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特許7654162ガイド線の表示方法、装置、機器およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-21
(45)【発行日】2025-03-31
(54)【発明の名称】ガイド線の表示方法、装置、機器およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/0969 20060101AFI20250324BHJP
   G01C 21/34 20060101ALI20250324BHJP
   G06T 1/00 20060101ALI20250324BHJP
【FI】
G08G1/0969
G01C21/34
G06T1/00 B
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2024523546
(86)(22)【出願日】2022-10-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-10-28
(86)【国際出願番号】 CN2022128412
(87)【国際公開番号】W WO2023138143
(87)【国際公開日】2023-07-27
【審査請求日】2024-04-18
(31)【優先権主張番号】202210067005.0
(32)【優先日】2022-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
【氏名又は名称原語表記】TENCENT TECHNOLOGY (SHENZHEN) COMPANY LIMITED
【住所又は居所原語表記】35/F,Tencent Building,Kejizhongyi Road,Midwest District of Hi-tech Park,Nanshan District, Shenzhen,Guangdong 518057,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】韓超
(72)【発明者】
【氏名】馮磊
【審査官】増子 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-090301(JP,A)
【文献】特開平11-259669(JP,A)
【文献】特開2017-033542(JP,A)
【文献】特開平10-214400(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第03505870(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00 - 21/36
G01C 23/00 - 25/00
G08G 1/00 - 99/00
G06T 1/00
G06T 11/60 - 13/80
G06T 17/05
G06T 19/00 - 19/20
B60W 10/00 - 10/30
B60W 30/00 - 60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末によって実行されるガイド線の表示方法であって、
ナビゲーションマップ上で車両を目的地へと案内するための第1のガイド線および第2のガイド線であって、第iのタイミングで生成された前記第1のガイド線および第i+1のタイミングで生成された前記第2のガイド線を取得するステップと、
前記第1のガイド線および/または前記第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得るステップと、
前記k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して、前記第i+1のタイミングで表示される前記第1のガイド線を第i+2のタイミングで表示される前記第2のガイド線へと移行させるガイド線である移行ガイド線を生成するステップと、
前記第i+1のタイミングと前記第i+2のタイミングの間に前記移行ガイド線を表示するステップと、を含み、i、kは正の整数である、
ガイド線の表示方法。
【請求項2】
前記第1のガイド線および/または前記第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、前記k組の整合点ペアを得る前記ステップは、
前記第2のガイド線上で、前記第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定して、および/または、前記第1のガイド線上で、前記第2のガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされたn’個の第2の対応点を特定して、合わせて前記k組の整合点ペアを得るステップを含み、
各組の整合点ペアは、相互マッピングされた前記定位点と前記対応点とを含み、m、m’、n、n’はいずれも正の整数である、
請求項1に記載のガイド線の表示方法。
【請求項3】
前記第2のガイド線は、前記車両が規定されたルートを外れていない状況において生成されたガイド線であり、
前記第2のガイド線上で、前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされた前記m’個の第1の対応点を特定して、および、前記第1のガイド線上で、前記第2のガイド線上の前記n個の定位点と相互マッピングされた前記n’個の第2の対応点を特定して、合わせて前記k組の整合点ペアを得る前記ステップは、
前記第1のガイド線および前記第2のガイド線上に存在する、同じ道路位置に属する定位点に基づいて、前記第2のガイド線上で前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされる前記m’個の第1の対応点を特定して、および、前記第1のガイド線上で前記第2のガイド線上の前記n個の定位点と相互マッピングされる前記n’個の第2の対応点を特定して、合わせて前記k組の整合点ペアを得るステップを含む、
請求項2に記載のガイド線の表示方法。
【請求項4】
前記第1のガイド線および前記第2のガイド線上に存在する、同じ道路位置に属する定位点に基づいて、前記第2のガイド線上で前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされる前記m’個の第1の対応点を特定し、および、前記第1のガイド線上で前記第2のガイド線上の前記n個の定位点と相互マッピングされる前記n’個の第2の対応点を特定して、合わせて前記k組の整合点ペアを得る前記ステップは、
前記第1のガイド線のm個の定位点と、前記第2のガイド線のn個の定位点とを1対1でペアリングし、k組の整合点ペアを得るステップと、
前記m個の定位点のうちm個の定位点以外の定位点を前記第2のガイド線の起点とペアリングして、k組の整合点ペアを得るステップと、
前記n個の定位点のうちn個の定位点以外の定位点を前記第1のガイド線の終点とペアリングして、k組の整合点ペアを得るステップと、を含み、
、n、k、k、kはいずれも正の整数であり、m、n、kは数値が等しく、m、n、kはいずれもmとnとのうちの最小値より小さく、前記k組の整合点ペアにおける任意の2つのペアリングされた定位点が示す道路位置は同じである、
請求項3に記載のガイド線の表示方法。
【請求項5】
前記第2のガイド線は、前記車両が規定されたルートを外れている状況において生成されたガイド線であり、前記第1のガイド線上には、第1の車線変更曲線が存在し、
前記第2のガイド線上で、前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされた前記m’個の第1の対応点を特定する前記ステップは、
前記第1のガイド線上の前記第1の車線変更曲線の端点に基づいて、前記第2のガイド線上で、前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされた前記m’個の第1の対応点を特定して、前記k組の整合点ペアを得るステップを含む、
請求項2に記載のガイド線の表示方法。
【請求項6】
前記第1のガイド線上の前記第1の車線変更曲線の端点に基づいて、前記第2のガイド線上で、前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされた前記m’個の第1の対応点を特定して、前記k組の整合点ペアを得る前記ステップは、
前記第1のガイド線上の前記第1の車線変更曲線の2つの端点を前記第2のガイド線に投影して2つの対応点を得て、前記第1の車線変更曲線の2つの端点と前記2つの対応点とを1対1でペアリングして、2組の整合点ペアを得るステップと、
前記第1のガイド線の起点と前記第2のガイド線の起点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得るステップと、
前記第1のガイド線の終点と前記第2のガイド線の終点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得るステップと、を含む、
請求項5に記載のガイド線の表示方法。
【請求項7】
前記第2のガイド線上で、前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされた前記m’個の第1の対応点を特定して、および、前記第1のガイド線上で、前記第2のガイド線上の前記n個の定位点と相互マッピングされた前記n’個の第2の対応点を特定して、合わせて前記k組の整合点ペアを得る前記ステップは、
前記第1のガイド線上の前記m個の定位点および前記第2のガイド線上の前記n個の定位点に対して順番ごとにペアリングを行って、前記k組の整合点ペアを得るステップを含み、kはmとnのうちの最大値に等しい、
請求項2に記載のガイド線の表示方法。
【請求項8】
前記第1のガイド線上の前記m個の定位点および前記第2のガイド線上の前記n個の定位点に対して順番ごとにペアリングを行って、前記k組の整合点ペアを得る前記ステップは、
jがmより小さく且つnより小さい場合、前記m個の定位点のうちの第j番目の定位点と前記n個の定位点のうちの第j番目の定位点とをペアリングするステップと、
mがnより大きく、jがn以上で且つm以下の場合、前記m個の定位点のうちの第j番目の定位点と前記第2のガイド線の第1の端点とをペアリングするステップと、
mがnより小さく、jがm以上で且つn以下の場合、前記n個の定位点のうちの第j番目の定位点と前記第1のガイド線の第2の端点とをペアリングするステップと、
前記k組の整合点ペアを特定して取得するステップと、を含み、
jは正の整数であり、前記m個の定位点および前記n個の定位点は、道路の前進方向に順番に並んでおり、この場合前記第1の端点は終点であり、前記第2の端点も終点であり、または、前記m個の定位点および前記n個の定位点は道路の前進方向と逆の順序で並んでおり、この場合前記第1の端点は起点であり、前記第2の端点も起点である、
請求項7に記載のガイド線の表示方法。
【請求項9】
前記第2のガイド線上で、前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされた前記m’個の第1の対応点を特定して、および、前記第1のガイド線上で、前記第2のガイド線上の前記n個の定位点と相互マッピングされた前記n’個の第2の対応点を特定して、合わせて前記k組の整合点ペアを得る前記ステップは、
前記第1のガイド線上の前記m個の定位点を前記第2のガイド線上に投影して前記m’個の第1の対応点を得るとともに、前記第2のガイド線上の前記n個の定位点を前記第1のガイド線上に投影して前記n’個の第2の対応点を得て、合わせて前記k組の整合点ペアを得るステップを含む、
請求項2に記載のガイド線の表示方法。
【請求項10】
前記第1のガイド線上の前記m個の定位点を前記第2のガイド線上に投影して前記m’個の第1の対応点を得るとともに、前記第2のガイド線上の前記n個の定位点を前記第1のガイド線上に投影して前記n’個の第2の対応点を得て、合わせて前記k組の整合点ペアを得る前記ステップは、
前記第1のガイド線上のm個の定位点を前記第2のガイド線上に投影してm’個の第1の対応点を得て、前記m個の定位点と前記m’個の第1の対応点とを1対1でペアリングして、k組の整合点ペアを得るステップと、
前記m個の定位点のうち前記m個の定位点以外の定位点と前記第2のガイド線の第3の端点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得るステップと、
前記第2のガイド線上のn個の定位点を前記第1のガイド線上に投影してn’個の第2の対応点を得て、前記n個の定位点と前記n’個の第2の対応点とを1対1でペアリングして、k組の整合点ペアを得るステップと、
前記n個の定位点のうち前記n個の定位点以外の定位点と前記第1のガイド線の第4の端点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得るステップと、を含み、
第3の端点は終点であって第4の端点は起点であり、または、第3の端点は起点であって第4の端点は終点であり、m、m’、n、n’、k、k、k、kはいずれも正の整数である、
請求項9に記載のガイド線の表示方法。
【請求項11】
前記第2のガイド線上で、前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされた前記m’個の第1の対応点を特定して、および/または、前記第1のガイド線上で、前記第2のガイド線上の前記n個の定位点と相互マッピングされた前記n’個の第2の対応点を特定して、合わせて前記k組の整合点ペアを得る前記ステップは、
前記m個の定位点の前記第1のガイド線上の位置に基づいて、前記第2のガイド線上で、前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされた前記m’個の第1の対応点を特定するステップと、
前記n個の定位点の前記第2のガイド線上の位置に基づいて、前記第1のガイド線上で、前記第2のガイド線上の前記n個の定位点と相互マッピングされた前記n’個の第2の対応点を特定するステップと、
前記k組の整合点ペアを特定して取得するステップと、を含む
請求項2に記載のガイド線の表示方法。
【請求項12】
前記定位点はガイド線の端点と転換点とを含み、前記ガイド線の転換点は前記車両に車線変更を指示する道路位置であり、
前記m個の定位点の前記第1のガイド線上での位置に基づいて、前記第2のガイド線上で前記第1のガイド線上の前記m個の定位点と相互マッピングされた前記m’個の第1の対応点を特定する前記ステップ、および前記n個の定位点の前記第2のガイド線上での位置に基づいて、前記第1のガイド線上で前記第2のガイド線上の前記n個の定位点と相互マッピングされた前記n’個の第2の対応点を特定する前記ステップは、
前記m個の定位点のうちの1つの転換点について、前記転換点と前記第2のガイド線上の1つの対応点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得るステップであって、前記転換点の第2の割合と前記対応点の第2の割合とは同じである、ステップと、
前記n個の定位点のうちの1つの転換点について、前記転換点と前記第1のガイド線上の1つの対応点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得るステップであって、前記転換点の第2の割合と前記対応点の第2の割合とは同じである、ステップと、
前記第1のガイド線の起点と前記第2のガイド線の起点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得るステップと、前記第1のガイド線の終点と前記第2のガイド線の終点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得るステップと、を含み、
前記転換点の第2の割合は、前記転換点と前記ガイド線の基準点との距離と、前記ガイド線の全長との割合であり、前記対応点の第2の割合は、前記対応点と前記ガイド線の基準点との距離と、前記ガイド線の全長との割合であり、前記基準点は前記ガイド線の起点または終点であり、k、kはいずれも正の整数である、
請求項11に記載のガイド線の表示方法。
【請求項13】
前記第1のガイド線上には、車線変更するよう前記車両を案内するための第1の車線変更曲線が存在し、
前記第iのタイミングで生成された前記第1のガイド線を取得する前記ステップは、
順次連結された第1の線分と車線変更するよう前記車両を案内するための第2の線分と第3の線分とを含む、処理すべき前記第1のガイド線を取得するステップと、
第1の後退距離に基づいて、前記第2の線分と前記第1の線分とを連結する転換点を前記第1の線分上で後退させて、第1の後退点を得るステップと、
第2の後退距離に基づいて、前記第2の線分と前記第3の線分とを連結する転換点を前記第3の線分上で後退させて、第2の後退点を得るステップと、
前記第1の後退点と前記第2の後退点とに基づいて、前記第1の車線変更曲線を生成するステップと、
後退させた第1の線分と、前記第1の車線変更曲線と、後退させた第3の線分とを順次連結して、前記第iのタイミングで生成された前記第1のガイド線を得るステップと、を含む
請求項に記載のガイド線の表示方法。
【請求項14】
前記第2のガイド線上には、車線変更するよう前記車両を案内するための第2の車線変更曲線が存在し、前記第i+1のタイミングで生成された前記第2のガイド線を取得する前記ステップは、
順次連結された第4の線分と車線変更するよう前記車両を案内するための第5の線分と第6の線分とを含む、処理すべき前記第2のガイド線を取得するステップと、
第3の後退距離に基づいて、前記第4の線分と前記第5の線分とを連結する転換点を前記第4の線分上で後退させて、第3の後退点を得るステップと、
第4の後退距離に基づいて、前記第5の線分と前記第6の線分とを連結する転換点を前記第6の線分上で後退させて、第4の後退点を得るステップと、
前記第3の後退点および前記第4の後退点に基づいて、前記第2の車線変更曲線を生成するステップと、
後退させた第4の線分と、前記第2の車線変更曲線と、後退させた第6の線分とを順次連結して、前記第i+1のタイミングで生成された前記第2のガイド線を得るステップと、を含む、
請求項に記載のガイド線の表示方法。
【請求項15】
前記k組の整合点ペアの前記k個の中間点を順次連結して前記移行ガイド線を生成する前記ステップにおいて、
前記k個の中間点のうちの任意の2つの中間点の、各々の整合点ペア内での第1の割合は同じであり、前記第1の割合は第1の時間と第2の時間との割合であり、前記第1の時間は前記中間点に対応する中間タイミングと前記第iのタイミングとの差分であり、前記第2の時間は前記第i+1のタイミングと前記第iのタイミングとの差分であり、前記中間タイミングは前記第iのタイミングと前記第i+1のタイミングとの間の補完により得られる、
請求項に記載のガイド線の表示方法。
【請求項16】
ナビゲーションマップ上で車両を目的地へと案内するための第1のガイド線および第2のガイド線であって、第iのタイミングで生成された前記第1のガイド線および第i+1のタイミングで生成された前記第2のガイド線を取得するための取得モジュールと、
前記第1のガイド線および/または前記第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得るためのペアリングモジュールと、
前記k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して、前記第i+1のタイミングで表示される前記第1のガイド線を第i+2のタイミングで表示される前記第2のガイド線へと移行させるガイド線である移行ガイド線を生成するための生成モジュールと、
前記第i+1のタイミングと前記第i+2のタイミングの間に前記移行ガイド線を表示するための表示モジュールと、を含み、i、kは正の整数である、
ガイド線の表示装置。
【請求項17】
プロセッサと、メモリとを含み、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶されており、前記プロセッサによって前記コンピュータプログラムがロードおよび実行されることで、請求項1~15のいずれか一項に記載のガイド線の表示方法が実現される、
コンピュータ機器。
【請求項18】
コンピュータプログラムであって、コンピュータ機器に請求項1~15のいずれか一項に記載のガイド線の表示方法を実行させる、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は2022年01月20日に出願された出願番号202210067005.0、発明の名称「ガイド線の表示方法、装置、機器、媒体およびプログラム製品」の中国特許出願の優先権を主張し、そのすべての内容は援用により本願に組み込まれる。
【0002】
本願実施例はナビゲーションマップの分野に属し、特にガイド線の表示方法、装置、機器およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0003】
ガイド線とは、ナビゲーションマップインタフェース上に表示され、車両を目的地へと導くための車線レベルでの案内線である。ガイド線は車線ラインに沿って延び、一定の長さを有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
関連技術において、ガイド線は一定時間(例えば1秒)ごとに自動更新され、前後のタイミングで表示されるガイド線には、顕著な跳躍的変化がある。前後のタイミングの中間画面をいかに過渡的に表示して、表示されるガイド線の自動更新の過程で生じる跳躍的変化を緩和するかが、喫緊の解決すべき技術的課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願は、ガイド線動画の表示の緻密さと動画の滑らかさを向上させる、ガイド線の表示方法、装置、機器およびプログラムを提供する。その技術案は以下のとおりである。
【0006】
本願の第1の態様として提供するガイド線の表示方法は、端末によって実行され、ナビゲーションマップ上で車両を目的地へと案内するための第1のガイド線および第2のガイド線であって、第iのタイミングで生成された第1のガイド線および第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線を取得するステップと、第1のガイド線および/または第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得るステップと、k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して、第i+1のタイミングで表示される第1のガイド線を第i+2のタイミングで表示される第2のガイド線へと移行させるガイド線である移行ガイド線を生成するステップと、第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に移行ガイド線を表示するステップと、を含み、i、kは正の整数である。
【0007】
本願の別の態様として提供するガイド線の表示装置は、ナビゲーションマップ上で車両を目的地へと案内するための第1のガイド線および第2のガイド線であって、第iのタイミングで生成された第1のガイド線および第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線を取得するための取得モジュールと、第1のガイド線および/または第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得るためのペアリングモジュールと、k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して、第i+1のタイミングで表示される第1のガイド線を第i+2のタイミングで表示される第2のガイド線へと移行させるガイド線である移行ガイド線を生成するための生成モジュールと、第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に移行ガイド線を表示するための表示モジュールと、を含み、i、kは正の整数である。
【0008】
本願の一態様として提供するコンピュータ機器は、プロセッサと、メモリとを含み、前記メモリにはコンピュータプログラムが記憶されており、前記プロセッサによって前記コンピュータプログラムがロードおよび実行されることで、上記のガイド線の表示方法が実現される。
【0010】
本願の別の態様として提供するコンピュータプログラムは、コンピュータ機器に上記態様で提供するガイド線の表示方法を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本願の実施例で提供する技術案は、少なくとも次のような有益な効果を奏する。第iのタイミングで生成された第1のガイド線および/または第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行ってk組の整合点ペアを取得し、k組の整合点ペアのk個の中間点を直列接続して移行ガイド線を生成し、第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に移行ガイド線を表示する。上記の方法によれば、ガイド線動画における隣り合う2フレーム間でのガイド線の表示の差異を減少させ、仮想ガイド線動画の表示の緻密さおよび動画の滑らかさを向上させる。また、隣り合う2フレーム間の異なるピクセルが減少することにより、液晶ディスプレイのフレームレベルの更新効果が向上することで、よりやさしく緻密なガイド線により車両を目的地へと案内する表示効果を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は本願の例示的な一実施例で提供するガイド線の模式図を示す。
図2図2は本願の例示的実施例で提供するコンピュータシステムの構造模式図を示す。
図3図3は本願の例示的実施例で提供するガイド線の表示方法のフローチャートを示す。
図4図4は本願の例示的実施例で提供する第1のガイド線と第2のガイド線の模式図を示す。
図5図5は本願の別の例示的実施例で提供する第1のガイド線と第2のガイド線の模式図を示す。
図6図6は本願の例示的実施例で提供する第1のペアリング方式の模式図を示す。
図7図7は本願の例示的実施例で提供する第2のペアリング方式の模式図を示す。
図8図8は本願の例示的実施例で提供する第3のペアリング方式の模式図を示す。
図9図9は本願の例示的実施例で提供する第4のペアリング方式の模式図を示す。
図10図10は本願の例示的実施例で提供する第5のペアリング方式の模式図を示す。
図11図11は本願の例示的実施例で提供する移行ガイド線の生成プロセスの模式図を示す。
図12図12は本願の例示的実施例で提供する車線変更曲線の生成プロセスの模式図を示す。
図13図13は本願の別の例示的実施例で提供するガイド線の表示方法のフローチャートを示す。
図14図14は本願の例示的実施例で提供するガイド線動画の生成プロセスの模式図を示す。
図15図15は本願のさらに別の例示的実施例で提供するガイド線の表示方法のフローチャートを示す。
図16図16は本願の例示的実施例で提供するガイド線の表示装置の構造ブロック図を示す。
図17図17は本願の例示的実施例で提供するコンピュータ機器の構造ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
はじめに、本願実施例に係る用語を簡単に説明する。
【0014】
ガイド線とは、ナビゲーションマップインタフェース上に表示される、車両を目的地へと導くための車線レベルの案内線である。一実施例において、ナビゲーションマップインタフェースでは一定時間(例えば1秒)ごとにガイド線を自動更新して表示する。例えば、第iのタイミングでナビゲーションマップインタフェースに第1のガイド線が表示され、1秒経つと第i+1のタイミングで第2のガイド線が表示される。一実施例において、ガイド線の長さは予め設定されたものである。例えば、ナビゲーションマップクライアントはガイド線1区間の長さをそれぞれ1kmに設定し、ナビゲーションマップクライアントはガイド線の最終区間の終点をユーザが入力した目的地に設定する。模式的に、図1は本願の例示的実施例で提供するガイド線の模式図を示し、このとき、ナビゲーションマップインタフェース上に示されたガイド線101は1本のガイド線の一部または全体である。
【0015】
インテリジェント交通システム(Intelligent Traffic System,ITS)または高度道路交通システム(Intelligent Transportation System)とは、先進的な科学技術(情報技術、コンピュータ技術、データ通信技術、センサ技術、電子制御技術、自動制御理論、オペレーションリサーチ、人工知能等)を交通輸送、サービス制御および車両製造に有効かつ総合的に応用して、車両、道路、ユーザの三者間の連携を強化することで、安全が保障され、効率を高め、環境を改善し、省エネルギーの総合交通システムを形成するものである。
【0016】
インテリジェンス路車間協調システム(Intelligent Vehicle Infrastructure Cooperative Systems,IVICS)は、路車間協調システムと略称されるが、インテリジェント交通システム(ITS)の発展方向の一つである。路車間協調システムとは、先進的な無線通信と次世代インターネット等の技術を用いて、オールラウンドに車車間、路車間の動的リアルタイム情報交換を実施するとともに、全時空間の動的交通情報の収集および統合を基にして、車両の自律的安全制御と道路の協調管理を遂行し、人と車と道路の有効な連携を存分に実現し、交通安全を保証し、通行効率を高めることにより形成される、安全で効率的で環境にやさしい道路交通システムである。
【0017】
図2は本願の例示的実施例で提供するコンピュータシステムの構造模式図を示す。当該コンピュータシステム200は、端末220とサーバ240とを含む。
【0018】
端末220には、ナビゲーションマップをサポートするアプリケーションプログラムがインストールされて動作している。当該ナビゲーションマップをサポートするアプリケーションプログラムは、ナビゲーションマップ提示機能を有する任意のタイプのアプリケーションプログラムであってよく、例えば、専用のナビゲーションマップアプリケーション、ホストプログラム(例えばSNSタイプのアプリケーション、通販タイプのアプリケーション等)に集積されて動作し且つナビゲーションマップ提示機能を有するアプレット、ナビゲーションマップ提示機能を有するFast Appなどを含むが、これらに限定されない。本願において、端末220は運転者が使用する端末であってよい。運転者はナビゲーションマップに表示されるガイド線の案内で目的地へと車両を運転する。
【0019】
端末220は無線ネットワークまたは有線ネットワークを介してサーバ240と接続される。
【0020】
サーバ240はスタンドアローンの物理的サーバでもよいし、複数の物理的サーバからなるサーバクラスタまたは分散式システムでもよい。さらにはクラウドサービス、クラウドデータベース、クラウドコンピューティング、クラウド関数、クラウドストレージ、ネットワークサービス、クラウド通信、ミドルウェアサービス、ドメインサービス、セキュリティサービス、CDN(Content Delivery Network)、およびビッグデータやAIプラットフォーム等のベーシッククラウドコンピューティングサービスを提供する、クラウドサーバでもよい。本願実施例において、サーバ240は、ナビゲーションマップをサポートするアプリケーションプログラムにバックグラウンドサービスを提供する。
【0021】
任意選択として、上記のナビゲーションマップをサポートするアプリケーションプログラムは、異なるオペレーティングシステムプラットフォーム(アンドロイド(登録商標)またはiOS(登録商標))上で動作できる。任意選択として、ナビゲーションマップをサポートするアプリケーションプログラムが動作する端末220は、機器タイプが同じでも異なっていてもよい。当該機器タイプは、スマートフォン、スマートウォッチ、スマートTV、車載端末、ウェアラブル機器、タブレットコンピュータ、電子書籍リーダ、MP3プレーヤ、MP4プレーヤ、ラップトップ型モバイルコンピュータのうちの少なくとも1つを含む。以下の実施例では端末がスマートフォンを含む場合を例として説明する。
【0022】
当業者であればわかるように、上記端末の数は多くても少なくてもよい。例えば上記端末は1つのみでも、数十個または数百個でも、より多い数でもよい。本願実施例は端末の数および機器タイプを限定しない。
【0023】
ガイド線動画の表示の緻密さと動画の滑らかさを向上させるため、図3に本願の例示的実施例で提供するガイド線の表示方法のフローチャートを示す。当該方法を図2に示す端末220(または端末220上でナビゲーションマップをサポートするアプリケーションプログラム)に応用する場合を例として説明する。当該方法は以下のステップを含む。
【0024】
ステップ320:第iのタイミングで生成された第1のガイド線と、第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線とを取得する。
【0025】
ガイド線とは、ナビゲーションマップインタフェース上に表示される、車両を目的地へと導くための車線レベルの案内線である。一実施例において、ガイド線は車両の現在位置を起点とし、目的地を終点として生成される、常に車線ラインと平行な車線レベルの案内線である。一実施例において、ガイド線の長さは予め設定されたものであり、例えばナビゲーションマップクライアントはガイド線1区間の長さをそれぞれ1kmに設定する。別の一実施例において、ガイド線の長さは動的に区分されたものであり、例えば、ナビゲーションマップクライアントは、ガイド線の長さと現時点の車両の走行速度とを相関させて、走行速度が速ければ長いガイド線を生成し、走行速度が遅ければ短いガイド線を生成する。一実施例において、ナビゲーションマップインタフェースでは一定時間(例えば1秒)ごとにガイド線を自動更新して表示する。例示的に、図1は本願の例示的実施例で提供するガイド線の模式図を示し、このとき、ナビゲーションマップインタフェース上に示されたガイド線101は1本のガイド線の一部または全体である。
【0026】
第1のガイド線とは、第iのタイミングで生成される、車両を目的地へと導くためのガイド線であり、第1のガイド線は第i+1のタイミングでナビゲーションマップインタフェース上に表示される。任意選択として、隣り合う2つのタイミングの間隔は1秒である。一実施例において、端末は第iのタイミングでGPS(Global Positioning System)測位により現在の車両の所在位置を取得して、車線レベルの道路網データと目的地に基づいて第1のガイド線を算出する。
但し、iは正の整数である。
【0027】
一実施例において、ユーザがナビゲート開始前に初期位置と目的地を入力したことに応答して、サーバは端末に初期位置と目的地との間の車線レベルの道路網データをフィードバックする。任意選択として、車線レベルの道路網データには、初期位置と目的地との間で経由する車線の長さ、車線の方向、車線数、車線と車線との接続状況、車線が渋滞しているか否か、信号数等が含まれている。本願において、車線レベルの道路網データは端末がガイド線を生成するために用いられる。模式的には、端末は車線レベルの道路網データに基づいて、車両の第iのタイミングでの所在位置から目的地へ向かう1区間のガイド線(第1のガイド線)を規定する。例えば、端末は「194m直進、そのあと左へ車線変更してさらに1000m直進」というガイド線を生成する。
【0028】
任意選択として、ユーザはGPSで測位する方法により初期位置を入力できる。任意選択として、ユーザは、例えば仮想キーボードで初期位置を入力したり、ナビゲーションマップが提供する位置選択項目をクリックして初期位置を選択したり、ナビゲーションマップの建物や道路をクリックして初期位置を選択するなど、手動入力の方法で初期位置を入力してもよい。
【0029】
第2のガイド線とは、第i+1のタイミングで生成される、車両を目的地へと導くためのガイド線であり、第2のガイド線は第i+2のタイミングでナビゲーションマップインタフェース上に表示される。任意選択として、隣り合う2つのタイミングの間隔は1秒である。一実施例において、端末は第i+1のタイミングでGPS測位により現在の車両の所在位置を取得して、車線レベルの道路網データと目的地に基づいて第2のガイド線を算出する。
【0030】
第2のガイド線を生成する第i+1のタイミングに車両が第1のガイド線の規定ルート上にいない場合、第2のガイド線は第1のガイド線と重複するルートが存在しない。第2のガイド線を生成する第i+1のタイミングに車両が第1のガイド線の規定ルート上にいれば、第2のガイド線は第1のガイド線と重複部分が存在する。
【0031】
説明すべき点として、車両が生成したガイド線が最終目的地を通過した場合、目的地をガイド線の終点として、所定の長さでガイド線を規定することを停止する。本願のすべての実施例では、説明の便宜上、第iのタイミングで生成された第1のガイド線も第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線も目的地を通過していないものとみなす。
【0032】
ステップ340:第1のガイド線および/または第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得る。
【0033】
定位点とは、ガイド線上の端点または転換点を指し、端点はガイド線の起点と終点を含み、転換点はガイド線上の車線変更ポイントを指し、車両は転換点が指示する道路位置で車線変更を行う。
【0034】
説明すべき点として、説明の便宜上、本願のすべての実施例において車両は第iのタイミングと第i+1のタイミングの間で移動しているものとみなす。
【0035】
一実施例において、端末が第1のガイド線および/または第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得るステップは、端末が第2のガイド線上で、第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定して、および/または、第1のガイド線上で、第2のガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされたn’個の第2の対応点を特定して、合わせてk組の整合点ペアを得るステップを含み、各組の整合点ペアは、相互マッピングされた定位点と対応点とを含む。
【0036】
一実施例において、端末が第iのタイミングで第1のガイド線を生成し、第i+1のタイミングで第2のガイド線を生成する場合、2種類のケースがある。
【0037】
第1のケース:第i+1のタイミングで、車両はナビゲーションマップに規定されたルート上にいる。即ち車両はルートを外れていない。
【0038】
模式的に、図4に車両がルートを外れていない状況における、第iのタイミングで生成された第1のガイド線401および第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線402を示す。第iのタイミングでは車両は定位点A1が示す道路位置におり、第i+1のタイミングでは車両は定位点B1が示す道路位置にいる。第i+1のタイミングでは車両はルートを外れておらず、車両は第iのタイミングで生成された第1のガイド線で規定されたルート上にいる。
【0039】
模式的に、第1のガイド線401は4つの定位点、即ち起点A1、転換点A2、転換点A3、終点A4を含み、第2のガイド線402は4つの定位点、即ち起点B1、転換点B2、転換点B3、終点B4を含む。一実施例において、端末は第2のガイド線402上で、起点A1、転換点A2、転換点A3、終点A4と相互マッピングされた4つの第1の対応点を特定して、および/または、端末は第1のガイド線401上で、起点B1、転換点B2、転換点B3、終点B4と相互マッピングされた4つの第2の対応点を特定して、合わせてk組の整合点ペアを得る。第1のケースのペアリング方式については、下記の第1のペアリング方式および第3~第5のペアリング方式の詳細な説明を参照されたい。
【0040】
第2のケース:第i+1のタイミングで、車両はナビゲーションマップに規定されたルート上にいない。即ち車両はルートを外れている。
【0041】
模式的に、図5は車両がルートを外れている状況における、第iのタイミングで生成された第1のガイド線501および第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線502を示す。第iのタイミングでは車両は定位点A1が示す道路位置におり、第i+1のタイミングでは車両は定位点B1が示す道路位置にいる。第i+1のタイミングで、車両はルートを外れており、車両は第iのタイミングで生成された第1のガイド線で規定されたルート上にいない。第1のガイド線501における車線変更曲線A2A3は車両を左側車線へ案内するためのものである。
【0042】
模式的に、第1のガイド線501は4つの定位点、即ち起点A1、転換点A2、転換点A3、終点A4を含み、第2のガイド線502は2つの定位点、即ち起点B1、終点B2を含む。一実施例において、端末は第2のガイド線502上で起点A1、転換点A2、転換点A3、終点A4と相互マッピングされた4つの第1の対応点を特定して、および/または、端末は第1のガイド線501上で起点B1、終点B2と相互マッピングされた2つの第2の対応点を特定して、合わせてk組の整合点ペアを得る。第2のケースのペアリング方式については、下記の第2~第5のペアリング方式の詳細な説明を参照されたい。
【0043】
ステップ360:k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して移行ガイド線を生成する。
【0044】
中間点を説明する。一実施例において、1組の整合点ペアは定位点と対応点とを含む。第1のガイド線上の定位点と第2のガイド線上の対応点が1組の整合点ペアを構成し、第2のガイド線上の定位点と第1のガイド線上の対応点とが1組の整合点ペアを構成する。中間点とは、定位点と対応点との間に位置する、補完により得られる点である。
【0045】
移行ガイド線とは、第i+1のタイミングで表示される第1のガイド線を第i+2のタイミングで表示される第2のガイド線へ移行させるためのガイド線である。本願のすべての実施例において、移行ガイド線こそが前後のタイミングでガイド線が跳躍的に変化するという問題を解決する鍵であり、移行ガイド線を設けることでガイド線の変化の過程を滑らかに表示することができる。
【0046】
一実施例において、端末がk組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結する方式には、直線による連結および/または曲線による連結を用いることができる。任意選択として、任意の2つの隣り合う中間点を順次連結する順次連結方式は、第1のガイド線または第2のガイド線上の隣り合う定位点を連結する方式と一致する。例えば、定位点A1と定位点A2との連結方式が直線による連結であれば、対応する2つの中間点の連結方式は直線による連結である。定位点A2と定位点A3との連結方式が曲線による連結であれば、対応する2つの中間点の連結方式は曲線による連結である。
【0047】
ステップ380:第i+1のタイミングと第i+2のタイミングとの間に、移行ガイド線を表示する。
【0048】
第i+1のタイミングに、端末は第iのタイミングで生成したガイド線を表示し、第i+2のタイミングに、端末は第i+1のタイミングで生成したガイド線を表示し、第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に移行ガイド線を表示する。一実施例において、端末は移行ガイド線を取得した後、三角化によりモデリングするとともに移行ガイド線の透明度を設定して、最終的に移行ガイド線をレンダリングする。
【0049】
上記のように、第iのタイミングで生成された第1のガイド線および/または第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行ってk組の整合点ペアを取得し、k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して移行ガイド線を生成し、第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に移行ガイド線を表示する。これによりユーザが前後のタイミングでガイド線を見るときの跳躍的変化感が低減され、ガイド線が車両を目的地へと案内するインタフェース効果が一層最適化される。
【0050】
上記の方法によれば、さらにガイド線動画における隣り合う2フレーム間のガイド線表示の差異を減少させ、ガイド線動画の表示の緻密さおよび動画の滑らかさを向上させる。また、隣り合う2フレーム間の異なるピクセルが減少することにより、液晶ディスプレイのフレームレベルの更新効果が向上することで、よりやさしく緻密なガイド線により車両を目的地へと案内する表示効果を実現することができる。
【0051】
上記の方法はさらに、第2のガイド線上で、第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定して、および/または、第1のガイド線上で、第2のガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされたn’個の第2の対応点を特定して、合わせてk組の整合点ペアを得ることもできる。第1のガイド線および/または第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行う方法を示す。
【0052】
第1のぺアリング方式では、第1のガイド線および第2のガイド線上に存在する、同じ道路位置に属する定位点に基づいて、第2のガイド線上で、第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされるm’個の第1の対応点を特定し、第1のガイド線上で、第2のガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされるn’個の第2の対応点を特定して、合わせてk組の整合点ペアを得る。
【0053】
なお、第1のペアリング方式は、第2のガイド線が、車両が規定されたルートを外れていない状況において生成されたガイド線である場合に適用される。
【0054】
一実施例において、端末は第1のガイド線のm個の定位点と、第2のガイド線のn個の定位点とを1対1でペアリングし、k組の整合点ペアを得る。m、n、kは数値が等しく、k組の整合点ペアにおける任意の2つのペアリングされた定位点が示す道路位置は同じである。m、n、kはいずれも正の整数であり、m、n、kはいずれもmとnとのうちの最小値より小さい。つまりm、n、kはいずれもmin(m,n)より小さい。端末はさらに、m個の定位点のうちm個の定位点以外の定位点を、第2のガイド線の起点とペアリングして、k組の整合点ペアを得る。またn個の定位点のうちn個の定位点以外の定位点を、第1のガイド線の終点とペアリングして、k組の整合点ペアを得る。kおよびkはいずれも正の整数である。
【0055】
模式的には、図6を参照すると、第1のガイド線401上の転換点A2(B2’)と、第2のガイド線402上の転換点B2(A2’)とが示す道路位置は同じであり、第1のガイド線401上の転換点A3(B3’)と第2のガイド線402上の転換点B3(A3’)とが示す道路位置は同じである。第2のガイド線の起点B1と第1のガイド線401上の第1の対応点B1’とが示す道路位置は同じであり、第1のガイド線の終点A4と第2のガイド線402上の第2の対応点A4’とが示す道路位置は同じである。
【0056】
端末はさらに、第1のガイド線401上の最後の1個の定位点(第1のガイド線401の起点A1)と第2のガイド線402の起点B1(A1’)とをペアリングし、第2のガイド線402上の最後の1個の定位点(第2のガイド線402の終点B4)と第1のガイド線401の終点A4(B4’)とをペアリングする。
【0057】
上記のペアリングプロセスにより、第1のガイド線401と第2のガイド線402との計6組の整合点ペアが得られる。
【0058】
上記のように、第1のガイド線および第2のガイド線上の、同じ道路位置を示す定位点をペアリングすることで、整合点ペア内の定位点と対応点との距離の総計が最小となり、生成される移行ガイド線の安定性がより一層保証される。但し、第2のガイド線は車両が規定ルートから外れていない状況において生成されたものである。
【0059】
第2のペアリング方式では、第1のガイド線上の第1の車線変更曲線の端点に基づいて、第2のガイド線上で、第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定し、k組の整合点ペアを得る。
【0060】
なお、第2のペアリング方式は第2のガイド線が、車両が規定ルートを外れているときに生成されたガイド線である場合に適用される。この場合、車両は第iのタイミングと第i+1のタイミングの間に車線変更点を通過し、且つ規定ルートに基づく車線変更を行っていない。したがって、第iのタイミングで生成された第1のガイド線は車線変更曲線を有しているが、第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線は車線変更曲線を有していない。
【0061】
一実施例において、端末は第1のガイド線上の第1の車線変更曲線の2つの端点を第2のガイド線に投影して2つの対応点を得て、第1の車線変更曲線の2つの端点と2つの対応点とを1対1でペアリングして、2組の整合点ペアを得る。端末はまた第1のガイド線の起点と第2のガイド線の起点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得る。第1のガイド線の終点と第2のガイド線の終点をペアリングして、1組の整合点ペアを得る。
【0062】
模式的には、図7を参照すると、第1のガイド線501上の第1の車線変更曲線の端点A2を第2のガイド線502上に投影して、対応点A2’が得られ、第1のガイド線501上の第1の車線変更曲線の端点A3を第2のガイド線502上に投影して、対応点A3’が得られる。
【0063】
端末はまた、第1のガイド線501の起点A1と第2のガイド線502の起点B1(A1’)とをペアリングし、また、第1のガイド線501の終点A4と第2のガイド線502の終点B2(A4’)とをペアリングする。
【0064】
上記のペアリングプロセスにより、第1のガイド線501と第2のガイド線502との計4組の整合点ペアが得られる。
【0065】
別の実施例において、端末はさらに所定の分割長さに基づいて、第1の車線変更曲線をL区に分ける。したがって、第1の車線変更曲線上にはL+1個の定位点が存在する。端末はL+1個の定位点を第2のガイド線上に投影してL+1個の対応点を得る。第1の車線変更曲線上で計L+1組の整合点ペアが得られ、第1のガイド線上で計L+3組の整合点ペアが得られる。
【0066】
例えば、第1の車線変更曲線上の定位点は第1の車線変更曲線の端点A2、端点A3、中間点P1、P2、P3(このとき第1の車線変更曲線は4区に分かれる)を含み、端末は第1の車線変更曲線の端点A2、端点A3、中間点P1、P2、P3を第2のガイド線上に投影して、対応点A2’、A3’、P1’、P2’、P3’を得る。端末はまた、第1のガイド線の起点A1と第のガイド線の起点B1とをペアリングし、第1のガイド線の終点A4と第のガイド線の終点B2とをペアリングする。このとき、計7組の整合点ペアが得られる。
【0067】
上記のように、第1のガイド線の車線変更曲線の端点を第2のガイド線上に投影して第2の対応点を得るとともに、車線変更曲線の端点と第2の対応点とをペアリングする。但し、第2のガイド線は車両が規定ルートを外れた状況において生成されたものであり、第2のガイド線の安定性が保証される。
【0068】
次に、さらに3種類のペアリング方式を説明する。以下で説明するペアリング方式は、車両が第i+1のタイミングで規定ルートから外れているか否かを限定しない。
【0069】
第3のペアリング方式では、第1のガイド線上のm個の定位点および第2のガイド線上のn個の定位点に対して順番ごとにペアリングを行って、k組の整合点ペアを得る。kはmとnのうちの最大値に等しい。つまりkはmax(m,n)に等しい。
【0070】
一実施例において、端末はjがmより小さく且つnより小さい場合、m個のうち第j番目の定位点と、n個のうち第j番目の定位点とをペアリングする。端末はまた、mがnより大きく、jがn以上で且つm以下の場合、m個のうち第j番目の定位点と、第2のガイド線の第1の端点とをペアリングする。端末はまた、mがnより小さく、jがm以上で且つn以下の場合、n個のうち第j番目の定位点と、第1のガイド線の第2の端点とをペアリングする。最後に端末はk組の整合点ペアを特定して取得する。kの値はmまたはnであり、jは正の整数である。
【0071】
但し、m個の定位点およびn個の定位点は、道路の前進方向に順番に並んでおり、この場合、第1の端点は終点で、第2の端点も終点である。或いは、m個の定位点およびn個の定位点は道路の前進方向と逆の順序で並んでおり、この場合、第1の端点は起点で、第2の端点も起点である。
【0072】
模式的には、図8を参照すると、第1のガイド線801上には定位点A1、定位点A2、定位点A3、定位点A4を含む4つの定位点が存在し、第2のガイド線802上には定位点B1、定位点B2、定位点B3を含む3つの定位点が存在している。
【0073】
第1のガイド線801上の4つの定位点A1、A2、A3、A4の配列順序および第2のガイド線802上の3つの定位点B1、B2、B3の配列順序が、道路の前進方向の順で配列されているか(この場合A1が起点で、A4が終点で、B1が起点で、B3が終点)、あるいは道路の前進方向と逆の順で配列されているか(この場合A1が終点で、A4が起点で、B1が終点で、B3が起点)に関わらず、定位点A1と定位点B1とをペアリングし、定位点A2と定位点B2とをペアリングし、定位点A3と定位点B3とをペアリングし、定位点A4と定位点B3とをペアリングする。
【0074】
上記のペアリングプロセスにより、第1のガイド線801と第2のガイド線802との計4組の整合点ペアが得られる。
【0075】
上記のように、第1のガイド線上の定位点と第2のガイド線上の定位点とを順番ごとにペアリングすることで、第1のガイド線および第2のガイド線上の定位点をいずれもペアリングに組み入れることができ、且つ当該ペアリング方式は比較的簡便で、ガイド線上の定位点を特定するだけでよい。当該ペアリング方式はさらにガイド線の動画効果を実現するためにも用いられる。
【0076】
第4のペアリング方式では、第1のガイド線上のm個の定位点を第2のガイド線上に投影してm’個の第1の対応点を得るとともに、第2のガイド線上のn個の定位点を第1のガイド線上に投影してn’個の第2の対応点を得て、合わせてk組の整合点ペアを得る。
【0077】
一実施例において、端末は第1のガイド線上のm個の定位点を第2のガイド線上に投影してm’個の第1の対応点を得る。端末はm個の定位点とm’個の第1の対応点とを1対1でペアリングして、k組の整合点ペアを得る。端末はまた、m個の定位点のうちm個の定位点以外の定位点と第2のガイド線の第3の端点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得る。
【0078】
端末はまた第2のガイド線上のn個の定位点を第1のガイド線上に投影してn’個の第2の対応点を得る。端末はn個の定位点とn’個の第2の対応点とを1対1でペアリングして、k組の整合点ペアを得る。端末はまた、n個の定位点のうちn個の定位点以外の定位点と第1のガイド線の第4の端点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得る。但し、第3の端点は終点であり、第4の端点は起点である。あるいは、第3の端点は起点であり、第4の端点は終点である。但し、m、m’、n、n’、k、k、k、kはいずれも正の整数である。
【0079】
模式的に、図9を参照すると、第1のガイド線901上には定位点A1、定位点A2、定位点A3、定位点A4を含む4つの定位点が存在し、第2のガイド線902上には定位点B1、定位点B2、定位点B3を含む3つの定位点が存在している。図9における定位点A1は起点であり、定位点A4は終点であり、定位点B1は起点であり、定位点B3は終点である。あるいは、定位点A1は終点であり、定位点A4は起点であり、定位点B1は終点であり、定位点B3は起点である。
【0080】
端末は定位点A1を第2のガイド線902上に投影して対応点A1’を得る。端末は定位点A2を第2のガイド線902上に投影して対応点A2’を得る。端末は定位点B2を第1のガイド線901上に投影して対応点B2’を得る。端末は定位点B3を第1のガイド線901上に投影して対応点B3’を得る。
【0081】
端末はまた、第1のガイド線901上の定位点A4と第2のガイド線902上の対応点A4’(B3)とをペアリングし、また、第1のガイド線901上の定位点A3と第2のガイド線902上の対応点A3’(B3)とをペアリングする。端末はまた、第2のガイド線902上の定位点B1と第1のガイド線901上の対応点B1’(A1)とをペアリングする。
【0082】
上記のペアリングプロセスにより、第1のガイド線901と第2のガイド線902との計7組の整合点ペアを得る。
【0083】
説明すべき点として、図9に示す状況では、このとき第2のガイド線上の投影を有する定位点以外の他の定位点は、いずれも第1のガイド線上の1つの端点と連結される。実際は、第2のガイド線の長さがやや短い場合、第2のガイド線上の、投影を有する定位点以外のいくつかの定位点と、第1のガイド線上の起点とが連結され、同時に、第2のガイド線上の、投影を有する定位点以外のいくつかの定位点と第1のガイド線上の終点とが連結される可能性がある。
【0084】
別の説明すべき点として、図9に示す状況では、このとき第1のガイド線上の投影を有する定位点以外の他の定位点は、いずれも第2のガイド線上の1つの端点と連結される。実際は、第1のガイド線の長さがより短い場合、第1のガイド線上の、投影を有する定位点以外のいくつかの定位点と、第2のガイド線上の起点とが連結され、同時に、第1のガイド線上の、投影を有する定位点以外のいくつかの定位点と第2のガイド線上の終点とが連結される可能性がある。
【0085】
図9に示すペアリング方式は例示の役割を果たしているだけであり、第1のガイド線の長さおよび第2のガイド線の長さが図9に示すペアリング方式に合致しない場合でも、当業者であれば第1のガイド線の長さおよび第2のガイド線の長さを基に図9に示す投影の構想に結びつけて、第1のガイド線および第2のガイド線上の定位点に対するペアリングを行うことが可能である。本願における図9に示すペアリング方式は、投影により定位点ペアリングを行うという構想を限定するものではない。
【0086】
なお、説明の便宜上、本願のすべての実施例において投影により定位点マッピングを行うペアリング方式に言及した場合、実際にはやや平行な相対位置にある第1のガイド線および第2のガイド線を用いて説明している。しかし、実際には第1のガイド線と第2のガイド線との相対位置としてはそれ以外の状況(例えば、第1のガイド線の延長線と第2のガイド線の延長線とに30°の夾角があるなど)も存在する可能性がある。本願においては投影によって定位点マッピングを行うペアリング方式を説明するために利用しただけで、第1のガイド線と第2のガイド線との相対位置を限定するものではない。
【0087】
上記のように、第1のガイド線上の定位点を第2のガイド線上に投影して、第2のガイド線上の定位点を第1のガイド線上に投影する。当該ペアリング方式は第1のガイド線と第2のガイド線との定位点ペアリングを実現する。当該ペアリング方式はさらに移行ガイド線の動画効果を実現するために利用でき、当該ペアリング方式によって得られる移行ガイド線はより滑らかになる。
【0088】
第5のペアリング方式では、m個の定位点の第1のガイド線上での位置に基づいて、第2のガイド線上で第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定し、n個の定位点の第2のガイド線上での位置に基づいて、第1のガイド線上で第2のガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされたn’個の第2の対応点を特定して、k組の整合点ペアを特定して取得する。
【0089】
一実施例においては、端末はm個の定位点のうちの1つの転換点について、転換点と第2のガイド線上の対応点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得る。転換点の第2の割合と対応点の第2の割合とは同じである。端末はまた、n個の定位点のうちの1つの転換点について、転換点と第1のガイド線上の対応点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得る。転換点の第2の割合と対応点の第2の割合とは同じである。端末はまた、第1のガイド線の起点と第2のガイド線の起点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得る。端末はまた、第1のガイド線の終点と第2のガイド線の終点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得る。
【0090】
但し、転換点の第2の割合は、転換点とガイド線の基準点との距離と、ガイド線の全長との割合であり、対応点の第2の割合は、対応点とガイド線の基準点との距離と、ガイド線の全長との割合である。基準点はガイド線の起点または終点である。kおよびkはいずれも正の整数である。
【0091】
模式的には、図10における第1のガイド線1001上には、定位点A1、定位点A2、定位点A3、定位点A4を含む4つの定位点が存在し、第2のガイド線1002上には定位点B1、定位点B2、定位点B3を含む3つの定位点が存在する。
【0092】
端末は第2のガイド線1002上で転換点A2の対応点A2’を特定する。対応点A2’と定位点B1の間の長さが、第2のガイド線1002の全長に占める割合と、定位点A2と定位点A1の間の長さが、第1のガイド線1001の全長に占める割合とは同じである。同様に、端末はまた、第2のガイド線1002上で転換点A3の対応点A3’を特定する。端末はまた、第1のガイド線1001上で転換点B2の対応点B2’を特定する。
【0093】
端末はまた、第2のガイド線1002上で定位点A1の対応点A1’(B1)を特定し、第2のガイド線1002上で定位点A4の対応点A4’(B3)を特定し、第1のガイド線1001上で定位点B1の対応点B1’(A1)を特定し、第1のガイド線1001上で定位点B3の対応点B3’(A4)を特定する。但し、A1、B1は起点であり、A4、B3は終点である。あるいは、A1、B1は終点であり、A4、B3は起点である。
【0094】
上記のペアリングプロセスにより、第1のガイド線1001と第2のガイド線1002との計5組の整合点ペアが得られる。
【0095】
上記のように、第1のガイド線および第2のガイド線上の転換点と基準点の間の長さの割合を同じにすることで、当該ペアリング方式は第1のガイド線と第2のガイド線との定位点ペアリングを実現する。当該ペアリング方式は移行ガイド線の動画効果を実現するためにも用いられる。
【0096】
説明すべき点として、端末は次のペアリング原則のうち少なくとも1つに基づいて、第3~第5のペアリング方式の中から採用するペアリング方式を決定する。
【0097】
第1の原則では、生成される整合点ペアの数が少ないことに基づいて、ペアリング方式を決定する。
【0098】
図8図9図10を参照すると、図8に示す第3のペアリング方式では計4組の整合点ペアが生成され、図9に示す第4のペアリング方式では計7組の整合点ペアが生成され、図10に示す第5のペアリング方式では計5組の整合点ペアが生成される。第1のペアリング原則のみを考慮すると、第3のペアリング方式が最良のペアリング方式である。
【0099】
第2の原則では、生成されるk組の整合点ペアの距離の和が小さいことに基づいて、ペアリング方式を決定する。
【0100】
但し、1組の整合点ペアの距離は、定位点および対応点が示す車線位置の間の距離である。図8図9図10を参照すると、第2のペアリング原則のみを考慮すれば、図8に示す4組の整合点ペアの距離の和と、図9に示す7組の整合点ペアの距離の和と、図10に示す5組の整合点ペアの距離の和とのうち、最小の距離の和に対応するペアリング方式を選択する。
【0101】
このように、上記のペアリング原則によって端末の計算能力と移行ガイド線の表示効果を総合的に考慮して、第3~第5のペアリング方式の中から最適なペアリング方式を選択することができる。
【0102】
図3に示した選択可能な実施例を基に、ステップ360をステップS1に置き換えることができる。
【0103】
S1:k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結することで移行ガイド線を生成する。但し、任意の2つの中間点の、各々の整合点ペア内での第1の割合は同じである。第1の割合は第1の時間と第2の時間との割合であり、第1の時間とは中間点に対応する中間タイミングと第のタイミングとの差分である。第2の時間は第i+1のタイミングと第のタイミングとの差分である。中間タイミングは第iのタイミングと第i+1のタイミングとの間の補完により得られる。
【0104】
模式的に、図11を参照すると、図11の(a)は端末が第1のガイド線1101および第2のガイド線1102を取得することを示し、図11の(b)は端末が第1のガイド線1101および第2のガイド線1102上の定位点に対してペアリングを行うことを示し(このペアリング方式は単に例示の役割を果たしているだけである)、図11の(c)は端末が第1のガイド線1101および第2のガイド線上1102の定位点ペアリングの後、中間点110、中間点110、中間点110を特定することを示している。中間点110、中間点110、中間点110の、各々の整合点ペア内での第1の割合は同じである。第1の割合は第1の時間と第2の時間との割合であり、第1の時間は中間点に対応する中間タイミングと第のタイミングとの差分である。第2の時間は第i+1のタイミングと第のタイミングとの差分である。中間タイミングは第iのタイミングと第i+1のタイミングとの間の補完により得られる。任意選択として、中間タイミングは第iのタイミングと第i+1のタイミングの間の中央のタイミングであり、即ち第iのタイミングが第1秒で第i+1のタイミングが第2秒であれば、中間タイミングは第1.5秒である。
【0105】
上記のように、線形補完および時間等の割合計算によって、整合点ペアの中間点を特定する方法が提供される。当該方法は移行ガイド線の生成をサポートするために用いられる。
【0106】
図3に示した選択可能な実施例を基に、ステップ320における「第iのタイミングで生成された第1のガイド線を取得」することを以下のステップに置き換えることができる。
【0107】
(1)処理すべき第1のガイド線を取得する。処理すべき第1のガイド線は、順次連結された第1の線分、第2の線分、第3の線分を含み、第2の線分は車両が車線変更するよう案内するためのものである。
【0108】
図12を参照すると、処理すべき第1のガイド線1201上には起点A11と、2つの転換点A12、A13と、終点A14とが存在し、処理すべき第1のガイド線1201は、順次連結された第1の線分A11A12、第2の線分A12A13、第3の線分A13A14を含み、第2の線分A12A13は車両が車線変更するよう案内するためのものである。
【0109】
(2)第1の後退距離に基づいて、第2の線分と第1の線分とを連結する転換点を第1の線分上で後退させて、第1の後退点を得る。
【0110】
即ち、所定の第1の後退距離に基づいて、端末は第2の線分A12A13と第1の線分A11A12とを連結する転換点A12を、第1の線分A11A12上で後退させて、第1の後退点A22を得る。
【0111】
(3)第2の後退距離に基づいて、第2の線分と第3の線分とを連結する転換点を第3の線分上で後退させて、第2の後退点を得る。
【0112】
即ち、所定の第2の後退距離に基づいて、端末は第2の線分A12A13と第3の線分A13A14とを連結する転換点A13を、第3の線分A13A14上で後退させて、第2の後退点A23を得る。
【0113】
(4)第1の後退点と第2の後退点に基づいて、第1の車線変更曲線を生成する。
【0114】
上記のステップで得られた第1の後退点A22および第2の後退点A23に基づいて、端末は第1の車線変更曲線を生成する。
【0115】
任意選択として、端末は転換点A12を制御点C1とし、転換点A13を制御点C2とし、転換点A22、制御点C1、制御点C2、転換点A13に基づいてベジエ曲線を生成する。
【0116】
(5)後退させた第1の線分と、第1の車線変更曲線と、後退させた第3の線分とを順次連結して、第iのタイミングで生成された第1のガイド線を得る。
【0117】
端末は後退させた第1の線分A21A22と、第1の車線変更曲線A22A23と、後退させた第3の線分A23A24とを順次連結して、第iのタイミングで生成された第1のガイド線1202を得る。
【0118】
上記のように、車線変更曲線を用いて車両が車線変更するよう案内することで、より滑らかな車線変更のガイド曲線が提供でき、ガイド線を使用して車線変更するときのユーザ体験を向上させることができる。そのうえ、車線変更曲線はベジエ曲線であり、車線変更のためのガイド線のさらなる平滑化方式を提供でき、ユーザのガイド線使用習慣により適合したものとすることができる。
【0119】
図3に示した選択可能な実施例を基に、ステップ320における「第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線を取得」することを以下のステップに置き換えることができる。
【0120】
(1)処理すべき第2のガイド線を取得する。処理すべき第2のガイド線は、順次連結された第4の線分、第5の線分、第6の線分を含み、第5の線分は車両が車線変更するよう案内するためのものである。
【0121】
図12を参照すると、処理すべき第2のガイド線1201上には起点A11と、2つの転換点A12、A13と、終点A14とが存在し、処理すべき第2のガイド線1201は、順次連結された第4の線分A11A12、第5の線分A12A13、第6の線分A13A14を含み、第5の線分A12A13は車両が車線変更するよう案内するためのものである。
【0122】
(2)第3の後退距離に基づいて、第4の線分と第5の線分とを連結する転換点を第4の線分上で後退させて、第3の後退点を得る。
【0123】
即ち、所定の第3の後退距離に基づいて、端末は第4の線分A12A13と第5の線分A11A12とを連結する転換点A12を、第4の線分A11A12上で後退させて、第3の後退点A22を得る。
【0124】
(3)第4の後退距離に基づいて、第5の線分と第6の線分とを連結する転換点を第6の線分上で後退させて、第4の後退点を得る。
【0125】
即ち、所定の第4の後退距離に基づいて、端末は第5の線分A12A13と第6の線分A13A14とを連結する転換点A13を、第6の線分A13A14上で後退させて、第4の後退点A23を得る。
【0126】
(4)第3の後退点と第4の後退点に基づいて、第2の車線変更曲線を生成する。
【0127】
上記のステップで得られた第3の後退点A22および第4の後退点A23に基づいて、端末は第2の車線変更曲線を生成する。
【0128】
任意選択として、端末は転換点A12を制御点C1とし、転換点A13を制御点C2とし、転換点A22、制御点C1、制御点C2、転換点A13に基づいてベジエ曲線を生成する。
【0129】
(5)後退させた第4の線分と、第2の車線変更曲線と、後退させた第6の線分とを順次連結して、第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線を得る。
【0130】
端末は後退させた第4の線分A21A22と、第2の車線変更曲線A22A23と、後退させた第6の線分A23A24とを順次連結して、第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線1202を得る。
【0131】
上記のように、車線変更曲線を用いて車両が車線変更するよう案内することで、より滑らかな車線変更のガイド曲線が提供でき、ガイド線を使用して車線変更するときのユーザ体験を向上させることができる。そのうえ、車線変更曲線はベジエ曲線であり、車線変更のためのガイド線のさらなる平滑化方式を提供でき、ユーザのガイド線使用習慣により近づけることができる。
【0132】
ガイド線動画の表示の緻密さと動画の滑らかさを向上させるため、図13に本願の例示的実施例で提供するガイド線の表示方法のフローチャートを示す。当該方法を図2に示す端末220(または端末220上でナビゲーションマップをサポートするアプリケーションプログラム)に応用する場合を例として説明する。当該方法は以下のステップを含む。
【0133】
ステップ1310:第i+1のタイミングで、第iのタイミングで生成された第1のガイド線を表示するとともに取得し、第i+1のタイミングで第2のガイド線を生成する。
【0134】
第1のガイド線とは、第iのタイミングで生成される、車両を目的地へと導くためのガイド線であり、第1のガイド線は第i+1のタイミングでナビゲーションマップインタフェース上に表示される。任意選択として、隣り合う2つのタイミングの間隔は1秒である。一実施例において、端末は第iのタイミングでGPS(Global Positioning System)測位により現在の車両の所在位置を取得して、車線レベルの道路網データと目的地に基づいて第1のガイド線を算出する。
【0135】
第2のガイド線とは、第i+1のタイミングで生成される、車両を目的地へと導くためのガイド線であり、第2のガイド線は第i+2のタイミングでナビゲーションマップインタフェース上に表示される。任意選択として、隣り合う2つのタイミングの間隔は1秒である。一実施例において、端末は第i+1のタイミングでGPS測位により現在の車両の所在位置を取得して、車線レベルの道路網データと目的地に基づいて第2のガイド線を算出する。
【0136】
ステップ1320:第1のガイド線および/または第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得る。
【0137】
一実施例において、端末が第1のガイド線および/または第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得るステップは、端末が第2のガイド線上で、第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定して、および/または第1のガイド線上で、第2のガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされたn’個の第2の対応点を特定して、計k組の整合点ペアを得るステップを含み、各組の整合点ペアは、相互マッピングされた定位点と対応点とを含む。
【0138】
ステップ1330:k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して移行ガイド線を生成する。
【0139】
中間点を説明する。一実施例において、1組の整合点ペアは定位点と対応点とを含む。第1のガイド線上の定位点と第2のガイド線上の対応点が1組の整合点ペアを構成し、第2のガイド線上の定位点と第1のガイド線上の対応点とが1組の整合点ペアを構成する。中間点とは、定位点と対応点との間に位置する点である。
【0140】
移行ガイド線とは、第i+1のタイミングで表示される第1のガイド線が第i+2のタイミングで表示される第2のガイド線へ移行するためのガイド線である。本願のすべての実施例において、移行ガイド線こそがガイド線が跳躍的に変化するという問題を解決する鍵であり、移行ガイド線を設けることでガイド線の変化の時間を短縮することができる。
【0141】
ステップ1340:第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に、移行ガイド線をモデリングしてレンダリングすることにより生成したガイド線動画を表示する。
【0142】
図14を参照すると、図14の(a)は初期の移行ガイド線上に起点A1、転換点A2、転換点A3、終点A4を有することを示している。まず、端末は起点A1、転換点A2、転換点A3、終点A4をそれぞれ左右に拡幅し、各点において断面を得る。模式的には、図14の(b)は複数の点を左右に拡幅したイメージ図を示す。次に、端末は断面点を左右に連結し、複数の三角形を得る。図14の(c)は各断面の対角点を連結し、計3回連結したことを示している。最後に、端末は拡幅したガイド線の透明度を設定する。任意選択として、端末はガイド線の20%の前方部分の透明度を0から1へと変化させ、ガイド線の60%の中間部分の透明度を1のままとし、ガイド線の20%の後方部分の透明度を1から0へ変化させる。図1に示したガイド線101を参照すると、20%の前方部分の陰影が徐々に濃くなり、60%の中間部分の陰影の濃さは一定に維持され、20%の後方部分の陰影は徐々に薄くなっている。
【0143】
例示的に、下式を用いてガイド線全体の透明度を表す。
【0144】
透明度=min(1,smoothstep(0.0,minlength,lengthratio)-smoothstep(1.0-minlength,1.0,lengthratio))
【0145】
但し、minlengthは透明度を徐々に変化させる長さを表し、即ちガイド線の前後両端の徐々に変化させる区間の割合を定義する。例えば、0.2であれば前部の変化区間が(0から0.2の間)であり、後部の変化区間が(0.8から1の間)であることを表す。lengthratioは入力パラメータであり、図14の(d)に示す距離の占有比で、0~1の値を取り、ガイド線上の位置を表すために用いられる。smoothstep(0.0,minlength,lengthratio)はlengthratioに基づいて算出された、前部の変化区間(0.0,minlength)の透明度である。1-smoothstep(1.0-minlength,1.0,lengthratio)はlengthratioに基づいて算出された、後部の変化区間(1.0-minlength,1.0)の透明度である。上記の式において、前部の変化区間の透明度を計算するとき、smoothstep(1.0-minlength,1.0,lengthratio)の値は0であり、後部の変化区間の透明度を計算するとき、smoothstep(0.0,minlength,lengthratio)の値は1である。
【0146】
ステップ1350:第i+2のタイミングで第2のガイド線を表示する。
【0147】
端末は第i+2のタイミングで、第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線を表示する。
【0148】
上記のように、三角化によりモデリングするとともに移行ガイド線の透明度を設定することにより、移行ガイド線の動画効果を実現し、ユーザがガイド線を見るときの跳躍的変化感を低減させ、ガイド線が車両を目的地へと案内するインタフェース効果を一層最適化することができる。
【0149】
上記の方法によれば、さらにガイド線動画における隣り合う2フレーム間でのガイド線の表示の差異を減少させ、ガイド線動画の表示の緻密さおよび動画の滑らかさを向上させる。また、隣り合う2フレーム間の異なるピクセルが減少することにより、液晶ディスプレイのフレームレベルの更新効果が向上することで、よりやさしく緻密なガイド線により車両を目的地へと案内する表示効果を実現することができる。
【0150】
図15は本願の例示的実施例で提供するガイド線の表示方法のフローチャートを示す。当該方法を図2に示す端末220に応用する場合を例として説明する。当該方法は以下のステップを含む。
【0151】
ステップ1510:第iのタイミングで生成された第1の仮想ガイド線と、第i+1のタイミングで生成された第2の仮想ガイド線とを取得する。
【0152】
本実施例において、端末上でサポートされるナビゲーションマップのアプリケーションプログラムは、ナビゲーションマップ提示機能を有し、バーチャル環境をサポートするアプリケーションプログラムである。当該アプリケーションプログラムは、バーチャル車両のレース競技型ゲームのアプリケーションプログラム、バーチャル車両のドライブシミュレーション型ゲームのアプリケーションプログラム、オープンワールド型RPGのアプリケーションプログラムを含むが、これらに限定されない。
【0153】
尚、第iのタイミング、第i+1のタイミングは、アプリケーションプログラムがサポートするバーチャル環境におけるバーチャル時間でもよいし、現実環境における時間でもよい。iは正の整数である。第1の仮想ガイド線および第2の仮想ガイド線は、バーチャルナビゲーションマップ上でバーチャル車両をバーチャル環境内の目的地へと案内するためのものである。
【0154】
ステップ1520:第1の仮想ガイド線および/または第2の仮想ガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得る。
【0155】
一実施例において、端末が第1の仮想ガイド線および/または第2の仮想ガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得ることは、端末が第2の仮想ガイド線上で、第1の仮想ガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定して、第1の仮想ガイド線上の定位点に対するペアリングを実現すること、および/または第1の仮想ガイド線上で、第2の仮想ガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされたn’個の第2の対応点を特定して、第2の仮想ガイド線上の定位点に対するペアリングを実現することを含む。
【0156】
ペアリングにより、合わせてk組の整合点ペアを得る。各組の整合点ペアが相互マッピングされた定位点と対応点とを含む。但し、kは正の整数である。
【0157】
ステップ1530:k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して、仮想移行ガイド線を生成する。
【0158】
仮想移行ガイド線は、第i+1のタイミングで表示される第1の仮想ガイド線を、第i+2のタイミングで表示される第2の仮想ガイド線へ移行させるガイド線である。仮想移行ガイド線は、前後のタイミングでガイド線が跳躍的に変化するという問題を解決するための鍵であり、仮想移行ガイド線を設けることで、ガイド線の変化の過程を滑らかに表示することができる。
【0159】
一実施例において、端末がk組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結する方式は、直線による連結および/または曲線による連結を用いることができる。任意選択として、任意の2つの隣り合う中間点を順次連結する連結方式は、第1の仮想ガイド線または第2の仮想ガイド線上の隣り合う定位点を連結する方式と一致する。例えば、定位点A1と定位点A2との接続方式が直線による連結であれば、対応する2つの中間点の連結方式は直線による連結である。定位点A2と定位点A3との連結方式が曲線による連結であれば、対応する2つの中間点の連結方式は曲線による連結である。
【0160】
中間点の連結方式と定位点の連結方式とを一致させることにより、仮想移行ガイド線と第1の仮想ガイド線との類似度がより保証され、仮想ガイド線動画における隣り合う2フレーム間でのガイド線の表示の差異を減少させることができる。
【0161】
ステップ1540:第i+1のタイミングと第i+2のタイミングとの間に、仮想移行ガイド線を表示する。
【0162】
第i+1のタイミングで、端末は第iのタイミングで生成された仮想ガイド線を表示する。例えば第i+1のタイミングで、端末は第1の仮想ガイド線を表示する。第i+2のタイミングで、端末は第i+1のタイミングで生成された仮想ガイド線を表示する。例えば第i+2のタイミングで、端末は第2の仮想ガイド線を表示する。第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に、仮想移行ガイド線を表示する。一実施例において、端末は仮想移行ガイド線を取得した後、三角化によりモデリングするとともに、移行ガイド線の透明度を設定して、最終的に仮想移行ガイド線をレンダリングする。
【0163】
上記のように、第iのタイミングで生成された第1の仮想ガイド線および/または第i+1のタイミングで生成された第2の仮想ガイド線上の定位点に対してペアリングを行ってk組の整合点ペアを取得し、k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して仮想移行ガイド線を生成し、第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に仮想移行ガイド線を表示する。上記の方法によれば、ガイド線動画における隣り合う2フレーム間での仮想ガイド線の表示の差異を減少させ、仮想ガイド線動画の表示の緻密さおよび動画の滑らかさを向上させる。また、隣り合う2フレーム間の異なるピクセルが減少することにより、液晶ディスプレイのフレームレベルの更新効果が向上することで、よりやさしく緻密なガイド線によりバーチャル車両をバーチャル環境内の目的地へと案内する表示効果を実現することができる。
【0164】
図16は本願の例示的実施例で提供するガイド線の表示装置の構造ブロック図を示す。当該装置は、ナビゲーションマップ上で車両を目的地へと案内するための第1のガイド線および第2のガイド線であって、第iのタイミングで生成された第1のガイド線および第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線を取得する取得モジュール1601と、第1のガイド線および/または第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行って、k組の整合点ペアを得るペアリングモジュール1602と、k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して、第i+1のタイミングで表示される第1のガイド線を第i+2のタイミングで表示される第2のガイド線へと移行させるガイド線である移行ガイド線を生成する生成モジュール1603と、第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に移行ガイド線を表示する表示モジュール1604と、を含む。
【0165】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、第2のガイド線上で、第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定して、および/または第1のガイド線上で、第2のガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされたn’個の第2の対応点を特定して、合わせてk組の整合点ペアを得る。各組の整合点ペアは、相互マッピングされた定位点と対応点とを含む。
【0166】
選択可能な一実施例において、第2のガイド線は車両が規定ルートを外れていない状況において生成されたガイド線であり、ペアリングモジュール1602はさらに、第1のガイド線および第2のガイド線上に存在する、同じ道路位置に属する定位点に基づいて、第2のガイド線上で第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされるm’個の第1の対応点を特定し、第1のガイド線上で第2のガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされるn’個の第2の対応点を特定して、合わせてk組の整合点ペアを得る。
【0167】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、第1のガイド線のm個の定位点と、第2のガイド線のn個の定位点とを1対1でペアリングし、k組の整合点ペアを得る。m、n、kは数値が等しく、k組の整合点ペアにおける任意の2つのペアリングされた定位点が示す道路位置は同じであり、m、n、kはいずれもmとnとのうちの最小値より小さい。
【0168】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、m個の定位点のうちm個の定位点以外の定位点を第2のガイド線の起点とペアリングして、k組の整合点ペアを得る。またn個の定位点のうちn個の定位点以外の定位点を第1のガイド線の終点とペアリングして、k組の整合点ペアを得る。
【0169】
選択可能な一実施例において、第2のガイド線は車両が規定ルートから外れている状況において生成されたガイド線であり、第1のガイド線上には第1の車線変更曲線が存在し、ペアリングモジュール1602はさらに、第1のガイド線上の第1の車線変更曲線の端点に基づいて、第2のガイド線上で、第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定して、k組の整合点ペアを得る。
【0170】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、第1のガイド線上の第1の車線変更曲線の2つの端点を第2のガイド線に投影して2つの対応点を得て、第1の車線変更曲線の2つの端点と2つの対応点とを1対1でペアリングして、2組の整合点ペアを得る。
【0171】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、第1のガイド線の起点と第2のガイド線の起点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得て、第1のガイド線の終点と第2のガイド線の終点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得る。
【0172】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、第1のガイド線上のm個の定位点および第2のガイド線上のn個の定位点に対して順番ごとにペアリングを行って、k組の整合点ペアを得る。kはmとnのうちの最大値に等しい。
【0173】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、jがmより小さく且つnより小さい場合、m個のうちの第j番目の定位点とn個のうちの第j番目の定位点とをペアリングする。
【0174】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、mがnより大きく、jがn以上で且つm以下の場合、m個のうちの第j番目の定位点と第2のガイド線の第1の端点とをペアリングする。
【0175】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、mがnより小さく、jがm以上で且つn以下の場合、n個のうちの第j番目の定位点と第1のガイド線の第2の端点とをペアリングする。
【0176】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、k組の整合点ペアを特定して取得するために用いられ、kの値はmまたはnであり、但し、m個の定位点およびn個の定位点は、道路の前進方向に順番に並んでおり、この場合第1の端点は終点で、第2の端点も終点である。或いは、m個の定位点およびn個の定位点は道路の前進方向と逆の順序で並んでおり、この場合第1の端点は起点で、第2の端点も起点である。
【0177】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、第1のガイド線上のm個の定位点を第2のガイド線上に投影してm’個の第1の対応点を得るとともに、第2のガイド線上のn個の定位点を第1のガイド線上に投影してn’個の第2の対応点を得て、合わせてk組の整合点ペアを得る。
【0178】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、第1のガイド線上のm個の定位点を第2のガイド線上に投影してm’個の第1の対応点を得て、m個の定位点とm’個の第1の対応点とを1対1でペアリングして、k組の整合点ペアを得る。また、m個の定位点のうちm個の定位点以外の定位点と第2のガイド線の第3の端点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得る。
【0179】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、第2のガイド線上のn個の定位点を第1のガイド線上に投影してn’個の第2の対応点を得て、n個の定位点とn’個の第2の対応点とを1対1でペアリングして、k組の整合点ペアを得る。また、n個の定位点のうちn個の定位点以外の定位点と第1のガイド線の第4の端点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得る。但し、第3の端点は終点であり、第4の端点は起点である。あるいは、第3の端点は起点であり、第4の端点は終点である。
【0180】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、m個の定位点の第1のガイド線上の位置に基づいて、第2のガイド線上で、第1のガイド線上のm個の定位点と相互マッピングされたm’個の第1の対応点を特定する。
【0181】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、n個の定位点の第2のガイド線上の位置に基づいて、第1のガイド線上で、第2のガイド線上のn個の定位点と相互マッピングされたn’個の第2の対応点を特定し、k組の整合点ペアを特定して取得する。
【0182】
選択可能な一実施例において、定位点はガイド線の端点と転換点とを含み、ガイド線の転換点とは車両に車線変更を指示する道路位置である。
【0183】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、m個の定位点のうちの1つの転換点について、転換点と第2のガイド線上の対応点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得る。転換点の第2の割合と対応点の第2の割合とは同じである。
【0184】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、n個の定位点のうちの1つの転換点について、転換点と第1のガイド線上の対応点とをペアリングして、k組の整合点ペアを得る。転換点の第2の割合と対応点の第2の割合とは同じである。
【0185】
選択可能な一実施例において、ペアリングモジュール1602はさらに、第1のガイド線の起点と第2のガイド線の起点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得て、第1のガイド線の終点と第2のガイド線の終点とをペアリングして、1組の整合点ペアを得る。
【0186】
但し、転換点の第2の割合とは、転換点とガイド線の基準点との距離と、ガイド線の全長との割合であり、対応点の第2の割合とは、対応点とガイド線の基準点との距離と、ガイド線の全長との割合であり、基準点とはガイド線の起点または終点である。
【0187】
選択可能な一実施例において、第1のガイド線上には、車線変更するよう車両を案内するための第1の車線変更曲線が存在し、取得モジュール1601はさらに、順次連結された第1の線分と、車線変更するよう車両を案内するための第2の線分と、第3の線分とを含む、処理すべき第1のガイド線を取得する。
【0188】
選択可能な一実施例において、取得モジュール1601はさらに、第1の後退距離に基づいて、第2の線分と第1の線分とを連結する転換点を第1の線分上で後退させて、第1の後退点を得る。
【0189】
選択可能な一実施例において、取得モジュール1601はさらに、第2の後退距離に基づいて、第2の線分と第3の線分とを連結する転換点を第3の線分上で後退させて、第2の後退点を得る。
【0190】
選択可能な一実施例において、取得モジュール1601はさらに、第1の後退点および第2の後退点に基づいて、第1の車線変更曲線を生成する。
【0191】
選択可能な一実施例において、取得モジュール1601はさらに、後退させた第1の線分と、第1の車線変更曲線と、後退させた第3の線分とを順次連結して、第iのタイミングで生成された第1のガイド線を得る。
【0192】
選択可能な一実施例において、第2のガイド線上には、車線変更するよう車両を案内するための第2の車線変更曲線が存在する。
【0193】
選択可能な一実施例において、取得モジュール1601はさらに、順次連結された第4の線分と、車線変更するよう車両を案内するための第5の線分と、第6の線分とを含む、処理すべき第2のガイド線を取得する。
【0194】
選択可能な一実施例において、取得モジュール1601はさらに、第3の後退距離に基づいて、第4の線分と第5の線分とを連結する転換点を第4の線分上で後退させて、第3の後退点を得る。
【0195】
選択可能な一実施例において、取得モジュール1601はさらに、第4の後退距離に基づいて、第5の線分と第6の線分とを連結する転換点を第6の線分上で後退させて、第4の後退点を得る。
【0196】
選択可能な一実施例において、取得モジュール1601はさらに、第3の後退点および第4の後退点に基づいて、第2の車線変更曲線を生成する。
【0197】
選択可能な一実施例において、取得モジュール1601はさらに、後退させた第4の線分と、第2の車線変更曲線と、後退させた第6の線分とを順次連結して、第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線を得る。
【0198】
選択可能な一実施例において、生成モジュール1603は、k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結することで移行ガイド線を生成する。但し、任意の2つの中間点の、各々の整合点ペア内での第1の割合は同じである。第1の割合とは第1の時間と第2の時間との割合であり、第1の時間とは中間点に対応する中間タイミングと第1のタイミングとの差分である。第2の時間とは第i+1のタイミングと第1のタイミングとの差分である。中間タイミングは第iのタイミングと第i+1のタイミングとの間の補完により得られる。
【0199】
上記のように、第iのタイミングで生成された第1のガイド線および/または第i+1のタイミングで生成された第2のガイド線上の定位点に対してペアリングを行ってk組の整合点ペアを取得し、k組の整合点ペアのk個の中間点を順次連結して移行ガイド線を生成し、第i+1のタイミングと第i+2のタイミングの間に移行ガイド線を表示する。これによりユーザがガイド線を見るときの跳躍的変化感が低減され、ガイド線が車両を目的地へと案内するインタフェース効果が一層最適化される。
【0200】
上記の装置によれば、さらにガイド線動画における隣り合う2フレーム間でのガイド線の表示の差異を減少させ、ガイド線動画の表示の緻密さおよび動画の滑らかさを向上させる。また、隣り合う2フレーム間の異なるピクセルが減少することにより、液晶ディスプレイのフレームレベルの更新効果が向上することで、よりやさしく緻密なガイド線により車両を目的地へと案内する表示効果を実現することができる。
【0201】
図17は本願の例示的実施例で提供するコンピュータ機器1700の構造ブロック図を示す。当該コンピュータ機器1700は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、MP3(Moving Picture Experts Group Audio Layer III)プレーヤ、MP4(Moving Picture Experts Group Audio Layer IV)プレーヤ、ノートブックパソコン、またはデスクトップパソコンといった携帯モバイル端末であってよい。コンピュータ機器1700はユーザ機器、携帯端末、ラップトップ端末、デスクトップ端末等の他の名称で呼ばれうる。
【0202】
通常、コンピュータ機器1700はプロセッサ1701およびメモリ1702を含む。
【0203】
プロセッサ1701は、例えば4コアプロセッサ、8コアプロセッサ等のように、1つまたは複数のプロセッサコアを含みうる。プロセッサ1701は、DSP(Digital Signal Processing)と、FPGA(Field-Programmable Gate Array)と、PLA(Programmable Logic Array)とのうちの少なくとも1つのハードウェア形態で実現できる。プロセッサ1701はホストプロセッサとコプロセッサを含んでもよい。ホストプロセッサは、アウェイク状態にあるデータを処理するプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit)とも呼ばれる。コプロセッサは待機状態にあるデータを処理するための低消費電力プロセッサである。いくつかの実施例において、プロセッサ1701にはGPU(Graphics Processing Unit)が集積されていてもよい。GPUはディスプレイに表示する必要があるコンテンツのレンダリングや描画を担当する。いくつかの実施例において、プロセッサ1701にはAI(Artificial Intelligence)プロセッサが含まれていてもよい。当該AIプロセッサは機械学習に関する計算操作を処理するために用いられる。
【0204】
メモリ1702は、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を含んでいてもよい。当該コンピュータ可読記憶媒体は非一時的なものであってよい。メモリ1702はさらに高速ランダムアクセスメモリと、例えば1つまたは複数の磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュ記憶デバイスなどの不揮発性メモリを含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ1702における非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つの指令を記憶するために用いられる。当該少なくとも1つの指令は、プロセッサ1701によって実行されて、本願の方法実施例で提供するガイド線の表示方法を実現するために用いられる。
【0205】
いくつかの実施例において、コンピュータ機器1700はさらに任意選択として周辺機器インタフェース1703と、少なくとも1つの周辺機器を含んでいてもよい。プロセッサ1701とメモリ1702と周辺機器インタフェース1703とは、バスまたは信号線を介して接続されていてもよい。各周辺機器は、バス、信号線または電子回路板を介して、周辺機器インタフェース1703に接続されている。例示的に、周辺機器は、RF回路1704、ディスプレイ1705、カメラコンポーネント1706、音声回路1707、電源1708のうちの少なくとも1つを含みうる。
【0206】
周辺機器インタフェース1703は、I/O(Input/Output)に関連する少なくとも1つの周辺機器をプロセッサ1701およびメモリ1702に接続するために使用される。いくつかの実施例において,プロセッサ1701、メモリ1702、周辺機器インタフェース1703は、同一のチップまたは回路基板に集積される。他のいくつかの実施例においては、プロセッサ1701、メモリ1702、周辺機器インタフェース1703のうちのいずれか1つまたは2つは、単独のコアまたは回路基板上で実現されてもよく、本実施例ではこれを限定しない。
【0207】
RF回路1704はRF(Radio Frequency)信号(電磁信号とも称する)を受信および送信するために用いられる。RF回路1704は電磁信号を介して、通信ネットワークおよびその他の通信機器と通信する。RF回路1704は電気信号を電磁信号に変換して送信するか、または受信した電磁信号を電気信号に変換する。任意選択として、RF回路1704はアンテナシステム、RF送受信機、1つまたは複数の増幅器、チューナ、発振器、デジタル信号プロセッサ、コーデックチップセット、SIMカード等を含む。RF回路1704は少なくとも1つの無線通信プロトコルを介して他の端末と通信することができる。当該無線通信プロトコルは、ワールドワイドウェブ、メトロポリタンエリアネットワーク、イントラネット、各世代の移動通信網(2G、3G、4G、G)、無線LANおよび/またはWiFi(登録商標)ネットワークを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施例において,RF回路1704はさらにNFC(Near Field Communication)に関係する回路を含んでいてもよいが、本願ではこれを限定しない。
【0208】
ディスプレイ1705はUI(User Interface)を表示するために用いられる。当該UIは、図形、テキスト、アイコン、映像およびそれらの任意の組合せを含みうる。ディスプレイ1705がタッチディスプレイである場合、ディスプレイ1705はさらに、ディスプレイ1705の表面または表面上方のタッチ信号を収集する能力を備えている。当該タッチ信号は制御信号としてプロセッサ1701へ入力され処理されることができる。このとき、ディスプレイ1705は仮想ボタンおよび/または仮想キーボード(ソフトボタンおよび/またはソフトキーボードとも称する)を提供するために用いることができる。いくつかの実施例において,ディスプレイ1705は1つであって、コンピュータ機器1700のフロントパネルに設置されてもよい。他のいくつかの実施例において、ディスプレイ1705は少なくとも2つであって、それぞれコンピュータ機器1700の異なる表面に設けられるか、または折り曲げたデザインであってもよい。他のいくつかの実施例において、ディスプレイ1705はフレキシブルディスプレイであって、コンピュータ機器1700の弯曲した表面または折り畳み面に設けられてもよい。さらには、ディスプレイ1705は矩形以外の不規則な形、つまり異形ディスプレイとして設けられてもよい。ディスプレイ1705はLCD(Liquid Crystal Display)、OLED(Organic Light-Emitting Diode)等の材料を用いて作成されてもよい。
【0209】
カメラコンポーネント1706は画像または映像を収集するために用いられる。任意選択として、カメラコンポーネント1706はフロントカメラおよびリヤカメラを含む。通常は、フロントカメラは端末のフロントパネルに設置され、リヤカメラは端末の背面に設置される。いくつかの実施例において,リヤカメラは少なくとも2つであって、それぞれはメインカメラ、深度カメラ、広角カメラ、長焦点カメラのうちのいずれか1つであり、メインカメラと深度カメラの組み合わせによる背景ぼかし機能や、メインカメラと広角カメラの組合せによるパノラマ撮影およびVR(Virtual Reality)撮影機能、またはその他の組合せ撮影機能を実現する。いくつかの実施例において,カメラコンポーネント1706はさらにフラッシュを含んでもよい。フラッシュは、単色暖色光フラッシュでもよいし、二色暖色光フラッシュでもよい。二色暖色光フラッシュとは、暖色光フラッシュと寒色光フラシュの組合せを指し、異なる色温度の下で光線を補うために用いることができる。
【0210】
音声回路1707はマイクロフォンとスピーカを含む。マイクロフォンはユーザおよび環境の音波を収集して、音波を電気信号に変換してプロセッサ1701へ入力して処理するか、またはRF回路1704へ入力して音声通信を実現するために用いられる。ステレオ音声収集またはノイズ低減のために、マイクロフォンは複数でもよく、それぞれコンピュータ機器1700の異なる位置に設置することができる。マイクロフォンは、アレイマイクまたは全方向収集型マイクでもよい。スピーカはプロセッサ1701またはRF回路1704からの電気信号を音波に変換するために用いられる。スピーカは従来のフィルムスピーカでもよいし、圧電セラミックスピーカでもよい。スピーカが圧電セラミックスピーカである場合、電気信号を人間が聞き取ることができる音波に変換するだけでなく、電気信号を人間が聞き取ることができない音波に変換して、距離の測量等の用途に使うこともできる。いくつかの実施例において,音声回路1707はイヤフォンジャックを含んでもよい。
【0211】
電源1708はコンピュータ機器1700内の各コンポーネントに給電するために用いられる。電源1708は交流電源、直流電源、一次電池または充電池でありうる。電源1708が充電池を含む場合、当該充電池は有線充電式充電池であってもよいし、無線充電式充電池であってもよい。有線充電式充電池は配線で充電する電池であり、無線充電式充電池は無線コイルで充電する電池である。当該充電池は、急速充電技術をサポートするために用いることもできる。
【0212】
いくつかの実施例において,コンピュータ機器1700はさらに1つまたは複数のセンサ1709を含む。当該1つまたは複数のセンサ1709は、加速度センサ1710、ジャイロセンサ1711、圧力センサ1712、光学センサ1713、近接センサ1714を含むが、これらに限定されない。
【0213】
加速度センサ1710は、コンピュータ機器1700が構築した座礁系の3つの座標軸上の加速度の大きさを検出することができる。例えば,加速度センサ1710は重力加速度の3つの座標軸上の成分を検出するために用いられる。プロセッサ1701は加速度センサ1710が収集した重力加速度信号に基づいて、ディスプレイ1705を制御して、横長ビューまたは縦長ビューでユーザインタフェースを表示させる。加速度センサ1710はゲームまたはユーザの運動データの収集に用いることもできる。
【0214】
ジャイロセンサ1711はコンピュータ機器1700本体の向きおよび回転角度を検出することができる。ジャイロセンサ1711は加速度センサ1710と協働してコンピュータ機器1700に対するユーザの3D動作を収集することができる。プロセッサ1701はジャイロセンサ1711が収集したデータに基づいて、動作検知(例えばユーザの傾斜操作に応じてUIを変更する)、撮影時の画像安定化、ゲームの制御および慣性ナビゲーションなどの機能を実現することができる。
【0215】
圧力センサ1712はコンピュータ機器1700のサイドフレームおよび/またはディスプレイ1705の下層に設置することができる。圧力センサ1712がコンピュータ機器1700のサイドフレームに設置されている場合、コンピュータ機器1700に対するユーザの把持信号を検出することができ、プロセッサ1701は圧力センサ1712が収集した把持信号に基づいて右手と左手の識別またはショートカット操作を行う。圧力センサ1712がディスプレイ1705の下層に設定されている場合、プロセッサ1701はディスプレイ1705に対するユーザの押圧操作に基づいて、UIインタフェース上の操作可能なウィジェットの制御を実現する。操作可能なウィジェットには、ボタンウィジェット、スクロールバーウィジェット、アイコンウィジェット、メニューウィジェットのうちの少なくとも1つが含まれる。
【0216】
光学センサ1713は環境光の強度を収集するために用いられる。一実施例において、プロセッサ1701は光学センサ1713が収集した環境光強度に基づいて、ディスプレイ1705の表示輝度を制御することができる。例示的に、環境光強度が高い場合、ディスプレイ1705的表示輝度を上げ、環境光強度が低い場合、ディスプレイ1705的表示輝度を下げる。他の実施例において、プロセッサ1701は光学センサ1713が収集した環境光強度に基づいて、カメラコンポーネント1706の撮影パラメータを動的に調整することもできる。
【0217】
近接センサ1714(距離センサとも称す)は、通常コンピュータ機器1700のフロントパネルに設置される。近接センサ1714はユーザとコンピュータ機器1700の正面との距離を収集するために用いられる。一実施例において、ユーザとコンピュータ機器1700の正面との距離が徐々に短くなっていることを近接センサ1714が検出した場合、プロセッサ1701がディスプレイ1705を制御して、スクリーン点灯状態からスクリーン消灯状態へ切り換えさせる。ユーザとコンピュータ機器1700の正面との距離が徐々に長くなっていることを近接センサ1714が検出した場合、プロセッサ1701がディスプレイ1705を制御して、スクリーン消灯状態からスクリーン点灯状態へ切り換えさせる。
【0218】
当業者であれば理解できるように、図17に示した構造はコンピュータ機器1700を限定するものではなく、図示したよりも多いまたは少ないコンポーネントを含んでもよいし、いずれかのコンポーネントを組み合わせてもよいし、コンポーネントの配置が異なってもよい。
【0219】
本願はまた、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。記憶媒体には少なくとも1つの指令、少なくとも1つのプログラム、コードセットまたはインストラクションセットが記憶されており、少なくとも1つの指令、少なくとも1つのプログラム、コードセットまたはインストラクションセットがプロセッサによりロードされ実行されることで、上記方法実施例で提供するガイド線の表示方法が実現される。
【0220】
本願はコンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラムを提供する。当該コンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラムはコンピュータ指令を含み、当該コンピュータ指令はコンピュータ可読記憶媒体に記憶されている。コンピュータ機器のプロセッサが、コンピュータ可読記憶媒体から当該コンピュータ指令を読み取り、プロセッサが当該コンピュータ指令を実行することにより、当該コンピュータ機器に上記方法実施例で提供するガイド線の表示方法を実行させる。コンピュータプログラム製品またはコンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されていてもよく、上記記憶媒体はROM、磁気ディスク、光ディスク等でもよい。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17