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特許7649688エアコン及びその制御方法、コンピュータ記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-12
(45)【発行日】2025-03-21
(54)【発明の名称】エアコン及びその制御方法、コンピュータ記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   F24F 11/65 20180101AFI20250313BHJP
   F24F 11/50 20180101ALI20250313BHJP
   F24F 11/64 20180101ALI20250313BHJP
   F24F 11/70 20180101ALI20250313BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20250313BHJP
   F24F 110/20 20180101ALN20250313BHJP
   F24F 110/30 20180101ALN20250313BHJP
   F24F 140/00 20180101ALN20250313BHJP
【FI】
F24F11/65
F24F11/50
F24F11/64
F24F11/70
F24F110:10
F24F110:20
F24F110:30
F24F140:00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021082411
(22)【出願日】2021-05-14
(65)【公開番号】P2022085821
(43)【公開日】2022-06-08
【審査請求日】2021-05-14
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-02
(31)【優先権主張番号】202011367564.0
(32)【優先日】2020-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517344192
【氏名又は名称】広東美的制冷設備有限公司
【氏名又は名称原語表記】GD MIDEA AIR-CONDITIONING EQUIPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Lingang Road,Beijiao,Shunde,Foshan,Guangdong,China
(73)【特許権者】
【識別番号】512237419
【氏名又は名称】美的集団股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MIDEA GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】B26-28F, Midea Headquarter Building, No.6 Midea Avenue, Beijiao, Shunde, Foshan, Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】樊其鋒
【合議体】
【審判長】間中 耕治
【審判官】飯星 潤耶
【審判官】槙原 進
(56)【参考文献】
【文献】特開平5-133584(JP,A)
【文献】特開2019-66135(JP,A)
【文献】特開2019-220867(JP,A)
【文献】特開2021-57008(JP,A)
【文献】特開2020-12628(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00-11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアコンの設定パラメーターを定期的に取得するステップと、
前記設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得するステップと、
前記エアコンを前記目標運転モードに切り換えるステップと、
前記目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを取得するステップと、
前記推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御するステップと
を含み、
前記設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得する前記ステップは、
前記エアコンの各既定運転モードに対応するデータモデルを取得するステップと、
前記設定パラメーター及び各データモデルに基づいて、各データモデルに対応する推薦設定パラメーターを取得するステップと、
前記データモデルに対応する推薦設定パラメーターに基づいて、複数の既定運転モードの中から前記目標運転モードを確定するステップと
を含み、
前記データモデルに対応する推薦設定パラメーターに基づいて、複数の既定運転モードの中から前記目標運転モードを確定する前記ステップは、
前記エアコンの位置する作用空間の環境温度を取得するステップと、
各前記データモデルに対応する推薦設定パラメーターの中の推薦設定温度と前記環境温度との温度差を取得するステップと、
前記温度差に基づいて、複数の既定運転モードの中から前記目標運転モードを確定するステップと、
を含み、
異なる前記既定運転モードにおいて前記推薦設定パラメーターを取得する時に利用する前記データモデルが異なることを特徴とするエアコンの制御方法。
【請求項2】
前記推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御する前記ステップは、
使用者が設定した修正値を取得して、前記修正値に基づいて前記推薦設定パラメーターを修正するステップと、
修正後の推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御するステップと
を含むことを特徴とする請求項1に記載のエアコンの制御方法。
【請求項3】
メモリー、プロセッサー及び前記メモリーに記憶されて且つ前記プロセッサー上で実行できるエアコンの制御プログラムを含み、前記エアコンの制御プログラムが前記プロセッサーにより実行されたとき、請求項1又は2に記載のエアコンの制御方法のステップを実現する
ことを特徴とするエアコン。
【請求項4】
エアコンの制御プログラムが記憶されており、前記エアコンの制御プログラムがプロセッサーにより実行されたとき、請求項1又は2に記載のエアコンの制御方法のステップを実現する
ことを特徴とするコンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願はエアコンの技術分野に関し、特にエアコン及びその制御方法、計算機記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの使用者は、エアコンを調節する時、しばしば自分に合う温度が分からないまま、エアコンを自分で何度も繰り返して調節する必要がある。この問題を解決するには、通常、既定のルールで自動的に調節するように、例えば、使用者の過去の行動で統計を行い、エアコンの設定温度を使用者の過去の行動に対応する温度に調節するように、エアコンを構成する。
【0003】
エアコンの自動調節中、エアコンは常に一定の運転モードにある。例えば、エアコンの起動後に、エアコンは常に冷房モードあるいは暖房モードにある。そうなると、室内の使用者の熱交換要求に変化が生じて、エアコンの運転モードを切り換える必要があった時、使用者によってエアコンの自動調節機能を手動で解除して、且つエアコンの運転モードを手動で切り換えるしかないので、従来のエアコンの運転モードの切り換えは非常に不便である。
【0004】
上記内容は本発明の技術案の理解を助けるために用いられるのであって、上記内容が先行技術だと認めたわけではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、目標運転モードを定期的に確定することで、エアコンの運転モードを自動切換可能にするための、エアコン及びその制御方法、コンピュータ記憶媒体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を実現するために、本発明はエアコンの制御方法を提供し、前記エアコンの制御方法は、前記エアコンの位置する作用空間の環境パラメーター及び/又は前記エアコンの設定パラメーターを定期的に取得するステップと、前記環境パラメーター及び/又は前記設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得するステップと、前記エアコンを前記目標運転モードに切り換えるステップと、前記目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを取得するステップと、前記推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御するステップとを含む。
【0007】
好ましくは、前記推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御する前記ステップは、使用者が設定した修正値を取得して、前記修正値に基づいて前記推薦設定パラメーターを修正するステップと、修正後の推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御するステップとを含む。
【0008】
好ましくは、前記設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得する前記ステップは、前記エアコンの各既定運転モードに対応するデータモデルを取得するステップと、前記設定パラメーター及び各データモデルに基づいて、各データモデルに対応する推薦設定パラメーターを取得するステップと、前記データモデルに対応する推薦設定パラメーターに基づいて、複数の既定運転モードの中から前記目標運転モードを確定するステップとを含む。
【0009】
好ましくは、前記データモデルに対応する推薦設定パラメーターに基づいて、複数の既定運転モードの中から前記目標運転モードを確定する前記ステップは、前記エアコンの位置する作用空間の環境温度を取得するステップと、各前記データモデルに対応する推薦設定パラメーターの中の推薦設定温度と前記環境温度との温度差を取得ステップと、前記温度差に基づいて、複数の既定運転モードの中から前記目標運転モードを確定するステップとを含む。
【0010】
好ましくは、前記環境パラメーターに基づいて目標運転モードを取得する前記ステップは、前記環境パラメーターの属するパラメーター範囲を取得するステップと、前記パラメーター範囲に関連づけられた目標運転モードを取得するステップとを含む。
【0011】
好ましくは、前記目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを取得する前記ステップは、前記目標運転モードに対応するデータモデルを取得するステップと、前記エアコンの位置する作用空間の環境パラメーターを取得するステップと、前記環境パラメーター及び前記データモデルに基づいて、前記推薦設定パラメーターを取得するステップとを含む。
【0012】
好ましくは、前記目標運転モードに対応するデータモデルを取得する前記ステップの前に、さらに、前記エアコンが前記目標運転モードであったときの、前記エアコンの位置する作用空間の過去の環境パラメーター及び前記過去の環境パラメーターに対応する過去の設定パラメーターを取得するステップと、既定データモデルを取得するステップと、前記過去の環境パラメーター及び前記過去の設定パラメーターを用いて前記既定データモデルを訓練することで、前記データモデルを得るステップと、前記データモデルを保存するステップとを含む。
【0013】
好ましくは、前記目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを取得する前記ステップの後に、さらに、使用者が発した修正命令を受け取ったとき、前記修正命令に対応する修正値に基づいて前記推薦設定パラメーターを修正するステップと、修正後の推薦設定パラメーター及び前記エアコンの位置する作用空間の環境パラメーターを用いて前記データモデルを更新するステップとを含む。
【0014】
また、上記目的を実現するために、本発明はさらにエアコンを提案する。前記エアコンは、メモリー、プロセッサー及び前記メモリーに記憶されて且つ前記プロセッサー上で実行できるエアコンの制御プログラムを含み、前記エアコンの制御プログラムが前記プロセッサーにより実行されたとき、上記の何れか一項に記載のエアコンの制御方法のステップを実現する。
【0015】
また、上記目的を実現するために、本発明はさらにコンピュータ記憶媒体を提案する。前記コンピュータ記憶媒体にはエアコンの制御プログラムが記憶されており、前記エアコンの制御プログラムがプロセッサーにより実行されたとき、上記の何れか一項に記載のエアコンの制御方法のステップを実現する。
【0016】
本発明の実施例が提案するエアコン及びその制御方法、コンピュータ記憶媒体によれば、エアコンの位置する作用空間の環境パラメーター及び/又は前記エアコンの設定パラメーターを定期的に取得して、前記環境パラメーター及び/又は前記設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得して、前記エアコンを前記目標運転モードに切り換えて、前記目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを取得して、前記推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御する。本発明によれば、環境パラメーター及び/又は設定パラメーターを定期的に取得することで、エアコンが運転する必要のあるモードを定期的に確定して、且つエアコンをこのモードに切り換えて、エアコンが推薦設定パラメーターによって自動調節する過程において運転モードを自動で切り換える目的を実現して、エアコン運転モードの切り換えがより便利になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例の案に係るハードウェア運転環境の端末の構造模式図である。
図2】本発明のエアコンの制御方法の一実施例の流れ模式図である。
図3】本発明のエアコンの制御方法のもう一つの実施例の流れ模式図である。
図4】本発明のエアコンの制御方法のさらにもう一つの実施例の流れ模式図である。
図5】本発明のエアコンの制御方法のさらに別の一実施例の流れ模式図である。
【0018】
実施例と組み合わせて、添付図面を参照して本発明の目的の実現、機能特徴及び長所をさらに説明する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで説明する具体的な実施例は本発明を解釈するためだけに使われるのであって、本発明を限定するために使われるものではないと理解されるべきである。
【0020】
本発明の実施例は一つの解決案を提案する。環境パラメーター及び/又は設定パラメーターを定期的に取得することで、エアコンが運転する必要のあるモードを定期的に確定して、且つエアコンをこのモードに切り換えて、エアコンが推薦設定パラメーターによって自動調節する過程において運転モードを自動で切り換える目的を実現して、エアコン運転モードの切り換えがより便利になる。
【0021】
図1に示すように、図1は本発明の実施例の案に係るハードウェア運転環境の端末の構造模式図である。
【0022】
本発明の実施例の端末はエアコンである。
【0023】
図1に示すように、当該端末は、プロセッサー1001(例えばCPU)、ネットワークインターフェース1004、ユーザインターフェース1003、メモリー1005、通信バス1002を含んでもよい。通信バス1002はこれらの部品間の接続や通信を実現するためのものである。ユーザインターフェース1003はディスプレイ(Display)、入力手段(例えばキーボード(Keyboard))を含んでもよく、好ましくは、ユーザインターフェース1003はさらに標準の有線インターフェース、無線インターフェースを含んでもよい。好ましくは、ネットワークインターフェース1004は標準の有線インターフェース、無線インターフェース(例えばWI-FIインターフェース)を含んでもよい。メモリー1005としては高速RAMメモリーであってもよく、安定したメモリー(non-volatile memory)、例えば磁気ディスクメモリーでもよい。好ましくは、メモリー1005は前記プロセッサー1001とは独立した記憶装置としてもよい。
【0024】
図1に示す端末の構造は端末に対する限定を構成せず、図示より多い或いは少ない部品を含んでもよく、或いは一部の部品を組み合わせたり、異なる部品の配置をしてもよいことは、当業者であれば理解できるであろう。
【0025】
図1に示すように、一種のコンピュータ記憶媒体としてのメモリー1005の中には、ネットワーク通信モジュール、ユーザインターフェースモジュール及びエアコンの制御プログラムを含んでも良い。
【0026】
図1に示す端末において、ネットワークインターフェース1004は主にバックエンドサーバーと接続され、バックエンドサーバーとのデータ通信に利用される。ユーザインターフェース1003は主にクライアント側(ユーザ側)と接続され、クライアント側とのデータ通信に利用される。そしてプロセッサー1001はメモリー1005の中に記憶されているエアコンの制御プログラムを呼び出して、且つ以下の操作を実行するために利用できる。エアコンの位置する作用空間の環境パラメーター及び/又は前記エアコンの設定パラメーターを定期的に取得し、前記環境パラメーター及び/又は前記設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得し、前記エアコンを前記目標運転モードに切り換えて、
前記目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを取得し、前記推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御する。
【0027】
さらに、プロセッサー1001はメモリー1005内に記憶されているエアコンの制御プログラムを呼び出して、さらに以下の操作を実行できる。使用者が設定した修正値を取得して、前記修正値に基づいて前記推薦設定パラメーターを修正し、修正後の推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御する。
【0028】
さらに、プロセッサー1001はメモリー1005内に記憶されているエアコンの制御プログラムを呼び出して、さらに以下の操作を実行できる。前記エアコンの各既定運転モードに対応するデータモデルを取得し、前記設定パラメーター及び各データモデルに基づいて、各データモデルに対応する推薦設定パラメーターを取得し、前記データモデルに対応する推薦設定パラメーターに基づいて、複数の既定運転モードの中の前記目標運転モードを確定する。
【0029】
さらに、プロセッサー1001はメモリー1005内に記憶されているエアコンの制御プログラムを呼び出して、さらに以下の操作を実行できる。前記エアコンの位置する作用空間の環境温度を取得し、各前記データモデルに対応する推薦設定パラメーターの中の推薦設定温度と前記環境温度との温度差を取得し、前記温度差に基づいて、複数の既定運転モードの中の前記目標運転モードを確定する。
【0030】
さらに、プロセッサー1001はメモリー1005内に記憶されているエアコンの制御プログラムを呼び出して、さらに以下の操作を実行できる。前記環境パラメーターの属するパラメーター範囲を取得し、前記パラメーター範囲に関連づけられた目標運転モードを取得する。
【0031】
さらに、プロセッサー1001はメモリー1005内に記憶されているエアコンの制御プログラムを呼び出して、さらに以下の操作を実行できる。前記目標運転モードに対応するデータモデルを取得し、前記エアコンの位置する作用空間の環境パラメーターを取得し、前記環境パラメーター及び前記データモデルに基づいて、前記推薦設定パラメーターを取得する。
【0032】
さらに、プロセッサー1001はメモリー1005内に記憶されているエアコンの制御プログラムを呼び出して、さらに以下の操作を実行できる。前記エアコンが前記目標運転モードであったときの、前記エアコンの位置する作用空間の過去の環境パラメーター及び前記過去の環境パラメーターに対応する過去の設定パラメーターを取得し、既定データモデルを取得し、前記過去の環境パラメーター及び前記過去の設定パラメーターを用いて前記既定データモデルを訓練することで、前記データモデルを得て、前記データモデルを保存する。
【0033】
さらに、プロセッサー1001はメモリー1005内に記憶されているエアコンの制御プログラムを呼び出して、さらに以下の操作を実行できる。使用者が発した修正命令を受け取った時、前記修正命令に対応する修正値に基づいて前記推薦設定パラメーターを修正し、修正後の推薦設定パラメーター及び前記エアコンの位置する作用空間の環境パラメーターを用いて前記データモデルを更新する。
【0034】
図2を参照し、一実施例において、前記エアコンの制御方法は以下のステップを含む。
【0035】
ステップS10、エアコンの位置する作用空間の環境パラメーター及び/又は前記エアコンの設定パラメーターを定期的に取得する。
【0036】
ステップS20、前記環境パラメーター及び/又は前記設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得する。
【0037】
ステップS30、前記エアコンを前記目標運転モードに切り換える。
【0038】
本実施例において、実施例の端末はエアコンである。エアコンはAI制御機能を備え、エアコンがAI制御機能を起動させた後に、エアコンはエアコンが位置する作用空間の環境パラメーター及び/又はエアコンの設定パラメーターを自動で定期的に取得することで、環境パラメーター及び/又は設定パラメーターに基づいてエアコンが運転する必要のある目標運転モードを自動で判定して、且つ目標運転モードに自動で切り換えて、使用者がエアコンの運転モードを手動で調節する必要がなく、例えば、使用者がエアコンの運転モードを冷房モード又は暖房モードに切り換える必要がない。
【0039】
好ましくは、エアコンは複数の既定運転モードを含み、例えば、既定運転モードは冷房モード、暖房モード及び送風モードの中の少なくとも一つを含み、環境パラメーター及び/又は設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得する時、複数の既定運転モードの中の少なくとも一つを目標運転モードとする。
【0040】
好ましくは、エアコンの設定パラメーターは設定温度、設定湿度及び設定風速などを含み、エアコンの位置する作用空間の環境パラメーターは室内外温度、室内外湿度、室内外感光強度などを含む。
【0041】
好ましくは、環境パラメーター及び/又は設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得する時、異なる複数の方法で確定することが可能である。例えば、現在の環境パラメーターに基づいて、特定のルールによって現在必要とする目標運転モードを判定してもよい。環境パラメーターは室内温度、室外温度及び設定温度の中の少なくとも一つを含む。また例えば、設定パラメーターに基づいて、現在必要とする目標運転モードを判定してもよい。
【0042】
好ましくは、現在の環境パラメーターに基づいて、特定のルールによって現在必要とする目標運転モードを判定する時、環境パラメーターの属するパラメーター範囲を取得して、且つパラメーター範囲に関連づけられた目標運転モードを取得してもよい。例えば、室内環境温度が31℃である時、室内環境温度が属するパラメーター範囲は[30,40]であり、このパラメーター範囲に関連づけられた目標運転モードは冷房モードであり、室内環境温度が27℃である時、室内環境温度が属するパラメーター範囲は[25,28]であり、このパラメーター範囲に関連づけられた目標運転モードは送風モードであり、また例えば、室外環境温度が10℃である時、室外環境温度が属するパラメーター範囲は[5,15]であり、このパラメーター範囲に関連づけられた目標運転モードは暖房モードである。その応用場面の例示は以下になる。秋は朝晩温度差が比較的大きく、昼頃の室外環境温度が30℃になると、目標運転モードは冷房モードであるので、エアコンが冷房モードに自動で切り換わって、夜になり、室外環境温度が8℃になると、目標運転モードは暖房モードであるので、エアコンが暖房モードに自動で切り換わって、使用者が運転モードを手動で切り換える必要がない。
【0043】
好ましくは、設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得する時、エアコンがエアコンの設定パラメーターを定期的に取得するステップを定期的に実行するので、定期的に取得された設定パラメーターは、図3に示す実施例において使用者が設定した修正値に基づいて修正した後の推薦設定パラメーターである可能性がる。その応用場面は以下になる。使用者は一時的な要求がある時、修正命令によりエアコン自動制御の推薦設定パラメーターを修正することで、エアコンの設定パラメーターを変えて、設定温度を高め又は低めにする。設定温度が高めである場合、使用者が暖房モードを起動させたいことを示し、設定温度が低めである場合、使用者が冷房モードを起動させたいことを示す。従って、定期的に取得した設定温度が第一の既定温度より大きい場合、目標運転モードが暖房モードであると判定でき、定期的に取得した設定温度が第二の既定温度より小さい場合、目標運転モードが冷房モードであると判定できる。すなわち、使用者が設定した修正値を、目標運転モードの判定に反映させることが可能である。
【0044】
ステップS40、前記目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを取得する。
【0045】
本実施例において、エアコンでAI制御機能を起動させると、エアコンは、目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを定期的に自動で取得することで、推薦設定パラメーターに基づいてエアコンを自動で制御するので、使用者が設定パラメーターを手動で設定すること必要がなく、例えば、使用者がエアコンの設定温度、設定湿度などを手動で設定する必要がない。
【0046】
好ましくは、異なる運転モードにおける推薦設定温度は異なる。例えば、異なる運転モードに対して、異なった推薦設定パラメーター取得方法が設定されていることで、推薦設定パラメーターの取得方法の差異によって、運転モードと推薦設定パラメーターとの対応づけを実現する。
【0047】
好ましくは、推薦設定パラメーターはエアコンの設定温度の推薦値、エアコンの設定湿度の推薦値及びエアコンの設定風速の推薦値などを含み、送風モードにおける推薦設定パラメーターは推薦設定温度を含まない。
【0048】
ステップS50、前記推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御する。
【0049】
本実施例において、推薦設定パラメーターで運転するようにエアコンを制御する場合、直接エアコンの設定パラメーターを推薦設定パラメーターに調節して、エアコンを自動で制御してもよく、エアコンの自動制御機能がよりスマートになる。
【0050】
本実施例で開示した技術案において、環境パラメーター及び/又は設定パラメーターを定期的に取得することで、エアコンが運転する必要のあるモードを定期的に確定して、且つエアコンをこのモードに切り換えて、エアコンが推薦設定パラメーターによって自動調節する過程において運転モードを自動で切り換える目的を実現して、エアコン運転モードの切り換えがより便利になる。
【0051】
もう一つの実施例において、図3に示すように、上記図2に示す実施例に基づいて、ステップS50は以下のステップを含む。ステップS51、使用者が設定した修正値を取得して、前記修正値に基づいて前記推薦設定パラメーターを修正する。
【0052】
本実施例において、使用者はいくつかの状況において特定の要求を持つ。例えば、使用者がスポーツを終えてからまもなくして家に帰ってきた場合、使用者の冷房に対する要求が強くなるので、エアコンの冷房能力をそれなりに強くする必要がある。また例えば、使用者の家に比較的多くの客が来た場合、使用者の冷房に対する要求も強くなるので、エアコンの冷房能力をそれなり強くする必要もある。さらに例えば、エアコンが借家に取り付けられる場合、借家の入居者は新しく引っ越してきた可能性があるが、入居者が異なれば冷房及び暖房に対する要求も異なるので、入居者が自分の実際の状況によってエアコンの熱交換能力を調節する必要もある。従来のエアコンでは、自動制御の過程において、使用者が介入できず、使用者としては、エアコンの自動制御を解除して、エアコンを完全に手動で制御するように切り換えなければ、自身の熱交換要求を満足できない。一方、本実施例によれば、エアコンのAI制御機能によって使用者の修正要求を提供することも可能である。すなわち、推薦設定パラメーターで運転するようにエアコンを制御する時、エアコンが使用者の設定した修正値を取得して、且つ修正値に基づいて推薦設定パラメーターを修正するようにすることで、エアコンの自動制御過程中の設定パラメーターの修正を実現することが可能である。
【0053】
好ましくは、エアコンの運転中に、使用者は随時リモコン、エアコン上のボタンなどの方法で修正命令を発することで、エアコンが修正命令を受け取った時に、修正命令に対応する修正値を使用者が設定した修正値として保存させる。これにより使用者が設定する修正値を、エアコンが後で取得しやすくすることができる。エアコンが切り換わるべき目標運転モードの判定及びその後続のステップは定期的に実行されるので、後でエアコンが目標運転モードにおける推薦設定パラメーターで運転するステップの度に、以前に保存した修正値に基づいて推薦設定パラメーターを修正して、且つ修正後の推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御して、使用者の要求を満たすことが可能である。
【0054】
好ましくは、使用者の要求の変化が一時的なものである可能性があるので、エアコンが運転停止動作を実行する時に保存された修正値を消去して、エアコンが次回の運転開始後も引き続き推薦設定パラメーターを修正してしまうのを避けることが可能である。
【0055】
好ましくは、修正値は設定温度、設定湿度及び設定風速などの各種パラメーターの修正値を含んでもよいので、使用者は修正動作によってエアコンの各設定パラメーターを修正することが可能である。
【0056】
ステップS52、修正後の推薦設定パラメーターで運転するように前記エアコンを制御する。
【0057】
本実施例において、使用者が設定した修正値に基づいて、エアコンが自動的に推薦した推薦設定パラメーターを修正してから、修正後の推薦設定パラメーターで運転するようにエアコンを制御することは、すなわち、エアコンの設定パラメーターを修正後の推薦設定パラメーターに調節することで、エアコンの熱交換能力が使用者の要求を満たすようにして、室内の使用者をより快適にすることであり、しかもエアコンの自動制御過程で使用者の修正が認められるので、エアコンの自動制御機能がよりスマートになる。
【0058】
本実施例が開示した技術案において、使用者が設定した修正値に基づいて推薦設定パラメーターを修正して、且つ修正後の推薦設定パラメーターでエアコンを制御することで、エアコンの自動制御を使用者の要求に応じて調整して、エアコンの自動制御をより便利にすることが可能になる。
【0059】
さらにもう一つの実施例において、図4に示すように、図2から図3の何れか一つの実施例の図示に基づいて、ステップS20における、前記設定パラメーターに基づいて目標運転モードを取得することは以下のステップを含む。
【0060】
ステップS21、前記エアコンの各既定運転モードに対応するデータモデルを取得する。
【0061】
ステップS22、前記設定パラメーター及び各データモデルに基づいて、各データモデルに対応する推薦設定パラメーターを取得する。
【0062】
本実施例において、設定パラメーターに基づいて、現在必要とする目標運転モードを判定する時、各既定運転モードにおける推薦設定パラメーターを取得することで、推薦設定パラメーターに基づいて現在必要とする目標運転モードを判定してもよい。具体的に、エアコンの各既定運転モードに対応するデータモデルを取得して、設定パラメーター及び各データモデルに基づいて、各データモデルに対応する推薦設定パラメーターを取得すれば、各既定運転モードにおける推薦設定パラメーターが得られる。
【0063】
好ましくは、設定パラメーター及び各データモデルに基づいて各データモデルに対応する推薦設定パラメーターを取得する時、設定パラメーターを各データモデルに入力して、且つ各データモデルから出力される推薦設定パラメーターを取得してもよい。ここでデータモデルはニューラルネットワークモデルであってもよい。好ましくは、代替案として、データモデルは数学計算式、マッピングテーブル、座標系の中の相関曲線などに置換してもよい。なお、各既定運転モードに対応するデータモデル、数学計算式、マッピングテーブル及び相関曲線などは、事前のテストにより得て、且つエアコンの中に予め記憶してもよい。
【0064】
好ましくは、既定運転モードは冷房モード、暖房モード及び送風モードなどを含むとともに、異なる既定運転モードにおいて推薦設定パラメーターを確定する時に利用するデータモデルが異なる。冷房モードと暖房モードにおけるエアコンの能力要求の差が比較的大きいので、冷房モードと暖房モードにおける推薦設定パラメーターの計算方法が異なる。例えば、冷房モードと暖房モードはそれぞれ、完全に異なるデータモデルに対応する。
【0065】
ステップS23、前記データモデルに対応する推薦設定パラメーターに基づいて、複数の既定運転モードの中から前記目標運転モードを確定する。
【0066】
本実施例において、各データモデルに対応する推薦設定パラメーターを取得した後に、データモデルに対応する推薦設定パラメーターに基づいて、複数の既定運転モードの中から目標運転モードを確定する。具体的に、エアコンが位置する作用空間の環境温度を取得して、且つ各データモデルに対応する推薦設定パラメーターの中の推薦設定温度を取得して、各推薦設定温度と環境温度との温度差を計算してもよい。温度差はエアコンがこの既定運転モードにある時のエアコンの能力要求を表すことができ、温度差が大きいほど能力要求が大きいので、温度差に基づいて複数の既定運転モードの中の目標運転モードを確定する。好ましくは、能力要求が比較的大きいのは、エアコン運転モードの不適合又はエアコンの運転モードにおける推薦設定温度が十分に正確ではないからである可能性があるので、温度差が比較的小さい又は一番小さい既定運転モードを目標運転モードとすることで、エアコンが起動させる運転モードの不適合を避けることが可能である。
【0067】
好ましくは、エアコンの位置する作用空間の環境温度は室内温度又は室外温度としてもよい。
【0068】
好ましくは、データモデルに対応する推薦設定パラメーターに基づいて複数の既定運転モードの中から目標運転モードを確定する時、エアコンが切り換わるべき目標運転パラメーターを、推薦設定パラメーターの中の推薦設定温度及び環境パラメーターの中の環境温度のみにより確定する代わりに、エアコンの各既定運転モードにおける推薦設定パラメーター及びエアコンが位置する作用空間の環境パラメーターに基づいて確定することで、エアコンが切り換わるべき目標運転モードの判定をより正確にすることが可能である。
【0069】
本実施例が開示した技術案において、エアコンの各既定運転モードに対応するデータモデルを取得して、設定パラメーター及び各データモデルに基づいて各データモデルに対応する推薦設定パラメーターを取得して、データモデルに対応する推薦設定パラメーターに基づいて複数の既定運転モードの中の目標運転モードを確定することで、エアコン運転モードの自動切換を実現して、エアコンの自動制御がよりスマートになる。
【0070】
さらに別の一つの実施例において、図5に示すように、図2から図4の何れか一つの実施例の図示に基づいて、ステップS40は以下のステップを含む。
【0071】
ステップS41、前記目標運転モードに対応するデータモデルを取得する。
【0072】
本実施例において、エアコンが異なる運転モードにある場合、推薦設定パラメーターの確定方法も異なる。推薦設定パラメーターの確定方法は、運転モードに対応する数学計算式、データモデル、マッピングテーブル及び座標系の中の相関曲線の中の何れか一つを含むとともに、異なる運転モードに対応する数学計算式、データモデル、マッピングテーブル及び座標系の中の相関曲線も異なる。例えば、データモデルはニューラルネットワークモデルを含み、異なる運転モードには異なるニューラルネットワークモデルが対応し、冷房モードと暖房モードにはそれぞれ異なるニューラルネットワークモデルが対応するので、目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを取得する場合、目標運転モードに対応するニューラルネットワークモデルを取得してもよい。
【0073】
好ましくは、各既定運転モードに対応する数学計算式、数学モデル、マッピングテーブル及び相関曲線などは、事前のテストにより得て、且つエアコンの中に予め記憶してもよい。例えば、目標運転モードに対応するデータモデルを取得する前に、エアコンが目標運転モードであったときの、エアコンが位置する作用空間の過去の環境パラメーター及び過去の環境パラメーターに対応する過去の設定パラメーターを取得して、過去の環境パラメーター及び過去の設定パラメーターを用いて既定データモデルを訓練することで、データモデルを得て、且つデータモデルを保存し、目標運転モードに対応するデータモデルとする。同一の過去の時点で収集した過去の環境パラメーターと過去の設定パラメーターを対応させるとともに、1セットのデータとする。複数セットのデータを得てから、複数セットのデータに基づいて既定データモデルを訓練し、例えば、既定データモデルがニューラルネットワークモデルである場合、複数セットのデータにより初期の既定データモデルを訓練し、訓練が完了後に、目標運転モードに対応するニューラルネットワークモデルを得る。
【0074】
ステップS42、前記エアコンの位置する作用空間の環境パラメーターを取得する。
【0075】
ステップS43、前記環境パラメーター及び前記データモデルに基づいて、前記推薦設定パラメーターを取得する。
【0076】
本実施例において、エアコンの運転過程において、エアコンの位置する作用空間の環境パラメーターは、エアコンの作用により変化するので、エアコンの位置する作用空間の環境パラメーターを定期的に取得するとともに、環境パラメーター及びデータモデルに基づいて推薦設定パラメーターを取得することで、目標運転モードにおける推薦設定パラメーターを定期的に取得する目的を実現する。例えば、データモデルがニューラルネットワークモデルである場合、環境パラメーターをニューラルネットワークモデルに入力して、且つニューラルネットワークモデルから出力される推薦設定パラメーターを取得する。また例えば、データモデルが回帰関数である場合、環境パラメーターを回帰関数に入力して、且つ回帰関数が出力する推薦設定パラメーターを取得する。
【0077】
好ましくは、運転モードに対応するデータモデルがエアコンの使用過程において常に修正されること、すなわち、データモデルの自己学習することが可能であり、データモデルの自己学習によって、エアコンの自動制御を使用者の習慣により一致するようにして、使用者の要求を正確に満足させる。具体的には、使用者が発した修正命令を受け取った時に、修正値に対応する修正値に基づいて推薦設定パラメーターを修正して、且つエアコンの位置する作用空間の環境パラメーターを取得して、環境パラメーター及び修正後の推薦設定パラメーターを用いて目標運転モードに対応するデータモデルを更新することで、目標運転モードに対応するデータモデルの更新を実現する。例えば、データモデルがニューラルネットワークモデルである場合、環境パラメーター及び修正後の推薦設定パラメーターを用いてニューラルネットワークモデルを引き続き訓練して、ニューラルネットワークモデルを更新して、且つ更新後のニューラルネットワークモデルを保存することで、エアコンの自動制御の自己学習を実現して、自己学習後の自動制御機能がよりスマートになる。
【0078】
本実施例が開示した技術案において、目標運転モードに対応するデータモデルを取得し、エアコンの位置する作用空間の環境パラメーターを取得し、環境パラメーター及びデータモデルに基づいて推薦設定パラメーターを取得することで、エアコンの自動制御過程における設定パラメーターの自動推薦を実現して、エアコンの自動制御がよりスマートになる。
【0079】
また、本発明の実施例はさらにエアコンを提案する。前記エアコンは、メモリー、プロセッサー及び前記メモリーに記憶されて且つ前記プロセッサー上で実行できるエアコンの制御プログラムを含み、前記エアコンの制御プログラムが前記プロセッサーにより実行された時、上記のような各実施例に記載のエアコンの制御方法のステップを実現する。
【0080】
好ましくは、エアコンは少なくとも4つのユニット、すなわち、記憶ユニット、自己学習ユニット、モード判定ユニット及び制御ユニットを含む。
【0081】
記憶ユニットは、運転開始/停止、モード設定、温度設定、風速設定、室内/室外温度、室内/室外湿度、感光強度などを含む使用者の操作行動及び環境状態を記憶する。
【0082】
自己学習ユニットは、少なくとも訓練モジュールと推薦モジュールを含み、訓練モジュールは、過去の行動に基づいて、それぞれ冷房、暖房モードにおける自己学習モデルを訓練し、推薦モジュールは、現在の状態に基づいて、行動及び環境特徴を抽出して、自己学習モデルにより、現在の設定パラメーターを推薦する。
【0083】
モード判定ユニットは、AI自動制御機能の起動時に運転する必要のあるモードを判定する。
【0084】
制御ユニットは、使用者がAI自動制御機能を起動させた場合、運転する必要のあるモードを判定するようにモード判定ユニットを制御するとともに、推薦設定パラメーターを出力するように自己学習ユニットを制御して、且つ推薦設定パラメーターで運転するようにエアコンを制御する。
【0085】
したがって、一実施例において、エアコンの制御の流れは以下のようになる。
1、使用者が「AI自動制御」機能を起動させる。
2、時間Tおきに、ステップ3-6を実行する。
3、モード判定ユニットにより、今回必要とするモード(冷房、暖房、送風)を取得するとともに、このモードで運転する。すなわち時間Tおきに、モードを判定し直す。
4、このモードにおけるスマート温風自己学習モデルに基づいて、推薦温度Trと風速Wrを取得する。
5、使用者が入力した現在の温度修正値Tcと風速修正値Wcを取得し、
6、推薦値と修正値に基づいて、設定温度Tsと風速Wsを計算するとともに、エアコンの運転を制御する。ただし、Ts=Tr+Tc、Ws=Wr+Wcである。
7、使用者が運転停止させる又はこの機能を解除する。
【0086】
また、本発明の実施例はさらにコンピュータ記憶媒体を提案する。前記コンピュータ記憶媒体にはエアコンの制御プログラムが記憶されており、前記エアコンの制御プログラムがプロセッサーにより実行された時は、上記の各実施例に記載のエアコンの制御方法のステップを実現する。
【0087】
なお、本文において、「含む」、「含める」といった術語或いはそのすべてのバリエーションは非排他的な包含を意味することで、一連の要素の過程、方法、物品或いはシステムがそれらの要素だけでなく、明確に列挙されていない他の要素を含み、或いはこの種の過程、方法、物品或いはシステムに固有の要素を含むようにする。語句「一つの…を含む」により限定される要素は、それ以外の限定がない場合、当該要素を含む過程、方法、物品或いはシステムの中に他の同じ要素が存在することを除外しない。
【0088】
上記本発明の実施例の番号は説明のためだけのものであって、実施例の優劣を表すものではない。
【0089】
以上の実施態様の説明を通して、当業者ははっきりと、上記の実施例の方法はソフトウェアに必要な汎用ハードウェアプラットフォームを加える方法(勿論ハードウェアによることも可能であるが、多くの場合では前者がより良い実施方法)で実現できることを理解できる。このような理解に基づいて、本発明の技術案は、本質としては、或いは先行技術に対して貢献する部分は、ソフトウェア製品の形式で体現できる。当該コンピュータソフトウェア製品は上記のような記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)の中に記憶でき、一台の端末機器(携帯電話、コンピュータ、サーバー、エアコン、或いはネットワーク機器等でもよい)に本発明の各実施例で説明する方法を実行させるための幾つかの命令を含む。
【0090】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、それによって本発明の特許の保護範囲を制限するわけではない。本発明の明細書及び添付図面の内容を利用してなされた等価構造或いは等価フローの変換、或いは直接又は間接的な他の関連する技術分野への応用も、同じ理由で本発明の特許の保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5