(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-13
(45)【発行日】2025-03-24
(54)【発明の名称】定着装置及びそれを備えた画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/20 20060101AFI20250314BHJP
G03G 21/14 20060101ALI20250314BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20250314BHJP
【FI】
G03G15/20 555
G03G21/14
G03G21/00 384
(21)【出願番号】P 2021067858
(22)【出願日】2021-04-13
【審査請求日】2024-03-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】弁理士法人あーく事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 涼介
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-189716(JP,A)
【文献】特開2001-290389(JP,A)
【文献】特開2012-118463(JP,A)
【文献】特開2019-095696(JP,A)
【文献】特開2005-140973(JP,A)
【文献】特開2013-186262(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 13/20
G03G 13/34
G03G 15/00
G03G 15/20
G03G 15/36
G03G 21/00
G03G 21/02
G03G 21/14
G03G 21/20
H05B 1/00- 3/00
B65H 1/00- 3/68
B65H 37/00-37/06
B65H 41/00
B65H 45/00-47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱源と、前記熱源により加熱される定着部材と、前記定着部材と共にシートを搬送させつつ前記シート上のトナーを前記シートに定着させる加圧部材と、前記定着部材側の定着側温度を検知する定着側温度検知部とを備え、前記熱源による加熱開始から前記定着部材を回転させながら前記定着側温度検知部にて検知した前記定着側温度を所定の設定温度に到達させて前記定着部材の回転を停止させる定着装置であって、
前記定着部材の回転を停止させた後、前記定着部材の回転を開始したときに、前記定着部材の回転を停止させてからの所定の経過時間に基づいて前記定着部材と前記加圧部材との間に形成される定着ニップ部への前記シートの搬送タイミングを制御し、
当該定着装置は、
画像形成動作の開始の指示があると、前記画像形成動作の開始の指示があった時点から前記定着ニップ部への前記シートの搬送を禁止する所定の搬送禁止時間が経過した後に前記定着ニップ部への前記シートの搬送を開始する特定モードと、
前記画像形成動作の開始の指示があると、前記定着ニップ部への前記シートの搬送を禁止することなく、前記シートを搬送する通常モードと
を備え、
前記定着部材の回転を停止した時点から所定の第1経過時間が経過するまでの間は前記通常モードを実行し、前記定着部材の回転を停止した時点から前記第1経過時間が経過した後は前記特定モードを実行する制御動作を行うことを特徴とする定着装置。
【請求項2】
請求項1に記載の定着装置であって、
前記熱源による加熱開始から前記第1経過時間より大きい所定の第2経過時間内では、前記制御動作を行い、前記熱源による加熱開始から前記第2経過時間を超えると、前記制御動作を行うことなく、前記通常モードを実行することを特徴とする定着装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の定着装置であって、
前記定着部材の回転を停止させた後、前記定着部材を前記設定温度に維持しているときに前記定着部材を定期的に回転させることを特徴とする定着装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までの何れか1つに記載の定着装置であって、
前記定着部材は、前記熱源にて加熱される加熱ローラと、定着ローラと、前記加熱ローラ及び前記定着ローラに巻き掛けられる無端状の定着ベルトとを備え、前記加圧部材は、前記定着ベルトの外側から前記定着ローラに向けて圧接して前記定着ベルトとの間に前記定着ニップ部を形成することを特徴とする定着装置。
【請求項5】
請求項1から請求項
4までの何れか1つに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項1から請求項
4までの何れか1つに記載の定着装置と、
画像形成動作の開始の指示を受け付ける受付部と
を備え、
前記特定モードは、前記受付部が前記画像形成動作の開始の指示を受け付けると、前記画像形成動作の開始の指示を受け付けた時点から前記定着ニップ部への前記シートの搬送を禁止する所定の搬送禁止時間が経過した後に前記定着ニップ部への前記シートの搬送を開始し、
前記通常モードは、前記受付部が前記画像形成動作の開始の指示を受け付けると、前記定着ニップ部への前記シートの搬送を禁止することなく、前記シートを搬送し、
当該画像形成装置の周囲温度と、印刷ジョブと、前記シートのサイズと、カラーモード又はモノクロモードを切り替える印刷モードとのうち少なくとも1つに応じて前記搬送禁止時間を変更することを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、複合機、プリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真方式の画像形成装置に備えられる定着装置及びそれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置に備えられる定着装置は、一般的に、熱源と、熱源により加熱される定着部材と、定着部材と共にシートを搬送させつつシート上のトナーをシートに定着させる加圧部材とを備え、熱源による加熱開始から定着部材を回転させながら定着部材側の定着側温度を所定の設定温度に到達させて待機状態になると定着部材の回転を停止させるようになっている。ここで、定着部材が熱源にて加熱される加熱ローラと、定着ローラと、加熱ローラ及び定着ローラに巻き掛けられる無端状の定着ベルトとを備え、加圧部材が定着ベルトの外側から定着ローラに向けて圧接して定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する加熱ローラ型ベルト加熱方式の定着装置、定着部材が熱源に加熱される定着ローラであり、加圧部材が定着ローラとの間に定着ニップ部を形成する直接加熱方式の定着装置、定着部材が熱源に加熱されかつ内周面に当接部材を当接して周回移動可能な無端状の定着ベルトであり、加圧部材が定着ベルトの外側から当接部材に向けて圧接して定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する非加熱ローラ型ベルト加熱方式の定着装置を例示できる。
【0003】
ところで、定着装置においては、定着側温度を所定の設定温度に到達させて定着部材の回転を停止させた後、画像形成動作の開始の指示があって、次に、定着部材を回転させたときに、定着ニップ部の温度である定着温度が許容温度よりも低くなることがある。このとき、定着ニップ部の定着温度が許容温度よりも低くなっているにも拘わらず、定着側温度が設定温度に到達していて印刷が可能であるため、このまま印刷すると、定着不良が発生することがある。このことは、特に、加熱ローラ型ベルト加熱方式の定着装置の場合に顕著となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この点に関し、特許文献1には、コピーを開始するスタートキー操作前の所定の操作をトリガーとしてヒータを作動させて加熱ローラを昇温する際に、加熱ローラを回転させる制御を実行する構成が開示されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の従来の構成では、定着ニップ部の定着温度が許容温度以上になっているにも拘わらず、加熱ローラを回転させることがあり、そうすると、無駄な制御動作となる。
【0007】
そこで、本発明は、定着側温度を所定の設定温度に到達させて定着部材の回転を停止させた場合において、無駄な制御動作を行うことなく、定着不良の発生を抑制することができる定着装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、次の定着装置並びに第1及び第2態様の画像形成装置を提供する。
(1)定着装置
本発明に係る定着装置は、熱源と、前記熱源により加熱される定着部材と、前記定着部材と共にシートを搬送させつつ前記シート上のトナーを前記シートに定着させる加圧部材と、前記定着部材側の定着側温度を検知する定着側温度検知部とを備え、前記熱源による加熱開始から前記定着部材を回転させながら前記定着側温度検知部にて検知した前記定着側温度を所定の設定温度に到達させて前記定着部材の回転を停止させる定着装置であって、前記定着部材の回転を停止させた後、前記定着部材の回転を開始したときに、前記定着部材の回転を停止させてからの所定の経過時間に基づいて前記定着部材と前記加圧部材との間に形成される定着ニップ部への前記シートの搬送タイミングを制御し、当該定着装置は、画像形成動作の開始の指示があると、前記画像形成動作の開始の指示があった時点から前記定着ニップ部への前記シートの搬送を禁止する所定の搬送禁止時間が経過した後に前記定着ニップ部への前記シートの搬送を開始する特定モードと、前記画像形成動作の開始の指示があると、前記定着ニップ部への前記シートの搬送を禁止することなく、前記シートを搬送する通常モードとを備え、前記定着部材の回転を停止した時点から所定の第1経過時間が経過するまでの間は前記通常モードを実行し、前記定着部材の回転を停止した時点から前記第1経過時間が経過した後は前記特定モードを実行する制御動作を行うことを特徴とする。
(2-1)第1態様の画像形成装置
本発明に係る第1態様の画像形成装置は、前記本発明に係る定着装置を備えたことを特徴とする。
(2-2)第2態様の画像形成装置
本発明に係る第2態様の画像形成装置は、前記本発明に係る定着装置と、画像形成動作の開始の指示を受け付ける受付部とを備え、前記特定モードは、前記受付部が前記画像形成動作の開始の指示を受け付けると、前記画像形成動作の開始の指示を受け付けた時点から前記定着ニップ部への前記シートの搬送を禁止する所定の搬送禁止時間が経過した後に前記定着ニップ部への前記シートの搬送を開始し、前記通常モードは、前記受付部が前記画像形成動作の開始の指示を受け付けると、前記定着ニップ部への前記シートの搬送を禁止することなく、前記シートを搬送し、当該画像形成装置の周囲温度と、印刷ジョブと、前記シートのサイズと、カラーモード又はモノクロモードを切り替える印刷モードとのうち少なくとも1つに応じて前記搬送禁止時間を変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、定着側温度を所定の設定温度に到達させて定着部材の回転を停止させた場合において、無駄な制御動作を行うことなく定着不良の発生を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態に係る定着装置を備えた画像形成装置を正面から視た概略断面図である。
【
図2】
図1に示す画像形成装置における定着装置を示す概略断面図である。
【
図3】
図2に示す定着装置の要部を斜め上方から視た斜視図である。
【
図4】本実施の形態に係る定着装置の動作を制御するための制御構成を示す概略ブロック図である。
【
図5】従来の定着装置における定着側温度の時間的変化並びに定着回転駆動部及び搬送回転駆動部のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。
【
図6A】本実施の形態に係る定着装置において第1経過時間が経過するまでに画像形成動作の開始の指示がなされた場合での定着側温度の時間的変化並びに定着回転駆動部及び搬送回転駆動部のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。
【
図6B】本実施の形態に係る定着装置において第1経過時間の経過後に画像形成動作の開始の指示がなされた場合での定着側温度の時間的変化並びに定着回転駆動部及び搬送回転駆動部のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。
【
図7】画像形成装置の周囲温度、印刷ジョブ条件、シートのサイズ及び印刷モードに対する搬送禁止時間及び判定温度を記憶した記憶テーブルを示す図表である。
【
図8A】本実施の形態に係る定着装置において第2経過時間の経過後であって第1経過時間が経過するまでに画像形成動作の開始の指示がなされた場合での定着側温度の時間的変化並びに定着回転駆動部及び搬送回転駆動部のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。
【
図8B】本実施の形態に係る定着装置において第2経過時間の経過後であって第1経過時間の経過後に画像形成動作の開始の指示がなされた場合での定着側温度の時間的変化並びに定着回転駆動部及び搬送回転駆動部のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。
【
図9】待機状態において回転定着部を定期的に回転させる一例を説明するためのタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0012】
図1は、本発明の実施の形態に係る定着装置7を備えた画像形成装置100を正面から視た概略断面図である。なお、
図1において、符号Xは、幅方向(奥行き方向)を示しており、符号Yは、左右方向Yを示しており、符号Zは、上下方向を示している。
【0013】
図1に示す画像形成装置100は、画像読取装置108により読み取られた画像データ、又は、外部から伝達された画像データに応じて、記録用紙等のシートPに対して電子写真方式により多色及び単色の画像を形成するカラー画像形成装置(具体的にはカラー複合機)である。なお、画像形成装置100は、モノクロ画像形成装置であってもよい。また、画像形成装置100は、他の形態のカラー画像形成装置であってもよい。
【0014】
画像形成装置100は、画像読取装置108と、画像形成装置本体110とを備えており、画像形成装置本体110には、画像形成部112とシート搬送系113とが設けられている。
【0015】
画像形成部112は、露光装置1(露光ユニット)、複数の現像装置2~2(現像ユニット)、静電潜像担持体として作用する複数の感光体ドラム3~3、複数の感光体クリーニング装置4~4、複数の帯電装置5~5、中間転写ベルト装置6、複数のトナーカートリッジ装置21~21及び定着装置7(定着ユニット)を備えている。また、シート搬送系113は、給紙トレイ81、手差し給紙トレイ82及び排出トレイ16を備えている。
【0016】
画像形成装置本体110の上部には、原稿(図示省略)が載置される透明ガラスからなる原稿載置台92が設けられ、原稿載置台92の下部には原稿の画像を読み取るための画像読取装置108が設けられている。また、原稿載置台92の上側には画像読取装置108が設けられている。画像読取装置108で読み取られた原稿の画像は、画像データとして画像形成装置本体110に送られ、画像形成装置本体110において画像データに基づき形成された画像がシートPに画像形成(印刷)される。
【0017】
画像形成装置100において扱われる画像データは、複数色(この例ではブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色)を用いたカラー画像に応じたものである。従って、現像装置2~2、感光体ドラム3~3、感光体クリーニング装置4~4、帯電装置5~5及びトナーカートリッジ装置21~21は、各色に応じた複数種類(この例では4種類)の画像を形成するようにそれぞれ複数個(この例では4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)に設定され、これらによって複数(この例では4つ)の画像ステーションが構成されている。
【0018】
画像形成装置100では、画像形成(印刷)を行うにあたり、給紙トレイ81又は手差し給紙トレイ82からシートPを供給し、シート搬送路Sに沿って設けられた第1搬送ローラ12aによってシートPをレジストローラ15まで搬送する。次に、シートPと中間転写ベルト装置6において周回方向Vに周回移動される中間転写ベルト61上のトナー像とを整合するタイミングでシートPを搬送し、転写装置10によってシートP上にトナー像を転写する。その後、定着装置7によってシートP上の未定着トナーを熱で溶融、固着し、第2搬送ローラ12b及び排出ローラ31を経て排出トレイ16上に排出する。また、画像形成装置100において、シートPの表面だけでなく、裏面に画像形成(印刷)を行う場合は、シートPを排出ローラ31から反転経路Srへ逆方向に搬送して、シートPの表裏を反転させてレジストローラ15へ再度導き、シートPの表面と同様にして、シートPの裏面にトナー像を定着させて排出トレイ16へ排出する。こうして、画像形成装置100は、一連の印刷動作を完了する。
【0019】
<定着装置>
(第1実施形態)
図2は、
図1に示す画像形成装置100における定着装置7を示す概略断面図である。
図3は、
図2に示す定着装置7の要部を斜め上方から視た斜視図である。
図4は、本実施の形態に係る定着装置7の動作を制御するための制御構成を示す概略ブロック図である。
図5は、従来の定着装置における定着側温度Tdの時間的変化並びに定着回転駆動部78及び搬送回転駆動部79のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。
図6Aは、本実施の形態に係る定着装置7において第1経過時間t1が経過するまでに画像形成動作の開始の指示がなされた場合での定着側温度Tdの時間的変化並びに定着回転駆動部78及び搬送回転駆動部79のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。また、
図6Bは、本実施の形態に係る定着装置7において第1経過時間t1の経過後に画像形成動作の開始の指示がなされた場合での定着側温度Tdの時間的変化並びに定着回転駆動部78及び搬送回転駆動部79のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。
【0020】
本実施の形態に係る定着装置7は、熱源73と、定着部材(77,76,72)と、加圧部材(71)と、定着側温度検知部751とを備えている。定着部材(77,76,72)は、熱源73により加熱される。加圧部材(71)は、定着部材(77,76,72)と共にシートPを搬送させつつシートP上のトナーをシートPに定着させる。
【0021】
本実施の形態では、定着装置7は、加熱ローラ型ベルト加熱方式のものとされており、
図2に示すように、定着部材は、熱源73にて加熱される加熱ローラ77と、定着ローラ76と、加熱ローラ77及び定着ローラ76に巻き掛けられる無端状の定着ベルト72とを備えたものとされている。加圧部材は、定着ベルト72の外側から定着ローラ76に向けて圧接して定着ベルト72との間に定着ニップ部Nを形成する部材(この例では加圧ローラ71)とされている。
【0022】
詳しくは、定着装置7は、複数のローラ(この例では定着ローラ76及び加熱ローラ77)に定着ベルト72が巻き掛けられている。定着ベルト72は、加熱ローラ77から定着ローラ76へ熱伝達できるようになっている。加圧ローラ71は、定着装置7の本体フレーム70(
図2参照)に回転軸線δ回りに回転可能に支持されている。定着ベルト72は、加圧ローラ71と対向して加圧ローラ71と共にシートPを挟持搬送する。
【0023】
定着装置7は、定着ローラ76が回転駆動されることにより、加圧ローラ71が定着ベルト72を介して定着ローラ76に押圧され、未定着のトナー像が形成されたシートPを定着ベルト72と加圧ローラ71との間に挟み込んで搬送するようになっている。
【0024】
図4に示すように、定着装置7は、制御部74と、駆動伝達機構78aを介して定着ローラ76を駆動する定着回転駆動部78(駆動モータ)と、駆動伝達機構79aを介してレジストローラ15を回転駆動する搬送回転駆動部79とを備えている。なお、制御部74は、画像形成装置100に備えられていてもよい。
【0025】
制御部74は、CPU(Central Processing Unit)等のコンピュータからなる処理部74aと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリを含む記憶部74bとを有している。制御部74は、処理部74aが記憶部74bのROMに予め格納された制御プログラムを記憶部74bのRAM上にロードして実行することにより、各種構成要素の作動制御を行うようになっている。
【0026】
熱源73は、制御部74の出力系に電気的に接続されている。定着側温度検知部751は、制御部74の入力系に電気的に接続されている。定着側温度検知部751は、定着部材(77,76,72)側の定着側温度Tdを検知する。ここで、定着側温度Tdは、定着部材(77,76,72)における定着ニップ部N以外(定着ニップ部Nから所定距離離れた箇所)の温度である。この例では、定着側温度検知部751は、定着ベルト72の加熱ローラ77に対応する箇所に設けられている。定着側温度検知部751は、定着ベルト72の表面温度を検知するサーミスタ等の温度センサである。定着側温度検知部751は、非接触型のものであってもよいし、接触型のものであってもよい。定着回転駆動部78及び搬送回転駆動部79は、制御部74の出力系に電気的に接続されている。
【0027】
処理部74aは、温度制御手段Q1と、回転制御手段Q2とを備えている。温度制御手段Q1は、定着ベルト72が熱源73によって加熱され、定着側温度検知部751からの信号に基づいて定着側温度Tdが所定の設定温度Tsになるように熱源73を作動制御する。この例では、熱源73は、ヒータランプで構成されており、温度制御手段Q1は、熱源73に対してパルス幅変調(PWM)制御を行う。回転制御手段Q2は、定着回転駆動部78及び搬送回転駆動部79の回転タイミングを制御する。
【0028】
定着装置7は、回転制御手段Q2にて定着部材(77,76,72)を熱源73による加熱開始(起動開始)から回転させながら定着側温度検知部751にて検知した定着側温度Tdを設定温度Tsに到達させて待機状態になると回転制御手段Q2にて定着部材(77,76,72)の回転を停止させる構成とされている。
【0029】
そして、回転制御手段Q2は、定着部材(77,76,72)の回転を停止させた後、定着部材(77,76,72)の回転を開始したときに、定着部材(77,76,72)の回転を停止させてからの所定の経過時間に基づいて定着部材(77,76,72)と加圧部材(71)との間の定着ニップ部NへのシートPの搬送タイミングを制御する。例えば、回転制御手段Q2は、経過時間が大きくなる程、定着ニップ部NへのシートPの搬送の停止時間又は遅延時間を大きくするようにしてもよい。
【0030】
ここで、定着側温度検知部751は、既述のとおり、定着部材(77,76,72)における定着ニップ部N以外の定着側温度Tdを検知するものであるから、定着ニップ部Nの温度である定着温度を直接検知しているわけではない。
【0031】
従来の定着装置では、
図5に示すように、温度制御手段Q1により定着側温度Tdを設定温度Tsに到達させて定着部材(77,76,72)の回転を停止させた後、画像形成動作の開始の指示(例えばプリントキーのオン操作又はパーソナルコンピュータ等の外部情報処理装置からの印刷指示命令)があって、次に、定着部材(77,76,72)を回転させたときに、定着ニップ部Nの定着温度が許容温度よりも低くなることがある。このとき、定着ニップ部Nの定着温度が許容温度よりも低くなっているにも拘わらず、定着側温度Tdが設定温度Tsに到達していて印刷が可能であるため、このまま印刷すると、定着不良が発生することがある。このことは、特に、加熱ローラ型ベルト加熱方式の定着装置の場合に顕著となる。
【0032】
この点に関し、スタートキー操作前の所定の操作をトリガーとして定着部材を昇温する際に、定着部材を回転させる従来の構成では、定着ニップ部の定着温度が許容温度以上になっているにも拘わらず、加熱ローラを回転させることがあり、そうすると、無駄な制御動作となる。
【0033】
これに対し、本実施の形態では、
図6Aに示すように、温度制御手段Q1により定着側温度Tdを設定温度Tsに到達させて定着部材(77,76,72)の回転を停止させた後、画像形成動作の開始の指示があって、次に、設定温度Tsに温度制御された定着部材(77,76,72)の回転を開始したときに、定着部材(77,76,72)の回転を停止させてからの所定の経過時間(この例では第1経過時間t1)に基づいて定着ニップ部NへのシートPの搬送タイミングを制御するので、従来の如く、定着ニップ部Nの定着温度が許容温度以上になっているにも拘わらず、定着部材(77,76,72)を回転させるといった無駄な制御動作を行うことなく、定着ニップ部Nの定着温度が許容温度よりも低くなっているときに許容温度に上昇するまでシートPの定着ニップ部Nへの搬送を停止又は遅らせることができ、これにより、定着不良の発生を抑制することができる。このことは、本実施の形態のように、加熱ローラ型ベルト加熱方式の定着装置の場合に有効となる。
【0034】
ところで、定着部材(77,76,72)の回転を停止した初期(例えば1分~15未満)では、画像形成動作の開始の指示があって、次に、定着部材(77,76,72)を回転させたときに、定着ニップ部Nの定着温度が低下し難いにも拘わらず、定着ニップ部NへのシートPの搬送タイミングを制御すると、無駄な搬送タイミング制御となり、しかも、画像形成速度(プロセス速度)の低下を招く。
【0035】
この点、本実施の形態では、回転制御手段Q2は、特定モードと、通常モードとを備えている。特定モードは、画像形成動作の開始の指示があると、画像形成動作の開始の指示があった時点から定着ニップ部NへのシートPの搬送を禁止する所定の搬送禁止時間tx(例えば3.5秒)(
図6B参照)が経過した後に定着ニップ部NへのシートPの搬送(この例ではレジストローラ15の回転)を開始する。通常モードは、画像形成動作の開始の指示があると、定着ニップ部NへのシートPの搬送を禁止することなく、シートPを搬送する。
【0036】
そして、回転制御手段Q2は、定着部材(77,76,72)の回転を停止した時点から所定の第1経過時間t1(例えば1分~15分未満)が経過するまでの間は(
図6A参照)通常モードを実行し、定着部材(77,76,72)の回転を停止した時点から第1経過時間t1(例えば1分~15分未満)が経過した後は(
図6B参照)特定モードを実行する制御動作を行う。ここで、第1経過時間t1は、搬送禁止時間txより大きい時間である。
【0037】
こうすることで、定着部材(77,76,72)の回転を停止した初期(例えば1分~15分未満)において、無駄な搬送タイミング制御を回避することができる上、画像形成速度(プロセス速度)の低下を回避することができる。
【0038】
(第2実施形態)
本実施の形態において、定着装置7は、
図4に示すように、加圧側温度検知部752をさらに備えている。加圧側温度検知部752は、制御部74の入力系に電気的に接続されている。加圧側温度検知部752は、加圧部材(71)側の加圧側温度Tpを検知する。ここで、加圧側温度Tpは、加圧部材(71)における定着ニップ部N以外(定着ニップ部Nから所定距離離れた箇所)の温度である。この例では、加圧側温度検知部752は、加圧部材(71)を間にして定着ニップ部Nとは反対側に設けられている。加圧側温度検知部752は、加圧ローラ71の表面温度を検知するサーミスタ等の温度センサである。加圧側温度検知部752は、非接触型のものであってもよいし、接触型のものであってもよい。
【0039】
温度制御手段Q1は、定着ベルト72が熱源73によって加熱され、定着側温度検知部751及び加圧側温度検知部752からの信号に基づいて定着側温度Tdが設定温度Tsになるように熱源73を作動制御する。
【0040】
ところで、画像形成動作の開始の指示があった時点で定着側温度Tdから加圧側温度Tpを差し引いた温度差ΔT(
図6B参照)が小さいほど、定着ニップ部Nの定着温度が低下し難い状態にある。この状態では、画像形成動作の開始の指示があって、次に、定着部材(77,76,72)を回転させたときに、定着ニップ部Nの定着温度が低下し難いにも拘わらず、定着ニップ部NへのシートPの搬送タイミングを制御すると、無駄な搬送タイミング制御となり、しかも、画像形成速度(プロセス速度)の低下を招く。
【0041】
この点、本実施の形態では、特定モードは、画像形成動作の開始の指示があった時点で定着側温度Tdから加圧側温度Tpを差し引いた温度差ΔTが所定の判定温度Tj以上のときに実行される。
【0042】
こうすることで、定着側温度Tdから加圧側温度Tpを差し引いた温度差ΔTが小さい状態において、無駄な搬送タイミング制御を回避することができる上、画像形成速度(プロセス速度)の低下を回避することができる。
【0043】
(第3実施形態)
図4に示すように、画像形成装置100は、画像形成装置100の周囲温度を検知する周囲温度検知部103を備えている。周囲温度検知部103は、制御部74の入力系に電気的に接続されている。これにより、制御部74は、周囲温度検知部103から送られてくる信号により画像形成装置100の周囲温度を検出することができる。周囲温度検知部103は、画像形成装置本体110の定着装置7からの熱の影響を受けないように定着装置7から離れた箇所に設けられている。この例では、周囲温度検知部103は、サーミスタ等の温度センサである。また、画像形成装置100は、シートPのサイズを検知するサイズ検知部17及び受付部18を備えている。サイズ検知部17は、制御部74の入力系に電気的に接続されている。これにより、制御部74は、サイズ検知部17から送られてくる信号によりシートPのサイズを検出することができる。サイズ検知部17は、シートPを収容する給紙トレイ8に設けられている。なお、シートPのサイズは、画像形成装置100の図示を省略した操作部にて使用者による設定操作により予め設定されるようになっていてもよい。受付部18は、画像形成動作の開始の指示を受け付ける。受付部18は、制御部74の入力系に電気的に接続されている。これにより、制御部74は、受付部18から送られてくる信号により画像形成動作の開始の指示を検出することができる。
【0044】
また、制御部74は、カラーモード又はモノクロモードを切り替える印刷モードを有している。
【0045】
図7は、画像形成装置100の周囲温度、印刷ジョブ条件、シートPのサイズ及び印刷モードに対する搬送禁止時間tx及び判定温度Tjを記憶した記憶テーブルTBを示す図表である。記憶テーブルTBは、記憶部74b(
図4参照)に記憶されている。
【0046】
<周囲温度>
ところで、画像形成装置100の周囲温度が低いと、定着動作の際の定着ニップ部Nの定着温度が低下し易い。このため、低温環境(20度未満)での搬送禁止時間txは、室温環境(20度以上)での搬送禁止時間txよりも大きくしている。また、低温環境での温度制御は、室温環境での温度制御よりも温度差ΔTが小さくなるような温度補正を行っている。このため、低温環境での判定温度Tjは、室温環境での判定温度Tjよりも小さくしている。
【0047】
<印刷ジョブ>
室温環境において、外部から伝達された画像データに応じて印刷するプリンタ印刷は、プリンタ印刷以外の印刷(例えば複写機印刷又はファクシミリ印刷)に比べて、搬送禁止時間tx(使用者の待ち時間)を大きくしても許容されることが多い。このため、同じサイズ条件、同じ印刷モード条件において、プリンタ印刷での搬送禁止時間txは、プリンタ印刷以外の印刷での搬送禁止時間txよりも大きくしている。また、室温環境において、プリンタ印刷は、プリンタ印刷以外の印刷に比べて判定温度Tjを小さくして特定モードに入り易くなっても許容される。このため、同じサイズ条件、同じ印刷モード条件において、プリンタ印刷での判定温度Tjは、プリンタ印刷以外の印刷での判定温度Tjよりも小さくしている。
【0048】
<シートのサイズ>
また、室温環境において、所定サイズ(この例ではA4サイズ)よりも大きいシートPは、所定サイズ以下のシートPに比べて、定着動作の際の定着ニップ部Nの定着温度が低下し易い。このため、同じ印刷モード条件において、所定サイズよりも大きいシートPでの搬送禁止時間txは、所定サイズ以下のシートPでの搬送禁止時間txよりも大きくしている。また、室温環境において、所定サイズよりも大きいシートPは、所定サイズ以下のシートPに比べて、特定モードに入り易い。このため、同じ印刷モード条件において、所定サイズよりも大きいシートPでの判定温度Tjは、所定サイズ以下のシートPでの判定温度Tjよりも大きくしている。
【0049】
<印刷モード>
室温環境において、カラーモードは、一般的に、モノクロモードに比べて、設定温度Tsが大きい。このため、カラーモードでの搬送禁止時間txは、モノクロモードでの搬送禁止時間txよりも大きくしている。また、室温環境でのプリンタ印刷において、カラーモードは、モノクロモードに比べて、印刷に時間を要することから判定温度Tjを小さくして特定モードに入り易くなっても許容されることが多い。このため、室温環境でのプリンタ印刷において、カラーモードでの判定温度Tjは、モノクロモードでの判定温度Tjよりも大きくしている。また、室温環境でのプリンタ印刷以外の印刷において、モノクロモードは、カラーモードに比べて、判定温度Tjを大きくして特定モードに入り難くすることが望ましい。このため、モノクロモードでの判定温度Tjは、カラーモードでの判定温度Tjよりも大きくしている。
【0050】
すなわち、本実施の形態では、制御部74は、画像形成装置100の周囲温度に応じて搬送禁止時間txを変更する変更動作と、印刷ジョブに応じて搬送禁止時間txを変更する変更動作と、シートPのサイズに応じて搬送禁止時間txを変更する変更動作と、印刷モードに応じて搬送禁止時間txを変更する変更動作とのうち少なくとも1つの変更動作を行う。また、制御部74は、画像形成装置100の周囲温度に応じて判定温度Tjを変更する変更動作と、印刷ジョブに応じて判定温度Tjを変更する変更動作と、シートPのサイズに応じて判定温度Tjを変更する変更動作と、印刷モードに応じて判定温度Tjを変更する変更動作とのうち少なくとも1つの変更動作を行う。
【0051】
こうすることで、周囲温度と、印刷ジョブと、シートPのサイズと、印刷モードとのうち少なくとも1つに応じた搬送禁止時間tx及び/又は判定温度Tjの変更を行うことができる。
【0052】
(第4実施形態)
ところで、熱源73による加熱開始からある程度時間が経過すると、定着装置7全体に熱が回り、定着装置7全体の熱量が上昇している状態にある。この状態では、受付部18が画像形成動作の開始の指示を受け付けて、次に、定着部材(77,76,72)を回転させたときに、定着ニップ部Nの定着温度が低下し難いにも拘わらず、定着ニップ部NへのシートPの搬送タイミングを制御すると、無駄な搬送タイミング制御となり、しかも、画像形成速度(プロセス速度)の低下を招く。
【0053】
図8Aは、本実施の形態に係る定着装置7において第2経過時間t2の経過後であって第1経過時間t1が経過するまでに受付部18が画像形成動作の開始の指示を受け付けた場合での定着側温度Tdの時間的変化並びに定着回転駆動部78及び搬送回転駆動部79のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。また、
図8Bは、本実施の形態に係る定着装置7において第2経過時間t2の経過後であって第1経過時間t1の経過後に受付部18が画像形成動作の開始の指示を受け付けた場合での定着側温度Tdの時間的変化並びに定着回転駆動部78及び搬送回転駆動部79のオンオフのタイミングチャートを示すグラフである。
【0054】
本実施の形態では、
図8A及び
図8Bに示すように、回転制御手段Q2は、熱源73による加熱開始から第1経過時間t1より大きい所定の第2経過時間t2内では、制御動作を行い(
図6A、
図6B参照)、熱源73による加熱開始から第2経過時間を超えると、制御動作を行うことなく、通常モードを実行する。
【0055】
こうすることで、熱源73から発せられる熱が定着装置7全体に回り、定着装置7全体の熱量が上昇している状態において、無駄な搬送タイミング制御を回避することができる上、画像形成速度(プロセス速度)の低下を回避することができる。
【0056】
(第5実施形態)
図9は、待機状態において定着部材(77,76,72)を定期的に回転させる一例を説明するためのタイミングチャートである。
【0057】
本実施の形態において、回転制御手段Q2は、待機状態において定着部材(77,76,72)の回転を停止させた後、定着部材(77,76,72)を設定温度Tsに維持しているときに定着部材(77,76,72)を定期的に回転させる。
【0058】
こうすることで、温度制御手段Q1により定着側温度Tdを設定温度Tsに到達させて定着部材(77,76,72)の回転を停止させた後、定着部材(77,76,72)を設定温度Tsに維持しているときに、定着ニップ部Nの定着温度がたとえ低下しても、設定温度Tsに温度制御された定着部材(77,76,72)の定期的な回転により定着ニップ部Nの定着温度を上昇させることができ、従って、シートPの搬送を禁止する搬送禁止時間を短縮化させることができ、これにより、画像形成速度(プロセス速度)の低下を抑制することができる。
【0059】
図9に示す例では、回転制御手段Q2は、待機状態において定着部材(77,76,72)を所定の動作周期td(この例では1分~2分)毎に回転させて定着側温度Tdが設定温度Tsに到達すると定着部材(77,76,72)の回転を停止させる。
【0060】
(その他の実施の形態)
本実施の形態では、本実施の形態の定着装置7として、加熱ローラ型ベルト加熱方式の定着装置を用いたが、定着部材が熱源に加熱される定着ローラであり、加圧部材が定着ローラとの間に定着ニップ部を形成する直接加熱方式の定着装置や、定着部材が熱源に加熱されかつ内周面に当接部材を当接して周回移動可能な無端状の定着ベルトであり、加圧部材が定着ベルトの外側から当接部材に向けて圧接して定着ベルトとの間に定着ニップ部を形成する非加熱ローラ型ベルト加熱方式の定着装置を用いてもよい。
【0061】
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、係る実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0062】
100 画像形成装置
103 周囲温度検知部
15 レジストローラ
17 サイズ検知部
7 定着装置
71 加圧ローラ
72 定着ベルト
73 熱源
74 制御部
74a 処理部
74b 記憶部
751 定着側温度検知部
752 加圧側温度検知部
76 定着ローラ
77 加熱ローラ
78 定着回転駆動部
78a 駆動伝達機構
79 搬送回転駆動部
79a 駆動伝達機構
N 定着ニップ部
P シート
Q1 温度制御手段
Q2 回転制御手段
TB 記憶テーブル
Td 定着側温度
Tj 判定温度
Tp 加圧側温度
Ts 設定温度
t1 第1経過時間
t2 第2経過時間
td 動作周期
tx 搬送禁止時間
ΔT 温度差
δ 回転軸線