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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-18
(45)【発行日】2025-03-27
(54)【発明の名称】電気車両のための車両診断デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04L 25/02 20060101AFI20250319BHJP
   B60R 16/023 20060101ALI20250319BHJP
   H04L 12/28 20060101ALI20250319BHJP
   H04L 43/08 20220101ALI20250319BHJP
【FI】
H04L25/02 301Z
B60R16/023 P
H04L12/28 100A
H04L25/02 V
H04L43/08
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023541879
(86)(22)【出願日】2022-11-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-15
(86)【国際出願番号】 KR2022018129
(87)【国際公開番号】W WO2023096260
(87)【国際公開日】2023-06-01
【審査請求日】2023-07-12
(31)【優先権主張番号】10-2021-0162803
(32)【優先日】2021-11-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、マン-ホ
【審査官】原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-165257(JP,A)
【文献】川出 和希,第8章 点検用コネクタからのデータを可視化!位置情報を保存! GPS&SDカード対応のプリウス用走行データ・モニタ,トランジスタ技術 第48巻 第8号 ,CQ出版株式会社,2011年08月01日,第48巻,p.124-132
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 25/02
B60R 16/023
H04L 12/28
H04L 43/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気車両のための車両診断デバイスにおいて、
前記電気車両の車両ネットワークシステムに設けられたD-CANチャンネルの第1信号ラインの第1信号ピン及び第2信号ラインの第2信号ピンに着脱自在に構成されるコネクターと、
前記コネクターを介して前記第1信号ピン及び前記第2信号ピンに接続されるCANトランシーバーと、
前記コネクターを介して前記第1信号ピンまたは前記第2信号ピンに接続されるウェイクアップ回路と、
スリープモードにおいて前記CANトランシーバーにより出力される第1ウェイクアップ信号または前記ウェイクアップ回路により出力される第2ウェイクアップ信号が入力されたことに応答して、前記スリープモードからウェイクアップモードへと切り換え、前記ウェイクアップモードにおいて前記CANトランシーバーを介して前記車両ネットワークシステムから診断データを収集する制御回路と、
を含み、
前記CANトランシーバーは、
前記D-CANチャンネルからウェイクアップパターンが入力されたことに応答して、前記第1ウェイクアップ信号を前記制御回路に出力し、
前記ウェイクアップ回路は、
前記CANトランシーバーが前記第1ウェイクアップ信号を出力できていない間に、前記第1信号ラインまたは前記第2信号ラインからの入力電圧が基準電圧よりも大きいことに応答して、前記第2ウェイクアップ信号を前記制御回路に出力する、車両診断デバイス。
【請求項2】
前記ウェイクアップ回路は、
前記電気車両に設けられた電源回路からの第1電源電圧を分圧して前記基準電圧を生成する電圧ディバイダーを含む、請求項に記載の車両診断デバイス。
【請求項3】
前記ウェイクアップ回路は、
前記入力電圧が前記基準電圧よりも大きいことに応答して、ハイレベルの電圧を出力する比較器と、
前記ハイレベルの電圧に応答して、前記電気車両に設けられた電源回路からの電源電圧を前記第2ウェイクアップ信号として前記制御回路に出力する信号伝達回路と、
を含む、請求項に記載の車両診断デバイス。
【請求項4】
電気車両のための車両診断デバイスにおいて、
前記電気車両の車両ネットワークシステムに設けられたD-CANチャンネルに着脱自在に構成されるコネクターと、
前記コネクターを介して前記D-CANチャンネルの第1信号ライン及び第2信号ラインに接続されるCANトランシーバーと、
前記コネクターを介して前記第1信号ラインまたは前記第2信号ラインに接続されるウェイクアップ回路と、
スリープモードにおいて前記CANトランシーバーにより出力される第1ウェイクアップ信号または前記ウェイクアップ回路により出力される第2ウェイクアップ信号が入力されたことに応答して、前記スリープモードからウェイクアップモードへと切り換え、前記ウェイクアップモードにおいて前記CANトランシーバーを介して前記車両ネットワークシステムから診断データを収集する制御回路と、
を含み、
前記ウェイクアップ回路は、
前記第1信号ラインまたは前記第2信号ラインからの入力電圧が基準電圧よりも大きいことに応答して、前記第2ウェイクアップ信号を前記制御回路に出力し、
前記ウェイクアップ回路は、
前記入力電圧が前記基準電圧よりも大きいことに応答して、ハイレベルの電圧を出力する比較器と、
前記ハイレベルの電圧に応答して、前記電気車両に設けられた電源回路からの電源電圧を前記第2ウェイクアップ信号として前記制御回路に出力する信号伝達回路と、
を含み、
前記信号伝達回路は、
前記比較器の出力ピンに接続されたゲートと、ソース及びドレインを含む第1トランジスターと、
前記第1トランジスターのゲートと前記第1トランジスターのソースとの間に接続される第1抵抗と、
前記第1トランジスターのソースと接地との間に接続される第2抵抗と、
ゲートと、前記電源回路に接続されるソース及び前記制御回路に接続されるドレインを含む第2トランジスターと、
前記第2トランジスターのゲートと前記第2トランジスターのソースとの間に接続される第3抵抗と、
前記第2トランジスターのゲートと前記第1トランジスターのドレインとの間に接続される第4抵抗と、
を含む、車両診断デバイス
【請求項5】
前記第1トランジスターは、NチャンネルMOSFETであり、
前記第2トランジスターは、PチャンネルMOSFETである、請求項に記載の車両診断デバイス。
【請求項6】
前記制御回路は、
前記第1ウェイクアップ信号または前記第2ウェイクアップ信号が入力されたことに応答して、前記電気車両に設けられた電源回路からの電源電圧を他の電圧に降圧する電圧レギュレーターと、
前記スリープモードにおいて前記電圧レギュレーターから前記電源電圧が入力されることに応答して、前記ウェイクアップモードとして動作するデータ処理ユニットと、
を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の車両診断デバイス。
【請求項7】
前記制御回路は、
前記スリープモードにおいて前記第1ウェイクアップ信号または前記第2ウェイクアップ信号の入力が一定の時間の間に続いたことに応答して、前記スリープモードからウェイクアップモードへと切り換える、請求項1からのいずれか一項に記載の車両診断デバイス。
【請求項8】
前記制御回路は、
前記第2ウェイクアップ信号により前記スリープモードから前記ウェイクアップモードへと切り換えられた後、前記第2ウェイクアップ信号が一定の時間の間に入力されないことに応答して、前記ウェイクアップモードから前記スリープモードへと切り換える、請求項1からのいずれか一項に記載の車両診断デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2021年11月23日付け出願の韓国特許出願第10-2021-0162803号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電気車両のための車両診断デバイスに関し、より詳細には、電気車両の車両ネットワークシステムに設けられたD-CANチャンネルに接続可能であり、前記D-CANチャンネルに接続された状態で、前記電気車両の内部の他のCANチャンネルに接続された電子デバイスのうちの少なくとも1つから診断データを収集する電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
最近の電気車両の普及の進展には目を見張るものがあり、これに伴い、電気車両に配備される各種の電子デバイスの機能の多様化及び高度化が進んでいる。
【0004】
電気車両の車両ネットワークシステムは、電気車両の電子デバイス間の円滑かつ効率よい通信をサポートするように設計され、CAN(Controller Area Network)通信が基本的に適用される。CAN通信とは、電気車両はもとより、その他の産業用装備と医療用装備において、ホストコンピューターなしにマイクロコントローラーや装置が互いに通信し合うために設計された、メッセージに基づく標準通信プロトコールである。
【0005】
電気車両に配備された電子デバイスは、その用途に応じて、複数のグループにカテゴリ化することができる。また、電気車両の状態の診断のために電気車両の外部から車両ネットワークシステムへと着脱自在に外付けされるさらなる電子デバイスがある。車両ネットワークシステムは、複数のCAN通信チャンネル(例えば、P-CAN、B-CAN、C-CAN、D-CAN)を提供し、電気車両の内外部に位置する電子デバイスのうちの同じグループの電子デバイスは、複数のCAN通信チャンネルのうちの特定の通信チャンネルを介して並列に接続される。
【0006】
車両ネットワークシステムは、電気車両の状態に合わせて、複数のCAN通信チャンネルのうちのいずれか1つまたは2つ以上にウェイクアップパターンを出力する。電子デバイスは、スリープモードにおいて動作する間に、自分が接続されたCAN通信チャンネルを介して電気車両から所定のウェイクアップパターンが入力されることに応答して、スリープモードからウェイクアップモードへと切り換えて動作することになる。
【0007】
電気車両には、電気車両が経験し得る色々な状態(例えば、始動On、始動Off、充電)と各状態でウェイクアップパターンを出力すべきCAN通信チャンネルとの間の関係マップが記録されている。一例を挙げると、「始動On」状態は、すべてのCAN通信チャンネルにウェイクアップパターンが出力されるように設定され、「始動Off」状態は、B-CANにのみウェイクアップパターンが出力されるように設定され得る。
【0008】
電気車両の客室内の所定の領域には、「OBD-II」とも呼ばれる診断用通信ポートが設けられており、診断用通信ポートには、車両ネットワークシステムに設けられた複数のCAN通信チャンネルのうちの1つであるD-CANチャンネルが接続されている。電気車両のための診断装備としての電子デバイス(例えば、診断スキャナー)は、そこに配備されたコネクターを介して診断用通信ポートに着脱自在に配設され、診断用通信ポートに結合された状態で、車両ネットワークシステムに診断リクエストを伝送し、このような診断リクエストに対する応答として車両ネットワークシステムから入力される診断データを収集する。
【0009】
ところが、電気車両が特定の状態(例えば、充電)にあることにより、車両ネットワークシステムがD-CANチャンネルにウェイクアップパターンを出力しない間には、たとえ電子デバイスが診断用通信ポートに接続されているとしても、電子デバイスがスリープモードからウェイクアップできないが故に、電子デバイスが電気車両に紐付けられた診断データを収集することができないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記のような問題を解決するために案出されたものであって、電気車両が特定の状態(例えば、充電)にあることにより、たとえD-CANチャンネルにウェイクアップパターンが入力されないとしても、D-CANチャンネルの信号ラインのバイアス電圧を感知してウェイクアップ信号を生成し、ウェイクアップ信号によりスリープモードから自動的にウェイクアップされることにより、電気車両から診断データを収集する電子デバイスを提供することを目的とする。
【0011】
本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解でき、本発明の実施形態によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現できることが容易に分かるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一側面による電気車両のための車両診断デバイスは、前記電気車両の車両ネットワークシステムに設けられたD-CANチャンネルに着脱自在に構成されるコネクターと、前記コネクターを介して前記D-CANチャンネルの第1信号ライン及び第2信号ラインに接続されるCANトランシーバーと、前記コネクターを介して前記第1信号ラインまたは前記第2信号ラインに接続されるウェイクアップ回路と、スリープモードにおいて前記CANトランシーバーにより出力される第1ウェイクアップ信号または前記ウェイクアップ回路により出力される第2ウェイクアップ信号が入力されたことに応答して、前記スリープモードからウェイクアップモードへと切り換え、前記ウェイクアップモードにおいて前記CANトランシーバーを介して前記車両ネットワークシステムから診断データを収集するように構成される制御回路と、を含む。
【0013】
前記CANトランシーバーは、前記D-CANチャンネルからウェイクアップパターンが入力されたことに応答して、前記第1ウェイクアップ信号を前記制御回路に出力するように構成されてもよい。
【0014】
前記ウェイクアップ回路は、前記第1信号ラインまたは前記第2信号ラインからの入力電圧が基準電圧よりも大きいことに応答して、前記第2ウェイクアップ信号を前記制御回路に出力するように構成されてもよい。
【0015】
前記ウェイクアップ回路は、前記電気車両に設けられた電源回路からの第1電源電圧を分圧して前記基準電圧を生成するように構成される電圧ディバイダーを含んでいてもよい。
【0016】
前記ウェイクアップ回路は、前記入力電圧が前記基準電圧よりも大きいことに応答して、ハイレベルの電圧を出力するように構成される比較器と、前記ハイレベルの電圧に応答して、前記電気車両に設けられた電源回路からの電源電圧を前記第2ウェイクアップ信号として前記制御回路に出力するように構成される信号伝達回路と、を含んでいてもよい。
【0017】
前記信号伝達回路は、前記比較器の出力ピンに接続されたゲートと、ソース及びドレインを含む第1トランジスターと、前記第1トランジスターのゲートと前記第1トランジスターのソースとの間に接続される第1抵抗と、前記第1トランジスターのソースと接地との間に接続される第2抵抗と、ゲートと、前記電源回路に接続されるソース及び前記制御回路に接続されるドレインを含む第2トランジスターと、前記第2トランジスターのゲートと前記第2トランジスターのソースとの間に接続される第3抵抗と、前記第2トランジスターのゲートと前記第1トランジスターのドレインとの間に接続される第4抵抗と、を含んでいてもよい。
【0018】
前記第1トランジスターは、Nチャンネル金属酸化膜半導体電界効果トランジスター(N-Channel MOSFET)であってもよい。
【0019】
前記第2トランジスターは、Pチャンネル金属酸化膜半導体電界効果トランジスター(P-Channel MOSFET)であってもよい。
【0020】
前記制御回路は、前記第1ウェイクアップ信号または前記第2ウェイクアップ信号が入力されたことに応答して、前記電気車両に設けられた電源回路からの前記電源電圧を前記他の電圧に降圧するように構成される電圧レギュレーターと、前記スリープモードにおいて前記電圧レギュレーターから前記第2電源電圧が入力されることに応答して、前記ウェイクアップモードとして動作するように構成されるデータ処理ユニットと、を含んでいてもよい。
【0021】
前記制御回路は、前記スリープモードにおいて前記第1ウェイクアップ信号または前記第2ウェイクアップ信号の入力が一定の時間の間に続いたことに応答して、前記スリープモードからウェイクアップモードへと切り換えるように構成されてもよい。
【0022】
前記制御回路は、前記第2ウェイクアップ信号により前記スリープモードから前記ウェイクアップモードへと切り換えられた後、前記第2ウェイクアップ信号が一定の時間の間に入力されないことに応答して、前記ウェイクアップモードから前記スリープモードへと切り換えるように構成されてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施形態のうちの少なくとも1つによれば、電気車両が特定の状態(例えば、充電)にあることにより、たとえD-CANチャンネルにウェイクアップパターンが入力されないとしても、D-CANチャンネルの信号ラインのバイアス電圧を感知してウェイクアップ信号を生成し、ウェイクアップ信号によりスリープモードから自動的にウェイクアップされることにより、電気車両から診断データを収集することができる。
【0024】
本発明の効果は、上記の効果に限らず、言及されていない他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者にとって明確に理解できるものであろう。
【0025】
本明細書に添付される以下の図面は、本発明の好ましい実施形態を例示するものであり、後述する発明の詳細な説明とともに本発明の技術思想をさらに理解させる役割を果たすものであるため、本発明はそのような図面に記載された事項のみに限定されて解釈されてはいけない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明に係る電気車両と前記電気車両の外部から前記電気車両へと着脱自在に外付けされる車両診断デバイスを例示的に示す図である。
図2図1に示された車両診断デバイスの構成を概略的に示す図である。
図3図2のウェイクアップ回路の動作を説明するのに参照されるタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0028】
したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0029】
第1、第2などの序数を含む用語は、様々な構成要素のうちのいずれか一つをその他の要素と区別するために使われたものであり、これら用語によって構成要素が限定されることはない。
【0030】
明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」というとき、これは、特に言及しない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書に記載の<制御部>のような用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せで具現され得る。
【0031】
さらに、明細書の全体において、ある部分が他の部分と「接続(連結)」されているというとき、これは「直接的に接続(連結)」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「間接的に接続(連結)」されている場合も含む。
【0032】
図1は、本発明に係る電気車両1と前記電気車両1の外部から前記電気車両1へと着脱自在に外付けされる車両診断デバイス410を例示的に示す図である。
【0033】
図1を参照すると、電気車両1は、車両ネットワークシステム10と、電子デバイス110、210、310及び電源回路20を含む。
【0034】
車両ネットワークシステム10は、P(Powertrain)-CANチャンネル100、B(Body)-CANチャンネル200、C(Chassis)-CANチャンネル300、D(Diagnostic)-CANチャンネル400及びゲートウェイ500を含む。
【0035】
電子デバイス110、210、310のそれぞれは、P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200、C-CANチャンネル300及びD-CANチャンネル400のうちの1つに接続される。車両ネットワークシステム10の観点から、電子デバイス110、210、310、410のそれぞれを「ノード」と称することができる。P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200、C-CANチャンネル300及びD-CANチャンネル400のそれぞれには、2つ以上の電子デバイスが並列に接続されてもよい。
【0036】
電源回路20は、車両ネットワークシステム10及び電子デバイス110、210、310の動作に要される電源電圧VCCを供給するように構成される。一例を挙げると、電源回路20は、バッテリー(例えば、鉛蓄電池)とバッテリーの出力電圧を所定の定電圧値(例えば、12[V])の電源電圧VCCに変換する電圧レギュレーターを含んでいてもよい。
【0037】
P-CANチャンネル100は、電気車両1の運行機能と関係している電子デバイス110、例えば、エンジン、ステアリングホイール、電気モーター、電子式ペダルなどとの通信のために配設される。
【0038】
B-CANチャンネル200は、電気車両1の運行機能とは無関係な電子デバイス210、例えば、スマートキーモジュール、ライト、電子式ドア、サンルーフ、ワイパー、エアバッグ、エアコン、パワーウィンドウなどとの通信のために配設される。
【0039】
C-CANチャンネル300は、電気車両1のシャーシと関わる機能を担う電子デバイス310、例えば、クラスター、ヨーレートセンサー(YRS:Yaw Rate Sensor)などとの通信のために配設され、B-CANに比べて高い通信速度に対応することができる。
【0040】
D-CANチャンネル400は、電気車両1の外部に位置する車両診断デバイス410が電気車両1の内部に位置する電子デバイス110、210、310のうちの少なくとも1つに診断リクエストを送信し、診断リクエストに対する応答として電子デバイス110、210、310から出力される診断データを送受信するのに用いられる。以下では、電子デバイス110、210、310と区別されるように、車両診断デバイス410を「車両診断デバイス」と称する。
【0041】
ゲートウェイ500は、車両ネットワークシステム10の中枢的な構成要素であって、P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200、C-CANチャンネル300及びD-CANチャンネル400の間のメッセージのやりとり、通信経路の設定及び通信速度の制御の機能を担う。ゲートウェイ500は、P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200、C-CANチャンネル300及びD-CANチャンネル400のうちのいずれか1つから残りの少なくとも1つへの通信を中継する。一例を挙げると、D-CANチャンネル400を介して車両診断デバイス410からの診断リクエストがゲートウェイ500により受信される場合、ゲートウェイ500は、受信された診断リクエストに関連付けられた電気車両1の内部の電子デバイス110、210、310を識別し、識別された電子デバイス110、210、310に接続されたCANチャンネル100、200、300に当該診断リクエストを入力する。すると、識別された電子デバイス110、210、310は、自分が接続されたCANチャンネル100、200、300を介して診断リクエストを受信し、受信された診断リクエストにおいて問い合わせする内容の診断データを自分が接続されたCANチャンネル100、200、300に返す。返された診断データは、ゲートウェイ500を経てD-CANチャンネル400を介して車両診断デバイス410に入力される。診断データは、電気車両1に装着された多数の部品のうち、診断リクエストにより特定される少なくとも1つの部品の状態を示す。一例を挙げると、電気車両1のバッテリーパックの健康状態(SOH:State Of Health)を問い合わせする診断リクエストは、ゲートウェイ500を介して、P-CANチャンネル100またはC-CANチャンネル300に接続された電子デバイス110、310のうちの1つであるバッテリー管理システム(BMS:Battery Management System)に伝達される。BMSは、診断リクエストに応答してバッテリーパックのSOHの演算機能を実行した後、演算されたSOHを示すメッセージを診断データとしてゲートウェイ500に伝達する。
【0042】
ゲートウェイ500は、電源回路20と接地(例えば、シャーシ)のそれぞれに接続されて、電源回路20から入力される電源電圧VCCを、P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200、C-CANチャンネル300及びD-CANチャンネル400のそれぞれの電源ピンPと接地ピンGとの間に与える。
【0043】
図1において、記号H、L、P及びGは、それぞれ第1信号ライン、第2信号ライン、グランドライン及び電源ラインとそこに接続されるピンを指し示す。各CANチャンネルは、4種類の電気ライン、すなわち、第1信号ライン(CAN-Hライン)H、第2信号ライン(CAN-Lライン)L、電源ラインP及びグランドラインGの束である。第1信号ラインHと第2信号ラインLは、車両診断デバイス410の通信用に用いられ、第1信号ラインHと第2信号ラインLの対を「CANバス」と称することができる。グランドラインは、電気車両1のグランド電圧(シャーシの電位)を与える。電源ラインPは、電源回路20の出力端に接続されて電源電圧VCCを与える。電源電圧VCCは、電子デバイス110、210、310、410の駆動用に用いられる。参考までに、CAN通信において、通常、第1信号ラインHは、「CAN-H」、「CAN-High」または「CAN+」などと表記され、第2信号ラインは、「CAN-L」、「CAN-Low」または「CAN」などと表記される。
【0044】
ゲートウェイ500は、電気車両1が第1状態(例えば、始動On)であることに応答して、P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200、C-CANチャンネル300及びD-CANチャンネル400のすべての第1信号ラインHと第2信号ラインLを介して所定のウェイクアップパターンを出力することができる。一例を挙げると、ウェイクアップパターンは、ISO 11898-2に基づくものであり得る。
【0045】
ゲートウェイ500は、電気車両1が第2状態(例えば、始動Off)であることに応答して、P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200、C-CANチャンネル300及びD-CANチャンネル400のすべてのCANバスへの所定のウェイクアップパターンの出力を中断することができる。
【0046】
ゲートウェイ500は、電気車両1が第3状態(例えば、始動準備、充電)であることに応答して、P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200及びC-CANチャンネル300のうちの少なくとも1つのCANチャンネルの第1信号ラインHと第2信号ラインLへの所定のウェイクアップパターンの出力を中断し、その代わりに、当該CANチャンネルの第1信号ラインHと第2信号ラインLのうちの少なくとも一方に所定の定電圧値(例えば、2.5V)のバイアス電圧を出力することができる。始動準備状態は、B-CANチャンネル200に接続された電子デバイス210のうちの1つであるスマートキーモジュールによりスマートキーが電気車両1から一定の距離内に近づいたと感知されることにより、電気車両1の始動On状態を準備する状態であるといえる。
【0047】
ゲートウェイ500は、電気車両1が第3状態であることに応答して、D-CANチャンネル400の第1信号ラインHと第2信号ラインLのうちの少なくとも一方に所定の定電圧値のバイアス電圧を出力することができる。
【0048】
ゲートウェイ500は、P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200及びC-CANチャンネル300のうちの少なくとも1つに所定のウェイクアップパターンを出力する間に、D-CANチャンネル400の第1信号ラインHと第2信号ラインLのうちの少なくとも一方に所定の定電圧値のバイアス電圧を出力することができる。
【0049】
図2は、図1に示された車両診断デバイス410の構成を概略的に示す図である。
【0050】
図2を参照すると、車両診断デバイス410は、コネクター411、CANトランシーバー412、ウェイクアップ回路413及び制御回路414を含む。
【0051】
コネクター411は、電気車両1の車両ネットワークシステム10に設けられたD-CANチャンネル400の4ピンH、L、P、Gに着脱自在に構成される。CANトランシーバー412と、ウェイクアップ回路413及び制御回路414のそれぞれは、コネクター411を介して4ピンH、L、P、Gのうちの少なくとも1つに接続される。
【0052】
CANトランシーバー412は、コネクター411を介して第1信号ラインHと第2信号ラインLに接続されて、第1信号ラインHと第2信号ラインLとの電圧差の変化が所定のウェイクアップパターンにマッチングされることに応答して、ウェイクアップピンIから第1ウェイクアップ信号を出力する。制御回路414のウェイクアップピンWUは、CANトランシーバー412のウェイクアップピンIに接続される。制御回路414は、スリープモードにおいてウェイクアップピンWUに第1ウェイクアップ信号が入力されたことに応答して、スリープモードからウェイクアップモードへと切り換えられる。制御回路414は、ウェイクアップされてから、CANトランシーバー412を用いて電気車両1と通信することができる。制御回路414の信号出力ピンTは、CANトランシーバー412の信号入力ピンRに接続され、制御回路414の信号入力ピンRは、CANトランシーバー412の信号出力ピンTに接続される。CANトランシーバー412は、第1信号ラインHと第2信号ラインLを介して受信されたメッセージをCANトランシーバー412の信号出力ピンTを介して制御回路414の信号入力ピンRに伝達する。CANトランシーバー412は、CANトランシーバー412の信号入力ピンRを介して制御回路414の信号出力ピンTから出力されたメッセージを受信し、受信されたメッセージを第1信号ラインHと第2信号ラインLを介してゲートウェイ500に伝達する。
【0053】
ウェイクアップ回路413は、制御回路414に対するCANトランシーバー412のウェイクアップ機能とは独立して、制御回路414をウェイクアップさせるように構成される。具体的に、ウェイクアップ回路413は、D-CANチャンネル400を介してウェイクアップパターンが入力されないためCANトランシーバー412が制御回路414に第1ウェイクアップ信号を出力できていない間に、D-CANチャンネル400の第1信号ラインHまたは第2信号ラインLの電圧が基準電圧Vrefよりも大きいことに応答して、第2ウェイクアップ信号を出力するように構成される。ウェイクアップ回路413の出力ピンは、制御回路414のウェイクアップピンWUに接続される。制御回路414は、スリープモードにおいてウェイクアップピンWUに第2ウェイクアップ信号が入力されたことに応答して、スリープモードからウェイクアップモードへと切り換えられる。
【0054】
第1ウェイクアップ信号及び第2ウェイクアップ信号のそれぞれとは、所定の電圧値以上のハイレベルの電圧のことを指し示すことがある。
【0055】
ウェイクアップ回路413は、比較器431及び信号伝達回路432を含み、電圧ディバイダー433をさらに含んでいてもよい。
【0056】
比較器431は、入力ピン+、入力ピン-及び出力ピンを含む。入力ピン+には、コネクター411を介して第1信号ラインHの電圧が入力される。図2においては、第1信号ラインHが入力ピン+に接続されたことを例示している。入力ピン-には、所定の電圧値(例えば、2V)以上の基準電圧Vrefが入力される。基準電圧Vrefは、第1信号ラインHに出力される前記バイアス電圧未満である。比較器431は、入力ピン+の入力電圧が入力ピン-の入力電圧Vrefよりも大きいことに応答して、所定の電圧値のハイレベルの電圧を出力ピンから出力する。比較器431は、電源電圧VCCを用いて動作することができる。比較器431の出力ピンから出力されるハイレベルの電圧は、電源電圧VCCと同一であり得る。比較器431は、入力ピン+の入力電圧が入力ピン-の入力電圧よりも小さいことに応答して、所定の電圧値(例えば、0[V])のローレベルの電圧を出力ピンから出力する。比較器431の出力ピンから出力されるローレベルの電圧は、グランド電圧と同一であり得る。
【0057】
図2においては、信号伝達回路432が第1抵抗R、第2抵抗R、第1トランジスターT、第3抵抗R、第4抵抗R、第2トランジスターTを含むことが例示されている。
【0058】
第1トランジスターTのゲートは、比較器431の出力ピンに接続される。第1抵抗Rは、第1トランジスターTのゲートと第1トランジスターTのソースとの間に接続される。第2抵抗Rは、第1トランジスターTのソースと接地との間に接続される。第2トランジスターTのソースは、電源ラインPに接続される。第2トランジスターTのドレインは、制御回路414のウェイクアップピンWUに接続される。第3抵抗Rは、第2トランジスターTのゲートと第2トランジスターTのソースとの間に接続される。第4抵抗Rは、第2トランジスターTのゲートと第1トランジスターTのドレインとの間に接続される。第1トランジスターTは、NチャンネルMOSFETであってもよい。第2トランジスターTは、PチャンネルMOSFETであってもよい。比較器431の出力ピンからハイレベルの電圧が出力される間に、第1トランジスターTは、オン状態となる。第1トランジスターTがオン状態である間に、第3抵抗R、第4抵抗R、第1トランジスターT及び第2抵抗Rを介して電流が流れ、これにより、第3抵抗Rの両端にわたる電圧が第2トランジスターTのゲート-ソース電圧として入力されて、第2トランジスターTがオン状態となる。第2トランジスターTがオン状態である間に、電源電圧VCCが第2ウェイクアップ信号として制御回路414のウェイクアップピンWUに入力される。
【0059】
電圧ディバイダー433は、抵抗R及び抵抗Rを含む。抵抗R及び抵抗Rの間の抵抗比により電源電圧VCCが分圧されることにより、基準電圧Vrefが入力ピン-に入力される。すなわち、Vref=VCC×R/(R+R)。図2においては、基準電圧Vrefが電源電圧VCCから与えられることが示されているが、コインセルなどの蓄電池の出力電圧を基準電圧Vrefとして用いても構わない。
【0060】
制御回路414は、スリープモードにおいて第1ウェイクアップ信号または第2ウェイクアップ信号の入力が一定の時間の間に続いたことに応答して、スリープモードからウェイクアップモードへと切り換えるように構成されてもよい。
【0061】
制御回路414は、電圧レギュレーター441及びデータ処理ユニット442を含む。電圧レギュレーター441は、第1ウェイクアップ信号または第2ウェイクアップ信号がウェイクアップピンWUに入力されたことに応答して、制御回路414の電源ピンPに入力される電源電圧VCCを他の電圧(例えば、5[V])に降圧するように構成される。データ処理ユニット442は、電圧レギュレーター441が電源電圧VCCから生成した電圧を入力されて活性化(powered)されることにより、スリープモードからウェイクアップモードへと切り換えて動作する。データ処理ユニット442は、ハードウェア的に、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuits)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP:digital signal processors)、デジタル信号処理装置(DSPD:digital signal processing devices)、プログラマブルロジックデバイス(PLD:programmable logic devices)、フィールド プログラマブル ゲートアレイ(FPGA:field programmable gate arrays)、マイクロプロセッサ(microprocessors)、およびその他の機能遂行のための電気ユニットのうちの少なくとも1つを使用して実現されてもよい。
【0062】
制御回路414は、第1ウェイクアップ信号によりスリープモードからウェイクアップモードへと切り換えられた後、第1ウェイクアップ信号が一定の時間の間に入力されないことに応答して、ウェイクアップモードからスリープモードへと切り換えることができる。いうまでもなく、第1ウェイクアップ信号が一定の時間一定の時間以上に入力されない状況であっても、第2ウェイクアップ信号が入力中であれば、制御回路414は、ウェイクアップ状態を維持することができる。
【0063】
制御回路414は、第2ウェイクアップ信号によりスリープモードからウェイクアップモードへと切り換えられた後、第2ウェイクアップ信号が一定の時間の間に入力されないことに応答して、ウェイクアップモードからスリープモードへと切り換えることができる。いうまでもなく、第2ウェイクアップ信号が一定の時間以上に入力されない状況であっても、第1ウェイクアップ信号が入力中であれば、制御回路414は、ウェイクアップ状態を維持することができる。
【0064】
図3は、図2のウェイクアップ回路413の動作を説明するのに参照されるタイミングチャートである。
【0065】
CAN通信において、第1信号ラインHと第2信号ラインLのそれぞれがバイアス電圧である状態を「リセッシブ(recessive)状態」と称することができる。一方で、第1信号ラインHの電圧(例えば、3.5~5V)は、バイアス電圧よりも高く、第2信号ラインLの電圧(例えば、0~1.5V)は、バイアス電圧よりも低い状態を「ドミナント(dominant)状態」と称する。ドミナント状態で、第1信号ラインHと第2信号ラインLとの電圧差は、約2~5Vであってもよい。D-CANチャンネル400を用いた電気車両1と車両診断デバイス410との間の通信は、リセッシブ状態とドミナント状態の時系列的な変化により行われる。
【0066】
図1から図3を参照すると、時点t~tの期間の間には、電気車両1が第2状態にあることにより、D-CANチャンネル400はもとより、P-CANチャンネル100、B-CANチャンネル200及びC-CANチャンネル300もまた非活性化、すなわち、第1信号ラインHと第2信号ラインLの電圧が0Vであることを例示している。
【0067】
時点tにおいて、電気車両1が第2状態から第3状態へと切り換えられることに伴い、D-CANチャンネル400の第1信号ラインHと第2信号ラインLが基準電圧Vrefよりも大きい2.5Vのリセッシブ状態へ遷移して、時点tまで維持されている。時点tが、時点tからウェイクアップのために予め定められた一定の時間が経った時点である場合、制御回路414は、時点tにおいてスリープモードからウェイクアップモードへと切り換えられる。
【0068】
制御回路414は、時点tから時点tまでの期間の間にウェイクアップモードとして動作しながら、CANトランシーバー412を用いて電気車両1と通信して診断データを収集することができる。
【0069】
D-CANチャンネル400の第1信号ラインHと第2信号ラインLが基準電圧Vrefよりも小さい1.2Vのリセッシブ状態へ遷移する時点tから、ウェイクアップ回路413は、第2ウェイクアップ信号の出力を中断する。1.2Vのリセッシブ状態は、電気車両1が第3状態から第2状態へと切り換えられたときから約数秒間~数分間続いた後、時点tにおいて0Vのリセッシブ状態へ遷移する。1.2Vのリセッシブ状態は、電気車両1とD-CANチャンネル400のCANバスH、Lとの電圧差に依存する。制御回路414は、ウェイクアップモードにおいて動作する間に、第1信号ラインHと第2信号ラインLが基準電圧Vrefよりも小さいリセッシブ状態のままで一定の時間以上維持されたことに応答して、ウェイクアップモードからスリープモードへと再び切り換えられる。
【0070】
以上、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で様々な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【0071】
また、以上で説明した本発明は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の置換、変形及び変更が可能であるため、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるのではなく、様々な変形のため各実施形態の全部または一部が選択的に組み合わせられて構成され得る。
【符号の説明】
【0072】
1 電気車両
10 車両ネットワークシステム
20 電源回路
100 P-CANチャンネル
200 B-CANチャンネル
300 C-CANチャンネル
400 D-CANチャンネル
500 ゲートウェイ
110、210、310、410 電子デバイス
411 コネクター
412 CANトランシーバー
413 ウェイクアップ回路
414 制御回路
図1
図2
図3