(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-11
(45)【発行日】2025-03-19
(54)【発明の名称】除草剤のための高拡展性ULV製剤
(51)【国際特許分類】
A01N 25/30 20060101AFI20250312BHJP
A01P 13/00 20060101ALI20250312BHJP
A01N 33/08 20060101ALI20250312BHJP
A01N 29/04 20060101ALI20250312BHJP
A01N 31/08 20060101ALI20250312BHJP
A01N 41/06 20060101ALI20250312BHJP
A01N 43/36 20060101ALI20250312BHJP
A01N 41/10 20060101ALI20250312BHJP
A01N 43/68 20060101ALI20250312BHJP
A01N 43/66 20060101ALI20250312BHJP
A01N 43/76 20060101ALI20250312BHJP
A01N 57/20 20060101ALI20250312BHJP
A01M 21/04 20060101ALI20250312BHJP
A01M 7/00 20060101ALI20250312BHJP
【FI】
A01N25/30
A01P13/00
A01N33/08
A01N29/04
A01N31/08
A01N41/06 B
A01N43/36 C
A01N41/10 A
A01N43/68
A01N43/66
A01N43/76 101
A01N57/20 G
A01M21/04 C
A01M7/00 E
A01M7/00 H
(21)【出願番号】P 2021565953
(86)(22)【出願日】2020-05-08
(86)【国際出願番号】 EP2020062908
(87)【国際公開番号】W WO2020225429
(87)【国際公開日】2020-11-12
【審査請求日】2023-04-27
(32)【優先日】2019-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2019-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2019-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】313006625
【氏名又は名称】バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ラチンスキー,アルノ
(72)【発明者】
【氏名】ロシュリング,アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】フィアース,マルコム
(72)【発明者】
【氏名】ヒルツ,エミリア
(72)【発明者】
【氏名】アスムス,エリザベス
(72)【発明者】
【氏名】ビッカーズ,ウド
【審査官】一宮 里枝
(56)【参考文献】
【文献】特表2001-503023(JP,A)
【文献】特表2004-504331(JP,A)
【文献】米国特許第05821195(US,A)
【文献】米国特許第05985793(US,A)
【文献】特開平11-292717(JP,A)
【文献】特開2012-072116(JP,A)
【文献】Pre-plant aerial herbicide operations using spray adjuvants toimprove their cost-effectiveness and timeliness,New Zealand Journal of Forestry,2013年,Vol. 58, No. 1,pp. 38-43
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N
A01P
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
農薬製剤であって、
(a) 農薬的に施用される除草剤の群から選択される1種類以上の活性成分;
(b) 1種類以上の有機シリコーン系界面活性剤;
(c) 1種類以上の別の製剤助剤;及び、
(d) 所定の容積までの担体;
を含み、ここで、(b)は、0.5~15重量%で存在し、
成分(c)が、少なくとも1種類の非イオン性界面活性剤(c1)及び/又はイオン性界面活性剤、1種類のレオロジー調整剤(c2)及び1種類の消泡性物質(c3)及び1種類のさらなる製剤助剤(c4)を含み、
ここで、c1~c4が、
(c1) 2~37.5重量%;
(c2) 0.1~20重量%;
(c3) 0.05~5重量%;及び
(c4) 0.1~20重量%;
で存在し、
そしてここで、
前記製剤
を希釈した散布液が、噴霧により、1~20L/haの散布液量で施用される、
前記農薬製剤。
【請求項2】
(b)が、ポリアルキレンオキシド修飾ヘプタメチルトリシロキサンである、請求項1に記載の農薬製剤。
【請求項3】
(a)が、0.5~25重量%の量で存在している、請求項1又は2に記載の農薬製剤。
【請求項4】
前記除草剤が、アセトクロール、ブロモキシニル-オクタノエート、ブロモキシニル-ヘプタノエート、ブロモキシニル-オクタノエート-ヘプタノエート、フェノキサプロップ-P-エチル、グリホセート、グリホセート塩、ヨードスルフロン-メチル-ナトリウム、ヨードスルフロン、インダジフラム、メソスルフロン-メチル、メソスルフロン-メチル-ナトリウム、テンボトリオン、チエンカルバゾン-メチル及びトリアファモンからなる群から選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の農薬製剤。
【請求項5】
(b)が、0.75~12重量%で存在している、請求項1~4のいずれか1項に記載の農薬製剤。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の農薬製剤を
植物、雑草又は作物に施用する方法であって、前記製剤が、1~20L/haの散布液量で施用される、前記方法。
【請求項7】
前記
植物、雑草又は作物への(a)の施用量が、2~250g/haである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記有機シリコーン界面活性剤(b)が、10g/ha~100g/haで施用される、請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記製剤が、ざらざらした葉の表面を有する植物、雑草又は作物に施用される、請求項6~8のいずれか1項に記載の方法であって、
ここで、ざらざらした葉の表面は、
ニンニク、タマネギ、リーキ、ダイ
ズ、カラスムギ、コムギ、オオムギ、イネ、サトウキビ、パイナップル、バナナ、アマニ、ユリ、ラン、
BBCHが15未満のトウモロコシ、キャベツ、芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ライムギ、ナタネ、チューリップ、ピーナッツ、エビスグサ(Cassia obtusifolia)、シロザ(Chenopodium album)、シバムギ(Agropyron repens)、ノスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)、セイヨウヌカボ(Apera spica-venti)、カラスムギ(Avena fatua)、アレキサンダーグラス(Brachiaria plantaginea)、カラスノチャヒキ(Bromus secalinus)、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、オニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、オオクサキビ(Panicum dichotomiflorum)、スズメノカタビラ(Poa annua)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)及びセイバンモロコシ(Sorghum halepense)からなる群から選択される植物、雑草又は作物の葉の表面である、前記方法。
【請求項10】
雑草を防除するための農薬化合物の施用における請求項1~5のいずれか1項に記載の農薬製剤の使用であって、前記製剤が、無人航空機(UAV)、無人誘導車両(UGV)又はパルス幅変調(PWM)によって施用される、前記使用。
【請求項11】
雑草、それらがそこで成長する又は成長する可能性のある土壌、領域及び環境、さらには、雑草の蔓延から保護されるべき材料物質、植物、種子、土壌、表面又は空間に有効量の請求項1~5のいずれか1項に記載の製剤を接触させることを含む、雑草を防除する方法であって、前記製剤が、無人航空機(UAV)、無人誘導車両(UGV)又はパルス幅変調(PWM)によって施用されることを特徴とする、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農薬組成物;茎葉散布のためのそれらの使用;少量の散布液量でのそれらの使用;無人航空機システム(UAS)による、無人誘導車両(UGV)による、及び、従来のノズルのみではなくパルス幅変調式噴霧ノズル又は回転円盤液滴散布機も備えたトラクター搭載ブーム噴霧器によるそれらの使用;並びに、農業害虫、雑草又は病害を防除するための、特に、蝋質の葉における農業害虫、雑草又は病害を防除するためのそれらの施用に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の農業は、安全で持続可能な方法で充分な食料を生産する上で多くの課題に直面している。従って、環境や農地への影響を最小限に抑えながら、安全性、品質及び収量を高めるために作物保護製品を利用することが求められている。多くの作物保護製品は、化学的であろうと生物学的であろうと、通常、比較的大量の散布液量で、例えば、選択されたケースでは、50L/haを超える散布液量で、そして、多くの場合、150~400L/haを超える散布液量で、施用される。この結果、大量の散布液を運ぶために多くのエネルギーを消費しなければならず、さらに、その大量の散布液を噴霧施用によって作物に施用する。これは、大型トラクターによって実施することができるが、その大型トラクターは、その重量とさらに散布液の重量のために、関連する機械的作業からCO2を生成し、さらに、土壌の有害な圧縮(これは、植物の根の成長、健康及び収量に影響を与える)も引き起こし、その後、これらの影響を改善するためにエネルギーが費やされる。
【0003】
大量の散布液を大幅に減らし、製品の施用に必要な機器の重量を低減させる解決策が必要である。
【0004】
農業では、無人航空機システム(UAS)、無人誘導車両(UGV)及びパルス幅変調式噴霧ノズル又は回転円盤液滴散布機を備えたトラクター搭載ブーム散布機などの低散布液量施用技術が、低散布液量(典型的には、10~20L/ha以下に低減された)で製品を施用するという解決策を農家に提供している。これらの解決策は、例えば、必要とする水が大幅に少ないこと(これは、水の供給が制限されている地域において重要である)、散布液の輸送と施用に必要なエネルギーが少ないこと、散布タンクの充填と施用の両方が速いことに起因してより迅速であること、輸送する散布液の容積の低減と小型で軽量の車両の使用(これらは、土壌の圧縮ダメージを軽減し、より安価な施用システムの使用を可能にする)の両方に起因してCO2生成が低減されること、などを包含する有利点を有している。
【0005】
しかしながら、Wangら[Field evaluation of an unmanned aerial vehicle (UAV) sprayer: effect of spray volume on deposition and the control of pests and disease in wheat. Pest Management Science 2019 doi/epdf/10.1002/ps.5321]は、散布液量が450及び225L/haから28.1、16.8及び9.0L/haに減少するにつれて、被覆面積(%面積)、面積当たりの散布付着物の数及び散布付着物の直径の全てが感水試験紙で測定して低減されたということを示した(「Wangら、2019」の表3を参照されたい)。同時に、コムギのアブラムシ防除とうどんこ病防除の両方に関する生物学的防除効果は、低散布液量で低減し、その際、9.0L/haで最大に低減し、16.8L/haがそれに続いた(「Wangら、2019)の
図6、7及び8を参照されたい)。
【0006】
従って、面積あたりの散布付着物の数が低減している場合(単位面積当たりの散布液滴の数は、散布液量が低減するにつれて、同じ散布液滴スペクトルサイズの場合、比例して低減する)でも、低散布液量での散布付着物の被覆面積及び直径の低減を克服する製剤システムを設計することが必要である。これは、特に25L/ha未満、さらに特に17L/ha未満、一層さらに特に10L/ha以下で必要である。
【0007】
解決策は、施用される有機シリコーン界面活性剤の驚くほど少ない総量(これは、通常使用されるレベルを下回っており、及び、有機シリコーン界面活性剤が機能すると予期されるレベルを下回っている)を含む製剤によって提供される。そのような製剤は、低散布液量で、散布付着物の増大した被覆面積及び増大した直径をもたらす。さらに、その散布付着物の増大した被覆面積及び増大した直径は、通常の多い散布液量で得られる被覆面積に匹敵する。さらに、本発明を体現する製剤は、より一般的な散布液量では保持及び被覆が不充分な湿りにくい葉の表面において特に効果的である。
【0008】
通常の多い散布液量で必要とされる量と比較して有機シリコーン系界面活性剤の総量が少ないことに起因する本発明の特定の利点は、製剤の低いコスト及びそれらの製造の容易さである。さらなる利点としては、製剤の安定性の向上と製造の簡素化、商品の低いコスト、及び、環境への影響が少ないことなどがある。
【0009】
タンクミックスのアジュバントとしての有機シリコーン系界面活性剤の使用は、より少ない散布液量が有利であり得るという認識で長年存在してきた。Gaskinら[Adjuvant prescriptions to lower water volumes and improve disease control in vineyards, ISAA 2004 proceedings;R. Gaskin et al, New adjuvant technology for pesticide use on wine grapes,New Zealand Plant Protection 55:154-158(2002);及び、R.Gaskinら、Use of a superspreader adjuvant to reduce spray application volumes on avocados, New Zealand Avocado Growers’Association Annual Research Report 2004.4:8-12]は、散布液量を低減させるのに有機シリコーン系界面活性剤が有利であり得ると報告している。しかしながら、これらは、100~2500L/haの比較的高い散布液量及び100~800gl/haの高いアジュバント量について言及している。それらは、有機シリコーン系界面活性剤が、非常に低い散布液量(典型的には、10~20L/ha以下、又は、それ以下でさえ)で利点を提供できることについて、及び、少量の界面活性剤(典型的には、50g/h以下)でも利点を提供できることについて、示してもいないし示唆もしていない。
【0010】
R.Gaskinら[Effect of surfactant concentration and spray volume on retention of organosilicone sprays on wheat,Proc.50th N.Z.Plant Protection Conf.1997:139-142]は、オルガノシリコーン系界面活性剤は広範囲の散布施用量にわたって湿りにくい耕作可能な種における農薬散布液の保持を強化することが期待されると結論付けた。しかしながら、そのデータは、37~280L/haのみを包含しており、そして、保持農薬散布液のみを対象としており、散布付着物の植物被覆面積やサイズについては対象としていない。さらに、10~20L/haまで低減した施用液量(特定の実施形態では、これよりもさらに低い、例えば、1~5L/haまで低減した)を使用する本発明による微量散布液量については言及されていなかった。
【0011】
これらは、全て、タンクミックスアジュバントについてのものであり、即時使用可能(ready to use)な製剤を対象としていない。
【0012】
本発明の製剤(これは、最も好ましくは、タンク混合物とは対照的に即時使用可能な製剤である)は、本明細書中で示されている本発明の製剤中において高濃度の有機シリコーンを使用することによって、散布液量が少ないという利点を提供し、従って、植物の表面上の少ないがそれでも有効な量を提供し、その結果、少ない散布液量に起因して施用後の環境中の量が少なくなる。
【0013】
有機シリコーン系界面活性剤を含む従来技術において既知の製剤(さらに、タンクミックス用製剤)は、主に、非常に多い散布液量のために設計されており、そして、一般に、その散布液ブロスの中に低濃度の有機シリコーン系界面活性剤を含む。それにもかかわらず、従来技術で使用される多い散布液量に起因して、使用される有機シリコーン界面活性剤の総量は本発明の場合よりも多く、従って、環境中の総量も本発明の場合よりも多い。
【0014】
有機シリコーン界面活性剤の濃度は、本発明の重要な要素であり、その理由は、適切な拡展は、有機シリコーン界面活性剤の特定の最小濃度(通常は、0.05%w/w又はw/v(これらは、有機シリコーン界面活性剤の密度が約1.0g/cm3であるので、同等である))が達成されるときに起こるからである。
【0015】
明確にするために、当業者には理解されるように、「拡展(spreading)」は、表面(即ち、本発明に関連する場合、葉などの植物の部分の表面)の上で液滴が迅速に広がることを意味する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0016】
【文献】Field evaluation of an unmanned aerial vehicle (UAV) sprayer: effect of spray volume on deposition and the control of pests and disease in wheat.Pest Management Science 2019 doi/epdf/10.1002/ps.5321
【文献】Adjuvant prescriptions to lower water volumes and improve disease control in vineyards,ISAA 2004 proceedings
【文献】New adjuvant technology for pesticide use on wine grapes,New Zealand Plant Protection 55:154-158(2002)
【文献】Use of a superspreader adjuvant to reduce spray application volumes on avocados, New Zealand Avocado Growers’Association Annual Research Report 2004.4:8-12
【文献】Effect of surfactant concentration and spray volume on retention of organosilicone sprays on wheat,Proc.50th N.Z.Plant Protection Conf.1997:139-142
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従って、従来技術で使用されているような500L/haの散布液量の場合、適切な拡展を達成するために約250g/haの有機シリコーン界面活性剤が必要となるであろう。従って、散布液量を減らすという課題に直面して、当業者は、製剤中に同じ濃度の有機シリコーン界面活性剤を適用するであろう。例えば、散布液量が10L/haの場合、約5g/ha(散布液ブロス中の約0.05%)の界面活性剤が必要になるであろう。しかしながら、そのような低濃度の有機シリコーン界面活性剤を含むそのような少ない散布液量では、充分な拡展を達成することはできない(実施例を参照されたい)。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明において、本発明者らは、驚くべきことに、散布液量が低減するにつれて有機シリコーン界面活性剤の濃度を増加させることにより、散布液量の低減に起因する被覆面積の喪失(不充分な拡展による)を補うことができることを見出した。驚くべきことに、散布液量を50%減らすごとに、界面活性剤の濃度を約2倍にする必要があることが分かった。
【0019】
従って、有機シリコーン界面活性剤の絶対濃度は当技術分野で知られている製剤と比較して増大するが、1ヘクタール当たりの相対的な総量を低減させることが可能であり(これは、経済的及び生態学的の両方で有利である)、一方、本発明の製剤による被覆面積及び本発明の製剤の効力は、改善されているか、維持されているか、又は、低散布液量による施用の別の利点(例えば、物品のコストが低いことにより製剤のコストが低いこと、作業コストが少ない小型車両、土壌の圧縮が少ないことなど)を考慮した場合、許容されるレベルに少なくとも維持されている。
【0020】
驚くほど少ない総量の有機シリコーン系界面活性剤の使用を可能にする本発明のさらなる部分は、標的雑草の葉の表面テクスチャーである。Bicoら[Wetting of textured surfaces,Colloids and Surfaces A,206(2002) 41-46]は、滑らかな表面と比較して、ざらざらした表面は、90°未満の接触角を有する製剤散布希釈液に関する湿潤を増強することが可能であること及び90°を超える接触角に関する湿潤を低減させることが可能であるということを確立した。
【0021】
このことは、高濃度の有機シリコーン界面活性剤を含む本発明の製剤による低散布液量に起因して有機シリコーン系界面活性剤の少ない総量(1ha当たり)をもたらす本発明の方法で散布された場合、葉の表面(特に、ざらざらした葉の表面)にも当てはまる。その散布液による葉の表面の著しく高い被覆面積(通常予期されるよりも高いレベルまででさえ)を実証することができた。
【0022】
ざらざらした葉の表面には、例えば、コムギ、オオムギ、イネ、ナタネ、ダイズ(若い植物)及びキャベツなどの表面にミクロンスケールの蝋結晶を含む葉、並びに、例えば、ハス植物の葉などの表面テクスチャーを有する葉が包含される。表面テクスチャーは、走査型電子顕微鏡(SEM)の観察によって、及び、葉の表面上の1滴の水によって作られる接触角を測定することにより決定される葉の濡れ性によって確認することができる。
【0023】
要約すると、本発明の目的は、良好な葉の被覆面積、取り込み及び除草剤に対する生物学的効力を提供し、同時に、1ha当たりに施用される付加的な添加剤の量を低減させながら、微量(即ち、20L/ha未満)で施用することが可能な製剤を提供すること、並びに、製剤を微量(即ち、20L/ha未満)で使用する方法及び上記で定義されている微量で施用するための製剤の使用を提供することである。
【0024】
ざらざらした葉への施用が好ましいが、驚くべきことに、ざらざらしていない葉においても、本発明による製剤は、200L/ha用の古典的な噴霧施用用製剤と比較して、良好な拡展及び被覆面積及び他の特性を示すことが見出された。
【0025】
一態様において、本発明は、茎葉散布のための本発明による組成物の使用を対象とする。
【0026】
別途示されていない限り、本出願における「%」は、重量パーセント(%w/w)を意味する。
【0027】
さまざまな成分を組み合わせる場合、製剤の全ての成分のパーセンテージが常に合計で100になることは
理解される。
【0028】
さらに、別途示されていない限り、担体に関する「所定の容積まで(to volume)」という言及は、担体が1000mL(1L)又は1000g(1kg)になるまで加えられることを示している。明確にするために、製剤の密度が不明瞭である場合、それは、1g/cm3であると理解されることは理解される。
【0029】
さらに、施用液量(application volume)又は施用量(application rate)の好ましい所与の範囲、及び、本明細書中に記載されているそれぞれの成分の好ましい所与の範囲は、自由に組み合わせることが可能であることは理解され、並びに、全ての組み合わせは本明細書中に開示されているが、さらに好ましい実施形態では、成分は、好ましくは同じ程度に好ましい範囲内で存在しており、一層さらに好ましい成分は、最も好ましい範囲内で存在していることは理解される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、葉のざらざらした表面の走査型電子顕微鏡写真を示しており、ここで、上部の写真はブドウの葉の表面(ざらざらしていない)を示しており、下部の写真はダイズの葉の表面(ざらざらしている)を示している。
【発明を実施するための形態】
【0031】
一態様では、本発明は、以下のものを含む製剤に関する:
(a) 農薬的に施用される除草剤の群から選択される1種類以上の活性成分;
(b) 1種類以上の有機シリコーン系界面活性剤(好ましくは、ポリアルキレンオキシド修飾ヘプタメチルトリシロキサン);
(c) 1種類以上の別の製剤助剤;
(d) 所定の容積(1kg又は1L)までの担体;
ここで、(b)は、0.5~15重量%で存在している。
【0032】
好ましい実施形態では、成分(a)は、除草剤の群から選択される少なくとも1種類の化合物及び薬害軽減剤の群から選択される1種類の化合物を含む。
【0033】
本発明において別途示されていない限り、担体は、通常、製剤に所定の容積まで(合計で1Lになるまで)使用される。好ましくは、本発明による製剤中の水の濃度は、少なくとも5%w/w、さらに好ましくは、少なくとも10%w/w、例えば、少なくとも20%w/w、少なくとも40%w/w、少なくとも50%w/w、少なくとも60%w/w、少なくとも70%w/w及び少なくとも80%w/wである。
【0034】
製剤は、好ましくは、雑草に対して使用される噴霧施用である。
【0035】
好ましい実施形態では、本発明の製剤は、以下のものを含む:
(a) 農薬的に施用される除草剤の群から選択される1種類以上の活性成分;
(b) 1種類以上の有機シリコーン系界面活性剤(好ましくは、ポリアルキレンオキシド修飾ヘプタメチルトリシロキサン);
(c1) 少なくとも1種類の適切な非イオン性界面活性剤及び/又は適切なイオン性界面活性剤;
(c2) 任意に、レオロジー調整剤;
(c3) 任意に、適切な消泡性物質;
(c4) 任意に、適切な別の製剤助剤;
(d) 所定の容積までの担体;
ここで、(b)は、2~15重量%で存在している。
【0036】
別の実施形態では、c2、c3及びc4のうちの少なくとも1つは必須であり、好ましくは、c2、c3及びc4のうちの少なくとも2つは必須であり、さらに別の実施形態では、c2、c3及びc4は必須である。
【0037】
好ましい実施形態では、成分(a)は、好ましくは1~55重量%の量で、好ましくは2~20重量%の量で、及び、最も好ましくは3~20重量%の量で存在している。
【0038】
代替え的な実施形態では、(a)は、3~10重量%で存在しており、好ましくは、少なくとも1種類の除草剤としてのチエンカルバゾン、ヨードスルフロン-メチル-ナトリウム、メソスルフロン-メチル-ナトリウム及びグリホセートに関して3~10重量%で存在している。
【0039】
別の実施形態では、(a)は、5~20重量%で存在しており、好ましくは、テンボトリオン、フェノキサプロップ-P-エチル、アセトクロール、ブロモキシニル-オクタノエート-ヘプタノエートに関して5~20重量%で存在している。
【0040】
さらに別の実施形態では、(a)は、10~20重量%で存在している。
【0041】
さらに別に実施形態では、(a)は、40~60%で存在しており、好ましくは、グリホセートに関して40~60%で存在している。
【0042】
好ましい実施形態では、成分(b)は、0.5~15重量%で、好ましくは0.75~12重量%で、及び、さらに好ましくは1~10重量%で存在している。
【0043】
好ましい実施形態では、1種類以上の成分(c)は、0.5~65重量%で、好ましくは1~49.5重量%で、及び、さらに好ましくは2~37.5重量%で存在している。
【0044】
好ましい実施形態では、1種類以上の成分(c1)は、0.5~20重量%で、好ましくは1~17.5重量%で、及び、最も好ましくは2~15重量%で存在している。
【0045】
好ましい実施形態では、1種類以上の成分(c2)は、0~20重量%で、好ましくは0~15重量%で、及び、最も好ましくは0~10重量%で存在している。
【0046】
好ましい実施形態では、1種類以上の成分(c3)は、0~5重量%で、好ましくは0~2重量%で、及び、最も好ましくは0~0.5重量%で存在している。
【0047】
好ましい実施形態では、1種類以上の成分(c4)は、0~20重量%で、好ましくは0~15重量%で、及び、最も好ましくは0~12重量%で存在している。
【0048】
c2が必須である場合、それは、0.1~20重量%で存在している。
【0049】
c3が必須である場合、それは、0.05~5重量%で存在している。
【0050】
c4が必須である場合、それは、0.1~20重量%で存在している。
【0051】
好ましい実施形態では、除草剤は、アセトクロール、ブロモキシニル-オクタノエート-ヘプタノエート、フェノキサプロップ-P-エチル及びテンボトリオンを含む群から選択され、並びに、薬害軽減剤は、イソキサジフェン-エチル及びメフェンピル-ジエチルを含む群から選択され、ここで、除草剤と薬害軽減剤の比率は、3:1~1:1であり、好ましくは2.5:1~1.5:1である。
【0052】
別の好ましい実施形態では、除草剤は、チエンカルバゾン-メチル及びメソスルフロン-メチル-ナトリウムを含む群から選択され、並びに、薬害軽減剤は、イソキサジフェン-エチル及びメフェンピル-ジエチルを含む群から選択され、ここで、除草剤と薬害軽減剤の比率は、1:10~1:3であり、好ましくは1:7~1:4である。
【0053】
さらに別の好ましい実施形態では、除草剤は、グリホセートを含む群から選択され、並びに、薬害軽減剤は、イソキサジフェン-エチル及びメフェンピル-ジエチルを含む群から選択され、ここで、除草剤と薬害軽減剤の比率は、60:1~40:1である。
【0054】
一実施形態では、製剤は、成分(a)~(d)を以下の量で含む:
(a) 1~55重量%;
(b) 0.5~15重量%;
(c) 0.5~65重量%;
(d) 所定の容積までの担体。
【0055】
一実施形態では、製剤は、成分(a)~(d)を以下の量で含む:
(a) 1~55重量%;
(b) 0.5~15重量%;
(c1) 0.5~20重量%;
(c2) 0~20重量%;
(c3) 0~5重量%;
(c4) 0~20重量%;
(d) 所定の容積までの担体。
【0056】
別の実施形態では、製剤は、成分(a)~(d)を以下の量で含む:
(a) 3~20重量%;
(b) 1~10重量%;
(c1) 1~17.5重量%;
(c2) 0~15重量%;
(c3) 0~2重量%;
(c4) 0~15重量%;
(d) 所定の容積までの担体。
【0057】
さらに別の実施形態では、製剤は、成分(a)~(c)を以下の量で含む:
(a) 1~55重量%;
(b) 0.5~15重量%;
(c1) 2~37.5重量%;
(c2) 0.1~20重量%;
(c3) 0.05~5重量%;
(c4) 0.1~20重量%;
(d) 所定の容積までの担体。
【0058】
上記で示されているように、成分(d)は、常に所定の容積まで(即ち、1L又は1kgまで)添加され、即ち、重量の場合、その重量%は合計で100になる。
【0059】
本発明のさらに好ましい実施形態では、製剤は、指定された量及び範囲の上記で記載した成分(a)~(d)のみからなる。
【0060】
本発明は、さらに、上記製剤の施用方法にも適用され、ここで、製剤は、1~20L/ha、好ましくは2~15L/ha、さらに好ましくは5~15L/haの散布液量で施用される。
【0061】
さらに好ましくは、本発明は、上記製剤の施用方法にも適用され、ここで、製剤は、1~20L/ha、好ましくは2~15L/ha、さらに好ましくは5~15L/haの散布液量で施用され、及び、
(b)の量は、0.5~15重量%で、好ましくは0.75~12重量%で、及び、さらに好ましくは1~10重量%で存在しており;
ここで、好ましいさらなる実施形態では、(a)は、1~55重量%の量で、好ましくは2~20重量%の量で、及び、最も好ましくは3~20重量%の量で存在している。
【0062】
代替え的な実施形態では、(a)は、1~5重量%で存在している。
【0063】
別の実施形態では、(a)は、5~20重量%で存在している。
【0064】
さらに別の実施形態では、(a)は、40~60重量%で存在している。
【0065】
別の態様では、本発明は、上記製剤の施用方法に適用され、
ここで、製剤は、1~20L/ha、好ましくは2~15L/ha、さらに好ましくは5~15L/haの散布液量で施用され;及び、
ここで、好ましくは、作物への(a)の施用量は、2~250g/haであり、好ましくは5~225g/haであり、及び、さらに好ましくは10~200g/haである。
【0066】
一実施形態では、上記で示されている方法による作物への(a)の施用量は、2~10g/haである。
【0067】
別の実施形態では、上記で示されている方法による作物への(a)の施用量は、40~110g/haである。
【0068】
上記施用における一実施形態では、活性成分(ai)(a)は、好ましくは2~250g/haで、好ましくは5~225g/haで、及び、さらに好ましくは10~200g/haで、施用され、一方、対応するように、有機シリコーン界面活性剤(b)は、好ましくは10g/ha~100g/haで、さらに好ましくは20g/ha~80g/haで、及び、最も好ましくは40g/ha~60g/haで、施用される。
【0069】
特に、本発明の製剤は、ざらざらしている葉の表面を有している雑草、植物又は作物に対して施用するのに有用である。
【0070】
施用される薬量に対する本発明による製剤中の有機シリコーン界面活性剤剤(b)の対応する薬量は、以下の通りである。
【0071】
2L/haの液体製剤は、以下のものを送達する:
50g/haの有機シリコーン界面活性剤は、25g/Lの界面活性剤(b)を含む;
30g/haの有機シリコーン界面活性剤は、15g/Lの界面活性剤(b)を含む;
12g/haの有機シリコーン界面活性剤は、6g/Lの界面活性剤(b)を含む;
10g/haの有機シリコーン界面活性剤は、5g/Lの界面活性剤(b)を含む。
【0072】
1L/haの液体製剤は、以下のものを送達する:
50g/haの有機シリコーン界面活性剤は、50g/Lの界面活性剤(b)を含む;
30g/haの有機シリコーン界面活性剤は、30g/Lの界面活性剤(b)を含む;
12g/haの有機シリコーン界面活性剤は、12g/Lの界面活性剤(b)を含む;
10g/haの有機シリコーン界面活性剤は、10g/Lの界面活性剤(b)を含む。
【0073】
0.5L/haの液体製剤は、以下のものを送達する:
50g/haの有機シリコーン界面活性剤は、100g/Lの界面活性剤(b)を含む;
30g/haの有機シリコーン界面活性剤は、60g/Lの界面活性剤(b)を含む;
12g/haの有機シリコーン界面活性剤は、24g/Lの界面活性剤(b)を含む;
10g/haの有機シリコーン界面活性剤は、20g/Lの界面活性剤(b)を含む。
【0074】
0.2L/haの液体製剤は、以下のものを送達する:
50g/haの有機シリコーン界面活性剤は、250g/Lの界面活性剤(b)を含む;
30g/haの有機シリコーン界面活性剤は、150g/Lの界面活性剤(b)を含む;
12g/haの有機シリコーン界面活性剤は、60g/Lの界面活性剤(b)を含む;
10g/haの有機シリコーン界面活性剤は、50g/Lの界面活性剤(b)を含む。
【0075】
2kg/haの固形製剤は、以下のものを送達する:
50g/haの有機シリコーン界面活性剤は、25g/kgの界面活性剤(b)を含む;
30g/haの有機シリコーン界面活性剤は、15g/kgの界面活性剤(b)を含む;
12g/haの有機シリコーン界面活性剤は、6g/kgの界面活性剤(b)を含む;
10g/haの有機シリコーン界面活性剤は、5g/kgの界面活性剤(b)を含む。
【0076】
1kg/haの固形製剤は、以下のものを送達する:
50g/haの有機シリコーン界面活性剤は、50g/kgの界面活性剤(b)を含む;
30g/haの有機シリコーン界面活性剤は、30g/kgの界面活性剤(b)を含む;
12g/haの有機シリコーン界面活性剤は、12g/kgの界面活性剤(b)を含む;
10g/haの有機シリコーン界面活性剤は、10g/kgの界面活性剤(b)を含む。
【0077】
0.5kg/haの固形製剤は、以下のものを送達する:
50g/haの有機シリコーン界面活性剤は、100g/kgの界面活性剤(b)を含む;
30g/haの有機シリコーン界面活性剤は、60g/kgの界面活性剤(b)を含む;
12g/haの有機シリコーン界面活性剤は、24g/kgの界面活性剤(b)を含む;
10g/haの有機シリコーン界面活性剤は、20g/kgの界面活性剤(b)を含む。
【0078】
1ヘクタール当たりの別の薬量で施用される製剤中の有機シリコーン界面活性剤(b)の濃度は、同じ方法で計算することができる。
【0079】
本発明に関連して、適切な製剤のタイプは、定義により、懸濁製剤、水性懸濁物、サスポエマルション剤又はカプセル懸濁液剤、EW製剤、顆粒水和剤、油分散液剤、乳剤、分散性濃厚剤であり、好ましくは、懸濁製剤、水性懸濁物、サスポエマルション剤及び油分散液剤である。
【0080】
活性成分(a):は、以下のとおりである - リストを加える
本明細書中において、一般名で識別されている活性化合物は既知であり、そして、例えば、農薬ハンドブック(“The Pesticide Manual” 16th Ed., British Crop Protection Council 2012)に記載されているか、又は、インターネット上で見いだすことができる(例えば、http://www.alanwood.net/pesticides)。分類は、出願特許出願の出願の時点における現行の「IRAC Mode of Action Classification Scheme」に基づいている。
【0081】
本発明に関連して、薬害軽減剤も、除草剤の群に包含される。
【0082】
除草剤に関する例は、以下のとおりである:
アセトクロル、アシフルオルフェン、アシフルオルフェン-ナトリウム、アクロニフェン、アラクロール、アリドクロール、アロキシジム、アロキシジム-ナトリウム、アメトリン、アミカルバゾン、アミドクロル、アミドスルフロン、4-アミノ-3-クロロ-5-フルオロ-6-(7-フルオロ-1H-インドール-6-イル)ピリジン-2-カルボン酸、アミノシクロピラクロル、アミノシクロピラクロル-カリウム、アミノシクロピラクロル-メチル、アミノピラリド、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アニロホス、アスラム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、ベナゾリン、ベナゾリン-エチル、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスルフロン、ベンスルフロン-メチル、ベンスリド、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ビシクロピロン、ビフェノックス、ビラナホス、ビラナホス-ナトリウム、ビスピリバック、ビスピリバック-ナトリウム、ビクスロゾン、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニル、ブロモキシニル-ブチレート、-カリウム、-ヘプタノエート及び-オクタノエート、ブソキシノン(busoxinone)、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブテナクロール、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェンストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン-エチル、クロランベン、クロルブロムロン、1-{2-クロロ-3-[(3-シクロプロピル-5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)カルボニル]-6-(トリフルオロメチル)フェニル}ピペリジン-2-オン、4-{2-クロロ-3-[(3,5-ジメチル-1H-ピラゾール-1-イル)メチル]-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル}-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-イル-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート、クロルフェナク、クロルフェナク-ナトリウム、クロルフェンプロップ、クロルフルレノール、クロルフルレノール-メチル、クロリダゾン、クロリムロン、クロリムロン-エチル、2-[2-クロロ-4-(メチルスルホニル)-3-(モルホリン-4-イルメチル)ベンゾイル]-3-ヒドロキシシクロヘキサ-2-エン-1-オン、4-{2-クロロ-4-(メチルスルホニル)-3-[(2,2,2-トリフルオロエトキシ)メチル]ベンゾイル}-1-エチル-1H-ピラゾール-5-イル-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート、クロロフタリム、クロロトルロン、クロルタール-ジメチル、3-[5-クロロ-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-4-ヒドロキシ-1-メチルイミダゾリジン-2-オン、クロルスルフロン、シニドン、シニドン-エチル、シンメチリン、シノスルフロン、クラシホス、クレトジム、クロジナホップ、クロジナホップ-プロパルギル、クロマゾン、クロメプロップ、クロピラリド、クロランスラム、クロランスラム-メチル、クミルロン、シアナミド、シアナジン、シクロエート、シクロピラニル、シクロピリモレート、シクロスルファムロン、シクロキシジム、シハロホップ、シハロホップ-ブチル、シプラジン、2,4-D、2,4-D-ブトチル、-ブチル、-ジメチルアンモニウム、-ジオールアミン、-エチル、2-エチルヘキシル、-イソブチル、-イソオクチル、-イソプロピルアンモニウム、-カリウム、-トリイソプロパノールアンモニウム及び-トロールアミン(trolamine)、2,4-DB、2,4-DB-ブチル、-ジメチルアンモニウム、イソオクチル、-カリウム及び-ナトリウム、ダイムロン(daimuron)(dymron)、ダラポン、ダゾメット、n-デカノール、デスメジファム、デトシル-ピラゾレート(DTP)、ジカンバ、ジクロベニル、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ-P、ジクロホップ、ジクロホップ-メチル、ジクロホップ-P-メチル、ジクロスラム、ジフェンゾコート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジフルフェンゾピル-ナトリウム、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジメテナミド-P、3-(2,6-ジメチルフェニル)-6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソシクロヘキサ-1-エン-1-イル)カルボニル]-1-メチルキナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン、1,3-ジメチル-4-[2-(メチルスルホニル)-4-(トリフルオロメチル)ベンゾイル]-1H-ピラゾール-5-イル-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-カルボキシレート、ジメトラスルフロン、ジニトラミン、ジノテルブ、ジフェナミド、ジクワット、ジクワット-ジブロミド、ジチオピル、ジウロン、DMPA、DNOC、エンドタール、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン、エタメトスルフロン-メチル、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシフェン-エチル、エトキシスルフロン、エトベンザニド、エチル-[(3-{2-クロロ-4-フルオロ-5-[3-メチル-2,6-ジオキソ-4-(トリフルオロメチル)-3,6-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル]フェノキシ}ピリジン-2-イル)オキシ]アセテート、F-9600、F-5231、即ち、N-{2-クロロ-4-フルオロ-5-[4-(3-フルオロプロピル)-5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1イル]-フェニル}エタンスルホンアミド、F-7967、即ち、3-[7-クロロ-5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾイミダゾール-4-イル]-1-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4(1H,3H)-ジオン、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ-P、フェノキサプロップ-エチル、フェノキサプロップ-P-エチル、フェノキサスルホン、フェンキノトリオン、フェントラザミド、フラムプロップ、フラムプロップ-M-イソプロピル、フラムプロップ-M-メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ、フルアジホップ-P、フルアジホップ-ブチル、フルアジホップ-P-ブチル、フルカルバゾン、フルカルバゾン-ナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフェナセット、フルフェンピル、フルフェンピル-エチル、フルメツラム、フルミクロラック、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルオメツロン、フルレノール、フルレノール-ブチル、-ジメチルアンモニウム及び-メチル、フルオログリコフェン、フルオログリコフェン-エチル、フルプロパネート、フルピルスルフロン、フルピルスルフロン-メチル-ナトリウム、フルリドン、フルロ-クロリドン、フルロキシピル、フルロキシピル-メプチル、フルルタモン、フルチアセット、フルチアセット-メチル、ホメサフェン、ホメサフェン-ナトリウム、ホラムスルフロン、ホサミン、グルホシネート、グルホシネート-アンモニウム、グルホシネート-P-ナトリウム、グルホシネート-P-アンモニウム、グルホシネート-P-ナトリウム、グリホセート、グリホセート-アンモニウム、-イソプロピルアンモニウム、-ジアンモニウム、-ジメチルアンモニウム、-カリウム、-ナトリウム及び-トリメシウム、H-9201、即ち、O-(2,4-ジメチル-6-ニトロフェニル)O-エチル イソプロピルホスホルアミドチオエート、ハラウキシフェン、ハラウキシフェン-メチル、ハロサフェン、ハロスルフロン、ハロスルフロン-メチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ-P、ハロキシホップ-エトキシエチル、ハロキシホップ-P-エトキシエチル、ハロキシホップ-メチル、ハロキシホップ-P-メチル、ヘキサジノン、HW-02、即ち、1-(ジメトキシホスホリル)エチル-(2,4-ジクロロフェノキシ)アセテート、4-ヒドロキシ-1-メトキシ-5-メチル-3-[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]イミダゾリジン-2-オン、4-ヒドロキシ-1-メチル-3-[4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]イミダゾリジン-2-オン、(5-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)(3,3,4-トリメチル-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-5-イル)メタノン、6-[(2-ヒドロキシ-6-オキソシクロヘキサ-1-エン-1-イル)カルボニル]-1,5-ジメチル-3-(2-メチルフェニル)キナゾリン-2,4(1H,3H)-ジオン、イマザメタベンズ、イマザメタベンズ-メチル、イマザモックス、イマザモックス-アンモニウム、イマザピック、イマザピック-アンモニウム、イマザピル、イマザピル-イソプロピルアンモニウム、イマザキン、イマザキン-アンモニウム、イマゼタピル、イマゼタピル-イモニウム(immonium)、イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、ヨードスルフロン、ヨードスルフロン-メチル-ナトリウム、アイオキシニル、アイオキシニル-オクタノエート、-カリウム及び-ナトリウム、イプフェンカルバゾン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサベン、イソキサフルトール、カルブチレート、KUH-043、即ち、3-({[5-(ジフルオロメチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-イル]メチル}スルホニル)-5,5-ジメチル-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール、ケト-スピラドックス(keto-spiradox)、ラクトフェン、レナシル、リニュロン、MCPA、MCPA-ブトチル、-ジメチルアンモニウム、-2-エチルヘキシル、-イソプロピルアンモニウム、-カリウム及び-ナトリウム、MCPB、MCPB-メチル、-エチル及び-ナトリウム、メコプロップ、メコプロップ-ナトリウム及び-ブトチル、メコプロップ-P、メコプロップ-P-ブトチル、-ジメチルアンモニウム、-2-エチルヘキシル及び-カリウム、メフェナセット、メフルイジド、メソスルフロン、メソスルフロン-メチル、メソトリオン、メタベンズチアズロン、メタム、メタミホップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾスルフロン、メタベンズチアズロン、メチオピルスルフロン(methiopyrsulfuron)、メチオゾリン、2-({2-[(2-メトキシエトキシ)メチル]-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル}カルボニル)シクロヘキサン-1,3-ジオン、イソチオシアン酸メチル、1-メチル-4-[(3,3,4-トリメチル-1,1-ジオキシド-2,3-ジヒドロ-1-ベンゾチオフェン-5-イル)カルボニル]-1H-ピラゾール-5-イルプロパン-1-スルホネート、メトブロムロン、メトラクロール、S-メトラクロール、メトスラム、メトクスロン、メトリブジン、メトスルフロン、メトスルフロン-メチル、モリネート(molinat)、モノリニュロン、モノスルフロン、モノスルフロン-エステル、MT-5950、即ち、N-[3-クロロ-4-イソプロピルフェニル]-2-メチルペンタンアミド、NGGC-011、ナプロパミド、NC-310、即ち、[5-(ベンジルオキシ)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル](2,4-ジクロロフェニル)メタノン、ネブロン、ニコスルフロン、ノナン酸(ペラルゴン酸)、ノルフルラゾン、オレイン酸(脂肪酸)、オルベンカルブ、オルソスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメフォン、オキシフルオルフェン、パラコート、パラコートジクロリド、ペブレート、ペンジメタリン、ペノキススラム、ペンタクロロフェノール、ペントキサゾン、ペトキサミド、石油、フェンメジファム、ピクロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プリミスルフロン、プリミスルフロン-メチル、プロジアミン、プロホキシジム、プロメトン、プロメトリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プロピソクロール、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾン-ナトリウム、プロピリスルフロン、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピラクロニル、ピラフル
フェン、ピラフルフェン-エチル、ピラスルホトール、ピラゾリネート(ピラゾレート)、ピラゾスルフロン、ピラゾスルフロン-エチル、ピラゾキシフェン、ピリバムベンズ(pyribambenz)、ピリバムベンズ-イソプロピル、ピリバムベンズ-プロピル、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダフォル、ピリデート、ピリフタリド、ピリミノバック、ピリミノバック-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオバック-ナトリウム、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、キンクロラック、キンメラック、キノクラミン、キザロホップ、キザロホップ-エチル、キザロホップ-P、キザロホップ-P-エチル、キザロホップ-P-テフリル、QYM-201、QYR-301、リムスルフロン、サフルフェナシル、セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、SL-261、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホメツロン-メチル、スルホスルフロン、SYN-523、SYP-249、即ち、1-エトキシ-3-メチル-1-オキソブタ-3-エン-2-イル 5-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-2-ニトロベンゾエート、SYP-300、即ち、1-[7-フルオロ-3-オキソ-4-(プロパ-2-イン-1-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6-イル]-3-プロピル-2-チオキソイミダゾリジン-4,5-ジオン、2,3,6-TBA、TCA(トリクロロ酢酸)、TCA-ナトリウム、テブチウロン、テフリルトリオン、テンボトリオン、テプラロキシジム、ターバシル、テルブカルブ、テルブメトン、テルブチラジン、テルブトリン、テトフルピロリメット(tetflupyrolimet)、テニルクロール、チアゾピル、チエンカルバゾン、チエンカルバゾン-メチル、チフェンスルフロン、チフェンスルフロン-メチル、チオベンカルブ、チアフェナシル、トルピラレート、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアファモン、トリアレート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリベヌロン、トリベヌロン-メチル、トリクロピル、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフロキシスルフロン-ナトリウム、トリフルジモキサジン(trifludimoxazin)、トリフルラリン、トリフルスルフロン、トリフルスルフロン-メチル、トリトスルフロン、尿素硫酸塩(urea sulfate)、ベルノレート、ZJ-0862、即ち、3,4-ジクロロ-N-{2-[(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)オキシ]ベンジル}アニリン。
【0083】
最も好ましい除草剤は、アセトクロール、ブロモキシニル-オクタノエート-ヘプタノエート、フェノキサプロップ-P-エチル、グリホセート、ヨードスルフロン-メチル-ナトリウム、インダジフラム、メソスルフロン-メチル-ナトリウム、テンボトリオン、チエンカルバゾン-メチル及びトリアファモンである。
【0084】
植物成長調節剤の例は、以下のものである:
アシベンゾラル、アシベンゾラル-S-メチル、5-アミノレブリン酸、アンシミドール、6-ベンジルアミノプリン、ブラシノリド、カテキン(catechine)、クロルメコート-クロリド、クロプロップ、シクラニリド、3-(シクロプロパ-1-エニル)プロピオン酸、ダミノジド、ダゾメット、n-デカノール、ジケグラック、ジケグラック-ナトリウム、エンドタール、エンドタール-二カリウム、-二ナトリウム及び-モノ(N,N-ジメチルアルキルアンモニウム)、エテホン、フルメトラリン、フルレノール、フルレノール-ブチル、フルルプリミドール、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドール-3-酢酸(IAA)、4-インドール-3-イル酪酸、イソプロチオラン、プロベナゾール、ジャスモン酸、マレイン酸ヒドラジド、メピコートクロリド、1-メチルシクロプロペン、ジャスモン酸メチル、2-(1-ナフチル)アセトアミド、1-ナフチル酢酸、2-ナフチルオキシ酢酸、ニトロフェノラート混合物、パクロブトラゾール、N-(2-フェニルエチル)-ベータ-アラニン、N-フェニルフタルアミド酸、プロヘキサジオン、プロヘキサジオン-カルシウム、プロヒドロジャスモン、サリチル酸、ストリゴラクトン、テクナゼン、チジアズロン、トリアコンタノール、トリネキサパック、トリネキサパック-エチル、チトデフ(tsitodef)、ウニコナゾール、ウニコナゾール-P。
【0085】
薬害軽減剤:
(S1) ヘテロ環式カルボン酸誘導体の群の化合物:
(S1a) ジクロロフェニルピラゾリン-3-カルボン酸のタイプの化合物(S1a)、好ましくは、以下のような化合物:1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリン-3-カルボン酸、1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(エトキシカルボニル)-5-メチル-2-ピラゾリン-3-カルボン酸エチル(S1-1)(「メフェンピル-ジエチル」)及び関連化合物(これらは、WO-A-91/07874に記載されている);
(S1b) ジクロロフェニルピラゾールカルボン酸の誘導体(S1b)、好ましくは、以下のような化合物:1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-メチルピラゾール-3-カルボン酸エチル(S1-2)、1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-イソプロピルピラゾール-3-カルボン酸エチル(S1-3)、1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-(1,1-ジメチルエチル)ピラゾール-3-カルボン酸エチル(S1-4)及び関連化合物(これらは、EP-A-333131及びEP-A-269806に記載されている);
(S1c) 1,5-ジフェニルピラゾール-3-カルボン酸の誘導体(S1c)、好ましくは、以下のような化合物:1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-フェニルピラゾール-3-カルボン酸エチル(S1-5)、1-(2-クロロフェニル)-5-フェニルピラゾール-3-カルボン酸メチル(S1-6)及び関連化合物(これらは、例えば、EP-A-268554に記載されている);
(S1d) トリアゾールカルボン酸のタイプの化合物(S1d)、好ましくは、以下のような化合物:フェンクロラゾール(エチルエステル)、即ち、1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-トリクロロメチル-1H-1,2,4-トリアゾール-3-カルボン酸エチル(S1-7)及び関連化合物(これらは、EP-A-174562及びEP-A-346620に記載されている);
(S1e) 5-ベンジル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸若しくは5-フェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸のタイプ又は5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸のタイプの化合物(S1e)、好ましくは、以下のような化合物:5-(2,4-ジクロロベンジル)-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸エチル(S1-8)若しくは5-フェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸エチル(S1-9)及び関連化合物(これらは、WO-A-91/08202に記載されている)、又は、5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリンカルボン酸(S1-10)若しくは5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリンカルボン酸エチル(S1-11)(「イソキサジフェン-エチル」)若しくは5,5-ジフェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸n-プロピル(S1-12)若しくは5-(4-フルオロフェニル)-5-フェニル-2-イソオキサゾリン-3-カルボン酸エチル(S1-13)(これらは、特許出願WO-A-95/07897に記載されている)。
【0086】
(S2) 8-キノリンオキシ誘導体の群の化合物(S2):
(S2a) 8-キノリンオキシ酢酸のタイプの化合物(S2a)、好ましくは、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸1-メチルヘキシル(一般名「クロキントセット-メキシル」)(S2-1)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸1,3-ジメチル-ブタ-1-イル(S2-2)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸4-アリルオキシブチル(S2-3)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸1-アリルオキシプロパ-2-イル(S2-4)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸エチル(S2-5)、5-クロロ-8-キノリンオキシ酢酸メチル(S2-6)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸アリル(S2-7)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸2-(2-プロピリデンイミノオキシ)-1-エチル(S2-8)、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸2-オキソ-プロパ-1-イル(S2-9)及び関連化合物(これらは、EP-A-86750、EP-A-94349及びEP-A-191736又はEP-A-0492366に記載されている)、並びに、さらに、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)酢酸(S2-10)、その水和物及び塩、例えば、そのリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、鉄塩、アンモニウム塩、第4級アンモニウム塩、スルホニウム塩又はホスホニウム塩(これらは、WO-A-2002/34048記載されている);
(S2b) (5-クロロ-8-キノリンオキシ)マロン酸のタイプの化合物(S2b)、好ましくは、以下のような化合物:(5-クロロ-8-キノリンオキシ)マロン酸ジエチル、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)マロン酸ジアリル、(5-クロロ-8-キノリンオキシ)マロン酸メチルエチル及び関連化合物(これらは、EP-A-0582198に記載されている)。
【0087】
(S3) ジクロロアセトアミドのタイプの活性化合物(S3)(これは、多くの場合、発生前薬害軽減剤(土壌作用性薬害軽減剤)として使用される)、例えば、
「ジクロルミド」(N,N-ジアリル-2,2-ジクロロアセトアミド)(S3-1)、
「R-29148」(3-ジクロロアセチル-2,2,5-トリメチル-1,3-オキサゾリジン)〔供給元:Stauffer〕(S3-2)、
「R-28725」(3-ジクロロアセチル-2,2-ジメチル-1,3-オキサゾリジン)〔供給元:Stauffer〕(S3-3)、
「ベノキサコール」(4-ジクロロアセチル-3,4-ジヒドロ-3-メチル-2H-1,4-ベンゾオキサジン)(S3-4)、
「PPG-1292」(N-アリル-N-[(1,3-ジオキソラン-2-イル)メチル]ジクロロアセトアミド)〔供給元:PPG Industries〕(S3-5)、
「DKA-24」(N-アリル-N-[(アリルアミノカルボニル)メチル]ジクロロアセトアミド)〔供給元:Sagro-Chem〕(S3-6)、
「AD-67」又は「MON 4660」(3-ジクロロアセチル-1-オキサ-3-アザスピロ[4,5]デカン)〔供給元:Nitrokemia〕又は〔供給元:Monsanto〕(S3-7)、
「TI-35」(1-ジクロロアセチルアゼパン)〔供給元:TRI-Chemical RT〕(S3-8)、
「ジクロノン(diclonon)」(ジシクロノン)又は「BAS145138」又は「LAB145138」(S3-9)、
((RS)-1-ジクロロアセチル-3,3,8a-トリメチルペルヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-6-オン)〔供給元:BASF〕、
「フリラゾール」又は「MON 13900」((RS)-3-ジクロロアセチル-5-(2-フリル)-2,2-ジメチルオキサゾリジン)(S3-10);及び、さらに、その(R)-異性体(S3-11)。
【0088】
(S4) アシルスルホンアミド類のクラスの化合物(S4):
(S4a) WO-A-97/45016に記載されている、式で表されるN-アシルスルホンアミド(S4a);
〔式中、
RA1は、(C1-C6)-アルキル、(C3-C6)-シクロアルキル(ここで、最後に挙げられている2つのラジカルは、ハロゲン、(C1-C4)-アルコキシ、ハロ-(C1-C6)-アルコキシ及び(C1-C4)-アルキルチオからなる群から選択されるvAの置換基で置換されており、また、環状ラジカルの場合には、さらに、(C1-C4)-アルキル及び(C1-C4)-ハロアルキルでも置換されている)であり;
RA2は、ハロゲン、(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-アルコキシ、CF3であり;
mAは、1又は2であり;
vDは、0、1、2又は3である〕
及びそれらの塩;
(S4b) WO-A-99/16744に記載されている、式で表される4-(ベンゾイルスルファモイル)ベンズアミドのタイプの化合物(S4b):
〔式中、
RB1、RB2は、互いに独立して、水素、(C1-C6)-アルキル、(C3-C6)-シクロアルキル、(C3-C6)-アルケニル、(C3-C6)-アルキニルであり;
RB3は、ハロゲン、(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-ハロアルキル又は(C1-C4)-アルコキシであり;
mBは、1又は2である〕
及びそれらの塩;
例えば、上記式において、
RB1=シクロプロピル、RB2=水素、且つ、(RB3)=2-OMe(「シプロスルファミド」、S4-1);
RB1=シクロプロピル、RB2=水素、且つ、(RB3)=5-Cl-2-OMe(S4-2);
RB1=エチル、RB2=水素、且つ、(RB3)=2-OMe(S4-3);
RB1=イソプロピル、RB2=水素、且つ、(RB3)=5-Cl-2-OMe(S4-4);及び、
RB1=イソプロピル、RB2=水素、且つ、(RB3)=2-OMe(S4-5);
であるもの;
(S4c) EP-A-365484に記載されている、式で表されるベンゾイルスルファモイルフェニル尿素のクラスの化合物(S4c):
〔式中、
RC1、RC2は、互いに独立して、水素、(C1-C8)-アルキル、(C3-C8)-シクロアルキル、(C3-C6)-アルケニル、(C3-C6)-アルキニルであり;
RC3は、ハロゲン、(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-アルコキシ、CF3であり;
mCは、1又は2である〕;
例えば、
1-[4-(N-2-メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]-3-メチル尿素(「メトカミフェン」、S4-6);
1-[4-(N-2-メトキシベンゾイルスルファモイル)フェニル]-3,3-ジメチル尿素;
1-[4-(N-4,5-ジメチルベンゾイルスルファモイル)フェニル]-3-メチル尿素;
(S4d) 例えば、CN 101838227から知られている、式で表されるN-フェニルスルホニルテレフタルアミドのタイプの化合物(S4d):
〔式中、
RD4は、ハロゲン、(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-アルコキシ、CF3であり;
mDは、1又は2であり;
RD5は、水素、(C1-C6)-アルキル、(C3-C6)-シクロアルキル、(C2-C6)-アルケニル、(C2-C6)-アルキニル、(C5-C6)-シクロアルケニルである〕及びそれらの塩。
【0089】
(S5) ヒドロキシ芳香族類及び芳香族-脂肪族カルボン酸誘導体のクラスから選択される活性化合物(S5)、例えば、3,4,5-トリアセトキシ安息香酸エチル、3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシ安息香酸、3,5-ジヒドロキシ安息香酸、4-ヒドロキシサリチル酸、4-フルオロサリチル酸、2-ヒドロキシケイ皮酸、2,4-ジクロロケイ皮酸(これらは、WO-A-2004/084631、WO-A-2005/015994、WO-A-2005/016001に記載されている)。
【0090】
(S6) 1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン類のクラスから選択される活性化合物(S6)、例えば、1-メチル-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン、1-メチル-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-チオン、1-(2-アミノエチル)-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン塩酸塩、1-(2-メチルスルホニルアミノエチル)-3-(2-チエニル)-1,2-ジヒドロキノキサリン-2-オン(これらは、WO-A-2005/112630に記載されている)。
【0091】
(S7) ジフェニルメトキシ酢酸誘導体のクラスから選択される化合物(S7)、例えば、ジフェニルメトキシ酢酸メチル(CAS Reg. No.:41858-19-9)(S7-1)、ジフェニルメトキシ酢酸エチル、又は、ジフェニルメトキシ酢酸(これらは、WO-A-98/38856に記載されている)。
【0092】
(S8) WO-A-98/27049に記載されている式で表される化合物(S8):
〔式中、記号及び添え字は、下記意味を有する:
RD1は、ハロゲン、(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-ハロアルキル、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-ハロアルコキシであり;
RD2は、水素又は(C1-C4)-アルキルであり;
RD3は、水素、(C1-C8)-アルキル、(C2-C4)-アルケニル、(C2-C4)-アルキニル又はアリール(ここで、上記炭素含有ラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン及びアルコキシからなる群から選択される1以上の(好ましくは、最大で3までの)同一であるか又は異なっているラジカルで置換されている)であり;
nDは、0~2の整数である〕
又はそれらの塩。
【0093】
(S9) 3-(5-テトラゾリルカルボニル)-2-キノロン類のクラスから選択される活性化合物(S9)、例えば、1,2-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1-エチル-3-(5-テトラゾリルカルボニル)-2-キノロン(CAS Reg.No.:219479-18-2)、1,2-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1-メチル-3-(5-テトラゾリルカルボニル)-2-キノロン(CAS Reg.No.:95855-00-8)(これらは、WO-A-1999/000020に記載されている)。
【0094】
(S10) WO-A-2007/023719及びWO-A-2007/023764に記載されている式で表される化合物(S10a)又は(S10b):
〔式中、
RE1は、ハロゲン、(C1-C4)-アルキル、メトキシ、ニトロ、シアノ、CF3、OCF3であり;
YE、ZEは、互いに独立して、O又はSであり;
nEは、0~4の整数であり;
RE2は、(C1-C16)-アルキル、(C2-C6)-アルケニル、(C3-C6)-シクロアルキル、アリール、ベンジル又はハロベンジルであり;
RE3は、水素又は(C1-C6)-アルキルである〕。
【0095】
(S11) オキシイミノ化合物のタイプの活性化合物(S11)(これらは、種子粉衣剤として知られている)、例えば、
「オキサベトリニル」((Z)-1,3-ジオキソラン-2-イルメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11-1)(これは、メトラクロールによる損傷に対するアワ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている);
「フルキソフェニム」(1-(4-クロロフェニル)-2,2,2-トリフルオロ-1-エタノン O-(1,3-ジオキソラン-2-イルメチル)オキシム)(S11-2)(これは、メトラクロールによる損傷に対するアワ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている);及び、
「シオメトリニル」又は「CGA-43089」((Z)-シアノメトキシイミノ(フェニル)アセトニトリル)(S11-3)(これは、メトラクロールによる損傷に対するアワ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている)。
【0096】
(S12) イソチオクロマノン類のクラスから選択される活性化合物(S12)、例えば、[(3-オキソ-1H-2-ベンゾチオピラン-4(3H)-イリデン)メトキシ]酢酸メチル(CAS Reg. No.:205121-04-6)(S12-1)及び関連化合物(WO-A-1998/13361)。
【0097】
(S13) 以下の群から選択される1種類以上の化合物(S13):
「ナフタル酸無水物」(1,8-ナフタレンジカルボン酸無水物)(S13-1)(これは、チオカーバメート系除草剤による損傷に対するトウモロコシ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている);
「フェンクロリム」(4,6-ジクロロ-2-フェニルピリミジン)(S13-2)(これは、播種されたイネにおいてプレチラクロールに対する薬害軽減剤として知られている);
「フルラゾール」(2-クロロ-4-トリフルオロメチル-1,3-チアゾール-5-カルボン酸ベンジル)(S13-3)(これは、アラクロール及びメトラクロールによる損傷に対するアワ用の種子粉衣薬害軽減剤として知られている);
「CL 304415」(CAS Reg. No.:31541-57-8)(4-カルボキシ-3,4-ジヒドロ-2H-1-ベンゾピラン-4-酢酸)(S13-4)〔供給元:American Cyanamid〕(これは、イミダゾリノンによる損傷に対するトウモロコシ用の薬害軽減剤として知られている);
「MG 191」(CAS Reg.No.:96420-72-3)(2-ジクロロメチル-2-メチル-1,3-ジオキソラン)(S13-5)〔供給元:Nitrokemia〕(これは、トウモロコシ用の薬害軽減剤として知られている);
「MG 838」(CAS Reg. No.:133993-74-5)(2-プロペニル 1-オキサ-4-アザスピロ[4.5]デカン-4-カルボジチオエート)(S13-6)〔供給元:Nitrokemia〕;
「ジスルホトン」(O,O-ジエチル S-2-エチルチオエチル ホスホロジチオエート)(S13-7);
「ジエトレート(dietholate)」(O,O-ジエチル O-フェニル ホスホロチオエート)(S13-8);
「メフェネート(mephenate)」(メチルカルバミン酸4-クロロフェニル)(S13-9)。
【0098】
(S14) 有害な植物に対する除草効果に加えてイネなどの作物植物に対する薬害軽減効果も有している活性化合物、例えば、
「ジメピレート」又は「MY-93」(S-1-メチル-1-フェニルエチル ピペリジン-1-カルボチオエート)(これは、除草剤モリネートによる損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている);
「ダイムロン」又は「SK 23」(1-(1-メチル-1-フェニルエチル)-3-p-トリル尿素)(これは、イマゾスルフロン除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている);
「クミルロン」=「JC-940」(3-(2-クロロフェニルメチル)-1-(1-メチル-1-フェニルエチル)尿素;JP-A-60087254を参照されたい)(これは、数種類の除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている);
「メトキシフェノン」又は「NK 049」(3,3’-ジメチル-4-メトキシベンゾフェノン)(これは、数種類の除草剤による損傷に対するイネ用の薬害軽減剤として知られている);
「CSB」(1-ブロモ-4-(クロロメチルスルホニル)ベンゼン)〔供給元:Kumiai〕(CAS Reg. No. 54091-06-4)(これは、イネにおける数種類の除草剤による損傷に対する薬害軽減剤として知られている)。
【0099】
(S15) WO-A-2008/131861及びWO-A-2008/131860に記載されている式で表される化合物(S15):
〔式中、
RH1は、(C1-C6)-ハロアルキルであり;
RH2は、水素又はハロゲンであり;
RH3、RH4は、互いに独立して、水素、(C1-C16)-アルキル、(C2-C16)-アルケニル又は(C2-C16)-アルキニル(ここで、最後に挙げられている3のラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-ハロアルコキシ、(C1-C4)-アルキルチオ、(C1-C4)-アルキルアミノ、ジ-[(C1-C4)-アルキル]-アミノ、[(C1-C4)-アルコキシ]-カルボニル、[(C1-C4)-ハロアルコキシ]-カルボニル、置換されていないか若しくは置換されている(C3-C6)-シクロアルキル、置換されていないか若しくは置換されているフェニル及び置換されていないか若しくは置換されているヘテロシクリルからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されている)であり;
又は、
RH3、RH4は、互いに独立して、(C3-C6)-シクロアルキル、(C4-C6)-シクロアルケニル、(C3-C6)-シクロアルキル(ここで、シクロアルキルは、環の1辺において4~6員の飽和又は不飽和の炭素環式環に縮合している)又は(C4-C6)-シクロアルケニル(ここで、シクロアルケニルは、環の1辺において4~6員の飽和又は不飽和の炭素環式環に縮合している)(ここで、最後に挙げられている4のラジカルは、それぞれ、置換されていないか、又は、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-ハロアルキル、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-ハロアルコキシ、(C1-C4)-アルキルチオ、(C1-C4)-アルキルアミノ、ジ-[(C1-C4)-アルキル]-アミノ、[(C1-C4)-アルコキシ]-カルボニル、[(C1-C4)-ハロアルコキシ]-カルボニル、置換されていないか若しくは置換されている(C3-C6)シクロアルキル、置換されていないか若しくは置換されているフェニル及び置換されていないか若しくは置換されているヘテロシクリルからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されている)であり;
又は、
RH3は、(C1-C4)-アルコキシ、(C2-C4)-アルケニルオキシ、(C2-C6)-アルキニルオキシ又は(C2-C4)-ハロアルコキシであり;及び、
RH4は、水素又は(C1-C4)-アルキルであり;又は、
RH3とRH4は、直接結合しているN原子と一緒に、4~8員のヘテロ環式環(ここで、ヘテロ環式環は、N原子に加えて、さらなる環ヘテロ原子(好ましくは、N、O及びSからなる群から選択される最大で2個までのさらなる環ヘテロ原子)も含むことができ、また、ヘテロ環式環は、置換されていないか、又は、ハロゲン、シアノ、ニトロ、(C1-C4)-アルキル、(C1-C4)-ハロアルキル、(C1-C4)-アルコキシ、(C1-C4)-ハロアルコキシ及び(C1-C4)-アルキルチオからなる群から選択される1以上のラジカルで置換されている)である〕又はその互変異性体。
【0100】
(S16) 主に除草剤として使用されるが作物植物に対する薬害軽減効果も有している活性化合物、例えば、
(2,4-ジクロロフェノキシ)酢酸(2,4-D);
(4-クロロフェノキシ)酢酸;
(R,S)-2-(4-クロロ-o-トリルオキシ)プロピオン酸(メコプロップ);
4-(2,4-ジクロロフェノキシ)酪酸(2,4-DB);
(4-クロロ-o-トリルオキシ)酢酸(MCPA);
4-(4-クロロ-o-トリルオキシ)酪酸;
4-(4-クロロフェノキシ)酪酸;
3,6-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸(ジカンバ);
3,6-ジクロロ-2-メトキシ安息香酸1-(エトキシカルボニル)エチル(ラクチジクロル-エチル(lactidichlor-ethyl))。
【0101】
好ましい薬害軽減剤は、クロキントセット-メキシル、シプロスルファミド、フェンクロラゾール-エチル、イソキサジフェン-エチル、メフェンピル-ジエチル、フェンクロリム、クミルロン、S4-1、S4-5及びメトカミフェンであり、特に好ましいのは、クロキントセット-メキシル、シプロスルファミド、イソキサジフェン-エチル、メフェンピル-ジエチル及びメトカミフェンである。
【0102】
最も好ましい薬害軽減剤は、イソキサジフェン-エチル、メフェンピル-ジエチルである。
【0103】
有機シリコーン系界面活性剤(b)は、以下のとおりである - リストを加える
適切な有機シリコーンエトキシレートは、以下のCAS番号:CAS No.27306-78-1、67674-67-3、134180-76-0を有する有機修飾ポリシロキサン/トリシロキサンアルコキシレート、例えば、Silwet(登録商標)L77、Silwet(登録商標)408、Silwet(登録商標)806、BreakThru(登録商標)S240、BreakThru(登録商標)S278などである。
【0104】
好ましいのは、ポリアルキレンオキシド修飾ヘプタメチルトリシロキサン、好ましくは、シロキサン基ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル),.アルファ.-メチル-.オメガ.-[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロポキシ](CAS No.27306-78-1)、ポリ(オキシ-1,2-エタンジイル),.アルファ.-[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピル]-.オメガ.-ヒドロキシ(Cas No.67674-67-3)、及び、オキシラン,メチル-,オキシランを含むポリマー,モノ3-1,3,3,3-テトラメチル-1-(トリメチルシリル)オキシジシロキサニルプロピルエーテル(Cas No.134180-76-0)を含む群から選択されるポリアルキレンオキシド修飾ヘプタメチルトリシロキサンである。
【0105】
別の製剤助剤(c)は、以下のものである
(c1) 適切な非イオン性界面活性剤(c1)は、農薬において慣習的に使用可能なこのタイプの全ての物質である。好ましくは、ポリエチレンオキシド-ポリプロピレンオキシドブロックコポリマー(好ましくは、6000g/molを超える分子量又は45%を超えるポリエチレンオキシド含有量を有する、さらに好ましくは、6000g/モルを超える分子量及び45%を超えるポリエチレンオキシド含有量を有する)、分枝鎖若しくは直鎖アルコールのポリエチレングリコールエーテル、脂肪酸又は脂肪酸アルコールとエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドの反応生成物、さらに、ポリビニルアルコール、ポリオキシアルキレンアミン誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのコポリマー、及び、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルのコポリマー、さらに、分枝鎖若しくは直鎖アルキルエトキシレート及びアルキルアリールエトキシレート(ここで、ポリエチレンオキシド-ソルビタン脂肪酸エステルを例として挙げることができる)。上記例のうち、選択されたクラスは、任意に、リン酸化、スルホン化又は硫酸化されていてもよく、及び、塩基で中和されていてもよい。
【0106】
可能な陰イオン界面活性剤(c3)は、農薬において慣習的に使用可能なこのタイプの全ての物質である。アルキルスルホン酸又はアルキルリン酸(alkylphospohric acid)のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩、並びに、アルキルアリールスルホン酸又はアルキルアリールリン酸が好ましい。陰イオン性界面活性剤又は分散剤のさらなる好ましい群は、ポリスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩、ポリビニルスルホン酸の塩、アルキルナフタレンスルホン酸の塩、ナフタレン-スルホン酸-ホルムアルデヒド縮合生成物の塩、ナフタレンスルホン酸とフェノールスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合生成物の塩、及び、リグノスルホン酸の塩である。スルホコハク酸金属塩と1~10個の炭素原子を含む分枝鎖又は直鎖のアルコールとのモノエステル及びジエステル、特にアルカリ金属塩、さらに特にナトリウム塩、最も特にジオクチルスルホコハク酸ナトリウム。
【0107】
(c2) レオロジー調整剤は、保存中における分散した活性成分の重力分離を低減させる濃度で処方に加えられた場合に低剪断速度で粘度の実質的な増大をもたらす添加剤である。本発明の目的に関して、低剪断速度は、0.1s-1以下として定義され、及び、実質的な増大は、2倍を超えるとして定義される。粘度は、回転剪断レオメーターで測定することができる。
【0108】
適切なレオロジー調整剤(c2)は、例として、以下のとおりである:
・ キサンタンガム、グアーガム及びヒドロキシエチルセルロースを包含する多糖類。その例は、Kelzan(登録商標)、Rhodopol(登録商標)G及び23、Satiaxane(登録商標)CX911、並びに、Natrosol(登録商標)250rangeである;
・ モンモリロナイト、ベントナイト、セピオライト(sepeolite)、アタパルジャイト、ラポナイト、ヘクトライトを包含する粘土。その例は、Veegum(登録商標)R、VanGel(登録商標)B、Bentone(登録商標)CT、HC、EW、Pangel(登録商標)M100、M200、M300、S、M、W、Attagel(登録商標)50、Laponite(登録商標)RDである;
・ ヒュームドシリカ及び沈降シリカ、その例は、Aerosil(登録商標)200、Sipernat(登録商標)22である。
【0109】
好ましいのは、キサンタンガム、モンモリロナイト粘土、ベントナイト粘土及びヒュームドシリカである。
【0110】
(c3) 適切な消泡性物質(c3)は、この目的のために農薬において慣習的に使用可能な全ての物質である。シリコーン油、シリコーン油調製物が好ましい。その例は、Bluestar Silicones製のSilcolapse(登録商標)426及び432、Wacker製のSilfoam(登録商標)SRE及びSC132、Silchem製のSAF-184(登録商標)、Basildon Chemical Company Ltd製のFoam-Clear ArraPro-S(登録商標)、Momentive製のSAG(登録商標)1572及びSAG(登録商標)30である[ジメチルシロキサン類及びシリコーン類、CAS No.63148-62-9]。好ましいのは、SAG(登録商標)1572である。
【0111】
(c4) 適切な別の製剤助剤(c4)は、殺生物剤、不凍液、着色剤、pH調節剤、緩衝液、安定化剤、抗酸化剤、不活性充填物質、保湿剤、結晶成長阻害剤、微量栄養素から選択される。これらの例は、以下のものである。
【0112】
可能な防腐剤は、この目的のために農薬において慣習的に使用可能な全ての物質である。防腐剤の適切な例は、5-クロロ-2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン[CAS-No.26172-55-4]、2-メチル-4-イソチアゾリン-3-オン[CAS-No.2682-20-4]又は1.2-ベンゾイソチアゾール-3(2H)-オン[CAS-No.2634-33-5]を含む調製物である。挙げることができる例は、Preventol(登録商標)D7(Lanxess)、Kathon(登録商標)CG/ICP(Dow)、Acticide(登録商標)SPX(Thor GmbH)及びProxel(登録商標)GXL(Arch Chemicals)である。適切な不凍液は、この目的のために農薬において慣習的に使用可能な全ての物質である。適切な例は、プロピレングリコール、エチレングリコール、尿素及びグリセリンである。
【0113】
可能な着色剤は、この目的のために農薬において慣習的に使用可能な全ての物質である。二酸化チタン、カーボンブラック、酸化亜鉛、青色顔料、Brilliant Blue FCF、赤色顔料及びPermanent Red FGRを例として挙げることができる。
【0114】
可能なpH調節剤及び緩衝液は、この目的のために農薬において慣習的に使用可能な全ての物質である。クエン酸、硫酸、塩酸、水酸化ナトリウム、リン酸水素ナトリウム(Na2HPO4)、リン酸二水素ナトリウム(NaH2PO4)、リン酸二水素カリウム(KH2PO4)、リン酸水素カリウム(K2HPO4)を例として挙げることができる。
【0115】
適切な安定化剤及び抗酸化剤は、この目的のために農薬において慣習的に使用可能な全ての物質である。ブチルヒドロキシトルエン[3.5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシトルオール、CAS-No.128-37-0]が好ましい。
【0116】
担体(d)は、農薬製剤においてこの目的のために慣習的に使用可能な担体である。
【0117】
担体は、一般に不活性であり且つ溶媒として機能し得る固体又は液体の天然又は合成の有機又は無機の物質である。担体は、一般に、例えば植物、植物の部分又は種子への化合物の施用を改善する。
【0118】
適切な固体担体の例としては、限定するものではないが、アンモニウム塩、特に、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム及び硝酸アンモニウム、天然岩粉、例えば、カオリン、粘土、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト及びケイ藻土、シリカゲル、並びに、合成岩粉、例えば、微粉化シリカ、アルミナ及びシリケートなどを挙げることができる。顆粒剤を調製するための典型的に有用な固体担体の例としては、限定するものではないが、粉砕して分別した天然岩石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、無機及び有機の粉末からなる合成顆粒、並びに、有機材料、例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒などがある。
【0119】
好ましい固体担体は、粘土、タルク及びシリカから選択される。
【0120】
適切な液体担体の例としては、限定するものではないが、水、有機溶媒及びそれを組み合わせたものなどがある。適切な溶媒の例としては、極性及び非極性の有機化学的液体、例えば、以下のクラスから選択されるものなどがある:
・ 芳香族及び非芳香族の炭化水素類(例えば、シクロヘキサン、パラフィン類、アルキルベンゼン類、キシレン、トルエン、テトラヒドロナフタレン、アルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン);
・ アルコール類及びポリオール類(これらは、場合により置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、及び/又は、エステル化されていてもよい;例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール又はグリコール、2-エチルヘキサノール);
・ エーテル類、例えば、ジオクチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルイソソルビド、ソルケタール、シクロペンチルメチルエーテル、Dowによって「Dowanol Product Range」で提供される溶媒、例えば、Dowanol DPM、アニソール、フェネトール、種々の分子量グレードのジメチルポリエチレングリコール、種々の分子量グレードのジメチルポリプロピレングリコール、ジベンジルエーテル;
・ ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、アセトフェノン、プロピオフェノン);
・ エステル類(これは、ナタネ油メチルエステル、ダイズ油メチルエステル、ココナッツ油メチルエステル、2-エチルヘキシルパルミテート、2-エチルヘキシルステアレートなどのメチル化油脂も包含する)、例えば、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸ペンチル、ヘキサン酸メチル、オクタン酸メチル、デカン酸メチル、酢酸2-エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸イソボルニル、安息香酸ベンジル、安息香酸ブチル、安息香酸イソプロピル、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジブチル、ベンジル-2-エチルヘキシルアジペート、ジメチル2-メチルグルタレート、モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン、クエン酸トリメチル、クエン酸トリエチル、トリエチルアセチルシトレート、クエン酸トリブチル、トリブチルアセチルシトレート;
・ 乳酸エステル、例えば、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸2-エチルヘキシル;
・ (ポリ)エーテル類、例えば、種々の分子量グレードのポリエチレングリコール、種々の分子量グレードのポリプロピレングリコール;
・ 置換されていない及び置換されているアミン類;
・ アミド類(例えば、ジメチルホルムアミド、又は、N,N-ジメチルラクトアミド、又は、N-ホルミルモルホリン、又は、脂肪酸アミド、例えば、N,N-ジメチルデカンアミド若しくはN,N-ジメチルデカ-9-エンアミド)及びそれらのエステル類;
・ ラクタム類(例えば、2-ピロリドン、又は、N-アルキルピロリドン類、例えば、N-メチルピロリドン、又は、N-ブチルピロリドン、又は、N-オクチルピロリドン、又は、N-ドデシルピロリドン、又は、N-メチルカプロラクタム、N-アルキルカプロラクタム);
・ ラクトン類(例えば、ガンマ-ブチロラクトン、ガンマ-バレロラクトン、デルタ-バレロラクトン、又は、アルファ-メチルガンマ-ブチロラクトン);
・ スルホン類及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド);
・ 植物起源又は動物起源の油、例えば、ヒマワリ油、ナタネ油、トウモロコシ油;
・ ニトリル類(例えば、直鎖アルキルニトリル類又は環状アルキルニトリル類、特に、アセトニトリル、シクロヘキサンカルボニトリル、オクタノニトリル、ドデカノニトリル);
・ 直鎖及び環状の炭酸エステル類、例えば、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、炭酸ジブチル、炭酸ジオクチル、又は、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸グリセリン;
・ リン酸エステル類、例えば、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリイソブチル、リン酸トリオクチル、リン酸トリス(2-エチルヘキシル);
・ 白色鉱油;
・ 上記の混合物、例えば、RPDE、FMPC A128 I221 “crodamol OP cegesoft 24” CETIOL(登録商標)868、Match 111、Rhodiasol green/25、Miglyol 812N、Agnique ME 610、Agnique ME 890。
【0121】
一実施形態では、好ましくは、製剤がSCである場合、液体担体として水が最も好ましい。
【0122】
OD又はECの場合、担体として鉱油が最も好ましい。
【0123】
WGの場合、担体として天然岩粉が最も好ましい。
【0124】
これらの散布液は、慣習的な方法で、即ち、例えば、散布、流し込み又は注入などによって、特に、散布によって、及び、最も特には、UAVによる散布によって施用する。
【0125】
本発明による製剤の施用量は、比較的広い範囲内で変えることができる。それは、特定の農薬活性物質及びそれらの製剤中の量に左右される。
【0126】
本発明による製剤を用いて、農薬活性物質を特に有利な方法で植物及び/又はそれらの生息環境に送達することが可能である。
【0127】
本発明は、さらに、その中に含まれている農薬活性化合物を植物及び/又はそれらの生息環境に施用するための、本発明による農薬組成物の使用も対象とする。
【0128】
本発明の製剤を使用して、全ての植物及び植物の部分を処理することができる。ここで、植物というのは、望ましい及び望ましくない野生植物、雑草又は作物植物(自然発生した作物植物を包含する)のような全ての植物及び植物個体群を意味する。作物植物は、慣習的な育種法と最適化法によって、又は、生物工学的方法と遺伝子工学的方法によって、又は、それら方法を組み合わせたものによって得ることが可能な植物であり得る。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、品種所有権によって保護され得る植物品種及び保護され得ない植物品種も包含される。植物の部分は、枝条、葉、花及び根などの植物の地上及び地下の全ての部分及び全ての器官を意味し、その例示的なリストには、葉、針状葉、茎、幹、花、子実体、果実及び種子、並びに、さらに、根、塊茎及び根茎が包含される。植物の部分には、さらに、収穫物、並びに、さらに、栄養繁殖器官及び生殖繁殖器官(vegetative and generative propagation material)も包含される。
【0129】
本発明に関連して強調し得ることは、禾穀類植物、例えば、コムギ、エンバク、オオムギ、スペルトコムギ、ライコムギ及びライムギなどにおける使用に関して、さらにまた、トウモロコシ、ソルガム及びアワ、イネ、サトウキビ、ダイズ、ヒマワリ、ジャガイモ、ワタ、ナタネ、カノラ、タバコ、テンサイ、飼料用ビート、アスパラガス、ホップ、並びに、果実植物(例えば、仁果類、例えば、リンゴ及びナシ、核果類、例えば、モモ、ネクタリン、サクラの木、プラム及びアンズ、柑橘類果実、例えば、オレンジ、グレープフルーツ、ライム、レモン、キンカン、タンジェリン及びウンシュウミカン、堅果類、例えば、ピスタチオ、アーモンド、クルミ及びペカンナッツ、熱帯果実、例えば、マンゴー、パパイア、パイナップル、ナツメヤシ及びバナナ、並びに、ブドウの木)、並びに、野菜類(例えば、葉菜類、例えば、エンダイブ、ノヂシャ(corn salad)、イタリアウイキョウ(Florence fennel)、レタス、コスレタス、フダンソウ(Swiss chard)、ホウレンソウ及びサラダ用チコリー、キャベツ類、例えば、カリフラワー、ブロッコリ、ハクサイ、ケールキャベツ(Brassica oleracea (L.) convar. acephala var. sabellica L.)(curly kale, feathered cabbage)、コールラビ、メキャベツ(Brussels sprouts)、レッドキャベツ、ホワイトキャベツ及びチリメンキャベツ(Savoy cabbage)、果菜類、例えば、ナス、キュウリ、トウガラシ、テーブルカボチャ、トマト、ズッキーニ及びスイートコーン、根菜類、例えば、根用セロリ、野生カブ、ニンジン(黄色の品種を包含する)、ハツカダイコン(Raphanus sativus var. niger and var. radicula)、ビートルート(beetroot)、スコルツォネラ及びセロリ、豆類、例えば、エンドウ及びインゲンマメ、並びに、ネギ類の野菜、例えば、リーキ及びタマネギ)などにおける使用に関して、本発明の製剤が特に有利な効果を示すということである。
【0130】
本発明の製剤を用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法に従って、例えば、浸漬、散布、気化、噴霧、ばらまき若しくは塗布などによって、直接的に行うか、又は、それらの周囲、生息環境若しくは貯蔵所に作用させることにより行い、及び、繁殖器官、特に種子の場合は、さらに、1層若しくは多層のコーティングを施すことによって行う。
【0131】
含まれている農薬活性物質は、対応する慣習的な製剤の形態で施用された場合と比較して、優れた生物学的活性を発揮する。
【0132】
葉の表面
表1a及び表1bにおいて、ざらざらしている場合及びざらざらしていない場合の、葉の表面上の水の接触角が示されている。
【表1】
【表2】
【0133】
ざらざらしていない作物及び植物の例としては、トマト、コショウ、ジャガイモ、ニンジン、セロリ、テンサイ、ビートルート、ホウレンソウ、レタス、マメ類、エンドウ豆、クローバー、リンゴ、ナシ、モモ、アンズ、プラム、マンゴー、アボカド、オリーブ、柑橘類、オレンジ、レモン、ライム、ブドウ、イチジク、キュウリ、メロン、スイカ、イチゴ、ラズベリー、ブルーベリー、ヒマワリ、カボチャ、ダイズ(>BBCH XX)、トウモロコシ(>BBCH15)、ワタを挙げることができる。
【0134】
ざらざらしている作物及び植物の例としては、ニンニク、タマネギ、リーキ、ダイズ(<BBCH-XX)、カラスムギ、コムギ、オオムギ、イネ、サトウキビ、パイナップル、バナナ、アマニ、ユリ、ラン、トウモロコシ(<BBCH15)、キャベツ、芽キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ライムギ、ナタネ、チューリップ及びピーナッツを挙げることができる。
【0135】
ざらざらしていない雑草の例としては、イチビ(Abutilon theophrasti)、ナズナ(Capsella bursa-pastoris)、ヨウシュチョウセンアサガオ(Datura stramonium)、ヤエムグラ(Galium aparine)、マルバアサガオ(Ipomoea purpurea)、オオイヌタデ(Polygonum lapathifolium)、スベリヒユ(Portulaca oleracea)、ノボロギク(Senecio vulgaris)、アメリカキンゴジカ(Sida spinosa)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)、イヌホオズキ(Solanum nigrum)、コハコベ(Stellaria media)、オオオナモミ(Xanthium orientale)、ハマスゲ(Cyperus rotundus)及びアオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)を挙げることができる。
【0136】
ざらざらしている雑草の例としては、エビスグサ(Cassia obtusifolia)、シロザ(Chenopodium album)、シバムギ(Agropyron repens)、ノスズメノテッポウ(Alopecurus myosuroides)、セイヨウヌカボ(Apera spica-venti)、カラスムギ(Avena fatua)、アレキサンダーグラス(Brachiaria plantaginea)、カラスノチャヒキ(Bromus secalinus)、ギョウギシバ(Cynodon dactylon)、オニメヒシバ(Digitaria sanguinalis)、イヌビエ(Echinochloa crus-galli)、オオクサキビ(Panicum dichotomiflorum)、スズメノカタビラ(Poa annua)、アキノエノコログサ(Setaria faberi)及びセイバンモロコシ(Sorghum halepense)を挙げることができる。
【0137】
ダイズ及びトウモロコシはその生涯にわたって葉の特性を変化させるので、本発明によれば、葉の特性に関した処理を適合させることが可能であり、即ち、本発明による製剤は、葉が濡れにくい成長段階に適用することができる。
【実施例】
【0138】
方法1: SCの調製
懸濁製剤を調製する方法は当業者に知られており、そして、当業者によく知られている既知方法によって製造することができる。水中のキサンタン(c)と殺生物剤(c)の2%ゲルを、低剪断撹拌で調製した。活性成分及び薬害軽減剤(a)、非イオン性及び陰イオン性分散剤(c)、消泡剤(c)及び他の製剤助剤(c)を水(d)と混合させてスラリーを形成させ、最初に、高剪断ローター-ステーターミキサー(Ultra-Turrax(登録商標))を用いて混合してその粒子サイズD(v、0.9)を約50ミクロンに低減させ、次いで、1以上のビーズミル(Eiger(登録商標)250 Mini Motormill)を通過させて、典型的には1~15ミクロンの粒子サイズD(v、0.9)を達成した。次いで、超拡展性界面活性剤(b)及び上記で調製したキサンタンゲルを添加し、均一になるまで低剪断撹拌で混合させた。最後に、そのpHを、必要に応じて酸又は塩基(c)を用いて調節する。
【0139】
方法2: WGの調製
顆粒水和剤製剤を調製する方法は当業者に知られており、そして、当業者によく知られている既知方法によって製造することができる。
【0140】
例えば、流動床顆粒を製造するためには、最初に、水ベースの製剤用濃厚剤を調製する必要がある。低剪断撹拌しながら、全ての成分(a、b、c及びd)、例えば、活性成分、界面活性剤、分散剤、結合剤、消泡剤、拡展剤及び増量剤を、水中で混合させ、最後に、高剪断ローター-ステーターミキサー(Ultra-Turrax(登録商標))内で前粉砕して、それらの粒子サイズD(v、0.9)を約50ミクロンに低減させ、その後、1以上のビーズミル(KDL、Bachofen、Dynomill、Buhler、Drais、Lehmann)を通過させて、典型的には1~15ミクロンの粒子サイズD(v、0.9)を達成する。次いで、この水ベースの製剤用濃厚剤を、流動床造粒プロセスで噴霧乾燥させて、顆粒水和剤(WG)を形成させる。
【0141】
粒子サイズは、CIPAC(CIPAC=Collaborative International Pesticides Analytical Council; www.cipac.org)方法MT187に従って決定する。その粒子サイズ分布は、レーザー回折によって決定する。代表的な量のサンプルを周囲温度の脱気水の中に分散させ(サンプルの自己飽和)、超音波で処理し(通常、60秒)、次いで、Malvern Mastersizer シリーズ(Malvern Panalytical)の機器で測定する。その散乱光をマルチエレメント検出器を使用してさまざまな角度で測定し、関連する数値を記録する。フラウンホーファーモデルを用いて、特定のサイズクラスの比率を散乱データから計算し、これから体積加重粒子サイズ分布を計算する。通常、d50値又はd90値=活性成分粒子サイズ(全体積粒子の50%又は90%)が得られる。平均粒子サイズは、d50値を意味する。
【0142】
同様に、造粒法として、他の噴霧プロセス(例えば、古典的な噴霧乾燥)も使用することができる。
【0143】
顆粒水和剤を製造するためのさらなる技術は、例えば、低圧押出しである。製剤の成分を乾燥形態で混合させ、その後、粉砕(例えば、エアジェットミルを使用)して、粒子サイズを低減させる。次に、この乾燥粉末を、その混合物に水を加えながら撹拌する(製剤の組成に応じて、約10~30wt%)。さらなる段階において、その混合物を、通常0.8~1.2mmのダイ寸法を有する押出機(例えば、ドーム押出機、ダブルドーム押出機、バスケット押出機、篩ミル、又は、同様の装置)を通して押し出して、押出物を形成させる。最後の段階で、その押出物を後乾燥(例えば、流動床乾燥機内で)させて、粉末の含水量を、通常は残留水のレベルが1~3wt%になるまで低減させる。
【0144】
方法3: ECの調製
EC製剤を調製する方法は当業者に知られており、そして、当業者によく知られている既知方法によって製造することができる。一般に、EC製剤は、活性成分及び薬害軽減剤(a)を残りの製剤成分(これは、とりわけ、界面活性剤(c)、超拡展性界面活性剤(b)、溶媒(d)を包含する)と撹拌装置を備えた容器の中で混合させることによって得られる。場合により温度を僅かに上昇させる(60℃を超えない)ことで溶解又は混合を促進させる。均一な混合物が得られるまで撹拌を続ける。
【0145】
方法4: ODの調製
製剤成分(c)、担体(d)、活性成分(a)、超拡展性界面活性剤(b)を量り取り、高剪断装置(例えば、Ultraturrax、又は、コロイドミル)を用いて均質化し、次いで、ビーズミル(例えば、Dispermat SL50、80%充填、1.0-1.25mmガラスビーズ、4000rpm、循環粉砕)内で、10μ未満の粒子サイズが達成されるまで粉砕する。あるいは、製剤成分をボトル内で混合させた後、約25体積%の1.0-1.25mmガラスビーズを加える。次に、そのボトルを閉じ、撹拌装置(例えば、Retsch MM301)内に固定し、10μ未満の粒子サイズが達成されるまで数分間30Hzで処理する。
【0146】
方法5: SLの調製
EC製剤を調製する方法は当業者に知られており、そして、当業者によく知られている既知方法によって製造することができる。一般に、EC製剤は、標準的な装置内で、水(d)の中で活性成分(a)、界面活性剤及び別の製剤助剤(c)、拡展剤(b)を混合させることによって得られる。場合により、温度を僅かに上昇させる(60℃を超えない)ことで溶解又は混合を促進させた。
【0147】
方法6: 被覆面積
これらの実験には、表1a及び表1bに示されている発育段階にある温室植物を使用した。散布実験の直前に一枚の葉を切り、ペトリ皿に入れ、0°(水平)又は60°(葉面積の50%に散布できるように)の両方の先端にテープで貼り付けた。蝋表面の損傷を避けるために、葉は注意して運んだ。これらの水平に向けられた葉は、(a)散布液が水圧ノズルを介して施用される散布チャンバーに入れたか、又は、(b)散布液の4μLの液滴を葉の表面に触れることなく上部にピペットで移した。
【0148】
少量のUV染料を散布液に加えて、散布付着物をUV光の下で視覚化した。その染料の濃度は、散布液の表面特性に影響を与えないように、及び、それ自体が拡展に寄与しないように、選択した。コロイド懸濁液としてのTinopal OBを、WG、SC、OD及びSEのような全てのフロアブル製剤及び固体製剤に使用した。EC、EW及びSLのような活性成分が溶解している製剤には、Tinopal CBS-X又はBlankophor SOLを使用した。Tinopal CBS-Xを水相に溶解させ、及び、Blankophor SOLを油相に溶解させた。
【0149】
散布液が蒸発した後、葉を、Camag、Reprostar 3UV チャンバーの中に入れ、そこで、散布付着物の写真を可視光及び366nmのUV光の下で撮影した。キヤノン EOS700D デジタルカメラをUVチャンバーに取り付け、葉の画像を取得するために使用した。可視光の下で撮影された写真は、背景から葉の形を差し引くために使用した。ImageJソフトウェアを使用して、(a)噴霧された葉に関する施用された散布の被覆面積(%)、又は、(b)ピペットで滴下された液滴の拡展面積(mm2)のいずれかを計算した。
【0150】
方法7: 除草剤温室試験に関する説明
作物の種子並びに単子葉有害植物及び双子葉有害植物の種子をプラスチック製ポット内の砂壌土に配置し、土壌で被覆し、最適な成育条件下、温室内で栽培する。播種後2~3週間で、被験植物を1~2葉期で処理する。被験除草剤製剤を、さまざまな濃度で調製し、さまざまな散布液量(標準の慣習的な散布液量として200L/ha、及び、微量(ULV)散布液量として10L/ha)を使用して、植物の緑の部分の表面に散布する。全ての施用に使用されるノズルタイプは、TeeJet DG 95015 EVSである。ULV散布液量は、ノズルとトラック散布装置に接続されたパルス幅変調(PWM)システムを使用して達成される。施用後、被験植物を、最適な成育条件下、温室内に3~4週間静置した。次いで、除草剤製剤の活性を視覚的に評価する(例えば、100%の活性=植物材料全体が枯死、0%の活性=植物は未処理対照植物と同様)。
【表3】
【表4】
【0151】
【0152】
【0153】
使用した調製方法は、方法1に準じた。
【0154】
葉面上の散布被覆面積試験
葉の被覆面積を、被覆面積方法6に従って測定した。
【表8】
【0155】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、被覆面積が高い散布水量で大きいことを示している。
【表9】
【0156】
上記結果は、本発明を例証している処方HB2及びHB3が、ざらざらしている葉の上で、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい又は同様の被覆面積を示すことを示しており、及び、さらに、両方のタイプの葉の上で対照処方HB1と比較して大きい又は同様の被覆面積を示すことも示している。
【0157】
温室
効力データ
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【0158】
表HB10及び表HB11における結果は、本発明を例証している処方HB2及びHB3が、種々の雑草に対して200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい又は同様の効力を示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB1と比較して大きい又は同様の効力を示すことも示している。効果は、活性成分の施用量が低いほど大きい。
【表16】
【表17】
【表18】
【表19】
【表20】
【表21】
【表22】
【0159】
表13-表16における結果は、本発明を例証している処方HB2及びHB3が、種々の雑草に対して200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい又は同様の効力を示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB1と比較して大きい又は同様の効力を示すことも示している。
【0160】
【0161】
使用した調製方法は、方法2に準じた。
【0162】
葉面上の散布被覆面積試験及びピペット拡展試験
葉の被覆面積を、被覆面積方法に従って測定した。
【表24】
【0163】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、葉の被覆面積がリンゴ及びトウモロコシにおいてより高い散布水量でより大きいか又は同様であることを示している。
【0164】
しかしながら、アオゲイトウ及びイチビにおける付着物面積は、本特許では、より少ない散布液量(10L/ha)でより大きく、及び、さらに、対照製剤と比較しても大きい。
【表25】
【0165】
星印が付いている数字は、液滴が葉全体にわたって広がったことを意味しており、そして、被覆された面積(被覆面積)が葉の面積によって制限されている可能性があり、製剤中に界面活性剤が欠けていることによるものではないことを意味している。
【0166】
上記結果は、本発明を例証している処方HB5が、ざらざらしている葉の上で200L/ha又は500L/haよりも10L/haの散布液量でより大きな葉の被覆面積及び付着物面積を示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB4と比較して大きな葉の被覆面積及び付着物面積を示すことも示している。
【0167】
【0168】
使用した調製方法は、方法2に準じた。
【0169】
葉面上の散布被覆面積試験
葉の被覆面積を、被覆面積方法に従って測定した。
【表27】
【0170】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、被覆面積が高い散布水量で大きいことを示している。
【表28】
【表29】
【表30】
【0171】
星印が付いている数字は、液滴が葉全体にわたって広がったことを意味しており、そして、被覆された面積(被覆面積)が葉の面積によって制限されている可能性があり、製剤中に界面活性剤が欠けていることによるものではないことを意味している。
【0172】
上記結果は、本発明を例証している処方HB7が、ざらざらしている葉の上で、200L/ha又は500L/haよりも10L/ha、20L/ha又は40L/haの散布液量でより大きな葉の被覆面積及び付着物面積を示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB6と比較して大きな葉の被覆面積及び付着物面積を示すことも示している。
【0173】
【0174】
使用した調製方法は、方法3に準じた。
【0175】
結果
葉面上の散布被覆面積試験
葉の被覆面積を、被覆面積方法に従って測定した。
【表32】
【0176】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、被覆面積が高い散布水量で大きいことを示している。
【表33】
【表34】
【0177】
上記結果は、本発明を例証している処方HB9が、ざらざらしている葉の上で、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きな被覆面積を示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB8と比較して大きな被覆面積を示すことも示している。
【0178】
葉面上のピペット拡展試験
付着物サイズを、被覆面積方法に従って測定した。
【表35】
【0179】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、被覆面積が両方の散布水量で同様であることを示している。
【表36】
【0180】
上記結果は、本発明を例証している処方HB11が、ざらざらしている葉の上で、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい被覆面積を示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB10と比較して大きい被覆面積を示すことも示している。
【0181】
葉面上のピペット拡展試験
付着物サイズを、被覆面積方法に従って測定した。
【表37】
【0182】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、被覆面積が両方の散布水量で同様であることを示している。
【表38】
【0183】
上記結果は、ざらざらしている葉の上で、本発明を例証している処方HB9が、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい付着物サイズを示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB8と比較して大きい付着物サイズを示すことも示している。
【表39】
【0184】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、付着物サイズが低散布水量で僅かに大きいことを示している。
【表40】
【0185】
上記結果は、本発明を例証している処方HB11が、ざらざらしている葉の上で、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい被覆面積を示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB10と比較して大きい被覆面積を示すことも示している。
【0186】
温室
効力データ
【表41】
【表42】
【表43】
【0187】
表HB32、表HB32a及び表HB32bにおける結果は、本発明を例証している処方HB11が、種々の雑草に対して200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい効力を示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB10と比較して大きい効力を示すことも示している。
【0188】
【0189】
使用した調製方法は、方法4に準じた。
【0190】
葉面上の散布被覆面積試験
葉の被覆面積を、被覆面積方法に従って測定した。
【表45】
【表46】
【0191】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、被覆面積が高い散布水量でより大きいことを示している。
【表47】
【0192】
上記結果は、本発明を例証している処方HB13が、ざらざらしている葉の上で、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい被覆面積を示すことを示している。
【0193】
【0194】
使用した調製方法は、方法5に準じた。
【0195】
葉面上の散布被覆面積試験
葉の被覆面積を、被覆面積方法に従って測定した。
【表49】
【表50】
【0196】
上記結果は、本発明を例証している処方HB15が、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい付着物サイズを示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB14と比較して大きい付着物サイズを示すことも示している。
【0197】
【0198】
表HB37及び表37aにおける結果は、本発明を例証している処方HB15が、種々の雑草に対して、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい効力を示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB14と比較して大きい効力を示すことも示している。
【0199】
【0200】
【0201】
【0202】
葉面上のピペット拡展試験
付着物サイズを、被覆面積方法に従って測定した。
【表56】
【0203】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、被覆面積が殆どのケースで10L/haの散布液量でより大きいことを示している。
【表57】
【0204】
星印が付いている数字は、液滴が葉全体にわたって広がったことを意味しており、そして、被覆された面積(被覆面積)が葉の面積によって制限されている可能性があり、製剤中に界面活性剤が欠けていることによるものではないことを意味している。
【0205】
上記結果は、本発明を例証している処方HB16、HB17及びHB18が、ざらざらしている葉の上で、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きな被覆面積を示すことを示している。
【0206】
【0207】
葉面上のピペット拡展試験
葉の付着物サイズを、被覆面積方法に従って測定した。
【表59】
【0208】
上記結果は、ざらざらしていない葉の上で、付着物サイズが低散布水量でより大きいことを示している。
【表60】
【0209】
上記結果は、本発明を例証している処方HB20が、200L/haよりも10L/haの散布液量でより大きい付着物サイズを示すことを示しており、及び、さらに、対照処方HB19と比較して大きい付着物サイズを示すことも示している。