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特許7651206ハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置
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  • 特許-ハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-17
(45)【発行日】2025-03-26
(54)【発明の名称】ハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/91 20060101AFI20250318BHJP
   H05K 13/02 20060101ALI20250318BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20250318BHJP
【FI】
B65G47/91 Z
H05K13/02 D
H05K13/08 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2023142595
(22)【出願日】2023-09-01
(65)【公開番号】P2024037154
(43)【公開日】2024-03-18
【審査請求日】2023-09-01
(31)【優先権主張番号】10-2022-0112967
(32)【優先日】2022-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523334981
【氏名又は名称】パワーオート ロボティクス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】メン, ハクド
(72)【発明者】
【氏名】ファン, ジャンソン
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-065392(JP,A)
【文献】特開平07-024662(JP,A)
【文献】特開2000-074639(JP,A)
【文献】国際公開第2021/198053(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0110280(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第113660846(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 47/91
H05K 13/02
H05K 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品をハイブリッド異形部品挿入ロボットの内部に設けられた部品ピックアップ可能位置に移動させるスティックフィーダー型電子部品供給機の移送部上に設置されて、前記部品ピックアップ可能位置に前記部品が装入される前に前記部品の良品と不良を自動に判別し、不良である前記部品を除去することができるように、前記移送部を通じて案内される前記部品を下部側をリアルタイムで撮影するカメラ、
前記移送部を通じて案内される前記部品のうち不良である部品をピックアップして外部に排出するガントリロボット、および
前記カメラで撮影された前記部品の部品映像とメモリーに格納された前記部品の基準映像とを比較して前記部品の良品または不良有無を判別し、不良である部品と判別する際に前記ガントリロボットを動作させる制御部を含み、
前記カメラは、前記移送部下部に設置されて撮影した前記部品映像をリアルタイムで前記制御部側に転送し、
前記移送部は、前記カメラが前記部品の下部を撮影できるように透明に提供されるか、前記カメラと向い合う部分だけ透明に提供され、
前記ガントリロボットは、前記移送部と前記ハイブリッド異形部品挿入ロボットとのに設置され、前記不良である部品をピックアップする真空吸着グリッパーを含み、前記移送部は、部品案内溝が形成されたトラックまたはレールを装備することを特徴とするハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置。
【請求項2】
前記カメラは、CCDセンサーまたはCMOSセンサーで提供されることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置。
【請求項3】
前記ガントリロボットは、前記制御部から伝送される動作信号を受信すると、前記真空吸着グリッパーを前記不良である部品に密着させて吸着し、前記真空吸着グリッパーが前記不良である部品を吸着すると前記移送部の外部に排出させることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置に係り、より詳しくは、ハイブリッド異形部品挿入ロボットの内部に部品装入前に電子部品供給機からハイブリッド異形部品挿入ロボット側に供給される部品の良品と不良を自動に判別し、不良部品を除去できるようにするハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ここでは、本発明に関する背景技術が提供され、これらが必ずしも公知技術を意味するものではない。
一般的に、ハイブリッド異形部品挿入ロボットへの部品供給は、電子部品供給機によって遂行される。
このような電子部品供給器としては、テープフィーダー(tape feeder)、トレーフィーダー(tray feeder)およびスティックフィーダー(stick feeder)などが使用されている。
前述した電子部品供給機のうちスティックフィーダーは、スティックの内部空間に配列されている多数の部品に形成されているリード(lead)の形態と数によって部品を細分化して異形部品挿入装備に供給する。
スティックフィーダーは、一般的に部品がハイブリッド異形部品挿入ロボット側にピックアップできるようにピックアップ可能位置まで移送する移送部、部品がピックアップされたときピックアップ可否を感知する感知部、スティック内部の部品の消耗可否を感知する部品数量確認部、および空のスティックを新たなスティックに入れ替るスティック交替部を含む。
ところで、前述したスティックフィーダーのスティックには、部品の不良有無に関係なく部品が配列されるため、不良部品が異形部品挿入装備に供給される問題点があり、このような問題によって最終製品の不良を招くまた他の問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、ハイブリッド異形部品挿入ロボットの内部に部品装入前に電子部品供給機からハイブリッド異形部品挿入ロボット側に供給される部品の良品と不良を自動に判別し、不良である部品を除去できるようにするハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置の提供を目的とする。
【0004】
また、本発明が解決しようとする課題は、以上において言及した技術的課題に制限されず、言及されていないまた他の技術的課題は、下記の記載から本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が明確に理解できるはずである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このセクションは、開示の一般的な概要を提供するものであり、その全範囲またはすべてを包括的に開示するものではない。
【0006】
上記の課題の解決のために、本発明による部品を異形部品挿入装備の内部に設けられた部品ピックアップ可能位置に移動させるスティックフィーダー型電子部品供給機の移送部上に設置されるハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置であって、ハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置は、移送部を通じて案内される部品を下部側をリアルタイムで撮影するカメラ、移送部を通じて案内される部品のうち不良である部品をピックアップして外部に排出するガントリロボットおよびカメラで撮影された部品の部品映像とメモリーに格納された部品の基準映像とを比較して部品の良品または不良有無を判別し、不良である部品と判別する際にガントリロボットを動作させる制御部を含むことができる。
【0007】
本発明のハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置において、カメラは、移送部下部に設置されて撮影した部品映像をリアルタイムで制御部側に転送し、移送部は、カメラが部品の下部を撮影できるように透明に提供されるか、カメラと向い合う部分だけ透明に提供されることができる。
【0008】
本発明のハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置において、ガントリロボットは、カメラと異形部品挿入装置との間に設置され、不良である部品をピックアップする真空吸着グリッパーを含み、ガントリロボットは、制御部から伝送される動作信号を受信すると、真空吸着グリッパーを不良である部品に密着させて吸着し、真空吸着グリッパーが不良である部品を吸着すると移送部の外部に排出させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ハイブリッド異形部品挿入ロボットの内部に部品装入前に電子部品供給機からハイブリッド異形部品挿入ロボット側に供給される部品の良品と不良を自動に判別し、不良部品を除去することができるため、ハイブリッド異形部品挿入ロボットで不要な検査モーションを減らすことができるだけでなく、これにより最終製品の生産量の増大を図ることができるようにする効果を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明に係るハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置を概略的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明に係るハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置を具現した実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
ただし、本発明の本質的な技術的思想は、以下において説明される実施形態によってその実施可能形態が制限されるとは言えず、本発明の本質的な技術的思想に基づいて通常の技術者によって以下において説明される実施形態を置換または変更の方法で容易に提案できる範囲を抱き込むことを明らかにする。
また、以下において使用される用語は、説明の便宜のために選択したものであるので、本発明の本質的な技術的思想を把握するのに当たり、辞書的な意味に制限されず、本発明の技術的思想に符合する意味で適切に解釈されなければならないだろう。
【0012】
図1は、本発明に係るハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置を概略的に示した図面であって、本発明に係るハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置は、部品Cをハイブリッド異形部品挿入ロボット20の内部、すなわち、部品ピックアップ可能位置に移動させる電子部品供給器10の移送部12上に設置される。
ここで、電子部品供給器10は、通常のスティックフィーダー(stick feeder)であってよく、電子部品供給器10の移送部12は、部品C案内溝(図示しない)が形成されたトラックまたはレールであってよい。
そして、電子部品供給機10が部品Cをハイブリッド異形部品挿入ロボット20の内部に位置した部品ピックアップ可能位置に供給することは公知の技術であるので、本発明において、これに対する詳細な説明は省略する。
【0013】
図1に示す通り、本発明に係るハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置は、カメラ140、ガントリロボット150および制御部160を含む。
まず、カメラ140は、電子部品供給器10の移送部12を通じて案内される部品Cをリアルタイムで撮影し、獲得した部品映像を電気的信号に変換してリアルタイムで制御部160側に転送する。
好ましくは、カメラ140は、電子部品供給器10の移送部12を通じて案内される部品Cの下部側を撮影するが、このために、カメラ140は、図示されたように電子部品供給器10の移送部12の下部に設置される。
このとき、電子部品供給機10の移送部12、すなわち、トラックまたはレールは、カメラ140が部品Cの下部を撮影できるように透明に提供されるか、カメラ140と向い合う部分だけ透明に提供されることができる。
【0014】
一例として、カメラ140は、通常のCCD(Charge-Coupled Device)センサーまたはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーであってよい。
ガントリロボット150は、電子部品供給器10の移送部12を通じて案内される部品Cのうち不良である部品Cをピックアップして、電子部品供給機10の移送部12の外部に排出させる。
ガントリロボット150は、カメラ140とハイブリッド異形部品挿入ロボット20との間に設置され、ガントリロボット150は、不良である部品Cをピックアップする真空吸着グリッパー152を含む。
【0015】
すなわち、カメラ140が撮影した部品Cを制御部160が不良である部品Cと判断すると、制御部160はガントリロボット150側に動作信号を転送し、制御部160から伝送される動作信号をガントリロボット150が受信すると、ガントリロボット150は真空吸着グリッパー152を不良である部品Cに密着させて不良である部品Cを吸着し、真空吸着グリッパー152が不良である部品Cを吸着すると、ガントリロボット150は不良である部品Cを電子部品供給機10の移送部12の外部に排出させる。
ここで、真空吸着グリッパー152が不良である部品Cを吸着し、吸着した不良である部品Cを下ろすことは構成は、公知の記述であるので、これに対する詳細な説明は、本発明においては省略する。
また、ガントリロボット150の構成を本発明においては特に限定しない。ただし、ガントリロボット150が前述した作動を遂行することができれば、ガントリロボット150の如何なる構成および形態を有しても構わない。
【0016】
制御部160は、カメラ140およびガントリロボット150の動作を制御し、電子部品供給機10の移送部12を通じて案内される部品Cの良品と不良を判別する。
すなわち、制御部160は、カメラ140から伝送される部品Cの部品映像信号を受信し、部品Cの部品映像信号とメモリーに格納された部品Cの基準映像とを比較して良品または不良有無を判断する。
一例として、基準映像と部品映像とを対比して部品映像中の部品Cが基準映像中の部品の左側または右側に回転されていれば、これを不良と判別し、同一であれば良品と判別する。また、基準映像と部品映像とを対比して部品映像中の部品Cが外形的形態(破損またはリードの曲げ)が一致しなければこれを不良と判別し、一致すれば良品と判別する。
【0017】
そして、制御部160は、基準映像と部品映像とを対比して、不良と判別されれば、これと同時にガントリロボット150に動作信号を転送してガントリロボット150が不良である部品Cを外部に排出するようにする。
このように形成された本発明に係るハイブリッド異形部品挿入ロボット用部品事前検査装置は、ハイブリッド異形部品挿入ロボット20の内部に部品C装入前に電子部品供給機10でハイブリッド異形部品挿入ロボット20側に供給される部品Cの良品と不良を自動に判別し、不良である部品Cを除去することができるため、ハイブリッド異形部品挿入ロボット20で不要な検査モーションを減らすことができるだけでなく、これにより最終製品の生産量の増大を図ることができるようにする。
【符号の説明】
【0018】
10 電子部品供給器
12 移送部
20 ハイブリッド異形部品挿入ロボット
140 カメラ
150 ガントリロボット
152 真空吸着グリッパー
160 制御部
C 部品
図1