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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-14
(45)【発行日】2025-03-25
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/047 20230101AFI20250317BHJP
【FI】
G06Q10/047
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021032844
(22)【出願日】2021-03-02
(65)【公開番号】P2022133901
(43)【公開日】2022-09-14
【審査請求日】2023-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】久保田 卓秀
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0229320(US,A1)
【文献】特開2012-185571(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの入力に基づく少なくとも一つの購入予定商品に関する情報を取得する第1の取得部と、
前記第1の取得部により取得された前記少なくとも一つの購入予定商品に関する情報に基づいて、前記少なくとも一つの購入予定商品のエリアを特定する第1の特定部と、
店舗内のエリアごとの混雑情報を取得する第2の取得部と、
前記第1の特定部により特定された前記少なくとも一つの購入予定商品のエリアと、前記第2の取得部により取得された混雑情報とに基づいて、混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された前記少なくとも一つの購入予定商品のうち、前記ユーザの現在地に最も近い購入予定商品の位置から前記少なくとも一つの購入予定商品を取得するルートを作成するルート作成部と、
前記ルート作成部により作成されたルートを出力する出力部と、
前記少なくとも一つの購入予定商品に関連する関連商品に関する情報を取得する第3の取得部と、
前記第3の取得部により取得された前記関連商品に関する情報に基づいて、前記関連商品のエリアを特定する第2の特定部と、
前記第2の特定部により特定された前記関連商品のエリアと、前記第2の取得部により取得された混雑情報とに基づいて、前記関連商品の中から前記関連商品のエリアの混雑度が閾値未満であるレコメンド商品を判定する判定部と、
を備え、
前記出力部は、前記判定部により判定されたレコメンド商品に関する情報を出力する、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記第2の特定部により特定された前記関連商品のエリアが前記ルートから所定範囲内にあるか否かに応じてレコメンド商品を判定する、
請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
ユーザの入力に基づく少なくとも一つの購入予定商品に関する情報を取得する第1の取得部と、
前記第1の取得部により取得された少なくとも一つの購入予定商品に関する情報に基づいて、前記少なくとも一つの購入予定商品のエリアを特定する第1の特定部と、
店舗内のエリアごとの混雑情報を取得する第2の取得部と、
前記少なくとも一つの購入予定商品に関連する関連商品に関する情報を取得する第3の取得部と、
前記第3の取得部により取得された前記関連商品に関する情報に基づいて、前記関連商品のエリアを特定する第2の特定部と、
前記第2の特定部により特定された前記関連商品のエリアと、前記第2の取得部により取得された混雑情報とに基づいて前記関連商品の中から前記関連商品のエリアの混雑度が閾値未満であるレコメンド商品を判定する判定部と、
前記第1の特定部により特定された前記少なくとも一つの購入予定商品のエリアと、前記判定部により判定されたレコメンド商品のエリアと、前記第2の取得部により取得された混雑情報とに基づいて、混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された前記少なくとも一つの購入予定商品と前記レコメンド商品のうち、前記ユーザの現在地に最も近い商品の位置から前記少なくとも一つの購入予定商品を取得するルートを作成するルート作成部と、
前記ルート作成部により作成されたルートを出力する出力部と、
を備え
前記出力部は、前記判定部により判定されたレコメンド商品に関する情報を出力する、
情報処理装置。
【請求項4】
ユーザの入力に基づく少なくとも一つの購入予定商品に関する情報を取得する第1の取得部と、
前記第1の取得部により取得された少なくとも一つの購入予定商品に関する情報に基づいて、前記少なくとも一つの購入予定商品のエリアを特定する第1の特定部と、
店舗内のエリアごとの混雑情報を取得する第2の取得部と、
前記第1の特定部により特定された前記少なくとも一つの購入予定商品のエリアと、前記第2の取得部により取得された混雑情報とに基づいて、混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された前記少なくとも一つの購入予定商品のうち、前記ユーザの現在地に最も近い購入予定商品の位置から前記少なくとも一つの購入予定商品を取得するルートを作成するルート作成部と、
前記ルート作成部により作成されたルートを出力する出力部と、
前記少なくとも一つの購入予定商品に関連する関連商品に関する情報を取得する第3の取得部と、
前記第3の取得部により取得された前記関連商品に関する情報に基づいて、前記関連商品のエリアを特定する第2の特定部と、
前記第2の特定部により特定された前記関連商品のエリアと、前記第2の取得部により取得された混雑情報とに基づいて、前記関連商品の中から前記関連商品のエリアの混雑度が閾値未満であるレコメンド商品を判定する判定部と、
を備え、
前記出力部は、前記判定部により判定されたレコメンド商品に関する情報を出力する、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
商業施設において、時間帯等により特定のエリアに客が集中し混雑することがある。ウイルス等の病原体による感染症の拡大阻止を図る目的などのため、商業施設内の混雑を回避する様々な対策が講じられている。例えば、店舗内の混雑状況やレジ周辺の混雑状況を客に提示する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-133847号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、混雑状況の提示では、客に対し積極的に混雑を回避する手段を提供することができない。
【0005】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、混雑状況に基づいた購入ルートの提供を可能にする技術を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、情報処理装置は、第1の取得部と、第1の特定部と、第2の取得部と、ルート作成部と、出力部と、を備える。第1の取得部は、ユーザの入力に基づく少なくとも一つの購入予定商品に関する情報を取得する。第1の特定部は、第1の取得部により取得された少なくとも一つの購入予定商品に関する情報に基づいて、少なくとも一つの購入予定商品のエリアを特定する。第2の取得部は、店舗内のエリアごとの混雑情報を取得する。ルート作成部は、第1の特定部により特定された少なくとも一つの購入予定商品のエリアと、第2の取得部により取得された混雑情報とに基づいてルートを作成する。出力部は、ルート作成部により作成されたルートを出力する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムを例示するブロック図である。
図2図2は、第1の実施形態に係るルートの一例を示す図である。
図3図3は、第1の実施形態に係るルートの別の例を示す図である。
図4図4は、第1の実施形態に係るサーバによる情報処理の手順を例示するフローチャートである。
図5図5は、第2の実施形態に係るルートの一例を示す図である。
図6図6は、第2の実施形態に係るサーバによる情報処理の手順を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1の実施形態]
以下、図面を用いて実施形態について説明する。各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システムSを例示するブロック図である。
情報処理システムSは、サーバ1、複数のセンサ2、及び端末3を含む。サーバ1、センサ2、及び端末3は、ネットワークを介して互いに通信自在に接続する。例えば、ネットワークは、LAN(Local Area Network)である。ネットワークは、無線ネットワークを含んでいてもよいし、有線ネットワークを含んでいてもよい。サーバ1、センサ2及び端末3は、ネットワークを介して互いに通信自在に接続する。例えば、ネットワークは、なお、情報処理システムSは、サーバ1、センサ2、及び端末3のうちの少なくとも2つの機器を含むシステムを指すこともある。
【0009】
サーバ1は、データを収集し、収集したデータを処理する電子機器である。サーバ1は、ネットワークを介して、センサ2及び端末3と通信自在に接続する。センサ2及び端末3は、例えば、店舗等の商業施設において用いられる。サーバ1は、センサ2又は端末3から種々のデータを受け取り、端末3にデータ処理結果を出力する。サーバ1は、情報処理装置の一例である。サーバ1の構成例については後述する。
【0010】
複数のセンサ2は、入店している複数のユーザの位置をそれぞれ検出するものである。センサ2は、例えば店舗の天井にそれぞれ取り付けられている。センサ2は、例えば店舗内の客通路に沿って設けられていてもよい。センサ2としては、光学カメラ、赤外線カメラ、TOF(Time of Flight)カメラ、ステレオカメラ等の周知のカメラセンサを用いることができる。また、電波でIDを含むビーコン信号を発信するビーコン端末を店舗内の各所に配置し、サーバ1は、ユーザが所持する端末3と組み合わせてユーザの位置を検出してもよい。センサ2又はビーコン信号を用いて検出されたユーザの位置情報は、検出日時とともに位置情報データとして時系列でサーバ1に蓄積されてもよい。ユーザは、客、購買者、又は人と読み替えてもよい。
【0011】
端末3は、他の電子機器と通信可能な電子機器である。端末3は、例えば、入店しているユーザが使用する機器である。例えば、端末3は、スマートフォン、又はタブレット端末等である。端末3は、情報処理端末の一例である。端末3の構成例については後述する。
【0012】
サーバ1の構成例について説明する。
サーバ1は、プロセッサ11、メインメモリ12、補助記憶デバイス13及び通信インタフェース14を含む電子機器である。サーバ1を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。図1では、インタフェースは、「I/F」と記載されている。
【0013】
プロセッサ11は、サーバ1の中枢部分に相当する。例えば、プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)であるが、これに限定されない。プロセッサ11は、種々の回路で構成されていてもよい。プロセッサ11は、メインメモリ12又は補助記憶デバイス13に予め記憶されているプログラムをメインメモリ12に展開する。プログラムは、サーバ1のプロセッサ11に後述する各部を実現又は実行させるプログラムである。プロセッサ11は、メインメモリ12に展開されるプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0014】
メインメモリ12は、サーバ1の主記憶部分に相当する。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域と揮発性のメモリ領域とを含む。メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はプログラムを記憶する。メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ11によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。例えば、メインメモリ12は、不揮発性のメモリ領域としてROM(Read Only Memory)を含む。例えば、メインメモリ12は、揮発性のメモリ領域としてRAM(Random Access Memory)を含む。メインメモリ12は、プログラムを記憶する。
【0015】
補助記憶デバイス13は、サーバ1の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス13は、EEPROM(登録商標)(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)又はSSD(Solid State Drive)等である。補助記憶デバイス13は、上述のプログラム、プロセッサ11が各種の処理を行う上で使用するデータ及びプロセッサ11での処理によって生成されるデータを記憶する。補助記憶デバイス13は、上述のプログラムを記憶する。
【0016】
補助記憶デバイス13は、エリア情報131、関連商品情報132、及び混雑情報133を記憶する。
エリア情報131は、商品識別情報と、各商品が陳列されるエリアのエリア識別情報と、各商品が陳列される陳列位置情報とを関連付けたデータを構成するレコードを含む。エリア情報131に含まれる各レコードは、エリア情報に相当する。商品識別情報は、商品を個々に識別するために商品毎に割り当てられた固有の識別情報である。商品識別情報は、個々の商品毎に割り当てられてもよく、商品のカテゴリ毎、又は、商品の品目毎に割り当てられてもよい。各商品が陳列されるエリアは、各商品が陳列される陳列棚の位置を含む区画である。各商品が陳列される陳列棚の位置は、商品の位置ともいう。区画は、店舗内の床面積を一定の面積で区切った区画である。商品が陳列されるエリアは、商品のエリア、又はエリアともいう。エリアは、区画、ブロック、又は領域ともいう。各エリアが同じ矩形であることを例にして説明するが、各エリアの形及び大きさは異なっていてもよい。エリア識別情報は、エリアを個々に識別するためにエリア毎に割り当てられた固有の識別情報である。陳列位置情報は、各商品が陳列される陳列棚の位置を示す情報である。陳列位置情報は、商品の位置を示す情報ともいう。
【0017】
関連商品情報132は、商品識別情報と関連商品の情報を関連付けたデータを構成するレコードを含む。関連商品情報132に含まれる各レコードは、関連商品情報に相当する。関連商品は、各商品に関連する商品である。関連商品は、例えば、各商品を購入する客に購入を勧める商品である。関連商品は、おすすめ商品ともいう。例えば、関連商品は、各商品に使用される調味料、各商品と同時に調理される商品、各商品と同時に購入されることが多い商品等であってもよい。例えば、パンの関連商品は、バター、チーズ、ジャム、卵、ハム、コーヒー等であってもよい。鶏肉の関連商品は、小麦粉、塩、コショウ、鶏肉料理用の調味料等であってもよい。関連商品は、各商品に対し少なくとも一つ割り当てられ、複数の商品に対し共通する関連商品が割り当てられてもよい。関連商品の情報は、関連商品の商品識別情報、関連商品のレコメンド情報等を含む。レコメンド情報は、商品の特徴、割引情報、レビュー情報等を含んでもよい。関連商品の情報は、関連商品に関連する情報に対応する。
【0018】
混雑情報133は、エリア識別情報と各エリアの混雑情報を関連付けたデータを構成するレコードを含む。混雑情報133に含まれる各レコードは、混雑情報に対応する。混雑情報は、エリアごとの客の混雑度を示す情報である。混雑度は、例えば、エリアごとの客の密度を算出した値である。客の密度は、例えば、各エリアにおける客の人数を集計することで算出される。客の人数は、センサ2又はビーコン信号を用いて検出された客の位置情報に基づいて集計されてもよい。混雑度は、エリア内の客の人数に関する予め定義された閾値に基づいて判定されてもよい。例えば、混雑度は、センサ2又はビーコン信号を用いて検出されるデータに基づいて算出される値を3段階等の複数のレベルに分類して判定される。例えば、1平米当たりの人数が、0~0.4名であれば「レベル1」、0.5~0.7名であれば「レベル2」、0.8名以上であれば「レベル3」と判定する。例えば、「レベル1」は混雑度が低く、「レベル3」は混雑度が高いことを示す。混雑度は、客の密度自体でもよい。混雑度は、混雑情報の一例である。なお、混雑度は、現在の混雑度でもよく、現在の混雑度から予測されたものでもよい。混雑度の判定は、公知の判定方法により判定されてもよい。混雑情報133は、混雑度が判定される毎に更新されてもよい。混雑情報133は、客の位置情報が検出される毎に更新されてもよい。混雑情報133は、予め設定された一定の時間間隔で更新されてもよい。
上記混雑情報133は、以下に例示するように、プロセッサ11の処理に基づいている。プロセッサ11は、ネットワークを介して、センサ2又はビーコン信号を用いて検出された店舗内の複数の客の位置情報を取得する。プロセッサ11は、予め設定された一定の時間間隔で複数の客の位置情報を取得してもよい。プロセッサ11は、取得した複数の客の位置情報及びエリア識別情報で識別される各エリアの位置情報に基づいて、各エリアにおける客の人数を集計する。プロセッサ11は、集計した各エリアにおける客の人数に基づいて、各エリアにおける客の密度を算出する。プロセッサ11は、算出した各エリアにおける客の密度に基づいて、各エリアにおける混雑度を判定する。プロセッサ11は、算出した各エリアにおける客の密度を上述の各レベルに関連付けられた閾値と比較してもよい。プロセッサ11は、比較結果に基づいて、各エリアにおける混雑度をレベルで判定してもよい。プロセッサ11は、判定した各エリアにおける混雑度を示す情報をエリア識別情報に関連付けた混雑情報133を補助記憶デバイス13に保存する。プロセッサ11は、複数の客の位置情報を取得する毎の上記処理に基づいて、補助記憶デバイス13に記憶されている混雑情報133のうち、各エリアにおける混雑度を示す情報を更新する。
【0019】
通信インタフェース14は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、サーバ1を他の電子機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0020】
なお、サーバ1のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。サーバ1は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0021】
上述のプロセッサ11に実装される各部について説明する。
プロセッサ11は、第1の取得部110、第2の取得部111、第3の取得部112、第1の特定部113、第2の特定部114、判定部115、ルート作成部116、及び出力部117を実装する。プロセッサ11に実装される各部は、各機能ということもできる。プロセッサ11に実装される各部は、プロセッサ11及びメインメモリ12を含む制御部に実装されるということもできる。
【0022】
第1の取得部110は、端末3から通信インタフェース14を介して、ユーザの入力に基づく購入予定商品に関する情報を取得する。購入予定商品は、ユーザが店舗内で購入する予定の商品である。購入予定商品は、商品識別情報により識別可能な商品である。購入予定商品は、店舗での購買に先立ち、ユーザにより端末3の入力デバイス35を介して入力される。ユーザは、予め、端末3において専用のアプリケーションプログラムを起動し、会員登録を行う。会員登録が完了したユーザは、アプリケーションプログラムに従い、入力デバイス35を介して、購入予定商品を入力する。なお、会員登録を事前に行ったユーザは、専用のアプリケーションプログラムにログインし、入力デバイス35を介して、購入予定商品を入力してもよい。購入予定商品は、買い物リストの商品ともいう。購入予定商品は、ユーザが店舗内で実際に取得した商品を除く。ユーザによる商品の取得は、「商品を登録する」、「商品を手に取る」、「商品を買い物かごに入れる」の意味を含む。
【0023】
第2の取得部111は、混雑情報133から店舗内のエリアごとの混雑度を取得する。
【0024】
第3の取得部112は、関連商品情報132から関連商品に関する情報を取得する。
【0025】
第1の特定部113は、第1の取得部110により取得された購入予定商品に関する情報に基づいて、エリア情報131を参照して購入予定商品のエリアを特定する。第1の特定部113は、購入予定商品に関連付けられたエリア識別情報に基づいて、購入予定商品のエリアを特定する。
【0026】
第2の特定部114は、第3の取得部112により取得された関連商品に関する情報に基づいて、エリア情報131を参照して関連商品のエリアを特定する。第2の特定部114は、関連商品に関連付けられたエリア識別情報に基づいて、関連商品のエリアを特定する。
【0027】
判定部115は、第2の特定部114により特定された関連商品のエリアと、第2の取得部111により取得された混雑度とに基づいて関連商品の中からレコメンド商品を判定する。レコメンド商品は、関連商品の中から選択され、客に提示される関連商品である。例えば、レコメンド商品は、混雑度の高くないエリアに陳列される関連商品である。混雑度の高くないエリアは、混雑度が閾値未満であるエリアであってもよい。
【0028】
ルート作成部116は、第1の特定部113により特定された購入予定商品のエリアと、第2の取得部111により取得された混雑度とに基づいてルートを作成する。ルートは、客が商品を取得するために店舗内を移動する順路、又は、経路である。ルートは、店舗入口をスタート地点、レジをゴール地点とする。ルートは、客の現在地をスタート地点とするルートであってもよい。ルートは、購入予定商品を取得するためのルートであってもよく、購入予定商品に加え、レコメンド商品を取得するためのルートであってもよい。ルート作成部116は、ユーザの操作によりルートを更新してもよい。ユーザの操作は、ユーザによる入力デバイス35を介した入力、ユーザによる読取デバイス37を介した読取操作を含んでもよい。ルートを作成することは、ルートを更新することを含む。
【0029】
出力部117は、通信インタフェース14を介して、ルート作成部116により作成されたルートを端末3に出力する。出力部117は、通信インタフェース14を介して、判定部115により判定されたレコメンド商品に関する情報を端末3に出力する。出力部117は、ルートとレコメンド商品に関する情報の少なくとも一方を出力してもよい。出力部117は、レコメンド商品のエリアがルートに近接するか否かに応じてレコメンド商品の出力態様を変えてもよい。商品のエリアがルートに近接することは、商品のエリアがルートから所定範囲内にあることに対応する。以下の説明において、「出力」は、「送信」と読み替えてもよい。
【0030】
端末3の構成例について説明する。
端末3は、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、通信インタフェース34、入力デバイス35、表示デバイス36及び読取デバイス37を含む電子機器である。端末3を構成する各部は、互いに信号を入出力可能に接続されている。
【0031】
プロセッサ31は、端末3の中枢部分に相当する。プロセッサ31は、上述のプロセッサ11と同様のハードウェア構成である。プロセッサ31は、メインメモリ32又は補助記憶デバイス33に予め記憶されているプログラムを実行することで、種々の動作を実行する。
【0032】
メインメモリ32は、端末3の主記憶部分に相当する。メインメモリ32は、上述のメインメモリ12と同様のハードウェア構成である。メインメモリ32は、プログラムを記憶する。
【0033】
補助記憶デバイス33は、端末3の補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス33は、上述の補助記憶デバイス13と同様のハードウェア構成である。補助記憶デバイス33は、上述のプログラムを記憶する。
【0034】
通信インタフェース34は、所定の通信プロトコルに従い、ネットワークを介して、端末3を他の機器と通信可能に接続する種々のインタフェースを含む。
【0035】
入力デバイス35は、端末3へデータ又は指示を入力可能なデバイスである。例えば、入力デバイス35は、キーボード又はタッチパネル等である。入力デバイス35は、音声入力を可能にするマイクを含んでもよい。
【0036】
表示デバイス36は、プロセッサ31の制御により種々の画面を表示可能なデバイスである。例えば、表示デバイス36は、液晶ディスプレイ又はEL(Electroluminescence)ディスプレイ等である。
【0037】
読取デバイス37は、種々のデータを読取可能なデバイスである。例えば、読取デバイス37は、コードシンボルからデータを読取可能なスキャナを含む。コードシンボルは、バーコードシンボル及びQRコード(登録商標)等の二次元コードシンボル等である。読取デバイス37は、コードシンボルからデータを読取可能なカメラ等の撮像デバイスを含む。カメラは、レーザ光の走査によりコードシンボルを読み取るタイプであってもよいし、撮像デバイスで撮像した画像からコードシンボルを読み取るタイプであってもよい。例えば、読取デバイス37は、商品に付されたコードシンボルを読み取り、買上商品の登録を行う。
【0038】
音声出力デバイス38は、端末3の制御により音を出力可能なデバイスである。
【0039】
なお、端末3のハードウェア構成は、上述の構成に限定されるものではない。端末3は、適宜、上述の構成要素の省略及び変更並びに新たな構成要素の追加を可能とする。
【0040】
表示デバイス36に表示されるルートについて説明する。
図2は、第1の実施形態に係るルートの一例を示す図である。
【0041】
図2は、端末3の表示デバイス36に表示されるルートの一例を示す。表示デバイス36に表示されるルートは、出力部117により出力されるルートである。出力部117は、表示デバイス36にルートを含む店舗内の模式図を出力する。出力部117は、表示デバイス36にエリア毎の混雑度を識別可能な態様で出力する。
【0042】
図2は、店舗内の模式図を示す。図2に示すように、店舗内は、店舗内の床面積を一定の面積で区切ったエリアにより区分けされる。例えば、店舗内で混雑度の高いエリアは、識別可能に示される。図2の例では、混雑度の高いエリアは斜線により示される。図2において、黒丸印は、端末3のユーザの購入予定商品を示す。例えば、ルート作成部116は、ユーザの購入予定商品を取得するためのルートを作成する。一例では、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを作成する。図2において、ルート作成部116により作成されたルートは、矢印で示される。星印は、レコメンド商品を示す。例えば、判定部115は、購入予定商品の関連商品の中から、混雑度の高くないエリアに陳列される関連商品をレコメンド商品として判定する。レコメンド商品の判定処理については後述する。図2において、判定部115により判定されたレコメンド商品が星印で示される。一例では、判定部115は、ルートとレコメンド商品のエリアの位置に関する比較を行うことなく、レコメンド商品を判定する。レコメンド商品は出力対象のレコメンド商品に対応する。図2に示すように、ルートから所定範囲内にあるエリアに陳列されたレコメンド商品と、ルートから所定範囲内にあるエリア以外のエリアに陳列されたレコメンド商品が表示される。所定範囲内は、例えば、ルート上の各位置から半径2メートル圏内、半径5メートル圏内等である。所定範囲は、ルートの通る各エリアを範囲としてもよい。所定範囲は、ルートの通る各エリア、及びルートの通る各エリアに隣接するルートの通らない各エリアを範囲としてもよい。所定範囲は、ルートの通る各エリアからルートの通らない1以上のエリアを挟んだ各エリアまでを範囲としてもよい。所定範囲は、予め設定されてもよく、店舗管理者等により適宜更新されてもよい。
【0043】
具体例として、端末3のユーザの購入予定商品が、「パン」、「ハム」、「チーズ」である場合について説明する。ルート作成部116は、「パン」、「ハム」、「チーズ」を取得するルートを作成する。ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを作成する。ルート作成部116は、まず、ユーザの現在地である店舗入口から一番近く、混雑度の高くないエリアに陳列された「パン」を第1地点と判定する。次に、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第1地点「パン」から近いエリアに陳列された「チーズ」を第2地点と判定する。ここで、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアC-14、C-15を避けるため、エリアC-14、C-15を通らないルートを作成する。次に、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第2地点「チーズ」から最終地点「ハム」を結ぶルートを作成する。ルート作成部116は、最終地点「ハム」から混雑度の高いエリアを避けたレジまでのルートを作成する。ここで、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアG-5、G-6、G-7を避けるため、エリアG-5、G-6、G-7を通らないルートを作成する。以上のように、ルート作成部116は、「パン」、「ハム」、「チーズ」の地点を結ぶ、混雑度の高いエリアを避けたルートを作成する。ルート作成部116により作成されるルートは、各地点を結ぶ最短ルートとは異なるルートになり得る。
【0044】
この例において、第3の取得部112は、端末3のユーザの購入予定商品である「パン」、「ハム」、「チーズ」の関連商品に関する情報を取得する。判定部115は、それぞれの関連商品の中から、混雑度の高くないエリアに陳列される関連商品をレコメンド商品として判定する。この例では、判定部115は、「トマト」、「コーヒー」、「卵」をレコメンド商品として判定する。図2において、「トマト」、「コーヒー」、「卵」がレコメンド商品として表示される。この例では、ルートと外れたエリアに陳列された「トマト」及び「コーヒー」と、ルートに近接するエリアに陳列された「卵」が共に表示される。
【0045】
この例によれば、表示デバイス36は、ユーザの購入予定商品を混雑度の高いエリアを避けて取得するルートを表示することができる。そのため、ユーザは、ルートに沿って移動することで、混雑度の高いエリアを避けて商品を取得することができる。また、表示デバイス36は、ユーザの購入予定商品に関連する商品で、混雑度の高くないエリアに陳列されたレコメンド商品の情報を表示することができる。そのため、ユーザは、レコメンド商品に興味を持った場合、ルートを外れてレコメンド商品を取得することとなるが、混雑度の高いエリアは避けることができる。
【0046】
図3は、第1の実施形態に係るルートの別の例を示す図である。
【0047】
図3は、端末3の表示デバイス36に表示されるルートの別の例を示す。表示デバイス36に表示されるルートは、出力部117により出力されるルートである。
【0048】
図3は、図2と同様に、店舗内の模式図を示し、混雑度の高いエリアは、識別可能に示される。図3において、黒丸印は、端末3のユーザの購入予定商品を示す。ルート作成部116によるルート作成の処理は、図2の例における処理と同様である。星印は、レコメンド商品を示す。例えば、判定部115は、購入予定商品の関連商品の中から、混雑度の高くないエリアに陳列される関連商品をレコメンド候補商品として判定する。この例では、判定部115は、ルートとレコメンド候補商品のエリアの位置に関する比較を行う。判定部115は、ルートから所定範囲内にあるエリアに陳列されたレコメンド候補商品をレコメンド商品として判定する。レコメンド商品の判定処理については後述する。レコメンド商品は出力対象のレコメンド商品に対応する。レコメンド候補商品は、図2の例におけるレコメンド商品に対応する。図3に示すように、ルートから所定範囲内にあるエリアに陳列されたレコメンド商品のみが表示される。
【0049】
具体例として、図2の例と同様に、端末3のユーザの購入予定商品が、「パン」、「ハム」、「チーズ」である場合について説明する。ルート作成部116は、図2の例と同様に、「パン」、「ハム」、「チーズ」を取得するルートを作成する。
【0050】
第3の取得部112は、端末3のユーザの購入予定商品である「パン」、「ハム」、「チーズ」の関連商品に関する情報を取得する。判定部115は、それぞれの関連商品の中から、混雑度の高くないエリアに陳列される関連商品をレコメンド候補商品として判定する。この例では、判定部115は、「トマト」、「コーヒー」、「卵」をレコメンド候補商品として判定する。さらに、判定部115は、「トマト」、「コーヒー」、「卵」の中から、ルートから所定範囲内にあるエリアに陳列されたレコメンド商品を判定する。この例では、判定部115は、「卵」をレコメンド商品として判定する。図3において、ルートから所定範囲内にあるエリアに陳列された「卵」のみがレコメンド商品として表示される。
【0051】
この例によれば、表示デバイス36は、ユーザの購入予定商品を取得するルートと、ルートから所定範囲内にあり、混雑度の高くないエリアに陳列されたレコメンド商品の情報を表示することができる。そのため、ユーザは、レコメンド商品に興味を持った場合、混雑度の高いエリアを回避したルートを外れることなくレコメンド商品を取得することができる。
【0052】
情報処理システムSによる処理の手順について説明する。
なお、以下のサーバ1を主体とする説明では、サーバ1をプロセッサ11と読み替えてもよい。同様に、端末3を主体とする説明では、端末3をプロセッサ31と読み替えてもよい。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0053】
ここでは、端末3のユーザが、スーパー等の生鮮食品を取り扱う店舗Aで、「パン」、「ハム」、「チーズ」を購入する予定である場合を想定する。ユーザは、専用のアプリケーションプログラムにおいて会員登録を完了しているものとする。ユーザが会員登録を行うことによって、ユーザに対して一意の会員IDが発行される。会員IDは、例えばユーザが所有する端末3に設定される。ユーザは、店舗Aでの購買に先立ち、端末3において、入力デバイス35を介して、購入予定商品「パン」、「ハム」、「チーズ」を入力する。なお、購入予定商品は、パン、鶏肉等の商品のカテゴリ、又は、商品の品目であってもよく、「XXパン」等の商品名でもあってもよい。また、購入予定商品は、ユーザが任意に入力する商品であってもよく、アプリケーションプログラムによって提示される複数の商品からユーザにより選択された商品であってよい。
【0054】
ユーザは、店舗Aの入口に設置されたチェックイン機器を介して、チェックインを行う。例えば、ユーザが端末3において専用のアプリケーションプログラムを起動すると、会員IDを表すバーコード又は二次元コード等が表示デバイス36に表示される。ユーザは、チェックイン機器を介して、会員IDの読取を行い、チェックインを行う。会員IDは、RFID(Radio Frequency Identification)、ICカード又は磁気カード等に記録されたものでもよい。会員IDによるチェックインは、公知の処理により行われてもよい。
【0055】
ユーザがチェックインを行うと、センサ2は、ユーザの位置を検出する。センサ2は、店舗Aに設置されているものとする。ユーザは、読取デバイス37を介して、店舗A内に陳列された商品に付されたコードシンボルを読み取り、買上商品の登録を行う。
【0056】
サーバ1は、ユーザによりチェックインが行われたことに応答して、以下の情報処理を行う。以下の説明において、「応答して」は、「基づいて」と読み替えてもよい。
【0057】
サーバ1による情報処理の手順について説明する。
図4は、第1の実施形態に係るサーバ1による情報処理の手順を例示するフローチャートである。
第1の取得部110は、端末3から通信インタフェース14を介して、ユーザの入力に基づく少なくとも一つの購入予定商品に関する情報を取得する(ACT101)。ACT101では、例えば、第1の取得部110は、少なくとも一つの購入予定商品に関連付けられた商品識別情報を取得する。なお、第1の取得部110は、各購入予定商品に関連付けられた商品識別情報を取得してもよい。第1の取得部110は、各購入予定商品のカテゴリ、又は、商品の品目に関連付けられた商品識別情報を取得してもよい。
【0058】
第1の特定部113は、第1の取得部110により取得された少なくとも一つの購入予定商品に関する情報に基づいて、少なくとも一つの購入予定商品のエリアを特定する(ACT102)。ACT102では、例えば、第1の特定部113は、エリア情報131を参照して、購入予定商品に関連付けられた商品識別情報に基づいて、陳列位置情報、及びエリア識別情報を取得する。第1の特定部113は、エリア識別情報に基づいて購入予定商品のエリアを特定する。
【0059】
第2の取得部111は、混雑情報133を参照して、店舗内のエリアごとの混雑度を取得する(ACT103)。
【0060】
ルート作成部116は、第1の特定部113により特定された少なくとも一つの購入予定商品のエリアと、第2の取得部111により取得された混雑度とに基づいてルートを作成する(ACT104)。ACT104では、例えば、ルート作成部116は、少なくとも一つの購入予定商品のエリアの混雑度を閾値と比較する。ルート作成部116は、混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された購入予定商品の中から、センサ2又はビーコン信号を用いて検出されるユーザの現在地に基づいて、購入予定商品を取得する順序を判定する。ルート作成部116は、混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された購入予定商品の中から、ユーザの現在地に最も近い購入予定商品の位置を第1地点と判定する。ルート作成部116は、ユーザの現在地と第1地点とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。次に、ルート作成部116は、混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された購入予定商品のうち、第1地点に最も近い購入予定商品の位置を第2地点と判定する。ルート作成部116は、第1地点と第2地点とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。ルート作成部116は、残りの購入予定商品についても同様の処理を行う。
【0061】
ルート作成部116は、混雑度が閾値以上であるエリアに陳列された購入予定商品の順序を混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された購入予定商品より後の順序としてルートを作成してもよい。ルート作成部116は、混雑度が閾値以上であるエリアに陳列された購入予定商品の取得順序を、混雑度の低い順で、混雑度に応じて決定してもよい。
【0062】
ルート作成部116は、購入予定商品の取得順序に従って、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを順次作成してもよい。
【0063】
ユーザの購入予定商品「パン」、「ハム」、「チーズ」が陳列されるエリアの混雑度が、「パン」のエリアは「1」、「ハム」のエリアは「2」、「チーズ」のエリアは「1」である場合について図2を参照して説明する。混雑度の閾値は「3」であるとする。例えば、ルート作成部116は、「パン」、「ハム」、「チーズ」それぞれの混雑度と閾値を比較する。ルート作成部116は、「パン」、「ハム」、「チーズ」の混雑度が閾値未満であると判定する。ルート作成部116は、「パン」、「ハム」、「チーズ」の中から、ユーザの現在地である入口から一番近いエリアに陳列された「パン」を第1地点と判定する。ルート作成部116は、ユーザの現在地と第1地点とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。次に、ルート作成部116は、第1地点「パン」から近いエリアに陳列された「チーズ」を第2地点と判定する。ルート作成部116は、第1地点と第2地点とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。図2の例では、ルート作成部116は、混雑度が閾値以上であるエリアC-14、C-15を回避したルートを作成する。次に、ルート作成部116は、第2地点と最終地点「ハム」とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。次に、ルート作成部116は、最終地点とレジとを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。図2の例では、ルート作成部116は、混雑度が閾値以上であるエリアG-5、G-6、G-7を回避したルートを作成する。
【0064】
この例によれば、ルート作成部116は、購入予定商品のエリアと、店舗内のエリアごとの混雑度とに基づいてルートを作成することができる。これにより、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けて購入予定商品を取得するルートを作成することができる。そのため、サーバ1は、店舗内の混雑状態に基づいた商品の購入ルートを提供することができる。端末3のユーザは、混雑度の高いエリアを避けたルートに沿って購入予定商品を取得することができる。
【0065】
上述の例では、ルート作成部116は、購入予定商品を取得する順序を先に判定し、ルートを決定したが、これに限られない。ルート作成部116は、ユーザの現在地、購入予定商品の位置、及び混雑度に基づいて総合的にルートを決定してもよい。
【0066】
第3の取得部112は、関連商品情報132を参照して、少なくとも一つの購入予定商品に関連する関連商品に関する情報を取得する(ACT105)。ACT105では、例えば、第3の取得部112は、少なくとも一つの購入予定商品の各々について関連商品に関する情報を取得する。第3の取得部112は、各購入予定商品についての関連商品の商品識別情報を取得する。第3の取得部112は、各購入予定商品についての関連商品のレコメンド情報を取得してもよい。
【0067】
第2の特定部114は、第3の取得部112により取得された関連商品に関する情報に基づいて、エリア情報131から関連商品のエリアを特定する(ACT106)。ACT106では、例えば、第2の特定部114は、エリア情報131を参照して、関連商品に関連付けられた商品識別情報に基づいて、陳列位置情報、及びエリア識別情報を取得する。第2の特定部114は、エリア識別情報に基づいて購入予定商品のエリアを特定する。
【0068】
判定部115は、第2の特定部114により特定された関連商品のエリアと、第2の取得部111により取得された混雑度とに基づいて関連商品の中からレコメンド商品を判定する(ACT107)。ACT107では、例えば、判定部115は、関連商品のエリアに関連付けられた混雑度に基づいて、レコメンド商品を判定する。
【0069】
一例では、判定部115は、関連商品のエリアの混雑度を閾値と比較する。判定部115は、関連商品のエリアの混雑度と閾値との比較結果に基づいて、レコメンド商品を判定する。判定部115は、関連商品のエリアの混雑度が閾値未満であることに応答して、当該関連商品をレコメンド商品と判定する。他方、判定部115は、関連商品のエリアの混雑度が閾値以上であることに応答して、当該関連商品をレコメンド商品ではないと判定する。
【0070】
この例によれば、判定部115は、関連商品のエリアと、店舗内のエリアごとの混雑度とに基づいて関連商品の中からレコメンド商品を判定することができる。これにより、判定部115は、混雑度の高くないエリアに陳列された関連商品をレコメンド商品として判定することができる。そのため、サーバ1は、混雑度の高くないエリアに陳列されたレコメンド商品を端末3のユーザに提供することができる。端末3のユーザは、混雑度の高いエリアを避けたルートに沿ってレコメンド商品を取得することができる。さらに、端末3のユーザは、購入予定商品が混雑度の高いエリアにある場合は、レコメンド商品の位置に移動することで混雑度の高いエリアを避けることができる。
【0071】
別の例では、判定部115は、第2の特定部114により特定された関連商品のエリアが前記ルートから所定範囲内にあるか否かに応じてレコメンド商品を判定する。判定部115は、関連商品のエリアの混雑度を閾値と比較する。判定部115は、関連商品のエリアの混雑度と閾値との比較結果に基づいて、レコメンド候補商品を判定する。判定部115は、関連商品のエリアの混雑度が閾値未満であることに応答して、当該関連商品をレコメンド候補商品と判定する。他方、判定部115は、関連商品のエリアの混雑度が閾値以上であることに応答して、当該関連商品をレコメンド候補商品ではないと判定する。判定部115は、レコメンド候補商品の陳列位置情報に基づいて、ルートから所定範囲内にあるエリアに陳列されたレコメンド候補商品をレコメンド商品として判定する。判定部115は、ルートから所定範囲内にないエリアに陳列されたレコメンド候補商品をレコメンド商品ではないと判定する。
【0072】
この例によれば、判定部115は、関連商品のエリアが、購入予定商品を取得するルートから所定範囲内にあるか否かに応じてレコメンド商品を判定することができる。これにより、判定部115は、ルートに近接したエリアに陳列された関連商品をレコメンド商品として判定することができる。そのため、サーバ1は、混雑度の高いエリアを回避したルートに近接したエリアに陳列されたレコメンド商品を端末3のユーザに提供することができる。端末3のユーザは、ルートに沿って、混雑度の高いエリアを通過することなくレコメンド商品を取得することができる。
【0073】
出力部117は、通信インタフェース14を介して、ルート作成部116により作成されたルート、及び、判定部115により判定されたレコメンド商品に関する情報を端末3に出力する(ACT108)。ACT108では、例えば、出力部117は、ルート作成部116により作成されたルート、及び、判定部115により判定されたレコメンド商品に関する情報の少なくとも一つを端末3に出力する。出力部117は、レコメンド商品に関する情報として、レコメンド商品の位置を出力する。出力部117は、レコメンド商品の位置に加え、又は、レコメンド商品の位置に代えて、レコメンド商品のレコメンド情報を出力してもよい。プロセッサ31は、ルート、及び、レコメンド商品に関する情報の少なくとも一つを表示デバイス36に表示する。
【0074】
出力部117は、レコメンド商品に関する情報として、レコメンド商品のエリアは混雑度が低いことを示すメッセージを出力してもよい。例えば、出力部117は、購入予定商品のエリアの混雑度が閾値以上である場合、レコメンド商品に関する情報として、レコメンド商品のエリアに立ち寄ることで混雑度の高いエリアを回避できることを示すメッセージを出力してもよい。
【0075】
なお、出力部117は、レコメンド商品に関する情報を、記号、アイコン、テキスト、音声、動画等の任意の態様で出力してもよい。
【0076】
なお、出力部117は、ルートを出力する場合、少なくとも一つの購入予定商品のエリアの混雑度に応じて、レコメンド商品に関する情報の出力の要否を変えてもよい。一例では、ルート作成部116により、すべての購入予定商品のエリアの混雑度が閾値未満であると判定された場合、出力部117は、ルート作成部116により作成されたルートのみを表示してもよい。この場合、ACT105~ACT107の処理を省略してもよい。これにより、サーバ1は、購入予定商品のエリアの混雑度が低いうちに端末3のユーザに寄り道をしないで購入予定商品を取得することを促すことができる。
【0077】
別の例では、ルート作成部116により、ユーザの現在地からルートに沿った次の購入予定商品のエリアの混雑度が閾値以上である判定された場合、出力部117は、レコメンド商品に関する情報を出力してもよい。この例では、出力部117は、少なくともユーザの現在地からルートに沿った次の購入予定商品のエリアまでの間で、ルートに近接したエリアに陳列されたレコメンド商品に関する情報を出力してもよい。これにより、サーバ1は、混雑度の高いエリアにある購入予定商品の位置に行くまでの間に端末3のユーザに寄り道を促すことができる。購入予定商品のエリアの混雑度は、時間経過に伴い、端末3のユーザが購入予定商品の位置に到達する頃には混雑度が低下する可能性がある。
【0078】
なお、ルート作成部116により、すべての購入予定商品のエリアの混雑度が閾値以上であると判定された場合、レコメンド商品の位置を第1地点としてルートを作成してもよい。この例では、サーバ1は、ユーザが混雑度の高いエリアにある購入予定商品の位置へ移動する前にレコメンド商品の位置にユーザを誘導することにより、積極的に混雑度の高いエリアを回避するルートを提供することができる。
【0079】
なお、ルート作成部116は、ユーザの現在地と購入予定商品の陳列位置情報とに基づいて、最短ルートを作成してもよい。この場合、出力部117は、端末3のユーザの選択に従って、最短ルート、又は、混雑度の高いエリアを回避したルートを表示する。この例では、サーバ1は、ユーザの選択に応じたルートを提供することができる。
【0080】
なお、ルート作成部116は、センサ2又はビーコン信号を用いてユーザの現在地が検出されたタイミングで、又は、ユーザにより購入予定商品が取得されたタイミングでルートを更新してもよい。更新処理は、図4に示すフローチャートの処理と同様である。この例では、判定部115は、ユーザの現在地とルート作成部116により更新されたルート上の購入予定商品の位置とを結ぶルートが、混雑度が閾値以上であるエリアを通過する場合、混雑度が閾値以上であるエリアを回避するルート上に陳列された関連商品をレコメンド商品として判定してもよい。ルート作成部116は、ユーザの現在地とレコメンド商品を第1地点として結ぶルートを作成してもよい。この例では、サーバ1は、ユーザの現在地に応じて更新された混雑度の高いエリアを回避するルートを提供することができる。
【0081】
[第2の実施形態]
以下、図面を参照しながら第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。第2の実施形態では、主として、第1の実施形態と異なる部分について説明する。
【0082】
図5は、第2の実施形態に係るルートの一例を示す図である。
【0083】
図5は、端末3の表示デバイス36に表示されるルートの一例を示す。表示デバイス36に表示されるルートは、出力部117により出力されるルートである。出力部117は、表示デバイス36にルートを含む店舗内の模式図を出力する。出力部117は、表示デバイス36にエリア毎の混雑度を識別可能な態様で出力する。
【0084】
図5は、図2と同様に、店舗内の模式図を示し、混雑度の高いエリアは、識別可能に示される。図5において、黒丸印は、端末3のユーザの購入予定商品を示す。星印は、判定部115により判定されるレコメンド商品を示す。レコメンド商品は出力対象のレコメンド商品に対応する。例えば、ルート作成部116は、ユーザの購入予定商品とレコメンド商品を取得するためのルートを作成する。一例では、ルート作成部116は、購入予定商品とレコメンド商品の地点を結ぶ混雑度の高いエリアを避けたルートを作成する。図5において、ルート作成部116により作成されたルートは、矢印で示される。
【0085】
具体例として、端末3のユーザの購入予定商品が、「パン」、「ハム」、「チーズ」である場合について説明する。第3の取得部112は、購入予定商品である「パン」、「ハム」、「チーズ」の関連商品に関する情報を取得する。判定部115は、それぞれの関連商品の中から、混雑度の高くないエリアに陳列される関連商品をレコメンド商品として判定する。この例では、判定部115は、「トマト」、「コーヒー」、「卵」をレコメンド商品として判定する。ルート作成部116は、購入予定商品である「パン」、「ハム」、「チーズ」、及びレコメンド商品である「トマト」、「コーヒー」、「卵」を取得するルートを作成する。ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを作成する。
【0086】
ルート作成部116は、まず、購入予定商品及び関連商品の中から、ユーザの現在地である店舗入口から一番近く、混雑度の高くないエリアに陳列された商品である「パン」を第1地点と判定する。次に、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第1地点「パン」から近いエリアに陳列された「トマト」を第2地点と判定する。ここで、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアC-14、C-15を避けるため、「コーヒー」を第2地点とはせず、エリアC-14、C-15を通らない「トマト」を第2地点としたルートを作成する。次に、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第2地点「トマト」から近いエリアに陳列された「コーヒー」を第3地点と判定する。ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第2地点「トマト」から第3地点「コーヒー」を結ぶルートを作成する。次に、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第3地点「コーヒー」から近いエリアに陳列された「チーズ」を第4地点と判定する。ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第3地点「コーヒー」から第4地点「チーズ」を結ぶルートを作成する。次に、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第4地点「チーズ」から近いエリアに陳列された「卵」を第5地点と判定する。ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第4地点「チーズ」から第5地点「卵」を結ぶルートを作成する。次に、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第5地点「卵」から近いエリアに陳列された「ハム」を第6地点と判定する。ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けたルートを通り、第5地点「卵」から最終地点「ハム」を結ぶルートを作成する。ルート作成部116は、最終地点「ハム」から混雑度の高いエリアを避けたレジまでのルートを作成する。ここで、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアG-5、G-6、G-7を避けるため、エリアG-5、G-6、G-7を通らないルートを作成する。以上のように、ルート作成部116は、購入予定商品「パン」、「ハム」、「チーズ」、及びレコメンド商品「トマト」、「コーヒー」、「卵」の地点を結ぶ、混雑度の高いエリアを避けたルートを作成する。ルート作成部116により作成されるルートは、各地点を結ぶ最短ルートとは異なるルートになり得る。
【0087】
この例によれば、表示デバイス36は、ユーザの購入予定商品とレコメンド商品を混雑度の高いエリアを避けて取得するルートを表示することができる。そのため、ユーザは、混雑度の高いエリアを回避するルートに沿って商品を取得することができる。また、表示デバイス36は、ユーザの購入予定商品に関連する商品で、混雑度の高くないエリアに陳列されたレコメンド商品をルート上の地点として表示することができる。そのため、ユーザは、レコメンド商品に興味を持った場合でも、混雑度の高いエリアを避けたルートに従ってレコメンド商品を取得することができる。また、ルート作成部116は、購入予定商品とレコメンド商品のエリアと混雑情報とに基づいてルートを作成することができる。そのため、ルート作成部116は、ユーザの購入予定商品が、混雑度の高いエリアに陳列されている場合には、レコメンド商品の地点にユーザを誘導するルートを作成することができる。
【0088】
情報処理システムSによる処理の手順について説明する。
なお、以下のサーバ1を主体とする説明では、サーバ1をプロセッサ11と読み替えてもよい。同様に、端末3を主体とする説明では、端末3をプロセッサ31と読み替えてもよい。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順について、実施形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である。
【0089】
ここでは、第1の実施形態と同様に、端末3のユーザが、スーパー等の生鮮食品を取り扱う店舗Aで、「パン」、「ハム」、「チーズ」を購入する予定である場合を想定する。
【0090】
サーバ1は、ユーザによりチェックインが行われたことに応答して、以下の情報処理を行う。
【0091】
サーバ1による情報処理の手順について説明する。
図6は、第2の実施形態に係るサーバ1による情報処理の手順を例示するフローチャートである。
【0092】
第1の取得部110は、ACT101と同様に、端末3から通信インタフェース14を介して、ユーザの入力に基づく少なくとも一つの購入予定商品に関する情報を取得する(ACT201)。
【0093】
第1の特定部113は、ACT102と同様に、第1の取得部110により取得された少なくとも一つの購入予定商品に関する情報に基づいて、少なくとも一つの購入予定商品のエリアを特定する(ACT202)。
【0094】
第3の取得部112は、ACT105と同様に、関連商品情報132を参照して、少なくとも一つの購入予定商品に関連する関連商品に関する情報を取得する(ACT203)。
【0095】
第2の特定部114は、ACT106と同様に、第3の取得部112により取得された関連商品に関する情報に基づいて、エリア情報131から関連商品のエリアを特定する(ACT204)。
【0096】
第2の取得部111は、ACT103と同様に、混雑情報133を参照して、店舗内のエリアごとの混雑度を取得する(ACT205)。
【0097】
判定部115は、第2の特定部114により特定された関連商品のエリアと、第2の取得部111により取得された混雑度とに基づいて関連商品の中からレコメンド商品を判定する(ACT206)。ACT206では、例えば、判定部115は、関連商品のエリアに関連付けられた混雑度に基づいて、レコメンド商品を判定する。判定部115は、関連商品のエリアの混雑度を閾値と比較する。判定部115は、関連商品のエリアの混雑度と閾値との比較結果に基づいて、レコメンド商品を判定する。判定部115は、関連商品のエリアの混雑度が閾値未満であることに応答して、当該関連商品をレコメンド商品と判定する。他方、判定部115は、関連商品のエリアの混雑度が閾値以上であることに応答して、当該関連商品をレコメンド商品ではないと判定する。
【0098】
ルート作成部116は、第1の特定部113により特定された少なくとも一つの購入予定商品のエリアと、判定部115により判定されたレコメンド商品のエリアと、第2の取得部111により取得された混雑度とに基づいてルートを作成する(ACT207)。ACT207では、例えば、ルート作成部116は、少なくとも一つの購入予定商品のエリアの混雑度を閾値と比較する。ルート作成部116は、混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された購入予定商品とレコメンド商品の中から、センサ2又はビーコン信号を用いて検出されるユーザの現在地に基づいて、購入予定商品とレコメンド商品の位置を通る順序を判定する。ルート作成部116は、混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された購入予定商品とレコメンド商品の中から、ユーザの現在地に最も近い商品の位置を第1地点と判定する。ルート作成部116は、ユーザの現在地と第1地点とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。次に、ルート作成部116は、混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された購入予定商品とレコメンド商品のうち、第1地点に最も近い購入予定商品の位置を第2地点と判定する。ルート作成部116は、第1地点と第2地点とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。ルート作成部116は、残りの購入予定商品とレコメンド商品についても同様の処理を行う。
【0099】
ルート作成部116は、混雑度が閾値以上であるエリアに陳列された購入予定商品の順序を混雑度が閾値未満であるエリアに陳列された購入予定商品及びレコメンド商品より後の順序としてルートを作成してもよい。ルート作成部116は、混雑度が閾値以上であるエリアに陳列された購入予定商品の取得順序を、混雑度の低い順で、混雑度に応じて決定してもよい。
【0100】
ルート作成部116は、購入予定商品とレコメンド商品の取得順序に従って、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを順次作成してもよい。
【0101】
ユーザの購入予定商品「パン」、「ハム」、「チーズ」が陳列されるエリアの混雑度が、「パン」のエリアは「1」、「ハム」のエリアは「2」、「チーズ」のエリアは「1」である場合について図5を参照して説明する。混雑度の閾値は「3」であるとする。判定部115により判定されたレコメンド商品は、「トマト」、「コーヒー」、「卵」であるとする。
【0102】
例えば、ルート作成部116は、「パン」、「ハム」、「チーズ」それぞれの混雑度と閾値を比較する。ルート作成部116は、「パン」、「ハム」、「チーズ」の混雑度が閾値未満であると判定する。ルート作成部116は、「パン」、「ハム」、「チーズ」と、レコメンド商品「トマト」、「コーヒー」、「卵」の中から、ユーザの現在地である入口から一番近いエリアに陳列された「パン」を第1地点と判定する。ルート作成部116は、ユーザの現在地と第1地点とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。次に、ルート作成部116は、第1地点「パン」から近いエリアに陳列された「トマト」を第2地点と判定する。ルート作成部116は、第1地点と第2地点とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。図5の例では、ルート作成部116は、混雑度が閾値以上であるエリアC-14、C-15を回避したルートを作成する。同様に、ルート作成部116は、第2地点と第3地点、第3地点と第4地点、第4地点と第5地点、第5地点と最終地点とを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを順次作成する。次に、ルート作成部116は、最終地点とレジとを結ぶ、混雑度が閾値以上であるエリアを回避したルートを作成する。図5の例では、ルート作成部116は、混雑度が閾値以上であるエリアG-5、G-6、G-7を回避したルートを作成する。
【0103】
この例によれば、ルート作成部116は、購入予定商品のエリアと、レコメンド商品のエリアと、店舗内のエリアごとの混雑度とに基づいてルートを作成することができる。これにより、ルート作成部116は、混雑度の高いエリアを避けて購入予定商品とレコメンド商品を取得するルートを作成することができる。そのため、サーバ1は、店舗内の混雑状態に基づいた商品の購入ルートを提供することができる。また、サーバ1は、店舗内の混雑状態に基づいたレコメンド商品を購入ルートに追加することができる。端末3のユーザは、混雑度の高いエリアを避けて購入予定商品とレコメンド商品を取得することができる。さらに、ルート作成部116は、混雑度の高くないエリアに陳列されたレコメンド商品をルートに追加することができる。これにより、ルート作成部116は、購入予定商品が混雑度の高いエリアに陳列されている場合や、購入予定商品の位置を結ぶルートが混雑度の高いエリアを回避できない場合に、レコメンド商品を立ち寄り位置とすることで、混雑を回避したルートを作成することができる。そのため、サーバ1は、混雑度の高いエリアを積極的に回避できる商品の購入ルートを提供することができる。端末3のユーザは、提供されたルートに従い、混雑度の高いエリアを回避して購入予定商品とレコメンド商品を取得することができる。
【0104】
上述の例では、ルート作成部116は、購入予定商品を取得する順序を先に判定し、ルートを決定したが、これに限られない。ルート作成部116は、ユーザの現在地、購入予定商品の位置、及び混雑度に基づいて総合的にルートを決定してもよい。
【0105】
出力部117は、通信インタフェース14を介して、ルート作成部116により作成されたルートを端末3に出力する(ACT208)。ACT208では、例えば、出力部117は、レコメンド商品の位置に加え、レコメンド商品のレコメンド情報を出力してもよい。プロセッサ31は、ルートを表示デバイス36に表示する。
【0106】
出力部117は、レコメンド商品に関する情報として、レコメンド商品のエリアは混雑度が低いことを示すメッセージを出力してもよい。例えば、出力部117は、購入予定商品のエリアの混雑度が閾値以上である場合、レコメンド商品に関する情報として、レコメンド商品のエリアに立ち寄ることで混雑度の高いエリアを回避できることを示すメッセージを出力してもよい。
【0107】
なお、出力部117は、レコメンド商品に関する情報を、記号、アイコン、テキスト、音声、動画等の任意の態様で出力してもよい。
【0108】
なお、ルート作成部116は、ユーザの現在地、購入予定商品の陳列位置情報、及びレコメンド商品の陳列位置情報に基づいて、最短ルートを作成してもよい。この場合、出力部117は、端末3のユーザの選択に従って、最短ルート、又は、混雑度の高いエリアを回避したルートを表示する。この例では、サーバ1は、ユーザの選択に応じたルートを提供することができる。
【0109】
なお、ルート作成部116は、センサ2によりユーザの現在地が検出されたタイミングで、又は、ユーザにより購入予定商品が取得されたタイミングでルートを更新してもよい。更新処理は、図6に示すフローチャートの処理と同様である。この例では、判定部115は、ユーザの現在地とルート作成部116により更新されたルート上の購入予定商品の位置とを結ぶルートが、混雑度が閾値以上であるエリアを通過する場合、混雑度が閾値以上であるエリアを回避するルート上に陳列された関連商品をレコメンド商品として判定してもよい。ルート作成部116は、ユーザの現在地とレコメンド商品を第1地点として結ぶルートを作成してもよい。この例では、サーバ1は、ユーザの現在地に応じて更新された混雑度の高いエリアを回避するルートを提供することができる。なお、一度ユーザに通知したレコメンド商品の状態が変更された場合、例えば、ルートが更新される際に、レコメンド商品の混雑度が閾値以上へと変わった、あるいは、レコメンド商品が更新されたルートから外れるなどの状態となった場合において、当該レコメンド商品を表示デバイス36が表示する店舗内の模式図から消さずに表示を維持してもよい。
【0110】
なお、情報処理装置は、サーバ1を例に説明したように1つの装置で実現されてもよいし、複数の装置に機能を分散させたシステムによって実現されてもよい。
【0111】
サーバ1のプロセッサ11に実装されるものとして説明した各部の全部又は一部は、端末3のプロセッサ31に実装されてもよい。プロセッサ31が出力部117と同様の出力部を実装する場合、出力部は、ルートを表示デバイス36に表示させることを含む。
【0112】
プログラムは、電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、電子機器可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつ電子機器で読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0113】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0114】
1…サーバ、2…センサ、3…端末、11…プロセッサ、12…メインメモリ、13…補助記憶デバイス、14…通信インタフェース、31…プロセッサ、32…メインメモリ、33…補助記憶デバイス、34…通信インタフェース、35…入力デバイス、36…表示デバイス、37…読取デバイス、38…音声出力デバイス、110…第1の取得部、111…第2の取得部、112…第3の取得部、113…第1の特定部、114…第2の特定部、115…判定部、116…ルート作成部、117…出力部、131…エリア情報、132…関連商品情報、133…混雑情報、S…情報処理システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6