(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-10
(45)【発行日】2025-03-18
(54)【発明の名称】粉粒体充填装置
(51)【国際特許分類】
B65B 1/32 20060101AFI20250311BHJP
B65B 1/12 20060101ALI20250311BHJP
【FI】
B65B1/32
B65B1/12
(21)【出願番号】P 2021123093
(22)【出願日】2021-07-28
【審査請求日】2024-04-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000208444
【氏名又は名称】大和製衡株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】香西 邦範
(72)【発明者】
【氏名】前野 勝俊
(72)【発明者】
【氏名】岸本 裕嗣
(72)【発明者】
【氏名】中谷 和哉
(72)【発明者】
【氏名】井浪 裕之
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-095453(JP,A)
【文献】実開昭61-091508(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 1/00- 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に目標重量の粉粒体を充填することを繰り返し行う粉粒体充填装置であって、
粉粒体を貯留する漏斗状のホッパと、
前記ホッパの下部の筒部の内部で回転して粉粒体を下方へ排出させるスクリューと、
上下に開口部を有する筒体と、この筒体の下端の開口部を開閉するゲートとを有し、前記ホッパから排出される粉粒体を前記筒体内に一時貯留することができる貯留部と、
前記ホッパから排出され前記貯留部を介して供給される粉粒体が充填される前記容器を一時保持する容器保持部と、
前記容器保持部を支持し、前記容器とその内部に充填される粉粒体との総重量を計量する計量部と、
前記容器に前記目標重量の粉粒体を充填するために前記スクリューを連続回転させ、前記スクリューを回転させ始めてから第1の所定時間が経過するまでは、前記ゲートを閉じた状態として前記貯留部に粉粒体を貯留し、前記第1の所定時間が経過したときに前記ゲートを開く制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記スクリューを第1の回転速度で前記第1の所定時間より長い第2の所定時間回転させた後、徐々に回転速度を遅くして第2の回転速度で回転させるよう制御し、前記計量部で計量される総重量から算出される粉粒体の重量が前記目標重量または前記目標重量より小さい所定重量になると、前記スクリューの回転を停止させるとともに前記ゲートを閉じるよう構成された、
粉粒体充填装置。
【請求項2】
前記貯留部を第1の下降位置と第1の上昇位置との間で昇降させる第1の昇降装置と、
前記容器保持部を第2の下降位置と第2の上昇位置との間で昇降させる第2の昇降装置と、をさらに備え、
前記制御部は、
前記スクリューを前記第1の回転速度で回転させ始めると前記貯留部を前記第1の上昇位置から前記第1の下降位置へ下降させ、前記第1の所定時間経過後に前記貯留部を前記第1の下降位置から前記第1の上昇位置へ上昇させるように前記第1の昇降装置を制御し、
前記第1の所定時間が経過する前までに、前記容器を保持した前記容器保持部を前記第2の下降位置から前記第2の上昇位置へ上昇させ、前記スクリューを前記第1の回転速度から前記第2の回転速度へ回転速度を徐々に遅くしている間に、前記容器保持部を前記第2の上昇位置から前記第2の下降位置へ下降させるように前記第2の昇降装置を制御するよう構成された、
請求項
1に記載の粉粒体充填装置。
【請求項3】
前記容器は袋であり、
前記容器保持部は、前記袋の上端の開口縁を保持するよう構成された、
請求項
1または2に記載の粉粒体充填装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体あるいは粒体等の粉粒体を袋、ボトル等の容器に充填するための粉粒体充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、粉粒体を袋等の容器に所定量充填することができる粉粒体充填装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、袋に粉粒体を充填する際に、充填速度の速い大投入後に、充填速度を遅くした小投入を行い、この小投入時に充填速度を無段階に減少させるようにした定量袋詰め装置が記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、粉末を収容するファンネルと、このファンネルの円筒部内で回転するオーガースクリューとを備え、オーガースクリューを回転させることにより、粉末を落下させてボトルに供給するオーガー充填機が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平8-292084号公報
【文献】特開平1-99641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の粉粒体充填装置では、袋やボトル等の容器に粉粒体が充填されると、次の容器に取り替えた後、その容器への充填が開始される。この場合、充填済みの容器の取り出し及び次の容器の準備に時間を要し、サイクルタイムが長くなるという問題がある。
【0007】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、サイクルタイムを短縮することが可能になる粉粒体充填装置を提供することを目的としている。
【0008】
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、粉粒体が充填される「容器」には、袋、ボトル等が含まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明のある態様に係る粉粒体充填装置は、容器に目標重量の粉粒体を充填することを繰り返し行う粉粒体充填装置であって、粉粒体を貯留する漏斗状のホッパと、前記ホッパの下部の筒部の内部で回転して粉粒体を下方へ排出させるスクリューと、上下に開口部を有する筒体と、この筒体の下端の開口部を開閉するゲートとを有し、前記ホッパから排出される粉粒体を前記筒体内に一時貯留することができる貯留部と、前記ホッパから排出され前記貯留部を介して供給される粉粒体が充填される前記容器を一時保持する容器保持部と、前記容器保持部を支持し、前記容器とその内部に充填される粉粒体との総重量を計量する計量部と、前記容器に前記目標重量の粉粒体を充填するために前記スクリューを連続回転させ、前記スクリューを回転させ始めてから第1の所定時間が経過するまでは、前記ゲートを閉じた状態として前記貯留部に粉粒体を貯留し、前記第1の所定時間が経過したときに前記ゲートを開く制御部と、を備えている。
【0010】
この構成によれば、スクリューを回転させ始めてから第1の所定時間が経過するまでは、貯留部のゲートが閉じられた状態であるので、ホッパから排出される粉粒体は貯留部に一時貯留される。よって、この間に、前回に粉粒体が充填された容器(充填済み容器)を容器保持部から取り出したり、今回充填される空の容器を容器保持部に保持させる準備を行うことが可能になり、サイクルタイムを短縮することが可能になる。
【0011】
前記制御部は、前記スクリューを第1の回転速度で前記第1の所定時間より長い第2の所定時間回転させた後、徐々に回転速度を遅くして第2の回転速度で回転させるよう制御し、前記計量部で計量される総重量から算出される粉粒体の重量が前記目標重量または前記目標重量より小さい所定重量になると、前記スクリューの回転を停止させるとともに前記ゲートを閉じるよう構成されていてもよい。
【0012】
この構成によれば、スクリューを速い第1の回転速度で第2の所定時間回転させた後、徐々に回転速度を遅くして第2の回転速度で回転させ、粉粒体の重量が目標重量または目標重量より小さい所定重量になると、スクリューの回転を停止させるとともにゲートを閉じることにより、サイクルタイムの短縮を図り、かつ計量精度の向上を図ることができる。
【0013】
前記貯留部を第1の下降位置と第1の上昇位置との間で昇降させる第1の昇降装置と、前記容器保持部を第2の下降位置と第2の上昇位置との間で昇降させる第2の昇降装置と、をさらに備え、前記制御部は、前記スクリューを前記第1の回転速度で回転させ始めると前記貯留部を前記第1の上昇位置から前記第1の下降位置へ下降させ、前記第1の所定時間経過後に前記貯留部を前記第1の下降位置から前記第1の上昇位置へ上昇させるように前記第1の昇降装置を制御し、前記第1の所定時間が経過する前までに、前記容器を保持した前記容器保持部を前記第2の下降位置から前記第2の上昇位置へ上昇させ、前記スクリューを前記第1の回転速度から前記第2の回転速度へ回転速度を徐々に遅くしている間に、前記容器保持部を前記第2の上昇位置から前記第2の下降位置へ下降させるように前記第2の昇降装置を制御するよう構成されていてもよい。
【0014】
この構成によれば、貯留部が第1の上昇位置にあるときにスクリューを第1の回転速度で回転させ始めることにより、貯留部へ排出される粉粒体の落下距離が短くなり、発塵を低減できるとともに粉粒体への大気中の空気の混入を少なくできる。その後、貯留部を第1の上昇位置から第1の下降位置へ下降させることにより、貯留部へ多くの粉粒体を貯留することできる。また、第1の所定時間が経過する前までに、すなわち、貯留部のゲートを開く前までに、容器を保持した容器保持部を第2の下降位置から第2の上昇位置へ上昇させておくことにより、ゲートが開かれて容器に充填される粉粒体の落下距離が短くなり、発塵を低減できるとともに粉粒体への大気中の空気の混入を少なくできる。
【0015】
前記容器は袋であり、前記容器保持部は、前記袋の上端の開口縁を保持するよう構成されていてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、以上に説明した構成を有し、サイクルタイムを短縮することが可能になる粉粒体充填装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1(A)は、本実施形態の一例の粉粒体充填装置を示す断面模式図であり、
図1(B)は、同粉粒体充填装置の貯留部を上から見た平面図である。
【
図2】
図2は、
図1(A)に示す粉粒体充填装置において異なる状態を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態の一例の粉粒体充填装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状及び寸法比等については正確な表示ではない場合がある。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
【0019】
(実施形態)
図1(A)は、本実施形態の一例の粉粒体充填装置を示す断面模式図であり、
図1(B)は、同粉粒体充填装置の貯留部を上から見た平面図である。また、
図2は、
図1(A)に示す粉粒体充填装置において異なる状態を示す図である。
【0020】
本実施形態の粉粒体充填装置は、供給装置1と、貯留部2と、貯留部2を昇降させる昇降装置(第1の昇降装置)3と、袋50を保持する袋保持部(容器保持部)4と、袋保持部4を支持するロードセル等からなる計量部5と、計量部5を支持し袋保持部4及び計量部5を昇降させる昇降装置(第2の昇降装置)6と、制御装置(制御部)7等を備えている。
【0021】
供給装置1は、粉体あるいは粒体等の粉粒体を貯留する漏斗状のホッパ10と、スクリュー15及びそれを回転させるモータ(例えばACサーボモータ)16と、攪拌羽根17及びそれを回転させるモータ18などを備えている。
【0022】
ホッパ10は、上部の略逆円錐状の粉粒体収容部11と下部の円筒部12とを有している。上部の粉粒体収容部11の上端には蓋14aが設けられ、その蓋14aに粉粒体の投入口14が設けられ、この投入口14から粉粒体収容部11内に粉粒体が投入される。また、粉粒体収容部11内には、粉粒体を攪拌する攪拌羽根17が設けられている。この攪拌羽根17は、モータ18によって回転する中空軸17aに取り付けられている。攪拌羽根17は、例えば、スクリュー15の回転時に回転させられる。
【0023】
ホッパ10の下部の円筒部12の下端には菊座13が設けられている。菊座13は、その隙間からスクリュー15の回転時に粉粒体を排出させ、スクリュー15の回転停止時には粉粒体の自重による落下を防止することができる。スクリュー15は、その回転軸15aの周面にらせん状のフィンを有する周知の構成であり、円筒部12内で回転して粉粒体を下方へ排出させる。
【0024】
また、本例では、円筒部12はポーラスメタルで形成されており、円筒部12の周囲に外管19が設けられている。外管19には吸引口19aが設けられ、この吸引口19aにホース(図示せず)を介して真空ポンプ20が接続されている。この構成により、ホッパ10から粉粒体を排出するときに真空ポンプ20を駆動し、円筒部12内の粉粒体中に含まれる空気を脱気することができる。この脱気する構成がない場合もありえる。
【0025】
貯留部2は、横断面が略楕円形状の筒体21と、この筒体21の下端の開口部を開閉する1対の排出ゲート22とを有している。1対の排出ゲート22を閉じることにより、ホッパ10(円筒部12)から排出される粉粒体を貯留することができる。また、1対の排出ゲート22を開くことにより、貯留した粉粒体を下方の袋50へ供給することができるとともに、ホッパ10から排出される粉粒体を通過させて袋50へ供給することができる。また、筒体21の上端の開口部には、ホッパ10の外管19との間の隙間を塞ぐように、例えばゴム製のカバー23が設けられていてもよい。このカバー23によって発塵を低減することができる。
【0026】
貯留部2は、その筒体21が適宜の部材を介して昇降装置3に接続されており、昇降装置3によって昇降可能に構成されている。例えば、
図1(A)に示す貯留部2は、本実施形態において最も下降した下降位置(D1)にある状態が示されており、
図2に示す貯留部2は、本実施形態において最も上昇した上昇位置(U1)にある状態が示されている。よって、昇降装置3は、貯留部2を下降位置(D1)と上昇位置(U1)との間で昇降できるように構成されてあればよく、その構成は特に限定されない。
【0027】
袋保持部4は、クランプ装置41と固定部42とを有している。クランプ装置41は、袋50の上端の開口縁をクランプして固定部42に一時固定するよう構成されている。固定部42は、適宜の部材を介してロードセル等の計量部5の一端に固定されている。計量部5によって、袋保持部4に保持された袋50とそれに充填される粉粒体との総重量が計量される。
【0028】
計量部5の他端は、適宜の部材を介して昇降装置6に接続されており、昇降装置6によって袋保持部4が計量部5とともに昇降可能に構成されている。例えば、
図1(A)に示す袋保持部4は、本実施形態において最も下降した下降位置(D2)にある状態が示されており、
図2に示す袋保持部4は、本実施形態において最も上昇した上昇位置(U2)にある状態が示されている。よって、昇降装置6は、袋保持部4を下降位置(D2)と上昇位置(U2)との間で昇降できるように構成されてあればよく、その構成は特に限定されない。
【0029】
制御装置7は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成され、CPU等からなる演算制御部と、RAM及びROM等からなる記憶部とを有している。演算制御部は、そのCPUが記憶部に記憶された粉粒体充填装置の制御プログラムを実行することにより、粉粒体充填装置の全体の制御を行う。すなわち、制御装置7は、計量部5から計量値を取得(計量信号を入力)するとともに、モータ16を駆動制御することによりスクリュー15の回転動作を制御し、モータ18を駆動制御することにより攪拌羽根17の回転動作を制御し、真空ポンプ20を駆動することにより円筒部12内の粉粒体を脱気することができる。さらに、制御装置7は、昇降装置3,6の昇降動作およびクランプ装置41の動作を制御する。なお、制御装置7は、集中制御する単独の制御装置によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御装置によって構成されていてもよい。
【0030】
次に本実施形態の粉粒体充填装置の動作の一例を説明する。
図3は、本実施形態の一例の粉粒体充填装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。この
図3には、スクリュー15の回転動作(回転速度)、袋の状態、排出ゲート22の開閉状態、貯留部2の昇降位置(上下位置)、袋保持部4の昇降位置(上下位置)の時間変化が示されている。
【0031】
本実施形態では、図示しない袋搬送装置によって、空の袋50を袋保持部4へ搬入し、粉粒体が充填された袋50を袋保持部4から搬出することが順次行われる。よって、本実施形態の粉粒体充填装置では、次々搬送されてくる空の袋50への粉粒体の充填を繰り返し行うよう構成されている。
【0032】
また、ここでは、使用される全ての各袋50の重量(風袋重量)は、一定の固定値とし、予め制御装置7に設定(記憶)されている。また、制御装置7には、袋50に充填される粉粒体の目標重量が予め設定(記憶)されている。
【0033】
制御装置7が取得する計量部5の計量値は、袋50とその中の粉粒体との総重量である。制御装置7は、計量部5の計量値(総重量)から風袋重量(固定値)を減算して正味重量(粉粒体重量)を算出する。
【0034】
図3において、「袋の状態」として示された、時刻t1~t4の間の「袋取外し・装着準備」の期間は、粉粒体が充填された袋50を袋保持部4から取外して搬出し、次の空の袋50を搬入して袋保持部4へ取り付けるまでの期間である。また、時刻t4~t10の間の「装着状態」の期間は、袋50が袋保持部4に取り付けられている期間である。そして、これらの期間が1サイクルごとに繰り返されることになる。
【0035】
制御装置7は、例えば、時刻t1~t6の第2の所定時間T2の間、スクリュー15を一定の速い回転速度(第1の回転速度)V1で回転させた後、徐々に回転速度を遅くして(時刻t6~t8)、所定の回転速度(第2の回転速度)V2にする(時刻t8~t9)。このようにして時刻t1~t9の間、スクリュー15を連続回転させる。スクリュー15の回転速度とホッパ10からの粉粒体の排出速度とはほぼ比例し、スクリュー15を速い回転速度V1で回転させることは、ホッパ10からの粉粒体の排出速度が速い「大投入」という供給を行うことであり、スクリュー15を遅い回転速度V2で回転させることは、ホッパ10からの粉粒体の排出速度が遅い「小投入」という供給を行うことである。なお、本例では、スクリュー15の回転速度を、回転速度V1からV2に減少させる際に、時間経過に対して一次関数的に減少(単調に減少)させるようにしたが、これに限らない。例えば、スクリュー15の回転速度を時間経過に対して二次関数的に減少させるようにしてもよいし、回転速度の減少割合を充填残量(目標重量に対する不足量)に比例するようにしてもよい。
【0036】
また、スクリュー15を速い回転速度V1で回転させ始めるときには、貯留部2が上昇位置U1であるが、スクリュー15の回転が始まると、貯留部2を上昇位置U1から下降位置D1へ下降させる(時刻t1~t2)。
【0037】
そして、時刻t1から第1の所定時間T1(T1<T2)が経過すると、貯留部2の排出ゲート22を開く(時刻t5)。時刻t1~t5の第1の所定時間T1の間にホッパ10から排出される粉粒体は、排出ゲート22が閉じた状態の貯留部2に貯留される。この貯留部2に貯留される粉粒体の量は、例えば、目標重量の50~60%程度としてもよい。
【0038】
また、貯留部2の排出ゲート22を開く前に、袋保持部4を下降位置D2から上昇位置U2へ上昇させる(時刻t3~t4)。そして、時刻4では、袋保持部4に袋50が装着された状態となる。よって、排出ゲート22を開く前に、袋保持部4が上昇位置U2で袋50を装着(保持)した状態になっている。
【0039】
そして、時刻t5で、排出ゲート22が開かれると、貯留部2に貯留されていた粉粒体が袋50に供給され、続いてホッパ10から排出される粉粒体が袋50に供給される(時刻t5~t9)。
【0040】
また、時刻t5で排出ゲート22を開いてから時刻t6までに、貯留部2を下降位置D1から上昇位置U1へ上昇させる(時刻t5~t6)。
【0041】
そして、スクリュー15の回転速度を徐々に遅くする時刻t6になると、袋保持部4を上昇位置U2から徐々に下降位置D2まで下降させる(時刻t6~t7)。
【0042】
時刻t8で、スクリュー15を遅い回転速度V2にした後、制御装置7は、計量部5の計量値(総重量)から風袋重量を減算して算出される正味重量(粉粒体重量)が、目標重量、または、目標重量より落差補正量少ない所定重量になると、スクリュー15の回転を停止させるとともに排出ゲート22を閉じる(時刻t9)。落差補正量は、例えば、スクリュー15の回転を停止させた後、袋50へ供給されると予想される粉粒体の重量(設定値)である。この例では、目標重量及び落差補正量が、予め制御装置7の記憶部に記憶されている。
【0043】
そして、制御装置7は、スクリュー15の回転を停止させた後、計量部5の計量値が安定したことを判別すると、その計量値から最終的な正味重量(粉粒体重量)を算出する(時刻t10)。ここで、制御装置7は、例えば、上下に変動する計量部5の計量値の変動量が所定範囲内になると、計量部5の計量値が安定したことを判別する。この後、次のサイクル内の「袋取外し・装着準備」の期間となり、クランプ装置41のクランプを解除して、粉粒体が充填された袋50を袋保持部4から取外して搬出する。そして、次の空の袋50が搬入されて袋保持部4へ取り付けられる。
【0044】
本実施形態では、例えば時刻t1でスクリュー15を回転させ始めてから第1の所定時間T1が経過するまでは、貯留部2の排出ゲート22が閉じられた状態であるので、ホッパ10から排出される粉粒体は貯留部2に一時貯留される。よって、この間に、前回に粉粒体が充填された袋50を袋保持部4から取り出したり、今回充填される空の袋50を袋保持部4に保持させる準備を行うことが可能になり、サイクルタイムを短縮することが可能になる。
【0045】
また、スクリュー15を速い回転速度V1で第2の所定時間T2回転させた後、徐々に回転速度を遅くして遅い回転速度V2で回転させ、粉粒体の重量が目標重量または目標重量より小さい所定重量になると、スクリュー15の回転を停止させるとともに排出ゲート22を閉じることにより、サイクルタイムの短縮を図り、かつ計量精度の向上を図ることができる。
【0046】
また、貯留部2が上昇位置U1にあるときに、スクリュー15を回転速度V1で回転させ始めることにより、貯留部2へ排出される粉粒体の落下距離が短くなり、発塵を低減できるとともに粉粒体への大気中の空気の混入を少なくできる。その後、貯留部2を上昇位置U1から下降位置D1へ下降させることにより、貯留部2へ多くの粉粒体を貯留することできる。また、第1の所定時間T1が経過する前までに、すなわち、貯留部2の排出ゲート22を開く前までに、空の袋50を保持した袋保持部4を下降位置D2から上昇位置U2へ上昇させておくことにより、排出ゲート22が開かれて袋50に充填される粉粒体の落下距離が短くなり、発塵を低減できるとともに粉粒体への大気中の空気の混入を少なくできる。
【0047】
なお、本実施形態では、粉粒体を充填する容器(袋50)の重量を一定の固定値として予め制御装置7に設定するようにしたが、その都度、容器の重量を計量するようにしてもよい。この場合、例えば、時刻t4の直後(袋50を装着後)に容器(袋50)の重量を計量すればよく、その計量完了後に、排出ゲート22を開くようにすればよい。この場合、
図3の場合と比べて、容器(袋50)の重量の計量に要する時間の分だけ、サイクルタイムが長くなる可能性はある。
【0048】
また、本実施形態では、粉粒体を充填する容器として袋50を用いたが、ボトル等を用いてもよい。この場合、例えば、容器保持部としてボトル等が載置される載置台を設け、この載置台(容器保持部)を支持するロードセル等を計量部として設ければよい。また、計量部を支持して、計量部とともに載置台を昇降させる昇降装置が備えられていてもよい。
【0049】
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、サイクルタイムを短縮することが可能になる粉粒体充填装置等として有用である。
【符号の説明】
【0051】
1 供給装置
10 ホッパ
11 粉粒体収容部
12 円筒部
15 スクリュー
2 貯留部
21 筒体
22 排出ゲート
3 昇降装置
4 袋保持部
5 計量部
6 昇降装置
7 制御装置
50 袋