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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-12
(45)【発行日】2025-03-21
(54)【発明の名称】ホースやノズルの長尺部の挟持具
(51)【国際特許分類】
   B05B 15/63 20180101AFI20250313BHJP
   F16L 3/08 20060101ALI20250313BHJP
【FI】
B05B15/63
F16L3/08 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2024059672
(22)【出願日】2024-04-02
【審査請求日】2024-04-02
(31)【優先権主張番号】P 2023170554
(32)【優先日】2023-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391051278
【氏名又は名称】清水 豊
(73)【特許権者】
【識別番号】511283860
【氏名又は名称】山下 正則
(74)【代理人】
【識別番号】100105809
【弁理士】
【氏名又は名称】木森 有平
(72)【発明者】
【氏名】清水 豊
(72)【発明者】
【氏名】山下 正則
【審査官】岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05188609(US,A)
【文献】特開2012-184781(JP,A)
【文献】特開平10-339133(JP,A)
【文献】特公昭46-040961(JP,B1)
【文献】特開2013-032640(JP,A)
【文献】特開2019-098105(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 15/63
F16L 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水や油を送るホースの排水口側の長尺部を挟持したり、ホースの先端側に配されて液量・液圧を制御するノズルの長尺部を挟持する挟持具において、断面V字状や断面U字状に形成した合成樹脂製の部材と、前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材の底部側を支持する支持台を備え、
前記断面V字状やU字状の合成樹脂製の部材の左右の各辺に所定角度に折り曲げ形成した屈曲部や所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部を複数設けたり、及び/又は、前記屈曲部を前記V字状やU字状の合成樹脂製の部材の左右の辺に対向するように設けるとともに、
前記断面V字状やU字状の合成樹脂製の部材は、上方側を開口部として形成されており、前記上方側の開口部から下方底部側に向かって形成されるスリットであって、前記V字状やU字状の合成樹脂製の部材の屈曲部とともに弾力性を発揮させるスリットが設けられ、
ホースやノズルは、前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材の上方側の開口部から差し込まれて、前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材の前記屈曲部による弾力性を利用して挟持されるとともに、前記スリットによる弾力性を利用して挟持されることを特徴とするホースやノズルの長尺部の挟持具。
【請求項2】
前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材は、その下方側の中央曲げ底部を介して形成される小径空間部が設けられものであり、前記支持台に、前記断面V字状やU字状の合成樹脂製の部材の前記下方底部側の前記小径空間部側を差し込む空間部が設けられているが、前記下方底部側である前記小径空間部側には前記スリットが設けられず、ホースやノズルの前記長尺部は前記開口部から差し込まれるが、前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材の前記スリットがない前記下方底部側が挟持されることを特徴とする請求項1記載のホースやノズルの長尺部の挟持具。
【請求項3】
水や油を送るホースの排水口側の長尺部を挟持したり、ホースの先端側に配されて液量・液圧を制御するノズルの長尺部を挟持する挟持具において、断面V字状や断面U字状に形成した合成樹脂製の部材と、前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材の底部側を支持する支持台を備え、前記断面V字状やU字状の合成樹脂製の部材の左右の各辺に所定角度に折り曲げ形成した屈曲部や所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部を複数設けたり、及び/又は、前記屈曲部を前記断面V字状やU字状の合成樹脂製の部材の左右の辺に対向するように設けられ、
前記支持台に、前記断面V字状やU字状の合成樹脂製の部材の前記屈曲部に対してその外側から係止する係止部が設けられており、
前記支持台の前記係止部に前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材が係止された状態において、ホースやノズルの前記長尺部を挟持することを特徴とするホースやノズルの長尺部の挟持具。
【請求項4】
前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材は、その下方側の中央曲げ底部を介して形成される小径空間部が設けられものであり、
前記支持台に、前記断面V字状やU字状の合成樹脂製の部材の前記下方底部側の前記小径空間部側を差し込む空間部が設けられるものであり、
ホースやノズルの前記長尺部は、前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材の前記開口部から差し込まれ、前記支持台の前記係止部に係止された状態の前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材の前記屈曲部で挟持されるが、前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材の前記屈曲部以外では前記支持台とは接触しないことを特徴とする請求項3記載のホースやノズルの長尺部の挟持具。
【請求項5】
前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材は、支柱を介して地面と平行に取り付けられ前記支持部材に対して着脱されるものであり、ホースやノズルの長尺部は、前記断面V字状や断面U字状の合成樹脂製の部材の上方側の開口部から差し込まれて、前記平行に取り付けられた支持台に着脱されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載のホースやノズルの長尺部の挟持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水や油などの液体を通すホース類置を保持したり、ホース類などの先端側に取付けられて液量や油量などの液体の流量を制御するノズル類等を保持するホースやノズルの長尺部の挟持具に関する。
【背景技術】
【0002】
散水ホース・水道ホース等のホース類や浴用シャワーや散水器・放水機等のノズル類を保持するホース類・ノズル類等長尺部の挟持具が開示されている。
【0003】
特許文献1には、その要約において、「(課題)庭仕事等又は散水する時長いホースの先端の排水口が何処に有るか解らなくなり、ホースをたぐりながら探さなければならない、と云う面倒で煩わしい事が多かった。」とされ、「(解決手段)水栓の袋ナットの部分に本考案品の止メ具を取り付けグリップ部にホースの排水口を挟んで置く。」水道ホース止メ具が記載されている。
【0004】
特許文献2には、その要約において、「(課題)壁面等に取り付けたシャワーフックに挟持したシャワーヘッドが、吐水時の反動で浮き上がるのを防止する。」とされ、「(解決手段)フック1の底面部に設けたホース保持部材10は、弾性を有する素材で製作され、C型に形成された本体部11の開口部分11aに、間隙寸法dがホースの直径より小さく設定され且つ弾性的に拡開可能になされた挟持部12,12が設けられる。フック1にヘッドを保持させる際、ホースをスリット5を通じて保持部3内へ挿入するときに、ホース保持部材10の挟持部12,12を弾性的に拡開させながら、ホースを開口部11aを通過させて収納空間13内へ導き入れる。ホースは、挟持部12,12によって表面が弾性的に挟持されるので、容易には移動することがない。従って、吐水時の反動でヘッドが浮き上がったり回転したりするのを確実に防止できる。」シャワーフックが開示されている。
【0005】
特許文献3には、その要約書に「(課題)散水時、勢いよく水を飛ばすためには指でホースを強く押し潰せばよいのだが、疲れるので多くの場合、散水用ノズルが使われている。しかし実際の水仕事ではホースだけで充分で、むしろ散水用ノズルが邪魔な場面が多いのだが、液圧に耐えるように取り付けられた散水ノズルを外すのは面倒である。また逆に散水用ノズルが付いていないホースに、散水ノズルを接続するのもまた面倒である。必要な場合だけ気楽に使える散水用具を作ることが課題である。」とし、「(解決手段)てこ(梃子)を使いホースの先端の形を変化させることで水のコントロールを行うように折り曲げ形成した。水はホース内だけを通過するので、液圧に耐える接続装置の必要はない。」接続が要らない散水用具が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実用新案登録第3087581号公報
【文献】特開2008-144408号公報
【文献】特開2007-97559号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
散水ホースや水道ホースや水道管や油送管などのノズル類においては、その液量や液圧に応じて、その形や大きさが変化しながら散水したり放水したりするほか、ホース類の先端側等に設けられたノズル類による制御により液量や油量などの液体流量が制御されること挙げられる。例えば、浴用シャワーや散水・放水器機等のノズル類は、可撓性を有するホース類と連結されているが、そのノズル類ではホース類と共にノズル類が水の勢いで暴れたりしないように挟持したり、ノズル類の向きを一定に折り曲げ形成したり等する制御が必要である。
しかしながら、これら弾力性の異なる部材や液量等に応じて凹凸状変化が生じるものを一つの挟持具で保持することはできなかった。すなわち、ホース類にも、大きな径のものや小さな形のものや、合成樹脂製のものやゴム製のもの形状や種類(材質)の異なるものがあることから、これらの大きさや材質に応じた挟持力で保持することが望ましいが、ホース類やノズル類に水や油などの液体が流れると、液量が大きいとホース類等が膨れ上がり(ノズルやホースが水の勢いで暴れたり回転しても)、液量が少ないと萎んでしまうなど、その形状が一定にならない場合がある。さらに、芝生や農園の散水等が終了した場合において、保管する場合において、支持台(基台)から容易に外して保管することができる構造になっている必要がある。
また、円柱状のノズル類等長尺部の先端部から放射状に水を散水するもので、後端側にホース類を備える前記ホース類やノズル類等長尺部を差し込んで使用すると、水の勢いにより前記ノズル類やホース類が膨らんだり、水量が小さく前記ノズル類やホース類が縮小しても(縮んでも)、これに対応して前記屈曲部の弾性力により強く挟持した弱くしたり制御するとともに、前記ノズル類やホース類が水の勢いにより回転しても、これに対応して前記屈曲部の弾性力により強く挟持した弱くしたり制御する必要がある。
【0008】
そこで本発明の目的は、ホース類やノズル類等の形状や材質や大きさに応じた挟持力で保持することができるとともに、支持台に対して容易に着脱可能なホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を提供することにある。また、本発明の目的は、液量・液圧等によりその形状や材質や大きさが変化しても一つの挟持具で安定して挟持できると共に、ホース類やノズル類等を適切な弾性力を発揮する屈曲部により安定且つスムーズな移動ができ、また、前記屈曲部に対して外側から係止することにより、弾性力を強くしたり弱くしたり制御することができるホースやノズルの長尺部の挟持具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、水や油を送るホースや液量・液圧を制御するノズルの挟持具において、断面V字状や断面U字状の部材を備え、前記V字状やU字状の部材の左右の各辺に所定角度に折り曲げ形成した屈曲部や所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部を複数設けたり、及び/又は、前記屈曲部を前記V字状やU字状の部材の左右の辺に対向するように設けることにより、ホースやノズルを前記屈曲部での弾力性や前記左右の辺と前記屈曲部での弾性力の差をもって挟持するとともに、
前記断面V字状や断面U字状の部材は、上方側を開口部として形成されていると共に、前記上方側の開口部側から下方底部側に向かってスリットが形成されており、ホースやノズルの前記長尺部を前記屈曲部による弾性変形と前記スリットである形状変形手段により挟持することを特徴とするホースやノズルの長尺部の挟持具である
ここで、前記V字状やU字状の部材としては、金属製や合成樹脂製やゴム製の部材や、板バネなどの所定の大きさを有する部材を前記V字状やU字状に折り曲げ形成したり、左右の屈曲部を有する部材を連結させて前記断面V字状や断面U字状の部材として構成しても良い。前記屈曲部としては、ホース類・ノズル類等長尺部の形状や大きさに対応したものが想定されるが、部分的な一部の屈曲部でも良く、前記屈曲部の大きさや形状は問わない。
本発明よれば、ホース類やノズル類等を前記V字状やU字状の部材の屈曲部での弾性力や前記左右の辺と前記屈曲部での弾性力の差をもって挟持することから、ホース類やノズル類等の液量・液圧によりその形状や材質や大きさ等が変化したとしても(ノズルやホースが水の勢いで暴れたり回転して)、その形状等に応じて弾性力をもって挟持することができる。また、前記左右の辺に対向する屈曲部により挟持することにより、左右の対向する屈曲部から同時に安定した弾力性をもってホース類やノズル類等を挟持することができる。
また、本発明のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具によるホース類やノズル類等の挟持方法は、水や油などを送るホース類や液量・液圧を制御するノズル類等を保持するホース類・ノズル類等長尺部の挟持具において、断面V字状や断面U字状の部材(波形の辺を有する挟持部材)を備え、前記V字状やU字状の部材の左右の各辺に所定角度に折り曲げ形成した屈曲部や所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部を複数設けたり、及び/又は、前記屈曲部を前記V字状やU字状の部材の左右の辺に対向するように設けることにより、前記ホース類やノズル類等長尺部を差し込むと、下方側に行くに従って弾性力が強い前記屈曲部により挟持されることを特徴とする。
本発明よれば、ホース類やノズル類等の差し込み操作がし易く、安定してホース類やノズル類等を挟持することができる。前記ホース類やノズル類等長尺部を差し込むと、下方側に行くに従って弾性力が強い前記屈曲部により挟持されるので安定支持されるとともに(水や油の液量で下方側に重量がかかるが、下方側に行くに従って弾性力が強い前記屈曲部により安定挟持されるとともに、前記左右の辺と前記屈曲部での弾性力の差をもって安定して挟持されて)、前記屈曲部による弾性力により、下方側への移動も上方側への移動もスムーズに移動可能である。なお、ホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を支持台の溝などに着脱する場合も着脱容易な構造になる。
【0010】
本発明としては、水や油を送るホースや液量・液圧を制御するノズルの挟持具において、断面V字状や断面U字状の部材を備え、前記V字状やU字状の部材の左右の各辺に所定角度に折り曲げ形成した屈曲部や所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部を複数設けたり、及び/又は、前記屈曲部を前記V字状やU字状の部材の左右の辺に対向するように設けることにより、ホースやノズルを前記屈曲部での弾力性や前記左右の辺と前記屈曲部での弾性力の差をもって挟持するとともに、
前記断面V字状や断面U字状の部材の底部側を支持する支持台を備え、前記支持台に、前記V字状やU字状の部材の前記屈曲部に対してその外側から係止する係止部が設けられており、ホースやノズルが配された前記断面V字状や断面U字状の部材の外側から係止することを特徴とするホースやノズルの挟持具である。
ここで、本発明としては、前記支持台に、前記屈曲部に対してその外側から係止する係止部を備え、前記支持台部は、前記係止部を先端開口部とする断面円弧形状に設けられており、前記支持台の先端部側にその形状を変化させて位置を変えることができ、前記複数の屈曲部や前記左右に対向する屈曲部に対して位置を変えて係止することもできる。
本発明によれば、前記屈曲部の外側からは前記支持台に設けられた係止部に係止されることにより、前記屈曲部による弾性力を強くしたり弱くしたり制御しながら前記ホース類や前記ノズル類等を挟持することができる。また、前記複数の屈曲部に対する外側での係止部により係止により、前記V字状やU字状の部材の各々の弾性力を発揮させるのみで挟持することができる。例えば、前記係止部による外側からの前記屈曲部に対する係止により、下方側よりも上方側の屈曲部の弾性力を強くすることができる。
【0011】
本発明としては、前記V字状やU字状の部材は、上方側が開口されていると共に下方底部側が折り曲げ形成されており、前記下方底部側を前記支持台に設けられた溝に係止すると、前記下方底部側が弾性力をもって着脱されることを特徴とする。
本発明によれば、ホース類やノズル類を上方側が大きく開く構造により差し込みやすい構造である。また、上方側から差し込んで、小さな角度の角形状部等に案内して安定した状態で(隙間を生じさせることなく)挟持することができる。
【0012】
本発明としては、前記V字状やU字状の部材にその弾力性を調整するスリットが形成されているか、及び/又は、前記複数の屈曲部や前記左右に対向する屈曲部にその弾性力が調整するスリットが形成されていることを特徴とする。ここで、前記スリットや切り欠き等の形状変形手段を前記V字状やU字状の部材の左右の各辺に所定角度に折り曲げ形成した屈曲部や所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部に沿うように形成すると、これら屈曲部の変化に伴って追従するように弾性変形して、ホース類等を安定して挟持する。
本発明によれば、前記スリットや切り欠き等の形状変形手段がホース類やノズル類等の形状や大きさの変化や液量・液圧に応じた大きさや形状の変化に応じた挟持力を調整することができる。
【0013】
本発明としては、前記V字状やU字状の部材にその弾力性を調整するスリットや切り欠き等の形状変形手段が形成されているか、及び/又は、前記複数の屈曲部や前記左右に対向する屈曲部にその弾性力が調整するスリットや切り欠き等の形状変形部材が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、ホース類やノズル類を支持台の上方側において挟持するときでも、大きな挟持力により上方側で挟持されるので、安定した状態で挟持することができる(傾いて落下させるようなことはなく)。
また、本発明としては、前記断面V字状や断面U字状の部材は、上方側が開口されていると共に下方底部側が前記屈曲部として折り曲げ形成されているとともに、前記複数の屈曲部や前記左右に対向する屈曲部にその弾性力が調整するスリットが前記開口部から下方底部側に向かって途中まで形成されているが、下方底部側では前記スリットが形成されていないか、又は、前記開口部から下方底部側に向かって途中まで形成されているが、下方底部側では前記スリットが形成されていない部分と形成されている部分とからなることを特徴とする。
本発明によれば、前記スリットとしては、前記開口部から下方底部側に向かって形成されていれば、必ずしも、前記断面V字状や断面U字状の部材の下方が端部まで形成する必要はなく、途中まで形成しても良く、この場合は、ホース類やノズル類を前記開口部から差し込むと、差し込みやすく、下方に行くに従って、締め付け力が徐々に強くなるようにしたり、又は、前記スリットのある個所と無い箇所とで、ホース類とノズル類の挟持に差を設けることができる(例えば、合成樹脂の硬質なノズル類は、上方側にして、合成樹脂の柔らかいホース類は下方側にして挟持できる。)。
【0014】
ここで、本発明としては、前記屈曲部は、所定角度で形成された角形状部、所定の曲線で形成された曲線部、及び/又は、所定の曲率で形成された曲率部として設けられて、これらが各々対向して配置されている構成にすることができる。
また、本発明としては、前記複数の屈曲部は、上方側が大きな角度の角形状部や大きな曲線の曲線部により形成され、下方側が小さな角度の角形状部や小さな曲線の曲線部により形成されるが、前記ホース類やノズル類などを弾性力をもって挟持する力は大きくすることもできる。
【0015】
本発明としては、前記所定の大きさの部材は、一枚の板ばねからなり、その中央に前記係止部に係止する支持台が設けられているとともに、前記一枚の板ばねに前記屈曲部が形成されている構造にすることが可能である。
本発明によれば、本発明の特徴のある挟持具を一枚の板ばねを所定形状に折り曲げて簡単に製造することができる。また、前記V字状やU字状の部材をその底部側を中心に前記V字状やU字状に折り曲げると、この底部側に第1の弾性力が発揮させることができ、かつ、前記V字状やU字状の部材に前記屈曲部を設けると、この屈曲部に第2の弾性力を発揮させることができるので、前記ノズル類のノズル部とその制御部を分けて各々安定した挟持をしたり、ホース類の先端にノズル類を備えたものを挟持するときは、これらを各々その弾性力に適した状態で挟持することができる。
そして、下方側に行くに従って弾性力をより強く発揮させるには(前記左右の辺と前記屈曲部での弾性力の差をもって挟持するためには)、下方側が上方側より前記凹凸状の長さが短く折り曲げ形成されており、外部からの接触が無い状態(空隙部に吊り下げるように)に配置することが好ましい。
【0016】
本発明としては、前記断面V字状や断面U字状の部材は、上方側が開口されていると共に下方側を折り曲げて上方側より幅が狭く折り曲げ形成されており、前記屈曲部は、断面凹凸状を内側と外側で交互に繰り返す波型であって、上方側よりも下方側が前記屈曲部の角度が小さく形成されていることを特徴とする。ここで、前記断面V字状や断面U字状の部材がその下方側で折り曲げ形成されると、合成樹脂製部材や金属製部材では、その上方側が左右に開く方向に戻ろうとする力が働き、上方側の前記屈曲部での挟持力は弱くなり、下方側の前記屈曲部での挟持力が強くなる。また、上方側よりも下方側が前記屈曲部の角度が小さく形成されているので、ホース類・ノズル類等長尺部(水や油の液量による重量は下方側に大きくかかる)を下方側の前記屈曲部の大きさが小さな部分での強い弾性力の位置で安定姿勢で挟持することができる。
本発明によれば、上方側から差し込むようにして、その下方側に案内するに従って強い弾性力の挟持力をもって挟持することができるので、ホース類やノズル類等の着脱が容易で、下方側に行くに従って安定したホース類やノズル類等の挟持が可能になる。
そして、前記対向する屈曲部に、円柱状のノズル類等長尺部の先端部からシャワー式に水を散水するものであり、かつ、後端側にホース類を備える前記ホース類やノズル類等長尺部を差し込んで使用すると、水の勢いにより前記ノズル類やホース類が膨らんだり、水量が小さく前記ノズル類やホース類が縮小しても、これに対応して前記屈曲部の弾性力により強く挟持した弱くしたり制御するとともに、前記ノズル類やホース類が水の勢いにより水の勢いで暴れたり回転しても、これに対応して前記屈曲部の弾性力により強く挟持した弱くしたり制御するこれに対応して前記屈曲部の弾性力により強く挟持した弱くしたり制御するとともに、前記ノズル類やホース類が水の勢いにより暴れたり回転しても、これに対応して前記屈曲部の弾性力により強く挟持した弱くしたり制御することとなる。
【発明の効果】
【0017】
本発明よれば、ホース類やノズル類等を前記V字状やU字状の部材の屈曲部で弾性力をもって挟持することから、ホース類やノズル類等の液量・液圧によりその形状や材質や大きさ等が変化したとしても、その形状等に応じて弾性力をもって挟持することができる。また、前記対向する屈曲部により挟持することにより、左右の対向する屈曲部から同時に安定した弾力性をもって挟持することができる。 また、本発明よれば、前記屈曲部に対して外側から係止する係止部により、前記屈曲部の弾性力を強くしたり弱くしたり制御することができるホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を提供することにある。
さらに、前記対向する屈曲部に、ノズル類等長尺部の先端部からシャワー式に水を散水するものであり、かつ、後端側にホース類を備える前記ホース類やノズル類等長尺部を差し込んで使用すると、水の勢いにより前記ノズル類やホース類が膨らんだり、水量が小さく前記ノズル類やホース類が縮小しても、これに対応して前記屈曲部の弾性力により強く挟持した弱くしたり制御したり、前記ノズル類やホース類が水の勢いにより回転しても、これに対応して前記屈曲部の弾性力により強く挟持した弱くしたり制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す斜視図である。
図2】上記第1の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の例を示す図である。
図3】上記第1の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の例を示す図である。
図4】上記第1の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の使用方法を説明する図である。
図5】上記第1の実施形態の摘み用突起部の位置を説明する図である。
図6】上記第1の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の使用方法を説明する図である。
図7】上記第1の実本発明の第3の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す斜視図である。
図8】本発明の第2の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す斜視図である。
図9】上記第2の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す斜視図である。
図10】上記第2の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す斜視図である。
図11】本発明の第3の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す斜視図である。
図12】上記第3の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の他の例を示す斜視図である。
図13】上記第3の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の使用方法を説明する図である。
図14】上記第3の実施形態の他のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の例と使用方法を説明する図である。
図15】上記第3の実施形態の他のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の例と使用方法を説明する図である。
図16】上記第3の実施形態の他のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の例と使用方法を説明する図である。
図17】上記各実施形態の弾性力や復元力を説明する図である。
図18】上記各実施形態の弾性力や復元力を説明する図である。
図19】上記各実施形態の弾性力や復元力を説明する図である。
図20】本発明の第3の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す斜視図である。
図21】本発明の第4の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の散水状態を示す斜視図(写真)である。
図22】上記第4の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具の使用例を示す斜視図(写真)と斜視図である。
図23】本発明の第5の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す正面図である。
図24】本発明の第6の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態について図面を引用しながら説明する。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の実施形態を示す斜視図であり、図2図3は、上記実施形態の断面図であり、図4は、本実施形態のホース類を挟持した状態の例を示す図である。
本実施の形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具1は、前記V字状やU字状の部材2を所定角度に折り曲げ形成したり所定の曲線状に折り曲げ形成した屈曲部2aを複数箇所に設けるか、及び/又は、左右に対向して設けられている。前記屈曲部2a~2cに熱を加えて所定形状に折畳まれる所定の大きさの部材を所定角度に折り曲げ形成したり所定の曲線状に折り曲げ形成した屈曲部2a~2cを形成しても良い。折り曲げ形成するなどして、元に戻る弾性力(復元力)が残るように形成することが必要である。
前記V字状やU字状の部材2としては、金属製や合成樹脂製の所定の大きさの部材を中央で折り曲げるようにして形成することができ、また、金属製や合成樹脂製の所定の大きさの部材を中央で連結して前記V字状やU字状の部材としている。そして、前記V字状やU字状の部材3の左右の各辺に、所定角度で折り曲げ形成した屈曲部2aや所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部2b,2cを形成することにより、元に戻ろうとする力(弾性力)が働くようにしている。すなわち、ホース類H等は、弾力性の高い合成樹脂製のものやゴム製のものがあるが、液量や液圧により、その形が膨らんだり縮んだりする。しかし、本実施の形態によれば、膨らんだり縮んだりしても、前記屈曲部2a~2cが大きな角度や曲線であると、前記屈曲部2a~2cが小さな角度や曲線よりも大きな弾性力(不勢力:折畳み応力)によりホース類やノズル類等を挟持することができるものであり、当該形状と、押し広げられた挟持片の復元力や弾性力を利用して形状や大きさや材質などが異なる種々のホース類やノズル類等を各々の形状や大きさや素材などに応じて、また、水量や水圧等の形状変化に対しても適切な挟持をすることを可能にする。そして、円柱状のノズル類等長尺部の先端部から放射状に(シャワー式により)水を散水する。
なお、ホース類Hには、配管用の管状体(配管)を含むものとする。また、ホース類Hの先端側のノズル類Nでは、液量や液圧を制御しながら水や油を通すノズル類が液量や液圧を調整するが、このノズル類Hとホース類Nとをその挟持力を変えて挟持したり、径の大きさや形状を変えて挟持することができる。
前記屈曲部2a~2cは、一組の内外の凹凸部x1,x2(外側凹凸部y1,y2)により屈曲部2a~2cを構成している。すなわち、内側凹部x1と内側凸部x2で一組の屈曲部2aが構成されたり、外側凹部y1と外側凸部y2で一組の屈曲部2bが構成されている(図4)。そして、当該形状と、押し広げられた挟持片の復元力や弾性力F1を利用して形状や太さの異なる種々のホースHやノズル類Nを弾力性をもった挟持を可能にする(図17(a)(b)~図19(a)(b))。
そして、拡開部2dとしては、チューリップのつぼみの様に閉じるもので、ノズルNやホース類Hを差し込むと、チューリップのつぼみが開くように構成尾することができ(図3図5図20)、このように形成すると、ノズルNやホース類Hの全体を包み込むように挟持することができる。また、前記拡開部2dの左右の辺が接触して、前記屈曲部2a~2cで挟持したノズル類N等が外れないようにして挟持できる。
【0021】
ここで、図4(a)(b)(c)は、ホース類Hやノズル類を上方から差し込んで、下方側に行くに従って弾性力が強い前記屈曲部(波型の小さな屈曲部)2a~2cにより挟持されるので安定支持される。図4(a)は、水や油の液量で下方側に重量がかかるが、下方側に行くに従って弾性力が強い前記屈曲部2a~2cにより安定挟持される例を示している。図4(b)は、水や油の液量で下方側に重量がかかるが、下方側に行くに従って弾性力が強い前記屈曲部2a~2cにより安定して挟持される。更に、上方側にも左右の係止部3aで挟持するようにして、屈曲部2a~2cの上下を係止部で掛止することで、ホース類H等の大きさや形状に合わせてきょうじするとともに、上方から抜けないようにする挟持する例である。図4(c)は、前記V字状やU字状の部材2が左右対称ではなくても、前記屈曲部2a~2cにより安定して挟持される。更に、上方側にも左右の係止部3aで挟持するようにして、屈曲部2a~2cの上下を係止部で掛止することで、ホース類H等の大きさや形状に合わせて挟持するとともに、上方から抜けないようにする挟持する例である。すなわち、前記屈曲部2a~2cは、一組の内外の凹凸部x1,x2(外側凹凸部y1,y2)により構成されるが、左右対称である必要はなく、内側凹部x1と内側凸部x2で一組の屈曲部2aが構成されたり、外側凹部y1と外側凸部y2で一組の屈曲部2bが構成されたりすることで、使用するホース類や、水量・水圧・重量で変化したホース類をその形状や大きさや形状に対応して無理な力を与えることなく挟持できる。具体的には、空隙部2fに吊り下げるようにして、係止部3a以外は接触しないようにすると、弾性力が発揮されやすくなる。また、弾性力が発揮されやすくするためには、中央曲げ底部2eでの接触をなくすことが好ましい。
また、図8は、前記支持台3の係止部3aを前記複数の屈曲部2a~2cに対してその外側から係止する例を説明するものである。図8の例では、ホース類Hやノズル類N等をその大きさや形状や材質などに適合させて外側から弾性力をもって挟持できる(図8)。また、空隙部2fに吊り下げるように左右から係止することで(接触面をなくすことが好ましく、特に中央曲げ底部2eでの接触をなくすことが好ましい。)、前記V字状やU字状の部材2や屈曲部2a~2cに対して弾力性を発揮させながら挟持することができる。
図9は、前記屈曲部2a~2cが所定角度に折り曲げ形成された所定の曲率の曲率部2cであり、前記V字状やU字状の部材2に折り曲げられた各辺に前記曲率部2cが設けられている。この図9(a)の例では、大きな曲率の曲率部(屈曲部2a~2c)が球形状に設けられている。また、図9(b)の例では、開口する上方からホース類H等を差し込むと、下方に行くに従って挟持力が大きくなる前記屈曲部2cを構成するものである。なお、前記V字状やU字状の部材2を前記溝3mに案内すると、レールのように長さ方向に移動可能にすることも可能である(図9(b))。一方、図9(a)の例では、複数の屈曲部(外側が凹状部)に対して係止する係止部3aを設けると、前記複数の屈曲部2a~2cの各々の挟持力を外側の部材である係止部3aにより調整が可能である(図8参照)。
図10は、前記屈曲部2a~2cが所定角度に折り曲げ形成された所定角度の角形状部2aであり、前記V字状やU字状の部材2に折り曲げられた各辺に前記各形状部が設けられている。この図10の例では、前記複数の屈曲部2a~2cは対向しているが、必ずしも対向している必要はない。なお、図10の例では、対向する屈曲部2aの挟持力は同じものであるが、前記V字状やU字状の角度を大きく形成すると、開口する上方からホース類H等を差し込むと、下方に行くに従って、挟持力が大きくなる前記屈曲部2a~2cを構成することができる。
また、図17(a)(b)~図19(a)(b)は、前記屈曲部2a~2cで弾力性(復元力)をもって挟持する構造を設けるものであり、金属製や合成樹脂製の部材2を所定の大きさ意の前記V字状やU字状に折り曲げるようにすると、この折り曲げ力に反する復元力(弾性力)発揮されるが、更に、前記屈曲部2a~2cで前記所定角の角形状部2aや、所定の曲線部や所定の曲率の曲率部2b,2cを折り曲げ形成することによりこの折り曲げ力に反する復元力(弾性力)発揮される。本実施の形態では、これらの復元力(弾性力)を利用して、前記屈曲部2a~2cや底部側2eを閉塞しているので、波形の挟持部材2の全体において弾性力を発揮すると共に、所定の曲線部や所定の曲率の曲率部2b,2cを折り曲げ形成すると、この折り曲げ力に反する復元力(弾性力)が発揮される。
【0022】
前記V字状やU字状の部材2の前記屈曲部2a~2cには、ホース類Hやノズル類Nを挟持する挟持力を調整するためのスリットや切れ込み等の形状変形部材2sが形成されている(図5)。前記スリット2sや切れ込みとしては、前記屈曲部2a~2cに沿うように所定角度や所定曲線や所定曲率で設けることが、弾力性をより発揮させるうえで好ましく、また、前記拡開部2dまで設けると、ホース類Hやノズル類Nが差し込みし易くなる。
上記ノズル類N等においては、大径部N3や中径部N2や小径部N3を有していたとしても、前記スリット(形状変形部材)2sによる弾性力により大径部N3や中径部N2や小径部N1を適切に挟持可能である(図11)。
前記屈曲部2a~2cの内側には、カバー部材8を配置して、前記挟持力を強くしたり、また、前記内側のカバー部材8を配置して、ホース類Hやノズル類Nとの接触を優しくすることもできる(図6)。なお、上記カバー部材8に前記スリット2sに対応するようにして設けることも可能である。また、前記スリット2sにより、拡開部2dが分割されて、ノズル類等が段差を持って開き差し込みやすくなる(図21(a)(b))。
【0023】
本実施形態の挟持具1では、前記ノズル類の下方側において、ホース類Hを挟持することができるが、ホース類の液量や液圧によって、ホース類が暴れる事態が想定される場合でも、液量・液圧に応じて、ノズル類も安定して挟持することができる。例えば、ノズル類Nとしては、浴室のシャワーの先端部として利用することができるが、ホース類Hが暴れる事態をなくすことができるので、安定した散水や放水が可能になる。
例えば、庭や公園や畑等で散水するホース類Hやノズル類Nを、所定高さ位置に設置して散水する場合を例に説明すると、ホース類Hは、その液量や液圧により膨れたり萎んだりする(凹凸形状ができる)。また、ホース類Hの先端側には、液量や液圧を制御するノズル類Nが配置されるが、先端側ノズル部Nでは、その液量や液圧により膨れたり萎んだりする(凹凸形状ができる)。
しかし、本実施の形態の挟持具1によれば、このようなホース類等の膨れや凹凸形状が生じても、前記屈曲部2a~2bが設けられているので、その形状に応じて所定の大きさや形状に応じて挟持することができる。また、ホース類Hの先端側のノズル類(シャワー装置)Nでは、その液量や液圧を調整するが、このノズル類Nとホース類Hとをその挟持力を変えて挟持したり、ノズル等の径の大きさや形状や材質を変えて挟持することができる。すなわち、ノズル類Nに径の大きな大径部H3と半径の小さな小径部H1と中径部H2を備えるとすると、本実施形態の挟持具1によれば、前記屈曲部2a~2cの他、前記スリット2sによって、ノズル部分等を分割して前記小径部N1と中径部N2と大径部N3の径の大きさに応じてノズル類Nを挟持できるのみならず、液量や液圧に応じて、安定した供給の挟持ができる(中心位置をずらさずに挟持できる)。また、所定高さに設置して使用する場合、液量や液圧により暴れるおそれのあるホース類Hを上記方法で挟持すると共に、同じ波形の挟持部材2の下方側の挟持部2Aと上方側の挟持部2Bにより連続するように設置して、安定した状態にして散水することが可能になる(図11)。
【0024】
また、図17ないし図19に示すように、金属製や合成樹脂製の板材をV字状やU字状に折り曲げ加工して使用している(第1の折り曲げ加工)。また、前記V字状やU字状の部材(波形の辺を有する挟持部材)2に、前記V字状やU字状の部材の左右の各辺に所定角度に折り曲げ形成したや所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部2a~2cを複数設けたり、及び/又は、前記を前記V字状やU字状の部材の左右の辺に対向するように設ける構造である(第1の折り曲げ加工)。前記V字状やU字状の部材2の左右の各辺に折り曲げ形成される屈曲部2a~2cは、所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成したものを複数設けたり、及び/又は、前記屈曲部2a~2cを前記V字状やU字状の部材の左右の辺に対向するように設けることが望ましいが、前記屈曲部2a~2cによる弾性力が発揮できれば、左右対称になる必要はなく、前記屈曲部2a~2cが斜め方向に対向するものでも良い(図16(b))。
すなわち、一枚の平坦な大きさの部材2を、前記V字状やU字状に折り曲げた場合は、これらが元の一枚の平坦な部材に戻ろうとする復元力や弾性力F1を利用して、ホース類H等を挟持する(第1の折り曲げ応力の利用)。また、前記所定角度に折り曲げ形成した屈曲部2aや所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部2b,2cについても、一枚の平坦な大きさの部材(波形の辺を有する挟持部材)2を、前記V字状やU字状に折り曲げた場合は、これらが元の一枚の平坦な部材に戻ろうとする復元力や弾性力F2を利用して、ホース類やノズルを挟持する(第2の折り曲げ応力の利用)。
【0025】
(第2の実施形態)
図7図9は、本発明の第2の実施形態を示す斜視図である。
本実施の形態の挟持具11は、前記V字状やU字状の部材2を支持する支持台3を備え、前記V字状やU字状の部材の前記屈曲部2a~2cに対してその外側から係止する係止部3aが設けられている。本実施の形態の支持台部3aは、上方が開口部とする断面円弧形状に設けられており、前記円弧形状の左右の先端部の形状を変化させることが可能になっており、前記複数の屈曲部2a~2cや前記左右に対向する屈曲部2a~2cに対して位置を変えて係止することができる構造である。また、本実施の形態の挟持具1は、前記V字状やU字状の部材2の下方側に行くに従って強い挟持力が得られる構成である。すなわち、ホース類Hを挟み込む隙間が狭く、かつ、前記屈曲部2a~2cが対向して配置されて、下方に行くに従って強い弾性力が発揮する構造である。
前記支持台3による前記V字状やU字状の部材(挟持部材)2の支持としては、溝3mを形成して前記V字状やU字状の部材2を支持することもできる(図9(a)(b))。前記溝3mとしては、凹凸形状にしたり円弧形状にしたりして、前記V字状やU字状の部材2の下方側底部2eを支持する構成が好ましい。例えば、前記V字状やU字状の部材2に対応させて、前記溝3mを略V字状や略U字状にすると、着脱が容易で安定した支持が可能である(図9(a)~(e))。
【0026】
したがって、本実施の形態によれば、図示するように、前記V字状やU字状の部材2の拡開部2dを指で摘まんで左右に開放するようにしてホース類Hを差し込むように取り付けてから、前記支持台3の係止部3aを前記複数の屈曲部2a~2cに対してその外側から係止すると(外側から吊り下げるように係止部で係止して、できるだけ接触部分を設けないようにする。)、ホース類Hやノズル類N等をその大きさや形状や材質や重量などに適合させて弾性力をもって挟持できる(弾性力が発揮されやすくなる。)。
【0027】
(第3の実施形態)
図11は、本発明の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具を示す斜視図である。
本実施の形態の挟持具21は、前記V字状やU字状の部材2の前記屈曲部2a~2cが上方側の屈曲部2a~2c(上方側の挟持部)と前記屈曲部2a~2cが下方側の屈曲部2a~2c(下方側の挟持部)により構成されている。ノズル類N1は、大径部N3や中径部N2や小径部N3を有するノズル部と、制御部とを備え、制御部はノズル部Naの他に手で挟持するための手制御部Nhを備える。
また、水道管等のノズル類Nにおいて、その先端部を一定角度に支持することが難しかったり(浴槽のシャワーを所定角度に一定に支持することは難しい)、や所定角度のコーナ部などでは形の大きさの異なる部分が生じたり前記所定の大きさの部材が着脱されることを特徴とする。しかし、本実施形態の挟持具では、所定大きさの角形状部、所定の曲線に折り曲げ形成した曲線部2b、及び/又は、所定の曲率に折り曲げ形成した曲面部2cを複数設けることから、例えば、ホース類Hとノズル類Nと、先端の液圧・液量調整部とでその形状や大きさに応じた挟持力の挟持が可能になる。なお、前記手制御部Nhが誤動作しないように、複数の曲面部2cの下段側に収納しておくこともできる。
【0028】
ここで、本実施形態の挟持具21では、前記支持台3は、円形状に設けられており、前記V字状やU字状の部材2の下方側底部を差し込む溝3mが設けられている。このような支持台3としては、矩形状の支持台として構成して、長方形状の溝3mを形成して、前記V字状やU字状の部材2を前記溝3mに案内すると、レールのように長さ方向に移動可能にすることも可能である(図9(b))。前記溝3mには、前記所定の大きさの部材2の前記角形状部と前記曲線部2cと前記曲面部2cに対応した凹凸部(凹部x1,x2と凸部y1,y2からなる波型・波形)xyを前記溝3mに設けられて、前記凸部1x,2xに対して前記所定の大きさの部材2の前記角形状部2aと前記曲線部2bと前記曲面部2cが弾性変形して適切な形状や大きさに変形する構造とすることが可能である。
【0029】
図12ないし図15は、本発明の実施形態のノズル類等の挟持具1,11において、支持台3を溝形状に形成した場合の前記挟持部材2との関係を示す模式図である。
前記ホース類Hやノズル類N等を上方側から差し込むことできる溝3mとして設けるものである。この溝3の内部には、前記挟持部材2の前記屈曲部2a~2cに対する係止部(溝3mの係止部)3bが設けられている。したがって、前記屈曲部2a~2cの弾性力により着脱が容易になっている。前記係止部3aとしては、断面円弧形状の凹凸形状や(図12(a)(b))、断面三角形状の凹凸形状(図12(c)(d))などが考えられる。
【0030】
(第4の実施形態)
図20(a)(b)は、本発明の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具31を示す斜視図である。
本実施の形態の挟持具31は、前記V字状やU字状の曲げ部材2は、支持台3の係止部3aに係止されており、この係止部以外では前記V字状やU字状の曲げ部材2は、支持台3のいずれの箇所とも接触することはない。すなわち、前記V字状やU字状の部材2は、その中央曲げ底部2eは支持台3とは接触するようなことがなく空隙部3fに吊り下げられた状態になっている。したがって、前記V字状やU字状の曲げ部材の中央曲げ底部2eは、支持台3の空隙部3fに吊り下げられた状態でなるが、これにより前記V字状やU字状の曲げ部材2の曲げ応力が働き、弾性力をもって前記V字状やU字状の曲げ部材2が係止される。
ここで、配管チーズと呼ばれ、T字型になっているパイプの継ぎ手がある。三方に接続口があり、分岐とも呼ばれる。給排水管や映精製設備に用いられることが多く、様々な材質や管径のものがあるが(種類には関係なく、T字型になっているものはすべてチーズと呼ばれる)、このチーズの一部を切り欠くように開口させて(前記配管チーズの一部を切り欠いて前記支持台3として設ける。)、前記係止部3aを形成することが可能である。
なお、これらの支持台3(前記配管チーズを含む)に対して前記V字状やU字状の部材2を取り付ける場合は、できるだけ接触する部分を少なくして(前記吊り下げタイプが好ましい)、特に中央曲げ底部2eでの接触をなくすことが好ましい構造になり、前記V字状やU字状の部材2や屈曲部2a~2cに対して弾力性(復元力)を強く発揮させることができるようになる。
【0031】
(第5の実施形態)
図21(a)(b)と図22(a)(b)は、本発明の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具41A,41Bを示す斜視図である。
本実施の形態の挟持具41A,41Bは、前記V字状やU字状の部材2を取り付ける支持台3が円筒状に刑されて、最下方の曲面部(屈曲部)2a~2cを包み込むように保持している。すなわち、本実施形態の挟持具41A,41Bでは、合成樹脂製の円柱状のノズル類等長尺部Nの先端部Naからシャワー式に(放射状に)水を散水するものであるが、後端側にホース類Hを備える前記ホース類Hやノズル類等長尺部Nb2を差し込んで使用すると、水の勢いにより前記ノズル類やホース類Hが膨らんだり縮んだりするが、水量が小さく前記ノズル類やホース類Hが縮小しても(ノズルやホースが水の勢いで暴れたり回転しても)、これに対応して前記屈曲部2bの弾性力により強く挟持した弱くしたり制御する。すなわち、前記ノズル類やホース類Hが水の勢いにより暴れたり回転しても、これに対応して前記屈曲部2a~2cの弾性力により強く挟持した弱くしたり制御する必要があるが(図21(a)(b)参照)、安定して、かつ、確実に挟持する。また、前記ホース類Hやノズル類等長尺部Nb2の形状が複雑なものであっても、又、ノズル制御装置Nの先端部Naを斜めにしても、安定して、かつ、確実に挟持する(図22(a)~(d))。
また、図23は、本発明の実施形態のホース類・ノズル類等長尺部の挟持具51を示す斜視図である。本実施の形態の挟持具51には、波形の辺を有するV字形状のスリット2vが中央に形成されている。V字形状のスリット2vに、自動車等の侵入禁止のためのバー(横型停止棒)Baを水平に支持するバー(横型停止棒)を挟持が可能であり、これによりバー(横型停止棒)Baを十字状(クロスさせるようにして)挟持することができる。また、挟持具51の左右の端部は、波形の辺を有するV字形状のスリット2vを形成することで、屈曲し易くなり、複雑な形状のノズル類Nが水の勢いで傾いたり暴れたりしても、柔軟の挟持状態を発揮する(図23)。
そして、前記挟持具41A,41B,51により、庭や畑等で、散水するときや(シャワー放水Sw)、野菜などを洗うときには、ノズル制御装置Nの先端部Naを斜め上に向けたり斜め下に向けたりすることができ(図24のX方向)、ノズルNやホース類Hが水の勢い(放水量)により暴れたり回転したとしても、前記挟持部2が弾力性を持って、このような暴れる力を吸収して、安定して散水Swするするとともに、確実に挟持する(図24)。なお、本実施の形態の挟持具は、曲面形状の屈曲部が複数されており、その下端側には、半曲面形状部2hが形成されており、この位置ではノズル類やホース類の小径のものを挟むことができるが、ノズル類N等を挟まないで、その上方で挟んだノズル類等を弾力性を持って挟持する挟持用台座空隙部2hとして使用することができる(図24(b))。
【0032】
以上、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。本実施の形態の挟持具1~51としては、合成樹脂製や、ゴム製、金属製、板ばね等で製造可能である。また、本実施の形態では、ホース類とノズル類を例に説明したが、本発明はシャワー装置やその他の多様な機器類(長尺部)を挟持する場合に広く適用可能である。例えば、工事現場や駐車場等で見受けられる、自動車等の侵入禁止のためのバー(横型停止棒)を水平に支持するバー(横型停止棒)を太さや形状の違いがあっても安定した挟持が可能で、脱着が行いやすくすることができる。
【符号の説明】
【0033】
1、11,21,31,41A,41B,51,61ホース類・ノズル類等長尺部の挟持具(挟持具)、
2 挟持部材(V字状やU字状の部材)、2A 下方側の挟持部、2B 上方側の挟持部、
2a 所定角度の角形状部(屈曲部)、2b 所定曲線の曲線部(屈曲部)、
2c 所定曲率の曲率部(屈曲部)、2h 半曲面形状部(挟持用台座空隙部)、
2d 拡開部、2e 中央曲げ底部、
2s,2v スリットや切れ込み(形状変形手段)、2v 波形の辺を有するスリット、
3 支持台、3a 係止部、3f 空隙部、
xy 凹凸部(内側と外側の凹部x1,x2と凸部y1,y2からなる波型)
x1 内側の凹状部、x2 内側の凸状部、
y1 外側の凹状部、y2 外側の凸状部、
3,13 円弧形状の支持台(支持手段)、
4 支柱、
5 基台、
H ホース類(ホース)
N ノズル類(ノズル制御装置;ノズル)、N1 小径部、N2 中径部、N3 大径部、
K1,K2 折り曲げ用の型、
【要約】
【課題】 ホース類やノズル類等の形状や材質や大きさに応じた挟持力で挟持するとともに、液量・液圧等によりその形状が変化しても一つの挟持具で安定して挟持する。
【解決手段】 断面V字状や断面U字状の部材2の左右の辺の各々に所定角度に折り曲げ形成した屈曲部2aや所定の曲線状・曲面状に折り曲げ形成した屈曲部2b,2cを複数設けたり、及び/又は、前記屈曲部2a~2cを前記左右の辺に対向して設けることにより、ホース類Hやノズル類N等を前記屈曲部2a~2cで弾力性をもって挟持する。前記ホース類Hやノズル類N等を上方側から差し込むと、下方側に行くに従って弾性力が強い前記屈曲部2a~2cにより挟持されるが、前記屈曲部2a~2cの弾性力により、着脱が容易になるとともに、安定かつ確実に保持する。
【選択図】 図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24