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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-17
(45)【発行日】2025-03-26
(54)【発明の名称】電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20250318BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20250318BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20250318BHJP
【FI】
G09F9/00 350Z
G09F9/00 346D
G02F1/1333
H05K5/02 K
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023561778
(86)(22)【出願日】2022-03-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(86)【国際出願番号】 CN2022083536
(87)【国際公開番号】W WO2022213841
(87)【国際公開日】2022-10-13
【審査請求日】2023-11-01
(31)【優先権主張番号】202110379344.8
(32)【優先日】2021-04-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202110522258.8
(32)【優先日】2021-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲韓▼ 冬冬
(72)【発明者】
【氏名】▲遅▼ 寿林
(72)【発明者】
【氏名】黄 泰
(72)【発明者】
【氏名】▲羅▼ ▲暁▼
(72)【発明者】
【氏名】▲スー▼ 加捷
【審査官】武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0055704(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第112422860(CN,A)
【文献】特開2016-054358(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0058355(US,A1)
【文献】特開2008-005459(JP,A)
【文献】特開2009-130538(JP,A)
【文献】特開2007-300281(JP,A)
【文献】中国実用新案第209030306(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0024002(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00
G02F 1/1333
H05K 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、前記電子デバイスは、ディスプレイスクリーンアセンブリと、前記ディスプレイスクリーンアセンブリの側縁に沿って配置された保護アセンブリとを備え、前記保護アセンブリは、装飾層と、サポートと、緩衝層とを備え、
前記サポートは、前記ディスプレイスクリーンアセンブリの側部に位置し、前記ディスプレイスクリーンアセンブリの前記側縁に固定され、
前記装飾層は、前記ディスプレイスクリーンアセンブリおよび前記サポートの外側に位置し、前記装飾層の第1の部分が、第1の接着剤層を介して前記サポートの第1の表面に接合され、前記装飾層の第2の部分が、前記緩衝層を介してスクリーン表面に当接し、前記第1の表面は、前記サポート上にあり、前記ディスプレイスクリーンアセンブリの前記スクリーン表面の側部に位置する表面である、電子デバイス。
【請求項2】
前記電子デバイスは、前記保護アセンブリの内側に位置するスピーカをさらに備え、前記サポートおよび前記第1の接着剤層はそれぞれ、前記スピーカのスピーカ開口に対応する回避開口を備え、スピーカメッシュ構造が、前記装飾層の、少なくとも前記回避開口に対応する領域内に構成される請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記スピーカメッシュ構造は、前記装飾層の領域全体内に構成される請求項2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
遮蔽メッシュが、第2の接着剤層を介して前記スピーカメッシュ構造の内側表面に接合される請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記第2の接着剤層は、水性接着剤層である請求項4に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記遮蔽メッシュは、メッシュ生地または不織布製である請求項4または5に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記第1の接着剤層は、ホットメルト接着剤層である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記第1の接着剤層は、延長部を備え、前記延長部は、前記緩衝層に向かって延び、前記サポートの外へ延び、前記装飾層の前記第2の部分は、前記緩衝層の第1の端部側を介して前記スクリーン表面に当接し、前記緩衝層の第2の端部側が、前記第1の接着剤層の前記延長部上に重ねられて接合され、前記第1の端部側および前記第2の端部側は、互いに反対側に配置される請求項2乃至7のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記装飾層は、金属材料製である請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記緩衝層は、スポンジストリップである請求項1乃至9のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記ディスプレイスクリーンアセンブリは、液晶ディスプレイを備え、前記液晶ディスプレイは、ディスプレイスクリーン回路COFを備え、回避空間が、前記サポートの、前記液晶ディスプレイに近接する側に設けられ、遮蔽板が、前記回避空間に対して反対側にある前記第1の接着剤層に接合および固定される請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記遮蔽板は、マイラー(MYLAR(登録商標))製である請求項11に記載の電子デバイス。
【請求項13】
前記遮蔽板は、前記第1の接着剤層から前記サポートの第2の表面に延び、前記第2の表面は、前記サポートの、前記ディスプレイスクリーン回路COFに対して反対側にある表面である請求項11または12に記載の電子デバイス。
【請求項14】
前記装飾層は、固定部をさらに備え、前記固定部は、前記装飾層の、前記スクリーン表面に当接しない側縁上に位置し、対応して、前記サポートは、前記固定部に合致する開口を備える請求項1乃至13のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年4月8日に中国国家知識産権局に出願された「ULTRA-THIN ELECTRONIC DEVICE」という名称の中国特許出願第202110379344.8号に対する優先権を主張し、また、2021年5月13日に中国国家知識産権局に出願された「ELECTRONIC DEVICE」という名称の中国特許出願第202110522258.8号に対する優先権を主張し、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本出願の実施形態は、端末の分野、詳細には電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
電子デバイスの形態および技術の絶え間ない開発に伴って、超極薄設計がトレンドになった。ディスプレイスクリーンの外部保護カバーおよびディスプレイスクリーンのフレキシブルプリント回路板のためのチップオンフィルム(chip-on-film、COFパッケージングと称される)は、ディスプレイスクリーンの外側に位置する。外部保護カバーは厚く、ディスプレイスクリーンから突出し、外部保護カバーの全体構造は、コンパクトでない。したがって、ユーザの視覚的体験は影響を受ける。
【発明の概要】
【0004】
本出願の実施形態は、電子デバイスを提供する。この電子デバイスは、構造最適化を通じてディスプレイスクリーンアセンブリの厚さを効果的に削減することができる。
【0005】
本出願の実施形態の第1の態様は、電子デバイスを提供する。電子デバイスは、ディスプレイスクリーンアセンブリと保護アセンブリとを含む。保護アセンブリは、ディスプレイスクリーンアセンブリの側縁に沿って配置され、装飾層と、サポートと、緩衝層とを含む。サポートは、ディスプレイスクリーンアセンブリの側部に位置し、ディスプレイスクリーンアセンブリの側縁に固定される。装飾層は、ディスプレイスクリーンアセンブリおよびサポートの外側に位置する。第1の部分装飾層は、第1の接着剤層を介してサポートの第1の表面に接合され、装飾層の第2の部分は、緩衝層を介してスクリーン表面に当接し、第1の表面は、サポート上にあり、ディスプレイスクリーンアセンブリのスクリーン表面の側部に位置する表面である。第1の表面は、スクリーン表面の組立て空間を占有しない。組み立てられた後、サポートは、装飾層の内側に位置し、サポートの外側に固定された装飾層は、ディスプレイスクリーンを圧迫するための構造として使用され、製品輪郭は、装飾層によって形成される。装飾層および緩衝層の厚さサイズは適正に制御され、その結果、保護アセンブリの厚さを効果的に削減することができ、これは、電子デバイスの軽量で薄型の設計トレンドを満たす。
【0006】
実際の適用では、装飾層がサポートから独立したものである分割設計に基づいて、装飾層は、サポートの材料とは異なる材料、たとえば、それに限定されないが、保護アセンブリの厚さをさらに削減するために良好な剛性を有する金属材料製であってよい。
【0007】
たとえば、サポートの第1の表面は、保護アセンブリの厚さが削減されるように厚さ方向においてディスプレイスクリーンの外側の空間サイズを占有することを回避するために、ディスプレイスクリーンアセンブリのスクリーン表面から突出することがない。
【0008】
第1の態様に基づいて、本出願の実施形態は、第1の態様の第1の実装をさらに提供する。すなわち、電子デバイスは、保護アセンブリの内側に位置するスピーカをさらに含む。サポートおよび第1の接着剤層はそれぞれ、音声出力チャネルを形成するように、スピーカのスピーカ開口に対応する回避開口を備える。スピーカメッシュ構造は、装飾層の、少なくとも回避開口に対応する領域内に構成される。したがって、装飾層は、スピーカの機能を実装する助けとなる。換言すれば、そのような実装は、厚さサイズが効果的に削減され、ユーザがフロントスピーカを知覚することができるように、スピーカのスピーカメッシュが、ディスプレイスクリーンを圧迫する機能を実装することに等しい。したがって、ユーザ体験をさらに改善することができる。
【0009】
第1の態様の第1の実装に基づいて、本出願の実施形態は、第1の態様の第2の実装をさらに提供する。すなわち、スピーカメッシュ構造は、装飾層の領域全体内に構成される。このようにして、ユーザは、フロントスピーカを知覚することができ、サポートは、完全なスピーカメッシュを含む、目に見える表面の内側に隠される。したがって、より良好な視覚的体験が提供される。この実施形態は、単純で実用的な構造という特徴を有する。
【0010】
第1の態様の第2の実装に基づいて、本出願の実施形態は、第1の態様の第3の実装をさらに提供する。すなわち、遮蔽メッシュは、第2の接着剤層を介してスピーカメッシュ構造の内側表面に接合される。したがって、遮蔽メッシュが回避開口を覆う解決策に比べて、この実施形態では、遮蔽メッシュがスピーカメッシュの内側表面を覆い、これは、スピーカメッシュの外側の、目に見える色の差を回避する。
【0011】
たとえば、遮蔽メッシュは、メッシュ生地または不織布製であってよく、その結果、厚さサイズを制御することができ、製造および組立てコストが低い。
【0012】
第1の態様の第3の実装に基づいて、本出願の実施形態は、第1の態様の第4の実装をさらに提供する。すなわち、第2の接着剤層は、水性接着剤層である。このようにして、遮蔽メッシュのグリッド接合表面に加えて、メッシュの側部表面は、水性接着剤内に浸漬され、その結果、遮蔽メッシュとスピーカメッシュとの間の接合固定の信頼性要件が満たされ得、スピーカの音の透過性が維持され得る。
【0013】
実際の適用では、第2の接着剤層は、遮蔽メッシュを水性接着剤内に浸漬することによって形成され得、その結果、加工性が良好であり、水性接着剤の特徴が十分に利用され得る。
【0014】
第1の態様、または第1の態様の第1の実装、または第1の態様の第2の実装、または第1の態様の第3の実装、または第1の態様の第4の実装に基づいて、本出願の実施形態は、第1の態様の第5の実装をさらに提供する。すなわち、第1の接着剤層はホットメルト接着剤層であり、その結果、接合は信頼性のあるものであり、コストは制御可能である。さらに、ホットメルト接着剤と水性接着剤との間の良好な親和性に基づいて、保護アセンブリの組立て信頼性が全体として改善され得る。
【0015】
第1の態様の第1の実装、第1の態様の第2の実装、第1の態様の第3の実装、第1の態様の第4の実装、または第1の態様の第5の実装に基づいて、本出願の実施形態は、第1の態様の第6の実装をさらに提供する。すなわち、第1の接着剤層は、延長部を含む。延長部は、緩衝層に向かって延び、サポートの延長部の外へ延びる。装飾層の第2の部分は、緩衝層の第1の端部側を介してスクリーン表面に当接し、緩衝層の第2の端部側は、第1の接着剤層の延長部に重ねられて接合され、第1の端部側および第2の端部側は、互いに反対側に配置される。このようにして、緩衝層と第1の接着剤層との間に重ねられた接合領域が形成され、遮光ブロッキングが、緩衝層とサポート構造との間に構築され、その結果、緩衝層とサポート構造との間の光透過の可能性が完全に回避され得る。したがって、保護アセンブリは拡声機能と一体化され、ディスプレイスクリーンアセンブリは、良好な表示性能を維持する。
【0016】
実際の適用では、緩衝層の第2の端部側は、第1の接着剤層の延長部の内側に位置してよく、または緩衝層の第2の端部側は、第1の接着剤層の延長部の外側に位置してよい。いずれにしても、信頼性のある接合関係を通じて遮光ブロッキングが形成され得る。
【0017】
たとえば、緩衝層の第1の端部側は、装飾層内側に配置され得、その結果、信頼性のある押圧関係が確保され、外観が良好である。
【0018】
たとえば、緩衝層は、スポンジストリップであってよく、その結果、厚さサイズが制御され得る。
【0019】
第1の態様の第1の実装、第1の態様の第2の実装、第1の態様の第3の実装、第1の態様の第4の実装、第1の態様の第5の実装、または第1の態様の第6の実装に基づいて、本出願の実施形態は、第1の態様の第7の実装をさらに提供する。すなわち、ディスプレイスクリーンアセンブリは、液晶ディスプレイを含み、液晶ディスプレイは、ディスプレイスクリーン回路COFを含む。回避空間が、サポートの、液晶ディスプレイに近接する側に設けられ、その結果、ディスプレイスクリーン回路COFの設置回避空間が形成され、回路COFとディスプレイスクリーンアセンブリとの間のピン接続に影響を及ぼすことを回避する。さらに、遮蔽板は、第1の接着剤層の、回避空間に対して反対側にある位置に接合および固定され、曲げられた回路COFが材料除去部を通じて第1の接着剤層に接合されるのを防止し、その結果、信頼性のあるピン接続関係が確保される。
【0020】
たとえば、遮蔽板は、マイラー(MYLAR(登録商標))製である。
【0021】
第1の態様の第7の実装に基づいて、本出願の実施形態は、第1の態様の第8の実装をさらに提供する。すなわち、遮蔽板は、第1の接着剤層から第2の表面に延び、第2の表面は、サポートの、ディスプレイスクリーン回路COFに対して反対側にある表面である。このようにして、ディスプレイスクリーン回路COFは保護され得、材料除去部が形成されるとき生成されるバリまたは鋭い部分がディスプレイスクリーン回路COFを摩耗させない。
【0022】
第1の態様、第1の態様の第1の実装、第1の態様の第2の実装、第1の態様の第3の実装、第1の態様の第4の実装、第1の態様の第5の実装、第1の態様の第6の実装、第1の態様の第7の実装、または第1の態様の第8の実装に基づいて、本出願の実施形態は、第1の態様の第9の実装をさらに提供する。すなわち、装飾層は、固定部をさらに含み、固定部は、装飾層の、スクリーン表面に当接しない側の側縁上に位置する。それに対応して、サポートは、固定部に合致する開口を備える。したがって、第1の接着剤層によって確立される部材と第2の接着剤層との間の接合固定接続関係に基づいて、固定部と固定部に合致する開口とによって確立される固定接続方式を使用することによって、保護アセンブリの接続信頼性が改善され、保護アセンブリは、良好なアセンブリ加工性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態1による電子デバイスの図である。
図2図1におけるA-A切断位置において形成された、保護アセンブリおよびディスプレイスクリーンアセンブリのアセンブリの概略図である。
図3図2に示されている保護アセンブリおよびディスプレイスクリーンアセンブリのアセンブリの分解図である。
図4図1における部分Bの拡大図である。
図5図2における部分Cの拡大図である。
図6】本発明の実施形態1による電子デバイスのサポートの構造の概略図である。
図7図1におけるD-D切断位置において形成された、保護アセンブリおよびディスプレイスクリーンアセンブリのアセンブリの概略図である。
図8図6におけるE-Eに沿った断面図である。
図9】本発明の実施形態1による後ろ側から見た保護アセンブリの部分概略図である。
図10図9に示されている装飾層の構造の概略図である。
図11】本発明の実施形態2による、電子デバイスの保護アセンブリおよびディスプレイスクリーンアセンブリのアセンブリの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本出願の実施形態は、超極薄電子デバイス解決策を提供する。スマートテレビジョンおよびディスプレイスクリーンなど電子デバイスの特定の適用では、この解決策は、ディスプレイスクリーンアセンブリの厚さを効果的に削減し、ユーザの視覚的体験を考慮する。
【0025】
一般性を失うことなく、保護アセンブリ10がこの実施形態における説明主題として使用される。図1に示されているディスプレイ装置100では、保護アセンブリ10は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の底部側縁に位置する。保護アセンブリ1の構成要素および構成要素間の組立て関係が以下に詳細に記載されている。異なる製品設計要件に基づいて、電子デバイスのディスプレイスクリーンアセンブリ20は、LCDディスプレイスクリーンまたはLEDディスプレイスクリーンであってよいことを理解されたい。ディスプレイスクリーンアセンブリの特定の実装は、本出願の核心的な発明性ある概念ではなく、したがって、本出願の保護範囲内で電子デバイスに対する実質的な限定を構成しない。
【0026】
実施形態1
図1を参照されたい。本実施形態において提供されるディスプレイ装置のディスプレイスクリーンアセンブリ20は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)ディスプレイスクリーン201を使用する。ディスプレイ装置のスピーカ30は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の底部にある。保護アセンブリ10は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の底部側縁に沿って、スピーカ30の外側に配置される。本明細書で使用される向きの用語「外側」、ならびに以下で使用される向きの用語「内側」および「側」は、構成要素間の相対位置関係または解決策の構造について明確に記載するために、基準としてディスプレイ装置の本体を通して定義される。
【0027】
保護アセンブリ10は、装飾層1と、サポート2と、緩衝層3とを含む。図2および図3を参照されたい。装飾層1は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20およびサポート2の外側に位置する。サポート2は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の側部上に位置し、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の側縁に固定され、保護アセンブリ10とディスプレイスクリーンアセンブリ20との間の基本固定接続を確立する。実際の適用では、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の本体の異なる構造設計に応じて、サポート2は、異なるようにして固定されてよい。たとえば、それに限定されないが、サポート2は、図2に示されているねじ山付き固定具8を通じてディスプレイスクリーン201の裏側で固定構造202に固定される。換言すれば、サポート2は、スクリーン表面上の組立て空間を占有せず、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の側の端面構造だけを通じて前述の固定接続を確立する。
【0028】
図3および図5を参照されたい。サポート2は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20のスクリーン表面2011の側部上に位置する第1の表面21を含む。装飾層1の第1の部分は、第1の接着剤層4を介してサポート2の第1の表面21に接合され、装飾層1の第2の部分は、緩衝層3を介してスクリーン表面に当接する。本明細書では、「第1の部分」および「第2の部分」は、装飾層1の本体上の2つの機能領域である。「第2の部分」は、スクリーン表面を圧迫するように構成され、「第1の部分」は、装飾層1の基本固定接続を実装するようにサポート2の第1の表面に接合されるように構成される。「第1の部分」および「第2の部分」は、装飾層1の本体上の異なる領域であってよいことを理解されたい。
【0029】
任意選択で、装飾層1は、平面構造であってよく、第1の部分および第2の部分は、その平面構造上にある。装飾層は、曲げ構造であってもよい。図2および図3を参照されたい。第1の部分1bおよび第2の部分1aの一部は、同じ平面上にあり、第1の部分1bの別の部分13は、別の平面に曲げられている。それに対応して、サポート1の第1の表面21は、スロット26を備え得、曲げによって形成される別の部分13は、サポート1のスロット26内に埋め込まれ得る。このようにして、より信頼性のある接合および固定関係が形成され得る。
【0030】
図2に示されているように、スピーカ30のスピーカ開口に対応する位置において、サポート2は、回避開口22を備え、第1の接着剤層4は、回避開口41を備え、音声出力チャネルを確立する。それに対応して、スピーカメッシュ構造11は、装飾層1上にあり、少なくとも回避開口(22および41)に対応する領域内に配置される。このようにして、ディスプレイスクリーン201を圧迫するように構成された装飾層1は、スピーカ30のスピーカメッシュの機能を実装する助けとなる。換言すれば、そのような実装は、スピーカ30のスピーカメッシュが、ディスプレイスクリーン201を圧迫する機能を実装することに等しい。
【0031】
組み立てられた後、サポート2は、装飾層1の内側に位置し、サポート2の外側の装飾層1は、ディスプレイスクリーン201を圧迫するように構成される。図4に示されているように、正面外側輪郭のサイズが装飾層1によって制限されるという特徴に基づいて、保護アセンブリ10の厚さは、装飾層1および緩衝層3の厚さを適正に制御することによって効果的に削減され得る。さらに、本実施形態において提供されるディスプレイ装置では、ディスプレイスクリーンを圧迫するスピーカメッシュおよび装飾層は、全体として一体化され、その結果、厚さサイズが効果的に削減され、ユーザがフロントスピーカを知覚し得る。したがって、ユーザの視覚的体験をさらに改善することができる。
【0032】
この実施形態では、装飾層1は、サポート2の材料とは異なる材料製であってよい。たとえば、それに限定されないが、サポート2は、デバイス全体の重量を制御するために、軽量プラスチック製である。装飾層1は、良好な剛性を有する金属材料、たとえば、それに限定されないが、ステンレス鋼材料製である。したがって、装飾層は、ディスプレイスクリーンを確実に圧迫し得、装飾層1の厚さは最小化され得る。SUS304ステンレス鋼材料が例として使用される。0.3mmの厚さを有する装飾層1が製造され得、装飾層1とスクリーン表面2011との間の小さい間隙は、0.4mmに制御され得る。
【0033】
実際の適用では、装飾層1に適正に取り付けられたサポート2の第1の表面21は、スクリーン表面2011とほぼ同一表面であり得る。図5を参照されたい。もちろん、「ほぼ同一表面」の相対位置関係は、緩衝層3の厚さが、押圧後、第1の接着剤層4の厚さと一致する傾向があるという事実に基づいて形成される。第1の表面21は、スクリーン表面2011から突出せず、その結果、厚さサイズの制御全体がより好都合に実装され得ることが理解され得る。
【0034】
スピーカの機能属性に基づいて、保護アセンブリ10上に配置された音声出力チャネルは、スピーカ30の数量および特定の位置に対応して配置されることを必要とすることを理解されたい。この実施形態におけるディスプレイ装置は、2つのスピーカ30を含む。図6に示されているように、回避開口22がサポート2上の2つの対応する位置に設けられ、回避開口41がサポート2上の2つの対応する位置と同じ第1の接着剤層4上の2つの位置に設けられる(図には示されていない)。
【0035】
図3に示されているように、回避開口(22および41)は中空である。回避開口の特定のサイズおよび形状は、開口位置におけるサポート2の本体の支承能力に合致するように、設計要件全体に基づいて提供され得る。
【0036】
図4を参照されたい。スピーカメッシュ構造11は、装飾層1の領域全体内に構成され得る。ユーザから見て、それは、サポート2が、完全なスピーカメッシュを含む目に見える表面内に構成されることに等しい。超極薄保護アセンブリの設計は、ユーザに、スピーカメッシュが底部上のフルサイズの表面であるという視覚的体験をさらに提供することができる。たとえば、装飾層1は、SUS304ステンレス鋼を使用することによって製造され、前述のスピーカメッシュ構造11は、エッチング処理を通じて装飾層1上に形成され得る。
【0037】
本明細書においてスピーカメッシュ構造11が「領域全体」内に構成されることは、装飾層1の表面の領域が、穴形成またはメッシュ形成のための処理要件が満たされるという条件でスピーカメッシュ構造11を備えることを意味する。したがって、ユーザの前述の視覚的体験が得られる。スピーカメッシュ構造11が「領域全体」内に構成されることは、スピーカメッシュ構造のメッシュ穴パターンが規則的または不規則である場合を含み、メッシュ穴のない処理フレームが装飾層1の外縁上に残される場合をも含むことに留意されたい。
【0038】
図3を参照されたい。ユーザの視覚的体験をさらに改善するために、遮蔽メッシュ6は、この実施形態では第2の接着剤層5を介してスピーカメッシュ構造の内側表面に接合される。すなわち、遮蔽メッシュ6は、装飾層1の内側を覆うために使用される。スピーカの機能要件が満たされ得るだけでなく、スピーカメッシュ構造のための均一な遮蔽効果が形成される。このようにして、遮蔽メッシュ6が回避開口(22および41)を覆う解決策に比べてこの実施形態では、遮蔽メッシュ6がスピーカメッシュの内側表面を覆い、これは、スピーカメッシュ構造の外側の、目に見える色の差を回避する。
【0039】
実際の適用では、遮蔽メッシュ6は、メッシュ生地または不織布製であってよく、その結果、厚さサイズを制御することができ、製造および組立てコストが低い。第2の接着剤層5は、水性接着剤層であってよい。具体的には、第2の接着剤層5は、遮蔽メッシュ6を水性接着剤内に浸漬することによって形成され得る。水性接着剤は、水を溶媒として使用するという特徴に基づいて、遮蔽メッシュのグリッド表面に加えて、メッシュの側部表面が水性接着剤内に浸漬され、遮蔽メッシュ6に浸透する第2の接着剤5を形成する。全体として、水性接着剤層が硬化した後、遮蔽メッシュ6とスピーカメッシュ構造との間の接合固定の信頼性が向上され得、スピーカの良好な音の透過性を得ることができる、すなわち、スピーカの機能要件を満たすことができる。
【0040】
さらに、この実施形態における第1の接着剤層4は、良好な接合加工性および低い製造コストを有するホットメルト接着剤層である。さらに、ホットメルト接着剤と水性接着剤との間の良好な親和性に基づいて、装飾層1とサポート2との間の接合関係の良好な信頼性が得られ得る。
【0041】
光透過現象を回避するために、図5に示されているように、スピーカメッシュ構造が装飾層1の領域全体内に構成される方式のために、第1の接着剤層4は、延長部42を含み、延長部42は、緩衝層3に向かって延び、サポートの外へ延び、装飾層1の第2の部分は、緩衝層3の第1の端部側31を介してスクリーン表面に当接し、緩衝層3の第2の端部側32は第1の接着剤層4の延長部42上に重ねられて接合される。このようにして、緩衝層3と第1の接着剤層4との間の前述の重ねられた接合領域が形成され、遮光ブロッキングが緩衝層3とサポート2との間に形成され、その結果、緩衝層3とサポート2との間の光透過が回避され、ディスプレイスクリーンアセンブリが良好なディスプレイスクリーン性能を維持することを確実にする。本明細書では、第1の端部側31および第2の端部側32は、2つの別個の構成要素ではなく、緩衝層3の、互いに反対側に配置される2つの部分である。
【0042】
この実施形態では、緩衝層3の第2の端部側32は、図5に示されているように、第1の接着剤層4の延長部42の内側に位置し得る。緩衝層3は、スポンジストリップであってよく、その結果、厚さサイズが制御される。
【0043】
実際の適用の別の場合には、緩衝層3の第2の端部側32は、代替として、第1の接着剤層4の延長部42の外側に位置し得る。このようにして、遮光ブロッキングの効果は、重ねられた接合領域を通じて実装され得る。さらに、緩衝層3は、シリコーン帯体またはゴム帯体であってよい。
【0044】
たとえば、それに限定されないが、緩衝層3の第1の端部側31は、図5に示されているように、装飾層1において受け止められ、その結果、押圧関係は、信頼性のあるものである外観が良好である。
【0045】
この実施形態では、図7および図8に示されているように、LCDディスプレイスクリーン201のディスプレイスクリーン回路COF203は、ディスプレイスクリーン201の底部に配置される。回避空間23が、サポート2上に設けられ、サポート2の、LCDディスプレイスクリーン201に近接する側に位置し、その結果、ディスプレイスクリーン回路COF203の設置回避空間が回路COFとディスプレイスクリーンアセンブリとの間のピン接続に影響を及ぼすことを回避するように形成される。ディスプレイスクリーン回路COFの実際の構成数量は、ディスプレイスクリーン201の特定のモデルおよびサイズに基づいて決定されることが理解され得る。この実施形態では、サポート2上の回避空間23の数量およびその特定の開口位置は、それに対応して設定されることを必要とする。
【0046】
図7に示されているように、遮蔽板7は、第1の接着剤層4上の、回避空間23に対して反対側にある位置で接合および固定され、曲げられた回路COF203が回避空間を介して第1の接着剤層4に接合されるのを防止し、回路COF203がその位置で第1の接着剤層4に接合され、したがって、信頼性のあるピン接続関係に影響を及ぼすのを防止する。
【0047】
何らかの実際の適用では、回避空間23は、サポート2の本体と一体化されるようにして形成され得、または機械加工方式での二次処理を通じて形成され得る。回避空間23が形成されるとき生成されるバリまたは鋭い部分がディスプレイスクリーン回路COF203に接触し摩耗させるのを防止するために、遮蔽板7は、第1の接着剤層4から、サポート2の、ディスプレイスクリーン回路COF203に対して反対側にある第2の表面24に延び得る。第2の表面24は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の底部側縁に面する表面である。第2の表面24は、第1の表面21に対して直交する。この実施形態は、良好なアセンブリ加工性という特徴を有する。
【0048】
この実施形態では、遮蔽板7は、マイラー(MYLAR(登録商標))製であり、その結果、内部構造空間に基づいて遮蔽板が形状を帯びることが容易であり、遮蔽板のための製造コストが低い。
【0049】
保護アセンブリ10の一体化された接続信頼性を改善するために、固定部12が装飾層1の側縁上に配置される。図9に示されているように、固定部12に合致する開口25がサポート2上に配置される。もちろん、装飾層1の上部側縁がスクリーン表面を圧迫する適合関係に基づいて、固定部12は、装飾層1の、スクリーン表面に当接しない側の側縁上に配置され得る。具体的には、固定部12は、装飾層1の左側縁、右側縁、および底部側縁上に配置され得る。
【0050】
固定部12、および固定部12に合致する開口25は、装飾層1とサポート2との間の固定接続方式が確立され得るという条件で、異なる構造形態で実装されてよい。図9および図10を共に参照されたい。これらの2つの図は、保護アセンブリ10の側部の端部に位置する合致固定構造を示す。この実施形態では、1つの固定部12が装飾層1の短い側縁(左側および右側)のそれぞれに配置され得、複数の固定部12が、装飾層1の長い側縁(底部側)上に間隔を開けて配置され得る。図に示されているように、各固定部12は、装飾層1の対応する側縁から内向きに曲げることによって形成され、サポート2は、装飾層1に取り付けられ、各固定部12は、対応する開口25に固定される。
【0051】
以下は、この実施形態における保護アセンブリ10を製造し組み立てる主な処理ステップについて簡単に記載している。
【0052】
1:スピーカメッシュ構造11を含む装飾層1、および回避開口を含むサポート2を製造する。
【0053】
2:遮蔽メッシュ6に浸透する第2の接着剤層5を形成するために水性接着剤内に遮蔽メッシュ6を浸漬し、第2の接着剤層5を介してスピーカメッシュ構造11上で遮蔽メッシュ6を接合する。
【0054】
3:第1の接着剤層4(ホットメルト接着剤)を介してサポート2の第1の構成要素を第1の表面に取り付ける。
【0055】
4:サポート2を装飾層1に取り付け、各固定部12を対応する開口25に固定する。
【0056】
5:緩衝層3の第2の端部側32を、サポート2の外へ延びる、第1の接着剤層4の延長部42に接合する。
【0057】
6:サポート2の回避空間とは反対側の位置で、マイラー(MYLAR(登録商標))製の遮蔽板7を介して第1の接着剤層4を覆い、保護アセンブリ10を形成する。
【0058】
最後に、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の保護アセンブリ10を底部側縁上で組み立てる。ねじ山付き固定具を介してサポート2をディスプレイスクリーンアセンブリの固定構造202に固定する。装飾層1は、緩衝層3の第1の端部側31を介してスクリーン表面2011を圧迫する。保護アセンブリ10およびディスプレイスクリーンアセンブリを組み立てた後、定位置に設置されたスピーカ30を固定構造202に固定する。
【0059】
本実施形態において提供されるディスプレイ装置100によれば、超極薄装飾層1、および超極薄装飾層1とスクリーン表面2011との間の小さい間隙の設計に基づいて、拡声機能と一体化された超極薄保護アセンブリ10の解決策が実装される。
【0060】
実施形態2
図11を参照されたい。この実施形態では、保護アセンブリ10’は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20の底部側縁に沿っても配置される。実施形態1に比べて、本実施形態において提供されるディスプレイ装置の底部にスピーカが配置されない点に相違がある。本実施形態と実施形態1との間の相違および関係を明らかに示すために、図中、同じ機能を有する構成要素および構造が同じマークを通じて表される。
【0061】
この実施形態では、保護アセンブリ10’は、装飾層1’、サポート2’、および緩衝層3’を含み、装飾層1’は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20およびサポート2’の外側に位置する。保護アセンブリ10’の特定の構成は、スピーカの機能を実装する助けとなることを必要とせず、その結果、組合せがより単純である。
【0062】
図に示されているように、装飾層1’は、ディスプレイスクリーンアセンブリ20およびサポート2’の外側に位置する。装飾層1’は、第1の接着剤層4’を介してサポート2’の第1の表面21’に接合され、緩衝層3’を介してスクリーン表面2011に当接する。同様に、保護アセンブリ10’の厚さは、装飾層1’および緩衝層3’の厚さサイズを適正に制御することによって効果的に削減され得る。
【0063】
装飾層1’、サポート2’、および緩衝層3’の材料の選択は、実施形態1におけるものと同じである。本明細書において詳細は再度記載されていない。
【0064】
この実施形態では、サポート2’の対応する位置、およびディスプレイスクリーン回路COF(図には示されていない)に適合する位置において形成された材料除去部および遮蔽板などの関連構造(図には示されていない)もまた、実施形態1におけるものと同じようにして処理され得ることに留意されたい。本明細書において詳細は再度記載されていない。
【0065】
さらに、前述の実施形態1および実施形態2に提供されている超極薄保護アセンブリの設計解決策は、液晶ディスプレイを備える別の製品に適用され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11