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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-11
(45)【発行日】2025-03-19
(54)【発明の名称】取引装置、取引方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20250312BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20250312BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20250312BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/79
A63F13/53
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024233262
(22)【出願日】2024-12-30
【審査請求日】2025-01-09
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524428917
【氏名又は名称】株式会社シャッフル
(74)【代理人】
【識別番号】100226997
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 知英
(74)【代理人】
【識別番号】100221291
【弁理士】
【氏名又は名称】青井 隆徳
(74)【代理人】
【識別番号】100207011
【弁理士】
【氏名又は名称】高 義輝
(72)【発明者】
【氏名】横山 和也
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】特開2024-024410(JP,A)
【文献】特許第7560910(JP,B1)
【文献】特開2024-000219(JP,A)
【文献】特開2023-112156(JP,A)
【文献】特開2023-119100(JP,A)
【文献】特開2022-149746(JP,A)
【文献】特開2021-010539(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00-13/98,
9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが使用するユーザ端末を介して、所定のコンテンツが印刷されたカードの取引の処理を行う取引装置であって、
前記ユーザに提供可能な所定の詰合せカードのリストを設定する条件設定部と、
前記ユーザによる操作に応じて、前記リストの中から1以上のカードの抽出を行う抽選を実行し、前記抽選の結果に関する結果情報を前記ユーザ端末に送信する抽選実行部と、
前記結果情報が示す当選カードを前記ユーザが入手するか否かの選択指示を前記ユーザ端末から受け付け、前記選択指示に応じて、前記ユーザが入手することを選択した前記当選カードを前記ユーザに提供する処理を行い、前記ユーザが入手することを選択しなかった前記当選カードに対応するポイントを前記ユーザに提供する処理を行う、提供処理部と、を備え、
前記提供処理部は、前記ユーザが入手を選択しなかった前記当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行することにより交換ポイントを算出し、算出した前記交換ポイントを前記ユーザに提供する処理を行う、
取引装置。
【請求項2】
請求項1に記載の取引装置において、
前記提供処理部は、前記ユーザが前記当選カードの入手を選択せず、且つ、前記当選カードをポイントと交換することを選択した後に、前記当選カードに予め設定された前記確率に基づく計算を実行することにより前記交換ポイントを算出する、
取引装置。
【請求項3】
請求項2に記載の取引装置において、
前記提供処理部は、前記ユーザが入手を選択しなかった前記当選カードに予め設定された初期ポイントを、前記当選カードに予め設定された前記確率である継続確率に基づいて累積加算する計算を実行することにより前記交換ポイントを算出する、
取引装置。
【請求項4】
請求項3に記載の取引装置において、
前記提供処理部が前記交換ポイントを算出する際に、前記累積加算における前記継続確率の継続状況に応じてそれぞれ異なる演出画像を、前記ユーザ端末に表示可能に生成する画像生成部をさらに備える、
取引装置。
【請求項5】
請求項4に記載の取引装置において、
前記画像生成部は、前記継続確率に基づく前記初期ポイントの累積が行われた場合に、所定の単位演出画像を累積表示する前記演出画像を生成する、
取引装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の取引装置において、
前記抽選実行部は、前記当選カードに関する情報として、予め設定された前記交換ポイントの下限値および上限値を前記結果情報として前記ユーザ端末に表示可能に送信する、
取引装置。
【請求項7】
請求項1~5のいずれか一項に記載の取引装置において、
前記抽選実行部は、前記当選カードに関する情報として、予め設定された前記交換ポイントの期待値を前記結果情報として前記ユーザ端末に表示可能に送信する、
取引装置。
【請求項8】
ユーザが使用するユーザ端末を介して、所定のコンテンツが印刷されたカードの取引の処理をコンピュータが行う取引方法であって、
前記ユーザに提供可能な所定の詰合せカードのリストを設定し、
前記ユーザによる操作に応じて、前記リストの中から1以上のカードの抽出を行う抽選を実行し、前記抽選の結果に関する結果情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記結果情報が示す当選カードを前記ユーザが入手するか否かの選択指示を前記ユーザ端末から受け付け、前記選択指示に応じて、前記ユーザが入手することを選択した前記当選カードを前記ユーザに提供する処理を行い、前記ユーザが入手することを選択しなかった前記当選カードに対応するポイントを前記ユーザに提供する処理を行い、
前記ユーザが入手を選択しなかった前記当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行することにより交換ポイントを算出し、算出した前記交換ポイントを前記ユーザに提供する処理を行う、
取引方法。
【請求項9】
ユーザが使用するユーザ端末を介して、所定のコンテンツが印刷されたカードの取引の処理を行う取引方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記ユーザに提供可能な所定の詰合せカードのリストを設定する条件設定ステップと、
前記ユーザによる操作に応じて、前記リストの中から1以上のカードの抽出を行う抽選を実行し、前記抽選の結果に関する結果情報を前記ユーザ端末に送信する抽選実行ステップと、
前記結果情報が示す当選カードを前記ユーザが入手するか否かの選択指示を前記ユーザ端末から受け付け、前記選択指示に応じて、前記ユーザが入手することを選択した前記当選カードを前記ユーザに提供する処理を行い、前記ユーザが入手することを選択しなかった前記当選カードに対応するポイントを前記ユーザに提供する処理を行う、提供処理ステップと、を備え、
前記提供処理ステップは、前記ユーザが入手を選択しなかった前記当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行することにより交換ポイントを算出し、算出した前記交換ポイントを前記ユーザに提供する処理を行う、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、取引装置、取引方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
新品や中古品のトレーディングカードの取引形態として、オンラインで、トレーディングカードのセットであるカード群から抽選を行い、当選したカードをユーザが獲得できるというサービスが拡がっている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載のシステムにおいて、管理サーバはユーザのポイントを管理し、詰め合わせ内のトレーディングカードを抽選で選択して当選情報を端末に送信し、ユーザ端末は当選カードの取得選択を行う。サーバは取得選択カードをピッキングリストに移動させ、未選択カードのポイントをユーザに還元する。
【0004】
また特許文献2に記載のプログラムにおいて、サーバは複数のカード群を対価とともにユーザ端末に提示し、所定の対価に応じた抽選回数で当選カードを決定して提示するとともに、カード総数とカード残数を券面情報の一部と同画面で表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2023-119100号公報
【文献】特許第7560910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の文献に記載のシステムにおいて、ユーザは、当選カードを入手する代わりに、当選カードを所定のポイントと交換できる。しかしながら、オンラインでトレーディングカードの取引を行うサービスにおいて、さらなる愉しみをユーザに提供するための工夫が求められている。
【0007】
本開示は上記課題に鑑みて、当選カードをポイントに交換する愉しみをユーザに提供できる取引装置等を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る取引装置は、ユーザが使用するユーザ端末を介して、所定のコンテンツが印刷されたカードの取引の処理を行う。取引装置は、条件設定部と、抽選実行部と、処理を行う、提供処理部と、を有している。条件設定部は、ユーザに提供可能な所定の詰合せカードのリストを設定する。抽選実行部は、ユーザによる操作に応じて、リストの中から1以上のカードの抽出を行う抽選を実行し、抽選の結果に関する結果情報をユーザ端末に送信する。提供処理部は、結果情報が示す当選カードをユーザが入手するか否かの選択指示をユーザ端末から受け付け、選択指示に応じて、ユーザが入手することを選択した当選カードをユーザに提供する処理を行い、ユーザが入手することを選択しなかった当選カードに対応するポイントをユーザに提供する処理を行う。提供処理部は、ユーザが入手を選択しなかった当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行することにより交換ポイントを算出し、算出した交換ポイントをユーザに提供する処理を行う。
【0009】
本開示に係る取引方法は、ユーザが使用するユーザ端末を介して、所定のコンテンツが印刷されたカードの取引の処理をコンピュータが実行する。コンピュータは、ユーザに提供可能な所定の詰合せカードのリストを設定する。コンピュータは、ユーザによる操作に応じて、リストの中から1以上のカードの抽選を受け付け、抽選の結果に関する結果情報をユーザ端末に送信する。コンピュータは、結果情報が示す当選カードをユーザが入手するか否かの選択指示をユーザ端末から受け付け、選択指示に応じて、ユーザが入手することを選択した当選カードをユーザに提供する処理を行い、ユーザが入手することを選択しなかった当選カードに対応するポイントをユーザに提供する処理を行う。コンピュータは、ユーザが入手を選択しなかった当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行することにより交換ポイントを算出し、算出した交換ポイントをユーザに提供する処理を行う。
【0010】
本開示に係るプログラムは、ユーザが使用するユーザ端末を介して、所定のコンテンツが印刷されたカードの取引の処理を行う取引方法をコンピュータに実行させる。プログラムは、条件設定ステップと、抽選実行ステップと、処理を行う、提供処理ステップと、を有している。条件設定ステップは、ユーザに提供可能な所定の詰合せカードのリストを設定する。抽選実行ステップは、ユーザによる操作に応じて、リストの中から1以上のカードの抽選を受け付け、抽選の結果に関する結果情報をユーザ端末に送信する。提供処理ステップは、結果情報が示す当選カードをユーザが入手するか否かの選択指示をユーザ端末から受け付け、選択指示に応じて、ユーザが入手することを選択した当選カードをユーザに提供する処理を行い、ユーザが入手することを選択しなかった当選カードに対応するポイントをユーザに提供する処理を行う。提供処理ステップは、ユーザが入手を選択しなかった当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行することにより交換ポイントを算出し、算出した交換ポイントをユーザに提供する処理を行う、
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、当選カードをポイントに交換する愉しみをユーザに提供できる取引装置、取引方法およびプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本実施形態に係る取引システムのブロック図である。
図2】コンピュータのハードウェア構成を例示するブロック図である。
図3】本実施形態に係る取引方法のフローチャートである。
図4】カードリストを示す図である。
図5】ポイント計算用データを示す図である。
図6】本実施形態に係る取引システムのシーケンス図である。
図7】取引システムの画面を示す第1の図である。
図8】取引システムの画面を示す第2の図である。
図9】演出画像を示す図である。
図10】取引システムの画面を示す第3の図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、特許請求の範囲に係る発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、実施形態で説明する構成の全てが課題を解決するための手段として必須であるとは限らない。説明の明確化のため、以下の記載および図面は、適宜、省略、および簡略化がなされている。なお、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
【0014】
<実施形態>
(取引システム)
図1を参照して取引システムについて説明する。図1は、本実施形態に係る取引システム10のブロック図である。取引システム10は、所定のトレーディングカードの取引サービスをユーザに提供する事業者とこの取引サービスを利用するユーザとの情報のやり取りを行うシステムである。取引システム10は、取引装置100とユーザ端末200とを含む。取引装置100とユーザ端末200とはネットワークN1を介して互いに通信可能に接続している。なお、本開示において、トレーディングカードは、単にカードと称される場合がある。
【0015】
取引装置100は、トレーディングカードの取引を行う事業者が管理するコンピュータまたはサーバである。事業者は、取引装置100を使ってユーザにトレーディングカードの取引サービスを提供する。また事業者は、取引サービスにおいてユーザに提供できるトレーディングカードを用意している。取引サービスにおいてユーザがトレーディングカードを入手することが確定した場合に、事業者はトレーディングカードを配送する。
【0016】
ユーザ端末200はトレーディングカードの取引サービスを利用するユーザが使用する端末である。ユーザ端末200は例えば通信機能を有するコンピュータ、タブレット端末またはスマートフォンである。
【0017】
(取引装置100)
引き続き図1を参照して取引装置100について更に説明する。取引装置100は、ユーザが使用するユーザ端末200を介して、所定のコンテンツが印刷されたカードの取引の処理を行う。取引装置100は主な構成として、条件設定部111、抽選受付部112、抽選実行部113、提供処理部114、画像生成部116、通信部117および記憶部120を有している。
【0018】
条件設定部111は、ユーザに提供可能な所定の詰合せカードのリストとして抽選カードリスト121を設定する。条件設定部111は例えば事業者の操作により、抽選カードリスト121を受け付ける。条件設定部111が設定する抽選カードリスト121は、抽選回数に関する情報を含み得る。
【0019】
抽選受付部112は、抽選カードリスト121から1以上のカードを抽出するための抽選を実行するリクエストをユーザ端末200から受け付ける。このとき取引装置100は、ユーザ端末200が抽選を実行するリクエストを送信できるように、リクエストボタンをユーザ端末200に表示させる。ユーザはユーザ端末200に表示されるボタンを押下することにより、抽選を実行するリクエストを取引装置100に送信できる。リクエストは、取引装置100が予め設定した抽選回数をユーザ端末200に表示するものであってもよい。
【0020】
抽選実行部113は、ユーザによる操作に応じて、リストの中から1以上のカードの抽出を行う抽選を実行し、抽選の結果に関する結果情報をユーザ端末200に送信する。より具体的には、抽選実行部113は、詰合せカードの抽選を実行し、抽選したカードの情報を含む結果情報をユーザ端末200に提示可能に生成する。具体的には、抽選実行部113は例えば、1回の抽選において抽選カードリスト121から1枚のカードを抽出する。
【0021】
このとき抽選実行部113は、当選カードに関する情報として、予め設定された交換ポイントの下限値および上限値を結果情報としてユーザ端末200に表示可能に送信し得る。取引装置100は、交換ポイントに上限値を設定することにより、交換ポイントが想定以上に高くなる事態を抑制できる。また抽選実行部113は、当選カードに関する情報として、予め設定された交換ポイントの期待値を結果情報としてユーザ端末200に表示可能に送信してもよい。
【0022】
なお、抽選実行部113が実行する抽選の方法は1つに限定されない。抽選実行部113は例えば所定枚数のカードを有する抽選カードリスト121からカードの枚数分の抽選を実行する。あるいは抽選実行部113は、抽選カードリスト121の種類数を維持したまま抽選回数を減算するとともに抽選を実行し、抽選したカードの情報を含む結果情報をユーザ端末200に提示可能に生成するものであってもよい。
【0023】
提供処理部114は、結果情報が示す当選カードをユーザが入手するか否かの選択指示をユーザ端末200から受け付ける。提供処理部114は、ユーザ端末200から受けた選択指示に応じて、以下の処理を行う。
【0024】
まず、ユーザが当選カードを入手することを選択した場合には、提供処理部114は、この当選カードをユーザに提供する処理を行う。当選カードをユーザに提供する処理は、当選カードをユーザの指定する場所に配送するための処理を含む。
【0025】
次に、ユーザが当選カードを入手することを選択しなかった場合には、提供処理部114は、この当選カードに対応するポイントをユーザに提供する処理を行う。このとき、提供処理部114は、ユーザが入手を選択しなかった当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行することにより交換ポイントを算出する。そして提供処理部114は、算出した交換ポイントをユーザに提供する処理を行う。
【0026】
換言すると、提供処理部114は、ユーザが当選カードの入手を選択せず、且つ、当選カードをポイントと交換することを選択した後に、当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行する。これにより、提供処理部114は、ユーザに提供するための交換ポイントを算出する。
【0027】
提供処理部114は、ユーザが入手を選択しなかった当選カードに予め設定された初期ポイントを、当選カードに予め設定された確率である継続確率に基づいて累積加算する計算を実行することにより交換ポイントを算出する。より具体的には、提供処理部114は以下に示す式(1)を計算する。
【数1】
ここで、xはカードの固有識別番号である。x番目のカードは、「カードx」と称され得る、P(x)はカードxをポイントに交換する場合に、提供処理部114が算出する交換ポイントである。A(x)は、カードxに予め設定された初期ポイントである。C(x)は、カードxに予め設定された継続確率である。
【0028】
例えば、カードxに予め設定された初期ポイントA(x)が50であって、カードxに予め設定された継続確率C(x)が66%であったとする。この場合、カードxのポイントP(x)は、50×(1+66%)により算出される。このとき、(1+66%)は、66%の確率で1が加算され(1+1+66%)となる。この場合、ポイントP(x)は100以上となる。またこの場合、ポイントの計算は継続する。(1+1+66%)は、さらに66%の確率で1が加算され(1+1+1+66%)となる。この場合、ポイントP(x)は150以上となる。このように、ポイントP(x)の計算は、継続確率C(x)の確率でカッコ内の値が累積加算され、初期ポイントA(x)に乗算される。一方、(1+66%)は、34%の確率で1が加算されず(1)となる。この場合、ポイントP(x)は50となり、計算は終了する。
【0029】
換言すると、カードxのポイントP(x)は、34%の確率で50となり、66%の確率で100以上となる。またカードxのポイントP(x)は、66%×66%=43.56%の確率で150以上となる。なお、この場合のポイントP(x)の期待値は147となる。取引装置100を管理する事業者は、カードそれぞれの初期ポイントおよび継続確率から算出される期待値を求めることにより、取引システム10のポイントの管理および取引システム10の運営を行うことができる。
【0030】
上述の構成により、取引装置100は、ユーザが入手を所望するカードを提供するとともに、ユーザが入手を所望しないカードについて好適にポイントを提供できる。また取引装置100はポイント交換する場合にユーザにポイント交換の愉しさを提供できる。
【0031】
画像生成部116は、提供処理部114が交換ポイントを算出する際に、累積加算における継続確率の継続状況に応じてそれぞれ異なる演出画像を、ユーザ端末200に表示可能に生成する。画像生成部116は他にも、ユーザ端末200に表示させる画像を生成する。画像生成部116は例えば、抽選の演出画像を生成する。画像生成部116が生成した演出画像は、通信部117を介してユーザ端末200に送信される。
【0032】
通信部117は、画像生成部116が生成する演出画像等を、ネットワークN1を介してユーザ端末200に提示する。また通信部117は、ユーザ端末200から抽選のリクエスト等を受け取り、受け取ったリクエストの信号を取引装置100の各構成に適宜供給する。
【0033】
記憶部120は、不揮発性メモリを含む記憶装置である。記憶部120は、抽選カードリスト121およびポイント計算用データ122を記憶する。また記憶部120は例えば、本開示に係る処理を実行するためのプログラム等を記憶する。
【0034】
以上、取引装置100について説明した。取引装置100は上述の構成により、当選カードをポイントに交換する際の愉しみを提供できる。
【0035】
(ハードウェア構成例)
図2は、コンピュータのハードウェア構成を例示するブロック図である。上述した取引装置100は、図2に示す構成を有し得る。コンピュータ1000は、バス1010、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060を有する。
【0036】
バス1010は、プロセッサ1020、メモリ1030、ストレージデバイス1040、入出力インタフェース1050、及びネットワークインタフェース1060が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ1020などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0037】
プロセッサ1020は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)などの演算装置を含む回路である。
【0038】
メモリ1030は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。
【0039】
ストレージデバイス1040は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ、又はROM(Read Only Memory)などの補助記憶装置である。ストレージデバイス1040は、本開示の機能を実現するためのプログラムを格納する。
【0040】
プロセッサ1020は、このプログラムをメモリ1030に読み出して実行する。これによりプロセッサ1020は、このプログラムに対応する機能を実行する。換言すると、メモリ1030に格納されたプログラムは、コンピュータ1000に本開示の機能を実行させる。
【0041】
入出力インタフェース1050は、コンピュータ1000と所定の入出力デバイスとを接続する。入出力デバイスは例えば、キーボードなどの入力装置、ディスプレイなどの出力装置、又はディスプレイにタッチパネルが重畳された入出力装置である。
【0042】
ネットワークインタフェース1060は、コンピュータ1000を所定の通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。
【0043】
以上、コンピュータ1000について説明したが、コンピュータ1000は、上述の構成に加えて、ユーザが操作をすることにより種々の情報をコンピュータ1000に入力するための情報入力装置を有し得る。情報入力装置は例えばキーボード、マウスまたはタッチパネル等である。またコンピュータ1000は、ユーザに種々の情報を示すためのディスプレイ、スピーカ、振動モータまたはLED(light-emitting diode)などを有していてもよい。
【0044】
(取引方法)
次に、図3を参照して、取引装置100が実行する処理について説明する。図3は、本実施形態に係る取引方法のフローチャートである。本開示に係るカードの取引方法は、ユーザが使用するユーザ端末200を介して、所定のコンテンツが印刷されたカードの取引の処理を行う取引装置100が実行する。
【0045】
ステップS11において、条件設定部111は、ユーザに提供可能な所定の詰合せカードのリストとして抽選カードリスト121を設定する。条件設定部111が設定する抽選カードリスト121は、取引装置100を管理する事業者が取引装置100を操作することにより実現する。なお、条件設定部111は、ユーザに提供可能な所定の種類数のカードからなる抽選カードリストを設定し、実行可能な抽選回数をさらに設定してもよい。
【0046】
ステップS12において、抽選受付部112は、抽選カードリスト121から1以上のカードを抽出する抽選を実行するリクエストをユーザ端末200から受け付ける。
【0047】
ステップS13において、抽選実行部113は、ユーザによる操作に応じて、抽選を実行する。すなわち抽選実行部113は、リストの中から1以上のカードを抽出する抽選を実行する。
【0048】
ステップS14において、抽選実行部113は、抽選の結果に関する結果情報をユーザ端末200に送信する。より具体的には、抽選実行部113は、詰合せカードの抽選を実行し、抽選したカードの情報を含む結果情報をユーザ端末200に提示可能に生成する。取引装置100は結果情報をユーザ端末200に提示する。具体的には、提供処理部114が生成する結果情報は、「当選カードを入手する」「当選カードをポイントに交換する」のいずれかの選択をユーザに促すための画像を含む。
【0049】
ステップS15において、提供処理部114は、抽選の結果に応じた選択指示をユーザ端末200から受け付ける。すなわち提供処理部114は、ユーザ端末200から、「当選カードを入手する」という選択指示または「当選カードをポイントに交換する」という選択指示のいずれかを受け付ける。このとき当選カードが複数存在する場合には、提供処理部114は、当選カードのそれぞれについての選択指示を受け付ける。
【0050】
ステップS16において、提供処理部114は、ユーザが当選カードの入手を選択したか否かを判定する。ユーザが当選カードの入手を選択したと判定した場合、提供処理部114は、ステップS17に進む。一方、ユーザが当選カードの入手を選択したと判定しなかった場合、提供処理部114は、ステップS18に進む。
【0051】
ステップS17において、提供処理部114は、選択された当選アイテムをユーザに配送するための処理を実行する。提供処理部114は、当選アイテムをユーザに配送するための処理を実行した後に、ステップS19に進む。
【0052】
ステップS18において、提供処理部114は、選択された当選アイテムをポイントに交換するための処理を実行する。ここで提供処理部114は、ユーザが入手を選択しなかった当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行する。これにより提供処理部114は交換ポイントを算出する。すなわち提供処理部114は、ユーザからの選択指示の後に、当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行することにより交換ポイントを算出する。これにより取引装置100は、ポイント交換の計算に伴う演出画像をユーザに提示できる。提供処理部114は、当選アイテムをポイントに交換するための処理を実行した後に、ステップS19に進む。
【0053】
ステップS19において、提供処理部114は、未処理の当選カードがないか否かを判定する。抽選受付部112が受け付けたリクエストが、複数回の抽選を伴うものであって、抽選実行部113が複数回の抽選を実行した場合、抽選により複数のカードが抽出される。そのため、提供処理部114は、未処理の当選カードがなくなるまで、上述した選択指示を受け付け、選択指示に応じた処理を行う。未処理の当選カードがないと判定する場合(ステップS19:YES)、取引装置100は一連の処理を終了する。一方、未処理の当選カードがないと判定しない場合(ステップS19:NO)、取引装置100はステップS16に戻り、未処理の当選カードの処理を行う。
【0054】
以上、取引装置100が実行する取引方法について説明した。上述の処理を実行することにより、取引装置100は、当選カードに対応するポイントを所定の範囲において変動させる。これにより、取引装置100は、取引システム10を利用するユーザに対してポイント交換する際の愉しみを提供できる。
【0055】
なお、抽選実行部113が抽選を実行した後であって、且つ、ステップS15の手前の段階で、このフローチャートから離脱する処理をユーザが行った場合には、当選カードの扱いは「保留」となり得る。換言すると、ユーザが「当選カードを入手する」を選択せず、且つ、「当選カードをポイントに交換する」を選択しなかった場合、第1抽選の当選カードの処理は「保留」となる。この場合、取引装置100は、別途「保留」となっている当選カードの処理をユーザに問い合わせる処理を有し得る。
【0056】
(抽選カードリスト121)
次に、図4を参照して抽選カードリスト121について説明する。図4は、抽選カードリスト121を示す図である。抽選カードリスト121は、カードを種類別に整理したものである。抽選カードリスト121は、管理項目として、「カード番号」、「表示内容」、「管理情報」、「初期枚数」および「残り枚数」を含む。
【0057】
カード番号(#001、#002、・・・、#100)は、100種類のカードの管理をするための管理番号である。
【0058】
表示内容は、ユーザに対して表示するカードの情報である。例えばカード番号#001の表示内容は「カードS」である。カード番号#002の表示内容は、「X限定パックから1枚」である。なお、カード番号#002の表示内容からは、X限定パックの内のどのカードであるかはユーザには分からない表示となっている。
【0059】
管理情報は、取引装置100が抽選カードリスト121のカードを管理する上で必要な情報を含む。管理情報は具体的には、カードの名称、カードのレアリティ(又はレア度)、カードのシリーズ名、その他カードの属性を含む。例えばカード番号#001のカードは、「カードS、レア度:R、Dシリーズ、属性:**」という情報を含む。カード番号#002のカードは、「カードV、レア度:SR、Xシリーズ、属性:**」という情報を含む。
【0060】
初期枚数は、抽選カードリスト121を取引装置100の管理者が登録した最初の段階において登録された枚数である。この枚数は、抽選が行われる度に、減算される。残り枚数は、第1抽選が行われた結果、その時点において残っているカードの枚数である。図4に示す抽選カードリスト121において、カード番号#001のカードは、初期枚数が40枚であり、残り枚数は37枚となっている。カード番号#002のカードは、初期枚数が52枚であり、残り枚数は48枚となっている。またカード番号#100のカードは、初期枚数が30枚であり、残り枚数が28枚となっている。
【0061】
取引装置100において抽選実行部113は例えば、抽選カードリスト121の種類数を変更せず、抽選回数を減算させる。すなわち、図4に示した抽選カードリスト121を使って取引サービスを提供する場合、条件設定部111が予め設定する抽選回数は、カード番号#001~#100のいずれかの残り枚数がゼロになる前に終了するように設定される。
【0062】
なお、取引装置100が有する抽選カードリスト121の内容および取引装置100が実行する抽選の方法は、上述の内容に限られない。例えば抽選カードリスト121は、1枚のカードに1つのカード番号が付与されているものであってもよい。この場合、抽選回数はカードの残り枚数に対応するものになる。
【0063】
(ポイント計算用データ122)
次に、図5を参照して、ポイント計算用データ122について説明する。図5は、ポイント計算用データ122を示す図である。提供処理部114は、ポイント計算用データ122を参照して、当選カードと交換するポイントを計算する。ポイント計算用データ122は、カード番号、カード名称、ポイント範囲、計算式、期待値および抽出確率を含む。
【0064】
カード番号およびカード名称は、抽選カードリスト121に対応している。ポイント範囲は、当選カードと交換するポイントの下限および上限を含む。なお、下限は初期値に対応する。上限は、計算式によりポイントを計算する場合における累積加算の限度に対応している。計算式は、上述の式(1)に個別の値を代入したものである。期待値は、計算式により算出されるポイントの期待値である。抽出確率は、抽選により対応するカードが抽出される確率を示している。
【0065】
具体的には例えばカード番号#001は、カード名称が「カードS」であって、設定されているポイント範囲は、下限が50、上限が1000である。この場合の計算式は50×(1+66%)であって、期待値は147である。またカード#001の抽出確率は14/100に設定されている。同様に、カード番号#002は、カード名称が「カードV」であって、設定されているポイント範囲は、下限が100、上限が10000である。この場合の計算式は100×(1+81%)であって、期待値は526である。またカード#002の抽出確率は5/100に設定されている。カード番号#003は、カード名称が「カードU」であって、設定されているポイント範囲は、下限が500、上限が10000である。この場合の計算式は500×(1+50%)であって、期待値は1000である。またカード#003の抽出確率は1/100に設定されている。
【0066】
提供処理部114は、上述したポイント計算用データ122を用いて交換ポイントを計算する。例えば、抽選によりカード番号#002が当選した場合には、提供処理部114は、当選カードをポイントに交換するというユーザの選択指示の後に、計算式100×(1+81%)を実行する。提供処理部114は計算の結果として、100~10000の間のいずれかの値を算出する。提供処理部114は、算出した値をユーザ端末200に提示し、ユーザのポイントを加算する。なお、提供処理部114が実行する累積加算が9回まで進むと、上限値である10000に達する。この場合、提供処理部114は、計算を終了し、上限値である10000を計算結果として処理を進める。
【0067】
(取引システム10の処理)
次に、図6を参照して、取引システム10における取引装置100とユーザ端末200とのやり取りについて説明する。図6は、本実施形態に係る取引システム10のシーケンス図である。
【0068】
まずステップS101において、ユーザ端末200は取引装置100にアクセスしてログインを試みる。具体的にはユーザ端末200は、取引装置100の管理者が提供するウェブサイトまたは取引サービスのアプリケーションを介して、取引装置100にログイン情報を送信する。
【0069】
ステップS102において、ログイン情報を受け取った取引装置100は、ログインを承認する。なお、ここでの詳述は省略するが、ログイン情報が正しくない場合は、取引装置100はログインを承認しない。
【0070】
ステップS103において、取引装置100はログイン後の初期画面をユーザ端末200に表示させる。初期画面には、抽選の実行を指示するボタンが含まれる。初期画面には、抽選回数に関する情報が含まれ得る。また初期画面には、詰合せカードの残り枚数に関する情報が含まれ得る。
【0071】
ステップS104において、ユーザ端末200が抽選リクエストを取引装置100に送信する。ここで、抽選リクエストには、抽選の実行回数(1回、10回等)を含むものであってもよい。
【0072】
ステップS105において、取引装置100の抽選実行部113は、リクエストに対応した回数の抽選を実行する。なおこのとき画像生成部116は、抽選を表現する画像を生成する。取引装置100は、抽選を表現する画像をユーザ端末200に表示可能に送信する。
【0073】
ステップS106において、抽選実行部113は、結果情報をユーザ端末200に提示するとともに、当選カードの処理を要求する。
【0074】
ステップS107において、ユーザ端末200は、当選カードの処理を選択し、取引装置100に対して選択指示を送信する。
【0075】
ステップS108において、取引装置100は、ユーザ端末200からの指示に応じて抽選の結果に係る提供処理を実行する。提供処理部114は、ユーザが入手することを選択した当選カードをユーザに提供する処理を行い、ユーザが入手することを選択しなかった当選カードに対応するポイントをユーザに提供する処理を行う。
【0076】
(取引画面)
次に、取引システム10の処理においてユーザ端末200に表示される画像の内容について説明する。図7は、取引システム10がユーザ端末200に表示させる取引画面201を示す第1の図である。図7に示す取引画面201は、ログイン後の初期画面の例である。取引画面201は、所有ポイント表示202、抽選案内表示203、第1抽選表示204および第2抽選表示205を含む。
【0077】
所有ポイント表示202は、ユーザが有しているポイントの表示である。ユーザは例えばユーザが有しているポイントに応じた回数の抽選を行うことができる。抽選案内表示203は、残り抽選回数を含む。抽選案内表示203は、初期の抽選回数を併せて表示するものであってもよい。
【0078】
第1抽選表示204は、「1回ガチャ」「100pt」の表示を含む。第1抽選表示204は抽選を1回実行することを指示するボタンとなっている。取引装置100は、ユーザが100ポイント以上を所有している場合に、このボタンの機能を実行可能にする。第1抽選表示204をユーザが選択することにより、ユーザの所有ポイントは100ポイント減算される。また第1抽選表示204をユーザが選択することにより、ユーザ端末200は、抽選を1回実行するリクエストを取引装置100に送信する。
【0079】
第2抽選表示205は、「10回ガチャ」「1000pt」の表示を含む。第2抽選表示205は抽選を10回実行することを指示するボタンとなっている。取引装置100は、ユーザが1000ポイント以上を所有している場合に、このボタンの機能を実行可能にする。第2抽選表示205をユーザが選択することにより、ユーザの所有ポイントは1000ポイント減算される。また第2抽選表示205をユーザが選択することにより、ユーザ端末200は、抽選を10回実行するリクエストを取引装置100に送信する。
【0080】
図8は、取引システム10の取引画面201を示す第2の図である。図8に示す取引画面201は、抽選の結果を示す。図8の取引画面201は、当選カード表示210、当選カード画像211、交換ポイント情報表示212、第1選択表示221および第2選択表示222を含む。
【0081】
当選カード表示210は、当選カードの名称の表示、当選カード画像211および交換ポイント情報表示212を含む。交換ポイント情報表示212は、「交換ポイント50~1000pt」という内容を含む。これにより、取引システム10は、当選カードをポイントに交換した場合に、50~1000ポイントが付与されることをユーザに認識させる。
【0082】
第1選択表示221は、「ポイント交換する」とのメッセージを含む。第1選択表示221をユーザが選択すると、ユーザ端末200は、当選カードをポイント交換する選択指示を取引装置100に送信する。第2選択表示222は、「入手する」とのメッセージを含む。第2選択表示222をユーザが選択すると、ユーザ端末200は、当選カードを入手する選択指示を取引装置100に送信する。
【0083】
次に、図9を参照してポイント交換の際に画像生成部116が生成する演出画像の例について説明する。図9は、演出画像を示す図である。図9に示す演出画像は、当選カードの初期ポイントが50であって、継続確率が66%の場合において、提供処理部114が交換ポイントとして150ポイントを算出した場合の画像を示している。この場合、初期ポイントが50ポイントであって、累積加算が2回行われる。
【0084】
図9は、ユーザ端末200が縦に3つ並んで示されている。一番上のユーザ端末200は、時刻TがT1における第1演出画像231を含む。中央のユーザ端末200は、時刻TがT1より後のT2における第2演出画像232を含む。一番下のユーザ端末200は、時刻TがT2より後のT3における第3演出画像233を含む。
【0085】
第1演出画像231は、単位演出画像230を1つ含む。単位演出画像230は、星型の画像が上昇している状態が表現されている。また単位演出画像230の傍には、「50pt!!」と表示されている。さらに第1演出画像231の上部には、「50ptゲット!!」の文字が表示されている。これにより、第1演出画像231は、初期ポイントが50であることを示している。
【0086】
第2演出画像232は、単位演出画像230が縦に2つ配置されている。また第2演出画像232は、上方の星型の画像の傍に、「+50pt!!」と表示されている。さらに第2演出画像232の上部には、「100ptゲット!!」の文字が表示されている。これにより、第2演出画像232は、累積加算が1回行われ、合計ポイントがT2の時点で100ポイントであることを示している。
【0087】
第3演出画像233は、単位演出画像230が縦に3つ配置されている。また第3演出画像233は、上方の星型の画像の傍に、「+50pt!!」と表示されている。さらに第2演出画像232の上部には、「150ptゲット!!」の文字が表示されている。これにより、第3演出画像233は、累積加算が2回行われ、合計ポイントがT3の時点で150ポイントであることを示している。
【0088】
以上、演出画像の例について説明した。上述の通り、取引装置100において、画像生成部116は、提供処理部114が交換ポイントを算出する際に、累積加算における継続確率の継続状況に応じてそれぞれ異なる演出画像を、ユーザ端末200yに表示可能に生成する。
【0089】
また、画像生成部116は、継続確率に基づく初期ポイントの累積が行われた場合に、所定の単位演出画像を累積表示する演出画像を生成するものであってもよい。ただし当然ながら図9に示した演出画像は一例であって、単位演出画像を累積表示する場合の態様はこれに限定されない。また、画像生成部116は、継続確率に基づく初期ポイントの累積が行われた場合に、所定の単位演出画像を重畳的に表示するものであってもよい。このような演出画像を表示することにより、取引システム10は、ユーザに対して当選カードをポイントに交換する場合の愉しみを提供できる。
【0090】
次に、図10を参照して、当選カード表示210のバリエーションについて説明する。図10は、取引システムの画面を示す第3の図である。
【0091】
図10に示す当選カード表示210において、交換ポイント情報表示212は、「交換ポイント期待値」「147pt」という内容を含む。これにより、取引システム10は、当選カードをポイントに交換した場合に、147前後のポイントが付与されるであろうことをユーザに認識させる。
【0092】
なお、交換ポイント情報表示212は、上述の内容に加えて、または上述の内容に代えて、継続確率に関する情報を含んでいてもよい。継続確率を表示することにより、取引システム10は、当選カードをポイントに交換した場合の演出画像がどれくらい継続するかを予測する愉しみをユーザに提供できる。
【0093】
以上、実施形態について説明した。上述した取引装置100は、一体のサーバであってもよいし、離れた場所においてそれぞれが通信可能に設置されたコンピュータからなるものであってもよい。また取引装置100の機能の少なくとも一部は、ハードウェアおよびソフトウェアのいずれか一方により構成されてもよいし、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせにより構成されるものであってもよい。
【0094】
以上、本実施形態によれば、当選カードをポイントに交換する愉しみをユーザに提供できる取引装置、取引方法およびプログラムを提供できる。
【0095】
上述したプログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、RAM(random-access memory)、ROM(read-only memory)、フラッシュメモリ、SSD(solid-state drive)又はその他のメモリ技術を含む。コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、CD-ROM、DVD(digital versatile disc)、ブルーレイディスク又はその他の光ディスクストレージを含む。コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0096】
以上、実施形態について述べたが、上述した実施形態の構成は、互いに組み合わせたり、一部の構成を他の構成に入れ替えたりしてもよい。また、上述した実施形態の構成は、趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。
【0097】
各図面は、1又はそれ以上の実施形態を説明するための単なる例示である。各図面は、1つの特定の実施形態のみに関連付けられるのではなく、1又はそれ以上の他の実施形態に関連付けられてもよい。当業者であれば理解できるように、いずれか1つの図面を参照して説明される様々な特徴又はステップは、例えば明示的に図示または説明されていない実施形態を作り出すために、1又はそれ以上の他の図に示された特徴又はステップと組み合わせることができる。例示的な実施形態を説明するためにいずれか1つの図に示された特徴またはステップのすべてが必ずしも必須ではなく、一部の特徴またはステップが省略されてもよい。いずれかの図に記載されたステップの順序は、適宜変更されてもよい。
【符号の説明】
【0098】
10 取引システム
100 取引装置
111 条件設定部
112 抽選受付部
113 抽選実行部
114 提供処理部
116 画像生成部
117 通信部
120 記憶部
121 抽選カードリスト
122 ポイント計算用データ
200 ユーザ端末
201 取引画面
202 所有ポイント表示
203 抽選案内表示
204 第1抽選表示
205 第2抽選表示
210 当選カード表示
211 当選カード画像
212 交換ポイント情報表示
221 第1選択表示
222 第2選択表示
230 単位演出画像
231 第1演出画像
232 第2演出画像
233 第3演出画像
1000 コンピュータ
1010 バス
1020 プロセッサ
1030 メモリ
1040 ストレージデバイス
1050 入出力インタフェース
1060 ネットワークインタフェース
N1 ネットワーク
【要約】
【課題】当選カードをポイントに交換する愉しみをユーザに提供できる取引装置等を提供する。
【解決手段】取引装置100において、条件設定部111は、ユーザに提供可能な所定の詰合せカードのリストを設定する。抽選実行部113は、ユーザによる操作に応じて、リストの中から1以上のカードの抽出を行う抽選を実行し、抽選の結果に関する結果情報をユーザ端末に送信する。提供処理部114は、結果情報が示す当選カードをユーザが入手するか否かの選択指示をユーザ端末から受け付け、ユーザが入手することを選択した当選カードをユーザに提供する処理を行い、ユーザが入手することを選択しなかった当選カードに対応するポイントをユーザに提供する。提供処理部114は、ユーザが入手を選択しなかった当選カードに予め設定された確率に基づく計算を実行することにより交換ポイントを算出し、ユーザに提供する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10