(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-19
(45)【発行日】2025-03-28
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20250321BHJP
【FI】
G06Q10/06
(21)【出願番号】P 2024232690
(22)【出願日】2024-12-27
【審査請求日】2025-01-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517013771
【氏名又は名称】ユナイテッド・ヘルスコミュニケーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003546
【氏名又は名称】弁理士法人伊藤IP特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白瀧 康人
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-117752(JP,A)
【文献】特開2011-107779(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理装置であって、
前記診断情報を取得及び管理するための処理を実行する制御部と、前記診断情報が記憶される記憶部と、を備え、
前記制御部は、
前記受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る所定の第1診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得部と、
取得された前記受検者ユーザの前記第1診断情報を、該受検者ユーザが属する組織のユーザである組織ユーザに提供する提供部と、を有し、
前記第1取得部は、前記記憶部が有するデータベースであって、前記第1診断を受検した前記受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、前記第1診断情報を記憶させ、
前記提供部は、前記第1データベースに記憶された前記受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供し、
前記制御部は、
前記組織において固有に実施され得る所定の第2診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第2診断情報を取得する第2取得部を、更に有し、
前記第2取得部は、前記記憶部が有するデータベースであって、前記第2診断を前記受検者ユーザに受検させた前記組織ユーザがアクセス可能に構成される第2データベースに、前記第2診断情報を記憶させる、
情報処理装置。
【請求項2】
所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理装置であって、
前記診断情報を取得及び管理するための処理を実行する制御部と、前記診断情報が記憶される記憶部と、を備え、
前記制御部は、
前記受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る所定の第1診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得部と、
取得された前記受検者ユーザの前記第1診断情報を、該受検者ユーザが属する組織のユーザである組織ユーザに提供する提供部と、を有し、
前記第1取得部は、前記記憶部が有するデータベースであって、前記第1診断を受検した前記受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、前記第1診断情報を記憶させ、
前記提供部は、前記第1データベースに記憶された前記受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供し、
前記制御部は、
前記受検者ユーザによる前記第1診断の受検を所定のインタフェースを介して受付ける受付部を、更に有し、
前記受付部は、前記記憶部が有するデータベースであって、ユーザの情報を管理するための第3データベースに対して、前記組織を識別するための識別情報を用いて前記インタフェースにアクセスした前記受検者ユーザを該組織と紐づけて記憶させ、
前記提供部は、前記第3データベースにおいて前記組織と紐づけて記憶されている前記受検者ユーザについて、該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与する、
情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記受検者ユーザによる前記第2診断の受検を所定のインタフェースを介して受付ける受付部を、更に有し、
前記受付部は、前記記憶部が有するデータベースであって、ユーザの情報を管理するための第3データベースに対して、前記組織を識別するための識別情報を用いて前記インタフェースにアクセスした前記受検者ユーザを該組織と紐づけて記憶させ、
前記提供部は、前記第3データベースにおいて前記組織と紐づけて記憶されている前記受検者ユーザについて、該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記識別情報は、前記組織に関する企業コードと前記診断の実施に関する実施コードとを含んで構成される、
請求項2又は請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記第3データベースに記憶された前記受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かを判別する判定部を、更に有し、
前記提供部は、前記判定部によって前記受検者ユーザが前記組織に所属していると判別された場合に、前記第1診断情報を前記組織ユーザに提供可能に構成される、
請求項2又は請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記組織に属する人員の人員リストを取得し、該人員リストと、前記第3データベースに記憶された前記受検者ユーザと、を所定の周期又は所定のタイミングで照合することで、該受検者ユーザが前記組織に所属しているか否かを判別する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記第3データベースにおいて所定の第1組織と紐づけて記憶された前記受検者ユーザについて、該第1組織とは異なる第2組織に対して該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限が新たに付与された場合に、該受検者ユーザが該第1組織に所属していないと判別する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記提供部は、前記判定部によって前記受検者ユーザが前記組織に所属していないと判別された場合、前記組織ユーザからのアクセスに対して、該受検者ユーザの前記第1診断情報に含まれる個人特定情報を匿名化することで、該第1診断情報を個人が特定された形式で該組織ユーザに提供不可能に構成される、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記提供部は、前記判定部によって前記受検者ユーザが前記組織に所属していないと判別された場合、該受検者ユーザの前記第1診断情報に対する前記組織ユーザによるアクセス権限を無効化する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項10】
所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理方法であって、
コンピュータが、
前記受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る所定の第1診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得ステップと、
取得された前記受検者ユーザの前記第1診断情報を、該受検者ユーザが属する組織のユーザである組織ユーザに提供する提供ステップと、を実行し、
前記コンピュータが、
前記第1取得ステップにおいて、前記第1診断を受検した前記受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、前記第1診断情報を記憶させ、
前記提供ステップにおいて、前記第1データベースに記憶された前記受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供
し、
前記組織において固有に実施され得る所定の第2診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第2診断情報を取得する第2取得ステップを、更に実行し、
前記第2取得ステップにおいて、前記第2診断を前記受検者ユーザに受検させた前記組織ユーザがアクセス可能に構成される第2データベースに、前記第2診断情報を記憶させる、
情報処理方法。
【請求項11】
所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理方法であって、
コンピュータが、
前記受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る所定の第1診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得ステップと、
取得された前記受検者ユーザの前記第1診断情報を、該受検者ユーザが属する組織のユーザである組織ユーザに提供する提供ステップと、を実行し、
前記コンピュータが、
前記第1取得ステップにおいて、前記第1診断を受検した前記受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、前記第1診断情報を記憶させ、
前記提供ステップにおいて、前記第1データベースに記憶された前記受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供し、
前記コンピュータが、
前記受検者ユーザによる前記第1診断の受検を所定のインタフェースを介して受付ける受付ステップを、更に実行し、
前記受付ステップにおいて、ユーザの情報を管理するための第3データベースに対して、前記組織を識別するための識別情報を用いて前記インタフェースにアクセスした前記受検者ユーザを該組織と紐づけて記憶させ、
前記提供ステップにおいて、前記第3データベースにおいて前記組織と紐づけて記憶されている前記受検者ユーザについて、該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与する、
情報処理方法。
【請求項12】
前記コンピュータが、
前記第3データベースに記憶された前記受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かを判別する判定ステップを、更に実行し、
前記提供ステップにおいて、前記判定ステップによって前記受検者ユーザが前記組織に所属していると判別された場合に、前記第1診断情報を前記組織ユーザに提供可能にする、
請求項11に記載の情報処理方法。
【請求項13】
所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理プログラムであって、
コンピュータに、
前記受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る所定の第1診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得ステップと、
取得された前記受検者ユーザの前記第1診断情報を、該受検者ユーザが属する組織のユーザである組織ユーザに提供する提供ステップと、を実行させ、
前記コンピュータに、
前記第1取得ステップにおいて、前記第1診断を受検した前記受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、前記第1診断情報を記憶させ、
前記提供ステップにおいて、前記第1データベースに記憶された前記受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供さ
せ、
前記組織において固有に実施され得る所定の第2診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第2診断情報を取得する第2取得ステップを、更に実行させ、
前記第2取得ステップにおいて、前記第2診断を前記受検者ユーザに受検させた前記組織ユーザがアクセス可能に構成される第2データベースに、前記第2診断情報を記憶させる、
情報処理プログラム。
【請求項14】
所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理プログラムであって、
コンピュータに、
前記受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る所定の第1診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得ステップと、
取得された前記受検者ユーザの前記第1診断情報を、該受検者ユーザが属する組織のユーザである組織ユーザに提供する提供ステップと、を実行させ、
前記コンピュータに、
前記第1取得ステップにおいて、前記第1診断を受検した前記受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、前記第1診断情報を記憶させ、
前記提供ステップにおいて、前記第1データベースに記憶された前記受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供させ、
前記コンピュータに、
前記受検者ユーザによる前記第1診断の受検を所定のインタフェースを介して受付ける受付ステップを、更に実行させ、
前記受付ステップにおいて、ユーザの情報を管理するための第3データベースに対して、前記組織を識別するための識別情報を用いて前記インタフェースにアクセスした前記受検者ユーザを該組織と紐づけて記憶させ、
前記提供ステップにおいて、前記第3データベースにおいて前記組織と紐づけて記憶されている前記受検者ユーザについて、該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与させる、
情報処理プログラム。
【請求項15】
前記コンピュータに、
前記第3データベースに記憶された前記受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かを判別する判定ステップを、更に実行させ、
前記提供ステップにおいて、前記判定ステップによって前記受検者ユーザが前記組織に所属していると判別された場合に、前記第1診断情報を前記組織ユーザに提供可能にさせる、
請求項14に記載の情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、各企業では、従業員の健康管理のため定期的に健康診断が行われている。また、近年、従業員の精神状態を調べるストレスチェックについて、全ての企業に対しての実施を義務付ける方針が明らかにされている。
【0003】
そして、従業員に対する健康診断やストレスチェックの診断情報を管理するシステムが種々提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、受診者が所属する組織を変更した場合であっても、容易に過去の診断結果を確認することのできる情報処理装置及びプログラムが開示されている。この技術では、第1の組織により発行された第1の識別情報と第2の組織により発行された第2の識別情報が関連付けられている場合、第1の識別情報で識別される利用者と第2の識別情報で識別される利用者に対して、第1の識別情報に対応する診断情報と第2の識別情報に対応する診断情報が提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従業員に対する健康診断やストレスチェックは、企業に対して義務付けられているため、それらの診断情報を管理する従来のシステムでは、従業員の診断情報に関するデータが企業に帰属するよう構成されている。一方で、従業員は、自分自身が所属する企業とは別に、健康診断やストレスチェックを受検したり、体重の履歴、運動の履歴などの生活データを記録し、その結果であるヘルスケアデータを自分自身で管理していることもある。しかしながら、このようなヘルスケアデータは、企業に帰属するデータを管理する従来のシステムでは取り扱われないため、従業員が自身の健康を管理するにあたっての利便性は低く、以て、従業員の健康管理に対するモチベーションが低下してしまう虞がある。
【0007】
ここで、特許文献1に記載の技術によれば、第1の組織(企業や学校、公共団体等の組織)により発行された第1の識別情報と第2の組織(ソーシャルネットワークサービスを運営する組織や地方公共団体情報システム機構等)により発行された第2の識別情報が関連付けられている場合、利用者が第1の組織から離脱した場合でも、該利用者は、第2の識別情報を用いて診断情報の閲覧を要求することができる。そのため、利用者が所属する組織を変更した場合であっても過去の診断結果を確認することでき、該利用者が自身の健康を管理するにあたっての利便性が向上するようにも思われる。しかしながら、当該技術は、異なる2つの組織が発行する識別情報を関連付けることで過去の診断情報の閲覧を可能にするものであって、例えば、企業等の第1の組織を介して実施されたストレスチェックに対する診断情報は、そのデータが企業に帰属するよう管理されることになる。
【0008】
本開示の目的は、健康診断やストレスチェックを受検した受検者ユーザが、その診断情報を自身で好適に管理することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の情報処理装置は、所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理装置である。この情報処理装置は、前記診断情報を取得及び管理するための処理を実行する制御部と、前記診断情報が記憶される記憶部と、を備える。そして、前記制御部は、前記受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る所定の第1診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得部と、取得された前記受検者ユーザの前記第1診断情報を、該受検者ユーザが属する組織のユーザである組織ユーザに提供する提供部と、を有する。前記第1取得部は、前記記憶部が有するデータベースであって、前記第1診断を受検した前記受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、前記第1診断情報を記憶させる。前記提供部は、前記第1データベースに記憶された前記受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供する。
【0010】
上記の情報処理装置によれば、第1データベースに記憶される第1診断情報は、受検者ユーザ自身に帰属するように管理されることになり、以て、受検者ユーザは、第1診断情報を自身で好適に管理することができる。一方で、企業や団体、組合、学校等の組織は、該組織に所属する人員について、健康診断やストレスチェックを実施し、その情報を管理する必要があるが、上記の第1診断は、受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る診断である。そして、本開示によれば、このような第1診断についての第1診断情報が受検者ユーザ自身に帰属するように管理される。そこで、受検者ユーザが所属する組織は、上記の情報処理装置を用いることで、該受検者ユーザ自身に帰属するように管理されている第1診断情報にアクセスすることができ、該組織に所属する人員の第1診断についての実績を容易に管理することが可能になる。そして、このような情報処理装置において、前記制御部は、前記受検者ユーザによる前記第1診断の受検を所定のインタフェースを介して受付ける受付部を、更に有してもよい。この場合、前記受付部は、前記記憶部が有するデータベースであって、ユーザの情報を管理するための第3データベースに対して、前記組織を識別するための識別情報を用いて前記インタフェースにアクセスした前記受検者ユーザを該組織と紐づけて記憶させ、前記提供部は、前記第3データベースにおいて前記組織と紐づけて記憶されている前記受検者ユーザについて、該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与する。なお、前記識別情報は、前記組織に関する企業コードと前記診断の実施に関する実施コードとを含んで構成されてもよい。
【0011】
また、本開示の情報処理装置において、前記制御部は、前記組織において固有に実施され得る所定の第2診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第2診断情報を取得する第2取得部を、更に有してもよい。そして、前記第2取得部は、前記記憶部が有するデータベースであって、前記第2診断を前記受検者ユーザに受検させた前記組織ユーザがアクセス可能に構成される第2データベースに、前記第2診断情報を記憶させる。そうすると、第2データベースに記憶される第2診断情報は、組織に帰属するように管理されることになり、組織は、該組織において固有に実施され得る診断に関する情報を外部に漏洩させることなく管理することができる。そして、このような情報処理装置において、前記制御部は、前記受検者ユーザによる前記第2診断の受検を所定のインタフェースを介して受付ける受付部を、更に有してもよい。この場合、前記受付部は、前記記憶部が有するデータベースであって、ユーザの情報を管理するための第3データベースに対して、前記組織を識別するための識別情報を用いて前記インタフェースにアクセスした前記受検者ユーザを該組織と紐づけて記憶させ、前記提供部は、前記第3データベースにおいて前記組織と紐づけて記憶されている前記受検者ユーザについて、該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与する。
【0012】
更に、上記の情報処理装置において、前記制御部は、前記第3データベースに記憶された前記受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かを判別する判定部を、更に有してもよい。そして、前記提供部は、前記判定部によって前記受検者ユーザが前記組織に所属していると判別された場合に、前記第1診断情報を前記組織ユーザに提供可能に構成されてもよい。そうすると、組織ユーザは、組織に所属している人員についての診断情報を、それ専用のリストを用いて管理せずとも把握することができる。
【0013】
そして、この場合、前記判定部は、前記組織に属する人員の人員リストを取得し、該人員リストと、前記第3データベースに記憶された前記受検者ユーザと、を所定の周期又は所定のタイミングで照合することで、該受検者ユーザが前記組織に所属しているか否かを判別してもよいし、前記第3データベースにおいて所定の第1組織と紐づけて記憶された前記受検者ユーザについて、該第1組織とは異なる第2組織に対して該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限が新たに付与された場合に、該受検者ユーザが該第1組織に所属していないと判別してもよい。これによれば、第3データベースにおいて組織に紐づけられて記憶されている受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かをより正確に判別することができるため、組織ユーザは、継続して組織に所属している人員についての診断情報をより効率的に把握することができる。
【0014】
また、この場合、前記提供部は、前記判定部によって前記受検者ユーザが前記組織に所属していないと判別された場合、前記組織ユーザからのアクセスに対して、該受検者ユーザの前記第1診断情報に含まれる個人特定情報を匿名化することで、該第1診断情報を個人が特定された形式で該組織ユーザに提供不可能に構成されてもよいし、前記判定部によって前記受検者ユーザが前記組織に所属していないと判別された場合、該受検者ユーザの前記第1診断情報に対する前記組織ユーザによるアクセス権限を無効化してもよい。これによれば、受検者ユーザが、第1診断情報について、個人情報が保護された形で好適に管理することができる。
【0015】
また、本開示は、コンピュータによる情報処理方法の側面から捉えることができる。すなわち、本開示の情報処理方法は、所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理方法であって、コンピュータが、前記受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る所定の第1診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得ステップと、取得された前記受検者ユーザの前記第1診断情報を、該受検者ユーザが属する組織のユーザである組織ユーザに提供する提供ステップと、を実行する。そして、前記コンピュータは、前記第1取得ステップにおいて、前記第1診断を受検した前記受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、前記第1診断情報を記憶させ、前記提供ステップにおいて、前記第1データベースに記憶された前記受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供する。
【0016】
そして、上記の情報処理方法において、前記コンピュータが、前記受検者ユーザによる前記第1診断の受検を所定のインタフェースを介して受付ける受付ステップを、更に実行し、前記受付ステップにおいて、ユーザの情報を管理するための第3データベースに対して、前記組織を識別するための識別情報を用いて前記インタフェースにアクセスした前記受検者ユーザを該組織と紐づけて記憶させ、前記提供ステップにおいて、前記第3データベースにおいて前記組織と紐づけて記憶されている前記受検者ユーザについて、該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与してもよい。更に、この場合、前記コンピュータが、前記第3データベースに記憶された前記受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かを判別する判定ステップを、更に実行し、前記提供ステップにおいて、前記判定ステップによって前記受検者ユーザが前記組織に所属していると判別された場合に、前記第1診断情報を前記組織ユーザに提供可能にしてもよい。
【0017】
また、本開示は、情報処理プログラムの側面から捉えることができる。すなわち、本開示の情報処理プログラムは、所定の診断を受検するユーザである受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理プログラムであって、コンピュータに、前記受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る所定の第1診断に対する、該受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得ステップと、取得された前記受検者ユーザの前記第1診断情報を、該受検者ユーザが属する組織のユーザである組織ユーザに提供する提供ステップと、を実行させる。そして、前記コンピュータに、前記第1取得ステップにおいて、前記第1診断を受検した前記受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、前記第1診断情報を記憶させ、前記提供ステップにおいて、前記第1データベースに記憶された前記受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供させる。
【0018】
そして、上記の情報処理プログラムにおいて、前記コンピュータに、前記受検者ユーザによる前記第1診断の受検を所定のインタフェースを介して受付ける受付ステップを、更に実行させ、前記受付ステップにおいて、ユーザの情報を管理するための第3データベースに対して、前記組織を識別するための識別情報を用いて前記インタフェースにアクセスした前記受検者ユーザを該組織と紐づけて記憶させ、前記提供ステップにおいて、前記第3データベースにおいて前記組織と紐づけて記憶されている前記受検者ユーザについて、該受検者ユーザの前記第1診断情報へのアクセス権限を前記組織ユーザに付与させてもよい。更に、この場合、前記コンピュータに、前記第3データベースに記憶された前記受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かを判別する判定ステップを、更に実行させ、前記提供ステップにおいて、前記判定ステップによって前記受検者ユーザが前記組織に所属していると判別された場合に、前記第1診断情報を前記組織ユーザに提供可能にさせてもよい。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、健康診断やストレスチェックを受検した受検者ユーザが、その診断情報を自身で好適に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1実施形態における情報処理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】第1実施形態における、情報処理システムに含まれるサーバの構成要素をより詳細に示すとともに、サーバと通信を行うユーザ端末の構成要素を示した図である。
【
図3】第1実施形態における情報処理システムの動作の流れを例示する図である。
【
図4】受検者ユーザによる診断の受検を受付けるためのインタフェースで表示される画面を例示する第1の図である。
【
図5】受検者ユーザによる診断の受検を受付けるためのインタフェースで表示される画面を例示する第2の図である。
【
図6】第1データベースに記憶される第1診断情報について説明するための図である。
【
図7】受検者ユーザが所属する組織の組織ユーザによる、該受検者ユーザの第1診断情報へのアクセスについて説明するための図である。
【
図8】第2データベースに記憶される第2診断情報について説明するための図である。
【
図9】第1実施形態の変形例における情報処理システムの動作の流れを例示する図である。
【
図10】第1データベースに記憶される第1診断情報に対して、第3データベースにおいて組織に紐づけられて記憶された受検者ユーザが該組織には既に所属していないと判別された場合に実行される処理について説明するための第1の図である。
【
図11】第1データベースに記憶される第1診断情報に対して、第3データベースにおいて組織に紐づけられて記憶された受検者ユーザが該組織には既に所属していないと判別された場合に実行される処理について説明するための第2の図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて、本開示の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本開示は実施形態の構成に限定されない。
【0022】
<第1実施形態>
第1実施形態における情報処理システムの概要について、
図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態における情報処理システムの概略構成を示す図である。本実施形態に係る情報処理システム100は、ネットワーク200と、サーバ300と、ユーザ端末400と、を含んで構成される。なお、本開示の情報処理システムは、受検者ユーザの診断情報を管理するシステムであって、該診断情報の管理がサーバ300によって実行される。また、以下の説明において、情報処理システム100を利用する利用者ユーザのうち、健康診断やストレスチェックを受検するユーザを受検者ユーザと称し、該受検者ユーザが属する組織のユーザを組織ユーザと称するものとする。そして、受検者ユーザおよび組織ユーザの夫々が、ユーザ端末400を所持し得る。
【0023】
ネットワーク200は、例えば、IPネットワークである。ネットワーク200は、IPネットワークであれば、無線であっても有線であっても無線と有線の組み合わせであってもよく、例えば、無線による通信であれば、ユーザ端末400は、無線LANアクセスポイント(不図示)にアクセスし、LANやWANを介してサーバ300と通信してもよい。また、ネットワーク200は、これらの例に限られず、例えば、公衆交換電話網や、光回線、ADSL回線、衛星通信網などであってもよい。
【0024】
サーバ300は、ネットワーク200を介して、ユーザ端末400と接続される。なお、
図1において、説明を簡単にするために、サーバ300は1台、ユーザ端末400は4台示してあるが、これらに限定されないことは言うまでもない。
【0025】
サーバ300は、データの取得、生成、更新等の演算処理及び加工処理のための処理能力のあるコンピュータ機器であればどの様な電子機器でもよく、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、メインフレーム、その他電子機器であってもよい。すなわち、サーバ300は、CPUやGPU等のプロセッサ、RAMやROM等の主記憶装置、EPROM、ハードディスクドライブ、リムーバブルメディア等の補助記憶装置を有するコンピュータとして構成することができる。なお、リムーバブルメディアは、例えば、USBメモリ、あるいは、CDやDVDのようなディスク記録媒体であってもよい。補助記憶装置には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、各種テーブル等が格納されている。
【0026】
また、サーバ300は、本実施形態に係る情報処理システム100専用のソフトウェアやハードウェア、OS等を設けずに、クラウドサーバによるSaaS(Software as a Service)、Paas(Platform as a Service)、IaaS(Infrastructure as a Service)を適宜用いてもよい。
【0027】
ユーザ端末400は、情報処理システム100を利用する利用者ユーザ(これは、受検者ユーザおよび組織ユーザである。)が保有する携帯端末等の電子機器であればよく、例えば、携帯端末、タブレット端末、スマートフォン、ウェアラブル端末、パーソナルコンピュータ等、その他端末機器であってもよい。
【0028】
次に、
図2に基づいて、主にサーバ300の構成要素の詳細な説明を行う。
図2は、第1実施形態における、情報処理システム100に含まれるサーバ300の構成要素をより詳細に示すとともに、サーバ300と通信を行うユーザ端末400の構成要素を示した図である。
【0029】
サーバ300は、機能部として通信部301、記憶部302、制御部303を有しており、補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置の作業領域にロードして実行し、プログラムの実行を通じて各機能部等が制御されることによって、各機能部における所定の目的に合致した各機能を実現することができる。ただし、一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。
【0030】
ここで、通信部301は、サーバ300をネットワーク200に接続するための通信インタフェースである。通信部301は、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信回路を含んで構成される。サーバ300は、通信部301を介して、ユーザ端末400やその他の外部装置と通信可能に接続される。
【0031】
記憶部302は、主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。主記憶装置は、制御部303によって実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが展開されるメモリである。補助記憶装置は、制御部303において実行されるプログラムや、当該制御プログラムが利用するデータが記憶される装置である。記憶部302には、後述する第1データベースや、第2データベース、第3データベースが記憶される。また、記憶部302は、ユーザ端末400等から送信されたデータを記憶し、これらデータベースには、後述する第1診断情報、第2診断情報、ユーザ情報が記憶され得る。なお、サーバ300は、通信部301を介してユーザ端末400等から送信されたデータを取得することができる。
【0032】
制御部303は、サーバ300が行う制御を司る機能部である。制御部303は、CPUなどの演算処理装置によって実現することができる。制御部303は、更に、受付部3031と、第1取得部3032と、第2取得部3033と、提供部3034と、判定部3035と、の5つの機能部を有して構成される。各機能部は、記憶されたプログラムをCPUによって実行することで実現してもよい。
【0033】
受付部3031は、受検者ユーザによる第1診断や第2診断の受検を所定のインタフェースを介して受付ける処理を実行する。ここで、上記の第1診断は、受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る診断であって、例えば、ストレスに対する基本的な診断(個人の内面的な要因によるストレス感受性やストレス耐性など)やウェルビーイング診断(個人の内面的な要因による幸福感受性など)等である。また、上記の第2診断は、企業や団体、組合、学校等の組織において固有に実施され得る診断であって、例えば、ストレスやウェルビーイングに影響する組織や仕事の要因の診断や組織への満足度などの診断、パルスサーベイ等である。受付部3031は、受検者ユーザのユーザ端末400に第1診断や第2診断の受検案内のインタフェースを送信することで、該インタフェースを介して受検者ユーザによるこれら診断の受検を受付ける。
【0034】
ここで、本実施形態におけるユーザ端末400は、機能部として通信部401、入出力部402、記憶部403を有している。通信部401は、ユーザ端末400をネットワーク200に接続するための通信インタフェースであり、例えば、ネットワークインタフェースボードや、無線通信のための無線通信回路を含んで構成される。入出力部402は、通信部401を介して外部から送信されてきた情報等を表示させたり、通信部401を介して外部に情報を送信する際に当該情報を入力したりするための機能部である。記憶部403は、サーバ300の記憶部302と同様に主記憶装置と補助記憶装置を含んで構成される。
【0035】
入出力部402は、更に、表示部4021、操作入力部4022、画像・音声入出力部4023を有している。表示部4021は、各種情報を表示する機能を有し、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ、LED(Light Emitting Diode)ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等により実現される。操作入力部4022は、ユーザからの操作入力を受け付ける機能を有し、具体的には、タッチパネル等のソフトキーあるいはハードキーにより実現される。画像・音声入出力部4023は、静止画や動画等の画像の入力を受け付ける機能を有し、具体的には、Charged-Coupled Devices(CCD)、Metal-oxide-semiconductor(MOS)あるいはComplementary Metal-Oxide-Semiconductor(CMOS)等のイメージセンサを用いたカメラにより実現される。また、画像・音声入出力部4023は、音声の入出力を受け付ける機能を有し、具体的には、マイクやスピーカーにより実現される。
【0036】
そうすると、受検者ユーザは、このように構成されたユーザ端末400を用いて、サーバ300から送信された受検案内のインタフェースを表示部4021に表示させ、操作入力部4022を介して受験の申込を入力することができる。
【0037】
第1取得部3032は、上記の第1診断に対する受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する。ここで、第1取得部3032は、受検者ユーザのユーザ端末400から送信された情報を取得することで第1診断情報を取得し、該第1診断情報を第1データベースに記憶させる。なお、第1データベースは、記憶部302に記憶されたデータベースであって、第1診断を受検した受検者ユーザがアクセス可能に構成される。
【0038】
第2取得部3033は、上記の第2診断に対する受検者ユーザの診断結果を含んだ第2診断情報を取得する。ここで、第2取得部3033は、受検者ユーザのユーザ端末400から送信された情報を取得することで第2診断情報を取得し、該第2診断情報を第2データベースに記憶させる。なお、第2データベースは、記憶部302に記憶されたデータベースであって、第2診断を受検者ユーザに受検させた組織ユーザがアクセス可能に構成される。
【0039】
提供部3034は、第1取得部3032によって取得された受検者ユーザの第1診断情報を組織ユーザに提供する処理を実行する。ここで、提供部3034は、第1データベースに記憶された受検者ユーザの第1診断情報へのアクセス権限を組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供する。なお、提供部3034が実行する処理の詳細は、後述する
図3に基づいて説明する。
【0040】
判定部3035は、後述する第3データベースにおいて組織に紐づけられて記憶されている受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かを判別する。なお、判定部3035が実行する処理の詳細は、後述する。
【0041】
なお、制御部303が、受付部3031、第1取得部3032、第2取得部3033、提供部3034、および判定部3035の処理を実行することで、本開示に係る制御部として機能する。
【0042】
ここで、本実施形態における情報処理システム100の動作の流れについて説明する。
図3は、本実施形態における情報処理システム100の動作の流れを例示する図である。
図3では、本実施形態における情報処理システム100におけるサーバ300とユーザ端末400との間の動作の流れ、およびサーバ300とユーザ端末400とが実行する処理を説明する。なお、
図3に例示するフローは、サーバ300と、受検者ユーザおよび組織ユーザのユーザ端末400と、の間の動作の流れ、およびサーバ300と、受検者ユーザおよび組織ユーザのユーザ端末400と、が実行する処理を説明するものである。
【0043】
本実施形態では、先ず、サーバ300が、第1診断又は/及び第2診断の受検案内のインタフェースを受検者ユーザのユーザ端末400に送信する(S101)。ここで、S101の処理は、受検者ユーザからのリクエストに応じて実行されてもよく、例えば、サーバ300は、受検者ユーザからのリクエストに応じて、第1診断又は/及び第2診断の受検案内のインタフェースとして機能するウェブサイトにアクセスするためのリンク情報を該受検者ユーザに対して電子メールで送信することで、該受検案内のインタフェースを受検者ユーザのユーザ端末400に送信することができる。
【0044】
そして、受検者ユーザのユーザ端末400では、サーバ300から送信された上記の受検案内のインタフェースが表示される(S102)。そうすると、受検者ユーザは、ユーザ端末400を介して受検の申込を入力することができる(S103)。
【0045】
ここで、
図4は、受検者ユーザによる診断の受検を受付けるためのインタフェースで表示される画面を例示する第1の図である。
【0046】
上記の
図3に示したS102の処理では、受検者ユーザのユーザ端末400の表示部4021に、先ず、
図4(a)に例示する画面SC1が表示される。ここで、
図4(a)に例示する画面SC1には、組織識別コードの入力欄SC11が示され、受検者ユーザは、該入力欄SC11の案内に従って組織識別コードを入力することができる。なお、組織識別コードは、組織を識別するための識別情報であって、組織に関する企業コードと診断の実施に関する実施コード(該実施コードは、診断の実施タイミングに関するコードや、診断の種類に関するコードである。)とを含んで構成され得る。そして、受検者ユーザが、所属する組織から案内された組織識別コードを入力し確定ボタンを押下すると、
図4(b)に例示する画面SC1に画面遷移する。
【0047】
図4(b)に例示する画面SC1には、第1診断の受検申込ボタンSC12と、第2診断の受検申込ボタンSC13と、が示される。
図4(b)に示す例では、受検者ユーザは、第1診断、第2診断ともに未受検であって、この場合、情報処理システム100は、受検者ユーザに対して第1診断からの受検を案内するために、第2診断の受検申込ボタンSC13をグレーアウトし第2診断からの受検を受付けないようにする。そして、受検者ユーザは、第1診断の受検申込ボタンSC12を押下することで、第1診断の受検の申込を入力することができる。
【0048】
一方で、受検者ユーザが第1診断を既に受検した実績がある場合には、
図4(a)に例示する画面SC1において組織識別コードの確定ボタンが押下されると、
図4(c)に例示する画面SC1に画面遷移する。この場合、第1診断の受検申込ボタンSC12が受検済とされ、情報処理システム100は、受検者ユーザに対して第2診断の受検を受付ける。
【0049】
また、
図5は、受検者ユーザによる診断の受検を受付けるためのインタフェースで表示される画面を例示する第2の図である。
図5(a)に示すように、画面SC1においてスキップボタンが押下されると、
図5(b)に示すように、第2診断の受検申込ボタンSC13がグレーアウトされる。この場合は、組織識別コードを用いずに受検の申込がなされる場合であるので、情報処理システム100は、組織において固有に実施され得る診断である第2診断についての受検は受付けない。
【0050】
そして、
図3に戻って、このようにしてユーザ端末400を介して受検の申込が入力されると、サーバ300は、受検の受付を行う(S104)。このとき、サーバ300は、組織識別コードを用いて上記のインタフェースにアクセスした受検者ユーザを、該組織識別コードが有する企業コードに対応する組織と紐づけて第3データベースに記憶させる。なお、第3データベースは、記憶部302に記憶されたデータベースであって、情報処理システム100を利用するユーザ(受検者ユーザ、組織ユーザ)のユーザ情報を管理するためのデータベースである。また、情報処理システム100を利用するユーザは、予めシステムに対してユーザ登録をしていて、例えば、組織識別コードを用いて上記のインタフェースにアクセスする受検者ユーザは、該組織識別コードの入力と併せて、自身に発行されたユーザID等を入力しているものとする。そうすると、サーバ300は、ユーザIDにより識別される受検者ユーザと、組織識別コードにより識別される組織と、を紐づけて、これらを含んだユーザ情報を第3データベースに記憶させることができる。
【0051】
そして、
図3に示す例では、サーバ300によって、先ず、受検者ユーザによる第1診断の受検の受付がされると、サーバ300から受検者ユーザのユーザ端末400に、第1診断を受検するためのインタフェースが送信される。そうすると、受検者ユーザは、ユーザ端末400を介して第1診断を受検することができ、受検者ユーザのユーザ端末400には、その診断情報が入力されることになる(S105)。
【0052】
サーバ300は、受検者ユーザのユーザ端末400に入力された上記の診断情報やその診断結果を第1診断情報として取得し、それを第1データベースに記憶させる(S106)。ここで、受検者ユーザのユーザ端末400を介して受検された第1診断の診断結果は、該ユーザ端末400に入力された情報に基づいて、サーバ300によって生成されてもよいし、外部装置によって生成されてもよい。また、第1診断情報として第1データベースに記憶される情報は、例えば、ストレスに対する基本的な診断(個人の内面的な要因によるストレス感受性やストレス耐性など)やウェルビーイング診断(個人の内面的な要因による幸福感受性など)等に関する診断結果を含んだ情報である。
【0053】
次に、サーバ300は、上記のS103の処理において実行された受検の申込が、組織識別コードを用いてアクセスされたインタフェースによるものであるか否かを判別する(S107)。そして、S107において肯定判定された場合、つまり、上記のS103の処理において実行された受検の申込が組織識別コードを用いてアクセスされたインタフェースによるものである場合、サーバ300はS108の処理へ進み、S107において否定判定された場合、サーバ300は本フローの実行を終了させる。
【0054】
S107において肯定判定された場合、次に、サーバ300は、S106の処理によって取得され第1データベースに記憶された受検者ユーザの第1診断情報を組織ユーザに提供する処理を実行する(S108)。
【0055】
ここで、第1データベースは、上述したように、第1診断を受検した受検者ユーザがアクセス可能に構成されるデータベースである。そして、第1データベースには、複数の受検者ユーザの第1診断情報が記憶される。これについて、
図6に基づいて説明する。
【0056】
図6は、第1データベースに記憶される第1診断情報について説明するための図である。
図6に示すように、第1データベースには、複数の受検者ユーザの第1診断情報が記憶され(例えば、受検者ユーザAの第1診断情報、受検者ユーザBの第1診断情報、受検者ユーザCの第1診断情報)、第1データベースは、受検者ユーザが自身の第1診断情報のみにアクセス可能なように構成される。そうすると、受検者ユーザは、例えば、自身のユーザIDを用いて情報処理システム100にログインすることで、第1データベースに記憶された自身の第1診断情報に制限なくアクセスすることができ、該第1診断情報をいつでも閲覧することができる。つまり、第1データベースに記憶される第1診断情報は、受検者ユーザ自身に帰属するように管理されることになり、以て、受検者ユーザは、第1診断情報を自身で好適に管理することができる。
【0057】
一方で、企業や団体、組合、学校等の組織は、該組織に所属する人員について、健康診断やストレスチェックを実施し、その情報を管理する必要があるが、上記の第1診断は、受検者ユーザが従事する業務の属性に依らずに実施され得る診断である。そして、本開示によれば、このような第1診断についての第1診断情報が受検者ユーザ自身に帰属するように管理される。そうすると、組織は、受検者ユーザ自身に帰属するように管理されている第1診断情報にアクセスすることができれば、該組織に所属する人員の第1診断についての実績を管理することができる。
【0058】
そこで、本実施形態では、サーバ300が、第3データベースにおいて組織と紐づけて記憶されている受検者ユーザについて、該受検者ユーザの第1診断情報へのアクセス権限を該組織の組織ユーザに付与する。
【0059】
そうすると、
図3に示すように、受検者ユーザが所属する組織の組織ユーザに対して、該受検者ユーザの第1診断情報へのアクセス権限が付与される(S109)。つまり、組織ユーザは、ユーザ端末400を介して、組織に所属する受検者ユーザの第1診断情報へアクセスすることが可能になる。
【0060】
ここで、
図7は、受検者ユーザが所属する組織の組織ユーザによる、該受検者ユーザの第1診断情報へのアクセスについて説明するための図である。上述したように、第1データベースに記憶される第1診断情報は、受検者ユーザ自身に帰属するように管理される。そのため、
図7に示すように、受検者ユーザAは、第1データベースに記憶された自身の第1診断情報に制限なくアクセスすることができる。そして、この受検者ユーザAと雇用関係を有する組織の組織ユーザは、上述したようにアクセス権が付与されることで、第1データベースに記憶された受検者ユーザAの第1診断情報にアクセスすることができるようになる。これにより、受検者ユーザAが所属する組織は、情報処理システム100を用いることで、該組織に所属する人員の第1診断についての実績を容易に管理することが可能になる。
【0061】
そして、
図3に示す例では、サーバ300によって、受検者ユーザによる第1診断の受検の受付に続いて第2診断の受検の受付がされると、サーバ300から受検者ユーザのユーザ端末400に、第2診断を受検するためのインタフェースが送信される。そうすると、受検者ユーザは、ユーザ端末400を介して第2診断を受検することができ、受検者ユーザのユーザ端末400には、その診断情報が入力されることになる(S110)。
【0062】
サーバ300は、受検者ユーザのユーザ端末400に入力された上記の診断情報やその診断結果を第2診断情報として取得し、それを第2データベースに記憶させる(S111)。ここで、受検者ユーザのユーザ端末400を介して受検された第2診断の診断結果は、該ユーザ端末400に入力された情報に基づいて、サーバ300によって生成されてもよいし、外部装置によって生成されてもよい。また、第2診断情報として第2データベースに記憶される情報は、例えば、ストレスやウェルビーイングに影響する組織や仕事の要因の診断や組織への満足度などの診断、パルスサーベイ等に関する診断結果を含んだ情報である。
【0063】
なお、第2データベースは、上述したように、第2診断を受検者ユーザに受検させた組織ユーザがアクセス可能に構成されるデータベースである。そして、
図8は、第2データベースに記憶される第2診断情報について説明するための図である。
【0064】
図8に示すように、第2データベースには、複数の受検者ユーザの第2診断情報が記憶され、第2データベースは、第2診断を受検者ユーザに受検させた組織ユーザが該受検者ユーザの第2診断情報のみにアクセス可能なように構成される。一方で、第2データベースに記憶される第2診断情報には、それに対応する第2診断を受検した受検者ユーザであっても、アクセスすることができない。つまり、第2データベースに記憶される第2診断情報は、組織に帰属するように管理されることになる。これにより、組織は、該組織において固有に実施され得る診断に関する情報を外部に漏洩させることなく管理することができる。なお、第2診断情報において受検者ユーザにフィードバックすべき情報については、第2データベースへのアクセスによらない別の手段により、受検者ユーザに提供されてもよい。
【0065】
そして、サーバ300は、上記のフローによって、受検者ユーザの第1診断情報および第2診断情報を取得し、且つ該第1診断情報へのアクセス権限を該受検者ユーザが所属する組織の組織ユーザに付与した後に、該受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かを判別してもよい。
【0066】
ここで、サーバ300は、上記の組織について、該組織に属する人員の人員リストを組織ユーザから取得し、該人員リストと、第3データベースにおいて該組織に紐づいて記憶されている受検者ユーザと、を所定の周期又は所定のタイミングで照合することで、該受検者ユーザが該組織に所属しているか否かを判別することができる。なお、上記の周期は、例えば、1日における所定の時刻または1週間における所定の曜日などであって、上記のタイミングは、例えば、組織ユーザのユーザ端末400からサーバ300に人員リストが送信されたタイミングである。
【0067】
また、サーバ300は、第3データベースにおいて上記の組織と紐づけて記憶された受検者ユーザについて、該組織とは異なる新たな組織に対して該受検者ユーザの第1診断情報へのアクセス権限が新たに付与された場合に、該受検者ユーザが上記の組織に既に所属していないと判別してもよい。つまり、サーバ300は、第3データベースにおいて既に所定の第1組織と紐づけて記憶された受検者ユーザが、該第1組織を識別するための組織識別コードとは異なる第2組織を識別するための組織識別コードを用いて受検案内のインタフェースにアクセスした場合、第3データベースにおいて該受検者ユーザを該第2組織と新たに紐づけることで、該第2組織に対して該受検者ユーザの第1診断情報へのアクセス権限が新たに付与されることになり、該受検者ユーザが第1組織に既に所属していないと判別することができる。
【0068】
そして、サーバ300は、受検者ユーザが上記の組織に所属していると判別された場合に、第1診断情報を組織ユーザに提供可能な状態にすることができる。これによれば、組織ユーザは、組織に所属している人員についての診断情報を、それ専用のリストを用いて管理せずとも把握することができる。
【0069】
また、上述したような判別方法によれば、第3データベースにおいて組織に紐づけられて記憶されている受検者ユーザが、該組織に継続して所属しているか否かをより正確に判別することができるため、組織ユーザは、継続して組織に所属している人員についての診断情報をより効率的に把握することができる。
【0070】
以上に述べた情報処理システム100によれば、健康診断やストレスチェックを受検した受検者ユーザが、その診断情報を自身で好適に管理することができる。
【0071】
<第1実施形態の変形例>
第1実施形態の変形例について、説明する。上述した第1実施形態では、サーバ300が、先ず、受検者ユーザによる第1診断の受検を受付ける例について説明した。これに対して、本変形例では、受検者ユーザが、例えば、ストレスに対する基本的な診断(個人の内面的な要因によるストレス感受性やストレス耐性など)やウェルビーイング診断(個人の内面的な要因による幸福感受性など)等、上記の第1実施形態の説明で述べた第1診断に相当する診断を既に自身で受検している例について、
図9に基づいて説明する。
【0072】
図9は、本変形例における情報処理システム100の動作の流れを例示する図である。
図9では、本変形例における情報処理システム100におけるサーバ300とユーザ端末400との間の動作の流れ、およびサーバ300とユーザ端末400とが実行する処理を説明する。なお、
図9に示す各処理において、上記の
図3に示した処理と実質的に同一の処理については、同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0073】
本変形例では、先ず、受検者ユーザのユーザ端末400に第1診断情報が入力される(S201)。ここで、S201の処理において、受検者ユーザは、ユーザ端末400を介して、上記の第1実施形態の説明で述べた第1診断に相当する診断であって既に自身で受検した診断の診断結果に関する情報を、例えば、サーバ300から提供されたインタフェースに入力することで、それを第1診断情報としてサーバ300に送信することができる。
【0074】
そうすると、サーバ300は、受検者ユーザのユーザ端末400から送信された第1診断情報を取得し、それを第1データベースに記憶させる。そして、サーバ300は、第2診断の受検案内のインタフェースを受検者ユーザのユーザ端末400に送信し(S101)、上記の
図3の説明で述べたようにして受検者ユーザからの受検の申込がされると、第2診断の受検の受付を行う(S104)。そして、サーバ300は、受検者ユーザによる第2診断の受検を受付けると、組織識別コードを用いてアクセスした該受検者ユーザを、該組織識別コードが有する企業コードに対応する組織と紐づけて第3データベースに記憶させ、S107~S109の処理において、該第3データベースにおいて該組織と紐づけて記憶されている受検者ユーザについて、該受検者ユーザの第1診断情報へのアクセス権限を組織ユーザに付与する。
【0075】
そして、以上に述べた情報処理システム100によっても、健康診断やストレスチェックを受検した受検者ユーザが、その診断情報を自身で好適に管理することができる。
【0076】
<第2実施形態>
第2実施形態について、
図10および
図11に基づいて説明する。
【0077】
ここで、第3データベースにおいて所定の組織と紐づけて記憶された受検者ユーザが既に該組織には所属していないと判別された場合に、該組織が該受検者ユーザの第1診断情報へアクセス可能な状態にされることは、個人情報保護の観点から問題が生じ得る。
【0078】
そこで、本実施形態では、サーバ300は、第3データベースにおいて組織に紐づけられて記憶された受検者ユーザが該組織には既に所属していないと判別された場合に、該組織の組織ユーザからのアクセスに対して、該受検者ユーザの第1診断情報に含まれる個人特定情報を匿名化することで、該第1診断情報を個人が特定された形式で該組織ユーザに提供不可能にする。
【0079】
ここで、
図10は、第1データベースに記憶される第1診断情報に対して、第3データベースにおいて組織に紐づけられて記憶された受検者ユーザが該組織には既に所属していないと判別された場合に実行される処理について説明するための第1の図である。
【0080】
第1データベースに記憶される第1診断情報は、受検者ユーザ自身に帰属するように管理される。そのため、受検者ユーザAは、第1データベースに記憶された自身の第1診断情報に制限なくアクセスすることができる。そして、この受検者ユーザAと雇用関係を有する組織の組織ユーザは、雇用関係が継続している間は、第1データベースに記憶された受検者ユーザAの第1診断情報にアクセスすることができる。
【0081】
これに対して、
図10に示すように、受検者ユーザAと組織との雇用関係が解消された場合には、該組織の組織ユーザからの該受検者ユーザAの第1診断情報へのアクセスについて、該第1診断情報に含まれる個人特定情報が匿名化される。これにより、組織ユーザは、個人情報を保護しながら、組織に所属する人員についての過去のデータを含んだ統計情報を取得することが可能になる。
【0082】
また、本実施形態では、サーバ300は、第3データベースにおいて組織に紐づけられて記憶された受検者ユーザが該組織には既に所属していないと判別された場合に、該受検者ユーザの第1診断情報に対する該組織の組織ユーザによるアクセス権限を無効化してもよい。
【0083】
ここで、
図11は、第1データベースに記憶される第1診断情報に対して、第3データベースにおいて組織に紐づけられて記憶された受検者ユーザが該組織には既に所属していないと判別された場合に実行される処理について説明するための第2の図である。
【0084】
図11に示す例では、受検者ユーザAと組織との雇用関係が解消された場合、該組織の組織ユーザからの該受検者ユーザAの第1診断情報へのアクセスについて、そのアクセス権限が無効化される。つまり、上記の組織ユーザは、上記の受検者ユーザAの第1診断情報へアクセスすることができなくなる。これにより、過去に組織に所属していた受検者ユーザの個人情報保護が図られることになる。
【0085】
なお、この場合、上記の組織ユーザが、組織に所属する人員についての過去のデータを含んだ統計情報を取得できるようにするために、サーバ300は、記憶部302に統計処理用のテーブルを記憶させ、過去に組織に所属していた受検者ユーザについての統計情報を格納するようにしてもよい。
【0086】
以上に述べた情報処理システム100によれば、健康診断やストレスチェックを受検した受検者ユーザが、その診断情報について、個人情報が保護された形で好適に管理することができる。
【0087】
<その他の変形例>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。例えば、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0088】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。例えば、第1取得部3032を別の演算処理装置に形成してもよい。このときこれらの演算処理装置は好適に協働可能に構成される。また、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0089】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク・ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、光学式カード、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0090】
100・・・情報処理システム
200・・・ネットワーク
300・・・サーバ
301・・・通信部
302・・・記憶部
303・・・制御部
400・・・ユーザ端末
【要約】
【課題】健康診断やストレスチェックを受検した受検者ユーザが、その診断情報を自身で好適に管理することができる技術を提供する。
【解決手段】本開示の情報処理装置は、受検者ユーザの診断情報を管理する情報処理装置である。この情報処理装置は、診断情報を取得及び管理するための処理を実行する制御部と、診断情報が記憶される記憶部と、を備える。そして、制御部は、所定の第1診断に対する受検者ユーザの診断結果を含んだ第1診断情報を取得する第1取得部と、取得された第1診断情報を組織ユーザに提供する提供部と、を有する。第1取得部は、第1診断を受検した受検者ユーザがアクセス可能に構成される第1データベースに、第1診断情報を記憶させる。提供部は、第1データベースに記憶された第1診断情報へのアクセス権限を組織ユーザに付与することで、該第1診断情報を該組織ユーザに提供する。
【選択図】
図3