(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-13
(45)【発行日】2025-03-24
(54)【発明の名称】視覚検査並びに改善訓練システム及びその活用方法
(51)【国際特許分類】
A61B 3/028 20060101AFI20250314BHJP
A61H 5/00 20060101ALI20250314BHJP
【FI】
A61B3/028
A61H5/00 E
(21)【出願番号】P 2022190738
(22)【出願日】2022-11-29
【審査請求日】2023-11-02
(73)【特許権者】
【識別番号】522467079
【氏名又は名称】仲井 正彦
(74)【代理人】
【識別番号】100094190
【氏名又は名称】小島 清路
(74)【代理人】
【氏名又は名称】平岩 康幸
(74)【代理人】
【識別番号】100151127
【氏名又は名称】鈴木 勝雅
(72)【発明者】
【氏名】仲井 正彦
【審査官】渡▲辺▼ 純也
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-216051(JP,A)
【文献】特開2010-259769(JP,A)
【文献】特開2014-236944(JP,A)
【文献】特開2019-181004(JP,A)
【文献】特開2002-238860(JP,A)
【文献】特開2004-033637(JP,A)
【文献】特開2011-161122(JP,A)
【文献】特開平05-285107(JP,A)
【文献】特開昭61-041433(JP,A)
【文献】特開昭56-027249(JP,A)
【文献】実開昭63-085227(JP,U)
【文献】実開昭53-137596(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2011/0025980(US,A1)
【文献】国際公開第2017/022757(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/211688(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0047504(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第102342876(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 3/00 ~ 3/18
A61H 1/00 ~ 5/00
A61F 9/00 ~ 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
視覚不良を検査するための視覚検査並びに改善訓練システムであって、
暗室状態の室内において、被験者に正対する壁面に視角3度以下の範囲で光る像を原像として離隔して複数形成する発光装置と、
被験者に対して各前記原像を視認した像を視認像として入力させる入力部と、
各前記視認像を視認データとして記憶すると共に前記視認データを処理する処理部と、
前記処理部によって得られる処理データを出力する出力部と、
を備え
、
複数の前記原像は、前記被験者から見て、前記壁面の中央に配置される第1像(M1)、前記壁面の左側下部に配置される第2像(M2)、前記壁面の左側上部に配置される第3像(M3)、前記壁面の右側上部に配置される第4像(M4)、及び前記壁面の右側下部に配置される第5像(M5)を含み、
前記入力部は、前記被験者に対し、前記第1像(M1)を視点として視認した各前記原像(M1~M5)の視認像を入力させるとともに、視点を前記第1像から右方及び左方に水平移動したとき及び/又は上方及び下方に垂直移動したときに視認した各前記原像(M1~M5)の視認像を入力させることを特徴とする視覚検査並びに改善訓練システム。
【請求項2】
前記発光装置によって形成される前記原像は三日月の形状である請求項1に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
【請求項3】
前記発光装置は、前記被験者の左右の側壁面に光る像を補助原像として離隔して複数形成し、
前記補助原像は、前記被験者から見て、左側の前記側壁面の後方下部に配置される第6像(M6)、左側の前記側壁面の後方上部に配置される第7像(M7)、右側の前記側壁面の後方上部に配置される第8像(M8)、及び右側の前記側壁面の後方下部に配置される第9像(M9)を含む請求項1に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
【請求項4】
前記処理部は、被験者毎に各前記視認像が検査の時系列に並ぶように前記視認データを処理する請求項1に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
【請求項5】
前記処理データは、各前記視認データについて、前記原像の形状の変形度合を表す基準値に基づいて判別されたパターン情報を含む請求項1に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
【請求項6】
前記処理データは、各前記視認データについて、視覚不良の程度を表す基準値に基づいて判別された不良ランク情報を含む請求項1に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
【請求項7】
前記処理データは、検査結果を示すコメント情報を含む請求項
1に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
【請求項8】
前記視覚不良は乱視である請求項1に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は視覚検査並びに改善訓練システム及びその活用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の「眼科医学界」及び「市井のHow.to.本記載の諸視力回復施術(例えば、非特許文献1~4等を参照)」においては、「網膜上即ち脳内感知影像の状態(視覚状態)」は、「ランドルト環視力検査表」並びに「乱視検査表及びオートレフケラトメータ」等を使用の、言わば「数値表現(例、度数1.0、0.5)や乱視角度表現等、所謂視力表現」レベルに留まり、視覚組織本来の目的である『視覚影像そのもの』に関する具体的検査ないし診断は皆無である。
【0003】
他方、所謂医療分野においては、既に「レントゲン撮影、MRI検査、CTスキャン検査、血液検査等々」、身体諸器官及び症状についての、具体的な「T・P・O的検査もしくは診断」即ち『いつ!身体のどの部位・組織で!どのような症状・状態!にあるか』を、「具体的なアナログ表現並びに数値的デジタル表現(含、カルテ描画及び記述)」で以って表現され、この診断結果をベースに最適医療が施こされている。
【0004】
しかるに、米国における視覚学(optometry)を含めて、斯かる《検査もしくは診断を経た施術プロセス》は、本邦並びに世界中で、未だ存在しないと推断される。眼鏡・コンタクト装着・レーシック手術等も、市井のHow-to施術も、『現実の視覚影像状態が不明』なまま、極論すれば『闇雲的処方や多くの施術が流布され手さぐり的な訓練』が行われる事例も多く、経営学やビジネス社会では基本中の基本である"マネジメント(管理)"としての<P・D・"C"・A>欠落』状態にあると言わざるを得ない。一言すれば<視覚不良大衆へのCS(顧客満足)度測定"ゼロ">といった~将に慨嘆すべき状況にあると言わざるを得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】本部博著 「眼筋ストレッチ30日(株式会社宝島社)」 2018年3月7日第1刷
【文献】中川和宏著 「驚異の視力回復法(三笠書房)」 2008年12月10日第1刷 2011年9月10日第12刷
【文献】若桜木虔著 「視力回復眼筋トレーニング(青春出版社)」 2010年1月5日第1刷 2010年3月25日第2刷
【文献】日比野佐和子著・林田康隆監修「目がよくなると10歳若返る(ゴマブックス)」 2018年10月10日第1刷 2018年11月10日第2刷
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、乱視等の視覚不良を正確に検査することができる視覚検査並びに改善訓練システム及びその活用方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下の通りである。
1.視覚不良を検査するための視覚検査並びに改善訓練システムであって、
暗室状態の室内において、被験者に正対する壁面に視角3度以下の範囲で光る像を原像として離隔して複数形成する発光装置と、
被験者に対して各前記原像を視認した像を視認像として入力させる入力部と、
各前記視認像を視認データとして記憶すると共に前記視認データを処理する処理部と、
前記処理部によって得られる処理データを出力する出力部と、
を備えることを特徴とする視覚検査並びに改善訓練システム。
2.前記入力部は、前記壁面に対して第1の視点で被験者が視認した各前記視認像を入力させるとともに、前記壁面に対して前記第1の視点と異なる第2の視点で被験者が視認した各前記視認像を入力させる上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
3.前記入力部は、描画カンバスに各前記視認像を描画させる上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
4.前記入力部は、前記壁面における各前記原像の位置に対応する二次元座標上に各前記視認像を配置するように入力させる上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
5.前記発光装置によって形成される前記原像は三日月の形状である上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
6.複数の前記原像は、前記被験者から見て、前記壁面の中央に配置される第1像(M1)、前記壁面の左側下部に配置される第2像(M2)、前記壁面の左側上部に配置される第3像(M3)、前記壁面の右側上部に配置される第4像(M4)、及び前記壁面の右側下部に配置される第5像(M5)を含む上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
7.前記入力部は、前記被験者に対し、前記第1像(M1)を視点として視認した各前記原像(M1~M5)の視認像を入力させるとともに、視点を前記第1像から右方及び左方に水平移動したとき及び/又は上方及び下方に垂直移動したときに視認した各前記原像(M1~M5)の視認像を入力させる上記6.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
8.前記発光装置は、前記被験者の左右の側壁面に光る像を補助原像として離隔して複数形成し、
前記補助原像は、前記被験者から見て、左側の前記側壁面の後方下部に配置される第6像(M6)、左側の前記側壁面の後方上部に配置される第7像(M7)、右側の前記側壁面の後方上部に配置される第8像(M8)、及び右側の前記側壁面の後方下部に配置される第9像(M9)を含む上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
9.前記入力部は、右眼、左眼及び両眼で視認した被験者の各前記視認像を入力させ、
前記処理部は、被験者の右眼、左眼及び両眼の各前記視認像が並ぶように前記視認データを処理する上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
10.前記入力部は、視覚不良を改善するための訓練前及び訓練後に被験者が視認した各前記視認像を入力させ、
前記処理部は、訓練前及び訓練後の各前記視認像が並ぶように前記視認データを処理する上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
11.前記処理部は、被験者毎に各前記視認像が検査の時系列に並ぶように前記視認データを処理する上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
12.前記処理データは、各前記視認データについて、前記原像の形状の変形度合を表す基準値に基づいて判別されたパターン情報を含む上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
13.前記処理データは、各前記視認データについて、視覚不良の程度を表す基準値に基づいて判別された不良ランク情報を含む上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
14.前記処理データは、検査結果を示すコメント情報を含む上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
15.前記視覚不良は乱視である上記1.に記載の視覚検査並びに改善訓練システム。
16.上記1.乃至15.のいずれか一項に記載の視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法であって、
各前記原像に対して所定の順番で被験者が視点を移動させることを特徴とする視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法。
17.上記1.乃至15.のいずれか一項に記載の視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法であって、
前記視覚不良は乱視であり、
被験者が前記原像に視点を置いた状態より、乱視の広がり方向に沿って視点を揺動させるとともに、乱視の広がり方向と交差する方向に沿って視点を揺動させることを特徴とする視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法。
18.上記1.乃至15.のいずれか一項に記載の視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法であって、
視覚不良のある一方の眼で前記原像を凝視する状態と、視覚不良のない他方の眼で前記原像を凝視する状態と、を繰り返すことを特徴とする視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の視覚検査並びに改善訓練システムによると、乱視等の視覚不良を正確に検査することができる。
本発明の視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法によると、被験者の乱視等の視覚不良を効果的に改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
【
図1】実施形態に係る視覚検査並びに改善訓練システムの説明図であり、(a)は発光装置に対する被験者の視認状態を示し、(b)は視認像の描画カンバスへの描画状態を示し、(c)は視認像の入力状態を示し、(d)はコンピュータを示す。
【
図4】発光装置の手元スイッチ付き延長コードの説明図である。
【
図5】発光装置の圧着端子による配線接続状態の説明図である。
【
図6】発光装置の圧着端子による配線接続状態の説明図である。
【
図7】発光装置の説明図であり、(a)は三日月形に光る原像を形成するLED球を示し、(b)は満月形に光る原像を形成するLED球を示す。
【
図8】発光装置のLED球の配置状態の説明図である。
【
図9】発光装置に対する被験者の視認形態の説明図である。
【
図10】発光装置の説明図であり、(a)はLED球の配置状態を示し、(b)はLED球の発光状態を示す。
【
図11】発光装置に対する被験者の視認姿勢の説明図であり、(a)は正座又は足伸ばし姿勢を示し、(b)は半仰臥姿勢を示し、(c)は椅子着座姿勢を示し、(d)(e)は就寝姿勢を示す。
【
図12】発光装置の装備品の説明図であり、(a)は手元電灯を示し、(b)は手元スイッチを示し、(c)は安眠枕を示す。
【
図13】実施形態に係る二次元座標の説明図である。
【
図14】実施形態に係る視覚検査結果の一例(T・M氏の左眼、右眼及び両眼の比較)の説明図である。
【
図15】実施形態に係る視覚検査結果の一例(T・M氏に対するコメント情報を含む)の説明図である。
【
図16】実施形態に係る視覚検査表の一例(T・M氏の右眼の訓練前)の説明図である。
【
図17】実施形態に係る視覚検査表の一例(T・M氏の左眼の訓練前)の説明図である。
【
図18】実施形態に係る視覚検査表の一例(T・M氏の両眼の訓練前)の説明図である。
【
図19】実施形態に係る視覚検査表の一例(ミニ満月灯火使用時のT・M氏の右眼の訓練前後)の説明図である。
【
図20】実施形態に係る中央描画カンバスの描画の一例(T・M氏の右眼の訓練前)の説明図である。
【
図21】実施形態に係る左壁描画カンバスの描画の一例(T・M氏の右眼の訓練前)の説明図である。
【
図22】実施形態に係る右壁描画カンバスの描画の一例(T・M氏の右眼の訓練前)の説明図である。
【
図23】実施形態に係る視覚検査表の説明図である。
【
図24】実施形態に係る視覚検査表(N・M氏の右眼の訓練後)の説明図である。
【
図25】実施形態に係る中央描画カンバスの説明図である。
【
図26】実施形態に係る左壁描画カンバスの説明図である。
【
図27】実施形態に係る右壁描画カンバスの説明図である。
【
図28】実施形態に係る視覚検査結果の一例(N・S氏の左眼の訓練前後の比較及びH・H氏の左眼の訓練前後の比較)の説明図である。
【
図29】実施形態に係る視覚検査結果の一例(Y・S氏の右眼の訓練前後の比較及びS・K氏の左眼の訓練前後の比較)の説明図である。
【
図30】実施形態に係るパターン点数及び乱視厳緩度の説明図であり、(a)はパターン点数及び乱視厳緩度の分類を示し、(b)はパターン点数の減点分類を示す。
【
図31】実施形態に係る視覚検査表の一例(N・S氏の左眼の訓練前)の説明図である。
【
図32】実施形態に係る視覚検査表の一例(N・S氏の左眼の訓練後)の説明図である。
【
図33】実施形態に係る視覚検査表の一例(H・H氏の左眼の訓練前)の説明図である。
【
図34】実施形態に係る視覚検査表の一例(H・H氏の左眼の訓練後)の説明図である。
【
図35】実施形態に係る視覚検査表の一例(Y・S氏の右眼の訓練前)の説明図である。
【
図36】実施形態に係る視覚検査表の一例(Y・S氏の右眼の訓練後)の説明図である。
【
図37】実施形態に係る視覚検査表の一例(S・K氏の左眼の訓練前)の説明図である。
【
図38】実施形態に係る視覚検査表の一例(S・K氏の左眼の訓練後)の説明図である。
【
図39】実施形態に係る視覚検査結果の一例(山田太郎氏の右眼の時系列)の説明図である。
【
図40】実施形態に係る視覚検査結果の一例(山田太郎氏に対するコメント情報を含む)の説明図である。
【
図41】実施形態に係る視覚検査表の一例(山田太郎氏の右眼)の説明図である。
【
図42】申請人の27年前の近視状態と令和4年現在の視力改善状態との対比の説明図である。
【
図43】視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法(視点移動法)の説明図であり、(a)はX文字状に視点移動する形態を示し、(b)は二重矩形状に視点移動する形態を示す。
【
図44】視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法(視点移動法)の説明図であり、(a)は大三角形状に視点移動する形態を示し、(b)は小三角形状に視点移動する形態を示す。
【
図45】視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法(視点移動法)の説明図であり、(a)は座標2Mを強く凝視し且つ座標1M、3Mを軽く凝視した状態を示し、(b)は座標2Mを強く凝視し且つ座標3M、5Mを軽く凝視した状態を示し、(c)は座標2Mを強く凝視し且つ座標4M、5Mを軽く凝視した状態を示す。
【
図46】視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法(十文字法)の説明図であり、(a)は乱視の広がり方向に沿って視点を揺動させる状態を示し、(b)は乱視の広がり方向と直交する方向に沿って視点を揺動させる状態を示す。
【
図47】視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法(米文字法)の説明図である。
【
図48】視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法(米文字法)の説明図であり、(a)は満月形LED球の発光状態を示し、(b)は使用眼鏡を示し、(c)は米文字法の動作状態を示す。
【
図49】視覚検査並びに改善訓練システムの活用方法(ベンチマーク法)の説明図であり、(a)は暗視の初期状態を示し、(b)は暗視の中期状態を示し、(c)は暗視の最終状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0011】
本実施形態に係る視覚検査並びに改善訓練システムは、
図1に示すように、暗室状態の室内において、被験者(以下、「訓練者」とも称する。)に正対する前壁面2に視角Aが3度以下の範囲で光る像を原像M1~M5として離隔して複数形成する発光装置1と、被験者に対して各原像M1~M5を視認した像(即ち、網膜上あるいは脳内影像)を視認像として入力させる入力部6と、各視認像を視認データとして記憶すると共に視認データを処理する処理部7と、処理部7によって得られる処理データを出力する出力部8と、を備えている。
【0012】
なお、以下の説明において、視覚検査並びに改善訓練システムを「M9システム」とも称し、発光装置1を「M9キット」とも称する。Mは月(moon)の頭文字であり、9は三日月9個を意図する。また、上記「影像」とは、目に映る月(原像)の形(月影)の像を意図する。
【0013】
複数の原像M1~M5は、
図2に示すように、被験者から見て、前壁面2の中央に配置される第1像M1、前壁面2の左側下部に配置される第2像M2、前壁面2の左側上部に配置される第3像M3、前壁面2の右側上部に配置される第4像M4、及び前壁面2の右側下部に配置される第5像M5を含んでいる。
【0014】
発光装置1は、被験者の左右の側壁面3、4に光る像を補助原像M6~M9として離隔して複数更に形成する。複数の補助原像M6~M9は、被験者から見て、左側の側壁面3の後方下部に配置される第6像M6、左側の側壁面3の後方上部に配置される第7像M7、右側の側壁面4の後方上部に配置される第8像M8、及び右側の側壁面4の後方下部に配置される第9像M9を含んでいる。このように原像M1~M5に加えて補助原像M6~M9を配置することで、訓練者の角膜半球状態に対応した模擬プラネタリウム的な室内夜空空間を構成することができる。なお、補助原像M6~M9は、深海や夜空空間を擬似的に室内に示現するためのものであり、検査対象としての原像M1~M5とは異なり、乱視改善、視野拡大及び休憩的養生用に使われる。
【0015】
なお、
図2は、6畳間の各壁面2~4に9個の原像M1~M5及び補助原像M6~M9を形成した俯瞰図である。また、中京間の畳丈182cmを1間(1K)とする。このとき、前壁面2は縦2.2m×横2.7mとなる。
【0016】
発光装置1によって形成される原像M1~M5及び補助原像M6~M9は、加工されたLED球16により三日月の形状をなす。具体的に、
図7(a)に示すように、LED球16の頭部にのみ細長・長方形のスリットを残して黒色絶縁テープを貼付する。また、量産する場合はマスキングテープをLED球16の頭部にのみ細長・長方形に貼付し、黒色ペンキを噴霧、乾燥後剥離する。これにより、LED球16の頭部に三日月形スリット18(真上から見れば「細長の長方形」が形成される。よって、原像M1~M5及び補助原像M6~M9は三日月形となる。なお、カメラでは各原像M1~M5が円形影像(
図10)となる(近視状態と同じ)が、LED球本来のスリット形及び人間視覚では三日月形が正常視力である。
【0017】
発光装置1によって形成される原像M1は、加工された取替用のLED球17により満月の形状をなす。具体的に、
図7(b)に示すように、取替用のLED球17に頂点の丸穴をくり抜いた黒色絶縁テープを巻き付ける。また、半球ドーム部分を透明化(頂点をドーム状に残し、円形に切ったブルーライト防御フィルムを貼付)する。また、量産の場合には、予め、マスキングテープを円形に切ってLED球17の頂上に貼付し、黒色ペンキを噴霧後、剥離する。これにより、LED球17の頭部にミニ満月灯火用空白19が作成できる。よって、原像M1は満月形となる。
【0018】
ミニ満月灯火用LED球17は、三日月影像が見えない強度乱視者用として、三日月形スリット用LED球16と取替えて装着される。なお、ブルーライト防御フィルムは、たとえ3m以上離れた座椅子等からの訓練であっても、LED球の強力ビーム光(15.1m)を凝視することとなる為、LED球への防御フィルムの貼付と防御フィルム貼付メガネ使用との2段階防御で以って、万全を期する。
【0019】
LED球16は、
図3に示すように、前壁面2に配置された電源コード11に並列に接続されているとともに、左右の側壁面3、4及び頭上天井角に配置された電源コード12に並列に接続されている。各電源コード11、12には圧着端子13が取り付けられ、圧着端子13から延びる分岐線にLED球16装着用のソケット14が接続されている(
図5及び
図6)。各電源コード11、12は、100V電源に接続される手元スイッチ付き延長コード15の各差込プラグ15aに挿し込まれる(
図4)。このように圧着端子13を用いることで、電線4本無切断の並列配線により家庭内使用時低電流(配線キット合計電流:2mA)化並びに易製作性を実現すると共に、絶縁テープ等未使用化による漏電等危険性の最低限化を果たす。さらに、100V電源発電線の被膜の剥離と絶縁テープ使用を不用とし、製作上の省力化・効率化と漏電防止を実現できる。
【0020】
なお、本実施形態では、LED球16、17として、型番;KDT1N-G-E12AS91、定格寿命;40,000時間、消費電力;0.2W、全光束;15ルーメン(lm)、定格電力;10mA、寸法;48mm(全長)20mm(外径)、株式会社オーム電機製のLED球を採用する。また、ソケット14として、型番;1A-250V.HS-L12KPS/W、株式会社オーム電機製のソケットを採用する。さらに、圧着端子13として、型番;3M558-BOXエレクトラタップの圧着端子を採用する。
【0021】
M9キット1を用いて、正面配置5灯像に8座標像を加え集約し、中央を原点とする四方八方計13座標上において、各人の視覚状態(即ち<実像(正常影像)><虚像(近視・乱視影像)>)を被験者が描画する。具体的に、
図9に示すように、暗室状態の室内の前壁面2に形成された原像M1~M5のうちの中央の第1像M1を視点B(原点)として被験者が視認した各原像M1~M5の視認像を中央描画カンバス31に描画する(
図20)。また、視点Bを正面(第1像M1)から右方へ0.75間(1.828×0.75=136cm)だけ水平移動させた状態で、被験者が視認した各原像M1~M5の視認像を左壁描画カンバス32に描画する(
図21)。さらに、視点Bを正面(第1像M1)から左方へ0.75間だけ水平移動させた状態で、被験者が視認した各原像M1~M5の視認像を右壁描画カンバス33に描画する(
図22)。
【0022】
中央描画カンバス31の中央描画とは、正面壁面2の中央方向に向けて、鼻先を延長した到達点を原点(0,0)とした時の網膜上の各影像を描写した1~5の5像を指す(
図20)。また、左壁描画カンバス32の左壁描画とは、右隅中央方向に向けて、鼻先を延長した到達点を原点(0,0)とした時の網膜上の各影像を描写した丸囲み数字6、7、9~11の5像を指す(
図21)。また、右壁描画カンバス33の右壁描画とは、左隅中央方向に向けて、鼻先を延長した到達点を原点(0,0)とした時の網膜上の各影像を描写した丸囲み数字8、12、13の3像を指す(
図22)。右壁描画の丸囲み数字7、9の像は、左壁描画において、丸囲み数字7、9を描写済みの場合同様の像となる為、省略とする。
【0023】
寝室内の暗室化を保持するべく壁面2前面の灯火数を最少・5灯化とした結果「顔面鼻先(=顔の中心」前方の座標原点(0,0)のみでは5座標・5影像の獲得となる。これを左へ約20度・0.75間(136cm)、更に逆に右へ約20度原点移動することにより、角膜表面の<半球状>に対応した13座標の影像の取得を可能とする知恵となる。また、この原点移動及び描画を誤記や混乱することなくデータの正確な保存・記録・分析を可能とする上で、基本となる《座標番号設定》について「右時計回りルール(
図13)」を採用する。学究的にはX軸Y軸夫々に左右に±0.375間(68cm)±0.75間(136cm)、上下に±0.3間(55cm)±0.6間(110cm)原点移動すれば「最多81座標(9×9)の影像」が得られ、更に半球状角膜に添った研究がなし得る。他方、当申請では実践訓練面から「十字米字法(
図46及び
図47)、姿勢移動(
図11)」で適応できる為『13座標での影像を典型パターン』として採用した。
【0024】
二次元座標25の13座標1M~丸囲み数字13M(
図13)は、前壁面2を疑似座標化したものである。即ち、二次元座標25の13座標1M~丸囲み数字13Mは、前壁面2における各原像M1~M5の位置と対応している。具体的に、座標1M~5Mは、第1像M1を視点とした各原像M1~M5の視認像の位置と対応しており、座標丸囲み数字6M~13Mは、第1像M1から左方及び右方へ視点を移動したときの各原像M1~M5の視認像の位置と対応している。
図13中の丸囲み数字は、0.75間分、左方及び右方に、それぞれ原点(視点)移動したことにより得られた視覚映像であることを表現している。また、13座標は、時計回りで番号を付与している。この13座標の番号順に視覚検査(描画)を行う。なお、0.75K(0.75間)=182cm×0.75=136cmであり、1間=畳丈の長さである。
【0025】
M9システムの第一目標は、家庭内寝室等日々必ず使用する場所での易使用的設置であり、長期戦必至ともいうべき視覚改善訓練の根本的なあり方と考えられる。次いで次世代を担う小学中学高校生の急激な視覚悪化状況に鑑み、学校内保健室等への設置が強く望まれる。また、企業における事務職に於けるIT使用常態化に鑑み、労働安全衛生法の観点からも、企業内休養室への常設も強く望まれる。
【0026】
視角(視線)が変われば乱視影像も変動すること及び家人との日々の関連を考慮すれば、M9キット1の設置壁面2の反対側については「睡眠前後布団内訓練」に加えて「椅子着座訓練」「半仰臥用ソファ着床訓練」と、臨機応変の自由度が担保されることが肝要となる。かつ、絶対条件として、夫々二重カーテン等による「漆黒化」も海中や星空といった疑似自然環境化の重要性から、的確に設備されることが望まれる。
【0027】
M9キット1に対する視覚改善訓練実施時の姿勢(視点角度)としては、正座又は足伸ばし姿勢(
図11(a))、半仰臥姿勢(
図11(b))、折畳み机及び椅子着座姿勢(
図11(c))、及び布団、就寝姿勢(
図11(d)(e))が挙げられる。なお、布団の代わりにベッドの使用も可能であるが、朝夕・昼間等時間帯を問わずフレキシブル・気軽に、種々の姿勢で訓練するには布団が便利である。
【0028】
M9キット1の視覚改善訓練実施時の必須装備としては、手元小型電灯21(
図11及び
図12(a))、手元スイッチ22(
図11及び
図12(b))、車中安眠枕23(
図11及び12(c))が挙げられる。手元小型電灯21は、真っ暗闇で描画する際に点灯される。また、手元スイッチ22は、就寝又は覚醒時での、超易使用性確保の為、枕元又は座卓近辺に配置される。手元スイッチ22によれば、就寝直前訓練中、手元offで、即、睡眠でき、覚醒後onで、即、再開できる。また、手元スイッチ22は、訓練者着座場所又は就寝布団付近で使用される。また、後述する十文字米字法・揺動法は、首及び頭を事あるごとに<上下左右に揺動を行う~重要な動作>である反面、頸椎への負荷が強く、高齢者の場合は特に、車中安眠枕23を装着することが不可欠となる。
【0029】
入力部6は、描画カンバス31~33に各視認像を描画させ、二次元座標25上に各視認像を配置するように入力させる。具体的に、Windows(商品名、マイクロソフト社製)のグラフィック機能及びSnipping-Toolを活用して、描画カンバス31~33に描画された各視認像をExcel(商品名、マイクロソフト社製)上の視覚検査表35へ転写する。ただし、各視認像の入力は、二次元座標25上に配置できる限りにおいて、他の入力手段を用いてもよい。さらに、コンピュータ27に対して手入力のみで各視認像を入力してもよいし、スキャナやデジタルカメラ等の画像取込手段を利用して各視認像を入力してもよい。
【0030】
入力部6は、右眼、左眼及び両眼で視認した被験者の各視認像を入力させる。これにより、被験者が右眼、左眼及び両眼で視認した各原像M1~M5の視認像が配置された各視覚検査表35(
図16~
図18)が得られる。さらに、入力部6は、視覚不良を改善するための訓練前及び訓練後に被験者が視認した各視認像を入力させる。これにより、視覚不良を改善するための訓練前及び訓練後に被験者が視認した各原像M1~M5の視認像が配置された各視覚検査表35(
図19及び
図31~
図38)が得られる。なお、視覚検査表35(
図16~
図19及び
図31~
図38)において、1Kは畳丈(1間=1.82m、中京間)であり、USAならば6ftと表記する。
【0031】
処理部7は、各視認像を視認データ(視覚検査表35の各視認像)として記憶(保存・記録)すると共に視認データを処理する。具体的に、処理部7は、被験者の右眼、左眼及び両眼の各視認像が並ぶように視認データを処理する。これにより、被験者が右眼、左眼及び両眼で視認した各視認像が対比可能に並べられた視覚検査結果36(
図14)が得られる。また、処理部7は、訓練前及び訓練後の各視認像が並ぶように視認データを処理する。これにより、訓練前及び訓練後の各視認像が対比可能に並べられた視覚検査結果36(
図28及び
図29)が得られる。さらに、処理部7は、被験者毎の各視認像が検査の時系列に並ぶように視認データを処理する。これにより、各視認像が検査の時系列に並べられた視覚検査結果36(
図39)が得られる。
【0032】
出力部8は、処理部7によって得られる処理データ(視覚検査結果36)をコンピュータ27の表示画面やプリンタに出力する。さらに、出力部8は、視認データ(視覚検査表35)をコンピュータ27の表示画面やプリンタに出力する。
【0033】
なお、入力部6、処理部7及び出力部8の各処理は、ハードウェア、ソフトウェアのいずれによって実現されてもよく、好適にはCPU、記憶装置(ROM、RAM等)、入出力回路等を備えるマイクロコントローラ(マイクロコンピュータ)を中心に、入出力インターフェース等周辺回路を備えることにより構成できる(
図1(d))。
【0034】
視覚検査結果36は、各視認データについて、原像M1~M5の形状の変形度合を表す基準値(例えば、三日月の個数、線状光束の有無等)に基づいて判別されたパターン点数37を含んでいる(
図14、
図15、
図28、
図29、
図39及び
図40)。
【0035】
具体的に、パターン点数37は、
図30(a)に示すように、「三日月像の状況」が「三日月無し、or変形三日月と抽象形・光束・雑像等との混合」の場合においては、「正三日月数」が「0個」で且つ「主な影像の状況例」が「(正・変形とも)三日月無し(例.微細ドット無数、抽象像多種・多量)」のときに「10」とする。また、「正三日月数」が「0個」で且つ「主な影像の状況例」が「超微細三日月多数or変形三日月多数、ドット群多数、抽象像かなり多種・多数(8~10個)」のときに「20」とする。また、「正三日月数」が「0個」で且つ「主な影像の状況例」が「抽象像or変形三日月or雲・霧or光束他の内3~4種混合、又は、抽象像・ドット・霧・雲が単独で、5~7個」のときに「30」とする。さらに、「正三日月数」が「0個」で且つ「主な影像の状況例」が「抽象像or三日月変形or雲・霧&光束…2種類&総数2~4個(例.三日月1&光束1)」のときに「40」とする。
【0036】
また、「三日月像の状況」が「正三日月あり!抽象形・光束・雑像・等との混合」の場合においては、「正三日月数」が「3個以上」で且つ「主な影像の状況例」が「正三日月3個以上&[光束or抽象形or雲・霧・その他]のときに「60未満」とする。また、「正三日月数」が「2個」で且つ「主な影像の状況例」が「正三日月3個&[光束or抽象形or雲・霧・その他]」のときに「80未満」とする。さらに、「正三日月数」が「1個」で且つ「主な影像の状況例」が「正三日月1個&[光束or抽象形or雲・霧・その他]」のときに「100未満」とする。なお、正三日月が「抽象像等と混合状態」にある場合には、
図30(b)に示す減点分類表に基づいてパターン点数37を減点する。
【0037】
さらに、「三日月像の状況」が「正三日月像のみ」の場合においては、「正三日月数」が「3個以上」で「60」とし、「正三日月数」が「2個」で「80」とし、「正三日月数」が「1個」で「100」とする。
【0038】
視覚検査結果36は、各視認データについて、乱視の程度を示す基準値(例えば、三日月の個数、線状光束の有無等)に基づいて判別された乱視厳緩度(乱視厳緩点数)38を含んでいる(
図14、
図15、
図28、
図29、
図39及び
図40)。
【0039】
具体的に、乱視厳緩度38は、
図30(a)に示すように、「影像の、合計数」が「影像無数(三日月、全く見えず)」のときに「1」とする。また、「影像の、合計数」が「変形三日月像or雑像等、計8個以上」のときに「2」とする。また、「影像の、合計数」が「変形三日月像or雑像、計7個」のときに「3」とする。また、「影像の、合計数」が「変形三日月像or雑像or光束、計6個」のときに「4」とする。また、「影像の、合計数」が「三日月像&[光束or雑像他]計5個以上」のときに「5」とする。また、「影像の、合計数」が「三日月像&[光束or雑像他]計4個」のときに「6」とする。また、「影像の、合計数」が「三日月像&[光束or雑像]計2・3個」のときに「7」とする。さらに、「影像の、合計数」が「三日月像3個」のときに「8」とし、「影像の、合計数」が「三日月像2個」のときに「9」とし、「影像の、合計数」が「三日月像1個」のときに「10」とする。
【0040】
上記のように訓練者個々の視覚改善訓練前後の影像をコード分類化(
図30)し、かつ実施済み訓練諸方法をもコード分類化(
図15及び
図40の下方分類表)することで、将来のビッグデータ化並びに学究的解明及び応用を期待できる。
【0041】
なお、
図30(a)において、「三日月像の状況」の欄の直下に「三日月無し、or変形三日月と抽象形・光束・雑像等との混合」、「正三日月あり!抽象形・光束・雑像・等との混合」及び「正三日月像のみ」の各欄が縦方向に並んで配置されている。また、「影像の種類と複雑度パターン(100点満点)」の欄の直下に「パターン点数」、「正三日月数」及び「主な影像の状況例」の各欄が横方向に並んで配置されている。さらに、「全体としての乱視、厳緩度(10点満点)」の欄の直下に「乱視厳緩度」及び「影像の、合計数」の各欄が横方向に並んで配置されている。
【0042】
視覚検査結果36は、検査結果を示すコメント情報39を含んでいる(
図15及び
図40)。
【0043】
具体的に、
図15の視覚検査結果36においては、コメント情報39として、「<検査結果>1)右眼が左眼より乱視状態がやや緩やかと言えるものの<月1個>は右眼の丸囲み数字の7、9座標のみ。2)当丸囲み数字の7or9影像を使用し十字米字法で月1個化に成功すればこれをベンチマーク(法)として右眼の丸囲み数字の6、10座標を重点的に訓練し、全て月1個化に成功すれば暗視&視点移動法の道が開ける。3)視力表が使えない程視力が弱く、かつ乱視状態がかなり厳しい状態にあり暗視&視点移動法は、即座には、使用できない状態。4)左記1)2)が不調な場合、日々の長時間&長期間「疑似・夜空遊泳法」又は「疑似・満月十字米字法」でのトライが推奨される(新たにor1世代前の<隻眼メガネ>を用意すればベンチマーク法も可能)。」と表示される。
【0044】
また、
図40の視覚検査結果36においては、コメント情報39として、「<コメント>・2M(-0.75K,-0.6K)光束y=xtan70°+α、・8M(0.75K,0)光束y=xtan55°+β上記2M・丸囲み数字の8Mの2座標の視覚改善がマダマダ。5M座標(0.75k,-0.6K)の改善が著しく、実施済施術を更に継続する。」と表示される。このように乱視光束が発生する程の重篤症状に関する当光束41(
図41)の角度(tan.正接角度)及び長さ(X軸上の長さ÷cosα)を概算計算し、乱視の程度を1次直線三角関数により表現することで、乱視の適切な改善法を提示できる。
【0045】
視覚検査並びに改善訓練システム[M9システム]は、「LED球9球」を個人の寝室・学校保健室・医務室・企業休養室等の正面及び左右壁面に設置し、その内、正面壁面においてはX・Yの二次元座標軸を想定(実測)して、上下左右隅及び中央の「5座標」上にLED5球を設置し、暗中の三日月状・スリット灯火についての訓練者の知覚影像を最小数13像(含、原点・視点移動による8座標影像。
図9のNO.1~丸囲み数字13)について「訓練者自身が描画(
図20~
図22)」し、これらをインストラクターが、パソコンExcelの座標軸上に『デザイン転写(
図16~
図19及び
図31~
図38)』することにより、『網膜上の四方八方像即ち角膜の半球状態を考慮した脳内影像の見える化と13座標データとしての保存・記録化』を実現した。
【0046】
当M9システムは、「目の起源及び進化の過程」を、換言すれば、「視覚の本質を、遡及・深耕検討」し、かつ市井の「How-to本記載の諸視力回復施術」を実践・比較し、究極は申請者自身の左右眼についての「50年に亘る近視・乱視改善の実績と諸調査研究」及び当面少数ではあるものの「下記に取纏めのモニター5件の改善結果データ」を踏まえ、『易使用化・最適環境条件化・最適3施術創案とデータ管理システムとしてのソフトの開発及び具体的応用化』を果たした。
【0047】
斯かる全体的システムをベースとして、「当M9キット並びに創案・乱視等視覚改善三大方法」両者の普及と「モニター拡大」実施、「インストラクター」の養成に始まり、「眼科学界、視覚関係諸機関とのPDCA的影像検査結果情報の共有とビッグデータ化へ向けての研究・開発」を経て、究極は、日本国内に『視覚士会(仮称)』『視覚学会・視覚学部(仮称)』の創設により、全視覚不良者への、現眼科学界・脳神経学会・心理学会・生命科学学会を含む全・ステークホールダー(関係者)による「諸訓練施設」の整備を含むCSR的活動(corporate social responsibility)の積極的展開を推進する道が開け得る。
【0048】
上記「影像の可視化と保存・記録化」に加え、当申請に関する新規性と進歩性の「主たるもの四種類(a.b.c.d.)」を、以下に、付加して記述する。
【0049】
a)2015年8月9日放送のNHKスペシャル『生命大躍進第1集・そして目が生まれた』によれば、5億年前、植物の光センサーDNAが動物の遺伝子情報に取込まれ、人類の祖先である体長4cmのピカイアにおいて、『光と影のみ』を感知する"目"が誕生した。そして暗黒の海底で、節足動物アノマリカリス他の脅威に晒されながら、「3.6億年前までの遺伝子4倍増を経て、ダンクルオステウス等のカメラ眼組織」へと進化するまで、この「角膜と視覚センサーのみの超シンプル眼に依存」して<命懸けで生存!サバイバルしてきた>訳である。
【0050】
なお、ピカイアと同一の遺伝子DNAを有するナメクジウオが、現在もフロリダの海で生息している。重要視されることは、5億年前のピカイア以来、長期に亘って体得された<光センサー等における懸命のサバイバル機能エッセンス>がピカイア由来の単体DNA遺伝子と雖も、即ち「遺伝子DNAが4倍化」した後と雖も、当初からの人類の原始遺伝子DNAの中に、これらの<「光感知機能」の進化を含むサバイバル要素が、綿々と内摂>され続けている筈と、確信されるところにある。
【0051】
他方「強力な再生等諸能力」により脚光を浴びているプラナリアに目を転ずると、<左右各175度の視野能力(--―合計350度~重複角を除けば数10度の"死角"が推計され、これを補う為の「常時上体揺動活動」を踏まえ――)、最終360度フルの視野能力>を有することからして、「光残像機能」が推察される。これら二推計をもプラスし、(イ)暗黒の海底と同様の環境と微細な光源状態、(ロ)1座標1光源・合計9光源の立体的配置状態、を寝室ほかの室内に創出(LED球9球の創設配置と三日月形・微細&鮮明スリット灯火及びミニ満月灯火の創作、(ハ)『乱視等視覚改善三大方法』の創作、に成功した。端的に言えば、「疑似海底(ないし夜空)の室内化」をベースに、幾時間でも「大自然の懐と同様の環境」に浴した「人本来の治癒力」を覚醒する訓練環境と方法の創出を意味する。
【0052】
具体的には、十二分な「非交感神経状態」下で、『LED球9灯火の間を数時間、視点移動(
図43及び
図44)』するだけでも、「光と影レベルの角膜由来の乱視」については大きく改善される場合が多い、と推定される。かつ、近視者の9割には多少とも乱視が生ずると言われており、影像検査と三大方法訓練を経て「乱視改善に成功」すれば、「カメラ眼視覚」ベースでの近視改善諸方法実施の際には、基礎段階及び効果面において大きく寄与すると予想される。
【0053】
当初は、短期改善の為にも「乱視等視覚改善三大方法」の活用を促進するものの、暗黒寝室ほか、「静謐性」を存分に整える等の「環境整備」と「心身のレラクゼーション化」を徹底して果たせば、『人間本来の治癒力』が<正しく、楽で、見やすい方向>へと心身自からが疑似(乱視)影像から正しい影像へと自力改善していく訳であり、根本的には《自然の摂理に従った視覚改善法》といえる。但し、「乱視等視覚改善三大方法」及び徹底したリラクゼーションによっても、「乱視が全く改善しない場合」は、「水晶体変形等に基づく正乱視の可能性や疾病内在の可能性」も高く、遠近法を中心とした他の処方に入ることとなる。こういった「乱視パターン分別機能」もM9システムの新規性・進歩性を示すものと言える。
【0054】
b)上記a)における「長期・自然型基本改善法」に対し、天体等疑似自然環境でのM9キット使用「短時間改善型方法」としての『暗視&ベンチマーク法、暗視&十文字米字法』及び『暗視&視点移動法』の三大方法を創案した。この点、「M9キット及び乱視等改善三大方法」に関するモニター実施6名につき<当面実施済みの短時間訓練結果>を、次に記載し、かつ「効果ありの5名分検査表」を
図16~
図19及び
図31~
図38に記載した。
【0055】
【0056】
上記a)の「寝室での疑似大自然内的環境」において、下記《乱視改善図形上視線移動法「A」》《乱視改善ベンチマーク法「B」》及び《十字移動法「C」》の3創案方法の状況対応適用により、大きな相乗効果が発揮される。かつ、既述の「影像の描画化&ITデータ取込み分」を含めて、寝室等現場でも「不良影像」を実体感し、<<重点訓練すべき個所・状態>>を的確に把握して、軽症はA法、猶も症状が残る重症はB法又はC法を適宜選別するなど、将に、P・D・C・AのC(check=自己診断)、即ちA(action 改善の実施)」といった「科学的実践の道」を切り拓いたことを意味する。
【0057】
なお、「深呼吸法の励行」「瞑想による訓練合間休養」「事前ドライアイ対応マッサージ」「瞬き法の励行」は、必須の基礎的かつ基本的訓練であり、申請本文では焦点を当てた記載は行っていないものの、重視すべき当然の常識であることを敢えて付記する。
【0058】
c)近視乱視等の視力障害は、申請者自身の30年来の視力回復(
図42)が示す通り「長期に亘る~生活習慣や悪弊と視覚組織の硬直化」に起因するところ大であり、市井のHow-to本での『1日数分の訓練で回復!』といつた<喧伝>は仮性近視や若年層ではあり得ても、簡単に再発する場合も多く、大半の視覚不良者は「脳疾患障害のリハビリ」と同様、<忍耐・時間・周囲の理解と協力>が、必要であり、乱視改善訓練機器M9キットについても『易使用性』に加えて『訓練の易習慣性、自発的長時間・長期間訓練への耐性』を獲得・確保することが、必須となる。この点、[LED球の長時間寿命及び消費電力の極小化の活用(1球0.2W、寿命40,000時間、M9キット総電流量2mA)]と併せて、「手元スイッチ、即on!により、たとえ5分間でも、日々、易使用!」化を可能とし、寝室等の大自然風環境整備の徹底により、『長期戦OK型、視覚改善機器』としての実効性を確保した。
【0059】
なお、申請者は、27年前はメガネ不可欠の〔0.1、0.2の裸眼視力〕状態であり、右眼弱視、矯正不能状態であったが、令和4年現在、運転免許書上、眼鏡を「条件」とする記述なしである(
図42)。即ち、裸眼視力0.7以上へ視力改善済の証明である。
【0060】
d)「M9キット及び乱視等視覚改善三大方法(M9システム)」の暗闇内使用で以って<角膜異常関連の乱視であれば、改善の可能性大>と明言し得る。概説すれば、そもそも目には、太陽を一瞥した直後に生ずる通り『残像機能』があり、左右不良眼の内、片方(ex.左眼と仮定)を『視覚改善三大方法の内、M9キット使用・視点移動法及び十文字米字法』によって先行回復させ得れば、以後は、[座標毎に、『左眼の鮮明なLED三日月形スリット自己影像』を《ベンチマーク(正像・最適モデル)》として応用し、残る不良右眼の「乱視状態」を容易に是正し得る。
以上が、当システムの新進性と進歩性の要諦である。
【0061】
以下に、視覚改善・三大方法のベースとなる「基本要素・基礎知識(1)~(7)」概略を説明する。視覚にとって、「酸素及び栄養補給(涙)、視覚神経(副交感神経)の安らぎ、休養励行は、訓練以前の<基本的な要素>であり、いわば基礎常識である。
【0062】
(1)瞑目深呼吸;胸のみの深呼吸ではなく、「瞑目」して(目を瞑って)かつ「横隔膜を引上げ」つつ、鼻から息をソロソロとフルに吐出した後、「臍下丹田にて腹式フル呼吸」を行う。訓練に際しては、予め、少なくとも3回は深呼吸を行い、交感神経から副交感神経へのシフトを行う。散漫な神経状態や雑踏の中で訓練しても、効果は少なく、むしろ疲労・徒労感を残すこととなりかねない。
【0063】
(2)ドライアイ対策;乱視の原因の一つは、「角膜の凹凸状態による光の屈折異常」にあり、酸素・血液・栄養を送り、又、涙液で角膜の表面を滑らかに潤す涙の供給は非常に重要。特に、朝の覚醒後は、必ず当ドライアイ対策を行ってから訓練を開始するという習慣付けが肝心となる。以下の5動作で、通常は涙腺が緩む場合が多い。
1)コップ1杯の「温湯又は茶湯」を飲干す(特に朝の寝起き時)。数分以降に開始。
2)両手の「人指し指・中指・薬指」の爪先で両眼の眼窩直上の"淵骨"を十度程、指圧。
3)両手の「人指し指・中指」の爪先で両眼の眼窩直下の"淵骨"を十回程、指圧。
4)口を軽く開いて、両眼を「上目使い」状態のまま下瞼で以って、目を十回開閉。
5)口をやや強く閉じて、両眼を「上目使い」状態のまま上瞼で、目を十回開閉。
【0064】
(3)瞑想遊泳術;「乱視等視覚改善三大方法」を繰り返す合間に、瞑想的に「夢をみるが如く!」、「瞼の裏で泳ぐように遊ぶ」ことにより、3~4分程視覚組織全体を"仮眠した場合のように休養"させることにより、視覚改善三大方法の効果アップを側面支援する重要な補助策である。
1)横臥して、又は椅子に凭れて、目を閉じる。
2)自身が一番好きで、かつ『文言・歌詞をフルに記憶している』~俳句・和歌・漢詩
歌謡曲・お経、等を、暗誦しながら(又は携帯用テレコ(イアホン)で聴きながら)、『その文言・歌詞の光景を瞑想』する。
【0065】
(4)定期的な瞬き;角膜表面が凹凸状態にある乱視の場合は、特に角膜を涙液で潤すことが非常に重要であり、日常生活においても、意識して瞬きを行うことが大切。更に、「視点移動法又はベンチマーク法」において、不良視点を見る際には、先ず「瞬き」を行い、次いで「5秒程凝視」すると、相乗効果的に改善が進む場合が多い。
【0066】
(5)目のツボ指圧・マッサージ;晴明(目頭と鼻の付け根にある窪み)、太陽(こめかみに窪み)、魚腰(眉毛の真ん中の窪み)など目のツボを、視覚訓練の始めに、又は、訓練で疲れた折に、指圧又はマッサージする(両眉毛上を人差し指第2関節の内側でマッサージするだけでも効果的)。
【0067】
(6)凝視法;文字通り、目を凝らして見ること。視点移動法で不良視点(座標)に移ると同時に「5秒程凝視」することで、相乗的な改善効果が生ずる。また十文字米字法で不良個所が改善した際に、「20秒程凝視」することで、眼筋ほかの視覚組織全体に渉って良化した状態を「筋トレ的に固定化・習慣化」する効果がある。
【0068】
(7)手の平法(温熱・暗視);目の疲れや眼筋の凝りを癒すには蒸しタオルの使用があるが、スグ冷める欠点があり、[左右の目を瞑った後、両方の手の平で、眼窩を覆って]暗視を数分間行うだけでも効果がある。特に、上記(3)の瞑想遊泳術を手の平法と共に行うと、更に効果的となる。冬場は両手を擦合わせて温かくしてから行う。
【0069】
次に、乱視等視覚改善三大方法である<暗視&視点移動法>、<暗視&十文字米字法>及び<暗視&ベンチマーク法>について説明する。
【0070】
<暗視&視点移動法>
長時間、自然体でのノンビリ移動法(
図43及び
図44)
i)古より視覚不良者が、「夏の大三角形[ベガ(織姫)・デネブ・アルタイル(彦星)]、「冬の大三角形[プロキシオン・ペテルギウス・シリウス]、「北斗七星と北極星」等の一等星群に沿って、夜空の星を眺めて視力を回復したといわれる"故事"に因み、寝室等の暗闇中においてM9キットによって描かれた種々の「X形直線・長方形(
図43)・三角形(
図44)・台形」上のクリアな三日月や台形の間を、夜空の星に見立てて幾時間でもノンビリと移動しつつ観望する方法(尚、二重カーテンでの暗室化により、昼間でも随時、励行でき得る)。
ii)現実の星座は、雨天・曇天・昼間は見ること不可能!又、何時間でも観望できる)。不良視状態の三日月影像を気にすることなく、常に脳裏で<本来、乱視等輻輳した影像ではない筈~クリアな、唯一つの三日月が見えてくる筈!と、念じつつ>行う。
iii)前記の「暗視・深呼吸法・瞑想遊泳法・手の平法」等の養生法も、適宜ミックスして、行うと効果がアップする。
iv)朝の「覚醒」時、および「就寝して睡眠に陥る」直前に、たとえ5分間・10分間であっても、"スイッチon一つの動作"だけで、ノンビリと、当移動法を励行できる易使用性が、<M9キット最大のメリット>でもある。
v)座位や椅子腰掛姿勢での「正面の5灯火、観望」と、「就寝&横臥した姿勢の頭上4灯火、観望」とでは、視線の角度が変わる。この結果、乱視影像も(角膜の部位によっては…)夫々異なって見える。これを《一つのクリアな三日月影像へと統一することによって、半球状の角膜部位全体の改善を果たす》ことが、M9システムの最終目標であり、〔姿勢を変えて、訓練する〕ことが、非常に重要となる。即ち、9灯火全部を見渡せる〔当・仰臥姿勢〕でのノンビリ移動法をジックリと長期戦的に行うことを強く推奨する理由が、この点に存する。
【0071】
短時間での、即効性を期待して行う、移動法(
図43及び
図44)。
(a)9個の三日月影像の内に「クリア・鮮明な単一の三日月影像」が一つでもあれば、これを5秒間凝視した後、(b)「不良視状態の三日月影像」を一つだけ」を選んで視線を移動して5秒間凝視する。(c)この往復移動運動を3セット繰り返す。(d)両目を瞑り、この「3セット往復&凝視」を<脳裏でも、暗視しながら>幾度も行う。尚、「深呼吸法・瞑想遊泳法・手の平法」も適宜折込み、リラックスして、かつ休憩的養生を心掛けながら行う。(e)クリアな三日月が一つもない場合は、下記の「暗視&十字米字法」又は「暗視&ベンチマーク法」の中の<1~2世代前・隻眼鏡使用による代用法>を、先行して行う。そして「クリアで乱視のない三日月」が得られれば(a)~(d)を行う。
【0072】
三角形移動法と凝視法とのミックス法(左眼・2Mを乱視改善対象とする事例)
[
図45]により「2M座標上の乱視三日月影像」の改善法を解説する。
i)
図45(a)の三角形の「2M・3M・1M、3個の三日月影像」を、左眼を大きく見開いて、《同時に5秒間凝視》する(対象となる2Mは、特に、強く凝視する)。
ii)左眼も閉じ、深呼吸を行いながら、『2Mは、クリアな、唯一つの三日月の筈!』と5秒間脳裏で強く念じつつ暗視し、再び左眼を大きく見開き、三角形「2M・3M・1M」全体を5秒間凝視する(対象となる2Mは、特に強く、凝視する)。
iii)更に、あと2回上記i)ii)を繰り返す(合計3セット)。
iv)
図45(b)の三角形<2M・3M・5M>の各三日月影像へと視点移動し、上記i)ii)iii)と同様、凝視&暗視法を3セット行う。
v)両眼を閉じて手の平で両眼を覆い、深呼吸を3回行いつつ『瞑想遊泳法』を行う。
vi)
図45(c)の三角形<2M・4M・5M>の各三日月影像へ視点移動し、上記i)ii)iii)と同様に、『3個の三日月影像について』凝視法&暗視法を3セット行う。
vii)2Mを、『クリアな、(乱視のない)唯一つの三日月』と念じつつ20秒間凝視する。同様に左目を閉じて、20秒間、深呼吸しながら『2Mを強く凝視』する。
viii)上記vii)段階を経て、2M三日月の乱視状態が改善された場合、20秒間の凝視は左眼の眼筋についての「筋トレ」を意味する。そして、このi)からvii)の訓練を日々繰り返すことにより、左眼の眼筋ほかの視覚組織全体を、本来の正常状態へと復元する。
ix)当・凝視法が効を奏しない場合、次の「暗視&十文字米字」法を加味して、更に訓練を行う。
【0073】
<暗視&十文字米字法(左眼・1Mを乱視改善対象とする事例)>
乱視状態が比較的緩やかな場合は「頭を頸椎中心に、十文字に移動」し、状態が甚だしく不良の場合は「頭を頸椎中心に米字に移動」し、<暗視によるクリアな(想像)残像>を利用しつつ、一つの三日月取得を図る乱視改善法である。
【0074】
先ず、暗視&十文字法について説明する。
i)<乱視の広がりの方向※>に沿っての揺動(
図46(a))。
右眼を閉じ、左眼の「不良視覚影像1Mに視線」を向けたまま、頸椎中心に<乱視の広がりの方向※>に沿って、約40cm(於、壁面上)の幅で、鼻先即ち視線の往復運動を10回行う(左右への移動の場合は、腰を中心に肩を左右に移動させて揺動して行うことも可能)。※乱視影像の中に、光束が生じている場合は、その方向(即ち、正接tan.の角度方向=斜辺方向)。
ii)左眼も閉じて、深呼吸を行いながら、『1Mは、クリアな、唯一つの三日月の筈!』と脳裏で強く念じて暗視しつつ、i)と同じく10回、揺動を行う。
iii)左眼を開いた後、1Mの三日月灯火を<20秒間凝視>する。
iv)上記i)からiii)を2セット繰り返した後、両眼を閉じて手の平で両眼を覆い、深呼吸を3回行いつつ『瞑想遊泳法』を行った後、更に上記i)からiii)を行う(合計3セット行う)。
v)<乱視の広がりの方向に対して垂直の方向>での揺動(
図46(b);乱視・光束の広がり方向に対し垂直(90°の角度)方向で、上記i)からiv)を行う。
vi)当・十文字米字法は、頸椎に大きく負担が掛かる為、「椅子後方上部への枕の設置」、「車中睡眠枕の装着」や「頸椎コルセットの装着」などで以って、高齢者・頸椎症経験者等は、十二分に頸椎への配慮を行うよう注意すること。
【0075】
次に、暗視&米字法(
図47及び
図48)について説明する。強度の乱視の場合には、「四方八方に影像が錯綜した状態」又は「影像自体が霞んで、よく見えない状態」となる。従って、十文字法だけでは不十分な場合も多く、[米字形に、鼻先即ち視点を揺動]して行う。又(前方壁面中央の)1M座標の灯火を「三日形スリット光」から「より照度の高いミニ満月光」にLED球を差替えて使用することも、適宜行う。
【0076】
i)スリット灯火による米字法(
図47)。
十文字法でのi)からv)の揺動を米の字で、即ち「倍の回数行う」こととなる為、よりユックリとリラックスして行う。
【0077】
ii)ミニ満月灯火による米字法(
図48)。
(1)前方壁面LED球5灯の内、中央1M座標の「三日月形スリット・LED球」をソケットから取外し、「ミニ満月光形LED球」に差替える(
図48(a))。
(2)『古い眼鏡』のレンズを取外し、市販の「ブルーライト防御フィルターを眼鏡枠に沿って両眼用に2個切取り」フレームにセロテープ等で貼付けて、使用する(
図48(b))。
(3)前方壁面ミニ満月灯火について、(2)の眼鏡を使用し、十文字法での、i)からv)の揺動を、米の字形で行う(
図48(c))。
(4)「現実の満月」を使用しての強度乱視改善は、非常に効果が高い。しかし1カ月中数日しか満月とならない上に、雨天・曇天・昼間時は見ることができ得ない。寝室内で、朝夕10数分であっても、毎日、励行することが奨励される。
【0078】
<暗視&ベンチマーク法>
目には、太陽を一瞥した直後に生ずる通り『残像機能』がある。左右不良眼の内、片方(ex.左眼と仮定)を上記の『暗視&視点移動法及び暗視十文字米字法』によって先行回復させ得れば、以後は、[座標毎に、『左眼の鮮明なLED三日月形スリット自己影像を《ベンチマーク(正像・最適モデル)》として応用し、残る不良右眼の「乱視状態」を容易に是正し得ることとなる。以下、具体的に、3手法について記載する。
【0079】
i)左右眼1秒交替、ベンチマーク法(座標1M影像で例示。左眼正常化済み)
(1)右眼を閉じ、左眼で1M影像を5秒間凝視(即ち、瞼裏で・脳中で、この左眼の正像を念視)した後、左眼を閉じる(正像を暗視)と同時に右眼を見開き、1秒間1M灯火を一瞥し、すぐに閉じる(
図49(a))。
(2)以後、〔1:左(1秒)、2:右(1秒)!〕~〔1:左(1秒)、2:右(1秒)〕と深呼吸しながら、「1・2」「1・2」、「1・2」「1・2」と、ペアサイクルを繰り返す(
図49(b))。
(3)当初は、右眼の不良影像が若干残るものの、同一座標の灯火に向かって「10回程度」このペアサイクルを反復すると、特定同一座標の正影像にいて《不良右眼(に関係する脳及び眼筋)は、自身の力で正常視している》と、体得することにより、漸次、視覚改善される(
図49(c))。
【0080】
(4)「左眼13個の座標影像が完全に乱視改善された状態」であれば、右眼の13個の各乱視影像について1週間、当「左右眼1秒交替、ベンチマーク法」を励行することにより、画期的に乱視が改善される可能性が非常に高い。「鮮明な、自身の正像・残像(左眼影像)」を両眼で以って、「左右同一座標(視点!)上」で「反復観察」するという<最高の条件>が揃うことに伴う<最大効果>と判断される(
図49(c))。なお、<
図14の視覚検査表『左・右・両眼視、比較表』>での<39個の座標影像が、全て異相!>であるのと対比すれば、この「左・右・両眼視」が、<三日月影像ベンチマーク"一つだけ">に全て、統一されるまでに改善されることの<意義>が、よく、理解され得る。
【0081】
ii)左眼暗視・右眼凝視、ベンチマーク法(座標1M灯火で例示。左眼正常化済み)
(1)右眼を閉じ、左眼で1M影像を5秒間凝視した後、左眼も閉じて、10秒間、瞼裏で、即ち脳中で、この左眼の正像を念視・暗視する。
(2)右眼を開き、「眼前の乱視影像は、虚像であり、本来、左眼の如くクリアで(錯綜等のない!)唯一の三日月影像が見える筈」と、瞼裏(脳中)に、強く言い聞かせながら、10秒間1M灯火を凝視する。この際、必ず、両手は握り拳を作り、奥歯はシッカリと上下を噛み締めて、凝視する。
(3)上記の(1)(2)を30分間、適宜「瞑想遊泳法」による休養を取りながら繰り返すと、同一座標上の左眼正残像を右眼で<凝視>することにより、乱視影像が次第に一つに凝縮されてくる可能性、が高い。
(4)1週間も励行すると、前記「i)左右眼1秒交替・ベンチマーク法」と同様に、乱視の改善確率は確実にアップする。
(5)要点は、5億年~3.5億年前までの間、人類の目の祖先であるピカイアが敵の[朧げな「陰影・光」を感知した瞬間、<その方向は?天敵の影か否か?その数は?先ほどの残像は、どこに行った?>と、全神経を掛けてキャッチし、サバイバル(逃避行動)を図ってきた(M9キットにより乱視改善される原理)のと同じく、(暗闇中での副交感神経化の中から、チェンジし~)交感神経をフル活動させて<合理的な正像>を懸命に追い求めるところにある。
(6)「当・左眼暗視・右眼凝視、ベンチマーク法」で以って、相応の期間(数日間~1週間等)訓練しても、効果が見られない場合には、上記の[三角形移動法と凝視法]とのミックス法を併用する。
【0082】
iii)左眼レンズ使用・右眼改善、ベンチマーク法(座標1M灯火で例示。左右眼乱視。)
(1)左眼にのみ、自身の一時代前の隻眼レンズ(右眼メガネ枠は空白)を装着し、左眼の鮮明な三日月影像を《ベンチマーク(正像・最適モデル)》として、乱視右眼の改善訓練に使用する。方法は、上記の「i)左眼暗視・右眼凝視、ベンチマーク法」又は「ii)左眼暗視・右眼凝視、ベンチマーク法」を行う。
(2)以後、検査表により、『不良個所・不良状態』として把握済みの「不良影像(座標像)」の内、<正常に近いもの(=改善し易い座標像)>から、順次、LED三日月像9灯を使用して、改善していく。
【0083】
次に、カメラ型視覚組織とM9キット乱視改善訓練との相違と留意点について説明する。モニター訓練実施6件中の、1結果からの推察ではあるが、上記の乱視改善法は、水晶体膨張など「カメラ型構造の近代視覚(眼球)組織の乱視」には、「効果なしの場合」が発生すると想定される。また糖尿病など疾病に起因する場合も考えられる。当然のこととして、遠近法や病気治療等、別の角度からの改善を行うこととなる。
又、短期的に急いで、乱視を修復し得ても、長年月かけて習慣化された癖や症状の硬直化は、一朝一夕には完全修復・正常化しないところに、注意を払わなければならない。
「超易使用性(使い易さ、習慣化)を第一」として、M9システムを設計した理由が、この<<腰を据えて改善を図らなければ、乱視は十二分には改善しないし、日々の対処が肝腎というところ>>に存する。「角膜・網膜・眼筋・脳・神経・精神状態等、身体組織全体の正常状態が常態化」するまで、精励することを、推奨する所以でもある。
なお、乱視がほぼ改善された暁には、〔初めてコンタクトレンズを装着した際に、夏の陽光下での鮮明な景色をみる観がある〕のと同様、<将に、世界が明るくなり、しかも、メガネ・コンタクトレンズ等煩わしいもの一切なしの日常生活が、終生続く>こととなり得る。文字通り、将来に<明かり・希望>を灯すことを意味している。
【0084】
次に、M9システムの要約について説明する。5億円前「人類の目の起源となったピカイア」の<光と影をベース>とした視覚対応潜在能力」は、今も人体に重要な要素として内摂されていると推察される。具体的には「太陽"光"を見た後の"残像"」そして「目を凝らしてよく見る」という言葉がある通り<"凝視"すればよく見えること>は誰もが体感するところであり、サバイバル上、人間に本来備わった「基本機能」であると推察される。
【0085】
従って、M9システムにおける当該角度からの「視覚改善装置や諸訓練」は、3.6億年前の人類の祖先「ダンクルオステウス」が新たに獲得したカメラ眼組織の遠近把握ほかの追加機能とは、『視覚診断の在り方に始まり、訓練機器(ハード)・訓練法(ソフト)・訓練者への指導法』ほか、基本的に異なると考えられる。この点、当乱視等視覚検査並びに改善訓練M9システムは、<視力改善の先行訓練の段階>と位置づけている点が市井の「視力回復How-to本」とステージ(段階)を根本的に異にしている。
【0086】
更に、具体的に例示すれば、初心の強度の乱視訓練者は、前者の訓練で「乱視を先行して改善」しない限り、後者での「具体的な影像(アルファベット文字等)での遠近視力改善法等の使用」をいきなり開始しても、「像が重複したり、光が散乱したりして、苦しいばかり」となる。M9システムによる「乱視改善訓練の先行を将来的にも推奨」することとなる。当然、今回の特許申請の大きな狙いの一つとしている。
【0087】
<網膜上の影像診断及び乱視改善影像に関する治験の蓄積>
治験的な乱視症状の改善例は、申請者の左眼で完結した後、再現性としては右眼により再確認テストを完了済みであるものの、「一般人」対象での『モニター実施』は僅か6件の実施並びに掲載のみであり、拡大モニターの実施が肝要となっている。特許申請並びに審査後、数十人のモニター検査と訓練を開始し、半年後等であれば、相応のデータを揃え得ると予想している。又、視覚検査データの眼科学会等での活用については、将来に向けて治験データの蓄積・記録化が非常に重要となるものの、特許未許可の段階では、市井での積極展開は時期尚早であり『ジレンマ』に陥ることとなる。
【0088】
<M9キットの内、前面壁面・診断用LED球5個の設置位置の統一>
治験データの蓄積及び活用に際しては「視覚影像が正しく統一された座標上に特定された客観的なものであること」が重要となる。しかし日本の家屋は「京間・六一間・中京間・江戸間・団地間」と、畳の[丈と巾]が地域によって異なっており、検査用としての『M5灯火ソケットをどう統一的に設置』していくか、ないし『どう調整するか』が、課題となる。
【0089】
<解決手段>
「網膜及び脳内影像の検査と可視化並びにそのコンピュータ内保存・記録化」に関しては、改善訓練前でも、知人・友人・親族層に拡大し、短期に<相応の事例件数の増加を果たし得る>ところであり、鋭意尽力に努める。特許認可後は、インターネット上のホームページ等でインストラクターの育成者公募を経て、訓練者募集の大幅拡大が可能となり、治験データの拡充は十分可能と予想される。
【0090】
「京間の丈191cm」と「団地間の丈170cm」では、大きく異なるが、将来、眼科医・眼鏡店・訓練施設及び学校保健室の検査室など『正式に検査と描画を行う施設』については、全国的に統一すべきと判断される。また角膜上の各影像は、13座標で以って配置しているものの絶対的・厳密な座標が必要とされているのではなく<視線の方向>が肝心となる。具体的な対応としては、『不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」における「1畳=1.62m2以上とする」との規定を踏まえ、中京間(1.65m2、丈182cm=1間)をスタンダードとすることが適当と判断され、当申請書図面においても、旧1間(182cm)を単位として表示しているが、全国的に最多となっているケースを基本とすべきか、今後、吟味を要する。なお、各家庭にM9キットを配線・設置するに際しては、現実問題として新築・改修時に電気工事士が諸電気設備について「建築士図面と現場に即して配線工事」を行うのと同様の処理となると予想される。メーカーや販売店における在庫保有に関しては、相応の「仕様別品揃え」を行うか、「顧客からの部屋仕様」を聴取して、イージーオーダー的に対処することとなるか、臨機の処理となると予想される。
【0091】
尚、本発明においては、上記実施形態に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施形態とすることができる。すなわち、上記実施形態では、LED球16により原像M1~M5を形成する発光装置1を例示したが、これに限定されず、例えば、壁面への光の投射により原像M1~M5を形成する発光装置1としてもよい。
【0092】
さらに、上記実施形態では、前壁面2に原像M1~M5を形成する発光装置1を例示したが、これに限定されず、例えば、仰向きの就寝姿勢が前提となるが、天井壁面に原像M1~M5を形成する発光装置1としてもよい。
【0093】
さらに、上記実施形態では、第1の視点(具体的に視点Bを第1像M1に合わせた状態)、第2の視点(具体的に視点Bを第1像M1から右方へ水平移動させた状態)及び第3の視点(具体的に視点Bを第1像M1から左方へ水平移動させた状態)の3つの異なる視点で被験者が視認した各視認像を入力させる入力部6を例示したが、これに限定されず、例えば、2つの異なる視点又は4つ以上の異なる視点で被験者が視認した各視認像を入力させる入力部6としてもよい。
【0094】
さらに、上記実施形態では、視点Bを第1像M1から左右に水平移動したときに視認した各視認像を入力させる入力部6を例示したが、これに限定されず、例えば、視点Bの水平移動に加えて又は代えて、視点Bを第1像M1から上下に垂直移動したときに視認した各視認像を入力させる入力部6としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、乱視等の視覚不良の検査並びに改善訓練を行う技術として広く利用され得る。
例えば、眼科医師、眼科学研究者による視覚改善要訓練者(近視・乱視・左右不同視他)に対する「網膜・脳内影像のIT記録データ」の活用が期待される。延いては、当ビッグデータを基礎とする大学での「視覚学部(仮称)」の新設と同学部に於けるこれらデータの活用が期待される。
また、建築業界においては、『一般家屋・オフィスビル内等への視覚不良検査並びに改善訓練用としてのM9キットの寝室・保養室等屋内への設置常態化』が進めば、美観上また安全衛生法上の観点から《配線について、新築時に、壁内埋込み》を既設工事的に実施することにより、大きな、かつ新たな「新規展開事業」となり得る。
加えて、受験勉強・スマホ使用日常化の中、児童・学生の近視率高騰に鑑み、小学・中学・高等学校内「保健室」等への常設が期待される。
また、IT使用業界・システム設計会社等モニター画面を頻繁に使用する会社の「休養室」等での「視覚悪化防止・改善設備」としての積極活用が期待される。
さらに、事務系労働者を産業上の必須構成員と考えれば、使用者たる各企業は労働安全衛生法上、健康保持の観点から「在宅勤務従業員の勤務環境(家庭と雖も!)を整備」することが望まれる。1日中パソコンを凝視し目を酷使する総合職員については、会社として自宅勤務室室内に、当M9キットを配備し、2時間程度につき10分程度「真暗闇中で予防ないし改善訓練」を励行することができ得れば、全産業に渉っての福音となる可能性が高い。
【符号の説明】
【0096】
1;発光装置、2;前壁面(壁面)、3,4;側壁面、6;入力部、7;処理部、8;出力部、25;二次元座標、31~33;描画カンバス、35;視覚検査表(視認データ)、36;視覚検査結果(処理データ)、37;パターン点数(パターン情報)、38;乱視厳緩度(不良ランク情報)、39;コメント情報、A;視角、B;視点、M1~M5;原像、M6~M9;補助原像。