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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-19
(45)【発行日】2025-03-28
(54)【発明の名称】保持治具
(51)【国際特許分類】
   G01M 13/003 20190101AFI20250321BHJP
   B64F 1/28 20060101ALN20250321BHJP
【FI】
G01M13/003
B64F1/28
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2024033257
(22)【出願日】2024-03-05
【審査請求日】2024-03-08
(73)【特許権者】
【識別番号】505417149
【氏名又は名称】成田空港給油施設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100218062
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 悠樹
(72)【発明者】
【氏名】塙 賢一
【審査官】松岡 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-020625(JP,A)
【文献】特開2007-145402(JP,A)
【文献】実開昭57-056272(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64F1/28
G01M 13/00-13/045、99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイドラントバルブを保持するための治具であって、
前記ハイドラントバルブの外周面に沿った環状の支持部と、
前記支持部の内周面から突出する突出部を含み、前記外周面に設けられたフランジ部に
係合する係合部と、
前記支持部に設けられ、作業員が把持するための第1把持部および第2把持部と
を具備する保持治具。
【請求項2】
前記第1把持部および前記第2把持部とは、前記支持部の中心軸に平行な方向に向かっ
て突出する
請求項1の保持治具。
【請求項3】
前記支持部は、前記ハイドラントバルブの周方向に沿って第1部分と第2部分とを含み

前記第1部分は、第1端部と第2端部とを含み、
前記第2部分は、第3端部と第4端部とを含み、
前記第1端部と前記第3端部とを連結する第1連結部と、
前記第2端部と前記第4端部とを連結する第2連結部とをさらに具備し、
前記第1連結部および前記第2連結部の少なくとも一方は、前記連結の解除が可能であ
り、当該一方において前記連結を解除した状態において、前記第1連結部および前記第2
連結部の他方を中心として前記第1部分および前記第2部分とは回転可能である
請求項1の保持治具。
【請求項4】
前記第1連結部は、前記第1端部に設けられた貫通孔と前記第3端部に設けられた貫通
孔とに、前記支持部の中心軸に平行な方向から挿通されるボールロックピンであり、
前記第2連結部は、前記第2端部に設けられた貫通孔と前記第4端部に設けられた貫通
孔とに、前記中心軸に平行な方向から挿通されるボールロックピンである
請求項3の保持治具。
【請求項5】
前記係合部は、前記支持部とは別体であり、取り外しが可能な固着具により当該支持部
に接続される
請求項1の保持治具。
【請求項6】
前記突出部のうち前記フランジ部の下面と対向する面は、傾斜面である
請求項1の保持治具。
【請求項7】
前記係合部は、複数あり、
前記複数の係合部は、前記支持部の内周面において所定の間隔で設けられる
請求項1の保持治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイドラントバルブを保持するための保持治具に関する。
【背景技術】
【0002】
空港の燃料給油施設において、ハイドラント方式とよばれる給油システムが知られている。ハイドラント方式は、貯油タンクから地下に埋設された輸送管によりエプロン(駐機場)まで航空燃料を届ける給油システムである。
【0003】
ハイドラント方式の給油システムにおいては、エプロンの燃料給油ポイントにおいてハイドラントバルブが輸送管に接続されている。このハイドラントバルブから給油車両を介して燃料を航空機に給油できる。
【0004】
ここで、ハイドラントバルブは、輸送管と給油車両とを接続する役割を果たすとともに、輸送管内の燃料の供給に関する異常や、ハイドラントバルブ自体に異常が発生した際に、速やかにバルブを閉鎖させることで燃料の供給を停止させる機能を有している。したがって、ハイドラントバルブの性能を確保するために、定期的に検査が行われている。
【0005】
そこで、特許文献1には、ハイドラントバルブの性能を検査するための検査治具が開示されている。特許文献1の技術では、輸送管から取り外したハイドラントバルブに検査治具を取り付けて検査をする。そして、検査が完了すると輸送管にハイドラントバルブを再び取り付ける。現状では、作業員が人力でハイドラントバルブの着脱を行っている。
【0006】
ハイドラントバルブの重量は約30~50kgもあることに加えて、ハイドラントバルブは地中のハイドラントピットに配置されていることから、ハイドラントバルブの着脱は、作業員の肉体的負担が非常に大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特許第6622869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、ハイドラントバルブそのものは、作業員が保持しにくい形状になっている。したがって、ハイドラントバルブの着脱において作業員の肉体的負担がより大きくなっている。以上の事情を考慮して、本発明は、ハイドラントバルブを保持しやすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1]ハイドラントバルブを保持するための治具であって、前記ハイドラントバルブの外周面に沿った環状の支持部と、前記支持部の内周面から突出する突出部を含み、前記外周面に設けられたフランジ部に係合する係合部と、前記支持部に設けられ、作業員が把持するための第1把持部および第2把持部とを具備する。
【0010】
[2]前記第1把持部および前記第2把持部とは、前記支持部の中心軸に平行な方向に向かって突出する[1]の保持治具。
【0011】
[3]前記支持部は、前記ハイドラントバルブの周方向に沿って第1部分と第2部分とを含み、前記第1部分は、第1端部と第2端部とを含み、前記第2部分は、第3端部と第4端部とを含み、前記第1端部と前記第3端部とを連結する第1連結部と、前記第2端部と前記第4端部とを連結する第2連結部とをさらに具備し、前記第1連結部および前記第2連結部の少なくとも一方は、前記連結の解除が可能であり、当該一方において前記連結を解除した状態において、前記第1連結部および前記第2連結部の他方を中心として前記第1部分および前記第2部分とは回転可能である[1]または[2]の保持治具。
【0012】
[4]前記第1連結部は、前記第1端部に設けられた貫通孔と前記第3端部に設けられた貫通孔とに、前記中心軸に平行な方向から挿通されるボールロックピンであり、前記第2連結部は、前記第2端部に設けられた貫通孔と前記第4端部に設けられた貫通孔とに、前記中心軸に平行な方向から挿通されるボールロックピンである[3]の保持治具。
【0013】
[5]前記係合部は、前記支持部とは別体であり、取り外しが可能な固着具により当該支持部に接続される[1]から[4]の保持治具。
【0014】
[6]前記突出部のうち前記フランジ部の下面と対向する面は、傾斜面である[1]から[5]の保持治具。
【0015】
[7]前記係合部は、複数あり、前記複数の係合部は、前記支持部の内周面において所定の間隔で設けられる[1]から[6]の保持治具。
【発明の効果】
【0016】
本発明の保持治具によれば、ハイドラントバルブを保持しやすくできる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係る保持治具の斜視図である。
図2】本実施形態に係る保持治具の平面図である。
図3】本実施形態に係る保持治具の側面図である。
図4】本実施形態に係る保持治具をハイドラントバルブに取り付ける手順の一例を説明する説明図である。
図5】本実施形態に係る保持治具の第1部分と第2部分との連結が解除されている状態の斜視図である。
図6】本実施形態に係る係合部の平面図および側面図である。
図7】本実施形態に係る保持治具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本実施形態に係る保持治具100の斜視図であり、図2は、本実施形態に係る保持治具100の平面図であり、図3は、本実施形態に係る保持治具100の側面図である。本実施形態の保持治具100は、ハイドラントバルブ90を保持するための治具である。図4には、保持治具100をハイドラントバルブ90に取り付ける手順の一例が図示されている。以下の説明では、鉛直軸に平行な軸をY軸と表記し、水平軸に平行な軸をX軸と表記する。
【0019】
ハイドラントバルブ90は、地中のハイドラントピットM内に配置され、輸送管Lに接続されている。保持治具100は、ハイドラントバルブ90に対して着脱可能に取り付けることが可能である。例えば、ハイドラントピットM内からハイドラントバルブ90を取り外す場合や、ハイドラントピットM内にハイドラントバルブ90を取り付ける場合に、保持治具100が利用される。
【0020】
図1および図2に例示される通り、本実施形態に係る保持治具100は、支持部10と係合部20と第1把持部30aと第2把持部30bと第1連結部41と第2連結部42とを具備する。
【0021】
支持部10は、ハイドラントバルブ90の外周面に沿った環状の部分である。図2の平面視でみたときの支持部10の中心軸P(内径の中心軸)は、Y軸と平行な軸である。ハイドラントバルブ90に対応する貫通孔が設けられている部分が支持部10であるとも換言できる。支持部10の貫通孔はY軸に沿って貫通する。支持部10の貫通孔の中心軸に平行な軸がY軸である。具体的には、少なくとも支持部10の内周面Fがハイドラントバルブ90の外周面に沿った形状にする。したがって、図2に例示される通り、支持部10の内周面Fは、Y軸と平行な方向からみたときの平面視において略円形になる。
【0022】
図1および図2に例示される通り、本実施形態の支持部10は、ハイドラントバルブ90の周方向に沿って第1部分11と第2部分12とを含む。第1部分11と第2部分12とは、第1連結部41と第2連結部42とにより相互に連結される。図5は、第1部分11と第2部分12との連結が解除されている状態の保持治具100の斜視図である。
【0023】
ハイドラントバルブ90の外周面を周方向に沿って2等分した2つの区分にしたときに、一方の区分に対応する部分が第1部分11であり、他方の区分に対応する部分が第2部分12であるとも換言できる。第1部分11は、第1端部E1と第2端部E2とを含み、第2部分12は、第3端部E3と第4端部E4とを含む。
【0024】
係合部20は、ハイドラントバルブ90の外周面に係合する部分である。図2に例示される通り、ハイドラントバルブ90の外周面には、フランジ部91があり、当該フランジ部91に係合部20が係合する。
【0025】
本実施形態では、複数(本実施形態では6個)の係合部20が支持部10に設けられる。複数の係合部20は、所定の間隔で支持部10の内周面Fに設けられる。第1部分11と第2部分12とには、それぞれ1個以上の係合部20が設けられる構成が好ましい。第1部分11と第2部分12とには、典型的には、それぞれに同数(本実施形態では3個づつ)の係合部20が設けられる。
【0026】
各係合部20は、支持部10とは別体である。支持部10と係合部20とは、取り外し可能な固着具G(例えばネジ)により接続される。係合部20と支持部10とが別体であり、固着具Gにより接続される構成によれば、例えば係合部20が摩耗した時に簡単に交換できるという利点がある。
【0027】
図6は、係合部20のみに着目した平面図および側面図である。図6には、Y軸に直交するW軸も便宜的に図示する。W軸は、X軸と平行であってもよい。図6に例示される通り、本実施形態の係合部20は、取付部21と突出部22とを含む。図1に例示される通り、取付部21は、支持部10の取り付けられる部分である。取付部21は、例えば、支持部10の内周面Fに設けられた切欠き部に嵌合するように固着具Gで取り付けられる。
【0028】
突出部22は、係合部20が支持部10に取り付けられた状態で、当該支持部10の内周面Fから突出する部分である。具体的には、突出部22は、支持部10の内周面FからY軸に交差(典型的には直交)する方向(図6の例示ではW軸の負方向)に突出する部分である。
【0029】
図6に例示される通り、本実施形態の突出部22は、第1部材223と第2部材225とを含む。側面視において第1部材223を挟んで相互に反対側に取付部21と第2部材225とが位置する。第1部材223におけるY軸の正側の端部側において、W軸の正方向に突出する部分が取付部21である。第1部材223におけるY軸の負側の端部側において、W軸の負方向に突出する部分が第2部材225である。
【0030】
図6の側面視において、第2部分12の上面K(Y軸の正方向における表面)は、傾斜面である。第2部分12の上面Kは、ハイドラントバルブ90のフランジ部91の下面と対向する面である。なお、フランジ部91の下面のうち第2部分12の上面Kに対応する部分は、当該上面Kに対応する傾斜面となっている。
【0031】
具体的には、第2部分12の上面Kは、第1部材223の表面からY軸の負方向に向かって傾斜する傾斜面である。突出部22が傾斜面を含むことで、第2部分12の上面Kが傾斜面でない構成と比較して、ハイドラントバルブ90に支持部10を取り付ける際に、ハイドラントバルブ90のフランジ部91に係合しやすくできる。
【0032】
図1および図5に例示される通り、第1連結部41は、第1部分11の第1端部E1と第2部分12の第3端部E3との連結および連結の解除を可能にする。同様に、第2連結部42は、第1部分11の第2端部E2と第2部分12の第4端部E4との連結および連結の解除を可能にする。
【0033】
図5に例示される通り、第1部分11の第1端部E1には、第1連結部41が挿通される貫通孔H1が設けられ、第2部分12の第3端部E3には、第1連結部41が挿通される貫通孔H3が設けられる。また、第1部分11の第2端部E2には、第2連結部42が挿通される貫通孔H2が設けられ、第2部分12の第4端部E4には、第2連結部42が挿通される貫通孔H4が設けられる。
【0034】
本実施形態では、第1部分11と第2部分12との連結および連結の解除を容易にする観点から、第1連結部41と第2連結部42とは、それぞれボールロックピンとする。ボールロックピンは、頭部のボタンを押圧するとボールがピン内部に引き込まれロックが解除され、ボタンを離すとボールがピン内部から外に出てロック状態になる固着具である。第1連結部41と第2連結部42とは、Y軸(中心軸P)に平行な方向から挿入される。
【0035】
図7は、第1連結部41が第1端部E1と第3端部E3との連結が解除されている状態の保持治具100の斜視図である。図7に例示される通り、第1連結部41および第2連結部42のうち一方(図7では第2連結部42)を取り外した状態において、他方(図7では第1連結部41)を中心として第1部分11と第2部分12とは回転可能である。すなわち、第1部分11と第2部分12とは第2連結部42に回転可能に軸支されている。
【0036】
図1から図3に例示される通り、第1把持部30aと第2把持部30bとは、支持部10に設けられ、作業員が把持するための部分である。第1把持部30aは、支持部10の第1部分11に設けられ、第2把持部30bは、支持部10の第2部分12に設けられる。
【0037】
図1および図3に例示される本実施形態の第1把持部30aと第2把持部30bとは、Y軸(支持部10の中心軸P)に平行な方向(Y軸の正方向)に向かって突出する。第1把持部30aと第2把持部30bとがY軸に平行な方向に向かって突出することで、作業員が第1把持部30aと第2把持部30bとを上方(Y軸の正方向)からつかみやすいという利点がある。具体的には、第1把持部30aと第2把持部30bとは、支持部10におけるY軸の正方向における表面に設けられる。
【0038】
第1把持部30aおよび第2把持部30bとの形状は、特に限定されないが、指を通して握ることができるような形状(図3ではコの字型)であることが好ましい。なお、第1連結部41と第2連結部42とは、支持部10のうち第1把持部30aと第2把持部30bとが設けられる側の表面から着脱(第1部分11と第2部分12との連結および連結の解除)できる。
【0039】
図4を用いて、保持治具100を使用してハイドラントバルブ90を取り外す際の手順の一例を説明する。まず、第1連結部41および第2連結部42の一方(図4では第2連結部42)を外した状態で、ハイドラントバルブ90のフランジ部91に係合部20が係合するように支持部10を配置する。そして、第1部分11(第1端部E1)と第2部分12(第3端部E3)とを第2連結部42で連結させる。ハイドラントバルブ90への保持治具100の装着が完了したら、第1把持部30aと第2把持部30bとを把持してハイドラントバルブ90を持ち上げることができる。
【0040】
一方で、ハイドラントピットM内にハイドラントバルブ90を取り付ける際には、第1把持部30aと第2把持部30bとを把持してハイドラントバルブ90をピットMに戻した後に、第1連結部41および第2連結部42の一方を外すことで保持治具100を取り外すことができる。第1連結部41および第2連結部42のうち一方を支持部10から取り外した状態において、他方を中心として第1部分11および第2部分12とが回転可能であることで、ハイドラントバルブ90への保持治具100の着脱を容易にすることができる。
【0041】
以上の説明から理解される通り、本実施形態の保持治具100を用いることで、ハイドラントバルブ90を直接的に作業員が保持する構成と比較して、ハイドラントバルブ90を保持しやすくができる。なお、ハイドラントバルブ90自体は既製品であり、作業員が保持しやすい形状に改造することは困難である。したがって、本発明の着脱可能な保持治具100が有効である。
【0042】
<変形例>
以上に例示した形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を適宜に併合することも可能である。
【0043】
(1)前述の形態では、係合部20と支持部10とは、別体であり、取り外しが可能な固着具Gにより接続される構成を例示したが、支持部10と係合部20とが一体の構成も採用できる。
【0044】
(2)係合部20の個数や形状は、以上の例示には限定されない。例えば、第1部分11において内周面Fの周方向に沿った1個の係合部20を設け、第2部分12において内周面Fの周方向に沿った1個の係合部20を設ける構成も採用される。複数の係合部20が支持部10の内周面Fにおいて設けられる構成によれば、例えば摩耗した箇所の係合部20のみを交換可能であるという利点がある。
【0045】
また、係合部20が傾斜面(図5では第2部材225の上面K)を含むことは必須ではない。例えば、第2部材225の上面Kが第1部材223に対して垂直であってもよい。以上の説明から理解される通り、係合部20における突出部22の形状は、ハイドラントバルブ90のフランジ部91の下面に当接(係合)する面(図5では第2部材225の上面K)を含めば、任意である。
【0046】
(3)支持部10の形状は、以上の例示には限定されない。例えば、内径を拡大および縮小できる機構を設けた支持部10でハイドラントバルブ90への着脱が可能であれば、支持部10が第1部分11と第2部分12とに区分されることは必須ではない。
【0047】
(4)第1連結部41は、第1端部E1と第3端部E3との連結および連結の解除が可能であればボールロックピンには限定されない。同様に、第2連結部42は、第2端部E2と第4端部E4との連結および連結の解除が可能であればボールロックピンには限定されない。
【0048】
また、第1連結部41および第2連結部42の一方を第1部分11と第2部分12との連結が解除できない構成にしてもよい(ただし当該一方を中心として第1部分11と第2部分12との回転は可能にする)。以上の説明から理解される通り、第1連結部41と第2連結部42とは少なくとも何れかが第1部分11と第2部分12との連結の解除が可能であればよい。
【符号の説明】
【0049】
10 :支持部
11 :第1部分
12 :第2部分
20 :係合部
21 :取付部
30a :第1把持部
30b :第2把持部
41 :第1連結部
42 :第2連結部
90 :ハイドラントバルブ
91 :フランジ部
100 :保持治具
223 :第1部材
225 :第2部材
G :固着具
P :中心軸

【要約】
【課題】ハイドラントバルブを保持しやすくする。
【解決手段】ハイドラントバルブを保持するための治具であって、前記ハイドラントバルブの外周面に沿った環状の支持部10と、前記支持部10の内周面Fから突出する突出部22を含み、前記外周面に設けられたフランジ部に係合する係合部20と、前記支持部10に設けられ、作業員が把持するための第1把持部30aおよび第2把持部30bとを具備する保持治具100。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7