(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-13
(45)【発行日】2025-03-24
(54)【発明の名称】積付装置および積付方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/90 20060101AFI20250314BHJP
【FI】
B65G47/90 B
(21)【出願番号】P 2021091250
(22)【出願日】2021-05-31
【審査請求日】2024-04-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000103426
【氏名又は名称】オークラ輸送機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】398003957
【氏名又は名称】オークラサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】吉武 寛明
(72)【発明者】
【氏名】岡田 雅生
(72)【発明者】
【氏名】麦田 悦男
【審査官】三宅 達
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-279080(JP,A)
【文献】実開昭61-030243(JP,U)
【文献】特開平02-169416(JP,A)
【文献】特開平08-198577(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/90
B65G 57/00-57/32
B25J 1/00-21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物品が積み付けられる物品積付部の下部側に前記物品の周辺に位置する第1端部を下方から支える支え部を有し、かつ前記物品積付部内に前記物品の前記第1端部を位置決めする位置決めガイドを有する前記物品積付部に対して、前記物品を積み付ける積付装置であって、
前記物品の前記第1端部を下方から支持する第1支持部、および前記物品の前記第1端部と異なる辺に位置する第2端部を下方から支持する第2支持部を有するハンド装置と、
前記ハンド装置の位置を移動させる移動機構と、
前記ハンド装置および前記移動機構の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記物品積付部に前記物品を積み付ける際に、
前記移動機構を動作させることで、前記支え部の上方に前記物品の前記第1端部が位置するように前記ハンド装置を位置させ、
前記第2支持部の位置を維持した状態で、前記物品の前記第1端部が前記第1支持部から前記支え部に落下するように前記第1支持部を前記位置決めガイドの側方を通って前記物品積付部の外側へ向けて移動させ、
前記第2端部が前記第2支持部から前記物品積付部に落下するように前記第2支持部を前記物品積付部の外側へ向けて移動させる
ことを特徴とする積付装置。
【請求項2】
複数の物品が積み付けられる物品積付部内に前記物品の周辺に位置する第1端部を位置決めする位置決めガイドを有する前記物品積付部に対して、前記物品を積み付ける積付装置であって、
前記物品の前記第1端部を下方から支持する第1支持部、および前記物品の前記第1端部と異なる辺に位置する第2端部を下方から支持する第2支持部を有するハンド装置と、
前記ハンド装置の位置を移動させる移動機構と、
前記ハンド装置および前記移動機構の動作を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記物品積付部に前記物品を積み付ける際に、
前記移動機構を動作させることで、前記位置決めガイドに対して前記物品の前記第1端部が対向する位置に前記ハンド装置を移動させ、
前記第2支持部の位置を維持した状態で、前記物品の前記第1端部が前記第1支持部から落下するように前記第1支持部を前記位置決めガイドの側方を通って前記物品積付部の外側へ向けて移動させ、
前記物品の前記第1端部を前記位置決めガイドに押し当てるように前記第2支持部を前記位置決めガイドに接近する方向に移動させ、
前記第2端部が前記第2支持部から前記物品積付部に落下するように前記第2支持部を前記物品積付部の外側へ向けて移動させる
ことを特徴とする積付装置。
【請求項3】
前記ハンド装置は、前記物品の上面側を押えて前記第2支持部との間に前記物品を把持する第2押え部をさらに有し、
前記制御部は、前記第2押え部が前記物品を押えた状態を、前記物品の前記第1端部を前記位置決めガイドに押し当てる前、または、前記物品の前記第1端部を前記位置決めガイドに押し当てた後であって前記第2端部を前記第2支持部から前記物品積付部に落下させる前に解除させる
ことを特徴とする請求項2に記載の積付装置。
【請求項4】
前記位置決めガイドは、間隔を空けて配置された複数のガイド片を有し、
前記物品の前記第1端部を前記第1支持部から落下させる際に、前記第1支持部は、前記ガイド片間の間隔を通って前記物品積付部の外側へ向けて移動する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の積付装置。
【請求項5】
前記物品積付部から前記物品を順次送り出す送出動作をする物品送出装置の前記物品積付部に対して、物品供給部に位置する前記物品を積み付ける積付装置であって、
前記ハンド装置により前記物品積付部に積み付けられた積付済みの前記物品の上面高さを測定するセンサ部を備え、
前記制御部は、
前記センサ部により測定される積付済みの前記物品の上面高さから、前記ハンド装置が前記物品積付部から前記物品供給部に移動するとともに前記物品を支持して前記物品積付部に移動するまでの間に、前記物品積付部から前記物品が順次送り出されることで変化する積付済みの前記物品の上面高さに応じて、前記物品を積み付ける前記ハンド装置の積付高さを割り出す積付高さ割出部を有し、
前記物品を支持して前記物品積付部に移動する前記ハンド装置を前記積付高さ割出部で割り出された積付高さに移動し、前記ハンド装置に支持している前記物品を前記物品積付部の積付済みの前記物品上に積み付けるように、前記ハンド装置および前記移動機構を動作させる
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の積付装置。
【請求項6】
前記積付高さ割出部は、
前記センサ部により測定される積付済みの前記物品の上面高さと、
前記ハンド装置が前記物品積付部から前記物品供給部に移動するとともに前記物品を支持して前記物品積付部に移動するまでの積付間隔時間と、
前記物品積付部から前記物品が順次送り出される前記物品送出装置の送出動作能力と、
前記物品の高さ寸法とから、
前記物品積付部から前記物品が順次送り出されることで変化する積付済みの前記物品の上面高さに応じて、前記物品を積み付ける前記ハンド装置の積付高さを割り出す
ことを特徴とする請求項5に記載の積付装置
。
【請求項7】
複数の物品が積み付けられる物品積付部の下部側に前記物品の周辺に位置する第1端部を下方から支える支え部を有し、かつ前記物品積付部内に前記物品の前記第1端部を位置決めする位置決めガイドを有する前記物品積付部に対して、前記物品の前記第1端部を保持する第1保持部、および前記物品の前記第1端部と異なる辺に位置する第2端部を保持する第2保持部を有するハンド装置と、前記ハンド装置の位置を移動させる移動機構とを用いて、前記物品を積み付ける積付方法であって、
前記物品積付部に前記物品を積み付ける際に、
前記移動機構を動作させることで、前記支え部の上方に前記物品の前記第1端部が位置するように前記ハンド装置を位置させるステップと、
前記第2保持部の位置を維持した状態で、前記物品の前記第1端部が前記第1保持部から前記支え部に落下するように前記第1保持部の少なくとも一部を前記位置決めガイドの側方を通って前記物品積付部の外側へ向けて移動させるステップと、
前記第2端部が前記第2保持部から前記物品積付部に落下するように前記第2保持部を前記物品積付部の外側へ向けて移動させるステップと、
を備えることを特徴とする積付方法。
【請求項8】
複数の物品が積み付けられる物品積付部内に前記物品の周辺に位置する第1端部を位置決めする位置決めガイドを有する前記物品積付部に対して、前記物品の前記第1端部を保持する第1保持部、および前記物品の前記第1端部と異なる辺に位置する第2端部を保持する第2保持部を有するハンド装置と、前記ハンド装置の位置を移動させる移動機構とを用いて、前記物品を積み付ける積付方法であって、
前記物品積付部に前記物品を積み付ける際に、
前記移動機構を動作させることで、前記位置決めガイドに対して前記物品の前記第1端部が対向する位置に前記ハンド装置を移動させるステップと、
前記第2保持部の位置を維持した状態で、前記物品の前記第1端部が前記第1保持部から落下するように前記第1保持部の少なくとも一部を前記位置決めガイドの側方を通って前記物品積付部の外側へ向けて移動させるステップと、
前記物品の前記第1端部を前記位置決めガイドに押し当てるように前記第2保持部を前記位置決めガイドに接近する方向に移動させるステップと、
前記第2端部が前記第2保持部から前記物品積付部に落下するように前記第2保持部を前記物品積付部の外側へ向けて移動させるステップと、
を備えることを特徴とする積付方法。
【請求項9】
前記第2保持部は、前記物品を下方から支持する第2支持部と、前記物品の上面側を押えて前記第2支持部との間に前記物品を把持する第2押え部とを含み、
前記物品に対する前記第2押え部による押え状態を、前記物品の前記第1端部を前記位置決めガイドに押し当てる前に解除するステップ、または、前記物品の前記第1端部を前記位置決めガイドに押し当てた後であって前記第2端部を前記第2支持部から前記物品積付部に落下させる前に解除するステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項
8に記載の積付方法
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を積み付ける積付装置および積付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載されているように、複数の物品が積み付けられる物品積付部に対して、物品を積み付ける装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような装置では、物品積付部に対して適切な積付位置に物品を積み付けなければ、物品の積付状態がばらつき、この物品の積付状態のばらつきによる不具合が生じる可能性がある。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、物品積付部に対して適切な積付位置に物品を積み付けることができる積付装置および積付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の積付装置は、複数の物品が積み付けられる物品積付部の下部側に前記物品の周辺に位置する第1端部を下方から支える支え部を有し、かつ前記物品積付部内に前記物品の前記第1端部を位置決めする位置決めガイドを有する前記物品積付部に対して、前記物品を積み付ける積付装置であって、前記物品の前記第1端部を下方から支持する第1支持部、および前記物品の前記第1端部と異なる辺に位置する第2端部を下方から支持する第2支持部を有するハンド装置と、前記ハンド装置の位置を移動させる移動機構と、前記ハンド装置および前記移動機構の動作を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記物品積付部に前記物品を積み付ける際に、前記移動機構を動作させることで、前記支え部の上方に前記物品の前記第1端部が位置するように前記ハンド装置を位置させ、前記第2支持部の位置を維持した状態で、前記物品の前記第1端部が前記第1支持部から前記支え部に落下するように前記第1支持部を前記位置決めガイドの側方を通って前記物品積付部の外側へ向けて移動させ、前記第2端部が前記第2支持部から前記物品積付部に落下するように前記第2支持部を前記物品積付部の外側へ向けて移動させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、物品積付部に対して適切な積付位置に物品を積み付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施の形態を示す積付装置の平面図である。
【
図2】同上積付装置のハンド装置、物品供給部および物品送出装置を示す側面図である。
【
図3】同上積付装置および物品送出装置を示す側面図である。
【
図4】同上積付装置のハンド装置を示す側面図である。
【
図6】同上積付装置の積付動作を説明するフローチャートである。
【
図7】同上積付装置による物品供給部からの物品の取出動作を(a)~(c)に示す側面図である。
【
図8】同上
図7に続く積付装置による物品供給部からの物品の取出動作を(a)~(c)に示す側面図である。
【
図9】同上積付装置による物品積付部に対しての物品の積付動作を(a)、(b)に示す側面図である。
【
図10】同上
図9に続く積付装置による物品積付部に対しての物品の積付動作を(a)、(b)に示す側面図である。
【
図11】同上
図10に続く積付装置による物品積付部に対しての物品の積付動作を(a)、(b)に示す側面図である。
【
図12】同上
図11に続く積付装置による物品積付部に対しての物品の積付動作を(a)、(b)に示す側面図である。
【
図13】同上
図12に続く積付装置による物品が積み付けられ物品積付部に対しての次の物品の積付動作を(a)、(b)に示す側面図である。
【
図14】同上積付装置のハンド装置による物品の荷取り動作を(a)~(f)に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0010】
図1ないし
図3に積付装置10を示す。積付装置10は、物品11を物品供給部12から取り出し、取り出した物品11を物品送出装置13に積み付ける。
【0011】
物品11は、例えば、底が閉じられる前の半製品の袋などであり、平らに折り畳まれた状態で長方形のシート状に構成されている。物品11は、所定数ずつ積み重ねられた無結束の束とされた状態で物品供給部12に配置され、この束の状態で積付装置10により物品供給部12から取り出されて物品送出装置13に積み付けられる。積付装置10では、積み付け対象の物品11の寸法などの情報を取得して動作する。
【0012】
また、物品供給部12は、物品11の束を所定の供給位置に配置し、積付装置10により取出可能とする。物品供給部12は、物品11の束を搬送する複数のローラ16を有するコンベヤ本体17と、ローラ16間を通じて複数の押上板18が昇降する昇降装置19とを備えている。物品供給部12には、物品11の束が、別の移載装置によって移載されるか、別の搬送装置によって搬入される。そして、物品供給部12は、コンベヤ本体17により物品11の束を供給位置の下方に搬送し、複数の押上板18の上昇によりローラ16上の物品11の束を供給位置に押し上げて配置する。なお、物品供給部12には、物品11の束が束毎に複数搭載された状態でもよい。
【0013】
また、物品送出装置13は、例えば、袋を作成するボトマーに用いられ、半製品の袋である物品11を1枚ずつボトマー内に送り出す回転フィーダ装置である。物品送出装置13は、筐体22と、この筐体22内に回転可能に設けられた回転フィーダ23と、この回転フィーダ23上に設けられた物品積付部24とを備えている。
【0014】
回転フィーダ23は、回転により、物品積付部24に位置する積層状態の物品11を底側から1枚ずつ順次取り出してボトマーに送り出す。
【0015】
物品積付部24は、上下方向に開口され、底面側に回転フィーダ23の周面が配置されている。物品積付部24は、回転フィーダ23の周面のうち、最上部付近からこの最上部付近よりも下側位置となる反回転方向の上部付近に亘った範囲に対応して設けられている。
【0016】
物品積付部24は、回転フィーダ23の回転方向の上流側(反回転方向の側)が物品11を位置決めする基準側とされ、この物品積付部24内の基準側に位置決めガイド25が回転フィーダ23に向けて斜めに設けられている。位置決めガイド25は、回転フィーダ23の回転軸に沿った幅方向に所定の間隔を空けて配置された複数のガイド片25bを有し、櫛歯状に設けられている。複数の位置決めガイド25の下部側には、複数の位置決めガイド25に沿って下方に移動する物品11の縁部が載る支え部25aが突出されている。
【0017】
物品積付部24の位置決めガイド25が配置される基準側に対して反対側には、一対の幅ガイド26が筐体22に取り付けられたロッド27によって幅方向に移動可能に支持されている。一対の幅ガイド26は、物品11を物品積付部24に積み付ける際の幅方向の位置を位置決めするために用いられる。手作業で一対の幅ガイド26の位置を変更することができ、物品11の形状に合わせて間隔を調整することができる。なお、積付装置10の使用時には一対の幅ガイド26を使用しないことも可能であるため、幅方向の外側に移動した位置に退避させておいてもよい。そして、物品積付部24には、回転フィーダ23の回転軸に沿った軸方向に、物品11の長手方向を合わせて積み付けられる。つまり、物品11の一側の長辺が位置決めガイド25に沿って積み付けられる。
【0018】
また、積付装置10は、物品11を把持するハンド装置30と、このハンド装置30の位置を移動させる移動機構31とを備えている。
【0019】
図1ないし
図4に示すように、ハンド装置30は、移動機構31に取り付けられるベース33と、互いに開閉移動する一対の移動体である第1アーム34aおよび第2アーム34bと、物品11を各アーム34a,34bとの間に押える第1押え部35aおよび第2押え部35bと、物品11などの被測定物との距離を測定するセンサ部36とを備えている。
【0020】
ベース33は、長方形枠状に設けられ、長手方向の一側に第1アーム34aおよび第1押え部35aが配置され、長手方向の他側に第2アーム34bおよび第2押え部35bが配置されている。
【0021】
第1アーム34aおよび第2アーム34bは、それぞれ、ベース33の下面側に取り付けられた第1開閉シリンダ37aおよび第2開閉シリンダ37bにより、ベース33の下面側に沿った方向で、互いに開閉する方向に独立して移動可能に支持されている。第1アーム34aおよび第2アーム34bの下部側に、それぞれ、複数の第1パーム部38aおよび複数の第2パーム部38bが櫛歯状に形成されている。第1パーム部38aおよび第2パーム部38bの下端には、第1アーム34aと第2アーム34bとの互いに対向する対向面側に突出され、物品11の下面側を支える第1支持部である第1フック部39aおよび第2支持部である第2フック部39bが設けられている。各アーム34a,34bの櫛歯状の各パーム部38a,38bの間隔は、物品積付部24に物品11を積み付ける物品積付時に、櫛歯状の位置決めガイド25と干渉しない位置に配置可能に設けられている。なお、物品積付時に、位置決めガイド25側に位置される少なくとも一側の第1アーム34aが櫛歯状に設けられていれば、他側の第2アーム34bは櫛歯状でなくてもよい。
【0022】
第1押え部35aおよび第2押え部35bは、それぞれ、ベース33の下面側に取り付けられた第1押えシリンダ40aおよび第2押えシリンダ40bにより、ベース33の下面に対して垂直な方向である上下方向に移動可能に支持されている。各押え部35a,35bは、下降時に、各アーム34a,34bの各フック部39a,39bとの間に位置された物品11の上面側を押えて、各フック部39a,39bとの間に物品11を把持する。
【0023】
したがって、各アーム34a,34bの各フック部39a,39bと各押え部35a,35bとで物品11を把持する保持部として構成されている。そして、ハンド装置30は、一側の第1アーム34aの第1フック部39aと第1押え部35aとを含み、物品11の周辺に位置する第1端部11aを把持する第1保持部41aと、他側の第2アーム34bの第2フック部39bと第2押え部35bとを含み、物品11の第1端部11aと異なる辺に位置する第2端部11bを把持する第2保持部41bとを有している。物品11の第1端部11aおよび第2端部11bは、長方形の物品11の互いに対向する長辺である。なお、本発明の実施の形態では、ハンド装置30によって、物品11の第1端部11aおよび第2端部11bの両側を把持によって保持する構成を説明したが、保持の状態は把持、支持のいずれの状態を含むため、物品11の品種、移動機構31の動作速度などに対応して物品11の片側の端部のみを把持する構造を採用してもよい。
【0024】
センサ部36は、両側の各アーム34a,34bが対向する方向に対して交差するベース33の短手方向の一側面に取り付けられている。センサ部36の取付位置は、両側の各アーム34a,34b間に把持された物品11の把持を確認可能とする位置である。センサ部36は、ベース33の下面に対して垂直な方向である下方へ向けてセンサ光を投光し、反射光を受光して物品11などの被測定物との距離を測定する。なお、センサ部36は、被測定物との距離を測定できればよく、例えばレーザー式やTOF式のセンサを用いてもよい。
【0025】
図1および
図3に示すように、移動機構31は、多関節型ロボットであり、基台43と、この基台43上に旋回可能に設けられたロボットアーム44とを備えている。ロボットアーム44は、複数の回動可能な軸を有し、先端部を任意の位置に移動可能とする。ロボットアーム44の先端部には回動軸45が配置され、この回動軸45の下端にハンド装置30のベース33が取り付けられている。なお、移動機構31は、多関節型ロボットに限らず、例えば3軸の直交するスライド軸により構成される直交型移動機構などでもよい。
【0026】
次に、
図5に積付装置10を制御する制御部50を示す。
【0027】
制御部50は、センサ部36によって測定される測定情報を取得し、ハンド装置30およびロボットアーム44による物品11の束(以下、単に物品11とも言う)の積付動作を制御する。
【0028】
制御部50は、積付高さ割出部51と、積付動作計画生成部52と、ロボットコントローラ53とを備えている。
【0029】
積付高さ割出部51は、ハンド装置30に取り付けられたセンサ部36により測定される積付済みの物品11の上面高さから、ハンド装置30が物品積付部24から物品供給部12に移動して物品11を把持し、把持した物品11を物品積付部24に移動させるまでの間に、物品積付部24から物品11が1枚ずつ順次送り出されることで下降するように変化する積付済みの物品11の上面高さに応じて、次に物品11を積み付けるハンド装置30の積付高さを割り出す。
【0030】
つまり、積付高さ割出部51は、センサ部36により測定される積付済みの物品11の上面高さと、ハンド装置30が物品積付部24から物品供給部12に移動するとともに物品11を把持して物品積付部24に移動するまでの積付間隔時間と、物品積付部24から物品11が1枚ずつ順次送り出される物品送出装置13の送出動作能力と、1枚の物品11の積付姿勢での高さ寸法とから、物品積付部24から物品11が1枚ずつ順次送り出されることで下降するように変化する積付済みの物品11の上面高さに応じて、次の物品11を積み付けるハンド装置30の積付高さを割り出す。
【0031】
積付高さ割出部51は、最初の物品11または次の物品11の積付動作を開始する前のタイミングで、ハンド装置30が例えば
図2に示す所定の測定位置に移動し、センサ部36で測定することにより、次の物品11を積み付けるハンド装置30の積付高さを割り出す。このとき、物品11の積付動作をこれから開始するために、物品積付部24に物品11が積み付けられていない場合には、センサ部36で測定される距離が物品積付部24に物品11が積み付けられている場合よりも長くなるため、物品積付部24に積付済みの物品11が無いと判断し、物品積付部24の底面の回転フィーダ23に物品11を直接積み付ける積付高さが割り出される。この場合、物品11が無いときの積付高さの規定値が予め制御部50の記憶部に記憶しておくことにより、その規定値を読み出すことで積付高さが割り出されるようにしてもよい。
【0032】
なお、例えば
図2に示すハンド装置30の測定位置を測定動作の初期位置とし、この初期位置からハンド装置30が下降してセンサ部36によって測定される距離が所定の距離になったときのハンド装置30の高さ位置から、上述のように積付高さを割り出してもよい。このとき、物品11の積付動作をこれから開始するために、物品積付部24に物品11が積み付けられていない場合には、ハンド装置30が物品積付部24に物品11が積み付けられている場合よりも低い所定の高さ位置まで下降してもセンサ部36で測定される距離が所定の距離にならないと、物品積付部24に積付済みの物品11が無いと判断し、物品積付部24の底面の回転フィーダ23に物品11を直接積み付ける積付高さが割り出される。
【0033】
積付動作計画生成部52は、積付高さ割出部51で割り出された積付高さに基づいて、ハンド装置30で物品供給部12から取り出された物品11を物品積付部24に積み付けるように、ハンド装置30および移動機構31を動作させる積付動作計画を生成する。なお、物品供給部12からの物品11の取り出しについては、既定の荷取り動作が設定されている。
【0034】
ロボットコントローラ53は、積付動作計画生成部52で生成された積付動作計画に従って、ハンド装置30およびロボットアーム44の動作を制御する。
【0035】
次に、積付装置10の積付動作を、
図6のフローチャートおよび
図7ないし
図14の動作図を参照して説明する。
【0036】
まず、物品11の積付動作をこれから開始するために、物品送出装置13の物品積付部24に物品11が積み付けられていない場合から説明する。
【0037】
物品供給部12に物品11が供給されてあるか判断される(ステップS1)。
【0038】
物品供給部12に物品11があると(ステップS1のYES)、例えば
図2に示す所定の測定位置に移動されているハンド装置30のセンサ部36で回転フィーダ23上の物品積付部24に積層された物品11の高さ測定が実行される(ステップS2)。
【0039】
センサ部36で測定された高さ情報から次の物品11を積み付けるハンド装置30の積付高さが割り出される(ステップS3)。物品11の積付動作をこれから開始するために、物品積付部24に物品11が積み付けられていない場合には、センサ部36で測定される距離が物品積付部24に物品11が積み付けられている場合よりも長くなる測定値が取得されることにより、物品積付部24が空であり、積付済みの物品11が無いと判断され、物品積付部24の底面の回転フィーダ23に物品11を直接積み付ける積付高さが割り出される。この場合、上述したように、制御部50の記憶部に記憶されている規定値を読み出すことで積付高さが割り出されるようにしてもよい。
【0040】
積付高さが割り出されたら、その積付高さに基づいた積付動作計画が作成される(ステップS4)。
【0041】
そして、物品11が所定の物品供給部12から取り出される荷取り動作が実行される(ステップS5)。荷取り動作では、
図7(a)に示すように、ハンド装置30が物品供給部12の供給位置の上方に移動する。このとき、ハンド装置30は、両側の各アーム34a,34bが互いに開くように移動され、各押え部35a,35bが上方に移動した状態にある。また、センサ部36により、物品供給部12の供給位置に配置される物品11の存在が確認される。
【0042】
図7(b)に示すように、ハンド装置30が下降し、両側の各アーム34a,34bが物品11の両側に配置されるとともに、両側の各アーム34a,34bのフック部39a,39bが物品11の少し下側に位置される。
【0043】
図7(c)に示すように、ハンド装置30の両側の各アーム34a,34bが互いに閉じるように移動して物品11を両側から挟み込み、両側の各アーム34a,34bのフック部39a,39bが物品11の下方に配置される。さらに、ハンド装置30が少し上昇され、両側の各アーム34a,34bのフック部39a,39bが物品11の下面側に接触される。
【0044】
図8(a)に示すように、ハンド装置30の両側の押え部35a,35bが下降され、両側の押え部35a,35bと両側の各アーム34a,34bのフック部39a,39bとの間に物品11の両側を把持する。すなわち、ハンド装置30は、一側の第1アーム34aの第1フック部39aと第1押え部35aによって構成された第1保持部41aで物品11の第1端部11aを把持し、他側の第2アーム34bの第2フック部39bと第2押え部35bによって構成された第2保持部41bで物品11の第2端部11bを把持する。
【0045】
図8(b)に示すように、ハンド装置30が上方に移動され、物品11が物品供給部12から取り出される。なお、センサ部36によりハンド装置30に把持された物品11が確認されてもよい。
【0046】
なお、
図8(c)に示すように、ハンド装置30のベース33に対して、少なくとも一側の第1アーム34aおよび第1押え部35aが一体に、他側の第2アーム34bおよび第2押え部35bに接離する方向に移動可能に構成されている場合には、両側の各アーム34a,34bの間隔が物品11の幅よりも狭められ、物品11を強制的に湾曲させることにより、物品11の把持状態での剛性を高め、ハンド装置30の移動途中での物品11の位置ずれや脱落を防止するようにしてもよい。
【0047】
そして、荷取り動作が実行された後、ハンド装置30に把持した物品11を物品積付部24の所望の高さに積み付ける積付動作計画が実行される(ステップS6)。
【0048】
図9(a)に示すように、ハンド装置30が物品送出装置13上に移動される。
【0049】
図9(b)に示すように、ハンド装置30が物品積付部24への積付姿勢に対応して所定角度傾斜される。
【0050】
図10(a)に示すように、物品11の第1端部11aが物品積付部24の位置決めガイド25の内側および支え部25aの上方に配置されるように、ハンド装置30が物品積付部24内に斜めに下降されて割り出された目標の積付高さに移動される。なお、物品11が回転フィーダ23上に直接積み付けられる場合には、回転フィーダ23は停止されている。
【0051】
これら
図9(b)のハンド装置30の傾斜移動と
図10(a)の下降移動とは同時に可能で、動作効率を向上でき、積付時間を短縮できる。
【0052】
図10(b)に示すように、位置決めガイド25側に対応する第1押え部35aが上昇されて第1保持部41aによる物品11の第1端部11aの把持が解除される。
【0053】
図11(a)に示すように、第2保持部41bの把持状態と位置を維持した状態で、位置決めガイド25側に対応する第1アーム34aが開くように移動すると、第1アーム34aの櫛歯状の第1パーム部38aが櫛歯状の位置決めガイド25とすれ違うように位置決めガイド25の側方を通過することで物品積付部24の外側に移動し、第1アーム34aの第1フック部39aが物品11の第1端部11aから外れる。第1フック部39aから外れた物品11の第1端部11aは落下して位置決めガイド25の支え部25aに載って支えられる。この状態で、第1アーム34aの第1フック部39aは、支え部25aの上方から退出して、位置決めガイド25の側方または外側に位置されている。
【0054】
これら
図10(b)の第1押え部35aの上昇と
図11(a)の第1アーム34aの移動とは同時に可能で、動作効率を向上でき、積付時間を短縮できる。
【0055】
さらに、
図11(a)に示すように、第2保持部41bの把持状態を維持した状態で、ハンド装置30が位置決めガイド25の方向である左方向に傾斜状態のハンド装置30の傾斜に沿って少し移動され、つまり第2保持部41bが位置決めガイド25に接近する方向に移動され、物品11の第1端部11aが位置決めガイド25に押し当てられて位置決めされる。
【0056】
図11(b)に示すように、第2押え部35bが上昇して第2保持部41bによる物品11の把持が解除される。
【0057】
なお、
図11(a)の動作の前に、第2押え部35bが上昇して第2保持部41bによる物品11の把持を解除しておいてもよく、その場合、
図11(b)の動作は省略される。
【0058】
図12(a)に示すように、ハンド装置30が位置決めガイド25に対して反対方向である右方向に傾斜状態のハンド装置30の傾斜に沿って少し移動され、第2アーム34bの第2フック部39bが物品11の第2端部11bから外れる。第2フック部39bから外れた物品11の第2端部11bは落下して回転フィーダ23上に載置される。このようにして、物品11が物品積付部24に積み付けられる。
【0059】
なお、ハンド装置30の全体を移動させる代わりに、第2アーム34bを位置決めガイド25から離れる方向へ移動させることで第2アーム34bを物品積付部24から外に移動させることにより、第2アーム34bの第2フック部39bから物品11を外してもよい。
【0060】
図12(b)に示すように、ハンド装置30が物品積付部24から後退するように斜めに上昇移動される。さらに、開いている第1アーム34aが閉じられる。
【0061】
そして、回転フィーダ23の回転により、物品積付部24の底側に位置する物品11から1枚ずつ順次送り出される。
【0062】
図13(a)に示すように、ハンド装置30は、傾斜状態から水平状態に戻され、次の物品11の積み付けがある場合には(ステップS7のYES)、ステップ1に戻り、測定位置に移動される。
【0063】
ステップ1で物品供給部12に次の物品11が供給されていると、ステップ2でハンド装置30のセンサ部36による高さ測定が実行される。このときのセンサ部36による高さ測定では、物品積付部24に積み付けられた積付済みの物品11の上面高さが測定される。そのため、ステップ3では、積付済みの物品11の上面高さに基づいて、次の物品11を積み付けるハンド装置30の積付高さが割り出される。
【0064】
そして、
図7ないし
図9と同様の動作工程を経て、
図13(b)に示すように、次に積み付ける次の物品11を把持したハンド装置30が物品積付部24内に移動し、割り出されていた目標の積付高さ、つまり積付済みの物品11の上面高さに対応した積付高さに移動される。その後、
図10(b)ないし
図12と同様の動作工程により、次の物品11の積付動作が実行される。このとき、回転フィーダ23の回転による物品11の送出動作は継続されている。
【0065】
なお、積付装置10による物品積付部24への物品11の積み付けが進み、センサ部36により測定される積付済みの物品11の上面高さから、物品積付部24での物品11の積付量が多くなったことが確認されたら、積付装置10による積付動作を一旦停止したり、積付速度を一旦遅くするなどして、物品積付部24での物品11の積付量を適量に保ち、また、センサ部36により測定される積付済みの物品11の上面高さから、物品積付部24での物品11の積付量が少なくなったことを測定したら、積付装置10による積付動作を再開したり、積付速度を戻したりしてもよい。
【0066】
また、ハンド装置30により物品供給部12から物品11を取り出す荷取り動作の際、物品11の長手方向の中心C1とハンド装置30の中心C2とが一致するように制御してもよい。積付装置10は、積付対象の物品11の長手方向の寸法L(
図14(a)参照)の情報を取得しているため、物品11の長手方向の寸法Lに基づき、物品11の長手方向の端部から中心C1までの距離a(L/2)を計算により求める。
【0067】
図14(a)(b)に示すように、ハンド装置30により物品供給部12に供給された物品11を荷取りする際、センサ部36の測定位置が物品11の長手方向に外れた位置で、ハンド装置30が荷取り高さに下降した後、ハンド装置30の中心C2が物品11の中心C1に一致する方向に向けて、ハンド装置30が水平に移動する。
【0068】
図14(c)(d)に示すように、ハンド装置30が水平に移動する途中位置で、センサ部36のセンサ光が物品11の長手方向の端部に達し、センサ部36で物品11の長手方向の端部を検知する。
【0069】
図14(e)(f)に示すように、センサ部36で物品11の長手方向の端部を検知してから、予め決定されたセンサ部36とハンド装置30の中心C2とのオフセット距離bを距離a(L/2)から減算した距離cだけハンド装置30が移動した位置で停止することにより、物品11の長手方向の中心C1とハンド装置30の中心C2とが一致する。
【0070】
このようにしてハンド装置30で把持する物品11を物品積付部24に積み付ける際には、物品11の長手方向の位置を物品積付部24の一定の位置に積み付けることができ、物品送出装置13により物品積付部24から送り出される物品11の姿勢を一定にできる。
【0071】
そして、本実施の形態の積付装置10では、物品積付部24に物品11を積み付ける際に、支え部25aの上方に物品11の第1端部11aが位置するようにハンド装置30を位置させ、さらに、第2保持部41bの位置を維持した状態で、物品11の第1端部11aが第1フック部39aから支え部25aに落下するように第1フック部39aを位置決めガイド25の側方を通って物品積付部24の外側へ向けて移動させ、さらに、第2端部11bが第2フック部39bから物品積付部24に落下するように第2フック部39bを物品積付部24の外側へ向けて移動させるため、物品積付部24に対して適切な積付位置に物品11を積み付けることができる。
【0072】
また、物品積付部24に物品11を積み付ける際に、位置決めガイド25に対して物品11の第1端部11aが対向する位置にハンド装置30を移動させ、さらに、第2保持部41bの位置を維持した状態で、物品11の第1端部11aが第1フック部39aから落下するように第1フック部39aを位置決めガイド25の側方を通って物品積付部24の外側へ向けて移動させ、さらに、物品11の第1端部11aを位置決めガイド25に押し当てるように第2保持部41bを位置決めガイド25に接近する方向に移動させ、さらに、第2端部11bが物品積付部24に落下するように第2フック部39bを物品積付部24の外側へ向けて移動させるため、物品積付部24に対して適切な積付位置に物品11を積み付けることができる。
【0073】
また、第2押え部35bが物品11を押えた状態を、物品11の第1端部11aを位置決めガイド25に押し当てる前に、または、物品11の第1端部11aを位置決めガイド25に押し当てた後であって第2端部11bを第2フック部39bから物品積付部24に落下させる前に、解除することにより、物品積付部24に対して適切な積付位置に物品11を積み付けることができる。
【0074】
このように、物品積付部24に対して適切な積付位置に物品11を積み付けることができるため、物品送出装置13により物品積付部24から送り出される物品11の送出姿勢を一定にすることができる。
【0075】
しかも、物品11の第1端部11aを第1フック部39aから落下させる際に、第1フック部39aは、位置決めガイド25のガイド片25b間の間隔を通って物品積付部24の外側へ向けて移動するため、物品11の第1端部11aを第1フック部39aから落下させることができる。
【0076】
また、センサ部36により測定される積付済みの物品11の上面高さから、ハンド装置30が物品積付部24から物品供給部12に移動するとともに物品11を把持して物品積付部24に移動するまでの間に、物品積付部24から物品11が1枚ずつ順次送り出されることで下降するように変化する積付済みの物品11の上面高さに応じて、次に物品11を積み付けるハンド装置30の積付高さを割り出すため、積付済みの物品11の上面高さが変化しても、積付済みの物品11の上面高さと次の物品11を積み付ける積付高さとの関係が一定になり、物品積付部24に対して適切な積付位置に次の物品11を積み付けることができる。この点でも、物品送出装置13により物品積付部24から送り出される物品11の送出姿勢を一定にすることが可能となる。
【0077】
さらに、センサ部36により測定される積付済みの物品11の上面高さと、ハンド装置30が物品積付部24から物品供給部12に移動するとともに物品11を把持して物品積付部24に移動するまでの積付間隔時間と、物品積付部24から物品11が1枚ずつ順次送り出される物品送出装置13の送出動作能力と、物品11の高さ寸法とから、物品積付部24から物品11が1枚ずつ順次送り出されることで下降するように変化する積付済みの物品11の上面高さに応じて、次の物品11を積み付けるハンド装置30の積付高さを正確に割り出すことができる。
【0078】
また、センサ部36はハンド装置30に設けられるため、1つのセンサ部36を、ハンド装置30に把持された物品11の把持確認と、物品積付部24の積付済みの物品11の上面高さの測定とに兼用でき、構成を簡素化できる。
【0079】
なお、物品積付部24の積付済みの物品11の上面高さを測定するセンサ部36は、ハンド装置30ではなく、物品送出装置13の上方に配置してもよい。この場合にも、センサ部36で測定される積付済みの物品11の上面高さから、ハンド装置30の積付高さを割り出し、次の物品11を積み付けることができる。
【0080】
以上、本発明の実施の形態およびその変形例について説明したが、種々の構成の組み合わせ、一部の省略、置き換えおよび変更も可能である。
【符号の説明】
【0081】
10 積付装置
11 物品
11a 第1端部
11b 第2端部
12 物品供給部
13 物品送出装置
24 物品積付部
25 位置決めガイド
25a 支え部
25b ガイド片
30 ハンド装置
31 移動機構
35b 第2押え部
36 センサ部
39a 第1支持部である第1フック部
39b 第2支持部である第2フック部
41a 第1保持部
41b 第2保持部
50 制御部
51 積付高さ割出部