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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-19
(45)【発行日】2025-03-28
(54)【発明の名称】エアロゾル供給システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/60 20200101AFI20250321BHJP
   A24F 40/20 20200101ALI20250321BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20250321BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20250321BHJP
【FI】
A24F40/60
A24F40/20
A24F40/40
A24F40/50
【請求項の数】 27
(21)【出願番号】P 2023552198
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-03-06
(86)【国際出願番号】 GB2022050446
(87)【国際公開番号】W WO2022189766
(87)【国際公開日】2022-09-15
【審査請求日】2023-10-02
(31)【優先権主張番号】2103376.6
(32)【優先日】2021-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ラッシュフォース, デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】ナンドラ, チャランジット
【審査官】宮下 浩次
(56)【参考文献】
【文献】特表2023-531209(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2019-0130914(KR,A)
【文献】国際公開第2019/185749(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/141699(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/60
A24F 40/20
A24F 40/40
A24F 40/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品の少なくとも一部を自身の穴を通して受け入れるチャンバを備える、エアロゾル供給システムであって、前記エアロゾル供給システムは、前記チャンバに受け入れられた消耗品からエアロゾルを生成するように構成され、前記エアロゾル供給システムは、前記穴の周りに配置された、ユーザフィードバックを提供する視覚インジケータをさらに備え、前記視覚インジケータが、少なくとも1つの照明要素を含み、前記視覚インジケータが、前記少なくとも1つの照明要素から前記穴の周りに配置されたディスプレイへ光を導くように構成された少なくとも1つのライトガイドを含む、エアロゾル供給システム。
【請求項2】
前記視覚インジケータが、前記穴の周りに部分的に延在するディスプレイを提供する、請求項1に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項3】
前記視覚インジケータが、前記穴の周りに連続して延在するディスプレイを提供する、請求項1に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項4】
前記視覚インジケータが、前記穴の周囲に配置されるディスプレイを提供する、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項5】
前記穴が、前記消耗品のための受容凹部を含み、前記受容凹部は、中心軸を有し、前記視覚インジケータの平面表示領域が、前記受容凹部の前記中心軸に対して略垂直に配向される、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項6】
前記視覚インジケータの表示領域が、前記エアロゾル供給システムのマウスピース端面に配置される、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項7】
前記視覚インジケータが、前記穴の周りの経路に配置された複数の表示領域を含むディスプレイを提供する、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項8】
前記表示領域が、互いから離隔している、請求項7に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの照明要素が、少なくとも1つのLEDを含む、請求項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項10】
前記視覚インジケータが、複数のピクセルを有するディスプレイを含む、請求項1~のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項11】
前記視覚インジケータが、前記穴の周りの別個の経路にそれぞれが配置される2つ以上の同心の表示領域を含むディスプレイを提供する、請求項1~10のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項12】
前記同心の表示領域が、入れ子になったセットの表示領域を含む、請求項11に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項13】
前記同心の表示領域が、同一平面上にある、請求項11又は12に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つのライトガイドが、前記チャンバの周りに配置された管状の光透過部分を含む、請求項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの照明要素が、プリント回路基板に取り付けられる、請求項14のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項16】
前記複数の表示領域が、独立して制御可能な表示領域を含む、請求項7に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項17】
前記複数の表示領域のそれぞれが、LED表示領域、液晶表示領域、有機発光ダイオード表示領域、アクティブマトリックス有機発光ダイオード表示領域、エレクトロルミネッセンス表示領域、プラズマ表示パネル領域、又は電子インク表示領域のうちの1つを含む、請求項7に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項18】
エアロゾル供給システムの穴に挿入するように構成された消耗品であって、前記消耗品の外側部分が、前記穴の周りに配置された視覚インジケータによって提供される視覚フィードバックの外観を変更するように構成され
前記視覚フィードバックの外観を変更するように構成された、前記消耗品の前記外側部分が、エアロゾル送達システムの穴の周りに配置された視覚インジケータが発した光を受けること及び前記光を前記消耗品の外側部分に配置された表示領域に導くことによって前記視覚フィードバックの外観を変更するように構成された導光構造を含む、消耗品。
【請求項19】
前記視覚フィードバックの外観を変更するように構成された、前記消耗品の前記外側部分が、前記消耗品の外表面に配置された反射コーティングを含む、請求項18に記載の消耗品。
【請求項20】
前記視覚フィードバックの外観を変更するように構成された、前記消耗品の前記外側部分が、前記消耗品の外表面に配置されたホログラムを含む、請求項18又は19に記載の消耗品。
【請求項21】
前記視覚フィードバックの外観を変更するように構成された、前記消耗品の前記外側部分が、前記消耗品の特性に基づいて選択される様式で前記視覚フィードバックの外観を変更するように構成される、請求項1820のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項22】
前記視覚フィードバックの外観を変更するように構成された、前記消耗品の前記外側部分が、前記消耗品に含まれるエアロゾル生成材料の種類に応じて選択される様式で前記視覚フィードバックの外観を変更するように構成される、請求項21に記載の消耗品。
【請求項23】
前記消耗品が、固体エアロゾル生成材料の一部を含む、請求項1822のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項24】
前記固体エアロゾル生成材料が、タバコを含む、請求項23に記載の消耗品。
【請求項25】
前記消耗品が、液体又はゲルを含むエアロゾル生成材料のリザーバを含む、請求項1824のいずれか一項に記載の消耗品。
【請求項26】
請求項1~17のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム及び請求項1825のいずれか一項に記載の消耗品を備えるシステム。
【請求項27】
エアロゾル供給システムのための視覚インジケータを設ける方法であって、
エアロゾル供給システムに、消耗品の少なくとも一部を自身の穴を通して受け入れるチャンバを設けるステップであって、前記エアロゾル供給システムは、前記チャンバに受け入れられた消耗品からエアロゾルを生成するように構成される、チャンバを設けるステップと、
ユーザフィードバックを提供する視覚インジケータを設けるステップであって、前記視覚インジケータは、前記穴の周りに配置される、視覚インジケータを設けるステップと、
を含み、
前記視覚インジケータが、少なくとも1つの照明要素を含み、前記視覚インジケータが、前記少なくとも1つの照明要素から前記穴の周りに配置されたディスプレイへ光を導くように構成された少なくとも1つのライトガイドを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル供給/送達システムは一般に、固体、液体若しくはゲルの一部などのエアロゾル生成材料、又は原料液体のリザーバを含有し、及び/又は、活性物質及び/又は香料を含有することができ、それらから、例えば熱蒸発により、使用者による吸入のためにエアロゾル又は蒸気が生成される。したがって、エアロゾル供給システム/電気喫煙システムは典型的に、エアロゾル生成チャンバにおいて蒸気又はエアロゾルを生成するためにエアロゾル化可能材料(例えば、タバコなどの固体材料)の一部を蒸発させる又はエアロゾル化するように配置された、エアロゾル生成器、例えば加熱要素を収容する、加熱チャンバ又はエアロゾル生成チャンバを備える。使用者がデバイスで吸引する際、電力が加熱要素に供給され、空気が、入口孔を通って、エアロゾル生成チャンバにつながる入口空気チャネルに沿ってデバイスに引き込まれ、エアロゾル生成チャンバ内で、空気は、気化した前駆体材料と混合して凝縮エアロゾルを形成する。出口空気チャネルがエアロゾル生成チャンバからマウスピースにおける出口につながっており、使用者がマウスピースで吸入する際にエアロゾル生成チャンバに引き込まれた空気が、出口流路に沿ってマウスピース出口に続き、使用者による吸入のために、エアロゾルを一緒に運ぶ。いくつかのエアロゾル供給システムはまた、追加の香料を付与するために、デバイスを通る空気流路内に香料要素を含んでもよい。そのようなデバイスは、ハイブリッドデバイスと呼ばれる場合もあり、香料要素は例えば、デバイスを通って引き出されたエアロゾル/凝縮エアロゾルが固体材料の一部を通ってから、使用者による吸入のためにマウスピースを出るように、エアロゾル生成チャンバとマウスピースとの間の空気流路内に配置されるタバコなどの固体エアロゾル生成材料及び/又は香味料材料の一部を含み得る。いくつかのエアロゾル供給システムでは、エアロゾル生成材料は、加熱要素及びエアロゾル生成チャンバも含有するカートリッジ又はポッドに含まれる原料液体を含み、カートリッジは、使用のために制御ユニットに機械的及び電気的に接続される。制御ユニットは、カートリッジを介して加熱要素にともに給電するバッテリ及び制御回路を含む。
【0003】
いくつかのエアロゾル供給システム/送達システムは、デバイスの動作又は状況の1つ又は複数の態様に関して使用者に視覚フィードバックを提供する1つ又は複数の視覚インジケータを備える。そのようなフィードバックは、例えば、システムがオンであるのか又はオフであるのか、選択された動作モード、電気エネルギー/充電若しくはエアロゾル生成材料がエアロゾル供給システムにおいてどの程度残存しているのか、加熱要素の温度、又は、使用者がデバイスで吸入している強度に関する情報を含み得る。そのような情報は、使用者がエアロゾル供給デバイスでパフを行う前、パフを行っている間、及び/又はパフを行った後で示すことができる。そのような情報を表示するために使用される視覚インジケータは、ピクセルのアレイを含む表示パネルを含み得る。代替的に又は追加的に、発光ダイオード(LED)などの1つ又は複数の照明要素が視覚フィードバックを提供するために設けられてもよい。視覚インジケータ(本明細書において視覚フィードバックインジケータとも呼ばれることもある)は典型的に、エアロゾル供給システムのハウジングの外側部分に視覚フィードバックを提供するように構成される。そのようなハウジングは、ハウジング内に配置された視覚インジケータが発する視覚フィードバックを使用者が見ることを可能にするように、1つ又は複数の開口及び/又は1つ又は複数の透明若しくは半透明部分を含み得る。
【0004】
本発明者らは、使用者がエアロゾル供給システムでパフを行っている間、及び/又は、使用者がエアロゾル供給システムでパフを行う直前又はパフを行った直後に、使用者に視覚フィードバックを提供することが有利であろうことを認識している。そのようなシナリオでは、本発明者らは、エアロゾル供給デバイスに視覚フィードバックを提供する従来の構成は、エアロゾル供給システムにおける配置に関して、使用者にフィードバックを表示する、容易に見ることができる又は直観的な手段を提供し得ないことを認識している。上述した問題点の少なくともいくつかの対処又は軽減を助けようとする様々な手法を、本明細書において説明する。
【発明の概要】
【0005】
本開示の第1の態様によれば、消耗品の少なくとも一部を自身の穴を通して受け入れるチャンバと、穴の周りに配置された、ユーザフィードバックを提供する視覚インジケータと、を備える、エアロゾル供給システムが提供される。
【0006】
本開示の別の態様によれば、エアロゾル供給システムの穴に挿入するように構成された消耗品であって、消耗品の外側部分が、穴の周りに配置された視覚インジケータによって提供される視覚フィードバックの外観を変更するように構成される、消耗品が提供される。
【0007】
本開示の別の態様によれば、エアロゾル供給システムのための視覚インジケータを設ける方法であって、エアロゾル供給システムに、消耗品を自身の穴を通して受け入れるチャンバを設けるステップと、ユーザフィードバックを提供する視覚インジケータを設けるステップであって、視覚インジケータは、前記穴の周りに配置される、視覚インジケータを設けるステップと、を含む方法が提供される。
【0008】
本開示の第1の態様及び他の態様に関して本明細書において説明した開示の特徴及び態様は、本開示の他の態様による開示の実施形態に等しく適用可能であり、上記で説明した特定の組み合わせに限らずそれらと適宜組み合わされてもよいことが理解されるであろう。
【0009】
次に、添付の図面を参照しながら、本開示の実施形態を単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示のいくつかの実施形態によるエアロゾル供給デバイスの概略図である。
図2】本開示のいくつかの実施形態による視覚インジケータの概略図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態による視覚インジケータを示す、エアロゾル供給デバイスのマウスピース端部の概略図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態による視覚インジケータを示す、エアロゾル供給デバイスのマウスピース端部の概略図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態による視覚インジケータを示す、エアロゾル供給デバイスのマウスピース端部の概略図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態による視覚インジケータを示す、エアロゾル供給デバイスのマウスピース端部の概略図である。
図7】本開示のいくつかの実施形態による視覚インジケータを示す、エアロゾル供給デバイスのマウスピース端部の長手方向断面の概略図である。
図8】本開示のいくつかの実施形態による視覚インジケータを示す、エアロゾル供給デバイスのマウスピース端部の長手方向断面の概略図である。
図9】本開示のいくつかの実施形態による視覚インジケータを示す、エアロゾル供給デバイスのマウスピース端部と、視覚フィードバック変更手段を含む消耗品部分との長手方向断面の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[詳細な説明]
本明細書において特定の例及び実施形態の態様及び特徴を論じる/説明する。特定の例及び実施形態のいくつかの態様及び特徴は、従来実施されていることがあり、これらについて、簡潔のため、詳細に論じる/説明することはない。したがって、詳細に説明しない、本明細書において論じる装置及び方法の態様及び特徴は、そのような態様及び特徴を実施する任意の従来技術に従って実施されてもよいことが理解されるであろう。
【0012】
本開示は、エアロゾル供給/送達システムに関する(本開示は、蒸気送達システムにも関し得る)。以下の説明の全体を通して、「電気喫煙システム」、「非燃焼加熱式」システム、又は「タバコ加熱製品」という用語を場合によって使用することがあるが、これらの用語は、エアロゾル供給/送達システム/デバイス及び電子エアロゾル供給/送達システム/デバイスと置き換え可能に使用することができることが理解されるであろう。さらに、当該技術分野において一般的であるように、「エアロゾル」及び「蒸気」、並びに、「気化する」、「揮発させる」及び「エアロゾル化する」などの関連する用語は概して、置き換え可能に使用することができる。
【0013】
エアロゾル供給システムは、常にとは限らないが、多くの場合、再利用可能な「デバイス」部分及び交換可能な「消耗品」部分の両方を含むモジュラーアセンブリを備える。通常、交換可能な消耗品部分は、加熱されてエアロゾルを生成するエアロゾル生成材料を含み、再利用可能な部分は、電源(例えば、充電式電源)と、制御回路と、再利用可能な部分に連結されると消耗品部分内のエアロゾル生成材料を加熱するように構成されたヒータとを備える。そのような実施形態では、熱が概して、再利用可能なデバイス部分内のヒータから消耗品部分の一部に伝達されて、消耗品部分の被加熱部分内のエアロゾル生成材料をエアロゾル化する/揮発させるか、又は、電力若しくは磁場が消耗品部分に伝達されて、消耗品部分におけるエアロゾル生成器にエアロゾル生成材料からエアロゾルを生成させる。したがって、消耗品部分は、いくつかの場合では、消耗品部分内のエアロゾル生成材料の加熱に関連付けられた要素を含む。例えば、消耗品部分は、消耗品部分内のエアロゾル生成材料をエアロゾル化するために、再利用可能なデバイス部分における磁場発生器/駆動コイル構成部によって誘導加熱され得るサセプタを含んでもよく、及び/又は、消耗品部分は、消耗品部分及び再利用可能なデバイス部分が使用のためにともに連結されると再利用可能なデバイス部分と消耗品部分との間に電気的インターフェースを介して再利用可能なデバイス部分から電力を受ける加熱要素を含んでもよい。消耗品部分は、例えば、再利用可能なデバイス部分のハウジング内に位置するエアロゾル生成チャンバ又は加熱チャンバを含み得る、再利用可能なデバイス部分のチャンバ/受容凹部に消耗品部分を挿入することによって、使用のために再利用可能なデバイス部分に部分的に又は完全に挿入されるように構成されてもよい。そのようなチャンバは、再利用可能なデバイス部分の外側ケーシング内に配置された穴/開口を通してアクセスすることができる。所与の消耗品部分内のエアロゾル生成材料が使い果たされるか、又は、異なるエアロゾル生成材料を有する異なる消耗品部分に変更することを使用者が望む場合、消耗品部分を、穴を通してチャンバから後退させることによって再利用可能なデバイス部分から取り外すことができ、交換消耗品部分を、再利用可能なデバイス部分にその適所において連結することができる。このタイプの2部分モジュラー構成に適合するデバイスは一般に、「2部分」デバイスと呼ばれることがある。
【0014】
エアロゾル供給システム/デバイス(及び再利用可能なデバイス部分及びそれらを含む消耗品部分)が概ね細長い形状を有することが一般的である。具体的な例を提供するため、本明細書において説明される開示の特定の実施形態は、ヒータを含む再利用可能なデバイス部分と、エアロゾル生成材料を含む消耗品とを用いる、この種の概ね細長い2部分デバイスを含むものとみなされる。しかしながら、本明細書において説明される基本的な原理を、種々のエアロゾル供給システム構成、例えば、単一部分デバイス又は2つよりも多くの部分を含むモジュラーデバイス、再充填可能なデバイス及び使い捨てデバイス、並びに、例えば、典型的により箱に似た形状を有する、いわゆる「ボックスモッド」の高性能デバイスと、一般的に、ヒータと多くの場合に液体の形態であるエアロゾル生成材料の供給部とを収容するカートリッジであって、カートリッジがチャンバに受け入れられると、カートリッジにおける電気接点と再利用可能なデバイス部分のチャンバ内に配置された電気接点との当接により、カートリッジと再利用可能なデバイス部分の制御回路との間に電気的接続を確立するように、再利用可能なデバイス部分におけるチャンバに部分的に挿入されるカートリッジを備える、いわゆる「ポッドモッド」デバイスとに基づく、他の全体形状に従うデバイスに、等しく採用することができることが理解されるであろう。より一般的には、本開示の特定の実施形態が、本明細書において説明される原理に従って機能性を提供するように動作可能に構成されているエアロゾル供給システムに基づくものであり、本開示の特定の実施形態に従って機能性を提供するように構成されたエアロゾル供給システムの構成上の態様は、最も重要なものではないことが理解されるであろう。
【0015】
図1は、本開示の特定の実施形態による一例のエアロゾル供給システム/非燃焼加熱式デバイス1の断面図である。エアロゾル供給システム1は、2つの主要な構成要素、すなわち、再利用可能なデバイス部分2と、交換可能な消耗品/カートリッジ/カトマイザー部分4とを含む。
【0016】
通常使用の際、再利用可能な部分2及び消耗品部分4は、ヒータチャンバ領域/加熱領域53を含む、再利用可能なデバイス部分2のチャンバ50に、消耗品部分4を部分的又は完全に挿入することによって、取り外し可能にともに連結される/取り付けられる。チャンバ50は、消耗品部分4が、少なくとも部分的にチャンバに受け入れられている間、再利用可能なデバイス部分2によって、例えば、消耗品部分4を加熱する、再利用可能な部分2に含まれるヒータ、又は、消耗品部分4に含まれるヒータの加熱を引き起こすように消耗品部分4にエネルギー(すなわち、電気エネルギー)を供給する再利用可能な部分2によって加熱されるように構成されるという意味で、加熱/ヒータチャンバとみなされ得る。図1は、消耗品部分4がチャンバ50に部分的に受け入れられている、再利用可能なデバイス部分2を概略的に示す。チャンバ50は、再利用可能なデバイス部分の外側ハウジング表面から再利用可能なデバイス部分2に延在する円筒管を含む。この例では、チャンバは、使用者が使用のために再利用可能なデバイス部分を手で保持する際に、再利用可能なデバイス部分の最も上側の部分として画定される、再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端の外表面から、デバイス内へ延在し、チャンバ50は、再利用可能なデバイス部分2の長軸に対して平行に延在している。穴51が、チャンバ50とデバイスの外面との間で連通する。
【0017】
大まかに言えば、再利用可能なデバイス部分2は、チャンバ50の加熱領域53に関連付けられた1つ又は複数の加熱要素により直接、或いは、消耗品部分4内又は消耗品部分4上の加熱要素などのエアロゾル生成器を作動させるように消耗品部分4に電気エネルギー又は磁場を送り込むことにより、典型的に消耗品部分4内の1つ又は複数のエアロゾル生成材料を加熱することによって、使用者によって吸入されるエアロゾルを生成するように構成されている。使用時、使用者は、消耗品部分4を、穴51を通して、再利用可能なデバイス部分のチャンバ50に挿入し、次いで、例えばボタン14を用いて、再利用可能なデバイス部分2を作動させて、再利用可能なデバイス部分2に電源/バッテリ26からエアロゾル生成要素へ給電させ、使用者による吸入のために消耗品部分4内に含まれるエアロゾル生成材料(複数可)をエアロゾル化するようにする。使用者はその後、再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端における穴51から延出する、消耗品部分4のマウスピース41を吸って、再利用可能なデバイス部分2によって生成されたエアロゾルを吸入する。使用者が消耗品部分4のマウスピース41を吸うにつれ、再利用可能な部分2の外表面に配置された空気入口24に空気が引き込まれ、空気入口チャネル25を通って、チャンバ50の加熱領域53に入り、この加熱領域において、空気は、消耗品部分4の少なくとも1つの空気入口42に入り、消耗品部分4内に含まれるエアロゾル生成材料43の一部のエアロゾル化/加熱により生成される蒸気/エアロゾルを引き起こす。具体的な例のため、図1は、本明細書においてさらに説明する、エアロゾル生成材料43を含有する消耗品部分4の一部に熱を伝達する、チャンバ50の加熱領域53の周りに配置された加熱要素48を概略的に示す。引き起こされた蒸気/エアロゾルは、消耗品部分4を通って再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端(このマウスピース端から消耗品部分4のマウスピース41が延出する)へ向かって移動し、このマウスピース端において、エアロゾル滴が蒸気/エアロゾルから濃縮し、又は蒸気/エアロゾルからさらに濃縮することで、使用者による吸入のために消耗品部分4のマウスピース41から出る濃縮エアロゾルを形成する。
【0018】
再利用可能な部分2は、空気入口24を画定する開口を有する外側ハウジングと、エアロゾル供給システムのための動作電力を供給する電源26(例えばバッテリ)と、電子タバコの動作を制御及び監視する制御回路22と、任意選択のユーザ入力ボタン14と、任意選択のディスプレイ16と、視覚ディスプレイ/視覚インジケータ28とを含む。再利用可能なデバイス部分2の外側ハウジングは例えば、プラスチック若しくは金属材料、又は、当業者に既知の任意の他の材料から形成されてもよい。具体的な例を提供するため、再利用可能なデバイス部分2はいくつかの実施形態では、およそ80mmの長さを有することができ、消耗品部分4は、チャンバ50に挿入されると、再利用可能なデバイス部分のマウスピース端から約10~30mmだけ延出し、そのため、消耗品部分及び再利用可能なデバイス部分がともに連結された場合のエアロゾル供給システム1の長さ全体は、およそ90~110mmである。消耗品部分4は、約80mmの直径を有することができる。しかしながら、既に述べたように、本開示の一実施形態を実施するエアロゾル供給システムの全体の形状及びスケールは、本明細書において説明される原理にとって重要ではないことが理解されるであろう。
【0019】
電源26はこの例では、充電式であり、従来タイプ、例えば、非燃焼加熱式デバイス、タバコ加熱デバイス、電子タバコ、及び、比較的短い期間にわたる比較的高い電流の供給を必要とする他の用途など、エアロゾル供給システムにおいて通常使用される種類のもの(例えば、リチウムイオンバッテリ)であってもよい。電源26は、コントローラ22とスマートフォン又はパーソナルコンピュータなどの外部処理デバイスとの間でのデータ転送のためにインターフェースを提供することもできる、例えばマイクロUSB又はUSB-Cコネクタを含む、再利用可能な部分のハウジング内の充電コネクタにより、充電されてもよい。
【0020】
ユーザ入力ボタン14は、任意選択で設けることができ、この例では、例えば、電気接点を確立するために使用者が押すことができるばね式構成要素を含む、従来の機械式ボタンである。これに関して、入力ボタン14はユーザ入力を検出する入力デバイスと考えられてもよく、ボタンが実装される特定の様式は重要ではない(例えば、ボタンは、容量性タッチセンサ及び/又はタッチセンシティブディスプレイ要素を含んでもよい)。複数のそのようなボタンが提供されてもよく、1つ又は複数のボタンが、エアロゾル供給システム1をオン及びオフに切り替える、及び、電源26からエアロゾル生成器48に供給される電力などのユーザ設定を調整する、及び/又は、1つ又は複数のデバイスモードを選択するなどの機能に割り当てられる。しかしながら、ユーザ入力ボタンを含むことは任意選択であり、いくつかの実施形態では、そのようなボタンは含まれなくてもよい。
【0021】
任意選択のディスプレイユニット16は、いくつかの事例では、再利用可能なデバイス部分2のハウジングの外面に設けられてもよい。ディスプレイユニット16は、含まれる場合、コントローラ22に接続される、(例えば、単一のLED、LEDのアレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、アクティブマトリックス有機発光ダイオード(AMOLED)ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、プラズマ表示パネル(PDP)、e(電子)インクディスプレイを含む)ピクセル化又は非ピクセル化ディスプレイユニットを含み得る。当業者は、当該技術分野において既知の任意の手法に従ってそのようなディスプレイを実装することができる。そのようなディスプレイは、エアロゾル供給システム1の使用に関してユーザ使用情報に表示するために用いられてもよい。任意選択のディスプレイユニット16を介して使用者に表示され得る使用情報の例示的な形態を、本明細書においてさらに説明する。
【0022】
少なくとも1つの視覚インジケータ/視覚フィードバックインジケータ28には、再利用可能なデバイス部分2のハウジングの外表面に見ることができる表示領域が設けられており、視覚インジケータ28は、デバイスの動作又は状況の1つ又は複数の態様に関して使用者に視覚フィードバックを提供するように構成されている。そのような視覚フィードバックは、例えば、システムがオンであるのか又はオフであるのか、選択された動作モード、充電若しくはエアロゾル生成材料がシステムにおいてどの程度残存しているのか、加熱要素の温度、又は、使用者がデバイスで吸入している強度(例えば、本明細書においてさらに説明される空気流センサから得られる)に関する情報を含み得る。そのような情報は、エアロゾル供給デバイスでのパフ又はセッション前、パフ又はセッション中、及び/又はパフ又はセッション後に示され得る。そのような情報を表示するのに使用される視覚インジケータは、例えば、LCD、LED、OLED、AMOLED、ELD、PDP、e(電子)インクディスプレイ、又は、当業者に既知の任意の他の形態のピクセル化表示パネルを含む、複数のピクセルを有する表示パネルを含み得る。追加的又は代替的に、視覚インジケータ28は、1つ又は複数のLEDなどの、1つ又は複数の非ピクセル化ディスプレイ要素を含んでもよい。視覚インジケータ28が1つ又は複数のLEDを含む場合、各LEDの色を、当業者に既知のLED色のセットの中から選択されることができ、及び/又は、1つよりも多くの色を示すように構成されているLEDを使用することができる(例えば、1つ又は複数のRGB LEDを使用することができる)。本明細書にさらに記載されるように、少なくとも1つの視覚インジケータ28は、再利用可能なデバイス部分2のハウジング内に位置する1つ又は複数の発光型視覚フィードバック要素から、再利用可能なデバイス部分2のハウジング表面上に、ハウジング面内に又はハウジングを通して見ることができる1つ又は複数の表示領域に、視覚フィードバック信号を導くように構成された、1つ又は複数のライトパイプ、光ファイバ又は他の透明又は半透明の光透過要素などの、1つ又は複数の導光要素をさらに備えてもよい。
【0023】
コントローラ22は、そのようなデバイスを制御する確立された技法に即してエアロゾル供給システムの従来の動作機能を提供するだけでなく、本明細書においてさらに説明される、本開示の実施形態による機能性を提供するよう、エアロゾル供給システムの動作を制御するように適切に構成/プログラムされている。コントローラ(プロセッサ回路)22は、エアロゾル供給システム1の動作の種々の態様に関連付けられる様々なサブユニット/回路要素を論理的に含むものと考えられ得る。この例では、コントローラ22は、ユーザ入力に応答して電源26からエアロゾル生成器48への電力供給を制御する電源制御回路と、ユーザ入力に応答して構成設定(例えば、ユーザ定義の電力設定)を確立するユーザプログラミング回路と、ディスプレイ駆動回路及びユーザ入力検出回路などの、本明細書において説明される原理及びエアロゾル供給システムの従来の動作態様による機能性に関連付けられる他の機能ユニット/回路とを備える。コントローラ22の機能性は、例えば、1つ又は複数の適切にプログラムされたプログラム可能なコンピュータ(複数可)、及び/又は、所望の機能性を提供するように構成された1つ又は複数の適切に構成された特定用途向け集積回路(複数可)/回路構成/チップ(複数可)/チップセット(複数可)を使用して、様々な異なる方法で提供することができることが理解されるであろう。コントローラ22は、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)又はZigbeeなどの無線転送プロトコルにより、再利用可能なデバイス部分2とスマートフォン又はパーソナルコンピュータ(図示せず)などの外部コンピューティングデバイスとの間でデータ転送を可能にする無線トランシーバ及び関連する制御回路を含み得る。コントローラ22はまた、データ記憶及び転送のための確立された技法による、エアロゾル供給システムの使用に関連付けられるデータを記憶するのに使用することができる1つ又は複数のデータ記憶素子(例えば、ROM又はRAM素子などのメモリ素子)を含む。
【0024】
本開示のいくつかの実施形態では、再利用可能なデバイス部分2は、コントローラ22に電気的に接続されるとともに空気入口24とマウスピース41との間の空気流路の一部と流体連通する圧力センサ又は流量センサ(例えば、熱線風速計)などの空気流センサ30を含み得る。空気流センサ30は例えば、空気入口チャネル25又はチャンバ50の壁に配置されてもよく、及び/又は、空気入口チャネル25又はチャンバ50によって画定された空気流経路内へ又は空気流経路の一部にわたって少なくとも部分的に延びてもよい。いくつかの実施形態では、デバイス内の空気流路の一部における空気流の温度が決定されることを可能にする複合型空気流及び温度センサが使用される。いくつかの実施形態では、使用者がデバイスをふかしているときを検出するためにコントローラ22によって空気流センサ30からの信号が用いられるという点で、空気流センサ30はいわゆる「パフセンサ」を含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器/ヒータ48への電力供給を制御するためにコントローラ22による使用者のパフの検出(例えば、コントローラ22によって、空気入口24とマウスピース41との間の空気流路内の圧力及び/又は流量を示す、空気流センサ30からの信号を検出すること、及び、それが予め定められた閾値を上回っているのか又は下回っているのかを判定すること)が用いられる。したがって、コントローラ22は、少なくともコントローラ22が空気流センサ30から受信した信号に応じて、電源26からエアロゾル生成器48に電力を分配することができる。電源26からエアロゾル生成器48への電力供給を制御するために、空気流センサ30から出力された信号がコントローラ22によって用いられる特定の様式(コントローラ22によって行われる、空気流センサの容量、抵抗又は他の特性の測定を含み得る)は、当業者に既知の任意の手法に従って(例えば、空気流センサ30によって出力された信号に基づいて決定される、エアロゾル供給システムを通る空気流の特性(例えば、圧力、流量及び/又は速度)に比例する電力量を、エアロゾル生成器48に供給することによって)実施することができる。いくつかの事例では、(例えば、空気流センサ30から受信した信号に基づいて決定された空気流パラメータ値が予め定められた閾値の一方の側である場合、電力を供給し、空気流パラメータ値が予め定められた閾値の他方の側である場合、電力を供給しないことによって)エアロゾル生成器48への電力供給をオン及び/又はオフに切り替えるために、圧力センサから受信した信号(すなわち、エアロゾル生成器48が「パフ作動されている」)が、コントローラ22によって用いられる。他の実施形態では、エアロゾル生成器48への電力供給は、他の手段を介して(例えば、ボタン14によって)制御され、電力送達が、空気流センサからコントローラ22が受信した信号に基づいて変更される(例えば、空気流センサ30から受信した信号に基づいて決定された空気流パラメータに比例して調整される)。しかしながら、空気流センサを含むことは任意選択であり、いくつかの実施形態では、空気流センサは含まれないことが理解されるであろう。そのような実施形態では、エアロゾル生成器48への電力供給は、ボタン14によってオン及びオフに切り替えられてもよく、又は、ボタン14によってオンに切り替えられてもよく、エアロゾル生成器48への電力供給が、予め定められた時間期間が経過した後でコントローラ22によってオフに切り替えられる。例えば、コントローラ22が予め定められた入力信号を検出する(例えば、ボタン14によって供給されるか、又は、使用者が消耗品部分4をチャンバ50に挿入したことを適切なセンサによって検出することを含む)と、コントローラは、バッテリ26からエアロゾル生成器48に電力供給し始めるとともにタイマーを開始することができる。タイマーでの経過時間/作動持続時間が予め定められた閾値(例えば、210秒)に達すると、コントローラ22は、エアロゾル生成器48に電力を供給することを停止することができる。所定の電力レベルでのエアロゾル生成器48の作動持続時間は、エアロゾル生成器48が消耗品部分4内のエアロゾル生成材料48の予め定められた量をエアロゾル化する/揮発させるのにかかる時間に基づいて設定され得る。適切な作動持続時間(すなわち、エアロゾル生成器48の作動からの時間であって、その作動後にコントローラ22がエアロゾル生成器48への電力供給を自動的にオフにする、時間)は、実験又はモデル化を用いて所与の消耗品部分4について決定することができる。
【0025】
いくつかの実施形態では、消耗品部分4がチャンバ50に挿入されるために介する、再利用可能な部分2の穴51は、ドア(図示せず)によって開閉することができ、このドアは、開位置にある場合に再利用可能なデバイス部分2への消耗品部分4の挿入を可能にするように、閉位置と開位置との間で可動である。ドアは、再利用可能なデバイス部分のマウスピース端面と同一平面上にあることができ、開位置と閉位置との間で軸に沿って摺動又は開位置と閉位置との間で回動するように構成されている。使用者がドアを開位置及び閉位置のうちのどちらかの位置にドアを摺動又は回動させると、ばね又は磁石がドアを開位置及び閉位置に付勢してドアを開位置又は閉位置のどちらかに保持することができる。
【0026】
再利用可能な部分2は典型的に、消耗品チャンバ50の加熱領域53付近に配置されるエアロゾル生成器48を含む。エアロゾル生成器は、例えば加熱によって、エアロゾルを消耗品部分4内のエアロゾル生成材料から生成させるように構成された要素又は装置である。したがって、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器48は、エアロゾル生成材料から1つ又は複数の揮発性物質を放出してエアロゾルを形成するように、消耗品部分4内のエアロゾル生成材料を熱エネルギーに晒すように構成されたヒータを含む。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器は、加熱することなくエアロゾルがエアロゾル生成材料から生成されるように構成される。例えば、エアロゾル生成器48は、消耗品部分4内のエアロゾル生成材料を1回又は複数回の振動、増加した圧力、又は静電エネルギーに晒して、エアロゾル生成材料を揮発させるように構成されてもよい。図1に示すような2部分デバイスにおいて、エアロゾル生成器48のいくつかの部分が、再利用可能なデバイス部分2及び/又は消耗品部分4のうちのどちらかであってもよいことが理解されるであろう。いくつかの事例では、消耗品部分4は、電動式エアロゾル生成器(例えば、ヒータ)を収容するカートリッジを含み得ること、及び、再利用可能なデバイス部分2におけるエアロゾル生成器48に加えて又はエアロゾル生成器48の代わりに、再利用可能なデバイス部分2は、消耗品部分4がチャンバ50内に完全又は部分的に受け入れられると再利用可能なデバイス部分4における電源26及びコントローラ22と消耗品部分4内のエアロゾル生成器を電気的に接続する、チャンバ50内に配置される電気接点を含む、電気インターフェースを含み得ることがさらに理解されるであろう。
【0027】
本開示のいくつかの実施形態では、少なくとも1つの加熱要素を含むエアロゾル生成器48は、中空の内部加熱チャンバを有する円筒管であって、エアロゾル生成材料43を含む消耗品部分4が加熱のために挿入されるチャンバ/受容凹部50の加熱領域53に、使用時に熱エネルギーを与えるように構成された円筒管として形成される。本明細書においてさらに記載されるように、加熱要素は、チャンバ50を含む管の一部を直接形成してもよく、又は、チャンバ50を含む管の加熱領域53の周り又は近くに配置されてもよい。エアロゾル生成器/ヒータ48に関して種々の配置が可能である。いくつかの実施形態では、ヒータ48は、単一の加熱要素(例えば、抵抗トレース、トラック及び/又は巻線)を含んでもよく、又は、チャンバ50の長手方向軸に対して長手方向又は横方向(例えば、半径方向)に整列した複数の加熱要素から形成されてもよい。ヒータ48に含まれる1つ又は複数の加熱要素のそれぞれは、その円周が環状若しくは筒状又は少なくとも部分環状若しくは部分筒状であってもよい。1つ又は複数の加熱要素は、例えばポリイミドフィルムを含む、耐熱性基材に1つ又は複数の抵抗トラックを含む1つ又は複数の薄膜ヒータを含んでもよい。1つ又は複数の加熱要素は、当該技術分野において既知の手法に従ってヒータを形成するために1つ又は複数の発熱層で積層及び焼結され得る、例えば窒化アルミニウム又は窒化ケイ素セラミックスを含む、セラミックス材料を含んでもよい。例えば、誘導加熱要素、赤外線を放射することによって加熱する赤外ヒータ要素、又は、例えば抵抗電気巻線によって形成される抵抗加熱要素を含む、他のヒータ構成が可能である。後者の場合、抵抗巻線は、セラミック管、金属管若しくは耐熱性ポリマー管の周りに配置されてもよく、又は、加熱領域53内のキャビティへ放熱するために、チャンバ50の加熱領域53を含むかその周りに配置されるかのいずれかであるそのような管に埋め込まれてもよい。バッテリ26は、必要とされる場合に加熱要素に電気的に接続されて電力を供給し、制御回路22の制御下で、(本明細書においてさらに論じるように、エアロゾル化可能材料を燃焼させることなくエアロゾル化可能材料を揮発させるために)消耗品4内のエアロゾル化可能材料を加熱する。
【0028】
消耗品部分内のエアロゾル生成材料がエアロゾル生成器/ヒータ48によって気化される割合は、エアロゾル生成器48に供給される電力量に応じて決まることになる。こうして電力がエアロゾル生成器48に適用されて、消耗品4内のエアロゾル生成材料からエアロゾルを選択的に生成することができ、さらに、エアロゾル生成の割合は、例えば、コントローラ22の制御下でパルス幅及び/又は周波数変調技法により、エアロゾル生成器48に供給される電力量を変えることによって変更することができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器48に含まれる少なくとも1つの加熱要素は、消耗品部分4の少なくとも部分を受け入れるチャンバ50の壁の部分を含む、例えばステンレス鋼から形成される熱伝導性管によって支持され、この熱伝導性管を囲む。管のうち、少なくとも加熱要素(複数可)の近くの部分は、チャンバ50の加熱領域53を含むように考慮され得る。チャンバ50を含む管の内径は、管に挿入される消耗品部分4の直径に対してサイズ決めされる。管は、穴51における、より広い直径から、穴51に対して遠位のチャンバのベースにおける、より狭い直径にかけて、僅かにテーパになっている(図示せず)ものとすることができ、そのため、消耗品部分4がチャンバ50に摺動される際、マウスピース41に対して遠位の端は、消耗品部分4がチャンバ50へのその移動の終わりに達するにつれ、僅かに半径方向に圧縮されることで、消耗品部分4がチャンバ50内に徐々に保持される。この構成は、例えば、再利用可能なデバイス部分4が使用中に逆さまになった場合に、それに応じて消耗品部分4が摺動し誤って再利用可能なデバイス部分4から出ることを防ぐことができる。チャンバ50はまた、消耗品部分がチャンバ50へ容易にガイドされることを可能にするように、僅かにフレア状になっていてもよく、又は、穴端が面取りされていてもよい。したがって、チャンバ50は、エアロゾル生成材料を含む消耗品部分4を使用時に支持する細長い支持体として働く。加熱領域53における、チャンバ50の直径は概して、消耗品部分4の直径にぴったりと適合するように選択されることで、消耗品部分4の外側面と、チャンバ50の加熱領域53の内側面の実質的な部分との接触を確実にし、エアロゾル生成器48に含まれる1つ又は複数の加熱要素から消耗品部分4への熱の十分な伝熱を可能にすることになる。
【0030】
エアロゾル生成器48がヒータを含む実施形態では、チャンバ50の加熱領域53を含む管は、ヒータ48から消耗品部分4へ熱を伝達する材料を含み、一般に、アルミニウム、金、鉄、ニッケル、コバルト、導電性カーボン、黒鉛、鋼、普通炭素鋼、軟鋼、フェライト系ステンレス鋼、モリブデン、銅、及び青銅からなる群から選択される1つ又は複数の材料などの、金属又は金属合金を含む。他の実施形態では、チャンバ50の加熱領域53を含む管の部分は、それが熱伝導性である限り、異なる材料から作製されてもよい。他の加熱要素48が他の実施形態において用いられてもよい。例えば、加熱要素48は、再利用可能な部分2内に配置された駆動コイル(図示せず)などの1つ又は複数の磁場発生器によって発生する磁場に晒されると誘導加熱されるサセプタ(例えば、チャンバ50を含む管の一部)を含んでもよい。
【0031】
典型的には、エアロゾル生成器48が1つ又は複数の加熱要素を含む場合、エアロゾル生成器48は、消耗品4が再利用可能なデバイス部分2に挿入されると消耗品部分内のエアロゾル生成材料の略すべてが使用時に加熱されるように消耗品部分4内のエアロゾル生成材料の配分に対して寸法決めされる(例えば、チャンバ50の軸を通る加熱領域53の長手方向範囲は、消耗品部分4が使用のためにチャンバ50に受け入れられると消耗品部分4内のエアロゾル生成材料43の配分の長手方向範囲に適合し得る)。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器48に含まれる1つ又は複数の加熱要素は、消耗品部分4内のエアロゾル生成材料の選択ゾーンが、所望に応じて(例えば、加熱領域53を含むチャンバ50の長さに沿って独立して制御可能な加熱要素を配することによって)、例えば順に(経時的に)又はともに(同時に)独立して加熱することができるように、配置されてもよい。
【0032】
本明細書においてさらに述べるように、いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器48は、チャンバ50の加熱領域53を含む、加熱領域53に埋め込まれる、又は加熱領域53を囲む中空円筒管の形態である。加熱領域53を含む管の内側部分によって形成されるチャンバは典型的に、チャンバ50の非加熱領域52(拡張領域/チャンバと呼ばれることもある)を介して、再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端における穴51と流体連通する。そのような実施形態では、非加熱領域52は、穴51に隣り合う又は穴51を含む第1の開端と、チャンバ50の加熱チャンバ領域53に隣り合う第2の開端とを有する管状本体を含む。このように、非加熱領域52及び加熱領域53は、端と端とが接して配置されている、チャンバ50の管状部分と考えることができる。概して、拡張領域52及び加熱領域53の直径は、消耗品部分4の非マウスピース端が非加熱領域52を通って加熱領域53に入る滑らかな通過を確実にするように、拡張領域52と加熱領域53との境界面において適合されることになる。チャンバ50を含む管の非加熱/拡張領域52及び加熱領域53は、別個に形成されるとともに機械的接合プロセスにより接続されもよく、又は一体的に形成されてもよい。いくつかの実施形態では、非加熱領域52は、穴51に出ていくにつれて広がるフレア状の断面(図示せず)と、加熱領域53との境界面近くの略一定の内径の断面とを有する。
【0033】
いくつかの実施形態では、消耗品部分4は、消耗品部分4が再利用可能なデバイス部分2に挿入されると消耗品部分4のうちチャンバ50の加熱領域53内にくる部分において、マウスピース41に対して遠位の端にエアロゾル生成材料43を有する又は含有する円筒ロッドの形態である。具体的な例を提供するため、一実施形態では、消耗品部分4は、およそ8mmの直径及びおよそ84mmの長さを有する。再利用可能なデバイス部分のチャンバ50の深さは、消耗品部分4が使用のためにチャンバ50に挿入されると消耗品部分4のマウスピース端41が典型的に穴から(例えば、10mm、20mm、30mm又は30mm超)延出するように、消耗品部分4の長さに対してサイズ決めされる。したがって、消耗品部分4のマウスピース端は典型的に、再利用可能なデバイス部分2から穴51の外へ延出する。消耗品部分4は、マウスピース41とエアロゾル生成材料43の領域との間に配置される、エアロゾルを濾過/冷却するフィルター/冷却要素44を含み得る。消耗品部分4は典型的に、紙材料、及び/又は金属箔、及び/又はネイチャーフレックス(Natureflex)(商標)などのポリマーフィルムを含み得るラッパー/外層(図示せず)で周方向に巻かれる。消耗品部分4の外層は、エアロゾル生成材料43からの加熱揮発成分がマウスピース41に達する前に消耗品部分2から逃げることを可能にするように透過性とすることができる。いくつかの実施形態では、ラッパーは、エアロゾル生成材料43の付近に金属材料を含むことができ、これは、誘導加熱によりエアロゾル生成材料43を加熱するように、再利用可能なデバイス部分2における1つ又は複数の磁場発生器/駆動コイル(図示せず)による誘導によって加熱されるサセプタとして働くように構成される。例えば、そのような実施形態では、エアロゾル生成器48は、消耗品4の金属ラッパーの誘導加熱を引き起こすように構成された1つ又は複数の磁場発生器/駆動コイル、及び/又は、消耗品部分4内のエアロゾル生成材料43の加熱を引き起こすように、消耗品部分4内のエアロゾル生成材料43内に埋め込まれる1つ又は複数のサセプタ要素を含んでもよい。上記に記載の消耗品部分4の構成は例示的であり、当業者は当該技術分野において既知の手法に従って消耗品部分の構造全体を変更してもよいことが理解されるであろう。
【0034】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成器48は、(本明細書にさらに記載される加熱のための手法に従って)熱を消耗品部分4に伝達するように構成された少なくとも1つの加熱要素と、(本明細書にさらに記載される手法に従って)消耗品部分4に含まれる少なくとも1つのサセプタ要素を誘導加熱するように構成された少なくとも1つの磁場発生器/駆動コイルとを含む。そのような実施形態では、エアロゾル生成材料43は、複数のエアロゾル生成材料を含むことができ、複数のエアロゾル生成材料のうちの少なくとも第1のエアロゾル生成材料は、エアロゾル生成器48から消耗品部分4に伝達される熱によって加熱され、複数のエアロゾル生成材料のうちの少なくとも第2のエアロゾル生成材料は、消耗品4内又は消耗品4上に含まれる1つ又は複数のサセプタによって加熱される。
【0035】
エアロゾル生成器48が消耗品部分4を加熱するように構成されている場合、エアロゾル生成器48の部分、及び/又はチャンバ50の加熱領域53、又は消耗品部分4、又は再利用可能なデバイス部分2の任意の部分の温度が、1つ又は複数の温度センサを用いてコントローラ22によって検出されてもよい。例えば、エアロゾル生成器48に含まれる加熱要素は、抵抗が温度により変わるような抵抗特性の温度係数を有する材料を含んでもよい。コントローラ22は、測定された抵抗に基づいてエアロゾル生成器48の温度を推定するために、既知の手法により加熱要素の抵抗を求め、この結果を、実験又は加熱要素抵抗を温度に関連付けるモデル化により得られたルックアップテーブルと比較することができる。代替的又は追加的に、サーミスタなどの1つ又は複数の温度感知要素が加熱領域53の付近に配置されてもよく(例えば、チャンバ50の加熱領域53を含む管に取り付けられるか又は埋め込まれる)、前記サーミスタは、コントローラ22が消耗品部分4及び/又は加熱領域53の温度を監視することができるようにコントローラ22に接続される。空気入口チャネル25内の空気の温度もまた、同様に1つ又は複数の温度センサ(例えば、複合型温度及び圧力センサ又はサーミスタ)によって監視されてもよい。
【0036】
典型的には、ヒータ48によるエアロゾル生成材料43の加熱によって生じた加熱揮発成分のための主流路が軸方向に消耗品部分4を通り、(含まれる場合は)フィルター/冷却要素44を通り、マウスピース41の開端を介して使用者の口に至る。しかしながら、揮発成分の一部は、消耗品部分4から逃げ、その透過性外側ラッパーを通って、非加熱チャンバ領域52における、消耗品部分4を囲むスペース(例えば、消耗品4の外表面と、非加熱/拡張チャンバ領域53のフレア状部分における、チャンバ50の内面との間の、任意選択の空隙(図示せず)によって形成されるスペース)に入ることがある。
【0037】
本明細書において使用される場合、「エアロゾル生成材料」43という用語は一般に、加熱時に、通常は蒸気又はエアロゾルの形態で揮発成分をもたらす材料を含む。「エアロゾル生成材料」は、非タバコ含有材料であってもよく、又はタバコ含有材料であってもよい。「エアロゾル生成材料」は例えば、タバコ自体、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、タバコ抽出物、均質化タバコ又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含んでもよい。エアロゾル生成材料は、挽きタバコ、刻みラグタバコ、押出タバコ、再生タバコ、再生エアロゾル生成材料、液体、ゲル、非晶質固体、ゲル化シート、粉末又は塊などの形態とすることができる。「エアロゾル生成材料」はまた、他の非タバコ製品を含んでもよく、製品に応じて、ニコチンを含有してよく、又はニコチンを含有しなくてもよい。「エアロゾル生成材料」は、グリセロール、プロピレングリコール、トリアセチン、又はジエチレングリコールなどの、1つ又は複数の湿潤剤を含んでもよい。
【0038】
上述したように、エアロゾル生成材料43は、「非晶質固体」を含んでもよく、非晶質固体は代替的に、「モノリシック固体」(すなわち非繊維質)、又は「乾燥ゲル」と呼ばれることがある。非晶質固体は、液体など、いくらかの流体を、内部に保持することができる固体材料である。いくつかの場合では、エアロゾル生成材料は、約50wt%、60wt%又は70wt%の非晶質固体、~約90wt%、95wt%又は100wt%の非晶質固体を含む。いくつかの場合では、エアロゾル生成材料は、非晶質固体からなる。
【0039】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成材料は、非液体エアロゾル生成材料であり、再利用可能なデバイス部分は、エアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させるために非液体エアロゾル生成材料を加熱するためのものである。
【0040】
消耗品部分4内のエアロゾル生成材料の揮発可能成分(複数可)のすべて又は略すべてが使い果たされると、使用者は、消耗品部分4を再利用可能なデバイス部分1から取り出し、消耗品部分4を処分することができる。使用者はその後、再利用可能なデバイス部分2を別の消耗品部分4とともに再利用することができる。しかしながら、他のそれぞれの実施形態では、消耗品部分4及び再利用可能なデバイス部分2は、エアロゾル生成材料の揮発可能成分(複数可)が消耗されると一緒に処分されてもよい。消耗品部分4は、単一の加熱サイクル(例えば、210秒の作動持続時間)にわたって加熱されるとともに使い果たされるように構成されている或る量のエアロゾル生成材料を有して構成されてもよく、又は、複数回の加熱サイクルにわたって使い果たされるように構成されている或る量のエアロゾル生成材料を有して構成されてもよい。後者の場合、消耗品部分4は、再利用可能な消耗品部分4であると考えられ得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、消耗品部分4は、消耗品部分4がともに使用可能である再利用可能なデバイス部分2とは別個に販売、供給又は他の場合では提供されてもよい。しかしながら、いくつかの実施形態では、再利用可能なデバイス部分2及び消耗品部分4のうちの1つ又は複数は、場合によってはクリーニング用具などのさらなる構成要素を伴う、キット又はアセンブリなどのシステムとして、ともに提供されてもよい。
【0042】
本明細書においてさらに説明するように、再利用可能なデバイス1に含まれる1つ又は複数のフィードバック機構/インジケータによりコントローラ22が使用者に示すことができる、エアロゾル生成システム1の状況又は使用に関する複数のクラスの情報がある。そのような情報は、「フィードバック」又は「使用情報」と呼ばれることがあり、視覚インジケータ28(本明細書においてさらに説明する)、ディスプレイユニット16、可聴フィードバック機構(マイクロフォンなど)、又は触覚フィードバック機構(偏心回転質量アクチュエータなど)のうちの1つ又は複数を使用してユーザに示されてもよい。視覚、可聴及び/又は触覚フィードバック機構/インジケータにより使用者に示されるフィードバック/使用情報は、以下の非網羅的リストのクラスの情報のうちのいずれかを含み得る。
バッテリ26が充電閾値未満、例えば、満充電の75%、50%、40%、30%、20%、10%又は5%未満であるかどうかにかかわらず、バッテリの残存エネルギー(例えば、満充電された場合のバッテリに含まれるエネルギーのパーセンテージとして表される)、バッテリの出力電圧、充電サイクル数、バッテリの温度、最大出力パワー、バッテリが枯渇するまでの残りの加熱サイクル数、又はバッテリのエラー状態の指標を含むがこれらに限定されない、バッテリ26などの状況に関する情報。当業者が容易に理解するように、これらパラメータは、当該技術分野において既知の技法に従って、多様な方法でバッテリ26に接続されたコントローラ22によって、決定及び/又は推定することができる。
パフ若しくはセッションの長さ、又はパフの強度若しくは持続時間、例えば、ユーザ吸入中の圧力降下の指標、ユーザ吸入中の空気流量若しくは空気流速度、空気入口24とマウスピース41との間の空気流路の一部における空気温度、又はユーザパフの経過時間若しくは総持続時間を含むがこれらに限定されない、エアロゾル供給システムにおける空気流に関する情報。そのような情報は、空気流センサ30から受信した信号に基づいてコントローラ22によって確立され得る。当業者が容易に理解するように、これらパラメータは、当該技術分野において既知の技法に従って、多様な方法で空気流センサ30に接続されたコントローラ22によって、決定及び/又は推定することができる。
エアロゾル生成要素48に現在送達される、又は、前の加熱サイクル時に送達された、実際の電力の指標、現在の電力設定(例えば、デフォルト若しくはユーザのどちらかによって、又は任意の他の方法でコントローラ22に記憶され、また、次にくる加熱サイクルにおいてエアロゾル生成要素48に適用されることになる電力レベル)、エアロゾル生成要素48におけるエラー状態の指標、エアロゾル生成要素48が作動しているかどうかのバイナリ指標、又はエアロゾル生成要素48を含むヒータの温度の指標を含むがこれらに限定されない、エアロゾル生成要素48の動作及び状況に関する情報。当業者が容易に理解するように、これらパラメータは、当該技術分野において既知の技法に従って、多様な方法でエアロゾル生成要素48に接続されたコントローラ22によって、決定及び/又は推定することができる。
予め定められた時間期間内のパフ数の指標、予め定められた時間期間内のセッション数の指標、平均パフ若しくはセッションの長さの指標、平均パフ強度若しくは持続時間の指標を含むがこれらに限定されない、エアロゾル供給システムの使用統計に関する情報。
【0043】
概して、フィードバック/使用情報を含む1つ又は複数のパラメータ値は、視覚インジケータ28での使用者に対する表示のための表現にコントローラ22によって変換される。これに関して、フィードバック/使用情報を視覚的に表現するために多様な表現を用いることができることが理解されるであろう。例えば、使用情報を含むパラメータ値は、絶対値、又は予め定められた範囲に関して値の位置として表されてもよい。例えば、エアロゾル生成器48に含まれる加熱要素の、本明細書においてさらに記載される手法に従ってコントローラ22によって測定される温度は、1つの非限定的な例を挙げると200℃などの絶対値として表現されてもよい。そのような値はまた、予め定められた範囲の値内の位置に関して表現されてもよく、そのため、例えば、200℃は、150℃~250℃の範囲の間の中間として、又は、125℃~225℃の範囲の間の途中の四分の三として表現されてもよい。したがって、前者の例の表現は、「1/2」又は「50%」又は(50/100)の形態の表現を含み得、後者の例の表現は、「3/4」又は「75%」又は(75/100)の表現を含み得る。パラメータの絶対値を1つ又は複数のクラスにマッピングするために複数の範囲を用いてもよい。例えば、「低」は、50<t≦150℃である加熱要素温度(t)のクラスとして定義され得、「中間」は、150<t≦250℃である温度のクラスとして定義され得、「高」は、250<t≦350℃である温度のクラスとして定義され得る。したがって、このスキームでは、コントローラ22によって検出された、t=200℃の温度は、コントローラ22によって「中間」クラスにマッピングされ得る。いくつかの実施形態では、使用情報を含むパラメータ値は、値についてバイナリ分類(例えば、「1」若しくは「0」、又は「オン」若しくは「オフ」、又は「はい」若しくは「いいえ」)が与えられると、予め定められた閾値を上回っているのか又は下回っているのかに応じて、2つのクラスのうちの一方に割り当てられてもよい。これらの例は、エアロゾル供給システム1に関連付けられた温度についてのパラメータ値を含む使用情報に関して説明してきたが、本明細書においてさらに説明されるものを含むがそれらに限定されない、使用情報の任意の他の形態の表現のために、同様の手法を用いてもよいことが理解されるであろう。
【0044】
使用情報を含むパラメータ値は1つ又は複数の視覚表現を用いて視覚インジケータ28によって表示され得ることが理解されるであろう。例えば、ピクセル化表示領域(例えば、LCD表示パネルなど)を含む視覚インジケータにおいて、パラメータ値は(例えば、ピクセルのアレイで「200℃」として温度を表示することによって)英数字で表現され得る。値又は値のクラスはまた、予め定められたマッピングを使用して(例えば、或る範囲の色を値/クラスの予め定められた範囲内の値/クラスにマッピングするカラーマップを使用して)1つ又は複数の表示色に割り当てられてもよい。例えば、上述したセットのクラスのそれぞれが、異なる色(例えば、「低」には緑色、「中間」には橙色、「高」には赤色)を割り当てられてもよい、2つのクラスしかない場合、表示されるパラメータ値が属するクラスは、単純なバイナリ指標によって示すことができる。例えば、視覚インジケータ28が1つ又は複数の照明要素(例えば、バックライト付きLCDディスプレイ、或いは1つ又は複数のLED)を有するディスプレイを含む場合、視覚インジケータ28は、パラメータ値が予め定められた閾値を上回る場合にコントローラ22によって照明され、パラメータ値が予め定められた閾値を下回る場合にコントローラ22によって照明されないものとすることができるか、又は、ディスプレイは、パラメータ値が予め定められた閾値を上回る場合に第1の色を示すとともにパラメータ値が予め定められた閾値を下回る場合に第2の色を示すように制御されるものとすることができる。
【0045】
追加的又は代替的に、いくつかの実施形態では、値及び/又は値のクラスは、視覚インジケータ28で表示される特定のパターンによって表現されてもよい。例えば、値/値の範囲は、視覚フィードバックデバイスで表示される視覚フィードバックの輝度及び/又は色が調整され得る特定の周波数にマッピングされてもよい。例えば、上述した「低」クラスは、3Hzの周波数で「オン」パルスのパターンにマッピングされてもよく、上述した「中間」クラスは、6Hzの周波数で同じ持続時間の「オン」パルスのパターンにマッピングされてもよく、上述した「高」クラスは、6Hzの周波数で同じ持続時間の「オン」パルスのパターンにマッピングされてもよい。各「オン」パルスは、或る特定のパルス持続時間の間、予め定められた形態の(例えば、0.1sの間、ソリッドカラー指標を示す)視覚フィードバックを表示領域281で表示するように視覚インジケータ28を制御するコントローラ22を含むことができ、視覚インジケータ28は、パルス間では前記予め定められた形態の視覚フィードバックを表示しないように制御される(例えば、視覚インジケータ28の表示領域281は、オンパルス中、発光するように制御され、「オン」パルスと「オン」パルスとの間では、発光しないように制御され得る)。代替的に、いくつかの実施形態では、パラメータ値についての値又はクラスに関連付けられたパターンは、各「オン」パルス中の第1の色と、「オン」パルスと「オン」パルスとの間での第2の色との間で調整することを含み、及び/又は、各「オン」パルス中の第1の輝度/明度と、「オン」パルスと「オン」パルスとの間での第2のより低い輝度/明度との間で調整することを含み得る。表示される使用情報/フィードバックパラメータについて種々の範囲に種々のパルス周波数がマッピングされてもよく(例えば、上述した複数のクラスのそれぞれに異なるパルス周波数が割り当てられ得る)、又は、パルス周波数は、パラメータ値がf=xc(式中、fはパルス周波数であり、xは表示されるパラメータの値であり、cはスケーリング定数である)などの関数に従って変化するにつれ、連続的に変化するようにコントローラ22によって制御されてもよい。パルス「オン」時間は、任意の適切な予め定められた値に設定することができるか、又はパラメータxの関数としてスケーリングすることもできる。
【0046】
色及び/又はバイナリ指標(視覚インジケータの表示領域を照明すること又は照明しないことなど)の使用、及び/又はパラメータ値を表現するための一時的な照明パターンの使用は、英数字表示を考慮しない視覚インジケータ28(例えば、単一LEDなどの非ピクセル化ディスプレイ、及び/又は本明細書にさらに記載されるライトパイプなど)によりパラメータが表示されることを可能にすることに特に有用とすることができることが理解されるであろう。しかしながら、パラメータ値の英数字表示を可能にするピクセル化ディスプレイにおいて、英数字表現の代わりに又は英数字表現と併せてのどちらかで、値を表現する色の表示、及び/又は値を表現するバイナリ指標、及び/又は一時的な表示パターンが用いられ得ることが理解されるであろう。
【0047】
本発明者らは、特定の構成が、エアロゾル供給システム1に関連付けられた視覚インジケータ28の配置のために特に有利であり得ることを認識してきた。特に、本発明者らは、消耗品部分4が受け入れられる穴51の周りに配置される/延在するディスプレイ/表示領域281を視覚インジケータ/視覚フィードバックインジケータ28に設けることが、視覚インジケータ28によって表示される使用情報の可視性に関して特定の利点を提供することができることを認識した。
【0048】
図2は、再利用可能なデバイス部分2のうち、図1に概略的に示した再利用可能なデバイス部分2の左上側部分に対応する部分を概略的に示す。明らかには、図2は、再利用可能なデバイス部分2の外側ハウジングのうち、穴51が配置されるとともに消耗品部分4が受け入れられる部分を概略的に示す。消耗品部分4のうち、消耗品部分4がチャンバ50に受け入れられると穴51から延出する部分が、ハッチング線を用いて概略的に示されている。再利用可能なデバイス部分2のハウジングのうち、穴51を囲む表面領域29が示されている。種々の実施形態では、再利用可能なデバイス部分の外側ハウジングにおける任意の適切な位置に穴51が配置されてもよいこと、及び、穴51を囲む表面領域29は平坦又は湾曲又は任意の他の形状であってもよいことが理解されるであろう。多くの実施形態では、ハウジングのうち、穴を囲む表面領域29は、消耗品チャンバ50の長軸に対して略垂直に配向され、デバイスでパフを行うために、再利用可能なデバイス部分2を消耗品部分4のマウスピース41とともに最も上で保持する際に使用者に見える、再利用可能な部分のマウスピース「端」とみなされ得るものを形成する。図1及び図2において、再利用可能な部分2は、細長い「ボックス」を含み、そのため、穴51を囲む表面領域29は、再利用可能なデバイス部分2の長軸に対して垂直に配向された矩形表面領域を含むが、この構成は例示的であり、表面領域29を含む、再利用可能なデバイス部分のマウスピース端面は、円形、楕円形、多面体形、又は任意の他の適した形状であってもよいことが理解されるであろう。典型的には、マウスピース端面は、消耗品部分4が受け入れられるように構成されているチャンバの中心軸に対して略垂直に配向された、エアロゾル供給システムのハウジングの表面を含み、及び/又は、マウスピース端面は、消耗品部分4の挿入方向に対して略垂直に配向された、エアロゾル供給システムのハウジングの表面を含む。典型的には、マウスピース端面29の外周は、その長さの実質的な割合に沿って再利用可能なデバイス部分2の断面形状に対応することになる。
【0049】
図2は、穴51の周りに配置された視覚インジケータ28を概略的に示す。視覚インジケータ28は表示領域281を含み、この表示領域は使用者に見え、この表示領域で又はこの表示領域を介して、コントローラ22の制御下で視覚フィードバック/使用情報(例えば、本明細書においてさらに説明される使用情報の表現)を表示することができる。視覚インジケータ28のディスプレイ/表示領域281(その一部又はすべてが、照明された信号などの視覚フィードバックを使用者に表示するように構成されてもよい)は、周囲の表面領域29の表面輪郭と連続していてもよく、又は表面輪郭に嵌め込まれていてもよく、又は表面輪郭から外方に延びていてもよい。いくつかの実施形態では、再利用可能なデバイス部分2のうち周囲の表面領域29付近のハウジングが透明又は半透明であることで、視覚フィードバックが表示される視覚インジケータ28の表示領域281を、再利用可能なデバイス部分2のハウジングを介して使用者が見ることができるようにしてもよく、したがって、そのような実施形態では、再利用可能なデバイス部分2のハウジングの半透明又は透明部分が、視覚インジケータ28の可視/表示部分281と、再利用可能なデバイス部分2の外側面との間に配置されてもよい。一般に、視覚インジケータの「可視部分」又は「表示領域」は、使用情報を含むパラメータの表現を使用者に表示するように構成された領域を含み、ピクセル化表示領域、及び/又は発光するように構成された表面領域を含み得る。いくつかの事例では、視覚インジケータ28の可視部分又は表示領域281(その一部又はすべてが使用情報を表示するように構成されてもよい)は、穴51を囲むマウスピース端面領域29のすべて又は略すべてを含み、前記表示領域281は典型的に、再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端をチャンバ50の中心軸に沿って見た場合に視覚インジケータ28に提供された視覚フィードバックを使用者が見ることができるようにするために、チャンバ50の中心軸に対して略垂直に配向されている。
【0050】
図2に概略的に示す例では、穴51は円形であり、視覚インジケータ28のディスプレイ/表示領域281は、穴51を全体的に囲む環状形状を有する(つまり、穴の周りに連続して延在している)。表示領域281は典型的に、(穴51を囲む囲まれたループを形成するディスプレイ/表示領域を視覚インジケータ28が有するという意味で)穴の周りに連続しているが、このことは、本明細書においてさらに説明するように、すべての実施形態に当てはまるわけではなく、したがって、ディスプレイは、穴51の周り/周囲に部分的又は完全に延在してもよい。一般に、表示領域281は、穴29を囲む表面領域29の輪郭に沿う。いくつかの実施形態では、視覚インジケータ28の表示領域281は、再利用可能な部分のマウスピース端面のすべて又は略全てを含んでもよい。図2において、穴51は円形であるが、他の事例では、穴51は、他の形状(例えば、楕円、矩形又は多面体)を有してもよく、少なくとも、表示領域281のうち、穴51に最も近い内側境界が、穴51の形状にぴったりと沿い、穴に連続しているか又は環状ハウジング部分によって穴から隔てられているかのどちらかであってもよいことが理解されるであろう。表示領域281の内側境界及び外側境界が同じ輪郭に沿っていてもよい(例えば、図2において、穴51に関して表面領域29の平面内に画定された内側領域及び外側領域は、両方とも円形であり、表面領域29の平面内に、一定の半径方向厚さを有する環状2D(2次元)表示領域を形成する)。他の実施形態では、表示領域281の内側境界及び外側境界は、種々の形状を有してもよい。例えば、内側境界は、穴51と連続するように形状決めされた円形であり得、外側境界は、チャンバ50の長手方向軸に対して略垂直に配向された、再利用可能なデバイス2のマウスピース端面29の面積範囲のすべて又は略すべてを含む矩形であり得る。
【0051】
視覚インジケータ28は、多様な方法で形成され得る。例えば、視覚インジケータ28は、例えば液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、アクティブマトリックス有機発光ダイオード(AMOLED)ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、プラズマ表示パネル(PDP)、e(電子)インクディスプレイ、又は当業者に既知の任意の他の形態のディスプレイを含む、ピクセル化ディスプレイ/表示領域281を含み得る。これに関して、視覚インジケータは、1つ又は複数の照明要素を含んでもよく(例えば、視覚インジケータは、ピクセル化LED表示パネルなどのバックライト付き表示パネルであってもよく)、又は、(いくつかのe(電子)インク表示パネルに当てはまり得るように)使用者が見る表示領域281に表示される視覚フィードバックのために外部照明に依存してもよい。視覚インジケータの前者のクラスは、「能動的に照明される」視覚インジケータとみなすことができ、視覚インジケータの後者のクラスは、「受動的な」視覚インジケータとみなすことができる。
【0052】
本開示のいくつかの実施形態では、穴51の周りに配置されるフィードバック機構のディスプレイは、任意選択でコントローラ22によって独立して制御され得る複数の表示領域に細分されてもよい。図3は、チャンバ50の長手方向軸に対して平行に見た場合の、穴51の周りに配置された例示的な視覚インジケータ28の可視部分を概略的に示す。この実施形態では、視覚インジケータ28のディスプレイは環状形態をとり、それぞれがディスプレイの円周のおよそ90度の範囲をカバーする4つの四分円/表示領域281A、281B、281C及び281Dに細分されている。これら四分円は、穴の周りに互いに連続していてもよく、又は離隔していてもよい。4つの四分円のそれぞれは、本明細書においてさらに記載される手法に従って使用情報を表示するようにコントローラ22によって別個に作動されてもよい。(例えば、ハッチング矢印の方向に)281A~281Dの連続した四分円/表示領域の作動及び/又は照明は、各四分円/表示領域と、エアロゾル供給システム1に関連付けられた使用情報を含む特定のパラメータについての値の予め定められた範囲との間でのマッピングに基づいて、使用情報を含むパラメータの値を示すために用いられ得る。例えば、視覚インジケータによって表示される使用情報が、T秒の予め定められた持続時間による加熱サイクルにおける経過時間tを含む場合、コントローラ22は、t≦(T/4)の場合、四分円281Aのみを照明し、(T/4)<t≦(T/2)の場合、四分円281A及び281Bを照明し、(T/2)<t≦(2T/3)の場合、四分円281A、281B及び281Cを照明し、(T2/3)<tの場合、四分円281A、281B、281C及び281Dを照明することができる。デバイスの使用に関連付けられた任意の他のパラメータ(例えば、本明細書においてさらに記載される温度、流量、又は電力レベル)を表示するために同じ原理が適用されてもよいことが理解されるであろう。4つの四分円が図3に示されているが、原則的に、視覚インジケータは、予め定められた範囲の値に対するそれぞれのパラメータ値の表示に、より細かい粒度を与えるために、任意の数の個々の表示領域に細分されてもよいことがさらに理解されるであろう。いくつかの実施形態では、所与のパラメータについて(例えば、最小値から最大値の間の範囲として定義された)予め定められた範囲の値は、等しいサイズの部分範囲をそれぞれが有するいくつかの連続した重複しないクラスにまとめることができ、クラスの数は、視覚インジケータにおいて利用できる個々の個別に制御可能な表示領域281の数に等しい。その場合、一連の部分範囲を表現するクラスが穴51の周りの一連の位置における個々の表示領域281にマッピングされるように、各表示領域は所与のクラスに割り当てることができる。視覚インジケータ28において表示されるパラメータ値の所与の現在の値について、コントローラ22は先に、パラメータ値がどのクラスに属するかを決定し、次いで、前記クラスに対応する個々の表示領域を作動させ、任意選択で、所与の現在の値未満の値の範囲をカバーするすべてのクラスに対応するすべての個々の表示領域を作動させてもよい。この文脈における表示領域の「作動」は、バイナリ指標(パラメータ値に応じて表示領域281を照明すること又は照明しないことなど)、種々のパラメータ値への種々の色の予め定められたマッピングに基づいて特定の色を表示すること、及び/又は、表示領域281に提供される視覚フィードバックの輝度及び/又は色をパラメータ値の関数である変調周波数により変調することを含む、使用情報の表示のための、本明細書においてさらに記載される手法のいずれかに従い得る。
【0053】
図4に概略的に示す実施形態は、図2と同様であり、図2から理解され、図3に概略的に示す実施形態と同様の実施形態を示し、この実施形態では、視覚インジケータ28が、穴51の周りに配置された複数の表示領域281~288を有するディスプレイを含む。図4に概略的に示す実施形態では、複数の表示領域281を含むディスプレイが穴51の周りに配置される/周りに延在するように、各表示領域が穴51の周りに円形路に沿って配されている。表示領域281~288のそれぞれは、視覚インジケータ28が穴51の周りに延在する連続したディスプレイを含むようにその隣り合う表示領域に連続していてもよく、又は、それら表示領域が位置する円形路の周りに離隔していることで、複数の空間的に隔てられた(例えば、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm又は5mm超だけ離隔している)表示領域を提供してもよい。表示領域281~288は、穴51のリムと連続していてもよく、又は、或る特定の距離(例えば、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm又は5mm超)だけ穴51の縁から半径方向に隔てられていてもよい。いくつかの実施形態では、視覚インジケータ28は、再利用可能なデバイス部分2の外側ハウジングに埋め込まれた又はハウジングの内側に配置されたLEDをそれぞれが含む複数の表示領域281~288を含んでもよく、LEDからの光が、外側ハウジングの孔を介して、又は外側ハウジングを通るライトパイプ若しくは光ファイバ要素などの光透過要素を介して使用者への表示のために透過され、再利用可能なデバイス部分2の外表面29に見ることができる光透過要素のいくつかの部分が穴51の周りに配置されている。視覚インジケータ28のディスプレイが独立して制御可能な複数の表示領域281~288を含む場合、コントローラ22は、図3に概略的に示す実施形態に関して記載された手法に従ってディスプレイで使用情報を表示するように構成されてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、視覚インジケータのディスプレイは、穴51の周りに非連続的に配置される/周りに延在する。図4は、穴の周りに連続している経路に配置された複数の表示領域281~288を含む視覚インジケータ28を示すが、再利用可能なデバイス部分2の外側ハウジングのいくつかの部分は、各表示領域を隣り合う表示領域から隔てており、そのため、再利用可能なデバイス部分2の外表面29のうち視覚フィードバックがコントローラ22によって表示されない領域によって隔てられた複数の別個の可視/表示領域を視覚インジケータ28のディスプレイが含む。図2及び図4とは識別される図5もまた、穴51の周りに連続していない視覚インジケータ28を示す。しかしながら、この実施形態では、視覚インジケータ28は、図4に示すような複数の表示領域ではなく、単一の連続した表示領域を含む。図5に示す実施形態では、視覚インジケータ28の可視表示領域は、環状表示部分の円周に或る特定の角度範囲延在するカットアウト290(例えば、再利用可能なデバイス部分の外側ハウジングの非表示部分)を有する環状表示部分を含む。概して、カットアウトは、視覚インジケータ28の環状表示部分の円周に<50%の角度範囲を占めるが、任意の適切な値を選択することができることが理解されるであろう。典型的には、穴51の周りに延在するディスプレイは、穴51の周りの経路の周りに延在する1つ又は複数の表示領域281を含み、そのため、表示領域を含むディスプレイが、穴の周りに≧Πラジアンの角度範囲の周りに連続的又は非連続的に延在する。
【0055】
図2図3及び図5に示す視覚インジケータ28は、円形の内側境界及び外側境界を有する環状ディスプレイを含む。しかしながら、他の実施形態では、穴51の周りに配置された視覚インジケータ/ディスプレイは、他の幾何学形状を有してもよい。例えば、視覚インジケータ28のディスプレイは、楕円形、三角形、正方形、五角形、六角形、又は他の多面体の輪郭を有する、穴51の周りの概念上の経路に沿って、連続的又は部分的に連続的に配置されてもよい。代替的に、ディスプレイは、自由な形状の輪郭を有する、穴51の周りの概念上の経路に沿って、連続的又は部分的に連続的に配置されてもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、視覚インジケータ28は、コントローラ22によって独立して制御可能である少なくとも2つの同心的に配置された表示領域を含み、そのため、コントローラ22は、各表示領域での視覚フィードバック/使用情報の表示を独立して制御することができる。したがって、使用情報の種々の事例(例えば、使用情報を含む1つ又は複数のパラメータ値の種々の表現)は、コントローラ22によって各表示領域で同時に又は交互に表示することができるが、2つ以上の同心の表示領域のそれぞれで表示される使用情報が同じであり得ることが理解されるであろう。
【0057】
図2とは識別される図6は、2つの同心の表示領域281、282を含む視覚インジケータが周りに配置されている/周りに延在している穴51を概略的に示す。2つの表示領域281及び282は、本明細書においてさらに記載される手法のうちのいずれかに従って実施されてもよい(例えば、それぞれは、単一の連続した表示領域を含んでもよく、若しくは、例えば図3及び図4において示すように複数の表示領域を含んでもよく、及び/又は、各表示領域281又は282は、図2に示すように穴51の周りに連続していてもよく、若しくは、図4及び図5に示すように穴51の周りに連続していなくてもよい)。第1の表示領域281は、穴51の周りの第1の経路の周りに配置され(すなわち、穴51の周りに延在し)、第2の表示領域282は、穴51の周りの、第1の経路から外方にある第2の経路の周りに配置されている(すなわち、穴51の周りに延在している)。図6に示す例では、第1の経路及び第2の経路は円形であり、第1の表示領域281及び第2の表示領域282は両方とも、環状幾何学形状を有する。しかしながら、本明細書においてさらに記載されるように、視覚インジケータ28の複数の同心の表示領域のそれぞれは、種々の形状を有することができ、したがって、視覚インジケータ28の表示部分281及び282の内側境界及び外側境界は、異なるように形状決めされた経路に従い得ることが理解されるであろう。例えば、いくつかの実施形態では、視覚インジケータ28の第1の表示領域281(すなわち、穴51に最も近い表示領域)は、円形環を含んでもよく、第2の表示領域282は、再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端の残りの表面領域29の一部又は略すべてを含んでもよい(例えば、矩形の外側領域及び円形の内側領域を含む)。第2の表示部分282の内側境界は、第1の表示部分281の外側境界と隣り合っていてもよく、又は、第1の表示領域及び第2の表示領域は、第2の表示部分282の内側境界と第1の表示部分281の外側境界との間に配置された、再利用可能なデバイス部分2のハウジングの非表示領域によって離隔していてもよいことが理解されるであろう。
【0058】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、2つの同心の表示領域281及び282を有する視覚インジケータ28を備える、エアロゾル供給システム1の再利用可能なデバイス部分2の長手方向断面を概略的に示す。これに関して、図7は、図6に概略的に示す配置の断面を示すものとみなされ得る。図7は、穴51の周りに延在する表示領域281及び282を含む視覚インジケータ28を示す、チャンバ50の軸に沿った、再利用可能なデバイス部分2の断面を示す。この例示的な実施形態では、表示領域281及び282は両方とも、再利用可能なデバイス部分2の外側から外方に面して配置されたピクセル化表示表面を有するピクセル化表示画面(例えば、LCD画面)を含む。表示領域281及び282は両方とも、コントローラ22に電気的に接続され、コントローラ22は、本明細書においてさらに記載される原理に従って使用情報を表示するようにそれら表示領域のうちのそれぞれを独立して制御する。しかしながら、視覚インジケータ28に含まれる複数の表示領域281、282のそれぞれは、本明細書において記載される任意のピクセル化又は非ピクセル化表示技術に従って実施されてもよいことが理解されるであろう。図6に示すように、視覚インジケータ28の第1の表示領域281及び第2の表示領域282は両方とも、環状表示領域を含むが、この構成は例示的であり、本明細書においてさらに記載されるように、表示領域は、広範の形状を有することができる。視覚インジケータ28の表示領域は、本明細書においてさらに記載される様式で、チャンバ50の開口51の周りに延在するように配置される。図7に示す例では、視覚インジケータ28は、第1の表示領域281を通る穴の直径がチャンバ50のうち開口51付近の(例えば、管54のマウスピース端における)部分を含む管54の外径にぴったりと適合する(例えば、その外径に滑り嵌め又は隙間嵌めをもたらす)ようにサイズ決めされている。第2の表示領域282は、穴51及び第1の表示領域281の両方の周りに配置され、第2の表示領域282の内径が第1の表示領域282の外径にぴったりと適合するようにサイズ決めされている。したがって、再利用可能なデバイス部分の組み立て時、視覚インジケータ28は、チャンバ50の一部を含む管54のマウスピース端に対してスリーブ付けすることができる。再利用可能なデバイス部分の外側ハウジングは典型的に、視覚インジケータ28が再利用可能なデバイス部分2に取り付けられると1つ又は複数の表示領域の外表面が再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端の表面領域29と同一平面上にあるように視覚インジケータ28を受容するように形状決めされた、穴51の周りに嵌め込まれたチャネル又は穴51の周りに切り欠きを有して、形状決めされることになる。典型的には、視覚インジケータ28に含まれる複数の表示領域の外表面もまた、互いと同一平面上にあることになる。しかしながら、他の実施形態では、第1の表示領域281及び第2の表示領域282の外表面は、周囲表面29から延在していてもよく、又は、それら外表面が使用者に見えるのであれば、周囲表面に嵌め込まれていてよい。典型的には、第1の表示領域及び第2の表示領域は、(一方が他方の内部に配置されるという点で)入れ子になった表示領域である。同心の表示領域281及び282は、互いと又は穴51と連続していなくてもよく、本明細書において記載されるように、種々の実施形態では、表示領域281及び282は、それらの間に再利用可能なデバイス部分2の外側ハウジングの非表示領域を介在配置することによって、穴51のリム又は互いから隔てることができる。図7は、2つの同心の/入れ子になった表示領域281及び282を含む視覚インジケータ28を示しているが、他の実施形態では任意の数の表示領域が用いられ得ることが理解されるであろう。
【0059】
いくつかの実施形態では、視覚インジケータ/視覚フィードバックインジケータ28の1つ又は複数の表示領域は、導光配置を用いて実施され、1つ又は複数の導光要素が、再利用可能なデバイス部分2内に配置された1つ又は複数の発光要素(例えば、1つ又は複数のLED)から、再利用可能なデバイス部分2の外側に見えるとともに穴51の周りに配置された表示部分/領域へ、光を導くように配置される。図8は、図7とは識別され、本開示のいくつかの実施形態によるエアロゾル供給システム1の再利用可能なデバイス部分2の長手方向断面を概略的に示す。図7におけるように、視覚インジケータ28の第1の表示領域281は、図7におけるような穴51の周りに配置されている。しかしながら、この実施形態では、視覚インジケータ28は、再利用可能なデバイス部分2のハウジング内の照明要素2811から、再利用可能なデバイス部分2の外表面に見える表示領域281へ、光信号を導くように構成された、環状管の形態で配置された第1のライトガイドを含む。ライトガイドの端面が、再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端に配置された第1の表示領域281を含む。図8に示す例では、照明要素2811(例えば、1つ又は複数のLED)は、コントローラ22の一部を含むプリント回路基板(PCB)221に配置される。視覚インジケータ28のうち、再利用可能なデバイス部分2のハウジング内に配置される部分は、例えば、照明要素2811が受容される凹部を視覚インジケータ28に設けることによって、PCB221に取り付けられるように形状決めされ、前記凹部は、照明要素から受光する受光面と、凹部の周りに、PCBの表面に機械的に固定することができるか又は接着剤によって接合することができる嵌合面とを有する。例えば異なる色のLED(或いは1つ又は複数のRGB LED)などの、複数の照明要素2811が提供されることで、視覚インジケータ28によって提供される視覚フィードバックの色がコントローラ22によって調整されることを可能にしてもよい。視覚インジケータ28の1つ又は複数の光透過部/ライトガイドのそれぞれは、ポリマー又はガラス材料などの透明又は半透明材料を含み、この透明又は半透明材料により、照明要素2811と視覚インジケータ28の表示領域との間を光移動することができる。図8に概略的に示すように、各ライトガイドの外壁のいくつかの部分は、照明要素(複数可)2811から表示領域281へ光を導くように角度付け/面取りされてもよい。典型的には、受光面及び表示面を除く、ライトガイドの表面は、ライトガイド内の光の反射を促進させるように構成される。この促進は例えば、照明要素(複数可)2811と穴51の周りの表示領域との間で視覚インジケータ28内の経路(複数可)に沿って光の全内部反射を促進させるように、空気及び/又は再利用可能なデバイス部分の周囲材料(例えば、ハウジング材料)に対してライトガイドの屈折率を選択することによって、達成され得る。これは、再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端に配置された受光面及び表示領域281を除く、外表面のすべてに対し、研磨すること及び/又は反射コーティング(例えば、金属コーティング)を設けることなど、ライトガイドの表面処理により、高められてもよい。視覚インジケータ28のライトガイドの一部又は全ては、照明要素2811から受けた光を拡散/散乱させるように半透明であってもよい。ライトパイプ/ライトガイドを含む視覚インジケータ28は、コントローラ22に含まれるPCB221に機械的にクランプ又は結合されてもよく、及び/又は、再利用可能なデバイス部分2のハウジングの一部に機械的に取り付けられてもよく、及び/又は、管54のうち、チャンバ50の部分を含む部分に機械的に取り付けられてもよい。当業者は、再利用可能なデバイス部分2内の所定位置に1つ又は複数の視覚インジケータを取り付けるために、広範の機械的な固定、接着剤接合、熱溶接及び他の固定技法が適用され得ることを理解するであろう。
【0060】
図8に示す視覚インジケータ28は、視覚インジケータの少なくとも表示領域281が穴51の周りに配置されるように、チャンバ50の一部を含む管54の周りに配置される。図8は、視覚インジケータ28に含まれる任意選択の第2のライトガイドをさらに示し、第2のライトガイドは概して、第1のライトガイドと同じ方法で構成されるが、第1のライトガイドと同心的に配置され、そのため、2つのライトガイドは、穴51の周りに配置された同心の表示領域281及び282を含む。図8に概略的に示す例では、両方のライトガイドは、第1のライトガイド(ハッチングによって示されている)がチャンバ50のうち穴51の近くの部分を含む管54に対してスリーブ付けするとともに第2のライトガイド(点によって示されている)が第1の視覚ライトガイドに対してスリーブ付けするようにサイズ決めされた、円形断面の管を含む光透過領域を含む。このように、第1のライトガイド及び第2のライトガイドは、入れ子になったライトガイドを含み、一方が他方の内部に少なくとも部分的に収容されることで、入れ子になった表示領域281及び282を提供するように構成されている。図2図6に関して本明細書においてさらに説明されるように、表示領域281及び282は、任意の形状を含んでもよく、各表示領域の形状は概してまた、再利用可能なデバイス部分2へチャンバ50の方向に延びる、視覚インジケータのライトガイド部分の断面形状を含む。
【0061】
本明細書においてさらに説明されるように、表示領域281が周りに配置される穴51に最も近い表示領域281は、穴51から離隔していてもよく、又は、表示領域281は、表示領域281の内縁が実際に穴51の周囲を形成するように穴のリムと連続していてもよい。複数の表示領域を形成するために用いられる複数のライトガイド/パイプは、(例えば、熱可塑性又は樹脂成形技法により)互いと一体的に形成されてもよく、典型的に、反射材料層が2つ以上のライトガイドのそれぞれの間に配置されて、それらの間での光漏れを防ぐ。単一のライトガイドにおいて、光路内に、複数の照明要素(複数可)2821と再利用可能なデバイス部分2の外表面に配置されたディスプレイとの間に、反射材料層及び/又は不透明材料層が組み込まれてもよい。そのような層を(例えば、それら層を製造時にライトガイドに共成形することによって)設けることにより、ライトガイドが個々の光透過領域にセグメント化されることによって、照明要素(複数可)2821の複数のサブセットのそれぞれと、複数の表示領域のそれぞれとの間に、別個の光路が画定される。そのため、一例では、ライトガイドが、環状表示領域を含む端面を有する、環状断面の管状の光透過領域を含む場合、光透過領域は、光透過領域の内側環状面から外側環状面にかけて半径方向に、管の中心線に対して平行に延びる反射層/不透明層を配置することによって、複数のセグメントにセグメント化され得る。したがって、ライトガイドの管状の光透過領域の横断面は、複数の個々の四分円/表示領域が画定されている、図3に概略的に示す構成に似ているものとすることができる。個々の光透過領域のそれぞれと光通信する、1つ又は複数のLEDなどの別個の照明要素(又は複数の照明要素)を、(例えば、照明要素及びライトガイドをPCB221に取り付けることにより、又は、照明要素(複数可)をライトガイドに埋め込むこと若しくは照明要素(複数可)をライトガイドの表面に配置された凹部に受容されることにより)設けることによって、コントローラ22は、本明細書においてさらに説明される手法に従って視覚フィードバック要素の表示領域281で使用情報を表現する種々の表示パターンを提供するように各個々の光透過領域を独立して照明することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、消耗品部分4は、再利用可能なデバイス部分2に関連付けられた視覚インジケータ28が発する視覚フィードバックを変更する領域を有して構成される。例えば、消耗品部分4には、消耗品部分4が使用のために受け入れられる穴51の周りに配置された視覚インジケータ28のディスプレイが発した視覚フィードバックを反射する反射性表面コーティングが設けられていてもよい。図9は、図8とは識別され、ライトガイドを含む単一の視覚インジケータ28がエアロゾル供給システム1の再利用可能なデバイス部分2のチャンバ50の穴51の周りに設けられている構成を概略的に示す。この例における視覚インジケータ28の光透過管部分61の内径は、チャンバ50のマウスピース端を含む管54の外径に締まり嵌めをもたらすようにサイズ決めされている。消耗品部分4は、穴51に受け入れられて示されており、消耗品部分4が使用のためにチャンバ50に挿入されると穴51から延出する、消耗品部分4のマウスピース端において、消耗品部分4の表面に配置された、外側の光変更領域44を含む。例えば、図9に示すように、消耗品部分4が使用のためにチャンバ50に挿入されると、光変更領域44が、部分的にチャンバ50内から消耗品部分のマウスピース41へ延出し得る。この例では、発光要素2811が発した光が、視覚フィードバック要素281内の1つ又は複数の経路に沿って、反射/透過/拡散される。光信号の少なくとも一部は、視覚フィードバック要素の表示表面/領域から、消耗品部分4の外表面へ向けられた1つ又は複数の経路62に沿って、視覚フィードバックとして発せられる。経路62に沿った入射光信号は、変更された視覚フィードバック63として反射される/再び発せられる光変更領域44と相互作用する。
【0063】
消耗品部分4の光変更領域44は、多様な方法で構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、光変更領域は、金属表面(例えば、銀箔又は金箔などの金属箔を含む)などの反射表面を含む。いくつかの実施形態では、光変更領域44は、ホログラフィックラップ/フィルムを含む。いくつかの実施形態では、光変更領域44は、光を1つ又は複数の視覚フィードバック要素から受け、消耗品部分4の一部に通過させ、消耗品部分4の表面において再発光させるように構成された、1つ又は複数の導光要素を含む。例えば、1つ又は複数の光ファイバ要素又はライトパイプ要素は、消耗品部分4のマウスピース端内に配置されてもよく、受光領域は、消耗品部分4が再利用可能なデバイス部分2に受け入れられると視覚インジケータ28の表示領域の近くの位置に配置される。1つ又は複数の光ファイバ要素又はライトパイプ要素の発光領域は例えば、消耗品部分4のマウスピース41のリムの周りに配置されてもよく、そのため、視覚インジケータ28が発した光が、1つ又は複数の光ファイバ要素又はライトパイプ要素によって受けられ、マウスピース41のリムの周りの表示領域において再び発せられる。いくつかの実施形態では、視覚インジケータの表示領域は、チャンバ50の一部を含む管54の内側環状面内に配置され、消耗品部分4の表面に配置された1つ又は複数の光ファイバ要素又はライトガイド要素の受容領域に光学的に結合されるように構成されている。そのような実施形態では、視覚インジケータ28の表示領域は、消耗品部分4が穴51に受け入れられると視界から遮られてもよく、そのため、視覚インジケータ28が発した光信号/視覚フィードバックは、1つ又は複数の光ファイバ要素又はライトパイプ要素が信号/フィードバックを変更された視覚フィードバックとして再び発する場合に、消耗品部分4の表面領域においてのみ見える。
【0064】
消耗品部分4の光変更領域44は、視覚インジケータ28が発した視覚フィードバックの変更が消耗品部分4の1つ又は複数の特性に関するように構成されてもよい。例えば、光変更領域44は、視覚インジケータ28が発した入射信号62の色を変更するように構成されてもよく、色の変更は、消耗品部分4に含まれたエアロゾル生成材料43の種類を示すために用いられる。
【0065】
視覚インジケータ28の表示領域は、視覚インジケータ(複数可)281から消耗品部分4の光変更領域44への光信号の搬送を最適化するように構成されてもよい。例えば、光変更領域44が消耗品部分4の反射性/ホログラフィック表面領域を含む場合、視覚インジケータ28の表示領域は、表示領域地点の表面における所与の地点での、表示領域の表面に対して垂直なベクトルが光変更領域44の一部へ向くように角度付けされてもよい。例えば、表示領域が穴51の周りに環状表示領域を含む場合、表示領域は、表示領域の内周が表示領域の外周に対して再利用可能なデバイス部分2に嵌め込まれる、面取り表示領域を含み得る。
【0066】
図9は視覚インジケータ28がライトパイプを含む実施形態を示しているが、光信号を消耗品部分4の光変更領域44に供給するために使用される視覚インジケータ28は、本明細書においてさらに記載される任意の他の様式で(例えば、1つ又は複数のピクセル化ディスプレイ要素又はLEDを用いて)実施されてもよいことが理解されるであろう。より一般的には、本開示が、複数のディスプレイ/表示領域(例えば、同心の表示領域)が提供される実施形態に言及している場合、複数の視覚インジケータのそれぞれは、本明細書において説明される表示技術から選択されるか又は他の場合では当業者に既知の異なる表示技術を用いて実施されてもよいことが理解されるであろう。したがって、図8は2つの同心の表示領域281及び282がライトパイプ要素を含む実施形態を概略的に示しているが、ライトパイプ要素のうちの一方の代わりに、ピクセル化ディスプレイ、又は、図4及び付随する本文に概略的に記載される、穴51の周りの経路に沿って配置された複数のLED、又は、本明細書において(例えば、図2図7に関して)さらに記載される、穴51の周りに視覚インジケータを設ける他の例示的な手法のいずれかを用いてもよいことが理解されるであろう。
【0067】
本明細書において説明される実施形態は典型的に、再利用可能なデバイス部分2に含まれるエアロゾル生成器が消耗品部分4内のエアロゾル生成材料を(例えば加熱によって)エアロゾル化するエアロゾル化供給システムを例示しているが、これらの実施形態は限定的ではなく、本明細書において説明されるエアロゾル供給システムは、可燃性エアロゾル供給システム、不燃性エアロゾル供給システム又はエアロゾルなし送達システムとして実施することができることが理解されるであろう。例えば、エアロゾル供給システムの再利用可能なデバイス部分2の穴51の周りに1つ又は複数の視覚インジケータを設けることに関して説明される手法は、消耗品デバイス部分4がカートリッジ/ヒータ及びエアロゾル生成材料供給部(例えば、液体リザーバ)を含むカトマイザーであるエアロゾル供給システムに適用されてもよく、再利用可能なデバイス部分のチャンバ50は、カートリッジ/カトマイザー4がチャンバ50に受け入れられると、再利用可能なデバイス部分2とカートリッジ/カトマイザー4のヒータとの間に電気経路を形成する電気インターフェースを含む。そのような実施形態では、「消耗品」という用語は、カートリッジ/カトマイザーを指すのに使用することができ、カートリッジ/カトマイザーが再利用可能又は再充填可能でないことを必ずしも示唆するものではない。例えば、本文脈における「消耗品」という用語の使用は、消耗品部分4が後で新しい供給エアロゾル生成材料で再充填されるとともに再利用されることができるかどうかにかかわらず、消耗品部分4内のエアロゾル生成材料供給部がエアロゾル化される(例えば、「消耗される」)という事実を指すとみなされ得る。
【0068】
図1図9及び本明細書の付随する本文は、視覚インジケータ28がエアロゾル供給システム1の再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端面に配置される構成を記載しており、マウスピースを含む消耗品部分4が受け入れられるように構成されている穴の周りに配置されているが、本明細書に記載される手法は、変更された構成を有するエアロゾル供給システムに適用することができることが理解されるであろう。例えば、本開示のいくつかの実施形態では、エアロゾル供給システムが使用時である場合に消耗品部分4のうち穴51から延出する部分に、別個のマウスピースが取り付けられる。例えば、エアロゾル供給システムが使用時である場合に消耗品部分4のうち穴51から延出する部分に対し、食品グレードの金属及び/又はプラスチック材料を含むマウスピースが圧入されてもよい。代替的又は追加的に、上記で説明した別個のマウスピースは、再利用可能なデバイス部分4に接続してもよい。例えば、消耗品部分4は、チャンバ50内に部分的又は全体的に受け入れられてもよく、マウスピースは、(例えば、チャンバ50の穴51に螺合又は圧入することによって)再利用可能なデバイス部分に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、マウスピースは、チャンバ50が消耗品部分4の挿抜のためにアクセスされることを可能にするために摺動又はヒンジ接続により再利用可能なデバイス部分に取り付けられてもよい。
【0069】
さらに、図1図9は、視覚インジケータ28の表示領域が、消耗品部分4の主軸に対して略垂直であるように配置される(例えば、再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端面に配置される)実施形態を概略的に示しているが、視覚インジケータ28は、再利用可能なデバイス部分2の幾何学形状が異なって構成される他の方法で穴51の周りに配置されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、再利用可能なデバイス部分は、再利用可能なデバイス部分2の端面に配置されなくてもよいが、再利用可能なデバイス部分2の周り/再利用可能なデバイス部分2の側壁の周りに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、再利用可能なデバイス部分2は、チャンバ50への消耗品部分4の挿入方向に対して略垂直に配向される有意なマウスピース端面がないように形状決めされてもよい。そのような実施形態では、消耗品部分4が受け入れられる再利用可能なデバイス部分2の端の略すべては、消耗品部分4を受け入れる穴51を含む。いくつかのそのような実施形態では、マウスピース部分は、(例えば、穴51に圧入若しくは螺合することによって、又は、圧入により再利用可能なデバイス部分2の端に対して嵌められることによって)再利用可能なデバイス部分2に接続されるように構成される。そのような実施形態では、消耗品部分4は、マウスピースが取り付けられる(接続される再利用可能な部分4及びマウスピースが、消耗品部分4を収容するエンクロージャを効果的に形成する)と、使用者の視界から隠されてもよい。マウスピースが再利用可能なデバイス部分2に接続される場合、再利用可能なデバイス部分2及びマウスピースは、視覚インジケータ28を配置する、消耗品部分4の挿入方向に対して垂直に配向される、再利用可能なデバイス部分2のマウスピース端面がないように、互いと相互に接してもよい(例えば、マウスピースと再利用可能なデバイス部分との間の境界面が、エアロゾル供給システムの表面にいかなる著しい角変位もなく滑らかな輪郭遷移を形成してもよい)。例えば、再利用可能なデバイス部分4及びマウスピースは、細長い管状のエアロゾル供給システム1をともに形成してもよく、マウスピース端全体が使用者の口に受け入れられるように構成される。別個のマウスピースを用いない場合であっても、消耗品部分4及び再利用可能な部分2は依然として、有意なマウスピース端面がないようにともに接続するように構成することができる(例えば、再利用可能なデバイス部分2の側壁は、穴51の周りのリムにおいて終端するように穴51へ向かってテーパになっていても/面取りをしていてもよい)。そのような実施形態では、視覚インジケータ28は、再利用可能なデバイス部分2の長軸から半径方向外側へ面するディスプレイを有して配置されてもよい。視覚インジケータは、消耗品部分4が受け入れられる、再利用可能なデバイス部分2の端に、延在するように配置されてもよく(例えば、穴51の周りにリングを形成する表示部分を有する)、又は、ハウジング材料のうち、視覚フィードバックを提供するように構成されない部分によって、再利用可能なデバイス部分2の端から離隔していてもよい。そのような手法はまた、消耗品部分4が、エアロゾル生成材料のリザーバを収容するカートリッジ又はポッドと、ヒータとを含む場合にとることができ、また、その場合、上記で言及したマウスピースが、前記消耗品部分4の一体部分を形成することができることが理解されるであろう。
【0070】
本明細書において記載される様々な実施形態は、特許請求の範囲に記載の特徴を理解及び教示することを助けるためにだけに提示されている。これらの実施形態は、実施形態の代表的なサンプルとしてのみ提供され、網羅的及び/又は排他的ではない。本明細書において説明される利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲に対する限定又は特許請求の範囲の均等物に対する限定とみなされるべきではないこと、並びに、特許請求の範囲に記載の本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、修正を行うことができることを理解されたい。本発明の様々な実施形態は適切に、本明細書において具体的に説明されるもの以外の開示される要素、構成要素、特徴、部分、ステップ、手段などの適当な組み合わせを含むことができ、そのような組み合わせからなることができ、又は、本質的にそのような組み合わせからなることができる。さらに、本開示は、目下特許請求の範囲に記載されていないが、今後特許請求の範囲に記載され得る他の発明を含むことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9