(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-18
(45)【発行日】2025-03-27
(54)【発明の名称】投影システム及び投影操作方法
(51)【国際特許分類】
H04N 5/74 20060101AFI20250319BHJP
G03B 21/14 20060101ALI20250319BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20250319BHJP
G09G 5/02 20060101ALI20250319BHJP
【FI】
H04N5/74 Z
G03B21/14 Z
G09G5/00 510B
G09G5/00 550C
G09G5/00 555D
G09G5/00 555G
G09G5/00 530T
G09G5/02 B
(21)【出願番号】P 2021064524
(22)【出願日】2021-04-06
【審査請求日】2023-10-23
(31)【優先権主張番号】202010277349.5
(32)【優先日】2020-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】500093133
【氏名又は名称】中強光電股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】洪 偉倫
【審査官】中村 直行
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-520095(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0165931(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/74
G03B 21/00 ー 21/64
G09G 3/00 ー 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投影システムであって、
前記投影システムは生物形状筐体、投影装置、收音装置、通信装置、記憶装置、
温度感知装置及びコントローラーを含み、
前記生物形状筐体が顔投影領域を含み、前記顔投影領域が透光性を有し、かつ曲面であり、
前記投影装置が
画像プロセッサーを含み、かつ前記生物形状筐体の内部に設置され
て、顔画像を前記顔投影領域に投影し、
前記收音装置が音声信号を受信し、
前記記憶装置が複数の投影データを記憶し、
前記コントローラーが前記投影装置、前記收音装置、前記通信装置と前記記憶装置に電気接続され、
前記コントローラーが前記音声信号を識別し、かつ、前記コントローラーが前記音声信号に基づいて識別結果を取得した時に、
前記複数の投影データが前記識別結果と対応する目標投影データを含む場合、前記コントローラーは前記複数の投影データの中から前記目標投影データを選択し、かつ、前記投影装置を制御し、前記目標投影データに基づいて前記顔画像を投影し、または、
前記複数の投影データが前記目標投影データを含まない場合、前記コントローラーは前記通信装置を制御して外部装置から前記目標投影データを受信し、前記目標投影データを前記記憶装置に記憶し、かつ、前記コントローラーは前記投影装置を制御し、前記目標投影データに基づいて前記顔画像を投影し、
前記温度感知装置が前記コントローラーに電気接続され、環境温度を感知し、
前記コントローラーが前記環境温度に基づいて前記画像プロセッサーを制御し、前記顔画像の色温度を調整することを特徴とする、投影システム。
【請求項2】
前記環境温度が高くなると、調整後の前記顔画像に対応する色温度が低くなることを特徴とする、請求項
1に記載の投影システム。
【請求項3】
前記記憶装置がさらに検索表を記憶し、
前記コントローラーが前記検索表を用いて、前記識別結果と対応する前記目標投影データを選択することを特徴とする、請求項1に記載の投影システム。
【請求項4】
前記音声信号の内容が表情描写、外観描写、情緒描写またはキャラクターを含むことを特徴とする、請求項1に記載の投影システム。
【請求項5】
前記複数の投影データが顔表情モジュールであり、
前記コントローラーが前記通信装置を用いて前記記憶装置の中の前記顔表情モジュールを取り替え、
前記顔表情モジュールが同一キャラクターの各種異なる情緒表情、複数の図画形式の表情、または複数のリアルな人間の表情を含むことを特徴とする、請求項1に記載の投影システム。
【請求項6】
前記コントローラーが前記音声信号に基づいて前記識別結果を取得することができない時に、前記コントローラーが前記投影装置を制御してエラー通知画像を投影することを特徴とする、請求項1に記載の投影システム。
【請求項7】
前記コントローラーが前記音声信号に基づいて前記識別結果を取得し、かつ前記コントローラーが前記複数の投影データに前記目標投影データが含まれていないと判断した時に、前記コントローラーが前記投影装置を制御してダウンロードリクエスト通知画像を投影することを特徴とする、請求項1に記載の投影システム。
【請求項8】
前記コントローラーが前記音声信号に基づいて前記識別結果を取得し、かつ前記コントローラーが前記音声信号の内容にダウンロードコマンドが含まれていると判断した時に、前記コントローラーが前記ダウンロードコマンドに基づいて前記通信装置を制御し、前記外部装置から前記識別結果と対応する前記目標投影データを受信し、かつ、前記目標投影データを前記記憶装置に記憶することを特徴とする、請求項1に記載の投影システム。
【請求項9】
顔画像を投影するための投影操作方法であって、
前記投影操作方法は、
收音装置が音声信号を受信するステップと、
コントローラーが前記音声信号を識別するステップと、
前記コントローラーが前記音声信号に基づいて識別結果を取得した時に、記憶装置に記憶されている複数の投影データが前記識別結果と対応する目標投影データを含む場合、前記コントローラーが前記複数の投影データの中から前記目標投影データを選択し、また、前記複数の投影データが前記目標投影データを含まない場合、前記コントローラーが通信装置を制御して外部装置から前記目標投影データを受信し、かつ前記目標投影データを前記記憶装置に記憶するステップと、
前記コントローラーが投影装置を制御し、前記目標投影データに基づいて前記顔画像を顔投影領域に投影するステップと
、
温度感知装置が環境温度を感知するステップと、
画像プロセッサーが前記環境温度に基づいて前記顔画像の色温度を調整するステップとを含み、
前記顔投影領域が生物形状筐体に位置し、前記顔投影領域が透光性を有し、かつ曲面であり、
前記投影装置が前記生物形状筐体の内部に設置されることを特徴とする、投影操作方法。
【請求項10】
前記環境温度が高くなると、前記顔画像に対応する色温度を下げるように調整することを特徴とする、請求項
9に記載の投影操作方法。
【請求項11】
前記音声信号の内容が表情描写、外観描写、情緒描写またはキャラクターを含むことを特徴とする、請求項9に記載の投影操作方法。
【請求項12】
前記複数の投影データが顔表情モジュールであり、
前記通信装置が前記記憶装置中の前記顔表情モジュールを取り替え、
前記顔表情モジュールが同一キャラクターの各種異なる情緒表情、複数の図画形式の表情、または複数のリアルな人間の表情を含むことを特徴とする、請求項
9に記載の投影操作方法。
【請求項13】
前記コントローラーが前記音声信号に基づいて前記識別結果を取得することができない時に、前記コントローラーが前記投影装置を制御してエラー通知画像を投影することを特徴とする、請求項
9に記載の投影操作方法。
【請求項14】
前記コントローラーが前記音声信号に基づいて前記識別結果を取得し、かつ前記コントローラーが前記複数の投影データに前記目標投影データが含まれていないと判断した時に、前記コントローラーが前記通信装置を制御して前記外部装置から前記目標投影データを受信し、かつ前記目標投影データを前記記憶装置に記憶するステップの前に、前記コントローラーが前記投影装置を制御してダウンロードリクエスト通知画像を投影することを特徴とする、請求項
9に記載の投影操作方法。
【請求項15】
前記コントローラーが前記音声信号に基づいて前記識別結果を取得し、かつ前記コントローラーが前記音声信号の内容にダウンロードコマンドが含まれると判断した時に、前記コントローラーが前記ダウンロードコマンドに基づいて前記通信装置を制御し、前記外部装置から前記識別結果と対応する前記目標投影データを受信し、かつ前記目標投影データを前記記憶装置に記憶することを特徴とする、請求項
9に記載の投影操作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は投影表示技術に関し、特に、生物形状筐体の内部に設置された投影装置により顔画像を生物形状筐体の顔投影領域に投影する投影システム及び投影操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な立体生物模型は顔表情または外観が全て固定されて、任意に変えることも、動態的表示効果を表現することもできない。従って、ユーザーの希望通りに表情または容貌を変更し、かつ動態/静態表示の機能を有する立体生物模型を提供することができれば、よりバイタリティのある生物模型を実現し、ユーザー体験を高めるに有利である。
【0003】
「背景技術」部分は本発明内容に対する理解を促すためのものであり、「背景技術」に開示された内容には当業者が既知の従来技術以外の一部構成が含まれている可能性がある。「背景技術」に開示された内容は、当該内容または本発明の一つ若しくは複数の実施例が解決しようとする課題が本発明の出願前に既に当業者に把握または認識されていたことを意味するものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、音声制御によって立体模型の顔画像を変更し、及び多様な異なる顔画像を提供する機能を有する投影システム及び投影操作方法を提供する。
【0005】
本発明のその他の目的と利点について、本発明が開示する技術特徴からより一層理解を深めることができる。
【0006】
前記一つ、一部若しくはすべての目的、またはその他の目的を達成するために、本発明の一実施例は投影システムを提供する。投影システムは生物形状筐体、投影装置、收音装置、コントローラー、通信装置及び記憶装置を含む。生物形状筐体は顔投影領域を含む。顔投影領域は透光性を有し、かつ曲面である。投影装置は生物形状筐体の内部に設置され、かつ顔画像を顔投影領域に投影する。收音装置は音声信号を受信する。記憶装置は複数の投影データを記憶する。コントローラーは投影装置、收音装置、通信装置と記憶装置に電気接続される。コントローラーは音声信号を識別し、さらに、コントローラーが音声信号に基づいて識別結果を取得した時に、これらの投影データに識別結果と対応する目標投影データが含まれている場合、コントローラーがこれらの投影データの中から目標投影データを選択し、かつ投影装置を制御して目標投影データに基づいて顔画像を投影し、また、これらの投影データに目標投影データが含まれていない場合、コントローラーが通信装置を制御して外部装置から目標投影データを受信し、目標投影データを記憶装置に記憶し、かつコントローラーが投影装置を制御して目標投影データに基づいて顔画像を投影する。
【0007】
前記一つ、一部若しくはすべての目的、またはその他の目的を達成するために、本発明の一実施例は顔画像を投影するための投影操作方法を提供する。投影操作方法は以下のステップを含む。收音装置が音声信号を受信するステップ。コントローラーが音声信号を識別するステップ。コントローラーが音声信号に基づいて識別結果を取得した時に、記憶装置に記憶されている複数の投影データに識別結果と対応する目標投影データが含まれる場合、コントローラーがこれらの投影データの中から目標投影データを選択し、また、これらの投影データに目標投影データが含まれていない場合、コントローラーが通信装置を制御して外部装置から目標投影データを受信し、かつ目標投影データを記憶装置に記憶するステップ。及び、コントローラーが投影装置を制御し、目標投影データに基づいて顔画像を顔投影領域に投影するステップ。なお、顔投影領域が生物形状筐体に位置し、顔投影領域が透光性を有し、かつ曲面であり、投影装置が生物形状筐体の内部に設置される。
【0008】
以上により、本発明の実施例は少なくとも以下の一つの利点または効果を有する。本発明の投影システム及び投影操作方法は、收音装置を用いて音声信号を取得し、かつ音声信号に基づいて投影する目標投影データを選択する。目標投影データが投影システム中に格納されていない場合、通信装置を用いて能動的に外部装置から音声信号に対応する目標投影データをダウンロードし、かつダウンロードした目標投影データを記憶装置に記憶する。従って、本発明の投影システム及び投影操作方法は、音声制御によって立体模型の顔画像を変更し、及び多様な異なる顔画像を提供する機能を有する。
【0009】
本発明の前記特徴と利点をより明確、分かりやすく示すために、以下は実施例を挙げて、かつ図面を参照しながら詳しく説明する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のその他の目的と利点について、本発明が開示する技術特徴からさらに理解を深めることができる。
【0011】
前記一つ、一部若しくはすべての目的、またはその他の目的を実現するために、本発明の一実施例は。
【0012】
本発明の前記特徴と利点をより明確、分かりやすく示すために、以下は実施例を挙げて、かつ図面を参照しながら詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施例に基づく投影システムのブロック図。
【
図2】
図1の投影システム100の投影状態の概略図。
【
図3A】本発明の一実施例に基づく顔画像の概略図。
【
図4A】本発明のさらに別の実施例に基づく顔画像の概略図。
【
図4B】本発明のさらに別の実施例に基づく顔画像の概略図。
【
図5】本発明の一実施例に基づく投影システムの投影操作方法のフロチャート。
【
図6】本発明の別の実施例に基づく投影システムの投影操作方法のフロチャート。
【
図7】本発明の別の実施例に基づく投影システムの投影操作方法のフロチャート。
【
図8】本発明の別の実施例に基づく投影システムの投影操作方法のフロチャート。
【
図9】本発明の別の実施例に基づく投影システムの投影操作方法のフロチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の前記及びその他の技術内容、特徴と効果は、以下の図面を参照した好ましい実施例の詳細説明においてより明確に示されている。以下の実施例で言及される方向用語、例えば、上、下、左、右、前または後などは図面を参照する方向のみである。従って、使用される方向用語は説明を目的とし、本発明を制限するものではない。
【0015】
図1は本発明の一実施例の投影システムのブロック図であり、
図2は
図1の投影システム100の投影状態の概略図である。
図1と
図2を同時に参照すると、投影システム100は少なくとも生物形状筐体S、投影装置110、收音装置120、コントローラー130、記憶装置140と通信装置150を含み、コントローラー130が投影装置110、收音装置120、通信装置150及び記憶装置140に電気接続される。簡潔の見地から、概略
図2において收音装置120、コントローラー130、記憶装置140と通信装置150が示されていない。生物形状筐体Sの内部の素子を明確に示すために、生物形状筐体Sを破線で示す。本実施例において、生物形状筐体Sの外観が人間の形であり、人体頭部を含む。別の実施例において、生物形状筐体Sの外形を動物またはアニメキャラクターの頭部としてもよい。本発明は生物形状筐体Sの外形について制限しない。
【0016】
さらに説明すると、
図1において、素子120~150は何れも生物形状筐体Sの内部に示されているが、これは必須ではない。別の実施例において、コントローラー130、記憶装置140と通信装置150を生物形状筐体Sの底部基台または生物形状筐体Sの外部に配置し、有線または無線通信によって投影装置110と收音装置120を接続してもよい。また、收音装置120を生物形状筐体Sの任意の部位または生物形状筐体Sの外部に配置することも可能であり、本発明はこれについて制限しない。
【0017】
具体的に言うと、コントローラー130は、例えば、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)であり、またはその他のプログラム可能な汎用または専用のマイクロプロセッサー(Microprocessor)、デジタル信号プロセッサー(Digital Signal Processor、DSP)、プログラマブルコントローラー、専用集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、またはその他の類似する素子、または前記素子の組み合わせであるが、本発明はこれに限定されない。記憶装置140は、例えば、移動可能なランダムアクセスメモリー(Random Access Memory、RAM)、リードオンリーメモリー(Read-Only Memory、ROM)、フラッシュメモリー(flash memory)、または類似する素子、または前記素子の組み合わせである。記憶装置140は複数の投影データ、及び投影システム100で実行するデータまたはプログラムを記憶する。前記投影データは静態画像または動態画像であってもよい。
【0018】
図2を参照すると、生物形状筐体Sは顔投影領域PAを含み、即ち、顔投影領域PAが生物形状筐体Sに位置する。投影装置110は生物形状筐体Sの内部に設置され、かつ顔画像を顔投影領域PAに投影する。顔投影領域PAは例えば生物形状筐体Sの頭部に位置し、顔投影領域PAは透光性を有し、かつ曲面である。例を挙げると、投影装置110は背面投影式の投影装置であり、顔投影領域PAは立体的な顔立ち輪郭を有する背面投光光学フィルムであり、
図2の部分的に拡大された概略図が示す通りである。
【0019】
收音装置120はユーザーが発した音声信号(声)を受信するものであり、例えばマイクロフォンである。コントローラー130は收音装置120が受信した音声信号を識別することができる。コントローラー130が音声信号に基づいて識別結果を取得した後、記憶装置140内のこれらの投影データに識別結果と対応する目標投影データが含まれている場合、コントローラー130がこれらの投影データの中から目標投影データを選択し、かつ、投影装置110を制御して、目標投影データに基づいて顔画像を投影する。記憶装置140内のこれらの投影データに目標投影データが含まれていない場合、コントローラー130が通信装置150を制御して外部装置200(
図1が示す)から目標投影データを受信し、かつ、目標投影データを記憶装置140に記憶する。コントローラー130はさらに、投影装置110を制御し、目標投影データに基づいて顔画像を投影する。
【0020】
詳しく言うと、記憶装置140はさらに検索表を記憶する。前記の検索表は、予め設定された音声コマンド、及び対応して再生される投影データを記録することができる。コントローラー130は、音声信号の識別結果を取得した後、検索表に用いてこの識別結果と対応する目標投影データを選択することができる。音声信号の内容は例えば、表情描写、外観描写、情緒描写またはキャラクター(役柄)などを含む。表情描写は例えば、眉を上げる、眉をしかめる、微笑む、大笑い、泣き顔などである。外観描写は例えば、肌色、顔立ち、性別などを含む。情緒描写は例えば、喜、怒、哀、楽などを含み。キャラクターは例えば、アニメキャラクターまたはリアルな人間を含み。
【0021】
図3Aは本発明の一実施例に基づく顔画像の概略図であり、
図3Bは本発明の別の実施例に基づく顔画像の概略図である。一実施例において、下記の表が示すように、検索表が複数の表情描写と複数の投影データとの間の対応関係を記録する。
【0022】
【表1】
コストを考慮し、記憶装置140の容量が限られていることもあるため、記憶装置140が検索表中の全ての投影データを記憶せず、例えば、投影データ#001、#002、#003のみを記憶し、投影データ#004を記憶していない。
図3Aの実施例において、ユーザーが收音装置120にコマンドを発した後、コントローラー130が音声信号にキーワード「微笑む」が含まれることを識別し、コントローラー130が検索表を用いて目標投影データ#003を取得した。続いて、コントローラー130が記憶装置140から目標投影データ#003を読み取り、かつ、投影装置110を制御し、目標投影データ#003に基づいて微笑む顔画像を生物形状筐体Sの顔に投影した。
図3Bの実施例において、ユーザーは收音装置120に対しキーワード「大笑」と発声したら、コントローラー130が音声信号を識別し、かつ検索表を用いて目標投影データが投影データ#004であることを探し出した。しかし、目標投影データ#004が記憶装置140中に記憶されていないため、コントローラー130はさらに通信装置150を制御して、外部装置200とネットワークで接続し、かつ外部装置200から投影データ#004をダウンロードした。最後に、コントローラー130は投影装置110を制御し、目標投影データ#004に基づいて大笑の顔画像を生物形状筐体Sの顔に投影した。
【0023】
ここで、通信装置150は、例えば、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、WiFi、世界規模相互運用マイクロ波アクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMax)、近距離無線通信(Near Field Communication、NFC)、ロングタームエボリューション(LTE)など各種の無線通信規格をサポートする無線通信装置であり、またはイーサネット(Ethernet)をサポートする有線通信装置である。外部装置200は例えば、クラウドサーバーまたはコンピュータ本体などの電子装置である。本発明はこれらについて制限しない。
【0024】
音声制御の方式により、ユーザーは必要に応じて生物形状筐体Sの表情または外観を変えることができる。その他に、投影データが動態画像データであってもよい。一実施例において、投影システム100が人体模型の微笑み(
図3Aが示す通り)から大笑い(
図3Bが示す通り)の表情変化の過程を表現してもよい。
【0025】
別の実施例において、記憶装置140に記憶されている投影データが顔表情モジュールである。前記顔表情モジュールは同一キャラクターの様々な異なる情緒表情、複数の図画形式の表情または複数のリアルな人間(本物の人間)の表情を含む。例を挙げると、一つの顔表情モジュールが同じ人物キャラクターの様々な表情、喜怒哀楽などを含んでもよい。コントローラー130は通信装置150によって記憶装置140中の顔表情モジュールを取り替えることができる。例を挙げると、ユーザーは音声制御によって生物形状筐体Sの顔画像を変えることができる。例えば、キャラクター顔画像を変換する。または、生物形状筐体Sがもともとアニメ顔画像(即ち、図画形式の表情)を示していたところ、ユーザーは生物形状筐体Sの外観をリアルな人間表情などに変えることを選択することができる。
【0026】
これにより、記憶装置140の容量に限りがあっても、投影システム100は生物形状筐体Sの顔投影領域PAに様々な容貌を示すことができ、ユーザーに提供するのが数少ない選択肢に限られることない。
【0027】
一実施例において、
図1が示すように、投影システム100はさらに温度感知装置160を含む。温度感知装置160はコントローラー130に電気接続され、かつ環境温度を感知する。投影装置110は画像プロセッサー112を含んでもよい。コントローラー130は温度感知装置160が感知した環境温度に基づいて画像プロセッサー112を制御し、顔画像の色温度(color temperature)を調整する。具体的に言うと、環境温度が高くなると、調整後の顔画像に対応する色温度値が低くなる、環境温度が低くるなると、調整後の顔画像の色温度値が高くなる。
【0028】
図4Aと
図4Bは本発明の別の二つの実施例に基づく顔画像の概略図である。
図4Aの実施例において、コントローラー130により環境温度が高くなったと判断されたため、画像プロセッサー112は目標投影データに対応する色温度を低くして、例えば、5500Kから5000Kに調整して、顔投影領域PAが最終的に示す顔色を暖色側へシフトさせる。
図4Bの実施例において、コントローラー130により環境温度が低くなったと判断されたため、画像プロセッサー112は目標投影データに対応する色温度を高くして、例えば、5500Kから6000Kに調整して、顔投影領域PAが最終的に示す顔色を冷色側へシフトさせる。これにより、本実施例の投影システム100は環境温度に応じて顔画像の色温度を能動的に調整し、人に異なる視角体験を与えることができる。天気が暑くなると、人体模型の顔色も赤くなり、天気が寒くなると、人体模型の顔色も白くなり、人体模型をより本物に近づけることができる。
【0029】
別の実施例において、環境温度が高くなる、調整後の顔画像に対応する色温度値も高くなり、環境温度が低くなると、調整後の顔画像の色温度値も低くなる。別の実施例において、コントローラー130は環境温度に基づいて画像プロセッサー112を制御することで、目標投影データの色調を調整してもよい。当業者は前記教示及び利用ニーズによって調整することができるとし、本発明はこれに限定されない。
【0030】
図5は本発明の一実施例に基づく投影システムの投影操作方法300のフロチャートである。投影操作方法300は前記投影システム100に適用される。以下、前記実施例の素子符号を合わせて、投影操作方法300のステップを説明する。
【0031】
ステップS310において、投影システム100は收音装置120によって音声信号を受信する。ステップS320において、投影システム100はコントローラー130によって音声信号を識別し、かつ、ステップS330において、投影システム100はコントローラー130によって音声信号に基づいて識別結果を取得する。続いて、識別結果を取得してから、ステップS340において、記憶装置140に記憶されている投影データが識別結果と対応する目標投影データを含むか否かを判断する。記憶装置140中の投影データが識別結果と対応する目標投影データを含む場合、目標投影データが既に記憶装置140中に記憶されていることを意味し、ステップS350を行い、投影システム100はコントローラー130によって記憶装置140中の投影データから当該目標投影データを選択する。具体的に言うと、前記検索表を用いて識別結果に対応する目標投影データを選択することができる。続いて、ステップS370を行い、コントローラー130によって投影装置110を制御し、目標投影データに基づいて顔画像を顔投影領域PAに投影する。
【0032】
一方、記憶装置140中の投影データが識別結果と対応する目標投影データを含まない場合、この時に目標投影データが記憶装置140に存在しないことを意味し、ステップS360を行い、コントローラー130は通信装置150を制御して外部装置200から識別結果に対応する目標投影データを受信し、かつ、目標投影データを記憶装置140に記憶する。その後、ステップS370を行い、目標投影データに基づいて顔画像を投影することができる。
【0033】
図6ないし
図8は本発明の別の実施例に基づく投影システムの投影操作方法のフロチャートであり、さらに言うと、
図6ないし
図8は
図5の投影操作方法300から派生した投影操作方法301ないし303を示し、同じ図面符号が同じステップを意味するため、ここで省略する。
【0034】
別の実施例において、例えば、背景の騒音が大きい過ぎる、コントローラー130が識別音声信号中に含まれる言語または語彙データをサポートしないなどの場合において、コントローラー130が音声信号を識別することができず、識別結果を得られない可能性がある。そのため、
図6が示すように、前記投影操作方法300から投影操作方法301が派生し、投影操作方法300に比べると、投影操作方法301は前記ステップS310において音声信号を受信し、及びステップS320において音声信号を識別した後に行われるステップS332及びS334を含むことができる。ステップS332において、コントローラー130が音声信号に基づいて識別結果を得ることができなかった場合、その次にステップS334を行い、コントローラー130で投影装置110を制御してエラー通知画像を投影して、識別失敗を表示し、ユーザーに識別失敗の情報を届け、さらに別の音声信号を提供することを考慮できるようにする。
【0035】
別の実施例において、
図7が示すように、前記の投影操作方法300から投影操作方法302が派生し、投影操作方法300に比べると、投影操作方法302は前記ステップS310、S320及びS330の後に行われるステップS342及びS344を含むことができる。
図7が示すように、識別結果を取得した後、ステップS342でコントローラー130が記憶装置140中の投影データに目標投影データが含まれていないと判断した場合、コントローラー130が通信装置150を制御して外部装置200から目標投影データを接收し、かつ目標投影データを記憶装置140に記憶するステップS360の前に、ステップS344を行って、コントローラー130が投影装置110を制御してダウンロードリクエスト通知画像を投影し、まもなくデータダウンロードのステップが行われることをユーザーに知らせるとともに注意を促す。
【0036】
別の実施例において、
図8が示すように、前記投影操作方法300から投影操作方法303が派生し、投影操作方法300に比べると、投影操作方法303は前記ステップS310、S320及びS330の後に行われるステップS336を含むことができる。識別結果を得てから、記憶装置140中の投影データが目標投影データを含むか否かの判断をまだ行っていない場合、
図8が示すように、まずステップS336を行って、コントローラー130によって音声信号の内容がダウンロードコマンドを含むことを判断し、その後前記ステップS360及びS370を行う。具体的に言うと、ユーザーは、例えば、記憶装置140に目標投影データが存在しないことを事前に知っている場合、投影システム100に対し直接ダウンロードコマンド(例えば、「大笑いをダウンロード」)を発することができ、投影システム100が先にコントローラー130で記憶装置140に目標投影データが存在するか否かを判断せずとも、外部装置200から直接目標投影データ(例えば、「大笑い」に対応する目標投影データ)をダウンロードし、コントローラー130が目標投影データを探す時間を節約できる。
【0037】
図9は本発明の別の実施例に基づく投影システムの投影操作方法400のフロチャートである。投影操作方法400は前記投影システム100に適用される。以下、前記実施例の素子符号を合わせて投影操作方法300のステップを説明する。投影操作方法400はステップS410及びS420を含み、ステップS410において、温度感知装置160によって環境温度を感知する。続いて、ステップS420において、画像プロセッサー112はステップS410で感知した環境温度に基づいて顔画像の色温度を調整する。また、投影操作方法400が前記投影操作方法300と平行してもよく、本発明はこれに限定されない。
【0038】
当業者が
図1ないし
図4の実施例を参照して投影操作方法300、301、302、303及び400の実施の詳細を理解することができる。
【0039】
以上を纏めると、本発明の実施例は少なくとも以下の一つの利点または効果を有する。本発明の投影システム及び投影操作方法は、ユーザーが收音装置でコマンドを発することで、生物形状筐体の顔画像を容易に変えることができる。また、外部装置から自動的に目標投影データをダウンロードする機能により、メモリー容量を費やすことなく、投影システムの顔画像の多様化を実現できる。
【0040】
以上の内容は本発明の好ましい実施例のみであり、これを以って本発明の実施範囲を制限すべきではない。即ち、本発明の請求の範囲及び明細書の内容を基に行った簡単かつ等価な変更と修正はすべて本発明の範囲内に属する。また、本発明の任意の実施例または請求項に係る方案は、必ずしも本発明が開示するすべての目的または利点または特徴を達成するものとは限らない。また、要約書と発明の名称は特許検索に利用されるものであり、本発明の権利範囲を制限するものではない。また、明細書または請求の範囲で言及される「第一」、「第二」等の用語は素子(element)の名称を示し、または異なる実施例や範囲を区別するものであり、素子の数の上限または下限を制限するものではない。
【符号の説明】
【0041】
100 投影システム
110 投影装置
112 画像プロセッサー
120 收音装置
130 コントローラー
140 記憶装置
150 通信装置
160 温度感知装置
300、301、302、303、400 投影操作方法
S 生物形状筐体
PA 顔投影領域
S310、S320、S330、S332、S334、S336、S340、S342、S344、S350、S360、S370、S410、S420 投影操作方法のステップ。