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特許7653319ネットワークシステム、サーバ、およびプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-19
(45)【発行日】2025-03-28
(54)【発明の名称】ネットワークシステム、サーバ、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20250321BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20250321BHJP
   G16H 10/00 20180101ALI20250321BHJP
【FI】
G16H20/00
G06Q10/10
G16H10/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021110989
(22)【出願日】2021-07-02
(65)【公開番号】P2023007875
(43)【公開日】2023-01-19
【審査請求日】2024-03-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100148275
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100142745
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 世子
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】寧 静
(72)【発明者】
【氏名】谷村 基樹
(72)【発明者】
【氏名】三浦 信子
(72)【発明者】
【氏名】栗野 正雄
(72)【発明者】
【氏名】田中 宏樹
(72)【発明者】
【氏名】増田 宗一郎
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-036392(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112785367(CN,A)
【文献】特開2013-037496(JP,A)
【文献】特開2004-164126(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生理用品を収納するための収納装置と、
前記収納装置からのデータに基づいて前記生理用品の種類毎の使用個数を特定し、前記生理用品の種類毎の1個当たりのポイントを所定期間における使用個数分足し合わせた数値が第1の所定値以上になった日をユーザの生理の開始日として特定するサーバと、
前記サーバからのデータに基づいて前記ユーザの生理の開始日を表示し、当該生理の開始日の修正指示を受け付けて前記サーバに送信する通信端末と、を備え
前記サーバは、前記修正指示に基づいて、前記ユーザ毎に前記第1の所定値を変更する、ネットワークシステム。
【請求項2】
前記サーバは、過去の複数回の修正後の生理の開始日に基づいて、前記ユーザの生理の周期を特定し、前記ユーザの通信端末に次の生理の開始日を送信する、請求項に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記サーバは、前記収納装置からのデータに基づいて生理用品の種類毎の使用個数を特定し、前記複数種類の生理用品の使用履歴に基づいて、前記生理用品の種類毎の1個当たりのポイントを所定期間における使用個数分足し合わせた数値が第2の所定値未満になった日を前記ユーザの生理の終了日として特定し、
前記通信端末からの終了日の修正指示に基づいて、前記ユーザ毎に前記第2の所定値を変更する、請求項1または2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
収納装置と通信端末と通信するための通信インターフェイスと、
前記収納装置からのデータに基づいて生理用品の種類毎の使用個数を特定し、前記生理用品の種類毎の1個当たりのポイントを所定期間における使用個数分足し合わせた数値が第1の所定値以上になった日をユーザの生理の開始日として特定し、前記通信端末からの修正指示に基づいて前記ユーザ毎に前記第1の所定値を変更するプロセッサと、を備えるサーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生理用品の消費に関する有用な情報処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、基礎体温などを測定することによって生理周期を予想するための技術が知られている。たとえば、特開昭63-135144号公報(特許文献1)や、特開昭62-183807号公報などに開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開昭63-135144号公報
【文献】特開昭62-183807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、生理用品の使用履歴に基づいて自動的に生理の開始日を特定することができるネットワークシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明のある態様に従うと、生理用品を収納するための収納装置と、収納装置からのデータに基づいて生理用品の使用個数を特定することによってユーザの生理の開始日を特定するサーバと、サーバからのデータに基づいてユーザの生理の開始日を表示し、当該生理の開始日の修正指示を受け付けてサーバに送信する通信端末と、を備えるネットワークシステムが提供される。
【発明の効果】
【0006】
以上のように、この発明によれば、生理用品の使用履歴に基づいて自動的に生理の開始日を特定することができるネットワークシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1の実施の形態にかかるネットワークシステムの全体構成を示すイメージ図である。
図2】第1の実施の形態にかかる通信端末の画面例を示すイメージ図である。
図3】第1の実施の形態にかかる通信端末の画面例を示すイメージ図である。
図4】第1の実施の形態にかかる収納装置の構成を示すブロック図である。
図5】第1の実施の形態にかかるサーバの構成を示すブロック図である。
図6】第1の実施の形態にかかるユーザデータを示すイメージ図である。
図7】第1の実施の形態にかかる使用履歴データを示すイメージ図である。
図8】第1の実施の形態にかかる生理情報データを示すイメージ図である。
図9】第1の実施の形態にかかるサーバの情報処理を示すフローチャートである。
図10】第1の実施の形態にかかる生理用品の入出履歴と開始終了点数判定表を示すイメージ図である。
図11】第1の実施の形態にかかる生理用品の使用ポイントの推移を示すイメージ図である。
図12】第1の実施の形態にかかる通信端末の画面例を示すイメージ図である。
図13】第1の実施の形態にかかる通信端末の画面例を示すイメージ図である。
図14】第1の実施の形態にかかる通信端末の構成を示すブロック図である。
図15】第2の実施の形態にかかる生理用品の入出履歴と開始終了点数判定表を示すイメージ図である。
図16】第2の実施の形態にかかる生理用品の使用ポイントの推移を示すイメージ図である。
図17】第2の実施の形態にかかる生理用品の入出履歴と開始終了点数判定表を示すイメージ図である。
図18】第2の実施の形態にかかる生理用品の使用ポイントの推移を示すイメージ図である。
図19】第2の実施の形態にかかる生理用品の入出履歴と開始終了点数判定表を示すイメージ図である。
図20】第2の実施の形態にかかる生理用品の使用ポイントの推移を示すイメージ図である。
図21】第3の実施の形態にかかる通信端末の画面推移を示すイメージ図である。
図22】第3の実施の形態にかかるサーバの情報処理を示すフローチャートである。
図23】第4の実施の形態にかかる通信端末の画面例を示すイメージ図である。
図24】第4の実施の形態にかかるサーバの情報処理を示すフローチャートである。
図25】第4の実施の形態にかかる通信端末の画面推移を示すイメージ図である。
図26】第4の実施の形態にかかるサーバの情報処理を示すフローチャートである。
図27】第4の実施の形態にかかるサーバの情報処理を示すフローチャートである。
図28】第5の実施の形態にかかる通信端末の画面例を示すイメージ図である。
図29】第5の実施の形態にかかる通信端末の画面例を示すイメージ図である。
図30】第5の実施の形態にかかる通信端末の画面例を示すイメージ図である。
図31】第5の実施の形態にかかる予測データを示すイメージ図である。
図32】第6の実施の形態にかかるサーバの情報処理を示すフローチャートである。
図33】第7の実施の形態にかかるネットワークシステムの全体構成を示すイメージ図である。
図34】第9の実施の形態にかかるサーバの情報処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
<ネットワークシステム1の全体構成と動作概要>
【0009】
まず、図1を参照して本実施の形態にかかるネットワークシステム1の全体構成について説明する。本実施の形態にかかるネットワークシステム1は、主に、収納装置200と、サーバ100と、通信端末300と、から構成される。
【0010】
収納装置200は、生理用品を収納したり、生理用品の重さを測定したり、測定結果をサーバ100に送信したりする。本実施の形態においては、収納装置200は、生理用品を種類毎に収納するケース部201と、装置部205とから構成される。本実施の形態においては、ケース部201には、出血が少ないとき用の生理用品を収納する第1のケース201Aと、出血が多いとき用の生理用品を収納する第2のケース201Bと、就寝中に使用する生理用品を収納する第3のケース201Cが設けられている。なお、出血量の違いに応じた種類にかぎらず、その他の用途や機能が異なる複数種類の生理用品のケースが設けられてもよい。
【0011】
サーバ100は、インターネットなどを介して、収納装置200や通信端末300と通信可能である。サーバ100は、収納装置200から取得する生理用品の残量に基づいて、収納装置200のユーザが使用した生理用品の個数を管理する。これによって、サーバ100は、過去の生理の開始日や過去の生理の終了日や過去の出血の量を特定したり、生理の周期を計算したり、将来の生理の開始日や将来の生理の終了日や将来の出血の量を予測したり、それらの情報をユーザの通信端末300に送信したりする。
【0012】
通信端末300は、スマートフォンやタブレットやパーソナルコンピューターやウェアラブル端末などによって実現される。通信端末300は、サーバ100からのデータに基づいて、図2に示すように、収納装置200の、種類毎の生理用品の種類毎の残量を表示する。また、通信端末300は、サーバ100からのデータに基づいて、図3に示すように、過去の生理用品の使用履歴を表示する。なお、下記に説明するように、通信端末300は、サーバ100からのデータに基づいて、過去の生理の開始日や過去の生理の終了日や過去の出血の量を表示したり、生理の周期を表示したり、将来の生理の開始日や将来の生理の終了日や将来の出血の量を表示したりしてもよい。
【0013】
以下、このような機能を実現するためのネットワークシステム1の詳細な構成について詳述する。
<収納装置200の構成>
【0014】
まず、図4を参照して、ネットワークシステム1を構成する収納装置200の構成の一態様について説明する。なお、上述した通り、収納装置200は、生理用品を種類毎に収納するケース部201と、装置部205とから構成される。以下では、装置部205の構成について説明する。
【0015】
収納装置200は、主たる構成要素として、MCU(Micro Controller Unit)210と、メモリ220と、重量センサ231,232,233と、タイマ250と、通信インターフェイス260と、ライト270と、スピーカ280などを含む。
【0016】
MCU210は、ROMやRAMなどの記憶媒体に記憶されているプログラムを実行することによって、収納装置200の各部を制御する。
【0017】
メモリ220は、各種のRAM、各種のROMなどによって実現され、MCU210によって実行されるプログラムや、MCU210によるプログラムの実行により生成されたデータ、重量センサ231,232,233によって測定されたデータやその履歴、その他の本サービスを利用するために必要な情報などを記憶する。
【0018】
重量センサ231は、ロードセルなどによって実現され、生理用品を収納するケース201Aの重量を測定する。重量センサ232は、ロードセルなどによって実現され、生理用品を収納するケース201Bの重量を測定する。重量センサ233は、ロードセルなどによって実現され、生理用品を収納するケース201Cの重量を測定する。
【0019】
タイマ250は、現在の時刻や、所定のタイミングからの経過時間を測定して、MCU210に入力する。
【0020】
通信インターフェイス260は、ルータやインターネットを介してサーバ100とデータをやり取りする。また、通信インターフェイス260は、WiFi通信やbluetooth通信を利用して、通信端末300とデータのやり取りをしてもよい。
【0021】
ライト270は、MCU210の指示に基づいて、光を発する。たとえば、残量が少なくなった旨や、生理用品に関して利用するべき時期を知らせる旨や、生理用品に関して指定されている量の消費がされていない旨などを示すための警告の光を発する。
【0022】
スピーカ280は、MCU210の指示に基づいて、音声を発する。たとえば、残量が少なくなった旨や、生理用品に関して利用するべき時期を知らせる旨や、生理用品に関して指定されている量の消費がされていない旨などを示すための警告の音声を発する。
<サーバ100の構成>
【0023】
次に、本実施の形態にかかるネットワークシステム1を構成するサーバ100の構成の一態様について説明する。図5を参照して、サーバ100は、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)110と、メモリ120と、操作部140と、通信インターフェイス160とを含む。
【0024】
CPU110は、メモリ120に記憶されているプログラムを実行することによって、サーバ100の各部を制御する。たとえば、CPU110は、メモリ120に格納されているプログラムを実行し、各種のデータを参照することによって、後述する各種の処理を実行する。
【0025】
メモリ120は、各種のRAM(Random Access Memory)、各種のROM(Read‐Only Memory)などによって実現され、サーバ100に内包されているものであってもよいし、サーバ100の各種インターフェイスに着脱可能なものであってもよいし、サーバ100からアクセス可能な他の装置の記録媒体であってもよい。メモリ120は、CPU110によって実行されるプログラムや、CPU110によるプログラムの実行により生成されたデータ、入力されたデータ、その他の本実施の形態にかかるサービスに利用されるデータベースなどを記憶する。
【0026】
メモリ120は、図6に示すような、ユーザデータ121を記憶する。ユーザデータ121は、ユーザ毎に、ユーザの識別情報と、利用する収納装置200の識別情報と、ユーザ名と、年齢と、体重と、身長や、生理の平均周期、その他の生理用品情報(ユーザが使用するが収納装置200で計測しない生理用品(ショーツとか)の情報など)、服薬情報、サプリメント情報、疾病情報、体脂肪率などの対応関係を含む。
【0027】
メモリ120は、図7に示すような、使用履歴データ122を記憶する。使用履歴データ122は、収納装置200毎に準備される。使用履歴データ122は、収納装置200からのデータを受信するたびに、データの取得日時と、生理用品の種類毎の残量の数値と、使用された生理用品の種類と、使用された生理用品の個数とを格納する。
【0028】
メモリ120は、図8に示すような、生理情報データ123を記憶する。生理情報データ123は、ユーザ毎すなわち収納装置200毎に準備される。生理情報データ123は、過去の生理の開始日の履歴、過去の生理の終了日の履歴、過去の出血の量や使用された生理用品の種類やポイントの履歴や、過去の生理の周期などを格納する。CPU110は、これらのデータから、生理の周期の平均値や、次の生理の予測開始日の予測、次の生理の予測終了日、出血の量の予測などを計算することができる。
【0029】
図5に戻って、操作部140は、サービスの管理者やオペレータやサービスマンなどの命令を受け付けて、当該命令をCPU110に入力する。
【0030】
通信インターフェイス160は、CPU110からのデータを、インターネット、キャリア網、ルータなどを介して、収納装置200や通信端末300やその他の装置に送信する。逆に、通信インターフェイス160は、インターネット、キャリア網、ルータなどを介して収納装置200や通信端末300やその他の装置からのデータを受信して、CPU110に受け渡す。
<サーバ100の情報処理>
【0031】
次に、本実施の形態にかかるサーバ100における情報処理について説明する。サーバ100のCPU110は、メモリ120のプログラムに従って、以下の処理を実行する。
【0032】
図9を参照して、CPU110は、通信インターフェイス160を介して収納装置200からのデータを受信する(ステップS102)。
【0033】
CPU110は、受信したデータから機器IDを読み出したり、対応するユーザを特定したりする(ステップS104)。
【0034】
CPU110は、受信したデータから生理用品の種類毎の重量を読み出して使用履歴データ122に蓄積する。CPU110は、種類毎の前回の重量と今回の重量との差分と、種類毎の生理用品の1個当たりの重さと、から種類毎の使用個数を計算して、使用履歴データ122に蓄積する(ステップS106)。なお、CPU110は、いずれかの生理用品の重量が増えている場合には、当該生理用品を補充したものとして、最新の重量を使用履歴データ122に蓄積する。
【0035】
CPU110は、生理開始の条件を満たしている場合(ステップS108にてYESである場合)、本日を生理開始日として生理情報データ123に蓄積する(ステップS110)。
【0036】
より詳細には、図10および図11に示すように、本実施の形態においては、CPU110は、生理用品を使用しない日が第1の所定の日数、たとえば10日など、以上続いた後に、生理用品が使用された場合に、当該使用日を生理開始日と特定する。
【0037】
CPU110は、生理情報データ123から前回の生理開始日を読み出して、前回の生理開始日から今回の生理開始日までの期間を今回の生理周期として生理情報データ123に蓄積する(ステップS112)。
【0038】
CPU110は、これまでの生理周期の平均値を計算してユーザデータ121の平均周期を更新する(ステップS114)。
【0039】
CPU110は、通信インターフェイス160を介して、種類毎の生理用品の残量を示す情報や、今回の生理開始日を示す情報や、生理周期などを通信端末300に送信する(ステップS116)。これによって、図12に示すように、通信端末300では、今回の生理開始日を示す情報を表示することができる。
【0040】
CPU110は、生理開始の条件を満たしていない場合(ステップS108にてNOである場合)、生理終了の条件を満たしているか否かを判断する(ステップS122)。CPU110は、生理終了の条件を満たしている場合(ステップS122にてYESである場合)、本日を生理終了日として生理情報データ123に蓄積する(ステップS124)。
【0041】
たとえば、図10および図11に示すように、本実施の形態においては、CPU110は、生理用品を使用している日が第2の所定の日数、たとえば3日など、以上続いた後に、一日中生理用品が使用されなかった場合に、生理終了日と特定する。より詳細には、図10および図11に示すように、1日毎に、生理用品の使用個数を蓄積していき、使用個数が1つ以上となった日を生理の開始日、使用個数が0となった日を生理の終了日と認定する。
【0042】
CPU110は、通信インターフェイス160を介して、種類毎の生理用品の残量を示す情報や、生理終了日を示す情報や、生理周期などを通信端末300に送信する(ステップS126)。これによって、図13に示すように、通信端末300では、今回の生理終了日を示す情報を表示することができる。
【0043】
CPU110は、生理終了の条件を満たしていない場合(ステップS122にてNOである場合)、その他の処理を実行する(ステップS130)。
<通信端末300の構成>
【0044】
図14を参照して、生理用品および収納装置200を利用するユーザの通信端末300の構成の一態様について説明する。たとえば通信端末300は、主たる構成要素として、CPU310と、メモリ320と、ディスプレイ330と、操作部340と、通信インターフェイス360と、スピーカ370と、マイク380とを含む。
【0045】
CPU310は、メモリ320に記憶されているプログラムを実行することによって、通信端末300の各部を制御する。
【0046】
メモリ320は、各種のRAMや、各種のROMなどによって実現される。メモリ320は、各種サービスのためのアプリケーションプログラムや、CPU310によるプログラムの実行により生成されたデータ、サーバ100から受信したデータ、操作部340を介して入力されたデータ、通信端末300のユーザを特定するための情報などを記憶する。
【0047】
ディスプレイ330は、CPU310からのデータに基づいて、画像やテキストを表示する。操作部340は、ポインティングデバイスやスイッチなどから構成され、ユーザからの各種の命令をCPU310に入力する。なお、通信端末300は、ディスプレイ330と操作部340とを含むタッチパネル350を有してもよい。
【0048】
通信インターフェイス360は、インターネットやキャリア網やルータなどを介して、サーバ100や収納装置200などの他の装置との間でデータを送受信する。たとえば、CPU310は、WEBブラウザのアプリケーションプログラムや専用のサービスアプリケーションプログラムに従って、通信インターフェイス360を介してサーバ100や収納装置などの他の装置と各種の情報をやりとりする。
【0049】
スピーカ370は、CPU310からの信号に基づいて、各種の音声を出力する。CPU310は、ディスプレイ330に限らず、サーバ100から受け付けた回答を音声出力してもよい。
【0050】
マイク380は、音声を受け付けて、音声データをCPU310に入力する。CPU310は、操作部340に限らず、ユーザからの音声メッセージを受け付けて、当該音声メッセージをサーバ100に送信してもよい。
【0051】
たとえば、通信端末300のCPU310は、メモリ320のアプリケーションプログラムに従って、通信インターフェイス360を介して、サーバ100や収納装置200から生理用品の残量の情報を受け付けて、図2に示すように、それらの情報をディスプレイ330に表示させる。また、CPU310は、メモリ320のアプリケーションプログラムに従って、通信インターフェイス360を介して、サーバ100や収納装置200からの情報に基づいて、図12図13に示すように、生理開始日や生理終了日や生理の周期や出血量や使用した生理用品の種類などの情報をディスプレイ330に表示させる。
<第2の実施の形態>
【0052】
上記の実施の形態においては、生理用品を収納装置200から取り出した日を生理の開始日と認定し、生理用品を収納装置200から取り出さなかった日を生理の終了日と認定するものであった。しかしながら、生理用品を収納装置200から取り出したからといって生理が開始とは限らず、生理用品を収納装置200日から取り出さなかったからといって生理が終了したとは限らない。
【0053】
そこで、本実施の形態においては、図15および図16を参照して、サーバ100のCPU110は、生理用品を取り出すたびにポイントをカウントして、1日の間で所定のポイント以上となった日を生理の開始日と認定し、1日の間で所定のポイント以下となった日を生理の終了日と認定するものである。より詳細には、図15および図16に示すように、CPU110は、1日毎に、生理用品の使用ポイントを蓄積していき、ポイントが3以上となった日を生理の開始日、使用ポイントが2以下となった日を生理の終了日と認定する。
【0054】
なお、この場合は、CPU110は、生理期間中の一日毎の、使用した生理用品のポイントに基づいて、出血量を特定して、当該出血量を生理情報データ123に蓄積することが好ましい。ただし、CPU110は、生理期間全体の、使用した生理用品のポイントに基づいて、出血量を特定して、当該出血量を生理情報データ123に蓄積してもよい。
【0055】
さらに、生理用品の種類毎に付与されるポイントが異なることが好ましい。たとえば、少ない日用の生理用品は2ポイント、多い日用の生理用品は3ポイントが設定される。図17および図18を参照して、サーバ100のCPU110は、生理用品を取り出すたびに当該種類のポイントをカウントして、1日の間で所定のポイント以上となった場合に生理の開始日と認定し、1日の間で所定のポイント以下となった場合に生理の終了日と認定するものである。より詳細には、図17および図18に示すように、CPU110は、1日毎に、生理用品の使用ポイントを蓄積していき、ポイントが4以上となった日を生理の開始日、使用ポイントが2以下となった日を生理の終了日と認定する。
【0056】
この場合も、CPU110は、生理期間中の一日毎の、使用した生理用品のポイントに基づいて、出血量を特定して、当該出血量を生理情報データ123に蓄積することが好ましい。ただし、CPU110は、生理期間全体の、使用した生理用品のポイントに基づいて、出血量を特定して、当該出血量を生理情報データ123に蓄積してもよい。
【0057】
あるいは、少ない日用の生理用品は1ポイント、普通の日用の生理用品は2ポイント、多い日用の生理用品は3ポイントが設定される。図19および図20を参照して、サーバ100のCPU110は、生理用品を取り出すたびに当該種類のポイントをカウントして、1日の間で所定のポイント以上となった場合に生理の開始日と認定し、1日の間で所定のポイント以下となった場合に生理の終了日と認定するものである。より詳細には、図19および図20に示すように、CPU110は、1日毎に、生理用品の使用ポイントを蓄積していき、ポイントが4以上となった日を生理の開始日、使用ポイントが2以下となった日を生理の終了日と認定する。
【0058】
この場合も、CPU110は、生理期間中の一日毎の、使用した生理用品のポイントに基づいて、出血量を特定して、当該出血量を生理情報データ123に蓄積することが好ましい。ただし、CPU110は、生理期間全体の、使用した生理用品のポイントに基づいて、出血量を特定して、当該出血量を生理情報データ123に蓄積してもよい。
【0059】
その他、サーバ100は、生理の開始日や終了日の特定方法として、多くの方法を選択することができる。たとえば、サーバ100は、使用した日が連続した場合に、使用一日目を開始日と認定したり、使用した日があっても次の日に使用されなかったら開始日と認定しないというルールを採用することができる。
<第3の実施の形態>
【0060】
さらに上記の実施の形態の機能に加えて、ユーザが、サービスによって特定された過去の生理の開始日や終了日を、通信端末300を介して修正することができる。たとえば、図21に示すように、ユーザは、提示された生理の開始日にタッチして、正しい日にちまでドラッグすることによって生理の開始日を修正することができる。
【0061】
より詳細には、本実施の形態においては、サーバ100のCPU110は、通信インターフェイス160を介して、通信端末300に、生理の開始日や、生理の終了日を送信した後で、通信端末300からのデータに基づいて、以下の処理を実行する。
【0062】
図22を参照して、CPU110は、通信インターフェイス160を介して、通信端末300からデータを受信する(ステップS302)。
【0063】
CPU110は、通信端末300からのデータから、ユーザIDを読み出す(ステップS304)。
【0064】
CPU110は、通信端末300からのデータから、生理の開始日や終了日の修正指示を読み出す(ステップS306)。
【0065】
CPU110は、修正指示に基づいて、生理情報データ123を修正したり更新したりする(ステップS308)。
【0066】
特に本実施の形態においては、CPU110は、生理の開始日や終了日を修正された場合は、対象となるユーザに関して、生理の開始日や終了日と判断するためのルールを変更する(ステップS310)。
【0067】
たとえば、CPU110は、生理の開始日が後の日に修正された場合には、生理の開始日と判断するためのしきい値やポイントを高い方に補正する。逆に、CPU110は、生理の開始日が前の日に修正された場合には、生理の開始日と判断するためのしきい値やポイントを低い方に補正する。また、CPU110は、生理の終了日が後の日に修正された場合には、生理の終了日と判断するためのしきい値やポイントを少ない方に補正する。逆に、CPU110は、生理の終了日が前の日に修正された場合には、生理の終了日と判断するためのしきい値やポイントを高い方に補正する。
【0068】
あるいは、CPU110は、修正が頻繁に行われる場合には、生理用品の使用時刻で生理の開始日を決定したり、生理用品を使用する間隔の長さで生理の開始日や終了日を決定したり、特定の生理用品の使用の有無によって生理の開始日や終了日を決定したりするように変更してもよい。
<第4の実施の形態>
【0069】
さらに上記の実施の形態の機能に加えて、サーバ100は、使用された順番に、生理用品の種類を通信端末300に提示することが好ましい。たとえば、図23に示すように、通信端末300は、サーバ100からの情報に基づいて、1日毎に、使用した順に、生理用品の種類を提示する。たとえば、12日は、上から順に、Sサイズの生理用品のアイコンと、Mサイズの生理用品のアイコンが表示されている。13日は、生理用品が使用されていない。14日は、上から順に、Mサイズの生理用品のアイコンと、夜用の生理用品のアイコンが表示される。15日は、上から順に、Mサイズの生理用品のアイコンと、Mサイズの生理用品のアイコンと、Mサイズの生理用品のアイコンと、夜用の生理用品のアイコンが表示される。
【0070】
本実施の形態においては、サーバ100のCPU110は、図24に示す処理を実行する。
【0071】
CPU110は、通信インターフェイス160を介して、通信端末300からデータを受信する(ステップS402)。
【0072】
CPU110は、通信端末300からのデータから、ユーザIDを読み出して、ユーザデータ121に基づいて収納装置のIDを特定する(ステップS404)。
【0073】
CPU110は、使用履歴データ122を参照して、直近の生理開始日からの、毎日の生理用品の使用履歴を読み出す(ステップS406)。
【0074】
CPU110は、通信インターフェイス160を介して、通信端末300に、直近の生理開始日からの、毎日の生理用品の使用履歴を送信する(ステップS408)。これによって、通信端末300のCPU310は、サーバ100からのデータに基づいて、ディスプレイ330に、生理の開始日からの毎日に関して、使用された順に、生理用品の種類を示すアイコンを表示する。
【0075】
ユーザが、実際に使用された生理用品に関して、出血量との関係を入力できてもよい。これによって、将来的に、当該ユーザにより適切な生理用品を提案できる可能性が高まる。たとえば、図25の左図に示すように、通信端末300のCPU310は、ディスプレイ330に、使用された順に生理用品のアイコンを表示させる。図25の中図に示すように、ユーザが、修正したい生理用品のアイコンをタップする。つまり、CPU310は、操作部340を介して、ユーザ操作、すなわち生理用品のサイズが適切であったか否か、すなわち生理用品の容量が小さすぎたか、ちょうど良かったか、容量が大きすぎたか、出血がなかったかの選択命令を受け付ける。CPU310は、通信インターフェイス360を介して、フィードバック結果をサーバ100に送信するともに、図25の右図に示すように、ディスプレイ330に、適切でなかった生理用品のアイコンの表示を変更させる。
【0076】
図26を参照して、CPU110は、通信インターフェイス160を介して、通信端末300からデータを受信する(ステップS412)。
【0077】
CPU110は、通信端末300からのデータから、ユーザIDを読み出して、ユーザデータ121を参照することによって収納装置IDを特定する(ステップS414)。
【0078】
CPU110は、通信端末300からのデータから、指定された日付と、指定された順番と、指定された生理用品の種類のフィードバックを読み出す(ステップS416)。
【0079】
CPU110は、フィードバックに基づいて、使用履歴データ122を修正したり更新したりする(ステップS418)。より詳細には、CPU110は、生理用品の容量が小さすぎた場合には、生理用品のサイズを上げたデータに修正し、容量が大きすぎた場合は、生理用品のサイズを下げたデータに修正する。なお、修正した履歴には、修正フラグを立てることが好ましい。
【0080】
なお、ここでは、生理用品の容量が小さすぎたか、ちょうど良かったか、容量が大きすぎたか、出血がなかったかの選択命令を受け付けるものであったが、フィードバックとしては、適切な生理用品の種類自体の入力を通信端末300が受け付けてサーバ100に送信してもよい。
【0081】
あるいは、単純に、ユーザが、サーバ100で特定された生理用品の種類を修正できてもよい。サーバ100が、使用された生理用品を間違えて認識している場合があるからである。たとえば、図23に示すように、通信端末300に生理用品のアイコンが表示されている状態で、ユーザは、修正したい生理用品のアイコンを長押しする。通信端末300は、複数種類の生理用品のアイコンを選択可能に表示する。通信端末300が、選択命令に基づいて、ユーザに選択されたアイコンの生理用品に修正する旨の命令をサーバ100に送信する。
【0082】
図27を参照して、CPU110は、通信インターフェイス160を介して、通信端末300からデータを受信する(ステップS422)。
【0083】
CPU110は、通信端末300からのデータから、ユーザIDを読み出して、ユーザデータ121を参照することによって収納装置IDを特定する(ステップS424)。
【0084】
CPU110は、通信端末300からのデータから、指定された日付と、指定された順番と、指定された生理用品の種類とを含む修正指示を読み出す(ステップS426)。
【0085】
CPU110は、修正指示に基づいて、使用履歴データ122を修正したり更新したりする(ステップS428)。
<第5の実施の形態>
【0086】
さらに上記の実施の形態の機能に加えて、サーバ100は、ユーザ毎の過去の生理用品の使用履歴に基づいて、ユーザに次の生理の開始日や終了日や、生理期間中の生理用品の使用予定や、生理期間中の毎日の出血量の予測などを通信端末300を介して提示することが好ましい。たとえば、図28に示すように、通信端末300は、サーバ100からの情報に基づいて、次の生理期間全体に関する、毎日の、生理用品の使用予測を表示する。あるいは、図29に示すように、通信端末300は、サーバ100からの情報に基づいて、既に過ぎた日の、生理用品の使用履歴を示す実線のアイコンと、当日または次の日または今から24時間分の、生理用品の使用予測を示す点線のアイコンとを表示する。あるいは、図30に示すように、通信端末300は、サーバ100からの情報に基づいて、既に過ぎた日の、生理用品の使用履歴を示す実線のアイコンと、生理期が終わるまでの毎日の、生理用品の使用予測を示す点線のアイコンとを表示する。
【0087】
本実施の形態においては、サーバ100のメモリ120は、予測データ124を記憶する。図31に示すように、予測データ124は、ユーザ毎に、生理周期と、次の生理の開始日と、次の生理の終了日と、生理期間における毎日の平均的な生理用品の使用順序と、生理期間中の毎日の平均的な出血量を格納する。
【0088】
サーバ100のCPU110は、生理用品が使用されたときや、使用した生理用品に関するフィードバックを受けたときや、使用した生理用品が修正されたときや、生理の開始日や終了日が修正されたときなどのように、生理用品の使用履歴データ122が更新されると、ユーザ毎の生理用品の使用履歴に基づいて、生理周期と、次の生理の開始日と、次の生理の終了日と、生理期間中の毎日の平均的な生理用品の使用順序と、生理期間中の毎日の平均的な出血量を計算して、予測データ124を更新する。
【0089】
そして、CPU110は、通信端末300からの要求を受け付けると、当該通信端末300に対応するユーザに関する、生理周期と、次の生理の開始日と、次の生理の終了日と、生理期間中の毎日の平均的な生理用品の使用順序と、生理期間中の毎日の平均的な出血量とを示す情報を、通信インターフェイス160を介して、当該通信端末300に送信する。これによって、通信端末300のCPU310は、サーバ100からの情報に基づいて、図28図29図30に示す画面をディスプレイ330に表示させる。
【0090】
ただし、サーバ100は、ユーザだけでなく、当該ユーザと同じ年齢や体形の別のユーザの過去の生理用品の使用履歴にも基づいて、ユーザに次の生理の開始日や終了日や、生理期間中の生理用品の使用予定や、生理期間中の毎日の出血量の予測などを通信端末300を介して提示してもよい。この場合は、サーバ100のCPU110は、生理用品が使用されたときや、使用した生理用品に関するフィードバックを受けたときや、使用した生理用品が修正されたときや、生理の開始日や終了日が修正されたときなど、生理用品の使用履歴データ122が更新されると、ユーザと同じ属性を有する複数のユーザの生理用品の使用履歴に基づいて、生理周期と、次の生理の開始日と、次の生理の終了日と、生理期間中の毎日の平均的な生理用品の使用順序と、生理期間中の毎日の平均的な出血量の予測とを計算して、予測データ124を更新する。
【0091】
そして、CPU110は、通信端末300からの要求を受け付けると、当該通信端末300に対応するユーザに関する、生理周期と、次の生理の開始日と、次の生理の終了日と、生理期間中の毎日の平均的な生理用品の使用順序と、生理期間中の毎日の平均的な出血量とを示す情報を、通信インターフェイス160を介して、当該通信端末300に送信する。これによって、通信端末300のCPU310は、サーバ100からの情報に基づいて、図28図29図30に示す画面をディスプレイ330に表示させる。
<第6の実施の形態>
【0092】
さらに上記の実施の形態の機能に加えて、サーバ100は、ユーザ毎に、生理用品の使用履歴に基づいて、過去の生理用品の使用履歴から、大きく異なるデータが得られた場合に、当該ユーザにその旨の通知を行ったり、指定されている病院や医者やクリニックなどにその旨の通知が行われたりしてもよい。
【0093】
より詳細には、図32に示すように、サーバ100のCPU110は、生理用品が使用されたときや、使用した生理用品に関するフィードバックを受けたときや、使用した生理用品が修正されたときや、生理の開始日や終了日が修正されたときなどのように、生理用品の使用履歴データ122が更新されると(ステップS602)、ユーザ毎の生理用品の使用履歴に基づいて、生理用品の使用量が大幅に増えたか否かを判断する(ステップS604)。たとえば、生理用品の使用ポイントが3ポイント以上増えたか否かを判断する。
【0094】
生理用品の使用量が大幅に増えた場合(ステップS604にてYESである場合)、CPU110は、通信インターフェイス160を介してユーザの通信端末300や指定された専門家の端末などに、ユーザの生理用品の使用が急激に増えたことを通知する(ステップS606)。
【0095】
ユーザ毎の生理用品の使用履歴に基づいて、生理用品の使用量が大幅に増えていない場合(ステップS604)、CPU110は、生理用品の使用量が大幅に減ったか否かを判断する(ステップS608)。たとえば、生理用品のポイントが3ポイント以上減ったか否かを判断する。
【0096】
生理用品の使用量が大幅に減った場合(ステップS608にてYESである場合)、CPU110は、通信インターフェイス160を介してユーザの通信端末300や指定された専門家の端末などに、ユーザの生理用品の使用が急激に減ったことを通知する(ステップS610)。
【0097】
ただし、サーバ100のCPU110は、ユーザ毎に、生理用品の使用履歴に基づいて、当該ユーザの過去の生理用品の使用履歴と別のユーザの過去の生理用品の使用履歴と比較して、大きく異なるデータが得られた場合に、当該ユーザにその旨の通知を行ったり、指定されている病院や医者やクリニックなどにその旨の通知が行われたりしてもよい。
<第7の実施の形態>
【0098】
さらに上記の実施の形態の機能に加えて、図33に示すように、サーバ100は、収納装置200の生理用品の残量と、ユーザの生理用品の使用予測とに基づいて、いずれかの種類の生理用品がなくなりそうになると、ECサイトや、生理用品の会社に、当該種類を自動的に発注したり、ユーザの通信端末300に発注のための許可を求めたりしてもよい。
【0099】
サーバ100のCPU110は、生理用品が使用されたときや、使用した生理用品に関するフィードバックを受けたときや、使用した生理用品が修正されたときや、生理の開始日や終了日が修正されたときや、生理の終了日が確定したときなどのように、生理用品の使用履歴データ122が更新されると、ユーザ毎の生理用品の使用履歴に基づいて、次の生理期間中に消費されると予想される生理用品の種類別の個数を計算する。そして、当該個数が、収納装置200の残量よりも少ない場合に、CPU110は、通信インターフェイス160を介して、ECサイトや、生理用品の会社に、当該種類を自動的に発注したり、ユーザの通信端末300に発注のための許可を求めたりする。
【0100】
あるいは、サーバ100のメモリ120は、収納装置200毎に、種類毎の収納容量を記憶する。また、メモリ120は、生理用品の種類毎に、販売単位毎の個数を記憶する。そして、CPU110は、生理用品が使用されたときや、使用した生理用品に関するフィードバックを受けたときや、使用した生理用品が修正されたときや、生理の開始日や終了日が修正されたときや、生理用品の使用履歴データ122が更新されると、収納装置200の残量と、収納装置200の収納容量とに基づいて、収納余力が生理用品の販売単位の個数よりも多い場合に、通信インターフェイス160を介して、ECサイトや、生理用品の会社に、当該種類を自動的に発注したり、ユーザの通信端末300に発注のための許可を求めたりする。これによって、収納装置200には、余裕をもって生理用品が収納されることになり、災害時や品薄時などにユーザが慌てて購入に走る可能性を低減することができる。
<第8の実施の形態>
【0101】
上記の実施の形態においては、収納装置200が、生理用品の種類毎の重量を測定して測定結果をサーバ100に送信することによって、サーバ100で生理用品の種類毎の使用個数を取得するものであった。しかしながら、このような形態には、限られない。
【0102】
収納装置200は、上蓋の底面から光を照射することによって、生理用品の上端までの距離を測定してもよい。そして、サーバ100のCPU110が、当該距離の変化に基づいて生理用品の種類毎の使用個数を計算してもよい。
【0103】
その他、収納装置200が、超音波を利用したり、画像を撮影したりして、サーバ100で生理用品の使用個数を計算してもよく、使用個数の取得方法は特に限定されるものではない。
【0104】
また、上記の実施の形態においては、収納装置200が、生理用品の種類毎の収納スペースを有するものであって、種類毎の測定結果をサーバ100に送信するものであった。しかしながら、収納装置200が、複数種類の生理用品を1つの収納スペースにストックするものであってもよい。この場合は、サーバ100のCPU110が、収納装置200からの重量や距離やカメラ画像などに基づいて、使用された生理用品の種類を特定することなる。
【0105】
また、上記の実施の形態においては、収納装置200が、測定結果をサーバ100に送信して、サーバ100のCPU110が、使用された生理用品の個数を取得するものであった。しかしながら、収納装置200のCPU210が、重量センサ231,232,233やその他のセンサの測定結果に基づいて、使用された生理用品の種類や個数を特定してもよい。つまり、収納装置200が、通信インターフェイス160を介して、使用された生理用品の種類や個数をサーバ100に送信してもよい。
<第9の実施の形態>
【0106】
上記の実施の形態のネットワークシステム1の各装置の役割の一部または全部を他の装置が実行してもよい。たとえば、サーバ100の役割がクラウド上の複数の装置によって実現されてもよいし、通信端末300によって実現されてもよい。より詳細には、収納装置200から各種のデータが、WiFi(登録商標)やBluetooth(登録商標)を介して、サーバ100を介さずに直接的に、通信端末300に送信されてもよい。
【0107】
この場合は、通信端末300のCPU310が、メモリ320のプログラムに従って、以下の処理を実行する。なお、ここでは、メモリ320は、ユーザだけの使用履歴データ122や生理情報データ123を記憶する。ただし、このようなデータは、クラウド上に保存されてもよい。
【0108】
図34を参照して、CPU310は、通信インターフェイス360を介して収納装置200からのデータを受信する(ステップS502)。
【0109】
CPU310は、受信したデータから生理用品の種類毎の重量を読み出して使用履歴データ122に蓄積する。CPU310は、種類毎の前回の重量と今回の重量との差分と、種類毎の生理用品の1個当たりの重さと、から種類毎の使用個数を計算して、使用履歴データ122に蓄積する(ステップS506)。なお、CPU110は、種類毎の重量が増えている場合には、生理用品を補充したものとして、最新の重量を使用履歴データ122に蓄積する。
【0110】
CPU310は、生理開始の条件を満たしている場合(ステップS508にてYESである場合)、本日を生理開始日として生理情報データ123に蓄積する(ステップS510)。
【0111】
より詳細には、図19および図20に示すように、本実施の形態においては、CPU310は、生理用品を使用しない日が第1の所定の日数、たとえば10日など、以上続いた後に、生理用品の使用ポイントが第1の所定値以上である場合に、当該使用日を生理開始日と特定する。
【0112】
CPU310は、生理情報データ123から前回の生理開始日を読み出して、前回の生理開始日から今回の生理開始日までの期間を今回の生理周期として生理情報データ123に蓄積する(ステップS512)。
【0113】
CPU310は、これまでの生理周期の平均値を計算して生理情報データ123の平均周期を更新する(ステップS514)。
【0114】
CPU310は、図12に示すように、ディスプレイ530に、種類毎の生理用品の残量を示す情報や、生理開始日を示す情報や、生理周期などを示す情報を表示する(ステップS516)。
【0115】
CPU310は、生理開始の条件を満たしていない場合(ステップS508にてNOである場合)、生理終了の条件を満たしているか否かを判断する(ステップS522)。CPU310は、生理終了の条件を満たしている場合(ステップS522にてYESである場合)、本日を生理終了日として生理情報データ123に蓄積する(ステップS524)。
【0116】
たとえば、図19および図20に示すように、本実施の形態においては、CPU310は、生理用品を使用している日が第2の所定の日数、たとえば3日など、以上続いた後に、24時間以上生理用品が使用されなかった場合に、生理終了日と特定する。より詳細には、図19および図20に示すように、1日毎に、生理用品の使用個数を蓄積していき、生理用品の使用ポイントが第2の所定値以下となった日を生理の終了日と認定する。
【0117】
CPU310は、図13に示すように、種類毎の生理用品の残量を示す情報や、生理終了日を示す情報や、生理周期などをディスプレイ330に表示する(ステップS526)。
【0118】
CPU310は、生理終了の条件を満たしていない場合(ステップS522にてNOである場合)、その他の処理を実行する(ステップS530)。
【0119】
その他、上記の実施の形態のサーバ100と同様に、将来の開始日の予測や、使用する生理用品の順序の予測や、それらの情報の表示などを通信端末300で実行してもよい。
<まとめ>
【0120】
上記の実施の形態においては、生理用品を収納するための収納装置と、収納装置からのデータに基づいて生理用品の使用個数を特定することによってユーザの生理の開始日を特定するサーバと、サーバからのデータに基づいてユーザの生理の開始日を表示し、当該生理の開始日の修正指示を受け付けてサーバに送信する通信端末と、を備えるネットワークシステムが提供される。
【0121】
好ましくは、サーバは、収納装置からのデータに基づいて生理用品の種類毎の使用個数を特定し、複数種類の生理用品の使用履歴に基づいて、第1のルールに従って、ユーザの生理の開始日を特定し、通信端末からの開始日の修正指示に基づいて、ユーザ毎に第1のルールを変更する。
【0122】
好ましくは、サーバは、過去の複数回の修正後の生理の開始日に基づいて、ユーザの生理の周期を特定し、ユーザの通信端末に次の生理の開始日を送信する。
【0123】
好ましくは、サーバは、収納装置からのデータに基づいて生理用品の種類毎の使用個数を特定し、複数種類の生理用品の使用履歴に基づいて、第2のルールに従って、ユーザの生理の終了日を特定し、通信端末からの終了日の修正指示に基づいて、ユーザ毎に第2のルールを変更する。
【0124】
上記の実施の形態においては、収納装置と通信端末と通信するための通信インターフェイスと、収納装置からのデータに基づいて生理用品の使用個数を特定することによってユーザの生理の開始日を特定し、通信端末からの修正指示に基づいて生理の開始日を修正するプロセッサと、を備えるサーバが提供される。
【0125】
上記の実施の形態においては、通信端末のためのプログラムであって、通信端末のプロセッサに、サーバからのデータに基づいて、ディスプレイに、ユーザの生理の開始日を表示するステップと、ユーザからの修正指示を受け付けるステップと、通信部を介して、修正指示をサーバに送信するステップと、を実行させるプログラムが提供される。
【0126】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0127】
1 :ネットワークシステム
100 :サーバ
110 :CPU
120 :メモリ
121 :ユーザデータ
122 :使用履歴データ
123 :生理情報データ
124 :予測データ
140 :操作部
160 :通信インターフェイス
200 :収納装置
201 :ケース部
201A :第1のケース
201B :第2のケース
201C :第3のケース
205 :装置部
210 :CPU
220 :メモリ
231 :重量センサ
232 :重量センサ
233 :重量センサ
250 :タイマ
260 :通信インターフェイス
270 :ライト
280 :スピーカ
300 :通信端末
310 :CPU
320 :メモリ
330 :ディスプレイ
340 :操作部
350 :タッチパネル
360 :通信インターフェイス
370 :スピーカ
380 :マイク
530 :ディスプレイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
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図20
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図29
図30
図31
図32
図33
図34