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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-21
(45)【発行日】2025-03-31
(54)【発明の名称】回路遮断器
(51)【国際特許分類】
   H01H 73/02 20060101AFI20250324BHJP
   H01H 73/12 20060101ALI20250324BHJP
【FI】
H01H73/02 A
H01H73/12
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022561093
(86)(22)【出願日】2020-12-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-25
(86)【国際出願番号】 CN2020139369
(87)【国際公開番号】W WO2021208488
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2023-11-08
(31)【優先権主張番号】202010284872.0
(32)【優先日】2020-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521285159
【氏名又は名称】チェジアン チント エレクトリックス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】ルー ケジュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン アン
【審査官】荒木 崇志
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-265677(JP,A)
【文献】特開平05-012977(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第109686626(CN,A)
【文献】特開2007-149611(JP,A)
【文献】特開平11-096861(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 9/00 - 9/28
13/00 - 13/88
69/00 - 69/01
71/00 - 83/22
89/00 - 89/10
H02B 11/00 - 11/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路遮断器筐体(1)と、前記回路遮断器筐体(1)の内側に設けられたボタン機構(2)と、前記ボタン機構(2)に接続された操作機構とを備える回路遮断器であって、前記回路遮断器筐体(1)はその上に設けられたスイッチ入れボタン孔(110)とスイッチ切りボタン孔(111)とを備え、前記ボタン機構(2)は、前記回路遮断器筐体(1)の内側にそれぞれ摺動可能に設けられたスイッチ入れボタン(20)及びスイッチ切りボタン(21)を備え、前記スイッチ入れボタン(20)は、その片端に設けられ、且つ前記スイッチ入れボタン孔(110)の内側に摺動可能に設けられたスイッチ入れボタン操作端を備え、前記スイッチ切りボタン(21)は、その片端に設けられ、且つ前記スイッチ切りボタン孔(111)の内側に摺動可能に設けられたスイッチ切りボタン操作端を備え、
前記スイッチ入れボタン操作端を前記回路遮断器筐体(1)の内側に押して前記操作機構を駆動して回路遮断器にスイッチを入れさせていると同時に、前記スイッチ切りボタン操作端は前記回路遮断器筐体(1)の外側に移動し、前記スイッチ切りボタン操作端を前記回路遮断器筐体(1)の内側に押して前記操作機構を駆動して回路遮断器にスイッチを切らせていると同時に、前記スイッチ入れボタン操作端は前記回路遮断器筐体(1)の外側に移動し、
前記回路遮断器は、前記ボタン機構(2)と配合する係止機構を更に有し、前記係止機構は、片端が前記回路遮断器筐体(1)の外側に突き出る第1係止部材(1a)を有し、前記回路遮断器筐体(1)は、前記第1係止部材(1a)と配合する係止部材開口部(17)を有し、
前記回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、前記第1係止部材(1a)は、前記係止部材開口部(17)から前記回路遮断器筐体(1)の外側に突き出、引っ込め外力の作用下で前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻り、
前記回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、前記第1係止部材(1a)は前記回路遮断器筐体(1)の外側に突き出、且つ前記スイッチ入れボタン(20)及び/又は前記切りボタン(21)で位置制限され、前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻ることができないことを特徴とする回路遮断器。
【請求項2】
前記操作機構は、連接棒機構と、前記回路遮断器筐体(1)に枢動可能に設けられた伝動部材(4)及びレバー機構とを備え、前記連接棒機構はスイッチ入れ連接棒(30)とスイッチ切り連接棒(31)と伝動連接棒(32)とを備え、前記スイッチ入れボタン(20)の他端は、前記スイッチ入れ連接棒(30)を介して前記伝動部材(4)と駆動可能に接続し、前記スイッチ切りボタン(21)の他端は、前記スイッチ切り連結棒(31)を介して前記伝動部材(4)と駆動可能に接続し、前記伝動部材(4)は前記伝動連接棒(32)を介して前記レバー機構と駆動可能に接続し、前記レバー機構は回路遮断器の可動接点(60)と接続し、前記回路遮断器筐体(1)の内側へ前記スイッチ入れボタン(20)を押して回路遮断器がスイッチを入れる場合、前記スイッチ入れボタン(20)は前記スイッチ入れ連接棒(30)を介して前記伝動部材(4)を駆動して第1方向へ回転させていると同時に、前記伝動部材(4)は前記スイッチ切り連接棒(31)を介して前記スイッチ切りボタン(21)を駆動して前記回路遮断器筐体(1)の外側へ移動させ、前記回路遮断器筐体(1)の内側へ前記スイッチ切りボタン(21)を押して回路遮断器がスイッチを切る場合、前記スイッチ切りボタン(21)は、前記スイッチ切り連接棒(31)を介して前記伝動部材(4)を駆動して第2方向へ回転させていると同時に、前記伝動部材(4)は前記スイッチ入れ連接棒(30)を介して前記スイッチ入れボタン(20)を駆動して前記回路遮断器筐体(1)の外側へ移動させ、前記第1方向と前記第2方向は互いに反対になることを特徴とする、請求項1に記載の回路遮断器。
【請求項3】
前記伝動部材(4)は、伝動部材軸孔(400)と第1接続孔(40)と第2接続孔(41)と第3接続孔(42)とを備え、前記第1接続孔(41)と前記第2接続孔(41)と前記第3接続孔(42)はそれぞれ三角形の3つの頂点に位置し、前記伝動部材軸孔(400)は前記伝動部材(4)の中間に位置し、前記伝動部材(4)は、その伝動部材軸孔(400)を介して前記回路遮断器筐体(1)に枢動可能に設けられ、前記伝動部材(4)は、前記第1接続孔(40)、前記第2接続孔(41)及び前記第3接続孔(42)を介して前記スイッチ入れ連接棒(30)と前記スイッチ切り連接棒(31)と前記伝動連接棒(32)と接続し、
前記レバー機構は、係止要素(51)と、引き切り要素(50)と、前記回路遮断器筐体(1)上に枢動可能に設けられた回転板(52)とを備え、前記係止要素(51)は、前記引き切り要素(50)と係止配合し、それぞれ前記回転板(52)上に枢動可能に設けられ、前記回転板(52)は前記可動接点(60)と接続し、前記伝動部材(4)は前記伝動連接棒(32)を介して前記引き切り要素(50)と駆動可能に接続することを特徴とする、請求項2に記載の回路遮断器。
【請求項4】
前記回路遮断器は前記スイッチ入れボタン(20)及び前記スイッチ切りボタン(21)の移動経路をそれぞれ画定するための第1軌道機構及び第2軌道機構を備えることを特徴とする、請求項1に記載の回路遮断器。
【請求項5】
前記第1軌道機構は、前記スイッチ入れボタン(20)上に設けられたスイッチ入れボタン軌道凸起部(201)と、前記回路遮断器筐体(1)上に設けられたスイッチ入れボタン軌道溝(101)とを備え、前記スイッチ入れボタン軌道凸起部(201)は、前記スイッチ入れボタン軌道溝(101)の内側に摺動可能に設けられ、前記第2軌道機構は、前記回路遮断器筐体(1)上に設けられたスイッチ切りボタン軌道溝を備え、前記スイッチ切りボタン(21)は前記スイッチ切りボタン軌道溝の内側に摺動可能に設けられることを特徴とする、請求項4に記載の回路遮断器。
【請求項6】
前記第1軌道機構は、前記スイッチ入れボタン(20)上に設けられたスイッチ入れボタン軌道凸起部(201)と、前記回路遮断器筐体(1)上に設けられたスイッチ入れボタン軌道溝(101)とを備え、前記スイッチ入れボタン軌道凸起部(201)は、前記スイッチ入れボタン軌道溝(101)の内側に摺動可能に設けられ、前記第2軌道機構は、前記スイッチ入れボタン(20)上に設けられ、且つ前記スイッチ入れボタン(20)の長さ方向に沿って配置されたスイッチ切りボタン軌道凸起部(205)と、前記スイッチ切りボタン(21)上に設けられたスイッチ切りボタン軌道溝(2150)とを備え、前記スイッチ切りボタン軌道溝(2150)は、前記スイッチ切りボタン軌道凸起部(205)と摺動可能に協働することを特徴とする、請求項4に記載の回路遮断器。
【請求項7】
前記回路遮断器は、前記第1係止部材(1a)に駆動可能に接続された係止解除機構を更に備え、
前記回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、前記係止解除機構を操作することにより、前記第1係止部材(1a)を前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻させることを特徴とする、請求項1に記載の回路遮断器。
【請求項8】
前記第1係止部材(1a)は、回路遮断器の内側に戻った後、前記スイッチ入れボタン(20)及び/又は前記スイッチ切りボタン(21)と制限配合し、前記スイッチ入れボタン(20)及び/又は前記スイッチ切りボタン(21)は、回路遮断器がスイッチを入れられないようにさせ、
前記スイッチ入れボタン(20)及び/又は前記スイッチ切りボタン(21)は、前記第1係止部材(1a)と制限配合するボタン制限溝(216)を有し、前記第1係止部材(1a)は、前記ボタン制限溝(216)と制限配合する第1係止部材制限凸起部(14a)を有し、
前記回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、前記ボタン制限溝(216)は、前記第1係止部材制限凸起部(14a)と位置がずれていて、前記スイッチ入れボタン(20)及び/又は前記スイッチ切りボタン(21)は、前記第1係止部材(1a)が前記回路遮断器筐体(1)の内側へ移動することを妨げ、前記回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、前記ボタン制限溝(216)は前記第1係止部材制限凸起部(14a)に対向して設けられ、前記第1係止部材(1a)は引っ込め外力の作用下で前記回路遮断器筐体(1)の内側へ移動できることにより、前記第1係止部材制限凸起部(14a)は前記ボタン制限溝(216)に滑り入り、且つ前記スイッチ入れボタン(20)及び/又は前記スイッチ切りボタン(21)を係止することを特徴とする、請求項1に記載の回路遮断器。
【請求項9】
前記スイッチ入れボタン(20)は前記スイッチ切りボタン(21)と平行に配置され、且つ前記回路遮断器筐体(1)の内側に直線摺動可能に設けられ、前記第1係止部材(1a)は筐体(6)の内側に直線移動可能に設けられ、前記スイッチ入れボタン(20)及び前記スイッチ切りボタン(21)の移動方向は、前記第1係止部材(1a)の移動方向に垂直になり、
前記係止機構は、前記第1係止部材(1a)と前記回路遮断器筐体(1)との間に設けられた第1戻しばね(5a)を更に有し、前記第1戻しばね(5a)は、前記第1係止部材(1a)に作用力を加え、前記第1係止部材(1a)の片端を前記回路遮断器筐体(1)の外側に突き出させることを特徴とする、請求項1に記載の回路遮断器。
【請求項10】
前記スイッチ入れボタン(20)と前記第1係止部材(1a)は前記スイッチ切りボタン(21)と前記係止部材開口部(17)との間に位置し、前記第1係止部材(1a)は、前記スイッチ入れボタン(20)の片側に位置し、前記スイッチ切りボタン(21)は、前記第1係止部材(1a)と位置制限に協働するボタン制限溝(216)を有し、前記第1係止部材(1a)は、前記ボタン制限溝(216)と協働する第1係止部材制限凸起部(14a)を有し、前記スイッチ入れボタン(20)には、前記第1係止部材(1a)の前記第1係止部材制限凸起部(14a)を避けるためのスイッチ入れボタン避け溝(206)が設けられ、
前記第1係止部材(1a)の片端が前記回路遮断器筐体(1)の外側に突き出る場合、前記第1係止部材制限凸起部(14a)は前記スイッチ入れボタン避け溝(206)の内側に位置し、前記スイッチ入れボタン避け溝(206)の幅は、前記スイッチ入れボタン(20)の移動方向において前記第1係止部材制限凸起部(14a)の幅よりも十分に大きくなることにより、前記スイッチ入れボタン(20)及び前記スイッチ切りボタン(21)を動かせて回路遮断器をスイッチ入れ/スイッチ切り作動に行わせ、
前記回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、前記ボタン制限溝(216)は前記第1係止部材制限凸起部(14a)と位置がずれて配置され、且つ前記第1係止部材制限凸起部(14a)は前記スイッチ入れボタン避け溝(206)の内側に位置し、前記スイッチ切りボタン(21)は、前記第1係止部材(1a)が前記回路遮断器筐体(1)の内側へ移動するのを阻止し、前記回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、前記ボタン制限溝(216)は、前記第1係止部材制限凸起部(14a)に対向して配置され、前記第1係止部材(1a)は、引っ込め外力の作用下で前記回路遮断器筐体(1)の内側へ移動できることにより、前記第1係止部材制限凸起部(14a)を前記ボタン制限溝(216)に滑り込ませることを特徴とする、請求項9に記載の回路遮断器。
【請求項11】
前記回路遮断器は、前記ボタン機構(2)と配合する係止機構を更に有し、前記係止機構は前記回路遮断器筐体(1)上に枢動可能に設けられた第2係止部材(1b)を有し、前記第2係止部材(1b)は第2係止端(13b)を備え、
前記スイッチ入れボタン(20)を押して前記操作機構を駆動することにより、回路遮断器がスイッチを入れるようにさせていると同時に、前記スイッチ切りボタン(21)を前記回路遮断器筐体(1)の外側に移動させ、前記スイッチ入れボタン(20)及び/又は前記スイッチ切りボタン(21)が前記第2係止部材(1b)を回転させることにより、前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の外側に突き出るようにさせ、また、前記第2係止部材(1b)は、前記スイッチ入れボタン(20)及び/又は前記スイッチ切りボタン(21)によって制限されて前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻ることができなく、前記スイッチ切りボタン(21)を押して前記操作機構を駆動し、回路遮断器がスイッチを切るようにさせていると同時に、前記スイッチ入れボタン(20)を前記回路遮断器筐体(1)の外側へ移動させ、前記スイッチ入れボタン(20)及び/又は前記スイッチ切りボタン(21)は、前記第2係止部材(1b)を駆動して逆方向に回転させることにより、前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻させることを特徴とする、請求項1に記載の回路遮断器。
【請求項12】
前記スイッチ入れボタン(20)は、前記第2係止部材(1b)と駆動配合するスイッチ入れボタン駆動部(207)を有し、前記スイッチ切りボタン(21)は、前記第2係止部材(1b)と駆動配合するスイッチ切りボタン駆動部(217)を有し、回路遮断器がスイッチを入れる場合、前記スイッチ切りボタン(21)は前記スイッチ切りボタン駆動部(217)を介して前記第2係止部材(1b)を回転させることにより、前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の外側に突き出させ、且つ開放ボタン駆動部(217)は、前記第2係止端(13b)を支えることにより、前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻させなく、回路遮断器がスイッチを切る場合、前記スイッチ入れボタン(20)は前記スイッチ入れボタン駆動部(207)を介して前記第2係止部材(1b)を回転させることにより、前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻させ、且つ前記スイッチ入れボタン駆動部(207)は、前記第2係止端(13b)を制限することにより、前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の内側に保持させることを特徴とする、請求項11に記載の回路遮断器。
【請求項13】
前記第2係止部材(1b)は、前記回路遮断器筐体(1)に枢動可能に接続された第2係止部材取付部(10b)と、前記スイッチ切りボタン(21)と駆動配合する係止部材の第1受動部(11b)と、前記スイッチ入れボタン(20)と駆動配合する係止部材の第2受動部(12b)と、第2係止端(13b)とを備え、回路遮断器がスイッチを入れる場合、前記スイッチ切りボタン(21)は、前記係止部材の第1受動部(11b)を介して前記第2係止部材(1b)を回転させることにより、前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の外側に突き出させ、回路遮断器がスイッチを切る場合、前記スイッチ入れボタン(20)は、前記係止部材の第2受動部(12b)を介して前記第2係止部材(1b)を回転させることにより、前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻させ、
前記第2係止部材(1b)は、回路遮断器の厚み方向に沿って前記スイッチ入れボタン(20)及び前記スイッチ切りボタン(21)に重ねて配置することを特徴とする、請求項12に記載の回路遮断器。
【請求項14】
前記係止部材の第1受動部(11b)は、前記スイッチ切りボタン(21)の片側に突き出る係止部材の第1受動突起(110b)を有し、前記係止部材の第2受動部(12b)は、前記スイッチ入れボタン(20)の片側に突き出る係止部材の第2受作動突起(120b)を有し、
前記スイッチ入れボタン駆動部(207)は、前記係止部材の第2受動突起(120b)と駆動配合するスイッチ入れボタン駆動斜面(2070)を有し、前記スイッチ切りボタン駆動部(217)は、前記係止部材の第1受動突起(110b)と駆動配合するスイッチ切りボタン駆動斜面(21700)を有し、前記スイッチ入れボタン駆動斜面(2070)の傾斜方向は前記スイッチ切りボタン駆動斜面(21700)の傾斜方向に反対であり、前記係止部材の第1受動突起(110b)と前記係止部材の第2受動突起(120b)は、前記スイッチ切りボタン駆動斜面(21700)と前記スイッチ入れボタン駆動斜面(2070)との間に位置し、
前記スイッチ入れボタン(20)を押して回路遮断器にスイッチを入れさせる場合、前記スイッチ入れボタン駆動斜面(2070)は前記スイッチ入れボタン(20)に連れて前記回路遮断器筐体(1)の内側へ移動して前記第2係止部材(1b)を避けていると同時に、前記スイッチ切りボタン駆動斜面(21700)は、前記スイッチ切りボタン(21)に連れて前記回路遮断器筐体(1)の外側へ移動し、前記係止部材の第1受動突起(110b)を介して前記第2係止部材(1b)を回転させることにより、前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の外側に突き出させ、且つ前記スイッチ切りボタン駆動斜面(21700)は、前記係止部材の第1受動突起(110b)を支えて前記第2係止部材(1b)が前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻らないようにさせ、
前記スイッチ切りボタン(21)を押して回路遮断器にスイッチを切らせる場合、前記スイッチ切りボタン駆動斜面(21700)は前記スイッチ切りボタン(21)に連れて前記回路遮断器筐体(1)の内側へ移動して前記第2係止部材(1b)を避けていると同時に、前記スイッチ入れボタン駆動斜面(2070)は、前記スイッチ入れボタン(20)に連れて前記回路遮断器筐体(1)の外側へ移動して、前記係止部材の第2受動突起(120b)を押して前記第2係止端(13b)を前記回路遮断器筐体(1)の内側に戻させ、且つ前記第2係止部材(1b)を制限してそれを前記回路遮断器筐体(1)の内側に保持するようにさせることを特徴とする、請求項13に記載の回路遮断器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低電圧端末側電気器具の技術分野、特に回路遮断器に関する。
【背景技術】
【0002】
回路遮断器の普及により電気設備の安全性が有効的に向上していたが、電気設備の小型化に対応するために、その発展の趨勢に適合する回路遮断器の全体構成と動作モードも継続的に改良及び改善する必要がある。従来技術が十分に調べられた後、既存の回路遮断器に次のような欠陥があることが明らかになる。
【0003】
1、既存の回路遮断器は、単独のスイッチ入れ/切り表示構造を多く設けることによって回路遮断器回路のスイッチ入れ/切りの転換状態を表示するため、回路遮断器の内側構造が複雑になり、全体の体積が大きくなるという問題を引き起こす。更に、操作機構のボタンが回路遮断器筐体の外側に多く突き出ているため、誤接触による回路遮断器の誤操作が発生しやすく、電力消費の安定性と安全性に影響を与える。
【0004】
2、既存のプラグイン式回路遮断器には、一般に2種の係止機構があり、1つは回路遮断器を所定の位置に取り付けずにスイッチを入れることを阻止し、もう1つは回路遮断器をスイッチ入れ状態でキャビネットから挿入したり引き出したりすることを阻止し、そのため、両方の構造は複雑になり、回路遮断器の内側空間を多く占めている。
【0005】
3、既存のプラグイン式回路遮断器は、通常、ボタンを引っ張ることによって回路遮断器をその取り付け位置から引き出すが、使用者が引っ張ったり押したりしてスイッチ切り操作を行う場合、操作力を把握できないため、回路遮断器をその取り付け位置から多く引き出すことは、使用者の電力消費の安定性と安全性に影響を与える。
【0006】
4、既存のプラグイン式回路遮断器筐体は、その設計が不合理になり、その外殻に設けられた開口部が散らばっているため、回路遮断器の取り付けに不便をかける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服し、回路遮断器を提供することである。当該回路遮断器は、それぞれスイッチ入れ作動とスイッチ切り作動に対応するスイッチ入れボタン及びスイッチ切りボタンを備えるため、2つのボタンの状態で回路遮断器のスイッチ入れ/切り状態を判断できるのに加えて、スイッチ入れボタン操作端とスイッチ切りボタン操作端は、それぞれスイッチ切りボタン孔とスイッチ切りボタン孔に設けられるため、誤接触により回路遮断器を誤操作することを阻止する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の解決手段は以下のとおりである。
【0009】
回路遮断器は、回路遮断器筐体(circuit breaker housing)1と、前記回路遮断器筐体1の内側に設けられたボタン機構(button mechanism)2と、前記ボタン機構2に接続された操作機構とを備える回路遮断器であって、前記回路遮断器筐体1はその上に設けられたスイッチ入れボタン孔(switch-on button hole)110とスイッチ切りボタン孔(switch-off button hole)111とを備え、前記ボタン機構2は、前記回路遮断器筐体1の内側にそれぞれ摺動可能に設けられたスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21を備え、前記スイッチ入れボタン20は、その片端に設けられ、且つ前記スイッチ入れボタン孔110の内側に摺動可能に設けられたスイッチ入れボタン操作端(operating end)を備え、前記スイッチ切りボタン21は、その片端に設けられ、且つ前記スイッチ切りボタン孔111の内側に摺動可能に設けられたスイッチ切りボタン操作端を備える。
【0010】
回路遮断器は、前記スイッチ入れボタン操作端を前記回路遮断器筐体1の内側に押して前記操作機構を駆動して回路遮断器にスイッチを入れさせると同時に、前記スイッチ切りボタン操作端は前記回路遮断器筐体1の外側に移動し、前記スイッチ切りボタン操作端を前記回路遮断器筐体1の内側に押して前記操作機構を駆動して回路遮断器にスイッチを切らせると同時に、前記スイッチ入れボタン操作端は前記回路遮断器筐体1の外側に移動する。
【0011】
好ましくは、前記操作機構は、連接棒機構と、前記回路遮断器筐体1に枢動可能に設けられた伝動部材(transmission member)4及びレバー機構とを備え、前記連接棒機構はスイッチ入れ連接棒30とスイッチ切り連接棒31と伝動連接棒(transmission connecting rod)32とを備え、前記スイッチ入れボタン20の他端は、前記スイッチ入れ連接棒30を介して前記伝動部材4と駆動可能に接続し、前記スイッチ切りボタン21の他端は、前記スイッチ切り連結棒31を介して前記伝動部材伝動部材4と駆動可能に接続し、前記伝動部材4は前記伝動連接棒32を介して前記レバー機構と駆動可能に接続し、前記レバー機構は回路遮断器の可動接点60と接続し、前記回路遮断器筐体1の内側へ前記スイッチ入れボタン20を押して回路遮断器がスイッチを入れる場合、前記スイッチ入れボタン20は前記スイッチ入れ連接棒30を介して前記伝動部材4を駆動して第1方向へ回転させていると同時に、前記伝動部材4は前記スイッチ切り連接棒31を介して前記スイッチ切りボタン21を駆動して前記回路遮断器筐体1の外側へ移動させ、前記回路遮断器筐体1の内側へ前記スイッチ切りボタン21を押して回路遮断器がスイッチを切る場合、前記スイッチ切りボタン21は、前記スイッチ切り連接棒31を介して前記伝動部材4を駆動して第2方向へ回転させていると同時に、前記伝動部材4は前記スイッチ入れ連接棒30を介して前記スイッチ入れボタン20を駆動して前記回路遮断器筐体1の外側へ移動させ、前記第1方向と前記第2方向は互いに反対になる。
【0012】
好ましくは、前記伝動部材4は、伝動部材軸孔400と第1接続孔40と第2接続孔41と第3接続孔42とを備え、前記第1接続孔41と前記第2接続孔41と前記第3接続孔42はそれぞれ三角形の3つの頂点に位置し、前記伝動部材軸孔400は前記伝動部材4の中間に位置し、前記伝動部材4は、その伝動部材軸孔400を介して前記回路遮断器筐体1に枢動可能に設けられ、前記伝動部材4は、前記第1接続孔40、前記第2接続孔41及び前記第3接続孔42を介して前記スイッチ入れ連接棒30と前記スイッチ切り連接棒31と前記伝動連接棒32と接続し、
前記レバー機構は、係止要素51と、引き切り要素50と、前記回路遮断器筐体1上に枢動可能に設けられた回転板52とを備え、前記係止要素51は、前記引き切り要素50と係止配合し、それぞれ前記回転板52上に枢動可能に設けられ、前記回転板52は前記可動接点60と接続し、前記伝動部材4は前記伝動連接棒32を介して前記引き切り要素50と駆動可能に接続する。
【0013】
好ましくは、前記回路遮断器は前記スイッチ入れボタン20及び前記スイッチ切りボタン21の移動経路をそれぞれ画定するための第1軌道機構及び第2軌道機構を備える。
【0014】
好ましくは、前記第1軌道機構は、前記スイッチ入れボタン20上に設けられたスイッチ入れボタン軌道凸起部201と、前記回路遮断器筐体1上に設けられたスイッチ入れボタン軌道溝101とを備え、前記スイッチ入れボタン軌道凸起部201は、前記スイッチ入れボタン軌道溝101の内側に摺動可能に設けられ、前記第2軌道機構は、前記回路遮断器筐体1上に設けられたスイッチ切りボタン軌道溝を備え、前記スイッチ切りボタン21は前記スイッチ切りボタン軌道溝の内側に摺動可能に設けられる。
【0015】
好ましくは、前記第1軌道機構は、前記スイッチ切りボタン21上に設けられたスイッチ入れボタン軌道凸起部201と、前記回路遮断器筐体1上に設けられたスイッチ入れボタン軌道溝101とを備え、前記スイッチ入れボタン軌道凸起部201は、前記スイッチ入れボタン軌道溝101の内側に摺動可能に設けられ、前記第2軌道機構は、前記スイッチ入れボタン20上に設けられ、且つ前記スイッチ入れボタン20の長さ方向に沿って配置されたスイッチ切りボタン軌道凸起部205と、前記スイッチ切りボタン21上に設けられたスイッチ切りボタン軌道溝2150とを備え、前記スイッチ切りボタン軌道溝2150は、前記スイッチ切りボタン軌道凸起部205と摺動可能に協働する。
【0016】
好ましくは、前記回路遮断器は、前記ボタン機構2と配合する係止機構を更に有し、前記係止機構は、片端が前記回路遮断器筐体1の外側に突き出る第1係止部材1aを有し、前記回路遮断器筐体1は、前記第1係止部材1aと配合する係止部材開口部17を有し、
前記回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、前記第1係止部材1aは、前記係止部材開口部17から前記回路遮断器筐体1の外側に突き出、引っ込め外力(引っ込める外力)の作用下で前記回路遮断器筐体1の内側に戻り、
前記回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、前記第1係止部材1aは前記回路遮断器筐体1の外側に突き出、且つ前記スイッチ入れボタン20及び/又は前記切りボタン21で位置制限され、前記回路遮断器筐体1の内側に戻ることができない。
【0017】
好ましくは、前記回路遮断器は、前記第1係止部材1aに駆動可能に接続された係止解除機構を更に備え、
前記回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、前記係止解除機構を操作することにより、前記第1係止部材1aを前記回路遮断器筐体1の内側に戻させる。
【0018】
好ましくは、前記第1係止部材1aは、回路遮断器の内側に戻った後、前記スイッチ入れボタン20及び/又は前記スイッチ切りボタン21と制限配合し、前記スイッチ入れボタン20及び/又は前記スイッチ切りボタン21は、回路遮断器がスイッチを入れられないようにさせ、
前記スイッチ入れボタン20及び/又は前記スイッチ切りボタン21は、前記第1係止部材1aと制限配合するボタン制限溝216を有し、前記第1係止部材1aは、前記ボタン制限溝216と制限配合する第1係止部材制限凸起部14aを有し、
前記回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、前記ボタン制限溝216は、前記第1係止部材制限凸起部14aと位置がずれていて、前記スイッチ入れボタン20及び/又は前記スイッチ切りボタン21は、前記第1係止部材1aが前記回路遮断器筐体1の内側へ移動することを妨げ、前記回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、前記ボタン制限溝216は前記第1係止部材制限凸起部14aに対向して設けられ、前記第1係止部材1aは引っ込め外力の作用下で前記回路遮断器筐体1の内側へ移動できることにより、前記第1係止部材制限凸起部14aは前記ボタン制限溝216に滑り入り、且つ前記スイッチ入れボタン20及び/又は前記スイッチ切りボタン21を係止する。
【0019】
好ましくは、前記スイッチ入れボタン20は前記スイッチ切りボタン21と平行に配置され、且つ前記回路遮断器筐体1の内側に直線摺動可能に設けられ、前記第1係止部材1aは筐体6の内側に直線移動可能に設けられ、前記スイッチ入れボタン20及び前記スイッチ切りボタン21の移動方向は、前記第1係止部材1aの移動方向に垂直になり、
前記係止機構は、前記第1係止部材1aと前記回路遮断器筐体1との間に設けられた第1戻しばね5aを更に有し、前記第1戻しばね5aは、前記第1係止部材1aに作用力を加え、前記第1係止部材1aの片端を前記回路遮断器筐体1の外側に突き出させる。
【0020】
好ましくは、前記スイッチ入れボタン20と前記第1係止部材1aは前記スイッチ切りボタン21と前記係止部材開口部17との間に位置し、前記第1係止部材1aは、前記スイッチ入れボタン20の片側に位置し、前記スイッチ切りボタン21は、前記第1係止部材1aと位置制限に協働するボタン制限溝216を有し、前記第1係止部材1aは、前記ボタン制限溝216と協働する第1係止部材制限凸起部14aを有し、前記スイッチ入れボタン20には、前記第1係止部材1aの前記第1係止部材制限凸起部14aを避けるためのスイッチ入れボタン避け溝206が設けられ、
前記第1係止部材1aの片端が前記回路遮断器筐体1の外側に突き出る場合、前記第1係止部材制限凸起部14aは前記スイッチ入れボタン避け溝206の内側に位置し、前記スイッチ入れボタン避け溝206の幅は、前記スイッチ入れボタン20の移動方向において前記第1係止部材制限凸起部14aの幅よりも十分に大きくなることにより、前記スイッチ入れボタン20及び前記スイッチ切りボタン21を動かして回路遮断器をスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせ、
前記回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、前記ボタン制限溝216は前記第1係止部材制限凸起部14aと位置がずれて配置され、且つ前記第1係止部材制限凸起部14aは前記スイッチ入れボタン避け溝206の内側に位置し、前記スイッチ入れボタン20は、前記第1係止部材1aが前記回路遮断器筐体1の内側へ移動するのを阻止し、前記回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、前記ボタン制限溝216は、前記第1係止部材制限凸起部14aに対向して配置され、前記第1係止部材1aは、引っ込め外力の作用下で前記回路遮断器筐体1の内側へ移動できることにより、前記第1係止部材制限凸起部14aを前記ボタン制限溝216に滑り込ませる。
【0021】
好ましくは、前記回路遮断器は、前記ボタン機構2と配合する係止機構を更に有し、前記係止機構は前記回路遮断器筐体1上に枢動可能に設けられた第2係止部材1bを有し、前記第2係止部材1bは第2係止端13bを備え、
前記スイッチ入れボタン20を押して前記操作機構を駆動することにより、回路遮断器がスイッチを入れるようにさせていると同時に、前記スイッチ切りボタン21を前記回路遮断器筐体1の外側に移動させ、前記スイッチ入れボタン20及び/又は前記スイッチ切りボタン21が前記第2係止部材1bを回転させることにより、前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の外側に突き出るようにさせ、また、前記第2係止部材1bは、前記スイッチ入れボタン20及び/又は前記スイッチ切りボタン21によって制限されて前記回路遮断器筐体1の内側に戻ることができなく、前記スイッチ切りボタン21を押して前記操作機構を駆動し、回路遮断器がスイッチを切るようにさせていると同時に、前記スイッチ入れボタン20を前記回路遮断器筐体1の外側へ移動させ、前記スイッチ入れボタン20及び/又は前記スイッチ切りボタン21は、前記第2係止部材1bを駆動して逆方向に回転させることにより、前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の内側に戻させる。
【0022】
好ましくは、前記スイッチ入れボタン20は、前記第2係止部材1bと駆動配合するスイッチ入れボタン駆動部207を有し、前記スイッチ切りボタン21は、前記第2係止部材1bと駆動配合するスイッチ切りボタン駆動部217を有し、回路遮断器がスイッチを入れる場合、前記スイッチ切りボタン21は前記スイッチ切りボタン駆動部217を介して前記第2係止部材1bを回転させることにより、前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の外側に突き出させ、且つ前記開放ボタン駆動部217は、前記第2係止端13bを支えることにより、前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の内側に戻させず、回路遮断器がスイッチを切る場合、前記スイッチ入れボタン20は前記スイッチ入れボタン駆動部207を介して前記第2係止部材1bを回転させることにより、前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の内側に戻させ、且つ前記スイッチ入れボタン駆動部207は、前記第2係止端13bを制限することにより、前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の内側に保持させる。
【0023】
好ましくは、前記第2係止部材1bは、前記回路遮断器筐体1に枢動可能に接続された第2係止部材取付部10bと、前記スイッチ切りボタン21と駆動配合する係止部材の第1受動部11bと、前記スイッチ入れボタン20と駆動配合する係止部材の第2受動部12bと、第2係止端13bとを備え、回路遮断器がスイッチを入れる場合、前記スイッチ切りボタン21は、前記係止部材の第1受動部11bを介して前記第2係止部材1bを回転させることにより、前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の外側に突き出させ、回路遮断器がスイッチを切る場合、前記スイッチ入れボタン20は、前記係止部材の第2受動部12bを介して前記第2係止部材1bを回転させることにより、前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の内側に戻させ、
前記第2係止部材1bは、回路遮断器の厚み方向に沿って前記スイッチ入れボタン20及び前記スイッチ切りボタン21に重ねて配置する。
【0024】
好ましくは、前記係止部材の第1受動部11bは、前記スイッチ切りボタン21の片側に突き出る係止部材の第1受動突起110bを有し、前記係止部材の第2受動部12bは、前記スイッチ入れボタン20の片側に突き出る係止部材の第2受作動突起120bを有し、
前記スイッチ入れボタン駆動部207は、前記係止部材の第2受動突起120bと駆動配合するスイッチ入れボタン駆動斜面2070を有し、前記スイッチ切りボタン駆動部217は、前記係止部材の第1受動突起110bと駆動配合するスイッチ切りボタン駆動斜面21700を有し、前記スイッチ入れボタン駆動斜面2070の傾斜方向は前記スイッチ切りボタン駆動斜面21700の傾斜方向に反対であり、前記係止部材の第1受動突起110bと前記係止部材の第2受動突起120bは、前記スイッチ切りボタン駆動斜面21700と前記スイッチ入れボタン駆動斜面2070との間に位置し、
前記スイッチ入れボタン20を押して回路遮断器にスイッチを入れさせる場合、前記スイッチ入れボタン駆動斜面2070は前記スイッチ入れボタン20に連れて前記回路遮断器筐体1の内側へ移動して前記第2係止部材1bを避けていると同時に、前記スイッチ切りボタン駆動斜面21700は、前記スイッチ切りボタン21に連れて前記回路遮断器筐体1の外側へ移動し、前記係止部材の第1受動突起110bを介して前記第2係止部材1bを回転させることにより、前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の外側に突き出させ、且つ前記駆動斜面21700は、前記係止部材の第1受動突起110bを支えて前記第2係止部材1bが前記回路遮断器筐体1の内側に戻らないようにさせ、
前記スイッチ切りボタン21を押して回路遮断器にスイッチを切らせる場合、前記スイッチ切りボタン駆動斜面21700は前記スイッチ切りボタン21に連れて前記回路遮断器筐体1の内側へ移動して前記第2係止部材1bを避けていると同時に、前記スイッチ入れボタン駆動斜面2070は、前記スイッチ入れボタン20に連れて前記回路遮断器筐体1の外側へ移動して、前記係止部材の第2受動突起120bを押して前記第2係止端13bを前記回路遮断器筐体1の内側に戻させ、且つ前記第2係止部材1bを制限してそれを前記回路遮断器筐体1の内側に保持するようにさせる。
【0025】
本発明の回路遮断器においては、ボタン機構がスイッチ入れボタン及びスイッチ切りボタンを有することにより、使用者はスイッチ入れボタン及びスイッチ切りボタンをそれぞれ押して回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせるのに加えて、スイッチ入れボタンの移動方向はスイッチ切りボタンと逆になり、つまり、スイッチ入れボタン/スイッチ切りボタンを回路遮断器筐体の内側に向かって押して回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせる場合、スイッチ入れボタン/スイッチ切りボタンは回路遮断器筐体の外側に向かって移動する。すなわち、使用者は、スイッチ入れボタン/スイッチ切りボタン状態を観察することにより、回路遮断器の状態(スイッチ入れ/スイッチ切り状態)を判別することができる。第一に、回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせるように引っ張り/押し機構を用いる既存の回路遮断器と比較して、本発明の回路遮断器は、ボタンを押すことによって回路遮断器のスイッチ入れ/スイッチ切り作動を遂げるため、誤って回路遮断器を抜くような状況を免れる。第二に、スイッチ入れボタン及びスイッチ切りボタン状態を観察することにより、回路遮断器の状態を判断できるため、スイッチ入れ及びスイッチ切り表示装置を個別に設定する必要がなく、回路遮断器の構造を簡素化し、回路遮断器の内側空間を節約したうえに、回路遮断器の小型化の傾向に有利になる。第三に、スイッチ入れボタン操作端とスイッチ切りボタン操作端はそれぞれスイッチ入れボタン孔とスイッチ切りボタン孔の内側に設けられ、回路遮断器筐体から突出せず、誤接触により回路遮断器の誤操作を免れる。
【0026】
また、第1係止部材は引っ込め外力の作用下で回路遮断器筐体の内側に引っ込んでスイッチ入れボタン及び/又はスイッチ切りボタンを係止し、回路遮断器がスイッチを入れられないようにする。そのため、本発明のプラグイン式回路遮断器が回路遮断器の指定の組立位置に組み付けられていない場合、回路遮断器の組立筐体は、第1係止部材を押して回路遮断器筐体の内側に向かって移動し、スイッチ入れボタン及び/又はスイッチ切りボタンを係止することにより、プラグイン式回路遮断器を取り付けている中所定の位置に取り付けずにスイッチ入れ作動が尚も行われることを免れ、使用者の個人的な安全が守られる。また、回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、スイッチ入れボタン及び/又はスイッチ切りボタンは、第1係止部材が回路遮断器筐体の内側に向かって移動することを阻止する。そのため、本発明のプラグイン式回路遮断器は、一旦スイッチを入れられたら、回路遮断器の組立位置に取り付けられなくなることにより、回路遮断器がスイッチ切り状態で回路遮断器の組立位置に取り付けられることを確保するのに加えて、回路遮断器がスイッチ入れ状態で回路遮断器の組立位置から引き抜かられないことを確保し、使用者の個人的な安全が守られる。
【0027】
また、第2係止部材の第2係止端は、回路遮断器のスイッチ入れ/スイッチ切り状態で回路遮断器筐体の外側/内側に突き出/引っ込むことにより、回路遮断器がスイッチ入れ状態で回路遮断器の組立位置に取り付けたり、スイッチ入れ状態で回路遮断器の組立位置から引き出されたりする状況を免れ、使用者の電気的安全及び個人的な安全が守られる。更に、本発明のプラグイン式回路遮断器においては、ボタン機構がスイッチ入れボタン及びスイッチ切りボタンを有することにより、使用者はスイッチ入れボタン及びスイッチ切りボタンをそれぞれ押して回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせるのに加えて、スイッチ入れボタンの移動方向はスイッチ切りボタンと逆になり、つまり、スイッチ入れボタン/スイッチ切りボタンを回路遮断器筐体の内側に向かって押して回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせる場合、スイッチ入れボタン/スイッチ切りボタンは回路遮断器筐体の外側に向かって移動する。すなわち、使用者は、スイッチ入れボタン/スイッチ切りボタン状態を観察することにより、回路遮断器の状態(スイッチ入れ/スイッチ切り状態)を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の回路遮断器の概略構造図であり、少なくとも操作機構の結構を示す。
図2】本発明の図1のA部分拡大概略図である。
図3】本発明の回路遮断器の構造の分解図であり、少なくとも第1軌道機構及び第2軌道機構の第1実施例を示す。
図4】本発明のスイッチ入れボタンの第1実施例の概略構造図である。
図5】本発明のスイッチ切りボタンの第1実施例の概略構造図である。
図6】本発明の伝動部材の概略構造図である。
図7】本発明の回路遮断器筐体の概略構造図であり、少なくとも第1軌道機構の第2実施例を示す。
図8】本発明のスイッチ入れボタンの第2実施例の概略構造図である。
図9】本発明のスイッチ切りボタンの第2実施例の概略構造図である。
図10】本発明の引っ張り部材と第1係止部材の組立構造の概略図である。
図11A】本発明の引っ張り部材と第1係止部材の組立構造の概略図であり、回路遮断器筐体に設けられた引っ張り部材保持磁石は、引っ張り部材の引っ張り部材操作部と磁気吸収可能に協働する。
図11B】本発明の引っ張り部材と第1係止部材の組立構造の概略図であり、引っ張り部材の引っ張り部材ばね制限部と引っ張り部材制限筋との間に引っ張り部材戻しばねが設けられる。
図12】本発明の引っ張り部材と第1係止部材の組立構造の概略図であり、この場合、引っ張り部材駆動部は、連動部材を介して第1係止部材を回路遮断器筐体の内側に向かって移動させる。
図13】本発明の引っ張り部材と第1係止部材の組立構造の概略図であり、この場合、第1係止部材の全体は回路遮断器筐体の内側に入り、引っ張り部材を引き続けて回路遮断器を回路遮断器の組立位置から引き出す。
図14】本発明の第1係止部材とボタン機構との配合の概略図であり、この場合、回路遮断器がスイッチ入れ状態にあり、スイッチ切りボタンは第1係止部材が遮断器筐体の内側へ移動することを阻止する。
図15】本発明の第1係止部材とボタン機構との配合の概略図であり、この場合、回路遮断器がスイッチ切り状態にあり、スイッチ切りボタンのボタン制限溝は、第1係止部材制限凸起部に対向し、第1係止部材は回路遮断器筐体の内側へ移動できる。
図16】本発明の第1係止部材の第1実施例の概略構造図である。
図17】本発明の第1係止部材の第2実施例の概略構造図である。
図18】本発明の引っ張り部材の概略構造図である。
図19】本発明の回路遮断器筐体の概略構造図であり、引っ張り部材取出溝は第2出力線孔と引っ張り部材操作孔との間に設けられる。
図20】本発明の回路遮断器筐体の概略構造図であり、引っ張り部材取出溝はスイッチ切りボタン孔と引っ張り部材操作孔との間に設けられる。
図21】本発明の第2係止部材の組立構造の概略図である。
図22】本発明の第2係止部材とボタン機構との配合の概略図であり、この場合、回路遮断器がスイッチ切り状態にあり、スイッチ入れボタンは第2係止部材を回転させ、第2係止部材を遮断器筐体の内側に引っ込ませる。
図23】本発明のスイッチ入れボタン及びスイッチ切りボタンの概略構造図であり、スイッチ入れボタン駆動部及びスイッチ切りボタン駆動部の結構を示す。
図24】本発明の第2係止部材とボタン機構との配合の概略図であり、この場合、回路遮断器がスイッチ入れ状態にあり、スイッチ切りボタンは第2係止部材を回転させ、第2係止部材を遮断器筐体の外側に突き出させる。
図25】本発明の回路遮断器筐体の概略構造図であり、ボタン孔と出力線孔と線取り外し孔と引っ張り部材操作孔との位置関係を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明のプラグイン型回路遮断器の具体的な実施状態は、次に図1-25に示された実施例と相まって更に説明される。本発明のプラグイン型回路遮断器は、次に記載された説明に限定されない。
【0030】
図1に示されるように、本発明の回路遮断器、特にプラグイン式回路遮断器は、回路遮断器筐体1と、回路遮断器筐体1の内側に設けられたボタン機構2と、ボタン機構に接続された操作機構と、操作機構に接続された可動接点60と、可動接点60と協働している静止接点61とを備える。ボタン機構2を操作することにより、操作機構を介して回路遮断器をスイッチ入れ/スイッチ切り作動に駆動し、可動接点60を静止接点61と閉じさせ/離させる。
【0031】
もちろん、要求に応じて、図1に示されるように、本発明の回路遮断器は、回路遮断器筐体1の内側に設けられた短絡保護機構7と、過負荷保護機構と消弧システム8とを更に備える。短絡保護機構7と過負荷保護機構は、回路遮断器に短絡及び過負荷故障が発生している際に、それぞれ操作機構を駆動して回路遮断器を引き外させ、基本的な回路保護機能を遂げる。消弧システム8は、可動接点60を静止接点61と離させている際に発生するアークを消弧するのに用いられ、回路遮断器の遮断性能を改善し、電力消費の安全性を改善するのに有利になる。
【0032】
図1図3に示されるように、回路遮断器筐体1はその上に設けられたスイッチ入れボタン孔110とスイッチ切りボタン孔111とを備える。ボタン機構2は、回路遮断器筐体1の内側にそれぞれ摺動可能に設けられたスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21を備える。スイッチ入れボタン20は、その片端に設けられ、且つスイッチ入れボタン孔110の内側に摺動可能に設けられたスイッチ入れボタン操作端を含む。スイッチ切りボタン21は、その片端に設けられ、且つスイッチ切りボタン孔111の内側に摺動可能に設けられたスイッチ切りボタン操作端を含む。スイッチ入れボタン操作端/スイッチ切りボタン操作端を回路遮断器筐体1の内側に押して操作機構を駆動して回路遮断器のスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせると同時に、対応するスイッチ切りボタン操作端/スイッチ入れボタン操作端は回路遮断器筐体1の外側に移動する。
【0033】
また、図1及び図2に示されるように、操作機構は、連接棒機構と、回路遮断器筐体1の内側に枢動可能に設けられた伝動部材4及びレバー機構とを備える。連接棒機構はスイッチ入れ連接棒30とスイッチ切り連接棒31と伝動連接棒32とを備える。スイッチ入れボタン20の他端は、スイッチ入れ連接棒30を介して伝動部材4と駆動可能に接続し、スイッチ切りボタン21の他端は、スイッチ切り連結棒31を介して伝動部材4と駆動可能に接続する。伝動部材4は伝動連接棒32を介してレバー機構と駆動可能に接続し、レバー機構は回路遮断器の可動接点60と接続する。スイッチ入れボタン20を押して回路遮断器がスイッチを入れる場合、スイッチ入れボタン20はスイッチ入れ連接棒30を介して伝動部材4を駆動して第1方向へ回転させていると同時に、伝動部材4の回転はスイッチ切り連接棒31を介してスイッチ切りボタン21を駆動して回路遮断器筐体1の外側へ移動させる。スイッチ切りボタン21を押して回路遮断器がスイッチを切る場合、スイッチ切りボタン21は、スイッチ切り連接棒31を介して伝動部材4を駆動して第2方向へ回転させていると同時に、伝動部材4の回転は、スイッチ入れ連接棒30を介してスイッチ入れボタン20を駆動して回路遮断器筐体1の外側へ移動させる。第1方向と第2方向は互いに反対になる。ここで、伝動部材4の機能は、従来の小型回路遮断器のハンドルによく似通っている。スイッチ入れボタン20とスイッチ切りボタン21は、連接棒を介して伝動部材4と連動し、連接棒機構は、四つの連接棒又は複数の多連接棒などの既存の解決策を採用する可能性がある。
【0034】
本発明の回路遮断器において、一つの改良点はボタン機構2がスイッチ入れボタン20とスイッチ切りボタン21とを備えることである。使用者は、それぞれスイッチ入れボタン20/スイッチ切りボタン21を押して回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせるのに加えて、スイッチ入れボタン20の移動方向はスイッチ切りボタン21と逆になり、つまり、スイッチ入れボタン20/スイッチ切りボタン21を回路遮断器筐体1の内側に向かって押して回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせていると同時に、対応するスイッチ切りボタン21/スイッチ入れボタン20は回路遮断器筐体1の外側に向かって移動する。すなわち、使用者は、スイッチ入れボタン20/スイッチ切りボタン21の状態を観察することにより、回路遮断器の状態(スイッチ入れ/スイッチ切り状態)を判別することができる。第一に、回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせるように引っ張り/押し機構を用いる既存の回路遮断器と比較して、本発明の回路遮断器は、ボタンを押すことによって回路遮断器のスイッチ入れ/スイッチ切り作動を遂げるため、誤って回路遮断器を抜くような状況を免れる。第二に、スイッチ入れボタン20とスイッチ切りボタン21の状態を観察することにより、回路遮断器の状態を判断できるため、スイッチ入れ及びスイッチ切り表示装置を個別に設定する必要がなく、回路遮断器の構造を簡素化し、回路遮断器の内側空間を節約したうえに、回路遮断器の小型化の傾向に有利になる。
【0035】
好ましくは、図10-24に示されるように、本発明の回路遮断器は、回路遮断器筐体1の内側に設けられた係止機構と解除機構を更に備える。図10図18に示されるように、係止機構は、片端が遮断器筐体1の外側に突き出る第1係止部材1aを有するのに加えて、回路遮断器筐体1に係止機構を配合する係止部材開口部17を設け、回路遮断器の組立位置筐体に組立制限孔を設ける。回路遮断器が所定の位置に組み立てられた後、プラグイン式回路遮断器の係止部材開口部17は組立制限孔に対応する。プラグイン式回路遮断器が所定の位置に組み立てられない場合、プラグイン式回路遮断器の係止部材開口部17は組立制限孔と位置がずれていて、組立位置筐体は係止部材開口部17を遮る。以上は本分野の従来技術に属するため、ここで繰り返されるわけではない。
【0036】
本発明の回路遮断器において、もう一つの改良点は係止構造に関わっている。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、第1部材1aの片端は係止部材開口部17から突き出、回路遮断器筐体1の外側に突き出、第1係止部材1aは引っ込め外力の作用下で回路遮断器筐体1の内側に引っ込むことができる。また、第1係止部材1aは、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21と位置制限に協働し、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21を係止して回路遮断器がスイッチを入れられないようにさせる。回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、第1係止部材1aの片端は回路遮断器筐体1の外側に突き出、且つスイッチ入れボタン20及び/又は切りボタン21で位置制限され、回路遮断器筐体1の内側に引っ込むことができない。第1係止部材1aが回路遮断器筐体1の外側に突き出る場合、第1係止部材1aはスイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21を係止させずに、この場合、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21は正常なスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行える。
【0037】
好ましくは、図10図17に示されるように、回路遮断器が組立位置に取り付けられる前、回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、第1係止部材1aの片端は回路遮断器筐体1の外側に突き出、且つスイッチ入れボタン20及び/又は切りボタン21で位置制限され、回路遮断器筐体1の内側に引っ込むことができない。回路遮断器をスイッチ入れ状態で回路遮断器の組立位置に挿入できないようにさせる。
【0038】
回路遮断器が回路遮断器の組立位置に取り付けられる場合、回路遮断器の組立位置における組立位置筐体は、組立プロセス中に第1係止部材1aに引っ込め外力を加え、第1係止部材1aを押して回路遮断器筐体1の内側方向へ移動させて回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませる。また、第1係止部材1aをスイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21と位置制限に協働させ、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21を係止して回路遮断器をスイッチを入れられないようにさせ、そして組立プロセス中に回路遮断器がスイッチを入れられないのは安全性を高める。
【0039】
回路遮断器が所定の位置に組み付けられた後、係止部材開口部17は組立制限孔に対応し、組立位置筐体が第1係止部材1aに引っ込め外力を加えないことにより、第1係止部材1aは、回路遮断器筐体1の外側に再び突き出る。ボタン機構2を解除して第1係止部材1aを組立位置筐体に制限位置に協働させることにより、回路遮断器はスイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21を介して正常なスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行えるようにさせ、且つそれを組立位置から自由に引き出されるようにさせず、輸送中の振動によって回路遮断器を回路遮断器の組立位置から外されないように確保する。
【0040】
回路遮断器が所定の位置に組み立てられた後、回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21は、第1係止部材1aが回路遮断器筐体1の内側へ移動することを阻止し、スイッチ入れ状態で回路遮断器を組立位置から引き出されないようにさせる。
【0041】
更に、図10-13及び18に示されるように、回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、解除機構を操作して第1係止部材1aを駆動して回路遮断器筐体1の内側へ移動させ、それを回路遮断器筐体1の内側を引っ込ませ、第1係止部材1aと組立位置筐体と制限配合を解除し、且つボタン機構2と位置制限に協働する。
【0042】
本発明の回路遮断器の係止機構は、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21と協働することにより、回路遮断器の組立位置に取り付られる場合、係止機構の第1係止部材1aはスイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21を係止して、回路遮断器の取り付け中使用者の誤操作/誤接触により回路遮断器を入れることを免れ、使用者の個人的な安全を守る。また、回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、スイッチ入れボタン20及び/スイッチ切りボタン21は、第1係止部材1aが回路遮断器筐体1の内側へ移動することを阻止する。つまり、回路遮断器は、一旦スイッチを入れたら、回路遮断器の取付位置に取り付けられず、又は回路遮断器の取付位置から随意に引き出されない。したがって、回路遮断器はスイッチ切り状態で回路遮断器の組立位置に取り付けられるか、回路遮断器の組立位置から引き出されることを確保し、使用者の個人的な安全を守る。
【0043】
指摘すべきであるように、「係止/解除ボタン機構2」とは、第1係止部材1aを介してボタン機構2と制限配合を実行/解除し、スイッチ入れボタン20及び/スイッチ切りボタン21が設計方向(即ち、スイッチ入れ方向/スイッチ切り方向)へ移動することを阻止/許容することである。
【0044】
回路遮断器が回路遮断器の組立位置に取り付けられ且つ所定の位置に組立てられた後、第1係止部材1aは、回路遮断器の組立位置の組立位置筐体と位置制限に協働する。解除機構は、第1係止部材1aと駆動可能に協働している独立した引っ張り部材2aを有する。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、引っ張り部材2aを引っ張って第1係止部材1aを駆動して回路遮断器筐体1の内側にへ移動させ、回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませることにより、第1係止部材1aが取付位置筐体との制限配合を解除し、回路遮断器の取付位置から回路遮断器を引き出されるようにさせる。また、図10図13に示されるように、解除機構は連動部材3aを更に有し、連動部材3aの片端は第1係止部材1aと駆動可能に協働し、その他端は引っ張り部材2aと駆動可能に協働する。引っ張り部材2aを引っ張って連動部材3aを回転させ、第1係止部材1aを回路遮断器筐体1の内側へ移動させ、回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませ、且つ組立位置筐体との制限配合を解除する。引っ張りボタンで組立位置筐体との制限配合を解除する既存の回路遮断器と比較して、本発明の他の改良点は、回路遮断器に解除機構の引っ張り部材2aを単独に設けることである。第1係止部材の解除にボタン機構を用いていないため、ボタンを引いて回路遮断器を誤って引きだすという状況を免れる。また、本発明の解除機構において、引っ張り部材2aは、連動部材3aを介して第1係止部材1aと駆動可能に協働することにより、解除機構の障害許容力を向上し、引っ張り部材2a、連動部材3a及び第1係止部材1aの構造上の精度に対する要件を低めて製造の困難性を低減し、製造効率を向上させるのに有利になる。
【0045】
好ましくは、図21-24に示されるように、係止機構は回路遮断器筐体1上に枢動可能に設けられた第2係止部材1bを有し、第2係止部材1bは第2係止端13bを備える。スイッチ入れボタン20を押して操作機構を駆動することにより、回路遮断器がスイッチを入れるようにさせていると同時に、スイッチ切りボタン21を回路遮断器筐体1の外側に移動させる。スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21が第2係止部材1bを回転させることにより、第2係止端13bが回路遮断器筐体1の外側に突き出るようにさせる。また、第2係止部材1bは、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21によって制限されて回路遮断器筐体1の内側に引っ込めることができない。スイッチ切りボタン21を押して操作機構を駆動し、回路遮断器がスイッチを切るようにさせていると同時に、スイッチ入れボタン20を回路遮断器筐体1の外側へ移動させると、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21は、第2係止部材1bを駆動して逆方向に回転させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませる。
【0046】
更に、図22及び図24に示されるように、回路遮断器がスイッチを入れる場合、スイッチ切りボタン21が第2係止部材1bを回転可能に駆動させることにより、第2係止端13bは回路遮断器筐体1の外側に突き出る。回路遮断器スイッチを切る場合、スイッチ入れボタン20は第2係止部材1bを回転可能に駆動させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませる。もちろん、回路遮断器がスイッチを入れる場合、スイッチ入れボタン20も第2係止端13bを駆動して回路遮断器筐体1の外側に突き出させる、スイッチを切る場合、スイッチ切りボタン21は第2係止端13bを駆動して回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませる。本発明の回路遮断器において、係止機構は、第2係止部材1bを更に備える。回路遮断器がスイッチを入れる場合、第2係止部材1bの第2係止端13bは、回路遮断器筐体1の外側に突き出ることにより、回路遮断器がスイッチ入れ状態で回路遮断器の組立位置に取り付けられたり、スイッチ入れ状態で回路遮断器の組立位置から引き出されたりする状況を免れ、使用者の電気的安全及び個人的な安全が守られる。
【0047】
留意すべきであるのは、本発明の係止機構の第1係止部材1aと第2係止部材1bには同一の機能も相違の機能もあり、回路遮断器の電気的安全性を向上させるように共存できることである。もちろん、第1係止部材1a又は第2係止部材1bのみを設ける可能性もある。第1係止部材1aと第2係止部材1bを同時に設ける場合、回路遮断器は回路遮断器の組立位置の外側でスイッチを入れると、第1係止部材1aと第2係止部材1bの両方は回路遮断器筐体から突き出、回路遮断器を回路遮断器の組立位置に取り付けられない。回路遮断器が回路遮断器の組立位置に設けられていて、所定の位置に取り付けられておらず、第1係止部材1aは組立位置筐体によって回路遮断器筐体に押し戻され、スイッチ入れボタンがスイッチを入れることを妨げる。回路遮断器が回路遮断器の組立位置に取り付けられていて、所定の位置に取り付けられた後、スイッチを入れると、第1係止部材1aと第2係止部材1bの両方は回路遮断器筐体から突き出、且つ係止を解除したり、回路遮断器の組立位置から引き出されたりすることができない。回路遮断器を回路遮断器の組立位置に取り付けた後、スイッチを切ると、第2係止部材1bは回路遮断器筐体1の内側に引っ込められ、第1係止部材1aは依然として回路遮断器筐体から突き出、輸送などの状況で振動により回路遮断器が回路遮断器の組立位置から外れることを妨げる。回路遮断器を回路遮断器の組立位置に取り付けた後、スイッチを切ると、引っ張り部材2aを外側に引いて引っ張り部材2aによって第1係止部材1aが回路遮断器筐体の内側に引き戻られると、係止を解除する。第1係止部材1aを引き続けて回路遮断器を動かしてそれをキャビネットから引き出す。
【0048】
好ましくは、図19、20及び25に示されるのは回路遮断器筐体1の一実施形態である。
【0049】
回路遮断器筐体1の全体は、六面体構造となり、対向して設けられている前側壁1001と後側壁1002と、前側壁1001に設けられている出力線孔112、ボタン孔110-111及び引っ張り部材操作孔113と、後側壁1002に設けられている入力線孔14とを備える。回路遮断器筐体1の出力線孔112、ボタン孔110-111及び引っ張り部材操作孔113は、前側壁1001に集まり、より使いやすい操作ができる。入力線孔14は、前側壁1001に対向する後側壁1002に設けられて入力線端と出力線端との間の沿面距離を増加させ、回路遮断器の絶縁性能を改善するのに有利になる。また、図25に示されるように、ボタン孔110-111は、並べて設けられているスイッチ入れボタン孔110及びスイッチ切りボタン孔111を備える。上記構造は、回路遮断器のスイッチ入れボタン及びスイッチ切りボタンを別々に設けるのに便利になることにより、様々な構造を介して回路遮断器のスイッチ入れ/スイッチ切り作動を遂げる。回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせるように引っ張り/押し機構を用いる既存の回路遮断器と比較して、ボタンを引いて回路遮断器がスイッチを切る際に過度の力で回路遮断器が引き出されることを免れる。
【0050】
図面及び具体的な実施形態と相まって本発明の回路遮断器を更に説明する。
【0051】
図1図3に示されるように、本実施例の回路遮断器は、プラグイン式回路遮断器であり、回路遮断器筐体1と、回路遮断器筐体1の内側に設けられているボタン機構2と、回路遮断器筐体1に接続された操作機構と、操作ボタン2と、操作機構に接続された可動接点60と、可動接点60と協働する静止接点61とを備える。ボタン機構2を操作すると、操作機構を介して回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせ、可動接点60を静止接点61と閉じさせ/離させる。もちろん、要求に応じて、図1に示されるように、本発明の回路遮断器は、回路遮断器筐体1の内側に設けられた短絡保護機構7と、過負荷保護機構と消弧システム8とを更に備える。短絡保護機構7と過負荷保護機構は、回路遮断器に短絡及び過負荷故障が発生している際に、それぞれ操作機構を駆動して回路遮断器を引き外させ、基本的な回路保護機能を遂げる。消弧システム8は、可動接点60を静止接点61と離させている際に発生するアークを消弧するのに用いられ、回路遮断器の遮断性能を改善し、電力消費の安全性を改善するのに有利になる。更に、短絡保護機構7と過負荷保護機構は、それぞれ操作機構と協働する電磁釈放器及び二重金属片である。消弧システム8は、可動接点及び静止接点61の片側に設けられた消弧室である。消弧室は、消弧室の側壁と、消弧室の側壁の間に設けられた複数の消弧薄板とを備える。
【0052】
好ましくは、図1-9に示されるのは、操作機構の一実施形態である。
【0053】
図1及び図2に示されるように、回路遮断器筐体1は、それに設けられたスイッチ入れボタン孔110及びスイッチ切りボタン孔111を備える。ボタン機構2は、回路遮断器筐体1の内側にそれぞれ摺動可能に設けられたスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21を備え、スイッチ入れボタン20は、その片端に設けられ、スイッチ入れボタン孔110の内側に摺動可能に設けられたスイッチ入れボタン操作端を有し、スイッチ切りボタン21は、その片端に設けられ、スイッチ切りボタン孔111の内側に摺動可能に設けられたスイッチ切りボタン操作端を有する。スイッチ入れボタン操作端/スイッチ切りボタン操作端を回路遮断器筐体1の内側に押して回路遮断器にスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせると同時に、スイッチ入れボタン操作端/スイッチ切りボタン操作端は回路遮断器筐体1の外側へ移動する。
【0054】
更に、図1及び図2に示されるように、操作機構は、連接棒機構と、回路遮断器筐体1に枢動可能に設けられた伝動部材4及びレバー機構とを備え、連接棒機構は、スイッチ入れ連接棒30とスイッチ切り連接棒31と伝動連接棒32とを備える。スイッチ入れボタン20の他端は、スイッチ入れ連接棒30を介して伝動部材4と駆動可能に接続し、スイッチ切りボタン21の他端は、スイッチ切り連結棒31を介して伝動部材4と駆動可能に接続する。伝動部材4は伝動連接棒32を介してレバー機構と駆動可能に接続し、レバー機構は回路遮断器の可動接点60と接続する。スイッチ入れボタン20を回路遮断器筐体1の内側に押して回路遮断器にスイッチを入れさせる場合、スイッチ入れボタン20はスイッチ入れ連接棒30を介して伝動部材4を第1方向へ回転可能に駆動させると同時に、伝動部材4の回転はスイッチ切り連接棒31を介してスイッチ切りボタン21を駆動して回路遮断器筐体1の外側へ移動させる。スイッチ切りボタン21を回路遮断器筐体1の内側に押して回路遮断器にスイッチを切らせる場合、スイッチ切りボタン21はスイッチ切り連接棒31を介して伝動部材4を第2方向へ回転可能に駆動させると同時に、伝動部材4の回転はスイッチ入れ連接棒30を介してスイッチ入れボタン20を駆動して回路遮断器筐体1の外側へ移動させる。第1方向と第2方向とは互いに反対方向である。
【0055】
更に、図1及び図2に示されるように、レバー機構は、係止要素51と引き切り要素50と回転板52とを備える。回転板52は、回路遮断器筐体1上に枢動可能に設けられ、係止要素51は、引き切り要素50と係止配合し、それぞれ回転板52上に回転可能に設けられる。回転板52は可動接点60と接続し、伝動部材4は伝動連接棒32を介して引き切り要素50と駆動可能に接続する。伝動部材4は第1方向へ回転し、伝動連接棒32を介してレバー機構を全体として第1方向へ駆動可能に回転させる。レバー機構は可動接触子60を揺れさせ、回路遮断器のスイッチ入れ作動を遂げる。伝動部材4は第2方向に回転し、伝動連接棒32を介して引き切り要素50を第2方向に回転させ、引き切り要素50と係止要素51との係止配合を解除し、回路遮断器のスイッチ切り作動を遂げる。回路遮断器において短絡又は過負荷故障が発生する場合、短絡保護機構7又は過負荷保護機構が係止要素51を作動させて、引き切り要素50と係止要素51との係止配合を解除し、保護のために回路遮断器を引き外させる。また、可動接点60は弾性部材を介して回転板52に接続し、可動接点60の行過ぎ量を達する。もちろん、連接棒機構は他の解決策も採用する可能性があり、すべて本発明の保護範囲に属する。好ましくは、図6に示されるのは、伝動部材4の一実施形態である。
【0056】
図6に示されるように、伝動部材4は、伝動部材軸孔400と第1接続孔40と第2接続孔41と第3接続孔42とを備える。第1接続孔41と第2接続孔41と第3接続孔42はそれぞれ三角形の3つの頂点に位置し、伝動部材軸孔400は伝動部材4の中間に位置する。第1接続孔40と第3接続孔42は伝動部材軸孔400の片側に位置し、第2接続孔41は伝動部材軸孔400の他側に位置する。伝動部材4は、その伝動部材軸孔400を介して回路遮断器筐体1に枢動可能に設けられ、伝動部材4は、第1接続孔40、第2接続孔41及び第3接続孔を介してスイッチ入れ連接棒30とスイッチ切り連接棒31と伝動連接棒32と接続する。
【0057】
具体的には、図1に示されるように、図1の上下左右は回路遮断器の上下左右に対応し、図1の紙面は回路遮断器の前側に対応する。回路遮断器筐体1の上側壁にはスイッチ入れボタン孔110とスイッチ切りボタン孔111が設けられ、スイッチ入れボタン20の上端は、スイッチ入れボタン孔110の内側に摺動可能に設けられたスイッチ入れボタン操作端である。スイッチ切りボタン21の上端は、スイッチ切りボタン孔111の内側に摺動可能に設けられたスイッチ切りボタン操作端である。スイッチ入れボタン20の下端は、スイッチ入れ連接棒30を介して伝動部材4の右端の第1接続孔40と駆動可能に接続し、スイッチ切りボタン21の下端はスイッチ切り連接棒31を介して伝動部材4の左端の第2接続孔41と駆動可能に接続する。伝動部材4の右端の第3接続孔42は、伝動連接棒32を介して引き切り要素50と駆動可能に接続し、伝動部材4は、伝動部材軸孔400を介して回路遮断器筐体1の伝動部材取付軸104に枢動可能に設けられる。スイッチ入れボタン20を下方へ押すと、スイッチ入れボタン20はスイッチ入れ連接棒30を介して伝動部材4を時計回り(第1方向)に回転させていると同時に、伝動部材4は、伝動連接棒32、係止配合している引き切り要素50と係止要素51、及び回転板52を介して可動接点60を右回りに揺動可能に駆動し、静止接点61と閉じ、回路遮断器がスイッチ入れ状態に入る。スイッチ切りボタン21を下方へ押すと、スイッチ切りボタン21はスイッチ切り連接棒31を介して伝動部材4を反時計回り(第2方向)に回転させていると同時に、伝動部材4は、伝動連接棒32を介して引き切り要素50を反時計回り揺動可能に駆動し、係止要素51との係止配合を解除すると、回転板52は可動接点60を反時計回りに揺動可能に駆動し、静止接点61と離させ、回路遮断器がスイッチ切り状態に入る。
【0058】
好ましくは、スイッチ入れボタン操作端及びスイッチ切りボタン操作端には、それぞれスイッチ入れ/スイッチ切り状態を識別するための第1標識及び第2標識が設けられ、第1標識及び第2標識の両方は色標識/シンボル標識を有する。第1標識はスイッチ入れ状態を識別するのに用いられ、対応する第2標識はスイッチ切り状態を識別するのに用いられるか、第1標識はスイッチ切り状態を識別するのに用いられ、第2標識はスイッチ入れ状態を識別するのに用いられる。更に、スイッチ入れボタン操作端及びスイッチ切りボタン操作端の色標識/シンボル標識は異なり、例えば、スイッチ入れボタン操作端の色標識/シンボル標識は、それぞれ赤/スイッチ切り(O)であり得、スイッチ切りボタン操作端の色標識/シンボル標識は、それぞれ緑/スイッチ入れ(I)であり得る。回路遮断器がスイッチを入れると、スイッチ入れボタン操作端はスイッチ入れボタン孔110に入り、スイッチ切りボタン操作端はスイッチ切りボタン孔111上に強調表示され、緑色及び/又はスイッチ入れ(I)標識で回路遮断器がスイッチ入れ状態にあると判断できる。逆に、回路遮断器がスイッチを切ると、スイッチ切りボタン操作端はスイッチ切りボタン孔111に入り、スイッチ入れボタン操作端はスイッチ入れボタン孔110上に強調表示され、赤色及び/又はスイッチ切り(O)標識で回路遮断器がスイッチ切り状態にあると判断できる。スイッチ入れボタン操作端及びスイッチ切りボタン操作端に位置する第1標識と第2標識は、使用者が回路遮断器の状態をより直感的に観察し判断したり、使用者の電気的安全性を向上させたりするのに役立つ。
【0059】
好ましくは、図3-5及び7-9に示されるように、本発明の回路遮断器のスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21の両方は全体として短冊形となり、スイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21は、平行に配置され、且つ回路遮断器筐体1の内側に直線的に摺動可能に取り付けられ、更にスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21の移動経路をそれぞれ画定するための第1軌道機構及び第2軌道機構を備える。
【0060】
図3-5に示されるのは第1軌道機構及び第2軌道機構の第1実施形態である。
【0061】
図3-5に示されるように、第1軌道機構は、スイッチ入れボタン20上に設けられたスイッチ入れボタン軌道凸起部201と、回路遮断器筐体上に設けられたスイッチ入れボタン軌道溝101とを備える。スイッチ入れボタン軌道凸起部201は、スイッチ入れボタン軌道溝101の内側に摺動可能に設けられ、第2軌道機構は、回路遮断器筐体1上に設けられたスイッチ切りボタン軌道溝を備え、スイッチ切りボタン21はスイッチ切りボタン軌道溝の内側に摺動可能に設けられる。また、図3に示されるように、回路遮断器筐体1は第1筋105を有し、スイッチ入れボタン軌道溝101とスイッチ切りボタン軌道溝はそれぞれ第1筋105の両側に位置する。スイッチ入れボタン軌道溝101は、第1筋105と、第1筋105に対向する回路遮断器筐体1の側壁で囲まれて形成される。回路遮断器筐体1は、第1筋105に対向する第2筋102を更に有し、スイッチ切りボタン軌道溝は、第1筋105及び第2筋102で囲まれて形成される。
【0062】
好ましくは、図4に示されるように、スイッチ入れボタン20はスイッチ入れボタン操作部202とスイッチ入れボタン伝動部203とを備える。スイッチ入れボタン操作部202の片端はスイッチ入れボタン操作端であり、その他端はスイッチ入れボタン伝動部203に重ねて接続する。スイッチ入れボタン伝動部203の他端にはスイッチ入れチボタン接続孔204とスイッチ入れボタン軌道凸起部201が設けられ、スイッチ入れチボタン接続孔204は操作機構のスイッチ入れ連接棒30の片端に接続し、スイッチ入れボタン軌道凸起部201とスイッチ入れボタン操作部202は、スイッチ入れボタン伝動部203の同じ側に位置する。具体的に、図4に示されるように、スイッチ入れボタン操作部202の左端はスイッチ入れボタン操作端であり、その右端はスイッチ入れボタン伝動部203の左端に重ねて接続する。スイッチ入れボタン伝動部203の右端にはスイッチ入れチボタン接続孔204とスイッチ入れボタン軌道凸起部201が設けられ、スイッチ入れボタン軌道凸起部201とスイッチ入れボタン操作部202は、スイッチ入れボタン伝動部203の下側に位置する。もちろん、スイッチ入れボタン操作部202の他端もスイッチ入れボタン伝動部203と水平に接続し、重ね接続構造の代わりに同一平面に位置する可能性がある。
【0063】
好ましくは、図5に示されるように、スイッチ切りボタン21は、スイッチ切りボタン操作部212とスイッチ切りボタン伝動部213とを備える。スイッチ切りボタン操作部212の片端はスイッチ切りボタン操作端であり、その他端はスイッチ切りボタン伝動部213の片端と接続し、スイッチ切りボタン伝動部213の他端にはスイッチ切りボタン接続孔214が設けられ、スイッチ切りボタン接続孔214は操作機構のスイッチ切り連接棒31の片端と接続する。具体的に、図5に示されるように、スイッチ切りボタン21の全体は短冊形となり、スイッチ切りボタン操作部212の左端はスイッチ切りボタン操作端であり、その右端はスイッチ切りボタン伝動部213と接続し、スイッチ切りボタン伝動部213の右端にはスイッチ切りボタン接続孔214が設けられ、スイッチ切りボタン接続孔214はスイッチ切りボタン伝動部213の下側に位置する。
【0064】
具体的に、図3に示されるように、第1筋105は回路遮断器筐体1に設けられ、回路遮断器筐体1の左側壁と隣り合ってスイッチ入れボタン軌道溝101を形成し、第2筋102は回路遮断器筐体1の左側に設けられ、両方は隣り合ってスイッチ切りボタン軌道溝を形成する。スイッチ入れボタン操作端は、スイッチ入れボタン孔110の内側に摺動可能に設けられていると同時に、スイッチ入れボタン軌道凸起部201はスイッチ入れボタン軌道溝101の内側に摺動可能に設けられ、スイッチ入れボタン20の移動経路を画定する。スイッチ切りボタン操作端は、スイッチ切りボタン孔111に摺動可能に設けられていると同時に、スイッチ切りボタン伝達部213は、第1筋105と第2筋102との間に摺動可能に設けられ、スイッチ切りボタン21の移動経路を画定する。
【0065】
図7-9に示されるのは、第1軌道機構及び第2軌道機構の第2実施形態である。図7-9に示されるように、第1軌道機構は、スイッチ入れボタン20上に設けられたスイッチ入れボタン軌道凸起部201と、回路遮断器筐体1上に設けられたスイッチ入れボタン軌道溝101とを備える。スイッチ入れボタン軌道凸起部201は、スイッチ入れボタン軌道溝101の内側に摺動可能に設けられる。第2軌道機構は、スイッチ入れボタン20上に設けられ、且つスイッチ入れボタン20の長さ方向に沿って配置されたスイッチ切りボタン軌道凸起部205と、スイッチ切りボタン21上に設けられたスイッチ切りボタン軌道溝2150とを備える。スイッチ切りボタン軌道溝2150は、スイッチ切りボタン軌道凸起部205と摺動可能に協働する。
【0066】
好ましくは、図8に示されるように、スイッチ入れボタン20は、スイッチ入れボタン操作部202とスイッチ入れボタン伝動部203とスイッチ切りボタン軌道凸起部205とを備える。スイッチ入れボタン操作部202の片端はスイッチ入れボタン操作部であり、その他端はスイッチ入れボタン伝動部203の片端に重ねて接続する。スイッチ入れボタン伝動部203の他端にはスイッチ入れボタン接続孔204とスイッチ入れボタン軌道凸起部201が設けられ、スイッチ切りボタン軌道凸起部205は、スイッチ入れボタン伝動部203の片側に設けられ、スイッチ切りボタン軌道凸起部205とスイッチ入れボタン操作部202はスイッチ入れボタン伝動部203の同じ側に位置し、スイッチ入れボタン接続孔は操作機構のスイッチ入れ連接棒30の片端と接続する。具体的に、図8に示されるように、スイッチ入れボタン操作部202の上端はスイッチ入れボタン操作部であり、その下端はスイッチ入れボタン伝動部203の上端に重ねて接続する。スイッチ入れボタン伝動部203の下端にはスイッチ入れボタン接続孔204とスイッチ入れボタン軌道凸起部201が設けられ、スイッチ切りボタン軌道凸起部205は、スイッチ入れボタン操作部202とスイッチ入れボタン接続孔204との間に設けられ、且つスイッチ入れボタン伝動部203の右側に位置し、スイッチ入れボタン操作部202とスイッチ入れボタン接続孔204と接続する。スイッチ切りボタン軌道凸起部201は、スイッチ切りボタン伝動部203の左側に設けられる。更に、図8に示されるように、スイッチ入れボタン伝動部203の上端の左側にはスイッチ入れボタン底足206が設けられる。
【0067】
好ましくは、図9に示されるように、スイッチ切りボタン21は、スイッチ切りボタン操作部212とスイッチ切りボタン伝動部213とスイッチ切りボタン軌道部215とスイッチ切りボタン接続孔214とを備える。スイッチ切りボタン操作部212の片端はスイッチ切りボタン操作端であり、その他端はスイッチ切りボタン伝動部213の片端と接続する。スイッチ切りボタン伝動部213の他端にはスイッチ切りボタン接続孔214が設けられ、スイッチ切りボタン軌道部215はスイッチ切りボタン伝動部213の片側に設けられ、スイッチ切りボタン伝動部203対向するスイッチ切りボタン軌道部215の片側にはスイッチ切りボタン軌道溝2150が設けられる。具体的には、図9に示されるように、スイッチ切りボタン操作部212の左端はスイッチ切りボタン操作端であり、その右端はスイッチ切りボタン伝動部213の左端と接続する。スイッチ切りボタン伝動部213の右端にはスイッチ切りボタン接続孔214が設けられ、スイッチ切りボタン軌道部215はスイッチ切りボタン伝動部213の右後ろに設けられ、スイッチ切りボタン軌道部215の下側にはスイッチ切りボタン軌道溝2150が設けられる。
【0068】
具体的には、図7に示されるように、第1軌道機構は、回路遮断器筐体1に設けられた第3筋1010を有し、第3筋1010の中間には長さ方向に沿ってスイッチ入れボタン軌道溝101が設けられる。図8に示されるように、スイッチ入れボタン20は、スイッチ入れボタン底足206を更に有する。スイッチ入れボタン底足206は、スイッチ入れボタン操作部202に接続されたスイッチ入れボタン伝動部203の片端に設けられ、スイッチ入れボタン操作部202とともにそれぞれスイッチ入れボタン伝動部203の両端に位置する。スイッチ切りボタン軌道凸起部205は、スイッチ入れボタン操作部202とスイッチ入れボタン接続孔204との間に位置し、両方にそれぞれ接続する。スイッチ入れボタン操作端は、スイッチ入れボタン孔110の内側に摺動可能に設けられ、スイッチ入れボタン底足206は、第3筋1010と摺動可能に配合し、スイッチ入れボタン軌道凸起部201はスイッチ入れボタン軌道溝101の内側に摺動可能に設けられ、スイッチ入れボタンの移動経路20を画定する。スイッチ切りボタン操作端は、スイッチ切りボタン孔111の内側に摺動可能に設けられ、スイッチ切りボタン軌道部215は、スイッチ入れボタン操作部203の片側に配置され、スイッチ切りボタン軌道溝2150は、スイッチ切りボタン軌道凸起部205と摺動可能に配合し、スイッチ切りボタンの移動経路を画定する。
【0069】
好ましくは、図10-24に示されるように、本発明の回路遮断器は回路遮断器筐体1の内側に設けられた係止機構を更に有し、係止機構の係止設計は本発明の改良点の1つである。
【0070】
好ましくは、図10図17に示されるように、係止機構は、片端が回路遮断器筐体1の外側に突き出る第1係止部材1aを有する。回路遮断器筐体1は、第1係止部材1aと配合する係止部材開口部17を有する。第1係止部材1aの片端は、係止部材開口部17を介して回路遮断器筐体1の外側に突き出る。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、第1係止部材1aは、引っ込め外力の作用下で回路遮断器筐体1の内側に引っ込むことができる。例えば、回路遮断器を回路遮断器の組立位置に取り付ける場合、組立工程中、回路遮断器の組立位置筐体が第1係止片1aを押して回路遮断器筐体1の内側に移動させることにより(組立位置筐体は、第1係止部材1aに引っ込め外力を加える)、第1係止部材1aをスイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21と制限配合させ、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21を係止して回路遮断器がスイッチを入れられないようにさせる。回路遮断器を所定の位置に組み立てた後、係止部材開口部17は、組立位置筐体の組立制限孔に対応し、第1係止部材1aは、係止部材開口部17から回路遮断器筐体1の外側に再び突き出、且つスイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21との制限配合を解除する。ボタン機構の係止を解除し且つ第1係止部材1aが組立位置筐体の組立制限孔と制限配合することにより、回路遮断器をスイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21を介して正常なスイッチ入れ作動及びスイッチ切り作動に行わせ、且つ組立位置から随意に引き出させることができない。
【0071】
更に、図14-17に示されるように、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21は、第1係止部材1aと制限配合するボタン制限溝216を有する。第1係止部材1aは、ボタン制限溝216と制限配合する第1係止部材制限凸起部14aを有する。回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、ボタン制限溝216は、第1係止部材制限凸起部14aと位置がずれていて、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21は、第1係止部材1aが回路遮断器筐体1の内側へ移動することを妨げる。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、ボタン制限溝216は第1係止部材制限凸起部14aに対向して設けられ、第1係止部材1aは回路遮断器筐体の内側へ移動できることにより、第1係止部材制限凸起部14aはボタン制限溝216に滑り入る。
【0072】
好ましくは、図10図15に示されるように、スイッチ入れボタン20はスイッチ切りボタン21と平行に配置され、且つ回路遮断器筐体1の内側に直線摺動可能に設けられ、第1係止部材1aは筐体6の内側に直線移動可能に設けられる。スイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21の移動方向は、第1係止部材1aの移動方向に垂直になる。更に、図10-15に示されるように、係止機構は、第1係止部材1aと回路遮断器筐体1との間に設けられた第1戻しばね5aを更に有する。第1戻しばね5aは、第1係止部材1aに作用力を加え、他の外力の干渉なしに第1係止部材1aの片端を回路遮断器筐体1の外側に突き出させ続ける。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、第1係止部材1aは、引っ込め外力の作用下で回路遮断器筐体1の内側に引っ込むことができる。
【0073】
具体的には、図14及び図15に示されるように、スイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21は左右に移動でき、両方は同期して反対方向に移動し、第1係止部材1aは上下に移動できる。図14に示されるように、回路遮断器はスイッチ入れ状態にある場合、スイッチ切りボタン21のボタン制限溝216は第1係止部材1aの第1係止部材制限凸起部14aと位置がずれていて、第1係止部材1aは下側へ移動できない。図15に示されるように、回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、スイッチ切りボタン21のボタン制限溝216が第1係止部材1aの第1係止部材制限凸起部14aに対向して配置され、第1係止部材1aは下方へ移動できることにより、第1係止部材制限凸起部14aをボタン制限溝に滑り込ませてスイッチ切りボタン21とスイッチ入れボタン20の左右の移動を制限できる。指摘すべきであるように、ボタン制限溝216は、回路遮断器のスイッチ入れ状態でボタン制限溝216が第1係止部材制限凸起部14aと位置がずれている限り、スイッチ入れボタン20に設けられたり、回路遮断器のスイッチ切り状態で第1係止部材制限凸起部14aに対向して設けられたりしてよい。
【0074】
また、図14及び図15に示されるように、スイッチ入れボタン20はスイッチ切りボタン21と平行に配置されており、スイッチ入れボタン20と第1係止部材1aはスイッチ切りボタン21の上方に位置し、即ち、スイッチ入れボタン20と第1係止部材1aはスイッチ切りボタン21と係止部材開口部17との間に配置される。第1係止部材1aは、スイッチ入れボタン20の片側に位置し、スイッチ切りボタン21は、第1係止部材1aと位置制限に協働するボタン制限溝216を有し、第1係止部材1aは、ボタン制限溝216と協働する第1係止部材制限凸起部14aを有する。スイッチ入れボタン20には、第1係止部材1aの第1係止部材制限凸起部14aを避けるためのスイッチ入れボタン避け溝206が設けられる。第1係止部材1aの片端が回路遮断器筐体1の外側に突き出る場合、第1係止部材制限凸起部14aはスイッチ入れボタン避け溝206の内側に位置し、スイッチ入れボタン避け溝206の幅は、スイッチ入れボタン20の移動方向において第1係止部材制限凸起部14aの幅よりも十分に大きくなる。スイッチ入れボタン20は、スイッチ入れ/スイッチ切り作動中第1係止部材制限凸起部14aと接触しないことにより、スイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21を動かして回路遮断器のスイッチ入れ/スイッチ切り作動を行わせる。回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、ボタン制限溝216は第1係止部材制限凸起部14aと位置がずれて配置され、且つ第1係止部材制限凸起部14aはスイッチ入れボタン避け溝206の内側に位置する。スイッチ切りボタン21は、第1係止部材1aが回路遮断器筐体1の内側へ移動するのを阻止する。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、ボタン制限溝216は、第1係止部材制限凸起部14aに対向して配置され、第1係止部材1aは、引っ込め外力の作用下で回路遮断器筐体1の内側へ移動できることにより、第1係止部材制限凸起部14aをボタン制限溝216に滑り込ませる。
【0075】
この好ましい実施例において、スイッチ入れボタン20及び第1係止部材1aは同一平面上に配置され、両方ともスイッチ切りボタン21の上方に位置することにより、構造をよりコンパクトにさせる。スイッチ入れボタン20にはスイッチ入れボタン避け溝206が設けられ、第1係止部材1aの第1係止部材制限凸起部14aを避けることにより、スイッチ入れ作動又はスイッチ切り作動がスイッチ入れボタン20の移動に影響を与えない。また、第1係止部材1aがスイッチ切りボタン21にもしっかり近寄って解除及び係止配合を行うことにより、第1係止部材1aの移動距離も短くさせる。第1係止部材制限凸起部14aは、スイッチ切り作動時にスイッチ切りボタン21のボタン制限溝216に対応し、第1係止部材1aは回路遮断器筐体1の内側に押し込まれる。第1係止部材制限凸起部14aは、スイッチ入れ作動時にスイッチ切りボタン21のボタン制限溝216と位置がずれていて、第1係止部材制限凸起部14aは、スイッチ切りボタン21によって制限されることにより、第1係止部材1aは回路遮断器筐体1の内側に押し込まれなく、スイッチ入れ状態で回路遮断器の組立位置から引き出されない。
【0076】
好ましくは、図10-13及び18に示されるように、本発明の回路遮断器は、第1係止部材1aに駆動可能に接続された係止解除機構を更に備える。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、係止解除機構を操作することにより、第1係止部材1aを回路遮断器筐体1の内側へ移動させ、回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませ、組立位置筐体との制限配合を解除し且つボタン機構2と制限配合する。回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、スイッチ入れボタン20及び/又はスイッチ切りボタン21は、第1係止部材1aが回路遮断器筐体1の内側へ移動することを阻止し、スイッチ入れ状態で係止を解除できないことを保証し、電気的安全を守る。
【0077】
更に、図10-13に示されるように、解除機構は、第1係止部材1aと駆動可能に配合する独立した引っ張り部材2aを備える。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、引っ張り部材2aを引っ張ることにより、第1係止部材1aを回路遮断器筐体1の内側へ移動させ、第1係止部材1aと組立位置筐体との制限配合を解除させる。更に、図10-13に示されるように、解除機構は、連動部材3aと、回路遮断器筐体1に設けられたレバー支持部4aとを備える。連動部材3aは、その片端が第1係止部材1aに駆動可能に接続し、その他端が引っ張り部材2aに駆動可能に接続し、その中間部がレバー支持部4aに接触する。引っ張り部材2aを引っ張ると、レバー支持部4aを支点にして連動部材3aを回転させることにより、連動部材3aは第1係止部材1aを駆動して回路遮断器筐体1の内側へ移動させ、且つ組立位置筐体との制限配合を解除する。もう一つの実施例として、解除機構にはレバー支持部4aを設けず、連動部材3aに設けた腰状の孔と回路遮断器筐体1に固定された連動部材回転軸との配合により、連動部材3aは、回路遮断器筐体1の内側に回転可能に取り付けられ、その片端が引っ張り部材2aと協働し、その他端は第1係止部材1aと協働する。引っ張り部材2aを引っ張ると、連結部材3aを回転させることにより、連動部材3aの他端が第1係止部材1aに作用し且つ第1係止部材1aが回路遮断器筐体1の内側に引っ込むようにさせる。
【0078】
引っ張りボタンで組立位置筐体との制限配合を解除する既存の回路遮断器と比較して、本発明の他の改良点は、回路遮断器に解除機構の引っ張り部材2aを単独に設けることである。第1係止部材の解除にボタン機構を用いていないため、ボタンを引いて回路遮断器を誤って引きだすという状況を免れる。指摘すべきであるように、本発明の独立した引っ張り部材2aは、本発明のスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21の解決策に適用できるだけでなく、1つのボタンがスイッチ入れ/スイッチ切り作動を遂げる状況にも適用できる。
【0079】
指摘すべきことに、変形した実施形態として、第1係止部材1aには第1係止部材制限凸起部14aを設けず、回路遮断器のスイッチ入れ/スイッチ切り作動に関わらず、引っ張り部材2aを引っ張ると第1係止部材1aを駆動して回路遮断器筐体1の内側に移動させることができる。
【0080】
好ましくは、図17に示されるように、第1係止部材1aの第1実施例である。
【0081】
図17に示されるように、第1係止部材1aは、第1係止部材本体10aと、第1係止部材阻止凸起部11aと、第1係止部材制限凸起部14aと、係止部材ばね制限構造15aとを備える。第1係止部材阻止凸起部11aと第1係止部材制限凸起部14aはそれぞれ第1係止部材本体10aの両側に設けられ、係止部材ばね制限構造15aは係止部材開口部17から遠ざかる第1係止部材本体10aの片側に配置される。第1係止部材本体10aの片端は回路遮断器筐体1に設けられた係止部材開口部17から回路遮断器筐体1の外側に突き出、その他端は係止部材ばね制限構造15aを介して第1戻しばね5aに接続する。第1戻しばね5aの片端は係止部材ばね制限構造15aと制限配合し、その他端は回路遮断器筐体1と制限配合し、第1係止部材阻止凸起部11aは回路遮断器筐体1と制限配合し、第1係止部材1aが係止部材開口部17から抜けることを阻止する。また、図17に示されるように、第1係止部材1aは、解除機構の連動部材3aと接続する第1係止部材受動部130aを更に備え、第1係止部材受動部130aの中間には第1係止部材接続孔13aが設けられ、連動部材3aの片端は第1係止部材接続孔13aの内側に挿入する。第1係止部材受動部130aは第1係止部材本体10aの片側に配置され、且つ第1係止部材本体10aとレバー支持体4aとの間に設けられる。また、図示のように、係止部材ばね制限構造15aはばね制限溝となる。
【0082】
好ましくは、図16に示されるのは、第1係止部材1aの第2実施例である。
【0083】
図16に示されるように、本実施例の第1係止部材1aは第1実施形態と比較して、その相違点は、突き出た第1係止部材受動部130aが設けられておらず、代わりに第1係止部材本体10aの片端は回路遮断器筐体1の外側に突き出、その他端には第1係止部材受動部130aとしての第1係止部材接続孔13aが設けられている。また、図17に示されるように、係止部材ばね制限構造15はばね制限構造凸起部である。明らかには、第1係止部材1aは、要求に応じて他の相似の構造を備える可能性がある。
【0084】
好ましくは、図10、11A、11B及び18に示されるのは、引っ張り部材2aの複数の実施例である。
【0085】
引っ張り部材2aは、引っ張り部材操作部20aと、引っ張り部材の第1移行部21aと、引っ張り部材駆動部24aとを備え、引っ張り部材操作部20aは引っ張り部材の第1移行部21aと垂直接続し、引っ張り部材駆動部24aは引っ張り部材の第1移行部21aに斜めに接続されている。引っ張り部材操作部20aは、手や工具での引っ張りに便利な操作部を構成し、引っ張り部材の第1移行部21aは、引っ張り部材2aの移動方向と平行にして摺動支持体を構成し、引っ張り部材駆動部24aは斜めに設けられて連動部材3aを駆動して第1係止部材1aを回路遮断器筐体1の内側に戻させる。もう1つの実施形態において、引っ張り部材2aは、引っ張り部材操作部20aと、引っ張り部材の第1移行部21aと、引っ張り部材駆動部24aとを備えるだけである。この場合、引っ張り部材2aは略Z字型構造又はU字型構造を構成するが、Z字型構造は比較的大きな空間を占有し、U字型構造と係止機構との摺動配合は不安定である。
【0086】
更に、好ましい実施形態においては、図11Aに示されるように、引っ張り部材2aは、引っ張り部材の第1移行部21aと引っ張り部材駆動部24aとの間に接続された引っ張り部材の第2移行部22aを備える。引っ張り部材の第2移行部22aは、引っ張り部材操作部20aと平行し、引っ張り部材の第1移行部21aに垂直になり、引っ張り部材の第2移行部22aと引っ張り部材操作部20aとの両方は、引っ張り部材の第1移行部21aの片側に位置してU字型構造に形成する。引っ張り部材2aを曲げてそれに占められた空間を縮め、且つ引っ張り部材の第2移行部22aを引っ張ることにより、回路遮断器を引き出し、引っ張り部材2aの位置を制限することができる。引っ張り部材駆動部24aは引っ張り部材操作部20aから遠ざかり、且つ引っ張り部材の第1移行部21aの片側に傾いて曲がる。
【0087】
更に、好ましい実施形態においては、図11Bに示されるように、引っ張り部材2aは、引っ張り部材の第1移行部21aと引っ張り部材駆動部24aとの間に接続された引っ張り部材の第3移行部23aを備える。引っ張り部材の第3移行部23aは、引っ張り部材の第1移行部21aと平行に配置され、引っ張り部材2aの摺動を均衡し、且つ引っ張り部材駆動部24aの位置を調整するのに用いられる。及び/又は、引っ張り部材2aは、引っ張り部材駆動部24aに接続された引っ張り部材保持部25aを備える。引っ張り部材保持部25aは、引っ張り部材の第1移行部21aと平行に配置される。引っ張り部材駆動部24aは傾いて連動部材3aを徐々に駆動して第1係止部材1aを回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませた後、引っ張り部材保持部25aは連動部材3aを介して第1係止部材1aを引っ込め位置に保持させる。
【0088】
引っ張り部材2aの好ましい実施例においては、図18に示されるように、引っ張り部材2aは、順番に接続されている引っ張り部材操作部20aと引っ張り部材の第1移行部21aと引っ張り部材の第2移行部22aと引っ張り部材の第3移行部23aと引っ張り部材駆動部24aと引っ張り部材保持部25aとを備える。引っ張り部材操作部20aは引っ張り部材の第2移行部22aと平行に配置され、引っ張り部材の第1移行部21aと引っ張り部材の第3移行部23aは引っ張り部材保持部25aと平行に配置され、且つ引っ張り部材操作部20aに垂直になる。引っ張り部材駆動部24aは斜めに設けられる。引っ張り部材の第3移行部23aと曲がって接続する片端は駆動部の第1端であり、引っ張り部材保持部25aと曲がって接続する片端は駆動部の第2端である。駆動部の第1端は、駆動部の第2端に対して第1係止部材1aから遠ざかる。更に、引っ張り部材2aは金属材料を型鍛造したり、曲げ加工したりすることにより一体成型される。
【0089】
好ましくは、図10図13に示されるように、回路遮断器筐体1は、引っ張り部材操作部20aと引っ張り部材の第2移行部22aとの間に設けられた引っ張り部材制限筋6aを備える。引っ張り部材2aを引いて第1係止部材1aを回路遮断器筐体1の内側に戻させ、組立位置筐体との制限配合を解除した後、引っ張り部材2aを引き続けてそれを引っ張り部材制限筋6aと制限配合させ、回路遮断器を組立位置から引き出す。
【0090】
具体的には、図10図11A及び図11Bに示されるように、第1係止部材1aの右端は回路遮断器筐体1の外側に突き出、その左端は連動部材3aの右端に接続して第1戻しばね5aを介して回路遮断器に接続する。連動部材3aの中間部は、第1係止部材1aの上方に設けられたレバー支持体4aと接触配合し、その左端は引っ張り部材駆動部24aと駆動可能に配合する。引っ張り部材駆動部24aの上端と下端は、それぞれ駆動部の第1端と駆動部の第2端である。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、牽引部材2aは引っ張り部材駆動部24aが連動部材3aの左端に接触するまで上方へ引かれる(図12に示すように)。図13に示されるように、引っ張り部材2aを引き続けて連動部材3aをレバー支持部4aを支点にして時計回りに回転駆させると、連動部材3aの右端は第1係止部材1aを左側へ移動させ、且つ第1係止部材1aの右端を回路遮断器筐体1の内側に完全に戻させてボタン機構2と制限配合させる。従って、第1係止部材1aと組立位置筐体との制限配合を解除し、且つ引っ張り部材保持部25aと連動部材3aとの制限配合を形成することにより、第1係止部材1aを回路遮断器筐体1の内側に保持させる。
【0091】
好ましくは、図11Aに示されるように、引っ張り部材2aは金属磁性材料からなり、解除機構は、回路遮断器筐体1の内側に設けられて引っ張り部材操作部20aと協働する引っ張り部材保持磁石を更に備える。保持磁石は、回路遮断器筐体1上の溝105に設けられ、引っ張り部材操作部20aと磁気吸収可能に協働する。引っ張り部材保持磁石は、引っ張り部材操作部20を回路遮断器筐体の内側にしっかり保持でき、牽引部材2aを操作する必要がない場合、回路遮断器の綺麗な美しい外観を守り、且つ引っ張り部材2aが回路遮断器筐体1から予想外に突き出て誤作動又は引っ張り部材2aの損傷が生じることを避ける。更に、引っ張り部材2aを所定の位置に引き出すと、引っ張り部材の第2移行部22aも引っ張り部材保持磁石と磁気吸収可能に協働することにより、引っ張り部材を回路遮断器筐体1の外側の引き出し位置に保持させる。
【0092】
更に、指摘すべきであるように、「磁気吸収可能に協働する」とは、引っ張り部材保持磁石の作用下で引っ張り部材操作部20aを吸引することである。引っ張り部材2aは金属磁性材料からなるとは、それが引っ張り部材保持磁石によって磁気吸収され、必ずしも磁石であるとは限らない。
【0093】
好ましくは、図1、19、20及び25に示されるように、回路遮断器筐体1は、出力線孔112と引っ張り部材操作孔113とを備える。出力線孔112と引っ張り部材操作孔113とスイッチ入れボタン孔110とスイッチ切りボタン孔111は、回路遮断器筐体1の同一側壁に位置する。回路遮断器筐体1は引っ張り部材取出溝16を更に備え、引っ張り部材2aの引っ張り部材操作部20aが引っ張り部材操作孔113の内側に設けられることにより、引っ張り部材部材2aを引き出していない状態で回路遮断器筐体1から突き出させない。引っ張り部材取出溝16は引っ張り部材操作孔113と連通しており、引っ張り部材取出溝16を介して引っ張り作動を行う。
【0094】
更に、好ましい解決策として、引っ張り部材取出溝16は、出力線孔112と引っ張り部材操作孔113との間に設けられ、且つ出力線に遮られる。引っ張り部材取出溝16の両端は、それぞれ出力線孔112と引っ張り部材操作孔113と連通する。出力線を外したばかりに、引っ張り部材操作部20aは、引っ張り部材取出溝16において引っ張り部材操作孔113から穿られる。又は、もう一つの好ましい解決策として、引っ張り部材取出溝16は、スイッチ切りボタン孔111と引っ張り部材操作孔113との間に設けられる。回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、スイッチ切りボタン21は、引っ張り部材取出溝16を遮る。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、スイッチ切りボタン21は回路遮断器筐体1の内側へ移動して引っ張り部材取出溝16を避けたばかりに、引っ張り部材操作部20aは引っ張り部材取出溝16において引っ張り部材操作孔113から穿られる。出力線を外した場合、回路遮断器のスイッチ切り状態だけで引っ張り部材を引き出すことができる。上記構造は、回路遮断器のスイッチ切り状態だけで解除機構が第1係止部材1aと組立位置筐体との制限配合を解除できることを保証する。回路遮断器のスイッチ入れ状態で引っ張り部材2aを引くことにより引っ張り部材2aを壊したり、回路遮断器を帯電で引き出したりすることを免れ、使用者の電気的安全が守られる。
【0095】
好ましくは、もう一つの引っ張り部材の実施形態において、図11Bに示されるように、引っ張り部材2aは、引っ張り部材ばね制限部26aを備える。引っ張り部材ばね制限部26aは、引っ張り部材操作部20aと平行に配置され、それぞれ引っ張り部材2aの両端に位置する。解除機構は、引っ張り部材ばね制限部26aと引っ張り部材制限筋6aとの間に設けられた引っ張り部材戻しばね7aを更に備える。引っ張り部材戻しばね7aは、引っ張り部材2aの引っ張り部材操作部20aを回路遮断器筐体の内側にしっかりに保持させる。引っ張り部材ばね制限部26aは、引っ張り部材操作部20aと曲がって接続する。
【0096】
また、図10図13に示されるように、引っ張り部材2aは、空間を節約するために回路遮断器の厚み方向に沿ってスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21に重ねて配置する。引っ張り部材2aの移動方向はスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21の移動方向と平行にし、第1係止部材1aの移動方向に垂直になり、第1係止部材1aは回路遮断器の幅方向に沿って移動する。引っ張り部材2aの第1移行部21aは、回路遮断器筐体1に設けられた係止部材開口部17の側壁に寄せて移動する。第1移行部21aは、移動方向に沿って引っ張り部材制限筋6aとレバー支持体4aとの間に制限されて摺動しており、垂直移動方向に沿って引っ張り部材制限筋6aの片端と回路遮断器筐体1によって制限される。第1移行部21aと第1係止部材1aはそれぞれレバー支持体4aの両側に配置され、連動部材3aは第1係止部材1aとレバー支持体4aとの間に位置する。引っ張り部材2aと連動部材3aと第1係止部材1aは、全て回路遮断器の厚み方向に沿ってスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21に重ねて配置し、スイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21の上方に位置する。第1係止部材1aの第1係止部材制限凸起部14aは、スイッチ入れボタン20のスイッチ入れボタン避け溝206の内側に突き出て延びている。
【0097】
好ましくは、連動部材3aは、Z字型又はU字型の引っ張り棒であり、その片端が第1係止部材1aに挿入し、その他端は引っ張り部材2aの引っ張り部材駆動部24aの摺動位置まで延びる。連動部材3aは、レバー支持体4aを回転支点として第1係止部材1aを遮断筐体1の内側に戻させ、比較的簡単な取付構造を有し、レバー支持体4aは第1係止部材を制限し且つ連動部材3aを支える機能も有する。
【0098】
好ましくは、図21-24に示されるように、係止機構は第2係止部材1bを更に備える。
【0099】
図21-24に示されるように、第2係止部材1bは回路遮断器筐体1上に枢動可能に設けられ、第2係止部材1bは第2係止端13bを有する。回路遮断器がスイッチを入れる場合、スイッチ入れボタン20又はスイッチ切りボタン21は第2係止部材1bを回転(第2方向へ回転)させ、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の外側に突き出させる。回路遮断器がスイッチを切る場合、スイッチ入れボタン20又はスイッチ切りボタン21は第2係止部材1bを回転(第1方向へ回転)させ、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませる。
【0100】
また、図22図24に示されるような解決策において、スイッチ入れボタン20は、第2係止部材1bと駆動配合するスイッチ入れボタン駆動部207を有し、スイッチ切りボタン21は、第2係止部材1bと駆動配合するスイッチ切りボタン駆動部217を有する。図24に示されるように、回路遮断器がスイッチを入れる場合、スイッチ切りボタン21はスイッチ切りボタン駆動部217を介して第2係止部材1bを回転させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の外側に突き出させ、且つ開放ボタン駆動部217は、第2係止端13bを支えることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の内側に戻させない。図22に示されるように、回路遮断器がスイッチを切る場合、スイッチ入れボタン20はスイッチ入れボタン駆動部207を介して第2係止部材1bを回転させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませ、且つスイッチ入れボタン駆動部207は、第2係止端13bを制限することにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の内側に保持させる。図24に示されるように、回路遮断器がスイッチを入れる場合、スイッチ切りボタン21は第2係止部材1bを反時計回りに回転(第2方向へ回転)させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の外側に突き出させる。図22に示されるように、回路遮断器がスイッチを切る場合、スイッチ入れボタン22は第2係止部材1bを時計回りに回転(第1方向へ回転)させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませる。
【0101】
好ましくは、図22-24に示されるように、第2係止部材1bは、回路遮断器筐体1に枢動可能に接続された第2係止部材取付部10bと、スイッチ切りボタン21と駆動配合する係止部材の第1受動部11bと、スイッチ入れボタン20と駆動配合する係止部材の第2受動部12bと、第2係止端13bとを備える。回路遮断器がスイッチを入れる場合、スイッチ切りボタン21は、係止部材の第1受動部11bを介して第2係止部材1bを回転させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の外側に突き出させる。回路遮断器がスイッチを切る場合、スイッチ入れボタン20は、係止部材の第2受動部12bを介して第2係止部材1bを回転させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の外側に引っ込ませる。本実施例において、第1受動部11bと第2係止端13bは2つの配合端であるが、別の実施形態において、第1受動部11bと第2係止端13bは同じ配合端であってもよい。また、図22及び図24に示されるように、係止部材の第1受動部11bは、スイッチ切りボタン21の片側に突き出る係止部材の第1受動突起110bを有し、係止部材の第2受動部12bは、スイッチ入れボタン20の片側に突き出る係止部材の第2受作動突起120bを有する。係止部材の第1受動突起110bと係止部材の第2受作動突起120bは、第2係止部材1bの同じ側に位置する。回路遮断器がスイッチを入れる場合、スイッチ切りボタン駆動部217の片側は、係止部材の第1受動部11bを介して第2係止部材1bを回転させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の外側に突き出させる。回路遮断器がスイッチを切る場合、スイッチ入れボタン駆動部207の片側は、係止部材の第2受動部12bを介して第2係止部材1bを回転させることにより、第2係止端13bを回路遮断器筐体1の外側に引っ込ませる。
【0102】
更に、図22-24に示されるように、スイッチ入れボタン駆動部207は、係止部材の第2受動突起120bと駆動配合するスイッチ入れボタン駆動斜面2070を有し、スイッチ切りボタン駆動部217は、係止部材の第1受動突起110bと駆動配合するスイッチ切りボタン駆動斜面21700を有する。スイッチ入れボタン駆動斜面2070の傾斜方向はスイッチ切りボタン駆動斜面21700の傾斜方向に反対であり、係止部材の第1受動突起110bと係止部材の第2受動突起120bは、スイッチ切りボタン駆動斜面21700とスイッチ入れボタン駆動斜面2070との間に位置する。
【0103】
スイッチ入れボタン20を押して回路遮断器にスイッチを入れさせる場合、スイッチ入れボタン駆動斜面2070はスイッチ入れボタン20に連れて回路遮断器筐体1の内側へ移動して第2係止部材1bを避けていると同時に、スイッチ切りボタン駆動斜面21700はスイッチ切りボタン21に連れて回路遮断器筐体1の外側へ移動し、係止部材の第1受動突起110bを介して第2係止部材1bを回転させる。第2係止端13bは、回路遮断器筐体1の外側に突き出、且つ駆動斜面21700は、係止部材の第1受動突起110bを支えて第2係止部材1bが回路遮断器筐体1の内側に戻らないようにさせる。
【0104】
スイッチ切りボタン21を押して回路遮断器にスイッチを切らせる場合、スイッチ切りボタン駆動斜面21700はスイッチ切りボタン21に連れて回路遮断器筐体1の内側へ移動して第2係止部材1bを避けていると同時に、スイッチ入れボタン駆動斜面2070は、スイッチ入れボタン20に連れて回路遮断器筐体1の外側へ移動して、係止部材の第2受動突起120bを押して第2係止端13bを回路遮断器筐体1の内側に引っ込ませ、且つ第2係止部材1bを制限してそれを回路遮断器筐体1の内側に保持するようにさせる。更に、図22及び図23にされるように、スイッチ入れボタン駆動斜面2070は、スイッチ入れボタン20に設けられたスイッチ入れボタン駆動突起によって形成され、スイッチ切りボタン駆動斜面21700は、スイッチ切りボタン21に設けられたスイッチ切りボタン駆動溝によって形成される。回路遮断器がスイッチ切り状態にある場合、スイッチ入れボタン駆動斜面2070とスイッチ切りボタン駆動斜面21700は漏斗状構造を形成する。
【0105】
好ましくは、図22図24に示されるように、スイッチ切りボタン駆動部217は、スイッチ切りボタン21の片側に設けられたスイッチ切りボタン駆動部の第1凸起段2170と、スイッチ切りボタン21から遠ざかるスイッチ切りボタン駆動部の第1凸起段2170の片側に設けられるスイッチ切りボタン駆動部の第2凸起段2171とを備える。スイッチ切りボタン駆動部の第1凸起段2170は全体として三角形構造を有し、スイッチ切りボタン駆動部の第2凸起段2171はスイッチ入れボタン20に近づく当該三角形構造の一つのコーナ角に配置される。
【0106】
また、図22及び図24に示されるように、第2係止部材1bは略H字型構造を有する。第2係止部材取付部10bと係止部材第1受動部11bは、第2係止部材1bの片端に位置し、H字型構造の片辺を構成する。係止部材の第2受動部12bと第2係止端13bは、第2係止部材1bの他端に位置し、H字型構造の他辺を構成する。
【0107】
また、更に、図3、21-24に示されるように、第2係止部材1bは、空間を節約するために回路遮断器の厚み方向に沿ってスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21に重ねて配置する。回路遮断器の厚さ方向において、第2係止部材11bはスイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21の上方に位置し、引っ張り部材2aは第2係止部材11bの上方に位置する。第1係止部材1aは、第2係止部材11bの第2係止端13bの上方に位置し、第1係止部材1aの片端と第2係止端13bは大きな係止部材開口部17を共用し、もちろん、2つの独立し係止部材開口部を共用する可能性もある。スイッチ入れボタン20及びスイッチ切りボタン21の移動方向において、第1係止部材1aは第2係止部材11bよりも回路遮断器筐体1の内側に近づく。
【0108】
図25に示されるのは、回路遮断器筐体1の一実施例である。
【0109】
図25に示されるように、回路遮断器筐体1は全体として六面体構造を有しており、互いに対向する前側壁1001及び後側壁1002と、前側壁1001に設けられた出力線孔112とボタン孔110-111と引っ張り部材操作孔113と、後側壁1002に設けられた入力線孔14とを備える。
【0110】
好ましくは、図25に示されるように、ボタン孔110-111は、並んで設けられたスイッチ入れボタン孔110及びスイッチ切りボタン孔111を備える。更に、スイッチ入れボタン20のスイッチ入れボタン操作端とスイッチ切りボタン21のスイッチ切りボタン操作端は、それぞれスイッチ入れボタン孔110とスイッチ切りボタン孔111の内側に摺動可能に配置され、且つ常時回路遮断器筐体1の前側壁1001に突き出ないことにより、使用者がスイッチ入れボタン操作端/スイッチ切りボタン操作端に誤って触れて回路遮断器がスイッチを入り/切るという状況を免れ、使用者の電力消費の安定性と安全性を守る。
【0111】
好ましくは、図25に示されるように、ボタン孔110-111と引っ張り部材操作孔113は前側壁1001の片端に設けられ、一つの出力線孔112は、前側壁の他端に設けられ、第1出力線孔となり、もう一つの出力線孔112は第1出力線孔とボタン孔110-111との間に設けられ、第2出力線孔となる。ボタン孔110-111と第2出力線孔は引っ張り部材操作孔113の同じ側に位置する。更に、図19に示されるように、回路遮断器筐体1は、前側壁1001に設けられた引っ張り部材取出溝16を有する。引っ張り部材取出溝16は、第2出力線孔と引っ張り部材操作孔113との間に設けられ、その両端はそれぞれ第2出力線孔と引っ張り部材操作孔113と連通する。第2出力線孔に挿入された出力線は、引っ張り部材取出溝16を遮る。又は、図20に示されるように、引っ張り部材取出溝16はスイッチ切りボタン穴111と引っ張り部材操作孔113との間に設けられる。回路遮断器がスイッチ入れ状態にある場合、回路遮断器のスイッチ切りボタン21は引っ張り部材取出溝16を遮る。
【0112】
好ましくは、回路遮断器筐体1は、図25に示されるように、前側壁1001に設けられた線取り外し孔1120と、後側壁1002に設けられた連通孔15とを更に備える。線取り外し孔1120は出力線孔112に1対1で対応し、連通孔15は2つの入力線孔14の間に位置する。
【0113】
好ましくは、図25に示されるように、回路遮断器筐体1は、互いに対向して設けられた第3側壁1003及び第4側壁1004と、互いに対向して設けられた第5側壁1005及び第6側壁1006とを更に備える。第3側壁1003と第4側壁1004と第5側壁1005と第6側壁1006は、全て前側壁1001と後側壁1002との間に位置する。また、図25に示されるように、前側壁1001に近づく第3側壁1003の片端には係止部材開口部17が設けられる。
【0114】
上記のように、本発明は更に特定の好ましい実施形態と組み合わせて詳細に説明されるが、本発明の特定の実施例がこれらの説明に限定されると考えることはできない。本発明の当業者にとって、本発明の構想から逸脱することなく、いくつかの単純な推論又は置換を行うことができ、これは、本発明の保護範囲に属すると見なされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25