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特許7651194無線通信システムにおいてデータを送受信するための方法及び無線通信端末
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-17
(45)【発行日】2025-03-26
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいてデータを送受信するための方法及び無線通信端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20250318BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20250318BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20250318BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20250318BHJP
   H04W 72/1268 20230101ALI20250318BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W84/12
H04W28/06 110
H04W72/0457
H04W72/1268
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022555730
(86)(22)【出願日】2021-03-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(86)【国際出願番号】 KR2021003186
(87)【国際公開番号】W WO2021187844
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2024-03-13
(31)【優先権主張番号】10-2020-0031650
(32)【優先日】2020-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0076814
(32)【優先日】2020-06-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516079109
【氏名又は名称】ウィルス インスティテュート オブ スタンダーズ アンド テクノロジー インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】サンヒョン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジュヒョン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ゴンジュン・コ
(72)【発明者】
【氏名】ジンサム・カク
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】特表2023-511251(JP,A)
【文献】Sigurd Schelstraete (Quantenna/ON Semiconductor),11be preamble and forward compatibility,IEEE 802.11-20/0110r0,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/20/11-20-0110-00-00be-11be-preamble-and-forward-compatibility.pptx>,2020年01月12日
【文献】laurent cariou (Intel),Extremely High Throughput (EHT) 802.11- Features classification and early discussion,IEEE 802.11-18/1215r1,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/18/11-18-1215-01-0eht-discussion-on-par.pptx>,2018年09月10日
【文献】Yongho Seok (MediaTek),EHT RTS and CTS procedure,IEEE 802.11-19/2125r0,IEEE, インターネット<URL:https://mentor.ieee.org/802.11/dcn/19/11-19-2125-00-00be-eht-rts-and-cts-procedure.pptx>,2020年01月12日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムの端末であって、
通信モジュール、及び
前記通信モジュールを制御するように構成されるプロセッサを含み、
前記プロセッサは、
AP(Access Point)からトリガーフレーム(trigger frame)を受信することであって
前記トリガーフレームは、第1複数個の空間再使用フィールドを含む共通情報フィールドを含み、
前記トリガーフレームによって指示されるタイプ情報に基づいて、前記トリガーフレームは第2複数個の空間再使用フィールドを含むか否かが識別されことと、
前記トリガーフレームに応して、応答フレームを送信することであって
前記応答フレームは、前記トリガーフレームによって指示される前記タイプ情報に基づく前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される、ことと
を行うように構成される、
端末。
【請求項2】
前記トリガーフレームと関連したフォーマットがEHT(Extremely High Throughput)フォーマットである場合に、前記応答フレームは、前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される、請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記トリガーフレームと関連したフォーマットがHE(High Efficiency)フォーマットである場合に、前記応答フレームは、前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される、請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記応答フレームが前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるか又は前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるかよって、前記応答フレームが送信されるリソースユニットが割り当てられる周波数帯域の位置は異なる、請求項1に記載の端末。
【請求項5】
前記応答フレームが前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される場合に、前記応答フレームが送信される前記リソースユニットは、プライマリー160MHz内に割り当てられる、請求項に記載の端末。
【請求項6】
前記トリガーフレームは、前記タイプ情報を指示するために用いられる識別情報をさらに含む、請求項に記載の端末。
【請求項7】
前記トリガーフレームは、域幅フィールド追加帯域幅フィールド、リソース割り当てフィールド、及びパンクチャリングモードフィールドを含み
前記リソース割り当てフィールドは、前記応答フレームが送信されるリソースユニットを割り当てるために用いられ、
前記パンクチャリングモードフィールドは、前記帯域幅フィールド及び/又は前記追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅におけるパンクチャリングが実行されるか否か、及び前記パンクチャリングの位置を指示するために用いられる、請求項に記載の端末。
【請求項8】
前記応答フレームが前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される場合に、前記応答フレームは、前記共通情報フィールドに含まれた帯域幅フィールド及び前記トリガーフレームに含まれた追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅で送信される、請求項1に記載の端末。
【請求項9】
無線通信システムにおいて端末がデータを送信する方法であって、
AP(Access Point)からトリガーフレーム(trigger frame)を受信するステップであって、
前記トリガーフレームは、第1複数個の空間再使用フィールドを含む共通情報フィールドを含み、
前記トリガーフレームによって指示されるタイプ情報に基づいて、前記トリガーフレームは第2複数個の空間再使用フィールドを含むか否かが識別される、ステップと、
前記トリガーフレームに応答して、応答フレームを送信するステップであって、
前記応答フレームは、前記トリガーフレームによって指示される前記タイプ情報に基づく前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される、ステップと
を含む方法。
【請求項10】
前記トリガーフレームと関連したフォーマットがEHT(Extremely High Throughput)フォーマットである場合に、前記応答フレームは、前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記トリガーフレームと関連したフォーマットがHE(High Efficiency)フォーマットである場合に、前記応答フレームは、前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記応答フレームが前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるか又は前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるかによって、前記応答フレームが送信されるリソースユニットが割り当てられる周波数帯域の位置は異なる、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記応答フレームが前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される場合に、前記応答フレームが送信される前記リソースユニットは、プライマリー160MHz内に割り当てられる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記トリガーフレームは、前記タイプ情報を指示するために用いられる識別情報をさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項15】
前記トリガーフレームは、帯域幅フィールド、追加帯域幅フィールド、リソース割り当てフィールド、及びパンクチャリングモードフィールドを含み、
前記リソース割り当てフィールドは、前記応答フレームが送信されるリソースユニットを割り当てるために用いられ、
前記パンクチャリングモードフィールドは、前記帯域幅フィールド及び/又は前記追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅におけるパンクチャリングが実行されるか否か、及び前記パンクチャリング位置を指示するために用いられる、請求項に記載の方法。
【請求項16】
前記応答フレームが前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される場合に、前記応答フレームは、前記共通情報フィールドに含まれた帯域幅フィールド及び前記トリガーフレームに含まれた追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅で送信される、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関し、より詳細には、本発明は、無線通信システムにおいてTB(Trigger Based)PPDU(Physical layer Protocol Data Unit)の送信を指示するためのトリガーフレーム及びトリガーフレームに基づくTB PPDUを構成及び送受信するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、モバイル機器の普及が拡大されるにつれ、それらに速い無線インターネットサービスを提供し得る無線LAN(Wireless LAN)技術が脚光を浴びている。無線LAN技術は、近距離で無線通信技術に基づいてスマートフォン、スマートパッド、ラップトップPC、携帯型マルチメディアプレーヤー、インベデッド機器などのようなモバイル機器を家庭や企業、または特定サービス提供地域において、無線でインターネットに接続し得るようにする技術である。
【0003】
IEEE(Istitute of Electronics Engineers) 802.11は、2.4GHのz周波数を利用した初期の無線LAN技術を支援した以来、多様な技術の標準を実用化または開発中である。まず、IEEE 802.11bは2.4GHzバンドの周波数を使用し、最高11Mbpsの通信速度を支援する。IEEE 802.11bの後に商用化されたIEEE 802.11aは2.4GHzバンドではなく5GHzバンドの周波数を使用することで、相当混雑した2.4GHzバンドの周波数に比べ干渉への影響を減らしており、OFDM技術を使用して通信速度を最大54Mbpsまで向上させている。しかし、IEEE 802.11aはIEEE 802.11bに比べ通信距離が短い短所がある。そして、IEEE 802.11gはIEEE 802.11bと同じく2.4GHzバンドの週は酢を使用して最大54Mpbsの通真相度を具現し、下位互換性(backward compatibility)を満足していて相当な注目を浴びたが、通信距離においてもIEEE 802.11aより優位にある。
【0004】
そして、無線LANで脆弱点として指摘されていた通信速度に関する限界を克服するために制定された技術規格として、IEEE 802.11nがある。IEEE 802.11nはネットワークの速度と信頼性を増加させ、無線ネットワークの運営距離を拡張するのにその目的がある。詳しくは、IEEE 802.11nではデータ処理速度が最大540Mbps以上の高処理率(High Throughput、HT)を支援し、また、伝送エラーを最小化しデータの速度を最適化するために送信部と受信部の両端共に多重アンテナを使用するMIMO(Multiple Inputs and Multiple Outputs)技術に基盤している。また、この規格はデータの信頼性を上げるために重複する写本を複数個伝送するコーディング方式を使用している。
【0005】
無線LANの普及が活性化され、また、それを使用したアプリケーションが多様化するにつれ、IEEE 802.11nが支援するデータの処理速度より高い処理率(Very High Throughput、VHT)を支援するための新たな無線LANシステムに対する必要性が台頭している。そのうち、IEEE 802.11acは5GHz周波数で広い帯域幅(80MHz~160MHz)を支援する。IEEE 802.11ac標準は5GHz帯域でのみ定義されているが、従来の2.4GHz帯域の製品との下位互換性のために、初期11acチップセットは2.4GHz帯域での動作も支援すると考えられる。理論的に、この規格によると多重ステーションの無線LANの速度は最小1Gbps、最大単一リンク速度は最小500Mbpsまで可能になる。これはより広い無線周波数帯域幅(最大160MHz)、より多いMIMO空間的ストリーム(最大8個)、マルチユーザMIMO、そして、高い密度の変調(最大256QAM)など、802.11nで受け入れられた無線インタフェースの概念を拡張して行われる。また、従来の24GHz/5GHzに代わって60GHzバンドを利用してデータを伝送する方式として、IEEE 802.11adがある。IEEE 802.11adはビームフォーミング技術を利用して最大7Gbpsの速度を提供する伝送規格であって、大容量のデータや無圧縮HDビデオなど、高いビットレート動画のストリーミングに適合している。しかし、60GHz周波数バンドは障害物の通過が難しく、近距離空間でのデバイスの間でのみ利用可能な短所がある。
【0006】
一方、802.11ac及び802.11ad以後の無線LAN標準として、APと端末が密集した高密度環境における高効率及び高性能の無線LAN通信技術を提供するためのIEEE 802.11ax(High Efficiency WLAN,HEW)標準が開発され、完了段階にある。802.11axベース無線LAN環境では、高密度のステーションとAP(Access Point)の存在下に屋内/屋外で高い周波数効率の通信が提供される必要があり、これを具現するための様々な技術が開発されている。
【0007】
また、高画質ビデオ、実時間ゲームなどのような新しいマルチメディア応用を支援するために、最大送信速度を上げるための新しい無線LAN標準を開発し始めた。7世代無線LAN標準であるIEEE 802.11be(Extremely High Throughput,EHT)では、2.4/5/6GHzの帯域でより広い帯域幅と増加した空間ストリーム及び多重AP協調などによって最大で30Gbpsの送信率を支援することを目標に標準開発を進行している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前述したように、新しいマルチメディア応用のための超高速の無線LANサービスを提供することにその目的がある。
【0009】
また、本発明は、トリガーフレームに基づくPPDUであるTB PPDUの送信を指示するためのトリガーフレームをタイプにしたがって構成するための方法及び装置を提供することにその目的がある。
【0010】
また、本発明は、AP(Access Point)から送信されたトリガーフレームに含まれた互いに異なる情報によってHE(High Efficiency)PPDU又はEHT(Extremely High Throughput)PPDUを生成する方法及び装置を提供することにその目的がある。
【0011】
本明細書で遂げようとする技術的課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及していない別の技術的課題は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
無線通信システムにおいてトリガーフレームに基づいて応答フレームであるTB PPDU(Trigger Based Physical layer Protocol Data Unit)を送信するための端末は、通信モジュール;前記通信モジュールを制御するプロセッサを含み、前記プロセッサは、AP(Access Point)からトリガーフレーム(trigger frame)を受信し、前記トリガーフレームは、第1複数個の空間再使用フィールドを含む共通情報フィールドを含み、前記トリガーフレームの識別情報に基づいて、第2複数個の空間再使用フィールドを含む追加情報フィールドを含むか否かが識別され、前記トリガーフレームに対する応答として、前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成された応答フレームを送信し、前記応答フレームが前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるか或いは前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるかは、前記トリガーフレームと関連したフォーマットに基づいて決定される。
【0013】
また、本発明において、前記トリガーフレームと関連したフォーマットがEHT(Extremely High Throughput)フォーマットである場合に、前記応答フレームは、前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成される。
【0014】
また、本発明において、前記トリガーフレームと関連したフォーマットがHE(High Efficiency)フォーマットである場合に、前記応答フレームは、前記第1複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成される。
【0015】
また、本発明において、前記応答フレームが前記第1複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されるか或いは前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されるかは、前記応答フレームが送信されるリソースユニットの周波数軸上の位置に基づいて決定される。
【0016】
また、本発明において、前記トリガーフレームは、帯域幅フィールド、追加帯域幅フィールド及び前記応答フレームが送信されるリソースユニットを指示するリソース割り当てフィールドをさらに含む。
【0017】
また、本発明において、前記プロセッサは、前記リソース割り当てフィールドに基づいて、前記応答フレームが送信される前記リソースユニットを認識し、前記応答フレームが送信される前記リソースユニットの周波数軸上の位置によって前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて応答フレームを生成する。
【0018】
また、本発明において、前記トリガーフレームは、前記帯域幅フィールド及び/又は前記追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅におけるパンクチャリングの有無及びパンクチャリングされた位置を指示するパンクチャリングモードフィールドをさらに含む。
【0019】
また、本発明において、前記応答フレームが前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される場合に、前記応答フレームは、前記共通情報フィールドに含まれた帯域幅フィールド及び前記追加情報フィールドに含まれた追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅で送信される。
【0020】
また、本発明において、前記応答フレームは、複数個の空間再使用フィールドを含み、前記複数個の空間再使用フィールドのそれぞれは、対応する前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドのそれぞれから取得された情報に基づいて設定される。
【0021】
また、本発明において、前記トリガーフレームが前記追加情報フィールドを含むか否かは、前記共通情報フィールドに前記追加情報フィールドを含むか否かを示す特定サブフィールドの値及び/又は前記追加情報フィールドの識別子(identifier)の値が特定値に設定されたか否かによって認識される。
【0022】
また、本発明において、前記応答フレームはTB PPDU(Trigger based Physical layer Protocol Data Unit)であり、前記TB PPDUは、前記トリガーフレームによってTB PPDUの送信が指示された少なくとも一つの他の端末から送信される少なくとも一つのTB PPDUと結合(aggregation)してA(aggregated)-PPDUの形態で送信され、前記少なくとも一つのTB PPDUは、前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成され、前記TB PPDUと前記少なくとも一つのTB PPDUは、互いに異なる空間再使用フィールドに基づいて生成される。
【0023】
また、本発明は、AP(Access Point)からトリガーフレーム(trigger frame)を受信する段階であって、トリガーフレームは、第1複数個の空間再使用フィールドを含む共通情報フィールドを含み、前記トリガーフレームの識別情報に基づいて、第2複数個の空間再使用フィールドを含む追加情報フィールドを含むか否かが識別される、段階;及び、前記トリガーフレームに対する応答として、前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成された応答フレームを送信する段階であって、前記応答フレームが前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるか或いは前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるかは、前記トリガーフレームと関連したフォーマットに基づいて決定される、段階を含む、方法を提供する。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施例によれば、トリガーフレームを用いて、互いに異なるフォーマットのTB PPDUの生成のための情報をそれぞれ互いに異なるフィールドに含めて送信することによって、多重フォーマットのTB PPDUの送信を一つのシグナリングによって指示できる効果がある。
【0025】
また、本発明の実施例によれば、互いに異なるフォーマットのTB PPDUのための空間再使用のための情報をそれぞれのフォーマットによってトリガーフレームの互いに異なるフィールドに含めて送信することによって、TB PPDUに表される空間再使用の解像度が高くなる。
【0026】
また、本発明の実施例によれば、TB PPDUに表される空間再使用の解像度が高くなることにより、OBSS(Overlapping Basic Service Set)の空間再使用効率性が向上する。
【0027】
また、本発明の実施例によれば、トリガーフレームが不連続チャネルで送信されることにより、複数のSTAにTB PPDUの送信を許容することができる。
【0028】
本発明から得られる効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない別の効果は、以下の記載から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施例による無線LANシステムを示す図である。
図2】本発明の他の実施例による無線LANシステムを示す図である。
図3】本発明の一実施例によるステーションの構成を示す図である。
図4】本発明の一実施例によるアクセスポイントの構成を示す図である。
図5】STAがAPとリンクを設定する過程を概略的に示す図である。
図6】無線LAN通信で使用されるCSMA(Carrier Sense Multiple Access)/CA(Collision Avoidance)方法を示す図である。
図7】本発明の一実施例に係る極超高速(Extremely High Throughput,EHT)無線LANのPPDUフォーマットを示す。
図8】本発明の一実施例に係るTB PPDUのU-SIGフィールドを示す。
図9】本発明の一実施例に係るトリガーフォーマットの一例を示す。
図10】本発明の一実施例に係るトリガーフレームの共通情報フィールド(Common information field)の構成の一例を示す。
図11】本発明の一実施例に係るトリガーフレームのフォーマットによる追加情報フィールドの構成の一例を示す。
図12】本発明の一実施例に係る上りリンク送信のための空間再使用(spatial reuse)フィールド及びパンクチャリングモード(puncturing mode)フィールドの一例を示す。
図13】本発明の一実施例に係るトリガーフレーム及びトリガーフレームベースTB PPDUの送信の一例を示す。
図14A】本発明の一実施例に係るトリガーフレーム及びトリガーフレームベースTB PPDUの送信のさらに他の例を示す。
図14B】本発明の一実施例に係るトリガーフレーム及びトリガーフレームベースTB PPDUの送信のさらに他の例を示す。
図15】本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づいてTB PPDUを生成するための空間再使用フィールドを選択するための方法の一例を示すフローチャートである。
図16】本発明の一実施例に係る周波数帯域に対する空間再使用フィールドの個数による空間再使用動作の一例を示す。
図17】本発明の一実施例に係るトリガーフレームの送信方法の一例を示す。
図18】本発明の一実施例に係るパンクチャリングモード(Puncturing mode)を含むTB PPDUの一例を示す。
図19】本発明の一実施例に係るトリガーフレームを用いたリソースユニットの割り当て及びTB PPDUの応答手順の一例を示す。
図20】本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づくTB PPDUの受信方法の一例を示す。
図21】本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づくTB PPDUの受信方法のさらに他の例を示す。
図22】本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づくTB PPDUの受信方法のさらに他の例を示す。
図23】本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づくTB PPDUの受信方法のさらに他の例を示す。
図24】本発明の一実施例に係るトリガーフレームのユーザ情報フィールド(user information field)の一例を示す。
図25】本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づいてTB PPDUを送信する方法の一例を示す。
図26】本発明の一実施例に係るTB PPDUのU-SIGフィールドのフォーマットの一例を示す。
図27】本発明の一実施例に係るTB PPDUの送信のためのリソースユニットの構成及びシグナリングの一例を示す。
図28】本発明の一実施例に係るTB PPDUを用いたパンクチャリングモード及びセグメント位置のシグナリングに関する一例を示す。
図29】本発明の一実施例に係るTB PPDHの送信のためのサブチャネル(subchannel)の設定及び利用に関する一例を示す。
図30】本発明の一実施例に係るトリガーフレームに対する応答としてTB PPDUに対する信号検出の一例を示す。
図31】本発明の一実施例に係るTB PPDUに対する信号検出過程で受信が予測される領域に対する互いに異なる閾値を適用する一例を示す。
図32】本発明の一実施例に係る信号検出に対する誤り訂正方法の一例を示す。
図33】本発明の一実施例に係るnon-AP STAがトリガーフレームに対する応答フレームを送信する方法の一例を示すフローチャートである。
図34】本発明の一実施例に係るAP STAがトリガーフレームに対する応答フレームを受信する方法の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書で使用される用語は、本発明での機能を考慮してできる限り現在広く使用されている一般的案用語を選択しているが、これは該当技術分野に携わる技術者の意図、慣例、または新たな技術の出現などによって異なり得る。また、特定の場合は出願人が任意に選定した用語もあり、このような場合は該当する発明の説明部分でその意味を記載する。よって、本明細書で使用される用語は単なる用語の名称ではなく、その用語が有する実質的な意味と本明細書全般にわたる内容に基づいて解釈すべきであることを明らかにする。
【0031】
明細書全体にわたって、ある構成が他の構成と「連結」されているとすると、これは「直接連結」されている場合だけでなく、その中間に他の構成要素を間に挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある構成要素が特定の構成要素を「含む」とすると、これは特に反対する記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく他の構成要素を更に含み得ることを意味する。加えて、特定臨界値を基準に「以上」または「以下」という限定事項は、実施例によってそれぞれ「超過」または「未満」に適切に代替され得る。 以下、本発明において、フィールドとサブフィールドは同じ意味で使われてよい。
【0032】
図1は、本発明の一実施例による無線LANシステムを示す図である。
【0033】
無線LANシステムは、一つまたはそれ以上のベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)を含むが、BSSは同期化に成功し互いに通信し得る機器の集合を示す。一般に、BSSはインフラストラクチャBSS(infrastructure BSS)と独立BSS(Independent BSS、IBSS)に区分されるが、図1はこのうちインフラストラクチャBSSを示している。
【0034】
図1に示すように、インフラストラクチャBSS BSS1,BSS2は、1つ又はそれ以上のステーションSTA1,STA2,STA3,STA4,STA5、分配サービス(Distribution Service)を提供するステーションであるアクセスポイントAP-1,AP-2、及び複数のアクセスポイントAP-1,AP-2を連結させる分配システム(Distribution System)DSを含む。
【0035】
ステーション(Station、STA)は、IEEE 802.11標準の規定に従う媒体接続制御(Medium Access Control、MAC)と無線媒体に対する物理層(Physical Layer)インタフェースを含む任意のディバイスであって、広い意味では非アクセスポイントnon-APステーションのみならずアクセスポイントAPを全て含む。また、本明細書において、「端末」とはnon-APまたはAPを指すか、両者を全て指す用語として使用される。無線通信のためのステーションはプロセッサと通信部を含み、実施例によってユーザインタフェース部とディスプレーユニットなどを更に含む。プロセッサは無線ネットワークを介して伝送するフレームを生成するか、または前記無線ネットワークを介して受信されたフレームを処理し、その他にステーションを制御するための多様な処理を行う。そして、通信部は前記プロセッサと機能的に連結されており、ステーションのために無線ネットワークを介してフレームを送受信する。本発明において、端末はユーザ端末機(user equipment、UE)を含む用語として使用される。
【0036】
アクセスポイント(Access Point、AP)は、自らに結合された(associated)ステーションのために無線媒体を経由して分配システムDSに対する接続を提供する個体である。インフラストラクチャBSSにおいて、非APステーション間の通信はAPを経由して行われることが原則であるが、ダイレクトリンクが設定されている場合は非APステーションの間でも直接通信が可能である。一方、本発明において、APはPCP(Personal BSS Coordination Point)を含む概念として使用されるが、広い意味では集中制御器、基地局(Base Station、BS)、ノードB、BTS(Base Transceiver System)、またはサイト制御器などの概念を全て含む。本発明において、APはベース無線通信端末とも称されるが、ベース無線通信端末は、広い意味ではAP、ベースステーション(base station)、eNB(eNodeB)、及びトランスミッションポイントTPを全て含む用語として使用される。それだけでなく、ベース無線通信端末は複数の無線通信端末との通信で通信媒介体(medium)資源を割り当て、スケジューリング(scheduling)を行う多様な形態の無線通信端末を含む。
【0037】
複数のインフラストラクチャBSSは、分配システムDSを介して互いに連結される。この際、分配システムを介して連結された複数のBSSを拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)という。
【0038】
図2は、本発明の他の実施例による無線LANシステムである独立BSSを示す図である。図2の実施例において、図1の実施例と同じであるか相応する部分は重複する説明を省略する。
【0039】
図2に示したBSS3は独立BSSであってAPを含まないため、全てのステーション(STA6、STA7)がAPと接続されていない状態である。独立BSSは分配システムへの接続が許容されず、自己完備的ネットワーク(self-contained network)をなす。独立BSSにおいて、それぞれのステーション(STA6、STA7)はダイレクトに互いに連結される。
【0040】
図3は、本発明の一実施例によるステーション100の構成を示すブロック図である。図示したように、本発明の実施例によるステーション100は、プロセッサ110、通信部120、ユーザインタフェース部140、ディスプレーユニット150、及びメモリ160を含む。
【0041】
まず、通信部120は、無線LANパケットなどの無線信号を送受信し、ステーション100に組み込まれる又は外付けられて具備されてよい。実施例によれば、通信部120は、互いに異なる周波数バンドを用いる少なくとも1つの通信モジュールを含むことができる。例えば、前記通信部120は、2.4GHz、5GHz、6GHz及び60GHzなどの異なる周波数バンドの通信モジュールを含むことができる。一実施例によれば、ステーション100は、7.125GHz以上の周波数バンドを用いる通信モジュールと、7.125GHz以下の周波数バンドを用いる通信モジュールを備えることができる。それぞれの通信モジュールは、当該通信モジュールが支援する周波数バンドの無線LAN規格に基づいてAP又は外部ステーションと無線通信を行うことができる。通信部120は、ステーション100の性能及び要求事項に応じて1回に1つの通信モジュールのみを動作させるか、同時に複数の通信モジュールを共に動作させることができる。ステーション100が複数の通信モジュールを含む場合に、各通信モジュールはそれぞれ独立した形態で備えられてもよく、複数のモジュールが1つのチップとして統合して備えられてもよい。本発明の実施例において、通信部120は、RF(Radio Frequency)信号を処理するRF通信モジュールを表すことができる。
【0042】
次に、ユーザインタフェース140は、ステーション100に備えられた多様な形態の入出力手段を含む。つまり、ユーザインタフェース部140は多様な入力手段を利用してユーザの入力を受信し、プロセッサ110は受信されたユーザ入力に基づいてステーション100を制御する。また、ユーザインタフェース部140は、多様な出力手段を利用してプロセッサ110の命令に基づいた出力を行う。
【0043】
次に、ディスプレーユニット150は、ディスプレー画面にイメージを出力する。前記ディスプレーユニット150は、プロセッサ110によって行われるコンテンツ、またはプロセッサン110の制御命令に基づいたユーザインタフェースなどの多様なディスプレーオブジェクトを出力する。また、メモリ160は、ステーション100で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムには、ステーション100がAPまたは外部のステーションと接続を行うのに必要な接続プログラムが含まれる。
【0044】
本発明のプロセッサ110は多様な命令またはプログラムを行い、ステーション100内部のデータをプロセッシングする。また、前記プロセッサ110は上述したステーション100の各ユニットを制御し、ユニット間のデータの送受信の制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ110はメモリ160に貯蔵されたAPとの接続のためのプログラムを行い、APが伝送した通信設定メッセージを受信する。また、プロセッサ110は通信設定メッセージに含まれたステーション100の優先条件に関する情報を読み取り、ステーション100の優先条件に関する情報に基づいてAPに関する接続を要請する。本発明のプロセッサ110はステーション100のメインコントロールユニットを指してもよく、実施例によってステーション100の一部の構成、例えば、通信部120などを個別的に制御するためのコントロールユニットを指してもよい。つまり、プロセッサ110は通信部120から送受信される無線信号を変復調するモデム、または変復調部(modulator and/or demodulator)であってもよい。プロセッサ110は、本発明の実施例によるステーション100の無線信号送受信の各種動作を制御する。それに関する詳しい実施例は後述する。
【0045】
図3に示したステーション100は本発明の一実施例によるブロック図であって、分離して示したブロックはディバイスのエレメントを論理的に区別して示したものである。よって、上述したディバイスのエレメントは、ディバイスの設計に応じて一つのチップまたは複数のチップに取り付けられる。例えば、前記プロセッサ110及び通信部120は一つのチップに統合されて具現されてもよく、別途のチップで具現されてもよい。また、本発明の実施例において、前記ステーション100の一部の構成、例えば、ユーザインタフェース部140及びディスプレーユニット150などはステーション100に選択的に備えられてもよい。
【0046】
図4は、本発明の一実施例によるAP200の構成を示すブロック図である。図示したように、本発明の実施例によるAP200は、プロセッサ210、通信部220、及びメモリ260を含む。図4において、AP200の構成のうち図3のステーション100の構成と同じであるか相応する部分については重複する説明を省略する。
【0047】
図4を参照すると、本発明に係るAP 200は、少なくとも1つの周波数バンドにおいてBSSを運営するための通信部220を備える。図3の実施例において前述したように、前記AP 200の通信部220も、互いに異なる周波数バンドを用いる複数の通信モジュールを含むことができる。すなわち、本発明の実施例に係るAP 200は、異なる周波数バンド、例えば、2.4GHz、5GHz、6GHz及び60GHzのいずれかを用いる2つ以上の通信モジュールを共に備えることができる。好ましくは、AP 200は、7.125GHz以上の周波数バンドを用いる通信モジュールと、7.125GHz以下の周波数バンドを用いる通信モジュールを備えることができる。それぞれの通信モジュールは、当該通信モジュールが支援する周波数バンドの無線LAN規格に基づいてステーションと無線通信を行うことができる。前記通信部220は、AP 200の性能及び要求事項に応じて1回に1つの通信モジュールのみを動作させるか、同時に複数の通信モジュールを共に動作させることができる。本発明の実施例において、通信部220は、RF(Radio Frequency)信号を処理するRF通信モジュールを表すことができる。
【0048】
次に、メモリ260は、AP200で使用される制御プログラム及びそれによる各種データを貯蔵する。このような制御プログラムには、ステーションの接続を管理する接続プログラムが含まれる。また、プロセッサ210はAP200の各ユニットを制御し、ユニット間のデータの送受信を制御する。本発明の実施例によると、プロセッサ210はメモリ260に貯蔵されたステーションとの接続のためのプログラムを行い、一つ以上のステーションに対する通信設定メッセージを伝送する。この際、通信設定メッセージには各ステーションの接続優先条件に関する情報が含まれる。また、プロセッサ210はステーションの接続要請に応じて接続設定を行う。一実施例によると、プロセッサ210は通信部220から送受信される無線信号を変復調するモデム、または変復調部である。プロセッサ210は、本発明の実施例によるAP200の無線信号送受信の各種動作を制御する。それに関する詳しい実施例は後述する。
【0049】
図5は、STAがAPとリンクを設定する過程を概略的に示す図である。
【0050】
図5を参照すると、STA100とAP200間のリンクは大きくスキャニング(sanning)、認証(authentication)、及び結合(association)の3つのステップを介して設定される。まず、スキャニングステップは、AP200が運営するBSSの接続情報をSTA100が獲得するステップである。スキャニングを行うための方法としては、AP200が周期的に伝送するビーコン(beacon)メッセージS101のみを活用して情報を獲得するパッシブスキャニング(passive sanning)方法と、STA100がAPにプローブ要請(probe request)を伝送しS103、APからプローブ応答(probe response)を受信してS105、接続情報を獲得するアクティブスキャニング(active sanning)方法がある。
【0051】
スキャニングステップにおいて無線接続情報の受信に成功したSTA100は、認証要請(authentication request)を伝送しS107a、AP200から認証応答(authentication response)を受信してS107b、認証ステップを行う。認証ステップが行われた後、STA100は結合要請(association request)を伝送しS109a、AP200から結合応答(association response)を受信してS109b、結合ステップを行う。本明細書において、結合とは基本的に無線結合を意味するが、本発明はこれに限らず、広い意味での結合は無線結合及び有線結合を全て含む。
【0052】
一方、追加に802.1X基盤の認証ステップS111、及びDHCPを介したIPアドレス獲得ステップS113が行われる。図5において、サーバ300はSTA100と802.1X基盤の認証を処理するサーバであって、AP200に物理的に結合されて存在するか、別途のサーバとして存在してもよい。
【0053】
図6は、無線LAN通信で使用されるCSMA(Carrier Sense Multiple Access)/CA(Collision Avoidance) 方法を示す図である。
【0054】
無線LAN通信を行う端末は、データを伝送する前にキャリアセンシング(Carrier Sensing)を行ってチャネルが占有状態(busy)であるのか否かをチェックする。もし一定強度以上の無線信号が感知されれば該当チャネルが占有状態と判別され、前記端末は該当チャネル対するアクセスを遅延する。このような過程をクリアチャネル評価(Clear Channel Assessment、CCA)といい、該当信号の感知有無を決定するレベルをCCA臨界値(CCA threshold)という。もし端末に受信されたCCA臨界値以上の無線信号が該当端末を受信者とすれば、端末は受信された無線信号を処理する。一方、該当チャネルから無線信号が感知されないかCCA臨界値より小さい強度の無線信号が感知されれば、前記チャネルは遊休状態(idle)と判別される。
【0055】
チャネルが遊休状態と判別されれば、伝送するデータがある各端末は、各端末の状況によるIFS(Inter Frame Space)、例えば、AIFS(Arbitration IFS)、PIFS(PCF IFS)などの時間の後にバックオフ手順を行う。実施例によって、前記AIFSは従来のDIFS(DCF IFS)を代替する構成として使用される。各端末は、該当端末に決定された乱数(random number)だけのスロットタイムを前記チャネルの遊休状態の間隔(interval)の間に減少させながら待機し、スロットタイムを全て消尽した端末が該当チャネルに対するアクセスを試みる。このように、各端末がバックオフ手順を行う区間を競争ウィンドウ区間という。
【0056】
もし特定端末が前記チャネルのアクセスに成功すれば、該当端末は前記チャネルを介してデータを伝送する。しかし、アクセスを試みた端末が他の端末と衝突すれば、衝突した端末はそれぞれ新しい乱数を割り当てられて更にバックオフ手順を行う。一実施例によると、各端末に新しく割り当てられる乱数は、該当端末が以前割り当てられた乱数の範囲(競争ウィンドウ、CW)の2倍の範囲(2*CW)内で決定される。一方、各端末は、次の競争ウィンドウ区間で更にバックオフ手順を行ってアクセスを試みるが、この際、各端末は以前の競争ウィンドウ区間に残ったスロットタイムからバックオフ手順を行う。このような方法で無線LAN通信を行う各端末は、特定チャネルに対する互いの衝突を回避することができる。
【0057】
以下、本発明において、端末はnon-AP STA、AP STA、STA、受信装置又は送信装置と呼ぶことができ、本発明がこれに限定されるものではない。
【0058】
<様々なPPDUフォーマット実施例>
【0059】
図7は、本発明の一実施例に係る極超高速(Extremely High Throughput,EHT)無線LANのPPDUフォーマットを示す。
【0060】
図7の(a)は、単一(single)/多重(multi)ユーザ送信PPDUフォーマットの一例を示し、(b)は、TB(trigger based)PPDUフォーマットの一例を示す。図7の(c)は、以前世代であるWi-Fi802.11axにおけるHE(Hight Efficient)PPDUフォーマットの一例を示す。
【0061】
図7の(a)~(c)に示すように、PPDUは、プリアンブル(Preamble)とデータ部分とに分けられ、プリアンブルは、共通に、下位互換性(Backwards compatibility)のためのレガシーフィールド(legacy field)であるL-STF(Legacy Short Training field)、L-LTF(Legacy Long Training field)及びL-SIG(Legacy Signal field)、RL-SIG(Repeated Legacy Signa field)を含むことができる。
【0062】
このようなレガシーフィールドは、図7の(a)~(c)に示すように、802.11beで用いられるEHT PPDUの他に、以前バージョンの802.11axのHE PPDUのプリアンブルにも含まれてよい。
【0063】
図7の(a)及び(b)を参照すると、上述したレガシーフィールドの他に、EHT PPDUである11be MU/SU PPDU及び11be TB PPDUは、U-SIG(Universal Signal field)をさらに含むことができ、図7の(a)に示すように、SU/MU PPDUはEHT-SIGフィールドをさらに含むことができる。
【0064】
U-SIGは、極超高速通信標準である11beに新しく導入されたフィールドであり、11beを含む後続世代802.11標準PPDUに共通に含まれるフィールドである。U-SIGフィールドは、EHT PPDU及び後続世代の無線LANPPDUで継続して含まれてよく、11beを含め、PPDUがどの世代のPPDUであるかを区別する役割を担う。U-SIGフィールドは、64FFTベースのOFDM 2シンボルで総52ビットの情報を伝達することができる。U-SIGフィールドの一部フィールドは、PPDUのタイプ(type)、多重ユーザ送信か否か、及びOFDMA送信か否かによってその解析が変わってよい。
【0065】
EHT-SIGフィールドは、機能的に、EHT-VD共通(common)フィールド、EHT-RU(resource unit)割り当てサブフィールド(allocation subfield)、EHT-ユーザ特定(User specific)フィールドで構成されてよく、PPDUのタイプ、多重ユーザ送信か否か、及びOFDMA送信か否かによって一部のフィールドの解析が変わっるか或いは一部のフィールドが省略されてよい。
【0066】
このとき、EHT-VD共通フィールドとEHT-RU割り当てフィールドを統合してEHT-commonフィールドと呼ぶことができる。EHT-SIGフィールドの構成及び変形(圧縮或いは省略)形態は、後で実施例を用いて詳細に説明する。EHT-RU割り当てフィールドは、RU割り当てフィールドと呼ぶことができる。
【0067】
図7の(b)に示すTB PPDUは、トリガーベースPPDUであり、トリガーフレームに基づくPPDUを意味する。すなわち、図7の(b)に示すPPDUは、トリガーフレームに対する応答として送信するPPDUであり、プリアンブルにレガシーフィールド後にU-SIGフィールドのみが含まれ、EHT-SIGフィールドは含まれない。したがって、図7の(a)のMU/SU PPDHとは違い、U-SIGにEHT-SIGをデコードするための情報が含まれなく、空間再使用(Spatial reuse)及びパンクチャリングの有無及びパターンを指示するためのパンクチャリングモード(punctureing mode)情報などが含まれてよい。
【0068】
図7の(a)~(c)を参照すると、端末は、PPDUのプリアンブルをまず受信してデコードすることができ、プリアンブルに基づいてデータを受信することができる。例えば、端末は、プリアンブルに含まれたU-SIGフィールドによって受信されるPPDUのタイプがSU/MU PPDUのうちいずれのPPDUかが認識でき、これに基づいてEHT-SIGフィールドを構成するコンテンツチャネルの個数を認識できる。その後、端末は認識されたEHT-SIGフィールドをデコードしてRU割り当てサブフィールドによって割り当てられたRUを認識し、認識されたRUでデータを受信することができる。
【0069】
図8は、本発明の一実施例に係るTB PPDUのU-SIGフィールドを示す。
【0070】
図8を参照すると、トリガーフレームに基づくTB PPDUは、プリアンブルとデータとに区分されてよく、プリアンブルは、全PPDUに共通に含まれるU-SIGフィールドとPPDUのタイプによってフィールド構成及び包含の有無が変わるEHT-SIGフィールドを含むことができる。このとき、U-SIGフィールドは、PPDUの送信に対する空間再使用(Spatial Reuse:SR)のための空間再使用フィールド、及びパンクチャリングの有無及び各モードによってパンクチャリングの有無及び位置を指示するためのパンクチャリングモードフィールドを含むことができる。
【0071】
空間再使用は、STAが状況によって適切なCCAレベルを調整及び/又は設定し、調整及び/又は設定されたCCAレベルに基づいて当該チャネルが遊休状態か或いは占有状態かを判断して信号を送信することによって、空間リソースを効率的に使用する方法を意味する。すなわち、STAは、全チャネルに対して一様に同一のCCAレベルを適用せず、SR実行時にSTAの送信する信号が他のSTAに大きい干渉影響を及ぼさないと判断されるとCCAレベルを低く調整(又は、チャネルが遊休状態であるか否かを判断する基準を緩和)することによって、送信リソースをより効率的に使用することができる。
【0072】
図8の(a)は、U-SIGフィールドの構成の一例を示す。図8の(a)に示すように、U-SIGフィールドは、PHYバージョンに影響を受けないバージョン非従属フィールド(version independent field)と、PHYバージョンに影響を受けるバージョン従属フィールド(version dependent field)、CRCフィールド(4ビット)、及びTailフィールド(6ビット)で構成されてよい。
【0073】
バージョン非従属フィールドは、PHYバージョンを区分するためのPHY VERフィールド(3ビット)、当該PPDUのUL(Uplink)/DL(Downlink)を指示するためのUL/DLフィールド、BSS colorフィールド、TXOPフィールド、及びPPDU BWフィールドを含むことができる。
【0074】
BSS colorフィールドは、PPDUを送受信する装置のBSS Colorインデックスを示し、TXOPフィールドは、前記PPDU送信が終わる時点と関連したタイミング情報を含む。PPDU BWフィールドは、PPDUが送信される帯域幅情報を含むことができる。PPDU BWフィールドによって指示される帯域幅において一部の周波数帯域がパンクチャリングされるか或いは割り当てられないと、当該周波数帯域はPPDUの送信に用いられなくてよい。このとき、PPDU BWは、パンクチャリングされる一部の帯域幅に関する情報をさらに指示することができる。
【0075】
バージョン非従属フィールドは、PPDUのタイプによって変更されないことから、TB PPDUの他にMU/SU PPDUにも共通に含まれてよく、11be以降の標準で用いられるPPDUにも含まれてよい。
【0076】
バージョン従属フィールドは、PPDUタイプフィールド(1b+aビット)及びPPDUタイプ特定フィールドを含むことができる。PPDUタイプフィールドは、PPDUのタイプを指示し、PPDUタイプ特定フィールドは、PPDUのタイプによって含まれるサブフィールドが変更されてよい。
【0077】
図8の(b)は、TB PPDUのPPDUタイプ特定フィールドの一例を示す。具体的には、TB PPDUのPPDUタイプ特定フィールドは、空間再使用のための空間再使用フィールド及びパンクチャリングの有無及び/又は位置を指示するためのパンクチャリングモードフィールドを含むことができる。
【0078】
このとき、空間再使用フィールドは、帯域幅によって複数個が含まれてよい。例えば、図8の(b)に示すように、空間再使用フィールド1~4の4個のフィールドがTB PPDUのPPDUタイプ特定フィールドに含まれてよい。それぞれの空間再使用フィールドの値は、U-SIGフィールドのPPDU BWフィールドが指示する帯域幅内の各周波数領域に対応してエンコードされてよい。
【0079】
例えば、PPDU BWが20MHzを指示する場合に、空間再使用フィールド1~4はいずれも、PPDU BWが指示する20MHzに対応してエンコードされてよい。又は、PPDU BWフィールドによって帯域幅が40MHzと指示される場合に、2個の空間再使用フィールド(例えば、1、3番)は、40MHzのうち中心周波数を基準に Low 20MHzに対応し、残り2つの空間再使用フィールド(例えば、2、4番)は、High 20MHzに対応してエンコードされてよい。
【0080】
又は、PPDU BWフィールドによって帯域幅が80MHzと指示される場合に、4個の空間再使用フィールドのそれぞれは、80MHzの4個の20MHzにそれぞれ対応してエンコードされてよい。
【0081】
PPDU BWフィールドによって帯域幅が160MHzと指示される場合に、4個の空間再使用フィールドのそれぞれは、160MHzの4個の40MHzにそれぞれ対応してエンコードされてよい。
【0082】
PPDU BWフィールドによって帯域幅が260MHzと指示される場合に、4個の空間再使用フィールドのそれぞれは、240MHzの12個の20MHzのうち3個の20MHzに対応してエンコードされてよい。このとき、空間再使用フィールド1(Spatial Reuse1)に対応する3個の20MHzは、240MHzの帯域幅内で最も低い周波数成分を有する3個の20MHzチャネルであってよい。又は、残り3個の空間再使用フィールドのそれぞれは、240MHz内の3個の80MHzのそれぞれに対応してエンコードされてよく、残り1個の空間再使用フィールドは、エンコードされた3個の空間再使用フィールドと同じ値にエンコードされてよい。
【0083】
PPDU BWフィールドによって帯域幅が320MHzと指示される場合に、4個の空間再使用フィールドのそれぞれは、320MHzの4個の80MHzに対応してエンコードされてよい。このとき、空間再使用フィールド1(Spatial Reuse 1)に対応する80MHzは、320MHzの最も低い周波数成分を有し、空間再使用フィールド4に対応する80MHzは、最も高い周波数成分を有し得る。
【0084】
パンクチャリングモードフィールドは、パンクチャリングの有無及び/又は位置を指示し、トリガーフレームのパンクチャリングモードフィールドと同じ値にエンコードされてよい。
【0085】
このとき、トリガーフレームのパンクチャリングモードフィールドによって指示されたPPDUの不連続形態及び多重ユーザが上りリンクで送信するTB PPDUの結合した形態(PPDUを受信する形態)は変わってよい。パンクチャリングモードによって指示されるPPDUの不連続形態とTB PPDUの結合形態が変わる理由は、RA-RU(Random Access,RU)で指定されたRUの一部又は全部がSTAによって占有されず、パンクチャリングモードによって指示されない不連続形態(活用されない帯域幅形態)がさらに発生し得るためである。
【0086】
TB PPDUのPuncturing Modeフィールドは、隣接したBSSのAPとSTAなとって、前記TB PPDUのUL BWに含まれる帯域のうち(確定的に)活用しない帯域幅がどこであるかを認識するために用いられてよい。
【0087】
図8の(c)は、TB PPDUのユーザ特定フィールドの一例を示す。図8の(c)を参照すると、TB PPDUは、送信されるRUの位置(帯域幅領域)又はTB PPDUのタイプによって異なる空間再使用フィールドを含むことができる。すなわち、TB PPDUの送信位置及び/又はTB PPDUのタイプによって、TB PPDUに含まれる空間再使用フィールドが差別化し得る。
【0088】
具体的に、図8の(b)のように、320MHzの上りリンク帯域幅に対するTB PPDUの空間再使用フィールドがSpatial Reuse 1、2、3、4で構成され、4個のみ存在する場合に、それぞれの空間再使用フィールドは80MHzに対応する。
【0089】
しかし、プライマリー(Primary)とセカンダリー(Secondary)で送信されるTB PPDUの空間再使用フィールドを互いに異なるように設定して差別化することにより、320MHzの上りリンク帯域幅に対して総8個の空間再使用フィールドがそれぞれ対応してよい。したがって、PPDUが送信される周波数領域を基準に2種類のTB PPDUに含まれる空間再使用フィールドであるSpatial Reuse1~8のそれぞれは、UL TB PPDU BW(各STAが送信したTB PPDUが結合して表されるBW)のうち各40MHHzに対応し得る。
【0090】
すなわち、non-AP STAがAP STAから送信されたトリガーフレームによって指示されたTB PPDUを送信する場合に、non-AP STAは、TB PPDUが送信されるRUの位置及び/又はTB PPDUのタイプによって、PPDUタイプ特定フィールドに含まれる空間再使用フィールド及びパンクチャリングモードフィールドの構成を互いに異なるように構成して送信できる。
【0091】
例えば、non-AP STAは、TB PPDUが送信されるRUの位置がプライマリー160MHzである第1タイプのTB PPDUである場合に、TB PPDUのPPDUタイプ特定フィールドに、空間再使用フィールドであるSpatial Reuse 1~4を含めることができる。しかし、non-AP STAは、TB PPDUが送信されるRUの位置がセカンダリー160MHzである第2タイプのTB PPDUである場合に、TB PPDUのPPDUタイプ特定フィールドに、空間再使用フィールドであるSpatial Reuse 5~8を含めることができる。
【0092】
第1タイプ及び第2タイプは、TB PPDUのPHYバージョンによって区別されるか、Wi-Fi標準に従うPPDUのタイプであってよい。例えば、第1タイプはHE TB PPDUで、第2タイプはEHT-TB PPDUであってよい。
【0093】
Non-AP STAは、トリガーフレームに含まれた情報に基づいてSpatial Reuse 1~8を設定でき、TB PPDUが送信されるRUの位置及び/又はTB PPDUのタイプによって空間再使用フィールドの設定のための情報が、トリガーフレームの互いに異なるフィールドに含まれてよい。
【0094】
図8の(b)のように、単一空間再使用フィールドが80MHzに対応する場合に、80MHzのうち一部の20MHzによって他のBSSの空間再使用が制限される場合に、残りの再使用が可能な60MHzも共に空間再使用が制限されるべきか否かが問題になり得る。したがって、空間再使用の効率性を高めるために、単一空間再使用フィールドに対応する帯域幅のサイズは小さくなってよく、そのために、各帯域幅に対応する空間再使用フィールドの個数も増加してよい。
【0095】
しかし、複数の空間再使用フィールドを設定して送信する場合に、U-SIGフィールドのサイズが大きくなってシグナリングオーバーヘッドが増加するため、図8の(c)に示すように、プライマリー160MHzとセカンダリー160MHzで送信されるTB PPDU間に空間再使用フィールドを異なるように設定すると、シグナリングオーバーヘッドの増加無しでより多い空間再使用フィールドが設定及び送信され得る。
【0096】
本発明の一実施例によれば、320MHzの上りリンク帯域幅を指示するトリガーフレームを受信した後、送信される単一STAのTB PPDUは、プライマリー160MHz又はセカンダリー160MHzのいずれか一方のRUのみを用いて送信されてよい。
【0097】
本発明のさらに他の実施例によれば、240MHzの上りリンク帯域幅を指示するトリガーフレームを受信した後、送信される単一STAのTB PPDUはLow 160MHz又はHigh 160MHzのいずれか一方のRUのみを用いて送信されてよい。
【0098】
図8の(c)を参照すると、プライマリー160MHz内のRUで送信されるTB PPDUは、PPDUタイプ特定フィールドに4個の空間再使用フィールドを含むことができ、4個の空間再使用フィールドのそれぞれはプライマリー160MHz内の4個の40MHzのRUのそれぞれに対応してよい。
【0099】
また、セカンダリー160MHz内のRUで送信されるTB PPDUは、PPDUタイプ特定フィールドに4個の空間再使用フィールドを含むことができ、4個の空間再使用フィールドのそれぞれは、セカンダリー160MHz内の4個の40MHzのRUのそれぞれに対応してよい。
【0100】
PPDU BWで指示される帯域幅が240MHzである場合に、プライマリーBW及びセカンダリーBWは80MHzの帯域幅を有してよい。この場合、Priamry 80MHz及び/又はセカンダリー80MHのRUで送信されるTB PPDUの空間再使用フィールド(例えば、4個の空間再使用フィールド)のそれぞれは、80MHz内のサブチャネル(20MHz)のそれぞれに対応してよい。
【0101】
本実施例において、PPDUタイプ特定フィールドは、空間再使用フィールドに加え、パンクチャリングモードを指示するパンクチャリングモードフィールドをさらに含むことができる。空間再使用フィールドと類似の方式でトリガーフレームを受信したSTAがTB PPDUを送信するRUの位置がプライマリーBWか或いはセカンダリーBWかによって、互いに異なるパンクチャリングモードフィールドが含まれてよい。すなわち、TB PPDUが送信されるRUが位置する帯域幅(又は、セグメント)によって互いに異なるように設定されるパンクチャリングモードフィールド1及びパンクチャリングモードフィールド2がTB PPDUにそれぞれ含まれてよい。
【0102】
例えば、図8の(c)に示すように、パンクチャリングモードフィールド1は、プライマリー160MHzで送信されるTB PPDUに含まれてプライマリー160MHzでの不連続チャネル形態を表し、パンクチャリングモードフィールド2は、セカンダリー160MHzで送信されるTB PPDUに含まれてセカンダリー160MHzでの不連続チャネル形態を表すことができる。
【0103】
図8の(c)のように、パンクチャリングモードを示すフィールドが帯域幅によってそれぞれ個別に設定されて送信される場合に、図8の(b)に示す単一パンクチャリングモードフィールドによって不連続チャネルをシグナリングする方法に比べて、より高い解像度で上りリンク帯域幅全体に対する不連続するチャネルの形態をシグナルすることができる。
【0104】
<トリガーフレームフォーマット>
【0105】
図9は、本発明の一実施例に係るトリガーフォーマットの一例を示す。
【0106】
図9を参照すると、トリガーフレームは、フレームコントロールフィールド(frame control field)、デューレーションフィールド(duration field)、リソース割り当て(resource allocation:RA)フィールド、Timing Advancedフィールド、共通情報(Common Information)フィールド、ユーザ情報リスト(User information list)フィールド、パディング(Padding)及びFCSフィールドを含むことができる。トリガーフレームは、上のフィールドのうち一部のフィールドが含まれなくてもよく、一部のフィールドがさらに含まれてもよい。
【0107】
フレームコントロールフィールド、デューレーションフィールド、RAフィールド及びTAフィールドは、802.11標準の一般のMACヘッダーに含まれるフィールドと同一である。
【0108】
共通情報フィールドは、トリガーフレームによってリソースユニットが割り当てられた装置が、それに対する応答としてTB PPDUを送信する場合に用いられる様々なパラメータに関する情報が含まれてよい。
【0109】
ユーザ情報リストは、各STAに対する個別の情報を含む少なくとも一つのユーザ情報(User Information)フィールドを含むことができる。Paddingフィールドは、TB PPDUの生成及び準備のための時間を確保するために含まれてよい。受信装置は、ユーザ情報リストにおいて自分のユーザ情報フィールドが後側に位置する場合に、自分に割り当てられたRUを認識しTB PPDUを生成して送信するための時間が不足することがある。したがって、トリガーフレームのユーザ情報リストフィールド後にPaddingフィールドが追加として位置することにより、各受信装置がRUを認識しTB PPDUを準備するための十分な時間を確保することができる。
【0110】
トリガーフレームを受信した受信装置は、受信したトリガーフレームが自分に送信されるトリガーフレームである場合に、送信されたトリガーフレームに対する応答として、トリガーフレームによって割り当てられたRUでTB PPDUを送信することができる。仮に、複数個の受信装置にトリガーフレームが送信された場合に、トリガーフレームを受信した複数個の受信装置は同時にTB PPDUを送信でき、TB PPDUはA(Aggregated)-PPDUの形態で結合して送信されてよい。また、トリガーフレームに対する応答として、複数個のSTAからPPDUが送信されてA-PPDUの形態で受信される場合に、結合するTB PPDUのフォーマットは互いに異なってよい。例えば、HE TB PPDUとEHT TB PPDUが結合するか、互いに異なるタイプ(又は、フォーマット)のTB PPDUが結合して送信されてよい。
【0111】
図10は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームの共通情報フィールド(Common information field)の構成の一例を示す。
【0112】
共通情報フィールドは、トリガーフレームを受信する全ての端末に共通に適用される情報/パラメータを含むことができる。図10に示すように、トリガータイプ(trigger type)フィールドは、トリガーフレームのトリガー種類を示し、4ビットで構成されてよい。
【0113】
下表1は、トリガータイプフィールドの値によるトリガーフレームのタイプの一例を示す。
【0114】
【表1】
【0115】
表1を参照すると、トリガータイプフィールドの4ビットは、‘0000’~‘1111’にエンコードされ、個別にそれぞれのトリガーフレームのタイプを指示できる。例えば、トリガータイプフィールドの4ビットは、エンコードされる値によって、Basic(0)、Beamforming Report Poll(1)、MU-BAR(2)、MU-RTS(3)、Buffer Status Report Poll(4)、GCR MU-BAR(5)、Bandwidth Query Report Poll(6)、NDP Feedback Report Poll(7)、EHT-Basic(8)、EHT-Beamforming Report Poll(9)、EHT-MU-BAR(10)、MU-RTS(11)、EHT-Buffer Status Report Poll(12)、EHT-GCR MU-BAR(13)、EHT-Bandwidth Query Report Poll(14)、EHT-NDP Feedback Report Poll(15)タイプのトリガーフレームを示すことができる。
【0116】
トリガータイプフィールドによるビット値が、‘0’から‘7’までは、HE(802.11ax)のトリガータイプフィールドと同じトリガーフレームタイプを指示できる。したがって、トリガーフレームがHEに基づくHEトリガーフレームであるトリガーフレームタイプフィールドの値が‘0’~‘7’である場合に、802.11axと同一にトリガーフレームが構成されてよく、よって、共通情報フィールド、トリガー従属共通情報フィールド、ユーザフィールドが同一のフォーマットで構成され、エンコードされてよい。
【0117】
しかし、トリガータイプフィールドによるビット値が‘8’から‘15’までのトリガーフレームのタイプは、トリガーフレームのPHYバージョンがEHT(11be)である場合にのみ指示されてよい。すなわち、トリガーフレームがEHTに基づくEHTトリガーフレームである場合にのみ、トリガータイプフィールドによるビット値が‘8’~‘15’までの値のうちの一つに設定されてよい。トリガータイプフィールドの値が‘8’~‘15’までのEHTに基づくEHTトリガーフレームは、対応する‘0’から‘7’までのトリガーフレームとそれぞれ同じ機能を有してよい。
【0118】
トリガータイプフィールドの値が‘8’~‘15’である場合に、EHTに基づくEHTトリガーフレームであるので、トリガータイプフィールドの値が‘0’~‘7’であるHEに基づくHEトリガーフィールドとは異なるフィールド(例えば、追加情報フィールド)を含むことができる。例えば、トリガータイプの値が‘8’~‘15’であるトリガーフレームは、追加帯域幅フィールド、パンクチャリングモードフィールド、及び/又は追加の空間再使用のための追加UL空間再使用フィールドなどをさらに含むことができる。このような追加情報フィールドは、EHTに新しく追加された機能(例えば、240/320MHz動作、多重RU割り当てなど)をトリガーフレームに基づく動作に適用するために用いられてよい。
【0119】
追加情報フィールドは、トリガータイプフィールド値が‘0’~‘7’であるトリガーフレームに含まれたフィールドと機能的に同一であるフィールドが拡張されるか、Reservedフィールドを用いて追加されてよい。
【0120】
図10に示すように、UL BWフィールドは、トリガータイプフィールドの値によってサイズが異なってよい。例えば、トリガータイプフィールドの値が‘0’~‘7’である場合に、UL BWフィールドのサイズは2ビットである。しかし、トリガータイプフィールドの値が‘8’~‘15’である場合に、UL BWフィールドのサイズは3ビットであり、6個のBWモード(20、40、80、160(80+80)、240(160+80)、320(160+160)MHz)を意味できる。
【0121】
UL spatial reuseフィールドは、トリガータイプフィールドの値によってサイズが異なってよい。例えば、トリガータイプフィールドの値が‘0’~‘7’である場合に、UL spatial reuseフィールドのサイズは16ビットである。しかし、トリガータイプフィールドの値が‘8’~‘15’である場合に、UL spatial reuseフィールドは、4ビットサイズの空間再使用フィールド8個で構成され、総32ビットであってよい。
【0122】
空間再使用フィールドが総8個で構成される理由は、240MHz又は320MHz PPDUに対して既存のように4個のSpatial euseフィールドのみを活用すると、それぞれのspatial Reuseフィールドに対応するBWが最大80MHzにも達し、空間再使用が効率的に作動できないためである。したがって、空間再使用フィールドが8個に増加する場合には、最大で40MHzまでに対応し、より効率的な空間再使用動作を可能にする。
【0123】
UL HE-SIG-A2 Reservedフィールドは、Trigger Typeが8~15である場合に、Puncturing modeフィールドとして活用されてよい。
【0124】
図11は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームのフォーマットによる追加情報フィールドの構成の一例を示す。
【0125】
図11を参照すると、トリガーフレームは、HEに基づくか又はEHTに基づくかによって追加情報フィールドを含むことができ、追加情報フィールドは、EHTトリガーフレームに基づくTB PPDUの応答のための追加の情報をさらに含むことができる。
【0126】
具体的に、トリガーフレームに含まれたトリガータイプフィールドの値が‘8’~‘15’の値に設定されることで、トリガーフレームがEHTトリガーフレームである場合に、トリガーフレームは、追加情報フィールドである図11に示す追加トリガー従属共通情報サブフィールド(additional Trigger Dependent Common Info subfield)をさらに含むことができる。
【0127】
前述したように、追加情報フィールドは、追加帯域幅フィールド、パンクチャリングモードフィールド、及び/又は追加の空間再使用のための追加UL空間再使用フィールドなどを含むことができる。このとき、追加情報フィールド以外の共通情報フィールドは、トリガータイプフィールドの値が‘0’~‘7’であるトリガーフレームと、トリガータイプフィールドの値が‘8’~‘15’であるトリガーフレームとが同一のビット及びフィールド構成を有してよい。
【0128】
図11に示す追加情報フィールドは、トリガータイプフィールドの値が‘8’~‘15’であるEHTベースのトリガーフレームに共通に含まれてよく、トリガータイプフィールドの値が‘13’である場合(EHT-GCR MU-BAR)に、BAR Control(2Oオクテット)、BAR Information(2Oオクテット)と共に含まれてよい。
【0129】
追加情報フィールドは、EHTベースのトリガーフレームに対する応答としてPPDUが送信される場合に、EHT TB PPDUを生成するための追加の情報を含む。追加情報フィールドは共通情報フィールドの直後に位置してよく、1又は2ビットのサイズを有してよい。
【0130】
また、追加情報フィールドの直前に位置する特定フィールドは、共通情報フィールド後に追加情報フィールドが含まれるか否かを示すことができる。すなわち、特定フィールドの値が特定値(‘1’又は‘0’)に設定される場合に、non-AP STAは、共通情報フィールド後に追加情報フィールドが含まれるということが認識できる。この場合、トリガーフレームはEHTトリガーフレームと認識されてよく、non-AP STAはEHT TB PPDUで応答することができる。仮に、特定フィールドが、追加情報フィールドが含まれない旨を指示すると、トリガーフレームはHEトリガーフレームと認識されてよく、non-AP STAは、HE TB PPDUで応答することができる。このとき、特定フィールドは1ビットのサイズを有してよく、‘B63’、‘B53’又は他のビットであってよい。
【0131】
Non-AP STAは、特定フィールドの他に追加情報フィールドの識別子によって、共通情報フィールド後に追加情報フィールドが含まれるか否かが分かる。例えば、追加情報フィールドの識別子(例えば、AID(association identifier))の値が特定値(例えば、AID=2007)に設定されると、共通情報フィールド後に追加情報フィールドが含まれることが指示されてよい。
【0132】
Non-AP STAは、受信したトリガーフレームがHEトリガーフレームである場合に、HE TB PPDUを用いて応答でき、受信したトリガーフレームに基づいてHE TB PPDU又はEHT TB PPDUを用いて応答できる。このとき、トリガーフレームに対する応答フレームの送信のために割り当てられたRUの位置が、プライマリーチャネル(primary channel)が位置しない帯域幅に位置する場合に、non-AP STAは、トリガーフレームに対する応答としてEHT TB PPDUのみを送信することができる。すなわち、割り当てられたRUの位置がプライマリーBWに位置する場合に、non-AP STAは、トリガーフレームの構成及びタイプによってHE TB PPDU又はEHT TB PPDUで応答できるが、割り当てられたRUの位置がセカンダリーBWに位置する場合に、non-AP STAはEHT TB PPDUのみで応答できる。
【0133】
例えば、トリガーフレームと関連したフォーマット(例えば、トリガーフレームに含まれたユーザ情報フィールドのフォーマットがHEフォーマット又はEHTフォーマットである場合)に基づいて、non-AP STAはTB PPDU又はEHT TB PPDUで応答できる。具体的に、non-AP STAは、トリガーフレームを受信した後、トリガーフレームに含まれたユーザ情報フィールドのフォーマットがHEフォーマットである場合に、HE TB PPDUで応答する。しかし、non-AP STAは、トリガーフレームに含まれたユーザ情報フィールドのフォーマットがEHTフォーマットである場合には、EHT TB PPDUで応答できる。
【0134】
追加情報フィールドは、特別ユーザ情報フィールド(special user information field)と呼ぶことができ、追加情報フィールドに含まれたフィールドは、共通情報に含まれているフィールドと共に解釈されてよい。
【0135】
追加UL帯域幅(additional UL BW)フィールドは、1ビット又は2ビットが割り当てられてよく、共通情報フィールドに含まれた帯域幅フィールドと結合して解釈されてよい。すなわち、追加情報フィールドに追加UL帯域幅フィールドが含まれる場合に、non-AP STAは、共通情報フィールドの帯域幅フィールドに加えて追加UL帯域幅フィールドを考慮し、TB PPDUを送信するための帯域幅を認識することができる。この場合、帯域幅フィールドの2ビットに追加UL BWフィールドの1ビット(又は、2ビット)で指示可能な8個(又は、16個)のBWモードのうち6個がそれぞれ、20、40、80、160(80+80)、240(160+80)、320(160+160)MHzに対応し得る。
【0136】
追加UL空間再使用フィールドは、共通フィールドのUL空間再使用フィールドによって指示されない周波数領域に対する空間再使用動作のための値をシグナルすることができる。共通情報フィールドのUL空間再使用フィールドが4個の空間再使用フィールドを含み、追加のUL空間再使用フィールドが他の4個の空間再使用フィールドを含むことで、全帯域幅に対する総8個の空間再使用フィールドを示すことができる。すなわち、共通情報フィールドに含まれた複数個の空間再使用フィールドと追加情報フィールドに含まれた追加UL空間再使用フィールドは、異なる帯域幅に対する空間再使用動作のための周波数帯域をそれぞれ指示することができる。
【0137】
例えば、共通情報フィールドに含まれている空間再使用フィールドがそれぞれ、プライマリーBWに対する空間再使用動作のための周波数帯域を指示する場合に、追加情報フィールドに含まれている追加空間再使用フィールドは、セカンダリーBWに対する空間再使用動作のための周波数帯域を指示できる。したがって、non-AP STAは、プライマリーBWでTB PPDUを送信する場合(又は、TB PPDUがHE TB PPDUである場合)に、トリガーフレームの共通情報に含まれている空間再使用フィールドを用いてTB PPDUを生成できる。しかし、non-AP STAは、セカンダリーBWでTB PPDUを送信する場合(又は、TB PPDUがEHT TB PPDUである場合)に、トリガーフレームの追加情報フィールドに含まれている少なくとも一つの空間再使用フィールドを用いてTB PPDUを生成できる。
【0138】
すなわち、non-AP STAは、トリガーフレームに対する応答としてTB PPDUを送信する場合に、応答するTB PPDUがHE TB PPDUか又はEHT TB PPDUかによって、異なるフィールドに含まれている少なくとも一つの空間再使用フィールドを用いてTB PPDUを生成できる。
【0139】
パンクチャリングモードフィールドは、トリガーフレームが送信されたPPDUに対する不連続形態をシグナルすることができる。トリガーフレームは、動作BWのうち一部のチャネルを除く不連続チャネルを用いて送信されてよく、トリガーフレームが送信されたRUの不連続チャネル形態は、パンクチャリングモードフィールドによって指示されてよい。
【0140】
また、トリガーフレームのパンクチャリングモードフィールドは、SU PPDUのパンクチャリングモードフィールドと同じモードが適用されてエンコードされてよい。また、パンクチャリングモードフィールドの代わりに、全PPDU BWの不連続チャネル形態をシグナリングするために、各20MHzチャネルが使用されるか否かを示すビットマップ(8ビット又は16ビットのビットマップ)が含まれてよい。
【0141】
図12は、本発明の一実施例に係る上りリンク送信のための空間再使用(spatial reuse)フィールド及びパンクチャリングモード(puncturing mode)フィールドの一例を示す。
【0142】
図12の(a)は、上りリンク空間再使用動作のためのUL空間再使用フィールドの一実施例を示し、総8個の空間再使用フィールドで構成されている。320(又は、160+160)MHzの帯域幅に対するトリガーフレームに見られる8個の空間再使用フィールドのうち4個はLow 160或いは80MHzに対応する空間再使用のための値を示し、残り4個は、High 160或いは80MHzに対応する空間再使用のための値を示すことができる。
【0143】
このとき、図12の(a)に見られる複数個の空間再使用フィールドは、共通フィールドに含まれたUL空間再使用フィールド及び追加情報フィールドに含まれた追加UL空間再使用フィールドに、分けられて含まれてよい。すなわち、複数個の空間再使用フィールドのうちの一部フィールドは、共通フィールドに含まれたUL空間再使用フィールドに含まれ、残りの空間再使用フィールドは、追加情報フィールドに含まれた追加UL空間再使用フィールドに含まれてよい。
【0144】
それぞれの空間再使用フィールドは、4ビットで構成され、最大で40MHzの帯域幅に適用される空間再使用値を示すことができる。
【0145】
例えば、総帯域幅が320MHzである場合に、プライマリー160MHzに対応する4個の空間再使用フィールドはそれぞれ、Low 80MHzのLow 40MHz、Low 80MHzのHigh 40MHz、High 80MHzのLow 40MHz、High 80MHzのHigh 40MHzに対応してよい。同様に、High 160MHzに対応する4個の空間再使用フィールドはそれぞれ、High 160MHzのLowest 40、Low 40、High 40、Highest 40MHzに対応してよい。
【0146】
総帯域幅が240(又は、160+80或いは80+160)MHzである場合に、トリガーフレームに含まれる8個の空間再使用フィールドのうち4個の空間再使用フィールドは、Low 160MHz或いはLow 80MHzに対応してよく、残りの4個の空間再使用フィールドは、High 80MHz或いはHigh 160MHzに対応してよい。このとき、Low及びHighという名称は、周波数区域を160MHz+80MHzに分けるために使われた表現であるだけで、実際周波数の位置関係と関連がなくてもよい。このとき、80MHzに対応する4個の空間再使用フィールドはそれぞれ、20MHzを指示する空間再使用値に設定されてよい。
【0147】
総帯域幅が160(又は、80+80)MHzである場合に、トリガーフレームに含まれる8個の空間再使用フィールドのうち4個の空間再使用フィールドのそれぞれは、40MHz(Lowest 40MHz、Low 40MHz、High 40MHz、Highest 40MHz)に対応し、残り4個は、各40MHzに対応する空間再使用フィールドと同じ値にエンコードされてよい。
【0148】
また、トリガーフレームが80MHzの帯域幅を指示する場合に、8個の空間再使用フィールドのうち4個の空間再使用フィールドのそれぞれは、20MHz(Lowest 20MHz、Low 20MHz、High 20MHz、Highest 20MHz)に対応し、残り4個は、各20MHzに対応する空間再使用フィールドと同じ値にエンコードされてよい。
【0149】
また、トリガーフレームが40MHzの帯域幅を指示する場合に、8個の空間再使用フィールドのうち4個の空間再使用フィールドのそれぞれは、20MHz(Low 20MHz、High20MHz)に対応し、残り6個は、各20MHzに対応する空間再使用フィールドと同じ値にエンコードされてよい。
【0150】
また、トリガーフレームが20MHzの帯域幅を指示する場合に、8個の空間再使用フィールドはいずれもプライマリー20MHzに対応する空間再使用値を示すことができる。
【0151】
本発明のさらに他の実施例として、UL空間再使用フィールドが4個の空間再使用フィールドを含むことができる。この場合、4個の空間再使用フィールドのそれぞれは、320MHz帯域幅に対する80MHzの空間再使用値を示し、160MHzの帯域幅に対してはそれぞれ40MHzの空間再使用の値を示すことができる。また、80MHzの帯域幅に対してはそれぞれ、20MHzの空間再使用の値を示すことができる。
【0152】
トリガーフレームによって40MHzの帯域幅が指示される場合に、2個の空間再使用フィールドがそれぞれ、low又はHigh 20MHzに対応し、残り2個は、各20MHzに対応する空間再使用フィールドと同じ値にエンコードされてよい。また、20MHzの帯域幅がトリガーフレームによって指示される場合に、4個の空間再使用フィールドはいずれもプライマリー20MHzに対応する空間再使用値を示すことができる。
【0153】
図12の(b)は、パンクチャリングモードフィールド(8ビット又は16ビット)の一例を示す。パンクチャリングモードフィールドは、トリガーフレームが送信されるPPDUに対する不連続したチャネルの形態を示す。すなわち、トリガーフレームであるPPDUが送信される帯域幅に対するパンクチャリングモードがパンクチャリングモードフィールドによって指示されてよい。ここで、パンクチャリングモードは、全帯域幅のうち一部の帯域幅がパンクチャリングされるか否か及びパンクチャリングされる位置を指示できる。
【0154】
パンクチャリングモードフィールド(又は、16ビットのビットマップ)は、共通情報フィールドの(UL HE-SIG-A2)Reservedフィールドではなく追加情報フィールドに含まれてよく、2個のパンクチャリングモードサブフィールドを含むことができる。仮に、2個のパンクチャリングモードサブフィールドが含まれる場合に、320MHz又は240MHzのPPDUに含まれたトリガーフレームが送信されるチャネルの不連続した形態が160MHzの帯域幅区間に分けられ、パンクチャリングモードサブフィールドによって、パンクチャリングされるか否か及びパンクチャリング位置が指示されてよい。
【0155】
図13は、本発明の一実施例に係るトリガーフレーム及びトリガーフレームベースTB PPDUの送信の一例を示す。
【0156】
図13を参照すると、トリガーフレームに複数個の空間再使用フィールドが含まれて送信されると、それぞれのSTAは、複数個の空間再使用フィールドに基づいてトリガーフレームに対する応答として応答フレームを送信することができる。
【0157】
具体的に、AP STAからトリガーフレームを受信したSTA1~STA Nは、トリガーフレームの共通情報フィールドに含まれたUL空間再使用フィールドを確認し、UL空間再使用フィールドに含まれた4個の空間再使用フィールドの値を、TB PPDUのU-SIGフィールドに含まれる空間再使用フィールド1~4にそれぞれエンコードして、TB PPDUを生成できる。
【0158】
図14A及び図14Bは、本発明の一実施例に係るトリガーフレーム及びトリガーフレームベースTB PPDUの送信のさらに他の例を示す。
【0159】
図14A及び図14Bを参照すると、トリガーフレームを用いて複数個の空間再使用フィールドが指示される場合に、互いに異なる空間再使用フィールドによってTB PPDUがそれぞれ生成されて送受信されてよい。
【0160】
具体的に、トリガーフレームを用いて複数個の空間再使用フィールドが送信されてよい。このとき、複数個の空間再使用フィールドの一部は共通情報フィールドに含まれてよく、残りの空間再使用フィールドは追加情報フィールドに含まれてよい。
【0161】
この場合、non-AP STAは、自分に割り当てられたRUの位置又はトリガーフレームに対する応答フレームがHE TB PPDUか又はEHT TB PPDUかによって、共通情報フィールド又は追加情報フィールドに含まれた空間再使用フィールドを用いて応答フレームを生成できる。
【0162】
例えば、non-AP STAは、自分に割り当てられたRUの位置がセカンダリーBWに含まれるか、或いはトリガーフレームと関連したフォーマットがEHTフォーマットである場合(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマットがEHTフォーマットである場合)に、追加情報フィールドに含まれた空間再使用フィールドを用いてEHT TB PPDUを生成し、生成されたEHT TB PPDUをトリガーフレームの応答フレームとして送信できる。しかし、non-AP STAは、自分に割り当てられたRUの位置がプライマリーBWに含まれるか、或いはトリガーフレームと関連したフォーマットがHEフォーマットである場合(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマットがHEフォーマットである場合)には、共通情報フィールドに含まれた空間再使用フィールドを用いてHE TB PPDUを生成し、生成されたHE TB PPDUをトリガーフレームの応答フレームとして送信できる。
【0163】
例えば、図14Aに示すように、トリガーフレームを受信したnon-AP STAであるSTA1~STA Nのうち、トリガーフレームによって割り当てられたRUの位置が中心周波数を基準にLow 160MHz又はLow 80MHzに位置するSTA1~STA nは、トリガーフレームに含まれた8個の空間再使用フィールド1~8から、Low 180MHz又はLow 80MHzに対応する空間再使用フィールド1~4を選択する。STA1~STA nは、選択された空間再使用フィールド1~4を、トリガーフレームに対する応答フレームであるTB PPDUのU-SIGフィールドに含まれる空間再使用フィールド1~4にそれぞれエンコードできる。
【0164】
このとき、STA1~STA nによって生成されるTB PPDUがHE TB PPDUである場合に、空間再使用フィールド1~4は、トリガーフレームの共通情報フィールドに含まれた空間再使用フィールドであってよく、STA1~STA nによって生成されるTB PPDUがEHT TB PPDUである場合に、空間再使用フィールド1~4は、トリガーフレームの追加情報フィールドに含まれた空間再使用フィールドであってよい。
【0165】
図14Bに示すように、トリガーフレームを受信したnon-AP STAであるSTA1~STA Nのうち、トリガーフレームによって割り当てられたRUの位置が中心周波数を基準にHigh 160MHz又はHigh 80MHzに位置するSTA n+1~STA Nは、トリガーフレームに含まれた8個の空間再使用フィールド1~8から、High 180MHz又はHigh 80MHzに対応する空間再使用フィールド5~8を選択する。STA n+1~STA Nは、選択された空間再使用フィールド5~8を、トリガーフレームに対する応答フレームであるTB PPDUのU-SIGフィールドに含まれる空間再使用フィールド1~4にそれぞれエンコードできる。
【0166】
このとき、STA n+1~STA Nによって生成されるTB PPDUがHE TB PPDUである場合に、空間再使用フィールド5~8は、共通情報フィールドに含まれた空間再使用フィールドであってよく、STA1~STA nによって生成されるTB PPDUがEHT TB PPDUである場合に、空間再使用フィールド5~8は、追加情報フィールドに含まれた空間再使用フィールドであってよい。
【0167】
図14A及び図14Bで、トリガーフレームは、HE TB PPDU及び/又はEHT TB PPDUの送信を指示することができる。このとき、トリガーフレームを受信した少なくとも一つのnon-AP STAは、トリガーフレームに対する応答としてHE TB PPDU又はEHT TB PPDUを送信できる。少なくとも一つのnon-AP STAがTB PPDU又はEHT TB PPDUを送信する基準は、割り当てられたRUの位置及び/又はトリガーフレームと関連したフォーマットに基づき得る。
【0168】
例えば、トリガーフレームによって割り当てられたRUの位置がプライマリーチャネルが含まれないセカンダリーBWであるか、或いはトリガーフレームと関連したフォーマットがEHTフォーマットである場合(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマットがEHTフォーマットである場合)に、トリガーフレームに対する応答としてEHT TB PPDUを生成して送信することができる。しかし、トリガーフレームによって割り当てられたRUの位置がプライマリーチャネルが含まれるプライマリーBWであるか或いはトリガーフレームと関連したフォーマットがHEフォーマットである場合(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマットがHEフォーマットである場合)に、トリガーフレームに対する応答としてHE TB PPDUを生成して送信することができる。
【0169】
図15は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づいてTB PPDUを生成するための空間再使用フィールドを選択するための方法の一例を示すフローチャートである。
【0170】
図15を参照すると、トリガーフレームを受信したSTAは、トリガーフレームのプリアンブルをデコードして上りリンク送信のためのRUを認識することができ、認識されたRUの位置によって、互いに異なるトリガーフレームの空間再使用フィールドを用いてTB PPDUを生成することができる。
【0171】
具体的に、AP STAは、TB PPDUの送信を指示するトリガーフレームを送信することができ、non-AP STAは、AP STAからトリガーフレームを受信し、受信したトリガーフレームをデコードすることができる(S15010)。
【0172】
その後、non-AP STAは、受信したトリガーフレームに対する応答として、トリガーフレームによって指示されたTB PPDUを送信するために、TB PPDUを生成することができる。このとき、non-AP STAは、TB PPDUの生成のために、トリガーフレームに含まれた情報を用いることができる。
【0173】
具体的に、non-AP STAは、トリガーフレームをデコードし、トリガーフレームのRU割り当て情報フィールドによって、自身のTB PPDUを送信するために割り当てられたRUを認識することができる。Non-AP STAは、TB PPDUの送信のために割り当てられたRUの位置が、全帯域幅の中心周波数を基準に、上位周波数(High frequency)帯域(又は、プライマリーチャネルを含むプライマリーBW)であるか又は下位周波数(Low Frequency)帯域(又は、Priamryチャネルを含まないSecond BW)であるかを判断する。仮に、割り当てられたRUの位置が上位周波数帯域(又は、プライマリーBW)に位置する場合に、non-AP STAは、トリガーフレームに含まれた空間再使用フィールド1~4をTB PPDUの空間再使用フィールド1~4にエンコードしてTB PPDUを生成することができる(S15020)。
【0174】
このとき、生成されたTB PPDUがHE TB PPDUである場合に、TB PPDUの生成のために用いられたトリガーフレームの空間再使用フィールド1~4は、トリガーフレームの共通情報フィールドに含まれた空間再使用フィールドであってよい。
【0175】
一方、割り当てられたRUの位置が下位周波数帯域(又は、Second BW)に位置する場合には、non-AP STAは、トリガーフレームに含まれた空間再使用フィールド5~8をTB PPDUの空間再使用フィールド1~4にエンコードしてTB PPDUを生成することができる(S15030)。
【0176】
このとき、生成されたTB PPDUがEHT TB PPDUである場合に、TB PPDUの生成のために用いられたトリガーフレームの空間再使用フィールド5~8は、トリガーフレームの追加情報フィールドに含まれた空間再使用フィールドであってよい。
【0177】
図16は、本発明の一実施例に係る周波数帯域に対する空間再使用フィールドの個数による空間再使用動作の一例を示す。
【0178】
図16を参照すると、PPDUの送信のための帯域幅に対する空間再使用フィールドの個数によって、空間再使用フィールドに対応する帯域幅の領域及びOBSSの空間再使用結果が変わってよい。。
【0179】
具体的に、図16に示すように、320MHzのTB PPDUが送信される320MHzの帯域幅においてプライマリーチャネルを有する4個のOBSS1~4が存在し、各4個のOBSS1~4は、TB PPDUから-65、-60、-58、-50dBmの干渉(interference)を受けることがある。
【0180】
この場合、空間再使用フィールドが4個のみ用いられる場合に、図16の(a)に示すように、4個の空間再使用フィールドはそれぞれ、80MHzに許容された空間再使用制限と関連した値に設定されてよい。一方、空間再使用フィールドが8個用いられる場合に、図16の(b)に示すように、8個の空間再使用フィールドはそれぞれ、40MHzに許容された空間再使用制限と関連した値に設定されてよい。このとき、空間再使用フィールドに設定される値は、空間再使用フィールドに対応するBWに適用される空間再使用条件のうち最も厳格な値に設定されてよい。したがって、80MHzに対応する1個の空間再使用フィールドは、80MHz内に存在する2個の40MHzにそれぞれ対応する2個の空間再使用フィールド値のうち低い方の値(空間再使用がより多く制限される値)に設定されてよい。
【0181】
TB PPDUによって320MHzの帯域幅に対して4個の空間再使用値が用いられる図16の(a)に示すように、OBSS1~4において各STAのプライマリーチャネルが位置する帯域幅の空間再使用値は、PSR_DISALLOW、-68dBm、-68dBm、PSR_DISALLOWであってよい。この場合、STAは、OBSS1とOBSS4は空間再使用動作が許容されないことを確認し、チャネルアクセスを試みない。また、OBSS2とOBSS3は、自分のプライマリーチャネルが存在する帯域に空間再使用が許容されることが分かるが、自分の干渉が空間再使用閾値よりも大きいので、チャネルアクセスのためのバックオフ手順を行うことができない。
【0182】
一方、TB PPDUによって320MHzの帯域幅に対して8個の空間再使用値が用いられる図16の(b)に示すように、OBSS1~4において各STAのプライマリーチャネルが位置する帯域幅の空間再使用値は、-72dBm、-38dBm、-41dBm、PSR_DISALLOWであってよい。この場合、OBSS2とOBSS3は、自分のプライマリーチャネルが存在する帯域で空間再使用が許容されることが分かり、自分の干渉(前記TB PPDUから)が空間再使用閾値よりも小さいので、チャネルアクセスのためのバックオフ手順を行った後、送信を行うことができる。
【0183】
図17は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームの送信方法の一例を示す。
【0184】
図17の(a)~(c)を参照すると、トリガーフレームは、送信されるリソースの形態及び個数によって、送信される形態が異なってよい。
【0185】
具体的に、11beのトリガーフレームはMACフレームであって、トリガーフレームが送信されるPPDUのBWにしたがって20、40、80、160、320MHzにわたって送信されてよい。
【0186】
図17の(a)に示すように、APの動作BWのうち一部のBWが異種機器又はOBSSによって占有された場合に(CCAの結果、BUSY)、トリガーフレームが送信されるPPDUのBWが制限され、動作BWのうち一部のBWでのみトリガーフレームが送信されてよい。これは、広帯域(Wide bandwidth)チャネルアクセス方式がチャネルボンディング方式に従う時に発生する問題であり、11beに導入されたSU PPDUのパンクチャリング動作を活用することにより、BUSYと判別されたチャネル以外のチャネルを用いて、より広いBWでトリガーフレームが送信されてよい。
【0187】
図17の(b)に示すように、トリガーフレームは、動作BW内でCCAの結果がBUSYと判別されたチャネルを除く残りの周波数帯域でのみ送信されてよい。このとき、トリガーフレームが送信されるPPDUの不連続形態は、トリガーフレームが含まれたMACフレームの前に表されたEHT PHYによってシグナルされてよい。このとき、トリガーフレームが送信されるPPDUの不連続形態は、EHTで許容されるSU PPDUの不連続形態に従属して制限されてよい。また、トリガーフレームは各20MHzのPPDUに反復して表され、特定チャネル(CCAの結果、BUSYであるチャネル)にのみ表されない不連続形態で送信されてよい。このとき、トリガーフレームの送信形態は、パンクチャリングされたPPDUに表されるU-SIG送信方式と類似の方式であってよい。
【0188】
図17(c)に示すように、2個のトリガーフレームは同時に送信されてよい。これは、トリガーフレームを用いてTB PPDUを送信するSTAの動作BWが、APが送信するトリガーフレームのBWのうち一部にのみ含まれてよいためである。一例として、320MHzトリガーフレームを用いてUL MU TB PPDUを送信するSTAの動作BWは、Low 160MHz内或いはHigh 160MHz内にのみ存在するように制限されてよい。
【0189】
このとき、2個のトリガーフレームは、PPDU BWを2つの領域に分けてそれぞれ送信されてよい。PPDUのBWを2つの領域に分ける基準は、1領域のBWが160MHzであるか否かであってよい。すなわち、一つのPPDUに対するBWが160MHzになるようにPPDUのBWが分けられてよい。
【0190】
また、2つの領域に表されるそれぞれのトリガーフレームは、それぞれの領域内で不連続形態で表されてよい。このとき、2つのトリガーフレームに適用してそれぞれ表される不連続形態は、2つのトリガーフレームが含まれたBWに許容されるSU PPDUの不連続形態に従属して制限されてよい。例えば、図17(c)で、Trigger 1に許容される不連続チャネル形態は、160MHz SU PPDUに許容された不連続チャネル形態のみに制限されてよい。
【0191】
図18は、本発明の一実施例に係るパンクチャリングモード(Puncturing mode)を含むTB PPDUの一例を示す。
【0192】
トリガーフレームによってパンクチャリングモードがシグナルされた場合に、STAは、自分のTB PPDUを構成する際、トリガーフレームによって取得したパンクチャリングモードに関する情報を自分のTB PPDUに含めることができる。例えば、図18の(a)に示すように、TB PPDUのシグナリングフィールドにパンクチャリングモードフィールドが含まれる場合に、当該TB PPDUを受信するOBSSは、自分のプライマリーチャネルで取得した20MHzのTB PPDUシグナリング情報だけでも、TB PPDUと一緒に送信される全てのTB PPDUが占有したチャネルの不連続形態を認識することができる。
【0193】
また、パンクチャリングモードに関する情報は、空間再使用値に対応する周波数領域をより細密に区分し得るように用いられてよい。例えば、空間再使用フィールドに対応するBW領域のうちの一部がパンクチャリングされたか否かをパンクチャリングモード情報によって取得した場合に、空間再使用フィールドに対応するBWは、パンクチャリングモードに関する情報によって、パンクチャリングされた帯域幅以外の領域にのみ対応してよい。
【0194】
図18の(b)に示すように、パンクチャリングモードフィールドのパンクチャリングモード情報によって一部のBWがパンクチャリングされたという情報が確認される場合に、各BWに対応する空間再使用フィールドの情報は、対応するBWのうちパンクチャリングされていない残りのBWにのみ適用されてよい。
【0195】
<Dynamic RU TB PPDU>
【0196】
トリガーフレームとTB PPDUを用いたUL MU(UL MU-MIMO又はUL OFDMA)送信は、複数のSTAが同時にUL送信を行うように許容することにより、STA間の競合を減らすと同時に、単一STAのShort PPDU(UL)送信が誘発し得る過度なオーバーヘッド問題を解決することに効果的である。しかし、一般のUL PPDU送信と違い、各STAは自分のチャネル状態(IDLE又はBUSY)に基づかず、APからトリガーフレームによって割り当てられたRUを用いてUL送信を行わなければならないという限界がある。
【0197】
上述したSTA側のRU選択が制限される問題は、AP側のTB PPDU受信手順が一般の受信手順と異なるという点に起因することがある。APのTB PPDU受信過程に対する理解を助けるために、トリガーフレームを受信したSTAがTB PPDUで応答を行う手順と、前記各STAがUL送信したTB PPDUをAPが受信する動作に対する一実施例を、後述する図19及び図20に示す。
【0198】
図19は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームを用いたリソースユニットの割り当て及びTB PPDUの応答手順の一例を示す。
【0199】
図19の一実施例を参照すると、APは、IDLEと確認された80MHz帯域を用いてトリガーフレームを送信することによって、STA1とSTA2にそれぞれLow 40MHz、High 40MHz帯域のRU(それぞれ、484トーンサイズRU)を割り当てることができる。このとき、トリガーフレームは、2個のSTAに互いに異なる周波数に位置するRUを割り当てることから、UL OFDMA TB PPDUに対するトリガーフレームとして理解されてよい。
【0200】
トリガーフレームを受信したSTA1とSTA2は、受信したトリガーフレームをデコードした後、トリガーフレームが2個のユーザ情報フィールド(User Info field)を含んでおり、2個のユーザ情報フィールドのうち1個のユーザ情報フィールドが自分のユーザ情報フィールドであることを確認することができる。このとき、各STAは、ユーザ情報フィールドのAID12サブフィールドに、自分のAIDと関連した情報(例えば、自分のAID LSB 12ビット)が含まれるか否かに基づいて自分のユーザ情報フィールドを認識することができる。
【0201】
STA1は、自分のユーザ情報フィールドに含まれたRU割り当てサブフィールドによって、自分に割り当てられたRUがLow 40MHzに位置する484トーンRUであることを確認することができ、STA2は、STA1と同じ方式で、自分に割り当てられたRUがHigh 40MHzに位置する484トーンRUであることを認識することができる。
【0202】
また、トリガーフレームは、各STAに割り当てられたRU(及び、SS(Spatial stream))と関連した情報だけでなく、各STAがトリガーフレームに対する応答としてTB PPDUを生成する時に適用しなければならない各種エンコーディングパラメータ及びPPDU長情報などを含むことができる。各STAは、自分に割り当てられたRUを、トリガーフレームをデコードして確認した後、トリガーフレームによって指示されたエンコーディングパラメータを適用してTB PPDUを生成する。生成された各STAのTB PPDUは同時にUL送信され、APは、各STAの送信したTB PPDUが結合したUL OFDMA PPDUを受信することができる。
【0203】
上に簡略に説明したトリガーフレームの送信とそれによるUL OFDMA PPDU受信手順を考慮すれば、APが、各STAのUL送信したTB PPDUを得るために、受信したOFDMA TB PPDUを各STAのTB PPDUに分離しなければならない。しかし、トリガーフレームを生成した主体であるAPのMACは、自分が各STAに割り当てたRUの位置及び形態を知っているが、OFDMA TB PPDUを分離及びデコードする主体であるAPのPHYは、自分が受信するOFDMA TB PPDUの構成が分からない。したがって、従来11ax標準では、APのMACサブレイヤがトリガーフレームを生成し、PHYレイヤに要請して送信を行った後、前記送信されたトリガーフレームに対する応答として受信が予想されるTB PPDUを受信するために必要な情報をPHYレイヤに提供する手順を定義している。
【0204】
11axは、MACがトリガーフレームに対する送信要請を行った後、TB PPDUの送信を要請したトリガーフレームに対する応答としてSTAのTB PPDUが受信される前にPHY-TRIGGER.request primitiveを発行する。このとき、PHY-TRIGGER.requestは、PHYエンティティにTB PPDUの受信のためのパラメータの設定を要請するために発行される。
【0205】
PHY-TRIGGER.request primitiveは、TRIGVECTORパラメータを提供し、TRIGVECTORパラメータは、予測されるTB PPDUsのBW情報(CH_BANDWIDTH)、L-SIG長情報(UL_LENGTH)を含む。このとき、PHYは、MACから伝達されたTB PPDUsのBW情報と長さ情報を用いてRxモードのBWを設定するなど、TB PPDUs受信のための準備作業を行う。
【0206】
また、前記TRIGVECTORパラメータは、トリガーフレームによってRUが割り当てられたSTAのAID12_LISTとRU_ALLOCATION_LISTを含んでいる。AID12_LISTとRU_ALLOCATION_LISTは、PHYが複数のSTAから受信したTB PPDUs(OFDMA UL PPDU)から各STAのTB PPDUが存在するサブキャリアを区分するために用いられ、その結果、PHYはTB PPDUsから各ユーザのTB PPDUを分離することができる。
【0207】
TRIGVECTORは、TB PPDUsに共通に適用されたエンコーディング関連パラメータと各STAのTB PPDUに活用されたMCS情報などを含んでおり、エンコーディング関連情報を用いてPHYは各STAのTB PPDUをデコードすることができる。
【0208】
前述したように、TRIGVECTORを用いてMACがPHYに受信の予測されるTB PPDU関連情報を提供するということを考慮すれば、TB PPDUの受信手順は、一般のPPDUの受信手順と異なることがある。言い換えると、一般のPPDUを受信する時と違い、PHYは、受信中のTB PPDUsのプリアンブル及びSIGフィールドから受信中のTB PPDUsのデコーディングのための情報を得るのではなく、MACの提供した情報に基づいてTB PPDUsの受信を待機しデコードすることができる。
【0209】
図20は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づくTB PPDUの受信方法の一例を示す。
【0210】
図20を参照すると、APのPHYは、MACサブレイヤからTRIGVECTORが伝達され、TRIGVECTORに含まれた情報に基づいて予測されるTB PPDUsを受信することができる。
【0211】
具体的に、図20に示すように、MACサブレイヤは、ローカルPHYエンティティにPHY-TRIGGER.request primitiveを発行する。この時、TRIGGER.request primitiveが発行される時点は、MACがPHYにトリガーフレームの送信を要請した後、トリガーフレームに対する応答としてTB PPDUが受信される前であってよい。
【0212】
MACからTRIGGER.request primitiveを受けたPHYは、TRIGVECTORのパラメータのうちCH_BANDWIDTHパラメータから、受信の予測されるTB PPDUsのBWが80MHzであることを認知することができる。その後、PHYは、80MHz TB PPDUsに対する受信を行い、MACから受信したTRIGVECTORのパラメータのうちAID12_LISTとRU_ALLOCATION_LISTを用いて、OFDMAで受信されたTB PPDUsを各ユーザのTB PPDUとして分離する。
【0213】
TB PPDUsを各STAのTB PPDUとして分離する過程は、TRIGVECTORパラメータのうちAID12_LISTパラメータとRU_ALLOCATION_LISTパラメータを用いて行われてよい。例えば、図20に示すように、AID12_LISTパラメータは、STA1とSTA2のAID LSB 12ビットをエントリーとして含んでいてよい。これにより、PHYは、受信中のTB PPDUsがSTA1のTB PPDUとSTA2のTB PPDUとが結合したものであることが認知できる。また、PHYは、STA1とSTA2のTB PPDUが表される形態に関する情報をRU_ALLOCATION_LISTから確認することにより、STAのRUがLow 40MHz帯域に位置する484トーンRUであり、STA2のRUがHigh 40MHzに位置する484トーンRUであることを確認することができる。したがって、PHYは、STA1とSTA2が送信したTB PPDU1とTB PPDU2が送信されるRUの位置を把握した後、それぞれに対するデコーディングを試みることができる。
【0214】
前述したTB PPDUの受信手順を考慮すれば、TB PPDUsの受信は、受信装置のMACからPHYに伝達された情報だけで完了することができる。したがって、受信装置は、各STAの送信したTB PPDUのプリアンブル及びSIGフィールドをそれぞれデコードしなくとも、それぞれのSTAのTB PPDUを受信することができる。
【0215】
このような理由で、11ax TB PPDUのHE-SIG-Aフィールドは、TB PPDUの受信及びデコーディングに必要な情報の代わりに、OBSS装置の動作を助けるための情報(BSSカラー、TXOP、4個の空間再使用フィールド)を含むように構成されてよい。
【0216】
このように、一般的なPPDUの受信手順とは違い、TB PPDUの受信は、受信中のPPDUのプリアンブル及びSIGフィールドから情報を得る代わりに、トリガーフレームを生成した主体である受信装置のMACがPHYに提供した情報に基づいて行われてよい。
【0217】
したがって、仮にトリガーフレームを受信したSTAが、トリガーフレームによって割り当てられたRU以外の他のRUを用いるか、トリガーフレームによって指示されたパラメータ値以外の他のパラメータ値を用いてPPDUをエンコードすると、トリガーフレームを送信した後にTB PPDUsの受信を行う装置は、前記TB PPDUsを受信して処理することができない。
【0218】
仮に、特定STAが、トリガーフレームによって割り当てられたRU以外の他のRUを用いてTB PPDUを生成及びUL送信した場合に、トリガーフレームを送信したAPのPHYは、複数のSTAから受信したOFDMA TB PPDUから、特定STAの送信したTB PPDUを分離することに失敗することがある。また、特定STAがトリガーフレームによって指示されたパラメータ値以外の他のパラメータ値を用いてPPDUをエンコードした場合に、トリガーフレームを送信したAPのPHYは、特定STAのTB PPDUを受信したOFDMA TB PPDUから分離できるが、デコーディングに失敗することがある。このようなTB PPDUの受信失敗を防止するために、トリガーフレームを受信した後にそれに対する応答としてTB PPDUを送信するSTAはそれぞれ、自分に割り当てられたRU及び指示されたパラメータ値のみを用いてTB PPDUを生成及び送信するように制限されてよい。
【0219】
このように、STAがトリガーフレームを受信後にTB PPDUを応答する時に、トリガーフレームによって割り当てられたRU及び指示されたパラメータのみを用いるように制限することは、AP側でSTAの応答したTB PPDUを成功的に受信及びデコードできるように保障する上では必須であるが、APの隠れノードがSTA側に存在する状況では、STAが自分に割り当てられたRUを効率的に活用できないことがある。
【0220】
図21は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づくTB PPDUの受信方法のさらに他の例を示す。
【0221】
図21を参照すると、APの隠れノードがSTA側に存在するとき、APのトリガーフレームによって割り当てられたRUを、STAがTB PPDUの送信のために用いることができない。
【0222】
具体的に、APはトリガーフレームを用いて、Low 80MHz帯域に位置する996トーンサイズのRUをSTA1に割り当て、High 80MHz帯域に位置する242+(242)+484トーンサイズのRUをSTA2に割り当てることができる。このとき、STA1とSTA2に分けて割り当てた160MHz帯域のうち、前記2つのSTAのいずれにも割り当てていない20MHz帯域(242トーンサイズのRU)は、APが前記トリガーフレームを送る前に行ったCCAの結果としてBUSYが判別されたサブチャネルが存在する帯域であってよい。
【0223】
APの送信したトリガーフレームは、APの運用するBSSのSTAによって受信されるはずであり、STA1とSTA2は、受信したトリガーフレームのユーザ情報リストフィールドに含まれた少なくとも一つのユーザ情報フィールドのうち自分のユーザ情報フィールドをAIDフィールドによって認識することができる。このとき、STA1は、確認された自分のユーザ情報フィールドに存在するRU割り当てサブフィールドから、自分に割り当てられたRUがLow 80MHz帯域の996トーンサイズのRUであることが認知でき、STA2は、STA1と同じ方式で、自分に割り当てられたRUがHigh 80MHz帯域に位置する242+(242)+484トーンサイズのRUであることを認知することができる。
【0224】
自分に割り当てられたRUをトリガーフレームによって認識したSTA1とSTA2は、トリガーフレームを受信した後、TB PPDUを応答するまでの時間間隔であるSIFSでCCAを行わなければならない。この時、CCAは、EDベースCCA(ED-based CCA)であってよい。STAがEDベースCCAを行う動作は、前記受信したトリガーフレームの共通情報フィールド内に表されたCS Requiredサブフィールドが1である場合に限って行われてよい。EDベースCCAは、20MHzCCA感度当たり(per 20MHz CCA sensitivity)のエネルギー検出(Energy Detect)と仮想キャリアセンス(virtual carrier sense)(NAV)のうちいずれか一方或いは両方を含んでよい。
【0225】
また、トリガーフレームによってRUが割り当てられた後にEDベースCCAを行うSTAは、トリガーフレームを含むPPDUのBW領域の全体に対してEDベースCCAを行うか、トリガーフレームによって自分に割り当てられたRUを含むサブチャネルに対してのみEDベースCCAを行うことができる。
【0226】
仮に、トリガーフレームによってRUが割り当てられたSTAが上述のCCAを行った結果、割り当てられたRUが存在する20MHzサブチャネルの少なくとも1個がBUSYであると考慮される場合、前記割り当てられたRUを用いたTB PPDUの送信を行うことができない。
【0227】
STA1とSTA2はそれぞれ自分に割り当てられたLow 80MHz帯域の4個の20MHzサブチャネル、High 80MHz帯域の3個の20MHzサブチャネルに対するCCAを行うことができる。両STAは、それぞれ自分に割り当てられたRUに存在するサブチャネルに対してCCAを行った結果、両STAとも、自分に割り当てられたRUに存在するサブチャネルの一部(STA1の場合1個、STA2の場合2個のサブチャネル)がBUSYであることを確認することができる。この場合、STA1及びSTA2はいずれもTB PPDUを送信できないことがある。
【0228】
このように、STAが、トリガーフレームによって割り当てられたRUが存在する20MHzサブチャネルのうち、BUSYであると考慮されるサブチャネルがある場合に、サブチャネルのうちIDLE状態と考慮されるサブチャネルに対する利用も制限される。このような理由で、トリガーフレームによってRUが割り当てられ、TB PPDUをUL送信するSTAが、自分に割り当てられたRUを全て活用してTB PPDUを送信しなければならないという制限は、トリガーフレーム-TB PPDU交換によってなされるUL OFDMA送信の効率性を低下させる主要原因となり得る。
【0229】
このようなトリガーフレームによって割り当てられたRUに対するSTAの活用性制限問題を解決するために、本発明は、STAが、割り当てられたRUと割り当てられたRUに存在する20MHzサブチャネルのCCA結果に基づいて、TB PPDUを送信するRUを適応的に変更できるように許容する手順を提案する。
【0230】
本発明において「RUに存在する20MHzサブチャネル」の意味は、RUに該当するサブチャネルが位置する20MHzサブチャネルを指示するために使われてよい。すなわち、26、52、106、242トーンサイズのRUに含まれた20MHzサブチャネルは1個であり、484、996トーンRUに含まれた20MHzサブチャネルはそれぞれ2個、4個である。このとき、STAがCCA結果に基づいて決定した最終使用RUの形態は、既に約束されたRU構成を考慮して決定されてよい。上述した最終使用RU形態決定方法は、後述する一実施例によって詳細に説明される。簡略には、本発明の一側面は、トリガーフレームによってRUが割り当てられたSTAが、該割り当てられたRUをそのまま活用せず、CCA結果に基づいて前記割り当てられたRU内に存在するIDLE状態の20MHzサブチャネルの全部或いは一部を活用してTB PPDUをUL送信することができる。
【0231】
図22は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づくTB PPDUの受信方法のさらに他の例を示す。
【0232】
図22を参照すると、トリガーフレームを受信した装置は、トリガーフレームを用いて割り当てられたRUのうち一部のみを活用してTB PPDUを送信(応答)することができる。
【0233】
具体的には、STA1とSTA2は、それぞれ自分に割り当てられたRUのうち、CCAの結果、BUSYと考慮されるサブチャネル以外のサブチャネルのみを用いてTB PPDUをUL送信することができる。このように、STAが自分に割り当てられたRU内に存在する20MHzサブチャネルに対するCCA結果によって、TB PPDU生成及び送信に活用するRU構成を選択的に変更する動作は、特別な性能問題なしで具現可能な動作であってよい。その理由は、STAがトリガーフレームを受信した後にTB PPDUを生成する過程で、トリガーフレームによって確認したRU構成をそのまま活用せず、CCA結果によってアップデートする手順のみを追加することにより、図22のようなSTAの動作が具現可能なためである。
【0234】
このように、STA側の動作は簡単に具現可能であるが、APは、図22の一実施例のように、自分がトリガーフレームを用いて各STAに割り当てたRUと、前記各STAの送信したTB PPDUが占有したRUとが不一致する場合に、前記OFDMA PPDU(TB PPDUs)のデコードに失敗することがある。
【0235】
図23は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づくTB PPDUの受信方法のさらに他の例を示す。
【0236】
図23を参照すると、APは、トリガーフレームによって割り当てられたRUとトリガーフレームに対する応答であるTB PPDUが送信されるRUとが互いに異なるRU構成を有する場合に、UL OFDMA受信に失敗することがある。
【0237】
図20で説明したAP側のTB PPDU受信手順を考慮すれば、APのPHYは、MACから受信したTRIGVECTORに基づいて、STA1のTB PPDU1がLow 80MHz帯域に位置する996トーンサイズのRUで受信され、STA2のTB PPDU2がHigh 80MHz帯域に位置する242+484トーンサイズのRUで受信されると予測できる。
【0238】
したがって、APは、UL OFDMA PPDUを受信し始めると、Low 80MHz帯域を80MHz TB PPDU1があると予測して80MHz PPDUに対するデコーディングを試み、High 80MHz帯域は、20+(20)+40MHzにTB PPDU2が存在すると予測して20+(20)+40MHz PPDUに対するデコーディングを試みることができる。このとき、STA1とSTA2がそれぞれ送信したTB PPDU1とTB PPDU2が、APがデコーディングを試みるPPDUと異なる形態を有する。したがって、APは、トリガーフレームに対する応答として送信されるTB PPDUのデコーディングに失敗してしまう。
【0239】
上述したように、トリガーフレームを用いて割り当てたRU構成ではなく、各STAの判断によって他のRU構成でUL送信されたTB PPDUを、AP側でデコードできないという問題を解決するために、各STAが活用したRUの形態をAPにとって認知できるシグナリング或いは手順が必要である。したがって、本発明は、APがTB PPDUを受信する時に、TB PPDUのシグナリングフィールドによって、受信中のTB PPDUの形態(RU構成)を認知できるように許容する方法と、APがper 20MHz CCAによって各STAが送信したTB PPDU形態を認知及び推定する手順を提供する。
【0240】
後述する発明の説明を簡略化するために、前述したように、トリガーフレームによってRUが割り当てられたSTAが、自分に割り当てられたRUをそのまま活用せず、CCA結果或いは具現上の理由で前記割り当てられたRUに含まれた一部のRUのみを活用してTB PPDUを構成及びUL送信することを、Dynamic TB PPDU構成及びUL送信と呼ぶことができる。Dynamic TB PPDU構成の一実施例として、Dynamic TB PPDUの構成は、80MHz RUが割り当てられたSTAが前記割り当てられた80MHz RUに対するCCAの結果、BUSYと判別された20MHzサブチャネル以外の60(20+40)MHz RUを活用してTB PPDUを構成することを意味する。このとき、各STAがDynamic TB PPDUを構成する時に活用したRUは、CCA結果だけでなく、標準に許容されるM-RU(Multiple RU)構成の制限、又は具現上の制約によって、前記割り当てられたRU内のサブチャネルのうちIDLEと判別された一部のサブチャネルも除外した形態であってよい。また、各STAは、前記CCA結果及びM-RU構成の制限、又は具現上の制約の他にも、自分が送信するデータの量が多くないと、活用可能なRUの全部を使用するのではなく、一部のRUのみを活用してDynamic TB PPDUを構成することもできる。
【0241】
<Dynamic TB PPDUのためのトリガーフレームフォーマット実施例>
【0242】
トリガーフレームを送信した後、トリガーフレームに対する応答としてDynamic TB PPDU(s)を受信するAPは、従来11ax APとは違い、トリガーフレームを用いて各STAに割り当てたRU情報のみに依存せず、各STAの送信したDynamic TB PPDUが送信されるRU構成を把握しなければならない。そのために、各STAは、自分の構成したDynamic TB PPDUが送信されるRUに関する情報をプリアンブルに含め、APは、各STAの送信したDynamic TB PPDUのプリアンブルを受信/デコードすることによって、各STAの送信したDynamic TB PPDUの形態を確認することができる。このとき、APは、各STAが送信したDynamic TB PPDUのプリアンブルが表されるサブチャネルを少なくとも1個デコードしてこそ、Dynamic TB PPDUが表される全RUの形態を確認することができる。
【0243】
したがって、単一トリガーフレームによって複数のDynamic TB PPDUが応答される場合に、APは、応答される複数のDynamic TB PPDUのプリアンブルをそれぞれデコードしなければならず、複数のプリアンブルをデコードする動作は並列に行われなければならないため、AP側にとって高いレベルの具現複雑度を要求する動作にならざるを得ない。
【0244】
仮に、APは、各STAの送信したDynamic TB PPDUのプリアンブルを一度で処理する能力を有しないと、Dynamic TB PPDUのうちプリアンブルが適切に処理されていないDynamic TB PPDUをデコードすることができない。このため、APは、トリガーフレームを用いてSTAにRUを割り当てると同時に、STAにDynamic TB PPDUを応答してもよいか否かが明示的に指示される必要がある。
【0245】
また、Dynamic TB PPDUの受信がPHYでなされることから、APのMACは、トリガーフレームを構成してPHYに送信を要請した後、TRIGVECTORのパラメータであるRU_ALLOCATION_LISTとともに、各RUでDynamic TB PPDUの受信が可能か否かを示すDYNAMIC_RU_LISTをPHYに伝達することができる。
【0246】
図24は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームのユーザ情報フィールド(user information field)の一例を示す。
【0247】
図24を参照すると、トリガーフレームによってRUが割り当てられたSTAは、トリガーフレームのユーザ特定フィールドによってDynamic TB PPDUを応答許容するか否かを認識できる。
【0248】
APがDynamic TB PPDUを受信することは、従来11ax標準では支援しなかった動作であり、UL OFDMA PPDUsを受信するAPの具現複雑度を上げる要素として作用することがある。このため、APは、自分の能力(capability)を考慮して、自分の送信するトリガーフレームに対する応答としてDynamic TB PPDU応答が許容されるか否かをシグナルすることができる。
【0249】
一実施例として、APは、トリガーフレームの特定フィールドを用いて、前記トリガーフレームを受信した後にTB PPDUを応答するSTAのDynamic TB PPDUの送信を許容するか否か示すことができる。
【0250】
具体的に、トリガーフレームに含まれる特定フィールドを用いて、各STAにDynamic TB PPDU応答を許容するか否かを示すために、APは、トリガーフレームのユーザ情報フィールドを用いることができる。
【0251】
図24に示すように、トリガーフレームのユーザ情報フィールドは、AID12、RU割り当て、Dynamic TB PPDU Response、UL FED Coding Type、UL EHT-MCS、UL DCM、SS Allocation/RA-RU Information、UL Target RSSI、Reserved、Trigger Dependent User Infoサブフィールドで構成されてよい。
【0252】
AID12フィールドは、ユーザ情報フィールドによってRUが割れ当てられ、TB PPDUを応答しなければならないSTAのAID LSB 12ビットを示し、RU割り当てサブフィールドは、TB PPDUを応答しなければならないSTAが利用するRUのサイズ及び位置を示す。このとき、RU割り当てサブフィールドは、トリガーフレームの共通情報フィールドに含まれたUL_BWと共に結合して解釈されてよい。
【0253】
また、11beトリガーフレームのユーザ情報フィールドは、たいてい、11axのトリガーフレームと同一又は類似の機能を有するサブフィールドで構成され、RU割り当てサブフィールド及びSS割り当て/RA-RU情報サブフィールドは、11beで追加されたM-RU(Multiple RU)及び追加されたアンテナ個数(16個)を示すすために用いられてよい。
【0254】
ユーザ情報フィールドのサブフィールドのうちDynamic TB PPDU Responseサブフィールドは、当該ユーザ情報フィールドによってRUが割れ当てられ、TB PPDUを応答しなければならないSTAが、自分のCCA結果によって、前記割り当てられたRUのうち一部を活用したDynamic TB PPDU応答を許容するか否かを指示できる。一実施例において、Dynamic TB PPDU Respサブフィールドが1に設定された場合に、当該ユーザ情報フィールドを受信したSTAに対してDynamic TB PPDU応答が許容され、サブフィールドが0に設定された場合に、Dynamic TB PPDU応答が禁止された旨を示す。
【0255】
他の実施例として、APは、各STAにDynamic TB PPDUの応答が許容されるか否かを別にシグナリングしなくよい。このとき、各STAは、自分にトリガーフレームによって40MHz RU以上のSU-RUが割り当てられた時に限って、Dynamic TB PPDU応答が許容された旨と認知し、動作できる。
【0256】
又は、他の実施例として、APは、前記各STAのユーザ情報フィールドではなく共通情報フィールド(トリガーフレームの)によって全STAに対してDynamic TB PPDU応答が許容されるか否かを指示することができる。仮に、トリガーフレームの共通情報フィールドによってDynamic TB PPDU応答が許容された場合に、40MHz以上のRUが割り当てられたSTAがDynamic TB PPDUを応答する能力を有すると、前記STAはDynamic TB PPDUを構成して前記トリガーフレームに応答することができる。
【0257】
<Dynamic TB PPDUが許容されるか否かの決定方法>
【0258】
上述したAPのデコーディング能力関連制約の他にも、Dynamic TB PPDUが許容されない場合があり得る。仮にトリガーフレームを用いて特定STAに割り当てたRUが20MHz(242トーンサイズのRU)よりも小さいか或いは20MHz RUである場合に、RUが割り当てられたSTAは、Dynamic TB PPDUを構成できないことがある。
【0259】
STAが20MHz RUが割り当てられた状況を仮定すれば、STAは、20MHz RU内に存在する20MHzサブチャネルに対するCCAを行い、20MHz RU全体がIDLE或いはBUSYであると判断するであろう。したがって、20MHz RUが割り当てられたSTAは、自分に割り当てられたRUをCCA結果にしたがって動的に活用する根拠を持つことができない。また、仮に20MHz RU内の各RUに対するCCA結果を取得できたとしても、TB PPDUのプリアンブルは、20MHz単位で構成されなければならないことから、BUSYと判別されたsmall RU以外のプリアンブルを送信できない問題がある。同様に、20MHzよりも小さいRUが割り当てられたSTAも、上述した20MHz RUが割り当てられたSTAと同じ理由で、Dynamic TB PPDU送信が制限される。
【0260】
また、APがトリガーフレームを用いて同一のRUを複数のSTAに割り当てた場合に、各STAの送信するTB PPDUは、同一のプリアンブル及びRU構成によって応答しなければならない。仮に、同一のRUが割り当てられた複数のSTAが、互いに異なるRU構成で送信されるDynamic TB PPDUを応答すると、これらのDynamic TB PPDUを受信するAPは、各STAの送信したDynamic TB PPDUの形態が区分できないことがある。したがって、APは特定RUを複数のSTAに割り当てる場合に、各STAのユーザ情報フィールドに表されるDynamic TB PPDU Resp.サブフィールドを0と示し、各STAが互いに異なるRU構成でDynamic TB PPDUを応答しないように制限できる。
【0261】
又は、他の方法として、各STAが、自分に割り当てられたRUが40MHz以上のRUであるとき、自分に割り当てられたRUが自分以外のTAにも共に割り当てられたMU(Multi-user)RUであるかを確認する手順を行うことができる。このとき、前記各STAは、自分に割り当てられたRUが自分にのみ割り当てられたSU(Single-user)RUであることを確認した時に限ってDynamic TB PPDUを応答することができる。
【0262】
さらに、各STAに互いに異なるRUを割り当てたとしても、前記割り当てた互いに異なるRUが同一の80MHz RU boundary内に存在するRUであれば、前記STAにはDynamic TB PPDU応答が制限されてよい。これは、80MHzセグメント内で互いに異なるプリアンブルが表されることはない、との制限によるものであってよい。仮にAPがトリガーフレームを用いて、80MHzセグメント内に存在する2個の40MHz RUを2つのSTAにそれぞれ割り当てた状況であれば、各STAがDynamic TB PPDUを送信する時に、互いに異なるプリアンブルを構成して応答することができる。この場合、80MHzセグメント内で互いに異なる2種のプリアンブルが表されることがあり、これは、11beで規定した原則に反する動作であり得る。このとき、上述したプリアンブル規定と関連したDynamic TB PPDU応答制限は、後述する本発明の実施例のうち、Dynamic TB PPDUのプリアンブル構成と関連した実施例に限定して適用されるものであってよい。
【0263】
また、前述したDynamic TB PPDUを応答又は受信するSTAの動作は、制限されたハードウェア構成を有するSTAには具現し難い動作であり得、よって、EHT-capability elementにおいてDynamic TB PPDU応答を支援するか否かと、支援するRU構成に関する情報を、APとSTAが交換してよい。このとき、前記EHT-capability elementのDynamic TB PPDUフィールドが1と示される場合に、当該STAがDynamic TB PPDUを構成及び応答できるという意味であってよい。
【0264】
<Dynamic TB PPDUの交換のためのトリガーフレーム、TB PPDUフォーマット実施例>
【0265】
図25は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームに基づいてTB PPDUを送信する方法の一例を示す。
【0266】
図25を参照すると、トリガーフレームによってRUが割り当てられたSTAは、Dynamic TB PPDUで応答することができる。
【0267】
具体的に、APがトリガーフレームを用いてRUを割り当て、トリガーフレームによってRUが割り当てられたSTA1とSTA2がDynamic TB PPDU応答を行う動作は、図22の一実施例で示した各STAのCCA状況と同じ状況を仮定している。
【0268】
図25に示すように、STAのそれぞれは、自分が応答するDynamic TB PPDUのU-SIGフィールドを用いて、自分が活用したRU構成に関する情報を応答することができる。図25の(a)を参照すると、STA1は、自分に割り当てられたRUである80MHz RUのうち、2番目20MHzサブチャネル以外の20+(20)+40MHz RUを活用してDynamic TB PPDU1が応答されることを示し、STA2は、自分に割り当てられたRUのうち、周波数位置において最も低い側に位置する20MHz RUを活用してDynamic TB PPDU2が応答されることを示すことができる。この場合、APが、前記STA1とSTA2がそれぞれ送信したDynamic TB PPDUのサブチャネルに表されるプリアンブルを少なくとも一つずつデコードすれば、前記APは、Low 80MHzに存在する20+(20)+40MHz RUにSTA1のDynamic TB PPDU1が受信され、High 80MHzに存在するRUのうちLow 20MHz RUにSTA2のDynamic TB PPDU2が受信されることを認知できる。
【0269】
上述したように、各STAが、自分がDynamic TB PPDUを構成する時に活用したRU形態に関する情報をシグナリングする方法は、U-SIGフィールドの制限された長さから、一部のRU形態に対する表現が制限されることがあるという問題がある。仮に、STAに割り当てられたRUが320MHzであり、前記STAに割り当てられた320MHzを20MHz RU単位で自由に活用してDynamic TB PPDUを構成できれば、前記320MHz RUが割り当てられたSTAが構成できるDynamic TB PPDUの形態を正確に表現するために16ビットを割り当てなければならない。しかし、U-SIGは、バージョン独立フィールド(Version independent field)を含み、OBSSのための空間再使用フィールド及びPuncturing modeフィールドなどを含まなければならず、上述したようにDynamic TB PPDUの形態を示すために16ビットを割り振ることは不可能である。
【0270】
このような理由で、Dynamic TB PPDUの形態を示すために活用可能なRU形態関連フィールドのサイズは制限的であってよく、特定RU組合せに対するシグナリングを排除する構成を有し得る。しかし、11beでは、具現の複雑度及び効率性側面を考慮して、単一STAが活用できるRU組合せ(M-RU)を限定しているし、前記限定されたRU組合せによってSTAに割り当てられたRUサイズに関係なく、4ビットだけでも大部分のDynamic TB PPDU形態を表現することができる。
【0271】
図26は、本発明の一実施例に係るTB PPDUのU-SIGフィールドのフォーマットの一例を示す。図26に示すTB PPDUのU-SIGフィールドのフォーマットは、TB PPDUのU-SIGが80MHzセグメントごとに異なる値で示されてよいことを前提とすることができる。
【0272】
図26を参照すると、TB PPDUのU-SIGは、バージョン独立フィールドを含むことができる。バージョン独立フィールドは、前述した図8の一実施例で説明されているように、PHY protocol version及びPPDU typeに関係なく次世代WiFi PPDUにおいて共通に含まれるフィールドであってよい。
【0273】
また、TB PPDUのU-SIGに表された空間再使用1、2フィールドは、前記TB PPDUが送信される80MHzセグメントに適用される空間再使用値を示すことができる。
【0274】
また、TB PPDU U-SIGにはパンクチャリングモード1と2が表されてよく、パンクチャリングモード1は、トリガーフレームの共通情報フィールドによって各STAに伝達されたUL_Puncturing modeフィールド値がそのまま複写/移動して表されるフィールドであってよい。UL_Punturing modeフィールドは、APがトリガーフレームを生成する過程で前記トリガーフレームに対する応答として自分が受信するUL OFDMA PPDUの形態を予測して示したパンクチャリングモードの値であってよい。すなわち、パンクチャリングモード1フィールドは、APがDynamic TB PPDUを受信するうえで要な情報を提供することを目的とせず、空間再使用フィールドと類似に、他の装置の動作を助けるために提供された情報であってよい。したがって、パンクチャリングモード1フィールドは、トリガーフレームによって応答される全ての(Dynamic)TB PPDUにおいて同一の値で示されるフィールドであってよい。
【0275】
一方、パンクチャリングモード2フィールドは、Dynamic TB PPDUを応答するSTAが、自分がDynamic TB PPDUを構成するうえで活用したRUの形態を示すフィールドであり、したがって、互いに異なるSTAが(互いに異なる80MHzセグメントで)送信する(Dynamic)TB PPDU U-SIGのパンクチャリングモード2フィールドは、互いに異なる値を有し得る。パンクチャリングモード2フィールドを活用したシグナリング一実施例は、後述する図28で説明される。
【0276】
Segment locationフィールドは、OBSS装置が特定セグメントでTB PPDUのプリアンブルを検出したとき、検出されたプリアンブルが含まれたTB PPDUが、TB PPDUを受信するAPの動作帯域(operating BW)で何番目のセグメントに位置するものかに関する情報を提供する役割を担う。Segment locationフィールドを活用したシグナリングの一実施例は、後述する図28の一実施例で説明される。
【0277】
前述したように、トリガーフレームによってRUが割り当てられたSTAがDynamic TB PPDU構成に活用できるRU組合せは、具現の複雑度と効率性側面を考慮して特定形態に制限されてよい。例えば、トリガーフレームを用いて単一STAに割り当て可能なRUは、Small RU(26、52、78、106、132トーンサイズのRU)と20、40、60、80、120、160MHz RU(それぞれ242、484、996、484+996、996×2トーンサイズのRU)に制限されてよい。すなわち、100MHz RU(996+242トーンサイズのRU)と140MHz RU(242+484+996トーンサイズのRU)はそれぞれ、80MHz RUと120MHZ RUに比べて利得が大きくなく、具現複雑度を増加させる点で、排除してよい。このとき、240/320MHz PPDUのトリガーフレームによって単一STAに割り当てられるRUの種類も、前記のような理由で、制限されてよい。このとき、前記制限された形態のRU種類は、Mandatory Multiple-RUであってよい。
【0278】
本発明の一実施例によれば、単一STAが自分に割り当てられたRUのうち一部を活用してDynamic TB PPDUを構成するとき、前記構成したDynamic TB PPDUが制限された形態を有するように制限されてよく、前記制限された形態のDynamic TB PPDUを4ビットサイズのビットマップでシグナルすることができる。
【0279】
図27は、本発明の一実施例に係るTB PPDUの送信のためのリソースユニットの構成及びシグナリングの一例を示す。
【0280】
図27を参照すると、STAは、トリガーフレームによってし160MHz RUが割れ当てられ、、該トリガーフレームを生成及び送信したAPは、前記STAに割り当てられたRUのサイズ及び位置が既に分かる。
【0281】
仮に、STAがトリガーフレームを受信した後、割り当てられた160MHz RUに含まれた8個の20MHzサブチャネルに対するCCAを行ったし、最も低い側の周波数位置に存在する2個のサブチャネルのうち一方或いは両方がBUSYと判断される場合に、Dynamic TB PPDU U-SIGのPuncturing mode2を0111と示すことができる。このとき、STAは、最も低い側の周波数位置に存在する2個のサブチャネルのうち一方のみがBUSYである場合にも、割り当てられた160MHz RUのうち、前記2個のサブチャネル以外の120MHz RU(484+996トーンサイズのRU)を活用して、Dynamic TB PPDUを構成しなければならない。
【0282】
さらに他の実施例において、STAが、割り当てられた160MHz RUに含まれた8個の20MHzサブチャネルに対するCCAを行った結果、上述したRU形態制限によって80MHz RUのみを活用できる場合、前記Puncturing mode2フィールドは0011或いは1100と設定されてよく、STAは、80MHz RUのみを活用してDynamic TB PPDUを構成及びUL送信することができる。
【0283】
上述した本発明の4ビットサイズビットマップを活用したパンクチャリングモード2(RU structure of Dynamic TB PPDU)シグナリング方法を考慮したとき、STAがパンクチャリングモード2フィールドを活用して示し得るRUの最小サイズは、自分に割り当てられたRUサイズの1/4であることが分かる。したがって、この実施例のように、STAに160MHz RUが割れ当てられ、且つ前記RUに含まれた8個のサブチャネルの1個のみがIDLEと判別された場合に、前記STAは、Dynamic TB PPDUを活用したUL送信をあきらめなければならない。
【0284】
図28は、本発明の一実施例に係るTB PPDUを用いたパンクチャリングモード及びセグメント位置のシグナリングに関する一例を示す。
【0285】
図28を参照すると、STAは、160MHzの帯域で送信されるトリガーフレームによってRUが割り当てられてよく、両STAは、パンクチャリングモード及びセグメント位置フィールドを含むU-SIGフィールドのDynamic TB PPDUを用いてトリガーフレームに対する応答を送信することができる。
【0286】
図28で、STA1は、トリガーフレームによって、低い側の周波数に位置したセグメント1に該当する80MHz RUが割れ当てられ、、STA2は、前記トリガーフレームによって、高い側の周波数に位置したセグメント2に含まれた20+(20)+40MHz RUが割り当てられた。STA1とSTA2のそれぞれは、CCA結果及びRU形態の制限によってそれぞれ、20+(20)+40MHz RUと20MHz RUを活用してDynamic TB PPDU1、2を構成及びUL送信することができる。
【0287】
このとき、STA1及びSTA2がそれぞれ送信したDynamic TB PPDUのU-SIGフィールドに含まれるパンクチャリングモード1フィールドは、互いに同じ値を有するが、パンクチャリングモード2フィールド及びセグメント位置フィールドは、両Dynamic TB PPDUが互いに異なる値に設定されてよい。
【0288】
Dynamic TB PPDUに含まれるパンクチャリングモード1フィールドは、トリガーフレームの共通情報フィールドによって指示された値であり、前述したように、前記トリガーフレームによって応答されると予測されるUL OFDMA PPDUの形態情報を示している。したがって、パンクチャリングモード1フィールドは、単一トリガーフレームによって応答される全てのTB PPDUにおいて同一の値で示される。
【0289】
パンクチャリングモード2フィールドの構成は、前述した図27の一実施例で説明した通り、各STAが、自分が活用するRUの形態を示すために、互いに異なる値でシグナルすることができる。したがって、STA1は、自分のDynamic TB PPDU1が、セグメント1に位置する20+(20)+40MHz RUを活用して構成されたことを示すために、パンクチャリングモード2フィールドを1011と設定してシグナルし、STA2は、Dynamic TB PPDU2が、自分に割り当てられたRUが存在するセグメント2の最も低い周波数に位置する20MHzを活用して構成されたことを示すために、パンクチャリングモード2フィールドを1000としてシグナルする。
【0290】
また、各STAは、自分の送信するTB PPDUが、UL OFDMAで応答されるTB PPDUsが表されるBWにおいて何番目のセグメントに位置しているかを示す情報を、セグメント位置フィールドを用いて指示できる。セグメント位置フィールドは、特定TB PPDUのプリアンブルを検出したSTAにとって、前記TB PPDUと共に送信されるTB PPDUsが表される周波数領域に関する情報が確認できるように提供されたものであってよい。このとき、セグメント位置フィールドは、TB PPDU U-SIGに含まれた他のフィールドであるBWフィールドと共に解釈されてよい。一実施例において、STAは、自分が検出したプリアンブルにおいてTB PPDUのBWが160MHzであり、セグメント位置フィールドが00であることを確認すれば、自分が検出したTB PPDU或いは該検出したTB PPDUと共に応答されるTB PPDUsが160MHz BWにわたって送信され、前記検出したTB PPDUの位置が、低い側の周波数に位置した80MHzであることを確認することができる。
【0291】
本発明の一実施例は、セグメント位置フィールドの2ビット実施例を考慮しており、したがって、最大320MHz PPDUに含まれた4個のセグメントを、低い側周波数に位置したセグメントからそれぞれ00、01、10、11と示すことができる。仮に図27の一実施例のように、特定STAに2個のセグメントにわたってRUが割り当てられた場合に、前記特定STAは、各セグメント位置によって、TB PPDUのU-SIGフィールドに含まれるセグメント位置フィールドを互いに異なる値(例えば、00、01)に設定することができる。
【0292】
前述したように、Dynamic TB PPDUを応答するSTAは、前記Dynamic TB PPDUを要請するトリガーフレームに表された値を活用してTB PPDU U-SIGを構成せず、独自で行ったCCA結果及びRU構成に対する判断を行った後、U-SIGフィールドを構成しなければならないという手順を持っている。
【0293】
したがって、Dynamic TB PPDUを応答するSTAの動作は、11ax TB PPDUを応答するSTAの動作と比較してより複雑となり得、この過程で遅延が発生し、TB PPDUを定められた時間(トリガーフレーム後SIFS)に応答し難いことがある。
【0294】
このような問題を解決するために、APがトリガーフレームを用いて一つ以上のSTAにDynamic TB PPDU応答を許容した場合に、前記APは、TB PPDUの応答がSIFS後以外の他の時間に開始され得るように指示できる。例えば、APがトリガーフレームのcommon InfoフィールドによってDelayed responseフィールドを1と示した場合に、前記トリガーフレームを受信したSTAは、SIFSではなく、PIFS後TB PPDUを応答できる。
【0295】
図28で、トリガーフレームに対する応答として受信されるDynamic TB PPDU1と2は、互いに異なるU-SIGフィールドの構成を有することができ、APがDynamic TB PPDU1と2が送信されるRUの形態を把握するためには、前記2つのDynamic TB PPDU1と2が表されるサブチャネルを少なくとも一つずつデコードしなければならない。しかし、APは、自分が各STAに割り当てたRUに含まれたサブチャネルのうち、どのサブチャネルが各Dynamic TB PPDU応答過程で除外されたかが分からない問題がある。したがって、各Dynamic TB PPDUが表されるサブチャネルを少なくとも一つずつデコードする動作が、AP側にとっては非常に具現し難く、このような問題を緩和するために、Dynamic TB PPDUを応答する時に義務的に占有すべきサブチャネルが既に設定される必要がある。
【0296】
図29は、本発明の一実施例に係るTB PPDHの送信のためのサブチャネル(subchannel)の設定及び利用に関する一例を示す。
【0297】
図29を参照すると、APは320MHzトリガーフレームを用いて各セグメントに位置する80MHz RUをSTA1~4に一つずつ割り当てたし、各STAにDynamic TB PPDU応答を許容した状況を考慮している。APは、各STAにDynamic TB PPDUを応答する時に占有すべきサブチャネルをそれぞれ指示することができる。例えば、図29で、APがSTA1に3番目のサブチャネル、STA2~3にそれぞれ1番目のサブチャネルを占有することを指示した状況を示しており、各STAは、自分に割り当てられたRUが位置するセグメントの4個のサブチャネルのうち、前記APが指示したサブチャネルを義務的に占有してDynamic TB PPDUを応答しなければならない。セグメント4に位置する80MHz RUが割り当てられたSTA4の場合、CCAの結果、前記APが指示した1番目のサブチャネル(セグメント内で最も低い周波数に位置するサブチャネル)のCCA結果がBUSYであると判別されたため、前記BUSYと判別されたサブチャネル以外の60MHz RUを活用できず、Dynamic TB PPDU送信をあきらめた。
【0298】
このように、Dynamic TB PPDUを応答するSTAが必ず占有しなければならないことを指示(APによって)されるか、既に約束されたMandatoryサブチャネルを設定する場合に、APは、同時に応答されるDynamic TB PPDUのプリアンブルを少なくとも1個ずつ受信する動作を行う際に多くの負担を減らすことができる。このとき、プライマリー80MHzセグメントのMandatoryサブチャネルは、P20チャネルと固定されてよい。すなわち、プライマリー20MHzサブチャネルを含むRUが割り当てられたSTAがDynamic TB PPDUを構成する時には、プライマリー20MHzを含まないDynamic TB PPDU構成は制限されてよい。
【0299】
したがって、APは、自分の能力によって、上述したようにMandatoryサブチャネルを設定してプリアンブルに対する受信に対する負担を減らしたり、或いはDynamic TB PPDUを許容するSTAの数を制限することによって、自分が支援可能な範囲内でDynamic TB PPDUが応答されるように許容することができる。
【0300】
<Dynamic TB PPDUの受信のための手順実施例>
【0301】
前述したDynamic TB PPDU関連実施例は、APがDynamic TB PPDUを受信する上で必要な情報を、各STAがUL送信したTB PPDUのプリアンブルをデコードすることによって得る発明に対するTB PPDUのフォーマット及びSTA(AP及びnon-AP)の動作を記述している。
【0302】
後述する本発明の他の具現方法は、APが独自に、各STAの送信したDynamic TB PPDUのRU構成を把握する方法を提供する。後述する本発明の一実施例によれば、APは、自分が送信したトリガーフレームに対する応答として受信されるTB PPDUが表される形態を、受信される信号の強度に基づいて確認し、各STAに割り当てたRU情報と比較することによって、各STAがUL送信したDynamic TB PPDUのRU構成を把握することができる。
【0303】
本発明が提案するDynamic TB PPDUの受信方法をより詳細に説明すると、APは、自分がトリガーフレームを用いてRUを各STAに割り当てたので、自分が生成したトリガーフレームの情報に基づいて、受信の予測されるTB PPDUsの受信時刻とBWを計算することができる。また、前記受信が予測されるTB PPDUsにおいて各STAがUL送信したTB PPDUが表される位置情報があらかじめ分かる。
【0304】
このように、APが各STAが送信するTB PPDUのRU位置を知っている状況を考慮すれば、前記トリガーフレームに対する応答としてTB PPDUが受信される時に前記TB PPDUが表されると予測されたサブチャネルに信号検出を試みることによって、前記予測したTB PPDUが表されたか、或いは一部のサブチャネルが活用されていないかが確認でき、特定STAに割り当てられたRUが活用されていないことを確認することによって、前記活用されていないRUがTB PPDU構成から除外されたことを認知することができる。簡単な例示として、APがトリガーフレームを用いて特定STAに80MHz RUを割り当てた後、前記トリガーフレームに対する応答として80MHz TB PPDUが応答されることを予測できる。このとき、前記TB PPDUが応答されると期待される80MHz RU内に存在する4個のサブチャネルに対して信号検出を行うことができ、前記信号検出の結果、3個のサブチャネルにのみ信号が検出されると、前記信号が検出された3個のサブチャネルではなく残りの1個のサブチャネルが、前記STAがDynamic TB PPDUを構成する過程で除外したサブチャネルであることが確認できる。
【0305】
このように、信号検出を用いてAPが、各STAが応答したTB PPDUの形態を独自に把握する場合に、トリガーフレームを受信した後にDynamic TB PPDUを応答するSTAは、自分が送信するDynamic TB PPDUのRU構成と関連した情報を別にAPに提供する必要がない。
【0306】
本発明を活用して得られる効果の他の側面において、APは、受信されるTB PPDUに対する信号検出結果に基づいて、各STAがUL送信したTB PPDUのうち、デコーディング不可と判断されるTB PPDUに対する追加プロセシングを中断できるという長所がある。
【0307】
図30は、本発明の一実施例に係るトリガーフレームに対する応答としてTB PPDUに対する信号検出の一例を示す。
【0308】
図30の(a)を参照すると、APは、160MHzトリガーフレームを用いてSTA1とSTA2にそれぞれ、セグメント1の80MHz RUとセグメント2の20+(20)+40MHz RUを割り当てたし(Dynamic TB PPDU応答を許容)、前記トリガーフレームを受信したSTA1とSTA2はそれぞれDynamic TB PPDU1、2を応答する。
【0309】
この時、前記APは、自分がトリガーフレームを送信した後に160MHz BWにわたってTB PPDUが受信されることを既に知っているので、Dynamic TB PPDUが受信されるRU構成を把握するための信号検出を試みることができる。このとき、前記APが行う信号検出方法は、per 20MHz CCAと類似の動作であってよい。
【0310】
APは、信号検出を行う時に、受信が予測されるTB PPDUのBWだけでなく、TB PPDUが受信されるタイミングに関する情報を活用できる。従来11ax標準では、トリガーフレームによってRUが割り当てられたSTAは、SIFS後、前記割り当てられたRUを活用してTB PPDUを応答しなければならない。このようなTB PPDU応答に対する時間規定を考慮したとき、前記APは、トリガーフレームを送信した後、前記トリガーフレームの送信終了時点から特定時間(例えば、SIFS(+伝搬遅延))後にTB PPDUが受信されることを予測できる。
【0311】
したがって、APは、受信が予測されるTB PPDUsの予測BW情報及び予測受信タイミング情報を活用して、前記信号検出動作の範囲(周波数及び時間)を特定することができる。このとき、APは、前記受信が予測される時間情報に基づいて、TB PPDUのプリアンブルが検出されると予測される時間区間のうち一部に対して信号検出を試みることができる。
【0312】
図30の(b)は、APがTB PPDUに対する信号検出を行った時に得られる検出結果の一例を示す。図30の(a)のように、STA1が20+(20)+40MHz RUを活用し、STA2が20MHz RUを活用して、Dynamic TB PPDU1、2を応答した状況であれば、APが行った信号検出の結果は、各STAがDynamic TB PPDUを構成する時に活用したサブチャネルにおいて高い信号レベル(signal level)が測定され、Dynamic TB PPDU送信に活用されないサブチャネルに対しては低い信号レベルが測定されるであろう。
【0313】
APは、前記各サブチャネルで検出された信号の強度を考慮して、各サブチャネルにTB PPDUの受信が始まったか否かを判断できる。簡単な例として、図30(b)のように、APは、各サブチャネルで検出された信号が特定閾値を超えるか否かに基づいて、上述した信号検出を完了することができる。このとき、APが行う信号検出は、TB PPDUのプリアンブルが受信されるタイミングに合わせて行われてよいので、一般的なper 20MHz CCAとは違い、PD(preamble detection)方式で行われるか、或いはED(energy detection)を行うが、一般PIFSベースのチャネルアクセのためのED閾値と異なる値を用いて行われてよい。
【0314】
上述したように、APがTB PPDUの受信が始まったサブチャネルを、信号検出を活用して確認した後、前記確認されたTB PPDUの受信形態に基づいて、各STAが送信したDynamic TB PPDUのRU構成を予測することができる。
【0315】
図30で、信号検出の結果、APは、TB PPDUがセグメント1で1011と示され、セグメント2で1000として受信されていると判断できる。このとき、トリガーフレームを用いてセグメント1の80MHz RUをSTA1から割り当てたので、前記APは、前記STA1に割り当てられた80MHz RUのうち、1個のサブチャネル以外の20+(20)+40MHz RUを活用してDynamic TB PPDUを応答していることを認知できる。この時、STA2のDynamic TB PPDU形態に対する判断も、上述したSTA1のDynamic TB PPDUを把握する過程と同一に行われてよい。
【0316】
前述したDynamic TB PPDU形態把握過程を、APのPHYが行う動作と関連して簡略に説明する。APのPHYは、トリガーフレームを送信するとの要請をMACから受けた後、TRIGVECTORによってRU_ALLOCATION_LISTとDYNAMIC_RU_LISTパラメータなどが伝達されてよい。その後、PHYは、TB PPDUが応答されると予測される時間に合わせてTB PPDUの信号検出を試み、各サブチャネルにTB PPDUが受信されているか否かを判断する。この時、前記信号検出は、DYNAMIC_RU_LISTパラメータの情報に基づいてDynamic TB PPDUが受信され得るサブチャネルに対してのみ限定的に行われてもよい。
【0317】
前記信号検出結果に基づいて、APのPHYは、RU_ALLOCATION_LISTパラメータによって確認されたSTAのRU構成を修正でき、結果的に、MACがトリガーフレームを用いて割り当てたRUと異なる構成のRUを活用してDynamic TB PPDUが応答されても、PHYは各STAのTB PPDUを適切に分離及びデコードすることができる。
【0318】
上述した本発明の一実施例を活用すれば、APは、TB PPDU U-SIGを用いた追加シグナリング無しで、各STAが応答したDynamic TB PPDUを独自で受信することができる。しかし、上述した図30の(b)のような信号検出方法は多少不正確なことがあり、このため、APにとって、TB PPDUが受信されているサブチャネルをAPが誤って判断することがある。したがって、上述した信号検出の正確度を上げるために、適応的に閾値を調節して適用する信号検出方法が必要である。
【0319】
図31は、本発明の一実施例に係るTB PPDUに対する信号検出過程において受信が予測される領域に対する互いに異なる閾値を適用する一例を示す。
【0320】
図31を参照すると、TB PPDUが受信されたか否かを確認するための信号検出過程において、互いに異なるSTAのTB PPDUが受信予測される領域に対して互いに異なる閾値が適用されてよい。
【0321】
図31で、APは、互いに異なるSTAに割り当てたRUに互いに異なる閾値を適用して信号検出を行うことができる。APがトリガーフレームを送信した後、セグメント1にSTA1のTB PPDU1が応答されることを予測し、セグメント2にSTA2のTB PPDU2が応答されることを予測した状況が仮定されてよい。このとき、APは、TB PPDU1が受信されると予測される4個のサブチャネルに対して閾値-x dBmを適用してTB PPDU1が表されるか否かを確認し、TB PPDU2が受信されると予測される4個のサブチャネルに対しては-y dBmを閾値として適用できる。
【0322】
このように、互いに異なるSTAのTB PPDUを検出するために互いに異なる閾値を活用する理由は、トリガーフレームを受信した各STAがAPとそれぞれ異なる距離を有することがあり、またAPがトリガーフレームのUser Infoフィールドを用いて指示したUL Target RSSI値が互いに異なることがあるためである。
【0323】
仮に、APがSTA1にUL Target RSSIを90と示すことで、-20dBmを満たすことを指示すると、-40dBmで受信された信号は、前記STA1が応答したTB PPDUから検出された信号でなくてよい。一方、APがSTA2にUL Target RSSIを0と示することで、-110dBmを満たすことを指示すると、-40dBmを閾値として用いた信号検出結果は、前記STA2が応答したTB PPDU信号を無視できる。
【0324】
したがって、APは、各STAに指示したTarget RSSI値を考慮して、各STAが応答するTB PPDUを検出する際に、互いに異なる閾値を適用できる。そのために、APのMACは、PHYに伝達するTRIGVECTORにRU(サブチャネル)_(target)RSSI_LISTを伝達しなければならない。
【0325】
上述した本発明の一実施例によれば、互いに異なるTarget RSSI値を用いて応答されるTB PPDUに対する信号検出を行うことができる。しかし、他の装置によって、信号検出を行うサブチャネルのうち一部に信号干渉が発生すると、前記一部のサブチャネルに対する信号検出結果が、実際TB PPDUの受信形態と異なるように確認されることがある。
【0326】
このように、他の装置の信号によって発生し得る信号検出誤りを訂正するために、APは、信号検出を行う過程で閾値を基準に、TB PPDUが表されるか否かを判別すると同時に、各STAのTB PPDUが応答されると予測されるサブチャネルに一定の強度の信号が受信されるか否かをさらに確認することができる。
【0327】
これは、WiFi標準において、STA(AP、non-AP)の送信するPPDUが20MHzを超えるBWを有するとき、前記PPDUが各サブチャネルに放出する信号の強度が一定であること(例えば、最大偏差(Maximum deviation)+-4dB)を勧告しているため、各サブチャネルで確認された信号のうち、他のサブチャネルで確認された信号と一定レベル以上信号の強度が異なるサブチャネルがあれば、前記サブチャネルから検出された信号は、他の装置から受信されたものと判断できる。このとき、前記信号の強度を比較して、他の装置から受信された信号を検出する方法は、信号の平坦性を用いた信号検出誤り方法であるといえる。
【0328】
図32は、本発明の一実施例に係る信号検出に対する誤り訂正方法の一例を示す。
【0329】
図32を参照すると、APがSTA1とSTA2のDynamic TB PPDUのRU構成を確認するために信号検出を行い、各STAのTB PPDUが受信されると予測されるサブチャネルに対して互いに異なる閾値を活用している。
【0330】
このとき、STA2のTB PPDUが受信されると予測されるセグメント2に、APがSTA2のTB PPDUを検出するために設定した閾値(-y dBm)を上回るnon-TB PPDU信号が検出されてよい。
【0331】
しかし、APのPHYは、セグメント2で検出された信号のうち、1番目(図中、最左側)のサブチャネルで確認された信号と、残り2、3、4番目のサブチャネルで確認された信号の強度が異なることが確認でき、これに基づき、前記1番目のサブチャネルと残りのサブチャネルで検出された信号とが異なる信号であることを把握することができる。この場合、APは、STA2のUL送信したDynamic TB PPDUが、1番目のサブチャネルに表された20MHz TB PPDUであるか、残り3個のサブチャネルを活用した20+40MHz TB PPDUであるか確認するために、両者に対してそれぞれデコーディングを試みることができる。
【0332】
したがって、本発明の一実施例によれば、APは、各STAが送信したDynamic TB PPDUのRU構成を把握するために信号検出を活用することができ、前記信号検出過程で発生し得る誤りを適応的閾値調節及びWiFi信号の平坦性を用いた誤り検出手法を用いて解決することができる。
【0333】
図33は、本発明の一実施例に係るnon-AP STAがトリガーフレームに対する応答フレームを送信する方法の一例を示すフローチャートである。
【0334】
図33を参照すると、non-AP STAは、APからTB PPDUの送信を指示するトリガーフレームを受信すれば、応答するTB PPDUのタイプ及びフォーマットによってTB PPDUを生成して応答できる。
【0335】
具体的に、non-AP STAはAPからTB PPDUの送信を指示するトリガーフレームを受信することができる(S33010)。トリガーフレームは、第1複数個の空間再使用フィールドを含む共通情報フィールドを含むことができる。また、トリガーフレームは、第2複数個の空間再使用フィールドを含む追加情報フィールドをさらに含むことができ、トリガーフレームが追加情報フィールドを含むか否かは、トリガーフレームの識別情報に基づいて識別される。
【0336】
すなわち、トリガーフレームは、トリガーフレームに含まれた識別情報によって第2複数個の空間再使用フィールドを含むか否かが識別されてよい。
【0337】
例えば、前述したように、トリガーフレームは、共通情報フィールドに第1複数個の空間再使用フィールド(空間再使用フィールド1~4)を含むことができ、識別情報(例えば、共通情報フィールドの特定フィールドの値が‘1’であるか或いは追加情報フィールドのAIDの値が‘2007’であるか)によって、トリガーフレームは、第2複数個の空間再使用フィールド(空間再使用フィールド5~8)を含む追加情報フィールドを含むことができる。
【0338】
トリガーフレームの構成は、図9及び図11で説明したトリガーフォーマットと同一であってよい。例えば、トリガーフレームは、共通情報フィールド、追加情報フィールド及びユーザ情報フィールドの少なくとも一つを含むことができ、追加情報フィールド及び/ユーザ情報フィールドの構成は、トリガーフレームのタイプ及び/又はフォーマットによって変わってよい。
【0339】
このとき、それぞれのnon-AP STAに対するユーザ情報フィールドは、トリガーフレームによって指示されるTB PPDUのフォーマットによって、EHTフォーマット又はHEフォーマットであってよい。
【0340】
このとき、共通情報フィールドに含まれた第1複数個の空間再使用フィールドは、トリガーフレームに対する応答であるTB PPDUの送信のためのRUの位置が上位周波数帯域(又は、プライマリーBW)であるか、或いはTB PPDUがHE TB PPDUである場合に、HE TB PPDUの生成のために用いられてよい。すなわち、第1複数個の空間再使用フィールドは、TB PPDUの空間再使用フィールドにエンコードされてよい。
【0341】
追加情報フィールドに含まれた第2帯域幅に対する空間再使用のための第2複数個の空間再使用フィールドは、トリガーフレームに対する応答であるTB PPDUの送信のためのRUの位置が下位周波数帯域(又は、プライマリーBW又はセカンダリーBW)であるか、或いはTB PPDUがEHT TB PPDUである場合に、EHT TB PPDUの生成のために用いられてよい。すなわち、第2複数個の空間再使用フィールドは、TB PPDUの空間再使用フィールドにエンコードされてよい。
【0342】
又は、トリガーフレームと関連したフォーマット(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマット)によって、第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドが応答フレームであるTB PPDUの生成のために用いられてよい。
【0343】
例えば、トリガーフレームと関連したフォーマットがHEフォーマットである場合(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマットがHEフォーマットである場合)に、応答フレームであるTB PPDUは、第1複数個の空間再使用フィールドが用いられて、HE TB PPDUとして生成される。しかし、トリガーフレームと関連したフォーマットがEHTフォーマットである場合(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマットがEHTフォーマットである場合)に、応答フレームであるTB PPDUは、第2複数個の空間再使用フィールドが用いられて、EHT TB PPDUとして生成される。
【0344】
その後、non-AP STAは、トリガーフレームに対する応答として、前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて応答フレームを生成することができる(S33020)。
【0345】
すなわち、non-AP STAは、トリガーフレームに対する応答フレームのフォーマット決定し、決定されたフォーマットによって、応答フレームであるTB PPDUを生成できる。このとき、応答フレームであるTB PPDUは、第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されてよい。応答フレームが前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるか或いは前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるかは、前記トリガーフレームと関連したフォーマットに基づいて決定されてよい。例えば、トリガーフレームのユーザ情報フィールドのフォーマットがHEフォーマットである場合に、TB PPDUのフォーマットはHE TB PPDUと決定され、第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されてよい。すなわち、応答フレームは、前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されてよい。
【0346】
TB PPDUの生成のための第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドは、トリガーフレームによって指示されたTB PPDUの送信のために割り当てられたRUの位置によっても選択されてよい。すなわち、RUの位置が上位周波数帯域(又は、Priamry BW)であれば、TB PPDUは、第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成され、RUの位置が下位周波数帯域(又は、セカンダリーBW)であれば、TB PPDUは、第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されてよい。
【0347】
その後、non-AP STAは、トリガーフレームに対する応答として、第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成された応答フレームを送信できる(S34030)。応答フレームが、第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるか又は第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるかは、前記トリガーフレームと関連したフォーマットに基づいて決定されてよい。
【0348】
仮に、トリガーフレームと関連したフォーマットがEHT(Extremely High Throughput)フォーマットであれば、応答フレームは、前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成される。
【0349】
また、トリガーフレームと関連したフォーマットがHE(High Efficiency)フォーマットであれば、応答フレームは、前記第1複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成される。
【0350】
また、応答フレームが第1複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されるのか又は第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されるかは、前記応答フレームが送信されるリソースユニットの周波数軸上の位置に基づいて決定されてよい。
【0351】
トリガーフレームは、帯域幅フィールド、追加帯域幅フィールド、前記応答フレームが送信されるリソースユニットを指示するリソース割り当てフィールドを含み、トリガーフレームは、前記帯域幅フィールド及び/又は前記追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅におけるパンクチャリングの有無及びパンクチャリングされた位置を指示するパンクチャリングモードフィールドのうち少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0352】
また、non-AP STAは、トリガーフレームに含まれたリソース割り当てフィールドに基づいて、応答フレームが送信される前記リソースユニットを認識でき、応答フレームが送信される前記リソースユニットの周波数軸上の位置によって、第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて応答フレームを生成することができる。
【0353】
応答フレームが第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される場合に、前記応答フレームは、前記共通情報フィールドに含まれた帯域幅フィールド及び前記追加情報フィールドに含まれた追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅で送信されてよい。
【0354】
応答フレームは、複数個の空間再使用フィールドを含み、複数個の空間再使用フィールドのそれぞれは、対応する第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドのそれぞれから取得された情報に基づいて設定されてよい。
【0355】
トリガーフレームが前記追加情報フィールドを含むか否かは、前記共通情報フィールドに、前記追加情報フィールドを含むか否かを示す特定サブフィールドの値及び/又は前記追加情報フィールドの識別子(identifier)の値が特定値に設定されたか否かによって認識されてよい。
【0356】
また、応答フレームは、上に述べたように、TB PPDUの形態で送信されてよく、TB PPDUは、トリガーフレームによってTB PPDUの送信が指示された少なくとも一つの他のnon-ATP STAから送信される少なくとも一つのTB PPDUと結合してA(aggregated)-PPDUの形態で送信されてよい。このとき、少なくとも一つのTB PPDUは、前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成され、前記TB PPDUと前記少なくとも一つのTB PPDUは、互いに異なる空間再使用フィールドに基づいて生成される。
【0357】
図34は、本発明の一実施例に係るAP STAがトリガーフレームに対する応答フレームを受信する方法の一例を示すフローチャートである。
【0358】
図34を参照すると、APは、TB PPDUの送信を指示するトリガーフレームを送信でき、それに対する応答としてTB PPDUを少なくとも一つのnon-AP STAから受信することができる。このとき、少なくとも一つのnon-AP STAから送信されるTB PPDUが2個以上である場合に、TB PPDUは結合(Aggregation)してA-PPDUの形態で送信されてよい。また、TB PPDUは互いに異なるフォーマット(例えば、HE TB PPDU、EHT TB PPDUなど)であってよい。
【0359】
具体的に、APは、TB PPDUの送信を指示するトリガーフレームを生成して送信できる(S34010)。トリガーフレームは、第1複数個の空間再使用フィールドを含む共通情報フィールドを含むことができる。また、トリガーフレームは、第2複数個の空間再使用フィールドを含む追加情報フィールドをさらに含むことができ、トリガーフレームが追加情報フィールドを含むか否かは、トリガーフレームの識別情報に基づいて識別される。
【0360】
すなわち、トリガーフレームは、トリガーフレームに含まれた識別情報によって、第2複数個の空間再使用フィールドを含むか否かが識別されてよい。
【0361】
例えば、前述したように、トリガーフレームは共通情報フィールドに第1複数個の空間再使用フィールド(空間再使用フィールド1~4)を含むことができ、識別情報(例えば、共通情報フィールドの特定フィールドの値が‘1’であるか或いは追加情報フィールドのAIDの値が‘2007’であるかなど)によって、トリガーフレームは、第2複数個の空間再使用フィールド(空間再使用フィールド5~8)を含む追加情報フィールドを含むことができる。
【0362】
トリガーフレームの構成は、図9及び図11で説明したトリガーフォーマットと同一であってよい。例えば、トリガーフレームは、共通情報フィールド、追加情報フィールド及びユーザ情報フィールドのの少なくとも一つを含むことができ、追加情報フィールド及び/ユーザ情報フィールドの構成は、トリガーフレームのタイプ及び/又はフォーマットによって変わってよい。
【0363】
このとき、それぞれのnon-AP STAに対するユーザ情報フィールドは、トリガーフレームによって指示されるTB PPDUのフォーマットによって、EHTフォーマット又はHEフォーマットであってよい。
【0364】
このとき、共通情報フィールドに含まれた第1複数個の空間再使用フィールドは、トリガーフレームに対する応答であるTB PPDUの送信のためのRUの位置が上位周波数帯域(又は、プライマリーBW)であるか、或いはTB PPDUがHE TB PPDUである場合に、HE TB PPDUの生成のために用いられてよい。すなわち、第1複数個の空間再使用フィールドは、TB PPDUの空間再使用フィールドにエンコードされてよい。
【0365】
追加情報フィールドに含まれた第2帯域幅に対する空間再使用のための第2複数個の空間再使用フィールドは、トリガーフレームに対する応答であるTB PPDUの送信のためのRUの位置が下位周波数帯域(又は、プライマリーBW又はセカンダリーBW)であるか、或いはTB PPDUがEHT TB PPDUである場合に、EHT TB PPDUの生成のために用いられてよい。すなわち、第2複数個の空間再使用フィールドは、TB PPDUの空間再使用フィールドにエンコードされてよい。
【0366】
又は、トリガーフレームと関連したフォーマット(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマット)によって、第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドが、応答フレームであるTB PPDUの生成のために用いられてよい。
【0367】
例えば、トリガーフレームと関連したフォーマットがHEフォーマットである場合(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマットがHEフォーマットである場合)に、応答フレームであるTB PPDUは、第1複数個の空間再使用フィールドが用いられてHE TB PPDUとして生成される。しかし、トリガーフレームと関連したフォーマットがEHTフォーマットである場合(例えば、ユーザ情報フィールドのフォーマットがEHTフォーマットである場合)に、応答フレームであるTB PPDUは、第2複数個の空間再使用フィールドが用いられてEHT TB PPDUとして生成される。
【0368】
その後、APは、トリガーフレームに対する応答として少なくとも一つのnon-AP STAから少なくとも一つの応答フレーム(TB PPDU)を受信することができる(S34020)。このとき、TB PPDUは、第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されてよい。
【0369】
応答フレームであるTB PPDUは、第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されてよい。応答フレームが前記第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるか或いは前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるかは、前記トリガーフレームと関連したフォーマットに基づいて決定されてよい。例えば、トリガーフレームのユーザ情報フィールドのフォーマットがHEフォーマットである場合に、TB PPDUのフォーマットはHE TB PPDUと決定され、第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されてよい。すなわち、応答フレームは、前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されてよい。
【0370】
TB PPDUの生成のための第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドは、トリガーフレームによって指示されたTB PPDUの送信のために割り当てられたRUの位置によっても選択されてよい。すなわち、RUの位置が上位周波数帯域(又は、Priamry BW)であれば、TB PPDUは、第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成され、RUの位置が下位周波数帯域(又は、セカンダリーBW)であれば、TB PPDUは、第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されてよい。
【0371】
応答フレームが第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるか又は第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されるかは、前記トリガーフレームと関連したフォーマットに基づいて決定されてよい。
【0372】
仮に、トリガーフレームと関連したフォーマットがEHT(Extremely High Throughput)フォーマットであれば、応答フレームは、前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成される。
【0373】
また、トリガーフレームと関連したフォーマットがHE(High Efficiency)フォーマットであれば、応答フレームは、前記第1複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成される。すなわち、応答フレームは、前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されてよい。
【0374】
TB PPDUの生成のための第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドは、トリガーフレームによって指示されたTB PPDUの送信のために割り当てられたRUの位置によっても選択されてよい。すなわち、RUの位置が上位周波数帯域(又は、Priamry BW)であれば、TB PPDUは、第1複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成され、RUの位置が下位周波数帯域(又は、セカンダリーBW)であれば、TB PPDUは、第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成されてよい。
【0375】
仮に、トリガーフレームと関連したフォーマットがEHT(Extremely High Throughput)フォーマットであれば、応答フレームは、前記第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成される。
【0376】
また、トリガーフレームと関連したフォーマットがHE(High Efficiency)フォーマットであれば、応答フレームは、前記第1複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成される。
【0377】
また、応答フレームが第1複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されるか又は第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて生成されるかは、前記応答フレームが送信されるリソースユニットの周波数軸上の位置に基づいて決定されてよい。
【0378】
トリガーフレームは、帯域幅フィールド、追加帯域幅フィールド、前記応答フレームが送信されるリソースユニットを指示するリソース割り当てフィールドを含み、トリガーフレームは、前記帯域幅フィールド及び/又は前記追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅におけるパンクチャリングの有無及びパンクチャリングされた位置を指示するパンクチャリングモードフィールドのうち少なくとも一つをさらに含むことができる。
【0379】
また、non-AP STAは、トリガーフレームに含まれたリソース割り当てフィールドに基づいて、応答フレームが送信される前記リソースユニットを認識でき、応答フレームが送信される前記リソースユニットの周波数軸上の位置によって第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドから取得された情報に基づいて応答フレームを生成できる。
【0380】
応答フレームが第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成される場合に、前記応答フレームは、前記共通情報フィールドに含まれた帯域幅フィールド及び前記追加情報フィールドに含まれた追加帯域幅フィールドによって指示される帯域幅で送信されてよい。
【0381】
応答フレームは複数個の空間再使用フィールドを含み、複数個の空間再使用フィールドのそれぞれは、対応する第1複数個の空間再使用フィールド又は第2複数個の空間再使用フィールドのそれぞれから取得された情報に基づいて設定されてよい。
【0382】
トリガーフレームが前記追加情報フィールドを含むか否かは、前記共通情報フィールドに前記追加情報フィールドを含むか否かを示す特定サブフィールドの値及び/又は前記追加情報フィールドの識別子(identifier)の値が特定値に設定されたか否かによって認識されてよい。
【0383】
また、応答フレームは、上に述べたように、TB PPDUの形態で送信されてよく、TB PPDUは、トリガーフレームによってTB PPDUの送信が指示された少なくとも一つの他のnon-ATP STAから送信される少なくとも一つのTB PPDUと結合してA(aggregated)-PPDU形態で受信されてよい。このとき、少なくとも一つのTB PPDUは、前記第1複数個の空間再使用フィールド又は前記第2複数個の空間再使用フィールドに基づいて生成され、前記TB PPDUと前記少なくとも一つのTB PPDUは、互いに異なる空間再使用フィールドに基づいて生成される。
【0384】
前述した本発明の説明は、例示のためのものであり、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更することなく、他の具体的な形態に容易に変形可能であるということが理解できよう。したがって、以上で述べた実施例は、いかなる面においても例示的なもので、限定的でないことを理解しなければならない。例えば、単一型として説明されている各構成要素は、分散して実施されてもよく、同様に、分散しているものと説明されている構成要素も、結合した形態で実施されてよい。
【0385】
本発明の範囲は、上記の詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲並びにその均等概念から導出されるの変更又は変形された形態はいずれも本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12(a)】
図12(b)】
図13
図14a
図14b
図15
図16(a)】
図16(b)】
図17(a)】
図17(b)】
図17(c)】
図18(a)】
図18(b)】
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30(a)】
図30(b)】
図31
図32
図33
図34