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特許7648812電動車両電力供給制御システム、プログラム、方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-10
(45)【発行日】2025-03-18
(54)【発明の名称】電動車両電力供給制御システム、プログラム、方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20250311BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20250311BHJP
   H02J 3/46 20060101ALI20250311BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20250311BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20250311BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J3/38 110
H02J3/46
H02J7/00 B
H02J7/35 K
H02J13/00 301A
H02J13/00 311T
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024006341
(22)【出願日】2024-01-18
【審査請求日】2024-02-06
【審判番号】
【審判請求日】2024-07-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524025543
【氏名又は名称】野坂 華夏
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】野坂 華夏
【合議体】
【審判長】土居 仁士
【審判官】馬場 慎
【審判官】丸山 高政
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-157740(JP,A)
【文献】特開2013-66372(JP,A)
【文献】特開2013-192016(JP,A)
【文献】特開2020-43736(JP,A)
【文献】特開2012-191773(JP,A)
【文献】特開2014-33511(JP,A)
【文献】特開2012-60752(JP,A)
【文献】特開2021-27674(JP,A)
【文献】特開2021-93871(JP,A)
【文献】特開2020-74679(JP,A)
【文献】特開2022-25398(JP,A)
【文献】特開2015-76960(JP,A)
【文献】特開2012-125091(JP,A)
【文献】特開2023-5172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 3/00-7/12,7/34-7/36,13/00
B60L 1/00-3/12,7/00-13/00,15/00-58/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための送信情報を送信する制御装置を含む電動車両電力供給制御システムであって、
前記制御装置は、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定する対象空間電力測定部と、
記対象空間において消費可能な電力の上限である許容電力から前記対象空間消費電力を差し引いた電力差に0以上1以下の係数を乗じた電力算出電力として示す算出電力情報前記送信情報として前記電動車両用電力供給装置へ送信する供給電力制御部と、
を備え
前記係数は、前記許容電力の電力値に対する電力差の電力値が小さくなるほどに小さくなるように設定される、電動車両電力供給制御システム。
【請求項2】
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための送信情報を送信する制御装置を含む電動車両電力供給制御システムであって、
前記制御装置は、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定する対象空間電力測定部と、
対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定する発電電力測定部と、
記対象空間において消費可能な電力の上限である許容電力から前記対象空間消費電力を差し引いた電力差に0以上1以下の係数を乗じた電力算出電力として示す算出電力情報前記送信情報として前記電動車両用電力供給装置へ送信する供給電力制御部と、
を備え、
前記許容電力は、前記対象空間におけるブレーカー容量が示す電力または当該ブレーカー容量よりも所定値低くした電力であり、
前記係数は、前記許容電力の電力値に対する電力差の電力値が小さくなるほどに小さくなるように設定される、電動車両電力供給制御システム。
【請求項3】
さらに、前記電動車両用電力供給装置へ電力を供給する配線と前記制御装置へ電力を供給する配線に対して共通なブレーカを備える、
請求項1または請求項2に記載の電動車両電力供給制御システム。
【請求項4】
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための送信情報を送信する制御装置を制御するためのプログラムであって、
前記制御装置により、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定するステップと、
記対象空間において消費可能な電力の上限である許容電力から前記対象空間消費電力を差し引いた電力差に0以上1以下の係数を乗じた電力算出電力として示す算出電力情報前記送信情報として前記電動車両用電力供給装置へ送信するステップと、
を実行させ、
前記係数は、前記許容電力の電力値に対する電力差の電力値が小さくなるほどに小さくなるように設定される、プログラム。
【請求項5】
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための送信情報を送信する制御装置を制御するためのプログラムであって、
前記制御装置により、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定するステップと、
対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定するステップと、
記対象空間において消費可能な電力の上限である許容電力から前記対象空間消費電力を差し引いた電力差に0以上1以下の係数を乗じた電力算出電力として示す算出電力情報前記送信情報として前記電動車両用電力供給装置へ送信するステップと、
を実行させ、
前記許容電力は、前記対象空間におけるブレーカー容量が示す電力または当該ブレーカー容量よりも所定値低くした電力であり、
前記係数は、前記許容電力の電力値に対する電力差の電力値が小さくなるほどに小さくなるように設定される、プログラム。
【請求項6】
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための送信情報を送信する制御装置による制御の方法であって、
前記制御装置により、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定するステップと、
記対象空間において消費可能な電力の上限である許容電力から前記対象空間消費電力を差し引いた電力差に0以上1以下の係数を乗じた電力算出電力として示す算出電力情報前記送信情報として前記電動車両用電力供給装置へ送信するステップと、
を実行し、
前記係数は、前記許容電力の電力値に対する電力差の電力値が小さくなるほどに小さくなるように設定される、方法。
【請求項7】
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための送信情報を送信する制御装置による制御の方法であって、
前記制御装置により、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定するステップと、
対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定するステップと、
記対象空間において消費可能な電力の上限である許容電力から前記対象空間消費電力を差し引いた電力差に0以上1以下の係数を乗じた電力算出電力として示す算出電力情報前記送信情報として前記電動車両用電力供給装置へ送信するステップと、
を実行し、
前記許容電力は、前記対象空間におけるブレーカー容量が示す電力または当該ブレーカー容量よりも所定値低くした電力であり、
前記係数は、前記許容電力の電力値に対する電力差の電力値が小さくなるほどに小さくなるように設定される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電動車両電力供給制御システム、プログラム、方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、家庭内の商用電源を用いて電気自動車(以下、「EV」という)やPHEV(PHV)などの電動車両において大容量蓄電池へ充電する場合における不具合の解消を図ることが行なわれている(特許文献1参照)。そして、特許文献1には、家庭内で必要とする電流消費を最優先にすることにより、PHV/EVの充電時に普段使用している電気器具の電源を切るといった不便を回避しながら、余った許容電流内での最大電流でPHV/EVへの充電を行える分電盤装置が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-125091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された分電盤装置は、消費電流値が許容電流値より小さいかを判断し、消費電流値が許容電流値を越えた場合は、PHV/EV用の電磁開閉器を開け、PHV/EVは非充電とし家庭内給電とする。消費電流値が許容電流値を越えていないと判断した場合は、電磁開閉器を閉じて許容電流値Ibから消費電流値Iaを差し引いた電流値IcでPHV/EVに充電を行う。しかしながら、特許文献1の分電盤装置に含まれるコントローラ16は、消費電流値Iaが許容電流値Ibより小さいかを判定し、電流値Icを供給するか否かを電磁開閉器61の開閉にて制御しているにすぎず、PHV/EVなどの電動車両の充電のための電流値Icを細やかに制御可能なものであるとは言い難い。また、コントローラ16は、すべての負荷(家電製品等)に対する分岐ブレーカの出力を受けて、各負荷への電流供給についても制御可能に構成されているが、このように家電製品等の負荷への電流供給もコントローラ16で行うためには構造が複雑化してしまうため導入コストが高くなり得る。また、近年、電動車両の充電専用の電力供給装置を介する充電が一般的になってきているが、このように電動車両用電力供給装置に対応しつつ対象空間内の消費電力に応じて細やかに最大供給電力を制御可能なシステムが望まれている。
【0005】
そこで、本開示は、特に電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置を設けることで、制御装置や電動車両用電力供給装置により対象空間内の消費電力や発電電力に応じて細やかに最大供給電力を設定可能な電動車両電力供給制御システム、プログラム、方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の電動車両電力供給制御システムは、電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置を含む電動車両電力供給制御システムであって、前記制御装置は、対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定する対象空間電力測定部、または、対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定する発電電力測定部の少なくともいずれかと、前記対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、または、前記対象空間発電電力を示す対象空間発電電力情報、もしくは、前記対象空間消費電力または前記対象空間発電電力のうち少なくともいずれかに基づき算出される算出電力情報、あるいは、前記最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを前記電動車両用電力供給装置へ送信する供給電力制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、特に電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置を設けることで、制御装置や電動車両用電力供給装置により対象空間内の消費電力や発電電力に応じて細やかに最大供給電力を設定可能な電動車両電力供給制御システム、プログラム、方法を提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1による電動車両電力供給制御システムの構成例を示す図である。
図2】実施の形態1による分電盤の一例を示す図である。
図3】実施の形態1による制御装置が内蔵された分電盤の一例を示す図である。
図4】実施の形態1による電線の一例を示す図である。
図5】実施の形態1による電動車両電力供給制御システムの一例を示す図である。
図6】実施の形態1による電動車両電力供給制御システムの他の例を示す図である。
図7】実施の形態1による電動車両電力供給制御システムの他の構成例を示す図である。
図8】実施の形態2による発電装置を含む電動車両電力供給制御システムの構成例を示す図である。
図9】実施の形態2による分電盤の一例を示す図である。
図10】実施の形態2による電動車両電力供給制御システムの一例を示す図である。
図11】実施の形態2による電動車両電力供給制御システムの他の構成例を示す図である。
図12】実施の形態3による発電装置を含む電動車両電力供給制御システムの構成例を示す図である。
図13】実施の形態3による電動車両電力供給制御システムの一例を示す図である。
図14】実施の形態3による電動車両電力供給制御システムの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0010】
[項目1]
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置を含む電動車両電力供給制御システムであって、
前記制御装置は、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定する対象空間電力測定部、または、対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定する発電電力測定部の少なくともいずれかと、
前記対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、または、前記対象空間発電電力を示す対象空間発電電力情報、もしくは、前記対象空間消費電力または前記対象空間発電電力のうち少なくともいずれかに基づき算出される算出電力情報、あるいは、前記最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを前記電動車両用電力供給装置へ送信する供給電力制御部と、
を備える、電動車両電力供給制御システム。
[項目2]
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置を含む電動車両電力供給制御システムであって、
前記制御装置は、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定する対象空間電力測定部と、
前記対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、もしくは、前記対象空間消費電力に基づき算出される算出電力情報、あるいは、前記最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを前記電動車両用電力供給装置へ送信する供給電力制御部と、
を備える、電動車両電力供給制御システム。
[項目3]
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置を含む電動車両電力供給制御システムであって、
前記制御装置は、
対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定する発電電力測定部と、
前記対象空間発電電力を示す対象空間発電電力情報、もしくは、前記対象空間発電電力に基づき算出される算出電力情報、あるいは、前記最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを前記電動車両用電力供給装置へ送信する供給電力制御部と、
を備える、電動車両電力供給制御システム。
[項目4]
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置を含む電動車両電力供給制御システムであって、
前記制御装置は、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定する対象空間電力測定部と、
対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定する発電電力測定部と、
前記対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、及び、前記対象空間発電電力を示す対象空間発電電力情報、もしくは、前記対象空間消費電力及び前記対象空間発電電力に基づき算出される算出電力情報、あるいは、前記最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを前記電動車両用電力供給装置へ送信する供給電力制御部と、
を備える、電動車両電力供給制御システム。
[項目5]
前記電動車両用電力供給装置は、
前記対象空間消費電力情報または前記対象空間発電電力情報もしくは前記算出電力情報の少なくともいずれかの電力情報に基づき、前記電動車両に供給可能な前記最大供給電力を示す最大供給電力情報を生成し、前記電動車両へ前記最大供給電力情報を送信する最大供給電力情報送信部と、
を備える、項目1ないし項目4のいずれか一項に記載の電動車両電力供給制御システム。
[項目6]
前記電動車両用電力供給装置は、
受信した前記最大供給電力情報を前記電動車両へ送信する最大供給電力情報送信部と、
を備える、項目1ないし項目5のいずれか一項に記載の電動車両電力供給制御システム。
[項目7]
さらに、前記電動車両用電力供給装置へ電力を供給する配線に対して電動車両用電力供給装置用ブレーカを備える、項目1ないし項目6のいずれか一項に記載の電動車両電力供給制御システム。
[項目8]
前記電動車両用電力供給装置用ブレーカは、対象空間の分電盤に設けられる、項目7に記載の電動車両電力供給制御システム。
[項目9]
前記電動車両用電力供給装置用ブレーカは、対象空間の電力メータに設けられる、項目7に記載の電動車両電力供給制御システム。
[項目10]
前記制御装置は、対象空間の電力メータである、項目1ないし項目9のいずれか一項に記載の電動車両電力供給制御システム。
[項目11]
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置を制御するためのプログラムであって、
前記制御装置により、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定するステップ、または、対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定するステップの少なくともいずれかと、
前記対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、または、前記対象空間発電電力を示す対象空間発電電力情報、もしくは、前記対象空間消費電力または前記対象空間発電電力のうち少なくともいずれかに基づき算出される算出電力情報、あるいは、前記最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを前記電動車両用電力供給装置へ送信するステップと、
を実行させる、プログラム。
[項目12]
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置による制御の方法であって、
前記制御装置により、
対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定するステップ、または、対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定するステップの少なくともいずれかと、
前記対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、または、前記対象空間発電電力を示す対象空間発電電力情報、もしくは、前記対象空間消費電力または前記対象空間発電電力のうち少なくともいずれかに基づき算出される算出電力情報、あるいは、前記最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを前記電動車両用電力供給装置へ送信するステップと、
を実行する、方法。
【0011】
<本発明における電動車両電力供給制御システム1の構成>
例えば、図1は、本実施の形態1による電動車両電力供給制御システム1の構成例を示す図である。本発明における電動車両電力供給制御システム1は、制御装置11と、電動車両用電力供給装置21と、電動車両側蓄電システム41と、を含む。
【0012】
本発明における電動車両電力供給制御システム1は、電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置21における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置11を含み、制御装置11は、対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷31に供給された対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報を測定する対象空間電力測定部113、または、対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定する発電電力測定部116の少なくともいずれかと、(1)対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、または、(2)対象空間が備える発電装置により発電した発電電力を示す対象空間発電電力情報、もしくは、(3)対象空間消費電力または対象空間発電電力のうち少なくともいずれかに基づき算出される算出電力情報、(4)最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを電動車両用電力供給装置21へ送信する供給電力制御部115と、を備える。ここでいう「対象空間」とは、電源設備を有する空間であって、例えば、一般家庭の住居や、公民館のような電気的には家庭と同等クラスの小規模施設などの空間であり得るが、これらに限らず、上記発明が適用可能であれば、どのような建築物、構造物、管理領域などの空間であってもよい。
【0013】
本発明における電動車両電力供給制御システム1をプログラムとして捉えると次のようになる。
【0014】
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置21における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置11を制御するプログラムであって、制御装置11により、対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷31に供給された対象空間消費電力を測定するステップ、または、対象空間が備える発電装置51により生成された対象空間発電電力を測定するステップの少なくともいずれかと、対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、または、対象空間が備える発電装置により発電した発電電力を示す対象空間発電電力情報、もしくは、対象空間消費電力または対象空間発電電力のうち少なくともいずれかに基づき算出される算出電力情報、最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを電動車両用電力供給装置21へ送信するステップと、を実行させる、プログラム。
【0015】
本発明における電動車両電力供給制御システム1を制御方法として捉えると次のようになる。
【0016】
電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置21における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置11を含む電動車両電力供給制御システム1を制御する方法であって、制御装置11により、対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷31に供給された対象空間消費電力を測定するステップ、または、対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定するステップの少なくともいずれかと、対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、または、対象空間が備える発電装置により発電した発電電力を示す対象空間発電電力情報、もしくは、対象空間消費電力または対象空間発電電力のうち少なくともいずれかに基づき算出される算出電力情報、最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを電動車両用電力供給装置21へ送信するステップと、を実行する方法。
【0017】
本発明における電動車両電力供給制御システム1において、特に電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置21における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置を設けることで、制御装置11や電動車両用電力供給装置21により対象空間内の消費電力や発電電力に応じて細やかに最大供給電力を設定可能な電動車両電力供給制御システムを提供可能となる。
【0018】
<実施の形態1>
【0019】
<実施の形態1における電動車両電力供給制御システム1の構成>
図1は、本実施の形態1による電動車両電力供給制御システム1の構成例を示す図である。本実施の形態1における電動車両電力供給制御システム1は、制御装置11と、電動車両用電力供給装置21と、電動車両側蓄電システム41と、を含む。
【0020】
図1に示すように、商用電力線Eは、取り付け部品(図示せず)によって、電柱EPに、取り付けられている。ただし、商用電力線Eは、電柱EPに、取り付けられることなく、地中に埋設されていてもよい。商用電力線Eには、商用電力が流れている。
【0021】
電力ケーブルECの一端は、商用電力線Eに、商用電力が通電可能なように接続されている。また、電力ケーブルECの他端は、電力メータEMに接続されている。電力メータEMは、電力ケーブルECを介して得られた電力を積算し計量する電気計器である。
【0022】
第1の電力ケーブルEC1の一端は、電力メータEMに接続されている。また、第1の配線W1は、一部が家HUの内部に引き込まれて分電盤DBに接続されている。
【0023】
図2は、本実施の形態1による分電盤DBの一例を示す図である。分電盤DBは、主ブレーカMBと、漏電遮断機ELBと、分岐ブレーカBBと、を備える。
【0024】
主ブレーカMBは、商用電力の引込口装置、保護装置である。主ブレーカMBは、対象空間内全体の電流を検出して、異常があれば回路を遮断する。主ブレーカMBは、電力受電部と、電力供給部とを備える。電力受電部は、電力受電用端子でもよい。電力供給部は、電力供給用端子でもよい。主ブレーカMBは、サービスブレーカと読み替えられてもよい。商用電力は、発電所から需要家(一般家庭や工場)へ供給されている電気の電力である。日本で供給されている商用電源は交流で電圧100V(主に単相)と200V(単相/三相)がある。
【0025】
漏電遮断機ELBは、漏電を検知した際に回路を遮断し、災害を防ぐための装置である。漏電遮断機ELBは、電力受電部と、電力供給部とを備える。電力受電部は、電力受電用端子でもよい。電力供給部は、電力供給用端子でもよい。漏電遮断器は、漏電ブレーカ、または、ELCB(Earth Leakage Circuit Breaker)と読み替えられてもよい。
【0026】
分岐ブレーカBBは、分電盤から各部屋あるいはコンセントに電気を運ぶ回路(分岐回路)に容量以上の電気が流れたときに、その回路のみを遮断し、家全体の電気が止まるのを防ぐための装置である。分岐ブレーカBBは、電力受電部と、電力供給部とを備える。電力受電部は、電力受電用端子でもよい。電力供給部は、電力供給用端子でもよい。分岐ブレーカBBは、配線用遮断安全ブレーカと読み替えられてもよい。
【0027】
図2に示すように、第1の配線W1の他端は、主ブレーカMBの電力受電部と商用電力が通電可能なように接続されている。商用電力は、第1の配線W1を後述の0V電線0ELと後述の+100V電線+ELの2線、後述の0V電線0ELと後述の-100V電線-ELの2線で構成して、約100Vを受電する場合のほか、後述の+100V電線+ELと-100V電線-ELの2線で構成して200Vを受電する場合、後述の+100V電線+ELと-100V電線-ELと0V電線0ELの3線で構成して100V又は200Vを受電する場合がある。なお、他の配線についても同様の構成であり得る。
【0028】
第2の配線W2は、電力が通電可能なように、一端が主ブレーカMBの電力供給部と接続されており、他端が漏電遮断機ELBの電力受電部と接続されている。
【0029】
第3の配線W3は、電力が通電可能なように、一端が漏電遮断機ELBの電力供給部と接続されており、他端が分岐ブレーカBBの電力受電部と接続されている。
【0030】
2以上の分岐ブレーカBBは、分岐ブレーカ群BBGを形成する。このため、第3の配線W3は、分岐ブレーカ群BBGに含まれる、すべての分岐ブレーカBBの電力受電部と接続されている(図の簡略化のため、図2等では1つの分岐ブレーカBBに接続されている)。
【0031】
第4の配線W4は、電力が通電可能なように、一端が分岐ブレーカBBの電力供給部と接続されている。また、第4の配線W4は、他方の端部に分岐点SPを有する。2以上の分岐配線SWが、電力が通電可能なように、一端が第4の配線W4の分岐点SPに接続されており、他端の全部、または、一部は、電力供給可能なように、対象空間内負荷31と接続されている。対象空間内負荷31は、例えば、テレビ、エアコン、給湯機器、照明器具、調理機器などの家電製品等の対象空間内電力を消費する負荷であり、様々なものが含まれる。
【0032】
図1に示すように、2以上の第4の配線W4が第4の配線群W4Gを形成する(各分岐ブレーカBBからの第4の配線W4については簡略化のため1つのみ図示しているがこの限りではない)。このため、第4の配線群W4Gには、2以上の第4の配線W4が含まれる。なお、第1の電流センサCS1を第4の配線群W4Gに備える場合には、第1の電流センサCS1は、第4の配線群W4Gに含まれる、すべての第4の配線W4と接続されている。
【0033】
第1の電流センサCS1は、配線を流れる電流を測定するセンサである。第1の電流センサCS1は、例えば1つまたは複数のクランプ電流測定センサで構成されてもよい。第1の電流センサCS1は、電流データを送信するための情報出力部を備える。情報出力部は、情報出力用端子でもよい。なお、電流センサCSは、図示では第3の配線W3などの測定対象の配線に接続される構成のみが簡略図示されているが、電流を測定するための基準電力(0Vであってもよい)を示す配線に接続される構成(より具体的には、例えば、基準電力配線をクランプする構成)であり得る。また、測定対象の配線は、後述のとおり、第3の配線W3に限らず、例えば、第1の配線W1、第2の配線W2、第4の配線群W4G及び第5の配線W5ならびに第7の配線W7(すなわち、対象空間内負荷31用配線及び制御装置11用配線ならびに電動車両用電力供給装置21用配線に対して、全てまたは一部において共通の電流センサを備えてもよいし、それぞれに電流センサを備えてもよい)など任意の配線であり得る。なお、図3においては分電盤DBに第1の電流センサCS1(および第1の電圧センサVS1)を内蔵している構成が例示されているが、これに限らず、分電盤DBの外部にて測定対象の配線に各センサが設けられていてもよい。
【0034】
第5の配線W5は、電力が通電可能なように、一端が第7の配線W7(または電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBの電力供給部)と接続されており、他端が制御装置11の電源電力受電部111と接続されている。また、これに限らず、第5の配線W5は、例えば一端が第4の配線群W4Gのうちのいずれか一以上の第4の配線W4と接続されており、他端が制御装置11の電源電力受電部111と接続されている構成であってもよい。
【0035】
図2に示すように、第6の配線W6は、電力が通電可能なように、一端が第3の配線W3と接続されており、他端が電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBの電力受電部に接続されている。なお、接続構成はこれに限らず、例えば、第6の配線W6は、一端が漏電遮断機ELBに第3の配線W3と並列で接続されていてもよい。この場合、第1の電流センサCS1や第1の電圧センサVS1をそれぞれに設ける構成であってもよいし、対象空間内負荷31の消費電力のみを把握するのであれば第3の配線W3のみに設ける構成であってもよい。
【0036】
第7の配線W7は、電力が通電可能なように、一端が電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBの電力供給部と接続されており、他端が電動車両用電力供給装置21の電源電力受電部211と接続されている。
【0037】
第1の通信ケーブルCC1は、電流データが第1の電流センサCS1から制御装置11に送信可能なように、一端が制御装置11の対象空間電力測定部113と接続されており、他端が第1の電流センサCS1の情報出力部と接続されている。
【0038】
第1の電流センサCS1は、第2の配線W2の電流、第3の配線W3の電流、又は、すべての第4の配線W4及び第5の配線W5ならびに第7の配線W7を流れる合計電流の少なくともいずれかを電力データ(もしくは電流データと呼んでもよく、電圧が一般的に概ね一定(例えば100Vや200V)であるので電力データともいう。以下同様。)として、制御装置11の対象空間電力測定部113に第1の通信ケーブルCC1を介して送信する(図示は第3の配線W3に第1の電流センサCS1が接続される構成)。第2の配線W2の電流、第3の配線W3の電流、又は、すべての第4の配線W4及び第5の配線W5ならびに第7の配線W7を流れる合計電流は、いずれもすべての第4の配線W4から分岐した分岐配線SWと接続されている対象空間内負荷31に供給される電流及び第5の配線W5から制御装置11に供給される電流ならびに第7の配線W7から電動車両用電力供給装置21に供給される電流の合計である。このため、第1の電流センサCS1は、第2の配線W2の電流、第3の配線W3の電流、又は、第4の配線W4から分岐した分岐配線SWと接続されている対象空間内負荷31に供給される合計電流の少なくともいずれかを電力データとして、制御装置11の対象空間電力測定部113に第1の通信ケーブルCC1を介して送信する。
【0039】
さらに、第2の配線W2、第3の配線W3又は第4の配線W4など、第1から第8のいずれかの配線Wには、第1の電圧センサVS1が接続されていてもよい。ただし、第1の電圧センサVS1は、電動車両電力供給制御システム1の必須の構成要素ではない。また、第1の電圧センサVS1は、制御装置11に内蔵され、第5の配線W5に接続されていてもよい。第2の配線W2、第3の配線W3又は第4の配線W4などに、第1の電圧センサVS1が接続されている場合には、電動車両電力供給制御システム1には、さらに、第2の通信ケーブルCC2が含まれる。第2の通信ケーブルCC2は、電圧データが第1の電圧センサVS1から制御装置11の対象空間電力測定部113に送信可能なように、一端が制御装置11の対象空間電力測定部113と接続されており、他端が第1の電圧センサVS1の電圧データ送信部と接続されている。第1の電圧センサVS1は、測定した電圧の電圧データを生成して、第2の通信ケーブルCC2を介して、電圧データ送信部から制御装置11の対象空間電力測定部113に送信する。なお、電圧センサVSにおいても、図示では第4の配線群W4Gなどの測定対象の配線に接続される構成のみが簡略図示されているが、測定対象の配線に加えて基準電力(0Vであってもよい)を示す配線に接続される構成や、測定対象がプラス側配線とマイナス側配線で対になっている場合にこれら2線に接続される構成であり得る。
【0040】
第2の配線W2、第3の配線W3、第4の配線W4、第5の配線W5など、第1から第8のいずれかの配線Wに第1の電圧センサVS1が接続されており、制御装置11の対象空間電力測定部113は、第1の電圧センサVS1の電圧データ送信部から電圧データを受信すると、制御装置11は、第2の配線W2、第3の配線W3又は第4の配線W4に流れる電力の電圧を認識することができる。
【0041】
第8の配線W8は、電力が通電可能なように、一端が電動車両用電力供給装置21の電動車両電力供給部212と接続されており、他端が電動車両の電動車両側蓄電システム41の供給電力受電部411と接続されている。
【0042】
図3は、本実施の形態1の変形例として、制御装置11が内蔵された分電盤DBの一例を示す図である。すなわち、制御装置11は、分電盤DBに内蔵可能なサイズにして、分電盤DBに内蔵されていてもよい。制御装置11が、分電盤DBに内蔵されている場合には、第5の配線W5も分電盤DBに内蔵され、第1の通信ケーブルCC4の一部も分電盤DBに内蔵され得る。その他の点については、上述の実施の形態1における説明と同様であるので割愛する。
【0043】
図4は、本実施の形態による配線Wにおける電線ELの一例を示す図である。0V電線0ELの電圧は、約0Vである。+100V電線+ELの電圧は、約+100Vである。-100V電線-ELの電圧は、約-100Vである。
【0044】
第1の配線W1ないし第8の配線W8は、0V電線0ELと+100V電線+ELの2線、または、0V電線0ELと-100V電線-ELの2線、もしくは、+100V電線+ELと-100V電線-ELの2線、0V電線0ELと+100V電線+ELと-100V電線-ELの3線のいずれかで構成され得る。なお、全ての配線Wが同じ電線ELの構成でなくともよく、第1の配線W1等の上流の配線Wは上記3線の構成であって、第7の配線W7や第8の配線W8は上記いずれかの2線構成(特に、+100V電線+ELと-100V電線-ELの2線の構成)であってもよい。また、別途アース線を設けてもよく、例えば、第1の配線W1から引き込んでもよいし、電動車両用電力供給装置21側でアース用の棒(接地棒)を設けてアース線を配線してもよい。特に、第8の配線W8は、電源線の他にアース線及び通信線、接続確認線を含み、特に通信線により最大供給電力情報などの情報を送受信するように構成してもよい。
<制御装置11の構成>
【0045】
図5は、本実施の形態による電動車両電力供給制御システム1の一例を示す図である。電動車両電力供給制御システム1は、前述のように、制御装置11と、電動車両用電力供給装置21と、電動車両側蓄電システム41とを含む。
【0046】
制御装置11は、前述のように、電源電力受電部111と、許容電力記憶部112と、対象空間電力測定部113と、電力差設定部114と、供給電力制御部115と、情報処理部119とを備える。
【0047】
電源電力受電部111は、制御装置11の作動に必要な電源電力を受電する。なお、電源電力は、例えば、漏電遮断機ELBの配下にあるいずれかの配線W(第3の配線W3ないし第7の配線W7のいずれかの配線Wや専用配線W(不図示)など)から受電してもよいし、専用のバッテリー(不図示)、専用の発電装置(例えば太陽光など)、後述の発電装置などから受電するようにしてもよいし、これらに限定されるものでもない。
【0048】
許容電力記憶部112は、商用電力系統から商用電力を受電する対象空間において、消費可能な電力の上限である許容電力を示す許容電力情報を記憶する。
【0049】
電力は、

電力=電圧×電流

で算出する。電力の単位はWであり、電圧の単位はVであり、電流の単位はAである。
【0050】
それぞれの対象空間が受電する商用電力は一般的には、約100Vもしくは約200Vと固定値であるので、許容電力記憶部112は、許容電力については、許容可能な電流の値(A)のみを記憶してもよい。ただし、許容電力記憶部112は、商用電力の電圧の値(V)、および、許容可能な電流の値(A)の両方を記憶してもよいし、許容可能な電力の値(W)を記憶してもよい。
【0051】
許容電力記憶部112には、あらかじめ許容電力情報が記憶されていてもよく、または、制御装置11に設けられた許容電力設定用の物理スイッチにより示される許容電力情報を記憶されてもよく、もしくは、後述の情報処理部119を介して許容電力情報を受信することによって、許容電力情報を記憶してもよい。許容電力記憶部112に記憶される許容電力情報は、例えば、ブレーカー容量としての30(A)などであってもよいし、ブレーカー容量よりも所定値低くした値であってもよい。また、許容電力記憶部112は、商用電力の電圧の値(V)、および、許容可能な電流の値(A)の両方を記憶する場合には、例えば、商用電力の値は100(V)もしくは200(V)、および、許容可能な電流の値は30(A)などであってもよい。
【0052】
情報処理部119は、制御装置11における所定の情報の受信または送信、所定の記憶部からの情報の読み出し、所定の記憶部への記憶などの情報処理を管理する機能部である。情報処理部119は、許容電力記憶部112に記憶させる許容電力情報の入力を受け付ける。情報処理部119は、許容電力記憶部112にあらかじめ許容電力が記憶されている場合、または、許容電力記憶部112にあらかじめ許容電力が記憶されていない場合のいずれの場合であっても、許容電力記憶部112に記憶させる許容電力情報の入力を受け付ける。許容電力記憶部112は、許容電力情報を記憶している場合に、情報処理部119に新たな許容電力情報が入力されると、記憶していた許容電力情報を消去して、もしくは、最新の許容電力情報が把握可能なように記憶時期情報(例えば、記憶した日付の情報や日時の情報など)を紐づけて、情報処理部119が受け付けた新たな許容電力情報を記憶する。許容電力記憶部112は、許容電力情報を記憶していない場合に、許容電力情報が入力されると、情報処理部119が受け付けた許容電力情報を記憶する。
【0053】
情報処理部119は、入出力ポート(Input/Output Port)を介して許容電力情報を受け付けてもよい。入出力ポートには、RS-232、RS485、RS422、USB (Universal Serial Bus)、i.LINK、FireWire、PS/2コネクタ、VGA端子、DVIポートなどがある。
【0054】
情報処理部119と端末装置(例えば、パーソナルコンピュータ(Personal computer)やスマートフォンなどの携帯端末装置)、または、サーバ(server)の入出力ポート(Input/Output Port)を通信ケーブルで接続している場合、パーソナルコンピュータ(Personal computer)、または、サーバ(server)は、情報処理部119に許容電力情報を送信してもよい。
【0055】
また、情報処理部119は、制御装置11が有するワイヤレス受信装置を介して許容電力を受け付けてもよい。この場合、パーソナルコンピュータ(Personal computer)、サーバ(server)、スマートフォン(smartphone)、または、携帯電話(mobile phone)からワイヤレス通信(wireless communication)によって、所定のワイヤレスネットワークを介して、許容電力情報を送信してもよい。ワイヤレスネットワークは、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)やWi-Fi等に例示される近距離通信インターフェースであってもよい。より具体的な例としては、スマートフォン等の端末上で所定のアプリケーション(例えば、専用アプリケーションであってもよいし、Webサービスを利用するためのブラウザアプリケーションであってもよい)を起動し、当該アプリケーション上での入力操作により入力された許容電力を許容電力情報として送信してもよい。端末からの種々の情報の送信は、端末から直接制御装置11や電動車両用電力供給装置21とネットワークを介して通信することにより送信されてもよいし、および/または、端末からネットワークを介してサーバへ一旦送信し、サーバからネットワークを介して制御装置11や電動車両用電力供給装置21へ送信されてもよい。
【0056】
許容電力記憶部112には、あらかじめ許容電力情報が記憶されており、許容電力記憶部112に記憶された許容電力情報は変更することができない場合には、制御装置11は、情報処理部119において許容電力情報を受け付ける機能を有していなくともよい。
【0057】
対象空間電力測定部113は、対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷31に供給された対象空間消費電力を測定する。対象空間電力測定部113は、第1の電流センサCS1が送信した電力データを対象空間消費電力として受信する。これに代えて、または、加えて、対象空間電力測定部113は、第1の電圧センサVS1が送信した電力データ(電圧データ)を対象空間消費電力として受信する。なお、上述の「電力データを対象空間消費電力として受信する」とは、例えば、第1の電流センサCS1が送信した電力データ(電流データ)と基準電圧データに基づき、もしくは、第1の電圧センサVS1が送信した電圧データと基準電流データに基づき、あるいは、第1の電流センサCS1が送信した電力データ(電流データ)と第1の電圧センサVS1が送信した電圧データに基づき、電力を算出して対象空間消費電力とすることを含んでいてもよい。なお、各センサが第2の配線W2や第3の配線W3に接続されている場合には、対象空間消費電力として、制御装置11の消費電力や電動車両用電力供給装置21の消費電力についても含まれ得る。
【0058】
電力差設定部114は、上述の許容電力と対象空間消費電力との電力の差である電力差を電力差情報として設定する。
【0059】
供給電力制御部115は、上述の対象空間消費電力を示す対象空間消費電力情報、もしくは、最大供給電力を示す最大供給電力情報、の少なくともいずれかを電動車両用電力供給装置へ送信する。
【0060】
ここで、制御装置11が最大供給電力を算出する機能を有するか否かによって、供給電力制御部115が送信する情報が異なり得る。すなわち、まず制御装置11が最大供給電力を算出する機能を有する場合、供給電力制御部115は、例えば、上述の電力差に基づいて、電動車両用電力供給装置21にて供給可能な電力である最大供給電力を示す最大供給電力情報を生成する。なお、最大供給電力を示す最大供給電力情報は、例えば、後述の供給電力がデューティ比の設定により電力を調整している場合には最大供給電力に対応するデューティ比を示す情報であってもよい。
【0061】
供給電力制御部115は、電力差の電力値のすべてを最大供給電力として設定してもよい。
【0062】
もしくは、供給電力制御部115は、電力差の電力値のすべてを最大供給電力として設定した場合に、電動車両用電力供給装置21が最大供給電力を電動車両へ供給すると、対象空間消費電力が急激に上昇すると、対象空間消費電力が許容電力を超えることがあり得るので、電力差からさらにマージン電力を差し引いたマージン電力差を最大供給電力として設定してもよい。
【0063】
あるいは、供給電力制御部115は、最大供給電力の電力値は、電力差の電力値に0以上であり1以下の係数を乗じて設定されてもよい。
【0064】
また、供給電力制御部115が電力差の電力値に0以上であり1以下の係数を乗じた電力を最大供給電力として設定する場合には、供給電力制御部115は、許容電力の電力値に対する電力差の電力値の割合に応じて係数を変化させてもよい。すなわち、供給電力制御部115は、電力差の電力値が許容電力の電力値に対して大きい場合には、係数を大きくして、電力差の電力値が許容電力の電力値に対して小さい場合には、係数を小さくしてもよい。このようにすれば、電力差の電力値が許容電力の電力値に対して大きい場合には、係数を大きくすることによって、電動車両用電力供給装置21にて供給可能な最大供給電力を大きくして、電動車両に設けられた電動車両側蓄電システム41に供給される供給電力を大きく設定することができる。また、電力差の電力値が許容電力の電力値に対して小さい場合には、係数を小さくすることによって、最大供給電力を小さくして、対象空間消費電力が許容電力を超えることによって、主ブレーカMBから対象空間内負荷31に電力が供給されなくなる可能性を低くすることができる。
【0065】
供給電力制御部115が許容電力の電力値に対する電力差の電力値に応じて係数を変化させる場合には、例えば表1のように、係数を変化させてもよい。
表1
【0066】
したがって、供給電力制御部115が、最大供給電力が電力差と同等または電力差より小さくなるように(すなわち、電力差以下になるように)、最大供給電力を設定することで、供給電力制御部115は、許容電力を超えないように、最大供給電力を設定することができる。
【0067】
なお、係数を乗じた電力やマージン電力を差し引いたマージン電力差は「算出電力」とも呼ぶ。
【0068】
また、上述の係数やマージン電力は、ユーザ(利用者もしくは施工者など)が任意に設定可能であってもよい。より具体的には、ユーザがスマートフォン等の端末上で所定のアプリケーション(例えば、専用アプリケーションであってもよいし、Webサービスを利用するためのブラウザアプリケーションであってもよい)を起動し、当該アプリケーション上での入力操作により入力された係数またはマージン電力を係数情報またはマージン電力情報として制御装置11または電動車両用電力供給装置21にネットワークを介して送信してもよい。また、係数またはマージン電力は、所定のスケジュールでの繰り返し設定が可能であってもよい。すなわち、係数またはマージン電力を、1日の所定の時間単位ごと(例えば、0.5時間単位、1時間単位など)や期間単位ごと(例えば、曜日単位、週単位、月単位、朝昼晩などといったシステム上で予め設定される単位など)にユーザが設定可能であってもよく、ユーザによる設定後は、該当時間帯、または、期間帯(曜日、週、月など)に設定どおりの係数またはマージン電力が設定されるように構成をなしてもよい。もしくは、係数またはマージン電力の設定が異なる2以上の設定をシステム上で予め用意してユーザ操作に応じて選択可能な構成をなしてもよい(例えば、夜時間帯は係数を1またはマージン電力を0とした第1の設定と、それ以外の時間帯は係数を1未満またはマージン電力を0より大きくした第2の設定から選択する、など)。さらに、係数やマージン電力に代えて、直接最大供給電力をユーザが設定可能であってもよい。上述のとおり、端末からの種々の情報の送信は、端末から直接制御装置11や電動車両用電力供給装置21とネットワークを介して通信することにより送信されてもよいし、および/または、端末からネットワークを介してサーバへ一旦送信し、サーバからネットワークを介して制御装置11や電動車両用電力供給装置21へ送信されてもよい。
【0069】
次に、制御装置11が最大供給電力を算出する機能を有さず、電動車両用電力供給装置21が最大供給電力を算出する機能を有する場合、供給電力制御部115は、例えば、最大供給電力を算出するために用いる対象空間消費電力情報を例えば第4の通信ケーブルCC4を介して電動車両用電力供給装置21に送信する。他方、電動車両用電力供給装置21においては、上述の供給電力制御部115の機能の一部を機能部として備え(例えば、図6の供給電力制御部213)、制御装置11から受け取った対象空間消費電力情報に基づき、供給電力制御部115と同様に最大供給電力を設定するようにしてもよい。その際、許容電力記憶部112及び電力差設定部114を電動車両用電力供給装置21に設けるようにしてもよいし、許容電力情報や電力差情報を電動車両用電力供給装置21に送信するようにしてもよい。
【0070】
したがって、電動車両用電力供給装置21が、最大供給電力が電力差と同等または電力差より小さくなるように(すなわち、電力差以下になるように)、最大供給電力を設定することで、電動車両用電力供給装置21は、許容電力を超えないように、最大供給電力を設定することができる。
【0071】
<電動車両用電力供給装置21の構成>
図5に示すように、電動車両用電力供給装置21は、電源電力を受電する電源電力受電部211と、当該電動車両側蓄電システム41に供給電力を供給する電動車両電力供給部212とを備える。なお、電動車両用電力供給装置21は、SAEJ1772及びIEC61851/62196などの所定の規格に準拠していることが望ましい。
【0072】
電動車両電力供給部212は、上述のとおり当該電動車両側蓄電システム41に供給電力(主に充電電力であるため、充電電力ともいえる)を供給する。供給電力は、電動車両側蓄電システム41において、受電する受電電力を最大供給電力情報に基づき制御される。なお、これに限らず、供給電力は、電動車両電力供給部212において最大供給電力情報及び電動車両関連情報(例えば、搭載している蓄電池の情報(現在の蓄電量、温度、電圧等)や電動車両の状態(温度、動作中の機器等)の情報など)に基づいて制御してもよいし、電動車両側蓄電システム41から受け取った供給電力指示情報に基づいて制御してもよい。供給電力指示情報は、例えば、所定期間における供給電力を指示する情報であり得る。より具体的には、例えば、電動車両用電力供給装置21から所定のデューティ比を有する電力供給が実施される構成である場合には、供給電力指示情報は、当該デューティ比を指定する指示情報であり得る。
【0073】
情報処理部219は、電動車両用電力供給装置21における所定の情報の受信または送信、所定の記憶部からの情報の読み出し、所定の記憶部への記憶などの情報処理を管理する機能部であり、例えば制御装置11から受信した最大供給電力情報を第8の配線W8の通信線などを介して送信させる。
【0074】
<電動車両側蓄電システム41の構成>
電動車両電力供給制御システム1は、電動車両に設けられた電動車両側蓄電システム41を含む。電動車両側蓄電システム41は、電動車両用電力供給装置21の電動車両電力供給部212から供給電力を受電する供給電力受電部411と、受電電力が蓄電される蓄電池412、受電電力を制御する受電電力制御部413、情報処理部419とを備える。このようにすれば、電動車両用電力供給装置21の電動車両電力供給部212から受電した受電電力を蓄電池412に蓄電することができる。
【0075】
電動車両側蓄電システム41は、一般的には、電動車両の車体の内部に設けられている。ただし、電動車両側蓄電システム41は、電動車両の車体の外部に設けられていてもよい。
【0076】
供給電力受電部411は、電動車両用電力供給装置21の電動車両電力供給部212から供給電力を受電する。供給電力受電部411は、供給電力が交流電力(AC)である場合には、交流/直流(AC/DC)変換機能を備えていることが好ましい。また、供給電力受電部411は、後述する受電電力制御部413の制御に基づき、受電した供給電力を所定の受電電力とするように制御する。
【0077】
図1に示すように、第8の配線W8は、供給電力が通電可能なように、一端が電動車両用電力供給装置21の電動車両電力供給部212と接続されており、他端が電動車両側蓄電システム41の供給電力受電部411と接続されている。
【0078】
蓄電池412は、受電電力を蓄電する可能な構成であれば既存のどのような蓄電池であってもよい。一例として、供給電力受電部411と、蓄電池412とは配線(不図示)で接続されていてもよいが、既知のワイヤレス充電方式であってもよい。
【0079】
電動車両側蓄電システム41は、例えば、蓄電池412に電力が蓄電されていない場合、または、蓄電池412に蓄電された電力が蓄電システム41を作動させるために十分な電力ではない場合などには、供給電力受電部411が受電した受電電力の少なくとも一部を消費して作動して、蓄電池412に充電を行う。ただし、電動車両側蓄電システム41は、蓄電池412に蓄電された電力が電動車両側蓄電システム41を作動させるために十分な電力量である場合には、蓄電池412に充電された電力から、電動車両側蓄電システム41が作動するために必要な電力を受電する。
【0080】
受電電力制御部413は、電動車両用電力供給装置21より受け付けた最大供給電力情報(例えば、最大供給電力に対応するデューティ比を示す情報。なお、制御装置11が最大供給電力情報を生成する場合に、電動車両用電力供給装置21がこれを受信し、電動車両用電力供給装置21から送信されることを含む)および電動車両関連情報(例えば、搭載している蓄電池の情報(現在の蓄電量、温度、電圧等)や電動車両の状態(温度、動作中の機器等)の情報など)に応じて、最大供給可能電力以下の電力(電流)で最適な受電電力(充電電力)となるように制御する。
【0081】
情報処理部419は、電動車両側蓄電システム41における所定の情報の受信または送信、所定の記憶部からの情報の読み出し、所定の記憶部への記憶などの情報処理を管理する機能部である。
【0082】
<実施の形態1の変形例>
図7は、本実施の形態1の変形例を示す図である。本変形例の電動車両電力供給制御システム1については、実施の形態1の電動車両電力供給制御システム1とは異なる部分のみを説明する。図7に示される本変形例においては、実施の形態1において分電盤DB内に設けられていた電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVB(例えば、漏電ブレーカ)が、電力メータEMに接続されている。
【0083】
すなわち、第6の配線W6は、電力が通電可能なように、一端が電力メータEMに接続されており、他端が電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBの電力受電部に接続されている。
【0084】
第7の配線W7は、電力が通電可能なように、一端が電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBの電力供給部と接続されており、他端が電動車両用電力供給装置21の電源電力受電部211と接続されている。
【0085】
このような構成により、対象空間内部の分電盤DMに別途ブレーカEVBを設ける作業を経ずに、対象空間外部の電力メータEMへの作業のみでブレーカEVBを設けることが可能となる。
【0086】
また、特に第2の配線W2や第3の配線W3に各センサが設けられる場合には、実施の形態1とは異なり、対象空間消費電力に電動車両用電力供給装置21の消費電力が含まれなくなり、制御装置11にて電動車両用電力供給装置21の消費電力を感知できなくなるため、供給電力制御部115においては、例えば第4の通信ケーブルCC4を介して電動車両用電力供給装置21の消費電力情報を取得し、さらに電力差が示す電力から電動車両用電力供給装置21の消費電力を差し引いた電力を最大供給電力として設定するようにしてもよい。これについては、図6に例示されるように電動車両用電力供給装置21にて最大供給電力を設定する際においても、供給電力制御部213において同様に処理され得る。すなわち、電動車両用電力供給装置21にて、第4の通信ケーブルCC4を介して対象空間消費電力情報を受け取り、電動車両用電力供給装置21内で電動車両用電力供給装置21の消費電力情報を取得することで、両消費電力情報に基づき供給電力制御部213において同様に処理され得る。
【0087】
<実施の形態2>
実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1は、実施の形態1の電動車両電力供給制御システム1の異なる実施形態である。実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1については、実施の形態1の電動車両電力供給制御システム1とは異なる部分のみを説明する。
【0088】
図8は、本実施の形態2による発電装置51を含む電動車両電力供給制御システム1の一例を示す図である。実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1は、さらに、発電装置51を含む点が実施の形態1の電動車両電力供給制御システム1とは異なる。
【0089】
図10は、本実施の形態2による電動車両電力供給制御システム1の一例を示す図である。実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1は、制御装置11が、対象空間電力測定部113に代えて、発電装置51の発電電力を測定する発電電力測定部116を備える点が実施の形態1の電動車両電力供給制御システム1とは異なる。
【0090】
また、実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1は、さらに、第2の電流センサCS2を含む点も実施の形態1の電動車両電力供給制御システム1とは異なる。
【0091】
発電装置51には、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存在する熱、または、バイオマス(動植物に由来する有機物)、のうちの少なくとも1つを使って発電する発電装置(いわゆる、再生可能エネルギー発電装置を含み、または、自然エネルギー発電装置を含む)である。発電装置51は対象空間に設置された発電装置であって、例えば太陽光発電装置、または、風力発電装置である場合には、発電装置51は、家HUの屋根Rの上や庭(不図示)などに設置されてもよい。
【0092】
また、発電装置51が直流電力を出力する場合には、DC/ACコンバータ61を設けてもよい。DC/ACコンバータ61は、発電装置51によって発電された直流電力を交流電力に変換する装置である。ただし、発電装置51が交流電力を出力する場合には、DC/ACコンバータ61を設けなくともよい。
【0093】
第9の配線W9は、電力が通電可能なように、一端が発電装置51と接続されており、他端がDC/ACコンバータ61の受電部と接続されている。なお、上述のとおり、発電装置51が交流電力を出力する場合には、DC/ACコンバータ61を設けなくともよく、第9の配線W9の他端が分電盤DBに接続されていてもよい。
【0094】
第10の配線W10は、電力が通電可能なように、一端がDC/ACコンバータ61の出力部と接続されており、他端が分電盤DBに内蔵された主ブレーカMBの電力受電部と接続されている。
【0095】
図9は、本実施の形態2による分電盤DBの一例を示す図である。実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1は、主ブレーカMBの電力受電部が、商用電力が流れている第1の配線W1だけではなく、発電電力が流れている第10の配線W10と接続されている点も実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1とは異なる。主ブレーカMBの電力受電部が、商用電力が流れている第1の配線W1だけではなく、発電電力が流れている第10の配線W10と接続されていれば、主ブレーカMBの電力受電部は、商用電力だけではなく、発電電力(「対象空間発電電力」ともいう)も受電することができる。なお、受電電力を対象空間内負荷31や電動車両用電力供給装置21に供給する場合、対象空間発電電力が商用電力よりも優先されるように構成される。これは一般的に、対象空間消費電力が対象空間発電電力以下の場合、商用電力から電力を取り入れる必要がなく、対象空間発電電力のみで賄うことが可能であり、対象空間消費電力が対象空間発電電力より大きい場合、その差分のみを商用電力から取り入れる構成になっているからである。しかしながら、これに限らず、例えば、第2の電流センサCS2や第2の電圧センサCV2などにより対象空間発電電力が出力されていることを感知した場合に切替装置などによって接続先を切り替えるなどして、対象空間発電電力を優先的に供給するように構成をなしてもよい。
【0096】
第2の電流センサCS2は、第9の配線W9または第10の配線W10の電流を測定して、測定した電流に基づいて第2の電力データ(電流データ)を生成する。
【0097】
第3の通信ケーブルCC3は、第2の電流センサCS2から制御装置11に第2の電力データを送信可能なように、一端が第2の電流センサCS2と接続されており、他端が制御装置11と接続されている。
【0098】
なお、実施の形態1と同様に、第2の電流センサCS2及び第3の通信ケーブルCC3に代えて、または、加えて、第2電圧センサVS2を備え、第9の配線W9または第10の配線W10の電圧を測定して、測定した電圧に基づいて第2の電力データ(電圧データ)を生成してもよい。また、図8においては分電盤DBの外部にセンサを設ける構成が例示されているが、これに限らず、分電盤DBに内蔵され対象配線に設けられていてもよい。
【0099】
ここで、実施の形態1同様に、制御装置11が最大供給電力を算出する機能を有するか否かによって、供給電力制御部115が送信する情報が異なり得る。すなわち、まず制御装置11が最大供給電力を算出する機能を有する場合、供給電力制御部115は、例えば、上述の対象空間発電電力に基づいて、電動車両用電力供給装置21にて供給可能な電力である最大供給電力を示す最大供給電力情報を生成する。
【0100】
供給電力制御部115は、許容電力と対象空間発電電力を比較し、対象空間発電電力が許容電力値以下であると判定される場合には、対象空間発電電力の電力値のすべてを最大供給電力として設定してもよい。
【0101】
なお、本発明の構成における許容電力についても、対象空間内で消費可能な許容電力は主ブレーカMBの許容電流(許容電力)に由来するため実施の形態1と同様である。また、対象空間発電電力が許容電力値以下である場合であったとしても、供給電力制御部115が、対象空間発電電力の電力値のすべてを最大供給電力として設定した場合に、電動車両用電力供給装置21が最大供給電力を電動車両へ供給すると、対象空間消費電力が上昇すると、電動車両用電力供給装置21による供給電力(この場合、対象空間発電電力)と対象空間消費電力の合計が許容電力を超えることがあり得るので、対象空間発電電力からさらにマージン電力を差し引いたマージン対象空間発電電力を最大供給電力として設定してもよい。
【0102】
また、供給電力制御部115は、実施の形態1と同様に、最大供給電力の電力値として、対象空間発電電力の電力値に0以上であり1以下の係数を乗じて設定されてもよい。詳細については、実施の形態1における電力差に係数を乗じる場合と同様であってもよい(すなわち、実施の形態1における「電力差」を「対象空間発電電力」に読み替える)ので割愛する。
【0103】
したがって、供給電力制御部115が、最大供給電力が対象空間発電電力と同等または対象空間発電電力より小さくなるように(すなわち、対象空間発電電力以下になるように)、最大供給電力を設定することで、供給電力制御部115は、許容電力を超えないように、最大供給電力を設定することができる。
【0104】
また、実施の形態1と同様に、上述の係数やマージン電力は、ユーザ(利用者もしくは施工者など)が任意に設定可能であってもよい。実施の形態2では、実施の形態1の構成に代えて、または、加えて、例えば、昼を含む昼時間帯においてその他の時間帯よりも係数を相対的に高くまたはマージン電力を相対的に低く設定したモードをユーザが選択可能であってもよい。これにより、例えば太陽光発電のように昼に発電量が多い発電装置において発電電力を多く利用して充電が可能となり、電力会社からの購入電力を減らすことが可能となる。もしくは、夜を含む夜時間帯においてその他の時間帯よりも係数を相対的に高くまたはマージン電力を相対的に低く設定したモードをユーザが選択可能であってもよい。これにより、例えば昼間は余剰分は売電可能となり、電気料金が割安な夜時間帯に充電をメインとすることが可能となる。
【0105】
次に、制御装置11が最大供給電力を算出する機能を有さず、電動車両用電力供給装置21が最大供給電力を算出する機能を有する場合、供給電力制御部115は、例えば、最大供給電力を算出するために用いる対象空間発電電力情報を電動車両用電力供給装置21に送信する。他方、電動車両用電力供給装置21においては、実施の形態1と同様に、上述の供給電力制御部115の機能の一部を機能部(供給電力制御部213)として備え、制御装置11から受け取った対象空間発電電力情報に基づき、供給電力制御部115と同様に最大供給電力を設定するようにしてもよい。
【0106】
<実施の形態2の変形例>
図11は、本実施の形態2の変形例を示す図である。本変形例の電動車両電力供給制御システム1については、実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1とは異なる部分のみを説明する。図11に示される本変形例においては、実施の形態2において分電盤DB内に設けられていた電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBが、電力メータEMに接続されている。
【0107】
すなわち、第6の配線W6は、電力が通電可能なように、一端が電力メータEMに接続されており、他端が電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBの電力受電部に接続されている。
【0108】
第7の配線W7は、電力が通電可能なように、一端が電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBの電力供給部と接続されており、他端が電動車両用電力供給装置21の電源電力受電部211と接続されている。
【0109】
このような構成により、対象空間内部の分電盤DBに別途ブレーカEVBを設ける作業を経ずに、対象空間外部の電力メータEMへの作業のみでブレーカEVBを設けることが可能となる。
【0110】
<実施の形態3>
実施の形態3の電動車両電力供給制御システム1は、実施の形態1の電動車両電力供給制御システム1および実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1を組み合わせた構成といえる。実施の形態1及び2の電動車両電力供給制御システム1とは異なる部分のみを説明する。
【0111】
図12は、本実施の形態3による発電装置51を含む電動車両電力供給制御システム1の一例を示す図である。実施の形態3の電動車両電力供給制御システム1は、実施の形態1の電動車両電力供給制御システム1と同様に第1の電流センサCS1を有すると共に、実施の形態2の電動車両電力供給制御システム1と同様に第2の電流センサCS2を有する点において両者とは異なる。なお、分電盤DBの構成は、実施の形態2と同様であり得る。また、実施の形態1と同様に、制御装置11は、分電盤の内部に設けるようにしてもよい。
【0112】
図13は、本実施の形態3による電動車両電力供給制御システム1の一例を示す図である。実施の形態3の電動車両電力供給制御システム1は、制御装置11が、実施の形態1の対象空間電力測定部113を有することに加え、発電装置51の対象空間発電電力を測定する発電電力測定部116を備える点が実施の形態1及び2の電動車両電力供給制御システム1とは異なる。
【0113】
ここで、実施の形態3においては、上述のとおり、対象空間電力測定部113及び発電電力測定部116を備えているので、実施の形態3の供給電力制御部115は、実施の形態1や実施の形態2における供給電力制御部115の処理に加えて、または、代えて、対象空間消費電力及び対象空間発電電力の両者を考慮した制御が可能となる。
【0114】
ここで、実施の形態1及び2同様に、制御装置11が最大供給電力を算出する機能を有するか否かによって、供給電力制御部115が送信する情報が異なり得る。すなわち、まず制御装置11が最大供給電力を算出する機能を有する場合、供給電力制御部115は、例えば、上述の対象空間消費電力及び対象空間発電電力に基づいて、電動車両用電力供給装置21にて供給可能な電力である最大供給電力を示す最大供給電力情報を生成する。
【0115】
より具体的には、実施の形態2の構成においては、対象空間発電電力が必ずしも多くなく、対象空間発電電力のすべてを最大供給電力として設定したとしても影響がない場面を想定していたり、そうでなかったとしても、マージン電力や係数により電動車両用電力供給装置21による供給電力(この場合、対象空間発電電力)と対象空間消費電力の合計が許容電力を超えることに対応することを想定していたが、供給電力制御部115は、例えば、許容電力と対象空間消費電力の差分である電力差と、対象空間発電電力とを比較して、電力差より対象空間発電電力が小さい場合には、対象空間発電電力を最大供給電力として設定してもよい。そして、供給電力制御部115は、例えば、電力差より対象空間発電電力が大きい場合には、電力差を最大供給電力として設定してもよい。このように最大供給電力を設定することで、電動車両用電力供給装置21による供給電力(この場合、対象空間発電電力)と対象空間消費電力の合計が許容電力を超えることなく運用が可能である。
【0116】
なお、本実施の形態3においても、最大供給電力の設定において、上述のマージン電力や係数を採用することとしてもよい。
【0117】
また、実施の形態1及び2と同様に、上述の係数やマージン電力は、ユーザ(利用者もしくは施工者など)が任意に設定可能であってもよい。
【0118】
次に、制御装置11が最大供給電力を算出する機能を有さず、電動車両用電力供給装置21が最大供給電力を算出する機能を有する場合、供給電力制御部115は、例えば、最大供給電力を算出するために用いる対象空間消費電力情報及び対象空間発電電力情報を電動車両用電力供給装置21に送信する。他方、電動車両用電力供給装置21においては、実施の形態1及び2と同様に、上述の供給電力制御部115の機能の一部を機能部(供給電力制御部213)として備え、制御装置11から受け取った対象空間消費電力情報及び対象空間発電電力情報に基づき、供給電力制御部115と同様に最大供給電力を設定するようにしてもよい。その際、許容電力記憶部112及び電力差設定部114を電動車両用電力供給装置21に設けるようにしてもよいし、許容電力情報や電力差情報を電動車両用電力供給装置21に送信するようにしてもよい。
【0119】
<実施の形態3の変形例>
図14は、本実施の形態3の変形例を示す図である。本変形例の電動車両電力供給制御システム1については、実施の形態3の電動車両電力供給制御システム1とは異なる部分のみを説明する。図14に示される本変形例においては、実施の形態3において分電盤DB内に設けられていた電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBが、電力メータEMに接続されている。
【0120】
すなわち、第6の配線W6は、電力が通電可能なように、一端が電力メータEMに接続されており、他端が電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBの電力受電部に接続されている。
【0121】
第7の配線W7は、電力が通電可能なように、一端が電動車両用電力供給装置21用ブレーカEVBの電力供給部と接続されており、他端が電動車両用電力供給装置21の電源電力受電部211と接続されている。
【0122】
このような構成により、対象空間内部の分電盤DBに別途ブレーカEVBを設ける作業を経ずに、対象空間外部の電力メータEMへの作業のみでブレーカEVBを設けることが可能となる。
【0123】
また、特に第2の配線W2や第3の配線W3に第1の電流センサCS1や第1の電圧センサCV1が設けられる場合(不図示)には、実施の形態3とは異なり、対象空間消費電力に電動車両用電力供給装置21の消費電力が含まれなくなり、制御装置11にて電動車両用電力供給装置21の消費電力を感知できなくなるため、供給電力制御部115においては、例えば第4の通信ケーブルCC4を介して電動車両用電力供給装置21の消費電力情報を取得し、さらに電力差が示す電力から電動車両用電力供給装置21の消費電力を差し引いた電力を供給電力制御部115にて利用する電力差情報として設定するようにしてもよい。これについては、電動車両用電力供給装置21にて最大供給電力を設定する際においても、供給電力制御部213において同様に処理され得る。すなわち、電動車両用電力供給装置21にて、第4の通信ケーブルCC4を介して対象空間消費電力情報を受け取り、電動車両用電力供給装置21内で電動車両用電力供給装置21の消費電力情報を取得することで、両消費電力情報に基づき供給電力制御部213において同様に処理され得る。
【0124】
<その他の変形例1>
実施の形態1ないし3においては、制御装置11と、第1の電流センサCS1や第1の電圧センサCV1、第2の電流センサCS2、第2の電圧センサCV2、電動車両用電力供給装置21の少なくともいずれか、または、電動車両用電力供給装置21と電動車両側蓄電システム41、電力メータEMと、制御装置11若しくは電動車両用電力供給装置21などでは、互いに配線や通信ケーブルを介して各種情報の送受信を行っている例を示したが、これに代えて、または、加えて、ワイヤレス通信部(不図示)を設けてネットワークを介して各種情報の送受信を行ってもよい。
【0125】
ネットワークは、例えば、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規則により通信が行われる。また、ネットワークNWは、仮想回線であってもよい。仮想回線は、例えば、VPN(Virtual Private Network)、インターネットVPN(Virtual Private Network)、エントリーVPN(Virtual Private Network)、IP(Internet Protocol)-VPN(Virtual Private Network)、広域イーサネットなどであってもよい。
【0126】
ネットワークを介して各種情報を送受信する場合には、ネットワークを介してサーバへ一旦送信し、サーバからネットワークを介して各種情報を送信されてもよい。
【0127】
また、ネットワークは、ワイヤレスネットワークであってもよい。ここでいう、ワイヤレスネットワークWNWは、Bluetooth(登録商標)及びBLE(Bluetooth Low Energy)やWi-Fi等に例示される近距離通信インターフェースであってもよい。ワイヤレスネットワークを介して、制御装置11と上述の第1の電流センサCS1等が各種情報を直接送受信してもよい。
【0128】
<その他の変形例2>
実施の形態1ないし3においては、制御装置11や第1の電流センサCS1、第1の電圧センサCV1などは、分電盤DBに対して設けられているが、これに代えて、または、加えて、電力メータEMが、制御装置11や各種センサの少なくとも一部の機能を備えていてもよい。すなわち、電力メータEMが、いわゆるスマートメータである場合には、電力メータEM自体で対象空間消費電力情報を取得するようにしてもよい。その際、例えば、(1)各種センサに代えて、電力メータEMから対象空間消費電力情報を制御装置11へ送信可能としてもよいし、(2)制御装置11や各種センサに代えて、電力メータEMから直接対象空間消費電力情報を電動車両用電力供給装置21へ送信可能としてもよい(この場合、最大供給電力は電動車両用電力供給装置21にて設定される)し、(3)制御装置11や各種センサに代えて、電力メータEMが対象空間消費電力情報から最大供給電力を設定して、最大供給電力情報を電動車両用電力供給装置21へ送信可能としてもよい。さらに、発電装置51を備えている場合には、対象空間発電電力情報を電力メータEMで取得し、実施の形態3のように最大供給電力を設定するようにしてもよい。
【0129】
<その他の変形例3>
実施の形態1ないし3において明示していない機器を有することを妨げるものではなく、例えば、電動車両用電力供給装置21のために避雷器(SPD)を設けるようにしてもよい。または、実施の形態2または3において、DC/ACコンバータ61と分電盤DBの間に機能分電盤(例えば、停電が起きた時などに、発電装置51や蓄電装置(不図示)へ分電盤の接続を切り替える装置)を設けるようにしてもよい。
【0130】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0131】
1 電動車両電力供給制御システム
11 制御装置
111 電源電力受電部
112 許容電力記憶部
113 対象空間電力測定部
114 電力差測定部
115 供給電力制御部
116 発電電力測定部
119 情報処理部
21 電動車両用電力供給装置
211 電源電力受電部
212 電動車両電力供給部
213 供給電力制御部
219 情報処理部
31 対象空間内負荷
31G 対象空間内負荷群
41 蓄電システム
411 供給電力受電部
412 蓄電池
413 指示情報生成部
419 情報処理部
51 発電装置
61 DC/ACコンバータ
EV 電気自動車
DB 分電盤
MB 主ブレーカ
ELB 漏電遮断機
BB 分岐ブレーカ
BBG 分岐ブレーカ群
VR 可変抵抗
CS1 第1の電流センサ
CS2 第2の電流センサ
VS1 第1の電圧センサ
VS2 第2の電圧センサ
HU 家
R 屋根
E 商用電力線
EP 電柱
W1 第1の配線
W2 第2の配線
W3 第3の配線
W4 第4の配線
W4G 第4の配線群
SP 分岐点
SW 分岐配線
SWG 分岐配線群
W5 第5の配線
W6 第6の配線
W7 第7の配線
W8 第8の配線
W9 第9の配線
W10 第10の配線
EL 電線
+EL +100V電線
0EL 0V電線
-EL -100V電線
CC1 第1の通信ケーブル
CC2 第2の通信ケーブル
CC3 第3の通信ケーブル
CC4 第4の通信ケーブル
【要約】      (修正有)
【課題】電動車両用電力供給装置により供給可能な最大供給電力を制御する電動車両電力供給制御システム、プログラム及び方法を提供する。
【解決手段】電動車両に電力を供給する電動車両用電力供給装置21における最大供給電力を設定するための情報を送信する制御装置11を含む電動車両電力供給制御システム1であって、制御装置は、対象空間内で電力を消費する負荷である対象空間内負荷に供給された対象空間消費電力を測定する対象空間電力測定部113、対象空間が備える発電装置により生成された対象空間発電電力を測定する発電電力測定部の少なくともいずれかと、対象空間消費電力情報、対象空間発電電力情報、算出電力情報及び最大供給電力情報の少なくともいずれかを電動車両用電力供給装置へ送信する供給電力制御部115と、を備える。
【選択図】図5
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14