(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-17
(45)【発行日】2025-03-26
(54)【発明の名称】スピロ環式ピペリジンメラノコルチンサブタイプ-2受容体(MC2R)アンタゴニストおよびその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 471/10 20060101AFI20250318BHJP
C07D 471/20 20060101ALI20250318BHJP
A61K 31/444 20060101ALI20250318BHJP
A61K 31/438 20060101ALI20250318BHJP
A61K 31/4747 20060101ALI20250318BHJP
A61K 31/527 20060101ALI20250318BHJP
A61K 31/4439 20060101ALI20250318BHJP
A61P 5/38 20060101ALI20250318BHJP
A61P 19/10 20060101ALI20250318BHJP
A61P 19/08 20060101ALI20250318BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20250318BHJP
A61P 21/00 20060101ALI20250318BHJP
A61P 25/24 20060101ALI20250318BHJP
A61P 25/22 20060101ALI20250318BHJP
A61P 9/12 20060101ALI20250318BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20250318BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20250318BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20250318BHJP
【FI】
C07D471/10 101
C07D471/20 CSP
C07D471/10 102
A61K31/444
A61K31/438
A61K31/4747
A61K31/527
A61K31/4439
A61P5/38
A61P19/10
A61P19/08
A61P17/00
A61P21/00
A61P25/24
A61P25/22
A61P9/12
A61P3/10
A61P9/00
A61P43/00 111
(21)【出願番号】P 2022535747
(86)(22)【出願日】2020-12-10
(86)【国際出願番号】 US2020064252
(87)【国際公開番号】W WO2021133563
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2023-12-07
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519006414
【氏名又は名称】クリネティックス ファーマシューティカルズ,インク.
【住所又は居所原語表記】6055 Lusk Blvd. SanDiego, California 92121 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハン,シャンドン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】ヂウ,ユンフェイ
【審査官】三木 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/003962(WO,A1)
【文献】特表2011-516512(JP,A)
【文献】特表2009-511631(JP,A)
【文献】特表2006-520362(JP,A)
【文献】国際公開第2003/068738(WO,A1)
【文献】特表2002-517444(JP,A)
【文献】特表2009-521483(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
A61P
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物であって、
【化1】
式中、
R
Aは、非置換または置換の
フェニル、非置換または置換の単環式の6員のヘテロアリール、あるいは非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリールであり、ここで、R
Aが置換されている場合、R
Aは、R
a、R
b、およびR
cから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換され、
R
a、R
b、およびR
cは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、R
a、R
b、およびR
cの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
ここで、R
a、R
b、またはR
cがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
R
Bは、非置換または置換の
フェニル、非置換または置換の単環式の6員のヘテロアリール、あるいは非置換または置換の単環式の
5員のヘテロアリールであり、ここで、R
Bが置換されている場合、R
Bは、R
d、R
e、およびR
fから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換され
、
R
d、R
e、およびR
fは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、-C(=O)N(R
4)
2、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、R
d、R
e、およびR
fの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
ここで、R
d、R
e、またはR
fがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
X
1はCR
11またはNであり、
X
3はCR
13またはNであり、
X
4はCR
14またはNであり、
R
11、R
13、およびR
14はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、-CN、-OR
4、-SR
4、-CO
2R
4、-C(=O)N(R
4)
2、または-N(R
4)
2であり、
ここで、R
11
、R
13
、およびR
14
の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC
1
-C
6
アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R
4
)
2
、-OR
5
、-CN、-CO
2
R
5
、-C(=O)N(R
4
)
2
、-SR
5
、-S(=O)R
7
、-S(=O)
2
R
7
、-NR
4
C(=O)R
5
、-NR
4
SO
2
R
7
、-SO
2
R
7
、または-SO
2
N(R
4
)
2
で置換され、
Wは存在しないか、-C(R
3)
2-、-C(R
3)
2-C(R
3)
2-、-C(=O)-、
#-C(=O)-O-、
#-C(=O)-C(R
3)
2-、または
#-C(=O)NR
2-であり、ここで、
#は、環のN原子への結合点を示し、
Yは存在しないか、-(C=O)-、
*-O(C=O)-、
*-NR
2-(C=O)-、-(SO
2)-、または
*-NR
2-(SO
2)-であり、ここで、
*はR
1への結合点を示し、
R
1は、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
3-C
6シクロアルキル)、あるいは非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
2-C
7ヘテロシクロアルキル)であり、ここで、R
1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R
4)
2、-OR
5、-CN、-CO
2R
5、-C(=O)N(R
4)
2、-SR
5、-S(=O)R
7、-S(=O)
2R
7、-NR
4C(=O)R
5、-NR
4SO
2R
7、-SO
2R
7、または-SO
2N(R
4)
2で置換され、
R
2はそれぞれ独立して、水素、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
R
3はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
R
4はそれぞれ独立して、水素、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のアリール、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、
あるいは、2つのR
4は、それらが結合している窒素原子と一体となって、非置換または置換の3員~6員の単環式複素環を形成し、
R
5はそれぞれ独立して、水素、置換されたC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のアリール、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、
R
6はそれぞれ独立して
、ハロゲン、非置換または置換のC
1-C
4アルキル、非置換または置換のC
1-C
4アルコキシ、非置換または置換のC
1-C
4フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
4フルオロアルコキシ、非置換または置換の単環式炭素環、非置換または置換の単環式複素環、-CN、-OH、-CO
2R
5、-CH
2CO
2R
5、-C(=O)N(R
4)
2、-C(=O)N(R
4)OR
5、-CH
2C(=O)N(R
4)
2、-N(R
4)
2、-CH
2N(R
4)
2、-C(R
5)
2N(R
4)
2、-NR
4C(=O)R
5、-CH
2NR
4C(=O)R
5、-NR
4C(=O)N(R
5)
2、-NR
4C(=O)N(R
4)
2、C(R
5)=N(R
4)-OR
5、-SR
5、-S(=O)R
7、-SO
2R
7、または-SO
2N(R
4)
2であり、ならびに、
R
7はそれぞれ独立して、置換されたC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のフェニル、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択される、化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項2】
Wは-C(R
3)
2-または-C(=O)-であり、
Yは存在しないか、-(C=O)-、
*-NR
2-(C=O)-、または-(SO
2)-であり、ここで、
*はR
1への結合点を示し、
R
2はそれぞれ独立して、水素、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、または-CH(CH
3)
2であり、および、
R
3はそれぞれ独立して、水素、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、または-CH(CH
3)
2である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項3】
R
Aは
【化2】
であり、ならびに
R
Bは
【化3】
である、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項4】
前記化合物が式(IV)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【化4】
式中、
VはCH、CR
a、CR
b、またはNであり、
ZはCH、CR
d、CR
e、またはNであり、
R
aは、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、および非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキルからなる群から選択され、R
aの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
R
bとR
cは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、
および非置換または置換のC
1-C
6アルキ
ルからなる群から選択され、R
bとR
cの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
R
dは、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、非置換または置換の単環式ヘテロアリール、および非置換または置換の二環式ヘテロアリールからなる群から選択され、R
dの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、ならびに、
R
eとR
fは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、
および非置換または置換のC
1-C
6アルキ
ルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項5】
前記化合物が式(VIa)、式(VIb)、式(VIIa)、または式(VIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【化5】
式中、
VはCH、CR
a、CR
b、またはNであり、
R
aは、水素、Cl、Br、-CN、-OH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-C(O)CH
3、-C(O)CH
2CH
3、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、-CH(CH
3)
2、-CH
2CH
2CH
2CH
3、-CH
2CH(CH
3)
2、-CH(CH
3)(CH
2CH
3)、-C(CH
3)
3、-CH
2OH、-CH
2CN、-CH
2F、-CHF
2、-CF
3、-CH
2CH
2OH、-CH
2CH
2CN、-CH
2CH
2F、-CH
2CHF
2、-CH
2CF
3、-CH
2OCH
3、-CH
2CH
2OCH
3、-CH
2NH
2、-CH
2NHCH
3、-CH
2N(CH
3)
2、-CH
2CH
2NH
2、-CH
2CH
2NHCH
3、-CH
2CH
2N(CH
3)
2、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択され、
R
bとR
cは独立して、水素、Cl、Br、-CN、-OH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、-CH(CH
3)
2、-CH
2CH
2CH
2CH
3、-CH
2CH(CH
3)
2、-CH(CH
3)(CH
2CH
3)、-C(CH
3)
3、-CH
2OH、-CH
2CN、-CH
2F、-CHF
2、-CF
3、-CH
2CH
2OH、-CH
2CH
2CN、-CH
2CH
2F、-CH
2CHF
2、-CH
2CF
3、-CH
2OCH
3、-CH
2CH
2OCH
3、-CH
2NH
2、-CH
2NHCH
3、-CH
2N(CH
3)
2、-CH
2CH
2NH
2、-CH
2CH
2NHCH
3、および-CH
2CH
2N(CH
3)
2からなる群から選択され、
R
dは、水素、Cl、Br、-CN、-OH、-OCH
3、-OCH
2CH
3、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、-CH(CH
3)
2、-CH
2CH
2CH
2CH
3、-CH
2CH(CH
3)
2、-CH(CH
3)(CH
2CH
3)、-C(CH
3)
3、-CH
2OH、-CH
2CN、-CH
2F、-CHF
2、-CF
3、-CH
2CH
2OH、-CH
2CH
2CN、-CH
2CH
2F、-CH
2CHF
2、-CH
2CF
3、-CH
2OCH
3、-CH
2CH
2OCH
3、-CH
2NH
2、-CH
2NHCH
3、-CH
2N(CH
3)
2、-CH
2CH
2NH
2、-CH
2CH
2NHCH
3、-CH
2CH
2N(CH
3)
2、非置換または置換のシクロプロピル、非置換または置換のシクロブチル、非置換または置換のシクロペンチル、非置換または置換のシクロヘキシル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、非置換または置換の単環式ヘテロアリール、および非置換または置換の二環式ヘテロアリールからなる群から選択され、R
dの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、ならびに、
R
eとR
fは独立して、F、Cl、Br、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、-CH(CH
3)
2、-CH
2CH
2CH
2CH
3、-CH
2CH(CH
3)
2、-CH(CH
3)(CH
2CH
3)、-C(CH
3)
3、-CH
2OH、-CH
2CN、-CH
2F、-CHF
2、-CF
3、-CN、-OH、-OCH
3、および-OCH
2CH
3からなる群から選択される、請求項
4に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項6】
R
1は、非置換または置換のC
1-C
6アルキ
ルであり、ここで、R
1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R
4)
2、-OR
5、-CN、-CO
2R
5、-C(=O)N(R
4)
2、-SR
5、-S(=O)R
7、-S(=O)
2R
7、-NR
4C(=O)R
5、-NR
4SO
2R
7、-SO
2R
7、または-SO
2N(R
4)
2で置換され、
あるいは、R
1は、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員の複素環であり、
あるいは、R
1は、1-2個のN原子を含有している非置換または置換の架橋C
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
あるいは、R
1は非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
2-C
7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項7】
R
1
は-N(R
4
)
2
で置換
されたC
1-C
6
アルキルであり
、
あるいは、R
1は、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員の複素環であり、
あるいは、R
1は非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
2-C
7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキルである、請求項
6に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項8】
前記化合物が、式(XIIa)、(XIIb)、(XIIc)、または(XIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【化6】
式中、
VはCH、CR
a、CR
b、またはNであり、
ZはCH、CR
d、CR
e、またはNであり、
X
1はCR
11であり、X
3はCR
13であり、および、X
4はCR
14であり、
あるいは、X
1はNであり、X
3はCR
13であり、および、X
4はCR
14であり、
R
aは、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、および非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキルからなる群から選択され、
R
bとR
cは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、および非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキルからなる群から選択され、
R
dは、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、および非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキルからなる群から選択され、ならびに、
R
eとR
fは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、および非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキルからなる群から選択される、請求項
4に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項9】
X
1はCR
11であり、X
3はCR
13であり、および、X
4はCR
14であり、
あるいは、X
1はNであり、X
3はCR
13であり、および、X
4はCR
14である、
請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項10】
前記化合物が式(XV)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【化7】
式中、
R
Aは、1または2個のN原子を含有している非置換または置換の5員または6員のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のフェニルであり、ここで、R
Aが置換されている場合、R
Aは、R
a、R
b、およびR
cから選択された1つまたは2つの基で置換され、
R
aは、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、および非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキルからなる群から選択され、R
aの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、ならびに、
R
bとR
cは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキ
ルからなる群から選択され、R
bとR
cの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
ここで、R
a、R
b、またはR
cがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、あるいは非置換または置換のC
1-C
6アルキルであり、
R
Bは、非置換または置換のフェニル、あるいは1または2個のN原子を含有している非置換または置換の5員または6員のヘテロアリールであり、ここで、R
Bが置換されている場合、R
Bは、R
d、R
e、およびR
fから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換され、
R
dは、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、非置換または置換のC
1-C
6アルキル
、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、非置換または置換の単環式ヘテロアリール、および非置換または置換の二環式ヘテロアリールからなる群から選択され、R
dの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、ならびに、
R
eとR
fは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、
および非置換または置換のC
1-C
6アルキ
ルからなる群から選択され、
ここで、R
d、R
e、またはR
fがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、あるいは非置換または置換のC
1-C
6アルキルであり、
X
1はCR
11またはNであり、
R
11は、水素、ハロゲン、
置換または非置換のC
1-C
6アルキル
、-CN、-OR
4、または-N(R
4)
2であり、
ここで、任意の置換されたC
1
-C
6
アルキルは、1つ以上のF、-N(R
4)
2、または-OR
5
で置換され、
Wは-C(R
3)
2-または-C(=O)-であり、
Yは存在しないか、-(C=O)-、
*-NR
2-(C=O)-、または-(SO
2)-であり、ここで、
*はR
1への結合点を示し、ならびに、
R
1は、非置換または置換のC
1-C
6アルキ
ルであり、ここで、R
1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R
4)
2、-OR
5、-CN、-CO
2R
5、-C(=O)N(R
4)
2、-SR
5、-S(=O)R
7、-S(=O)
2R
7、-NR
4C(=O)R
5、-NR
4SO
2R
7、-SO
2R
7、または-SO
2N(R
4)
2で置換され、
あるいは、R
1は、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員の複素環であり、
あるいは、R
1は、1-2個のN原子を含有している非置換または置換の架橋C
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
あるいは、R
1は非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
2-C
7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、1-2個のN原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキルである、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項11】
R
Aは、非置換または置換のピリジニル、あるいは非置換または置換のフェニルであり、ここで、R
Aが置換されている場合、R
Aは、R
a、R
b、およびR
cから選択された1つまたは2つの基で置換され、
R
Bは、非置換または置換のフェニル、あるいは非置換または置換のピリジニルであり、ここで、R
Bが置換されている場合、R
Bは、R
d、R
e、およびR
fから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換され、
X
1はCR
11またはNであり、
R
11は、水素、F、Cl、-CH
3、CF
3、-CN、-OR
4、または-N(R
4)
2であり、および、
R
1
は非置換または置換のC
1-C
6
アルキルであり
、ここで、任意の置換されたC
1-C
6
アルキルは、1つ以上のハロゲン、C
1-C
4アルキル、-N(R
4)
2、または-OR
5で置換され、
あるいは、R
1は、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルであり、
あるいは、R
1は、1-2個のN原子を含有している非置換または置換の架橋C
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
あるいは、R
1は非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
2-C
7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、1-2個のN原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキルである、請求項
10に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項12】
R
Aは
【化8】
であり、VはCHまたはNであり、
R
Bは、
【化9】
であり、ZはCHまたはNである、請求項
10に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項13】
前記化合物が式(XVIa)または(XVIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【化10】
式中、
R
aは、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、および非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキルからなる群から選択され、
R
bとR
cは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、および非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキルからなる群から選択され、ならびに、
VはCHまたはNである、請求項
10に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項14】
前記化合物が式(XVIc)または(XVId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【化11】
VはCHまたはNであり、および、X
1はNである、請求項
13に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項15】
R
1
は非置換または置換のC
1-C
6
アルキルであり、ここで
、任意の置換されたC
1-C
6
アルキ
ルは、1つ以上のハロゲン、C
1-C
4アルキル、-N(R
4)
2、または-OR
5
で置換され、
あるいは、R
1は、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルであり、
あるいは、R
1は非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
2-C
7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルである、請求項
13に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項16】
1-1:2-[1-(2-アミノアセチル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-2:2-[1-(2-アミノアセチル)-6-(2-エトキシフェニル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-3:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-4:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシフェニル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-5:2-{1-[(3S)-3-アミノブタノイル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-6:2-{1-[(3R)-3-アミノブタノイル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-7:3-アミノ-1-{1’-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-1-オン、
1-8:3-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-9:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[(3R)-ピロリジン-3-カルボニル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-10:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[(3S)-ピロリジン-3-カルボニル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-11:2-[1-(4-アミノブタノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-12:2-[1-(2-アミノエチル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-13:2-{1-[(2R)-2-アミノプロピル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-14:2-{1-[(2S)-2-アミノプロピル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-15:2-{6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[2-(メチルアミノ)エチル]-2-オキソスピロ[インドリン-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-16:2-[1-(2-アミノエチル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-17:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1-[(3S)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-18:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-19:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-カルボニトリル、
1-20:3-アミノ-1-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[5-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル]プロパン-1-オン、
1-21:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[(3R)-1-メチルピロリジン-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-22:3-アミノ-1-{1’-[4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-1-オン、
1-23:3-アミノ-1-{1’-[6-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-1-オン、
1-24:6-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-カルボニトリル、
1-25:3-アミノ-1-{1’-[5-エトキシ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-1-オン、
1-26:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-メチル-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-27:N-(2-アミノエチル)-1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-28:2-[1’-(3-アミノプロパノイル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-29:2-[1’-(2-アミノエチル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-30:N-[(2R)-2-アミノプロピル]-1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-31:N-[(2S)-2-アミノプロピル]-1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-32:1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-33:1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[(3S)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-34:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-クロロベンゾニトリル、
1-35:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-36:3-アミノ-1-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[4-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル]プロパン-1-オン、
1-37:2-[1-(2-アミノエタンスルホニル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-38:2-(1-{[(2R)-アゼチジン-2-イル]メチル}-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-39:2-(1-{[(2S)-アゼチジン-2-イル]メチル}-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-40:2-{1-[(2R)-1-アミノプロパン-2-イル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-41:2-{1-[(2S)-1-アミノプロパン-2-イル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-42:2-{1-[(2R)-2-アミノプロピル]-6-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-43:3-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-6-メトキシピリジン-2-カルボニトリル、
1-44:3-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-6-エトキシピリジン-2-カルボニトリル、
1-45:(2R)-1-{1’-[4-クロロ-2-(ジフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-2-アミン、
1-46:2-{1’-[(2R)-2-アミノプロピル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-47:2-{1’-[(2R)-2-アミノプロパノイル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-48:2-{1’-[(2S)-2-アミノプロパノイル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-49:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[(3R)-ピロリジン-3-カルボニル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-50:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[3-(メチルアミノ)プロパノイル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-51:2-{1’-[(2S)-2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-52:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-53:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[(3S)-ピロリジン-3-イル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-54:2-[1’-(3-アミノプロピル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-55:N-(2-アミノエチル)-1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミド、
1-56:N-[(2S)-2-アミノプロピル]-1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミド、
1-57:1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミド、
1-58:2-{1’-[3-(ジメチルアミノ)プロパノイル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-59:1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミド、
1-60:2-[1’-(2-アミノエチル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-61:2-{1’-[(2R)-2-アミノプロピル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-62:2-{1’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-63:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[2-(メチルアミノ)エチル]-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-64:2-[1’-(2-アミノエチル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-65:2-[7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[2-(メチルアミノ)エチル]-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-66:2-[1’-(2-アミノエチル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-67:2-[1’-(3-アミノプロピル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-68:2-{1’-[(2S)-2-アミノプロピル]-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-69:2-[7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[2-(メチルアミノ)エチル]-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-70:2-{1’-[(2R)-2-アミノプロピル]-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
である、化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物。
【請求項17】
請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物、および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物。
【請求項18】
哺乳動物のクッシング症候群、異所性クッシング症候群、または先天性副腎過形成(CAH)を処置する方法で使用するための薬剤の製造における、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物の使用であって、前記方法は、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を前記哺乳動物に投与する工程を含む、使用。
【請求項19】
哺乳動物の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を減少させる方法で使用するための薬剤の製造における、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物の使用であって、前記方法は、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を前記哺乳動物に投与する工程を含む、使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年12月23日に出願された米国仮特許出願第62/953,001号の利益を主張するものであり、当該文献は参照により全体として本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書には、1つ以上のメラノコルチン受容体の活性を調節する化合物、上記化合物を作る方法、上記化合物を含む医薬組成物と製剤、およびメラノコルチンサブタイプ-2受容体(MC2R)活性を調節することから利益を得ることになる疾病、疾患、または障害の処置において上記化合物を使用する方法が記載されている。
【背景技術】
【0003】
メラノコルチン受容体は、異なるメラノコルチンペプチドの副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)により選択的に活性化されるGタンパク質共役型受容体(GPCR)ファミリー(MC1R、MC2R、MC3R、MC4R、および、MC5R)と、プロオピオメラノコルチンホルモン、すなわち、POMCからタンパク質分解的に由来するメラノコルチンペプチドα-、β-、γ-メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH、β-MSH、およびγ-MSH)を形成する。ACTHは、副腎グルココルチコイドの合成と分泌の主要な調節因子であり、MC2Rにのみ親和性を有する39アミノ酸ペプチドである。ACTHは、この視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の中心的な役割を果たすものとして、ストレス刺激に応答して下垂体から分泌され、副腎で作用してコルチゾールの合成と分泌を促進する。MC2Rの調節は、メラノコルチン受容体の活性を調節することで恩恵を受けることになる症状、疾患、または障害の治療にとって魅力的である。
【発明の概要】
【0004】
本明細書に記載される化合物は、メラノコルチン受容体モジュレーター化合物である。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、メラノコルチン受容体サブタイプのタンパク質の1つ以上を調節する。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、メラノコルチン受容体サブタイプのタンパク質の2つ以上を調節する。いくつかの実施形態では、本明細書で記載される化合物は、MC2Rを調節する。
【0005】
1つの態様において、式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物が本明細書に記載され、
【0006】
【化1】
式中、
R
Aは非置換または置換のアリール、あるいは非置換または置換のヘテロアリールであり、ここで、R
Aが置換されている場合、R
Aは、R
a、R
b、およびR
cから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換され、
R
a、R
b、およびR
cは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、R
a、R
b、およびR
cの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
ここで、R
a、R
b、またはR
cがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
R
Bは非置換または置換のアリール、あるいは非置換または置換のヘテロアリールであり、ここで、R
Bが置換されている場合、R
Bは、R
d、R
e、およびR
fから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換され、
R
d、R
e、およびR
fは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、-C(=O)N(R
4)
2、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、R
d、R
e、およびR
fの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
ここで、R
d、R
e、またはR
fがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
X
1はCR
11またはNであり、
X
3はCR
13またはNであり、
X
4はCR
14またはNであり、
R
11、R
13、およびR
14はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、-CN、-OR
4、-SR
4、-CO
2R
4、-C(=O)N(R
4)
2、または-N(R
4)
2であり、
Wは存在しないか、-C(R
3)
2-、-C(R
3)
2-C(R
3)
2-、-C(=O)-、
#-C(=O)-O-、
#-C(=O)-C(R
3)
2-、または
#-C(=O)NR
2-であり、ここで、
#は、環のN原子への結合点を示し、
Yは存在しないか、-(C=O)-、
*-O(C=O)-、
*-NR
2-(C=O)-、-(SO
2)-、または
*-NR
2-(SO
2)-であり、ここで、
*はR
1への結合点を示し、
R
1は、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
3-C
6シクロアルキル)、あるいは非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
2-C
7ヘテロシクロアルキル)であり、ここで、R
1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R
4)
2、-OR
5、-CN、-CO
2R
5、-C(=O)N(R
4)
2、-SR
5、-S(=O)R
7、-S(=O)
2R
7、-NR
4C(=O)R
5、-NR
4SO
2R
7、-SO
2R
7、または-SO
2N(R
4)
2で置換され、
R
2はそれぞれ独立して、水素、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
R
3はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
R
4はそれぞれ独立して、水素、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のアリール、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、
あるいは、2つのR
4は、それらが結合している窒素原子と一体となって、非置換または置換の3員~6員の単環式複素環を形成し、
R
5はそれぞれ独立して、水素、置換されたC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のアリール、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、
R
6はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、非置換または置換のC
1-C
4アルキル、非置換または置換のC
1-C
4アルコキシ、非置換または置換のC
1-C
4フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
4フルオロアルコキシ、非置換または置換の単環式炭素環、非置換または置換の単環式複素環、-CN、-OH、-CO
2R
5、-CH
2CO
2R
5、-C(=O)N(R
4)
2、-C(=O)N(R
4)OR
5、-CH
2C(=O)N(R
4)
2、-N(R
4)
2、-CH
2N(R
4)
2、-C(R
5)
2N(R
4)
2、-NR
4C(=O)R
5、-CH
2NR
4C(=O)R
5、-NR
4C(=O)N(R
5)
2、-NR
4C(=O)N(R
4)
2、C(R
5)=N(R
4)-OR
5、-SR
5、-S(=O)R
7、-SO
2R
7、または-SO
2N(R
4)
2であり、ならびに、
R
7はそれぞれ独立して、置換されたC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のフェニル、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択される。
【0007】
同様に、本明細書には、本明細書に記載される化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物、および少なくとも1つの薬学的に許容可能な賦形剤を含む、医薬組成物が記載される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、静脈内投与、皮下投与、経口投与、吸入、経鼻投与、皮膚投与、または経眼投与による哺乳動物への投与のために製剤化される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は経口投与による哺乳動物への投与のために製剤化される。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル、液体、懸濁液、ゲル、分散剤、溶液、エマルジョン、軟膏、またはローションの形態である。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、錠剤、丸剤、またはカプセルの形態である。
【0008】
前述の態様のいずれかにおいて、さらなる実施形態では、式(I)の有効量の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、(a)哺乳動物に全身的に投与され、および/または、(b)哺乳動物に経口で投与され、および/または、(c)哺乳動物に静脈内投与され、および/または、(d)吸入によって投与され、および/または、(e)経鼻投与によって投与され、あるいは、および/または、(f)哺乳動物へ注入によって投与され、および/または、(g)哺乳動物に局所的に投与され、および/または、(h)点眼によって投与され、および/または、(i)哺乳動物に直腸で投与され、および/または、(j)哺乳動物に非全身的にあるいは局所的に投与される。
【0009】
前述の態様のいずれかにおいて、有効量の化合物の単回投与を含むさらなる実施形態は、化合物が哺乳動物に1日に1回投与されるか、または化合物が哺乳動物に1日の間に複数回投与されるさらなる実施形態を含んでいる。いくつかの実施形態では、化合物は連続的な投薬スケジュールで投与される。いくつかの実施形態では、化合物は、連続的な毎日の投薬スケジュールで投与される。
【0010】
本明細書に開示された実施形態のいずれかにおいて、哺乳動物はヒトである。
【0011】
いくつかの実施形態では、本明細書に提供される化合物はヒトに経口投与される。
【0012】
包装材料と、包装材料内の式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩と、化合物あるいは組成物、またはその薬学的に可能な塩、互変異性体、薬学的に許容可能なN-オキシド、薬学的に許容可能な活性代謝物、薬学的に許容可能なプロドラッグ、あるいは薬学的に許容可能な溶媒和物が、1つ以上のメラノコルチン受容体サブタイプのタンパク質を調節するために、あるいは、1つ以上のメラノコルチン受容体サブタイプのタンパク質の調節から利益を得ることになる疾患または疾病の1つ以上の症状の処置、予防、または改善のために使用されるということを示すラベルとを含む製品が提供される。
【0013】
本明細書に記載される化合物、方法、および組成物の他の目標、特徴、および利点は、以下の詳細な記載から明らかとなる。しかしながら、本開示の精神と範囲内の様々な変化と修正がこの発明を実施するための形態から当業者に明らかとなるため、発明を実施するための形態と特定の実施例は特定の実施形態を示しつつも、一例として与えられるものに過ぎないことが理解されよう。
【発明を実施するための形態】
【0014】
副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)は、プロオピオメラノコルチンホルモン(POMC)のタンパク質分解により、下垂体前葉副腎皮質刺激ホルモン産生細胞(corticotrophic cells)で合成される39アミノ酸ペプチドである。ACTHは副腎グルココルチコイド(GC;ヒトおよび他のほとんどの種ではコルチゾール、げっ歯類ではコルチコステロン)合成および分泌の主要な調節因子である。ACTHは、この視床下部-下垂体-副腎(HPA)軸の中心的な役割を果たすものとして、ストレス刺激に応答して下垂体から分泌され、副腎で作用してコルチゾールの合成と分泌を促進する。この刺激は、副腎皮質にほぼ独自に発現している高特異的Gタンパク質共役型受容体(GPCR)によって媒介される。この受容体は、メラノコルチン2受容体(MC2R)であり、ACTHとともに、より大きなメラノコルチン系の一部である。
【0015】
メラノコルチン系は、5つのGPCR(MC1R、MC2R、MC3R、MC4R、およびMC5R)のファミリー;それらの天然アゴニストである、メラノコルチンペプチドα-、β-、およびγ-メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH、β-MSH、およびγ-MSH)、ならびにACTH;および内因性メラノコルチンアンタゴニストであるアグーチおよびアグーチ関連タンパク質(AGRP)を含む。メラノコルチン受容体(MCR)は、内因性のアゴニストペプチドおよびアンタゴニストペプチドに対して異なる選択性を持ち、多様な組織で発現し、そこで、様々な個別の生理的機能を担っている。(Gantz, I.and T.M.Fong,Am.J.Physiol.Endocrinol.Metab.,284:E468-E474,2003)。
【0016】
MCRのいずれか1つ、またはその組み合わせを選択的に調節することは可能である。いくつかの実施形態では、他のMCRに対してMCRのいずれか1つ、またはその組み合わせを選択的に調節することは、様々な臨床応用で役立つ。いくつかの実施形態では、他のMCRに対してMCRのいずれか1つ、またはその組み合わせを選択的に調節することは、様々な臨床応用において望ましくない副作用を減少させる。一態様では、本明細書に記載される化合物は、MC2Rのアンタゴニストである。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、MC2Rまたは他のMCRに対して選択的なアンタゴニストである。
【0017】
MC2Rは、ACTHに対する高選択性の受容体である。ACTHは5つのMCRすべてを活性化することができるが、生理的なレベルでは、他の受容体の感度は活性化するには十分高くなく、ACTHはMC2Rを選択的に活性化する。重要なことは、他の天然に存在するアゴニストである、α-MSH、β-MSH、およびγ-MSHはMC2Rに対していかなる親和性も持たないことである(Gantz,I.and T.M.Fong,Am.J.Physiol.Endocrinol.Metab.,284:E468-E474,2003)。MC2Rの主な機能は、副腎皮質の索状細胞(fasciculata cells)を刺激してコルチゾールを合成および分泌させることである。MC2Rは、GPCRアクセサリータンパク質であるMRAP(メラノコルチン2受容体タンパク質)が細胞表面にうまく分泌され、機能することを必要とする。MRAPは、1つの膜貫通ドメインを持つ小さなタンパク質であり、MC2Rと安定な複合体を形成し、MC2Rの細胞表面発現とACTHとの結合能力の両方に必要である。MRAPはどのMCRにも結合し、その活性に影響を与えることができるが、MC2Rの活性にのみ必須である。ACTHが副腎皮質細胞のMC2R/MRAP複合体に結合すると、GSが活性化されて細胞内のcAMPレベルが上昇し、ひいては、ステロイド産生経路の複数の工程を調節することにより、コルチゾールの合成と分泌が促進される。
【0018】
クッシング症候群は、慢性的なグルココルチコイドの過剰曝露を特徴とするまれな疾患である。クッシング症候群の臨床症状としては、脂肪パッド(鎖骨、首の後ろ、顔、および体幹)の成長、過剰な発汗、毛細血管の拡張、皮膚の菲薄化、筋力低下、多毛症、抑うつ/不安、高血圧、骨粗鬆症、インスリン抵抗性、高血糖症、心臓病、および高い罹患率に陥ることになるその他の様々な代謝異常が挙げられる。クッシング症候群は重症で制御が不十分な場合、高い死亡率に関連付けられる。グルココルチコイド過剰症は、例えば、機能亢進した副腎腺腫、癌、ステロイド乱用によるコルチゾールの過剰な自律的分泌からしばしばACTHに依存しないこともあるが、全体の症例の約60-80%はACTH依存性のクッシング症候群であり、クッシング病として知られている。クッシング病は、ACTHを過剰に分泌する下垂体副腎皮質刺激ホルモン産生細胞の微小腺腫によって引き起こされる。コルチコトロフ腺腫は小さく、通常は成長が遅い良性腫瘍であり、これは通常、腫瘍が拡大することによる物理的影響ではなく、グルココルチコイド過剰の影響の結果として臨床的に注目されるようになる。クッシング病の第一選択治療は外科手術であり、下垂体にあるACTH分泌腫瘍または副腎そのものを摘出することを含む。手術が成功しないか、禁忌であるか、または遅れることが多いため、これらの患者に対する内科的治療が必要とされている。現在の治療の選択肢としては、コルチゾールの産生を防ぎ、症状を改善することができるステロイド合成酵素の阻害剤が挙げられるが、これらの治療は、他のステロイド生成物の蓄積による多くの望ましくない副作用も誘発する。一態様では、MC2Rアンタゴニストは、クッシング症候群の処置において使用される。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、クッシング病の処置において使用される。いくつかの実施形態では、グルココルチコイド過剰は、ACTH非依存性である。いくつかの実施形態では、グルココルチコイド過剰は、ACTH依存性である。
【0019】
異所性ACTH症候群あるいは異所性クッシング症候群または疾患は、ACTHを発現する基礎的な腫瘍が下垂体外にあることを除いて、クッシング疾患と本質的に同じである。いくつかの実施形態では、腫瘍は、肺または胃腸管のどこにでも発生する小さなカルチノイド腫瘍である。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、異所性ACTH症候群の処置において使用される。
【0020】
先天性副腎過形成(CAH)は、コルチゾール合成の減少または喪失と、過剰なACTHおよびコルチコトロピン放出ホルモンとによって特徴付けられる。CAHは、副腎ステロイド生合成経路における様々な遺伝的欠陥に起因し得る。いくつかの実施形態では、CAHは、21β-ヒドロキシラーゼの突然変異に起因する。コルチゾールの不足により、下垂体への負のフィードバックが除去され、ACTHの過剰分泌につながる。その結果として、副腎が過剰に刺激され、ステロイド前駆体の過剰産生を引き起こし、これもまた悪影響(例えば、高アンドロゲン血症など)を及ぼす。交換用グルココルチコイドの投与は、典型的には、クッシング様症状をも引き起こすことなく、ACTHを十分に抑制することはできない。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、CAHの処置において使用される。
【0021】
クッシング病、異所性ACTH症候群、およびCAHに加えて、ACTH駆動性副腎腫瘍、機能性副腎アンドロゲン過剰症(FAH)、ストレス障害、精神疾患、2型糖尿病、および敗血症性ショックの処置におけるMC2Rアンタゴニストの役割があり得るという仮説もある。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、ACTH駆動性副腎腫瘍の処置において使用される。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、機能性副腎アンドロゲン過剰症の処置において使用される。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、ストレス障害の処置において使用される。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、精神疾患の処置において使用される。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、2型糖尿病の処置において使用される。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、敗血症性ショックの処置において使用される。いくつかの実施形態では、MC2Rアンタゴニストは、敗血症性ショックの処置において使用される。
【0022】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、MC2Rアンタゴニストを用いる処置を必要とする哺乳動物への投与に対応可能である。
【0023】
化合物
その薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、活性代謝物、および薬学的に許容可能な溶媒和物を含む式(I)の化合物は、メラノコルチン受容体モジュレーターである。いくつかの実施形態では、その薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、活性代謝物、および薬学的に許容可能な溶媒和物を含む式(I)の化合物は、MC2Rモジュレーターである。いくつかの実施形態では、MC2RモジュレーターはMC2Rアンタゴニストである。
【0024】
1つの態様では、式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物が本明細書で提供され:
【0025】
【化2】
式中、
R
Aは非置換または置換のアリール、あるいは非置換または置換のヘテロアリールであり、ここで、R
Aが置換されている場合、R
Aは、R
a、R
b、およびR
cから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換され、
R
a、R
b、およびR
cは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、R
a、R
b、およびR
cの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
ここで、R
a、R
b、またはR
cがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
R
Bは非置換または置換のアリール、あるいは非置換または置換のヘテロアリールであり、ここで、R
Bが置換されている場合、R
Bは、R
d、R
e、およびR
fから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換され、
R
d、R
e、およびR
fは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、-C(=O)N(R
4)
2、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、R
d、R
e、およびR
fの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
ここで、R
d、R
e、またはR
fがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
X
1はCR
11またはNであり、
X
3はCR
13またはNであり、
X
4はCR
14またはNであり、
R
11、R
13、およびR
14はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、-CN、-OR
4、-SR
4、-CO
2R
4、-C(=O)N(R
4)
2、または-N(R
4)
2であり、
Wは存在しないか、-C(R
3)
2-、-C(R
3)
2-C(R
3)
2-、-C(=O)-、
#-C(=O)-O-、
#-C(=O)-C(R
3)
2-、または
#-C(=O)NR
2-であり、ここで、
#は、環のN原子への結合点を示し、
Yは存在しないか、-(C=O)-、
*-O(C=O)-、
*-NR
2-(C=O)-、-(SO
2)-、または
*-NR
2-(SO
2)-であり、ここで、
*はR
1への結合点を示し、
R
1は、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
3-C
6シクロアルキル)、あるいは非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
2-C
7ヘテロシクロアルキル)であり、ここで、R
1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R
4)
2、-OR
5、-CN、-CO
2R
5、-C(=O)N(R
4)
2、-SR
5、-S(=O)R
7、-S(=O)
2R
7、-NR
4C(=O)R
5、-NR
4SO
2R
7、-SO
2R
7、または-SO
2N(R
4)
2で置換され、
R
2はそれぞれ独立して、水素、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
R
3はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
R
4はそれぞれ独立して、水素、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のアリール、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、
あるいは、2つのR
4は、それらが結合している窒素原子と一体となって、非置換または置換の3員~6員の単環式複素環を形成し、
R
5はそれぞれ独立して、水素、置換されたC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のアリール、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択され、
R
6はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、非置換または置換のC
1-C
4アルキル、非置換または置換のC
1-C
4アルコキシ、非置換または置換のC
1-C
4フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
4フルオロアルコキシ、非置換または置換の単環式炭素環、非置換または置換の単環式複素環、-CN、-OH、-CO
2R
5、-CH
2CO
2R
5、-C(=O)N(R
4)
2、-C(=O)N(R
4)OR
5、-CH
2C(=O)N(R
4)
2、-N(R
4)
2、-CH
2N(R
4)
2、-C(R
5)
2N(R
4)
2、-NR
4C(=O)R
5、-CH
2NR
4C(=O)R
5、-NR
4C(=O)N(R
5)
2、-NR
4C(=O)N(R
4)
2、C(R
5)=N(R
4)-OR
5、-SR
5、-S(=O)R
7、-SO
2R
7、または-SO
2N(R
4)
2であり、ならびに、
R
7はそれぞれ独立して、置換されたC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のフェニル、および非置換または置換のヘテロアリールからなる群から選択される。
【0026】
いくつかの実施形態では、Wは-C(R3)2-、-C(R3)2-C(R3)2-、-C(=O)-、#-C(=O)-O-、#-C(=O)-C(R3)2-、または#-C(=O)NR2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Wは-C(R3)2-、-C(R3)2-C(R3)2-、または-C(=O)-である。いくつかの実施形態では、Wは-C(R3)2-または-C(=O)-である。
【0027】
いくつかの実施形態では、Wは-C(R3)2-である。いくつかの実施形態では、Wは-C(R3)2-であり、および、R3はそれぞれ同じである。いくつかの実施形態では、Wは-C(R3)2-であり、および、R3はそれぞれ異なる。いくつかの実施形態では、Wは-CH(R3)-である。いくつかの実施形態では、Wは-C(R3)2-であり、および、R3はそれぞれ独立して、水素、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Wは-C(R3)2-であり、および、R3はそれぞれ独立して、水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、Wは-CH(R3)-であり、および、R3は水素、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Wは-CH(R3)-であり、および、R3は水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、Wは-CH(R3)-であり、および、R3は、非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Wは-CH(R3)-であり、および、R3は-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、Wは-CH(CH3)-である。
【0028】
いくつかの実施形態では、Wは-CH2-である。
【0029】
いくつかの実施形態では、Wは-C(=O)-である。
【0030】
いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、-CH(CH3)-、または-C(=O)-である。
【0031】
いくつかの実施形態では、Wは存在しない。
【0032】
いくつかの実施形態では、Wは、#-C(=O)-O-、-#-C(=O)-C(R3)2-、または#-C(=O)NR2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Wは、#-C(=O)-C(R3)2-、または#-C(=O)NR2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示す。
【0033】
いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)-C(R3)2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)-C(R3)2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示し、および、R3はそれぞれ同じである。いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)-C(R3)2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示し、および、R3はそれぞれ異なる。いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)-C(R3)2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示し、および、R3はそれぞれ独立して、水素、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)-C(R3)2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示し、および、R3はそれぞれ独立して、水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)-CH2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示す。
【0034】
いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)NR2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)NR2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示し、および、R2は水素、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)NR2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示し、および、R2は水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)NR2-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示し、および、R2は水素または-CH3である。いくつかの実施形態では、Wは#-C(=O)NH-であり、ここで、#は、環のN原子への結合点を示す。
【0035】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-O(C=O)-、*-NR2-(C=O)-、-(SO2)-、または*-NR2-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NR2-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。
【0036】
いくつかの実施形態では、Yは存在しない。
【0037】
いくつかの実施形態では、Yは-(C=O)-である。
【0038】
いくつかの実施形態では、Yは-(SO2)-である。
【0039】
いくつかの実施形態では、Yは*-NR2-(C=O)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは*-NR2-(C=O)-であり、ここで、*はR1への結合点を示し、および、R2は水素、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Yは*-NR2-(C=O)-であり、ここで、*はR1への結合点を示し、および、R2は水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、Yは*-NR2-(C=O)-であり、ここで、*はR1への結合点を示し、および、R2は水素または-CH3である。いくつかの実施形態では、Yは*-NH-(C=O)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは*-N(CH3)-(C=O)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。
【0040】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0041】
いくつかの実施形態では、R2はそれぞれ独立して、水素、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、R2はそれぞれ独立して、水素またはC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、R2はそれぞれ独立して、水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、R2はそれぞれ独立して、水素または-CH3である。いくつかの実施形態では、R2はそれぞれ-CH3である。いくつかの実施形態では、R2はそれぞれ水素である。
【0042】
いくつかの実施形態では、R3はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、R3はそれぞれ独立して、水素、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、R3はそれぞれ独立して、水素またはC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、R3はそれぞれ独立して、水素、-F、-Cl、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、R3はそれぞれ独立して、水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。いくつかの実施形態では、R3はそれぞれ独立して、水素または-CH3である。いくつかの実施形態では、R3はそれぞれ-CH3である。いくつかの実施形態では、R3はそれぞれ水素である。
【0043】
いくつかの実施形態では、Wは-C(R3)2-または-C(=O)-であり、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NR2-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示し、R2はそれぞれ独立して、水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2であり、および、R3はそれぞれ独立して、水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、または-CH(CH3)2である。
【0044】
いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、-CH(CH3)-、または-C(=O)-であり、および、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NH-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。
【0045】
いくつかの実施形態では、Wは-CH2-または-C(=O)-であり、および、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0046】
いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリール、非置換または置換の単環式の6員のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のフェニルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリール、非置換または置換の単環式の6員のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のフェニルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリール、非置換または置換の単環式の6員のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のフェニルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリール、非置換または置換の単環式の6員のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のフェニルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、またはRcの基で置換される。
【0047】
いくつかの実施形態では、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは1つのRaで置換される。いくつかの実施形態では、RAは1つのRcで置換される。
【0048】
いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換のフェニル、非置換または置換のピリジニル、非置換または置換のピリミジニル、非置換または置換のピラジニル、非置換または置換のピリダジニル、非置換または置換のトリアジニル、非置換または置換のピロリル、非置換または置換のフラニル、非置換または置換のチエニル、非置換または置換のオキサゾリル、非置換または置換のチアゾリル、非置換または置換のイミダゾリル、非置換または置換のピラゾリル、非置換または置換のトリアゾリル、非置換または置換のテトラゾリル、非置換または置換のイソキサゾリル、非置換または置換のイソチアゾリル、非置換または置換のオキサジアゾリル、あるいは非置換または置換のチアジアゾリルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAはRa、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAはRa、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAは1つのRa、Rb、またはRcの基で置換される。
【0049】
いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換のフェニル、非置換または置換のピリジニル、非置換または置換のピリミジニル、非置換または置換のピラジニル、あるいは非置換または置換のピリダジニルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAはRa、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。
【0050】
いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換のフェニル、あるいは非置換または置換のピリジニルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAはRa、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。
【0051】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0052】
【0053】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0054】
【化4】
である。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0055】
【化5】
である。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0056】
【0057】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0058】
【化7】
であり、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0059】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0060】
【化8】
であり、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0061】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(II)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0062】
【化9】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0063】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IIa)、(IIb)、(IIc)、または(IId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0064】
【化10】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0065】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0066】
いくつかの実施形態では、RAは非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリールであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、N、O、およびSから選択された1つのヘテロ原子を含有している非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリールであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、N、O、およびSから選択された1つのヘテロ原子を含有している非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリールであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、N、O、およびSから選択された1つのヘテロ原子を含有している非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリールであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、またはRcの基で置換される。
【0067】
いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換のピロリル、非置換または置換のフラニル、非置換または置換のチエニル、非置換または置換のオキサゾリル、非置換または置換のチアゾリル、非置換または置換のイミダゾリル、非置換または置換のピラゾリル、非置換または置換のトリアゾリル、非置換または置換のテトラゾリル、非置換または置換のイソキサゾリル、非置換または置換のイソチアゾリル、非置換または置換のオキサジアゾリル、あるいは非置換または置換のチアジアゾリルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAはRa、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAは1つのRa、Rb、またはRcの基で置換される。
【0068】
いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換のピロリル、非置換または置換のフラニル、非置換または置換のチエニル、非置換または置換のピラゾリル、非置換または置換のイソキサゾリルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAはRa、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAは1つのRa、Rb、またはRcの基で置換される。
【0069】
いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換のピロリル、非置換または置換のフラニル、あるいは非置換または置換のチエニルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAはRa、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAは1つのRa、Rb、またはRcの基で置換される。
【0070】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0071】
【0072】
【化12】
であり、ここで、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0073】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0074】
【0075】
【化14】
であり、ここで、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0076】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0077】
【0078】
【化16】
であり、ここで、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0079】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0080】
【化17】
である。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0081】
【0082】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0083】
【化19】
であり、ここで、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0084】
【化20】
である。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0085】
【化21】
である。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0086】
【化22】
である。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0087】
【0088】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0089】
【0090】
【化25】
である。ここで、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0091】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0092】
【0093】
【化27】
であり、ここで、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0094】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0095】
【化28】
であり、ここで、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R
cは、水素、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R
cは、水素、あるいは非置換または置換のC
1-C
6アルキルである。いくつかの実施形態では、R
cは、水素、またはC
1-C
6アルキルである。いくつかの実施形態では、R
cは水素、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、-CH(CH
3)
2、-CH
2CH
2CH
2CH
3、-CH
2CH(CH
3)
2、-CH(CH
3)CH
2CH
3、-C(CH
3)
3、-CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3、または-CH
2CH
2CH(CH
3)
2である。いくつかの実施形態では、R
cは水素、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、または-CH(CH
3)
2である。いくつかの実施形態では、R
cは水素または-CH
3である。いくつかの実施形態では、R
cは-CH
3である。いくつかの実施形態では、R
cは水素である。いくつかの実施形態では、R
cは置換または非置換のC
1-C
6アルキルである。いくつかの実施形態では、R
cはC
1-C
6アルキルである。いくつかの実施形態では、R
cは-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、-CH(CH
3)
2、-CH
2CH
2CH
2CH
3、-CH
2CH(CH
3)
2、-CH(CH
3)CH
2CH
3、-C(CH
3)
3、-CH
2CH
2CH
2CH
2CH
3、または-CH
2CH
2CH(CH
3)
2である。いくつかの実施形態では、R
cは、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、または-CH(CH
3)
2である。いくつかの実施形態では、R
cは水素、-CH
3、-CH
2CH
3、-CH
2CH
2CH
3、-CH(CH
3)
2、-CH
2CH
2CH
2CH
3、-CH
2CH(CH
3)
2、-CH(CH
3)CH
2CH
3、-C(CH
3)
3、-CH
2CH
2CH(CH
3)
2、または非置換のC
3-C
6シクロアルキルである。
【0096】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0097】
【化29】
であり、Y
1はNR
c、O、またはSであり、Y
2とY
3は独立して、CH、CR
a、CR
b、またはNであり、および、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0098】
【化30】
であり、Y
1はNR
cであり、Y
2とY
3は独立して、CH、CR
a、CR
b、またはNであり、および、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0099】
【化31】
であり、Y
1はNR
cであり、Y
2とY
3は独立して、CH、CR
a、またはCR
bであり、および、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0100】
【化32】
であり、Y
1はNR
cであり、Y
2とY
3はそれぞれCHであり、および、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0101】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0102】
【化33】
である。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0103】
【0104】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0105】
【化35】
であり、Y
1はNR
c、O、またはSであり、Y
2とY
3は独立して、CH、CR
a、CR
b、またはNであり、および、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0106】
【化36】
であり、Y
1はNR
cであり、Y
2とY
3は独立して、CH、CR
a、CR
b、またはNであり、および、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0107】
【化37】
であり、Y
1はNR
cであり、Y
2とY
3は独立して、CH、CR
a、またはCR
bであり、および、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、R
Aは、
【0108】
【化38】
であり、Y
1はNR
cであり、Y
2とY
3はそれぞれCHであり、および、R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0109】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(III)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0110】
【化39】
式中、
Y
1はNR
c、O、またはSであり、
Y
2とY
3は独立して、CH、CR
a、CR
b、またはNであり、および、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0111】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、または(IIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0112】
【化40】
式中、
Y
1はNR
c、O、またはSであり、
Y
2とY
3は独立して、CH、CR
a、CR
b、またはNであり、および、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0113】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IIIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IIIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0114】
いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換の二環式の9員~10員のヘテロアリールであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換の二環式の9員~10員のヘテロアリールであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。
【0115】
いくつかの実施形態では、RAは、非置換または置換のキノリニル、非置換または置換のイソキノリニル、非置換または置換のシンノリニル、非置換または置換のフタラジニル、非置換または置換のキナゾリニル、非置換または置換のキノキサリニル、非置換または置換のナフチリジニル、非置換または置換のプテリジニル、非置換または置換のインドリジニル、非置換または置換のアザインドリジニル、非置換または置換のインドリル、非置換または置換のアザインドリル、非置換または置換のインダゾリル、非置換または置換のアザインダゾリル、非置換または置換のベンズイミダゾリル、置換または非置換のアザベンズイミダゾリル、非置換または置換のベンゾトリアゾリル、非置換または置換のアザベンゾトリアゾリル、非置換または置換のベンゾオキサゾリル、非置換または置換のアザベンゾオキサゾリル、非置換または置換のベンズイソキサゾリル、非置換または置換のアザベンズイソキサゾリル、非置換または置換のベンゾフラニル、非置換または置換のアザベンゾフラニル、非置換または置換のベンゾチエニル、非置換または置換のアザベンゾチエニル、非置換または置換のベンゾチアゾリル、非置換または置換のアザベンゾチアゾリル、あるいは非置換または置換のプリニルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RAが置換されている場合、RAはRa、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換される。
【0116】
いくつかの実施形態では、RBは、非置換または置換のフェニル、非置換または置換のナフチル、非置換または置換の単環式の6員のヘテロアリール、非置換または置換の単環式の5員のヘテロアリール、あるいは非置換または置換の二環式のヘテロアリールであり、ここで、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。
【0117】
いくつかの実施形態では、RBは、非置換または置換のフェニル、非置換または置換のナフチル、非置換または置換のフラニル、非置換または置換のチエニル、非置換または置換のピロリル、非置換または置換のオキサゾリル、非置換または置換のチアゾリル、非置換または置換のイミダゾリル、非置換または置換のピラゾリル、非置換または置換のトリアゾリル、非置換または置換のテトラゾリル、非置換または置換のイソキサゾリル、非置換または置換のイソチアゾリル、非置換または置換のオキサジアゾリル、非置換または置換のチアジアゾリル、非置換または置換のピリジニル、非置換または置換のピリミジニル、非置換または置換のピラジニル、非置換または置換のピリダジニル、非置換または置換のトリアジニル、非置換または置換のキノリニル、非置換または置換のイソキノリニル、非置換または置換のシンノリニル、非置換または置換のフタラジニル、非置換または置換のキナゾリニル、非置換または置換のキノキサリニル、非置換または置換のナフチリジニル、非置換または置換のプテリジニル、非置換または置換のインドリジニル、非置換または置換のアザインドリジニル、非置換または置換のインドリル、非置換または置換のアザインドリル、非置換または置換のインダゾリル、非置換または置換のアザインダゾリル、非置換または置換のベンズイミダゾリル、非置換または置換のアザベンズイミダゾリル、非置換または置換のベンゾトリアゾリル、非置換または置換のアザベンゾトリアゾリル、非置換または置換のベンゾオキサゾリル、非置換または置換のアザベンゾオキサゾリル、非置換または置換のベンズイソオキサゾリル、非置換または置換のアザベンズイソオキサゾリル、非置換または置換のベンゾフラニル、非置換または置換のアザベンゾフラニル、非置換または置換のベンゾチエニル、非置換または置換のアザベンゾチエニル、非置換または置換のベンゾチアゾリル、非置換または置換のアザベンゾチアゾリル、あるいは非置換または置換のプリニルであり、ここで、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。
【0118】
いくつかの実施形態では、RBは、非置換または置換のフェニル、非置換または置換のピリジニル、非置換または置換のピリミジニル、非置換または置換のピラジニル、あるいは非置換または置換のピリダジニルであり、ここで、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。
【0119】
いくつかの実施形態では、RBは非置換または置換のフェニル、あるいは非置換または置換のピリジニルであり、ここで、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、3つ、または4つの基で置換される。いくつかの実施形態では、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。
【0120】
いくつかの実施形態では、RBは、
【0121】
【化41】
である。いくつかの実施形態では、R
Bは、
【0122】
【化42】
である。いくつかの実施形態では、R
Bは、
【0123】
【化43】
である。いくつかの実施形態では、R
Bは、
【0124】
【0125】
いくつかの実施形態では、RBは、
【0126】
【化45】
であり、ZはCH、CR
d、CR
e、またはNである。いくつかの実施形態では、ZはCHまたはNである。
【0127】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IV)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0128】
【化46】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNであり、ならびに、ZはCH、CR
d、CR
e、またはNである。
【0129】
いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。いくつかの実施形態では、ZはCHまたはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNであり、および、ZはCHまたはNである。
【0130】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(V)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0131】
【化47】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNであり、ならびに、ZはCH、CR
d、CR
e、またはNである。
【0132】
いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。いくつかの実施形態では、ZはCHまたはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNであり、および、ZはCHまたはNである。
【0133】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VI)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0134】
【化48】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0135】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VIa)または(VIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0136】
【化49】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0137】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(VIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0138】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0139】
【化50】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0140】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0141】
【化51】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0142】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VII)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0143】
【化52】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0144】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VIIa)または(VIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0145】
【化53】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0146】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VIIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(VIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0147】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VIIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0148】
【化54】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0149】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0150】
【化55】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。
【0151】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(VIII)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0152】
【化56】
式中、
Y
1はNR
c、O、またはSであり、
Y
2とY
3は独立して、CH、CR
a、CR
b、またはNであり、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、ならびに、
ZはCH、CR
d、CR
e、またはNである。
【0153】
いくつかの実施形態では、式(VIII)の化合物は、以下の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0154】
【0155】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NH-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0156】
いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、-CH(R3)、または-(C=O)-である。いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、または-(C=O)-である。
【0157】
いくつかの実施形態では、ZはCHまたはNである。
【0158】
いくつかの実施形態では、Y1は、NRcであり、および、Y2とY3は独立して、CH、CRa、CRb、またはNである。いくつかの実施形態では、Y1はNRcであり、Y2とY3は独立して、CH、CRa、またはCRbである。いくつかの実施形態では、Y1はNRcであり、Y2とY3はそれぞれCHである。
【0159】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IXa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0160】
【化58】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、ならびに、
ZはCH、CR
d、CR
e、またはNである。
【0161】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NH-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0162】
いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、-CH(R3)、または-(C=O)-である。いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、または-(C=O)-である。
【0163】
いくつかの実施形態では、ZはCHまたはNである。
【0164】
いくつかの実施形態では、Rcは、水素、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC2-C7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rcは、水素、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rcは、水素、またはC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rcは置換または非置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、RcはC1-C6アルキルである。
【0165】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IXb)または(IXc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0166】
【化59】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、ならびに、
ZはCH、CR
d、CR
e、またはNである。
【0167】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IXb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IXc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0168】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NH-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0169】
いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、-CH(R3)、または-(C=O)-である。いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、または-(C=O)-である。
【0170】
いくつかの実施形態では、ZはCHまたはNである。
【0171】
いくつかの実施形態では、Rcは、水素、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC2-C7ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、Rcは、水素、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rcは、水素、またはC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、Rcは置換または非置換のC1-C6アルキルである。いくつかの実施形態では、RcはC1-C6アルキルである。
【0172】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IXd)、(IXe)、(IXf)、または(IXg)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0173】
【化60】
ZはCH、CR
d、CR
e、またはNである。
【0174】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(IXd)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IXe)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IXf)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(IXg)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0175】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NH-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0176】
いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、-CH(R3)、または-(C=O)-である。いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、または-(C=O)-である。
【0177】
いくつかの実施形態では、ZはCHまたはNである。
【0178】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(X)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0179】
【化61】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0180】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NH-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0181】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(Xa)または(Xb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0182】
【化62】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0183】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(Xa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(Xb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0184】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(Xc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0185】
【化63】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0186】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(Xd)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0187】
【化64】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0188】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XI)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0189】
【化65】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0190】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NH-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0191】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XIa)または(XIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0192】
【化66】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0193】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0194】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0195】
【化67】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0196】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0197】
【化68】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0198】
いくつかの実施形態では、RBは、非置換または置換のフラニル、非置換または置換のチエニル、非置換または置換のピロリル、非置換または置換のオキサゾリル、非置換または置換のチアゾリル、非置換または置換のイミダゾリル、非置換または置換のピラゾリル、非置換または置換のトリアゾリル、非置換または置換のテトラゾリル、非置換または置換のイソキサゾリル、非置換または置換のイソチアゾリル、非置換または置換のオキサジアゾリル、あるいは非置換または置換のチアジアゾリルであり、ここで、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換される。
【0199】
いくつかの実施形態では、RBは、
【0200】
【0201】
【化70】
であり、ここで、R
fは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0202】
いくつかの実施形態では、R1は、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキル、非置換または置換のC2-C7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換の-(C1-C6アルキル)-(C3-C6シクロアルキル)、あるいは非置換または置換の-(C1-C6アルキル)-(C2-C7ヘテロシクロアルキル)であり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R4)2、-OR5、-CN、-CO2R5、-C(=O)N(R4)2、-SR5、-S(=O)R7、-S(=O)2R7、-NR4C(=O)R5、-NR4SO2R7、-SO2R7、または-SO2N(R4)2で置換され、ここで、R1は塩基性アミン基を含む。
【0203】
いくつかの実施形態では、R1は、非置換または置換のC1-C6アルキル、1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキル、1~4個のN原子と0個または1個のOまたはS原子を含有している非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキル、1~2個のN原子を含有している非置換または置換の架橋C2-C7ヘテロシクロアルキル、あるいは非置換または置換の-(C1-C6アルキル)-(C2-C7ヘテロシクロアルキル)であり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R4)2、-OR5、-CN、-CO2R5、-C(=O)N(R4)2、-SR5、-S(=O)R7、-S(=O)2R7、-NR4C(=O)R5、-NR4SO2R7、-SO2R7、または-SO2N(R4)2で置換される。
【0204】
いくつかの実施形態では、R1は、非置換または置換のC1-C6アルキル、1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルであり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R4)2、-OR5、-CN、-CO2R5、-C(=O)N(R4)2、-SR5、-S(=O)R7、-S(=O)2R7、-NR4C(=O)R5、-NR4SO2R7、-SO2R7、または-SO2N(R4)2で置換され、あるいは、R1は、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員の複素環であり、あるいは、R1は、1-2個のN原子を含有している非置換または置換の架橋C2-C7ヘテロシクロアルキルであり、あるいは、R1は非置換または置換の-(C1-C6アルキル)-(C2-C7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキルである。
【0205】
いくつかの実施形態では、R1は1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルであり、あるいは、R1は、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員の複素環であり、あるいは、R1は非置換または置換の-(C1-C6アルキル)-(C2-C7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキルである。
【0206】
いくつかの実施形態では、R1は、非置換または置換のC1-C6アルキル、1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルであり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R4)2、-OR5、-CN、-CO2R5、-C(=O)N(R4)2、-SR5、-S(=O)R7、-S(=O)2R7、-NR4C(=O)R5、-NR4SO2R7、-SO2R7、または-SO2N(R4)2で置換される。
【0207】
いくつかの実施形態では、R1は1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルである。いくつかの実施形態では、R1は1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルであり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R4)2、-OR5、-CN、-CO2R5、-C(=O)N(R4)2、-SR5、-S(=O)R7、-S(=O)2R7、-NR4C(=O)R5、-NR4SO2R7、-SO2R7、または-SO2N(R4)2で置換される。
【0208】
いくつかの実施形態では、R1は、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員の複素環である。
【0209】
いくつかの実施形態では、R1は1~2個のN原子を含有している非置換または置換の架橋C2-C7ヘテロシクロアルキルである。
【0210】
いくつかの実施形態では、R1は、非置換または置換の-(C1-C6アルキル)-(C2-C7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキルである。
【0211】
いくつかの実施形態では、R1は1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルであり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、C1-C4アルキル、-N(R4)2、または-OR5で置換され、あるいは、R1は、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルであり、あるいは、R1は非置換または置換の-(C1-C6アルキル)-(C2-C7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルである。
【0212】
いくつかの実施形態では、R1は、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルである。
【0213】
いくつかの実施形態では、R1は1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルであり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、C1-C4アルキル、-N(R4)2、または-OR5で置換される。
【0214】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XIIa)、(XIIb)、(XIIc)、または(XIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0215】
【化71】
ここで、VはCH、CR
a、CR
b、またはNであり、ならびに、ZはCH、CR
d、CR
e、またはNである。
【0216】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XIIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XIIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0217】
いくつかの実施形態では、VはCHまたはNである。いくつかの実施形態では、ZはCHまたはNである。いくつかの実施形態では、VはCHまたはNであり、および、ZはCHまたはNである。
【0218】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XIIIa)、(XIIIb)、(XIIIc)、または(XIIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0219】
【化72】
ZはCH、CR
d、CR
e、またはNである。
【0220】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XIIIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XIIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XIIIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XIIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0221】
いくつかの実施形態では、ZはCHまたはNである。
【0222】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XIV)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0223】
【化73】
式中、
R
Aは非置換または置換のフェニル、あるいは非置換または置換のピリジニルであり、ここで、R
Aが置換されている場合、R
AはR
a、R
b、およびR
cで置換され、
R
Bは、非置換または置換のフェニル、あるいは非置換または置換のピリジニルであり、ここで、R
Bが置換されている場合、R
BはR
d、R
e、およびR
fで置換され、
Wは-C(R
3)
2-または-C(=O)-であり、および、
Yは存在しないか、-(C=O)-、-(C=O)NR
2-
*、または-(SO
2)-であり、ここで、
*はR
1への結合点を示す。
【0224】
いくつかの実施形態では、X1はCR11であり、X3はCR13であり、および、X4はCR14である。いくつかの実施形態では、X1はNであり、X3はCR13であり、および、X4はCR14である。いくつかの実施形態では、X1はCR11であり、X3はNであり、および、X4はCR14である。いくつかの実施形態では、X1はNであり、X3はCR13であり、および、X4はNである。いくつかの実施形態では、X1はNであり、X3はNであり、および、X4はCR14である。
【0225】
いくつかの実施形態では、X1はCR11またはNであり、X3はCR13であり、および、X4はCR14である。
【0226】
いくつかの実施形態では、R11、R13、およびR14はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキル、-CN、あるいは-OR4である。いくつかの実施形態では、R11、R13、およびR14はそれぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1-C6アルキル、フルオロアルキル、非置換のC3-C6シクロアルキル、-CN、または-OR4である。いくつかの実施形態では、R11、R13、およびR14はそれぞれ独立して、水素、F、Cl、Br、-CN、-OCH3、-OCH2CH3、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-C(CH3)3、-CH2F、-CHF2、-CF3、またはシクロプロピルである。いくつかの実施形態では、R11、R13、およびR14はそれぞれ独立して、水素またはFである。
【0227】
いくつかの実施形態では、X1はCHまたはCFであり、X3はCHまたはCFであり、および、X4はCHまたはCFである。いくつかの実施形態では、X1はNであり、X3はCHまたはCFであり、および、X4はCHまたはCFである。いくつかの実施形態では、X1はCHまたはCFであり、X3はNであり、および、X4はCHまたはCFである。いくつかの実施形態では、X1はNであり、X3はCHまたはCFであり、および、X4はNである。いくつかの実施形態では、X1はNであり、X3はNであり、および、X4はCHまたはCFである。
【0228】
いくつかの実施形態では、X1はCH、CF、またはNであり、X3はCHまたはCFであり、および、X4はCHまたはCFである。
【0229】
いくつかの実施形態では、X1はCH、CF、またはNであり、X3はCHであり、および、X4はCHである。いくつかの実施形態では、X1はCHまたはNであり、X3はCHであり、および、X4はCHである。
【0230】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XV)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0231】
【化74】
式中、
R
Aは、1または2個のN原子を含有している非置換または置換の5員または6員のヘテロアリール、あるいは非置換または置換のフェニルであり、ここで、R
Aが置換されている場合、R
Aは、R
a、R
b、およびR
cから選択された1つまたは2つの基で置換され、
R
aは、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、および非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキルからなる群から選択され、R
aの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、ならびに、
R
bとR
cは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、および非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキルからなる群から選択され、R
bとR
cの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、
ここで、R
a、R
b、またはR
cがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、あるいは非置換または置換のC
1-C
6アルキルであり、
R
Bは、非置換または置換のフェニル、あるいは1または2個のN原子を含有している非置換または置換の5員または6員のヘテロアリールであり、ここで、R
Bが置換されている場合、R
Bは、R
d、R
e、およびR
fから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換され、
R
dは、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、非置換または置換の単環式ヘテロアリール、および非置換または置換の二環式ヘテロアリールからなる群から選択され、R
dの任意の置換された基は、1つ以上のR
6基で置換され、ならびに、
R
eとR
fは独立して、水素、ハロゲン、-OR
4、-CN、-N(R
4)
2、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
1-C
6フルオロアルキル、および非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキルからなる群から選択され、
ここで、R
d、R
e、またはR
fがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R
7、あるいは非置換または置換のC
1-C
6アルキルであり、
X
1はCR
11またはNであり、
R
11は、水素、ハロゲン、C
1-C
6アルキル、C
1-C
6フルオロアルキル、またはC
1-C
6ヘテロアルキル、-CN、-OR
4、または-N(R
4)
2であり、
Wは-C(R
3)
2-または-C(=O)-であり、
Yは存在しないか、-(C=O)-、
*-NR
2-(C=O)-、または-(SO
2)-であり、ここで、
*はR
1への結合点を示し、ならびに、
R
1は、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、1個のN原子を含有している非置換または置換のC
1-C
6ヘテロアルキルであり、ここで、R
1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換の単環式複素環、-N(R
4)
2、-OR
5、-CN、-CO
2R
5、-C(=O)N(R
4)
2、-SR
5、-S(=O)R
7、-S(=O)
2R
7、-NR
4C(=O)R
5、-NR
4SO
2R
7、-SO
2R
7、または-SO
2N(R
4)
2で置換され、
あるいは、R
1は、1-4個のN原子と0または1個のOまたはS原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員の複素環であり、
あるいは、R
1は、1-2個のN原子を含有している非置換または置換の架橋C
2-C
7ヘテロシクロアルキルであり、
あるいは、R
1は非置換または置換の-(C
1-C
6アルキル)-(C
2-C
7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、1-2個のN原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキルである。
【0232】
いくつかの実施形態では、
RAは、非置換または置換のピロリル、非置換または置換のピリジニル、あるいは非置換または置換のフェニルであり、ここで、RAが置換されている場合、RAは、Ra、Rb、およびRcから選択された1つまたは2つの基で置換され、
ここで、Ra、Rb、またはRcがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R7、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルであり、
RBは、非置換または置換のフェニル、あるいは非置換または置換のピリジニルであり、ここで、RBが置換されている場合、RBは、Rd、Re、およびRfから選択された1つ、2つ、または3つの基で置換され、
X1はCR11またはNであり、
R11は、水素、F、Cl、-CH3、CF3、-CN、-OR4、または-N(R4)2であり、および、
R1は1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルであり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、C1-C4アルキル、-N(R4)2、または-OR5で置換され、
あるいは、R1は、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルであり、
あるいは、R1は、1-2個のN原子を含有している非置換または置換の架橋C2-C7ヘテロシクロアルキルであり、
あるいは、R1は非置換または置換の-(C1-C6アルキル)-(C2-C7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、1-2個のN原子を含有している、非置換または置換の単環式の4員、5員、または6員のヘテロシクロアルキルである。
【0233】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0234】
いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、-CH(R3)、または-(C=O)-である。いくつかの実施形態では、Wは、-CH2-、または-(C=O)-である。
【0235】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0236】
【0237】
【化76】
であり、VはCHまたはNであり、R
Bは、
【0238】
【0239】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0240】
【0241】
【0242】
いくつかの実施形態では、RAは、
【0243】
【化80】
であり、VはCHまたはNであり、R
Bは、
【0244】
【0245】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIa)または(XVIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0246】
【0247】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XVIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0248】
いくつかの実施形態では、Raは、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、および非置換または置換のC3-C6シクロアルキルからなる群から選択され、ならびに、RbとRcは独立して、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、非置換または置換のC1-C6アルキル、および非置換または置換のC1-C6フルオロアルキルからなる群から選択され、ならびに、VはCHまたはNである。
【0249】
いくつかの実施形態では、Raは、水素、F、Cl、Br、-CN、-OCH3、-OCH2CH3、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2F、-CHF2、および-CF3からなる群から選択され、RbとRcは独立して、水素、F、Cl、-CH3、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CN、および-OCH3からなる群から選択される。
【0250】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIc)または(XVId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0251】
【0252】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XVId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0253】
いくつかの実施形態において、X1はNである。いくつかの実施形態では、X1はCHである。
【0254】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NR2-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0255】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIIa)または(XVIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0256】
【化84】
式中、
R
cは水素、-C(=O)R
7、非置換または置換のC
1-C
6アルキル、非置換または置換のC
3-C
6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC
2-C
7ヘテロシクロアルキルである。
【0257】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XVIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0258】
いくつかの実施形態では、RaとRbは独立して、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、および非置換または置換のC3-C6シクロアルキルからなる群から選択される。
【0259】
いくつかの実施形態では、RaとRbは独立して、水素、F、Cl、Br、-CN、-OCH3、-OCH2CH3、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2F、-CHF2、-CF3、およびシクロプロピルからなる群から選択され、Rcは水素、-C(=O)R7、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキルである。
【0260】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIIc)または(XVIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0261】
【0262】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XVIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0263】
いくつかの実施形態では、Rcは水素、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2CH2CH(CH3)2、または非置換のC3-C6シクロアルキルである。
【0264】
いくつかの実施形態において、X1はNである。いくつかの実施形態では、X1はCHである。
【0265】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NR2-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0266】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIIIa)または(XVIIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0267】
【0268】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIIIa)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XVIIIb)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0269】
いくつかの実施形態では、Rdは、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、および非置換または置換のC3-C6シクロアルキルからなる群から選択され、ならびに、ReとRfは独立して、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、非置換または置換のC1-C6アルキル、および非置換または置換のC1-C6フルオロアルキルからなる群から選択される。
【0270】
いくつかの実施形態では、Rdは、水素、F、Cl、Br、-CN、-OCH3、-OCH2CH3、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2F、-CHF2、および-CF3からなる群から選択され、ならびに、ReとRfは独立して、水素、F、Cl、Br、-CH3、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CN、-OH、および-OCH3からなる群から選択される。
【0271】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIIIc)または(XVIIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有し、
【0272】
【0273】
いくつかの実施形態では、化合物は、式(XVIIIc)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。いくつかの実施形態では、化合物は式(XVIIId)の構造、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を有する。
【0274】
いくつかの実施形態では、Rdは、F、Cl、-CN、-OCH3、-CH3、-CH2F、-CHF2、および-CF3からなる群から選択される。
【0275】
いくつかの実施形態において、X1はNである。いくつかの実施形態では、X1はCHである。
【0276】
いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-、*-NR2-(C=O)-、または-(SO2)-であり、ここで、*はR1への結合点を示す。いくつかの実施形態では、Yは存在しないか、-(C=O)-である。
【0277】
いくつかの実施形態では、R1は1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルであり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、C1-C4アルキル、-N(R4)2、または-OR5で置換され、あるいは、R1は、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルであり、あるいは、R1は非置換または置換の-(C1-C6アルキル)-(C2-C7ヘテロシクロアルキル)であり、ヘテロシクロアルキルは、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルである。
【0278】
いくつかの実施形態では、R1は、非置換または置換のアゼチジニル、非置換または置換のピロリジニル、あるいは非置換または置換のピペリジニルである。
【0279】
いくつかの実施形態では、R1は1個のN原子を含有している非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルであり、ここで、R1の任意の置換された基は、1つ以上のハロゲン、C1-C4アルキル、-N(R4)2、または-OR5で置換される。
【0280】
いくつかの実施形態では、Ra、Rb、およびRcは独立して、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、-N(R4)2、-C(=O)R7、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキル、非置換または置換のC2-C7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、非置換または置換の単環式のヘテロアリール、および非置換または置換の二環式のヘテロアリールからなる群から選択され、Ra、Rb、およびRcの任意の置換された基は、1つ以上のR6基で置換され、あるいは、1つのRaと1つのRbは、RAの隣接する原子上に存在する場合、RaをRbに接続する介在する原子と一体となって、5員~6員の単環式炭素環、または5員~6員の単環式複素環を形成し、ここで、炭素環または複素環は非置換であるか、または1つ以上のR6基で置換され、ここで、Ra、Rb、またはRcがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R7、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC2-C7ヘテロシクロアルキルであり、ならびに、Rd、Re、およびRfは独立して、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、-N(R4)2、-C(=O)R7、-C(=O)N(R4)2、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキル、非置換または置換のC2-C7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、非置換または置換の単環式のヘテロアリール、および非置換または置換の二環式のヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、Rd、Re、およびRfの任意の置換された基は、1つ以上のR6基で置換され、ここで、Rd、Re、またはRfがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R7、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキル、あるいは非置換または置換のC2-C7ヘテロシクロアルキルである。
【0281】
いくつかの実施形態では、Raは、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、-N(R4)2、-C(=O)R7、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキル、および非置換または置換のC3-C6シクロアルキルからなる群から選択され、Raの任意の置換された基は、1つ以上のR6基で置換され、ならびに、RbとRcは独立して、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、-N(R4)2、-C(=O)R7、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、および非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルからなる群から選択され、RbとRcの任意の置換された基は、1つ以上のR6基で置換され、ここで、Ra、Rb、またはRcがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R7、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。
【0282】
いくつかの実施形態では、Raは、水素、F、Cl、Br、-CN、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-C(O)CH2CH3、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2CH2CH(CH3)2、-CH2OH、-CH2CN、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CH2OH、-CH2CH2CN、-CH2CH2F、-CH2CHF2、-CH2CF3、-CH2OCH3、-CH2CH2OCH3、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2CH2NH2、-CH2CH2NHCH3、-CH2CH2N(CH3)2、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルからなる群から選択され、ならびに、RbとRcは独立して、水素、F、Cl、Br、-CN、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-C(O)CH3、-C(O)CH2CH3、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2CH2CH(CH3)2、-CH2OH、-CH2CN、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CH2OH、-CH2CH2CN、-CH2CH2F、-CH2CHF2、-CH2CF3、-CH2OCH3、-CH2CH2OCH3、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2CH2NH2、-CH2CH2NHCH3、および-CH2CH2N(CH3)2からなる群から選択され、Ra、Rb、またはRcがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(O)CH3、-C(O)CH2CH3、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2CH2CH(CH3)2、-CH2OH、-CH2CN、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CH2OH、-CH2CH2CN、-CH2CH2F、-CH2CHF2、-CH2CF3、-CH2OCH3、-CH2CH2OCH3、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2CH2NH2、-CH2CH2NHCH3、および-CH2CH2N(CH3)2である。
【0283】
いくつかの実施形態では、RAの隣接する原子上の1つのRaと1つのRbは、RaをRbに接続する介在する原子と一体となって、5員~6員の単環式のシクロアルキル、または5員~6員の単環式のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルは非置換であるか、または1つ以上のR6基で置換される。いくつかの実施形態では、RAの隣接する原子上の1つのRaと1つのRbは、RaをRbに接続する介在する原子と一体となって、5員の単環式のヘテロシクロアルキルを形成し、ここで、ヘテロシクロアルキルは非置換であるか、または1つ以上のR6基で置換される。
【0284】
いくつかの実施形態では、Rdは、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、-N(R4)2、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキル、非置換または置換のC3-C6シクロアルキル、非置換または置換のC2-C7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、非置換または置換の単環式ヘテロアリール、および非置換または置換の二環式ヘテロアリールからなる群から選択され、Rdの任意の置換された基は、1つ以上のR6基で置換され、ならびに、ReとRfは独立して、水素、ハロゲン、-OR4、-CN、-N(R4)2、非置換または置換のC1-C6アルキル、非置換または置換のC1-C6フルオロアルキル、および非置換または置換のC1-C6ヘテロアルキルからなる群から選択され、ここで、Rd、Re、またはRfがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(=O)R7、あるいは非置換または置換のC1-C6アルキルである。
【0285】
いくつかの実施形態では、Rdは、水素、F、Cl、Br、-CN、-OH、-OCH3、-OCH2CH3、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2CH2CH(CH3)2、-CH2OH、-CH2CN、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CH2OH、-CH2CH2CN、-CH2CH2F、-CH2CHF2、-CH2CF3、-CH2OCH3、-CH2CH2OCH3、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2CH2NH2、-CH2CH2NHCH3、-CH2CH2N(CH3)2、非置換または置換のシクロプロピル、非置換または置換のシクロブチル、非置換または置換のシクロペンチル、非置換または置換のシクロヘキシル、非置換または置換のC2-C7ヘテロシクロアルキル、非置換または置換のフェニル、非置換または置換の単環式ヘテロアリール、および非置換または置換の二環式ヘテロアリールからなる群から選択され、Rdの任意の置換された基は、1つ以上のR6基で置換され、ならびに、ReとRfは独立して、水素、F、Cl、Br、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2CH2CH(CH3)2、-CH2OH、-CH2CN、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CN、-OH、-OCH3、および-OCH2CH3からなる群から選択され、ここで、Rd、Re、またはRfがヘテロアリールのN原子に結合している場合、それは、水素、-C(O)CH3、-C(O)CH2CH3、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH2CH2CH3、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)(CH2CH3)、-C(CH3)3、-CH2CH2CH(CH3)2、-CH2OH、-CH2CN、-CH2F、-CHF2、-CF3、-CH2CH2OH、-CH2CH2CN、-CH2CH2F、-CH2CHF2、-CH2CF3、-CH2OCH3、-CH2CH2OCH3、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2CH2NH2、-CH2CH2NHCH3、および-CH2CH2N(CH3)2である。
【0286】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は以下の構造を有する。
【0287】
【0288】
いくつかの実施形態では、RA、RB、X1、W、Y、およびR1は、本明細書に記載される通りである。
【0289】
いくつかの実施形態では、RA、RB、X1、W、Y、およびR1は、表1に記載される通りである。
【0290】
様々な変数について上記の基の任意の組み合わせが本明細書において企図される。明細書全体にわたって、基とその置換基は、安定した部分と化合物を提供するために当業者によって選択される。
【0291】
式(I)の典型的な化合物は以下の表に記載される化合物を含む:
【0292】
【0293】
【0294】
【0295】
【0296】
【0297】
【0298】
表1の化合物は以下のように命名される:
1-1:2-[1-(2-アミノアセチル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-2:2-[1-(2-アミノアセチル)-6-(2-エトキシフェニル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-3:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-4:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシフェニル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-5:2-{1-[(3S)-3-アミノブタノイル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-6:2-{1-[(3R)-3-アミノブタノイル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-7:3-アミノ-1-{1’-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-1-オン、
1-8:3-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-9:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[(3R)-ピロリジン-3-カルボニル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-10:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[(3S)-ピロリジン-3-カルボニル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-11:2-[1-(4-アミノブタノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-12:2-[1-(2-アミノエチル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-13:2-{1-[(2R)-2-アミノプロピル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-14:2-{1-[(2S)-2-アミノプロピル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-15:2-{6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[2-(メチルアミノ)エチル]-2-オキソスピロ[インドリン-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-16:2-[1-(2-アミノエチル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-17:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1-[(3S)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-18:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-19:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-カルボニトリル、
1-20:3-アミノ-1-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[5-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル]プロパン-1-オン、
1-21:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[(3R)-1-メチルピロリジン-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-22:3-アミノ-1-{1’-[4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-1-オン、
1-23:3-アミノ-1-{1’-[6-エトキシ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン-3-イル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-1-オン、
1-24:6-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-4-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-カルボニトリル、
1-25:3-アミノ-1-{1’-[5-エトキシ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-1-オン、
1-26:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-メチル-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-27:N-(2-アミノエチル)-1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-28:2-[1’-(3-アミノプロパノイル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-29:2-[1’-(2-アミノエチル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-30:N-[(2R)-2-アミノプロピル]-1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-31:N-[(2S)-2-アミノプロピル]-1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-32:1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-33:1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[(3S)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド、
1-34:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-クロロベンゾニトリル、
1-35:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-36:3-アミノ-1-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[4-メトキシ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル]プロパン-1-オン、
1-37:2-[1-(2-アミノエタンスルホニル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-38:2-(1-{[(2R)-アゼチジン-2-イル]メチル}-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-39:2-(1-{[(2S)-アゼチジン-2-イル]メチル}-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-40:2-{1-[(2R)-1-アミノプロパン-2-イル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-41:2-{1-[(2S)-1-アミノプロパン-2-イル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-42:2-{1-[(2R)-2-アミノプロピル]-6-[2-(ヒドロキシメチル)フェニル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-43:3-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-6-メトキシピリジン-2-カルボニトリル、
1-44:3-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-6-エトキシピリジン-2-カルボニトリル、
1-45:(2R)-1-{1’-[4-クロロ-2-(ジフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}プロパン-2-アミン、
1-46:2-{1’-[(2R)-2-アミノプロピル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-47:2-{1’-[(2R)-2-アミノプロパノイル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-48:2-{1’-[(2S)-2-アミノプロパノイル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-49:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[(3R)-ピロリジン-3-カルボニル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-50:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[3-(メチルアミノ)プロパノイル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-51:2-{1’-[(2S)-2-アミノ-3-ヒドロキシプロピル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-52:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-53:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[(3S)-ピロリジン-3-イル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-54:2-[1’-(3-アミノプロピル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-55:N-(2-アミノエチル)-1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミド、
1-56:N-[(2S)-2-アミノプロピル]-1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミド、
1-57:1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミド、
1-58:2-{1’-[3-(ジメチルアミノ)プロパノイル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-59:1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミド、
1-60:2-[1’-(2-アミノエチル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-61:2-{1’-[(2R)-2-アミノプロピル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-62:2-{1’-[2-(ジメチルアミノ)エチル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-63:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[2-(メチルアミノ)エチル]-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-64:2-[1’-(2-アミノエチル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-65:2-[7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[2-(メチルアミノ)エチル]-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-66:2-[1’-(2-アミノエチル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-67:2-[1’-(3-アミノプロピル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-68:2-{1’-[(2S)-2-アミノプロピル]-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、
1-69:2-[7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[2-(メチルアミノ)エチル]-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル、および、
1-70:2-{1’-[(2R)-2-アミノプロピル]-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル}-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル。
【0299】
一態様では、本明細書に記載される化合物は、薬学的に許容可能な塩の形態である。同様に、同じタイプの活性を有するこうした化合物の活性代謝物は、本開示の範囲内に含まれている。加えて、本明細書に記載される化合物は、非溶媒和形態だけでなく、水、エタノールなどの薬学的に許容可能な溶媒を含む溶媒和形態で存在することができる。本明細書に提示される化合物の溶媒和形態は、同様に本明細書で開示されるものとみなされる。
【0300】
「薬学的に許容可能な」とは、本明細書で使用されるように、担体または希釈剤などの材料を指し、これは、化合物の生物学的活性または特性を抑制せず、比較的無毒であり、つまり、この材料は望ましくない生物学的作用を引き起こすことなく、またはそれが含まれている組成物の成分のいずれにも有害なやり方で相互作用することなく、個体に投与される。
【0301】
「薬学的に許容可能な塩」という用語は、適切なアニオンと組み合わせた治療上活性な薬剤のカチオン形態、あるいは代替的な実施形態では、適切なカチオンと組み合わせた治療上活性な薬剤のアニオンの形態からなる、治療上活性な薬剤の形態を指す。Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use.International Union of Pure and Applied Chemistry,Wiley-VCH 2002.S.M.Berge,L.D.Bighley,D.C.Monkhouse,J.Pharm.Sci.1977,66,1-19.P.H.Stahl and C.G.Wermuth,editors,Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use,Weinheim/Zurich:Wiley-VCH/VHCA,2002.薬学的な塩は、典型的には非イオン種よりも溶けやすく、胃液および腸液中では急速に溶けやすく、ゆえに、固体剤形に有用である。さらに、その溶解度がしばしばpHに応じたものであるため、消化管の1つまたは別の部分における選択的な溶解が可能であり、こうした能力は遅延放出および徐放の挙動の1つの態様として操作可能である。さらに、塩形成分子が中性の形態と平衡状態にあり得るため、生体膜の通過を調節することができる。
【0302】
いくつかの実施形態では、薬学的に許容可能な塩は、式(I)の化合物を酸と反応させることにより得られる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物(つまり、遊離塩基形態)は塩基性であり、有機酸または無機酸と反応させられる。無機酸としては、限定されないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、およびメタリン酸が挙げられる。有機酸は、限定されないが、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸、2,2-ジクロロ酢酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、2-オキソグルタール酸、4-アセトアミド安息香酸、4-アミノサリチル酸、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸(L)、アスパラギン酸(L)、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、樟脳酸(+)、カンフル-10-スルホン酸(+)、カプリン酸(デカン酸)、カプロン酸(ヘキサン酸)、カプリル酸(オクタン酸)、炭酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸(D)、グルコン酸(D)、グルクロン酸(D)、グルタミン酸、グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸(DL)、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸(-L)、マロン酸、マンデル酸(DL)、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、ニコチン酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸(-L)、サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸(+L)、チオシアン酸、トルエンスルホン酸(p)、および、ウンデシレン酸を含む。
【0303】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、塩化物、硫酸塩、臭化物塩、メシレート塩、マレイン酸塩、クエン酸塩、またはリン酸塩として調製される。
【0304】
いくつかの実施形態では、薬学的に許容可能な塩は、式(I)の化合物を塩基と反応させることにより得られる。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は酸性であり、塩基と反応させられる。こうした状況では、式(I)の化合物の酸性プロトンは、金属イオン、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、またはアルミニウムのイオンと取り替えられる。場合によっては、本明細書に記載される化合物は、限定されないが、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、メグルミン、N-メチルグルカミン、ジシクロヘキシルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミンなどの有機塩基と協働する。他の場合では、本明細書に記載される化合物は、アルギニン、リジンなどのアミノ酸とともに塩を形成する。酸性プロトンを含む化合物とともに塩を形成するために使用される許容可能な無機塩基は、限定されないが、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどを含む。いくつかの実施形態では、本明細書で提供される化合物は、ナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、メグルミン塩、N-メチルグルカミン塩、またはアンモニウム塩として調製される。
【0305】
薬学的に許容可能な塩に対する言及は、溶媒付加形態を含むことを理解されたい。いくつかの実施形態では、溶媒和物は溶媒の化学量論または非化学量論のいずれかを含み、水、エタノールなどのような薬学的に許容可能な溶媒を用いる結晶化のプロセスの間に形成される。水和物は溶媒が水である場合に形成され、あるいは、アルコラートは溶媒がアルコールである場合に形成される。本明細書に記載される化合物の溶媒和物は、本明細書に記載されるプロセスの間に都合よく調製されるか、または形成される。加えて、本明細書で提供される化合物は随意に、溶媒和形態と同様に非溶媒和形態で存在する。
【0306】
本明細書で記載される方法および製剤は、式(I)の構造を有する化合物のN-オキシド(適切である場合)または薬学的に許容可能な塩と、同様に、同じタイプの活性を有するこれらの化合物の活性代謝物の使用も含む。
【0307】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物の有機ラジカル(例えば、アルキル基、芳香環)の部位は様々な代謝反応の影響を受けやすい。有機ラジカルへの適切な置換基の取り込みにより、この代謝経路は減らされ、最小限に抑えられ、または除去される。特定の実施形態では、代謝反応に対する芳香環の感受性を減らすか、または取り除くための適切な置換基は、一例として、ハロゲン、重水素、アルキル基、ハロアルキル基、または重水素化アルキル基である。
【0308】
別の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、同位体で(例えば、放射性同位体で)、あるいは、限定されないが、発色団または蛍光性部分、生物発光標識、あるいは化学発光標識の使用を含む他の手段によって、標識される。
【0309】
本明細書で記載される化合物は同位体標識された化合物を含み、これは、1つ以上の原子が自然界で通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子と取り替えられるという事実を除けば、本明細書で提示される様々な式と構造において詳述されるものと同一である。本化合物に組み込むことが出来る同位体の例としては、例えば、2H、3H、13C、14C、15N、18O、17O、35S、18F、36Cl、123I、124I、125I、131I、32P、および33Pなどの、水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、フッ素、塩素、ヨウ素、リンなどの同位体が挙げられる。1つの態様では、本明細書に記載される同位体標識された化合物、例えば、3Hおよび14Cなどの放射性同位体が組み込まれる化合物は、薬物および/または基質組織の分布アッセイに有用である。1つの態様では、重水素などの同位体での置換は、例えば、インビボでの半減期の延長または必要用量の減少などの、より大きな代謝安定性に起因する特定の治療上の利点をもたらす。
【0310】
いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は1つ以上の立体中心を有し、各立体中心はRまたはSの配置のいずれかで独立して存在する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、R構造中に存在する。いくつかの実施形態では、式(I)の化合物は、S構造中に存在する。本明細書で提示される化合物は、すべてのジアステレオマー形態、個々のエナンチオマー形態、アトロプ異性体形態、およびエピマー形態と、これらの適切な混合物を含む。本明細書で提供される化合物と方法は、すべてのシス(cis)、トランス(trans)、syn、anti、entgegen(E)、およびzusammen(Z)の異性体と、これらの適切な混合物を含む。
【0311】
個々の立体異性体は、立体選択的な合成および/またはキラルクロマトグラフィーカラムによる立体異性体の分離、あるいは、非キラルまたはキラルクロマトグラフィーカラムによるジアステレオマーの分離、あるいは、適切な溶媒または溶媒の混合物中での結晶化および再結晶化などの方法によって、必要に応じて得られる。ある実施形態では、式(I)の化合物は、一対のジアステレオマー異性体化合物/塩を形成するために光学的に活性な分割剤に化合物のラセミ混合物を反応させ、ジアステレオマーを分離し、光学的に純粋な個々のエナンチオマーを回復させることにより、その個々の立体異性体として調製される。いくつかの実施形態では、個々のエナンチオマーの分解は、本明細書に記載される化合物の共有結合のジアステレオマー誘導体を用いて実行される。別の実施形態では、ジアステレオマーは溶解度の差に基づいて分離/分解技術によって分離される。他の実施形態では、立体異性体の分離は、クロマトグラフィーによって、またはジアステレオマー塩の分離、および再結晶化またはクロマトグラフィーまたはその任意の組み合わせによる分離によって行われる。Jean Jacques,Andre Collet,Samuel H.Wilen,“Enantiomers,Racemates and Resolutions”,John Wiley and Sons,Inc.,1981.いくつかの実施形態では、立体異性体は立体選択的な合成によって得られる。
【0312】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物はプロドラッグとして調製される。「プロドラッグ」は、インビボで親薬物に変換される薬剤を指す。プロドラッグは、いくつかの状況において、親薬物よりも投与が容易であるため、しばしば有用である。プロドラッグは、例えば、経口投与により生物学的に利用可能であるが、親薬物はそうではない。さらにまたは代替的に、プロドラッグは親薬物よりも医薬組成物中での溶解度が改善されている。いくつかの実施形態では、プロドラッグの設計は有効な水溶性を増加させる。プロドラッグの一例は、限定されないが、本明細書に記載される化合物であり、これはエステル(「プロドラッグ」)として投与されるが、その後、代謝的に加水分解されることで活性な実体をもたらす。プロドラッグのさらなる例は、酸性基に結合される短ペプチド(ポリアミノ酸)であり、このペプチドは代謝されることで活性な部分を暴露する。特定の実施形態では、インビボ投与後、プロドラッグは、化合物の生物学的、薬学的、または治療的に活性な形態に化学変換される。特定の実施形態では、プロドラッグは、化合物の生物学的、薬学的、または治療的に活性な形態へと1つ以上の工程またはプロセスによって酵素で代謝される。
【0313】
本明細書に記載される化合物のプロドラッグとしては、限定されないが、エステル、エーテル、カーボネート、チオカーボネート、N-アシル誘導体、N-アシルオキシアルキル誘導体、N-アルキルオキシアシル誘導体、3級アミンの4級誘導体、N-マンニッヒ塩基、シッフ塩基、アミノ酸コンジュゲート、リン酸エステル、およびスルホン酸エステルが挙げられる。例えば、Design of Prodrugs, Bundgaard,A.Ed.,Elseview,1985 and Method in Enzymology,Widder,K.et al.,Ed.;Academic,1985,vol.42,p.309-396;Bundgaard,H.”Design and Application of Prodrugs”in A Textbook of Drug Design and Development,Krosgaard-Larsen and H.Bundgaard,Ed.,1991,Chapter 5,p.113-191;および、Bundgaard,H.,Advanced Drug Delivery Review,1992,8,1-38(これらの文献はそれぞれ引用により本明細書に組み込まれる)を参照。いくつかの実施形態では、本明細書で開示される化合物のヒドロキシル基はプロドラッグを形成するために用いられ、ヒドロキシル基はアシルオキシアルキルエステル、アルコキシカルボニルオキシアルキルエステル、アルキルエステル、アリールエステル、リン酸エステル、糖エステル、エーテルなどには組み入れられる。いくつかの実施形態では、本明細書に開示される化合物中のヒドロキシル基はプロドラッグであり、ヒドロキシルがインビボで代謝されることでカルボン酸基が提供される。いくつかの実施形態では、カルボキシル基を用いてエステルまたはアミド(つまり、プロドラッグ)を提供し、これはその後インビボで代謝されることでカルボン酸基が提供される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、アルキルエステルプロドラッグとして調製される。
【0314】
本明細書に記載される化合物のプロドラッグ形態(プロドラッグは本明細書で説明されるような式(I)の化合物を生成するためにインビボで代謝される)は、請求項の範囲内に含まれる。場合によっては、本明細書に記載される化合物のいくつかは、別の誘導体または活性化合物のプロドラッグである。
【0315】
いくつかの実施形態では、ヒドロキシル基、アミノ基、および/またはカルボン酸基のいずれか1つは、適切なやり方で官能化されて、プロドラッグ部分を提供する。いくつかの実施形態では、プロドラッグ部分は上記の通りである。
【0316】
追加の実施形態またはさらなる実施形態では、本明細書に記載される化合物は、生物への投与時に代謝されることで代謝物が生成され、これを用いて望ましい治療効果を含む所望の効果が生み出される。
【0317】
本明細書で開示される化合物の「代謝物」は、化合物が代謝される際に形成されるその化合物の誘導体である。「活性代謝物」という用語は、化合物が代謝されるときに形成される、化合物の生物学的に活性な誘導体を指す。「代謝される(metabolized)」という用語は、本明細書で使用されるように、有機体によって特定の物質が変化するプロセス(限定されないが、加水分解反応および酵素によって触媒される反応を含む)の全体を指す。したがって、酵素は、化合物への具体的な構造的変化をもたらし得る。例えば、シトクロムP450は、様々な酸化反応および還元反応を触媒する一方で、ウリジン二リン酸グルクロニルトランスフェラーゼは、芳香族アルコール、脂肪族アルコール、カルボン酸、アミン、および遊離スルフヒドリル基への活性化グルクロン酸分子の移動を触媒する。本明細書で開示される化合物の代謝物は随意に、宿主への化合物の投与および宿主からの組織サンプルの解析、または肝細胞を用いた化合物のインビトロでのインキュベーション、およびその結果生じる化合物の解析のいずれかによって特定される。
【0318】
化合物の合成
本明細書に記載される式(I)の化合物は、本明細書に記載される方法と組み合わせて、標準的な合成技術を用いて、または当該技術分野で知られている方法を用いて、合成される。
【0319】
別段の定めのない限り、質量分析法、NMR、HPLC、タンパク質化学、生化学、組換DNA技術、および薬理学の従来の方法が使用される。
【0320】
化合物は、例えば、March’s Advanced Organic Chemistry,6th Edition,John Wiley and Sons,Incに記載されるような標準的な有機化学技術を用いて調製される。溶媒、反応温度、反応時間の変化、および様々な化学試薬や他の反応条件などの本明細書に記載される合成形質転換の代替的な反応条件が用いられることもある。
【0321】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、スキームAで示されるように調製される。
【0322】
【0323】
スピロ[インドリン-3,4’-ピペリジン]Iは、TFAの存在下において、(3-ブロモフェニル)ヒドラジンとベンジル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレートとのフィッシャーインドール合成、および、インドール中間体の還元によって、得られる。化合物Iは、RAB(OH)2またはその対応するエステルとの鈴木-宮浦反応などの有機金属カップリング反応にさらされ、その後、標準的な脱保護が行われることで、化合物IIが生成される。化合物IIは、有機塩基の存在下においてRBXと反応することにより、中間体IIIに変換される。その後、R1CO2HとのHATU活性化アミドカップリング、R1NH2とのトリホスゲン活性化尿素形成、R1CHOとの還元的アミノ化、またはR1SO3Hとのトリホスゲン活性化スルホニル化により、最終化合物IVを得る。場合によっては、アミド形成の後に化合物IVを得るために、R1のさらなる脱保護が必要とされる。
【0324】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、スキームBに記載されるとおりに調製される。
【0325】
【0326】
(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メタノールから出発して、アセトニトリルVは、シアン化ナトリウムでメシル中間体を処理することにより得られる。KOHなどの強無機塩基の存在下で、ビス(2-ブロモエチル)アミンと化合物Vをワンポット縮合することで、ピペリジニル中間体VIが効率よく生成される。シアノ基の還元による一級アミンは、スムーズに分子内環化反応を経てアザスピロインドリンVIIをもたらし、これをRAB(OH)2またはその対応するエステルとの鈴木-宮浦反応などの有機金属カップリング反応に、その後、標準的な脱ベンジル化に供することで、化合物VIIIを得る。その後、スキームAの工程eとfで記載されたのと同様の方法から、最終的な化合物IXが得られる。場合によっては、尿素形成の後に化合物IXを得るために、R1のさらなる脱保護が必要とされる。
【0327】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、スキームCに記載されるとおりに調製される。
【0328】
【0329】
シアノを加水分解するとアミド中間体Xが得られ、これをKOHなどの強無機塩基の存在下で分子内環化反応に供することで、アザスピロインドリノンXIを得る。RAB(OH)2またはその対応するエステルを用いた鈴木-宮浦反応などの有機金属カップリング反応を行い、その後、標準的な脱ベンジル化を行うことで、化合物XIIを得る。それを有機塩基の存在下でRBXと反応させることにより、化合物XIIIに変換させる。その後、R1XによるN-アルキル化により、化合物XIVが得られる。R1が保護基を含有する場合、さらなる脱保護工程が行われることでXIVが得られる。
【0330】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、スキームDに記載されるとおりに調製される。
【0331】
【0332】
市販の化合物XVをRAB(OH)2との鈴木-宮浦カップリング反応と脱保護に供することで、中間体XVIを得る。XVIIへの変換は、スキームCの工程eとfで記載されたのと同様の方法で達成される。R1が保護基を含有する場合、さらなる脱保護工程が行われることでXVIIが得られる。
【0333】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、スキームEに記載されるとおりに調製される。
【0334】
【0335】
出発物質のインダノンをNaBH4で還元することで対応するアルコールを得て、その後、硫酸の存在下でそのアルコールを脱水してインデン、XVIIIを得た。次に、インデンのベンジル位でスピロ-ピペリジニル環形成を行い、XIVを得た。アルケンの臭化水素化(hydrobromination)、臭化アルキルの水酸化、アルコールのデス・マーチン(Dess-Martin)酸化により、アルケン、XIVをケトンXXIに変換することができる。O-メシル化インダノンオキシムのAlCl3触媒による環拡大により、ジヒドロキノリノン、XXIIIが得られる。次に、RBXによるSNAr反応のために、脱保護を設定した。その後のRAB(OH)2またはその対応するエステルを用いた鈴木-宮浦反応により、XXIVが得られる。その後、有機塩基の存在下で、RBXとのSN2反応から最終化合物XXVが得られる。
【0336】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は実施例で概説されるように合成される。
【0337】
特定の用語
特段の定めのない限り、本出願で使用される以下の用語の定義を下に示す。「含むこと(including)」という用語に加えて、「含む(include)」、「含む(includes)」、および「含まれる(included)」などの他の形態の使用は、限定的なものではない。本明細書に使用される段落の見出しは、組織化するためのものに過ぎず、記載される主題を制限するものと解釈されてはならない。
【0338】
本明細書で使用されるように、C1-Cxは、C1-C2、C1-C3...C1-Cxを含んでいる。ほんの一例として、「C1-C6」として指定された基は、その部分に1~4の炭素原子があることを示し、すなわち、基は、1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子、または4つの炭素原子を含有する。したがって、ほんの一例として、「C1-C4アルキル」は、アルキル基に1~4個の炭素原子があることを示し、すなわち、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、およびt-ブチルから選択される。
【0339】
「アルキル」基とは脂肪族炭化水素基を指す。アルキル基は分枝鎖または直鎖である。いくつかの実施形態では、「アルキル」基は、1~10の炭素原子、すなわち、C1-C10アルキルを有する。「1~10」などの数の範囲は、本明細書で出てくるときは常に所定の範囲内の各々の整数を指す。例えば、「1~10の炭素原子」とは、アルキル基が、1つの炭素原子、2つの炭素原子、3つの炭素原子などから最大で10の炭素原子までからなることを意味するが、本定義はさらに、数の範囲が指定されていない用語「アルキル」の出現も包含するものである。いくつかの実施形態では、アルキルはC1-C6アルキルである。1つの態様では、アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、n-ブチル、イソ-ブチル、sec-ブチル、またはt-ブチルである。典型的なアルキル基としては、限定されないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、三級ブチル、ペンチル、ネオペンチル、またはヘキシルが挙げられる。
【0340】
「アルキレン」基は二価アルキルラジカルを指す。上記の一価アルキル基のいずれかがアルキルからの第2の水素原子の除去によるアルキレンであってもよい。いくつかの実施形態では、アルキレンはC1-C6アルキレンである。他の実施形態では、アルキレンはC1-C4アルキレンである。典型的なアルキレン基としては、限定されないが、-CH2-、-CH2CH2-、-CH2CH2CH2-、-CH2CH2CH2CH2-などが挙げられる。いくつかの実施形態では、アルキレンは-CH2-である。
【0341】
「アルコキシ」基は(アルキル)O-基を指し、アルキルは本明細書で定義される通りである。
【0342】
「アルキルアミン」という用語は、-N(アルキル)xHy基を指し、xは0であり、yは2であるか、または、xは1であり、yは1であるか、または、xは2であり、yは0である。
【0343】
「ヒドロキシアルキル」は、1つの水素原子がヒドロキシルと取り替えられるアルキルを指す。いくつかの実施形態では、ヒドロキシアルキルはC1-C4ヒドロキシアルキルである。典型的なヒドロキシアルキル基としては、限定されないが、-CH2OH、-CH2CH2OH、-CH2CH2CH2OH、-CH2CH2CH2CH2OHなどが挙げられる。
【0344】
「アミノアルキル」とは、1つの水素原子がアミノと取り替えられるアルキルを指す。いくつかの実施形態では、アミノアルキルはC1-C4アミノアルキルである。典型的なアミノアルキル基としては、限定されないが、-CH2NH2、-CH2CH2NH2、-CH2CH2CH2NH2、-CH2CH2CH2CH2NH2などが挙げられる。
【0345】
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素炭素二重結合が存在するアルキル基の一種を指す。1つの実施形態では、アルケニル基は、式-C(R)=CR2を有し、Rはアルケニル基の残りの部分を指し、それは同じこともあれば、異なることもある。いくつかの実施形態では、RはHまたはアルキルである。いくつかの実施形態では、アルケニルは、エテニル(すなわち、ビニル)、プロペニル(すなわち、アリル)、ブテニル、ペンテニル、ペンタジエニルなどから選択される。アルケニル基の非限定的な例としては、-CH=CH2、-C(CH3)=CH2、-CH=CHCH3、-C(CH3)=CHCH3、および-CH2CH=CH2が挙げられる。
【0346】
「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素炭素三重結合が存在するアルキル基の一種を指す。1つの実施形態では、アルケニル基は式-C≡CRを有し、Rはアルキニル基の残りの部分を指す。いくつかの実施形態では、RはHまたはアルキルである。いくつかの実施形態では、アルキニルは、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなどから選択される。アルキニル基の非限定的な例としては、-C≡CH、-C≡CCH3、-C≡CCH2CH3、-CH2C≡CHが挙げられる。
【0347】
「ヘテロアルキル」という用語は、アルキルの1つ以上の骨格原子が炭素以外の原子、例えば、酸素、窒素(例えば、-NH-、-N(アルキル)-、硫黄、またはこれらの組み合わせ)から選択されるアルキル基を指す。ヘテロアルキルはヘテロアルキルの炭素原子で分子の残りに結合される。1つの態様では、ヘテロアルキルはC1-C6ヘテロアルキルである。
【0348】
「芳香族」という用語は、4n+2π電子(nは整数である)を含む、非局在化されたπ-電子系を有する平面環を指す。用語「芳香族」は、炭素環式アリール(「アリール」、例えば、フェニル)と複素環式アリール(または「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」)基(例えば、ピリジン)の両方を含んでいる。この用語は単環式または縮合環の多環式(つまり、隣接する炭素原子対を共有する環)基を含んでいる。
【0349】
「炭素環式」または「炭素環」という用語は、環の骨格を形成する原子がすべて炭素原子である、環または環系を指す。したがって、上記用語は、環骨格が炭素とは異なる少なくとも1つの原子を含有している「複素環式」または「複素環」と、炭素環式とを区別している。いくつかの実施形態では、炭素環は単環式炭素環または二環式の炭素環である。いくつかの実施形態では、炭素環は単環式炭素環である。炭素環は非芳香族または芳香族である。非芳香族炭素環は飽和しているか、または部分的に不飽和である。いくつかの実施形態では、炭素環は二環式の炭素環である。いくつかの実施形態では、二環式の炭素環の2つの環の少なくとも1つは、芳香族である。いくつかの実施形態では、二環式の炭素環の両方の環は、芳香族である。炭素環はアリールおよびシクロアルキルを含む。
【0350】
本明細書で使用されるように、「アリール」という用語は、環を形成する原子の各々が炭素原子である、芳香族環を指す。1つの態様では、アリールは、フェニルまたはナフチルである。いくつかの実施形態では、アリールはフェニルである。いくつかの実施形態では、アリールは、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、またはテトラヒドロナフチルである。いくつかの実施形態では、アリールはC6-C10アリールである。構造によっては、アリール基はモノラジカルまたはジラジカル(つまり、アリーレン基)である。
【0351】
「シクロアルキル」という用語は、単環式、二環式、または多環式の脂肪族の非芳香族ラジカルを指し、環を形成する原子(つまり、骨格原子)の各々は炭素原子である。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、スピロ環状化合物または架橋化合物である。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、随意に芳香環で縮合され、付着点は、芳香環炭素原子ではない炭素にある。シクロアルキル基は、3~10の環状原子を有する基を含む。いくつかの実施形態では、シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、スピロ[2.2]ペンチル、ノルボルニル、ノルボルネニル、二環[1.1.1]ペンチル、アダマンチル、ノルボルニル、ノルボルネニル、デカリニル、または7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルの中から選択される。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、C3-C6シクロアルキルである。いくつかの実施形態では、シクロアルキルは、単環式シクロアルキルである。単環式シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルを含むが、これらに限定されない。多環式シクロアルキルは、例えば、アダマンチル、ノルボルニル(すなわち、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル)、ノルボルネニル、デカリニル、7,7-ジメチル-ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルなどを含む。
【0352】
「ハロ」という用語、あるいは代替的に「ハロゲン」または「ハロゲン化物」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味する。いくつかの実施形態では、ハロはフルオロ、クロロ、またはブロモである。
【0353】
「フルオロアルキル」という用語は、1つ以上の水素原子がフッ素原子と取り替えられるアルキルを指す。1つの態様では、フルオロアルキルは、C1-C6フルオロアルキルである。
【0354】
「複素環」または「複素環式」という用語は、環に1~4個のヘテロ原子を含有している芳香族複素環(ヘテロアリールとしても知られている)およびヘテロシクロアルキル環を指し、ここで、環の各ヘテロ原子はO、S、およびNから選択され、ここで、各複素環式基は、その環系中に3~10個の原子を有し、ただし、どの環も2つの隣接するOまたはS原子を含有していないものとする。非芳香族複素環式基(ヘテロシクロアルキルとしても知られる)は、その環系に3~10個の原子を有する環を含み、芳香族複素環式基は、その環系に5~10個の原子を有する環を含む。複素環式基はベンゾ縮合環系を含む。非芳香族複素環式基の例は、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、オキサゾリジノニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオキサニル、ピペラジニル、アジリジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジニル、ピロリン(pyrrolin)-2-イル、ピロリン(pyrrolin)-3-イル、インドリニル、2H-ピラニル、4H-ピラニル、ジオキサニル、1,3-ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3-アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、3H-インドリル、インドリン-2-オニル(onyl)、イソインドリン-1-オニル、イソインドリン-1,3-ジオニル、3,4-ジヒドロイソキノリン-1(2H)-オニル、3,4-ジヒドロキノリン-2(1H)-オニル、イソインドリン-1,3-ジチオニル、ベンゾ[d]オキサゾール-2(3H)-オニル、1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2(3H)-オニル、ベンゾ[d]チアゾール-2(3H)-オニル、および、キノリジニルである。芳香族複素環式基の例は、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、およびフロピリジニルである。前述の基は、可能であれば、C結合される(またはC連結される)か、あるいはN結合される。例えば、ピロールに由来する基は、ピロール-1-イル(N結合された)またはピロール-3-イル(C結合された)を含む。さらに、イミダゾールに由来する基は、イミダゾール-1-イルまたはイミダゾール-3-イル(両方ともN結合された)、あるいは、イミダゾール-2-イル、イミダゾール-4-イル、またはイミダゾール-5-イル(すべてC結合された)を含む。複素環式基はベンゾ縮合環系を含む。非芳香族複素環は、ピロリジン-2-オンなどの、1つまたは2つのオキソ(=O)部分で任意選択で置換される。いくつかの実施形態では、二環式の複素環の2つの環の少なくとも1つは芳香族である。いくつかの実施形態では、二環式の複素環の両方の環は芳香族である。
【0355】
「ヘテロアリール」または代替的に「ヘテロ芳香族」という用語は、窒素、酸素、および硫黄から選択された1つ以上の環ヘテロ原子を含むアリール基を指す。ヘテロアリール基の例示的な例は、単環式のヘテロアリールと二環式のヘテロアリールを含む。単環式のヘテロアリールは、ピリジニル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、およびフラザニルを含む。単環式のヘテロアリールは、インドリジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インダゾール、ベンゾイミダゾール、プリン、キノリジン、キノリン、イソキノリン、シノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1,8-ナフチリジン、およびプテリジンを含む。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは環に0~4個のN原子を含有している。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは環に1~4個のN原子を含有している。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは環に0~4個のN原子、0~1個のO原子、および0~1個のS原子を含有している。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールは環に1~4個のN原子、0~1個のO原子、および0~1個のS原子を含有している。いくつかの実施形態では、ヘテロアリールはC1-C9ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、単環式のヘテロアリールはC1-C5ヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、単環式のヘテロアリールは5員または6員のヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、二環式のヘテロアリールはC6-C9ヘテロアリールである。
【0356】
「ヘテロシクロアルキル」基は、窒素、酸素、および硫黄から選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含むシクロアルキル基を指す。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルはアリールまたはヘテロアリールで縮合される。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、オキサゾリジノニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ピペリジン-2-オニル、ピロリジン-2,5-ジチオニル、ピロリジン-2,5-ジオニル、ピロリジノニル、イミダゾリジニル、イミダゾリジン-2-オニル、またはチアゾリジン-2-オニルである。「ヘテロシクロアルキル」という用語は、限定されないが、単糖類、二糖類、およびオリゴ糖を含む、炭水化物のすべての環状形態も含む。1つの態様では、ヘテロシクロアルキルはC2-C10ヘテロシクロアルキルである。別の態様では、ヘテロシクロアルキルはC4-C10ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環に0~2個のN原子を含有している。いくつかの実施形態では、ヘテロシクロアルキルは、環に0~2個のN原子、0~2個のO原子、および0~1個のS原子を含有している。
【0357】
「結合」または「単結合」という用語は、結合によって連結された原子がより大きな下部構造の一部であると考えられるときの2つの原子間または2つの部分間の化学結合を指す。1つの態様では、本明細書に記載される基が単結合であるときに、参照された基は存在せず、それによって、残りの特定された基の間での単結合の形成が可能になる。
【0358】
「部分」という用語は、分子の特定のセグメントまたは官能基を指す。化学部分は、分子に埋め込まれた、または分子に付加された化学物質と認識されることが多い。
【0359】
「任意選択で置換された」または「置換された」という用語は、参照された基がハロゲン、-CN、-NH2、-NH(アルキル)、-N(アルキル)2、-OH、-CO2H、-CO2アルキル、-C(=O)NH2、-C(=O)NH(アルキル)、-C(=O)N(アルキル)2、-S(=O)2NH2、-S(=O)2NH(アルキル)、-S(=O)2N(アルキル)2、アルキル、シクロアルキル、フルオロアルキル、ヘテロアルキル、アルコキシ、フルオロアルコキシ、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホキシド、アリールスルホキシド、アルキルスルホン、およびアリールスルホンから個々にかつ独立して選択される1つ以上の追加の基で任意選択で置換されることを意味する。他のいくつかの実施形態では、任意選択の置換基は、ハロゲン、-CN、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-OH、-CO2H、-CO2(C1-C4アルキル)、-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1-C4アルキル)、-C(=O)N(C1-C4アルキル)2、-S(=O)2NH2、-S(=O)2NH(C1-C4アルキル)、-S(=O)2N(C1-C4アルキル)2、C1-C4アルキル、C3-C6シクロアルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4ヘテロアルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4フルオロアルコキシ、-SC1-C4アルキル、-S(=O)C1-C4アルキル、および-S(=O)2C1-C4アルキルから独立して選択される。他のいくつかの実施形態では、任意選択の置換基は、ハロゲン、-CN、-NH2、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-OH、-CO2H、-CO2(C1-C4アルキル)、-C(=O)NH2、-C(=O)NH(C1-C4アルキル)、-C(=O)N(C1-C4アルキル)2、-S(=O)2NH2、-S(=O)2NH(C1-C4アルキル)、-S(=O)2N(C1-C4アルキル)2、C1-C4アルキル、C3-C6シクロアルキル、C2-C6ヘテロシクロアルキル、C1-C4フルオロアルキル、C1-C4ヘテロアルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4フルオロアルコキシ、-SC1-C4アルキル、-S(=O)C1-C4アルキル、および-S(=O)2C1-C4アルキルから独立して選択される。いくつかの実施形態では、任意選択の置換基は、ハロゲン、-CN、-NH2、-OH、-NH(CH3)、-N(CH3)2、-CH3、-CH2CH3、-CF3、-OCH3、および-OCF3から独立して選択される。いくつかの実施形態では、置換された基は、前述の基の1つまたは2つで置換される。いくつかの実施形態では、脂肪族炭素原子(非環式または環式)上の任意選択の置換基は、オキソ(=O)を含む。
【0360】
本明細書で使用されるように、製剤、組成物、または成分に関する「許容可能な」という用語は、処置されている対象の健康状態に対して持続的な有害効果がないことを意味する。
【0361】
本明細書で使用されるような「調節する(modulate)」という用語は、ほんの一例として、標的の活性を増強する、標的の活性を阻害する、標的の活性を制限する、または標的の活性を拡大することを含んで、標的の活性を変更するように、直接的または間接的に標的と相互作用することを意味する。
【0362】
本明細書で使用されるような「モジュレーター」という用語は、直接的または間接的に標的と相互作用する分子を指す。相互作用は、限定されないが、アゴニスト、部分アゴニスト、インバースアゴニスト、アンタゴニスト、分解剤(degrader)、またはそれらの組み合わせの相互作用を含む。いくつかの実施形態では、モジュレーターはアゴニストである。
【0363】
本明細書で使用されるような「投与する(administer)」、「投与すること(administering)」、「投与(administration)」などの用語は、生物学的作用の望ましい部位への化合物または組成物の送達を可能にするために使用され得る方法を指す。これらの方法は、限定されないが、経口経路、十二指腸内経路、非経口注入(静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内、血管内、または点滴を含む)、局所投与、および直腸投与を含む。当業者は、本明細書に記載される化合物および方法を用いて使用され得る投与技術に精通している。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物および組成物は、経口で投与される。
【0364】
「同時投与」などの用語は、本明細書で使用されるように、一人の患者に対する選択された治療剤の投与を包含することを意味しており、同じまたは異なる投与経路によって、あるいは同じまたは異なる時間に、治療剤が投与される治療レジメンを含むことを意図している。
【0365】
「有効量」または「治療上有効量」という用語は、本明細書で使用されるように、処置されている疾患または疾病の症状の1つ以上をある程度まで軽減する、投与されている薬剤または化合物の十分な量を指す。結果は、疾患の徴候、症状、または原因の減少および/または緩和、あるいは生体系の他の所望の変化を含む。例えば、治療用途のための「有効量」は、疾患症状を臨床的に有意に減少させるために必要とされる、本明細書に開示されるような化合物を含む組成物の量である。個々のケースでの適切な「有効」量は、用量漸増試験などの技術を使用して任意選択で決定される。
【0366】
「増強する(enhance)」または「増強すること(enhancing)」という用語は、本明細書で使用されるように、効力または持続時間のいずれかにおいて所望の効果を増加または延長させることを意味する。したがって、治療剤の効果を増強することに関して、「増強する」という用語は、効力または持続時間のいずれかにおいて、系に対する他の治療剤の効果を増加または延長させる能力を指す。本明細書で使用されるような「増強有効量」は、望ましい系において別の治療剤の効果を増強するのに十分な量を指す。
【0367】
本明細書で使用されるような「薬学的な組み合わせ(pharmaceutical combination)」という用語は、1つを超える有効成分の混合または併用に起因し、かつ、有効成分の固定されたおよび固定されていない組み合わせを含む生成物を意味する。「固定した組み合わせ」という用語は、有効成分、例えば、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、および助剤が、単一の実体または用量の形態で同時に患者に両方とも投与されることを意味する。「固定していない組み合わせ」という用語は、有効成分、例えば、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、および助剤が、具体的な干渉する時間制限なしで、同時に、同時発生的に、または連続して、別々の実体として患者に投与され、ここで、そのような投与は、患者の身体に有効レベルの2つの化合物を提供する。後者の用語はカクテル療法、例えば、3つ以上の有効成分の投与にも当てはまる。
【0368】
「製品」および「キット」という用語は、同義語として使用される。
【0369】
「対象」または「患者」という用語は、哺乳動物を包含する。哺乳動物の例は、限定されないが、以下の哺乳動物のクラスのメンバー:ヒト、チンパンジーなどのヒト以外の霊長類、および他の類人猿ならびにサル種、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタなどの家畜、ウサギ、イヌ、およびネコなどの飼育動物、ラット、マウス、およびモルモットなどのげっ歯類を含む実験動物を含む。1つの態様では、哺乳動物はヒトである。
【0370】
「処置する」、「処置すること」、または「処置」という用語は、本明細書で使用されるように、疾患または疾病の少なくとも1つの症状を緩和するか、軽減するか、あるいは改善すること、追加の症状を防ぐこと、疾患または疾病を阻害すること、例えば、疾患または疾病の発症を抑えること、疾患または疾病を軽減すること、疾患または疾病の退行を引き起こすこと、疾患または疾病によって引き起こされた状態を軽減すること、あるいは疾患または疾病の症状を予防的におよび/または治療的に止めることを含む。
【0371】
医薬組成物
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、医薬組成物へ製剤化される。医薬組成物は、薬学的に使用される調製物への活性化合物の処理を促進する1つ以上の薬学的に許容可能な不活性成分を使用して、従来の方法で製剤化される。適切な製剤は、選択される投与の経路に依存する。本明細書に記載される医薬組成物の要約は、例えば、:The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Ed(Easton,Pa.: Mack Publishing Company, 1995)、Hoover,John E.,Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975、Liberman,H.A.and Lachman,L.,Eds.,Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York,N.Y.,1980、および、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed.(Lippincott Williams & Wilkins1999)で見られ、これらは、そのような開示のために引用によって本明細書に組み込まれる。
【0372】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、単独で、または、医薬組成物において、薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤と組み合わせて、投与される。本明細書に記載される化合物および組成物の投与は、作用部位への化合物の送達を可能にする方法によって達成され得る。これらの方法は、限定されないが、腸内経路(経口、胃、または十二指腸の栄養管、肛門坐剤、および直腸の浣腸を含む)、非経口経路(動脈内、心臓内、皮内、十二指腸内、髄内、筋肉内、骨内、腹腔内、鞘内、血管内、静脈内、硝子体内、硬膜外、および皮下を含む、注射または注入)、吸入、経皮、経粘膜、舌下、頬側、および局所(上皮、真皮、浣腸、点眼、点耳、鼻腔内、膣を含む)の投与を介した送達を含むが、最も適切な経路は、例えば、レシピエントの疾病または障害に左右され得る。ほんの一例として、本明細書に記載される化合物は、例えば、手術中の局所注入、クリーム剤または軟膏剤などの局所適用、注射、カテーテル、または移植によって、処置を必要としている領域へと局所的に投与され得る。投与は病変組織または臓器の部位での直接注射によるものでもあり得る。
【0373】
いくつかの実施形態では、経口投与に適した医薬組成物は、各々があらかじめ決められた量の有効成分を含む、カプセル、カシェ、または錠剤などの分散単位として、粉末または顆粒として、水性の液体または非水性の液体中の溶液または懸濁液として、あるいは、水中油型エマルションまたは油液中の油中水型エマルションとして提示される。いくつかの実施形態では、有効成分は、ボーラス剤(bolus)、舐剤、またはペースト剤として提供される。
【0374】
経口で使用することができる医薬組成物は、錠剤、ゼラチンで作られた押し込み型カプセル、同様に、ゼラチンとグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤とで作られた密封されたソフトカプセルを含む。錠剤は、任意選択で1つ以上の副成分とともに、圧縮または成形によって作られてもよい。圧縮錠剤は、任意選択で結合剤、不活性希釈剤または平滑剤、表面活性剤、あるいは分散剤と混合して、粉末または顆粒などの自由流動形態で有効成分を適切な機械で圧縮することによって調製され得る。成形錠剤は、不活性な液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を適切な機械で成形することによって作られ得る。いくつかの実施形態では、錠剤はコーティングされるかスコア化され、製剤化されることで、その中の有効成分の遅延放出または制御放出をもたらす。経口投与のためのすべての製剤はこうした投与に適した量でなければならない。押し込み型カプセルは、ラクトースなどの充填剤、デンプンなどの結合剤、および/または滑石あるいはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、ならびに任意選択で安定化剤と組み合わせて、有効成分を含むことができる。ソフトカプセルにおいて、活性化合物は、脂肪油、流動パラフィン、または液体のポリエチレングリコールなどの、適切な液体中に溶解または懸濁され得る。いくつかの実施形態では、安定剤が添加される。糖衣錠コアには適切なコーティングが与えられる。この目的のために、濃縮した糖溶液が使用されてもよく、これは、任意選択で、アラビアゴム、滑石、ポリビニルピロリドン、カーボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、ならびに適切な有機溶媒あるいは溶媒混合液を含有し得る。染料または色素は、識別のために、または活性化合物の投与量の様々な組み合わせを特徴付けるために、錠剤または糖衣錠コーティングに加えられ得る。
【0375】
いくつかの実施形態では、医薬組成物は、例えば、ボーラス注入または持続注入などの注入による非経口投与のために製剤化される。注入のための製剤は、追加の保存剤とともに、単位剤形で、例えば、アンプルまたは複数回投与用容器で提供されてもよい。組成物は、油性または水性のビヒクル中で懸濁液、溶液、またはエマルジョンなどの形態をとってもよく、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤などの調合剤を含有し得る。組成物は、単位投与用また複数回投与用の容器、例えば、密封したアンプルおよびバイアル中に提供されてもよく、粉末形態で保存されることもあれば、使用の直前に無菌の液体担体、例えば、生理食塩水または発熱性物質を含まない蒸留水の追加しか必要としない冷凍乾燥(凍結乾燥)状態で保存されることもある。即席の注射液および懸濁液は、上に記載された種類の無菌の粉末、顆粒、および錠剤から調製されてよい。
【0376】
非経口投与のための医薬組成物は、製剤を所望のレシピエントの血液と等張にする抗酸化剤、緩衝液、静菌薬、および溶質を含み得る、活性化合物の水性および非水性(油性)の無菌注入溶液、懸濁化剤および増粘剤を含み得る水性および非水性の滅菌懸濁液とを含む。適切な親油性溶媒またはビヒクルは、ごま油などの脂肪油、オレイン酸エチルまたはトリグリセリドなどの合成の脂肪酸エステル、あるいはリポソームを含む。水性の注射懸濁液は、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、またはデキストランなどの、懸濁液の粘度を増加させる物質を含み得る。任意選択で、懸濁液は、高濃度の溶液の調製を可能にするために化合物の溶解度を増加させる適切な安定剤または薬剤も含んでもよい。
【0377】
医薬組成物はデボー製剤としても製剤化され得る。そのような長時間作用型の製剤は、移植によって(例えば、皮下または筋肉内)または筋肉内注射によって投与されてもよい。したがって、例えば、化合物は、適切な高分子材料または疎水性材料(例えば、許容可能な油中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂で、あるいは難溶性誘導体として、例えば、難溶性塩として製剤化されてもよい。
【0378】
頬側投与または舌下投与については、組成物は、従来の方法で製剤化された錠剤、ロゼンジ、パステル剤、またはゲルの形態をとり得る。そのような組成物は、スクロースおよびアカシアまたはトラガントなどの香味をつけた主成分中の有効成分を含み得る。
【0379】
医薬組成物は局所的に、すなわち、非全身投与によって投与され得る。これは、本発明の化合物が血流に大量に入ることのないように、外部の表皮または頬腔への上記化合物の適用、および上記化合物の耳、目、および鼻への滴下を含む。対照的に、全身投与とは経口、静脈内、腹腔内、および筋肉内の投与を指す。
【0380】
局所投与に適した医薬組成物は、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、クリーム剤、軟膏剤、またはペースト剤、および、目、耳、または鼻への投与に適した液滴などの、皮膚を通って炎症部位へ浸透するのに適した液体または半液体の製剤を含む。有効成分は、局所投与のために製剤の0.001%-10%w/w、例えば、1重量%-2重量%を含み得る。
【0381】
吸入によって投与される医薬組成物は、注入器、噴霧器、加圧されたパック、またはエアロゾルスプレーを送達する他の従来の手段から便利よく送達される。加圧されたパックは、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、または他の適切な気体などの、適切な噴霧剤(propellant)を含み得る。加圧されたエアロゾルの場合、投与単位は、測定された量を送達するためのバルブを設けることによって決定され得る。代替的に、吸入または通気による投与のために、製剤は、乾燥粉組成物、例えば、化合物の粉末混合物、およびラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤の形態をとり得る。粉末組成物は、粉末が吸入器または注入器を用いて投与され得る単位剤形、例えば、カプセル剤、カートリッジ、ゼラチン、またはブリスターパックで提供され得る。
【0382】
特に上記で言及した成分に加えて、本明細書に記載される化合物および組成物は、問題の製剤の種類を考慮する当該技術分野における従来の他の薬剤を含み、例えば、経口投与に適したものは香味料を含み得る。
【0383】
投薬方法と処置レジメン
1つの実施形態では、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、メラノコルチン受容体活性の調節から恩恵を得ることになる哺乳動物における疾患または疾病の処置のための薬剤の調製に使用される。そのような処置を必要としている哺乳動物において本明細書に記載される疾患または疾病のいずれかを処置するための方法は、式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、活性代謝物質、プロドラッグ、または薬学的に許容可能な溶媒和物を、治療上有効量で、前記哺乳動物に投与する工程を含む。
【0384】
特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物を含む組成物は、予防的および/または治療的な処置のために投与される。特定の治療用途では、組成物は、疾患または疾病の症状の少なくとも1つを治癒するか、または少なくとも部分的に阻止するのに十分な量で、疾患または疾病に既に苦しんでいる患者に投与される。この使用に有効な量は、疾患または疾病の重症度および経過、以前の治療、患者の健康状態、体重、および薬物に対する反応、ならびに処置する医師の判断に依存する。治療上有効量は、限定されないが、用量漸増および/または投与量決定の臨床試験を含む方法によって任意選択で決定される。
【0385】
予防的な用途では、本明細書に記載される化合物を含む組成物は、特定の疾患、障害、または疾病になりやすい、あるいはそのリスクのある患者に投与される。このような量は、「予防的に有効な量または投与量」であると定義される。この用途では、正確な量は、患者の健康状態、体重などによっても変わる。患者に使用される際、この用途のための有効量は、疾患、障害、または疾病の重症度および経過、以前の治療、患者の健康状態および薬物に対する反応、ならびに処置する医師の判断に依存する。一態様では、予防処置は、疾患または疾病の症状の再発を防ぐために、処置されている疾患の少なくとも1つの症状を以前に経験し、現在、寛解期にある哺乳動物に、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む。
【0386】
患者の状態が改善しない特定の実施形態では、医師の裁量で、化合物の投与は、患者の疾患または疾病の症状を寛解させるか、あるいは抑制または制限するために、慢性的に、すなわち、患者の一生涯を含む長期間にわたって投与される。
【0387】
患者の状態の改善が生じると、必要に応じて維持量が投与される。続いて、特定の実施形態では、投与の用量または頻度、またはその両方は、症状に応じて、改善された疾患、障害、または疾病が保持されるレベルまで減らされる。しかし、ある実施形態では、患者は、症状が再発すると、長期間にわたって断続的な処置を必要とする。
【0388】
そのような量に相当する所定の薬剤の量は、特定の化合物、疾患の状態およびその重症度、治療を必要とする対象または宿主の独自性(例えば、体重、性別)などの因子に依存して変わるが、それにもかかわらず、例えば、投与されている特定の薬剤、投与経路、処置されている疾病、および処置されている対象または宿主を含むそのケースを取り巻く特別な状況に応じて決定される。
【0389】
しかしながら、一般に、成人のヒトの処置に使用される用量は典型的には、1日当たり0.01mg~2000mgの範囲である。1つの実施形態では、所望の用量は、単回用量で、あるいは、同時にまたは適切な間隔で投与される分割用量で、例えば、1日当たり2、3、4回またはそれ以上のサブ用量として、好適に提供される。
【0390】
一実施形態では、本明細書に記載される式(I)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の適切な毎日の投与量は、体重当たり約0.01~約50mg/kgである。いくつかの実施形態では、毎日の投与量または剤形中の有効成分の量は、個々の処置レジメンに関する多くの変数に基づいて、本明細書に示される範囲より少なくなるか、または多くなる。様々な実施形態では、毎日の投与量および単位投与量は、限定されないが、使用される化合物の活性、処置される疾患または疾病、投与の様式、個々の対象の必要条件、処置されている疾患または疾病の重症度、および医師の判断を含む、多くの変数に依存して変更される。
【0391】
こうした処置レジメンの毒性と治療の有効性は、限定されないが、LD50とED50の決定を含む、細胞培養または実験動物における標準的な製薬手順によって決定される。毒性と治療効果との間の用量比が治療指数であり、これは、LD50とED50との間の比率として表される。ある実施形態では、細胞培養アッセイと動物研究から得られたデータは、ヒトを含む哺乳動物で使用するための治療上有効な毎日の投与量範囲、および/または治療上有効な単位投与量の策定の際に使用される。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される化合物の毎日の投与量は、最小限の毒性のED50を含む血中濃度の範囲内にある。ある実施形態では、毎日の投与量範囲および/または単位投与量は、使用される剤形および利用される投与経路に応じて、この範囲内で変動する。
【0392】
前述の態様のいずれかにおいて、さらなる実施形態では、式(I)の有効量の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、(a)哺乳動物に全身的に投与され、および/または、(b)哺乳動物に経口で投与され、および/または、(c)哺乳動物に静脈内投与され、および/または、(d)哺乳動物に注入によって投与され、および/または、(e)哺乳動物に局所的に投与される、および/または、(f)哺乳動物に非全身的または局所的に投与される、さらなる実施形態がある。
【0393】
前述の態様のいずれかにおいて、(i)化合物が一日に一度投与される、または、(ii)化合物が1日にわたって哺乳動物に複数回投与される、さらなる実施形態を含む、有効量の化合物の単回投与を含むさらなる実施形態がある。
【0394】
前述の態様のいずれかにおいて、(i)化合物が継続的にまたは断続的に、単回投与でのように投与され、(ii)複数回投与の間隔が6時間ごとであり、(iii)化合物が8時間ごとに哺乳動物に投与される、(iv)化合物が12時間ごとに哺乳動物に投与される、(v)化合物が24時間ごとに哺乳動物に投与される、さらなる実施形態を含む、有効量の化合物の複数回投与を含むさらなる実施形態がある。さらなるまたは代替的な実施形態では、方法は、休薬期間を含み、ここで、化合物の投与は一時的に中断されるか、または投与されている化合物の量は、一時的に減らされ、休薬期間の終わりに、化合物の投与が再開される。1つの実施形態では、休薬期間の長さは2日~1年で変動する。
【0395】
併用療法
特定の例では、1つ以上の他の治療剤と組み合わせて、式(I)の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を投与することが適切である。
【0396】
1つの実施形態では、本明細書に記載される化合物の1つの治療効果は、アジュバントの投与によって増強される(つまり、アジュバントはそれ自体では最小限の治療的利点しか有していないが、別の治療剤と組み合わせると、患者への全体的な治療的利点が増強される)。あるいは、いくつかの実施形態では、患者が受ける効果は、本明細書に記載される化合物の1つを、同様に治療効果を有する別の薬剤(これは治療レジメンも含む)とともに投与することによって増加する。
【0397】
1つの特定の実施形態では、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、第2の治療剤と同時投与され、ここで、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、および第2の治療剤は、処置されている疾患、障害、または疾病の様々な態様を調整し、それによって、いずれかの治療剤単独の投与よりも大きな全体的な効果を提供する。
【0398】
どんな場合でも、処置されている疾患、障害、または疾病にかかわらず、患者が経験する全体的な効果は、単に2つの治療剤の相加的なものであるか、あるいは患者は相乗的な効果を経験する。
【0399】
本明細書に記載される併用療法に関して、同時投与された化合物の投与量は、使用される共薬の種類、使用された特定の薬物、処置されている疾患または疾病などによって変わる。追加の実施形態では、1つ以上の他の治療剤と同時投与されたときに、本明細書に提供される化合物は、1つ以上の他の治療剤と同時に、または連続して投与される。
【0400】
併用療法では、複数の治療剤(その1つは本明細書に記載される化合物の1つである)は、任意の順序で、あるいは同時でも投与される。投与が同時である場合、複数の治療剤は、ほんの一例として、単一の統一した形態で、または複数の形態で(例えば、単一の丸剤、または2つの別個の丸剤として)提供される。
【0401】
併用療法とともに、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、疾患または疾病の発症の前、最中、または後に投与され、化合物を含有している組成物を投与するタイミングは様々である。したがって、1つの実施形態では、本明細書に記載される化合物は、疾患または疾病の発症を防ぐために、予防薬として使用され、かつ、疾患または疾病にかかる傾向のある対象に継続的に投与される。別の実施形態では、化合物および組成物は、症状の発症の間に、またはその後できるだけ早く対象に投与される。特定の実施形態では、本明細書に記載される化合物は、疾患または疾病の発症が検出されたまたは疑われた後に実行可能となってすぐに、かつ、疾患の処置に必要な期間にわたって、投与される。いくつかの実施形態では、処置に必要な期間は様々であり、処置期間は各対象の具体的なニーズに合わせて調整される。
【0402】
省略:
DIEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン、
DMSO:ジメチルスルホキシド、
CuI:ヨウ化銅(I)、
TBAF:テトラ-n-フッ化ブチルアンモニウム、
P(t-Bu)3:トリ-tert-ブチルホスフィン、
HBF4:テトラフルオロホウ酸、
DBU:1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、
Prep-HPLC:分取高速液体クロマトグラフィー、
TFA:トリフルオロ酢酸、
CH3CN:アセトニトリル、
MeOD:重水素化メタノール、
CDCl3:重水素化クロロホルム、
DME:1,2-ジメトキシエタン、
H2O:水、
KOAc:酢酸カリウム、
NaOAc:酢酸ナトリウム、
Cs2CO3:炭酸セシウム、
P-TsOH:p-トルエンスルホン酸、
NaNO2:硝酸ナトリウム、
THF:テトラヒドロフラン、
HFIP:1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノール、
NBS:N-ブロモスクシンイミド、
4Å MS:4Åモレキュラーシーブ、
DPPA:ジフェニルホスホリルアジド、
Br2:臭素、
AgF:フッ化銀、
LiAlH4:水素化アルミニウムリチウム、
LiHMDS:リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、
IBX:2-ヨードキシ安息香酸、
CDI:1,1’-カルボニルジイミダゾール、
TEA:トリメチルアミン、
HOBT:ヒドロキシベンゾトリアゾール、
EDCI:1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、
Pd(PPh3)4:テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、
Pd(OH)2:水酸化パラジウム、
Pd(PPh3)2Cl2:ビス(トリフェニルフォスフィン)二塩化パラジウム(II)、
Pd(dppf)Cl2:[1’,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、
PdAMphosまたはPd(AMPhos)Cl2または、ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム(II)、
Pd(DtBPF)Cl2:[1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、
Pd2(dba)3.CHCl3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)-クロロホルム付加物、
Xphos:2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル、
rt:室温、
h:時間、
CPD:化合物。
【実施例】
【0403】
以下の実施例は、例示目的のみに提供され、本明細書に提供される特許請求の範囲を限定しない。
【0404】
化合物の合成
実施例1:2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-3)
【0405】
【0406】
工程1-1、ベンジル6-ブロモ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートの調製:パージされた250mLの丸底フラスコへ、ベンジル4-ホルミルピペリジン-1-カルボキシレート(2.9g、12mmol)とDCM(30mL)を入れた。結果として得られた溶液を、0℃で(3-ブロモフェニル)ヒドラジン(2.0g、11mmol)で、その後、TFA(2.5mL)で処理した。反応混合物を40℃で18時間攪拌し、室温に冷ました。0℃に冷却した後、反応物を数回に分けてNaBH4(0.82g、22mmol)で処理し、30分撹拌した。結果として得られた溶液を水(20mL)で希釈し、飽和したNaHCO3を添加することで、pHを8~9に調節した。溶液をCH2Cl2(2x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:3)を用いてシリカゲルカラム上に適用した。これによって、黄色油として表題化合物(1.3g、30%)を得た。LCMS (M+H)+=401.1.
【0407】
工程1-2、ベンジル6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートの調製:窒素の不活性雰囲気でパージされ維持された100mLの丸底フラスコへ、ベンジル6-ブロモ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(650mg、1.62mmol)とジオキサン/H2O(8.0mL/0.8mL)を入れた。結果として得られた溶液に、(2-エトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(540mg、3.23mmol)、Pd(DtBPF)Cl2(63mg、0.06当量)、およびK2CO3(675mg、4.88mmol)をN2下で添加した。反応混合物を5分間N2で脱気し、80℃で1時間撹拌した。反応物を室温に冷まし、固体の沈澱物を濾過した。濾液を真空内で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラム上に適用した。これによって、黄色油として表題化合物(600mg、84%)を得た。LCMS (M+H)+=444.2.
【0408】
工程1-3、6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]の調製:窒素の不活性雰囲気でパージされ維持された100mLの丸底フラスコへ、ベンジル6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(600mg、1.35mmol)、浸潤10%-Pd/C(80mg)、EtOH(6mL)、およびEtOAc(6mL)を入れた。反応物に水素をバブリングした。結果として得られた溶液を4時間室温で撹拌し、その後、セライトのパッドに通して濾過した。濾液を濃縮することで、黄色固形物として表題化合物(400mg、95%)を得た。LCMS (M+H)+=310.2.
【0409】
工程1-4、2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:8mLのバイアルへ、6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン](170mg、0.55mmol)、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(104mg、0.55mmol)、DIEA(213mg、1.65mmol)、およびDMSO(2mL)を入れた。結果として生じた混合物を50℃で1時間攪拌し、室温に冷ました。反応物を分取HPLCによって直接精製し、白色固形物として表題化合物(150mg、57%)を得た。LCMS (M+H)+=479.1.
【0410】
工程1-5、tert-ブチルN-(3-{1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}-3-オキソプロピル)カルバメートの調製:DMF(1mL)中の3-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン酸(28mg、0.15mmol)の溶液に、HATU(56mg、0.15mmol)とDIEA(60mg、0.46mmol)を添加した。結果として得られた混合物を10分間室温で撹拌し、その後、2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(70mg、0.15mmol)で処理した。結果として生じた反応混合物を2時間室温で撹拌し、水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラム上に適用した。これによって、白色固形物として表題化合物(65mg、68%)を得た。LCMS (M+H)+=650.2.
【0411】
工程1-6、2-[1-(3-アミノプロパノイル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルホルメートの調製:DCM(1mL)中のtert-ブチルN-(3-{1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}-3-オキソプロピル)カルバメート(65mg、0.1mmol)の溶液に、ジオキサン(1mL)中の4M-HClを添加した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、真空内で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、白色固形物として表題化合物(21mg、36%)を得た。LCMS (M+H)+=550.3.
【0412】
以下の化合物を、様々な工程で適切な置換試薬および基材を用いて、実施例1と同様に調製した。
【0413】
【0414】
実施例2:2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[(3R)-1-メチルピロリジン-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-21)
【0415】
【0416】
工程2-1、tert-ブチル6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートの調製:tert-ブチル6-ブロモ-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(300mg、0.79mmol)、(2-エトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(263mg、1.57mmol)、Pd(AMPhos)Cl2(56mg、0.1当量)、炭酸カリウム(217mg、1.57mmol)、およびジオキサン/水(4mL/0.4mL)を厚肉チューブに充填した。結果として得られた混合物を5分間N2で脱気し、密封し、90℃で1.5時間撹拌した。反応物を室温に冷まして濃縮した。残渣を逆相C18カラムクロマトグラフィーによって直接精製することで、表題化合物(290mg、87%)を得た。LCMS (M+H)+=424.3.
【0417】
工程2-2、6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-2-オンの調製:DCM(0.4mL)中のtert-ブチル6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(190mg、0.45mmol)の溶液に、TFA(0.1mL)を室温で添加した。結果として得られた溶液を1.5時間室温で撹拌し、その後、真空内で濃縮した。残渣をDMSO(1mL)に溶かし、DIEAで中和し、これをそれ以上精製することなく次の工程で使用した(140mg、96%)。LCMS (M+H)+=324.4.
【0418】
工程2-3、2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-2-オン(140mg、0.43mmol)、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(164mg、0.87mmol)、DIEA(224mg、1.73mmol)、およびDMSO(2mL)を厚肉チューブへ充填した。チューブを密閉し、その後、結果として得られた溶液を16時間125℃で撹拌した。反応物を室温に冷まし、その後、逆相C18カラムクロマトグラフィーによって直接精製することで、表題化合物(190mg、89%)を得た。LCMS (M+H)+=493.3.
【0419】
工程2-4、tert-ブチル(3R)-3-{1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}ピロリジン-1-カルボキシレートの調製:DMF(1mL)中の2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(30mg、0.061mmol)とtert-ブチル(S)-3-((メチルスルホニル)オキシ)ピロリジン-1-カルボキシレート(40mg、0.15mmol)の溶液に、炭酸セシウム(99mg、0.3mmol)を室温で添加した。結果として得られた混合物を3時間90℃で撹拌した。反応物を室温に冷まし、無機固形物を濾過して取り除いた。濾液を逆相C18カラムクロマトグラフィーによって直接精製することで、表題化合物(22mg、55%)を得た。LCMS (M+H)+=662.3.
【0420】
工程2-5、2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-18)の調製:DCM(0.4mL)中のtert-ブチル(3R)-3-{1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}ピロリジン-1-カルボキシレート(22mg、0.033mmol)の溶液に、TFA(0.1mL)を室温で添加した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、濃縮した。残渣を逆相C18CCによって精製することで、表題化合物(14mg、75%)を得た。LCMS (M+H)+=562.4.
【0421】
工程2-6、2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1-[(3R)-1-メチルピロリジン-3-イル]-2-オキソ-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:MeOH(1mL)中の2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2-オキソ-1-[(3R)-ピロリジン-3-イル]-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(11mg、0.02mmol)の溶液に、パラホルムアルデヒド(12mg、0.39mmol)と、その後、シアノトリヒドロほう酸ナトリウム(12mg、0.2mmol)を室温で添加した。結果として生じた溶液を1時間室温で撹拌した。反応物をTFA(0.1mL)でクエンチし、逆相C18カラムクロマトグラフィーから直接精製することで、表題化合物(6.0mg、53%)を得た。LCMS (M+H)+=576.5.
【0422】
以下の化合物を、様々な工程で適切な置換試薬および基質を用いて、実施例2と同様に調製した。
【0423】
【0424】
実施例3:N-(2-アミノエチル)-1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミド(化合物1-27)
【0425】
【0426】
工程3-1、4-ニトロフェニル1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキシレートの調製:パージされた50mLの丸底フラスコへ、実施例1の工程1-4からの2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(120mg、0.58mmol)、ACN(3.0mL)、炭酸水素ナトリウム(100mg、1.19mmol)、およびカルボノクロリド酸4-ニトロフェニル(120mg、0.60mmol)を入れた。結果として得られた溶液を2時間室温で撹拌し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:4)を用いてシリカゲルカラム上に適用した。これによって、白色固形物として表題化合物(320mg、85%)を得た。LCMS (M+H)+=644.4.
【0427】
工程3-2、tert-ブチルN-{2-[({1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}カルボニル)アミノ]エチル}カルバメートの調製:DMF(0.6mL)中の4-ニトロフェニル1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキシレート(55mg、0.085mmol)の溶液に、tert-ブチル(2-アミノエチル)カルバメート(27mg、0.169mmol)とTEA(26mg、0.257mmol)をN2雰囲気下で添加した。結果として得られた溶液を60℃で2時間攪拌し、室温に冷ました。反応物をフラッシュ分取HPLCによって精製することで、黄色固形物として表題化合物(40mg、70%)を得た。LCMS (M+H)+=665.5.
【0428】
工程3-3、N-(2-アミノエチル)-1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-カルボキサミドホルメートの調製:DCM(2mL)中のtert-ブチルN-{2-[({1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}カルボニル)アミノ]エチル}カルバメート(40mg、0.06mmol)の溶液に、TFA(0.5mL)を室温で添加した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製することで、白色固形物として表題化合物(30mg、82%)を得た。LCMS (M+H)+=565.3.
【0429】
以下の化合物を、様々な工程で適切な置換試薬および基材を用いて、実施例3と同様に調製した。
【0430】
【0431】
実施例4:2-[1-(2-アミノエタンスルホニル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-37)
【0432】
【0433】
工程4-1、テトラブチルアンモニウム2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エタン-1-スルホネートの調製:8mLのバイアルへ、2-アミノエタン-1-スルホン酸(100mg、0.799mmol)と水(1mL)を入れた。反応物を、50%の水溶性テトラブチルアンモニウム水酸化物(207mg、0.799mmol)で、その後、室温でアセトン(3mL)中のジ-tert-ブチルジカーボネート(174mg、0.797mmol)の滴下によって処理した。結果として得られた混合物を16時間、室温で撹拌した。揮発性溶媒の除去後、水相をDCM(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮することで、黄色油として表題化合物(300mg、80%)を得た。
【0434】
工程4-2、tert-ブチルN-[2-({1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}スルホニル)エチル]カルバメートの調製:DCM(2mL)中のテトラブチルアンモニウム2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)エタン-1-スルホネート(50mg、0.11mmol)とDMF(4.0mg、0.055mmol)の溶液に、ビス(トリクロロメチル)-カーボネート(12mg、0.040mmol)を室温で添加した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、真空内で濃縮した。粗製の中間体を、それ以上精製することなく次の工程で使用した。実施例1の工程1-4からの2-[6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(50mg、0.10mmol)、上に記載された粗製の中間体、DCM(2mL)、およびTEA(33mg、0.33mmol)を8mLのバイアルに入れた。結果として得られた混合物を1時間室温で撹拌し、水(30mL)でクエンチし、その後、EtOAc(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラム上に適用することで、黄色固形物として表題化合物(40mg、56%)を得た。LCMS (M+H)+=686.2.
【0435】
工程4-3、2-[1-(2-アミノエタンスルホニル)-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1’-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルホルメートの調製:DCM(1mL)中のtert-ブチルN-[2-({1’-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1,2-ジヒドロスピロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1-イル}スルホニル)エチル}カルバメート(40mg、0.058mmol)の溶液に、TFA(0.2mL)を室温で添加した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、その後、真空内で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製することで、白色固形物として表題化合物(17.6mg、48%)を得た。LCMS (M+H)+=586.2.
【0436】
実施例5:2-[1’-(2-アミノエチル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-29)
【0437】
【0438】
工程5-1、(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メタンスルホン酸メチルの調製:250mLのフラスコ中のDCM(40mL)中の(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メタノール(3g、16.9mmol)の溶液に、TEA(5.1g、50mmol)とMsCl(3.1g、27mmol)を0℃で添加した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、その後、飽和したNaHCO3とブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。これにより、表題化合物(4.1g、100%)を得て、これをそれ以上精製することなく、次の工程で使用する。LCMS (M+H)+=255.9.
【0439】
工程5-2、2-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)アセトニトリルの調製:EtOH(90mL)および水(10mL)中の(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)メタンスルホン酸メチル(4.1g、16mmol)の溶液に、シアン化ナトリウム(2.1g、43mmol)を添加した。結果として得られた混合物を2時間80℃で撹拌し、室温に冷まし、水(20mL)で希釈し、EtOAc(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(EA:0~30%)を用いてシリカゲルカラム上に適用することで、黄色固形物として表題化合物(1.9g、63%)を得た。LCMS (M+H)+=187.0.
【0440】
工程5-3、1-ベンジル-4-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)ピペリジン-4-カルボニトリルの調製:DMSO(20mL)中の2-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)アセトニトリル(1.3g、7.0mmol)、KOH(1.5g、27mmol)、およびN-ベンジル-2-ブロモ-N-(2-ブロモエチル)エタノ-1-アミン(3.1g、9.7mmol)の混合物を1時間30℃で撹拌した。反応物を水(20mL)で希釈し、EtOAc(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(EA:0~50%)を用いてシリカゲルカラム上に適用することで、濃緑色の油として表題化合物(1.2g、50%)を得た。LCMS (M+H)+=346.0.
【0441】
工程5-4、1-ベンジル-6’-クロロ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]の調製:ジオキサン(10mL)中の1-ベンジル-4-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)ピペリジン-4-カルボニトリル(1.2g、3.5mmol)とアルミニウム(III)リチウムトリス(2-メチルプロパン-2-オレート)水素化物(3.0g、12mmol)の混合物を、15時間100℃で撹拌した。反応物を0℃に冷却し、1N NaOH(20mL)でクエンチし、EtOAc(30mL)で希釈し、その後、濾過した。濾過ケーキをEtOAcで洗浄し、その後、濾液からの有機層を分離させた。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空内で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(EA:0~50%)を用いてシリカゲルカラム上に適用することで、淡黄色固形物として表題化合物(0.7g、64%)を得た。LCMS (M+H)+=314.0.
【0442】
工程5-5、1-ベンジル-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]の調製:1-ベンジル-6’-クロロ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン](0.4g、1.0mmol)、(2-エトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(0.46g、2.8mmol)、PdAMphos(90mg、0.1当量)、炭酸カリウム(0.63g、4.6mmol)、およびジオキサン(4mL)/水(0.4mL)を厚肉チューブへ充填した。反応混合物をN2で5分間脱気し、密閉し、1時間100℃で撹拌し、室温に冷却した。反応物をセライトのパッドに通して濾過し、濾液を真空内で濃縮した。残渣を酢酸エチル/石油エーテル(EA:0~55%)を用いてシリカゲルカラム上に適用することで、淡黄色固形物として表題化合物(0.27g、54%)を得た。LCMS (M+H)+=401.1.
【0443】
工程5-6、6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]の調製:MeOH(10mL)中の1-ベンジル-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン](0.27g、0.67mmol)、10%-Pd/C(50mg)、およびPdOH2(50mg、0.36mmol)の混合物を、H2(3バール)下で0.5時間30℃で撹拌した。反応混合物をセライトのパッドに通して濾過し、濾液を真空内で濃縮することで、褐色油として表題化合物(0.21g、100%)を得て、これを、それ以上精製することなく次の工程で使用した。LCMS (M+H)+=311.3.
【0444】
工程5-7、2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:DMSO(3mL)中の6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン](0.21g、0.68mmol)、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(0.28g、1.5mmol)、およびDIEA(0.3g、2mmol)の混合物を、1時間50℃で撹拌した。反応物を室温に冷まし、分取HPLCによって直接精製することで、薄茶色固形物として表題化合物(0.16g、49%)を得た。LCMS (M+H)+=480.2.
【0445】
工程5-8、tert-ブチルN-(2-{1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-イル}エチル)カルバメートの調製:DCE(0.6mL)およびMeOH(0.6mL)中の2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(80mg、0.17mmol)、tert-ブチル(2-オキソエチル)カルバメート(62mg、0.39mmol)、酢酸(195mg、3.25mmol)、およびNaCNBH3(51mg、0.81mmol)の混合物を15時間室温で撹拌した。揮発性溶媒の除去後に、残渣を分取HPLCによって精製することで、薄茶色固形物として表題化合物(73mg、70%)を得た。LCMS (M+H)+=623.3.
【0446】
工程5-9、2-[1’-(2-アミノエチル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルホルメートの調製:DCM(1mL)中のtert-ブチルN-(2-{1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-イル}エチル)カルバメート(73mg、0.12mmol)の溶液に、TFA(0.25mL)を室温で添加した。反応物を1時間室温で撹拌し、その後、真空内で濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製することで、白色固形物として表題化合物(49mg、74%)を得た。LCMS (M+H)+=523.3.
【0447】
以下の化合物を、様々な工程で適切な置換試薬および基質を用いて、実施例5と同様に調製した。
【0448】
【0449】
実施例6:2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[3-(メチルアミノ)プロパノイル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-50)
【0450】
【0451】
工程6-1、tert-ブチルN-(3-{1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-イル}-3-オキソプロピル)-N-カルバミン酸メチルの調製:8mLのバイアルへ、3-[(tert-ブトキシカルボニル(メチル)アミノ]プロパン酸(55mg、0.27mmol)、HATU(61mg、0.16mmol)、DIEA(74mg、0.57mmol)、およびDMF(1mL)を入れた。5分間室温で撹拌後に、反応物を実施例5の工程5-7からの2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(60mg、0.13mmol)で処理した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、分取HPLCによって直接精製することで、淡黄色油として表題化合物(56mg、67%)を得た。LCMS (M+H)+=665.3.
【0452】
工程6-2、2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[3-(メチルアミノ)プロパノイル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルホルメートの調製:DCM(2mL)中のtert-ブチルN-(3-{1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-イル}-3-オキソプロピル)-N-カルバミン酸メチル(56mg、0.084mmol)の溶液に、TFA(0.4mL)を室温で添加した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製することで、白色固形物として表題化合物(33.8mg、66%)を得た。LCMS (M+H)+=565.3.
【0453】
以下の化合物を、様々な工程で適切な置換試薬および基材を用いて、実施例6と同様に調製した。
【0454】
【0455】
実施例7:1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミド(化合物1-59)
【0456】
【0457】
工程7-1、4-ニトロフェニル1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキシレートの調製:ACN(4mL)中の実施例5の工程5-7からの2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(350mg、0.73mmol)の溶液に、N2雰囲気下で炭酸水素ナトリウム(184mg、2.19mmol)と4-ニトロフェニルカルボノクロリデート(191mg、0.95mmol)を添加した。結果として得られた溶液を16時間室温で撹拌し、水(20mL)で希釈し、EtOAc(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。これにより、黄色固形物として表題化合物(475mg、86%)を得て、これをそれ以上精製することなく、次の工程で使用する。LCMS (M+H)+=645.3.
【0458】
工程7-2、tert-ブチルN-{2-[({1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-イル}カルボニル)アミノ]エチル}-N-カルバミン酸メチルの調製:8mLのバイアルへ、4-ニトロフェニル1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキシレート(100mg、0.15mmol)、TEA(48mg、0.47mmol)、tert-ブチル(2-アミノエチル)(カルバミン酸メチル(27mg、0.15mmol)、およびDMF(2mL)を入れた。結果として得られた混合物を80℃で2時間攪拌し、室温に冷ました。反応物を分取HPLCによって直接精製することで、黄色油として表題化合物(60mg、57%)を得た。LCMS (M+H)+=680.3.
【0459】
工程7-3、1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-N-[2-(メチルアミノ)エチル]-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-カルボキサミドホルメートの調製:DCM(2mL)中のtert-ブチルN-{2-[({1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-イル}カルボニル)アミノ]エチル}-N-カルバミン酸メチル(60mg、0.088mmol)の溶液に、TFA(0.4mL)を室温で添加した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製し、白色固形物として表題化合物(42mg、76%)を得た。LCMS (M+H)+=580.3.
【0460】
以下の化合物を、様々な工程で適切な置換試薬および基材を用いて、実施例7と同様に調製した。
【0461】
【0462】
実施例8:2-[1’-(2-アミノエチル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-60)
【0463】
【0464】
工程8-1、1-ベンジル-4-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)ピペリジン-4-カルボキサミドの調製:50mLの丸底フラスコに、実施例5の工程5-3からの1-ベンジル-4-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)ピペリジン-4-カルボニトリル(1.0g、2.9mmol)、DMSO(10mL)、25%の水溶性のNaOH(5.0g、31mmol)、および30%-水素過酸化物(3.0g、26mmol)を入れた。結果として得られた混合物を25℃で1時間撹拌し、その後、水(100mL)でクエンチした。結果として得られた溶液を酢酸エチル(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空内で濃縮した。これによって、黄色固形物として表題化合物(1.0g、90%)を得た。LCMS (M+H)+=364.2.
【0465】
工程8-2、1-ベンジル-6’-クロロ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-2’-オンの調製:50mLの丸底フラスコへ、1-ベンジル-4-(2,6-ジクロロピリジン-3-イル)ピペリジン-4-カルボキサミド(1.0g、2.7mmol)、KOH(0.6g、10.7mmol)、およびDMSO(10mL)を入れた。結果として得られた混合物を2時間25℃で撹拌し、水(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(3x)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮することで、黄色固形物として表題化合物(650mg、72%)を得た。LCMS (M+H)+=328.1.
【0466】
工程8-3、1-ベンジル-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-2’-オンの調製:窒素の不活性雰囲気でパージされ維持された厚肉チューブへ、1-ベンジル-6’-クロロ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-2’-オン(650mg、1.98mmol)、(2-エトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(331mg、1.98mmol)、Pd(DtBPF)Cl2(129mg、0.1当量)、K2CO3(822mg、5.95mmol)、およびジオキサン(7mL)/H2O(0.7mL)を添加した。結果として得られた混合物を5分間N2で脱気し、密封し、80℃で1時間撹拌し、室温に冷ました。反応物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチルで抽出した(3x)。組み合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣を、酢酸エチル/石油エーテル(1:1)を用いてシリカゲルカラム上に適用した。これによって、淡黄色固形物として表題化合物(600mg、73%)を得た。LCMS (M+H)+=415.2.
【0467】
工程8-4、6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-2’-オンの調製:MeOH(10mL)中の1-ベンジル-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-2’-オン(550mg、1.33mmol)の溶液に、10%-Pd/C(140mg)、およびPd(OH)2(186mg、1.32mmol)を添加した。反応フラスコを空にして、窒素で3回洗い流し、その後、水素で洗い流した。混合物を水素下(バルーン)にて2時間室温で撹拌した。反応物をMeOHで希釈し、セライトのパッドに通して濾過した。濾液を真空内で濃縮することで、白色油として表題化合物(300mg、70%)を得た。LCMS (M+H)+=325.2.
【0468】
工程8-5、2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:DMSO(3mL)中の6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-2’-オン(280mg、0.86mmol)、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(163mg、0.86mmol)、およびDIEA(335mg、2.59mmol)の溶液を、1時間50℃で撹拌し、室温に冷ました。反応物を分取HPLCによって精製することで、黄色油として表題化合物(240mg、56%)を得た。LCMS (M+H)+=494.3.
【0469】
工程8-6、tert-ブチルN-(2-{1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-イル}エチル)カルバメートの調製:DMF(1mL)中の2-[6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(55mg、0.11mmol)とtert-ブチル(2-クロロエチル)カルバメート(20mg、0.11mmol)の溶液に、炭酸カリウム(45mg、0.33mmol)を添加した。結果として得られた混合物を70℃で1時間攪拌し、室温に冷ました。反応物を濾過し、濾液を真空内で濃縮した。残渣を分取HPLCにより精製することで、白色油として表題化合物(40mg,56%)を得た。LCMS (M+H)+=637.7.
【0470】
工程8-7、2-[1’-(2-アミノエチル)-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルホルメートの調製:DCM(1mL)中のtert-ブチルN-(2-{1-[2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-6’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-1’,2’-ジヒドロスピロ[ピペリジン-4,3’-ピロロ[2,3-b]ピリジン]-1’-イル}エチル)カルバメート(40mg、0.063mmol)の溶液に、TFA(0.25mL)を室温で添加した。結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌し、濃縮した。残渣を分取HPLCによって精製することで、白色固形物として表題化合物(21mg、59%)を得た。LCMS (M+H)+=537.2.
【0471】
以下の化合物を、様々な工程で適切な置換試薬および基材を用いて、実施例8と同様に調製した。
【0472】
【0473】
実施例9:2-[1’-(2-アミノエチル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-64)
【0474】
【0475】
工程9-1、1-ベンジル-7’-ブロモ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-2’(3’H)-オンの調製:PPA(15mL)中の1-ベンジルピペリジン-4-オン(2.0g、11mmol)と1-(3-ブロモフェニル)尿素(1.8g、8.4mmol)の混合物を、1時間120℃で加熱した。混合物を水(100mL)でクエンチし、飽和したNaHCO3(aq)でpH9になるまで塩基化し、EtOAc(200mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮乾固することで、薄茶色固形物として表題化合物(2.3g、56%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=386.1.
【0476】
工程9-2、1-ベンジル-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-2’(3’H)-オンの調製:窒素下における1,4-ジオキサン(20mL)および水(2mL)中の1-ベンジル-7’-ブロモ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-2’(3’H)-オン(2g、5mmol)、(2-エトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(2.1g、13mmol)、炭酸カリウム(2.3g、17mmol)、およびPd(DtBPF)Cl2(0.29g、0.44mmol)の混合物を、1時間80℃で加熱した。混合物をセライトのパッドに通して濾過して真空内で濃縮した。残渣を逆相CCによって精製することで、淡黄色固形物として表題化合物(0.44g、22%収率)を得た。LCMS (M+H)+=429.3.
【0477】
工程9-3、7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-2’(3’H)-オンの調製:MeOH(10mL)中の1-ベンジル-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-2’(3’H)-オン(0.44g、1.0mmol)の溶液に、Pd/C(80mg、0.8mmol)とPd(OH)2(90mg、0.6mmol)を添加した。混合物をH2下(3バー)にて1.5時間室温で撹拌した。混合物を濾過し、濾液を真空内で濃縮乾固することで、淡黄色固形物として表題化合物(0.33g、95%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=339.2.
【0478】
工程9-4、2-(7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:DMSO(3mL)中の7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-2’(3’H)-オン(330mg、975μmol)、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(410mg、2.17mmol)、およびDIEA(0.5mL、3mmol)の溶液を、3時間66℃で加熱した。混合物を逆相CCによって精製することで、黄色固形物として表題化合物(250mg、50.5%収率)を得た。LCMS (M+H)+=508.2.
【0479】
工程9-5、tert-ブチル(2-(1-(2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1’-イル)エチル)カルバメートの調製:DMF(1mL)中の2-(7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(100mg、197μmol)、tert-ブチル(2-クロロエチル)カルバメート(113mg、629μmol)、およびCs2CO3(155mg、476μmol)の混合物を、3時間125℃で加熱した。混合物を逆相CCにより精製することで、オフホワイトの固形物として表題化合物(26mg,20%収率)を得た。LCMS (M+H)+=651.3.
【0480】
工程9-6、2-(1’-(2-アミノエチル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルホルメートの調製:DCM(4mL)中のtert-ブチル(2-(1-(2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1’-イル)エチル)カルバメート(26mg、40μmol)の溶液に、TFA(1mL)を添加し、混合物を1時間室温で撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、残渣をMeOH(3mL)に溶かし、pH9になるまで水酸化アンモニウム(aq)で塩基化し、真空内で濃縮した。残渣を逆相CCによって精製することで、表題化合物(11.2mg、47%収率)を得た。LCMS (M+H)+=551.3.
【0481】
実施例10:2-[7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-[2-(メチルアミノ)エチル]-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-65)
【0482】
【0483】
工程10-1、2-(7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-1’-(2-(メチルアミノ)エチル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:HFIP(1mL)中の工程9-6からの2-(1’-(2-アミノエチル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キナゾリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルホルメート(22mg、40μmol)、K2CO3(10mg、72μmol)、およびトリフルオロメタンスルホン酸メチル(6.4mg、39μmol)の混合物を、3時間室温で撹拌した。混合物を逆相CCにより精製することで、オフホワイトの固形物として表題化合物(1.6mg,7.1%収率)を得た。LCMS (M+H)+=565.3.
【0484】
実施例11:2-[1’-(2-アミノエチル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル]-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(化合物1-66)
【0485】
【0486】
工程11-1、6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オールの調製:EtOH(200mL)中の6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オン(20g、95mmol)の溶液に、NaBH4(5.4g、0.14mol)を0℃で少量ずつ添加した。結果として得られた溶液を1時間0℃で撹拌し、室温で3時間撹拌した。混合物を飽和したNH4Cl(aq)(10mL)によってクエンチし、固形物を濾過した。濾液を水(50mL)で希釈し、EtOAc(3x)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルCCによって精製することで、白色固形物として表題化合物(18g、89%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=213.0.
【0487】
工程11-2、5-ブロモ-1H-インデンの調製:THF(180mL)中の6-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-1-オール(18g、84mmol)の溶液に、40%のH2SO4(aq)(60mL)を添加した。結果として得られた溶液を16時間80℃で加熱した。混合物を水(50mL)によってクエンチし、5MのNaOH(aq)で中和し、EtOAc(3X)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルCCによって精製することで、白色固形物として表題化合物(11g、67%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=195.0.
【0488】
工程11-3、tert-ブチル5-ブロモスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートの調製:窒素下にて0℃のTHF(150mL)中の5-ブロモ-1H-インデン(15.7g、80.5mmol)の溶液に、THF(0.2L、200mmol)中の1Mのリチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液を滴下し、結果として得られた溶液を0℃で1時間撹拌した。これに、THF(100mL)中のtert-ブチルビス(2-クロロエチル)カルバメート(24g、99mmol)の溶液を滴下した。結果として得られた混合物を16時間、室温で撹拌した。反応物を飽和したNH4Cl(aq)(200mL)によってクエンチし、EtOAc(3X)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルCCによって精製することで、黄色油として、tert-ブチル5-ブロモスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートとtert-ブチル6-ブロモスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートの混合物(26g)を得た。混合生成物を動的軸圧縮(Dynamic Axial Compression)(機器名:DAC-150、ポンプBの濃度:85.0%、全流量:400mL/分、A相:水、B相:ACN、カラム名:HS-C18(DAC-150)、10μm)によって精製することで、黄色固形物として表題化合物(8.3g、28%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=364.1.
【0489】
工程11-4、tert-ブチル5-ブロモ-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートの調製:0℃のDCM(200mL)中のtert-ブチル5-ブロモスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(8.0g、22mmol)の溶液に、AcOH(100mL)中の35%のHBrを添加した。結果として得られた溶液を6時間0℃で撹拌した。この溶液に40%のNaOH(aq)を添加してpH12に調節し、その後、DCM(100mL)とジ-tert-ブチルジカーボネート(150mg、687μmol)を添加した。結果として得られた溶液を3時間室温で撹拌した。pH8-9になるまで混合物を3N HCl(aq)で処理し、DCM(3X)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮乾固することで、黄色油として表題化合物(7.0g、83%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=382.1.
【0490】
工程11-5、tert-ブチル5-ブロモ-3-オキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートの調製:DCM(120mL)中のtert-ブチル5-ブロモ-3-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(7.2g、19mmol)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(12g、28mmol)を添加した。結果として得られた溶液を3時間室温で撹拌した。固形物を濾過し、濾液を水(150mL)で希釈し、DCM(3X)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルCCによって精製することで、白色固形物として表題化合物(4.2g、59%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=380.1.
【0491】
工程11-6、tert-ブチル(Z)-5-ブロモ-3-(ヒドロキシイミノ)-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートの調製:EtOH(30mL)中のtert-ブチル5-ブロモ-3-オキソ-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(2.0g、5.3mmol)の溶液に、酢酸ナトリウム(0.65g、7.9mmol)とヒドロキシルアミン塩酸塩(0.44g、6.3mmol)を添加した。結果として得られた溶液を1時間80℃で加熱した。反応を水(70mL)によってクエンチし、DCM(3X)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮乾固することで、淡黄色固形物として表題化合物(2.4g、114%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=395.1.
【0492】
工程11-7、tert-ブチル(E)-5-ブロモ-3-(((メチルスルホニル)オキシ)イミノ)-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレートの調製:0℃のDCM(40mL)中のtert-ブチル(E)-5-ブロモ-3-(ヒドロキシイミノ)-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(2.4g、6.1mmol)の溶液に、トリエチルアミン(1.2g、12mmol)とメタンスルホニルクロリド(1.0g、8.7mmol)を滴下した。結果として得られた溶液を2時間室温で撹拌した。反応を水(60mL)によってクエンチし、DCM(3X)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮することで、黄色固形物として表題化合物(2.6g、90%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=473.1.
【0493】
工程11-8、tert-ブチル7’-ブロモ-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-カルボキシレートの調製:0℃の1,2-ジクロロエタン(30mL)中のtert-ブチル(E)-5-ブロモ-3-(((メチルスルホニル)オキシ)イミノ)-2,3-ジヒドロスピロ[インデン-1,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(2.1g、4.4mmol)の溶液に、三塩化アルミニウム(1.8g、14mmol)を少量ずつ添加した。結果として得られた混合物を16時間、室温で撹拌した。反応をpH9になるまで飽和したNaHCO3(aq)によってクエンチし、DCM(30mL)で希釈し、ジ-tert-ブチルジカーボネート(1.9g、8.7mmol)で粉砕した。結果として得られた溶液を2時間室温で再度撹拌し、その後、セライトに通して濾過した。濾液を水(40mL)で希釈し、DCM(3X)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルCCによって精製することで、黄色固形物として表題化合物(830mg、47%の収率)を得た。位置異性体、tert-ブチル7-ブロモ-1-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-スピロ[イソキノリン-4,4’-ピペリジン]-1’-カルボキシレート(820mg、47%の収率)も黄色固形物として得た。LCMS (M+H)+=395.1.
【0494】
工程11-9、2,2,2-トリフルオロアセトアルデヒド-7’-ブロモ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-2’(3’H)-オン(1/1)の調製:DCM(10mL)中のtert-ブチル7’-ブロモ-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-カルボキシレート(830mg、2.10mmol)の溶液に、TFA(2mL)を添加し、結果として得られた溶液を1時間室温で撹拌した。混合物を真空内で濃縮乾固することで、黄色固形物として表題の化合物(800mg、96.9%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=295.1.
【0495】
工程11-10、2-(7’-ブロモ-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:DMSO(10mL)中の溶液2,2,2-トリフルオロアセトアルデヒド-7’-ブロモ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-2’(3’H)-オン(1/1)(800mg、2.03mmol)に、2-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(465mg、2.46mmol)とDIEA(1.6g、12mmol)を添加した。結果として得られた溶液を2時間70℃で加熱した。混合物を水によってクエンチし、DCM(3x)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルCCによって精製することで、黄色固形物として表題化合物(800mg、84.7%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=464.2.
【0496】
工程11-11、2-(7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:1,4-ジオキサン(10mL)および水(1mL)中の2-(7’-ブロモ-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(800mg、1.72mmol)の混合物に、(2-エトキシピリジン-3-イル)ボロン酸(450mg、2.70mmol)、炭酸カリウム(714mg、5.17mmol)、およびPd(DtBPF)Cl2(60mg、0.092mmol)を添加した。結果として得られた混合物を1時間80℃で加熱した。固形物を濾過し、濾液を真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルCCによって精製することで、黄色固形物として表題化合物(810mg、92.8%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=507.3.
【0497】
工程11-12、tert-ブチル(2-(1-(2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1’-イル)エチル)カルバメートの調製:DMF(2mL)中の2-(7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリル(140mg、276μmol)の溶液に、tert-ブチル(2-クロロエチル)カルバメート(100mg、557μmol)と鉱油(33mg、0.83mmol)中の60wt%のNaHを添加した。結果として得られた混合物を3時間60℃で加熱した。反応を飽和NH4Cl(aq)によってクエンチし、DCM(3X)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮した。残渣をシリカゲルCCによって精製することで、白色固形物として表題化合物(140mg、78.0%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=650.3.
【0498】
工程11-13、2-(1’-(2-アミノエチル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1-イル)-5-(トリフルオロメチル)ベンゾニトリルの調製:DCM(2mL)中のtert-ブチル(2-(1-(2-シアノ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)-7’-(2-エトキシピリジン-3-イル)-2’-オキソ-2’,3’-ジヒドロ-1’H-スピロ[ピペリジン-4,4’-キノリン]-1’-イル)エチル)カルバメート(90mg、0.14mmol)の溶液に、TFA(0.5mL)を添加した。結果として生じた溶液を1時間室温で撹拌した。混合物を真空内で濃縮し、水(10mL)で希釈し、飽和NaHCO3(aq)で中和し、EtOAc(3X)で抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空内で濃縮乾固することで、黄色固形物として表題化合物(70mg、92%の収率)を得た。LCMS (M+H)+=550.2.
【0499】
以下の化合物を、様々な工程で適切な置換試薬および基材を用いて、実施例11と同様に調製した。
【0500】
【0501】
実施例A-1:非経口医薬組成物
注入(皮下、静脈内)による投与に適した非経口医薬組成物を調製するために、1-100mgの式(I)の化合物の水溶性塩、あるいはその薬学的に許容可能な塩または溶媒和物を、滅菌水中に溶解させ、その後、0.9%の滅菌食塩水10mLと混合する。適切な緩衝液を、任意選択の酸または塩基とともに随意に加えて、pHを調整した。混合物を、注射による投与に適した単位剤形に組み込む。
【0502】
実施例A-2:経口溶液
経口送達用の医薬組成物を調製するために、十分な量の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、(任意選択の可溶化剤、任意選択の緩衝液、および矯味賦形剤(taste masking excipient)と共に)水に加え、20mg/mLの溶液を得る。
【0503】
実施例A-3:経口錠剤
20-50重量%の式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩、20-50重量%の微結晶性セルロース、1-10重量%の低置換ヒドロキシプロピルセルロース、および1-10重量%のステアリン酸マグネシウム、または他の適切な賦形剤を混合することによって、錠剤を調製する。錠剤は直接の圧縮によって調製される。圧縮錠剤の全重量を100-500mgで維持する。
【0504】
実施例A-4:経口カプセル
経口送達用の医薬組成物を調製するために、10-500mgの式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩を、デンプンまたは他の適切な粉末混合物と混合する。混合物を、経口投与に適した、ハードゼラチンカプセルなどの経口剤形に組み込む。
【0505】
別の実施形態では、10-500mgの式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩を、サイズ4のカプセル、またはサイズ1のカプセル(ヒプロメロースまたはハードゼラチン)に入れ、カプセルを閉じる。
【0506】
実施例A-5:局所ゲル組成物
医薬用の局所ゲル組成物を調製するために、式(I)の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩を、ヒドロキシプロピルセルロース、プロピレングリコール、イソプロピルミリステート、および精製アルコールUSPと混合する。結果として得られたゲル混合物を、その後、局所投与に適した、例えば、チューブなどの容器に組み込む。
【0507】
実施例B-1:MC2Rアッセイ膜調製:
粗製膜画分は、hMC2受容体およびhMRAP付属タンパク質(Thermo Fisher)を安定的に発現するCRE-bla-CHO-K1細胞から調製される。細胞は、以下の添加物:10%透析FBS(Gemini)、0.1mMのNEAA(Gibco)、25mMのHEPES(Gibco)、5μg/mLのブラストサイジン(Goldbio)、100μg/mLのゼオシン(zeocin)(Invitrogen)、600μg/mLのハイグロマイシン(Goldbio)を加えたGlutaMax DMEM増殖培地(Gibco)において、標準的な組織培養皿上で85~100%のコンフルエントになるように増殖させる。膜を調製するために、細胞をこすり、1Xダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(Corning)中で集め、1000RPMでペレット化する。細胞ペレットを膜調製用緩衝液(20mMのHEPES,6mMのMgC12、および1mMのEGTA,pH7.4に調整したプロテアーゼ阻害剤錠剤(Pierce))に再構成し、ダウンス型ホモジナイザーを用いて均質化し、結果として得られた膜画分を12,000RPMの遠心分離でペレット化する。後で使用するために、膜ペレットを膜調製用緩衝液に再懸濁し、瞬間凍結して、-80℃で保存する。
【0508】
hMC2アンタゴニストプロトコルの結合アッセイ:
hMC2膜結合アッセイは以下の成分:放射性標識[125I]ACTH(1-39)Tyr23(PerkinElmer)、小麦アグリチニンコーティングしたPVT SPAビーズ(PerkinElmer)、粗製のhMC2R膜、および化合物を利用する。簡単に言うと、hMC2R膜は、アッセイ開始前に、結合アッセイ緩衝液(50mM HEPES、5mM MgCl2、1mM CaCl2、0.2%BSA、pH7.4に調整したプロテアーゼ阻害剤錠剤(Pierce))中でSPAビーズとインキュベートされる。化合物(化合物の最終濃度は通常0~10,000nM)、SPA膜、および最終濃度0.2nMの[125I]ACTH(1-39)Tyr23)の用量反応を96ウェルアッセイプレートに播種し、室温で1.5時間インキュベートさせる。アッセイプレートはTop Count NXTを用いて読み取り、化合物のKi値はGraphPad Prism 6の非線形回帰分析で決定する。
【0509】
選択的化合物の例示的な結合親和力を表Aに記載する。力価は4つの基準に分けられている。+は、Kiが1,000nM~10,000nMであることを意味する。++は、Kiが100nM~1,000nMであることを意味する。+++は、Kiが10nM~100nMであることを意味する。++++は、Kiが10nM未満であることを意味する。
【0510】
【0511】
本明細書に記載される実施例と実施形態は説明目的のためのものに過ぎず、当業者に示唆される様々な修正や変化は、本明細書の精神と範囲、および添付の請求項の範囲内に含まれるものとする。