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特許7653239ブレンステッド酸とモノアミンとからなる組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-19
(45)【発行日】2025-03-28
(54)【発明の名称】ブレンステッド酸とモノアミンとからなる組成物
(51)【国際特許分類】
   C08G 59/68 20060101AFI20250321BHJP
【FI】
C08G59/68
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020173389
(22)【出願日】2020-10-14
(65)【公開番号】P2021063224
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-10-11
(31)【優先権主張番号】19203296
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】519414848
【氏名又は名称】エボニック オペレーションズ ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Evonik Operations GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1-11, 45128 Essen, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】エマヌイル スピロウ
(72)【発明者】
【氏名】ホルガー レシュ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア テーズィング
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア ディースフェルト
(72)【発明者】
【氏名】ズザンネ クライシャー
【審査官】櫛引 智子
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102532378(CN,A)
【文献】特開2004-307485(JP,A)
【文献】特開平02-185519(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08G
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)カルシウムトリフレートと、
b)第一級脂肪族モノアミンの少なくとも1種と
からなる、組成物。
【請求項2】
前記組成物が、成分a)及びb)の質量を基準として、成分a)10~95質量%及び成分b)5~90質量%を有することを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記モノアミンb)が、炭素原子3~30個を有するもっぱら脂肪族の基を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記モノアミンb)が、1013.25hPaで測定して、30~300℃の沸点を有することを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
前記アミンb)が、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、n-ペンチルアミン、n-ヘキシルアミン及びエタノールアミンからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
記モノアミンb)が、n-ブチルアミンであることを特徴とする、請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
a)カルシウムトリフレート及びb)第一級脂肪族モノアミンの少なくとも1種を互いに混合することによって、請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物を製造する方法。
【請求項8】
触媒組成物としての、請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物の使用。
【請求項9】
エポキシ樹脂の硬化用の触媒組成物としての、請求項に記載の組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強ブレンステッド酸を含有する組成物、該組成物を製造する方法及び該組成物の使用に関する。本発明による組成物は、触媒組成物として、殊にエポキシ樹脂の硬化に、特に好適であるので、本発明の対象は、強ブレンステッド酸を含有する触媒配合物でもある。
【背景技術】
【0002】
エポキシ樹脂、殊に、ビスフェノールA及びエピクロロヒドリンから製造されるものは、高品質の注型用樹脂、コーティング組成物、複合材料及び接着剤を製造するために公知の原料である。ポリアミンで硬化された芳香族エポキシ樹脂は、良好な耐薬品性及び耐溶剤性に加えて、多くの下地への良好な結合強さを有する。
【0003】
エポキシ-アミンコーティング系の硬化を促進するために、触媒を使用することができる(米国特許第3492269号明細書(US 3,492,269 A)、米国特許第5470896号明細書(US 5,470,896 A)、英国特許第1105772号明細書(GB 1,105,772 A))。
【0004】
欧州特許出願公開第0083813号明細書(EP 0 083 813 A1)、欧州特許出願公開第2957584号明細書(EP 2 957 584 A1)、米国特許第5441000号明細書(US 5,441,000 A)、米国特許第5629380号明細書(US 5,629,380 A)、国際公開第96/09352号(WO 96/09352 A1)には、多様なアミンでのエポキシ樹脂の触媒硬化が開示されている。
【0005】
米国特許第8980979号明細書(US 8,980,979 B2)には、とりわけ、ピペラジン又はホモピペラジンから選択される環状ジアミンでの、任意に触媒の存在下での、エポキシ樹脂の硬化が開示されている。
【0006】
欧州特許出願公開第0969030号明細書(EP 0 969 030 A1)には、エポキシ/アミンコーティング系が開示されており、そのアミン成分は、脂肪族アミンである。該組成物は、触媒を有していてよい。
【0007】
米国特許第4775734号明細書(US 4,775,734 A)には、多様なアミンのテトラフルオロホウ酸塩又はヘキサフルオロリン酸塩の触媒量を使用する、アミノエチルピペラジンでのエポキシ樹脂の硬化が開示されている。比較例(例2)において、さらに、テトラフルオロホウ酸リチウムの存在下でのアミノエチルピペラジンでのエポキシ樹脂の硬化の試験が開示されている。しかしながら、使用されるエポキシ基:NH基の比では、反応が行われない。さらなる例(例14)には、ヘキサフルオロリン酸アンモニウムとジエチルアミンとの反応が開示されている。
【0008】
米国特許第5134239号明細書(US 5,134,239 A)には、複素環式含窒素化合物と塩との付加物が開示されている。例58には、発明によらない例として、メタノール性溶液中でのブチルアミン-テトラブチルホスホニウムフルオロボレート錯体の合成が開示されている。
【0009】
国際公開第2017/074810号(WO 2017/074810 A1)には、エポキシ樹脂と、ポリエーテルアミンと、とりわけ脂肪族アミンであってよい、さらなるアミン硬化剤と、任意に金属トリフレート触媒とを含む組成物が開示されている。
【0010】
欧州特許出願公開第3569629号明細書(EP 3 569 629 A1)、欧州特許出願公開第3569630号明細書(EP 3 569 630 A1)、欧州特許出願公開第3569631号明細書(EP 3 569 631 A1)及び欧州特許出願公開第3569632号明細書(EP 3 569 632 A1)の出願には、少なくとも1種のエポキシ樹脂、少なくとも2個のアミノ基を有する少なくとも1種の環状アミン及びブレンステッド酸の少なくとも1種の塩を含む組成物が開示されている。
【0011】
エネルギー及び反応時間を節約できるように、触媒でエポキシ配合物の硬化を促進することが望ましい。特に適していることが判明しているのは、強ブレンステッド酸(すなわち2以下のpK値を有するもの)の塩、殊に、非常に強いブレンステッド酸(すなわち-9.01以下のpK値を有するもの)の塩である。しかしながら、それらの欠点は、それらが固形物であり、かつ該液状エポキシド配合物中で困難を伴ってのみ均質化できることである。また、溶剤中の事前の溶解又は分散は不利である―不活性溶剤中の該触媒の分散又は溶解の場合に、それにより、該エポキシ組成物のVOC(揮発性有機分)割合が高められる。それに対して、反応性溶剤は、沈殿、変色及び反応性低下をまねく。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】米国特許第3492269号明細書
【文献】米国特許第5470896号明細書
【文献】英国特許第1105772号明細書
【文献】欧州特許出願公開第0083813号明細書
【文献】欧州特許出願公開第2957584号明細書
【文献】米国特許第5441000号明細書
【文献】米国特許第5629380号明細書
【文献】国際公開第96/09352号
【文献】米国特許第8980979号明細書
【文献】欧州特許出願公開第0969030号明細書
【文献】米国特許第4775734号明細書
【文献】米国特許第5134239号明細書
【文献】国際公開第2017/074810号
【文献】欧州特許出願公開第3569629号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3569630号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3569631号明細書
【文献】欧州特許出願公開第3569632号明細書
【非特許文献】
【0013】
【文献】F.G. Bordwell, “Equilibrium Acidities in Dimethylsulfoxide Solution”, Acc. Chem. Res. 1988, 21, 456-463
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、本発明の課題は、エポキシ配合物の触媒として極めて好適な、強ブレンステッド酸の塩を含有し、かつ上記の欠点を有していない組成物を提供することである。
【0015】
驚くべきことに、強いもしくは非常に強いブレンステッド酸の塩、殊にトリフルオロメタンスルホン酸の塩(トリフレート)が、第一級脂肪族モノアミンへの良好な溶解性を有することが見出された。その際に、驚くべきことに、第一級脂肪族モノアミンが、前記の塩を、第二級脂肪族モノアミン又はその他のモノアミンよりも、はるかに良好に溶解させることが確かめられた。
【0016】
したがって、本発明の対象は、a)強ブレンステッド酸の金属塩、アンモニウム塩又はホスホニウム塩の少なくとも1種と、b)第一級脂肪族モノアミンの少なくとも1種とからなる組成物である。
【0017】
好ましくは、該組成物は、成分a)及びb)の質量(Einwaagen;はかり取った量)を基準として、成分a)10~95質量%及び成分b)5~90質量%を有する。さらに好ましくは、該組成物は、成分a)及びb)の質量を基準として、成分a)30~70質量%及び成分b)70~30質量%を有し、さらにいっそう好ましくは、成分a)及びb)の質量を基準として、成分a)40~60質量%及び成分b)60~40質量%を有する。
【0018】
本発明による組成物は、強ブレンステッド酸の金属塩、アンモニウム塩又はホスホニウム塩を少なくとも1種含有する。対応する塩は、良好な触媒である。そのような強酸は、本文脈において、pKa値(もしくはポリプロトン酸の場合に第1プロトリシス段階のpKa値)が2以下である酸であると理解される。好ましくは、対応する酸のpKaは、-2以下である。
【0019】
該pKaは、平衡定数Kaの、底が10の負の対数として定義されており、かつ酸の強さの尺度とみなされる。pKa値が小さければ小さいほど、該酸はますます強くなる。該pK値は、F.G. Bordwell, “Equilibrium Acidities in Dimethylsulfoxide Solution”, Acc. Chem. Res. 1988, 21, 456-463に開示されたように決定される。
【0020】
好ましい塩は、次の第1表において第1欄にまとめられた強酸の対応する塩である:
第1表:
【表1】
【0021】
好ましくは、該塩は、非常に強い酸の塩であり、ここで、そのような非常に強い酸は、本文脈において、pKa値(もしくはポリプロトン酸の場合に第1プロトリシス段階のpKa値)が-9.01以下である酸であると理解される。好ましくは、前記の非常に強い酸のpKa値は、-9.5~-25、特に好ましくは-9.9~-21である。
【0022】
最も好ましくは、成分a)は、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ヨウ化水素、ヘキサフルオロリン酸及びヘキサフルオロアンチモン酸から選択されるブレンステッド酸の塩である。
【0023】
さらにいっそう好ましくは、該塩は、トリフレート、すなわち、トリフルオロメタンスルホン酸の塩である。
【0024】
該強ブレンステッド塩は、金属塩、アンモニウム塩又はホスホニウム塩である。金属塩は、その際に、金属イオンを含有する(すなわち、少なくとも1種の金属に由来する少なくとも1つのイオンを有する、好ましくは少なくとも1個の金属原子に由来するイオンを有する、特に好ましくは少なくとも1個の金属原子に由来する正確に1つのイオンを有する)塩並びに金属含有(すなわち非金属成分も有する)イオンであると理解される。したがって、前記の酸の対イオンは、金属イオン、金属含有イオン、ホスホニウムイオン及びアンモニウムイオンから選択されている。
【0025】
好ましい金属イオンは、アルカリ土類金属カチオン、殊にベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム及びバリウムのイオン、並びにリチウム、アルミニウム、ビスマス、亜鉛及びユウロピウムのイオンである。
【0026】
金属含有イオンは、少なくとも1種の金属を含有するが、しかし純粋な金属イオンではないイオンである。好ましくは、金属化合物イオン、例えばテトラフェニルスチボニウムイオンである。
【0027】
アンモニウムイオンは、非置換(=NH )、アルキル化及び/又はアリール化されていてよい。ホスホニウムイオンは、非置換(=PH )、アルキル化及び/又はアリール化されていてよい。好ましいアンモニウムイオンは、NH である。好ましいホスホニウムイオンは、PH である。極めて特に好ましくは、アンモニウムイオンである。
【0028】
好ましい強酸の塩は、カルシウムトリフレート、ユウロピウムトリフレート、バリウムトリフレート、アルミニウムトリフレート、ビスマストリフレート、リチウムトリフレート、過塩素酸リチウム、過塩素酸バリウム、ヘキサフルオロリン酸リチウム及び過塩素酸亜鉛である。極めて特に好ましくは、カルシウムトリフレート、ユウロピウムトリフレート、ヘキサフルオロリン酸リチウム及び過塩素酸リチウムである。
【0029】
最良の結果は、カルシウムトリフレートで達成される。
【0030】
該組成物は、さらに、少なくとも1種の第一級脂肪族モノアミンを有する。第一級脂肪族モノアミンは、その際に、本文脈において、もっぱら脂肪族の、すなわち線状又は分岐状のアルキル基、シクロアルキル基及び/又は(シクロ)アルキル基を有する第一級モノアミン(すなわち、第一級アミノ基を1個のみ有するアミン)であると理解される。(シクロ)アルキル基は、その際に、環状並びに線状もしくは分岐状の双方のアルキル部分を有する基であると理解される。好ましい脂肪族基は、それぞれ、3~30個、特に好ましくは3~10個、最も好ましくは3~6個の炭素原子を有する。該モノアミンは、それらのアルキル、シクロアルキル及び/又は(シクロ)アルキル基のうち1個の基上で、ヒドロキシ基により置換されていてよい。しかしながら、他の置換基は存在していない。好ましくは、さらに、該モノアミンの全ての脂肪族基は非置換である。
【0031】
好ましいのは、30~300℃、好ましくは30~200℃の沸点(1013.25hPaで測定)を有するモノアミンが使用される。
【0032】
最も好ましくは、該モノアミンは、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、n-ペンチルアミン、n-ヘキシルアミン及びエタノールアミンからなる群から選択されている。
【0033】
さらにいっそう好ましくは、該モノアミンは、n-ブチルアミンである。
【0034】
最良の結果は、成分a)がカルシウムトリフレートであり、かつ成分b)がn-ブチルアミンである場合に達成される。
【0035】
本発明の対象は、さらに、a)強ブレンステッド酸の金属塩、アンモニウム塩又はホスホニウム塩の少なくとも1種及びb)脂肪族モノアミンの少なくとも1種を、任意にさらなる成分の存在下で、互いに混合することによる、本発明による組成物を製造する方法である。
【0036】
本発明の対象は、さらに、触媒組成物としての本発明による組成物の使用でもある。特に、本発明による組成物は、エポキシ樹脂の硬化用の、極めて好ましくはアミンでのエポキシ樹脂の硬化用の、触媒組成物として適している。
【実施例
【0037】
例1)
請求の範囲に記載の触媒の特別な反応性を実証するために、モデル実験を互いに比較する。そのためには、それぞれ、1,2-エポキシ-3-フェノキシプロパン0.025mol(3.75g)を、トルエン(溶剤)22.7g及びテトラデカン(内標準)2.08gの混合物中へ添加する。これに、ピペリジン0.025mol(2.13g)及び同じ量のアミンもしくは比較としてのアルコール中に溶解させたカルシウムトリフレート0.06gを添加する。その混合直後に、GCで測定し、かつ1,2-エポキシ-3-フェノキシプロパンの含有率をテトラデカンの含有率と比較する。室温(RT)で4h後に、GC分析によって、1,2-エポキシ-3-フェノキシプロパン(EP)の残留含有率が求められる(テトラデカン内標準により較正)。その際に、次の結果が得られる:
【表2】
【0038】
請求の範囲に記載のモノアミンは、カルシウムトリフレート用の溶剤として適しており、かつその反応性の特記すべき低下をまねかない(4時間後の残留EP含有率 最大10%)。それに反して、純粋なアルコール、ジアルコール又はジアミンは、該反応性の明らかな低下をまねく。
【0039】
本発明の実施形態は次のとおりである:
1. a)強ブレンステッド酸の金属塩、アンモニウム塩又はホスホニウム塩の少なくとも1種と、
b)第一級脂肪族モノアミンの少なくとも1種と
からなる、組成物。
2. 前記組成物が、成分a)及びb)の質量を基準として、成分a)10~95質量%及び成分b)5~90質量%を有することを特徴とする、1.に記載の組成物。
3. 前記塩a)が、シュウ酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、テトラフルオロホウ酸、硝酸、硫酸、塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ヨウ化水素、ヘキサフルオロリン酸及びヘキサフルオロアンチモン酸からなる群から選択される酸の塩であることを特徴とする、1.又は2.に記載の組成物。
4. 前記ブレンステッド酸が、-9.01以下のpK値を有することを特徴とする、1.から3.までのいずれかに記載の組成物。
5. 前記モノアミンb)が、炭素原子3~30個を有するもっぱら脂肪族の基を有することを特徴とする、1.から4.までのいずれかに記載の組成物。
6. 前記モノアミンb)が、1013.25hPaで測定して、30~300℃の沸点を有することを特徴とする、1.から5.までのいずれかに記載の組成物。
7. 前記アミンb)が、n-プロピルアミン、イソプロピルアミン、n-ブチルアミン、イソブチルアミン、sec-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、n-ペンチルアミン、n-ヘキシルアミン及びエタノールアミンからなる群から選択されることを特徴とする、1.から6.までのいずれかに記載の組成物。
8. 前記強ブレンステッド酸の前記塩a)が、カルシウムトリフレートであり、かつ前記モノアミンb)が、n-ブチルアミンであることを特徴とする、1.から7.までのいずれかに記載の組成物。
9. 前記塩a)が、カルシウムトリフレートであり、かつ前記モノアミンb)が、n-ブチルアミンであることを特徴とする、1.から8.までのいずれかに記載の組成物。
10. a)強ブレンステッド酸の金属塩、アンモニウム塩又はホスホニウム塩の少なくとも1種及びb)第一級脂肪族モノアミンの少なくとも1種を互いに混合することによって、1.から9.までのいずれかに記載の組成物を製造する方法。
11. 触媒組成物としての、1.から9.までのいずれかに記載の組成物の使用。
12. エポキシ樹脂の硬化用の触媒組成物としての、11.に記載の組成物の使用。