーディング)、送信ビームフォーミング及び伝送のためのシンボルの生成のような動作を含んでもよい。アップリンクで或いはバックホール上での受信された伝送を処理することに関係する処理動作は、受信ビームフォーミング並びに受信シンボルの復調及び復号のような動作を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ276は、T-TRP170から受信されたビーム方向情報(例えば、BAI)に基づいて送信ビームフォーミング及び/又は受信ビームフォーミングを実現する。いくつかの実施形態では、プロセッサ276は、例えば、ED110の1つ以上のパラメータを構成するためのシグナリングを生成してもよい。いくつかの実施形態では、NT-TRP172は、物理レイヤ処理を実現するが、媒体アクセス制御(MAC, medium access control)又は無線リンク制御(RLC, radio link control)レイヤにおける機能のような上位レイヤ機能を実現しない。これは一例のみであるので、より一般的には、NT-TRP172は、物理レイヤ処理に加えて上位レイヤ機能を実現してもよい。
【0055】
NT-TRP172は、情報及びデータを記憶するためのメモリ278を更に含む。図示しないが、プロセッサ276は、送信機272及び/又は受信機274の一部を形成してもよい。図示しないが、メモリ278は、プロセッサ276の一部を形成してもよい。
【0056】
プロセッサ276並びに送信機272及び受信機274の処理コンポーネントはそれぞれ、メモリ、例えば、メモリ278に記憶された命令を実行するように構成された同じ或いは異なる1つ以上のプロセッサにより実現されてもよい。代替として、プロセッサ276並びに送信機272及び受信機274の処理コンポーネントの一部又は全部は、プログラムされたFPGA、GPU又はASICのような専用回路を使用して実現されてもよい。いくつかの実施形態では、NT-TRP172は、実際には、例えば、協調マルチポイント伝送を通じて、ED110にサービス提供するために一緒に動作している複数のNT-TRPでもよい。
【0057】
T-TRP170、NT-TRP172及び/又はED110は、他のコンポーネントを含んでもよいが、これらは、明確にするために省略されている。
【0058】
ここで提供される実施形態の方法の1つ以上のステップは、
図4による、対応するユニット又はモジュールにより実行されてもよい。
図4は、ED110、T-TRP170又はNT-TRP172のようなデバイス内のユニット又はモジュールを示す。例えば、信号は、送信ユニット又は送信モジュールにより送信されてもよい。例えば、信号は、送信ユニット又は送信モジュールにより送信されてもよい。信号は、受信ユニット又は受信モジュールにより受信されてもよい。信号は、処理ユニット又は処理モジュールにより処理されてもよい。他のステップは、人工知能(AI, artificial intelligence)又は機械学習(ML, machine learning)モジュールにより実行されてもよい。それぞれのユニット又はモジュールは、ハードウェア、ソフトウェアを実行する1つ以上のコンポーネント若しくはデバイス、又はこれらの組み合わせを使用することにより実現されてもよい。例えば、ユニット又はモジュールのうちの1つ以上は、プログラムされたFPGA、GPU又はASICのような集積回路でもよい。モジュールが、例えば、プロセッサによる実行のためのソフトウェアを使用して実現される場合、これらは、単一又は複数のインスタンスにおいて、処理のために個別に或いは一緒に、必要に応じて全体的又は部分的にプロセッサにより取り出されてもよく、モジュール自体が、更なる展開及びインスタンス化のための命令を含んでもよいことが認識される。
【0059】
ED110、T-TRP170及びNT-TRP172に関する更なる詳細は、当業者に知られている。したがって、これらの詳細はここでは省略される。
【0060】
セル/キャリア/帯域幅部分(BWP, Bandwidth Part)/占有帯域幅
基地局のようなデバイスは、セルにわたるカバレッジを提供してもよい。デバイスとのワイヤレス通信は、1つ以上のキャリア周波数上で行われてもよい。キャリア周波数は、キャリアと呼ばれる。キャリアは、代替として、コンポーネントキャリア(CC, component carrier)と呼ばれてもよい。キャリアは、その帯域幅及び基準周波数、例えば、キャリアの中心周波数又は最低周波数又は最高周波数により特徴付けられてもよい。キャリアは、ライセンススペクトル又はアンライセンススペクトル上でもよい。デバイスとのワイヤレス通信はまた或いはその代わりに、1つ以上の帯域幅部分(BWP, bandwidth part)上で行われてもよい。例えば、キャリアは、1つ以上のBWPを有してもよい。BWPは、キャリア上の連続若しくは不連続周波数サブキャリアのセット、又は複数のキャリア上の連続若しくは不連続周波数サブキャリアのセット、又は1つ以上のキャリアを有してもよい不連続若しくは連続周波数サブキャリアのセットである。より一般的には、デバイスとのワイヤレス通信は、スペクトル上で行われてもよい。スペクトルは、1つ以上のキャリア及び/又は1つ以上のBWPを含んでもよい。
【0061】
セルは、1つ以上のダウンリンクリソース及び任意選択で1つ以上のアップリンクリソースを含んでもよく、或いは、セルは、1つ以上のアップリンクリソース及び任意選択で1つ以上のダウンリンクリソースを含んでもよく、或いは、セルは、1つ以上のダウンリンクリソース及び1つ以上のアップリンクリソースの双方を含んでもよい。例として、セルは、1つのダウンリンクキャリア/BWPのみを含んでもよく、或いは、1つのアップリンクキャリア/BWPのみを含んでもよく、或いは、複数のダウンリンクキャリア/BWPを含んでもよく、或いは、複数のアップリンクキャリア/BWPを含んでもよく、或いは、1つのダウンリンクキャリア/BWP及び1つのアップリンクキャリア/BWPを含んでもよく、或いは、1つのダウンリンクキャリア/BWP及び複数のアップリンクキャリア/BWPを含んでもよく、或いは、複数のダウンリンクキャリア/BWP及び1つのアップリンクキャリア/BWPを含んでもよく、或いは、複数のダウンリンクキャリア/BWP及び複数のアップリンクキャリア/BWPを含んでもよい。いくつかの実施形態では、セルは、代わりに或いさらに、サイドリンク送信及び受信リソースを含む1つ以上のサイドリンクリソースを含んでもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、キャリアは、1つ以上のBWPを有してもよく、例えば、キャリアは、20MHzの帯域幅を有し、1つのBWPから構成されてもよく、或いは、キャリアは、80MHzの帯域幅を有し、2つの隣接する連続BWPから構成される等でもよい。他の実施形態では、BWPは、1つ以上のキャリアを有してもよく、例えば、BWPは、40MHzの帯域幅を有してもよく、2つの隣接する連続するキャリアから構成され、各キャリアは、20MHzの帯域幅を有する。いくつかの実施形態では、BWPは、不連続的な複数のキャリアから構成される不連続的なスペクトルリソースを含んでもよく、不連続的な複数のキャリアのうちの第1のキャリアは、mmW帯域にあってもよく、第2のキャリアは、より低い周波数帯域(2GHz帯域等)にあってもよく、第3のキャリア(存在する場合)は、THz帯域にあってもよく、第4のキャリア(存在する場合)は、可視光帯域にあってもよい。BWPに属する1つのキャリア内のリソースは、連続又は不連続でもよい。いくつかの実施形態では、BWPは、1つのキャリア上に不連続的なスペクトルリソースを有する。
【0063】
ワイヤレス通信は、占有帯域幅上で行われてもよい。占有帯域幅は、下限周波数より下且つ上限周波数より上で、放出される平均電力がそれぞれ、総平均送信電力の指定の割合β2に等しくなるような周波数帯域の幅として定義されてもよい。例えば、β2の値は0.5%でもよい。
【0064】
キャリア、BWP又は占有帯域幅は、ネットワークデバイス(例えば、基地局)により、動的に(例えば、DCIのような物理レイヤ制御シグナリングにおいて)、半静的に(例えば、無線リソース制御(RRC, radio resource control)シグナリング又は媒体アクセス制御(MAC, medium access control)レイヤシグナリングにおいて)シグナリングされてもよい。代替として、キャリア、BWP又は占有帯域幅は、適用シナリオに基づいて予め定義されてもよく、UEにより知られている他のパラメータの関数としてUEにより決定されてもよく、或いは、(例えば、標準により)固定されてもよい。
【0065】
将来のワイヤレスネットワークでは、接続されるデバイスの数は指数関数的に増加する可能性があり、これらのデバイスはまた、多様な機能を有する可能性もある。さらに、より多くの新たなアプリケーション及びユースケースが出現し、それぞれがより多様なサービス品質を要求する可能性がある。これらは、非常に困難になり得る将来のワイヤレスネットワーク(例えば、「6G」ネットワーク)のための新たな主要性能指示(KPI, key performance indication)を生じる。新たなセンシング技術及びAI/ML技術(深層学習)は、電気通信システムの性能及び効率を改善するための鍵となる。
【0066】
統合センシング及び通信ネットワーク
本出願の実施形態により提供される統合センシング及び通信ネットワーク(ISAC, integrated sensing and communication network)が
図5に示されている。ネットワークは、複数の基地局(BS, base station)500、502、504(BS1、BS2、BSnともラベル付けされる)と、複数のユーザ機器(UE, user equipment)510、512、514(UE1、UE2、UEnともラベル付けされる)と、複数のターゲット530、532、534(ターゲット2、ターゲット1、ターゲットnともラベル付けされる)とを含む。また、コアネットワークを表す通信サーバ520、インターネットのような通信コアネットワーク以外のネットワークを示す他のネットワーク522、及びセンシングサーバ524も示されている。通信サーバ520と他のネットワーク522との間の接続540、センシングサーバ524と他のネットワーク522との間の接続524、通信サーバ520と基地局500、502、504との間の接続548、センシングサーバ524と基地局500、502、504との間の接続550、基地局500、502、504のペアの間の接続560、562、564、基地局500、502、504とUE510、514との間の接続570、572、574、UE510、512、514の間のサイドリンク接続580、582、584を含む、様々な図示の要素の間の接続も示されている。最後に、センシング信号が590、592、594、596で示されている。
図5は、例示の目的で提示されている。様々なタイプの要素の数及びこれらの間の相互接続性は、所与の実現方式において異なるものとすることができる。
【0067】
BS500、502、504は、ネットワークデバイスの例である。UE510、512、514は、ネットワーク上に登録されたデバイス、又はネットワークが認識しているか或いは通信しているデバイスの例である。
図5はBS500、502、504の形式のネットワークデバイスを示しているが、ネットワークは、代替として或いはさらに、統合アクセス及びバックホール(IAB, integrated access and backhaul)ノード、リレーノード又は非陸上ネットワーク(NTN, non-terrestrial network)ノード(例えば、ドローン、高高度プラットフォームステーション(HAPS, high altitude platform station)、衛星等)又はこれらのノードの組み合わせのような、他のタイプのネットワークデバイスを含んでもよい。BS500、502、504及びUE510、512、514は双方とも、通信及びセンシングデバイスとすることができる。
【0068】
ネットワークの一部を形成するネットワークデバイス、又はネットワーク上に登録されたコンポーネントであるBS及びUEとは異なり、各ターゲット530、532、534は、必ずしもネットワークの登録されたコンポーネントではない。一般的に、ターゲットは、ネットワークの一部ではない環境内のいずれかの物体とすることができる。例は建物、車両等を含む。さらに、ターゲットはまた、UE、車両(V2V及びV2X通信用)、センサ等のような、ネットワーク上に登録されたデバイスでもよい。環境センシングについて、ターゲットは典型的には通信デバイスでなくてもよいが、センシング支援通信アプリケーションについては、ターゲットは通信デバイスである可能性が高い。
【0069】
センシングサーバ524は、センシングサービスを提供する論理ネットワークエンティティを意味する。図示の例では、センシングサーバ524は、RF信号を直接送信及び受信しないが、代替実現方式では、センシングサーバは、ワイヤレスでセンシングデバイスに接続するためのトランシーバを含むことができるか、或いは、トランシーバと統合されることができる。センシングサーバ524の機能は、BS及び/又はUEのようなネットワークデバイスの間で分散できる。例示的な実施形態では、センシングサーバ524は、センシング管理機能及びセンシングエージェント機能(SMAF, sensing management function and sensing agent function)ノードであり、これについては以下でより詳細に説明する。協働センシングについて、センシングサーバは、共同センシング又は協調センシングを調整することを担う。これは、共同センシング又は協調センシングに関与するセンシングノードにセンシング命令を送信することと、センシングを実行するために必要な情報(センシング信号の時間/周波数リソース、センシングされる物体の位置、反射されたセンシングエコーの可能なビーム方向、タイミング調整等)を送信することとを含む。
【0070】
さらに、いくつかの実施形態では、センシングサーバ524は、協調センシングノードから取得された複数の観測値(例えば、センシングデータ、エコー信号等)から最終的なセンシング結果を生成する。
【0071】
通信サーバ520は、例えば、セルラーシステムのコアネットワークにおいて通信サービスを提供する論理ネットワークエンティティを示す。通信サーバ520は、場合によってはセンシングサーバ524を含む多くの論理エンティティを含んでもよい。
【0072】
センシングは、単一のBS又は単一のUEのような個々のデバイスにより実行できる。センシングはまた、BSのペア(例えば、BS1及びBS2)、BS及びUE(BS1及びUE1等)等により、複数のデバイスを介して共同で実行できる(協調センシングとも呼ばれる)。
【0073】
センシングは、伝送されたセンシング信号のエコーを受信することを伴うことができる。エコーは、センシングデータを生成するように処理できる。センシングデータは、エコーから導出されるいずれかの情報とすることができる。例は、信号強度、遅延、タイミング、到来角、及びエコー信号から直接測定できる他のデータ、又はこのような測定値の関数である他の値を含む。センシングデータはまた、センシングデータの目的及び/又はソースを識別するか或いはセンシングデータが関連付けられるターゲットを識別する、記述及び/又はタグ(例えば、ヘッダ情報)を含んでもよい。
【0074】
いくつかの実施形態では、BSとUEとの間の同じインタフェースが、通信データ及びセンシングデータを搬送するために使用される。いくつかの実施形態では、別個の論理及び/又は物理インタフェースが、通信及びセンシングのために定義される。これらの別個のインタフェースは、例えば、別個のデータプレーン及び/又は別個の制御プレーンを含んでもよい。詳細な例が以下に提供される。
【0075】
通信及びセンシングデータ経路は、同じものとすることができ、或いは、異なるものとすることができる。例えば、UEn514は、ターゲットn534のセンシングデータを取得してもよく、センシングデータは、BSn504を介してセンシングサーバ524に送信でき、UEn514の通信データは、BS1 500を介して通信サーバ520に送信されてもよい。
【0076】
通信及びセンシング信号処理チェーンはまた、同じものとすることができ、或いは、異なるものとすることができる。例えば、異なるコーディング、変調及び波形パラメータが、通信及びセンシングのために使用されてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態では、センシングは、オンデマンドでオン/オフできる。この詳細な例が以下に提供される。
【0078】
以下の詳細な例には示されていないが、ここに記載する実施形態のいずれについても、協働センシングを支援するために同期情報が伝送又は交換されてもよい。同期情報は、グローバル基準点に対する、或いは、異なるセンシングノードの間のタイミング較正から取得されるタイミング基準に対する、ノードの基準タイミングに関する情報を含む。これはまた、発振器クロックパラメータ、及びノードの間のタイミング同期に影響を与えるいくつかの他のRF関連パラメータに関する情報を含んでもよい。このような交換は、1つ以上のUE及び/又は1つ以上のネットワークデバイスのような、協働センシングに関与するいずれかのノードの間で行われることができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、ノードは、共通ソースに同期されてもよいが、依然として、時間情報を伝送する絶対センシング信号を交換する必要がある。
【0080】
いくつかの実施形態では、人工知能(AI, artificial intelligence)及び/又は機械学習(ML, machine learning)が、1つ以上のノードからのセンシングデータを処理して、センシング結果を生成するために使用される。例えば、上記の
図5のセンシングサーバ524は、AI/MLを使用して、1つ以上のBS及び/又は1つ以上のUEから受信したセンシングデータを処理して、ターゲットに関するセンシング結果を生成してもよい。このような処理はまた或いは代替として、基地局のようなネットワークデバイス又はUEで行われてもよい。
【0081】
AI/MLアーキテクチャは、通常では、2つのモード、すなわち、集中型及び分散型で編成できる複数のノードを伴い、これらの双方は、アクセスネットワーク、コアネットワーク、又はエッジコンピューティングシステム若しくは第3のネットワークで展開できる。AI/MLアーキテクチャは、データを必要とするものであり、したがって、複数のセンシングノードからの大量の協調センシングデータを処理するのに良く適している。
【0082】
図6A~
図6Dは、複数の基地局及びターゲットを伴うパッシブ協調センシングの例である。これらの例は、全ての場合において、ターゲットがセンシング信号を復号及び処理することなくセンシング信号をパッシブに反射するという意味でパッシブである。
【0083】
図6Aは、基地局BS1 600、BS2 602及びターゲット604を伴うパッシブ協調センシングの第1の例を示す。BS1は、ターゲットとBS2との双方にRFセンシング信号Pを送信する。また、BS2からBS1への座標情報Cの伝送も示されている。より一般的には、ここに記載される実施形態/例のいずれについても、座標情報の交換が存在してもよい。これは、
図6Aの特定の例に示すように、一方のBSから他方のBSへの一方向でもよく、或いは、双方向でもよい。座標情報は、グローバル座標系に対する(x,y,z)座標系でセンシング動作を実行するネットワークデバイス及び/又は端末のうちの1つ以上の位置に関する情報である。これはまた、ノードの向き(アンテナが指す方向に関して)、ノードの進行方向(ノードが移動物体である場合、移動の方向)、及び移動の速度ベクトル(v_x,v_y,v_z)を含んでもよい。
【0084】
BSの間のリンクは、有線又は無線とすることができる。BS2は、ターゲットからエコーEPを受信し、これをBS1からのセンシング信号Pと比較し、センシングデータSを導出する。BS2は、センシングデータS(及び任意選択でエコーEP又はエコーf(EP)の関数)をBS1に送信する。
【0085】
図6Bは、基地局BS1 600、BS2 602及びターゲット604を伴うパッシブ協調センシングの第2の例を示す。BS1は、RFセンシング信号Pをターゲットに送信する。BS2は、ターゲットからエコーEPを受信する。BS2は、受信したエコーEPをBS1に返送する。また、BS2からBS1への座標情報Cの伝送も示されている。BSの間の通信リンクは、有線又は無線とすることができる。BS1は、受信したEPからセンシングデータS(図示せず)を導出する。
【0086】
図6Cは、基地局BS1 600、BS2 602及びターゲット604を伴うパッシブ協調センシングの第3の例を示す。BS1は、RFセンシング信号Pをターゲットに送信する。BS1は、ターゲットからエコーEP1を受信する。BS2は、ターゲットから異なるエコーEP2を受信し、受信したエコーEP2をBS1に返送する。また、BS2からBS1への座標情報Cの伝送も示されている。BSの間のリンクは、有線又は無線とすることができる。BS1は、EP1及びEP2の双方からセンシングデータS(図示せず)を導出する。
【0087】
図6Dは、基地局BS1 600、BS2 602及びターゲット604を伴うパッシブ協調センシングの第4の例を示す。BS1は、ターゲット及びBS2の双方にRFセンシング信号Pを送信する。BSの間のリンクは、有線又は無線とすることができる。BS1は、ターゲットからエコーEP1を受信する。BS2は、ターゲットから異なるエコーEP2を受信し、センシング信号P及び受信したエコーEP2に基づいてセンシングデータSを導出する。BS2は、導出されたセンシングデータS(及び任意選択で受信したエコーEP2)をBS1に返送する。また、BS2からBS1への座標情報Cの伝送も示されている。BS1は、受信したエコーEP1とBS2からのセンシングデータS(及び任意選択で受信したエコーEP2)との双方からセンシングデータS'(図示せず)を導出する。
【0088】
いくつかの実施形態は、1つ以上のBS及び1つ以上のUEのような混合デバイスの間の協調を伴う。
図7Aは、BS700、UE702及びターゲット704を伴うパッシブ協調センシングの例である。BS700は、ターゲット704及びUE702の双方にRFセンシング信号Pを送信する。BS700は、ターゲット704からエコーEP1を受信する。UE702は、BS700からセンシング信号Pを受信し、ターゲット704から異なるエコーEP2を受信し、センシングデータS又はセンシングデータSを導出するのに有用な中間測定値Isを導出する。UE702は、センシングデータS(又は中間測定値Is)をBS700に送信する。また、UE702からBS700への座標情報Cの伝送も示されている。BS700は、エコーEP1及びUE702からのセンシングデータS(又は中間測定値Is)の双方からセンシングデータを導出する。この例では、UEは、センシング信号Pを処理し、センシングデータS(又は中間測定値Is)をフィードバックできるので、全体的な手順は、共同のアクティブ及びパッシブセンシングと見なすことができる。
【0089】
いくつかの実施形態は、集中無線アクセスネットワーク(CRAN, centralized radio access network)アーキテクチャにおける協調を伴う。特定の例が
図7Bに示されており、集中ユニット750、リモート無線ユニット(RRU, remote radio unit)RRU1 752及びRRU2 754を含むCRANアーキテクチャを示している。ターゲット754も示されている。この例では、RRU1は、RFセンシング信号Pをターゲットに送信する。RRU1は、ターゲット754からエコーEP1を受信し、エコーEP1(又はf(EP1))を集中ユニットに送信する。RRU2は、ターゲット754から異なるエコーEP2を受信し、エコーEP2(又はf(EP2))を集中ユニット750に送信する。また、RRU1から集中ユニットへ、且つ、RRU2から集中ユニットへの座標情報Cの伝送も示されている。集中ユニットは、エコーEP1及びEP2の双方からセンシングデータSを導出する。
【0090】
他の実施形態では、2つより多い協調ノードが存在し、1つのノードがセンシング信号を伝送し、他のノードがそれを検出する。交換される情報は、上記の例と同じでもよい。
【0091】
他の実施形態では、2つより多い協調ノードが存在し、1つより多いノードがセンシング信号を送信し、1つ以上のノードがセンシング信号を検出する。交換される情報は、上記と同じでもよい。
【0092】
他の実施形態では、2つより多い協調ノードが存在し、各ノードは、センシング信号を別々に送信及び検出するが、これらは、互いにセンシング情報S又はf(S)を交換する。
【0093】
協調ノードは、BS、UE又は組み合わせとすることができる。
【0094】
混合デバイスの間の協調の他の例が
図8に示されており、これは、BS800、UE802及びターゲット804を含む。この例では、UE802は、ターゲット804にRFセンシング信号Pを送信する。UE802は、ターゲット804からエコーEP1を受信し、センシングデータSを導出する。BS800は、ターゲット804から異なるエコーEP2を受信する。UE802は、導出されたセンシングデータS(及び/又はエコーEP1)及び/又は座標情報CをBS800に返信する。BS800は、受信したエコーEP2と、UE802からのセンシングデータS及び/又は座標情報Cとの双方からセンシングデータ(図示せず)を導出する。座標情報は、グローバル座標系に対する(x,y,z)座標系でのセンシング動作を実行するネットワークデバイス及び/又は端末のうちの1つ以上の位置に関する情報である。これはまた、ノードの向き(アンテナが指す方向に関して)、ノードの進行方向(ノードが移動物体である場合、移動の方向)、及び移動の速度ベクトル(v_x,v_y,v_z)を含んでもよい。
【0095】
例のうちのいくつかは、2つ以上のBSの間又はBSとUEとの間のセンシング信号Pの交換を伴う。代替として、センシング信号Pを直接交換する代わりに、BSがセンシング信号Pを間接的に知ることができる何らかの他の所定の情報Ipが交換できる。
【0096】
いくつかの例は単一のエコーを示すが、より一般的には、複数のデバイスにより受信される1つ以上のエコー(例えば、EP1及びEP2)が存在してもよく、これらの全てが、センシングデータSを導出する際に考慮されてもよい。さらに、単一のターゲットから反射される1つより多くのエコーが存在してもよい。
【0097】
例のうちのいくつかは、2つ以上のBSの間又はBSとUEとの間の1つ以上のエコー信号EPの交換を伴う。代替として、エコーEPを直接交換する代わりに、エコーEPの何らかの関数である値f(EP)が交換されてもよい。例えば、f(EP)はEPの圧縮バージョンでもよい。
【0098】
例のうちのいくつかは、2つ以上のBSの間又はBSとUEとの間のセンシングデータSの交換を含む。代替として、センシングデータSを直接交換する代わりに、センシングデータSの何らかの関数である値f(S)が交換されてもよい。例えば、f(S)は、Sの圧縮バージョンでもよい。センシングデータSはまた或いは代替として、センシングデータSを導出するために使用できる中間測定値を含んでもよい。
【0099】
上記に記載される機構及び例はまた、2つより多くのBSに、より一般的には2つより多くのネットワークデバイス及び/又は1つより多くのUEに拡張できる。他の例は、UE対UEの協働、複数のUE対BSの協働、及び複数のUE対複数のBSの協働を含む。
【0100】
アクティブ協調センシング
図9A~
図9Cは、複数のネットワークデバイスと、センシングされるべき1つ以上のデバイスとを伴うアクティブ協調センシングの例である。これらの例は、全ての場合において、センシングされるべきデバイスがセンシング信号をアクティブに受信し、センシング信号から何らかのセンシングデータを導出するという意味でアクティブである。パッシブに反射されたエコー信号ではなく、この導出されたセンシングデータが、デバイスの位置を決定するために依拠される。
【0101】
図9Aは、BS1 900、BS2 902及びデバイス904を伴うアクティブ協調センシングの例である。この例では、BS1及びBS2は協調情報CIを交換する。これは、センシング信号P1及びP2に関連する情報と、スケジューリング情報とを含んでもよい。協調情報はまた、BSの位置、速度、移動方向、向きに関する情報を含んでもよい。BS1は、RFセンシング信号P1をデバイスに送信する。BS2は、RFセンシング信号P2をデバイスに送信する。デバイスは、P1及びP2に基づいてセンシングデータSを導出する。代替として、デバイスは、中間情報I(s)を導出してもよい。デバイスはS又はI(s)をBS1に送信し、BS1はS又はI(s)を検出する。
【0102】
このタイプのアクティブ協調センシングは、CRANアーキテクチャに拡張できる。
図9Bに示す例は、集中ユニット920、遠隔無線ユニット(RRU, remote radio unit)RRU1 922及びRRU2 924を含むCRANアーキテクチャ内のアクティブ協調センシングを示す。また、センシングされており、アクティブセンシングに参加しているデバイス926も示されている。この例では、RRU1 922及びRRU2 924は、それぞれのセンシング信号P1及びP2を送信する。デバイス926は、それぞれRRU1及びRRU2への伝送のためにセンシングデータS1及びS2を受信及び生成し、次に、RRU1及びRRU2は、更なる処理のためにそれぞれのセンシングデータS1及びS2を集中ユニット920に転送する。
【0103】
これらのアクティブ協調センシング手法はまた、センシングされるべき複数のデバイスに拡張できる。一例が
図9Cに示されており、
図9Cは、BS1 940と、BS2 942と、デバイス1 944と、デバイス2 946との間のアクティブ協調センシングを示している。
【0104】
同様のメカニズムは2つより多くのBSに拡張できる。デバイスの間の協調のように、ここに示されていない他の変形も可能である。いくつかの実施形態では、デバイスは、通信を支援するためにセンシング情報を直接使用してもよく、この場合、センシングデータSをBSに返送する必要がなくてもよい。
【0105】
上記の実施形態の全ては、パッシブセンシング又はアクティブセンシングを採用しているが、いくつかの実施形態では、複数のターゲットに関するセンシング情報を取得するために、アクティブセンシングとパッシブセンシングとの混合が使用できる。複数のターゲットが存在し、いくつかがネットワークに登録され(例えば、「RRC_CONNECTED」デバイス)、いくつかが登録されていない(例えば、「RRC_IDLE」デバイス、「RRC_INACTIVE」デバイス、又は環境物体)場合、アクティブセンシングとパッシブセンシングとの混合が使用されてもよく、センシングの目標は、全てのこれらのターゲットに関する情報を取得することである。
【0106】
ネットワーク上に登録されたターゲットをセンシングするために、アクティブセンシングとパッシブセンシングとの混合も使用できる。この手法の一例では、BSのようなネットワークデバイスが、デバイス(自動車等)にセンシング信号を送信し、デバイスからエコーを受信する。BSは、パッシブセンシングを使用して、エコーに基づいて車までの距離を推定できる。同時に、車内のプロセッサは、アクティブセンシングを使用して、RF信号を検出して何らかの情報を導出してもよい。アクティブセンシングから導出された情報は、BSがパッシブセンシング推定値を精緻化するのを助けるためにBSに送信できる。
【0107】
タイミング交換のための詳細なシグナリング機構
同一位置のセンシングでは、センシング信号の送信及び受信が同じ位置で行われる。送信デバイス及び受信デバイスはタイミングを共有でき、同期又はタイミングの問題は存在しない。
【0108】
非同一位置のセンシングでは、送信機及び受信機は同一位置にない。これらは、異なるタイミングソースを使用する異なるデバイス内にあることができる。センシングのためのタイミング要件は厳格になる可能性がある。これに対処するために、センシングに関与するノードの間のタイミングを調整する方法が提供される。
【0109】
ここで
図10A及び
図10Bを参照して、タイミング交換のためのシグナリング機構の第1の例が記載され、これは、協同タイミング及びセンシングデータ交換を伴う。この例は、BS1000とUE1004との間のタイミング情報の交換を示すが、同じ手法が、2つのBS、2つのUE等のようないずれかの2つのデバイスの間で使用できる。
【0110】
最初に
図10Aを参照すると、BSは、時間t
0において第1のセンシング信号を伝送し、時間t
BEP0においてターゲット1002からエコー信号BEP0を受信し、時間t
UEP0においてエコー信号UEP0を受信する。UEはまた、UEP0の到来角(AoA)、ターゲット1002からの第1のセンシング信号の反射を推定し、これはθ
0(図示せず)により示される。
【0111】
図10Bに示すように、UEは、θ
0で時間t
1において第2のセンシング信号を伝送し、t
UEP1においてターゲット1002からエコー信号UEP1を受信し、BSは、t
BEP1においてターゲット1002からエコー信号BEP1を受信する。
【0112】
UEは、tUEP0、t1、tUEP1、θ0、f(UEP0)及びf(UEP1)をBSに送信し、f(UEP0)及びf(UEP1)は、UEにより取得される測定されたセンシングデータである。残りの情報tUEP0、t1、tUEP1はUEにおける時間の概念を伝える。いくつかの実施形態ではθ0はf(UEP0)に含まれてもよい。
【0113】
UEから受信された情報から、また、tBEP0-t0を計算することにより、BSはUEタイミング情報及びセンシングデータを取得できる。
【0114】
ここで
図11A及び
図11Bを参照して、タイミング交換のためのシグナリング機構の第2の例が記載され、これは、部分的タイミング及び完全センシングデータ交換を伴う。
【0115】
図11Aに示すように、BSは、時間t
0において第1のセンシング信号を伝送し、時間t
BEP0においてエコー信号BEP0を受信し、時間t
UEP0においてエコー信号UEP0を受信する。UEはまた、UEP0のAoAを推定し、これはθ
0(図示せず)により示される。
【0116】
図11Bに示すように、UEは、θ
0で時間t
1において第2のセンシング信号を伝送し、t
UEP1においてエコー信号UEP1を受信し、BSは、t
BEP1においてエコー信号BEP1を受信する。
【0117】
UEは、t1-tUEP0、tUEP1-t1、θ0、f(UEP0)及びf(UEP1)をBSに送信する。f(UEP0)及びf(UEP1)は、UEにより取得される測定されたセンシングデータである。t1-tUEP0、tUEP1-t1は、時間差のみを与える。いくつかの実施形態ではθ0はf(UEP0)に含まれてもよい。
【0118】
UEから受信された情報から、また、tBEP0-t0及びtBEP1-t0を計算することにより、BSはセンシングデータを取得するために必要なタイミング情報を取得できるが、絶対的なUEタイミングを取得できない。
【0119】
いくつかの実施形態では、ノードは、センシングセッションの前にグローバル基準点に関するこれらの基準タイミング情報を交換できる。例えば、UEは、
図10及び
図11において記載されるセンシング動作の前に、基準時間情報(RTI, reference time info)をBSに送信してもよい。この場合、UEはt
UEP0、t
UEP1-t
1、θ
0、f(UEP0)及びf(UEP1)をBSに送信してもよい。いくつかの他の実施形態では、UEはt
UEP0、θ
0、f(UEP0)のみをBSに送信してもよい。いくつかの実施形態ではθ
0はf(UEP0)に含まれてもよい。
【0120】
協調情報交換
上記に詳述したように、いくつかの実施形態では、協調センシング方法を容易にするために、タイミング情報が交換される。タイミング情報に加えて、他の協調情報が交換されてもよい。協調情報の例は、キャリア周波数と、センシング信号の波形パラメータ(例えば、パイロット信号の形式を有してもよい信号Pの詳細)とを含む。
【0121】
協調情報は、様々なリンク上で交換できる。
図12は、協調情報を共有するために使用されてもよい特定のリンクの例を示す。
図12は、センシングサーバ1212、BS1200、120、IABノード1204、リレーノード1206及びUE1208、1210を示す。
【0122】
協調情報交換のために、Uuリンクは、BSとUEとの間又はBSとIAB若しくはリレーノードとの間で交換するために使用されてもよい。UEの間で協調情報を交換するために、サイドリンク(SL, sidelink)が使用できる。バックホールリンクは、IAB及びBSのようなネットワークノードの間で協調情報を交換するために使用できる。例えば、Xnリンクは、BSの間で情報を交換するために使用されてもよい。これらのタイプのリンクは、
図12のネットワークに限定されない、いずれかのネットワークトポロジにおける協調情報交換のために使用されてもよい。協調情報を交換するために使用されるリンクは、実際のセンシングデータ(例えば、EP、f(EP)、S、I(S))を交換するために使用されるリンクと同じでもよく或いは異なってもよい。協調情報は、ある程度半静的でもよく、実際のセンシング情報が(通信データのように)動的である一方で、協調情報が動的に変化しないことを意味する。したがって、協調情報及びセンシング情報は、ノードの間の異なる物理及び論理インタフェースを通じて通信されてもよい。
【0123】
複数の協調ノードは、センシングを個別に実行し、更なる処理のためにセンシングデータをセンシングサーバ1212に伝送できる。
【0124】
いくつかの実施形態では、同じターゲットでも、複数のデバイスが、ターゲットの異なる部分をセンシングし、次いで、それぞれのセンシングデータをノードに送信して、これらを一緒に組み合わせて、最終的なセンシングデータを導出してもよい。
【0125】
また、いくつかの実施形態では、1つ以上のセンシングデバイスは、センシングデータの複数のインスタンスを取得するために、時間及び空間にわたってターゲットをセンシングし、次いで、これらを一緒に組み合わせてもよい。例えば、建物の完全な画像を取得するために、複数のセンシングデバイスが、この建物をスキャンするために使用されてもよい。
【0126】
センシング及び通信の統合-モード1
ここで「モード1」と呼ばれる、統合センシング及び通信の第1のモードにおいて、通信及びセンシングはそれぞれ、別個の無線アクセス技術(RAT, radio access technology)を有する。各RATは、通信又はセンシングのうちの1つのために設計又は選択され、別個の物理レイヤ処理チェーンが存在する。各RATはまた、例えば、HARQ、ARQ、セグメンテーション、順序付け等の有無にかかわらず、サービス要件の異なるニーズに適合するように異なるプロトコルスタックを有することができる。これはまた、ネットワーク内の通信専用ノードとセンシング専用ノードとの共存を可能にする。
【0127】
通信とセンシングとの間のインターワーキングは、例えば、通信及びセンシングサーバを使用して、コアネットワークを介して行われることができる。通信能力とセンシング能力との双方を有するBSについて、5Gにおいて提供されるもののようなデュアルコネクティビティ機構が使用できる。同じ或いは異なる周波数キャリアが通信及びセンシングに使用される。同じ周波数キャリアが使用される場合、2つの異なるRATは、時分割多重(TDM, time division multiplexing)及び/又は周波数分割多重(FDM, frequency division multiplexing)を介してスペクトルを共有できる。
【0128】
モード1統合センシング及び通信の特定の例が
図13に示され、
図13は、ネットワーク1300、通信サーバ1301及びセンシングサーバ1302を示す。3つの基地局104、1312、1308が示されている。BS1304は通信能力のみを有し、BS1312は通信1310及びセンシング1312能力を有し、マルチRAT可能であることを意味し、BS1308はセンシング能力のみを有する。5つのUE1320、1322、1324、1326、1328が示されている。UE1320、1322は、通信能力のみを有する。UE1324は、通信1330及びセンシング1332能力を有し、マルチRAT可能であることを意味する。UE1326及び1328は、センシング能力のみを有する。
【0129】
センシング及び通信の統合-モード2
ここで「モード2」と呼ばれる統合センシング及び通信の第2のモードにおいて、同じRATが通信及びセンシングのために使用される。モード1と比較して、モード2の同じRATは、有利なことに、1つのスペクトルの下で2つの異なるRATを多重化すること、又は各RATについて2つの異なるキャリアスペクトルを必要とすることを回避し、これはスペクトル効率を改善するはずである。
【0130】
いくつかの実施形態では、第1のセットのチャネルは、ターゲットをセンシングするために第2のデバイスを伴う協調センシングにおいて使用するためのセンシング信号を伝送するために、第1のデバイスにより使用される。第2のセットのチャネルは、第1のデバイスにより、通信信号を伝送するために使用される。いくつかの実施形態では、第1のセットのチャネル内の各チャネル及び第2のセットのチャネル内の各チャネルは、論理チャネル、トランスポートチャネル又は物理チャネルである。第2のセットのチャネルは、第1のセットのチャネルに含まれない少なくとも1つのチャネルを含む。いくつかの実施形態では、第1のセットのチャネルは、少なくとも1つの論理チャネルを含み、第2のセットのチャネルは、少なくとも1つの論理チャネルを含む。第1のセット内の論理チャネルは、第2のセットの論理チャネルとは異なる。これは、センシングデータとは対照的に、通信データのために異なる論理チャネルが使用されることを意味する。異なるチャネルの例は、
図15、16及び17を参照して以下に提供される。
【0131】
さらに、いくつかの実施形態では、通信データと比較してセンシングデータに異なる信号フォーマットが使用される。この特定の例では、センシングデータのために使用されるヘッダは、通信データのために使用されるヘッダと異なってもよい。
【0132】
さらに、いくつかの実施形態では、通信データとは対照的に、センシングデータに異なるプロトコルが使用できる。例えば、通信データとは対照的に、センシングデータに異なる再送方式が使用されてもよい。
【0133】
物理レイヤにおいて、通信及びセンシングは、別個の物理チャネルを介して実行されてもよい。例えば、第1の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCH-Cはデータ通信用に定義され、第2の物理ダウンリンク共有チャネルPDSCH-Sはセンシング用に定義される。
【0134】
同様に、別個の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH, physical uplink shared channel)PUSCH-C及びPUSCH-Sが、アップリンク通信及びセンシングのために定義されてもよい。
【0135】
いくつかの実施形態では、共通物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH, physical downlink control channel)及び共通物理アップリンク制御チャネル(PUCCH, physical uplink control channel)が、センシング及び通信の双方のための制御情報を搬送するために使用される。代替として、他の実施形態では、別個の物理レイヤ制御チャネルが、通信及びセンシングのための別個の制御情報を搬送するために使用されてもよい。例えば、PUCCH-S及びPUCCH-Cは、それぞれ、センシング及び通信のためのアップリンク制御のために使用されてもよく、PDCCH-S及びPDCCH-Cは、それぞれ、センシング及び通信のためのダウンリンク制御のために使用されてもよい。他の例では、同じPDSCH及びPUSCHがまた、通信及びセンシングのために定義された別個の論理チャネル及びトランスポートチャネルによって、通信及びセンシングの双方に使用されてもよい。また、センシングのための制御チャネル及びデータチャネルは、同じ或いは異なるチャネル構造(フォーマット)を有することができ、同じ或いは異なる周波数帯域又は帯域幅部分を占有できる点に留意する。
【0136】
モード2統合センシング及び通信の特定の例が
図14に示されており、
図14は、ネットワーク1400、通信サーバ1404及びセンシングサーバ1406を示す。BS1408及びUE1410も示されている。
図14の例では、単一のRATがセンシング及び通信の双方に使用される。
【0137】
媒体アクセス制御(MAC, medium access control)レイヤでは、無線リンクレイヤ(RLC, radio link layer)にサービスを提供するために、通信及びセンシングのために別個の論理チャネルが定義されてもよい。
【0138】
例えば、MACレイヤでは、専用トラフィックチャネル(DTCH, Dedicated Traffic Channel)及び専用制御チャネル(DCCH, Dedicated Control Channel)に加えて、専用センシングトラフィックチャネル(DSTCH, Dedicated Sensing Traffic Channel)及び専用センシング制御チャネル(DSCCH, Dedicated Sensing Control Channel)が、センシングデータを搬送し、センシング機能のための構成情報を搬送するために定義されてもよい。
【0139】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのMACレイヤチャネルタイプについて、単一のMACレイヤチャネルが、通信及びセンシングの双方のために使用される。例えば、1つの専用制御チャネルが、通信及びセンシングの双方のための構成を搬送するために使用されてもよい。同様に、共通制御チャネル、ページングチャネル、ブロードキャストチャネルについて、同じチャネルが、通信及びセンシングの双方に必要な情報を搬送するために使用されてもよく、或いは、別個の論理チャネルが定義されてもよい。
【0140】
いくつかの実施形態では、MACレイヤにおいて、別個のトランスポートチャネルが、物理レイヤサービスを使用するために通信及びセンシングに定義される。例えば、通信のためのダウンリンク共有チャネル(DL-SCH-C, downlink shared channel for communication)及びセンシングのためのダウンリンク共有チャネル(DL-SCH-S, downlink hared channel for sensing)は、それぞれダウンリンク通信及びセンシングのために使用される主なトランスポートチャネルであるように定義されてもよい。同様に、別個の通信及びセンシングアップリンク共有チャネルUL-SCH-C及びUL-SCH-Sがアップリンクトランスポートチャネルに定義されてもよい。
【0141】
上記の方式の異なる組み合わせが可能である。
【0142】
モード2のDLチャネルマッピングの例
ここで、ダウンリンクチャネルマッピングの例について、
図15、
図16及び
図17を参照して説明する。これらは、通信データ及びセンシングデータに使用されるチャネルのセットの特定の例である。チャネル頭字語により様々なチャネルが参照され、これらが全て以下で展開される。チャネル頭字語に「-C」が付加されているとき、これは、チャネルは通信専用であることを意味する。チャネル頭字語に「-S」が付加されているとき、これは、チャネルがセンシング専用であることを意味する。「-C」又は「-S」が付加されていないとき、これは、通信及びセンシングのそれぞれについて別個のインスタンスが存在しないことを意味する。
【0143】
これらの図面において、以下の論理チャネルが参照される。
PCCH:ページング制御チャネル
BCCH:ブロードキャスト制御チャネル
CCCH:共通制御チャネル
DTCH:専用トラフィックチャネル
DCCH:専用制御チャネル。
【0144】
これらの図面において、以下のトランスポートチャネルが参照される。
PCH:ページングチャネル
BCH:ブロードキャストチャネル
DL-SCH:ダウン共有チャネル
UL-SCH:アップリンク共有チャネル
RACH:ランダムアクセスチャネル。
【0145】
これらの図面において、以下の物理チャネルが参照される。
PBCH:物理ブロードキャストチャネル
PDSCH:物理ダウンリンク共有チャネル
PUSCH:物理アップリンク共有チャネル
PDCCH(DCI用):物理ダウンリンク制御チャネル(ダウンリンク制御情報用)
PUCCH(UCI用):物理アップリンク制御チャネル(アップリンク制御情報用)
PRACH:物理ランダムアクセスチャネル。
【0146】
モード2のDLチャネルマッピング-第1の例-完全複製
協調センシングのためのダウンリンクチャネルマッピングの第1の例が
図15に示されており、論理チャネル1500、トランスポートチャネル1502及び物理チャネル1504に分解される。チャネルはまた、通信用のチャネル1510とセンシング用のチャネル1512とに分解される。この例では、チャネルのタイプ毎に、通信及びセンシングのそれぞれについて別個のインスタンスが存在する。
【0147】
通信用のチャネル1510は以下を含む。
論理チャネルPCCH-C、BCCH-C、CCCH-C、DTCH-C、DCCH-C
トランスポートチャネルPCH-C、BCH-C及びDL-SCH-C
物理チャネルPBCH-C、PDSCH-C及びPDCCH-C。
【0148】
センシング用のチャネル1512は以下を含む。
論理チャネルPCCH-S、BCCH-、CCCH-S、DTCH-S、DCCH-S
トランスポートチャネルPCH-S、BCH-S及びDL-SCH-S
物理チャネルPBCH-S、PDSCH-S及びPDCCH-S。
【0149】
モード2のDLチャネルマッピング-第2の例
いくつかのタイプのチャネルについて、通信及びセンシングのために2つの別個のチャネルを提供することは、特に、通信及びセンシング能力の双方を有するデバイスにとって必ずしも必要ではない。
【0150】
一例として、BCCHは、ネットワークからセル内の全てのデバイスへのシステム情報の伝送に使用されるチャネルである。いくつかの実施形態では、通信に関連する情報及びセンシングに関連する情報は、単一のBCCHチャネルに含まれ、この場合、通信関連情報のためのBCCH-Cと、センシング関連システム情報のためのBCCH-Sとを別々に有する必要はない。
【0151】
同様に、PCCHは、デバイスのページングのために使用されるページング制御チャネルである。いくつかの実施形態では、同じPCCHチャネルが通信及びセンシングの双方に使用される。
【0152】
CCCHは、ランダムアクセスと共に制御情報の伝送のために使用される。いくつかの実施形態では、同じCCCHチャネルが通信及びセンシングの双方に使用される。
【0153】
DCCHは、デバイスへ/からの制御情報の伝送のために使用される。チャネルは、デバイス内の様々なパラメータの設定のように、デバイスの個別の構成に使用される。いくつかの実施形態では、同じDCCHチャネルが通信及びセンシングの双方に使用される。代替として、2つの別々に設計されたチャネルが使用されてもよい。
【0154】
DTCHは、ユニキャストデータをデバイスへ/から伝送するために使用される。センシングデータがBSの間で且つBSからUEへ共有されてもよいことを考えると、センシング及び通信のために別個の論理チャネルを有することがより良い。
【0155】
図16に示す第2の例では、特定のチャネルのみが通信及びセンシングのために複製される。通信用のチャネル1610は以下を含む。
論理チャネルPCCH、BCCH、CCCH、DTCH-C、DCCH-C
トランスポートチャネルPCH、BCH及びDL-SCH-C
物理チャネルPBCH、PDSCH-C及びPDCCH-C。
【0156】
センシング用のチャネル1612は以下を含む。
論理チャネルDTCH-S、DCCH-S
トランスポートチャネルDL-SCH-S
物理チャネルPDSCH-S及びPDCCH-S。
【0157】
モード2のULチャネルマッピング-第3の例
図17に示す第3の例では、チャネルセットがアップリンク通信のために提供され、特定のチャネルのみが通信及びセンシングのために複製される。通信用のチャネル
1710は以下を含む。
論理チャネルCCCH、DTCH-C、DCCH-C
トランスポートチャネルUL-SCH-C、RACH
物理チャネルPUSCH-C、PUCCH-C、PRACH。
【0158】
センシング用のチャネル1712は以下を含む。
論理チャネルDTCH-S、DCCH-S
トランスポートチャネルUL-SCH-S
物理チャネルPUSCH-S及びPUCCH-S。
【0159】
センシング及び通信の統合-モード3
いくつかの実施形態では、通信及びセンシングは、キャリアアグリゲーションを介して実行される。ここでは、この手法は「モード3」と呼ばれる。この実施形態では、通信及びセンシングは、異なる周波数キャリアで行われることができる。このモード3の態様は、モード1又はモード2と組み合わされることができる点に留意する。
【0160】
一例が
図18に示されており、ここでは、通信は、mmWave又はより低い周波数の第1の周波数帯域/キャリアf1 1800において実行でき、レーダリンク物体検出は、サブTHzスペクトルの第2の周波数帯域/キャリアf2 1802において実行され、イメージングベースのセンシングは、上位THzスペクトルの第3の周波数帯域/キャリアf3で1804において実行できる。異なる実現方式のために異なる帯域が使用できる。
【0161】
いくつかの実施形態では、通信及びセンシングのための異なる周波数帯域は、周波数において重複を有する。
【0162】
いくつかの実施形態では、通信のための周波数帯域は、センシングのための周波数帯域のサブセットであるか、或いは、逆も同様である。
【0163】
いくつかの実施形態では、異なる帯域幅部分(BWP, bandwidth part)構成、例えば、BWPの数及びパラメータが、これらが同じ周波数帯域であるか、部分的に重複する周波数帯域であるか、或いは、重複しない周波数帯域であるかにかかわらず、通信及びセンシングのための周波数帯域に適用される。
【0164】
センシングBWPのための構成は、通信BWPの構成と異なるものとすることができる。
【0165】
いくつかの実施形態では、5Gのものと同様のキャリアアグリゲーション機構が、この目的のために使用できる。
【0166】
シグナリング-オンデマンドでのセンシング機能のオン/オフ
いくつかの実施形態では、BS、より一般的には協調センシングに関与するデバイスのセンシング機能の一部又は全部は、例えばRRCシグナリング又はDCIシグナリングを通じてオンデマンドでオン/オフできる。
【0167】
いくつかの実施形態では、協調センシングのためのデバイス(ネットワークデバイス又はUE等)において、センシング能力は、デフォルトで設定でき(基本通信能力を有するデバイス等)、或いは、デバイスに関連する何らかのIDにより暗黙的に設定でき、或いは、デバイスにブロードキャストできる。ブロードキャストされる能力は、様々なシグナリングスケール及び時間スケールで、様々な形式のシグナリングを使用してブロードキャストされてもよい。
【0168】
オン/オフ機能は、異なるスケールで、例えば、セル毎、センシングBWP毎、UE毎又はUEのグループ毎、(他の)BS毎又はネットワークデバイスのグループ毎に、行われてシグナリングできる。
【0169】
中央制御ノードは、協調センシンググループ内のネットワークデバイス及び/又はUEに、及び/又は何らかのセンシングサービスコントローラに、オン/オフ計画又は状態をシグナリングしてもよい。信号は異なる時間スケールのもの、例えば、ネットワークデバイスがオンになったとき、協調センシンググループが形成及び/又は再形成及び/又は却下されたとき、センシングタスクが開始及び/又は完了したときのものとすることができる。これは、例えば、ブロードキャストシグナリングを介して、或いは、セル又はBWP固有の半静的RRCシグナリングを介して、或いは、物理レイヤ制御シグナリングを有する動的シグナリングを介して送信されてもよい。
【0170】
同様に、いくつかの実施形態では、UEのセンシング機能の一部又は全部は、オンデマンドでオン/オフできる。
【0171】
シグナリング-センシング及び通信リソースを共同で構成/指示するための構成/指示シグナリング
図19は、センシング及び通信リソースを共同で構成/指示するための例のセットを示す。第1の例は、全体的に1920で示される。この例は、1つ又はN個のデータ伝送1902をスケジューリングするための動的スケジューリング1900を伴う。
【0172】
第2の例は、全体的に1922で示される。この例は、センシングを実行するための期間1904と、センシングデータフィードバックを伝送するための期間1906とをスケジューリングするための動的スケジューリング1900を伴う。
【0173】
第3の例は、全体的に1924で示される。この例は、センシングを実行するための期間1904と、センシングデータフィードバックを伝送するための期間1906と、1つ又はN個のデータ伝送1902とをスケジューリングするための動的スケジューリング1900を伴う。
【0174】
第4の例は、全体的に1926で示される。この例は、センシングを実行するための期間1904と、1つ又はN個のデータ伝送1902とをスケジューリングするための動的スケジューリング1900を含む。センシングデータフィードバックは、予め構成されたリソース1908を使用して実行される。
【0175】
将来のワイヤレスネットワークにおいて統合センシング及び通信を実現する他の態様に対処するために、更なる解決策が以下に記載される。
【0176】
レーダセンシングは、ターゲットのレンジ(レーダからの距離)、速度及び形状を検出するために使用されてきた。例えば、レーダ信号が伝送された後に、レーダから或る距離にある物体からのそのレーダ信号の反射が、レーダにより受信されて測定できる。このような反射は、物体のレンジ、位置、形状及び速度を含む物体の特定の特性を示すことができる。物体のレンジは、レーダ信号の飛行時間に基づいて決定できる。物体の位置は、物体のレンジと、レーダ信号が送信及び受信された方向とに基づいて決定できる。例えば、ビームフォーミングは、異なる方向にレーダ信号を伝送するために使用できる。物体の速度又は速さは、物体の位置の経時的な変化に基づいて、或いは、当業者により理解され得るように、受信したレーダ信号のドップラーシフトに基づいて決定できる。
【0177】
近年、レーダセンシングをワイヤレス通信と統合する提案が存在している。レーダセンシング及び通信は、統合様式で実行するために、同じハードウェア及び同じ波形を使用できる。レーダセンシングのための既知の提案された解決策は、センシングノード(SeN)におけるFDX能力を有するモノスタティックレーダセンシング(monostatic radar sensing)、又はHDX若しくはFDXノードを有するマルチスタティックレーダセンシング(multi-static radar sensing)のいずれかを必要とする。
【0178】
HDXモードでのみ動作できるモノスタティックレーダを有するセンシングノードは、ノードが伝送しているとき、反射されたセンシング信号を検出及び受信できない。モノスタティックレーダセンシングを実行するための従来の技術は、送信と受信との間で周期的に交互にレーダを動作させることであり、このようなレーダはパルスレーダとして知られている。パルスレーダにより伝送されるレーダ信号は、繰り返しパルスから構成される波形を有する。デューティサイクル、すなわち、送信期間及び受信期間の双方の合計長さに対する送信期間の長さの比は、従来のパルスレーダシステムでは典型的に非常に低いので、統合センシング及び通信のためにこのようなシステムの信号構造を使用することは、非常に低いスペクトル効率を生じる可能性があり、これは通信に適さない。
【0179】
パルスレーダのいくつかの固有の制限のため、統合通信及びセンシングにおいて使用するためのパルスレーダ又は他のモノスタティックレーダのための適切な信号構造及び波形を設計することは依然として困難である。
【0180】
簡単な概要では、ここに開示される実施形態は、半二重モードで動作し、モノスタティックレーダを使用する、無線通信ネットワークにおける統合通信及びセンシングのための方法、システム及びデバイスに関する。レーダパルス信号の波形は、システム動作性能及び効率を改善又は最適化するように設計及び構造化される。例えば、無線周波数(RF, radio frequency)パルス信号は、周期的センシングサイクルにおける通信及びセンシングの双方のための波形により定義されてもよい。電子デバイスは、周期的センシングサイクルのアクティブ段階においてRFパルス信号を伝送し、センシングサイクルのパッシブ段階において物体から反射されたRFパルス信号の反射をセンシングしてもよい。波形は、電子デバイスの間で通信データを搬送するように構造化されてもよい。RFパルス信号のセンシングされた反射は、伝送又は反射されたRFパルス信号の少なくとも一部分であり、当該部分は、電子デバイスのセンシングレンジ内にある物体についての閾値以上である。電子デバイスはまた、パッシブ段階中に他の電子デバイスから通信信号を受信してもよい。
【0181】
いくつかの実施形態では、レーダ信号でもよいRFパルス信号は、動作性能及び効率を最大化しつつ通信及びセンシング要件の双方を満たすように、レーダのデューティサイクルを最適化するように構造化されてもよい。特定の実施形態では、パルス信号波形は、センシングサイクル又はサブサイクルにおけるアクティブ段階の持続時間とパッシブ段階の持続時間との比が所定の閾値比より大きく、所与のレンジ内のターゲットから反射された反射の少なくとも所定の割合がレーダにより受信されるように構成及び構造化される。
【0182】
ここに開示される実施形態では、RFパルス信号並びにそのフレーム構造及び波形は、従来のレーダシステムにおける特定の課題に対処するように設計及び構造化される。一般的に、波形は、パルス幅(PW)又はパルス持続時間(τ)及びパルス繰り返し間隔(PRI)T又はパルス繰り返し周波数(RRF)fpにより表されることができる。レーダのデューティサイクル(Dc)は、PWとRRFとの積又はDc=τfp=τ/Tである。
【0183】
例えば、パルスレーダのためのフレーム構造及び波形を設計する際の課題は、反射の受信時間窓が、変化する可能性があり、したがって予測可能ではないターゲットレンジに依存することであることが認識されている。したがって、特に従来のレーダシステムにおいてターゲットレンジが明確に決定される必要がある場合、反射信号の受信を確保しつつ伝送時間を最大化することは困難である。
【0184】
一方、伝送期間が短すぎる場合、すなわちパルス幅が狭すぎる場合、デューティサイクルは非常に小さくなる。例えば、パルス幅が1nsであり、所望のレーダレンジが60mである場合、60m離れたターゲットがセンシングできることを確保するために少なくとも400nsの受信期間を必要とするので、結果としてのデューティサイクルは約1/401のみである。特にセンシング及び通信が統合されるとき、レーダ信号がデータを通信するためにも使用されるので、小さいデューティサイクルは、レーダのあまり効率的でない使用を示し、通信目的のために、より多くのデータが伝送できるように、より長い伝送時間を有することが望ましく、より効率的である。より小さいデューティサイクルは、より少ない時間がデータの伝送に利用可能であることを意味する。より小さいデューティサイクルはまた、所与のピークレーダ電力におけるより低い平均電力出力を意味する。
【0185】
他方、伝送期間が長すぎる場合、反射されたセンシング信号の大部分は失われ、伝送信号の大部分はセンシングの目的のために浪費される。例えば、センシングノード(SeN)が10μsの長さのサイクリックプレフィックス(CP, cyclic prefix)直交周波数分割多重(OFDM, orthogonal frequency division multiplexing)シンボル(CP-OFDMシンボル)を伝送する必要があり、OFDMサブキャリア間隔(SCS, subcarrier spacing)が120kHzに等しい場合に必要とされ得る伝送期間が10μsである場合、60mのレンジ内のターゲットからのセンシング信号の反射の約96%が伝送期間中に失われ、受信できない。レーダは、SeNから数メートルのみ離れているターゲットのような、より近いレンジにあるターゲットを検出することさえできない場合がある。
【0186】
効率的なリソース割り当て及び効率的な信号処理がバランス又は最適化できるような、より効率的な信号設計が半二重モノスタティックセンシングにとって望ましいことが認識されている。この点に関して、本開示は、信号フレーム構造設計並びに波形及びヌメロロジ設計を含む、信号設計の態様に関する。
【0187】
いくつかの実施形態では、信号は、改善されたセンシング性能、例えば、ターゲット位置決め精度、及びセンシングノード又は電子デバイスにより実行される他のアプリケーション又は機能に対するセンシングの悪影響若しくは効果又は干渉の最小化のうちの1つ以上を達成するように設計される。例えば、帯域外センシング信号放射を最小化することにより、隣接する通信帯域とのセンシング信号の干渉を低減又は最小化することが望ましくなり得る。
【0188】
いくつかの実施形態では、ここに記載されるレーダ及び信号設計内でデータ及びセンシング信号多重化を提供することも望ましくなり得る。
【0189】
好都合なことに、ここに開示される実施形態は、以下で更に説明するように、統合データ通信のときの従来のモノスタティックセンシングにおける欠点又は問題のうちの1つ以上に対処できる。
【0190】
上記に示唆したように、ここに開示される実施形態は、半二重モードで動作するワイヤレス通信ネットワークに関する。二重通信システムは、ポイントツーポイントシステムであり、異なるポイント、例えば、A及びBにある2つのデバイス(又はノード)が、双方向、例えば、AからBへ且つBからAへ通信できる。二重システムは、全二重(FDX, full-duplex)システム又は半二重(HDX, half-duplex)システムとすることができる。FDX通信では、通信は、異なる通信チャネルを通じて、或いは、異なるハードウェアを使用する等して、同じ時間及び周波数リソースを使用して、双方向(例えば、上記の例ではAからBへ且つBからAへ)に行われることができる。HDX通信では、通信は、依然として2つの方向のうちのそれぞれ1つ(例えば、上記の例では、AからBへ或いはBからAへ)において行われることができるが、(例えば、時分割複信では)一度に1つの方向においてのみ、或いは、(例えば、周波数分割複信では)一度に1つの周波数帯域においてのみ行われることができる。言い換えると、通信ポイントがHDXモードで通信しているとき、同じ時間及び周波数リソースを使用して信号を送信及び受信できない。
【0191】
ワイヤレス通信ネットワークにおいてセンシング信号を構成することに対する課題は、センシング信号と通信信号との共存をどのように効率的に達成するかである。センシング信号は、1つのネットワークエンティティにより実行されるセンシング動作が、他のネットワークエンティティの通信性能又はセンシング性能を著しく劣化させないように構成されるべきである。一例として、センシング信号と通信信号との間の干渉は制限されるべきである。
【0192】
レーダ信号のようなセンシング信号のレンジ分解能及び速度分解能に対して基本的な制限が存在する。これらの分解能の制限は、レーダ信号の伝送時間(Tw)帯域幅(BW、BWでもある)及びキャリア周波数(fc)に依存する。これらの基本的な制限は、レーダ信号の波形及び伝送方式に関係なく存在する。レーダセンシングのレンジ分解能(ΔR)及び速度分解能(Δv)は、ΔR≧c0/(2BW)、Δv≧c0/(2Twfc)のそれぞれの下限を有し、ここでc0は光速を示す。したがって、帯域幅を増加させることはレンジ分解能を改善でき、伝送時間又はキャリア周波数を増加させることは速度分解能を改善できる。
【0193】
例えば、ターゲットが300メートル離れている場合、ターゲットから反射された受信信号と伝送信号との間の遅延は2μsであり、したがって、ターゲットからの反射がパッシブ段階においてセンシングノードにより受信できることを確保するために、アクティブ段階の持続時間は2μs未満である必要がある。実際には、300メートルよりもセンシングノードに近い反射体及びターゲットが存在するので、パルス持続時間に対する制約はより厳しい。パルスの持続時間を制限することは、現在主にOFDM波形を利用する通信信号及び機器とセンシングを統合する能力を低減する可能性がある。例えば、サイクリックプレフィックス(CP, cyclic prefix)に適応するために、OFDM伝送のためのシンボル持続時間は、2μよりもはるかに長い必要がある可能性がある。狭い時間のセンシングパルスは、ターゲット速度推定の精度を制限する可能性がある。
【0194】
時間領域多重(TDM, time domain multiplexing)を使用することによりセンシング信号と通信信号とを多重化することが可能であるが、このような多重化のためにかなりの信号オーバーヘッドが存在し得る。したがって、このような信号オーバーヘッドを低減することが望ましい。
【0195】
ここに開示されるいくつかの実施形態は、より具体的には、センシング及び通信信号のための信号フレーム及び波形設計に関する。波形設計は、シングルキャリア、マルチキャリア、超広帯域(UWB, ultra-wide band)パルス又は周波数変調連続波(FMCW, Frequency-Modulated Continuous Wave)波形等に関連する設計特徴を含んでもよい。
【0196】
一実施形態では、統合データ通信及びセンシングは、半二重モードで動作するワイヤレス通信ネットワークにおいて実行される。当該方法は、半二重通信モードで少なくとも1つの第2の電子デバイスと通信するように第1の電子デバイスを動作させるステップを含み、第1の電子デバイスは、複数のサイクルの間にアクティブ段階における動作とパッシブ段階における動作との間を周期的に交互にするように構成されたモノスタティックセンシングノードを含み、各サイクルは複数の通信及びセンシングサブサイクルを含む。通信及びセンシングサブサイクルのアクティブ段階において、パルス信号はセンシングノードから伝送される。パルス信号は、通信データを搬送するように構造化された波形を含んでもよい。通信及びセンシングサブサイクルのパッシブ段階において、センシングノードは、少なくとも1つの第2の電子デバイスから通信信号を受信し、また、物体をセンシングするために所与のセンシングレンジ内の物体から反射されたパルス信号の反射をセンシングする。レンジは、最小距離(dmin)と最大距離(dmax)との間、すなわちdmin≦d≦dmaxであるセンシングノードからの距離(d)により定義されてもよい。パルス信号は、センシング性能及び効率的なリソース割り当てを最適化してバランスさせるように設計又は選択されたフレーム構造及び波形を有する。
【0197】
例えば、信号は、信号の効率的なデューティサイクルを提供する必要性と、センシング目的のためにパルス信号の反射の適切な受信を確保する必要性とをバランスさせるように選択されたフレーム構造及び波形を有してもよい。
【0198】
一実施形態では、各サブサイクルにおけるアクティブ段階の持続時間(ta)及びパッシブ段階の持続時間(tp)は、ta/tpの比が所定の閾値比より大きくなるように選択されてもよく、パルス信号はまた、dmin≦d≦dmaxのときにパッシブ段階中に少なくとも所定の割合(α)の反射パルス信号がセンシングノードに戻ることを可能にするように選択されたパルス構造を有してもよい。一般的に、0<α≦1である。いくつかの実施形態では、0<α<1である。より小さいαは、増加したデューティサイクルを可能にするが、αが小さすぎる場合、センシング性能に悪影響を及ぼす可能性がある。αの値は、全ての反射信号の中でパッシブ段階中にセンシングノードにより受信される反射の最小割合を表してもよい。いくつかの実施形態では、αの値は、パッシブ段階中にセンシングノードにより受信されるいずれかの反射の最小割合が、効果的且つ効率的なセンシングを提供するのに依然として十分であるように、或いは、特定の用途における最小センシング要件を少なくとも満たすように選択されてもよい。
【0199】
効率的なリソース割り当てを確保するために、信号のデューティサイクルは十分に高くあるべきであることが認識されている。言い換えると、ON状態又はアクティブセンシングとも呼ばれるアクティブ段階、及びOFF状態又はパッシブセンシングとも呼ばれるパッシブ段階は、信号サイクルにおけるパッシブ段階の持続時間に対するアクティブ段階の持続時間の比が小さすぎないように構造化されるべきである。
【0200】
効率的なセンシングを確保するために、反射されたセンシング信号の最小割合が、パッシブ段階中にセンシングノードにより受信されるべきであることも認識されている。受信センシング信号の最小割合は、受信反射信号から所望のセンシングパラメータ又は情報を取得するのに十分であるべきである。
【0201】
アクティブ(ON)段階及びパッシブ(OFF)段階が、よりロバストなレンジ及びドップラー推定を提供するために各センシングサイクルにおいて繰り返される場合、性能を更に改善し得る。すなわち、信号は、複数のセンシングサイクルにわたって伝送及びセンシングされ、各センシングサイクルは、複数のサブサイクルを含み、各サブサイクルは、アクティブ段階及びパッシブ段階を含む。
【0202】
信号は、異なる任意選択のサイクル構造を有してもよい。
【0203】
第1の選択肢では、アクティブ段階及びパッシブ段階のそれぞれは、固定長の持続時間を有する。すなわち、アクティブ段階の持続時間及びパッシブ段階の持続時間は、異なるサブサイクル又はサイクルにわたって同じ或いは一定のそれぞれの長さを有する。いくつかの実施形態では、アクティブ段階の持続時間及びパッシブ段階の持続時間は、サイクルの異なるサブサイクルにわたって同じ或いは一定のそれぞれの長さを有するが、異なるサイクルにわたって異なる。アクティブ段階の持続時間及びパッシブ段階の持続時間は、ここに記載される制約に従って、同じでもよく或いは異なってもよい。
【0204】
第2の選択肢では、アクティブ段階及びパッシブ段階の長さの一方又は双方が、異なるサブサイクル又はサイクルにわたって変化してもよい。
【0205】
図20Aは、モノスタティックセンシングノードを使用してHDXモードで統合通信及びセンシングを実現する例示的な通信システム2400を示す図である。通信システム2400は、複数の送受信ポイント(TRP, transmission and receive point)2402、2404、2406と、複数のUE2410、2412、2414、2416、2418、2420とを含む。
図4Aでは、例示のみの目的で、UE2410、2412は車両として示され、UE2414、2416、2418、2420は携帯電話として示されているが、これらは例のみであり、他のタイプのUEがシステム2400に含まれてもよい。
【0206】
TRP2402は、ダウンリンク(DL, downlink)信号2430をUE2416に伝送する基地局である。DL信号2430は、データを搬送する通信信号の一例である。TRP2402はまた、UE2418、2420の方向にセンシング信号464を伝送する。したがって、TRP2402は、センシングに関与し、センシングノード(SeN)及び通信ノードの双方であると考えられる。
【0207】
TRP2404は、UE2410からアップリンク(UL, uplink)信号2440を受信し、UE2414の方向にセンシング信号2460を伝送する基地局である。UL信号2440は、データを搬送する通信信号の一例である。TRP2404はセンシングに関与するので、このTRPは、センシングノード(SeN)及び通信ノードの双方であると考えられる。
【0208】
TRP2406は、UE2420の方向にセンシング信号2466を伝送し、したがって、このTRPは、センシングノードであると考えられる。TRP2406は、通信システム400において通信信号を送信又は受信してもよく、或いは送信又は受信しなくてもよい。いくつかの実施形態では、TRP2406は、センシングに専用であり、通信システム2400においていかなる通信信号も送信又は受信しないセンシングエージェント(SA, sensing agent)と置き換えられてもよい。
【0209】
UE2410、2412、2414、2416、2418、2420は全て、UL、DL及びSLのうちの少なくとも1つで通信信号を送信及び受信することが可能である。例えば、UE2418、2420は、SL信号2450を介して互いに通信している。UE2410、2412、2414、2416、2418、2420のうちの少なくともいくつかは、通信システム2400内のセンシングノードでもある。一例として、UE2412は、アクティブ段階の動作中にUE2410の方向にセンシング信号2462を伝送してもよい。センシング信号2462は、ペイロードデータ、制御データ及びシグナリングデータのような通信データを含んでもよく或いは搬送してもよい。センシング信号2462の反射信号2463は、UE2410から反射され、パッシブ段階の動作中にUE2412に戻され、UE210によりセンシングされる。したがって、UE2412は、センシングノード及び通信ノードの双方であると考えられる。
【0210】
通信システム2400内のセンシングノードは、モノスタティック又はバイスタティックセンシングを実現してもよい。UE2410、2412、2418及び2420のようなセンシングノードのうちの少なくともいくつかは、HDXモノスタティックモードで動作するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、通信システム2400内のセンシングノードの全ては、HDXモノスタティックモードで動作するように構成されてもよい。
【0211】
モノスタティックセンシングの場合、センシング信号の送信機は、モノスタティックセンシングノードトランシーバのようなトランシーバであり、そのセンシングレンジ内の1つ以上の物体の特性を決定するために、センシング信号の反射も受信する。一例では、TRP2404は、UE2410からセンシング信号2460の反射2461を受信し、センシング信号の反射2461に基づいてUE2410の特性を潜在的に決定してもよい。他の例では、UE2 412は、センシング信号2462の反射2463を受信し、センシングされた反射2463に基づいてUE2410の特性を潜在的に決定してもよい。
【0212】
いくつかの実施形態では、通信システム2400又はシステム内のエンティティのうちの少なくともいくつかは、HDXモードで動作してもよい。例えば、UE2410、2412、2414、2416、2418、2420又はTRP2402、2404、2406のように、システム内のEDのうちの第1のEDは、HDXモードでEDのうちの少なくとも他のもの(第2のED)と通信してもよい。第1のEDのトランシーバは、複数のサイクルの間にアクティブ段階における動作とパッシブ段階における動作との間を周期的に交互にするように構成されたモノスタティックトランシーバでもよく、各サイクルは、複数の通信及びセンシングサブサイクルを含む。動作中に、通信及びセンシングサブサイクルのアクティブ段階において、パルス信号がトランシーバから伝送される。パルス信号はRF信号であり、センシング信号として使用されるが、通信データの搬送を容易にするように構造化された波形も有する。通信及びセンシングサブサイクルのパッシブ段階において、第1のEDのトランシーバはまた、センシングレンジ内の物体をセンシングするために、トランシーバから距離(d)にある物体から反射されたパルス信号の反射をセンシングする。パッシブ段階では、第1のEDはまた、第2のED又は場合によっては他のEDからの通信信号を検出及び受信してもよい。第1のEDは、モノスタティックトランシーバを使用して、通信信号を検出及び受信してもよい。第1のEDはまた、通信信号を受信するための別個の受信機を含んでもよい。しかし、可能性のある干渉を回避するために、別個の受信機はまた、HDXモードで動作してもよい。これらの実施形態では、
図20Aに示すセンシング信号2460、2462、2464、2466及び通信信号2430、2440、2450のいずれかが、通信及びセンシングの双方に使用されてもよい。これらの実施形態では、パルス信号は、動作性能及び効率を最大化しつつ通信要件及びセンシング要件の双方を満たすように、トランシーバのデューティサイクルを最適化するように構造化されてもよい。特定の実施形態では、パルス信号波形は、センシングサイクル又はサブサイクルにおけるアクティブ段階の持続時間とパッシブ段階の持続時間との比が所定の閾値比より大きく、所与のレンジ内のターゲットから反射された反射の少なくとも所定の割合がトランシーバにより受信されるように構成及び構造化される。
【0213】
一例では、比又は割合は、時間値として表現されてもよく、したがって、この例におけるパルス信号は、アクティブ段階時間が特定の値又は値の範囲であり、パッシブ段階時間がアクティブ段階時間のそれぞれの1つ又は複数の値に関連付けられた特定の値又は値の範囲であるように構成及び構造化される。その結果、パルス信号は、反射の時間値が閾値より大きくなるように構成される。比又は割合はまた、既知の或いは予め定義された値又はメトリックの倍数として示されてもよく或いは表現されてもよい。予め定義された値は、以下に更に説明するように、センシングシンボル時間のような予め定義されたシンボル時間でもよい。
【0214】
アクティブ及びパッシブ段階の持続時間、並びにパルス信号の波形及び構造はまた、通信及びセンシング性能を改善するために、ここに記載される実施形態に従って別様に構成されてもよい。例えば、段階の持続時間の比に対する制約は、上記で説明しており以下に更に詳細に説明するように、通信のための信号リソースの効率的な使用とセンシング性能との競合する要因をバランスさせるように提供されてもよい。
【0215】
第1のEDにおける動作プロセスの一例が、プロセスS2480として
図20Bに示されている。
【0216】
プロセスS2480において、UE2412のような第1のEDは、BS2402、2404、2406又はUE2410、2414、2416、2418、2420のうちのいずれかの1つ以上でもよい少なくとも1つの第2のEDと通信するように動作される。第1のEDは、アクティブ段階とパッシブ段階との間を周期的に交互にするように動作される。
【0217】
アクティブ段階では、S2482において、第1のEDは、アクティブ段階において無線周波数(RF, radio frequency)信号を伝送する。RF信号は、センシング信号として適したパルス信号でもよい。パルス信号は、有利には、パルス信号内で通信データを搬送するのにも適するように構成される。例えば、パルス信号は、通信データを搬送するように構成された波形を有してもよい。
【0218】
パッシブ段階では、S2484において、第1のEDは、UE2410からの反射4263のような、物体から反射されたRF信号の反射をセンシングする。
【0219】
アクティブ段階及びパッシブ段階は、複数のサイクルの間に交互に周期的に繰り返される。各サイクルは、複数のサブサイクルを含んでもよい。アクティブ及びパッシブ段階並びにRF信号は、以下に更に説明するように、物体がセンシングレンジ内にあるときにパッシブ段階中に反射信号の少なくとも閾値部分又は割合を受信するように構成及び構造化される。上記のように、いくつかの実施形態では、閾値部分又は割合は、既知の或いは予め定義された値又はメトリックとして、或いはベース値又は基準値の倍数として、或いはこれらにより示されてもよく或いは表現されてもよい。例示的なメトリック又は値は時間であり、ベース値又はメトリックは、時間の単位又は標準的な持続時間でもよい。
【0220】
パッシブ段階では、S2484において、第1のEDは、任意選択で、UE又はBSを含んでもよい1つ以上の他のEDから通信信号を受信するように動作されてもよい。
【0221】
任意選択で、第1のEDは、S2482において、アクティブ段階中に、RF信号に関連付けられた1つ以上の信号パラメータを示す制御シグナリング信号を伝送するように動作されてもよい。
【0222】
任意選択で、第1のEDは、パッシブ段階中に、第1のEDにより伝送されるべきRF信号に関連付けられた1つ以上の信号パラメータを示す制御シグナリング信号、又は第1のEDにより受信されるべき通信信号を受信するように動作されてもよい。第1のEDは、制御シグナリング信号を処理し、後続のサイクルで伝送されるべきRF信号を構成してもよい。
【0223】
一例では、第1のEDは、S2482のRF信号とは別個に、任意選択の段階S2481において制御シグナリング信号を送信又は受信するように動作されてもよい。制御シグナリング信号は、ここの他の箇所に記載される情報、指示及びパラメータを含んでもよい。例えば、第1のEDがS2481又はS2484のいずれかにおいて制御シグナリング信号を受信した場合、第1のEDは、第1のEDにより受信された制御シグナリング信号で示される情報又はパラメータに基づいて、S2482において伝送されるべき信号を構成及び構造化してもよい。制御シグナリング信号は、UE若しくはBS又はいずれかのTPから受信されてもよい。
【0224】
第1のEDが制御シグナリング信号を伝送する場合、制御シグナリング信号は、S2482においてアクティブ段階中に伝送されるべき信号に関する情報、指示及びパラメータを含んでもよい。この場合、制御シグナリング信号は、UE又はBSのようないずれかの他のEDに伝送されてもよい。
【0225】
代替として或いはさらに、S2482において伝送されるRF信号は、制御シグナリング部分を含んでもよい。制御シグナリング部分は、信号フレーム構造、符号化データを含む各サブサイクルのサブサイクルインデックス、及び第1のEDから伝送されるべき信号の波形、ヌメロロジ又はパルス形状関数のうちの1つ以上を示してもよい。シグナリング部分は、伝送されるべきRF信号のサイクル又はサブサイクルが符号化データを含むという指示を含んでもよい。符号化データは、ペイロードデータ又は制御データでもよく、或いは、双方を含んでもよい。例えば、シグナリング指示は、サブサイクル又は符号化データに関連付けられた、サブサイクルインデックス、周波数リソーススケジューリングインデックス又はビームフォーミングインデックスのインジケータを含んでもよい。
【0226】
プロセスS2480は、第1のEDが他のEDをセンシングし始めるとき或いはそれと通信し始めるときに開始してもよい。プロセスS480は、第1のEDがもはやセンシングのために使用されないとき或いは第1のEDがセンシング及び通信動作の双方を終了したときに終了してもよい。
【0227】
例えば、
図20Bに示すように、プロセスS2480において、第1のEDは、センシング動作の終了後に、S2486において、通信信号を送信又は受信することを継続又は開始してもよい。通信のみの動作の期間の後に、第1のEDはまた、S2482及びS2484において周期的動作の再開のように、センシング動作を再開してもよい。
【0228】
S2481、S2482、S2484及びS2486における動作の順序は、
図20Bに示す順序から修正及び変更されてもよく、S2481及びS2486における動作は、S2482又はS2484における動作と同時に実行されてもよく或いは統合されてもよい点に留意する。
【0229】
前のパッシブ段階中にセンシング又は受信された信号は、後のアクティブ段階において伝送されるべき信号を構成及び構造化するために、或いは、後のパッシブ段階において通信信号をスケジューリング及び受信するために使用されてもよい。受信された通信信号は、ペイロードデータ又は制御データを含む通信データも埋め込むか又は搬送する他のEDにより伝送されたセンシング信号でもよい。
【0230】
第1のED及び第2のEDのそれぞれは、UE又はBSでもよい。
【0231】
第1のEDにより受信又は送信される信号は、第1のEDにより伝送されるべき信号、又は第1のEDにより受信されるべき信号のパラメータ又は構造詳細に関する情報を提供する制御シグナリングを含んでもよい。
【0232】
制御シグナリングは、第1のEDにより伝送されるRF信号のようなセンシング信号に通信データを埋め込むことに関する情報を含んでもよい。
【0233】
制御シグナリングは、DL、UL又はSLのための通信信号及びセンシング信号の多重化に関する情報を含んでもよい。
【0234】
バイスタティックセンシングの場合、反射されたセンシング信号の受信機は、センシング信号の送信機とは異なる。いくつかの実施形態では、BS、TRP又はUEはまた、選択された時間に、或いは、バイスタティック又はマルチスタティックモードで動作することも可能である特定の選択されたEDと通信しているとき等に、バイスタティック又はマルチスタティックモードで動作することも可能でもよい。例えば、UE2410、2412、2414、2416、2418、2420のいずれか又は全ては、センシング信号2460、2462、2464、2466の反射を受信することによりセンシングに関与してもよい。同様に、TRP2402、2404、2406のいずれか又は全ては、センシング信号2460、2462、2464、2466の反射を受信してもよい。本開示の実施形態は、主にモノスタティックセンシングにおける問題を対象とするが、実施形態はまた、特にモノスタティック及びマルチスタティックノードの双方を有するシステムにおいて使用されるときに互換性を容易にして干渉を低減するように、バイスタティックセンシング又はマルチスタティックセンシングにも有益になり得る。
【0235】
一例では、センシング信号2464は、UE2420から反射され、TRP2406により受信されてもよい。センシング信号は、UEから物理的に反射されない可能性があるが、代わりにUEに関連付けられた物体から反射されてもよい点に留意すべきである。例えば、センシング信号2464は、UE2420を搬送しているユーザ又は車両から反射してもよい。TRP2406は、センシング信号2464の反射に基づいて、例えば、UE2420の範囲、位置、形状及び速さ又は速度を含むUE2420の特定の特性を決定してもよい。いくつかの実現方式では、TRP2406は、センシング信号2464の反射に関する情報をTRP2402又はいずれかの他のネットワークエンティティに伝送してもよい。センシング信号2464の反射に関する情報は、反射が受信された時間、センシング信号の飛行時間(例えば、センシング信号がいつ伝送されたかをTRP2406が知っている場合)、反射されたセンシング信号のキャリア周波数、反射されたセンシング信号の到来角、及びセンシング信号のドップラーシフト(例えば、センシング信号の元のキャリア周波数をTRP2406が知っている場合)を含んでもよい。センシング信号の反射に関する他のタイプの情報も考えられる。
【0236】
TRP2402は、センシング信号2464の反射に関する受信情報に基づいて、UE2420の特性を決定してもよい。TRP2406が、UE2420の位置のように、センシング信号2464の反射に基づいてUE2420の特定の特性を決定した場合、センシング信号2464の反射に関する情報はまた或いは代わりに、これらの特性を含んでもよい。
【0237】
他の例では、センシング信号2462は、UE2410から反射され、TRP2404により受信されてもよい。上記で提供された例と同様に、TRP2404は、センシング信号2462の反射2463に基づいてUE2410の特性を決定し、センシング信号の反射に関する情報をUE2410、2412のような他のネットワークエンティティに伝送してもよい。
【0238】
更なる例では、センシング信号2466は、UE2420から反射され、UE2418により受信されてもよい。UE2418は、センシング信号の反射に基づいてUE2420の特性を決定し、センシング信号の反射に関する情報をUE2420又はTRP2402、2406のような他のネットワークエンティティに伝送してもよい。
【0239】
センシング信号2460、2462、2464、2466は、特定の方向に沿って伝送され、一般的に、センシングノードは、複数の異なる方向に複数のセンシング信号を伝送してもよい。いくつかの実現方式では、センシング信号は、所与のエリアにわたる環境をセンシングするために使用され、ビーム掃引は、カバーされるセンシングエリアを拡張するための可能な技法のうちの1つである。ビーム掃引は、例えば、位相シフタを使用して所望の方向に沿ってビームを形成するために、アナログビームフォーミングを使用して実行できる。デジタルビームフォーミング及びハイブリッドビームフォーミングも可能である。ビーム掃引中に、センシングノードは、ビーム掃引パターンに従って複数のセンシング信号を伝送してもよく、各センシング信号は特定の方向にビームフォーミングされる。
【0240】
UE2410、2412、2414、2416、2418、2420は、通信システム2400における物体の例であり、これらのうちのいずれか又は全ては、センシング信号を使用して検出及び測定されてもよい。しかし、他のタイプの物体もまた、センシング信号を使用して検出及び測定されてもよい。
図20Aには図示しないが、通信システム2400を取り囲む環境は、センシング信号を反射し、通信信号を潜在的に妨害する1つ以上の散乱物体を含んでもよい。例えば、木及び建物は、TRP2402からUE2420への経路を少なくとも部分的に遮断し、TRP2402とUE2420との間の通信を潜在的に妨げる可能性がある。これらの木及び建物の特性は、例えば、センシング信号2464の反射に基づいて決定されてもよい。
【0241】
いくつかの実施形態では、通信信号は、1つ以上の物体の決定された特性に基づいて構成される。通信信号の構成は、ヌメロロジ、波形、フレーム構造、多元接続方式、プロトコル、ビームフォーミング方向、コーディング方式若しくは変調方式、又はこれらのいずれかの組み合わせの構成を含んでもよい。通信信号2430、2440、2450のいずれか又は全ては、UE2414、2416、2418、2420の特性に基づいて構成されてもよい。一例では、UE2416の位置及び速度は、DL信号2430のための好適な構成を決定するのを助けるために使用されてもよい。UE2416とTRP2402との間のいずれかの散乱物体の特性はまた、DL信号2430のための適切な構成を決定するのを助けるために使用されてもよい。ビームフォーミングは、DL信号2430をUE2416に向け、いずれかの散乱物体を回避するために使用されてもよい。他の例では、UE2414の位置及び速度は、UL信号2440のための好適な構成を決定するのを助けるために使用されてもよい。UE2414とTRP2404との間のいずれかの散乱物体の特性はまた、UL信号2440のための適切な構成を決定するのを助けるために使用されてもよい。ビームフォーミングは、UL信号2440をTRP2404に向け、いずれかの散乱物体を回避するために使用されてもよい。更なる例では、UE2418、2420の位置及び速度は、SL信号2450のための好適な構成を決定するのを助けるために使用されてもよい。UE2418、2420の間のいずれかの散乱物体の特性はまた、SL信号2450のための適切な構成を決定するのを助けるために使用されてもよい。ビームフォーミングは、SL信号2450をUE2418、2420のいずれか又は双方に向け、いずれかの散乱物体を回避するために使用されてもよい。
【0242】
UE2410、2412、2414、2416、2418、2420の特性はまた或いは代わりに、通信以外の目的のために使用されてもよい。例えば、UE2410、2412の位置及び速度は、自律運転の目的のために、或いは、単にターゲット物体を位置決めするために使用されてもよい。
【0243】
センシング信号2460、2462、2464、2466及び通信信号2430、2440、2450の伝送は、通信システム2400において潜在的に干渉を生じる可能性があり、これは、通信及びセンシング動作の双方にとって有害になり得る。
【0244】
いくつかの実施形態では、サイクル長並びにアクティブ段階及びパッシブ段階の長さは、同じセンシングサイクルの全てのサブサイクルにわたって固定されてもよく或いは一定のままでもよい。この場合、信号は、アクティブ(「ON」)段階及びパッシブ(「OFF」)段階の持続時間を定義するパラメータを使用して特徴付けられるか或いは定義できる。これらのパラメータは、次に説明するように、環境の特性に基づいて決定されてもよい。
【0245】
固定サイクル長を有する例示的な信号構成及び構造が
図21に示されている。
図21に示すように、「T
on」はアクティブ段階の持続時間を表し、すなわち、T
on=t
aであり、「T
off」はパッシブ段階の持続時間を表し、すなわち、T
off=t
pである。
【0246】
通常では、特定の関心領域について、ターゲット位置の統計(位置マップ)が利用可能であり、したがって、最小センシングレンジdminと最大センシングレンジdmaxとの間の距離として、予想ターゲットレンジを決定できる。
【0247】
r=dmax/dminの所与の比及びαについて、taとtpとの間の関係は以下の通りである。
ta≦2dmin/(c.α)
tp+(1-α)ta≧(2dmax)/c
ここで、cは光速である。以下のようになる。
tp/ta≧α(r-(1-α)/α)=[αr-(1-α)]
【0248】
上記のように、αは、所望又は最小のセンシング性能要件を満たすために必要な情報を提供するのに依然として十分である、反射信号の許容可能な最小割合である。
【0249】
上記の関係は、
図21を参照することにより理解され得る。特に、
図21の影付きの時間窓部分2510は、距離d
minにあるターゲット物体から反射された伝送信号の反射が(偏向なしに)場合によってセンシングノードに戻る可能性がある時間窓を示す。理解できるように、反射窓部分2510の長さは、アクティブ段階の長さ(T
on)と同じである。反射窓2510は、パッシブ段階(T
off)に入る部分2512を有する。部分2512は、センシングレンジ内のターゲットから受信される反射信号の最小部分を表し、ここで、反射の先頭部分は、アクティブ段階内に入り、失われる。したがって、部分2512は、少なくともαT
onに等しくなるべきである。部分2510の前縁は、部分2512と同じ期間だけ、すなわち、少なくともαT
onに等しい期間だけ、アクティブ段階(T
on)の前縁から遅延する。
図21において影つきの時間窓部分2520は、距離d
maxにあるターゲット物体から反射された伝送信号の反射が(偏向されずに)場合によってセンシングノードに戻る可能性がある時間窓を示す。反射2520の長さはまた、アクティブ段階の長さ(T
on)と同じである。反射2520は、パッシブ段階(T
off)に入る部分2522を有する。部分2522は、センシングレンジ内のターゲットから受信される反射信号の最小部分を表し、反射の後続部分は、次のアクティブ段階内に入り、失われる。したがって、部分2522も少なくともαT
onに等しくなるべきである。したがって、部分2520の前縁は、部分2522と同じ期間だけ、或いは、少なくともαT
onに等しい期間だけパッシブ段階の後縁よりも前にあり、少なくともT
on+T
off-αT
on=(1-α)T
on+T
offだけアクティブ段階の前縁から遅延する。したがって、反射2510及び2520は、失われた反射部分が、センシングレンジ内のターゲットからの全ての反射について失われた最大部分となり、或いは言い換えると、受信された反射部分が最小となる、2つの最悪の場合のシナリオを表す。
【0250】
したがって、所与のレンジd(dmin≦d≦dmax)内のターゲットから反射されるときに、サブサイクル内のいずれかの伝送信号の少なくともαの割合がセンシングできることを確保するために、パッシブ段階(Toff)は、部分2510の後続のαの割合2512及び部分2520の先頭のαの割合2522の双方をカバーするのに十分な長さでなければならない。
【0251】
所与のdminについて、センシング信号がセンシングノードからレンジ内のターゲットに進み、反射がターゲットからセンシングノードに戻るのに要する最小時間は、2dmin/cである。所与のdmin及びα<1について、反射がすぐ次のパッシブ段階で受信されるために、Ton(ta)の長さは2dmin/(cα)以下、すなわち、ta≦2dmin/(cα)でなければならない。したがって、アクティブ段階taの長さの上限は2dmin/(cα)である。或いは、逆に、所与のta及びαについて、dmin≧tacα/2であり、センシングレンジに下限が存在する。
【0252】
所与のdmax、α及びtaについて、部分2520の先頭のαの割合2522がサイクル/サブサイクルのパッシブ段階内(Toffの間)に入るために、パッシブ段階の長さ(tp)は、(2dmax/c-(1-α)ta)以上であるべきである。すなわち、以下の通りである。
tp≧2dmax/c-(1-α)ta)、又はtp/ta≧[αr-(1-α)]
【0253】
ta及びtpについての上記の条件を組み合わせると、パラメータの間の関係は、以下のように表されることができる。
ta≦2dmin/(cα)、及びtp≧[αr-(1-α)]ta
【0254】
したがって、α、dmin及びdmaxが知られるか或いは取得されると、パラメータta及びtpが決定又は選択できる。
【0255】
異なる実施形態では、異なるセンシングサイクルは、各サイクルにおけるアクティブ及びパッシブ段階の長さが固定されている場合であっても、ta及びtpの異なる値を有してもよい。
【0256】
通信及びセンシングのためのビームフォーミング及びビーム掃引パターンの使用を伴う実施形態では、ta及びtpの値は、所与のビーム掃引パターン内の異なるビームについて異なってもよい。
【0257】
好都合なことに、このような実施形態は簡単な設計を提供し、より少ないシグナリングオーバーヘッドが信号パラメータを通信するために必要とされる。
【0258】
いくつかの実施形態では、信号は、各通信及びセンシングサイクル内に複数のサブサイクルを有するように構造化されてもよく、サブサイクルは、異なる或いは可変のサイクル長を有する。これらの実施形態では、信号は、異なるサブサイクル及びサイクルについてアクティブ及びパッシブ段階の持続時間を指定することにより定義されてもよい。有利なことに、各センシングサイクルは複数のサブサイクルを有し、アクティブ(ON)段階及びパッシブ(OFF)段階の持続時間は異なる可能性があるので、これらのサイクル長は、少なくとも1つのサブサイクルにおける伝送が完全にセンシング/受信できることを確保するように選択できる。さらに、可変サイクル長では、環境統計の如何なる事前知識も有する必要はない。
【0259】
図22は、異なるサブサイクルにおけるアクティブ段階の長さ(T
on)が異なる例示的な信号構造を示す。サブサイクルは、インデックス番号iで順次インデックス付けされ、式t
a(i)により表されてもよい。
図22では、サブサイクルi及びサブサイクル(i+1)の2つのサブサイクルが、それぞれの段階の長さt
a(i)及びt
a(i+1)とともに示されている。時間窓2610、2620及び2630は、アクティブ段階(i)中に伝送され、異なる時間フレームで受信された信号の異なる反射を表す。少なくとも1つの伝送を完全に受信するための十分な条件は、以下を有することである。
t
p(i)=t
p(i+1) (1)
t
p(i+1)=t
p(i)+t
a(i)+t
a(i+1)=2t
p(i)+t
p(i-1) (2)
【0260】
式(2)の解は、いずれかの所与の式tp(1)について、tp(i)=tp(1)(1+√2)i-1である。デューティサイクル比(Dc)は、Dc=ta/(tp+ta)=1/(2+√2)≒29.29%である。
【0261】
上記の実施形態では、少なくとも1つのサブサイクルについて反射の受信に損失が存在しないことを確保するために、条件は控えめに設定される。いくつかの損失(反射信号の(=1-α)の部分等)が許容可能である異なる実施形態では、アクティブ段階及びパッシブ段階の長さは、以下の再帰式を使用して決定できる。
【0262】
ta(i+1)=[(1-α)ta(i)+tp(i)]/α (3)
【0263】
tp(i+1)=2tp(i)+ta(i) (4)
【0264】
可変の段階(サイクル又はサブサイクル)の長さでは、このような実施形態において完全なセンシング信号受信を取得することが可能であり、環境内のターゲットの距離レンジを含む環境統計に関する情報を取得する必要がないので、センシング性能が改善され得る。
【0265】
いくつかの用途では、受信ノードにおいて、各ON/OFFサイクル(又はサブサイクル)の各パッシブセンシング段階(又はOFFサイクル)中に、送信ノードからのいくつかの伝送が受信ノードにより(完全に或いは部分的に)検出される。(遅延に基づいて)物体の位置の正確な推定を有するために、受信機は、特定の受信された伝送がどのサブサイクルで伝送されたかを知る必要がある。その理由は、1つのサブサイクルにおける伝送が異なるサブサイクルにおいて検出されることが可能であるからである。
【0266】
例えば、
図23に示すように、サブサイクルjのパッシブ(OFF)段階の間に受信される受信信号2710は、場合によって、サブサイクルjのアクティブ(ON)段階t
a(j)、又はサブサイクルiのt
a(i)、又はサブサイクルjの前の他のサブサイクルの間に伝送されてもよい。したがって、各サブサイクルにおけるセンシング信号を異なるように設計することは、検出された信号の容易な或いは便利な識別を可能にすることにより検出を容易にする方法を提供する。
【0267】
図23に示す例示的な信号を使用して説明すると、サブサイクルi及びサブサイクルjのような異なるサブサイクルからの信号長(アクティブ段階の長さ)が異なる場合、検出された信号2710の長さと、信号2710の長さがサブサイクルiのアクティブ段階t
a(i)の長さに一致するという決定とに基づいて、信号2710がサブサイクルi中に伝送されることが好都合に決定できる。したがって、可変サイクル長の信号を使用することの可能な利点は、アクティブ段階の持続時間が変化し、サブサイクル毎に異なるので、異なるサイクル長が特定のサブサイクルを一意に識別するために使用でき、信号の受信機が長さ情報を使用して、サイクル長を一致させることにより関連するサブサイクルのサブサイクルインデックスを決定できることである。
【0268】
いくつかの実施形態では、信号フレーム構造は、サイクル毎に或いはサブサイクル毎に変化してもよく、或いは、センシングシーケンスは、サイクル依存でもよい。すなわち、異なるサイクルにおけるセンシング信号は、異なるシーケンスを有してもよい。いくつかの実施形態では、センシングシーケンスはまた、サブサイクル依存でもよい。
【0269】
例示的な例として、サブサイクルを区別及び識別するために、異なる長さ又は異なるルート/生成多項式等を有する異なるZCシーケンス又は擬似雑音(PN, pseudo-noise)シーケンスが、異なるサブサイクルにおいて使用されてもよい。この手法の下では、伝送又は反射された信号の一部のみが検出される場合であっても、信号内のシンボルシーケンスを分析することにより、信号に関連するサブサイクルが識別できる。さらに、複数の伝送が完全に(或いは部分的にでも)受信されるとき、異なるサブサイクルにわたって検出された信号を組み合わせることにより、センシングダイバーシティが達成され得る。受信機が、どの受信信号部分が伝送のどのサブサイクルに属するかを知っている場合、受信性能が改善でき、簡略化できる。また、受信機が、連続するサブサイクルにおいて伝送された信号を検出し、1つのサブサイクル(サブサイクル内)及び連続するサブサイクル(サブサイクル間)におけるパルスの間の差分位相回転を推定できる場合、受信信号に基づいてドップラー推定を改善するのに役立ち得る。センシング性能は、各伝送又はセンシングサイクルにより多くのサブサイクルを含めることにより更に改善され得る。
【0270】
いくつかの実施形態では、アクティブ段階(又は「ON」サイクル、例えばta(1)、…、ta(M))の全体のセットのためのシーケンスを設計し、各サブサイクル中にシーケンスの一部分を使用することが可能である。この場合、各サブサイクルは、完全なシーケンスの異なる部分とは異なるシーケンスを有してもよい。
【0271】
いくつかの更なる実施形態では、一連のセンシングサブサイクル内の異なるセンシングサブサイクルはそれぞれ、固定の合計サイクル長を有してもよい。この場合、センシングサイクルの合計持続時間がTseにより表され、サブサイクルの数がMにより表される場合、以下の通りである。
【0272】
Tse=M(ta+tp)。ta及びtpがここに記載される方法に基づいて決定又は取得されると、TseとMとの間の線形関係が決定できる。したがって、この場合、Tse及びMの一方の値が知られる場合、他方の値が容易に決定できる。
【0273】
いくつかの実施形態では、サブサイクルの合計長さは変化してもよい。この場合、伝送(アクティブ)段階又はサブサイクル中に伝送された信号の少なくとも1つの完全な受信を取得するために、上記の式(1)及び(2)に従って、以下の関係が満たされるべきである。
【0274】
Tse=ta(1)[(1+√2)M+1-√2-1] (5)
【0275】
ここで、ta(1)は、第1のサブサイクル、サブサイクル(1)におけるアクティブ段階の持続時間である。
【0276】
式(5)では、3つの設計パラメータt
a(1)、T
se及びMが存在する。これらのパラメータのうちのいずれかの2つから、第3のパラメータが、式(5)に基づいて決定されてもよい。例えば、t
a(1)及びT
seが与えられると、各サイクル内のサブサイクルの数は、
【数1】
により計算できる。
【0277】
通常では、ta(1)は、センシング帯域幅、予想ターゲット距離、センシング電力、及びドップラー効果に基づく速度推定のセンシングダイバーシティ又は精度のような1つ以上の性能メトリックに基づいて指定されてもよい。
【0278】
いくつかの実施形態では、ta(1)は、ta(1)≦(2dmin/c)という制限条件下で選択されてもよく、ここで、最も近いターゲットの検出のために信号サイクル内の第1のサブサイクルを使用することが意図されている場合、dminは最小検出可能距離であり、cは光速である。具体例として、最小検出レンジが3メートルである場合、dmin=3m、ta(1)≦20nsである。
【0279】
いくつかの実施形態では、Tseは、センシング伝送電力、センシング帯域幅、(所与の領域をカバーするためのビームステアリングのための)ビームの数、センシングオーバーヘッド、1つ以上のセンシング性能メトリック(例えば、測位精度)等のような、特定のシステムパラメータ及び要件に基づいて決定されてもよい。
【0280】
いくつかの実施形態では、伝送信号のフレーム構造は、センシングを容易にして関係するシグナリングサポートを提供するため等のように、通信及びセンシングの統合機能の実行を容易にするか或いは改善するように設計又は構成されてもよい。さらに、伝送信号のフレーム構造は、通信性能への悪影響を最小化し、通信のための既存のフレーム構造及び信号設計への適応性を最大化するように設計又は構成されてもよい。
【0281】
例えば、「特殊フレーム」が構築され、伝送されたセンシング信号のサイクル又はサブサイクルにおけるアクティブ及びパッシブ段階について明示的に定義されてもよい。特殊フレームは、予め定義された単位に関してアクティブ段階及びパッシブ段階の持続時間に基づいて定義されてもよい。
【0282】
いくつかの実施形態では、選択肢は、「仮想」サブキャリア間隔(SCS, sub-carrier spacing)又は「センシング」SCSを定義することであり、これは、100MHz以上のオーダーのように、非常に大きくてもよい。センシングSCSは、センシング帯域幅部分(BWP, bandwidth part)と同じでもよい。BWPは、センシングのために割り当てられた最小帯域幅である。実際には、複数のBWPが割り当てられ、センシングのために組み合わせて使用されてもよい。この場合、基本センシングシンボルは、センシングSCSの逆として定義されてもよい。これは、ON/OFFパターンのために必要な時間粒度を取得するためである。このように、(アクティブ段階及びパッシブ段階に対応する)全てのON及びOFF期間の持続時間は、定義された基本センシングシンボルの倍数により表されることができる。
【0283】
仮想SCS又はセンシングSCSを定義することは、マルチキャリア伝送のみが許可されることを暗示又は要求するものではない。むしろ、シングルキャリア伝送は、SCSが全体の伝送帯域幅に等しいマルチキャリア伝送の特殊な場合として含まれてもよい。
【0284】
信号波形がシングルキャリア波形である場合、代替実施形態は、基本センシングシンボル長を直接定義することであり、例えば、以下の通りである。
Tsym,se=Tsym,base.2-n
【0285】
ここで、Tsym,seは、センシングのための基本センシングシンボル長であり、Tsym,baseは、通信のためのシンボル長であり、nは以下から計算されてもよい。
【0286】
【数2】
認識できるように、この例は、2のべき乗でスケーリングすることにより、スケーラブルなヌメロロジの概念に従う。同じ方法がマルチキャリア波形に適用でき、
T
sym,se=T
sym,base.2
-n、ここで、
【数3】
である。
【0287】
センシングのためのタイミング粒度は、通信のためのものよりもはるかに大きいことが認識される。したがって、通常の通信シンボルでセンシングする際に全てのアクティブ及びパッシブ段階を整合させることが可能でないことがある。しかし、センシング信号は、センシング信号内の選択された数のアクティブ及びパッシブ段階が通信シンボルの境界と整合されるように構成されてもよい。これは、1つのTRPの通信/センシング伝送をネットワーク内の他のTRPと整合させるという利点を有する。一例が
図24に示されており、センシングサブサイクル1、2、...、Mがベースライン通信シンボルと整合されている。通信及びセンシング信号のためのこのフレーム構造の定義を使用して、DL又はUL通信データをセンシング信号に埋め込む又は多重化することが可能でないことがあることが認識されるべきである。
【0288】
センシング信号のためのフレーム構造及びヌメロロジ設計の他の態様は、周波数空間リソースを置き換えるために時間空間リソースを使用することである。例えば、これに関して、センシングBWPが最初に定義されてもよく、ヌメロロジ(基本センシングシンボル時間)がその後に定義され、それに従って構造化されてもよい。
【0289】
UEは、全体のセンシング帯域幅を受信及び処理する完全な能力を有さなくてもよいことが認識されている。例えば、全体のセンシング帯域幅は1GHzでもよいが、いくつかのUEは、250MHzまでの帯域幅を有する信号のみを処理できる。この場合、センシング信号がシングルキャリア1GHz帯域幅で伝送される場合、UEは、それを処理するための周波数粒度を有しない。しかし、センシング信号が4つの別個のセンシングBWPとして伝送される場合、ホッピングの有無にかかわらず、UEは全体の信号帯域幅を受信して処理できる。この場合、周波数ホッピングパターンもフレーム構造パラメータとみなすことができ、他のセンシング信号パラメータに加えて指定されるべきである。
【0290】
このようなフレーム構造及びヌメロロジを定義することにより、システムパラメータ/要件をセンシング信号パラメータにマッピングすることが可能である。
【0291】
センシング信号は、1つ以上の目的のために構成されてもよく、
図20Cに示すように、センシング信号の異なる目的又は使用に基づいて、異なるセンシング信号パラメータが電子デバイスにシグナリングされてもよい。
【0292】
S2490において、センシング信号の目的又は使用が、ネットワークエンティティ等により決定され、ネットワークエンティティは、ネットワーク内のネットワークデバイス又はUE又はBSでもよい。
【0293】
いくつかの実施形態では、センシング信号は、
図20CのS2492Aに示すように、センシング目的のみに使用される。この場合、フレーム構造は、特定のタイムスロットをセンシングのみに予約するように定義されるべきである。伝送フレームがUUUUSSSSSSDDDDの連続スロット/シンボルを含む非限定的な例であり、ここで、Uはアップリンクスロット又はシンボルを示し、Sはセンシング専用スロット/シンボルを示し、Dはダウンリンクスロット/シンボルを示す。この例は単に例示のためのものであり、U、S及びDのスロット/シンボルの他の組み合わせ及び順序を有するフレーム構造が可能であることが理解されるべきである。例えば、フレーム構造は、SSDSUSDDSUSU又はDDSSUUSDDUUSS等でもよい。
【0294】
いくつかの実施形態では、Sのシンボル/スロットの構成は、D及びUのシンボル/スロットとは異なってもよい。例えば、Sのシンボル/スロットの持続時間は、D又はUのシンボル/スロットの持続時間よりも短く選択できる。いくつかの実施形態では、Sのスロットは、同期(SYNCH, synchronization)チャネル及び/又は基本ブロードキャストチャネルを含まないように構成されてもよい。UEは、Sのスロットにおいてブラインド制御信号検出を行う必要がなくてもよく、Sのスロットにおいて何も伝送しなくてもよいことが理解できる。
【0295】
いくつかの実施形態では、センシング信号は、
図20CのS2492Bに示すように、チャネル測定目的のための参照信号又はパイロット(共通パイロット等)として再利用されてもよい。フレーム構造がDDDSDDDSUUUUのシンボル/スロットを含む例示的なフレームであり、ここで、Sのシンボル/スロットは、UE側でチャネル測定のために使用される参照信号を含む。この場合、UEは、センシングシンボル/スロットインデックス及びセンシングシンボル/スロット持続時間、波形タイプ、波形パラメータ、パイロットシーケンス等のように、フレーム構造のためのパラメータを含むセンシング信号パラメータを知る必要があってもよい。
【0296】
いくつかの他の実施形態では、センシング信号は、
図20CのS2492Cに示すように、同期(SYNCH, synchronization)チャネルとして再利用されてもよい。フレーム構造がSSSSDDDDUUUUのシンボル/スロットを含む例示的なフレームであり、ここで、Sのシンボル/スロットはSYNCHチャネルとして再利用されてもよい。この場合、UEは、SYNCH信号のBW、センシングシンボル/スロットインデックスのようなフレーム構造、センシングシンボル/スロットの中のSYNCHチャネルインデックス、センシングシンボル/スロット持続時間、波形タイプ、波形パラメータ、SYNCHチャネルシーケンス等を含むセンシング信号パラメータを知る必要があってもよい。
【0297】
いくつかの実施形態では、センシング信号がUEにより伝送されるとき、センシング信号は初期アクセスチャネルとして再利用されてもよい。例えば、フレーム構造内のスロット/シンボルは、初期アクセスチャネルを提供してもよい。この場合、UEは、初期アクセス信号のBW、センシングシンボル/スロットインデックス及びセンシングシンボル/スロットの中の初期アクセスチャネルインデックスを含むフレーム構造、センシングシンボル/スロット持続時間、波形タイプ、波形パラメータ、初期チャネルシーケンス等を含むセンシング信号パラメータを知る必要があってもよい。いくつかの実施形態では、この情報は、ネットワークによりUEにシグナリングされてもよい。いくつかの他の実施形態では、情報の一部は、UE識別(id)とパラメータとの間のマッピング関数を通じて、UEにより取得されてもよい。例えば、初期アクセスシーケンスは、UE idと初期アクセスシーケンスとの間のマッピング関数を通じてUEにより取得できる。
【0298】
いくつかの実施形態では、センシング信号がUEにより伝送されるとき、センシング信号はまた、
図20CのS2492Dに示すように、シグナリングデータ、制御データ又はペイロードデータのような情報又は通信データを搬送できる。通信データは、
図20CのS2492Eに示すように、いずれかの適切な多重化技術によりセンシング信号に埋め込まれてもよい。例示的なフレームは、通信データと多重化されたセンシング信号のためのM個のスロット/シンボルを有する。センシングシンボル/スロットのうちのいくつかは、(Sとして示される)センシングのみのために使用されてもよいが、他のセンシングシンボル/スロットは、通信データと多重化される。
【0299】
いくつかの実施形態では、センシング信号がUEにより伝送されるとき、センシング信号はまた、埋め込まれた通信データを搬送できる。センシングシンボル/スロットのうちのいくつかは、センシングのみのために使用されてもよいが、他のセンシングシンボル/スロットは、通信データを埋め込むために使用される。
【0300】
ターゲットセンシングのために必要ではないが、センシング信号は、それにもかかわらず、情報及びデータを搬送するように構成されてもよい。例えば、HDXモノスタティックモードで動作するTPは、UEが信号を受信及び復号して伝送されたデータ及び情報を取得できるように、センシング信号伝送にデータを埋め込んでもよい。このような実施形態は、通信及びセンシングの双方の機能を同時に実行することにより、センシングのオーバーヘッドを節約してもよい。同じノードがセンシング信号及び通信信号を伝送し、センシング信号の反射を処理するとき、ノードは、伝送された通信/センシング信号の知識を既に有しており、通信データを信号に埋め込むことは、センシング性能に影響を及ぼさない。
【0301】
例えば、センシング信号は、カバレッジエリア内の全てのUEに向けられたブロードキャスト情報を含んでもよい。センシング信号はまた、マルチキャスト又はグループキャスト情報又はデータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、センシング信号は、ビームフォーミングが適用される場合、ユニキャストデータ及び情報を含んでもよい。
【0302】
いくつかの状況では、TPは、センシング信号を使用して、所与のエリア内のUEに位置依存情報を送信でき、これは、エリア内の全てのUEにとって関心のあるものである。このような場合、UEは、信号を復号するためにセンシング信号の構成詳細を知る必要があり、TPの伝送期間中に伝送することを控える必要がある。この要件は、信号設計又は構成により対処される必要がある。
【0303】
例えば、信号の構造は、伝送されたデータ又は情報がTPからUEに通信できるように、伝送された信号の十分な部分の便利で信頼できる検出を可能にするべきである。
【0304】
いくつかの実施形態では、非常に限られた情報のみがセンシング信号により搬送されるとき、SeNは、この情報を通信するために異なるセンシングシーケンスを使用できる。例えば、TPは、Mビットの情報を搬送するために、センシングシーケンスのセットS={S1,S2,…,S2
M}からセンシングシーケンスを選択できる。この場合、情報の受信機は、センシングシーケンスSのセットの知識又はセットの指示を有する必要があってもよい。いくつかの実施形態では、より多くの情報を搬送するために複数のセンシングシーケンスが伝送されてもよい。例えば、それぞれがMビットの情報を含むN個のシーケンスが伝送される場合、合計でN*Mビットがセンシング信号で搬送できる。
【0305】
センシングのためのタイミング粒度は、通信のためよりもはるかに大きく、したがって、基本センシングシンボルの持続時間は、例えば、NR(New Radio)において定義される通常の通信シンボル持続時間よりもはるかに短いことが認識される。通信データがセンシング信号に埋め込まれる場合、通信シンボルは、ノードが通信/センシング信号を伝送しているときのアクティブ段階の持続時間よりも長くなるべきではなく、通信シンボルの持続時間は、ノードが通信/センシング信号を受信しているときのパッシブ段階の持続時間よりも長くなるべきではない。
【0306】
いくつかの実施形態では、センシングが実行される伝送フレームについて、センシング固有の或いは特殊な通信フレーム構造が定義できる。一例として、各DLシンボルが対応するアクティブ段階に続き、各ULシンボルが対応するパッシブ段階に続くように、センシング固有の或いは特殊な通信フレーム構造及びヌメロロジが、センシングフレーム構造に従うように定義できる。このように、TRPがアクティブセンシングを実行しているとき、TRPはDLデータをセンシング信号に埋め込むことができ、パッシブセンシング段階中に、TRPはセンシング信号及びULデータの反射を同時に検出できる。このように、通信信号は、センシング信号と同じフレーム構造及びヌメロロジに従い、これは信号のシグナリング、送信及び受信を簡略化する。
【0307】
データをセンシング信号に埋め込むときに考慮されるべき他の態様は、センシング及び通信性能最適化が異なるパラメータ設定を必要とし得ることである。例えば、シングルキャリア波形が通信/センシングのために使用されるとき、基本パルス整形関数の間の部分的な重複は、センシング性能を改善し得るが、シンボル間干渉(ISI, intersymbol interference)のため通信性能に悪影響を及ぼし得る。したがって、基本関数が部分的に重複するシングルキャリア波形を有するセンシング信号に通信データ及び情報を埋め込むために、ISIを制限又は最小化するための部分重複率の上限閾値が設定されてもよい。さらに、パルス整形関数は、時間領域における隣接パルスへの干渉を制限又は最小化するように選択又は構造化されてもよい。
【0308】
いくつかの実施形態では、CP-OFDMのようなマルチキャリア波形が通信/センシングのために使用されるとき、CP長を含む信号設計のパラメータは、通信/センシング性能の要件に従って設計又は選択されてもよい。
【0309】
いくつかの実施形態では、サブサイクルを有するサイクルのシーケンスにおけるアクティブ及びパッシブ段階の持続時間に依存して、第1のサブセットのサブサイクルは、UEのための情報を搬送するように構成されてもよく、第2のサブセットのサブサイクルは、情報又はデータを搬送しないように構成されてもよい。
【0310】
データ又は情報を搬送するためのセンシング信号のこのような構成によって、信号リソースがより効率的に利用される。
【0311】
いくつかの実施形態では、データは、UEにデータを通信するため等、多重化によりセンシング信号に含まれてもよい。これに関して、多重化は、本来センシング動作用に想定されるセンシング信号の伝送フレームに通信データを含めることを示す。このような通信は、例えば、選択されたUEへの緊急データ伝送の場合に望ましいことがある。例えば、緊急の状況において、センシング信号は、UEに送信されるべきデータを埋め込むために一時的に再構成されてもよい。このような場合、信号を伝送するSeN又はTPは、反射された信号を復号する必要がなく、センシング信号にデータを埋め込むことにより、センシング性能が損なわれない。
【0312】
一例として、いくつかの実施形態では、多重化によるデータ及びセンシング信号の通信は、TP(例えば、基地局)から1つ以上のUE等へのダウンリンク(DL, downlink)データ伝送を通じて実行されてもよい。TPは、ここに記載されるようないずれかの適切な方法又は技術に基づいて、センシング信号を構築してもよい。DL伝送データを受信するようにスケジューリングされたUEのためのリソース割り当てに依存して、センシング信号は、UEにより受信されるDL信号との干渉を低減又は回避するために、DLチャネルを通じて伝送される前にフィルタリングされてもよい。このようなフィルタリングはまた、データによるセンシング信号の「パンクチャリング」とも呼ばれる。パンクチャリングは、周波数領域又は時間領域で行われることができる。スケジューリングされたUEにセンシング信号と共に伝送されるデータは、制御データ及びペイロードデータの一方又は双方を含むことができる。いくつかの実施形態では、TPは、現在又は次のセンシングサイクル又はサブサイクルにわたる次のスケジューリング伝送を示す通知をUEに送信してもよく、これは、例えば、センシングサブサイクルインデックス、時間リソーススケジューリングインデックス、周波数リソーススケジューリングインデックス、ビームフォーミングインデックス等のうちの1つ以上を示してもよい。この通知は、動的シグナリング(L1シグナリング)により提供できる。異なる実施形態では、この通知は、データ/センシング伝送のためのキャリア/リンクと同じ或いは異なるキャリア/リンク上で送信されてもよい。いくつかの実施形態では、データ伝送のための割り当てられた周波数及び時間リソースは、予め選択/決定されてもよく、UEは、特定の割り当てられたリソースを監視して、データと共にセンシング信号の何らかの次の伝送が存在するか否かを決定できる。
【0313】
いくつかの実施形態では、多重化によるデータ及びセンシング信号の通信は、アップリンク(UL, uplink)データ伝送を通じて実行されてもよい。UEは、TPにおけるパッシブ段階(OFFサイクル)中にULデータ伝送を実行してもよく、TPは、パッシブ段階中にUL及びセンシング検出の双方を同時に実行してもよい。TP又はネットワークは、ULデータ伝送のための各サイクルにおいていくつかのサブサイクルを選択又は定義することが可能であり、次いで、UEは、これらの選択されたサブサイクル中にUL伝送を実行するようにスケジューリング又は構成できる。このような手法は、遅延に敏感であり、できるだけ早く伝送されるべきである、ULグラントフリー又は構成されたグラント伝送のために取られてもよい。UL伝送が指定されたサブサイクルのみで実行されるために、UEは、どのサブサイクルがUL伝送のために指定及び構成されているかと、これらの指定されたサブサイクルの構成/フレーム構造を知る必要がある。このような情報は、RRC又はMAC-CEのような上位レイヤシグナリングを通じてUEにシグナリングできる。いくつかの実施形態では、UL伝送の時間/周波数伝送リソース、ビームフォーミング情報、電力制御、並びに変調及び符号化方式(MCS, modulation and coding scheme)を含むより詳細な情報も決定され、UEに通信できる。詳細な情報は、L1シグナリングのような動的シグナリングを通じて、或いは、上位レイヤシグナリングを通じてUEに通信されてもよい。
【0314】
いくつかの実施形態では、多重化によるデータ及びセンシング信号の通信は、サイドリンク(SL, sidelink)データ伝送を通じて実行されてもよい。センシング伝送を実行するUEからSL信号が伝送される場合、多重化手順及びシグナリングは、センシング及びDLデータ多重化に従う。センシング検出を実行するUEによりSL信号が受信される場合、多重化手順及びシグナリングは、センシング及びULデータ多重化に従う。センシング信号が他のノード(他のUE又はTP)から伝送される場合、多重化は、センシング信号の受信機がSL信号の送信機から十分に離れているときを含むいくつかのシナリオでは必要とされなくてもよい。例えば、TPがセンシングを実行しており、TPがSL送信機から離れている場合、SL信号はセンシング性能に影響せず、したがって、SL信号伝送は変化しない可能性がある。しかし、SL伝送がセンシング受信に影響を及ぼす可能性がある場合、SL伝送は、センシング伝送のアクティブ段階中の伝送のためにスケジューリングされてもよい。いくつかの実施形態では、SL伝送は、センシング伝送フレームのサブサイクルのサブセット中に行われるようにスケジューリングされてもよい。SL伝送が、指定されたサブサイクル、又は選択されたサブサイクルのアクティブ段階のみにおいて実行されるために、UEは、どのサブサイクルがSL伝送のために指定及び構成されるかと、これらの指定されたサブサイクルの構成/フレーム構造とを知る必要がある。このような情報は、RRC又はMAC-CEのような上位レイヤシグナリングを通じてUEにシグナリングできる。いくつかの実施形態では、時間/周波数伝送リソース及び電力制御、並びにSL伝送の変調を含むより詳細な情報もまた、決定され、UEに通信できる。詳細な情報は、L1シグナリングのような動的シグナリングを通じて、或いは、上位レイヤシグナリングを介してUEに通信されてもよい。
【0315】
多重化によるデータ及びセンシング信号の通信は、リソース効率及び干渉管理を改善し得る。
【0316】
センシング信号は、発生し得る様々な技術的問題に対処するように更に構築又は構成されてもよい。例えば、発生し得る潜在的な問題は、パルスセンシングに基づく所与のセンシング帯域幅(BW, bandwidth)及びフレーム構造について、taが特定のサブサイクルにおけるアクティブ段階の持続時間、又は所与のサイクル内の全てのサブサイクルにおける全てのアクティブ段階の総持続時間を示してもよく、すなわち、ta=Σi=1
Mta(i)である場合、最小の帯域外漏れ又は等価的なスペクトル局在化で、満足のいく或いは改善されたセンシング性能、特にレンジ分解能を提供するために、どのようにセンシング信号s(t)を構成するかである。
【0317】
理解できるように、スペクトル局在化は、主に、センシング信号の波形及びパルス整形に依存してもよい。
【0318】
レンジ精度性能は、信号自己相関関数Rs(τ)の特性に依存し、これは以下のように表されてもよい。
Rs(τ)=∫-∞
∞s(t-τ)s*(t)dt
【0319】
より一般的には、ドップラー効果も考慮に入れるために、自己相関を評価するための適切なメトリックは、以下により与えられる不確定性関数である。
【数4】
【0320】
ここで、fdはドップラー周波数である。不確定性関数χ(τ,fd)は、ドップラーシフトが0であるとき、すなわち、fd=0であるとき、自己相関関数Rs(τ)に帰着し、Rs(τ)=χ(τ,0)である。レンジ精度を改善するために、τ≠0についてのRs(τ)を非常に小さい値に低減することが望ましい。
【0321】
ノードがHDXモノスタティックモードで通信及びセンシング信号を受信するように動作される実施形態では、ノードがそのアクティブ段階(伝送段階)にあるとき、他のノードからノードに伝送された信号の一部がノードにおいて失われる(すなわち、受信されない)可能性がある。この場合、より適切なメトリックは、rs(τ)として表されてもよい非周期的自己相関関数でもよく、rs(τ)=∫Toffs(t-τ)s*(t)dtであり、ここで、積分は、SeNが反射信号をリッスンできるパッシブ段階にわたるものである。
【0322】
反射信号の一部が失われ、パッシブ段階中にSeNにより検出/センシングされないときであっても、必要なセンシングパラメータを提供するために柔軟な信号構造又は構成を提供することが望ましい。言い換えると、信号は、パッシブ段階中にSeNにより受信される信号の一部により必要なパラメータが提供されるように構造化される。信号内のこのような部分は、ターゲット距離に依存して、信号の終わり又は信号の始めに位置できる。
【0323】
信号形状にかかわらず、BWの帯域幅を有する信号は、信号設計のために利用可能なN個の自由度を有してもよく、ここで、N=BW*t
aである。例えば、BW=1GHz及びt
a=100nsである場合、信号設計のために100個の自由度が存在する。すなわち、信号は、100ns(t
a)の期間にわたる100個の相互に直交する信号構造により特徴付けられることができる。数学の形式では、s(t)=Σ
n=1
Nc
ns
n(t)であり、ここで、n≠mについて
【数5】
であり、c
nは、重み付けシンボル(シンボルシーケンス)を表す。以下に説明するように、直交条件は、いくつかの実施形態では緩和されてもよい。
【0324】
したがって、HDXモノスタティックシステムにおいて使用される信号のための設計パラメータは、基底関数({sn(t)}n=1
N)及び重み付けシンボル({cn(t)}n=1
N)を含むことができ、これはまた、「センシング信号シーケンス」と呼ばれてもよい。
【0325】
重み付けシンボル{cn(t)}n=1
Nは自己相関及びスペクトル形状の双方に影響を及ぼす可能性があるが、これらの主な影響は、自己相関、特に非周期的自己相関に対するものである。
【0326】
重み付けシンボル及び非周期的自己相関関数の最適化されたセットが決定されると、最適化された重み付けシンボル及び自己相関関数は、異なるアプリケーションにおける更なる使用のために保存及び記憶されてもよい。
【0327】
他の或いはより最適な信号シーケンスが、様々な実施形態における特定の用途に応じて決定されて使用されてもよいが、ZCシーケンスのようないくつかの例示的なシーケンスが、例示目的のために次に記載される。
【0328】
シングルキャリア波形について、基底関数の直交性領域は時間領域にある。言い換えると、各関数sn(t)は、持続時間の一部のみに及び、span(sn(t))=[tn,1,tn,2]であり、その結果、∪n=1
Nspan(sn(t))=taとなる。直交基底関数の場合、span(sn(t))∩span(sm(t))=φである。
【0329】
上記の特性を提供するための1つの方法は、アクティブ段階(T
on)をN個の等しいタイムスロットに分割し、センシング信号をS(t)=Σ
n=1
Nc
nS
p(t-nT
p)として構成することであり、ここで、S
pは、N=12で
図25に示すように持続時間T
p=T
ON/Nを有する超狭パルス信号である。
【0330】
通信目的のために、伝送信号により搬送される情報の全てを受信することが望ましく、基底関数の間のいずれかの干渉は破壊的になる可能性があり、回避されるべきである。この理由のため、通信のための重複がないか或いは最小の重複のみを有する直交(又は半直交)基底関数を使用することが望ましくなり得る。しかし、レーダベースのセンシングでは、例えば、信号により搬送される全てのシンボルを受信する必要はなく、信号のいくつかの特性を評価するための特定の情報を取得できれば十分になり得る。したがって、センシング目的のために直交性条件はより緩和できる。
【0331】
したがって、いくつかの実施形態では、信号は、
図26に示すように、部分的に重複するパルス形状を有するように構成されてもよい。この場合、信号は、S(t)=Σ
n=1
Nc
nS
p(t-nT
p)として表されてもよく、ここで、S
pは、持続時間T
w=ηT
p及びT
p=t
a/Nを有するプロトタイプ関数である。パラメータηは、隣接する基底関数の間の重複の程度を示す時間伸張係数と呼ばれてもよい。
【0332】
Spの形状は周波数スペクトルを決定し、当業者により選択できる。いくつかの実施形態では、Spは、超広帯域(UWB, ultra-wideband)パルスにおいて使用されるもののようなのガウス関数、sinc関数又は二乗余弦関数等でもよい。
【0333】
信号基底関数Sn(t)が時間的に部分的に重複することを可能にすることは、HDXモノスタティック動作のための統合通信及びセンシング信号のコンテキストにおいて、時間リソースのより効率的な使用を提供する。
【0334】
好都合なことに、信号基底関数の部分的重複は、有用な信号の持続時間の延長及び利用可能な時間リソースのより完全又は効率的な使用を可能にし、パルス整形フィルタを設計して帯域外漏れを制御することを可能にする。
【0335】
いくつかの実施形態では、センシング信号は、構成可能なマルチキャリア波形を有してもよい。センシング信号は、filtered-CP-OFDM及び構成可能なCP長で構成されてもよい。
【0336】
マルチキャリア波形では、基底関数は以下のように表されることができる。
【0337】
0≦t≦Tonについて、sn(t)=cnexp(j2πnΔft)Sp(t)
ここで、Δf=1/TONである。プロトタイプ関数Sp(t)は、スペクトル局在化のために最適化されてもよい。
【0338】
マルチキャリア波形では、全ての基底関数は、時間領域において互いに完全に重なり合うことができるが、これらは、0≦t≦taの時間スパンにわたって互いに直交する。
【0339】
基底関数の上記の式において、sn(t)は連続関数である。実際には、sn(t)のサンプリングされたバージョンが構成されて伝送され、これはシンボルシーケンスcnの逆高速フーリエ変換(IFFT, inverse fast Fourier transformation)と等価である。さらに、CPはIFFTの後に挿入できる。
【0340】
HDXモノスタティックセンシングについて、SeNがアクティブ段階にあるとき、センシング信号の一部が失われる可能性がある。したがって、HDXモノスタティックセンシングのための信号構造は、全体の信号が受信機側で受信及び処理できる通常の通信伝送又は全二重センシングと比較して、このように失われた信号部分を考慮するために異なって構成される必要がある。例えば、サイクリックプレフィックス(CP, cyclic prefix)は、いずれにしてもCPが完全に失われる可能性があるので、必要でなくてもよい。しかし、いくつかの実施形態では、CPは、より良好なレンジ応答又は周波数局在化を提供するために使用されてもよい。
【0341】
したがって、いくつかの実施形態では、マルチキャリア波形は、構成可能なfiltered-CP-OFDMを含むように構造化されてもよく、ここで、CP長は、センシング性能(非周期的自己相関関数)とスペクトル局在化との間のトレードオフをバランスさせるように調整可能であり、フィルタリングは、スペクトル局在化を更に向上させるように実行される。
【0342】
図27は、フロー図において、基地局3170と、UE3110と、位置管理機能3190との間の相互作用を示す。基地局3170は、センサシステム3502及び通信システム3504を含む。
【0343】
センシングベースのシステムを使用して特定のUE3110の位置を決定することは、環境内の複数のエージェントの存在を考慮すると妨げられる。実際には、所与のセルラー通信ネットワークには多くのUE3110が詰め込まれている。位置は、UE3110のそれぞれについて決定されるべきである。
【0344】
セルラー通信システムの外部のセンシングベースのシステム(レーダシステム等)を使用することは、特定のUE3110についての位置の決定を可能にすると見なされてもよい。
【0345】
不都合なことに、レーダエコーのようなセンシングベースのシステム観測値は、特定のレーダエコーに関連付けられた特定のUE3110のアイデンティティを推論するために有用に利用できる情報をほとんど提供しない。すなわち、複数のUE3110から受信された複数のレーダエコーが与えられると、どのレーダエコーがどのUE3110に関連付けられるべきか、及びその逆に関する曖昧さが存在することが予想される。
【0346】
特定のUE3110への観測値の不正確な関連付けが存在するとき、特定のUE3110についての位置推定の精度に対する影響が予想できる。実際に、精度に対する影響のいくつかは、破局的なものとして特徴付けられてもよい。不正確な位置推定は、連続した時間における特定のUE3110の推定位置の(数十メートルから数百メートルにわたる)不規則なジャンプを生じることが示されてもよい。このような位置ジャンプは、一般的にUE3110の限られた運動学を考えると、物理的に正当化できない。
【0347】
UE3110についての位置の決定を可能にするために、セルラー通信システムにおいてBS3170及びUE3110がDL及びUL参照信号を交換することを伴う従来の方法は、周知である。同様に、UE3110の位置の決定を可能にするためにセルラー通信システムとは別個のセンシングベースのシステム(レーダシステム等)を使用する方法も周知である。さらに、参照信号交換方法とハードウェアベースのセンシングベースのシステム方法とを組み合わせる方法が、研究の注目を集めている。
【0348】
参照信号交換方法とハードウェアベースのセンシングベースのシステム方法とを組み合わせる方法を実現することは簡単ではないことが示され得る。実際に、参照信号交換方法及びハードウェアベースのセンシングベースのシステム方法は、基本的に別個の技術に依存するとみなされてもよい。
【0349】
概要では、本出願の態様によれば、位置管理機能は、センサシステムから、UEのセンシングベースの観測値が決定され得るセンシングベースのプロファイルを受信し、通信システムから、UEの参照信号ベースの観測値を受信する。位置管理機能は、センシングベースの観測値から、特定の位置仮説を導出してもよく、参照信号ベースの観測値から、UEについてのUE識別情報を決定してもよい。センシングベースの観測値と共に参照信号ベースの観測値を処理することにより、位置管理機能は、センシングベースの観測値と参照信号ベースの観測値との間の関連付けを決定してもよい。次いで、位置管理機能は、参照信号ベースの観測値から決定されたUE識別情報を有するUEに、そのUEに関連付けられた特定の位置仮説の指示を伝送してもよく、特定の位置仮説は、センシングベースの観測値から導出されている。
【0350】
本出願の態様によれば、センサシステムは、エネルギーのパルスを放射し、1つ以上のUE3110からパルスのエコーを受信する。パルスが進行するワイヤレス媒体の共有性質のため、単一のパルスがUE3110のうち1つより多くから戻されるレーダエコーを生じる可能性があることは明らかである。センサシステムは、処理を可能にするためにレーダエコーのそれぞれを記録する。これらの記録されたレーダエコーにおける情報の処理は、限定された特徴のセットへの情報の圧縮をもたらす。特徴は、例えば、ラウンドトリップ遅延、到来角、ドップラーシフト及び受信電力を含んでもよい。以下では、これらの特徴は「観測値」と呼ばれてもよい。
【0351】
一般的に言えば、位置決定は、センシングエピソードで始まり、参照信号交換エピソードに続き、処理エピソードに進み、位置指示エピソードで終わる。特に、センシングエピソード及び参照信号交換エピソードは、いずれの順序で行われてもよく、同時に行われてもよい。
【0352】
最初に、センサシステム3502は、例えば、レーダパルスでもよいセンシング信号を伝送する。センシングエピソード中に、センサシステム3502は、UE3110及び通信システム3100の環境内の他の物体から、センシング信号のエコーを受信する。
【0353】
次いで、センサシステム3502は、センシングベースのプロファイルを取得してもよい(ステップ3506)。センシングベースのプロファイルは、幾何学的レンジ測定値及び/又は角度測定値を表してもよい。レーダベースのセンサシステムは、中心軸の周りを連続的に360°回転するトランシーバ(特に図示せず)をしばしば使用することを思い起こす。特に、レーダベースのセンサシステムは、ビームの方向をステアリングするために必ずしも機械的に回転する必要はない。他のレーダベースのセンサシステムでは、ハードウェアが静止したままである間にビームを電子的に回転させてもよい。幾何学的レンジ測定値は、トランシーバとエコーの起点との間の距離に関連すると理解されてもよい。角度測定値は、中心軸の周りの円上の基準角度からオフセットされた角度のスパンに関連すると理解されてもよく、エコーの起点は、エコーが受信される角度のスパンにより特徴付けられてもよい。センシングベースのプロファイルの取得(ステップ3506)が完了すると、BS3170は、センシングベースのプロファイルを位置管理機能3190に伝送する。位置管理機能3190は、センシングベースのプロファイルを取得する(ステップ3507)。LMF3190がセンシングベースのプロファイルを取得する(ステップ3507)コンテキストでは、BS3170は、総称してプロファイル起点と呼ばれてもよい。
【0354】
通常動作中に、通信システム3504は、UE3110を含む通信システム3100内の様々なエンティティにより受信及び処理されてもよいダウンリンク(DL, downlink)参照信号を伝送する。DL参照信号は、典型的には高電力及び広帯域信号である。
【0355】
DL参照信号を受信すると、UE3110は、UE参照信号ベース(UE-RSベース)の観測値を取得してもよい(ステップ508)。次いで、UE3110は、アップリンク(UL, uplink)参照信号を基地局3170に伝送してもよい。UL参照信号は、UE-RSベースの観測値と、UE3110のアイデンティティの指示とを含んでもよい。代替として或いはさらに、UE3110は、UE3110のアイデンティティの指示とともに、UE-RSベースの観測値を位置管理機能3190に伝送してもよい。位置管理機能3190は、BS-RSベースの観測値を取得する(ステップ3509)。
【0356】
通信システム3504は、UE3110からUE-RSベースの観測値を受信する。好都合なことに、上記で説明したように、UE-RSベースの観測値は、UE-RSベースの観測値が取得されたUE3110についてのUE識別情報を含む。UE-RSベースの観測値を受信したことに応じて、基地局3170は、BS-RSベースの観測値を取得してもよい。次いで、基地局3170は、BS-RSベースの観測値を位置管理機能3190に伝送してもよい。好都合なことに、BS-RSベースの観測値は、UE-RSベースの観測値の一部として受信されたUEアイデンティティを含む。
【0357】
センシングベースのプロファイル及びRSベースの観測値の双方を受信すると、位置管理機能3190は、プロファイル及び観測値を処理してもよい(ステップ510)。
【0358】
センシングベースのプロファイルの処理(ステップ3510)は、一態様では、ドップラー分析により達成されてもよい。ドップラー分析は、位置管理機能3190により、(モバイル)UE3110において発生するエコーを環境内の(静的)クラッタにおいて発生するエコーから分離するために使用されてもよい。(モバイル)UE3110において発生するエコーは、フォアグラウンド信号と見なされてもよい。(静的)クラッタから生じるエコーは、バックグラウンド信号と見なされてもよい。
【0359】
幾何学的レンジ測定値と角度測定値とを組み合わせることに基づいて、センシングベースの観測値がプロファイルに基づいて決定されてもよく、位置管理機能3190は、センシングベースの観測値から、エコーの起点であったUE3110に関連付けるべき位置を導出してもよい。
【0360】
センシングベースのプロファイル及びBS-RSベースの観測値の処理(ステップ3510)は、センシングベースのプロファイルに基づいてセンシングベースの観測値を決定することを伴ってもよく、その後、BS-RSベースの観測値のうちの特定の1つをセンシングベースの観測値のうちの特定の1つにマッチングすることをもたらしてもよい。特に、位置はセンシングベースの観測値から導出されており、UE識別情報はBS-RSベースの観測値から決定されているので、処理(ステップ3510)は、特定のセンシングベースの観測値から導出された位置を、特定のBS-RSベースの観測値から決定されたUE識別情報に関連付けることを部分的に含んでもよい。
【0361】
位置管理機能3190は、次いで、参照信号ベースの観測値から決定されたUE識別情報を有するUE3110に、センシングベースの観測値から導出された位置の指示を伝送してもよい(ステップ3511)。特に、位置の指示は、UE3110への伝送(ステップ3511)を必ずしも意図していない。代わりに、位置の指示は、他のタスクに使用できる。他のタスクは、UE3110の将来のモビリティを予測することを含む。他のタスクは、BS3170から伝送されるビームの管理を含む。ビーム管理について以下に説明する。
【0362】
センシングベースの観測値は、一例として、ラウンドトリップ時間(RTT, Round Trip Time)測定値でもよい。このような場合、マッチングの目的で、BS-RSベースの観測値もRTT測定値であることが好都合である。
【0363】
RTTは、信号がBS3170からUE3110に進み、次いでBS3170に戻るのにかかる時間であると考えられてもよい。センサシステム3502について、一例では、アウトバウンド信号はレーダパルスであり、インバウンド信号はレーダパルスのエコーである。通信システム3504について、アウトバウンド信号はDL参照信号であり、インバウンド信号は、UE-RSベースの観測値を含むUL参照信号である。
【0364】
図27では、ネットワーク内に1つのBS3170のみが存在する。したがって、BS3170で実行される測定は、クロックバイアスにより影響を受けると考えられてもよい。クロックバイアスは、
図28に示すプロットの検討を通じて理解されてもよい。
図28に示すプロットは、基地局タイムフレームを表す第1の線T
BS(t)と、ユーザ機器タイムフレームを表す第2の線T
UE(t)とを含む。第1の線は、第1の関数T
BS(t)=tにより記述される。第2の線は、第2の関数T
UE(t)=αt+βにより記述され、ここで、αはUEクロックスキューを表し、βはUEクロックバイアスを表す。
【0365】
基地局3170により時間tt,nにおいて伝送された参照信号は、時間t2,n=t1,n+τにおいてUE3110に到着し、ここで、τは一方向伝搬遅延である。UE3110は、DL参照信号を受信し、DL参照信号を処理し、UE-RSベースの観測値を取得するためにデータにアクセスし、UE-RSベースの観測値を含むUL参照信号を基地局3170に伝送する。これらの4つのアクションはそれぞれ、UE遅延Δnに寄与する。
【0366】
ここで、
Δn=受信遅延+処理遅延+アクセス遅延+伝送遅延
である。
【0367】
UE3110により時間t3,nにおいて伝送されたUL参照信号は、時間t4,n=t3,n+τにおいてBS3170に到着する。
【0368】
通信システム3504は、参照信号ラウンドトリップ時間RTT
pを決定してもよい。通信システム3504においてRTT
pを決定することは、DL参照信号が送信された時間(時間t
1,n)とUL参照信号が受信された時間(時間t
4,n)との間の差を取得することを伴う。すなわち、
【数6】
である。
【0369】
センシングベースのラウンドトリップタイムRTTsを取得する場合(ステップ3506)、レーダパルスは単に反射され、処理されないので、UE3110において遅延がないことは注目に値する。レーダパルスがUE3110に到着するとすぐに、エコーがUE3110から離れることになり、RTTs=2τである。センシングベースのラウンドトリップ時間RTTsがRSベースのラウンドトリップ時間RTTpに関して考慮される場合、RRTsの推定についてΔn=0であることが考慮されてもよい。(センシングベースの観測値を決定するための)プロファイルの処理(ステップ3510)の精度と、センシングベースの観測値(RTTs)とRSベースの観測値(RTTp)との間の一致を見つけるための観測とは、BSベースの観測値のUE遅延Δnの成分が0に近づくので、改善することが期待されることが更に考慮されてもよい。
【0370】
ハードウェアの速さ、アクセス機構、及びUE3110においてプロトコルスタック内の受信データに対してどれだけの処理が実行されるかに依存して、UE遅延Δnは、一方向伝搬遅延τより数桁大きくなる可能性がある。これは、問題となることに、RTTp≫RTTsという想定をもたらす。
【0371】
しかし、本出願の態様は、UE3110がUE遅延Δnの値の推定値Δn
’を決定し、推定値Δn
’を位置管理機能3190に報告することに関する。推定値Δn
’を受信した後に、位置管理機能3190におけるプロファイル及び観測値の処理(ステップ3510)は、BS-RSベースの観測値RTTpに補正を適用することを伴ってもよい。位置管理機能3190は、それから推定値Δn
’を減算することにより、BS-RSベースの観測値RTTpの訂正バージョンRTTp
’を決定してもよく、すなわち、RTTp
'=RTTp-Δn
'である。次いで、位置管理機能3190は、訂正されたRSベースの観測値RTTp
’とセンシングベースの観測値RTTsとの間の一致を見つけることを試みてもよい。
【0372】
さらに、BS3170がUEクロックスキューαの推定値α'を有する場合、RSベースの観測値に対するより正確な補正は、RTTp
''=RTTp-Δn
'/α'から決定されてもよい。本出願の態様では、UEクロックスキューαの推定値α'は、UE3110により決定されてもよい。本出願の他の態様では、UEクロックスキューαの推定値α'は、ネットワーク全体の同期プロセスを通じて決定されてもよい。
【0373】
上記のように、LMF3190は、センシングベースのプロファイル及びBS-RSベースの観測値RTTpを受信する。センシングベースのプロファイル及びBS-RSベースの観測値の処理(ステップ3510)は、センシングベースのプロファイルに基づいてセンシングベースの観測値RTTsを決定することを伴ってもよく、その後、BS-RSベースの観測値RTTpのうちの特定の1つをセンシングベースの観測値RTTsのうちの特定の1つに対してマッチングすることをもたらしてもよい。
【0374】
本出願の態様によれば、BS3170及びUE3110が適切に同期される状況では、一方向のRSベースの観測値が、LMF3190により受信され、処理されてもよい。すなわち、LMF3190は、(BS3170からUE3110への)DL参照信号のみ、及び/又は(UE3110からBS3170への)UL参照信号のみに基づいて観測値を受信してもよい。このような場合に観測値を処理する(ステップ3510)とき、LMF3190は、一方向のRSベースの観測値をセンシングベースの観測値RTTsの半分を表す値にマッチングすることが想定されてもよい。
【0375】
上記では、UE3110についての位置仮説は、1つのBS3170のみにおけるセンシングを使用して導出された。これは、「モノスタティックセンシング(mono-static sensing)と呼ばれてもよい。本出願の態様では、UE3110のための位置仮説は、2つのBS3170を使用して導出されてもよい。これは、「バイスタティックセンシング(bi-static sensing)」と呼ばれてもよい。
【0376】
通信サブシステム及びセンシングサブシステムが、OFDMのコンテキストで使用されるような統一された広パルス広帯域波形を使用し、基地局が全二重無線を有さないシナリオでは、モノスタティック構成が問題になり得る。問題は、伝送パルスと受信エコーとの間の電力ギャップに関連し得る。しばしば、伝送パルスの電力は非常に強く、受信エコーの電力は非常に弱く、送信/受信チェーンがいかに分離されていても、送信側から受信側へのわずかな漏れ/誘導でも、受信エコーの完全な圧倒を生じる。この問題を解決するために、バイスタティックセンシング構成が使用できる。バイスタティックセンシング構成では、センシング信号(パルス)を伝送する伝送ポイント(「TP」、例えば、BS3170)は、エコーが受信されるTPとは異なる。このように、送信側と受信側との間に大きな距離が存在するので、受信側の無線機は、送信側の高電力信号により圧倒されない。
【0377】
エコーが受信されるTPにおいて取得されたプロファイルに基づいて取得されたレンジデータは、パルスが「戻り」トリップを行っていないので、RTTと呼ばれなくてもよい。その代わりに、エコーが受信されるTPにおいて取得されたプロファイルに基づいて取得されたレンジデータは、バイセントリックレンジ(BCR, by-centric range)データと呼ばれてもよい。BCRデータがセンシングエピソード中に生成されるとき、等価量が参照信号交換エピソード中に生成されるべきであることになる。等価量は、観測処理ステップにおけるマッチングを容易にする。BCRデータの収集は、
図29のフロー図に示される。第1のBS3170Aは、ダウンリンク参照信号(DL-RS, downlink reference signal)を伝送する。DL-RSを受信したことに応じて、UE3110は、アップリンク参照信号(UL-RS, uplink reference signal)を第2のBS3170Bに伝送する。上記の第1の実施形態からよく知られている方式では、UE内遅延を最小化することが好ましい。
【0378】
本出願の一態様では、UE内遅延は、DL-RSへのUL-RSの即時ピギーバックにより最小化される。本出願の他の態様では、BCRデータの精度に対するUE内遅延の影響は、BS-RSベースの観測値が較正され得るように、UE3110がUE内遅延を正確に測定し、位置管理機能3190に報告することにより最小化されてもよい。
【0379】
図29のフロー図では、第1の基地局3170Aと、第2の基地局3170Bと、UE3110と、位置管理機能3190との間の相互作用が示されている。特に図示しないが、第1の基地局3170A及び第2の基地局3170Bは、
図27のセンサシステム3502と同様のセンサシステムを含むと理解されてもよい。特に図示しないが、第1の基地局3170A及び第2の基地局3170Bは、
図27の通信システム3504と同様の通信システムを含むと理解されてもよい。
【0380】
最初に、第1の基地局3170Aは、例えば、レーダパルスでもよいセンシング信号を伝送する。センシングエピソード中に、第2の基地局3170Bのセンサシステムは、UE3110及び通信システム3100の環境内の他の物体から、センシング信号のエコーを受信する。
【0381】
次いで、センサシステムは、センシングベースのプロファイルを取得してもよい(ステップ3706)。センシングベースのプロファイルの取得(ステップ3706)が完了すると、第2の基地局3170Bは、センシングベースのプロファイルを位置管理機能3190に伝送する。位置管理機能3190は、センシングベースのプロファイルを取得する(ステップ3707)。LMF3190がセンシングベースのプロファイルを取得する(ステップ3707)コンテキストでは、BS3170は、総称してプロファイル起点と呼ばれてもよい。
【0382】
第1のBS3170Aは、UE3110により受信され得るダウンリンク(DL, downlink)参照信号を伝送する。DL参照信号は、高電力広帯域信号でもよい。UE3110は、本出願の態様に従って、DL参照信号を受信し、アップロード(UL, upload)参照信号(RS, reference signal)を生成するように構成される。次いで、UE3110は、第2のBS170BにUL-RSを伝送する。
【0383】
第2のBS3170Bの通信システムは、UE3110からUL参照信号(RS, reference signal)を受信する。好都合なことに、上記で説明したように、UL-RSは、UL-RSが生成されたUE3110の識別情報を含む。UL-RSを受信したことに応じて、通信システムは、BS-RSベースの観測値を取得する(ステップ3708)。特定のBS-RSベースの観測値に基づいて、通信システムは、UE110の識別情報を決定し、識別情報を特定のBS-RSベースの観測値に関連付けてもよい。
【0384】
ステップ3708において通信システムにより取得されたBS-RSベースの観測値のうちの少なくともいくつかは、ステップ3706においてセンシングシステムにより取得されたセンシングベースのプロファイルに基づいて決定されてもよいセンシングベースの観測値のうちの少なくともいくつかと同じタイプであり、(複数のUE3110のコンテキストにおいて)同じUE3110からのものである。BS-RSベースの観測値の取得(ステップ3708)が完了すると、第2のBS3170Bは、BS-RSベースの観測値を位置管理機能3190に伝送する。位置管理機能3190は、BS-RSベースの観測値を取得する(ステップ3709)。
【0385】
位置管理機能3190は、ステップ3707において取得されたセンシングベースのプロファイルを処理して(ステップ3710)、センシングベースの観測値を決定し、UE3110の位置を導出する。センシングベースのプロファイルの処理(ステップ3710)は、一態様では、ドップラー分析により達成されてもよい。位置管理機能3190は、ドップラー分析を使用して(モバイル)UE3110からのエコー(このエコーはフォアグラウンド信号と見なされてもよい)を、環境内の(静的)クラッタからのエコー(このエコーはバックグラウンド信号と見なされてもよい)から分離してもよい。
【0386】
位置管理機能3190はまた、ステップ3709において取得されたBS-RSベースの観測値を処理して(ステップ3710)、BS-RSベースの観測値から、UE3110のUE識別情報を決定する。
【0387】
同じ観測値に基づいて、位置管理機能3190による処理(ステップ3710)は、センシングベースのプロファイルからセンシングベースの観測値を取得することを伴ってもよく、その後、BS-RSベースの観測値のうちの特定のものをセンシングベースの観測値のうちの特定のものにマッチングさせることをもたらしてもよい。特に、センシングベースの観測値は位置仮説に関連付けられ、RSベースの観測値はUE識別情報に関連付けられるので、マッチング(ステップ3710)は、位置をUE識別情報に関連付けるために使用されてもよい。
【0388】
次いで、位置管理機能3190は、UE識別情報に関連付けられたUE3110に、位置の指示を伝送してもよい(ステップ3711)。特に、位置の指示は、UE3110への伝送(ステップ3711)を必ずしも意図していない。代わりに、位置の指示は、他のタスクに使用できる。他のタスクは、UE3110の将来のモビリティを予測することを含む。他のタスクは、BS3170から伝送されたビームの管理を含む。ビーム管理については以下に説明する。
【0389】
したがって、受信側の無線機が送信側の高電力信号により圧倒されないように、バイスタティックセンシング構成が使用できることが分かる。
【0390】
BS4170に基づくセンシングが効率的でなく実現可能でない可能性があるシナリオが存在する。
図30に示すように、環境4400は、BS4170と、UE4110と、壁4420と、建物4430とを含む。BA4170は、RFレーダセンシング信号を使用して環境4400の知識を取得しようと試みてもよい。しかし、建物4430の知識を取得するためのBS4170の能力は、壁4420の存在により妨げられる。
【0391】
一般的なように、純粋にBS4170に基づく環境センシングは、環境特徴(例えば、死角による)にとって電力消費及び性能の観点から非効率的である。本出願の態様は、UE-BS同期制限及びUE能力を含むUE4110の制限を考慮して、センシングプロセスにUE4110を関与させることを対象とする。
【0392】
概要では、本出願の態様によれば、BS4170は、センシング支援の要求、すなわち、環境センシングを実行する際の支援の要求をUE4110に伝送する。UE4110は、環境をセンシングするためにBS4170により通常使用されるセンシング信号を使用し、それによりセンシング結果を取得してもよい。次いで、UE4110は、センシング結果をBS4170に伝送してもよい。代替として、UE4110は、UE4110の能力がBS4170の能力とは別個であるため、BS4170により使用されるセンシング信号とは異なるセンシング信号を使用してもよい。
【0393】
本出願の態様による支援センシングについて、2つの基本要素が存在すると考えられてもよい。第1の基本要素は、センシング要求側、すなわち、センシングが実行されることを要求するエンティティである。第2の基本要素は、センシング実行側、すなわち、センシング動作を実行するエンティティである。センシング要求側は、UE4110又はBS4170のようないずれかの他のネットワークノードとすることができる。センシング実行側は、本出願の目的のために、UE4110であると仮定される。
【0394】
RFセンシングに関して、2つのシナリオが存在する。第1のシナリオは、「アクティブセンシング」と呼ばれてもよく、環境から情報を取得する目的でRFセンシング信号を伝送することを伴ってもよい。第2のシナリオは、「パッシブセンシング」と呼ばれてもよい。パッシブセンシングでは、センシング固有のRF信号がなくても、多くのRF信号が環境内で伝送され、これらのRF信号と環境の要素との相互作用が、RF信号が相互作用する要素に関する情報を提供できることが認識される。したがって、パッシブセンシングは、環境と相互作用したRF信号を受信して処理することを伴ってもよい。いずれかの所与の環境において、アクティブセンシングに関与する複数のエンティティ及び/又はパッシブセンシングに関与する複数のエンティティが存在できる。いくつかの実施形態では、1つ以上のエンティティは、アクティブセンシング及びパッシブセンシングの双方を実行できる。
【0395】
図31は、信号フロー図において、UE4110により支援されるセンシングを構成するためのUE4110とBS4170との間の相互作用を示す。
【0396】
最初に、UE4110は、UE4110のセンシング能力を示すセンシング能力報告をBS4170に伝送する(ステップ4502)。センシング能力報告は、サポートされるセンシングタイプ(RF、イメージング、LIDAR及びカメラを含む)の指示と、サポートされるセンシングタイプのそれぞれについての能力の詳細とを含んでもよい。例えば、RFセンシングについて、センシング能力報告は、サポートされる周波数帯域及び帯域幅、サポートされるセンシング信号、並びにサポートされる二重モード(全二重又は半二重)を示してもよい。センシング能力報告は、既知のUE能力報告と共に伝送できる。既知のUE能力報告は、通常では、BS4170に接続すると、UE4110によりBS4170に伝送される。
【0397】
センシング能力報告を受信すること(ステップ4504)に続いて、BS4170は、センシング構成をUE4110に伝送してもよい(ステップ4506)。センシング構成を受信すると(ステップ4508)、UE4110は、センシング構成を実現してもよい。
【0398】
任意選択で、BS4170は、センシング支援の要求をUE4110に伝送してもよい(ステップ4510)。要求は、BS4170とUE4110との間の新たなメッセージとして定義されてもよく、新たなメッセージは、「request_to_sense」指示を含む。
【0399】
BS4170は、ユニキャストの一例では、既知の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH, physical downlink shared channel)を採用して、request_to_sense指示をUE4110に伝送してもよい(ステップ4510)。BS4170は、他のユニキャストの例では、既知の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH, physical downlink control channel)を採用して、request_to_sense指示をUE4110伝送してもよい(ステップ4510)。グループキャストの例では、BS4170は、request_to_sense指示をUE4110のグループに伝送してもよい(ステップ4510)。UE4110のグループに伝送するとき(ステップ4510)、BS4170は、既知のPDSCH又は既知のPDCCHを採用してもよい。他の例では、BS4170は、request_to_sense指示の伝送(ステップ4510)を全てのUE4110にブロードキャストしてもよい。全てのUE4110にブロードキャスト伝送するとき(ステップ4510)、BS4170は、既知の物理ブロードキャストチャネル(PBCH, physical broadcast hannel)を採用してもよい。既知の物理チャネルを採用するのではなく、ここでは、request_to_sense指示を伝送する目的で、新たな物理チャネルが明示的に定義されてもよいことが考えられる。新たな物理チャネルは、例えば、物理センシングチャネル(PSCH, Physical Sensing Channel)と呼ばれてもよい。
【0400】
BS4170はまた、既知の専用制御チャネル(DCCH, dedicated control channel)のような論理チャネルを使用して、request_to_sense指示をUE4110に伝送してもよい(ステップ510)。既知の論理チャネルを採用するのではなく、ここでは、request_to_sense伝送を送信する目的で、新たな論理チャネルが明示的に定義されてもよいことが考えられる。新たな論理チャネルは、例えば、専用センシングチャネル(DSCH, dedicated sensing channel)と呼ばれてもよい。
【0401】
BS4170は、例えば、既知の無線リソース制御(RRC, radio resource control)プロトコルを使用したUE固有シグナリングにより、センシング構成指示を伝送してもよく(
図31のステップ4506)、request_to_sense指示を伝送してもよい(ステップ4510)。UE4110により実行される環境センシングがオンデマンドベースであると仮定すると、RRCシグナリングの使用は、いくつかの他のシグナリングの選択肢に対して低減された電力消費を生じることが示されてもよい。
【0402】
スケジューリングされたセンシングの場合、request_to_sense指示は、ブロードキャストシグナリングを使用して、ユニキャストシグナリングを使用して、或いは、グループキャストシグナリングを使用して送信できる。より詳細には、request_to_sense指示は、既知のダウンリンク制御情報(DCI, downlink control information)情報構造のような標準化された情報構造を使用するレイヤ1(L1, layer one)シグナリングを使用して送信できる。代替として、request_to_sense指示は、既知の媒体アクセス制御(MAC, media access control)サブレイヤにおける制御要素(CE, control element)、すなわち、「MAC-CE」等を使用して、L1より上位のレイヤにおけるシグナリングを使用して送信できる。
【0403】
request_to_sense指示は、センシングタイプの指示を含んでもよく、センシングタイプは、RFセンシングタイプ、LIDARセンシングタイプ又はカメラベースのセンシングタイプでもよい。RFセンシングタイプは、RADARセンシングタイプ又はイメージングセンシングタイプの更なる指示を含んでもよい。request_to_sense指示は、UE電力節約のためにUE4110により実行されるべきセンシングを特定の方向に制限するセンシング部分空間指示を含んでもよい。request_to_sense指示は、ターゲット検出のための主要性能指標(KPI, key performance indicator)の指示を含んでもよい。KPIは、レンジ推定、ドップラー(速度)推定、センシング分解能及びセンシング精度に関係してもよい。request_to_sense指示は、詳細なセンシング信号構成の指示を含んでもよく、これは、RFセンシングの場合、センシング波形指示及びその関連パラメータ、センシング信号シーケンス指示、又はセンシング信号時間/周波数割り当ての指示を含んでもよい。request_to_sense指示は、UEがRF信号を伝送するように要求されるアクティブセンシング要求、UEがRFセンシング信号の反射を受信及び処理するように要求されるパッシブセンシング要求、又はこれらの双方の指示を含んでもよい。request_to_sense指示は、共通センシング指示又は専用センシング指示を含むセンシングカテゴリの指示を含んでもよい。request_to_sense指示はまた、センシングフィードバックのためのチャネルリソースの指示、又はセンシング報告タイムラインの指示を含んでもよい。
【0404】
センシング構成情報を受信した後(ステップ4508)及び/又はrequest_to_sense指示を受信した後(ステップ4512)に、UE4110は、任意選択で、更なる新たなメッセージをBS4170に伝送してもよい(ステップ4514)。更なる新たなメッセージは、「response_to_sense」指示を含んでもよい。BS4170は、更なる新たなメッセージを受信してもよい(ステップ4516)。response_to_sense指示において、UE4110は、センシング動作のための可用性の指示をBS4170に提供してもよい。UE4110は、可用性の指示を、UE4110がアップリンク(UL, uplink)伝送、ダウンリンク(DL, downlink)受信、サイドリンク(SL, sidelink)伝送又はSL受信をスケジューリングした範囲に基づかせてもよい。さらに、UE4110は、可用性の指示を電力レベル又はモビリティに基づかせてもよい。更なる能力も、response_to_sense指示と共に報告できる。例示的な更なる能力は、モビリティの指示、移動の方向の指示及び電力レベルの指示を含んでもよい。
【0405】
UE4110は、一例として、既知の物理マルチキャストチャネル(PMCH, physical multicast channel)を採用して、response_to_sense指示をBS4170に伝送してもよい(ステップ4514)。UE4110は、他の例では、既知の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH, physical uplink control channel)を採用して、response_to_sense指示をBS4170に伝送してもよい(ステップ4514)。更なる例では、UE4110は、既知の物理アップリンク共有チャネル(PUSCH, physical uplink shared channel)を採用して、response_to_sense指示をBS4170に伝送してもよい(ステップ4514)。更なる例では、UE4110は、既知の物理ランダムアクセスチャネル(PRACH, physical random access channel)を採用して、response_to_sense指示をBS4170に伝送してもよい(ステップ4514)。BS4170がrequest_to_sense指示をUE4110に伝送する目的で、新たな物理チャネル(PSCH, physical channel)が明示的に定義されてもよいことが上記で説明されている。新たな物理チャネル(PSCH, physical channel)はまた、UE4110がresponse_to_sense指示をBS4170に伝送する目的を含むように定義されてもよい点に留意する。UE4110はまた、既知の4DCCHのような論理チャネルを使用して、response_to_sense指示をBS4170に伝送してもよい(ステップ4514)。代替として、UE4110は、上記に説明した新たに定義された論理チャネル(DSCH)を使用して、response_to_sense指示をBS170に伝送してもよい(ステップ4514)。
【0406】
任意選択で、BS4170は、更に他の新たなメッセージをUE4110に伝送してもよい(ステップ4518)。更に他の新たなメッセージは、「instruct_to_sense」指示を含んでもよい。UE4110により受信された(ステップ4520)instruct_to_sense指示は、センシング動作を実行する(ステップ4522)ときにUE4110により使用されるべきセンシング信号の詳細を指定してもよい。センシング信号の詳細は、センシング信号帯域幅、センシング信号持続時間等を含む様々なセンシング信号パラメータの指示と共に、特定のセンシングタイプの指示を含んでもよい。
【0407】
センシング信号の詳細を指定するinstruct_to_sense指示の伝送(ステップ4518)は、既知の専用トラフィックチャネル(DTCH, dedicated traffic channel)のような論理チャネルを使用して達成されてもよい。代替として、BS4170は、上記に説明した新たに定義された論理チャネル(DSCH)を使用して、instruct_to_sense指示をUE4110に伝送してもよい(ステップ4518)。
【0408】
センシング信号の詳細は、UE固有のセンシングタイミング割り当ての指示と、センシング期間の指示と、センシング結果をBS4170に伝送する(ステップ4524)ときにUE4110が使用するチャネルリソースの指示とを含んでもよい。センシング信号の詳細は、request_to_sense指示と共にUE4110に送信されるセンシング構成シグナリングを通じてUE4110に通信されてもよい(ステップ4510)。センシング構成シグナリングは、RRCシグナリングを通じて送信されてもよい。
【0409】
センシング結果の伝送(ステップ4524)は、PUSCHのような既知の物理チャネルを使用して達成されてもよい。代替として、センシング結果の伝送(ステップ4524)は、新たに定義された物理チャネルPSCHを使用して達成されてもよい。センシング結果の伝送(ステップ4524)は、既知のDTCHのような論理チャネルを使用して達成されてもよい。代替として、UE4110は、上記に説明した新たに定義された論理チャネル(DSCH)を使用して、センシング結果をBS4170に伝送してもよい(ステップ4524)。
【0410】
センシング信号の詳細は、バイスタティックセンシングの場合、UE4110のための「タイト同期要求」(TSR, tight synchronization request)を含んでもよい。以下、バイスタティックセンシングについて説明する。instruct_to_sense指示の任意選択の伝送(ステップ4518)の一部としてTSRを伝送するのではなく、TSRは、instruct_to_sense指示の伝送とは別個に、それに続いて伝送されてもよい。TSRは、request_to_sense指示の伝送(ステップ4510)と共にUE4110に伝送されてもよい。UE4110は、センシング動作を実行するとき(ステップ4522)、UE固有のセンシングタイミング割り当て及び指定されたセンシング期間を使用する。UE4110は、センシング結果をBS4170に伝送するとき(ステップ4524)、指定されたチャネルリソースを使用する。センシング結果は、物体識別子、例えば、タグ識別子のような参照情報(例えば、非カメラベースのセンシングの場合)を含んでもよい。物体識別子は、特定のBS4170の指示との暗黙的な関連付けを有してもよい。センシング結果はまた、更なる情報、例えば、マップでもよい画像を含んでもよい。
【0411】
図32は、信号フロー図において、UE4110により支援されるセンシングの構成に関係するUE4110とBS4170との間の更なる可能な相互作用を示す。場合によって、UE4110が更に他の新たなメッセージをBS4170に伝送する(ステップ602)ようにトリガする状況が存在してもよい。更なに他の新たなメッセージは、sensing_terminated指示を含んでもよい。
【0412】
トリガは、緊急のUL又はSL応答が予定されているトラフィックの到着の形式を取ってもよい。このような状況の下では、UE4110は、センシング動作の実行(ステップ4522)を直ちに終了し、sensing_terminated指示をBS4170に伝送する(ステップ4602)。
【0413】
次いで、UE4110は、センシングを終了させたトリガがない場合にUE4110がセンシング結果をBS4170に伝送した(ステップ4524)のと同じ方式で、センシング結果をBS4170に伝送してもよい(ステップ4524)。例えば、リソースがトラフィックにより占有されているため、UE4110が、指定されたリソース上でセンシング結果を伝送できない(ステップ4524)可能性があり得る。このような場合、UE4110は、BS4170から更なるリソースを要求してもよく、或いは、センシング結果が指定されたリソース上で伝送されない可能性があることをBS4170に示してもよい。
【0414】
いくつかのセンシング構成が考えられる。「動的」センシング構成では、UE4110により実行されるべきセンシング動作(
図31のステップ4522)は、BS4170によりスケジューリングされる。この場合、センシング構成の伝送(ステップ4506)は、指示request_to_senseの伝送(ステップ4510)とリンク付けられてもよい。
【0415】
「半静的」センシング構成では、UE4110により実行されるべきセンシング動作(
図31のステップ4522)が予め構成される。「半静的」センシングはまた、「予め構成されたセンシング」とも呼ばれてもよいことになる。予め構成されたセンシングでは、詳細なセンシング構成がBS4170により指定され、BS4170によりUE4110に通信される。したがって、BS4170は、センシング構成を伝送し(ステップ4506)、BS4170は、指示request_to_senseを伝送しない(ステップ4510)。すなわち、UE4110は、request_to_sense指示の受信(ステップ4512)を通じて、促されることなく、構成に基づいてセンシング動作を開始することを実行する(ステップ4522)。
【0416】
「日和見的(Opportunistic)」センシング構成では、センシング動作(
図31のステップ4522)は、BS4170からの如何なる許可もなしにUE4110により実行される。すなわち、BS4170は、指示request_to_senseを伝送しない(ステップ4510)。BS4170が伝送リソースを含む全ての詳細な構成を指定する半静的センシング構成(別名、予め構成されたセンシング構成)とは対照的に、日和見的センシング構成では、詳細な構成は、事前にUE4110にシグナリングされなくてもよい。実際に、UE4110は、UEメモリ4208に以前に記憶された構成を使用してもよい。一例では、UE4110は、BS4170が知識又は予想を有していないいくつかのリソース上でセンシング信号を伝送することにより、センシング動作を実行してもよい(
図31のステップ4522)。
【0417】
ネットワーク主導型のUE支援型のモノスタティックセンシングと呼ばれてもよい本出願の態様によれば、センシング(アクティブ及びパッシブ)は、BS4170によりUE4110に完全にアウトソーシングされる。UE4110は、モノスタティックセンシング(アクティブ及びパッシブの双方)を実行する。この場合、複数のUE4110からセンシング能力報告を受信した(ステップ4504)後に、BS4170は、特定のUE4110の能力及び可用性に基づいて、モノスタティックセンシングのために特定のUE4110を構成する。BS4170は、request_to_sense指示を特定のUE4110に伝送する(ステップ4510)。
【0418】
request_to_sense指示の受信(ステップ4512)に応じて、特定のUE4110は、特定のUE4110が以前に受信した(ステップ4508)構成メッセージ内の構成詳細に基づいて、アクティブセンシング及びパッシブセンシングを実行する(ステップ4522)。
【0419】
特定のUE4110がセンシングを実行した(ステップ4522)後に、特定のUE4110はセンシング結果を伝送する(ステップ4524)。本出願の態様のこの例示的な実施形態では、センシングがモノスタティックであるので、タイト同期要求(以下に説明する)の必要がない点に留意する。さらに、モノスタティックセンシングを実行する(ステップ4522)ために、BS4170により構成された1つより多くのUE4110が存在してもよい。
【0420】
ネットワーク主導型のUE支援型のアクティブバイスタティックセンシングと呼ばれてもよい本出願の他の態様によれば、アクティブセンシングはUE4110により実行され、パッシブセンシングはBS4170により実行される。この態様は、UE4110がターゲット(例えば、建物4430)の明確な視界を有し、ターゲットに近いレンジにあるとき、特に有用であることがわかる。パッシブセンシングがBS4170により実行されるので、センシング結果はUE4110から想定されない。
【0421】
複数のUE4110からセンシング能力報告を受信した(ステップ4504)後に、BS4170は、受信した(ステップ4504)センシング能力報告において示される能力及び可用性に基づいて、アクティブバイスタティックセンシングのために、センシング構成指示を特定のUE4110(又はUE4110のグループ)に伝送してもよい(ステップ4506)。次いで、BS4170は、request_to_sense指示を有するセンシング支援の要求をUE4110に伝送してもよい(ステップ4510)。センシング支援の要求を受信すると(ステップ4512)、UE110は、アクティブセンシングを実行する(ステップ4522)。時間及び周波数同期はバイスタティックセンシングにとって重要であるので、BS4170は、タイト同期要求(TSR, tight synchronization request)をUE4110に伝送してもよい(
図32のステップ4606)。TSRを受信したこと(ステップ4608)に応じて、UE4110は、BS4170と緊密に同期するように努力してもよい。
【0422】
TSRの伝送(ステップ4606)は、PMCH、PUCCH、PUSCH又はPRACHのような既知のチャネルを使用して達成されてもよい。代替として、TSRの伝送(ステップ4606)は、新たに定義されたチャネルPSCHを使用して達成されてもよい。
【0423】
いくつかの実施形態では、BS4170は、TSRのための明示的なシグナリングをUE4110に伝送しない(ステップ4606)。これらの実施形態では、ステップ4510において伝送されるrequest_to_sense指示において、バイスタティックセンシングのための構成が、UE4110がBS4170と緊密に同期するように努力することをもたらすことは、暗黙的であると考えられてもよい。
【0424】
いくつかの実施形態では、TSRを受信したこと(ステップ4608)に応じて、UE4110はパッシブ反射モードをアクティブ化する。その後、BS4170は、タイト同期信号(TSS, tight synchronization signal)を伝送する(ステップ4610)。TSSの伝送(ステップ4610)は、PMCH、PUCCH、PUSCH又はPRACHのような既知のチャネルを使用して達成されてもよい。代替として、TSSの伝送(ステップ4610)は、新たに定義されたチャネルPSCHを使用して達成されてもよい。パッシブ反射モードをアクティブ化したことに基づいて、UE4110は、TSSをパッシブに反射する(ステップ4614)。反射されたTSSを受信すると(ステップ4616)、BS4170は、受信した反射されたTSSを処理し、それにより、タイトタイミング情報を取得する(ステップ4618)。本出願の態様では、TSSは比較的高帯域幅の信号を含み、それにより、比較的高分解能のタイミング回復を可能にする。TSSの詳細は、ステップ4506において伝送されるセンシング構成情報に含まれてもよい。
【0425】
いくつかの他の実施形態では、TSRを受信したこと(ステップ4608)に応じて、UE4110は信号ループモードをアクティブ化する。UE4110は、BS4170から受信された(ステップ4612)TSSに対して信号ループを実行し、それにより、UE4110に一意に関連付けできるパラメータを含むループされた信号を取得する。UE4110は、ループされた信号をBS4170に伝送する(ステップ4614)。ループされた信号を受信すると(ステップ4616)、BS4170は、ループされた信号を処理し、それにより、タイトタイミング情報を取得し(ステップ4618)、タイミング情報を、UE4110に一意に関連付けられたパラメータに関連付けられた特定のUE4110に関連付ける。
【0426】
いくつかの他の実施形態では、TSRを受信したこと(ステップ4608)に応じて、UE4110は、TSSをBS4170に伝送する(ステップ4614)。TSSを受信すると(ステップ4616)、BS4170は、受信したTSSを処理し、それにより、タイトタイミング情報を取得する(ステップ4618)。
【0427】
いくつかの実施形態では、UE4110は、センシング動作を実行すること(ステップ4522)の一部としてアクティブセンシング信号も伝送しつつ、TSSを伝送してもよい(ステップ4614)。この実施形態は、複数のパネルを有するUE4110で使用するのに特に有用になり得る。
【0428】
図33に示すように、環境4700は、BS4170と、第1のUE4110Aと、第2のUE4110Bと、壁4720と、建物4730とを含む。
【0429】
ネットワーク主導型のアクティブ及びパッシブバイスタティックUEセンシングと呼ばれてもよい本出願の更なる態様によれば、アクティブセンシングは第1のUE4110Aにより実行され、パッシブセンシングは第2のUE4110B及びBS4170により実行される。
【0430】
この態様は、第1のUE4110A及び第2のUE4110Bがターゲット(例えば、建物4730)のそれぞれの明確な視界を有し、ターゲットに近いレンジにあるとき、特に有用であることがわかる。パッシブセンシングがBS4170により実行されるので、いずれのUE4110からもセンシング結果は想定されない。
【0431】
UE4110A、4110Bからセンシング能力報告を受信した(ステップ4504)後に、BS4170は、アクティブセンシングのために第1のUE4110A(又は第1のUE4110Aを含むUE4110のグループ)を構成し(ステップ4506)、BS4170は、パッシブセンシングのために第2のUE4110B(又は第2のUE4110Bを含むUE4110のグループ)を構成する(ステップ4506)。UE4110A、4110Bの構成は、UE4110A、4110Bにより報告された能力及び可用性に基づいてもよい。BS4170は、request_to_sense指示をUE4110A、4110Bに伝送する(ステップ4510)。指示を受信した(ステップ4512)後に、アクティブセンシングのために構成された第1のUE4110Aは、アクティブセンシング動作を実行し(ステップ4522)、パッシブセンシングのために構成された第2のUE4110Bは、パッシブセンシング動作を実行する(ステップ4522)。時間/周波数同期はバイスタティックセンシングにおいて貴重であるので、BS4170は、相対的タイト同期要求(RTSR, relative tight synchronization request)をUE4110A、4110Bに伝送してもよい。UE4110A、4110Bはバイスタティックセンシングを実行するので、BS4170との同期ではなく、これらの相対的な同期のみが重要である。
【0432】
いくつかの実施形態では、RTSRを受信したことに続いて、アクティブセンシングのために構成された第1のUE110Aは、タイト同期信号(TSS, tight synchronization signal)を伝送し、パッシブセンシングのために構成された第2のUE4110Bは、パッシブ反射モードをアクティブ化して、第1のUE4110Bにより伝送されたTSSをパッシブに反射する。パッシブに反射されたTSSの受信及び処理は、第1のUE4110Aがタイトタイミング情報を取得することを可能にする。本出願の態様では、上記に説明したように、TSSは比較的高帯域幅の信号を含み、それにより、比較的高分解能のタイミング回復を可能にする。TSSの詳細は、ステップ4506において伝送されるセンシング構成情報に含まれてもよい。
【0433】
いくつかの他の実施形態では、RTSRを受信したことに続いて、アクティブセンシングのために構成された第1のUE4110Aは、TSSを伝送し、パッシブセンシングのために構成された第2のUE4110Bは、信号ループモードをアクティブ化する。第2のUE4110Bは、第1のUE4110Aから受信されたTSSに対して信号ループを実行し、それにより、ループされた信号を取得する。第2のUE4110Bは、ループされた信号を第1のUE4110Aに伝送する。ループされた信号を受信すると、第1のUE4110Aは、ループされた信号を処理し、それにより、タイトタイミング情報を取得する。
【0434】
いくつかの他の実施形態では、RTSRを受信したことに続いて、アクティブセンシングのために構成された第1のUE4110Aは、パッシブセンシングのために構成された第2のUE4110BにTSSを(SLチャネルを使用して)伝送して、第2のUE4110Bがタイト同期情報を取得することを可能にする。いくつかの実施形態では、第1のUE4110Aは、センシング動作の実行(ステップ4522)の一部としてアクティブセンシング信号を伝送しつつ、TSSを伝送する。この実施形態は、複数のパネルを有するUE4110で使用するのに特に有用になり得る。
【0435】
本出願のいわゆるネットワーク主導の態様において、BS4170によるrequest_to_sense指示の伝送(ステップ4510)は、(グループキャスト又はユニキャストのために)PDSCH又はPDCCHを採用してもよく、(ブロードキャストのために)PBCHを採用してもよいことが、上記に説明されている。
【0436】
BS4170により開始されるのではなく、UE支援型センシングが他のUE4110により開始されてもよいことが考えられる。他のUE4110は、一例として、既知のPMCHを採用して、センシングを実行すべきUE4110にrequest_to_sense指示を伝送してもよい(ステップ4510)。他のUE4110は、他の例として、既知のPUCCHを採用して、センシングを実行すべきUE4110にrequest_to_sense指示を伝送してもよい(ステップ4510)。更なる例では、他のUE4110は、既知のPUSCHを採用して、センシングを実行すべきUE4110にrequest_to_sense指示を伝送してもよい(ステップ4510)。更に他の例では、他のUE4110は、既知のPRACHを採用して、センシングを実行すべきUE4110にrequest_to_sense指示を伝送してもよい(ステップ4510)。新たなチャネル(PSCH)が、request_to_sense指示を伝送する目的のために明示的に定義されてもよいことが、上記に説明されている。更なる例では、他のUE4110は、既知の物理サイドリンク制御チャネル(PSCCH, physical sidelink control channel)を採用して、センシングを実行すべきUE4110にrequest_to_sense指示を伝送してもよい(ステップ4510)。更なる例では、他のUE4110は、既知の物理サイドリンク共有チャネル(PSSCH, physical sidelink shared channel)を採用して、センシングを実行すべきUE4110にrequest_to_sense指示を伝送してもよい(ステップ4510)。
【0437】
request_to_sense指示を受信した(ステップ4512)後に、センシングを実行すべきUE4110は、response_to_sense指示を他のUE4110に伝送してもよい(ステップ4514)。request_to_sense指示の伝送(ステップ4510)と同様に、response_to_sense指示の伝送(ステップ4514)は、PMCH、PUCCH、PUSCH、PRACH、PSCCH又はPSSCHのような既知のチャネルを使用して達成されてもよい。代替として、response_to_sense指示の伝送(ステップ4514)は、新たに定義されたチャネルPSCHを使用して達成されてもよい。
【0438】
3GPP新無線(NR, New Radio)では、UE4110は、
図34に示す以下の3つのRRC状態、すなわち、RRC_IDLE状態4802、RRC_CONNECTED状態4804及びRRC_INACTIVE状態4806のうちの1つで動作してもよい。他の文献では、これらの状態は「モード」、例えば、「RRC_IDLEモード」と呼ばれてもよい。UE4110がRRC_CONNECTED状態4804にあるとき、UE4110は、接続確立手順の結果として、BS4170に接続されていると考えられてもよい。例えば、解放手順によって、UE4110がRRC_IDLE状態4802に遷移したとき、UE4110はBS4170に接続されていないが、BS4170は、UE4110がネットワーク内に存在することを知っている。例えば、サスペンド手順を伴う解放によって、RRC_INACTIVE状態4806に切り替えることにより、UE4110は、ネットワークリソース及びUE電力を節約する(それにより、例えば、認識されるバッテリ寿命を長くする)のを助ける。RRC_INACTIVE状態4806は、例えば、UEがBS4170と通信していない場合に有用であることが知られている。UEがRRC_INACTIVE状態4806にあるとき、BS4170及びUEの双方は、少なくともいくつかの構成情報を記憶し、それにより、UE4110がRRC_IDLE状態4802にある場合に、UE4110が接続確立手順によって再接続できるものよりも迅速に、再開手順によってUE4110がBS4170に再接続することを可能にする。UE4110がRRC_INACTIVE状態4806にあるときの少なくともいくつかの構成情報の記憶は、RRC_INACTIVE状態4806をRRC_IDLE状態4802から区別する1つの態様である。
【0439】
本開示の一実施形態では、新たなRRC状態が、UE4110がアクティブにセンシングするときに占有するために提供される。新たなRRC状態は、RRC_SENSING状態4808として
図34に示されている。BS4170からrequest_to_sense指示を受信し(ステップ4512)、センシング動作の可用性を肯定応答するresponse_to_sense指示を伝送する(ステップ4514)と、UE4110は、RRC_CONNECTED状態4804からRRC_SENSING状態4808に遷移してもよい。
【0440】
特に、RRC_SENSING状態4808は、センシング構成を受信すると(ステップ4508)、アクティブセンシングのために構成されたUE4110に対して主に使用される。アクティブセンシングのために構成されたUE4110は、構成されたセンシング期間中にBS4170と通信しない可能性があることを思い起こす。特に、RRC_SENSING状態4808は、モノスタティックセンシングのために構成されたUE4110に対して主に使用される。状態動作に関して、通信の観点から、RRC_SENSING状態4808は、RRC_INACTIVE状態4806と同様でもよく、それにより、RRC_CONNECTED状態4804に戻る遷移は、非常に容易に、小さいレイテンシ及び電力消費で行われてもよい。センシング動作が実行されると(ステップ4522)、UE4110は、BS170から受信されたRRC再開シグナリングに基づいてRRC_CONNECTED状態4804に遷移して戻ってもよい。
【0441】
センシングがUE4110により開始される代替シナリオでは、UE4110は、RRC_IDLE状態4802又はRRC_INACTIVE状態4806からRRC_SENSING状態4808に直接遷移してもよい。このシナリオでは、場合によっては「RRCセンシング要求」と呼ばれる新たなRRCシグナリングメッセージが定義されてもよい。BS4170からRRCセンシング要求メッセージを受信すると、UE4110は、RRC_IDLE状態4802又はRRC_INACTIVE状態4806からRRC_SENSING状態808に遷移してもよい。
【0442】
統合通信及びセンシングのコンテキスト内で、全てのセンシングが等しいとは限らない。例えば、共通センシング及び専用センシングの少なくとも2つのセンシングモードが考えられてもよい。共通センシングへの言及は、環境に関する何らかの一般的な情報を取得するために全体のカバレッジエリアをセンシングすることへの言及であると考えられてもよい。例えば、散乱体の存在及び散乱体のおおよその位置を発見するために、共通センシングが使用されてもよい。対照的に、専用センシングへの言及は、特定の散乱体に関するより正確な情報を収集するために特定の領域をセンシングすることへの言及であると考えられてもよい。例えば、特定の散乱体に対して、より正確な位置、向き、材料等を発見するために、専用センシングが使用されてもよい。
【0443】
本出願の態様によれば、センシング動作は、通信動作と共に実行される。ここでは、ダウンリンク(DL, downlink)伝送、アップリンク(UL, uplink)伝送又はサイドリンク(SL, sidelink)伝送のような通信信号であるICS信号が参照される。ICS信号はまた、センシングの基礎としても機能する。
【0444】
第1の例では、モノスタティックセンシングがUE5110により実行される。
図35の信号フロー図は、UE55110により伝送されるべきICS信号のための波形を決めるための、UE5110とBS5170との間のネゴシエーションを示す。
【0445】
最初に、UE5110は、能力報告をBS5170に伝送する(ステップ5402)。BS5170は、能力報告を受信する(ステップ5404)。伝送(ステップ5402)は、一態様では、静的シグナリングを使用してもよく、他の態様では、半静的シグナリングを使用してもよい。半静的シグナリングは、例えば、無線リソース制御(RRC, radio resource control)シグナリングと、既知の媒体アクセス制御(MAC, media access control)サブレイヤ内の制御要素(CE, control element)、すなわち「MAC-CE」を使用するシグナリングとを含んでもよい。
【0446】
能力報告は、UE5110によりサポートされる波形の指示を含んでもよい。また、能力報告には、RF能力の指示、RF電力増幅器(PA, power amplifier)能力の指示、複信能力の指示及びRF処理能力の指示が含まれてもよい。能力報告はまた、サポートされる帯域幅の指示を含んでもよい。いくつかの実施形態では、サポートされる帯域幅は、帯域幅部分(BWP, bandwidth part)の部分帯域幅若しくは全帯域幅、又は複数のBWPを更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、能力報告は、所与のスペクトル、BWP又は複数のBWPについてサポートされる波形を含んでもよい。能力報告は、6GHz未満のキャリア周波数帯域、6GHzを超えるキャリア周波数帯域、ミリ波(mmWave, millimeter wave)帯域、テラヘルツ(THz, terahertz)帯域等のように、所与のキャリア周波数によりサポートされる帯域幅を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、能力報告は、通信能力及びセンシング能力の別個の指示を含んでもよい。いくつかの他の実施形態では、能力報告は、共同能力報告でもよい。センシング能力報告は、カメラ能力報告及びLIDAR能力報告を含む非RFベースのセンシング能力から構成されてもよい。「LIDAR」という用語の起源は、「RADAR」という用語の起源と同様に、多くの説明を有する。説明の1つでは、当該用語は、Light Detection and Rangingという語句の文字から形成されると言われている。近年、自動運転車の進歩は、LIDAR技術に依存して、車が安全に航行すると予想される環境を車がセンシングすることを可能にしている。
【0447】
能力報告は、波形適応に関係する本出願の態様に特有の独立したものである必要はない。実際に、能力報告は、本出願のいくつかの態様では、UE5110からBS5170に日常的に伝送されるより一般的な能力報告の一部でもよい。
【0448】
任意選択で、BS5170は、能力報告に基づいて、ICS信号のために使用されるべき候補波形のショートリストを生成してもよい。次いで、BS5170は、ショートリストをUE5110に伝送してもよい(ステップ5406)。候補波形のショートリストを受信すると(ステップ408)、UE5110は、ショートリストをUEメモリ5208に保存してもよい。
【0449】
UE5110は、ICS構成指示をBS5170に伝送する(ステップ5410)。ICS構成指示を受信すると(ステップ5412)、BS5170は、BSメモリ5358にICS構成指示を保存してもよい。いくつかの実施形態では、ICS構成指示は、1つの指示から他の指示に変更できる動的シグナリングでもよい。この動的シグナリングの場合、ICS構成指示は、L1シグナリングのような動的シグナリングを使用して、例えば、既知のダウンリンク制御情報(DCI, downlink control information)情報構造を通じて、BS5170にシグナリングできる。代替として、ICS構成指示は、あまり頻繁に変更されない半静的シグナリングでもよい。この半静的シグナリングの場合、ICS構成指示は、上位レイヤシグナリングを使用して、例えば、RRCシグナリング又はMAC-CEを使用するシグナリングを通じて、BS5170にシグナリングできる。
【0450】
ICS構成指示は、代替として、UE5110がセンシングを実行する場合でも、BS5170から伝送され(ステップ5410)、UE5110により受信できる(ステップ5412)。これは、センシングがUE5110により実行されるようにBS5170により要求又は命令されるシナリオに関係してもよい。
【0451】
ICS構成指示は、高いセンシング性能を優先するセンシング専用ICS構成を指定してもよい。このようなICS構成は、専用センシングに好適であると見なされてもよい。センシングパイロット信号を使用してセンシング専用ICS構成を実現することが知られている。
【0452】
ICS構成指示は、センシング及び通信ICS構成を指定してもよい。例えば、センシング及び通信構成は、低い通信レートと、高いセンシング性能に対する優先とを伴ってもよい。低い通信レートは、例えば、データブロードキャスト、データマルチキャスト及び/又はデータグループキャストをサポートしてもよく、高いセンシング性能は、専用センシングに適していると見なされてもよい。
【0453】
ICS構成指示は、例えば、高い通信レート及び中程度のセンシング性能を有する他のセンシング及び通信ICS構成を指定してもよい。高い通信レートは、例えば、データユニキャストをサポートしてもよく、中程度のセンシング性能は、共通センシングに適していると見なされてもよい。
【0454】
ICS構成指示はまた、通信専用ICS構成を指定してもよい。
【0455】
ICS構成指示は、モノスタティックセンシングモードとマルチスタティックセンシングモードとの間でセンシングモードを更に指定してもよい。モノスタティックセンシングモードでは、ICS信号を伝送する同じデバイスが、ICS信号の反射を受信して処理し、それによりセンシング動作を実行する。マルチスタティックセンシングモードでは、ICS信号を伝送するデバイスは、センシング動作を実行するためにICS信号の反射を受信して処理するデバイスとは別個である。マルチスタティックセンシングの例示的な実現方式は、バイスタティックセンシングと呼ばれ、単一の送信デバイスと単一の受信及び処理デバイスとを伴う。
【0456】
ICS構成指示は、帯域外漏れ(OBL, out-of-band leakage)の考慮を更に指定してもよい。すなわち、ICS構成指示は、仮にあったとしても、OBLが許容されるべき程度を指定してもよい。
【0457】
ICS構成指示は、変調及び符号化方式を更に指定してもよい。いくつかの実施形態では、ICS構成指示は、ICS信号が伝送される時間/周波数リソース指示を含んでもよい。いくつかの実施形態では、ICS構成指示は、どの空間方向にわたってICS信号が伝送されるかを指定する空間リソース指示を更に含んでもよい。
【0458】
ICS構成指示をBS5170に伝送すること(ステップ5410)又はBS5170から受信することに続いて、UE5110は、ICS構成指示により提案されたICS方策を満たすために、示唆ICS波形の指示を選択してもよい(ステップ5413)。次いで、UE5110は、選択された示唆ICS波形の指示をBS5170に伝送する(ステップ5414)。特に、UE5110による、示唆ICS波形の選択(ステップ5413)及び伝送(ステップ5414)は任意選択である。すなわち、UE5110は、示唆ICS波形を選択する必要はない。ICS詳細の全ては、BS5170により命令されてもよい。UE5110はまた、カバレッジエリア内の他のUE5110に、選択されたICS波形の指示を伝送してもよい(図示せず)。他のUE5110に指示を伝送するとき、UE5110は、SL通信技術を使用してもよい。BS5170は、選択されたICS波形の指示を受信し(ステップ5416)、当該指示をBSメモリ5358に保存する。BS5170は、選択されたICS波形の指示の受信(ステップ5416)の肯定応答をUE5110に伝送してもよい(図示せず)。代替として、BS5170は、選択されたICS波形の上書きをUE5110に伝送してもよい(図示せず)。すなわち、BS5170は、置換ICS波形の指示を伝送し(図示せず)、置換ICS波形は、BS5170により選択されている。UE5110は、BS5170に、選択されたICS波形の指示の受信の肯定応答を伝送してもよい(図示せず)。
【0459】
次いで、ICS通信の交換は、BS5170がUE5110にダウンリンク(DL, downlink)通信を伝送し(ステップ5418)、UE5110がBS5170へのアップリンク(UL, uplink)通信又は他のUE110へのサイドリンク(SL, sidelink)通信を伝送する(ステップ5420)ことに進んでもよい。特に、UE5110は、ICS信号においてUL通信又はSL通信を伝送する(ステップ5420)とき、選択されたICS波形を採用してもよい。次いで、UE5110は、ステップ5420において伝送されたICS波形の反射を受信及び処理することにより、パッシブセンシングを実行してもよい(ステップ5422)。
【0460】
特に、
図35に示す信号フローは、UE5110に基づくモノスタティックセンシングに関する。さらに、BS5170により伝送される(ステップ5418)DL通信は、選択されたICS波形を採用することが想定されない。
【0461】
UE5110による、ICS構成指示により提案されたICS方策を満たすための示唆ICS波形の選択(ステップ5413)は、多くの潜在的な結果を有する。選択を行うこと(ステップ5413)を支援するために、UE5110は、
図36に示す例示的なテーブル5500に提示されているデータのような選択支援データをUEメモリ5208に維持してもよい。
【0462】
例示的なテーブル5500は、ICS構成方策のための部分と、ICS能力のための部分と、OBLのための部分とを含む。例示的なテーブル5500の左側に沿って、5つの候補ICS波形への参照がある。候補ICS波形への参照は、FMCW波形への参照、CP-OFDMへの参照、OFDM(CPなし)への参照、フィルタバンクマルチキャリア(FBMC, Filter Bank Multicarrier)波形への参照、及び超広帯域(UWB, Ultra-Wideband)パルスレーダ波形への参照を含む。例示的なテーブル5500の所与の行は、5つの候補ICS波形のうちの所与の1つに関連付けられる。
【0463】
各行内及びICS構成方策のための部分内には、構成方策のそれぞれに対する5つの候補ICS波形のうちの所与の1つの適合性の指示がある。
図36の例示的なテーブル5500において、適合性は、適合性を表すための「√」又は不適合を表すための「×」のいずれかで示される。
【0464】
さらに、各行内及びICS能力の部分内には、ICS能力のそれぞれに対する5つの候補ICS波形のうちの所与の1つの適合性の指示がある。
図36の例示的なテーブル5500において、適合性は、適合性を表すための「√」又は条件付き適合性を表すための特定の注釈のいずれかで示される。特に、特定の注釈は、CP-OFDMが「高い」RF能力の存在下で好適であることを示す。さらに詳細には、特定の注釈は、CP-OFDMが全二重能力の存在下で好適であることを示す。他の例では、特定の注釈は、OFDM(CPなし)が「高い」RF電力増幅器(PA, power amplifier)能力の存在下で好適であることを示す。さらに、特定の注釈は、UEが「高い」処理能力を有するとき、OFDM(CPなし)が好適であることを示す。同様の注釈は、UEが「高い」処理能力を有するとき、FBMCが適切であることを示す。
【0465】
さらに、各行内及びOBLの部分内には、5つの候補ICS波形のそれぞれのOBLに対する耐性の指示がある。「√」は、FBMCがOBLに耐性があることを示すために使用される。「×」は、UWBパルスレーダがOBLに耐えられないことを示すために使用される。「OK」の注釈は、FMCW、CP-OFDM及びCPなしのOFDMがOBLに対して適度に耐性があることを示す。
【0466】
よく理解されるように、
図36に示す例示的なテーブル5500は、単なる一例である。代替のテーブルは、構成の方策と能力との間で決定される波形において、
図36に示す例示的なテーブル5500とは異なってもよい。
【0467】
図37は、信号フロー図において、BS5170がモノスタティックセンシングを実行するシナリオのためのBS5170とUE5110との間の相互作用を示す。
【0468】
図37の例では、モノスタティックセンシングはBS5170により実行される。
図37の信号フロー図は、UE5110が、BS5170により伝送されるべきICS信号のための特定の波形を予想できるような、UE5110とBS5170との間の通信を示す。
【0469】
最初に、UE5110は、能力報告をBS5170に伝送する(ステップ5602)。BS5170は、能力報告を受信する(ステップ5604)。伝送(ステップ5602)は、一態様では、静的シグナリングを使用してもよく、他の態様では、半静的シグナリングを使用してもよい。能力報告はまた、サポートされる帯域幅の指示を含んでもよい。いくつかの実施形態では、能力報告は、通信能力及びセンシング能力の別個の指示を含んでもよい。いくつかの他の実施形態では、能力報告は、共同能力報告でもよい。センシング能力報告は、カメラ能力報告及びLIDAR能力報告を含む非RFベースのセンシング能力から構成されてもよい。
【0470】
BS5170は、ICS構成指示をUE5110に伝送する(ステップ5610)。ICS構成指示を受信すると(ステップ5612)、UE5110は、UEメモリ5208にICS構成指示を保存してもよい。いくつかの実施形態では、ICS構成指示は、1つの指示から他の指示に変更できる動的シグナリングでもよい。この動的シグナリングの場合、ICS構成指示は、L1シグナリングのような動的シグナリングを使用して、例えば、既知のDCI情報構造を通じて、BS5170にシグナリングできる。代替として、ICS構成指示は、あまり頻繁に変更されない半静的シグナリングでもよい。この半静的シグナリングの場合、ICS構成指示は、上位レイヤシグナリングを使用して、例えば、RRCシグナリング又はMAC-CEを使用するシグナリングを通じて、BS5170にシグナリングできる。
【0471】
ICS構成指示をUE5110に伝送すること(ステップ5610)に続いて、BS5170は、ICS構成指示により提案されたICS方策を満たすためのICS波形を選択する(ステップ5613)。次いで、BS5170は、選択されたICS波形の指示をUE5110に伝送する(ステップ5614)。選択されたICS波形の指示のUE5110への伝送(ステップ5614)は、選択されたICS波形の指示のブロードキャスト又はグループキャストの一部でもよい。UE5110は、選択されたICS波形の指示を受信し(ステップ5616)、当該指示をUEメモリ5208に保存する。
【0472】
次いで、ICS通信の交換は、BS5170がUE5110にDL通信を伝送し(ステップ5618)、UE5110がBS5170にUL通信を伝送する(ステップ5620)ことに進んでもよい。特に、BS5170は、ICS信号においてDL通信を伝送する(ステップ5618)とき、選択されたICS波形を採用してもよい。次いで、BS5170は、ステップ5618において伝送されたICS波形の反射を受信及び処理することにより、パッシブセンシングを実行してもよい(ステップ5622)。
【0473】
特に、
図37に示す信号フローが、BS5170に基づくモノスタティックセンシングに関することを考えると、UE5170により伝送される(ステップ5620)UL通信は、選択されたICS波形を採用することが想定されない。
【0474】
この場合、ICS波形選択は、UE5110からのICS能力報告に基づいてBS5170により実行される。
【0475】
更なる実施形態では、
図37の方法は、BS5170A及びBS5170Bのような複数のBSにおけるモノスタティックセンシングに拡張できる。この場合、UE5110は、1つのBS(例えば、BS5170A)のみに能力報告を送信してもよく、このBSは、他のBSと情報を共有してもよい。いくつかの実施形態では、UE5110は、全てのBSが能力報告を同時に受信するように、能力報告をブロードキャストしてもよい。いくつかの実施形態では、各BSは、別個のICS構成指示をUEに送信する。いくつかの実施形態では、各BSは、別個の選択された波形指示をUEに送信する。いくつかの実施形態では、選択された波形指示は、各BSに固有の波形パラメータを含んでもよい。例えば、BSに固有の波形パラメータは、各BSにより伝送されるICS波形を取得するために、選択された波形に適用できるシグネチャ関数でもよい。いくつかの実施形態では、異なるBSにより選択される波形は異なる。いくつかの実施形態では、BSにより選択された波形は同じであるが、それぞれの選択された波形は異なる波形パラメータを使用する。
【0476】
図38は、信号フロー図において、選択されたICS波形を有するICS信号を伝送するBS5170と、センシングを実行するUE5110とでバイスタティックセンシングが実行されるシナリオについて、BS5170とUE5110との間の相互作用を示す。
【0477】
最初に、UE5110は、能力報告をBS5170に伝送する(ステップ5702)。BS5170は、能力報告を受信する(ステップ5704)。伝送(ステップ5702)は、一態様では、静的シグナリングを使用してもよく、他の態様では、半静的シグナリングを使用してもよい。
【0478】
BS5170は、ICS構成指示をUE5110に伝送する(ステップ5710)。ICS構成指示を受信すると(ステップ5712)、UE5110は、UEメモリ5208にICS構成指示を保存してもよい。特に、ICS構成指示を受信すると(ステップ5712)、UE5110はまた、カバレッジエリア内の他のUE5110にICS構成指示を伝送してもよい(図示せず)。いくつかの実施形態では、ICS構成指示は、1つの指示から他の指示に変更できる動的シグナリングでもよい。この動的シグナリングの場合、ICS構成指示は、L1シグナリングのような動的シグナリングを使用して、例えば、既知のDCI情報構造を通じて、BS5170にシグナリングできる。代替として、ICS構成指示は、あまり頻繁に変更されない半静的シグナリングでもよい。この半静的シグナリングの場合、ICS構成指示は、上位レイヤシグナリングを使用して、例えば、RRCシグナリング又はMAC-CEを使用するシグナリングを通じて、BS5170にシグナリングできる。
【0479】
ICS構成指示をUE5110に伝送すること(ステップ5710)に続いて、BS5170は、ICS構成指示により提案されたICS方策を満たすためのICS波形を選択する(ステップ5713)。次いで、BS5170は、選択されたICS波形の指示をUE5110に伝送する(ステップ5714)。選択されたICS波形の指示のUE5110への伝送(ステップ5714)は、選択されたICS波形の指示のグループキャスト又はユニキャストの一部でもよい。UE5110は、選択されたICS波形の指示を受信し(ステップ5716)、当該指示をUEメモリ5208に保存する。
【0480】
次いで、ICS通信の交換は、BS5170がUE5110にDL通信を伝送し(ステップ5718)、UE5110がBS5170にUL通信を伝送する(ステップ5720)ことに進んでもよい。特に、BS170は、ICS信号においてDL通信を伝送する(ステップ5718)とき、選択されたICS波形を採用してもよい。次いで、UE5110は、ステップ5718においてBS5170により伝送されたICS波形の反射を受信及び処理することにより、パッシブセンシングを実行してもよい(ステップ5722)。
【0481】
この場合、ICS波形選択は、UE5110からのICS能力報告に基づいてBS5170により実行される。
【0482】
図39は、信号フロー図において、選択されたICS波形を有するICS信号を伝送するUE5110と、UE5110により伝送されたICS波形の反射を受信及び処理することによりパッシブセンシングを実行するBS5170とでバイスタティックセンシングが実行されるシナリオについて、BS5170とUE5110との間の相互作用を示す。
【0483】
最初に、UE5110は、能力報告をBS5170に伝送する(ステップ5802)。BS5170は、能力報告を受信する(ステップ5804)。伝送(ステップ5802)は、一態様では、静的シグナリングを使用してもよく、他の態様では、半静的シグナリングを使用してもよい。
【0484】
BS5170は、ICS構成指示をUE5110に伝送する(ステップ5810)。ICS構成指示を受信すると(ステップ5812)、UE5110は、UEメモリ5208にICS構成指示を保存してもよい。特に、ICS構成指示を受信すると(ステップ5812)、UE5110はまた、カバレッジエリア内の他のUE5110にICS構成指示を伝送してもよい(図示せず)。いくつかの実施形態では、ICS構成指示は、1つの指示から他の指示に変更できる動的シグナリングでもよい。この動的シグナリングの場合、ICS構成指示は、L1シグナリングのような動的シグナリングを使用して、例えば、既知のDCI情報構造を通じて、BS5170にシグナリングできる。代替として、ICS構成指示は、あまり頻繁に変更されない半静的シグナリングでもよい。この半静的シグナリングの場合、ICS構成指示は、上位レイヤシグナリングを使用して、例えば、RRCシグナリング又はMAC-CEを使用するシグナリングを通じて、BS5170にシグナリングできる。
【0485】
ICS構成指示をUE5110に伝送すること(ステップ5810)に続いて、BS5170は、ICS構成指示により提案されたICS方策を満たすためのICS波形を選択する(ステップ5813)。次いで、BS5170は、選択されたICS波形の指示をUE5110に伝送する(ステップ5814)。選択されたICS波形の指示のUE5110への伝送(ステップ5814)は、選択されたICS波形の指示のグループキャスト又はユニキャストの一部でもよい。UE5110は、選択されたICS波形の指示を受信し(ステップ5816)、当該指示をUEメモリ5208に保存する。
【0486】
次いで、ICS通信の交換は、BS5170がUE5110にDL通信を伝送し(ステップ5818)、UE5110がBS5170にUL通信を伝送する(ステップ5820)ことに進んでもよい。特に、UE5110は、ICS信号においてUL通信を伝送する(ステップ5820)とき、選択されたICS波形を採用してもよい。次いで、BS5170は、ステップ5820においてUE5110により伝送されたICS波形の反射を受信及び処理することにより、パッシブセンシングを実行してもよい(ステップ5822)。
【0487】
この場合、ICS波形選択は、BS5170からの推奨に基づいてUE5110により実行されてもよい。いくつかの実施形態では、波形選択はBS5170により実行され、波形選択指示はUE5110に伝送される。
【0488】
図40は、信号フロー図において、
図39の信号フロー図の代替として、選択されたICS波形を有するICS信号を伝送するUE5110と、UE5110により伝送されたICS波形の反射を受信及び処理することによりパッシブセンシングを実行するBS5170とでバイスタティックセンシングが実行されるシナリオについて、BS170とUE5110との間の相互作用を示す。
【0489】
最初に、UE5110は、能力報告をBS5170に伝送する(ステップ5902)。BS5170は、能力報告を受信する(ステップ5904)。伝送(ステップ5902)は、一態様では、静的シグナリングを使用してもよく、他の態様では、半静的シグナリングを使用してもよい。
【0490】
BS5170は、能力報告に基づいて、ICS信号のために使用されるべき候補波形のショートリストを生成してもよい。次いで、BS5170は、ショートリストをUE5110に伝送してもよい(ステップ5906)。候補波形のショートリストを受信すると(ステップ5908)、UE5110は、ショートリストをUEメモリ5208に保存してもよい。
【0491】
UE5110は、ICS構成指示をBS5170に伝送する(ステップ5910)。ICS構成指示を受信すると(ステップ5912)、BS5170は、BSメモリ5358にICS構成指示を保存してもよい。特に、UE5110はまた、カバレッジエリア内の他のUE5110にICS構成指示を伝送してもよい(図示せず)。いくつかの実施形態では、ICS構成指示は、1つの指示から他の指示に変更できる動的シグナリングでもよい。この動的シグナリングの場合、ICS構成指示は、L1シグナリングのような動的シグナリングを使用して、例えば、既知のDCI情報構造を通じて、BS5170にシグナリングできる。代替として、ICS構成指示は、あまり頻繁に変更されない半静的シグナリングでもよい。この半静的シグナリングの場合、ICS構成指示は、上位レイヤシグナリングを使用して、例えば、RRCシグナリング又はMAC-CEを使用するシグナリングを通じて、BS5170にシグナリングできる。
【0492】
ICS構成指示をBS5170に伝送すること(ステップ5910)に続いて、UE5110は、ICS構成指示により提案されたICS方策を満たすためのICS波形を選択する(ステップ5913)。次いで、UE5110は、選択されたICS波形の指示をBS5170に伝送する(ステップ5914)。UE5110はまた、選択されたICS波形の指示をカバレッジエリア内の他のUE5110に伝送してもよい。他のUE5110に指示を伝送するとき、UE5110は、SL通信技術を使用してもよい。BS5170は、選択されたICS波形の指示を受信し(ステップ5916)、当該指示をBSメモリ5358に保存する。BS5170は、選択されたICS波形の指示の受信(ステップ5916)の肯定応答をUE5110に伝送してもよい(図示せず)。代替として、BS5170は、選択されたICS波形の上書きをUE5110に送信してもよい(図示せず)。すなわち、BS5170は、異なるICS波形の指示を伝送し(図示せず)、異なるICS波形は、BS5170により選択されている。
【0493】
次いで、ICS通信の交換は、BS5170がUE5110にDL通信を伝送し(ステップ5918)、UE5110がBS5170にUL通信を伝送する(ステップ5920)ことに進んでもよい。特に、UE5110は、ICS信号においてUL通信を伝送する(ステップ5920)とき、選択されたICS波形を採用してもよい。次いで、BS5170は、ステップ5920においてUE5110により伝送されたICS波形の反射を受信及び処理することにより、パッシブセンシングを実行してもよい(ステップ5922)。
【0494】
図41は、信号フロー図において、第1のUE5110Aにより選択されたICS波形を有するICS信号を伝送する第2のUE5110Bと、UE5110Bにより伝送されたICS波形の反射を受信して処理することによりパッシブセンシングを実行する第1のUE5110Aとでバイスタティックセンシングが実行されるシナリオについて、BS5170と、第1のUE5110Aと、第2のUE5110Bとの間の相互作用を示す。
【0495】
最初に、第1のUE5110Aは、能力報告をBS170に伝送する(ステップ6002A)。BS5170は、能力報告を受信する(ステップ6004A)。さらに、第2のUE5110Bは、能力報告をBS5170に伝送する(ステップ6002B)。BS5170は、能力報告を受信する(ステップ6004B)。伝送(ステップ6002A及び6002B)は、一態様では、静的シグナリングを使用してもよく、他の態様では、半静的シグナリングを使用してもよい。
【0496】
第1のUE5110Aは、ICS構成指示をBS5170に伝送する(ステップ6010BS)。ICS構成指示を受信すると(ステップ6012BS)、BS670は、ICS構成指示をBSメモリ5358に保存してもよい。特に、第1のUE5110Aはまた、ICS構成指示を第2のUE5110Bに伝送してもよい(ステップ6010UE)。ICS構成指示を受信すると(ステップ6012UE)、第2のUE5110Bは、ICS構成指示をUEメモリ5208に保存してもよい。いくつかの実施形態では、ICS構成指示は、1つの指示から他の指示に変更できる動的シグナリングでもよい。この動的シグナリングの場合、ICS構成指示は、L1シグナリングのような動的シグナリングを使用して、例えば、既知のDCI情報構造を通じて、BS5170にシグナリングできる。代替として、ICS構成指示は、あまり頻繁に変更されない半静的シグナリングでもよい。この半静的シグナリングの場合、ICS構成指示は、上位レイヤシグナリングを使用して、例えば、RRCシグナリング又はMAC-CEを使用するシグナリングを通じて、BS5170にシグナリングできる。
【0497】
ICS構成指示をBS5170に伝送すること(ステップ6010BS)に続いて、第1のUE5110Aは、ICS構成指示により提案されたICS方策を満たすためのICS波形を選択する(ステップ6013)。次いで、第1のUE5110Aは、選択されたICS波形の指示をBS5170に伝送する(ステップ6014BS)。BS5170は、選択されたICS波形の指示を受信し(ステップ6016BS)、当該指示をBSメモリ5358に保存する。第1のUE5110Aはまた、選択されたICS波形の指示を第2のUE5110Bに伝送する(ステップ6014UE)。第2のUE5110Bは、選択されたICS波形の指示を受信し(ステップ6016UE)、当該指示をUEメモリ5208に保存する。UE5110はまた、選択されたICS波形の指示をカバレッジエリア内の他のUE5110に伝送してもよい。他のUE5110に指示を伝送するとき、UE5110は、SL通信技術を使用してもよい。
【0498】
次いで、ICS通信の交換は、第2のUE5110Bが第1のUE5100AにSL通信を伝送し(ステップ6018)、第1のUE5110Aが第2のUE5110BにSL通信を伝送する(ステップ6020)ことに進んでもよい。特に、第2のUE5110Bは、ICS信号においてSL通信を伝送する(ステップ6020)とき、選択されたICS波形を採用してもよい。次いで、第1のUE5110Aは、ステップ6018において、第2のUE5110Bにより伝送されたICS波形の反射を受信及び処理することにより、パッシブセンシングを実行してもよい(ステップ6022)。
【0499】
図42は、信号フロー図において、BS5170により選択されたICS波形を有するICS信号を伝送する第2のUE5110Bと、UE5110Bにより伝送されたICS波形の反射を受信して処理することによりパッシブセンシングを実行する第1のUE5110Aとでバイスタティックセンシングが実行されるシナリオについて、BS5170と、第1のUE5110Aと、第2のUE5110Bとの間の相互作用を示す。
【0500】
最初に、第1のUE5110Aは、能力報告をB5170に伝送する(ステップ6102A)。BS5170は、能力報告を受信する(ステップ6104A)。さらに、第2のUE5110Bは、能力報告をBS5170に伝送する(ステップ6102B)。BS5170は、能力報告を受信する(ステップ6104B)。伝送(ステップ6102A及び6102B)は、一態様では、静的シグナリングを使用してもよく、他の態様では、半静的シグナリングを使用してもよい。
【0501】
任意選択で、BS5170は、能力報告に基づいて、ICS信号のために使用されるべき候補波形のショートリストを生成してもよい。次いで、BS5170は、ショートリストを第1のUE5110Aに伝送してもよい(ステップ6106)。候補波形のショートリストを受信すると(ステップ6108)、第1のUE5110Aは、ショートリストをUEメモリ5208に保存してもよい。
【0502】
第1のUE5110Aは、ICS構成指示をBS5170に伝送する(ステップ6110BS)。ICS構成指示を受信すると(ステップ6112BS)、BS5170は、ICS構成指示をBSメモリ5358に保存してもよい。いくつかの実施形態では、ICS構成指示は、1つの指示から他の指示に変更できる動的シグナリングでもよい。この動的シグナリングの場合、ICS構成指示は、L1シグナリングのような動的シグナリングを使用して、例えば、既知のDCI情報構造を通じて、BS5170にシグナリングできる。代替として、ICS構成指示は、あまり頻繁に変更されない半静的シグナリングでもよい。この半静的シグナリングの場合、ICS構成指示は、上位レイヤシグナリングを使用して、例えば、RRCシグナリング又はMAC-CEを使用するシグナリングを通じて、BS5170にシグナリングできる。
【0503】
ICS構成指示をBS5170に伝送すること(ステップ6110BS)に続いて、第1のUE5110Aは、ICS構成指示により提案されたICS方策を満たすための「推奨」ICS波形を選択する(ステップ6113UE)。次いで、第1のUE5110Aは、推奨ICS波形の指示をBS5170に伝送する(ステップ6114UE)。BS5170は、推奨ICS波形の指示を受信し(ステップ6116BS)、当該指示をBSメモリ5358に保存する。
【0504】
特に、第1のUE5110Aはまた、ICS構成指示を第2のUE5110B及びカバレッジエリア内の他のUE5110に伝送してもよい(ステップ6110UE)。ICS構成指示を受信すると(ステップ6112UE)、第2のUE5110Bは、ICS構成指示をUEメモリ5208に保存してもよい。
【0505】
推奨ICS波形の指示を受信した(ステップ6116BS)にもかかわらず、BS5170は、別個のICS波形を選択してもよい(ステップ6113BS)。次いで、BS5170は、選択されたICS波形の指示を第1のUE5110Aに伝送してもよい(6114BSA)。選択されたICS波形の指示を受信すると(ステップ6116A)、第1のUE5110Aは、選択されたICS波形の指示をUEメモリ5208に保存してもよい。BS5170は、選択されたICS波形の指示を第2のUE5110Bに更に伝送してもよい(6114BSB)。選択されたICS波形の指示を受信すると(ステップ6116B)、第2のUE5110Bは、選択されたICS波形の指示をUEメモリ5208に保存してもよい。
【0506】
次いで、ICS通信の交換は、第2のUE5110Bが第1のUE5100AにSL通信を伝送し(ステップ6118)、第1のUE5110Aが第2のUE5110BにSL通信を伝送する(ステップ6020)ことに進んでもよい。特に、第2のUE5110Bは、ICS信号においてSL通信を伝送する(ステップ6118)とき、選択されたICS波形を採用してもよい。次いで、第1のUE5110Aは、ステップ6118において、第2のUE5110Bにより伝送されたICS波形の反射を受信及び処理することにより、パッシブセンシングを実行してもよい(ステップ6122)。
【0507】
UE5110(ステップ5413、5913又は6113UE)又はBS5170(ステップ5613、5713、5813又は6113BS)によるICS波形の選択は、
図36の例示的なテーブル5500に提示されているようなデータを考慮して実行されてもよいことが、上記に説明されている。特に、ICS波形を選択するとき、更なるデータが考慮されてもよい。例えば、センシングに関連付けられた主要性能指標(KPI, key performance indicator)が存在してもよく、ICS波形の選択は、これらのKPIを考慮に入れてもよい。さらに、センシング「モード」の考慮が存在してもよい。モードは共通センシング又は命令センシングに関係してもよい。
【0508】
UE5110(ステップ5413、5913又は6113UE)又はBS5170(ステップ5613、5713、5813又は6113BS)によるICS波形の選択は、
図12に示す例示的な決定木1200を考慮して実行されてもよい。よく理解されるべきであるように、
図42に示す決定木1200は、単なる一例である。代替の決定木は、決定される波形及び決定を行うための基準の双方において、
図24に示す決定木1200とは異なってもよい。
【0509】
UEハードウェアの能力が比較的低いことをUE5110が(例えば、ステップ5404において)報告したとき、少なくとも4つの波形選択が存在すると考えられてもよい。中程度のデータ埋め込みレート及び高いOBL耐性を有するICS構成方策について、FBMC波形が選択されてもよい。中程度のデータ埋め込みレート及び低いOBL耐性を有するICS構成方策について、CPのないOFDM波形が選択されてもよい。データ埋め込みレートがないか或いは低く、高いOBL耐性を有するICS構成方策について、FBMC波形が選択されてもよい。データ埋め込みレートがないか或いは低く、低いOBL耐性を有するICS構成方策について、FMCW波形が選択されてもよい。
【0510】
UEハードウェアの能力が比較的高いことをUE5110が(例えば、ステップ5404において)報告したとき、少なくとも4つの波形選択が存在すると考えられてもよい。高いデータ埋め込みレート及び高いOBL耐性を有するICS構成方策について、フィルタリングCP OFDM波形が選択されてもよい。高いデータ埋め込みレート及び低いOBL耐性を有するICS構成方策について、CP-OFDM波形が選択されてもよい。低い或いは中程度のデータ埋め込みレート及び高いOBL耐性を有するICS構成方策について、FBMC波形が選択されてもよい。低い或いは中程度のデータ埋め込みレート及び低いOBL耐性を有するICS構成方策について、直接フーリエ変換拡散OFDM(DTF-s-OFDM, Direct Fourier Transform spread OFDM)波形が選択されてもよい。
【0511】
動作の第1の例では、波形選択は、共通センシングの第1のステップと専用センシングの第2のステップとを含む2ステップセンシング手法における各ステップについて考慮されてもよい。双方のタイプのセンシングは、モノスタティックセンシングを使用してBS170において実行されてもよい。
【0512】
共通センシングステップの実行において、BS5170は、全体のカバレッジエリアをセンシングして、環境についての何らかの一般的な情報を取得する。
【0513】
図37を参照すると、BS5170は、ICS構成方策がユニキャストデータでの共通センシングに関係することを示すICS構成指示をUE5110に伝送する(ステップ5610)。次いで、BS5170は、ユニキャストデータ方策での共通センシングを満たすためのICS波形を選択する(ステップ5613)。例えば、BS5170は、CP-OFDM波形を選択してもよい(ステップ5613)。次いで、BS5170は、CP-OFDM波形の指示をUE5110に伝送する(ステップ5614)。実際に、伝送(ステップ5614)は、他のUE5110もCP-OFDM波形の指示を受信するように、ブロードキャストシグナリングを採用してもよい。次いで、BS5170は、CP-OFDM波形を使用してDL通信をUE5110に伝送する(ステップ5618)。共通パッシブセンシングを実行した(ステップ622)結果として、BS5170は、UE5110の近くの関心のあるターゲットの存在を決定してもよく、それに応じて、BS5170は、第2のセンシングステップを開始してもよい。
【0514】
専用センシングステップの実行において、BS5170は、関心のあるターゲットに関するより正確な情報を取得することを目標としてセンシングする。
【0515】
この目標を念頭において、BS5170は、ICS構成方策がブロードキャストデータでの専用センシングに関係することを示すICS構成指示をUE5110に伝送する(ステップ5610)。次いで、BS5170は、ブロードキャストデータ方策での専用センシングを満たすためのICS波形を選択する(ステップ5613)。例えば、BS5170は、CPのないOFDM波形を選択してもよい(ステップ5613)。次いで、BS5170は、CPのないOFDM波形の指示をUE5110に伝送する(ステップ5614)。次いで、BS5170は、CPのないOFDM波形を使用してDL通信をUE5110に伝送する(ステップ5618)。専用センシングを実行した(ステップ5622)結果として、BS5170は、関心のあるターゲットに関するより正確な情報を取得してもよい。
【0516】
動作の第2の例では、波形選択は、共通センシングの第1のステップと専用センシングの第2のステップとを含む2ステップセンシング手法における各ステップについて考慮されてもよい。共通センシングステップは、モノスタティックセンシングを使用してBS5170において実行されてもよい。専用センシングステップは、バイスタティックセンシングを使用して第1のUE5110Aにおいて実行されてもよい。
【0517】
共通センシングステップの実行において、BS5170は、全体のカバレッジエリアをセンシングして、環境についての何らかの一般的な情報を取得する。
【0518】
図37を参照すると、BS5170は、ICS構成方策が低データレートでの共通センシングに関係することを示すICS構成指示を第1のUE5110Aに伝送する(ステップ5610)。次いで、BS5170は、低データレート方策での共通センシングを満たすためのICS波形を選択する(ステップ5613)。例えば、BS5170は、CPのないOFDM波形を選択してもよい(ステップ5613)。次いで、BS5170は、CPのないOFDM波形の指示を第1のUE5110Aに伝送する(ステップ5614)。実際に、伝送(ステップ5614)は、他のUE5110もCPのないOFDM波形の指示を受信するように、グループキャストシグナリングを採用してもよい。次いで、BS5170は、CPのないOFDM波形を使用してDL通信を第1のUE5110Aに伝送する(ステップ5618)。共通パッシブセンシングを実行した(ステップ5622)結果として、BS5170は、第1のUE5110Aの近くの関心のあるターゲットの存在を決定してもよく、それに応じて、BS5170は、第2のセンシングステップを開始してもよい。
【0519】
専用センシングステップの実行において、第1のUE5110Aは、関心のあるターゲットに関するより正確な情報を取得することを目標としてセンシングする。
【0520】
この目標を念頭において、BS5170は、第1のUE5110AへのDL通信を搬送する共通センシングICS信号の伝送(ステップ5618)を採用して、ICS構成方策がセンシング専用ICS信号に関係することを示すICS構成指示を第1のUE5110Aに伝送する(ステップ5610)ことができる。
【0521】
さらに、
図42を考慮すると、BS5170は、センシング専用方策を満たすためのICS波形を選択してもよい(ステップ6113BS)。例えば、BS5170は、FMCW波形を選択してもよい(ステップ6113BS)。FMCW波形の選択(ステップ6113BS)は、UE5110A、5110Bから受信された能力報告(ステップ6104A及び6104B)に基づいてもよく、センシング専用ICS構成方策に基づいてもよい。BS5170は、第1のUE5110AへのDL通信を搬送する共通センシングICS信号の伝送(ステップ5618)を採用して、FMCW波形の指示を第1のUE5110Aに伝送してもよい(6114BSA)。BS5170は、第2のUE5110BへのDL通信を搬送する共通センシングICS信号の伝送(ステップ5618)を採用して、FMCW波形の指示を第2のUE5110Bに伝送してもよい(ステップ6114BSB)。UE5110A、5110BへのFMCW波形の指示の伝送(ステップ6114BSA、6114BSB)は、グループキャストシグナリングを採用してもよい。
【0522】
次いで、第2のUE5110Bは、第1のUE5110AにSL通信を伝送し(ステップ6118)、第1のUE5110Aは、第2のUE5110BにSL通信を伝送する(ステップ6120)。特に、第2のUE5110Bは、SL通信を伝送するとき(ステップ51118)、FMCW波形を採用してもよい。次いで、第1のUE5110Aは、ステップ6118において、第2のUE5110Bにより伝送されたFMCW波形の反射を受信及び処理することにより、パッシブセンシングを実行してもよい(ステップ6122)。SLベースのバイスタティックの専用パッシブセンシングを実行した(ステップ6122)結果として、第1のUE110Aは、関心のあるターゲットに関するより正確な情報を取得してもよい。
【0523】
全てのシグナリングは、指示毎に変更できる動的シグナリングでもよいことが認識されるべきである。「全て」のシグナリングは、ICS構成指示(ステップ5410、5610、5710、5810,5910、6010BS、6010UE、6110BS、6110UE)、選択/示唆された波形の指示(ステップ5414、5614、5714、5814、5914、6014BS、6014UE、610BS、6114UE)、及び波形リスト指示(ステップ5406、5906、6106)への言及である。この動的シグナリングの場合、シグナリングの全部又は一部は、L1シグナリングのような動的シグナリングを使用して、例えば、既知のDCI情報構造を通じて、BS5170にシグナリングされてもよい。代替として、シグナリングの全部又は一部は、あまり頻繁に変更されない半静的シグナリングを使用して達成されてもよい。この半静的シグナリングの場合、シグナリングの全部又は一部は、上位レイヤシグナリングを使用して、例えば、RRCシグナリング又はMAC-CEを使用するシグナリングを通して、BS5170にシグナリングされてもよい。
【0524】
6Gネットワークのような将来のネットワークは、高精度測位、マッピング及び再構成、ジェスチャ/アクティビティ認識を通じて環境をセンシングすることを伴ってもよく、したがって、センシングは、周辺環境に関する情報を取得することを通じて様々なアクティビティ及び動作による新たな6Gサービスとなる。6Gネットワークは、以下のような能力をもたらすような端末、デバイス及びネットワークインフラストラクチャを含む。
・より大きい帯域幅を有するより多くのより高いスペクトル
・超大型アレイ及びメタサーフェスを有する進化型アンテナ設計
・基地局とUEとの間のより大規模な協働
・干渉除去のための高度な技術
・統合された高度信号処理及び人工知能(AI, artificial intelligence)。
【0525】
したがって、将来のネットワークは、異なる適用シナリオに基づいて提案される新たなKPIとして機能するための新たなメトリック(センシング精度及びセンシング分解能等)を使用又は必要としてもよい。例えば、レイテンシは、約1cm~10cm程度に狭くすることができ、センシング精度は、分解能で最大1mmまでとすることができる。さらに、6Gネットワークは、サイバー空間における環境及び仮想環境のマップを構築するために、無人航空機(UAV, unmanned aerial vehicle)、車両、IoTデバイスのような多数のユースケースを伴ってもよいので、6Gネットワークは、スペクトル効率及びセンシング性能を低下させることなく、効率的な信号設計を提供し、時間、周波数及び空間領域におけるリソース割り当てを調整するための、新たなセンシングシステム及びフレームワークを使用又は必要としてもよい。例えば、新たなセンシングシステムは、以下のうちの少なくとも1つを提供する統合センシング及び通信(ISAC, integrated sensing and communication)とすることができる。
・センシング支援通信:より決定論的で予測可能な伝搬チャネルによる媒体認識通信を可能にする。センシング支援通信は、UEへのビームフォーミングを最適化するために使用される環境知識(媒体認識ビームフォーミング)、伝搬チャネルにおける全ての潜在的な自由度(DoF, degree of freedom)を活用するために使用される環境知識(媒体認識チャネルランクブースティング)、及びUE間干渉を低減又は緩和するための媒体認識のような、通信を改善するためのセンシングを通じて得られる環境知識を提供できる。通信に対するセンシングの利点は、例えば、スループットスペクトル使用の改善及び干渉緩和を含むことができる。
・センシング可能通信:後方散乱通信と呼ばれることができ、限られた処理能力を有するデバイス(将来のシステムにおけるほとんどのIoTデバイス)がデータを収集するシナリオにおいて利益を提供する。例示的な例は、情報を伝達するために通信媒体が意図的に変更される媒体ベースの通信である。
・通信支援センシング:センシングノードを接続することにより、より効率的でよりスマートなセンシングを達成する。この例では、センシングネットワークは、オンデマンドセンシングを実現するためにユーザを接続する。例えば、センシングは、異なるノードの要求に基づいて実行でき、或いは、複数のセンシングノードが環境情報を取得する協働センシングを可能にするように他のノードに委任できる。全てのこれらの高度な特徴は、最小のオーバーヘッド及び最大のセンシング効率で、DL、UL及びSLチャネルを通じたセンシングノードの間の通信を実行するためのシステム設計を必要とする。
・センシング支援測位:測位とも呼ばれ、UEへの信号の送信又はUEからの信号の受信を通じてUEを位置決めすることを伴う。潜在的な主な利点は、UE位置の正確な知識を取得するための簡単な動作であり、これは、マルチパス、不完全な時間/周波数同期、限られたユーザサンプリング/処理能力及びUEの限られたダイナミックレンジを含む多くのタイプの情報を取得することを伴う。
【0526】
新たなセンシングシステム及びフレームワークは、無線周波数(RF, radio frequency)センシング及び非RFセンシングに分類できる。例えば、RFセンシングは、RF信号を送信し、反射された信号を受信して処理することにより環境を学習することを伴う。非RFセンシングの例は、周囲環境から(例えば、カメラを介して)取得されたピクチャ及びビデオを活用することを伴う。
【0527】
センシングは、ネットワークに関係するデバイスの周囲環境情報を測定する特徴であり、例えば、測位、近くの物体、トラフィック、温度、チャネル等のいずれかを含んでもよい。センシング測定は、センシングノードにより行われ、センシングノードは、センシング専用ノード又はセンシング能力を有する通信ノードとすることができる。センシングノードは、例えば、レーダ局、センシングデバイス、UE、基地局、ドローンのようなモバイルアクセスノード、UAV等のいずれかを含んでもよい。
【0528】
センシング動作を行わせるために、センシングアクティビティは、ネットワーク内のセンシング制御デバイス又は機能により管理及び制御される。センシングのための2つの管理及び制御機能がここに開示され、統合センシング及び通信と、スタンドアロンセンシングサービスとをサポートしてもよい。
【0529】
センシングのためのこれら2つの新たな機能は、ここでセンシング管理機能(SensMF, sensing management function)及びセンシングエージェント機能(SAF, sensing agent function)として参照される第1の機能を含む。SensMFは、コアネットワーク又はRAN内のネットワークデバイスのように、コアネットワーク又はRANに実現されてよく、SAFは、センシングが実行されるRANに実現されてもよい。より多くの、より少ない、或いは異なる機能が、ここに開示される特徴を実現する際に使用されてもよく、したがって、SensMF及びSAFは例示的な例である。
【0530】
SensMFは、例えば、以下のうちのいずれかの1つ以上を含む、様々なセンシング関係の特徴又は機能に関与してもよい。
アクティビティをセンシングするために1つ以上のRANノード及び/又は1つ以上のUEを管理及び調整すること
センシングのためのRAN構成手順、センシング測定データ、処理されたセンシング測定データ、及び/又はセンシング測定データ報告のようなセンシング関連情報の転送のうちのいずれか1つ以上を潜在的に含む、RANにおけるセンシング手順のために、AMFを介して或いは別法で通信すること
センシング測定データ、処理されたセンシング測定データ、及びセンシング測定データ報告のうちのいずれか1つ以上のようなセンシング関連情報の転送を潜在的に含む、RANにおけるセンシング手順のために、UPFを介して或いは別法で通信すること、
センシング測定データの処理及び/又はセンシング測定データ報告の生成のような、センシング測定データを別法で扱うこと。
【0531】
SAFは、同様に、例えば、以下のうちのいずれかの1つ以上を含む、様々なセンシング関係の特徴又は機能に関与してもよい。
センシング制御プレーン及びセンシングユーザプレーン(SAF-CP及びSAF-UP)を分割すること
ローカル測定データ及び/又は他のローカルセンシング情報を記憶するか、或いは別法で維持すること
センシング測定データをSensMFに通信すること
センシング測定データを処理すること
RANにおける通信制御及び/又は他の目的のために、SensMFからセンシング解析報告を受信すること
全体的なセンシング及び/又は制御プロセスを管理、調整又は別法で支援すること
AIモジュール又は機能とインタフェースすること。
【0532】
SAFは、基地局のような専用デバイス又はセンシングノードに位置又は展開でき、センシングノード又はセンシングノードのグループを制御できる。センシングノードは、例えば、バックホール、Uuリンク又はサイドリンクSLを通じてセンシング結果をSAFノードに送信でき、或いは、センシング結果をSensMFに直接送信できる。
【0533】
要約すると、基本的なセンシング動作は、センシングアクティビティ又は手順を物理的に実行するために、UE及び/又はTRPのような1つ以上のセンシングノードを少なくとも伴ってもよく、SensMF及びSAFのようなセンシング管理及び制御機能は、全体的なセンシングアクティビティを編成、管理、構成及び制御するのに役立ち得る。
【0534】
少なくとも1つのRANノードを含むRANでは、例えば、その(或いは各)RANノードは、基地局、TRP、ドローン、UAV、衛星局等とすることができる。RANにおいてセンシングを動作可能にするために、1つ以上のRANノードがSAFを含んでもよいが、全てのRANノードが必ずしもSAFを含む必要はない。1つのRANノード内の1つのSAFは、センシングのために1つ以上の他のRANノード及び/又は他の電気デバイスを管理、制御及び構成してもよい。センシング能力を有するUE及び/又はRANノードのような電気デバイスは、例えば、センシング設定及び測定のために管理、制御及び/又は構成されてもよい。一般的に、センシングコーディネータは、無線アクセスネットワーク内のネットワークデバイスに実現されてもよく、無線アクセスネットワーク内の1つ以上の他のネットワークデバイスを制御するように構成されてもよい。
【0535】
本開示では、センシングコーディネータは、SensMF、SAF、センシングデバイス、又はSensMF、SAF、センシング、若しくはセンシング関係の特徴若しくは機能が実現されるノード若しくは他のデバイスのいずれかを示してもよい。
【0536】
センシングは、測位を包含してもよいが、本開示は、いずれかの特定のタイプのセンシングに限定されない。例えば、センシングは、様々なパラメータ又は特性のいずれかをセンシングすることを伴ってもよい。例示的な例は、位置パラメータ、物体サイズ、3D寸法を含む1つ以上の物体寸法、速さ及び方向のいずれか又は双方のような1つ以上のモビリティパラメータ、温度、健康管理情報、並びに木材、レンガ、金属等のような材料タイプを含む。これらのパラメータ又は特性のうちのいずれかの1つ以上又は他のものがセンシングされてもよい。
【0537】
図43Aは、センシングコーディネータがコアネットワークに位置する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。例示的なアーキテクチャ5600では、サードパーティネットワーク5602は、コンバージェンス要素5604を通じてコアネットワーク5606とインタフェースする。コアネットワーク5606は、
図43Aにおいて例としてSensMF5608として示されるセンシングコーディネータを含む。コアネットワーク606は、インタフェースリンク及び5610で示されるインタフェースを通じてRAN5612に接続する。RAN5612はまた、
図43Aにおいて例としてSAF5614として示されるセンシングコーディネータを含む。センシングコーディネータを含むいずれかのタイプのRANノードを表すために、RANは概して5612で示され、RAN内のセンシングコーディネータも同様に概してSAF5614として示される。
【0538】
サードパーティネットワーク5602は、コアネットワーク又はセンシング管理機能と直接的にインタフェース又は相互作用し得る様々なタイプのネットワークのうちのいずれかを表すことが意図される。この場合、サードパーティネットワーク5602は、コアネットワークを介して或いは直接的にSensMF5608からセンシングサービスを要求してもよい。インターネットは、サードパーティネットワーク5602の一例であり、サードパーティネットワークの他の例は、オートメーション及び自動運転産業、電力監視ネットワーク、並びに他の固定ネットワーク等を含む。
【0539】
コンバージェンス要素5604は、他のネットワーク(例えば、有線ネットワーク)との制御及び統一されたコアネットワークインタフェースを提供するために、様々な方法のいずれかで実現されてもよい。例えば、コンバージェンス要素5604は、
図43Aに別個に示されているが、コアネットワーク5606内の1つ以上のネットワークデバイス及びサードパーティネットワーク5602内の1つ以上のネットワークデバイスは、コアネットワークとコアネットワーク外のサードパーティネットワークとの間のインタフェースをサポートするように、それぞれのモジュール又は機能を実現してもよい。
【0540】
コアネットワーク5606のネットワークは、例えば、SBA又は他のコアネットワークでもよく或いはこれを含んでもよい。コアネットワーク5606内のSensMF5608は、ここの他の箇所で例として開示されるように、いくつかの実施形態では、SBA内のコアネットワーク機能でもよい。
【0541】
コアネットワーク5606内のSensMF5608は、その制御プレーン及びユーザプレーンのためのバックホールを介して、SAF5614を含むRAN5612と接続してもよい。したがって、バックホール接続又はリンクは、SensMF5608及びSAF5614のようなセンシングコーディネータの間のインタフェースリンクの一例である。バックホールリンク又は他のインタフェースリンクは、有線及び/又は無線とすることができる。無線リンクの場合、エアインタフェースプロトコルが使用される。エアインタフェースリンクの例は、LTE/NR Uuリンク、サイドリンク、新無線車両対何らかのモノ(NR v2x, new radio vehicle-to-anything)、ロングタームエボリューションマシンタイプ通信(LTE-M, long term evolution machine type communication)、電力クラス5(PC5, Power Class 5)、電気電子技術者協会(IEEE, Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.4又は802.11、及びセンシングのための新たなプロトコルによるエアインタフェースを含む。他の例も、ここの他の箇所において提供される。
【0542】
RAN5612は、
図43Aにおいて単一のブロックとして示されているが、基地局のような1つ以上のネットワークデバイス又はRANノードを含んでもよい。RAN内のネットワークデバイスは、地上ノード又はモバイルノードとすることができる。モバイルノードの例は、とりわけ、統合アクセスバックホール(IAB, integrated access backhaul)ノード、ドローンベースのノード、無人航空機(UAV, unmanned aerial vehicle)ベースのノード及び衛星ベースのノードを含む。SAF5614は、RAN内のネットワークデバイスに実現されてもよく、潜在的に複数のネットワークデバイスがSAFを含んでもよい。例えば、1つのネットワークデバイス又はRANノード内のSAFは、複数のネットワークデバイス又はRANノードを制御することが可能でもよい。
【0543】
ここに開示される他の特徴はまた或いは代わりに、
図43Aに示すコンポーネントに適用されてもよい。
【0544】
図43Aに示す特定のアーキテクチャ例からの更なる変形も可能である。例えば、RAN5612外のSensMF5608は、RAN5612内の1つより多くのRANノードにおいて、或いは、1つより多くのRANにおいて実現されてもよい5614のような1つより多くのSAFに接続してもよい。したがって、1つのコアネットワークが1つより多くのRANとインタフェースしてもよく、言い換えると、5612のような1つ以上のRANがコアネットワークへのアクセスを提供してもよい。
【0545】
上記のいくつかの例では、センシングコーディネータSensMF5 5608及びSAF5614は、それぞれコアネットワークサービスとしてネットワークデバイスに実現されるものとして記載されている。しかし、センシングは、スタンドアロンの特徴又はサービスとして動作可能であるように構成でき、或いは、通信ネットワーク又はシステムにおける通信動作と動作可能であるように組み合わせられることができることが認識されるべきである。
【0546】
図43Bは、他の実施形態によるセンシングアーキテクチャ5620を示すブロック図であり、SensMF5628の形式のセンシングコーディネータは、コアネットワーク5626の外部に位置し、コアネットワークを通じてRAN5632及びSAF5634の形式の他のセンシングコーディネータと通信する。SensMF5628は、コアネットワーク5626の外部にあり、サードパーティネットワーク5622に対してオープンであるが、いくつかの実施形態では、その制御プレーン及びユーザプレーンのためのバックホールを介して、SAF5634を含むRAN5632と接続する。SensMF5628は、例えば、強力なコンピューティング能力のために、MECのようなエッジクラウドに位置してもよい。例示的なセンシングアーキテクチャ620はまた、インタフェース5630及びコンバージェンス要素5624を含む。
【0547】
例示的なアーキテクチャ5620及びそのコンポーネントの大部分は、
図43Aにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。しかし、
図43Bに示す例示的なアーキテクチャ5620では、SensMF5628は、コアネットワーク5626の外部にある。これは、SensMF5628がサードパーティネットワーク5622及びコアネットワーク5626とどのように相互作用するかに影響を与える可能性があり、したがって、サードパーティネットワーク及びコアネットワークは、
図43Aとは異なる参照符号で
図43Bに示されている。他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかにもこれが影響を与え得る範囲で、他のコンポーネントも
図43Aとは異なる参照符号で
図43Bに示されている。
図43Aとの1つの重要な違いは、
図43BがSensMF5628とコアネットワーク5626との間に新たなインタフェースを導入することである。例えば、新たなインタフェースは、ソフトウェア機能インタフェースのために使用されるタイプのアプリケーションプログラミングインタフェース(API, application programming interface)、又はSAF5634を含むRAN5632へのコアネットワーク5626を介したセンシングのために新たに設計されたインタフェースとすることができる。他のコンポーネントは、
図43Aにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと同じでもよいことが想定される。
【0548】
図43Cは、更なる実施形態によるセンシングアーキテクチャ5640を示すブロック図であり、SensMF5648として例として示されるセンシングコーディネータは、コアネットワーク5646の外部に位置し、インタフェースリンク及びインタフェース5650bを通じてRAN5652と直接通信する。例えば、SensMF5648は、その制御プレーン及びユーザプレーンのためのバックホールを介して、SAF5654を含むRAN5652との直接接続を有してもよい。SensMF5648は、
図43BにおけるSensMF5 628と同様に、MECのようなエッジクラウドに位置してもよい。例示的なセンシングアーキテクチャ5640はまた、コンバージェンス要素5644と、コアネットワーク646がRAN5652と通信するインタフェース5650aとを含む。
【0549】
例示的なアーキテクチャ5640及びそのコンポーネントの大部分は、
図43Bにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。しかし、
図43Cに示す例示的なアーキテクチャ5640では、SensMF5648は、RAN5652と直接相互作用する。これは、SensMF5648が少なくともRAN5652とどのように相互作用するかに影響を与え、したがって、RANは、
図43Bとは異なる参照符号を使用で
図43Cに示されている。他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかにもこれが影響を与え得る範囲で、他のコンポーネントも
図43A及び43Bとは異なる参照符号で
図43Cに示されている。
図43Bとの1つの重要な違いは、
図43Cが、SAF5654を含むRAN5652とSensMF5 648との間に新たなインタフェース5650bを導入することである。例えば、新たなインタフェース5650bは、有線ベースのバックホール又は無線ベースのバックホールでもよく、バックホールプロトコルは、特に無線バックホール設計のために、現在のプロトコル又は新たに定義されたプロトコルを再利用してもよい。他のコンポーネントは、
図43A及び/又は
図43Bにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと同じでもよいことが想定される。
【0550】
【0551】
図44Aでは、
図43Aと同様に、サードパーティネットワーク5702は、コンバージェンス要素5704を通じてコアネットワーク5706とインタフェースする。コアネットワーク5706は、例としてSensMF5708として示されるセンシングコーディネータを含む。コアネットワーク5706は、インタフェースリンク及び5710で示されるインタフェースを通じてRAN5712に接続する。RAN5712はまた、例としてSAF5714として示されるセンシングコーディネータを含む。
図44Aにおける例示的なアーキテクチャ5700及びそのコンポーネントの大部分は、
図43Aにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。しかし、
図44Aに示す例示的なアーキテクチャ5700では、RAN5712又はRAN内の1つ以上のRANノードにおいて、CU5716及びDU5718へのRAN機能分割又はモジュール分割が存在する。例えば、CU5716は、制御プレーンのためのPDCP及びRRC並びにデータプレーンのためのPDCP及びSDAPのような上位プロトコルレイヤを含んでもよく或いはサポートしてもよく、DU5718は、RLC、MAC及びPHYのような下位レイヤを含んでもよい。SAF5714は、RAN又は1つ以上のRANノード内の制御及びデータモジュールの一部として、CU5716及びDU5718のいずれか又は双方と相互作用する。
【0552】
図44AにおけるCU/DU RANアーキテクチャは、コアネットワーク5706及びRAN5712、したがって、SensMF5708及びSAF5714が互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。したがって、これらのコンポーネントは、
図43Aとは異なる参照符号で
図44Aに示されている。他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかにもこれが影響を与え得る範囲で、他のコンポーネントも
図43Aとは異なる参照符号で
図44Aに示されている。例えば、SAF5714は、制御プレーン及び/又はユーザプレーンを介してCU5716及びDU5718と相互作用してもよい。少なくともこれらの他のコンポーネントは、
図43Aにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと同じでもよいことが想定される。
【0553】
図44Bは、
図44Aと実質的に同様であり、SensMF5728の形式のセンシングコーディネータがコアネットワーク5726の外部に位置し、コアネットワークを通じてRAN5732及びSAF5734の形式の他のセンシングコーディネータと通信するセンシングアーキテクチャ5720を示す。SensMF5728は、コアネットワーク5726の外部にあり、サードパーティネットワーク5722に対してオープンであり、いくつかの実施形態では、その制御プレーン及びユーザプレーンのためのバックホールを介して、SAF5734を含む5RAN732と接続する。
図44Aのように、RAN5732又はその中の1つ以上のノードは、CU5736及びDU5738を有するCU/DUアーキテクチャを有する。例示的なセンシングアーキテクチャ5720はまた、インタフェース5730及びコンバージェンス要素5724を含む。
【0554】
例示的なアーキテクチャ5720及びそのコンポーネントの大部分は、
図43Aにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。しかし、
図44Bに示す例示的なアーキテクチャ5720では、SensMF5728は、コアネットワーク5726の外部にある。これは、SensMF5728がサードパーティネットワーク5722及びコアネットワーク5726とどのように相互作用するかに影響を与える可能性があり、したがって、サードパーティネットワーク及びコアネットワークは、
図44Aとは異なる参照符号で
図44Bに示されている。他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかにもこれが影響を与え得る範囲で、他のコンポーネントも
図44Aとは異なる参照符号で
図44Bに示されている。
図44Bはまた、SensMF5728とコアネットワーク5726との間のインタフェースを導入し、このようなインタフェースの例は、少なくとも上記において提供される。他のコンポーネントは、
図44Aにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと同じでもよいことが想定される。
【0555】
図44Cは、
図44Bと実質的に同様であり、更なる実施形態によるセンシングアーキテクチャ5740を示すブロック図であり、SensMF5748として例として示されるセンシングコーディネータは、コアネットワーク5746の外部に位置し、インタフェースリンク及びインタフェース5750bを通じてRAN5752と直接通信する。例えば、SensMF5748は、その制御プレーン及びユーザプレーンのためのバックホールを介して、SAF5754を含むRAN5752との直接接続を有してもよい。
図44Aのように、RAN5752又はその中の1つ以上のノードは、CU5756及びDU5758を含むCU/DUアーキテクチャを有する。例示的なセンシングアーキテクチャ5740はまた、コンバージェンス要素5744と、コアネットワーク5746がRAN5752と通信するインタフェース5750aとを含む。
【0556】
例示的なアーキテクチャ5740及びそのコンポーネントの大部分は、
図43Bにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。しかし、
図44Cに示す例示的なアーキテクチャ5740では、SensMF5748は、RAN5752と直接相互作用する。これは、SensMF5748が少なくともRAN5752とどのように相互作用するかに影響を与え、したがって、RANは、
図44Bとは異なる参照符号を使用で
図44Cに示されている。他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかにもこれが影響を与え得る範囲で、他のコンポーネントも
図44A及び44Bとは異なる参照符号で
図44Cに示されている。
図44Cはまた、SensMF5748とRAN5752との間のインタフェース5750bを導入し、このようなインタフェースの例は、少なくとも上記において提供される。他のコンポーネントは、
図44A及び/又は
図44Bにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと同じでもよいことが想定される。
【0557】
図45A~
図45Cは、
図44A~
図44Cと同様であるが、CU制御プレーン(CP, control plane)/ユーザプレーン(UP, user plane)RANアーキテクチャを有する実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図である。
【0558】
図45Aは、
図44Aと同様に、サードパーティネットワーク5802と、コンバージェンス要素5804と、例としてSensMF5808として示されるセンシングコーディネータを含むコアネットワーク5806と、インタフェース5810と、例としてSAF5814として示されるセンシングコーディネータを含むRAN5812とを含む。
図45Aの例示的なアーキテクチャ5800及びそのコンポーネントの大部分は、
図44Aにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。しかし、
図45Aに示す例示的なアーキテクチャ5800では、RAN5812又はRAN内の1つ以上のRANノード内に、更なる機能分割又はモジュール分割が存在する。図示のように、CUは、制御プレーン及びユーザプレーン、CU-CP5816a及びCU-UP5816bに更に分割され、複数のDU5818a、5818bが存在する。CU-CPは、1つ以上のCU-UPを含んでもよく、複数のCU-UP5816bが
図45Aに示されている。他の実施形態では、1つのRANノードは、1つのCU-CP及び1つのCU-UPを含んでもよく、或いは、1つのCU-UPのみを含み、CU-CPを含まなくてもよい。CU-CPを有するRANノードは、CU-UPのみを有する1つより多くのRANノードへの接続を有し、制御してもよい。すなわち、1つのCU-CPが1つ以上のCU-UPを制御してもよい。CU-CP及びいずれかのCU-UPは、それぞれインタフェースF1-c及びF1-uを介してDUと接続してもよい。これらは例として
図45Aに示されている。
【0559】
SAF5814はまた、いくつかの実施形態では、それぞれ、インタフェースF1-c及びF1-uを介して、5816aのようなCU-CP及びCU-UP5816bと接続してもよい。
図45Aには明示的に示されていないが、SAF5814は、任意選択で、制御プレーン要素とユーザプレーン要素とに分割できる。
【0560】
図45Aにおけるセンシングアーキテクチャ5800は、そのCU-CP/CU-UP/マルチDU RANアーキテクチャにおいて
図44Aのものと異なり、これは、コアネットワーク5806及びRAN5812、したがって、SensMF5808及びSAF5814が互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図45Aと
図44Aとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5700、5800は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0561】
図45Bを参照すると、
図45Aにおけるセンシングアーキテクチャ5800と同様に、
図45Bにおけるセンシングアーキテクチャ4820は、サードパーティネットワーク5822と、コンバージェンス要素5824と、例としてSensMF5828として示されるセンシングコーディネータを含むコアネットワーク5826と、インタフェース5830と、例としてSAF5834として示されるセンシングコーディネータを含むRAN5832とを含む。RAN5832はまた、
図45Aと同じタイプのアーキテクチャを有し、CU-CP5836a、複数のCU-UP5836b及び複数のDU5838a、5838bを有する。
図45Bにおける例示的なアーキテクチャ5820及びそのコンポーネントの大部分は、
図45A又は
図44Bにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。
【0562】
図44Bに対して、
図45Bに示すセンシングアーキテクチャ5820において、RAN5832は、異なるアーキテクチャを有し、RAN又は1つ以上のRANノードは、CU-CP5836a、複数のCU-CP5836b及び複数のDU5838a、5838bを含む。これは、コアネットワーク5826及びRAN5832、したがって、SensMF5828及びSAF5834が、
図44Bに対して
図45Bにおいて互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図45Bと
図44Bとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5720、5820は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0563】
図45Aに対して、
図45Bにおけるセンシングアーキテクチャ5820は、SensMF5828の形式のセンシングコーディネータがコアネットワーク5826の外部に位置し、コアネットワークを通じてRAN5832及びSAF5834の形式の他のセンシングコーディネータと通信するという点で異なる。これは、SensMF5828がサードパーティネットワーク5822及びコアネットワーク5826とどのように相互作用するかに影響を与える可能性があり、また或いは代わりに、他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。
図45Bはまた、SensMF5828とコアネットワーク5826との間のインタフェースを導入し、このようなインタフェースの例は、少なくとも上記において提供される。センシングアーキテクチャ5820は、他の点では、
図45Aにおけるセンシングアーキテクチャ5800と実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0564】
図45Cでは、センシングアーキテクチャ5840は、サードパーティネットワーク5842と、コンバージェンス要素5844と、例としてSensMF5848として示されるセンシングコーディネータを含むコアネットワーク5846と、インタフェース5850aと、例としてSAF5854として示されるセンシングコーディネータを含むRAN5852とを含む。RAN5852は、
図45Bと同じタイプのアーキテクチャを有し、CU-CP5856a、複数のCU-UP5856b及び複数のDU5858a、5858bを有する。
図45Cにおける例示的なアーキテクチャ5840及びそのコンポーネントの大部分は、
図45B又は
図44Cにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。
【0565】
図44Cに対して、
図45Cに示すセンシングアーキテクチャ5840において、RAN5852は、異なるアーキテクチャを有し、RAN又は1つ以上のRANノードは、CU-CP5856a、複数のCU-CP5856b及び複数のDU5858a、5858bを含む。これは、コアネットワーク5846及びRAN5852、したがって、SensMF5848及びSAF5854が、
図44Cに対して
図45Cにおいて互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図45Cと
図44Cとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5740、5840は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0566】
図45Bと比較して、
図45Cにおけるセンシングアーキテクチャ5840は、SensMF5848がRAN5852と直接相互作用するという点で異なる。これは、SensMF5848が少なくともRAN5852とどのように相互作用するかに影響を与え、他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。
図45Cはまた、SensMF5848とRAN5852との間のインタフェース5850bを導入し、このようなインタフェースの例は、少なくとも上記において提供される。その他の点では、センシングアーキテクチャ5840の実現方式は、
図45Bにおけるセンシングアーキテクチャ5820の実現方式と実質的に同様でもよい。
【0567】
図46A~
図46Cは、
図43A~
図43Cと同様の実施形態によるセンシングアーキテクチャを示すブロック図であるが、センシング協調はRAN(又はRANノード)に集中している。RANに集中したセンシング協調は、SensMF及びSAFの双方がRANに位置することを示す。SensMF及び1つのSAFは、例えば、RAN内のRANノード又は他のネットワークデバイスに統合されてもよく或いは一緒に組み合わされてもよく、或いは、別々に実現されてもよい。参照を容易にするために、RANベースのSensMF及びSAFは、ここでは主に「SMAF」(SensMF+SAF)と呼ばれ、SMAFは、個々のSensMF及びSAFにより提供される様々なセンシング関係の特徴又は機能に関与してもよく、SMAFは、2つの機能(SensMF及びSAF)を1つの機能モジュール又はコンポーネントに一緒に組み合わせるため、関連するインタフェースの変更を有してもよい。例えば、サードパーティは、SMAFに接続するためにRANノードと直接インタフェースしてもよい。SAF展開シナリオのように、SMAFは、基地局のような専用デバイス又はセンシングノードに位置してもよく或いは展開されてもよく、センシングノード又はセンシングノードのグループを制御できる。センシングノードは、例えば、バックホール、Uuリンク又はサイドリンクSLを通じて、センシング結果をSMAFノードに送信できる。SMAFの潜在的な利点は、別個のSensMFとSAFとの間の通信により遅延が生じないので、通信レイテンシを低減することであり、これは、制御手順及び/又は時間に敏感な要件を有する他のアプリケーションにとって特に重要になり得る。
【0568】
SMAFは、例えば、以下のうちのいずれかの1つ以上を含む、様々なセンシング関連の特徴又は機能に関与してもよい。
アクティビティをセンシングするために1つ以上のRANノード及び/又は1つ以上のセンシングノードを管理及び調整すること
センシングのためのRAN構成手順、センシング測定データ、処理されたセンシング測定データ、及び/又はセンシング測定データ報告のようなセンシング関連情報の転送のうちのいずれか1つ以上を潜在的に含む、RANにおけるセンシング手順のために通信すること
センシング測定データ、処理されたセンシング測定データ、及びセンシング測定データ報告のうちのいずれか1つ以上のようなセンシング関連情報の転送を潜在的に含む、RANにおけるセンシング手順のために通信すること、
センシング測定データの処理及び/又はセンシング測定データ報告の生成のような、センシング測定データを別法で扱うこと。
【0569】
SMAFはまた、例えば、以下のうちのいずれかの1つ以上を含む、様々なセンシング関係の特徴又は機能に関与してもよい。
センシング制御プレーン及びセンシングユーザプレーン(SMAF-CP及びSMAF-UP)を分割すること
ローカル測定データ及び/又は他のローカルセンシング情報を記憶するか、或いは別法で維持すること
センシング測定データを通信すること
センシング測定データを処理すること
RANにおける通信制御及び/又は他の目的のために、センシング解析報告を受信すること
全体的なセンシング及び/又は制御プロセスを管理、調整又は別法で支援すること
人工知能(AI, Artificial Intelligence)モジュール又は機能とインタフェースすること。
【0570】
SMAFへの言及は、SensMF及びSAFの必然的に組み合わされた実現方式を示すこと若しくは暗示すること、又はSensMF及びSAFの別々の実現方式を排除することを意図するものではない。
【0571】
図46Aは、
図46Aと同様に、サードパーティネットワーク5902と、コンバージェンス要素5904と、コアネットワーク5906と、インタフェース5910と、RAN5912とを含む。
図46Aの例示的なアーキテクチャ5900及びそのコンポーネントの大部分は、
図34Aにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。しかし、
図46に示す例示的なアーキテクチャ5900では、SensMF及びSAFは双方とも、5914においてSMAFにより示すように、RAN5912に位置する。
【0572】
コアネットワーク5906及び/又はサードパーティネットワーク5902内の電子デバイスは、インタフェースリンクを通じてRAN5912及びSMAF5914にアクセスして、SMAFサービスを取得する。サードパーティネットワーク5902の場合、このようなアクセスは、コンバージェンス要素5904を介する。SMAF5914は、例えば、RANノードにおいて実現されてもよく、ここに開示される他のSAF実現方式の選択肢も、SMAF実現方式に適用されてもよい。例えば、コアネットワーク906は、1つより多くのSMAFへのアクセスを提供してもよく、これは、同じ或いは異なるRAN内の1つのRANノード又は複数のRANノードにおいて実現されてもよい。コアネットワーク906及びSMAF914における制御機能とデータ機能との間のプロトコルは、制御構成及びデータ通信のために使用されてもよい。
【0573】
図46Aにおけるセンシングアーキテクチャ5900は、センシング調整がRAN5912に集中しており、コアネットワーク5906とRANとが互いにどのように相互作用するかに影響を与える可能性があるという点で、
図43Aのものとは異なり、例えば、
図46AにおけるSMAFからセンシングサービスを取得するために、RANノード5912は、RANノード5912内の内部接続インタフェースを採用するのではなく、明示的なシグナリングを発信させる必要がなくてもよく、コアネットワーク5906は、SMAF5914が位置するRANノード5912と直接インタフェースしてもよい。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図46Aと
図43Aとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5600、5900は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0574】
図46Bを参照すると、
図46Aにおけるセンシングアーキテクチャ5900と同様に、
図46Bにおけるセンシングアーキテクチャ4920は、サードパーティネットワーク5922と、コンバージェンス要素5924と、コアネットワーク5926と、インタフェース5930と、SMAF5934を含むRAN5932とを含む。
図46Bにおける例示的なアーキテクチャ5920及びそのコンポーネントの大部分は、
図46A又は
図43Bにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。
【0575】
図43Bに対して、
図46Bに示すセンシングアーキテクチャ5920は、インタフェース5930のコアネットワーク側にSensMFが存在せず、サードパーティネットワーク5922が、コンバージェンス要素5924及びコアネットワーク5926を介して、或いは、より直接的にコアネットワークを通じてSMAF5934に接続して、SMAFサービスを取得できる点で異なる。これは、
図43Bに対する
図46Bにおいて、サードパーティネットワーク5922及びコアネットワーク5926が互いにどのように相互作用するか、したがって、サードパーティネットワークがRAN5932及びRANベースのセンシングコーディネータ(SMAF934)とどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。例えば、
図46BにおけるSMAFからセンシングサービスを取得するために、RANノード5932は、RANノード5932内の内部接続インタフェースを採用するのではなく、明示的なシグナリングを発信させる必要がなくてもよく、コアネットワーク5926は、SMAF5934が位置するRANノード5932と直接インタフェースしてもよい。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図46Bと
図43Bとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5620、5920は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0576】
図46Aに対して、
図46Bにおけるセンシングアーキテクチャ5920は、サードパーティネットワーク5922がコアネットワーク5926を通じてRAN5932と通信してもよく、必ずしもコンバージェンス要素5924を通じて通信する必要がないという点で異なる。サードパーティネットワーク5922とRAN5932との間の通信は、新たなインタフェースを伴ってもよい。SensMFへの新たなコアネットワークインタフェースの例は、少なくとも上記において提供され、これらの例は、サードパーティネットワークへの新たなコアネットワークインタフェースにも適用されてもよい。これは、
図46Aに対して
図46Bにおいて、サードパーティネットワーク5922及びコアネットワーク5926が互いにどのように相互作用するか、したがって、サードパーティネットワーク並びにRAN932及びSMAF5934が互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。これはまた或いは代わりに、他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。センシングアーキテクチャ5920は、他の点では、
図46Aにおけるセンシングアーキテクチャ5900と実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0577】
図46Cでは、センシングアーキテクチャ5940は、サードパーティネットワーク5942と、コンバージェンス要素5944と、コアネットワーク5946と、インタフェース5950aと、SMAF5954を含むRAN5952とを含む。
図6Cにおけるセンシングアーキテクチャ5940及びそのコンポーネントの大部分は、
図46B又は
図43Cにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。
【0578】
センシングアーキテクチャ5940において、サードパーティネットワーク5942は、RAN5952内のSMAF5954に接続することにより、SMAFサービスを直接取得できる。他の実施形態と同様に、サードパーティネットワーク5942及びSMAF5954における制御機能とデータ機能との間のプロトコルは、制御構成及びデータ通信のために使用されてもよい。
図46Cは、サードパーティネットワーク5942とRAN5952との間のインタフェース5950bを導入する。RANとSensMFとの間の新たなインタフェースの例は、少なくとも上記において提供され、これらの例はまた、サードパーティネットワークへの新たなインタフェースにも適用されてもよい。
【0579】
図43Cに対して、
図46Cに示すセンシングアーキテクチャ5940は、インタフェース5950のコアネットワーク側にSensMFが存在せず、サードパーティネットワーク5952が、コンバージェンス要素5944及びコアネットワーク5946を介して、或いは、直接的にSMAF5954に接続できる点で異なる。これは、
図43Cに対する
図46Cにおいて、サードパーティネットワーク5942及びコアネットワーク5946が互いにどのように相互作用するか、したがって、サードパーティネットワークがRAN5952及びRANベースのセンシングコーディネータ(SMAF954)とどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。例えば、
図46CにおけるSMAFからセンシングサービスを取得するために、RANノード5952は、RANノード5952内の内部接続インタフェースを採用するのではなく、明示的なシグナリングを発信させる必要がなくてもよく、コアネットワーク5946は、SMAF5954が位置するRANノード5952と直接インタフェースしてもよい。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図46Cと
図43Cとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5640、5940は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0580】
図46Bと比較して、
図46Cにおけるセンシングアーキテクチャ5940は、サードパーティネットワーク5942がインタフェース5950bを通じてRAN5952及びSMAF5954と直接相互作用できる点で異なる。これはまた、他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。その他の点では、センシングアーキテクチャ5940の実現方式は、
図46Bにおけるセンシングアーキテクチャ5920の実現方式と実質的に同様でもよい。
【0581】
【0582】
図47Aでは、
図44Aと同様に、サードパーティネットワーク6002は、コンバージェンス要素6004を通じてコアネットワーク6006とインタフェースし、コアネットワーク6006は、インタフェースリンク及び6010で示すインタフェースを通じてRAN6012に接続し、RAN又はRAN内の1つ以上のノードは、CU6016及びDU6018を含む。
図47Aにおけるセンシングアーキテクチャ6000は、
図47Aにおけるコアネットワーク6006にSensMFが存在せず、RAN6012又はRAN内の1つ以上のノードがSMAF6014を含むという点で、
図44Aにおけるセンシングアーキテクチャ5700と異なる。SMAF6014は、RAN又は1つ以上のRANノードにおける制御及びデータモジュールの一部として、CU6016及びDU6018のいずれか又は双方と相互作用する。
【0583】
図47Aにおけるセンシングアーキテクチャ6000では、センシング協調は、RAN6012に集中しており、これは、コアネットワーク6006及びRANが互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図47Aと
図44Aとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5700、6000は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0584】
図47Bは、
図47Aと実質的に同様であり、サードパーティネットワーク6022と、コンバージェンス要素6024と、コアネットワーク6026と、インタフェース6030と、SMAF6034を含み、CU6036及びDU6038を含むCU/DUアーキテクチャを有するRAN6032とを含むセンシングアーキテクチャ6020を示す。
【0585】
図44Bに対して、
図47Bに示すセンシングアーキテクチャ6020は、インタフェース6030のコアネットワーク側にSensMFが存在せず、サードパーティネットワーク6022が、コンバージェンス要素6024及びコアネットワーク6026を介して、或いは、より直接的にコアネットワークを通じてSMAF6034に接続して、SMAFサービスを取得できる点で異なる。これは、
図44Bに対する
図47Bにおいて、サードパーティネットワーク6022及びコアネットワーク6026が互いにどのように相互作用するか、したがって、サードパーティネットワークがRAN6032及びRANベースのセンシングコーディネータ(SMAF6034)とどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。サードパーティネットワーク6002とRAN6012との間の通信は、新たなインタフェースを伴ってもよく、その例は、少なくとも上記において提供される。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図47Bと
図44Bとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5720、6020は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0586】
図47Aに対して、
図47Bにおけるセンシングアーキテクチャ6020は、サードパーティネットワーク6022がコアネットワーク6026を通じてRAN6032と通信してもよく、必ずしもコンバージェンス要素6024を通じて通信する必要がないという点で異なる。これは、
図47Aに対して
図47Bにおいて、サードパーティネットワーク6022及びコアネットワーク6026が互いにどのように相互作用するか、したがって、サードパーティネットワーク並びにRAN6032及びSMAF6034が互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。同様に、サードパーティネットワーク6022とRAN6032との間の通信は、新たなインタフェースを伴ってもよく、その例は、少なくとも上記において提供される。これはまた或いは代わりに、他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。センシングアーキテクチャ6020は、他の点では、
図47Aにおけるセンシングアーキテクチャ6000と実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0587】
図47Cでは、センシングアーキテクチャ6040は、サードパーティネットワーク6042と、コンバージェンス要素6044と、コアネットワーク6046と、インタフェース6050aと、SMAF6054を含み、CU6056及びDU6058を含むCU/DUアーキテクチャを有するRAN6052とを含む。センシングアーキテクチャ6040及びそのコンポーネントの大部分は、
図47B又は
図44Cにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。
【0588】
センシングアーキテクチャ6040において、サードパーティネットワーク6042は、RAN6052内のSMAF6054に接続することにより、SMAFサービスを直接取得できる。他の実施形態と同様に、サードパーティネットワーク6042及びSMAF6054における制御機能とデータ機能との間のプロトコルは、制御構成及びデータ通信のために使用されてもよい。サードパーティネットワーク6042とRAN6052との間の通信は、新たなインタフェースを伴ってもよく、その例は、少なくとも上記において提供される。
【0589】
図44Cに対して、
図47Cに示すセンシングアーキテクチャ6040は、インタフェース6050のコアネットワーク側にSensMFが存在せず、サードパーティネットワーク6052が、コンバージェンス要素6044及びコアネットワーク6046を介して、或いは、インタフェース6050bを通じて直接的にSMAF6054に接続できる点で異なり、インタフェース6050bの例は少なくとも上記において提供される。これは、
図44Cに対する
図47Cにおいて、サードパーティネットワーク6042及びコアネットワーク6046が互いにどのように相互作用するか、したがって、サードパーティネットワークがRAN6052及びRANベースのセンシングコーディネータ(SMAF6054)とどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図47Cと
図44Cとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5740、6040は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0590】
図47Bと比較して、
図47Cにおけるセンシングアーキテクチャ6040は、サードパーティネットワーク6042がインタフェース6050bを通じてRAN6052及びSMAF6054と直接相互作用できる点で異なる。これはまた、他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。その他の点では、センシングアーキテクチャ6040の実現方式は、
図47Bにおけるセンシングアーキテクチャ6020の実現方式と実質的に同様でもよい。
【0591】
【0592】
図48Aは、
図45Aと同様に、サードパーティネットワーク6102と、コンバージェンス要素6104と、コアネットワーク6106と、インタフェース6110と、RAN6112とを含む。
図48Aにおけるセンシングアーキテクチャ6100及びそのコンポーネントの大部分は、
図45Aにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。しかし、
図48Aに示す例示的なアーキテクチャ6100では、センシング協調は、SMAF6114を含むRAN6112内に集中しており、RAN6112内に更なる機能分割又はモジュール分割が存在する。RAN6112又はRAN内の1つ以上のRANノードは、CU-CP6116a及び複数のCU-UP6116bを含み、複数のDU6118a、6118bも存在する。CU-CP/CU-UP/DUアーキテクチャに関しここの他の箇所に開示される特徴はまた或いは代わりに、アーキテクチャ1100に適用されてもよい。
【0593】
図48Aにおけるセンシングアーキテクチャ6100は、
図48Aにおけるコアネットワーク6106にSensMFが存在せず、RAN6112又はRAN内の1つ以上のノードがSMAF6114を含み、RAN6112がCU-CP/CU-UP/マルチDUアーキテクチャを有するという点で、
図45Aにおけるセンシングアーキテクチャ5800と異なる。SMAF6114は、RAN又は1つ以上のRANノードにおける制御及びデータモジュールの一部として、CU-CP6116a、CU-UP6116bのうちの1つ以上及び/又はDU6118a、6118bのうちの1つ以上と相互作用する。
【0594】
図48Aにおけるセンシングアーキテクチャ6100では、センシング協調は、RAN6112に集中しており、これは、コアネットワーク6106及びRANが互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図48Aと
図45Aとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5800、6100は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0595】
図48Bは、
図48Aと実質的に同様であり、サードパーティネットワーク6122と、コンバージェンス要素6124と、コアネットワーク6126と、インタフェース6130と、SMAF6134を含み、CU-CP6136a、CU-UP6136b及びDU6138a、6138bを含むCU-CP/CU-UP/マルチDUアーキテクチャを有するRAN6132とを含むセンシングアーキテクチャ6120を示す。
【0596】
図45Bに対して、
図48Bに示すセンシングアーキテクチャ6120は、インタフェース6130のコアネットワーク側にSensMFが存在せず、サードパーティネットワーク6122が、コンバージェンス要素6124及びコアネットワーク6126を介して、或いは、より直接的にコアネットワークを通じてSMAF6134に接続して、SMAFサービスを取得できる点で異なる。これは、
図45Bに対する
図48Bにおいて、サードパーティネットワーク6122及びコアネットワーク6126が互いにどのように相互作用するか、したがって、サードパーティネットワークがRAN6132及びRANベースのセンシングコーディネータ(SMAF6134)とどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。サードパーティネットワーク6102とRAN6112との間の通信は、新たなインタフェースを伴ってもよく、その例は、少なくとも上記において提供される。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図48Bと
図48Bとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5820、6120は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0597】
図48Aに対して、
図48Bにおけるセンシングアーキテクチャ6120は、サードパーティネットワーク6122がコアネットワーク6126及び新たなインタフェースを通じてRAN6132と通信してもよく、必ずしもコンバージェンス要素6124を通じて通信する必要がないという点で異なる。これは、
図48Aに対して
図48Bにおいて、サードパーティネットワーク6122及びコアネットワーク6126が互いにどのように相互作用するか、したがって、サードパーティネットワーク並びにRAN6132及びSMAF6134が互いにどのように相互作用するかに影響を及ぼす可能性がある。これはまた或いは代わりに、他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。センシングアーキテクチャ6120は、他の点では、
図48Aにおけるセンシングアーキテクチャ6100と実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0598】
図48Cでは、センシングアーキテクチャ6140は、サードパーティネットワーク6142と、コンバージェンス要素6144と、コアネットワーク6146と、インタフェース6150aと、SMAF6154を含み、CU-CP6156a、CU-CP6156b及びDU6158a、6158bを含むCU-CP/CU-UP/マルチDUアーキテクチャを有するRAN6152とを含む。センシングアーキテクチャ6140及びそのコンポーネントの大部分は、
図48B又は
図45Cにおいて同様にラベル付けされたコンポーネントと実質的に同様又は同一でもよい。
【0599】
センシングアーキテクチャ6140において、サードパーティネットワーク6142は、インタフェース6150bを通じてRAN6152内のSMAF6154に接続することにより、SMAFサービスを直接取得してもよく、その例は、少なくとも上記において提供される。他の実施形態と同様に、サードパーティネットワーク6142及びSMAF6154における制御機能とデータ機能との間のプロトコルは、制御構成及びデータ通信のために使用されてもよい。
【0600】
図45Cに対して、
図48Cに示すセンシングアーキテクチャ6140は、インタフェース6150のコアネットワーク側にSensMFが存在せず、サードパーティネットワーク6152が、コンバージェンス要素6144及びコアネットワーク6146を介して、或いは、インタフェース6150bを通じて直接的にSMAF6154に接続できる点で異なる。これは、
図45Cに対する
図48Cにおいて、サードパーティネットワーク6142及びコアネットワーク6146が互いにどのように相互作用するか、したがって、サードパーティネットワークがRAN6152及びRANベースのセンシングコーディネータ(SMAF6154)とどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。他のコンポーネントの間の相互作用もまた、
図48Cと
図45Cとの間で異なってもよい。アーキテクチャ5840、6140は、他の点では実質的に同様の方法で実現されてもよい。
【0601】
図48Bと比較して、
図48Cにおけるセンシングアーキテクチャ6140は、サードパーティネットワークがRAN6152及びSMAF6154と直接相互作用できる点で異なる。これはまた、他のコンポーネントが互いにどのように相互作用するかに影響を与える可能性がある。その他の点では、センシングアーキテクチャ6140の実現方式は、
図48Bにおけるセンシングアーキテクチャ6120の実現方式と実質的に同様でもよい。
【0602】
図49は、実施形態による例示的なプロトコルスタックを示すブロック図である。UEとRANとの間のuuエアインタフェースに基づく例について、UE、RAN及びSensMFにおける例示的なプロトコルスタックが、それぞれ7210、7230、7260で示されている。
図49、及びプロトコルスタックを示す他のブロック図は、例のみである。他の実施形態は、同様の方法又は異なる方法で構成された同様のプロトコルレイヤ又は異なるプロトコルレイヤを含んでもよい。
【0603】
例示的なUE及びSensMFプロトコルスタック7210、7260に示すセンシングプロトコル又はSensProtocol(SensP)レイヤ7212、7262は、図示の例ではuuインタフェースであるか或いは少なくともこれを含むエアインタフェース上の制御情報の転送及び/又はセンシング情報転送をサポートするための、SensMFとUEとの間の上位プロトコルレイヤである。
【0604】
例示的なUE及びSensMFプロトコルスタック7210、7260にも示す非アクセス層(NAS, non-access stratum)レイヤ7214、7264は、他の上位プロトコルレイヤであり、図示の例では、無線インタフェースにおいてUEとコアネットワークとの間の制御プレーンの最上位層を形成する。NASプロトコルは、図示の例において、UEのモビリティのサポートと、UEとコアネットワークとの間のIP接続性を確立及び維持するためのセッション管理手順とのうちのいずれか1つ以上のような特徴を担ってもよい。NASセキュリティは、例えば、NASシグナリングメッセージの完全性保護及び/又は暗号化のように、NASプロトコルに対する1つ以上のサービスをサポートするためにいくつかの実施形態において提供されてもよいNASレイヤの追加機能である。
【0605】
7210、7230におけるUE及びRANプロトコルスタックに示す無線リソース制御(RRC, radio resource control)レイヤ7216、7232は、NASレイヤに関係するシステム情報のブロードキャスト、アクセス層(AS, access stratum)に関係するシステム情報のブロードキャスト、ページング、UEと基地局又は他のネットワークデバイスとの間のRRC接続の確立、維持及び解放、セキュリティ機能等のうちのいずれかのような特徴を担う。
【0606】
パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP, packet data convergence protocol)レイヤ7218、7234はまた、例示的なUE及びRANプロトコルスタック7210、7230にも示されており、シーケンス番号付け、ヘッダ圧縮及び解凍、ユーザデータの転送、PDCPより上のレイヤへの順序配信が必要とされる場合の並べ替え及び重複検出、分割ベアラの場合のPDCPプロトコルデータユニット(PDU, protocol data unit)ルーティング、暗号化及び解読、PDCP PDUの複製等のうちのいずれかのような特徴を担う。
【0607】
無線リンク制御(RLC, radio link control)レイヤ7220、7236は、例示的なUE及びRANプロトコルスタック7210、7230に示されており、上位レイヤPDUの転送、PDCPにおけるシーケンス番号付けとは独立したシーケンス番号付け、自動再送要求(ARQ, automatic repeat request)セグメント化及び再セグメント化、サービスデータユニット(SDU, service data unit)の再アセンブリ等のうちのいずれかのような特徴を担う。
【0608】
例示的なUE及びRANプロトコルスタック7210、7230にも示す媒体アクセス制御(MAC, media access control)レイヤ7222、7238は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、トランスポートチャネル上で物理レイヤに配信されるべきトランスポートブロック(TB, transport block)への1つの論理チャネル又は異なる論理チャネルからのMAC SDUの多重化、トランスポートチャネル上で物理レイヤから配信されるTBからの1つの論理チャネル又は異なる論理チャネルからのMAC SDUの多重化解除、スケジューリング情報報告、並びに1つ以上のUEのためのダウンリンク及びアップリンクデータ伝送のための動的スケジューリングのうちのいずれかのような特徴を担う。
【0609】
物理(PHY, physical)レイヤ7224、7240は、チャネル符号化及び復号、ビットインターリービング、変調、信号処理等のうちのいずれかのような特徴を提供又はサポートしてもよい。PHYレイヤは、エアインタフェース上でMACレイヤトランスポートチャネルからの全ての情報を扱い、また、例えば、適応変調符号化(AMC, adaptive modulation and coding)を通じたリンク適応、電力制御、初期同期及びハンドオーバ目的のいずれか若しくは双方のためのセル探索、及び/又はMACレイヤと連携して動作する他の測定のような手順も扱ってもよい。
【0610】
リレー7242は、情報が1つのインタフェースから他のインタフェースへのプロトコル変換により異なるプロトコルスタック上で中継することを表し、ここで、プロトコル変換は、エアインタフェース(UE7210とRAN7230との間)と有線インタフェース(RAN7230とSensMF7260との間)との間である。
【0611】
RAN及びSensMFの例示的なプロトコルスタック7230、7260におけるNG(next generation)アプリケーションプロトコル(NGAP, NG application protocol)レイヤ7244、7266は、RANとSensMFとの間のインタフェース上でUEに関連付けられた制御プレーンメッセージを交換する方法を提供し、NGAPレイヤ7244におけるRANとのUE関連付けは、RANにおいて一意のUE NGAP IDによるものであり、NGAPレイヤ7266におけるSensMFとのUE関連付けは、SensMFにおいて一意のUE NGAP IDによるものであり、2つのUE NGAP IDは、セッション設定のときにRAN及びSensMFにおいて結合されてもよい。
【0612】
RAN及びSensMFの例示的なプロトコルスタック7230、7260はまた、ストリーム制御伝送プロトコル(SCTP, stream control transmission protocol)レイヤ7246、7268を含み、これは、有線SensMF-RANインタフェースを除いて、PDCPレイヤ7218、7234の特徴と同様の特徴を提供してもよい。
【0613】
同様に、図示の例におけるインターネットプロトコル(IP, internet protocol)レイヤ7248、7270、レイヤ2(L2, layer 2)7250、7272、及びレイヤ1(L1, layer 1)7252、7274プロトコルレイヤは、図示の例における有線SensMF-RANインタフェースを除いて、NR/LTE UuエアインタフェースにおけるこれらのRLC、MAC及びPHYレイヤと同様の特徴を提供してもよい。
【0614】
図49は、SensMF/UE相互作用のためのプロトコルレイヤ化の例を示す。この例では、SensPは、現在のエアインタフェース(uu)プロトコルの上で使用される。他の実施形態では、SensPは、下位レイヤにおけるセンシングのために新たに設計されたエアインタフェースと共に使用されてもよい。SensPは、UEとセンシングモジュール又はSensMFのようなコーディネータとの間のデータ伝送のために定義されたセンシングフォーマットに従って、任意選択で暗号化を伴って、センシングデータを搬送するための上位レイヤプロトコルを表すことを意図する。
【0615】
図50は、他の実施形態による、例示的なプロトコルスタックを示すブロック図である。RAN及びSensMFにおける例示的なプロトコルスタックが、それぞれ7310及び7330で示されている。
図20は、RAN/SensMFの相互作用に関し、UEとRANとの間の様々なタイプのインタフェースのいずれかに適用されてもよい。
【0616】
SensMFRANプロトコル(SMFRP, SensMFRAN protocol)レイヤ7312、7332は、この例では有線接続インタフェースである、SensMFとRANノードとの間のインタフェース上での制御情報及びセンシング情報の転送をサポートするための、SensMFとRANノードとの間の上位プロトコルレイヤを表す。他の図示のプロトコルレイヤは、NGAPレイヤ7314、7334、SCTPレイヤ7316、7336、IPレイヤ7318、7338、L2 7320、7340、及びL1 7312、7342を含み、これらは少なくとも上記で例として記載されている。
【0617】
図50は、SensMF/RANノード相互作用のためのプロトコルレイヤ化の例を示す。SMFRPは、図示の例のように有線接続インタフェースの上で、現在のエアインタフェース(uu)プロトコルの上で、或いは、下位レイヤにおけるセンシングのために新しく設計されたエアインタフェースと共に使用されてもよい。SensPは、センシングデータを搬送するための他の上位レイヤプロトコルであり、任意選択で暗号化を伴い、センシングコーディネータの間のデータ伝送のために定義されたセンシングフォーマットを伴い、センシングコーディネータは、
図59に示すようなUE、SAF若しくはSMAFを有するRANノード、及び/又はコアネットワーク若しくはサードパーティネットワークにおいて実現されるSensMFのようなセンシングコーディネータを含んでもよい。
【0618】
図51は、更なる実施形態による、例示的なプロトコルスタックを示すブロック図であり、センシングのための新たな制御プレーン及びセンシングのための新たなユーザプレーンについての例示的プロトコルスタックを含む。UE、RAN及びSensMFにおける例示的な制御プレーンプロトコルスタックは、それぞれ、7410、7430、7450で示され、UE及びRANのための例示的なユーザプレーンプロトコルは、それぞれ、7460及び7480で示されている。
【0619】
図49における例は、UEとRANとの間のuuエアインタフェースに基づき、
図51における例示的なセンシング接続性プロトコルスタックでは、UE/RANエアインタフェースは、プロトコルレイヤの「s-」ラベルにより示すように、新たに設計又は修正されたセンシング固有インタフェースである。一般的に、センシングのためのエアインタフェースは、RANとUEとの間にあるものとすることができ、及び/又は、SensMFとRANとの間のワイヤレスバックホールを含むことができる。
【0620】
SensPレイヤ712、7452及びNASレイヤ7414、7454は、少なくとも上記に例として記載されている。
【0621】
s-RRCレイヤ7416、7432は、4G又は5GエアインタフェースRRCプロトコルを再利用してもよく、或いは、センシングのために新たに定義又は修正されたRRCレイヤを使用してもよい。例えば、s-RRCのためのシステム情報ブロードキャストは、ネットワークへの初期アクセス中のデバイスのためのセンシング構成、センシング能力情報サポート等を含んでもよい。
【0622】
s-PDCPレイヤ7418、7434は、同様に、4G又は5GエアインタフェースPDCPプロトコルを再利用してもよく、或いは、例えば、1つ以上のリレーノード上でのPDCPルーティング及びリレーを提供すること等のために、センシングのために新たに定義又は修正されたPDCPレイヤを使用してもよい。
【0623】
s-RLCレイヤ7420、7436は、4G又は5GエアインタフェースRLCプロトコルを再利用してもよく、或いは、例えば、SDUセグメント化なしで、センシングのために新たに定義又は修正されたRLCレイヤを使用してもよい。
【0624】
s-MACレイヤ7422、7438は、4G又は5GエアインタフェースMACプロトコルを再利用してもよく、或いは、例えば、1つ以上の新たなMAC制御要素、1つ以上の新たな論理チャネル識別子、異なるスケジューリング等を使用して、センシングのために新たに定義又は修正されたMACレイヤを使用してもよい。
【0625】
同様に、s-PHYレイヤ7424、7440は、4G又は5GエアインタフェースPHYプロトコルを再利用してもよく、或いは、例えば、異なる波形、異なる符号化、異なる復号、異なる変調及び符号化方式(MCS, modulation and coding scheme)等のうちの1つ以上を使用して、センシングのために新たに定義又は修正されたPHYレイヤを使用してもよい。
【0626】
センシングのための例示的な新たなユーザプレーンでは、以下のレイヤ、すなわち、s-PDCP7464、7484、s-RLC7466、2486、s-MAC2468、2488、s-PHYレイヤ2470、2490が少なくとも上記で例として記載されている。サービスデータ適応プロトコル(SDAP, service data adaptation protocol)レイヤは、例えば、サービス品質(QoS, quality-of-service)フローとデータ無線ベアラとの間のマッピング、並びにダウンリンク及びアップリンクパケットの双方におけるQoSフロー識別子(QFI, QoS flow identifier)のマーキングを担い、SDAPの単一のプロトコルエンティティは、2つのエンティティが構成できるデュアルコネクティビティを除いて、それぞれ個々のPDUセッションについて構成される。s-SDAPレイヤ7462、7482は、4G又は5GエアインタフェースSDAPプロトコルを再利用してもよく、或いは、例えば、ダウンリンク及びアップリンクデータベアラとは異なってパケットをセンシングするためのQoSフローIDを定義するために、或いは、センシングのための特別な識別情報において、新たに定義又は修正されたSDAPレイヤを使用してもよい。
【0627】
上記の教示を鑑みて、本開示の多数の修正及び変形が可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内で、本開示は、ここに具体的に記載されたものとは別法で実施されてもよいことが理解されるべきである。