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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-19
(45)【発行日】2025-03-28
(54)【発明の名称】モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 11/33 20160101AFI20250321BHJP
【FI】
H02K11/33
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020182862
(22)【出願日】2020-10-30
(65)【公開番号】P2022073086
(43)【公開日】2022-05-17
【審査請求日】2023-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】桜木 克則
(72)【発明者】
【氏名】藤江 義仁
(72)【発明者】
【氏名】安戸 政彦
【審査官】服部 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-062899(JP,A)
【文献】特開2014-054111(JP,A)
【文献】特開2010-058182(JP,A)
【文献】特開2012-213326(JP,A)
【文献】特開2020-120505(JP,A)
【文献】特開2011-068204(JP,A)
【文献】特開2016-036246(JP,A)
【文献】特開2020-092469(JP,A)
【文献】特開2019-115122(JP,A)
【文献】特開2019-088162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 11/33
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータと、
ステータコアと、インシュレータと、当該インシュレータを介して当該ステータコアに巻き回されたコイルと、を有するステータと、
第1基板と、
電子部品が設けられた第2基板と、
筐体と、
を備え、
前記インシュレータは、外部装置と連結する連結部を備え、
前記第1基板は前記インシュレータに固定され、
前記第2基板は前記第1基板に固定されており、
前記ロータの回転軸方向において、前記第1基板と前記第2基板とは離間しており、
風が、前記第1基板の外周部及び前記第2基板の外周部と前記筐体の内面とで形成される環状の第1空間と、前記ステータ及び前記ロータを有する構成部材と当該筐体の内面とで形成される第2空間を通過する、
モータ。
【請求項2】
ロータと、
ステータコアと、インシュレータと、当該インシュレータを介して当該ステータコアに巻き回されたコイルと、を有するステータと、
第1基板と、
電子部品が設けられた第2基板と、
筐体と、
を備え、
前記第1基板は前記ステータに固定され、
前記第2基板は前記第1基板に固定されており、
前記ロータの回転軸方向において、前記第1基板と前記第2基板とは離間しており、
風が、前記第1基板の外周部及び前記第2基板の外周部と前記筐体の内面とで形成される環状の第1空間と、前記ステータ及び前記ロータを有する構成部材と当該筐体の内面とで形成される第2空間を通過する、
モータ。
【請求項3】
前記第2基板は前記第1基板に連結部材を介して固定されており、
前記第1基板及び前記第2基板は、前記インシュレータに固定されている、請求項1又は2に記載のモータ。
【請求項4】
前記インシュレータは、内周部と、連結部を有する外周部とを備え、
前記インシュレータの外周部には、前記第1基板を固定する固定部が設けられている、請求項1に記載のモータ。
【請求項5】
前記インシュレータには、前記コイルと前記第1基板とを電気接続する第1導電部材が設けられており、
前記第1導電部材を介して、前記第1基板は前記インシュレータに固定されている、請求項1からのいずれか1つに記載のモータ。
【請求項6】
前記コイルと前記第1基板と前記第2基板とを電気接続する導電部材を連結部材が備えている、請求項1からのいずれか1つに記載のモータ。
【請求項7】
径方向において、前記第1基板の外周部と前記第2基板の外周部とは、前記インシュレータの外周部より内側にある、請求項1から6のいずれか1つに記載のモータ。
【請求項8】
前記ステータの一部を収容するハウジングを備え、
前記第1基板の外周部全体と前記第2基板の外周部全体とは、軸方向において前記ハウジングから離間している、請求項1から7のいずれか1つに記載のモータ。
【請求項9】
前記ハウジングの外周部は、前記インシュレータの外周部より内側にある、請求項に記載のモータ。
【請求項10】
前記ハウジングの底面には、シャフトを挿通する第1の孔部と、前記第1の孔部とは大きさが異なる複数の第2の孔部が形成される、請求項8又は9に記載のモータ。
【請求項11】
前記第2の孔部より小さい第3の孔部が、前記ハウジングの底面にさらに形成される、請求項10に記載のモータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関する。
【背景技術】
【0002】
交流(AC)電源により稼働するモータにおいて、長寿命化や低騒音化の要求に応えるため、AC-DCコンバータを搭載したブラシレスモータを用いる技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-128432号公報
【文献】特開2015-95920号公報
【文献】特開平08-140325号公報
【文献】特開2019-83611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
AC-DCコンバータを搭載した直流モータにおいても、さらなる軽量化や小型化が求められる。
【0005】
一つの側面では、軽量化及び低騒音化を実現できるモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの態様において、モータは、ロータと、ステータと、第1基板と、電子部品が設けられた第2基板と、筐体とを備える。ステータは、ステータコアと、インシュレータと、当該インシュレータを介して当該ステータコアに巻き回されたコイルとを有する。前記インシュレータは、外部装置と連結する連結部を備える。前記第1基板は前記インシュレータに固定される。前記第2基板は前記第1基板に固定されており、前記ロータの回転軸方向において、前記第1基板と前記第2基板とは離間している。風が、前記第1基板の外周部及び前記第2基板の外周部と前記筐体の内面とで形成される環状の第1空間と、前記ステータ及び前記ロータを有する構成部材と当該筐体の内面とで形成される第2空間を通過する。
また、別の態様において、モータは、ロータと、ステータと、第1基板と、電子部品が設けられた第2基板と、筐体とを備える。ステータは、ステータコアと、インシュレータと、当該インシュレータを介して当該ステータコアに巻き回されたコイルとを有する。前記第1基板は前記ステータに固定される。前記第2基板は前記第1基板に固定されており、前記ロータの回転軸方向において、前記第1基板と前記第2基板とは離間している。風が、前記第1基板の外周部及び前記第2基板の外周部と前記筐体の内面とで形成される環状の第1空間と、前記ステータ及び前記ロータを有する構成部材と当該筐体の内面とで形成される第2空間を通過する。
【0007】
一つの態様によれば、軽量化及び低騒音化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1の実施形態におけるモータの一例を示す斜視図である。
図2図2は、第1の実施形態におけるモータの一例を示す断面図である。
図3図3は、第1の実施形態におけるモータのハウジングを取り外した斜視図である。
図4図4は、第1の実施形態におけるインシュレータの一例を示す斜視図である。
図5図5は、第1の実施形態におけるモータの一例を示す底面図である。
図6図6は、第1の実施形態におけるモータの一例を示す拡大断面図である。
図7図7は、第1の実施形態におけるハウジングの一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願の開示するモータの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。各図面において、説明を分かりやすくするために、後に説明するモータ1における軸方向(モータ1の回転軸方向)、径方向及び周方向のうち、少なくともいずれかを含む座標系を図示する場合がある。また、以下において、モータ1の回転軸方向を、単に「軸方向」と表記する場合がある。
【0010】
図1は、第1の実施形態におけるモータの一例を示す斜視図である。図2は、第1の実施形態におけるモータの一例を示す断面図である。図3は、第1の実施形態におけるモータのハウジングを取り外した斜視図である。図2では、図1のA-A線で切断した断面を示す。図1乃至図3に示すように、本実施形態におけるモータ1は、ステータ2と、ロータ40と、第1基板50と、第2基板60と、ハウジング70と、シャフト80と、軸受ハウジング90とを備える。ステータ2は、インシュレータ10と、ステータコア20と、コイル30とを含む。
【0011】
本実施形態において、インシュレータ10は、樹脂等の絶縁部材で形成される。ステータコア20は、例えば、ケイ素鋼板等の磁性体で形成された鋼板が、所定枚数、軸方向に積み重ねられて構成されている。ステータコア20は、径方向に突出するティース部21と、周方向に延在するコアバック22とを備える。ステータコア20には、インシュレータ10を介して、コイル30が巻き回される。
【0012】
コイル30は、例えば銅線等の巻線により構成される。ロータ40は、例えばネオジム磁石等のマグネット41と、磁性体としてのヨーク42とから構成される。
【0013】
本実施形態において、第1基板50は、例えば、モータ1の動作を制御するドライバー回路である。第2基板60は、例えば、外部から交流(AC)電源の供給を受けて、モータ1に直流(DC)電源を供給する。
【0014】
ハウジング70は、鉄鋼などの金属で形成され、ステータ2を収容する。シャフト80は、軸方向において、第1基板50に対向する、図面における上方向側にある端部81と、図面における下方向側にある、出力側の端部82とを備える。シャフト80は、軸受ハウジング90に挿通される。
【0015】
図4は、第1の実施形態におけるインシュレータの一例を示す斜視図である。図4に示すように、インシュレータ10は、外周部11と、接続部12と、内周部13と、連結部14とを備える。また、インシュレータ10は、図4に示すように、軸方向の上側に、固定部15と、第1導電部材16と、第2導電部材17とをさらに備える。
【0016】
インシュレータ10は、例えば、図2に示すように、ステータコア20に対して、軸方向の上側から装着される。なお、インシュレータ10は、例えば、図2に示すように、ステータコア20に対して、軸方向の下側から装着される下部インシュレータ18との組み合わせにより構成されてもよい。
【0017】
図2乃至図4に示すように、インシュレータ10の外周部11は、ステータコア20のコアバック22と、軸方向において対向する。また、インシュレータ10の接続部12は、ステータコア20のティース部21と、軸方向において対向する。コイル30は、接続部12を介して、ティース部21に巻き回される。
【0018】
インシュレータ10の内周部13は、径方向における外側の面がコイル30と対向する。また、内周部13の径方向における内側の面は、軸受ハウジング90と対向する。
【0019】
インシュレータ10の連結部14は、インシュレータ10の外周部11から、径方向における外側に延在する。連結部14は、図1乃至図4においては図示されない、モータ1が搭載される筐体3に連結される。なお、筐体3は、外部装置の一例である。
【0020】
図1に示すように、インシュレータ10は、径方向において相互に対向する、2つの連結部14を備える。なお、本実施形態においては、インシュレータ10が2つの連結部14を備える構成について説明するが、連結部14の数はこれに限られない。例えば、インシュレータ10は連結部14を1つだけ備えていてもよく、3つ以上の連結部14を備えていてもよい。
【0021】
本実施形態においては、モータ1と筐体3とは、図1に示すように、ハウジング70に形成される取付部ではなく、樹脂部材であるインシュレータ10に設けられた連結部14により連結される。図5は、第1の実施形態におけるモータの一例を示す底面図である。図5に示すように、ハウジング70の筒部79と、インシュレータ10の連結部14との間には間隙G0が形成される。これにより、金属製のハウジング70を小型化できるので、モータ1の軽量化が実現される。また、金属に比べて弾性が高い樹脂で形成されるインシュレータ10に連結部14が形成されることで、樹脂部材の内部損失により、モータ1から発生する振動が筐体3に伝搬する際に軽減される。また、樹脂部材の内部損失により、モータ1から発生する振動の振幅が低減され、より短い時間で振動が減衰される。さらに、インシュレータ10により、モータ1から発生する騒音も伝わりにくくなるため、モータ1の低騒音化が実現できる。
【0022】
また、図1及び図4に示す固定部15は、例えば、樹脂製の突起部分である。固定部15には、軸方向において、第1基板50が固定される。
【0023】
図1及び図4に示す第1導電部材16及び第2導電部材17は、コイル30を構成する巻線を処理する端子ピンである。本実施形態において、モータ1は、例えば、3本の第1導電部材16と、1本の第2導電部材17とを備える。
【0024】
第1導電部材16には、例えば、COM、U相、V相及びW相の巻線の巻き始めが絡げられるとともに、第1基板50にはんだ付けにより固定される。これにより、コイル30と第1基板50とが電気的に接続される。
【0025】
また、第2導電部材17には、COMの巻線の巻き終わりが絡げられるとともに、樹脂の被覆が備えられる。第2導電部材17は、第1基板50に、はんだ付けにより固定される。また、第1基板50と第2基板60とは、連結部材51のピン(導電部材)51aにより電気的に接続される。また、複数の連結部材51のピン51aがGND、Vdc、Vccなどに電気的に接続され、信号が外部装置から伝えられる。これにより、コイル30と、第1基板50と、第2基板60とが電気的に接続される。
【0026】
本実施例において、第1基板50と第2基板60とは、図1及び図2に示すように、軸方向において、間隔G1を空けて対向するように配置される。すなわち、第1基板50と第2基板60とは、軸方向において離間している。
【0027】
図1及び図2に示すように、第1基板50は、連結部材51と、第1導線52とを備える。連結部材51は、例えば、第1基板50と第2基板60とを電気的に接続するピン51a(導電部材)を、樹脂で被覆したものである。本実施形態において、第1基板50は、5本の連結部材51を備える。第1導線52は、第1基板50のロータ40側に設けられたホールセンサ(不図示)に接続される。このように、第1基板50と第2基板60との固定、並びに第1基板50及び第2基板60とインシュレータ10との固定に第1導電部材16、第2導電部材17、及びピン51aを有する連結部材51を用いることで、モータ1の構造部材を削減できる。
【0028】
第2基板60には、複数の電子部品61が搭載される。電子部品61は、例えば、コンデンサ及びAC-DCコンバータであるが、これらに限られない。また、第2基板60には、電源を供給する第2導線62が接続される。
【0029】
図1に示すように、電子部品61は、モータ1の寸法に対して、比較的大きなサイズを有する。本実施形態において、電子部品61は、軸方向において、第2基板60の上側の面、すなわち第1基板50及びインシュレータ10に対向する面とは軸方向において反対側の面に配置される。すなわち、電子部品61は、シャフト80の出力側の端部82とは、軸方向において反対側の面に配置される。これにより、モータ1の小型化又は小径化を図ることができる。
【0030】
また、第1基板50及び第2基板60の径方向における大きさは、インシュレータ10の外周部11の径方向における大きさよりも小さくなるように形成される。図6は、第1の実施形態におけるモータの一例を示す拡大断面図である。図6は、図2の領域Fで示される部分の拡大図である。図6に示すように、インシュレータ10の外周部11と、第1基板50の外周部59及び第2基板60の外周部69との間には、間隙G2が形成される。間隙G2は、第1基板50の外周部59および第2基板60の外周部69を取り囲む環状の空間C1を形成する。これにより、筐体3と、第1基板50又は第2基板60とが接触することが抑制されるので、筐体3への振動の伝播を抑制できる。なお、図6においては、第1基板50の径方向における大きさと第2基板60の径方向における大きさとが略同一である例について説明したが、これに限られず、径方向において、第1基板50の外周部59と第2基板60の外周部69とが、インシュレータ10の外周部11より内側にあればよい。また、筐体3の内面と第1基板50の外周部59、第2基板60の外周部69の間の間隙G4を大きくして、環状の空間C1を大きくしても構わない。また、筐体3の内面とインシュレータ10の外周部11の間の間隙G5を設け、インシュレータ10の外周部11を囲み、間隙G5を有する空間C2を設け、空間C2を大きく形成しても構わない。これらの空間を設けることで、コイル30を含むモータ1内部を通過する風が通りやすくなり、モータ1の温度上昇を抑制できる。
【0031】
また、図6に示すように、第1基板50と、モータ1の他の部材の間には、間隙G3が形成される。例えば、第1基板50の外周部59と、金属製のハウジング70の筒部79とは、間隙G6を空けて離間している。これにより、モータ1の振動が、第1基板50又は第2基板60へと伝播することを抑制できる。
【0032】
軸受ハウジング90は、一対の軸受91及び92を備える。各軸受91及び92は、シャフト80と径方向において対向する。本実施形態において、軸受ハウジング90の軸方向における第1基板50側の端部93は、ロータ40のヨーク42と軸方向において対向する。また、軸受ハウジング90は、軸方向における下側の軸受91と、軸方向における上側の軸受92とを一体に保持する。これにより、下側の軸受91と上側の軸受92との同軸精度を向上できるので、モータ1の長寿命化が実現される。
【0033】
図7は、第1の実施形態におけるハウジングの一例を示す斜視図である。図5及び図7に示すように、ハウジング70は、筒部79と、底面71とを備える。底面71は、ハウジング70において、軸方向における下側の端面を構成する。底面71には、シャフト80を挿通させるための挿通孔74が形成される。また、底面71には、複数の孔部72及び複数の孔部73も形成される。本実施形態において、孔部72の直径は、孔部73の直径よりも大きくなるように形成される。なお、挿通孔74は第1の孔部の一例である。また、孔部72は第2の孔部の一例であり、孔部73は第3の孔部の一例である。
【0034】
図5に示すように、孔部72は、例えば、コイル30と軸方向において対向する位置に形成される。すなわち、孔部72は、コイル30を含むモータ1内部に風が通るように形成される。ハウジング70の底面71に孔部72を形成することにより、ハウジング70の重量を低減するとともに、コイル30の自己発熱や、コイル30からステータコア20やロータ40への熱の伝播等によるモータ1の温度上昇を抑制できる。すなわち、孔部72により、モータ1の高温減磁や、発熱によるインシュレータ10の樹脂材料の劣化等が抑制されるとともに、軽量化及び長寿命化が実現される。
【0035】
また、図7に示す孔部73は、例えば、インシュレータ10や第1基板50にハウジング70を取りつけるための位置決め穴やネジ穴として用いてもよい。この場合において、孔部73は、例えば、軸方向において第1基板50に対向する位置に形成されてもよい。これにより、モータ1の組立制度を向上できるとともに、モータ1の組立コストを低減できる。なお、図7に示すハウジング70は、7つの孔部72と5つの孔部73とを備えるが、ハウジング70が備える孔部の数はこれらに限られない。
【0036】
以上説明したように、本実施形態におけるモータ1は、ロータ40と、ステータ2と、第1基板50と、電子部品61が設けられた第2基板60と、を備える。ステータ2は、ステータコア20と、インシュレータ10と、当該インシュレータを介して当該ステータコアに巻き回されたコイル30とを有する。インシュレータ10は、外部装置と連結する連結部14を備える。第1基板50はインシュレータ10に固定される。第2基板60は第1基板50に固定されており、ロータ40の回転軸方向において、第1基板50と第2基板60とは離間している。かかる構成により、軽量化及び低騒音化を実現できる。
【0037】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 モータ、 2 ステータ、 3 筐体、 10 インシュレータ、 11 外周部、 12 接続部、 13 内周部、 14 連結部、 15 固定部、 16 第1導電部材、 17 第2導電部材、 18 下部インシュレータ、 20 ステータコア、 21 ティース部、 22 コアバック、 30 コイル、 40 ロータ、 41 マグネット、 42 ヨーク、 50 第1基板、 51 連結部材、 52 第1導線、 59 外周部、 60 第2基板、 61 電子部品、 62 第2導線、 69 外周部、 70 ハウジング、 71 底面、 72,73 孔部、 74 挿通孔、 79 筒部、 80 シャフト、 90 軸受ハウジング、 91,92 軸受
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7