(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-19
(45)【発行日】2025-03-28
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/12 20120101AFI20250321BHJP
【FI】
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2023217105
(22)【出願日】2023-12-22
【審査請求日】2024-07-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】110003339
【氏名又は名称】弁理士法人南青山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森口 智生
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-170557(JP,A)
【文献】特開2016-122355(JP,A)
【文献】特開2016-081414(JP,A)
【文献】特開平08-153282(JP,A)
【文献】特開2020-047083(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末から当該ユーザ端末のユーザが利用する飲食店のテーブル又は席を識別するテーブル識別情報を最初に受信した場合に、当該テーブル識別情報に対応する伝票識別情報を生成し、当該ユーザ端末に注文用画面を表示させ、
次に同一のテーブル識別情報を受信した場合に、直前に当該テーブル識別情報を受信してから、または、当該直前のテーブル識別情報の受信後に最初の注文情報を受信してから、所定時間が経過しているか否かを判断し、
前記所定時間が経過していないと判断した場合、前記生成された伝票識別情報を維持し、前記所定時間が経過していると判断した場合、前記生成された伝票識別情報と異なる新たな伝票識別情報を生成する、制御部
を具備する情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記所定時間経過前に前記同一のテーブル識別情報を受信した場合、当該受信時を起算時とするように前記所定時間をリセットする
情報処理システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記最初の注文情報を受信後に前記ユーザ端末から追加の注文情報を受信した場合、当該受信時を起算時とするように前記所定時間をリセットする
情報処理システム。
【請求項4】
請求項1または2に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、
前記ユーザの会計毎に新たな前記伝票識別情報を生成する第1モードと、前記所定時間の経過を基準に前記新たな伝票識別情報を生成する第2モードとを切替可能であり、
前記飲食店の混雑度が所定の閾値以上となった場合、または前記飲食店の端末からモード切替指示が入力された場合に前記第
1モードを前記第
2モードへ切り替え、
前記混雑度が前記閾値未満となった場合、または前記飲食店の端末から前記モード切替指示が入力された場合に前記第
2モードを前記第
1モードへ切り替える
情報処理システム。
【請求項5】
請求項1または2に記載の情報処理システムであって、
前記制御部は、前記テーブル識別情報の受信元である前記ユーザ端末とのセッションを管理し、前記所定時間が経過した場合であっても、前記テーブル識別情報を直前に受信した前記ユーザ端末とのセッションが継続している間は前記新たな伝票識別情報を生成せず、直前に生成された伝票識別情報を維持する
情報処理システム。
【請求項6】
ユーザ端末から当該ユーザ端末のユーザが利用する飲食店のテーブル又は席を識別するテーブル識別情報を最初に受信した場合に、当該テーブル識別情報に対応する伝票識別情報を生成し、当該ユーザ端末に注文用画面を表示させ、
次に同一のテーブル識別情報を受信した場合に、直前に当該テーブル識別情報を受信してから、または、当該直前のテーブル識別情報の受信後に最初の注文情報を受信してから、所定時間が経過しているか否かを判断し、
前記所定時間が経過していないと判断した場合、前記生成された伝票識別情報を維持し、前記所定時間が経過していると判断した場合、前記生成された伝票識別情報と異なる新たな伝票識別情報を生成する
情報処理方法。
【請求項7】
情報処理装置に、
ユーザ端末から当該ユーザ端末のユーザが利用する飲食店のテーブル又は席を識別するテーブル識別情報を最初に受信した場合に、当該テーブル識別情報に対応する伝票識別情報を生成し、当該ユーザ端末に注文用画面を表示させるステップと、
次に同一のテーブル識別情報を受信した場合に、直前に当該テーブル識別情報を受信してから、または、当該直前のテーブル識別情報の受信後に最初の注文情報を受信してから、所定時間が経過しているか否かを判断するステップと、
前記所定時間が経過していないと判断した場合、前記生成された伝票識別情報を維持し、前記所定時間が経過していると判断した場合、前記生成された伝票識別情報と異なる新たな伝票識別情報を生成するステップと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店においてユーザ端末からモバイルオーダーを受付可能な情報処理システム、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、飲食店において、ユーザが自身のスマートフォン等から飲食物を注文可能なモバイルオーダーシステムが導入されている。
【0003】
例えば下記特許文献1には、飲食店において、各テーブルに当該テーブルを識別するテーブルIDを記憶した2次元コードが印刷された印刷物が設置されており、ユーザがユーザ端末によって当該2次元コードを読み取ることで、飲食店の飲食物の注文ページへアクセス可能となり、当該注文ページを介して、上記テーブルIDと共に注文情報をサーバへ送信することで飲食物のモバイルオーダーが可能なシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記モバイルオーダーシステムには、飲食物の注文のみ受け付けて会計は別手段により行うものと、注文から会計(クレジットカードや電子マネーによる)までシステム内で実行可能なものとがある。ここで前者の場合、特に客の回転率が高い飲食店においては、あるテーブルの飲食済みの客の会計が未完了の状態(例えばレジに客が会計待ちで並んでいる状態等)で次の客をテーブルに案内してしまい前の客の伝票に注文が追加されてしまうケースが発生してしまう。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明は、飲食店のモバイルオーダーシステムにおいてテーブルの前の客の会計が未完了のまま同じテーブルの次の客が同じ伝票に注文してしまうのを防止することが可能な情報処理システム、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る情報処理システムは、制御部を有する。制御部は、ユーザ端末から当該ユーザ端末のユーザが利用する飲食店のテーブル又は席を識別するテーブル識別情報を最初に受信した場合に、当該テーブル識別情報に対応する伝票識別情報を生成し、当該ユーザ端末に注文用画面を表示させる。また制御部は、次に同一のテーブル識別情報を受信した場合に、直前に当該テーブル識別情報を受信してから、または、当該直前のテーブル識別情報の受信後に最初の注文情報を受信してから、所定時間が経過しているか否かを判断する。そして制御部は、前記所定時間が経過していないと判断した場合、前記生成された伝票識別情報を維持し、前記所定時間が経過していると判断した場合、前記生成された伝票識別情報と異なる新たな伝票識別情報を生成する。
【0008】
この構成によれば、情報処理システムは、客が会計済みか否かにかかわらず所定時間で強制的に伝票IDを切り替えることで、飲食店のモバイルオーダーシステムにおいてテーブルの前の客の会計が未完了のまま同じテーブルの次の客が同じ伝票に注文してしまうのを防止することができる。所定時間とは例えば10分、15分、20分等であるがこれらに限られない。
【0009】
前記制御部は、前記所定時間経過前に前記同一のテーブル識別情報を受信した場合、当該受信時を起算時とするように前記所定時間をリセットしてもよい。
【0010】
この構成により情報処理システムは、所定時間経過前に他のユーザが同一テーブルの利用を開始した場合には、元のユーザの同席者とみなして、当該他のユーザの利用開始時を基準に所定時間をカウントし直すことで、他のユーザの飲食時間を確保することができる。
【0011】
前記制御部は、前記最初の注文情報を受信後に前記ユーザ端末から追加の注文情報を受信した場合、当該受信時を起算時とするように前記所定時間をリセットしてもよい。
【0012】
この構成により情報処理システムは、所定時間経過前に追加の注文を受け付けた場合には、当該追加の注文時を基準に所定時間をカウントし直すことで、追加の注文の飲食時間を確保することができる。
【0013】
前記制御部は、前記ユーザの会計毎に新たな前記伝票識別情報を生成する第1モードと、前記所定時間の経過を基準に前記新たな伝票識別情報を生成する第2モードとを切替可能であってもよい。
【0014】
この構成により情報処理システムは、例えば混雑時と非混雑時等、飲食店の状況に応じて、伝票を会計毎に切り替える第1モード(通常モード)と、伝票を所定時間で自動的に切り替える第2モード(混雑モード)とを柔軟に使い分けることができる。
【0015】
前記制御部は、前記飲食店の混雑度が所定の閾値以上になった場合、前記第1モードを前記第2モードに切り替えてもよい。
【0016】
この構成により情報処理システムは、混雑時に第1モードから第2モードへの切替を飲食店の従業員の負担なく容易に行うことができる。混雑度は、例えばテーブルの総数に対する現在利用中のテーブルの数の割合で算出してもよい。この場合、利用中のテーブルの数は、利用中の伝票識別情報の数としてカウントしてもよいし、例えば各テーブルに利用の有無を検出するセンサを設置し当該センサの出力からカウントしてもよい。
【0017】
前記制御部は、前記飲食店の会計端末に、前記第1モードと前記第2モードの切替用のユーザインタフェースを表示させてもよい。
【0018】
この構成により情報処理システムは、混雑状況その他の様々な状況等に応じて飲食店の従業員に手動でモード切替を行わせることができる。
【0019】
前記制御部は、所定のトリガに応じて、前記所定時間の長さを変更してもよい。
【0020】
ここで所定のトリガとは、時間(1日のうちの時間帯や時刻等)、混雑度、従業員の手動操作等であるが、これらに限られない。この構成により情報処理システムは、飲食店内の様々な状況に応じて、伝票を自動的に切り替えるまでのタイミングを調整することができる。
【0021】
前記制御部は、前記所定時間が経過した場合に、前記ユーザに会計を促す情報を前記注文用画面上に表示させてもよい。
【0022】
この構成により情報処理システムは、所定時間内に会計が済んでいない客に会計を促すことで、伝票が切り替わっても次の客を迅速にテーブルに案内し切替り後の伝票を使用させることができる。
【0023】
前記制御部は、前記テーブル識別情報の受信元である前記ユーザ端末とのセッションを管理し、前記所定時間が経過した場合であっても、前記テーブル識別情報を直前に受信した前記ユーザ端末とのセッションが継続している間は前記新たな伝票識別情報を生成せず、直前に生成された伝票識別情報を維持してもよい。
【0024】
これにより、設定時間経過後に前の客が再度テーブル識別情報を送信して追加した注文が次の客の伝票識別情報に追加されてしまうのを防ぐことができる。
【0025】
本発明の他の形態に係る情報処理方法は、
ユーザ端末から当該ユーザ端末のユーザが利用する飲食店のテーブル又は席を識別するテーブル識別情報を最初に受信した場合に、当該テーブル識別情報に対応する伝票識別情報を生成し、当該ユーザ端末に注文用画面を表示させ、
次に同一のテーブル識別情報を受信した場合に、直前に当該テーブル識別情報を受信してから、または、当該直前のテーブル識別情報の受信後に最初の注文情報を受信してから、所定時間が経過しているか否かを判断し、
前記所定時間が経過していないと判断した場合、前記生成された伝票識別情報を維持し、前記所定時間が経過していると判断した場合、前記生成された伝票識別情報と異なる新たな伝票識別情報を生成する、ことを含む。
【0026】
本発明のまた別の形態に係るプログラムは、情報処理装置に、
ユーザ端末から当該ユーザ端末のユーザが利用する飲食店のテーブル又は席を識別するテーブル識別情報を最初に受信した場合に、当該テーブル識別情報に対応する伝票識別情報を生成し、当該ユーザ端末に注文用画面を表示させるステップと、
次に同一のテーブル識別情報を受信した場合に、直前に当該テーブル識別情報を受信してから、または、当該直前のテーブル識別情報の受信後に最初の注文情報を受信してから、所定時間が経過しているか否かを判断するステップと、
前記所定時間が経過していないと判断した場合、前記生成された伝票識別情報を維持し、前記所定時間が経過していると判断した場合、前記生成された伝票識別情報と異なる新たな伝票識別情報を生成するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0027】
以上説明したように、本発明によれば、飲食店のモバイルオーダーシステムにおいてテーブルの前の客の会計が未完了のまま同じテーブルの次の客が同じ伝票に注文してしまうのを防止することができる。しかし、当該効果は本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の一実施形態に係る飲食店メニュー注文システムの構成を示した図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバのハードウェア構成を示した図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバが有するデータベースの構成を示した図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバによる伝票ID自動切替処理の流れを示したフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバによる伝票ID自動切替処理の一例を概念的示した図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバによる伝票ID自動切替処理の一例を概念的示した図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る飲食店情報提供サーバが飲食店端末に表示させるPOSレジ画面の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0030】
[システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る飲食店メニュー注文システムの構成を示した図である。
【0031】
同図に示すように、このシステムは、インターネット50上の飲食店情報提供サーバ100と、複数の飲食店の各テーブルTを利用するユーザのユーザ端末200と、各飲食店に設置された飲食店端末300とを含む。
【0032】
飲食店情報提供サーバ100は、飲食店に関する情報を掲載したポータルサイトを運営するウェブサーバである。飲食店情報提供サーバ100は、複数のユーザ端末200及び複数の飲食店の飲食店端末300とインターネット50を介して接続されている。
【0033】
飲食店情報提供サーバ100は、上記ポータルサイトにおいて、ユーザ端末200のユーザ向けに飲食店情報の検索システムを提供する。具体的には、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200からの検索要求に基づいて検索条件に合致する飲食店情報を検索し、検索結果を掲載したWebページを生成してユーザ端末200へ送信する。また飲食店情報提供サーバ100は、当該飲食店情報を閲覧したユーザのユーザ端末200からの、いずれかの飲食店に対する予約受付処理を代行する。
【0034】
また飲食店情報提供サーバ100は、上記ポータルサイトに掲載される飲食店(加盟店)向けに、飲食店情報の管理画面(Webページ)を提供している。飲食店端末300のユーザは、当該管理画面を介して、上記検索結果として一般ユーザに提供されるWebページ上の飲食店情報を編集・更新し、当該Webページを上記ポータルサイト上にアップロードすることができる。
【0035】
ユーザ端末200(200A,200B,...)は、ユーザにより使用される端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレットPC等である。ユーザ端末200は、飲食店情報提供サーバ100へアクセスし、上記Webページを受信してブラウザ等により画面に表示する。
【0036】
ユーザ端末200は、ユーザの操作に基づいて上記ポータルサイトにおける飲食店の検索条件を決定し、当該検索条件に基づく飲食店検索要求を飲食店情報提供サーバ100へ送信する。
【0037】
一方で飲食店情報提供サーバ100は、飲食店の各テーブルTを利用するユーザからユーザ端末200を介して各飲食店の各テーブルにおける飲食物の注文を受け付け可能である。飲食店情報提供サーバ100は、例えば飲食店の各テーブルにカード、プレート、スタンド等に印刷されて置かれた2次元バーコードCをユーザ端末200が読み取り、読み取った情報(テーブルIDを含むURL)を基に飲食店情報提供サーバ100にテーブル利用開始要求が送信された場合に、ユーザ端末200の表示部上に飲食店のメニューの注文画面を表示する。
【0038】
そして飲食店情報提供サーバ100は、当該注文画面を介してユーザの注文の入力を受け付けると、受け付けた注文情報を飲食店の飲食店端末(POS端末)300へ送信する。当該注文情報は飲食店端末300から厨房の端末(図示せず)へ転送される。また飲食店情報提供サーバ100は、受け付けた注文情報を蓄積し、ユーザから会計処理の要求を受け付けると、当該ユーザ端末200からの注文受付処理を終了し、次の客からの注文要求(2次元バーコードCの読み取り)を待機する。
【0039】
このようにユーザ端末200は、飲食店の各テーブルTを利用するユーザから注文を受け付け、注文情報を飲食店情報提供サーバ100へ送信するためのモバイルオーダー端末としても機能する。ユーザ端末200には、飲食店情報提供サーバ100と連携してモバイルオーダーに関する処理を実行可能なアプリケーション(以下、MOアプリともいう)がインストールされていてもよい。
【0040】
飲食店端末300は、各飲食店に設置されている端末であり、タブレットPC、ノートブックPC、デスクトップPC等である。飲食店端末300は、管理者の操作に基づいて、上記飲食店情報の編集・更新等、自身の飲食店情報に関する処理を飲食店情報提供サーバ100との通信により実行することが可能である。また飲食店端末300は、上記モバイルオーダー処理において飲食店情報提供サーバ100と厨房端末やPOS端末との間の通信を仲介する。もちろん、飲食店端末300が上記厨房端末やPOS端末を兼ねており飲食店情報提供サーバ100と直接通信してもよい。
【0041】
ところで、従来のモバイルオーダーシステムにおいては、特に客の回転率が高い飲食店においては、あるテーブルの飲食済みの客の会計が未完了の状態(例えばレジに客が会計待ちで並んでいる状態等)で次の客をテーブルに案内してしまい前の客の伝票に注文が追加されてしまうケースがあった。
【0042】
そこで本実施形態において飲食店情報提供サーバ100は、同図に示すように、特に飲食店内の混雑時において、1つのテーブルTにおいて、前の客が会計済みか否かにかかわらず(前の客のセッションが終わる前に)所定の設定時間で強制的に、その客の伝票を識別する伝票ID(伝票番号)を切り替えて次のセッションを開始することが可能となっている。当該伝票IDの自動切替処理の詳細については後述する。
【0043】
[飲食店情報提供サーバのハードウェア構成]
図2は、上記飲食店情報提供サーバ100のハードウェア構成を示した図である。同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、CPU(Central Processing Unit)11(サーバ制御部)、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、入出力インタフェース15、及び、これらを互いに接続するバス14を備える。
【0044】
CPU11は、必要に応じてRAM13等に適宜アクセスし、各種演算処理を行いながら飲食店情報提供サーバ100の各ブロック全体を統括的に制御する。ROM12は、CPU11に実行させるOS、プログラムや各種パラメータなどのファームウェアが固定的に記憶されている不揮発性のメモリである。RAM13は、CPU11の作業用領域等として用いられ、OS、実行中の各種アプリケーション、処理中の各種データを一時的に保持する。
【0045】
入出力インタフェース15には、表示部16、操作受付部17、記憶部18、通信部19等が接続される。
【0046】
表示部16は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、OELD(Organic ElectroLuminescence Display)、CRT(Cathode Ray Tube)等を用いた表示デバイスである。
【0047】
操作受付部17は、例えばマウス等のポインティングデバイス、キーボード、タッチパネル、その他の入力装置である。操作受付部17がタッチパネルである場合、そのタッチパネルは表示部16と一体となり得る。
【0048】
記憶部18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、フラッシュメモリ(SSD;Solid State Drive)、その他の固体メモリ等の不揮発性メモリである。当該記憶部18には、上記OSや各種アプリケーション、各種データが記憶される。
【0049】
特に本実施形態では、記憶部18は、飲食店情報提供サーバ100が後述するモバイルオーダー処理及び伝票IDの自動切替処理を実行するためのデータ、アプリケーションその他のプログラムを記憶している。後述するが、記憶部18は、そのようなデータを含むデータベースとして、飲食店情報データベース、ユーザ情報データベース及びPOS情報データベースを有している。
【0050】
通信部19は、例えばEthernet用のNIC(Network Interface Card)や無線LAN等の無線通信用の各種モジュールであり、上記ユーザ端末200及び飲食店端末300との間の通信処理を担う。
【0051】
[飲食店情報提供サーバのデータベース構成]
図3は、上記飲食店情報提供サーバ100が有するデータベースの構成を示した図である。
【0052】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、記憶部18に、飲食店情報データベース31、ユーザ情報データベース32及びPOS情報データベース33を有している。
【0053】
飲食店情報データベース31は、飲食店毎に、その飲食店の店名、所在位置(住所または緯度経度)情報、エリア情報、アクセス情報(最寄り駅情報、最寄り駅からの徒歩距離情報)電話番号、その飲食店を識別するID(店舗ID)、その飲食店の業態・サービスのジャンル情報、その飲食店を紹介する情報(店舗のPR文等の店舗の特徴を示す情報、飲食店が行うイベント情報等)、飲食店に関する(飲食店を紹介する)画像データ、飲食店が提供するメニューに関するメニュー情報、平均予算情報、営業時間、ウェブサイトURL等の情報等を記憶している。これらの情報は、各飲食店の飲食店端末300から、飲食店情報提供サーバ100が提供する管理画面を介して入力されたものである。
【0054】
上記メニュー情報は、上記ポータルサイト上の各飲食店のサイトに掲載されるメニューに対応する情報であり、各飲食店が提供可能な複数のメニューのメニュー名を、飲食店毎に記憶している。当該メニュー情報は、例えば前菜/メイン/肉料理/魚料理/炭水化物/サイドメニュー、ランチ/ディナー/コース等のメニューカテゴリ毎に記憶されてもよい。またメニュー情報としては、メニュー名や値段、説明等を示す文字情報の他、当該メニューを撮影した写真等の画像情報も対応付けて記憶される。さらに、各メニューのカロリーや量、及び原材料に関する情報も記憶されてもよい。
【0055】
上記ジャンル情報は、例えば和食、中華、イタリアン、フレンチ、焼肉等のメインカテゴリの他、和食における焼き鳥・天ぷら等、イタリアンにおけるパスタ・ピザ等のより詳細なサブカテゴリを含んでいてもよい。
【0056】
ユーザ情報データベース32は、ユーザ端末200を所有する、上記飲食店情報提供サーバ100が提供する上記ポータルサイトを介した飲食店情報サービスの利用者(会員)であるユーザに関する情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報データベース32は、ユーザID、パスワード、氏名、メールアドレス(その他、メッセージの宛先となる情報)、電話番号、住所、年齢(層)、性別、誕生日等の情報をユーザ毎に記憶している。
【0057】
POS情報データベース33は、各テーブルTにおいてユーザ端末200から受け付けた注文に基づくPOSデータを記憶している。当該POSデータは例えば、テーブルID、伝票ID、入店時刻、客数、注文メニュー、注文数(出数)、売上金額、注文時刻等から構成される。
【0058】
また本実施形態において飲食店情報提供サーバ100は、各テーブルTの伝票IDを各テーブルTの会計毎に切り替える(会計毎に新たな伝票IDを生成する)通常モード(第1モード)と、飲食店の混雑時においてテーブルTの利用開始からの経過時間を基準に伝票IDを自動的に切り替える(所定の設定時間が経過した場合に新たな伝票IDを生成する)混雑モード(第2モード)とを切り替えて実行可能である。POS情報データベース33は、当該通常モードと混雑モードのうち現在実行中のモードに関する情報も記憶している。
【0059】
このうち混雑モード実行時において、POS情報データベース33は、各テーブルTで2次元バーコードCがユーザ端末200に読み取られてテーブル利用開始要求を受信してからの経過時間のカウント情報も各飲食店のテーブルT毎に記憶している。当該経過時間は、当該テーブルT(のユーザ端末200)から直後にテーブル利用開始要求を受信した場合にリセットされる。
【0060】
これら各データベースは、飲食店情報提供サーバ100によるモバイルオーダー処理において、必要に応じて相互に参照されて用いられる。
【0061】
[システムの動作]
次に、以上のように構成されたシステム(主に飲食店情報提供サーバ100)の動作について説明する。当該動作は、飲食店情報提供サーバ100のCPU11等のハードウェアと、記憶部18に記憶されたソフトウェアとの協働により実行される。以下の説明では、便宜上、CPU11を動作主体とする。
【0062】
図4は、飲食店情報提供サーバ100によるモバイルオーダー受付時の伝票ID自動切替処理の流れを示したフローチャートである。なお当該動作において、飲食店情報提供サーバ100は通常モードでモバイルオーダー受付動作を開始済みであるものとする。
【0063】
飲食店情報提供サーバ100のCPU11はまず、飲食店内の混雑度が所定の閾値以上になったか否かを判断する(ステップ41)。CPU11は、当該混雑度を、例えばテーブルTの総数に対する現在利用中のテーブルTの数の割合で算出してもよい。この場合、利用中のテーブルTの数は、利用中の伝票IDの数としてカウントしてもよいし、例えば各テーブルTに利用の有無を検出するセンサ(温度センサ、光センサ等の人感センサ)を設置し当該センサの出力からカウントしてもよい。
【0064】
上記混雑度が所定の閾値以上になったと判断した場合(ステップ41のYes)、CPU11は、上記通常モードを混雑モードに切り替え、上記POS情報データベース33中のモード情報を更新する(ステップ42)。
【0065】
続いてCPU11は、いずれかのテーブルTの2次元バーコードCを介して、ユーザ端末200から混雑モードにおける初回のテーブルTの利用開始要求(テーブルID)を受信したか否かを判断する(ステップ43)。なおユーザによる当該利用開始要求操作(2次元バーコードCの読み取り操作)を「チェックイン」とも称する。当該利用開始要求には、送信元のユーザ端末200毎に異なる端末IDが含まれていてもよい。
【0066】
テーブルTの利用開始要求には、上記テーブルIDの他、当該テーブルTを利用するユーザの利用人数に関する情報が含まれてもよい。CPU11は、上記テーブルIDを受信したと判断した場合(ステップ43のYes)、利用対象のテーブルTについて伝票IDを生成して上記POS情報データベース33に記憶するとともに、利用時間のカウントを開始する(ステップ44)。
【0067】
続いてCPU11は、上記利用人数情報をPOS情報データベース33に記憶するとともに、ユーザ端末200へ、モバイルオーダー用の注文画面を送信する(ステップ45)。
【0068】
続いてCPU11は、上記利用対象のテーブルTの2次元バーコードCを介して、ユーザ端末200から新たにテーブルIDを受信したか否かを判断する(ステップ46)。
【0069】
続いてCPU11は、上記POS情報データベース33を参照して、上記新たなテーブルIDの受信時において、直前のテーブルIDの受信時からの利用時間が設定時間を経過しているか否かを判断する(ステップ47)。ここで設定時間は例えば10分、15分、20分等であるが、これらに限られない。
【0070】
上記テーブルIDの受信時における利用時間が、先の受信時から設定時間を経過していると判断した場合(ステップ47のYes)、CPU11は、上記POS情報データベース33に記憶していたそれまでの伝票IDと異なる新たな伝票IDを生成して当該情報を更新し、利用時間カウントを開始する(ステップ48)。
【0071】
一方、上記テーブルIDの受信時における利用時間が、先の受信時から設定時間を経過していないと判断した場合(ステップ47のNo)、CPU11は、現状の伝票IDを維持し、上記POS情報データベース33においてカウントしている利用時間をリセットし(ステップ49)、上記ステップ46に戻り、それ以降の処理を繰り返す。なおここで、設定時間を経過していないと判断した場合に利用時間をリセットせずに当初からの利用時間のカウントをそのまま継続しても構わない。
【0072】
続いてCPU11は、混雑モードの終了トリガがあったか否かを判断する(ステップ50)
【0073】
混雑モードの終了トリガが無いと判断した場合(ステップ50のNo)、CPU11は、上記ステップ46に戻り、それ以降の処理を繰り返す。
【0074】
一方、混雑モードの終了トリガがあったと判断した場合(ステップ50のYes)、CPU11は、混雑モードを通常モードに切り替えて終了する(ステップ51)。終了トリガとは、例えば上記混雑度が上記所定の閾値(またはそれとは異なる閾値)未満となった場合や、従業員の端末から飲食店情報提供サーバ100へ混雑モード終了指示が送信された場合、または、混雑モード開始から所定時間(例えば1時間、2時間)が経過した場合、または、設定時刻(例えばランチタイムの終了時刻)が到来した場合等であるが、これらに限られない。
【0075】
図5は、上記新たなテーブルIDの受信時における利用時間が上記設定時間を経過している場合の伝票IDの切替処理を時間軸に沿って概念的に示した図である。
【0076】
同図に示すように、ある客AがAテーブルにチェックインし、伝票ID「001」が生成された後、利用時間が上記設定時間を経過した後に別の客BがテーブルAにチェックインすると、客Aの会計待ち・会計完了に関わらず、上記伝票ID「001」とは別に、客Bについて新たな伝票ID「002」が生成される。
【0077】
この場合、客Bが客Aの他人である場合のみならず、客Bが客Aと食事を共にするメンバーである場合も、両者で別々の伝票IDが生成され、両者のユーザ端末200からの注文が別々に処理される。客Aと客Bが共に食事をした場合、各伝票IDで個別に会計してもよいし、会計時に従業員にPOS端末上で2つの伝票を合算してもらってもよい。
【0078】
図6は、上記新たなテーブルIDの受信時における利用時間が上記設定時間を経過していない場合の伝票IDの切替処理を時間軸に沿って概念的示した図である。
【0079】
同図に示すように、ある客AがAテーブルにチェックインし、伝票ID「001」が生成された後、利用時間が上記設定時間を経過する前に別の客BがテーブルAにチェックインすると、伝票ID「001」は維持され、かつ、客Bのチェックイン時からを開始時点としてカウントするように利用時間がリセットされ、客Bのユーザ端末200からの注文も当該伝票ID「001」に合流することになる。また客Bのチェックインにより伝票は合流するものの、利用時間のリセットは当該客Bのユーザ端末200からの最初の注文時に実行されてもよい。
【0080】
このように、設定時間の経過前に他の客が同一テーブルの利用を開始した場合には、元の客の同席者とみなして、当該他の客の利用開始時を基準に利用時間をカウントし直すことで、他の客の飲食時間を確保することができる。
【0081】
図7は、飲食店情報提供サーバ100が飲食店端末300(またはPOS端末、会計端末)に表示させるPOSレジ画面の例を示した図である。
【0082】
同図に示すように、飲食店情報提供サーバ100は、当該POSレジ画面上に、伝票ID60等を含む一般的な表示項目に加えて、上記通常モードと混雑モードのうち、現在のモードを示す情報と共に、現在のモードを他のモードに切り替えるユーザインタフェースとしてのモード切替ボタン61を表示させてもよい。同図の例では、現在のモードが通常モードであり、混雑モードへ切り替えるためのモード切替ボタン61が表示されている。
【0083】
これにより、従業員が飲食店内の混雑状況その他の様々な状況等に応じて手動でモード切替を行うことができる。当該モード切替ボタン61の押下操作も、上記
図4のステップ50における「混雑モードの終了トリガ」となり得る。また当該押下操作は、
図4のステップ42における混雑モードの開始トリガともなり得るし、その他従業員が飲食店端末300やハンディ端末等から手動で混雑モード/通常モードを切り替えてもよい。
【0084】
[まとめ]
以上説明したように、本実施形態によれば、飲食店情報提供サーバ100は、客が会計済みか否かにかかわらず、所定の設定時間を基準に強制的に伝票IDを切り替えることで、飲食店のモバイルオーダーシステムにおいてテーブルの前の客の会計が未完了のまま同じテーブルの次の客が同じ伝票に注文してしまうのを防止することができる。
【0085】
[変形例]
本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更され得る。
【0086】
上述の実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、通常モードと混雑モードとを切り替えて実行していたが、混雑モード(伝票IDの自動切替処理)を単一のモードとして常に実行してもよい。
【0087】
上述の実施形態では、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200からテーブルIDを受信した場合に、その時点からの経過時間のカウントを開始し、その直後にテーブルIDを受信したときに、上記経過時間が設定時間(15分等)を超えているか否かを判断した。これに代えて飲食店情報提供サーバ100は、テーブル利用開始から注文までの間に時間がかかる客もいることを考慮し、ユーザ端末200からのテーブルID受信時ではなく、テーブルID受信後の最初の注文受付時(注文情報の受信時)に経過時間のカウントを開始してもよい。
【0088】
上述の実施形態において、飲食店情報提供サーバ100は、伝票ID生成後、最初の注文情報を受信後にユーザ端末200から追加の注文情報を受信した場合、当該受信時を起算時とするように上記設定時間をリセットしてもよい。この構成により飲食店情報提供サーバ100は、設定時間経過前に追加の注文を受け付けた場合には、当該追加の注文時を基準に設定時間をカウントし直すことで、追加の注文の飲食時間を確保することができる。
【0089】
上述の実施形態において、飲食店情報提供サーバ100は、所定のトリガに応じて、上記設定時間の長さを変更してもよい。ここで所定のトリガとは、時間(1日のうちの時間帯や時刻等)、混雑度、店舗管理画面を介した従業員の手動操作等であるが、これらに限られない。例えばランチタイムは設定時間を15分とし、ディナータイムは設定時間を30分としてもよい。また、混雑度が高くなるのに応じて、または注文数が多くなるのに応じて、設定時間が長くなるように予め設定してもよい。この構成により飲食店情報提供サーバ100は、飲食店内の様々な状況に応じて、伝票を自動的に切り替えるまでのタイミングを調整することができる。
【0090】
上述の実施形態において、飲食店情報提供サーバ100は、ユーザのテーブルTの利用開始から上記設定時間が経過した場合に、ユーザに会計を促す情報をユーザ端末200のモバイルオーダー画面上に表示させてもよい。この構成により飲食店情報提供サーバ100は、設定時間内に会計が済んでいない客に会計を促すことで、伝票IDが切り替わっても次の客を迅速にテーブルTに案内し切替り後の伝票を使用させることができる。
【0091】
上述の実施形態では、テーブルT毎に伝票IDが付与される例が示された。これに代えて、テーブルTが有する席毎に上記2次元バーコードCが設置され、席毎に伝票IDが付与され管理されてもよい。例えば、1つのテーブルTに4つの席がある場合、4つの席それぞれに、または2つの席ずつに、伝票IDが付与される。これにより1つのテーブルT内の各席で、上記利用時間に応じて伝票IDの切替処理が独立して実行されることになる。
【0092】
上述の実施形態において、ユーザのテーブルTの利用開始から上記設定時間が経過した後に、当該設定時間以上滞在しているユーザが2次元バーコードCを再度読み取って追加の注文要求を行うと、当該注文は、上記設定時間の経過によって切替った次の客の伝票IDに紐付けられてしまう。そこで飲食店情報提供サーバ100は、ユーザ端末200からテーブルIDを受信した時点をセッション開始時として、例えばCookieやセッションIDによってセッション管理を行って通信相手を識別してもよい。そして、ユーザ端末200から新たにテーブルIDを受信した場合でも、直前のセッションが継続している(直前と同一のセッションIDからのアクセスである)限りは、上記設定時間経過後であってもそれまでの伝票IDを維持し、当該セッションにおいて追加の注文要求があれば当該伝票IDに注文を追加し、設定時間経過後であって直前のセッションが終了している(直前と異なるセッションIDからのアクセスである)ことを確認した場合に伝票IDを切り替えるようにしてもよい。これにより、設定時間経過後に前の客が再度の2次元バーコードCの読み取りにより追加した注文が次の客の伝票IDに追加されてしまうのを防ぐことができる。
【0093】
上述の実施形態における飲食店情報提供サーバ100の処理は、複数のサーバによって分散されて実行されてもよい。例えば、モバイルオーダーの注文受付処理と、伝票IDの切替処理とは別個のサーバで実行されてもよい。
【0094】
上述の実施形態では、クラウド上の飲食店情報提供サーバ100が複数のユーザ端末200向けに飲食店検索処理を実行する例が示されたが、飲食店毎に、上記飲食店情報提供サーバ100と同様の機能を有するサーバが設置され、上記メニュー注文用インタフェースの制御処理を実行しても構わない。
【0095】
上述の実施形態では、本発明が、ユーザ端末200から注文可能なモバイルオーダーシステムに適用された例が示されたが、各飲食店に設置された注文端末、すなわち、各テーブルTに設置されたテーブルトップ端末から注文可能なテーブルトップオーダーシステム、各テーブルTに設置されたスマートスピーカ(マイク付き)から注文可能なスマートスピーカオーダーシステム、その他飲食店のフロアを巡回するフロアロボットから注文可能なシステムにも同様に本発明を適用可能である。
【0096】
本願の特許請求の範囲に記載された発明のうち、「情報処理方法」と記載された発明は、その各ステップを、ソフトウェアによる情報処理によりコンピュータ等の少なくとも1つの装置が自動的に行うものであり、人間がコンピュータ等の装置を用いて行うものではない。すなわち、当該「情報処理方法」は、コンピュータ・ソフトウェアによる情報処理方法であって、コンピュータという計算道具を人間が操作する方法ではない。
【符号の説明】
【0097】
11…CPU
12…ROM
13…RAM
14…バス
15…入出力インタフェース
18…記憶部
19…通信部
31…飲食店情報データベース
32…ユーザ情報データベース
33…POS情報データベース
61…モード切替ボタン
100…飲食店情報提供サーバ
200…ユーザ端末
300…飲食店端末
C…コード(2次元バーコード)
【要約】
【課題】飲食店のモバイルオーダーシステムにおいてテーブルの前の客の会計が未完了のまま同じテーブルの次の客が同じ伝票に注文してしまうのを防止すること。
【解決手段】情報処理システムは、制御部を有する。制御部は、ユーザ端末から当該ユーザ端末のユーザが利用する飲食店のテーブル又は席を識別するテーブル識別情報を最初に受信した場合に、当該テーブル識別情報に対応する伝票識別情報を生成し、当該ユーザ端末に注文用画面を表示させる。また制御部は、次に同一のテーブル識別情報を受信した場合に、直前に当該テーブル識別情報を受信してから、または、当該直前のテーブル識別情報の受信後に最初の注文情報を受信してから、所定時間が経過しているか否かを判断する。そして制御部は、前記所定時間が経過していないと判断した場合、前記生成された伝票識別情報を維持し、前記所定時間が経過していると判断した場合、前記生成された伝票識別情報と異なる新たな伝票識別情報を生成する。
【選択図】
図4