(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-10
(45)【発行日】2025-03-18
(54)【発明の名称】タブレットホルダー
(51)【国際特許分類】
B25J 13/02 20060101AFI20250311BHJP
【FI】
B25J13/02
(21)【出願番号】P 2020186218
(22)【出願日】2020-11-07
【審査請求日】2023-11-01
(31)【優先権主張番号】P 2019209149
(32)【優先日】2019-11-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000309
【氏名又は名称】IDEC株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103241
【氏名又は名称】高崎 健一
(72)【発明者】
【氏名】中島 幸市
(72)【発明者】
【氏名】安川 謙一
(72)【発明者】
【氏名】岡本 壮平
(72)【発明者】
【氏名】大石 桃未
(72)【発明者】
【氏名】藤谷 繁年
【審査官】臼井 卓巳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第10201221(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0199386(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0273820(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0170211(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0297067(US,A1)
【文献】特開2016-060018(JP,A)
【文献】特開2016-221644(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03081347(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 9/00-19/00
A45F 5/10
G06F 1/16
H05K 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットおよび産業機械にティーチングを行うためにタブレット(2)にティーチングおよび非常停止の機能を付与するためのタブレットホルダー(1)であって、
タブレット(2)が載置されるベース面(41A)を表側に有するホルダー本体
(4)と、
ホルダー本体(4)に設けられ、タブレット(2)を係脱可能に係止する係止部(44、45)と、
ホルダー本体(4)に設けられた非常停止スイッチ(47)と、
ホルダー本体(4)の裏側に配置された底部(40)に回転可能に設けられ、操作者(H)が手で把持するため
に球体形状を有する把持部
(3)と
、
把持部(3)に設けられ、操作者(H)の手のひらに収まる大きさを有する底部(30)と、
把持部(3)の外周面に設けられたイネーブルスイッチ(33)とを備え、
把持部(3)の回転軸の中心(O
2
)が、把持部(3)を把持する操作者(H)の手のひらと対向する位置に配置されている、
ことを特徴とする
タブレットホルダー。
【請求項2】
請求項1において、
把持部(3)が長手方向に延びる部材であって、その長手方向の先端が底部(40)を越えて長手方向に延びており、前記先端とホルダー本体(4)の裏面との間には、操作時に操作者(H)の指の挟み込みを防止するための間隙(e
1
)が形成されている、
ことを特徴とする
タブレットホルダー。
【請求項3】
請求項
1において、
把持部(3)が正逆転可能になっている、
ことを特徴とする
タブレットホルダー。
【請求項4】
請求項
1において、
ホルダー本体(4)の裏面と対向する把持部(3)の対向面には、凹状に湾曲する湾曲面が形成されている、
ことを特徴とする
タブレットホルダー。
【請求項5】
請求項1において、
把持部(3)の短手方向の長さが長手方向
の先端に向かうに従い徐々に小さくなっており、把持部(3)が底面視テーパー状に形成されている、
ことを特徴とするタブレットホルダー。
【請求項6】
請求項
1において、
ホルダー本体(4)が、タブレット(2)を支持するベース部(41)と、ベース部(41)にスライド可能に設けられた一対のスライドベース(42、43)とを備え、ベース部(41)の裏面には、スライドベース(42、43)のスライド移動をロックまたはロック解除するための切替スイッチ(41L)が設けられている、
ことを特徴とする
タブレットホルダー。
【請求項7】
請求項1において、
把持部(3)の長手方向の後端には、イネーブルスイッチ(33)に接続されたケーブル(5)の一端が接続されている、
ことを特徴とする
タブレットホルダー。
【請求項8】
請求項1において、
係止部(44、45)が、ホルダー本体(4)の端部に配置された一対の係止部(44、45)から構成されている、
ことを特徴とする
タブレットホルダー。
【請求項9】
請求項8において、
各係止部(44、45)が一対のアーム部(44A、45A)を有し、各アーム部(44A、45A)が、ホルダー本体(4)にスライド可能に設けられた一対のスライドベース(42、43)の先端に揺動可能に支持されている、
ことを特徴とする
タブレットホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タブレットホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許第6565151号公報には、産業用ロボットに動作用信号を出力するための操作装置において、スマートフォン等の操作端末と、操作端末の裏面側に立設され、作業者が把持するグリップ部とを備えたものが記載されている(同公報の段落[0055]ないし[0059]および
図6参照)。上記公報によれば、作業者が一方の手でグリップ部を把持することで操作端末を容易かつ確実に保持でき、また他方の手で操作端末を操作できることで操作端末のタッチ操作が容易になる旨記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の装置では、グリップ部が操作端末の裏面側に固定されており(上記公報の段落[0055]および
図6参照)、そのため、作業者がグリップ部を把持したとき、操作端末の向きは一定の向き(たとえば縦向き)に限られてしまう。その一方、作業者は、操作画面の見やすさや操作のしやすさ等の観点から操作端末の向きを異なる向き(たとえば横向き)に変えたい場合がある。上記従来の装置では、グリップ部の位置が固定されているため、このような操作端末の向きの変更に対応できない。したがって、上記従来の装置では、操作性が高くない。仮に、作業者がグリップ部の握りの位置を変えることで操作端末の向きの変更に対応しようとすると、イネーブルスイッチや非常停止スイッチが作業者にとって操作しにくい位置に配置されることになって、操作性が低下する。
【0004】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、タブレットホルダーにおいて操作性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ロボットおよび産業機械にティーチングを行うためにタブレットにティーチングおよび非常停止の機能を付与するためのタブレットホルダーである。タブレットホルダーは、タブレットが載置されるベース面を表側に有するホルダー本体と、ホルダー本体に設けられ、タブレットを係脱可能に係止する係止部と、ホルダー本体に設けられた非常停止スイッチと、ホルダー本体の裏側に配置された底部に回転可能に設けられ、操作者が手で把持するために球体形状を有する把持部と、把持部に設けられ、操作者の手のひらに収まる大きさを有する底部と、把持部の外周面に設けられたイネーブルスイッチとを備えており、把持部の回転軸の中心が、把持部を把持する操作者の手のひらと対向する位置に配置されている。
【0006】
本発明においては、把持部がホルダー本体の底部に対して回転可能に設けられているので、操作者が把持部を把持した状態で把持部に対してホルダー本体を回転させることができ、これにより、把持部に対するホルダー本体の回転位置つまり向きを変えることができるようになる。その結果、タブレットホルダーの操作性を向上できる。また、本明細書中において、「球体形状」とは、球体の他、略球体形状や変形球体形状、多面体形状等を含む。
【0007】
本発明では、把持部が長手方向に延びる部材であって、その長手方向の先端が底部を越えて長手方向に延びており、前記先端とホルダー本体の裏面との間には、操作時に操作者の指の挟み込みを防止するための間隙が形成されている。
【0008】
本発明では、把持部が正逆転可能になっている。
【0009】
本発明では、ホルダー本体の裏面と対向する把持部の対向面には、凹状に湾曲する湾曲面が形成されている。
【0010】
本発明では、把持部の短手方向の長さが長手方向の先端に向かうに従い徐々に小さくなっており、把持部が底面視テーパー状に形成されている。
【0011】
本発明では、ホルダー本体が、タブレットを支持するベース部と、ベース部にスライド可能に設けられた一対のスライドベースとを備え、ベース部の裏面には、スライドベースのスライド移動をロックまたはロック解除するための切替スイッチが設けられている。
【0012】
本発明では、把持部の長手方向の後端には、イネーブルスイッチに接続されたケーブルの一端が接続されている。
【0013】
本発明では、係止部が、ホルダー本体の端部に配置された一対の係止部から構成されている。
【0014】
本発明では、各係止部が一対のアーム部を有し、各アーム部が、ホルダー本体にスライド可能に設けられた一対のスライドベースの先端に揺動可能に支持されている。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明に係るタブレットホルダーによれば、操作性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施例による手持ち式装置の表面側の全体斜視図である。
【
図2】前記手持ち式装置(
図1)の裏面側の全体斜視図である。
【
図3】前記手持ち式装置(
図1)の正面図(表面図)である。
【
図4】前記手持ち式装置(
図1)の背面図(裏面図)である。
【
図7】前記手持ち式装置(
図1)においてタブレットを取り外した状態の表面側の全体斜視図であって、操作者が把持部を把持した状態を示している。
【
図8】前記手持ち式装置(
図7)の正面図(表面図)である。
【
図9】前記手持ち式装置(
図7)の背面図(裏面図)である。
【
図12】
図9のXII-XII線断面図であって、把持部の概略の縦断面を示す図である。
【
図12A】前記手持ち式装置(
図1)のケーブルに設けられたコネクタ部分の斜視図である。
【
図13】
図12のXIII-XIII線断面図であって、把持部の概略の横断面を示す図である。
【
図14】
図4の状態からタブレットを90度回転させた状態を示す背面図(裏面図)である。
【
図15】
図8の状態からスライドベースを伸長させた状態を示す正面図(表面図)である。
【
図16】前記手持ち式装置(
図1)(ただしタブレット省略)を左手で操作する操作例を説明するための裏面側の全体斜視図である。
【
図17】前記手持ち式装置(
図1)(ただしタブレット省略)を右手で操作する操作例を説明するための裏面側の全体斜視図である。
【
図18】前記手持ち式装置(
図1)をテーブル上に載置して使用する使用例を説明するための側面図である。
【
図19】前記手持ち式装置(
図1)を壁面に吊り下げて使用する使用例を説明するための側面図である。
【
図20】前記手持ち式装置(
図1)を壁面に吊り下げて使用する使用例を説明するための側面図である。
【
図21】前記手持ち式装置(
図1)の概略ブロック構成図である。
【
図22】前記手持ち式装置(
図1)(ただしタブレット省略)の他の態様の正面図である。
【
図28】前記他の態様(
図22)の正面側の全体斜視図である。
【
図29】前記他の態様(
図22)の背面側の全体斜視図である。
【
図30】前記手持ち式装置(
図1)(ただしタブレット省略)のさらに他の態様の正面図である。
【
図36】前記他の態様(
図30)の正面側の全体斜視図である。
【
図37】前記他の態様(
図30)の背面側の全体斜視図である。
【
図38】前記手持ち式装置(
図1)(ただしタブレット省略)の別の態様の正面図である。
【
図44】前記別の態様(
図38)の正面側の全体斜視図である。
【
図45】前記別の態様(
図38)の背面側の全体斜視図である。
【
図46】前記手持ち式装置(
図28)から一方の係止部を取り出して示す斜視図である。
【
図46A】前記係止部(
図46)において各アーム部の間隔を変更する途中の状態を示す斜視図である。
【
図46B】前記係止部(
図46)において各アーム部の間隔を変更した後の状態を示す斜視図である。
【
図47】前記手持ち式装置(
図3)の変形例を示している。
【
図47A】前記手持ち式装置(
図47)を横向きに配置(時計回りに90度回転)した状態を示している。
【
図47B】前記手持ち式装置(
図47)を横向きに配置(反時計回りに90度回転)した状態を示している。
【
図50】前記手持ち式装置(
図1)に設けられる非常停止スイッチの第1の変形例を示す図である。
【
図51】前記手持ち式装置(
図1)に設けられる非常停止スイッチの第2の変形例を示す図である。
【
図51A】前記非常停止スイッチ(
図51)がタブレット上端の右端に取り付けられた状態を示す斜視図である。
【
図51B】前記非常停止スイッチ(
図51)がタブレット上端の左端に取り付けられた状態を示す斜視図である。
【
図52】前記非常停止スイッチ(
図51)に加えて、パルス発生器ユニット、スイッチユニットおよびジョイスティックがタブレットに着脱可能に取り付けられた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし
図21は、本発明の一実施例による手持ち式装置を説明するための図である。これらの図において、
図1ないし
図6は手持ち式装置の外観図、
図7ないし
図11は手持ち式装置からタブレットを取り外した状態の外観図、
図12は手持ち式装置の把持部の縦断面概略図、
図13は把持部の横断面概略図、
図12A、
図14ないし
図20は手持ち式装置の使用例および操作例を説明するための図、
図21は手持ち式装置の概略ブロック構成図である。
【0020】
説明の便宜上、以下の説明文において、「表面側」とは、
図1、
図3、
図7、
図8に示すように、手持ち式装置においてタブレットが配置される側を指し、「裏面側」とは、
図2、
図4、
図9に示すように、手持ち式装置において把持部が配置された側を指すものとする。また、「上」、「上側」、「上方」とは、タブレットを水平または略水平に支持した状態において、タブレットの「上」、「上側」、「上方」を指し、「下」、「下側」、「下方」とは、同様にタブレットを水平または略水平に支持した状態において、タブレットの「下」、「下側」、「下方」を指すものとする。
【0021】
図1ないし
図7に示すように、本実施例による手持ち式装置(以下、単に「装置」という)1は、たとえば、図示しない外部機器(たとえばロボットのコントローラやその他の機械の制御機器等)に対して信号(たとえば操作信号や制御信号等)を出力するためのものであって、装置表面側に配置される操作・表示パネルとしてのタブレット(本体)2と、装置裏面側に配置され、操作者(把持者)が把持するための把持部3とを備えている。なお、本実施例中では、タブレット2および把持部3を備えた構成を手持ち式装置1と呼称している。よって、把持部3が設けられるホルダー部4(後述)は、本実施例中では、手持ち式装置1に含まれる。
【0022】
タブレット2は、モバイル操作可能な端末であって、装置1は、タブレット2を支持して固定するためのホルダー部4を有している。把持部3は、ホルダー部4の底部40に回転可能に設けられている。この構成により、把持部3はホルダー部4を介してタブレット2に対し回転可能になっており、逆の言い方をすれば、タブレット2はホルダー部4を介して把持部3に対し回転可能になっている。
【0023】
把持部3は、
図2、
図4ないし
図7に示すように、上下方向に扁平な球体形状を有している。ここで、扁平な球体形状とは、扁平な球体の他、扁球、扁平楕円体及び扁平な多面体形状等を含む。把持部3の底部30は、操作者Hの手のひらに収まる大きさを有している(
図7参照)。また、把持部3の底部30は、平坦状の下面30Aを有しており(
図6参照)、下面30Aには、スリット30aが形成されている。なお、把持部3には、装置1の落下防止用等のために、操作者Hの手首の周りに巻き付けられるストラップ35が取り付けられている。
【0024】
図3に示すように、装置1の中心をO
1とするとき(本実施例では、中心O
1は実質的にタブレット2の中心と一致)、好ましくは、装置裏面側に配置された把持部3は中心O
1に配置されている。言い換えれば、把持部3が延在する領域(
図3中の点線で囲まれた領域)に中心O
1が配置されている。より好ましくは、把持部3の回転軸の中心をO
2とするとき、中心O
2は中心O
1と一致しており、または中心O
1の近傍位置に配置されている。
【0025】
次に、ホルダー部4の詳細について、
図5ないし
図11および
図15を用いて説明する。
各図においては、ホルダー部4からタブレット2が取り外された状態が示されている。ホルダー部4は、タブレット2を支持するベース部41と、ベース部41にスライド可能に設けられた一対のスライドベース42、43と、各スライドベース42、43の先端に設けられ、タブレット2を係脱可能に係止する、この例では、タブレット2を対角線方向から挟持して保持するための一対の係止部44、45を有している。
【0026】
ベース部41は、タブレット2が載置されるベース面41Aを有している。すなわち、ベース部41にタブレット2が支持された状態で、タブレット2の裏面はベース部41のベース面41Aと接触している(
図5、
図6参照)。ベース部41は、この例では、ベース面41Aが細長い八角形状を有しているが、これは、その他の多角形状でもよく、また楕円形状や長円形状、卵形状、オーバル形状等でもよい。
【0027】
スライドベース42は、
図8に示すように、ベース部41の内部において、長手方向に延びかつラック歯が形成されたラック部42Aを有しており、同様に、スライドベース43は、ベース部41の内部において、長手方向に延びかつラック歯が形成されたラック部43Aを有している。ラック部42A、43Aは、各々のラック歯が所定間隔を隔てて対向配置された状態で平行に配設されている。また、スライドベース42は、スライドベース43のラック部43Aが進入し得る凹部42aを有しており、同様に、スライドベース43は、スライドベース42のラック部42Aが進入し得る凹部43aを有している。ベース部41の内部には、ピニオン46が回転自在に支持されている。この例では、ピニオン46の中心は、装置1の中心O
1と一致している。ピニオン46は、ラック部42A、43Aの各ラック歯と噛み合っている。
【0028】
これにより、ダブルラック・アンド・ピニオン機構が構成されており、スライドベース42、43は、
図8に示すように互いに接近した接近位置と、
図15に示すように、互いに離反した離反位置との間でスライド可能になっている。その結果、スライドベース42、43に設けられた各係止部44、45がスライドベース42、43とともにスライド移動することにより、各係止部44、45間の距離が変化し、これにより、様々なサイズのタブレット2に容易に対応できるようになっている。また、スライドベース42、43には、長手方向に延びるガイド溝42b、43bがそれぞれ形成されている。各ガイド溝42b、43bには、ベース部41の内部において長手方向に配設されたガイド凸部(図示せず)がスライド自在に係合しており、各スライドベース42、43の移動をガイドしている。
【0029】
ベース部41の裏面には、各スライドベース42、43のスライド移動をロック/アンロック(ロック解除)するための切替スイッチ41Lが設けられている。切替スイッチ41Lは、
図2に示すように、LOCK位置およびUNLOCK位置をとり得るように、長孔内に移動可能に設けられている。ベース部41の内部には、
図11に示すように、切替スイッチ41Lの移動により揺動し得る爪部材41aが設けられている。ベース部41の内部において、スライドベース43(スライドベース42でも可)の裏面には、爪部材41aの先端が係合し得るラチェット歯43cが形成されている。
【0030】
切替スイッチ41LがLOCK位置に移動すると、爪部材41aの先端がラチェット歯43cに係合して(
図11参照)スライドベース43がロックされるので、スライドベース43のスライド移動がロックされる。それに伴って、スライドベース42のスライド移動もロックされる。その一方、切替スイッチ41LがUNLOCK位置に移動すると、爪部材41aの先端がラチェット歯43cから外れてスライドベース43のロック状態が解除されるので、スライドベース43がスライド移動可能になる。それに伴って、スライドベース42もスライド移動可能になる。なお、切替スイッチ41LがLOCK位置に移動したとき、各スライドベース42、43が互いに接近する側にのみスライド移動できるように、ラチェット歯43cを構成するようにしてもよい。
【0031】
係止部44は、スライドベース42の先端に設けられており、各々弧状に延びるとともに上下方向の間隔を隔てて対向配置された一対のアーム部44Aと、各アーム部44Aの間において各アーム部44Aの両端に配置されるとともに、各アーム部44Aを連結する円筒状の一対のスペーサ44Bとを有している。各スペーサ44Bの軸方向長さは、各アーム部44A間にタブレット2の挿入を許容するように、タブレット2の厚みよりも大きく設定されている(
図5、
図6参照)。各アーム部44Aは、スライドベース42の先端に設けられた支軸部44S(
図9)に揺動自在に支持されている。タブレット2の係止時には、各アーム部44Aはタブレット2の表面側のたとえば上端側の右側角部に配置されるとともに、各スペーサ部44Bが当該角部を構成する各端面にそれぞれ当接するようになっている。
【0032】
同様に、係止部45は、スライドベース43の先端に設けられており、各々弧状に延びるとともに上下方向の間隔を隔てて対向配置された一対のアーム部45Aと、各アーム部45Aの間において各アーム部45Aの両端に配置されるとともに、各アーム部45Aを連結する円筒状の一対のスペーサ45Bとを有している。各スペーサ45Bの軸方向長さは、各アーム部45A間にタブレット2の挿入を許容するように、タブレット2の厚みよりも大きく設定されている(
図5、
図6参照)。各アーム部45Aは、スライドベース43の先端に設けられた支軸部45S(
図9)に揺動自在に支持されている。タブレット2の係止時には、各アーム部45Aはタブレット2の上端側の右側角部と対角の位置にある下端側の左側角部に配置されるとともに、各スペーサ部45Bが当該左側角部を構成する各端面にそれぞれ当接するようになっている。
【0033】
次に、把持部3の回転機構について
図9を用いて説明する。
図9に示すように、ホルダー部4の底部40の下部40Aは円筒形状を有しており、その全周にラチェット歯40aが形成されている(同図では一部のみ図示)。一方、把持部3の内部には、ラチェット歯40aと係合する爪部材31と、爪部材31をラチェット歯40の側に付勢するスプリング32とが設けられている。この例では、ラチェット歯40は正転および逆転のいずれの方向にも回転可能になっている。すなわち、スプリング32の付勢力の作用により爪部材31がラチェット歯40aと常時係合した状態において、把持部3はホルダー部4の底部40に対して正逆転可能になっており、言い換えれば、ホルダー部4すなわちこれに保持されたタブレット2が、把持部3の回りを正逆転可能になっている。
【0034】
このような正逆転ラチェット機構により、把持部3の回転開始時には、ある程度の回転力を作用させないと把持部3が回転しないようになっており、これにより、把持部3の回転位置すなわちタブレット2の向きを保持できるようになっている。
【0035】
把持部3の外周面には、押しボタン式のイネーブルスイッチ33が設けられている。
図12および
図13に示すように、イネーブルスイッチ33の端子33aは、把持部3の内部において、ケーブル5の一端に接続されている(各図では接続状態の図示を省略)。ケーブル5は、装置1の外部に延びており、その他端は外部機器に接続されている。なお、ケーブル5と外部機器との接続は、コネクタを用いて行うようにしてもよい。
図12Aには、ケーブル5の先端にコネクタ(メスコネクタ)50Aを取り付けるとともに、コネクタ50Aに着脱可能なコネクタ(オスコネクタ)50Bを外部機器の接続側に取り付け、装置1の使用時にその都度、各コネクタ50A、50Bを接続するようにした例が示されている。また、イネーブルスイッチ33は、押しボタンが押されていない状態では、接点がオフであって外部機器に信号を出力していない状態にあり、この状態から押しボタンが軽く押されると、接点がオンになり外部機器に信号を出力してティーチング作業等が可能な状態になり、また押しボタンから手指が離れると外部機器への信号出力を停止するようになっている。その一方、イネーブルスイッチ33は、押しボタンが軽く押された状態から強く押し込まれると、接点がオフになり外部機器への信号出力を停止するようになっている。
【0036】
また、係止部44を構成するアーム部44Aには、アーム部44Aから外方に膨出するフランジ部44Cが一体に形成されており(
図7参照)、フランジ部44Cには非常停止スイッチ47が設けられている。非常停止スイッチ47は、図示しないケーブルを介して外部機器に接続されている。
【0037】
図21は、装置1の概略ブロック構成図である。同図に示すように、装置1のタブレット2は、無線により、外部機器としてのたとえばロボットコントローラRCに接続されている。また、イネーブルスイッチ33はケーブル5により、非常停止スイッチ47はケーブル6により、それぞれコントローラRCに接続されている。
【0038】
次に、本実施例の作用効果について説明する。
タブレット2をホルダー部4に取り付けて装置1を構築する際には、ベース部41の裏側の切替スイッチ41LをUNLOCK位置に移動し、その状態から、操作者が各係止部44、45を介して各スライドベース42、43を互いに離反する側にスライド移動させることにより、各係止部44、45間の間隔を広げる(
図15参照)。次に、ベース部41の表側のベース面41Aにタブレット2を載置し、その状態から、操作者が各係止部44、45を介して各スライドベース42、43を互いに接近する側にスライド移動させ、各係止部44、45間の間隔を狭めることにより、各係止部44、45の各スペーサ44B、45Bをタブレット2の対角線上の各角部の各端面に当接させる。次に、切替スイッチ41LをLOCK位置に移動して、各スライドベース42、43をロックする。これにより、タブレット2が係止部44、45により挟持されて保持された状態を維持できる(
図1ないし
図4参照)。
【0039】
このように、タブレット2の取付時には、各係止部44、45の間隔を一旦広げてから適切な間隔に変更できるので、ベース部41のベース面41Aへのタブレット2の取付けを容易かつスムーズに行える。
【0040】
装置1を使用する際には、操作者が装置1の裏側の把持部3を手で把持する。このとき、
図7に示すように(同図ではタブレット2の図示を省略しており、また図示の便宜上、装置1を立位姿勢で示している)、把持部3の底部30が操作者Hの手のひらに収まる大きさを有しているので、操作者Hは装置1を確実かつ安定して支持できる。しかも、このとき、操作者Hは、手のひらを装置1の表面側に向けてつまり上に向けて把持するので、装置1を下方から安定して支持することができる。さらに、把持部3が扁平な球体形状を有していることで、手のひらを上に向けての把持が容易に行える。
【0041】
このような把持の仕方により、タブレット2が大型化してもタブレット2を安定して下方から支持できるとともに、タブレット2の重量が増しても持ちやすいので、タブレット2を長時間持っていても疲れず、操作者Hの負担を軽減できる。また、把持部3が装置1の中心O
1に配置されている、すなわち、把持部3が延在する領域(
図3中の点線で囲まれた領域)に中心O
1が配置されている、より好ましくは、把持部3の中心O
2が中心O
1と一致しまたは中心O
1の近傍位置に配置されていることにより、把持部3が装置1の重心またはその近傍に配置されているので、把持部3を把持して装置1を支持したとき、操作者Hが装置1をバランスよく支持でき、その結果、操作者の負担を軽減できる。
【0042】
装置1を操作する際には、操作者Hが一方の手たとえば左手で把持部3を把持することにより(
図7参照)、タブレット2を支持する。このとき、
図16に示すように、把持部3のイネーブルスイッチ33に対して操作者Hの左手のたとえば親指F
1が接触する位置におかれるので、操作者Hは左手の親指F
1でイネーブルスイッチ33を押し込んで操作することにより、外部機器に信号を出力してロボットのティーチング作業等を行うことができる。また、このとき、操作者Hは他方の手たとえば右手でタブレット2のタッチ操作を行うことができるので、装置1の操作性を向上できる。
【0043】
その一方、操作者Hが右手で把持部3を把持してタブレット2を支持する際には、
図17に示すように、同じ位置におかれたイネーブルスイッチ33に対して、操作者Hの右手のたとえば人差し指F
2’が接触する位置におかれるので、操作者Hは右手の人差し指F
2’でイネーブルスイッチ33を押し込んで操作することにより、外部機器に信号を出力してロボットのティーチング作業等を行うことができる。また、このとき、操作者Hは左手でタブレット2のタッチ操作を行うことができるので、装置1の操作性を向上できる。
【0044】
このように、装置1は、左手および右手のいずれでも支持できるので、右利きおよび左利きのいずれの操作者にも対応可能であり、右利きおよび左利きのいずれであってもイネーブルスイッチ33の操作が容易である。これにより、操作者がストレスを感じることなく、イネーブルスイッチ33の操作を行える。
【0045】
また、この場合、把持部3が回転可能に設けられているので、個々の操作者がイネーブルスイッチ33を操作しやすい位置、たとえば、上記の例とは異なり、左手の人差し指F2または右手の親指F1’で操作しやすい位置に把持部3を回転させることも可能である。これにより、個々の操作者がストレスを感じることなく、イネーブルスイッチ33の操作を行えるようになって、装置1の操作性を向上できる。
【0046】
さらに、把持部3が回転可能に設けられていることにより、操作者Hが把持部3を把持した状態でタブレット2を回転させることができ、これにより、タブレット2の向きを変えることができるようになって、タブレット2を縦位置および横位置のいずれでも(またこれら以外の向きでも)使用できるようになる。また、その場合でも、右利きおよび左利きのいずれの操作者もイネーブルスイッチ33の操作が可能なので、操作者がストレスを感じることなく、イネーブルスイッチ33の操作を行える。その結果、装置1の操作性を向上できる。
【0047】
また、把持部3の回転軸の中心O2が装置1の中心O1と一致しまたは中心O1の近傍位置に配置されていることにより、把持部3が装置1の重心またはその近傍に配置されており、これにより、操作者が把持部3を把持した状態でタブレット2とともにホルダー部4を回転させた場合でも、把持部3は依然として装置1の重心またはその近傍に配置されているので、タブレット2の回転の前後を問わず、操作者は装置1をバランスよく支持でき、操作者の負担を軽減できる。
【0048】
なお、把持部3が装置1の中心O1に配置されており、かつ、把持部3の回転軸の中心O2が装置1の中心O1と一致しまたは中心O1の近傍位置に配置されていれば、把持部3を回転させたとき、イネーブルスイッチ33および非常停止スイッチ47は、把持部3の回転軸の中心O2を中心とする同心円上に配置されるので、把持部3の回転によってイネーブルスイッチ33および非常停止スイッチ47の操作性が低下することはなく、依然として高い操作性を維持できる。
【0049】
上述した装置1の使用においては、操作者が装置1の把持部3を手で把持した状態で使用する例を示したが、本発明においては、
図18ないし
図20に示すような他の使用が可能である。
【0050】
図18に示す使用例では、装置1をテーブルBs上に載置して使用する例を示している。上述したように、把持部3が装置1の中心O
1に配置されているとともに、把持部3の底部30の下面30Aが平坦状に形成されているので、下面30AをテーブルBs上に載置したとき、装置1はテーブルBs上でぐらつくことなく安定して平置きされる。そして、この状態から、タブレット2をホルダー部4とともに把持部3の回りに回転させることにより、テーブルBs上でタブレット2の向きを変えることができる。このようにして、装置1をテーブルBs上でも使用できる。
【0051】
しかも、この場合は、把持部3の下面30Aがホルダー部4のベース部41のベース面41Aに対して平行ではなく、角度をなして傾斜して配設されているので、タブレット2の画面2Aを操作者にとって見やすい傾きに配置することができる。
【0052】
図19および
図20に示す使用例では、装置1を壁面Ws上に吊り下げて使用する例を示している。上述したように、把持部3の下面30Aにはスリット30aが形成されているので(
図9参照)、壁面Wsに取り付けたフック部材fをスリット30aに係止させることにより(
図19→
図20参照)、装置1を壁面Wsに吊り下げることができる。そして、この状態から、タブレット2をホルダー部4とともに把持部3の回りに回転させることにより、壁面Ws上でタブレット2の向きを変えることができる。このようにして、装置1を壁面Ws上でも使用できる。
【0053】
〔他の実施例1〕
前記実施例では、把持部3の回転機構として、正逆転ラチェット機構を採用した例を示したが、把持部3の回転方向は正転および逆転の双方向でなくてもよく、一方向のみの回転を許容するラチェット機構を設けるようにしてもよい。また、ラチェット機構を設けずに、ストッパにより回転位置を固定するようにしてもよい。
【0054】
〔他の実施例2〕
前記実施例では、把持部3の好ましい形状として、扁平な球体形状を例にとって説明したが、把持部3の形状は扁平でなくてもよく、球体形状や略球体形状の他、変形球体形状等であってもよく、凸(または凹)多面体形状等でもよい。また、扁平な球体形状としては、扁球や扁平楕円体等でもよい。
【0055】
図22ないし
図45は、本発明の他の実施例による装置を示す。
図22ないし
図29は装置の他の態様を、
図30ないし
図37は装置のさらに他の態様を、
図38ないし
図45は装置の別の態様をそれぞれ示している。これらの図において、前記実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
【0056】
各図に示す態様においては、把持部3の立体形状が前記実施例のものと若干異なっているが、いずれの場合においても、把持部3が回転可能に設けられていることにより、個々の操作者が操作しやすい位置に把持部3を回転させることができるとともに、タブレット2の向きを変えることができるので、操作者がストレスを感じることなく、イネーブルスイッチ33およびタブレット2の操作を行え、装置1の操作性を向上できるようになるばかりでなく、把持部3の底部30が操作者の手のひらに収まる大きさを有していることにより、操作者が装置1を確実かつ安定して支持できるようになる。また、いずれの態様においても、把持部3と非常停止スイッチ47の裏側端部との間は、ケーブル35により接続されている。
【0057】
図38ないし
図45の態様においては、
図43に示すように、把持部3のケーブル5側の端部には、USBポート36が設けられている。このUSBポート36は、装着されたタブレットに対してUSB給電を行うためのものである。
【0058】
【0059】
さらに、
図38ないし
図45の態様においては、把持部3におけるケーブル35側の端部とホルダー部4との間の間隙e
1(
図40、
図41)が、
図30ないし
図37の態様における対応部分の間隙e
0(
図32、
図33)より大きくなっており、これにより、操作者が把持部30を把持して装置1を操作する際に、操作者が当該間隙に指を挟み込むのを確実に回避できる。また、これにより、操作性を向上できる。
【0060】
〔他の実施例3〕
前記実施例におけるタブレット2としては、装置1のための専用タブレットや専用タッチパネル、専用操作パネル等を用いるだけでなく、市販のタブレットの他、スマートフォン、タブレット型パソコン等のスマートデバイスを用いるようにしてもよい。上述したように、タブレット2を挟持する各係止部44、45が互いの間隔を変更できるように構成されているので、装置1は、様々なサイズのタブレット2に対応可能である。
【0061】
また、各係止部44、45は、厚みの異なるタブレット2に対応可能に構成されていてもよい。
図46ないし
図46Bは、このような係止部の一例を説明するための図である。なお、各図においては、係止部44についてのみ示されているが、同様の構成は係止部45についても適用可能である。
【0062】
図46は、たとえば
図28の装置1における係止部44の部分を取り出して示しており、同図に示すように、係止部44は、間隔を隔てて配置された一対のアーム部44Aと、各アーム部44Aの間に配置され、各アーム部44Aを連結する円筒状の一対のスペーサ44Bとを有している。各スペーサ44Bは、たとえばねじ止め等によって各アーム部44Aに固定されている。この状態から、
図46Aに示すように、各スペーサ44Bと一方のアーム部44Aとの間の連結状態を解除し、各スペーサ44Bと当該一方のアーム部44Aとの間に新たなスペーサ44B’を配置して、各アーム部44A間をスペーサ44B、44B’を介して連結する。これにより、
図46Bに示すように、各アーム部44A間の間隔が拡げられて、より厚みのあるタブレットにも対応可能になる。また、スペーサ44B’として、長さの異なる複数種類のスペーサを用意するようにすれば、種々の厚みのタブレットに対応できるようになる。なお、ここでは、係止部44に用いられている標準仕様のスペーサ44Bに新たにスペーサ44B’を追加することにより、各アーム部44A間の間隔を変更するようにした例を示したが、各アーム部44A間の間隔の変更の際には、標準仕様のスペーサ44Bを長さの異なる別のスペーサに交換するようにしてもよい。
【0063】
〔他の実施例4〕
前記実施例では、
図3に示したように、タブレット2の表面側から見て、係止部44がタブレット2の右上角部に配置され、係止部45がタブレット2の左下角部に配置された例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。
【0064】
図47に示すように、係止部44がタブレット2の左上角部に配置され、係止部45がタブレット2の右下角部に配置されていてもよい。一般に、タブレットのボタンの配置は、タブレット2の表面側から見て、右上に電源ボタン(およびロック解除ボタン)や音量ボタン等の操作ボタンが配置されているので、係止部44、45の配置を
図47に示すような配置にすることにより、タブレットの操作ボタンの操作をよりスムーズに行えるようになる。
【0065】
また、
図47に示す例では、係止部44に取り付けられる非常停止スイッチ47が、前記実施例と異なり、正面側から見て、係止部44の右側に配置されており、より好ましくは、タブレット2の上部中央に配置されている。この場合には、操作者がタブレット2の背面側の把持部(図示せず)を一方の手で把持し、他方の手で非常停止スイッチ47を操作する際、操作者が利き手で非常停止スイッチ47を操作できるので、非常停止スイッチ47の操作性を向上できる。
【0066】
図47Aおよび
図47Bは、タブレット2を横向きに配置した状態を示しており、
図47Aは右手が利き手の操作者に適した配置であり、
図47Bは左手が利き手の操作者に適した配置である。
図47Aに示す例では、操作者が左手で把持部を把持した状態で、操作者の右側に非常停止スイッチ47が配置されるので、操作者が利き手の右手で非常停止スイッチ47を操作でき、非常停止スイッチ47の操作性を向上できる。
図47Bに示す例では、操作者が右手で把持部を把持した状態で、操作者の左側に非常停止スイッチ47が配置されるので、操作者が利き手の左手で非常停止スイッチ47を操作でき、非常停止スイッチ47の操作性を向上できる。
【0067】
〔他の実施例5〕
前記実施例では、把持部3にイネーブルスイッチ33を設け、係止部44に非常停止スイッチ47を設けた例を示したが、これらイネーブルスイッチ33および非常停止スイッチ47のいずれか一方は省略することも可能である。
【0068】
〔他の実施例6〕
前記実施例では、イネーブルスイッチ33がケーブル5によりコントローラRCに有線接続されるとともに、非常停止スイッチ47がケーブル6によりコントローラRCに有線接続された例を示したが(
図21参照)、本発明の適用はこれに限定されない。
【0069】
図48および
図49は、それぞれ
図21の第1、第2の変形例を示している。
図48に示す第1の変形例では、イネーブルスイッチ33および非常停止スイッチ47がそれぞれ無線モジュールを内蔵しており、コントローラRCに無線接続されている。
図49に示す第2の変形例では、イネーブルスイッチ33および非常停止スイッチ47が無線ユニット7に接続されており、無線ユニット7を介してコントローラRCに無線接続されている。
【0070】
なお、無線の種類としては、たとえば、Wi-Fi(登録商標)通信、BLUETOOTH(登録商標)通信、ZIGBEE(登録商標)通信、BLE(Bluetooth(登録商標)Low Energy)通信、WiMAX(登録商標)通信、赤外線通信等がある。
【0071】
〔他の実施例7〕
前記実施例では、非常停止スイッチ47が係止部44のフランジ部44Cに取り付けられた例を示したが(
図1参照)、本発明の適用はこれに限定されない。
【0072】
図50および
図51は、それぞれ非常停止スイッチ47の第1、第2の変形例を示している。
図50に示す第1の変形例では、非常停止スイッチ47の下部に吸盤47Aが取り付けられており、非常停止スイッチ47は、吸盤47Aにより、装置1の任意の位置、たとえばタブレット2の画面2A上の任意の位置に設置できる。
図51に示す第2の変形例では、非常停止スイッチ47の下部には、支軸47Bに回動可能に支持された開閉可能な一対のクリップ部材47Cが設けられており、非常停止スイッチ47は、各クリップ部材47Cを開閉させることにより、装置1の任意の位置、たとえばタブレット2の端面の任意の位置に端面を上下から挟持するようにして設置できる。これにより、非常停止スイッチ47の操作性を向上できる。また、不要の場合には、非常停止スイッチ47を取り外すことも可能であり、様々なアプリケーションに対応できる。
【0073】
図51Aおよび
図51Bは、
図51に示す非常停止スイッチ47がタブレット2に着脱可能に取り付けられた状態を示している。各図においては、図示の便宜上、ホルダー部4および係止部44、45が省略された状態が示されている。これらの図に示すように、非常停止スイッチ47は、タブレット2の一端部(この例では、上側端部)に配置され、各クリップ部材47Cにより当該端部を上下方向から挟持しており、当該端部に着脱可能に取り付けられている。そのため、非常停止スイッチ47は、当該端部上の任意の位置、すなわち、
図51Aに示す右端位置および
図51Bに示す左端位置のみならず、中央位置にも配置可能である。
【0074】
〔他の実施例8〕
図52は、非常停止スイッチ47に加えて、たとえばパルス発生器ユニット47
1、スイッチユニット47
2およびジョイスティック47
3がタブレット2に着脱可能に取り付けられた状態を示している。同図に示すように、パルス発生器ユニット47
1、スイッチユニット47
2およびジョイスティック47
3は、非常停止スイッチ47と同様に、タブレット2のいずれかの端部の任意の位置に着脱可能に取り付けるための一対のクリップ部材47Cを有しており、タブレット2の端部を上下方向から挟持することにより、当該端部に取り付けられている。パルス発生器ユニット47
1、スイッチユニット47
2およびジョイスティック47
3は、タブレット2および装置1に電気的に接続されている。
【0075】
これらのスイッチ類をタブレット2に取り付けることにより、タブレット2および装置1に対する操作機能を簡易に追加することができるとともに、タブレット2および装置1の設定変更や操作等の入力操作をこれらのスイッチ類を介して行えるようになるので、操作性を向上できる。なお、タブレット2には、上述した各スイッチ類以外のその他の押しボタンスイッチや切替スイッチ等を同様にクリップ部材により着脱可能に取り付けるようにしてもよい。また、各種スイッチ類等をタブレット2に着脱自在に取り付ける手法としては、上述したクリップ部材の他に、吸盤(
図50)や面ファスナー、両面テープ等を用いるようにしてもよい。
【0076】
〔他の実施例9〕
前記実施例では、ホルダー部4によりタブレット2を対角方向から係止するようにした例を示したが、タブレット2を係止する方向は、対角方向に限らず、対辺方向でもよい。すなわち、タブレット2において相対する一対の短辺または長辺を係止するようにしてもよい。
【0077】
〔他の実施例10〕
前記実施例では、ホルダー部4により支持される本体2の一例として、ロボットのコントローラRCに信号を出力するタブレット2を例にとって説明したが、本発明の適用はこれに限定されるものではなく、本発明における本体には、ティーチングペンダントや手持ち式バーコード読取装置、手元操作用手動パルス発生器、手持ち式コントローラ等、手で持って使用する様々な装置が含まれる。
【0078】
〔他の実施例11〕
前記実施例では、タブレット2がホルダー部4により支持されるとともに、ホルダー部4の底部40に把持部3が設けられた例を示したが、ホルダー部4は省略することも可能である。たとえば、ティーチングペンダントの裏面に把持部を直接設けるような構成であってもよい。
【0079】
〔その他の変形例〕
上述した実施例および各変形例(他の実施例)はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
【0080】
〔他の適用例〕
本発明の適用は、上述したロボットコントローラのための装置には限定されない。本発明は、工作機械や半導体製造装置、その他の産業機械、FA(ファクトリー・オートメーション)、自動機のコントローラや制御機器に適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、手持ち式装置およびホルダーに有用である。
【符号の説明】
【0082】
1: 装置(手持ち式装置)
2: タブレット(本体)
3: 把持部
30: 底部
4: ホルダー部(ホルダー)
44、45: 係止部
47: 非常停止スイッチ(操作入力部)
471: パルス発生器ユニット(操作入力部)
472: スイッチユニット(操作入力部)
473: ジョイスティック(操作入力部)
47C: クリップ部材(取付部)
O1: 装置の中心
O2: 把持部の中心
RC: ロボットコントローラ(外部機器)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0083】
【文献】特許第6565151号公報(段落[0055]ないし[0059]および
図6参照)