(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-18
(45)【発行日】2025-03-27
(54)【発明の名称】振動発音デバイス
(51)【国際特許分類】
H04R 1/24 20060101AFI20250319BHJP
H04R 1/00 20060101ALI20250319BHJP
H04R 1/26 20060101ALI20250319BHJP
H04R 9/02 20060101ALI20250319BHJP
【FI】
H04R1/24 Z
H04R1/00 310G
H04R1/26
H04R9/02 102A
H04R9/02 102B
(21)【出願番号】P 2022574232
(86)(22)【出願日】2022-09-21
(86)【国際出願番号】 CN2022120292
(87)【国際公開番号】W WO2024045238
(87)【国際公開日】2024-03-07
【審査請求日】2023-02-27
(31)【優先権主張番号】202211045939.0
(32)【優先日】2022-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】任璋
(72)【発明者】
【氏名】令狐栄林
(72)【発明者】
【氏名】宋威
【審査官】渡邊 正宏
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-2268188(KR,B1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0373348(US,A1)
【文献】特表2017-521022(JP,A)
【文献】特開2007-184812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10K 1/00- 7/06
G10K 9/00- 9/10
G10K 9/12- 9/22
H04R 1/00- 1/08
H04R 1/12- 1/14
H04R 1/20- 1/40
H04R 1/42- 1/46
H04R 9/00
H04R 9/02- 9/10
H04R 9/18
H04R 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容スペースを有するハウジングと、前記収容スペース内に収容される発音ユニットと、前記収容スペース内に形成される音声ガイド通路と、を備え、前記発音ユニットは前記音声ガイド通路を介して外部と連通している振動発音デバイスであって、
前記振動発音デバイスは、前記収容スペース内に収容されるモーター振動システムをさらに備え、前記モーター振動システムは、振動ユニットと、前記振動ユニットを前記収容スペース内に吊り下げる弾性部材と、を含み、前記振動ユニットはコイルを含み、
前記発音ユニットは、フレームと、それぞれ前記フレームに固定される振動システム及び磁気回路システムと、前記振動システムに被覆固定されるフロントカバーと、を含み、前記フロントカバーと前記振動システムとは間隔をあけて共にフロントサウンドキャビティを取り囲んで形成し、前記音声ガイド通路は前記フロントサウンドキャビティを外部と連通させ、前記振動ユニットは前記磁気回路システムの前記フロントカバーから離れる側に位置し、
前記振動システムは、前記フレームに固定される第1振動システムと第2振動システムを含み、前記第1振動システムは前記第2振動システムを取り囲んで前記第2振動システムと同軸に設置されており、前記第1振動システムは、前記フレームに固定される環状の第1振動板と、前記第1振動板に固定され、かつ前記第1振動板を振動させて音を発生させるように駆動する第1ボイスコイルと、を含み、前記第2振動システムは、第2振動板と、前記第2振動板に固定され、かつ前記第2振動板を振動させて音を発生させるように駆動する第2ボイスコイルと、を含み、前記第1振動板は前記第2振動板と間隔をあけてかつ前記第2振動板を取り囲み、
前記磁気回路システムは、間隔をあけて設置される第1磁気ギャップ及び第2磁気ギャップを備え、前記第1磁気ギャップは前記第2磁気ギャップを取り囲み、前記第1ボイスコイルは、前記第1磁気ギャップ内に挿設され、かつ前記第1振動板を振動させて低音を発生させるように駆動し、前記第2ボイスコイルは前記第2磁気ギャップ内に挿設され、かつ前記第2振動板を振動させて高音を発生させるように駆動
し、
前記振動発音デバイスは、前記磁気回路システムの前記第1振動板から離れる側から前記磁気回路システムに挿入されて、前記磁気回路システムに固定されるインサートと、前記インサートに固定される導電性部材と、をさらに備え、前記磁気回路システムは前記インサートを取り囲むように設けられ、前記インサートには、前記インサートを貫通する導電性端子が設けられ、前記第2ボイスコイルは前記導電性端子を介して前記導電性部材と接続され、前記導電性部材の一端は前記導電性端子に接続され、前記導電性部材の他端は、前記ハウジングを貫通してから、少なくとも一部が前記ハウジングに露出する、
ことを特徴とする振動発音デバイス。
【請求項2】
前記発音ユニットは、前記ハウジングに固定されかつ前記インサートを取り囲むように設けられる支持フレームをさらに含み、前記磁気回路システムは、第1磁石鋼、第2磁石鋼、磁気ボウル、第3磁石鋼及び透磁板を含み、前記第1磁石鋼は環状を呈し、前記支持フレームに積層して固定され、前記第2磁石鋼は、前記支持フレームに積層して固定され、かつ前記第1磁石鋼を取り囲むように設けられ、前記第1磁石鋼と前記第3磁石鋼は共に前記第2磁石鋼と間隔をあけて前記第1磁気ギャップを形成し、前記第1磁石鋼と前記第2磁石鋼は共に
前記振動ユニットの前記コイルと間隔をあけて正対して設置され、
前記振動ユニットの前記コイルは前記第1磁石鋼と前記第2磁石鋼の磁界範囲内に位置し、
前記磁気ボウルは、環状を呈しかつ前記第1磁石鋼に積層して固定される磁気ボウル本体と、前記磁気ボウル本体の内周側から前記支持フレームから離れる方向へ折り曲がって延びる環状の磁気ボウル延出部と、を含み、前記磁気ボウル延出部は前記インサートを取り囲み、
前記第3磁石鋼は前記磁気ボウル本体の前記振動システムに近い側に積層して固定され、前記第3磁石鋼は前記磁気ボウル延出部を取り囲んで互いに間隔をあけて前記第2磁気ギャップを形成し、
前記透磁板は、前記第2磁石鋼に積層して固定され、かつ前記フレームに固定接続される、
ことを特徴とする請求項
1に記載の振動発音デバイス。
【請求項3】
前記第1磁石鋼、前記第2磁石鋼及び前記第3磁石鋼はいずれも前記振動発音デバイスの振動方向に沿って着磁され、前記第1磁石鋼と前記第3磁石鋼は同極で対向して設けられ、前記第1磁石鋼と前記第2磁石鋼との着磁方向が逆である、
ことを特徴とする請求項
2に記載の振動発音デバイス。
【請求項4】
前記発音ユニットは、前記第3磁石鋼に積層して固定された環状の固定リングをさらに含み、前記第2振動板の外周縁は前記固定リングに支持固定され、前記磁気回路システムは、前記第3磁石鋼の前記振動システムに近い側に積層して固定される補助磁石鋼をさらに含み、前記補助磁石鋼は環状を呈しかつ前記インサートを取り囲み、前記固定リングは前記補助磁石鋼の外周側と接続される、
ことを特徴とする請求項
3に記載の振動発音デバイス。
【請求項5】
前記インサートは、第1段差部と、前記第1段差部から延びる第2段差部と、前記第2段差部から第1段差部から離れる方向へ延びる第3段差部と、を含み、前記第1段差部は、前記支持フレームの内周側に位置し、かつ前記第1磁石鋼の前記振動システムから離れる側に固定され、前記第1磁石鋼は前記第2段差部を取り囲み、前記磁気ボウル延出部は前記第3段差部を取り囲み、前記第1段差部の断面積、前記第2段差部の断面積及び前記第3段差部の断面積は順次縮小される、
ことを特徴とする請求項
4に記載の振動発音デバイス。
【請求項6】
前記第2振動板は前記固定リング、前記フロントカバーと共にインナーサウンドキャビティを取り囲んで形成し、前記固定リングには、
前記固定リングを貫通する放音孔が設けられ、前記インナーサウンドキャビティは前記放音孔を介して前記フロントサウンドキャビティと連通する、
ことを特徴とする請求項
4に記載の振動発音デバイス。
【請求項7】
前記振動ユニットの前記コイルの数は2つであり、
前記振動ユニットの2つの前記コイルは前記振動ユニットの振動方向に沿って前記インサートの対向する両側にそれぞれ設けられる、
ことを特徴とする請求項
1に記載の振動発音デバイス。
【請求項8】
前記振動ユニットは、質量ブロックをさらに含み、前記弾性部材は、前記振動方向における前記質量ブロックの対向する両側にそれぞれ固定され、
前記振動ユニットの前記コイルは前記質量ブロックに固定され、前記質量ブロックには、
前記質量ブロックを貫通する取り付け穴が設けられ、前記支持フレームは、前記取り付け穴を貫通して前記ハウジングに固定される、
ことを特徴とする請求項
2に記載の振動発音デバイス。
【請求項9】
前記ハウジングには、前記磁気回路システムに近い方向へ突出して形成された突出部が設けられ、前記支持フレームは前記突出部に固定される、
ことを特徴とする請求項
8に記載の振動発音デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気音響変換分野に関し、特に電子スピーカー製品に用いられる振動発音デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
モバイルインターネット時代の訪れに伴い、スマートモバイルデバイスの数が増え続けてきている。多くのモバイルデバイスの中で、携帯電話は最も一般的で、最も携帯性の高いモバイル端末デバイスであるに違いない。現在、携帯電話は機能が極めて多種多様で、高品質な音楽機能と振動機能を備えているため、振動機能と音声再生機能を持つ発音デバイスは現在のスマートモバイルデバイスに広く応用されている。
【0003】
従来技術では、前記発音デバイスは筐体と、前記筐体内に収容される発音ユニットと、モーター振動システムと、を含み、前記発音ユニットはフレームと、前記フレームにそれぞれ固定される振動システムと、磁気ギャップを有する磁気回路システムと、を含み、前記モーター振動システムは前記磁気回路システムの振動システムから離れる側に貼り付けられる。
【0004】
ただし、従来技術では、前記発音デバイスにおける前記発音ユニットと前記モーター振動システムは単独で制御できるが、前記モーター振動システムは前記発音ユニットの下方に積み重ねられ、前記発音デバイスの厚さが増加するため、前記発音デバイスの薄型化を実現することが困難である。また、前記発音ユニットと前記モーター振動システムのそれぞれの磁石鋼は同一平面上に位置しないため、それぞれの磁界を操作する時、駆動力が互いに干渉し合い、影響し合い、そのため、前記発音デバイスにおける磁石鋼の数量が多くなり、体積が大きくて小型化できず、前記発音デバイスの音響特性や振動特性が悪くなる。また、発音デバイスに基づいて発音ユニットの音響学的性能を高め、発音ユニットの高・低音性能を向上させることは解決すべき課題である。
【0005】
したがって、上記の課題を解決するために、新しい振動発音デバイスを提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、全体厚さが小さくかつ小型であり、音響学的性能に優れている振動発音デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明には、振動発音デバイスが提供され、前記振動発音デバイスは、収容スペースを有するハウジングと、前記収容スペース内に収容される発音ユニットと、前記収容スペース内に形成される音声ガイド通路と、を備え、前記発音ユニットは前記音声ガイド通路を介して外部と連通しており、前記振動発音デバイスは、前記収容スペース内に収容されるモーター振動システムをさらに備え、前記モーター振動システムは、振動ユニットと、前記振動ユニットを前記収容スペース内に吊り下げる弾性部材と、を含み、前記振動ユニットはコイルを含み、前記発音ユニットは、フレームと、それぞれ前記フレームに固定される振動システム及び磁気回路システムと、前記振動システムに被覆固定されるフロントカバーと、を含み、前記フロントカバーと前記振動システムとは間隔をあけて共にフロントサウンドキャビティを取り囲んで形成し、前記音声ガイド通路は前記フロントサウンドキャビティを外部と連通させ、前記振動ユニットは前記磁気回路システムの前記フロントカバーから離れる側に位置し、前記振動システムは、前記フレームに固定される第1振動システムと第2振動システムを含み、前記第1振動システムは前記第2振動システムを取り囲んで前記第2振動システムと同軸に設置されており、前記第1振動システムは、前記フレームに固定される環状の第1振動板と、前記第1振動板に固定され、かつ前記第1振動板を振動させて音を発生させるように駆動する第1ボイスコイルと、を含み、前記第2振動システムは、第2振動板と、前記第2振動板に固定され、かつ前記第2振動板を振動させて音を発生させるように駆動する第2ボイスコイルと、を含み、前記第1振動板は前記第2振動板と間隔をあけてかつ前記第2振動板を取り囲み、前記磁気回路システムは、間隔をあけて設置される第1磁気ギャップ及び第2磁気ギャップを備え、前記第1磁気ギャップは前記第2磁気ギャップを取り囲み、前記第1ボイスコイルは、前記第1磁気ギャップ内に挿設され、かつ前記第1振動板を振動させて低音を発生させるように駆動し、前記第2ボイスコイルは前記第2磁気ギャップ内に挿設され、かつ前記第2振動板を振動させて高音を発生させるように駆動する。
【0008】
好ましくは、振動発音デバイスは、前記磁気回路システムの前記第1振動板から離れる側から前記磁気回路システムに挿入されて、前記磁気回路システムに固定されるインサートと、前記インサートに固定される導電性部材と、をさらに備え、前記磁気回路システムは前記インサートを取り囲むように設けられ、前記インサートには、それを貫通する導電性端子が設けられ、前記第2ボイスコイルは前記導電性端子を介して前記導電性部材と接続され、前記導電性部材の一端は前記導電性端子に接続され、前記導電性部材の他端は、前記ハウジングを貫通してから、少なくとも一部が前記ハウジングに露出する。
【0009】
好ましくは、前記発音ユニットは、前記ハウジングに固定されかつ前記インサートを取り囲むように設けられる支持フレームをさらに含み、前記磁気回路システムは、第1磁石鋼、第2磁石鋼、磁気ボウル、第3磁石鋼及び透磁板を含み、前記第1磁石鋼は環状を呈し、前記支持フレームに積層して固定され、前記第2磁石鋼は、前記支持フレームに積層して固定され、かつ前記第1磁石鋼を取り囲むように設けられ、前記第1磁石鋼と前記第3磁石鋼は共に前記第2磁石鋼と間隔をあけて前記第1磁気ギャップを形成し、前記第1磁石鋼と前記第2磁石鋼は共に前記コイルと間隔をあけて正対して設置され、前記コイルは前記第1磁石鋼と前記第2磁石鋼の磁界範囲内に位置し、前記磁気ボウルは、環状を呈しかつ前記第1磁石鋼に積層して固定される磁気ボウル本体と、前記磁気ボウル本体の内周側から前記支持フレームから離れる方向へ折り曲がって延びる環状の磁気ボウル延出部と、を含み、前記磁気ボウル延出部は前記インサートを取り囲み、前記第3磁石鋼は前記磁気ボウル本体の前記振動システムに近い側に積層して固定され、前記第3磁石鋼は前記磁気ボウル延出部を取り囲んで互いに間隔をあけて前記第2磁気ギャップを形成し、前記透磁板は、前記第2磁石鋼に積層して固定され、かつ前記フレームに固定接続される。
【0010】
好ましくは、前記第1磁石鋼、前記第2磁石鋼及び前記第3磁石鋼はいずれも前記振動発音デバイスの振動方向に沿って着磁され、前記第1磁石鋼と前記第3磁石鋼は同極で対向して設けられ、前記第1磁石鋼と前記第2磁石鋼との着磁方向が逆である。
【0011】
好ましくは、前記発音ユニットは、前記第3磁石鋼に積層して固定された環状の固定リングをさらに含み、前記第2振動板の外周縁は前記固定リングに支持固定され、前記磁気回路システムは、前記第3磁石鋼の前記振動システムに近い側に積層して固定される補助磁石鋼をさらに含み、前記補助磁石鋼は環状を呈しかつ前記インサートを取り囲み、前記固定リングは前記補助磁石鋼の外周側と接続される。
【0012】
好ましくは、前記インサートは、第1段差部と、前記第1段差部から延びる第2段差部と、前記第2段差部から第1段差部から離れる方向へ延びる第3段差部と、を含み、前記第1段差部は、前記支持フレームの内周側に位置し、かつ前記第1磁石鋼の前記振動システムから離れる側に固定され、前記第1磁石鋼は前記第2段差部を取り囲み、前記磁気ボウル延出部は前記第3段差部を取り囲み、前記第1段差部の断面積、前記第2段差部の断面積及び前記第3段差部の断面積は順次縮小される。
【0013】
好ましくは、前記第2振動板は前記固定リング、前記フロントカバーと共にインナーサウンドキャビティを取り囲んで形成し、前記固定リングには、それを貫通する放音孔が設けられ、前記インナーサウンドキャビティは前記放音孔を介して前記フロントサウンドキャビティと連通する。
【0014】
好ましくは、前記コイルの数は2つであり、2つの前記コイルは前記振動ユニットの振動方向に沿って前記インサートの対向する両側にそれぞれ設けられる。
【0015】
好ましくは、前記振動ユニットは、質量ブロックをさらに含み、前記弾性部材は、前記振動方向における前記質量ブロックの対向する両側にそれぞれ固定され、前記コイルは前記質量ブロックに固定され、前記質量ブロックには、それを貫通する取り付け穴が設けられ、前記支持フレームは、前記取り付け穴を貫通して前記ハウジングに固定される。
【0016】
好ましくは、前記ハウジングには、前記磁気回路システムに近い方向へ突出して形成された突出部が設けられ、前記支持フレームは前記突出部に固定される。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比べて、本発明に係る振動発音デバイスは、発音ユニットに振動システムと磁気回路システムを設け、振動システムは第1振動システムと、第2振動システムと、を含み、第1振動システムは第2振動システムを取り囲みかつ第2振動システムと同軸に設置され、第1振動システムは、第1振動板と、第1ボイスコイルと、を含み、第2振動システムは、第2振動板と、第2ボイスコイルと、を含み、磁気回路システムには、第1磁気ギャップと第2磁気ギャップが設けられ、第1ボイスコイルは第1磁気ギャップ内に挿入されかつ第1振動板を振動させて低音を発生させるように駆動し、第2ボイスコイルは第2磁気ギャップ内に挿入されかつ第2振動板を振動させて高音を発生させるように駆動する。この構造によって、低音と高音が同軸全帯域スピーカーを形成し、高品質な音響効果を提供し、本発明の振動発音デバイスに優れた音響学的性能を持たせる。本発明に係る振動発音デバイスは、モーター振動システムにコイルを備える振動ユニットを設け、弾性部材によって振動ユニットを前記収容スペース内に吊り下げ、振動ユニットを磁気回路システムのフロントカバーから離れる側に設け、この構造によって、リニア振動用の振動発音デバイスは、発音ユニットの質量と磁気回路システムにおける磁石鋼とを十分に活用して、振動発音デバイスの内部スペースを最大限に解放し、リニア振動の駆動力を強め、前記振動発音デバイスの振動性能を向上させることができるとともに、前記振動発音デバイス全体の厚さを小さくし、前記振動発音デバイスの軽薄化に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施例における技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下説明された図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、進歩的な労働をしなくても、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができ、そのうち、
【
図1】
図1は、本発明に係る振動発音デバイスを示す斜視構成図である。
【
図2】
図2は、本発明に係る振動発音デバイスの別の視点からの斜視構成図である。
【
図3】
図3は、本発明に係る振動発音デバイスの部分分解図である。
【
図7】
図7は、本発明に係る振動発音デバイスのハウジングを取り除いた部分を示す斜視構成図である。
【
図8】
図8は、本発明に係る振動発音デバイスの発音ユニットとコイルの組立の斜視構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例における図面を参照しながら本発明の実施例における技術案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施例は、全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例に過ぎない。当業者が本発明における実施例に基づいて進歩的な労働をしない前提に得られた他の全ての他の実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0020】
図1~8に示すように、本発明には、振動発音デバイス100が提供される。
【0021】
前記振動発音デバイス100は、収容スペース101を有するハウジング10と、前記収容スペース101内に収容される発音ユニット20と、前記収容スペース101内に形成される音声ガイド通路30と、前記収容スペース101内に収容されるモーター振動システム40、インサート50及び前記インサートに固定される導電性部材60と、を含む。ここで、前記発音ユニット20は前記音声ガイド通路30を介して外部と連通している。前記モーター振動システム40には、コイル4011が設けられている。
【0022】
本実施形態では、前記ハウジング10は、分割ハウジングで組み立てられることで形成される。
【0023】
前記発音ユニット20は、フレーム1と、それぞれ前記フレーム1に固定される振動システム2及び磁気回路システム3と、前記振動システム2に被覆固定されるフロントカバー4と、前記ハウジング10に固定されかつ前記インサート50を取り囲むように設けられる支持フレーム5と、を含む。
【0024】
本実施形態では、前記フロントカバー4は前記ハウジング10に固定されることで封止構造を形成する。この構造は前記振動発音デバイス100の厚さを小さくさせ、前記振動発音デバイス100の小型化に有利である。
【0025】
前記フロントカバー4と前記振動システム2とは間隔をあけて共にフロントサウンドキャビティ201を取り囲んで形成する。前記音声ガイド通路30は前記フロントサウンドキャビティ201を外部と連通させる。本実施形態では、前記モーター振動システム40の前記コイル4011は前記磁気回路システム3の前記フロントカバー4から離れる側に位置する。
【0026】
前記振動システム2は、前記フレーム1に固定される第1振動システム2a、第2振動システム2b、ボビン25及び弾性支持アセンブリ26を含む。
【0027】
前記第1振動システム2aは前記第2振動システム2bを取り囲んで前記第2振動システム2bと同軸に設置されている。
【0028】
前記第1振動システム2aは、前記フレーム1に固定される環状の第1振動板21と、前記第1振動板21に固定され、かつ前記第1振動板21を振動させて低音を発生させるように駆動する第1ボイスコイル22と、を含む。
【0029】
前記第2振動システム2bは、第2振動板23と、前記第2振動板23に固定され、かつ前記第2振動板23を振動させて高音を発生させるように駆動する第2ボイスコイル24と、を含む。
【0030】
前記第1振動板21は前記第2振動板23と間隔をあけてかつ前記第2振動板23を取り囲む。前記第1振動板21は外側に位置し、これによって、低音スピーカーのサイズを大きくし、振動発音デバイス100の低音面の音響学的性能を高める。
【0031】
前記第1振動板21は前記第2振動板23と同軸に設置されている。この構造によって、低音と高音が同軸全帯域スピーカーを形成し、高品質な音響効果を提供し、本発明の振動発音デバイス100に優れた音響学的性能を持たせる。
【0032】
前記ボビン25は、その一端が前記第1振動板21に接続され、他端が前記第1ボイスコイル22に接続される。
【0033】
前記弾性支持アセンブリ26は前記第1振動板21と間隔をあけて設置される。本実施形態では、前記フレームは矩形を呈し、前記フレーム1の短軸の対向する両側のスペースを十分に活用するために、本実施形態では、前記弾性支持アセンブリ26は前記フレーム1の短軸の対向する両側に設けられる。前記弾性支持アセンブリ26は、その一端が前記フレーム1に固定され、他端が前記ボビン25に固定されることによって前記第1ボイスコイル22に接続される。前記弾性支持アセンブリ26は、前記第1振動板21の振動効果を強め、前記振動発音デバイス100の音響学的性能を改善する一方、前記振動システム2の揺動を均衡させ、前記振動発音デバイス100の安定性を向上させる。
【0034】
本実施形態では、前記弾性支持アセンブリ26は2つがある。2つの前記弾性支持アセンブリ26はそれぞれ前記フレーム1の短軸の対向する両側に位置する。対称的に分布した2つの前記弾性支持アセンブリ26によって、前記第1ボイスコイル22をより安定に支持でき、振動信頼性がより良好になる。
【0035】
本実施形態では、前記磁気回路システム3の前記第1振動板21から離れる側が前記ハウジング10に固定されている。前記コイル4011は前記磁気回路システム3の磁石鋼によって生じる磁界の範囲内に位置し、前記磁気回路システム3の磁石鋼が前記コイル4011と相互作用して駆動力を提供する。このように設置することで、前記モーター振動システム40は発音ユニット20の質量と磁気回路システム3中の磁石鋼を十分に活用して、振動発音デバイス100の内部のスペースを最大限に解放して、リニア振動の駆動力を強め、前記振動発音デバイス100に優れた振動性能を持たせるとともに、前記振動発音デバイス100全体の厚さを小さくし、前記振動発音デバイス100の軽薄化に有利である。本実施形態では、前記インサート50は前記磁気回路システム3の中心位置に嵌め込まれる。
【0036】
前記磁気回路システム3は、間隔をあけて設置される第1磁気ギャップ301及び第2磁気ギャップ302を備える。
【0037】
前記第1ボイスコイル22は、前記第1磁気ギャップ301内に挿設され、かつ前記第1振動板21を振動させて低音を発生させるように駆動し、これによって、前記振動発音デバイス100は低音の音響効果を提供することができる。
【0038】
前記第2ボイスコイル24は前記第2磁気ギャップ302内に挿設され、かつ前記第2振動板23を振動させて高音を発生させるように駆動し、これによって、前記振動発音デバイス100は高音の音響効果を提供することができる。
【0039】
前記第1磁気ギャップ301は前記第2磁気ギャップ302を取り囲む。この構造により、同軸全帯域の発音を実現し、本発明に係る振動発音デバイス100に優れた音響学的性能を持たせる。
【0040】
具体的には、前記磁気回路システム3は、第1磁石鋼32、第2磁石鋼33、磁気ボウル34、第3磁石鋼35及び透磁板36を含む。
【0041】
前記第1磁石鋼32は環状を呈し、前記支持フレーム5に積層して固定される。
【0042】
前記第2磁石鋼33は、前記支持フレーム5に積層して固定され、かつ前記第1磁石鋼32を取り囲むように設けられる。すなわち、前記第1磁石鋼32と前記第2磁石鋼33は前記支持フレーム5によって一体に接続固定され、これによって、前記第1磁石鋼32と前記第2磁石鋼33は磁気回路にて接続される。同時に、前記第1磁石鋼32と前記第2磁石鋼33は前記支持フレーム5によって前記ハウジング10に固定される。
【0043】
前記磁気ボウル34は、環状を呈しかつ前記第1磁石鋼32に積層して固定される磁気ボウル本体341と、前記磁気ボウル本体341の内周側から前記支持フレーム5から離れる方向へ折り曲がって延びる環状の磁気ボウル延出部342と、を含む。前記磁気ボウル延出部342は前記インサート50を取り囲む。この構造により、前記磁気ボウル34は溝を形成し、前記インサート50はこの溝に挿入され、前記第1磁気ギャップ301を前記インサート50から離れさせることができ、低音を発生させるための前記第1振動板21のサイズを大きくし、低音効果が高い。
【0044】
前記第3磁石鋼35は前記磁気ボウル本体341の前記振動システム2に近い側に積層して固定される。
【0045】
前記第1磁石鋼32と前記第3磁石鋼35は前記第2磁石鋼33と間隔をあけて前記第1磁気ギャップ301を形成する。
【0046】
前記第3磁石鋼35は前記磁気ボウル延出部342を取り囲んで互いに間隔をあけて前記第2磁気ギャップ302を形成する。この構造によって、前記第1磁気ギャップ301と前記第2磁気ギャップ302はいずれも前記インサート50を取り囲んで同軸発音構造を形成する。
【0047】
具体的には、前記第1磁石鋼32、前記第2磁石鋼33及び前記第3磁石鋼35はいずれも前記振動発音デバイス100の振動方向に沿って着磁される。前記第1磁石鋼32と前記第3磁石鋼35は同極で対向して設けられ、すなわち前記第1磁石鋼32と前記第3磁石鋼35との着磁方向が逆である。前記第1磁石鋼32と前記第2磁石鋼33との着磁方向が逆である。
【0048】
前記透磁板36は、前記第2磁石鋼33に積層して固定され、かつ前記フレーム1に固定接続される。前記磁気回路システム3は前記透磁板36を介して前記フレーム1に固定される。
【0049】
本実施形態では、前記透磁板36の外側は前記フレーム1の長軸の対向する両側に固定される。
【0050】
本実施形態では、前記発音ユニット20は固定リング70をさらに含む。前記固定リング70は環状を呈しかつ前記第3磁石鋼35に積層して固定され、前記第2振動板23の外周縁は前記固定リング70に支持固定される。本実施形態では、前記固定リング70は環状スチールリングである。
【0051】
本実施形態では、前記固定リング70は、その一端が前記フロントカバー4に固定され、他端が前記磁気回路システム3に固定される。前記固定リング70は、前記磁気回路システム3を前記フロントカバー4に固定することに用いられ、即ち、前記磁気回路システム3は前記フロントカバー4に固定されることによって前記ハウジング10に固定され、前記磁気回路システム3の他方側は前記ハウジング10に直接固定され、この構造によって、前記振動発音デバイス100が振動する時、前記発音ユニット20を全体として保ち、前記振動発音デバイス100の信頼性を高めることができる。
【0052】
前記第2振動板23は前記固定リング70、前記フロントカバー4と共にインナーサウンドキャビティ202を取り囲んで形成する。前記固定リング70には、それを貫通する放音孔203が設けられる。前記インナーサウンドキャビティ202は前記放音孔203を介して前記フロントサウンドキャビティ201と連通する。前記インナーサウンドキャビティ202と前記放音孔203は、前記第2振動板23による高音の音響学的効果を高め、高音の音響学的性能を向上させる。
【0053】
本実施形態では、前記磁気回路システム3は、前記第3磁石鋼35の前記振動システム2に近い側に積層して固定される補助磁石鋼31をさらに含む。
【0054】
前記補助磁石鋼31は環状を呈しかつ前記インサート50を取り囲む。前記固定リング70は前記補助磁石鋼31の外周側と接続される。前記補助磁石鋼31は組立時に前記固定リング70を位置決めかつ取り付けることに用いられることができ、振動発音デバイス100の生産を容易にし、良品率を向上させる。より好適であるが、この構造によって、前記固定リング70が前記補助磁石鋼31の外周側と前記第3磁石鋼35の前述した2つの方向により強固に固定され、これにより、前記固定リング70が前記磁気回路システム3によりよく固定される。
【0055】
順次積層して設けられた前記補助磁石鋼31と前記第3磁石鋼35は、前記磁気ボウル延出部342と間隔をあけて前記第2磁気ギャップ302を形成する。前記補助磁石鋼31は第2磁気ギャップ302を形成する両側の磁石鋼の高さを同一にするとともに、前記補助磁石鋼31の外周側の箇所に前記固定リング70を固定することができ、内部スペースを十分に活用し、前記第2磁気ギャップ302によって形成された磁気回路の磁力線を強化し、前記振動発音デバイス100は内部構造がコンパクトで、音響学的効果が良好であり、前記振動発音デバイス100の小型化に有利である。
【0056】
前記モーター振動システム40は、振動ユニット401と、前記振動ユニット401を前記収容スペース101内に吊り下げる弾性部材402と、を含む。
【0057】
前記振動ユニット401は前記磁気回路システム3の前記フロントカバー4から離れる側に位置する。具体的には、前記振動ユニット401は前記コイル4011と質量ブロック4012を含む。
【0058】
具体的には、前記コイル4011は前記質量ブロック4012に固定される。前記コイル4011の数は2つである。2つの前記コイル4011は前記振動ユニット401の振動方向に沿って前記インサート50の対向する両側にそれぞれ設けられる。具体的には、前記第1磁石鋼32と前記第2磁石鋼33は共に前記コイル4011と間隔をあけて正対して設置される。前記コイル4011は前記第1磁石鋼32と前記第2磁石鋼33の磁界範囲内に位置する。この構造によって、リニア振動用の振動発音デバイス100は、発音ユニット20の質量と磁気回路システム3における磁石鋼を十分に活用することができ、振動発音デバイス100の内部スペースを最大限に解放し、リニア振動の駆動力を強化し、前記振動発音デバイス100の振動性能を高めるとともに、前記振動発音デバイス100全体の厚さを小さくし、前記振動発音デバイス100の軽薄化に有利である。
【0059】
前記質量ブロック4012はカウンターウエイトに用いられ、前記振動ユニット401の重量を増やし、前記振動ユニット401の振幅の向上を図り、前記モーター振動システム40により高い加速度を出力させ、本発明の振動発音デバイス100の振動性能を改善する。
【0060】
本実施形態では、前記質量ブロック4012には、それを貫通する取り付け穴4010が設けられる。前記支持フレーム5は、前記取り付け穴4010を貫通して前記ハウジング10に固定される。この構造によって、前記振動発音デバイス100は内部構造がコンパクトで音響学的効果が良好であり、前記振動発音デバイス100の小型化に有利である。
【0061】
前記振動発音デバイス100の厚さをさらに小さくするために、本実施形態では、前記ハウジング10には、前記磁気回路システム3に近い方向へ突出して形成された突出部102が設けられる。前記支持フレーム5は前記突出部102に固定される。
【0062】
本実施形態では、前記弾性部材402は、少なくとも2つがあり、且つ前記振動方向における前記質量ブロック4012の対向する両側にそれぞれ固定される。前記弾性部材402は、少なくとも2つがあり、且つ前記振動ユニット401の振動方向に沿って前記質量ブロック4012の対向する両側にそれぞれ設けられる。ここで、前記弾性部材402はV字またはC字を呈するスプリングである。本実施形態では、前記弾性部材は、V字を呈するスプリングである。
【0063】
前記インサート50は、前記磁気回路システム3の前記第1振動板21から離れる側から前記磁気回路システム3に挿入されて、前記磁気回路システム3に固定される。前記磁気回路システム3は前記インサート50を取り囲むように設けられる。前記インサート50には、それを貫通する導電性端子501が設けられ、前記第2ボイスコイル24は前記導電性端子501を介して前記導電性部材60と接続される。この構造によって、前記第2振動システム2bの電気的接続に有利であり、前記振動発音デバイス100の信頼性を高めることができる。
【0064】
具体的には、前記インサート50は、第1段差部502と、前記第1段差部502から延びる第2段差部503と、前記第2段差部503から第1段差部502から離れる方向へ延びる第3段差部504と、を含む。前記第1段差部502は、前記支持フレーム5の内周側に位置し、かつ前記第1磁石鋼32の前記振動システム2から離れる側に固定される。前記第1磁石鋼32は前記第2段差部503を取り囲む。前記磁気ボウル延出部342は前記第3段差部504を取り囲む。前記インサート50には、それを貫通するリーク通路500がさらに設けられる。
【0065】
本実施形態では、前記第1段差部502の断面積、前記第2段差部503の断面積及び前記第3段差部504の断面積は順次縮小される。この構造によって、前記インサート50と前記磁気回路システム3との組み立てが簡単になる。
【0066】
前記導電性部材60の一端は前記導電性端子501に接続され、前記導電性部材60の他端は、前記ハウジング10を貫通してから、少なくとも一部が前記ハウジング10に露出する。
【0067】
従来技術と比べて、本発明に係る振動発音デバイスは、発音ユニットに振動システムと磁気回路システムを設け、振動システムは第1振動システムと、第2振動システムと、を含み、第1振動システムは第2振動システムを取り囲みかつ第2振動システムと同軸に設置され、第1振動システムは、第1振動板と、第1ボイスコイルと、を含み、第2振動システムは、第2振動板と、第2ボイスコイルと、を含み、磁気回路システムには、第1磁気ギャップと第2磁気ギャップが設けられ、第1ボイスコイルは第1磁気ギャップ内に挿入されかつ第1振動板を振動させて低音を発生させるように駆動し、第2ボイスコイルは第2磁気ギャップ内に挿入されかつ第2振動板を振動させて高音を発生させるように駆動する。この構造によって、低音と高音が同軸全帯域スピーカーを形成し、高品質な音響効果を提供し、本発明の振動発音デバイスに優れた音響学的性能を持たせる。本発明に係る振動発音デバイスは、モーター振動システムにコイルを備える振動ユニットを設け、弾性部材によって振動ユニットを前記収容スペース内に吊り下げ、振動ユニットを磁気回路システムのフロントカバーから離れる側に設け、この構造によって、リニア振動用の振動発音デバイスは、発音ユニットの質量と磁気回路システムにおける磁石鋼とを十分に活用して、振動発音デバイスの内部スペースを最大限に解放し、リニア振動の駆動力を強め、前記振動発音デバイスの振動性能を向上させることができるとともに、前記振動発音デバイス全体の厚さを小さくし、前記振動発音デバイスの軽薄化に有利である。
【0068】
以上は、本発明の実施形態に過ぎない。当業者にとって、本発明の創造思想から逸脱することなく、改良を行うこともできるが、これらの改良はいずれも本発明の保護範囲に含まれるとここで指摘すべきである。