(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-24
(45)【発行日】2025-04-01
(54)【発明の名称】試用橈骨頭インプラント
(51)【国際特許分類】
A61F 2/38 20060101AFI20250325BHJP
【FI】
A61F2/38
(21)【出願番号】P 2022514536
(86)(22)【出願日】2020-09-02
(86)【国際出願番号】 EP2020074504
(87)【国際公開番号】W WO2021043848
(87)【国際公開日】2021-03-11
【審査請求日】2023-09-01
(32)【優先日】2019-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513164565
【氏名又は名称】シンセス・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Synthes GmbH
【住所又は居所原語表記】Eimattstrasse 3, CH-4436 Oberdorf, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ホドレク・ブライアン・シー
(72)【発明者】
【氏名】パーディー・マット・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィータ―・ジェイ・マイケル
(72)【発明者】
【氏名】マーシー・アナンド・エム
(72)【発明者】
【氏名】スミス・マシュー・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】カフ・デレク・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャワ・アンドリュー
【審査官】二階堂 恭弘
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0083892(US,A1)
【文献】特開2007-61618(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0012388(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位橈骨に植え込まれる永久的インプラントの長手方向のサイズを識別するために、前記近位橈骨の近位切断端面と相補的関節面との間の間隙の長手方向に沿った高さを測定するための、整形外科用試用インプラントアセンブリであって、
少なくとも1つの橈骨試用インプラントであって、
近位頭部本体表面と、実質的に長手方向に沿って前記近位頭部本体表面に対向する遠位頭部本体表面とを画定する頭部本体であって、前記頭部本体は、前記長手方向に沿って前記近位頭部本体表面から前記遠位頭部本体表面まで延在する高さを有する、頭部本体と、
前記長手方向によって実質的に画定される遠位方向に沿って前記頭部本体から延在するステムと、を含む、少なくとも1つの橈骨試用インプラントと、
少なくとも1つのスペーサであって、前記頭部本体及び前記スペーサのスペーサ頭部を含む複合頭部を画定するように、
前記頭部本体に対する、前記長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿っ
た移動により、前記橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けるように構成され、前記複合頭部は、近位複合頭部表面と、前記長手方向に沿って前記近位複合頭部表面に対向する遠位複合頭部表面とを画定し、前記複合頭部は、前記近位複合頭部表面から前記遠位複合頭部表面までの複合頭部高さを画定
し、
前記近位複合頭部表面は前記長手方向に実質的に垂直な平面である、少なくとも1つのスペーサと
を備え、
前記近位複合頭部表面及び前記遠位複合頭部表面のうちの一方は前記頭部本体によって画定され、前記近位複合頭部表面及び前記遠位複合頭部表面の他方は、前記スペーサ頭部によって画定され、
前記複合頭部高さは前記頭部本体
の高さよりも大きい、整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項2】
前記スペーサ頭部は、近位スペーサ頭部表面と、前記長手方向に沿って前記近位スペーサ頭部表面に対向する遠位スペーサ頭部表面とを画定し、前記近位スペーサ頭部表面は前記近位複合頭部表面を画定し、前記頭部本体は前記遠位複合頭部表面を画定する、請求項1に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項3】
前記少なくとも1つのスペーサは、前記スペーサ頭部から延在し、前記少なくとも1つのスペーサを前記少なくとも1つの橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けるように前記頭部本体によって受け取られるように構成された取り付け部材を備える、請求項2に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項4】
前記
少なくとも1つの橈骨試用インプラン
トは、前記頭部内に延在するチャネルを画定し、前記少なくとも1つのスペーサを前記少なくとも1つの橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けるように前記少なくとも1つのスペーサの前記取り付け部材を受け取るように構成された、請求項3に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項5】
前記頭部本体は、前記近位頭部本体表面及び前記遠位頭部本体表面から延在する側壁を備え、前記チャネルは、前記長手方向に対して実質的に垂直な前記方向に沿って前記側壁内に延在する、請求項4に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項6】
前記取り付け部材は、
前記遠位スペーサ頭部表面から延在する第1の端部を有する延長部材であって、前記延長部材が、前記第1の端部から前記長手方向に実質的に沿って第2の端部まで延在する、延長部材と、
前記延長部材の前記第2の端部から実質的に前記長手方向に垂直な方向に沿って延在し、前記遠位スペーサ頭部表面が前記近位頭部本体表面に面するように前記チャネルに挿入されるように構成された取り付けタブと
を備える、請求項4に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項7】
前記少なくとも1つのスペーサは、前記近位スペーサ頭部表面から前記長手方向に沿って前記遠位スペーサ頭部表面までのスペーサ高さを画定し、前記少なくとも1つのスペーサ高さは前記頭部本体の前記高さよりも小さい、請求項2に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのスペーサは、各々が異なるそれぞれのスペーサ高さを有する複数のスペーサを備え、前記スペーサの各々は、対応する異なる複合頭部高さを画定するように、前記橈骨試用インプラントに選択的に取り外し可能に取り付けられるように構成された、請求項2に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項9】
前記複数のスペーサの各スペーサは、前記スペーサを前記橈骨試用インプラントに取り付けるように、前記橈骨試用インプラントのチャネル内で選択的に受け取られるように構成された取り付けタブを備え、全てのタブは実質的に同一のサイズ及び形状である、請求項8に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項10】
前記遠位頭部本体表面は、前記頭部本体が前記長手方向に沿って配向されたその中心軸を中心に回転するときに前記
近位橈骨を平坦化するように構成された複数の切削歯を画定
し、
前記整形外科用試用インプラントアセンブリは、前記近位橈骨の前記近位切断端面の切削後の、前記間隙の前記高さを測定できるように構成されている、請求項1に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項11】
前記切削歯は、前記遠位頭部本体表面の周りに円周方向に配置されている、請求項10に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項12】
前記切削歯は直線の線状に配向されている、請求項10に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項13】
前記切削歯は曲線螺旋形状を画定する、請求項10に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの橈骨試用インプラントは、前記少なくとも1つのスペーサに、選択的に取り外し可能に取り付けられるように各々構成された複数の橈骨試用インプラントを備え、前記橈骨試用インプラントの前記ステムは互いに異なるサイズである、請求項1に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項15】
前記ステムは、それぞれの異なるサイズを画定するように異なる断面寸法を画定する、請求項14に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項16】
前記断面寸法は、前記ステムのそれぞれの直径によって画定されている、請求項15に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【請求項17】
近位橈骨に植え込まれる永久的インプラントの長手方向のサイズを識別するために、前記近位橈骨の近位切断端面と相補的関節面との間の間隙の長手方向に沿った高さを測定するための、キットであって、
複数の橈骨試用インプラントであって、各橈骨試用インプラントは、
近位頭部本体表面と、実質的に長手方向に沿って前記近位頭部本体表面に対向する遠位頭部本体表面とを画定する頭部本体であって、前記頭部本体が、前記長手方向に沿って前記近位頭部本体表面から前記遠位頭部本体表面まで延在する高さを有する、頭部本体と、
前記長手方向によって実質的に画定される遠位方向に沿って前記頭部本体から延在するステムと、
を含み、
試用インプラントは互いに異なるサイズである、複数の橈骨試用インプラントと、
少なくとも1つのスペーサであって、前記頭部本体及び前記スペーサを含む複合頭部を画定するように、
前記頭部本体に対する、前記長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿っ
た移動により、前記橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けるように構成され、前記複合頭部が、近位複合頭部表面と、前記長手方向に沿って前記近位複合頭部表面に対向する遠位複合頭部表面とを画定し、前記複合頭部が、前記近位複合頭部表面から前記遠位複合頭部表面までの複合頭部高さを画定
し、
前記近位複合頭部表面は前記長手方向に実質的に垂直な平面である、少なくとも1つのスペーサと
を含み、
前記近位複合頭部表面及び前記遠位複合頭部表面のうちの一方は前記頭部本体によって画定され、前記近位複合頭部表面及び前記遠位複合頭部表面の他方は前記スペーサによって画定され、
前記複合頭部高さは、前記頭部本体
の高さよりも大きい、
キット。
【請求項18】
前記少なくとも1つのスペーサは、各々が異なるそれぞれのスペーサ高さを有する複数のスペーサを備え、前記スペーサの各々は、対応する異なる複合頭部高さを画定するように、前記橈骨試用インプラントに選択的に取り外し可能に取り付けられるように構成された、請求項17に記載のキット。
【請求項19】
前記橈骨試用インプラントの前記ステムのうちの少なくともいくつかは、前記長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿って、前記橈骨試用インプラントの他のステムに対して異なる断面のサイズにされている、請求項17に記載のキット。
【請求項20】
前記橈骨試用インプラントの前記頭部本体のうちの少なくともいくつかは、前記長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿って、前記橈骨試用インプラントの他の頭部本体に対して異なる断面のサイズにされている、請求項17に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2018年7月2日出願の、米国特許出願第16/025,964号の一部継続出願であり、又同出願は、2018年3月5日出願の、米国特許出願第62/638,844号の優先権を主張するものであり、これらの各々の開示はその全体が、参照により援用されるものとする。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、試用整形外科用インプラントデバイス及びシステムに関し、より具体的には、最終橈骨頭インプラントの高さを決定するための試用整形外科用インプラントデバイス及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
橈骨の一部の破砕は、橈骨「頭」と呼ばれる肘に近い骨の部分に生じる。橈骨頭の破砕は、急性肘損傷に起因し得る一般的な損傷である。橈骨頭の破砕は、典型的には、損傷の重症度に応じて、様々な外科的及び非外科的選択肢で治療される。例えば、橈骨頭に対するより重度の損傷のための外科的選択肢には、内固定による観血的整復術(ORIF)、橈骨頭切除術、半関節形成術(例えば、橈骨頭形成術)、及び全関節形成術(すなわち、人工肘関節全置換術)が含まれ得る。
【0004】
橈骨頭形成術は、破砕及び損傷した橈骨頭を切除し、天然関節表面をインプラントの人工関節表面で置き換えることを伴う。インプラントの関節面は、遠位上腕骨の小頭の天然軟骨表面と関節接合されている。
【0005】
橈骨頭置換処置では、橈骨頭プロテーゼが近位橈骨の髄管に植え込まれる。橈骨頭は、尺骨又は尺骨プロテーゼと協働して、橈骨尺骨関節を提供してもよい。橈骨頭は、上腕骨又は上腕骨プロテーゼと協働して、橈骨上腕骨関節を提供してもよい。
【0006】
橈骨頭インプラントの植え込みの前に、外科医は、特定の患者のインプラント部位に適切に適合するサイズを有するインプラントを選択する。多くの既知のシステムには、試用ステム及び試用頭部が含まれ、外科医は最終的な植え込みの前に組み立て及び使用して、最も適切なサイズのインプラントを選択するための適合を評価することができる。しかしながら、既知のシステムは、最終橈骨頭インプラントの適切な高さを決定するために、複数の異なる上腕骨頭高さを試みるための単純で効果的な手段を提供しない。例示的なシステムは、以下の先行技術のデバイスを含む。
【0007】
米国特許第6746487号は、骨の髄管に試用品を固定して、骨の関節面を置換するための人工インプラントのオフセット及び配向を決定するための髄内固定デバイスを開示している。固定デバイスは、試用品を受容するための本体と、試用品に係合するための固定部分と、を備える。様々なサイズの人工インプラントの選択と、インプラントのサイズに対応する様々なサイズの試用品の選択と、試用品のサイズに対応する様々なサイズの固定デバイスの選択と、固定デバイス及び取り付けられた試用品を骨の管に挿入するための試用固定デバイスドライバと、固定デバイスを切除された骨から除去するための試用デバイス取り出し器とを備える、関節の外科的修復に使用するためのシステムが開示される。本発明の固定デバイス及びシステムを使用する方法が開示される。
【0008】
米国特許第7740661号は、橈骨頭インプラントデバイス及び方法を開示している。一実施形態では、橈骨頭インプラントは、上腕骨と関節係合するための頭部部分、橈骨と係合するためのステム部分、及びステム部分と係合するためのシャフトを含むことができる。頭部部分は、上腕骨に係合するための上面を含むことができる。ステム部分は、シャフトの少なくとも一部分を受容するための軸方向開口部を有することができ、カラーは、その近位端でステム部分の周りに配置され得る。シャフトの上部は、頭部部分に係合するように構成することができ、一方、シャフトの遠位部分は、ステム部分の軸方向開口部内に軸方向に嵌合及び移動するために細長い円筒形であり得る。橈骨頭インプラントの軸方向移動のために、他の実施形態も開示される。シャフトをステム部分内の位置にロックするための様々な構造が開示されている。
【0009】
米国特許第8535382号は、近位橈骨の頭部部分を置換するためのプロテーゼシステムを開示している。システムは、第1のロック部分を有する第1の重合体関節コンポーネントと、第2のロック部分を有する金属頭部コンポーネントとを含むことができる。第2のロック部分は、第1のロック部分と嵌合して、第1のロック機構を形成して、最初に第1の関節コンポーネントを頭部コンポーネントに結合することができる。頭部コンポーネントは、ロックチャネルを画定することができる。システムは又、ロックチャネル内に受容可能な突出部を有するステムコンポーネントを含むことができる。突出部はボアを画定することができ、ステムコンポーネントは、橈骨に結合されるように適合させることができる。システムは又、ロックチャネルを通ってボア内に受け取られて、頭部コンポーネントをステムコンポーネントに結合する第2のロック機構を提供する締結具を含むことができる。
【0010】
米国特許第8764845号は、整形外科用関節プロテーゼの植え込みのための処置で使用するためのキットを開示しており、これは、凸状支持表面を有する本体部分と、頭部コンポーネントが関節プロテーゼの相手方コンポーネントに接続され得る裏面と、を備える整形外科用関節プロテーゼの頭部コンポーネントを含み、頭部コンポーネントは、支持表面と裏面とが一体となるその周囲の少なくとも一部の周りに延在する面取り面と、面取り面上の複数のマーキングとを有する。キットは、凸状試用支持表面及び裏面を有する本体部分を備える試用頭部コンポーネントを含み、試用頭部コンポーネントは、試用支持表面と裏面との間の界面又は界面に向かって、試用支持表面上に複数のマーキングを有する。頭部コンポーネントの横方向寸法は、試用頭部コンポーネントの横寸法とほぼ同じであり、頭部コンポーネントの周囲の面取り面上のマーキングの位置は、試用頭部コンポーネントの周囲の試用支持表面上のマーキングの位置に対応する。
【0011】
米国特許第8840676号は、外面と、ステム部材の外側面と嵌合するように構成されたキャビティとを有する少なくとも1つの頭部部材を含むプロテーゼ試用システムを開示している。プロテーゼ試用システムは、少なくとも1つの頭部部材の外面と嵌合するように構成された内面を有する少なくとも1つのシェル部材を更に含む。
【0012】
米国特許第8945138号は、試用整復関節形成術を実施する際に使用するためのキットを開示している。キットは、第1のコンポーネントと、第1のコンポーネントに対して選択的に移動可能な第2のコンポーネントと、第1のコンポーネントを第2のコンポーネントに固定するための締結具と、を含む試用ステムアセンブリを含む。キットは又、試用ステムアセンブリに取り外し可能に固定された関節式試用コンポーネントと、第1のコンポーネントを第2のコンポーネントに固定するために締結具と協働するためのドライバとを含む。キットは又、ハンドルを含む。ハンドルは、ドライバがハンドルを通過することを可能にするための第1の特徴と、ハンドルを関節式試用コンポーネントに配向可能に接続するための第2の特徴とを有する。
【0013】
米国特許出願公開第20040186.580号は、橈骨頭置換システムを開示しており、これは、橈骨頭置換と、橈骨頭の切除を案内するためのデバイスと、骨プラグ及び骨プラグ挿入器具を含むキットとを含む。橈骨頭置換は、植え込まれた橈骨頭置換が上腕骨の小頭と滑らかに接触するように、植え込まれたステム上に固定され得る別個の調整可能な頭部部分を有する。別の形態では、橈骨頭置換は、橈骨頭置換のステムを橈骨の髄管内により確実に固定するのに役立つ交差骨ねじを使用する。切除ガイドは、橈骨頭の正確な切除を確実にし、それによって植え込まれた橈骨頭の置換のより良好な位置決めを可能にする可動切削ガイドを含む。骨プラグは、橈骨への橈骨頭置換のステム部の固定領域を超えた骨セメントの移動を制限する。
【0014】
米国特許出願公開第20050075735号は、橈骨の頭部部分を置換するためのモジュール式プロテーゼシステムを開示している。プロテーゼシステムは、第2の接続部分に接続する第1の接続部分を有する頭部コンポーネントと、第2の接続部分及び第3の接続部分を有するカラーコンポーネントとを含む。システムは又、第3の接続部分に接続する第4の接続部分を含むステムコンポーネントを含み、ステムコンポーネントは、橈骨に接続するステム固定部分を有する。カラーコンポーネントは、様々な長さ及び角度を有する頭部コンポーネント及びステムコンポーネントの数を増やす必要なく、モジュール式幾何学形状をプロテーゼに提供する。
【0015】
米国特許出願公開第20160051365号は、近位橈骨頭を交換するための橈骨頭試用デバイスであって、近位端と遠位端との間に延びる中心長手方向軸を有するステムコンポーネントと、ステムコンポーネントに軸方向に取り外し可能に取り付け可能な頭部コンポーネントであって、頭部コンポーネントは、ステムコンポーネントに各々軸方向に取り外し可能に取り付け可能な他の頭部コンポーネントの選択と交換可能である、頭部コンポーネントと、回転防止機構と、凹部とを含み、回転防止機構は、ステムコンポーネントに対する頭部コンポーネントの回転を禁止するために凹部に受け取られるように構造化される、橈骨頭試用デバイスを開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
当技術分野で必要とされているのは、より少ない関節の伸延を可能にし、最終的なインプラント高さを確認するためのより単純なデバイスを可能にする試用橈骨頭インプラントデバイス及びシステムである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本開示の一例によれば、整形外科用試用インプラントアセンブリは、少なくとも1つの橈骨試用インプラント及び少なくとも1つのスペーサを含むことができる。橈骨試用インプラントは、近位頭部本体表面と、実質的に長手方向に沿って近位頭部本体表面に対向する遠位頭部本体表面とを画定する頭部本体を含むことができる。頭部本体は、長手方向に沿って近位頭部本体表面から遠位頭部本体表面まで延在する高さを有することができる。橈骨試用インプラントは、長手方向によって実質的に画定される遠位方向に沿って頭部本体から延在するステムを更に含むことができる。少なくとも1つのスペーサは、頭部本体及びスペーサのスペーサ頭部を含む複合頭部を画定するように、長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿って、橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けるように構成され得る。複合頭部は、近位複合頭部表面と、長手方向に沿って近位複合頭部表面に対向する遠位複合頭部表面とを画定し、複合頭部は、近位複合頭部表面から遠位複合頭部表面までの複合頭部高さを画定する。近位複合頭部表面及び遠位複合頭部表面のうちの一方は頭部本体によって画定され得、近位複合頭部表面及び遠位複合頭部表面の他方は、スペーサ頭部によって画定され得る。一例では、複合頭部高さは、頭部本体高さよりも大きい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
以下の詳細な説明は、添付図面と共に読むと一層良く理解され、添付図面においては、例示目的のための例示的な実施形態が図中に示されている。しかしながら、本開示が示される正確な配置及び手段に限定されないことを、理解しなければならない。
【
図1】橈骨試用インプラントと、橈骨試用インプラントに解放可能に取り付けられるように構成されたスペーサと、を含む整形外科用試用インプラントアセンブリの分解斜視図である。
【
図2】
図1に示す整形外科用試用インプラントアセンブリの別の斜視分解図である。
【
図3】
図1に示す整形外科用試用インプラントアセンブリの分解立面図である。
【
図4A】
図1に示す橈骨試用インプラントの側立面図である。
【
図4B】
図4Aに示す橈骨試用インプラントの頭部本体の斜視図であるが、一例における切削歯を含む。
【
図4C】
図4Aに示す橈骨試用インプラントの頭部本体の底面図であり、湾曲形状を有する切削歯を示している。
【
図4D】
図4Cに類似する頭部本体の底面図であるが、切削歯は直線状の線状である。
【
図5】
図4Aに示す橈骨試用インプラントに取り付けられるように構成された試用スペーサの側面図である。
【
図6】
図1に示す整形外科用試用インプラントアセンブリの斜視図であり、橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けられた橈骨試用インプラントを示している。
【
図7】
図1に示す整形外科用試用インプラントアセンブリの概略側面図であり、スペーサに取り付けられた橈骨試用インプラントを示している。
【
図8】
図1に示す整形外科用試用インプラントアセンブリの概略平面図であり、スペーサに取り付けられた橈骨試用インプラントを示している。
【
図9A】
図1に示す橈骨試用インプラントの側立面図である。
【
図9B】
図9Aに示す橈骨試用インプラントと、橈骨試用インプラントに取り付けられた第1のスペーサとを含む整形外科用試用インプラントアセンブリの側面図である。
【
図9C】
図9Aに示す橈骨試用インプラントと、橈骨試用インプラントに取り付けられた第2のスペーサとを含む整形外科用試用インプラントアセンブリの側面図であり、第2のスペーサは、
図9Bに示す第1のスペーサとは異なる高さを有する。
【
図10A】橈骨試用インプラントを受け取るように準備された近位橈骨を示す図である。
【
図10B】近位橈骨に埋め込まれた橈骨試用インプラントを示し、植え込まれた橈骨試用インプラントに取り付けるように構成された第1のスペーサを更に示す図である。
【
図10C】橈骨試用インプラントに取り付けられた第1のスペーサを示し、近位橈骨に植え込まれた整形外科用試用アセンブリを示す図である。
【
図10D】
図10Cに示すように近位橈骨に植え込まれた整形外科用試用インプラントアセンブリを示すが、それによって第1のスペーサが取り外され、第2のスペーサが橈骨試用インプラントに取り付けられている。
【
図10E】近位橈骨に植え込まれた最終橈骨インプラントを示す。
【0019】
複数の図面を通して、対応する参照符号は対応する部分を示す。本明細書に記載される例示的な実施形態は、いかなる意味でも、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本発明を、添付図面を参照しながら、本発明による様々な例示的な実施形態を用いて詳細に説明する。以下の詳細な説明には、本発明を十分に理解してもらうために、多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本発明がこれらの具体的な詳細なしでも実施し得るということは、当業者にとって自ずと明らかであろう。他の例では、本発明を徒に不明瞭化させるのを避けるために、周知の構造については詳細には示されない。
【0021】
したがって、以下に記載される実施態様の全ては、当業者が本開示の実施形態を製造又は使用することを可能にするために提供される例示的な実施態様であり、特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書で使用するとき、「例示的な(exemplary又はillustrative)」という語は、「例、事例、又は例解としての役割を果たしている」ということを意味する。本明細書で「例示的な」ものとして記載される任意の実施態様は、他の実施態様よりも好ましい又は有利であるものと、必ずしも解釈される必要はない。又、本明細書において、「上側」、「下側」、「左」、「後」、「右」、「前」、「垂直」、「水平」、及びそれらの派生語は、
図1において配向された状態の本発明に関するものとする。
【0022】
更に、先に述べた技術分野、背景技術、概要、又は以下の詳細な説明において提示される、いかなる明示された又は暗示された理論によって拘束されることを意図するものではない。添付の図面に図示され、以下の明細書に記載される具体的なデバイス及びプロセスは、添付の特許請求の範囲に定義される発明概念の単なる例示的な実施形態であることも理解されたい。したがって、本明細書に開示される実施形態に関する具体的な寸法及び他の物理的特性は、特許請求の範囲において別途明示的に記載されない限り、限定的であると見なされるべきではない。
【0023】
ここで
図1~
図3を参照すると、整形外科用試用インプラントアセンブリ20は、近位橈骨に植え込まれるように構成された橈骨試用インプラントアセンブリとして構成され得る。整形外科用試用インプラントアセンブリ20は、橈骨試用インプラント22と、橈骨試用インプラント22に解放可能に取り付けられるように構成された橈骨試用スペーサ24と、を含む。橈骨試用インプラント22及び橈骨試用スペーサ24は、任意の好適なプラスチック又は他の好適な材料で作製することができる。
【0024】
図1~
図4Aに示すように、橈骨試用インプラント22は、頭部本体26と、頭部本体26から延在するステム28と、を含む。一例では、ステム28は、頭部本体26と一体構造であり得る。あるいは、ステム28は、頭部本体26とは別個であり、頭部本体26に取り付けられ得る。
【0025】
頭部本体26は、近位頭部本体表面30と、実質的に長手方向に沿って近位頭部本体表面30に対向する遠位頭部本体表面32とを画定する。例えば、遠位頭部本体表面32は、長手方向によって画定される遠位方向に、近位頭部本体表面30から離間されている。逆に、近位頭部本体表面30は、遠位方向とは反対の近位方向に遠位頭部本体表面32から離間され、長手方向によって画定される。このように、本明細書で使用するとき、用語「遠位側(方向)の」、「遠位方向に」、及びそれらの派生語は、近位頭部本体表面30から遠位頭部本体表面32へ向かう方向に言及するものである。又本明細書で使用するとき、用語「近位側(方向)の」、及びその派生語は、遠位頭部本体表面32から近位頭部本体表面30へ向う方向に言及するものである。
【0026】
本明細書で使用するとき、用語「実質的に」及び「約」、並びにそれらの派生語は、参照された寸法、サイズ、形状、方向、又は他のパラメータが、記載されたとおりの寸法、サイズ、形状、方向、又は他のパラメータと共に、記載された寸法、サイズ、形状、方向、又は他のパラメータの最大で±20%、すなわち±10%、±5%、及び±2%を含むことができることを承認するものである。
【0027】
一例では、近位頭部本体表面30は、尺骨又は尺骨プロテーゼと協働して橈骨尺骨間接を提供するように構成され得る関節表面を画定することができる。近位頭部本体表面30は、上腕骨又は上腕骨プロテーゼと協働して、橈骨上腕骨関節を提供することができる。これに関して、近位頭部本体表面30は凹面であり得る。遠位頭部本体表面32は、実質的に平面であり得る。当然ながら、近位頭部本体表面30及び遠位頭部本体表面32は、必要に応じて任意の好適な様式で成形され得ることが理解されるべきである。ステム28は、遠位頭部本体表面32から遠位方向に沿って延在することができる。
【0028】
一例では、遠位頭部本体表面32は、実質的に滑らかであり得る。あるいは、
図4B~
図4Dに示すように、遠位頭部本体表面32は、頭部本体26が長手方向に沿って配向されたその中心軸を中心に回転するときに橈骨を平坦化するように構成された複数の切削歯56を画定することができる。切削歯56は、遠位に延在し得、遠位頭部本体表面32と一体構造であり得る。あるいは、切削歯56は、橈骨試用インプラント22とは別個であり、遠位頭部本体表面32に取り付けられ得る。切削歯56は、遠位頭部本体表面32の周りに円周方向に配置することができる。
図4B~
図4Cに示される一例では、歯は、曲線螺旋形状セグメントとして成形され得る。したがって、歯56は、曲線螺旋形状歯と称され得る。あるいは、
図4Dに示すように、切削歯56は、直線状の線状に配向され得る。更に、切削歯56は、遠位頭部本体表面32の周りに延在するように半径方向に配向され得る。一例では、切削歯56は、頭部本体26の中心軸で互いに交差することができる。
【0029】
再び
図1~
図4Aを参照すると、頭部本体26は、近位頭部本体表面30から遠位頭部本体表面32まで延在する少なくとも1つの側壁34を更に含むことができる。少なくとも1つの側壁は、長手方向に対して垂直に配向された平面内で頭部本体26の外周を画定することができる。その少なくとも1つの側壁34は、単一の実質的に円筒形の側壁34として構成され得る。円筒形の側壁34は、長手方向に沿って配向された中心軸に沿って延在することができる。あるいは、少なくとも1つの側壁34は、頭部本体26の外周を画定する複数の接続された壁によって画定することができる。更に、側壁34は、近位頭部本体表面30から遠位頭部本体表面32まで長手方向に沿って実質的に平坦であり得る。以下でより詳細に説明するように、頭部本体26は、スペーサ24を橈骨試用インプラント22に取り外し可能に取り付けるようにスペーサ24を受け取るように構成された少なくとも1つの側壁34内に延在するチャネル40を画定することができる。
【0030】
頭部本体26は、実質的に長手方向に沿って近位頭部本体表面30から遠位頭部本体表面32まで延在する高さH1を画定する。頭部本体26の高さH1は、近位橈骨44(
図10Aを参照)と、尺骨及び上腕骨の一方又は両方によって画定され得る相補的な関節面47との間の間隙42よりも小さくてもよいことが想定される。そのような場合、頭部本体26の高さを増加させるように、スペーサ24を橈骨試用インプラント22に取り付けることが望ましいことがある。
【0031】
ここで
図1~
図3及び
図5を参照すると、スペーサ24は、近位スペーサ頭部表面48と、近位スペーサ頭部表面48に対向し、遠位方向に沿って近位スペーサ頭部表面48から離間された遠位スペーサ頭部表面50と、を含むスペーサ頭部46を含む。一例では、近位スペーサ頭部表面48は、尺骨又は尺骨プロテーゼと協働して橈骨尺骨間接を提供するように構成され得る関節表面を画定することができる。近位スペーサ頭部表面48は、上腕骨又は上腕骨プロテーゼと協働して、橈骨上腕骨関節を提供することができる。これに関して、近位スペーサ頭部表面48は、凹面であり得る。遠位スペーサ頭部表面50は、実質的に凸面であり得る。したがって、遠位スペーサ頭部表面50は、スペーサ24が橈骨試用インプラント22に取り付けられたときに、近位頭部本体表面30と入れ子になるように構成することができる。当然ながら、近位スペーサ頭部表面48及び遠位スペーサ頭部表面50は、必要に応じて任意の好適な様式で成形され得ることが理解されるべきである。
【0032】
スペーサ24は、近位スペーサ頭部表面48から遠位スペーサ頭部表面50まで延在する少なくとも1つの側壁52を更に含むことができる。少なくとも1つの側壁52は、長手方向に対して垂直に配向された平面内でスペーサ頭部46の外周を画定することができる。その少なくとも1つの側壁52は、単一の実質的に円筒形の側壁52として構成され得る。円筒形の側壁52は、長手方向に沿って配向された中心軸に沿って延在することができる。スペーサの円筒形の側壁52の中心軸は、試用橈骨プロテーゼ22の円筒形の側壁34の中心軸と平行であるか、又は一致し得る。あるいは、少なくとも1つの側壁52は、スペーサ頭部46の外周を画定する複数の接続された壁によって画定することができる。更に、側壁52は、近位スペーサ頭部表面48から遠位スペーサ頭部表面50まで長手方向に沿って実質的に平坦であり得る。
【0033】
スペーサ頭部46は、実質的に長手方向に沿って近位スペーサ頭部表面48から遠位スペーサ頭部表面50まで延在するスペーサ頭部高さH2を画定する。スペーサ頭部高さH2は、頭部本体26の高さH1よりも小さくなり得ることが想定される。スペーサ24は、スペーサ頭部46及び頭部本体26が頭部本体26の高さH1よりも大きい複合頭部高さH3を有する複合頭部54を画定するように、橈骨試用インプラント22に取り外し可能に取り付けられるように構成されている(
図7を参照)。例えば、複合頭部高さH3は、
図7に示すように、頭部本体26の高さH1とスペーサ頭部高さH2との合計と実質的に等しくなり得る。
【0034】
引き続き
図1~
図3及び
図5を参照すると、スペーサ24は、橈骨試用インプラント22の相補的取り付け部材に取り付けるように構成された取り付け部材58を含むことができる。特に、橈骨試用インプラント22の相補的取り付け部材は、チャネル40として構成され得る。スペーサ24の取り付け部材58は、スペーサ24を橈骨試用インプラント22に取り付けるように、チャネル40内に受け取られ得る。他の例では、橈骨試用インプラント22の取り付け部材は、スペーサ24を橈骨試用インプラント22に取り外し可能に取り付けるように、スペーサ24のチャネル内に受け取られ得ることが想定される。
【0035】
ここで
図1~
図8を参照すると、概して、取り付け部材58は、スペーサ頭部46から延在する延長部材60を含むことができる。特に、延長部材60は、スペーサ頭部46から実質的に遠位に延在することができる。一例では、延長部材60は、遠位スペーサ頭部表面50から実質的に遠位に延在することができる。したがって、延長部材60は、遠位スペーサ頭部表面50から延在する第1の端部を有することができ、延長部材60は、実質的に長手方向に沿って第1の端部から第2の端部まで延在することができる。延長部材60は、近位頭部本体表面30に開放され得るチャネル40の近位部分41に受け取られるようなサイズにされる。特に、チャネル40は、近位方向に沿って近位頭部本体表面30を通って延在することができる。
【0036】
取り付け部材58は、延長部材60から延在する取り付けタブ62を更に含むことができる。特に、取り付けタブ62は、長手方向に対して実質的に垂直な第1の方向に沿って延長部材60から延在することができる。例えば、取り付けタブ62は、延長部材の第2の端部から延在することができる。取り付けタブ62は、長手方向に実質的に垂直な第1の方向に沿って、チャネル40の遠位部分43に摺動可能に挿入されるように構成されている。取り付けタブ62がチャネル40に挿入されると、遠位スペーサ頭部表面50は、近位頭部本体表面30に面するか、又は当接し得る。チャネル40の遠位部分43は、長手方向に沿ってチャネル40の近位部分41に開口することができる。取り付けタブ62は、スペーサ24が、取り付けタブ62からスペーサ頭部46まで、特に遠位スペーサ頭部表面50まで、長手方向に沿って延びる間隙64を画定するように配置することができる。取り付け部材58がチャネル40に挿入されると、間隙64は、近位頭部本体表面30と、チャネル40の遠位部分43の近位端を画定する対向する内面66と、を含む頭部本体26の一部分を受け取ることができる。
【0037】
取り付け部材58は、橈骨試用インプラント22に解放可能に固定することができる保持部材68を更に含むことができる。特に、保持部材68は、チャネル40内の頭部本体26の相補的保持部材に解放可能に固定することができる。一例では、保持部材68は、チャネル40、特にチャネル43の遠位部分43に圧入することができる。第1の方向とは反対の第2の方向に沿ってスペーサ24に十分な力が加えられたときに圧入係合を解除することができ、それによってスペーサ24を橈骨試用インプラント22から取り外すことができる。第2の方向は、取り外し方向と称され得る。第1の方向は、取り付け方向と称され得る。
【0038】
ここで
図1及び
図7を参照すると、取り付け部材58が第1の方向にチャネル40に挿入されると、スペーサ頭部46は、試用橈骨インプラント22の頭部本体26に面するか、又は当接することができる。特に、遠位スペーサ頭部表面50は、近位頭部本体表面30に面するか、又は当接し得る。したがって、整形外科用試用インプラントアセンブリ20は、頭部本体26及びスペーサ頭部46を含む複合頭部70を画定することができる。複合頭部70は、近位複合頭部表面72と、長手方向に沿って近位複合頭部表面72に対向する遠位複合頭部表面74とを画定することができる。特に、遠位複合頭部表面74は、近位複合頭部表面72から、実質的に遠位方向に離間されている。逆に、近位複合頭部表面72は、遠位複合頭部表面74から近位方向に離間されている。
【0039】
複合頭部70は、実質的に長手方向に沿って近位複合頭部表面72から遠位複合頭部表面74まで延在する複合頭部高さH3を画定する。近位複合頭部表面72及び遠位複合頭部表面74のうちの一方は、頭部本体26によって画定され、近位複合頭部表面72及び遠位複合頭部表面74の他方は、スペーサ頭部46によって画定される。一例では、近位スペーサ頭部表面48は、近位複合頭部表面72を画定し、遠位頭部本体表面32は、遠位複合頭部表面74を画定する。スペーサ頭部46は、一例では頭部本体26の近位に配置されているが、スペーサ頭部46が頭部本体26の遠位に配置されるように、スペーサ24を頭部本体26に代替的に取り付けることができることが想定される。これに関して、近位スペーサ頭部表面48は、遠位頭部本体表面32に面することができる。更に、近位頭部本体表面30は、近位複合頭部表面72を画定することができ、遠位スペーサ頭部表面50は、遠位複合頭部表面74を画定することができる。
【0040】
ここで
図9A~
図9Cを参照すると、整形外科用試用インプラントアセンブリ20は、第1のスペーサ24a及び第2のスペーサ24bなどの複数のスペーサ24を含むことができる。複数のスペーサ20の各々は、橈骨試用インプラント22に選択的かつ取り外し可能に取り付けることができる。すなわち、各スペーサ24は、上記の方法で橈骨試用インプラント22に取り付けることができる。更に、スペーサ24の各々は、上記の方法で橈骨試用インプラントから取り外すことができる。
【0041】
第1のスペーサ24aは、第1の複合頭部70aを画定するように、上記の方法で橈骨試用インプラント22に取り付けることができる。第2のスペーサ24bは、第2の複合頭部70bを画定するように、上記の方法で橈骨試用インプラント22に取り付けることができる。複数のスペーサ24のスペーサ24の各々は、上述のように、実質的に長手方向に沿って異なるスペーサ高さを有することができる。例えば、第1のスペーサ24aは、第1のスペーサ高さHS1を画定することができる。したがって、第1のスペーサ24aが上記の方法で橈骨試用インプラント22に取り付けられると、第1のスペーサ24aと頭部本体26のスペーサ頭部46とを組み合わせて、第1の複合頭部高さを有する第1の複合頭部70aを画定することができる。第2のスペーサ24bのスペーサ頭部46と頭部本体26とが組み合わされて第2の複合頭部高さを有する第2の複合頭部70bを画定することができるように、第1のスペーサ24aは橈骨試用インプラント22から取り外すことができ、第2のスペーサ24bは橈骨試用インプラント22に取り付けることができる。第2のスペーサ24bは、HS1とは異なる第2のスペーサ高さHS2を画定することができる。例えば、第2のスペーサ高さHS2は、第1のスペーサ高さHS1よりも大きくすることができる。したがって、得られる第1の複合頭部70aの高さは、得られる第2の複合頭部70bの高さとは異なり得る。例えば、第2の複合頭部70bの高さは、第1の複合頭部70aの高さよりも大きくすることができる。異なるサイズのスペーサ24の延長部材60及び取り付けタブ62を含むそれぞれの取り付け部材58は、取り付け部材58を同じ橈骨試用インプラント22に取り外し可能に取り付けることができるように、製造公差内で互いに同一のサイズ及び形状にすることができることが理解される。
【0042】
ここで
図10A~
図10Dを参照すると、整形外科用試用インプラントアセンブリ20は、近位橈骨44に植え込まれる永久的インプラントのサイズを識別するように構成され得る。「永久的」インプラントという用語は、インプラントが外科的処置の完了前に取り外されることを意図しないことを示す。特に、
図10Bに示すように、橈骨試用スペーサ22は、近位橈骨に結合されている。特に、橈骨試用スペーサ22のステム28は、頭部本体26が間隙42内に配置されるように、近位橈骨44の髄管に挿入される。いくつかの例では、ステムは、適切な直径又は代替的な断面寸法を決定するために、髄管内の皮質骨に当接するサウンダを使用して髄管内に嵌合するように予めサイズ決めされている。いくつかの例では、ステムは、髄管に緩く受け取られるようなサイズにされ得る。頭部本体26が
図4B~
図4Dに関して上述した切削歯56を含む場合、橈骨試用スペーサ22の中心長手方向軸を中心に回転させると、切削歯が近位橈骨から骨を除去し、それによって近位橈骨を平坦化することができる。したがって、頭部は、近位橈骨によって画定される平面上に着座することができる。
図10Bに示すように、頭部本体46は、近位橈骨44から相補的関節面47までの間隙42の全体にわたっていない。
【0043】
したがって、
図10Bに示すように、既知の高さを有する橈骨試用スペーサ24のうちの1つを選択することができる。対応するスペーサ頭部46の高さが既知であり、頭部本体26の高さが既知であるため、結果として得られる複合頭部の高さを容易に計算することができる。
図10Bに示すように、第1の試用スペーサ24aを橈骨試用インプラント22と整列させることができ、それにより、
図10Cに示すように、第1の試用スペーサ24aの第1の方向の摺動運動が第1の試用スペーサ24aを橈骨試用インプラント22に取り付ける。しかしながら、
図10Cでは、第1の複合頭部70aの高さが、長手方向に沿った間隙42の高さよりも小さいことが観察される。したがって、第1の複合頭部70aは、近位橈骨44から相補的関節面47まで延在することができない(
図10Aを参照)。
【0044】
したがって、
図10C~
図10Dを参照すると、第1の試用スペーサ24aを橈骨試用インプラント22に対して第2の方向に移動させることによって、第1の試用スペーサ24aを橈骨試用インプラント22から取り外すことができる。有利には、橈骨試用インプラント22は、第1の試用スペーサ24aが取り外されている間、近位橈骨に結合されたままであり得る。そうでなければ、第1の試用スペーサ24aは、橈骨試用インプラント22を近位橈骨44から取り外すことなく、橈骨試用インプラント22から取り外すことができる。
【0045】
ここで
図10Dを参照すると、第1の試用スペーサ24aが取り外されると、第2の試用スペーサ24bを、上述の方法で橈骨試用インプラント22に取り付けることができる。第2の試用スペーサ24bの対応するスペーサ頭部46の高さが既知であり、頭部本体26の高さが既知であるため、結果として得られる第2の複合頭部70bの高さを容易に計算することができる。
図10Dに示すように、第2の複合頭部70は、実質的に近位橈骨
44から対向する相補的関節表面47まで延在する(
図10Aを参照)。したがって、第2の複合頭部70bの高さは、長手方向に沿った間隙72の高さに実質的に等しい。したがって、ここで
図10Eを参照すると、永久インプラントのキットの中の永久橈骨インプラント80は、第2の複合頭部70bの高さ、したがって間隙72の高さと実質的に等しいか、又はそれに最も良く対応する頭部高さを有するように選択され得る。再び
図10Dを参照すると、第2の試用スペーサ24を、橈骨試用インプラント22から取り外すことができ、橈骨試用インプラントを近位橈骨から取り外すことができる。次に、選択された永久橈骨インプラント80を選択し、近位橈骨
44に植え込むことができる。特に、永久橈骨インプラント80のステムを髄管に挿入することができ、永久橈骨インプラント80の頭部は、尺骨及び遠位上腕骨の一方又は両方によって画定される相補的関節面の周りで関節接合することができる。永久橈骨インプラント80は、チタン、それらの合金、ステンレス鋼、それらの合金、又は任意の好適な生体適合性金属若しくは他の材料から作製することができる。
【0046】
異なる患者は異なるサイズの近位橈骨を有することが認識されている。したがって、異なるサイズを有し、適切なサイズの近位橈骨への植え込みのために選択することができる複数の橈骨試用インプラント22(
図4A参照)を含むキットを提供することができる。更に、橈骨試用インプラント22の各々は、同じ試用スペーサに取り外し可能に取り付けられるように構成することができる。したがって、橈骨試用インプラント22は、試用スペーサを受け取る実質的に同一のサイズのチャネルを有することができる。橈骨試用インプラント22は、橈骨試用インプラント22のうちの少なくとも1つの他のものとは異なる、少なくとも1つのサイズ又は形状を有することができる。例えば、ステム28は、互いに異なるサイズにすることができる。一例では、橈骨試用インプラント22のステム28は、異なるサイズを画定するように、異なる断面寸法を画定することができる。ステム28は、円筒形又はテーパ状であり得、したがって、断面寸法は、ステムのそれぞれの直径によって画定され得る。断面寸法は、遠位頭部本体表面32から遠位方向に一定の距離で測定される。
【0047】
したがって、キットの橈骨試用インプラントのステムのうちの少なくともいくつかは、長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿って、キットの橈骨試用インプラントの他のステムに対して異なる断面のサイズにされている。例えば、橈骨試用インプラントのステムのうちの少なくともいくつかは、長手方向に対して実質的に垂直に配向された平面内で、橈骨試用インプラントの他のステムに対して異なる断面のサイズにされている。更に、キットの橈骨試用インプラントの頭部本体のうちの少なくともいくつかは、長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿って、キットの橈骨試用インプラントの他の頭部本体に対して異なる断面のサイズにされ得る。
【0048】
キットは、上記のように異なるスペーサ頭部高さを有する複数のスペーサ24を含むことができることが更に想定される。キットのスペーサ24の各々は、キットの橈骨試用インプラント22の各々に取り付けるように構成することができる。例えば、キットのスペーサ24の取り付け部材56は全て、実質的に等しいサイズ及び形状とすることができ、キットの橈骨試用インプラント22のスロット40の全ては、実質的に等しいサイズ及び形状とすることができる。
【0049】
本発明は、少なくとも1つの実施形態に関して記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に修正されてもよい。したがって、本出願は、その一般的な原理を使用して本発明の任意の変形、使用、又は適合を網羅することを意図している。更に、本出願は、本発明が関連し、添付の特許請求の範囲の範囲内にある当技術分野における既知の又は従来の実施に含まれるような本開示からの発展形を網羅することを意図している。
【0050】
〔実施の態様〕
(1) 整形外科用試用インプラントアセンブリであって、
少なくとも1つの橈骨試用インプラントであって、
近位頭部本体表面と、実質的に長手方向に沿って前記近位頭部本体表面に対向する遠位頭部本体表面とを画定する頭部本体であって、前記頭部本体は、前記長手方向に沿って前記近位頭部本体表面から前記遠位頭部本体表面まで延在する高さを有する、頭部本体と、
前記長手方向によって実質的に画定される遠位方向に沿って前記頭部本体から延在するステムと、を含む、少なくとも1つの橈骨試用インプラントと、
少なくとも1つのスペーサであって、前記頭部本体及び前記スペーサのスペーサ頭部を含む複合頭部を画定するように、前記長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿って、前記橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けるように構成され、前記複合頭部は、近位複合頭部表面と、前記長手方向に沿って前記近位複合頭部表面に対向する遠位複合頭部表面とを画定し、前記複合頭部は、前記近位複合頭部表面から前記遠位複合頭部表面までの複合頭部高さを画定する、少なくとも1つのスペーサと
を備え、
前記近位複合頭部表面及び前記遠位複合頭部表面のうちの一方は前記頭部本体によって画定され、前記近位複合頭部表面及び前記遠位複合頭部表面の他方は、前記スペーサ頭部によって画定され、
前記複合頭部高さは前記頭部本体高さよりも大きい、整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(2) 前記スペーサ頭部は、近位スペーサ頭部表面と、前記長手方向に沿って前記近位スペーサ頭部表面に対向する遠位スペーサ頭部表面とを画定し、前記近位スペーサ頭部表面は前記近位複合頭部表面を画定し、前記頭部本体は前記遠位複合頭部表面を画定する、実施態様1に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(3) 前記少なくとも1つのスペーサは、前記スペーサ頭部から延在し、前記少なくとも1つのスペーサを前記少なくとも1つの橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けるように前記頭部本体によって受け取られるように構成された取り付け部材を備える、実施態様2に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(4) 前記試用インプラント本体は、前記頭部内に延在するチャネルを画定し、前記少なくとも1つのスペーサを前記少なくとも1つの橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けるように前記少なくとも1つのスペーサの前記取り付け部材を受け取るように構成された、実施態様3に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(5) 前記頭部本体は、前記近位頭部本体表面及び前記遠位頭部本体表面から延在する側壁を備え、前記チャネルは、前記長手方向に対して実質的に垂直な前記方向に沿って前記側壁内に延在する、実施態様4に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【0051】
(6) 前記取り付け部材は、
前記遠位スペーサ頭部表面から延在する第1の端部を有する延長部材であって、前記延長部材が、前記第1の端部から前記長手方向に実質的に沿って第2の端部まで延在する、延長部材と、
前記延長部材の前記第2の端部から実質的に前記長手方向に垂直な方向に沿って延在し、前記遠位スペーサ頭部表面が前記近位頭部本体表面に面するように前記チャネルに挿入されるように構成された取り付けタブと
を備える、実施態様4に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(7) 前記少なくとも1つのスペーサは、前記近位スペーサ頭部表面から前記長手方向に沿って前記遠位スペーサ頭部表面までのスペーサ高さを画定し、前記少なくとも1つのスペーサ高さは前記頭部本体の前記高さよりも小さい、実施態様2に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(8) 前記少なくとも1つのスペーサは、各々が異なるそれぞれのスペーサ高さを有する複数のスペーサを備え、前記スペーサの各々は、対応する異なる複合頭部高さを画定するように、前記橈骨試用インプラントに選択的に取り外し可能に取り付けられるように構成された、実施態様2に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(9) 前記複数のスペーサの各スペーサは、前記スペーサを前記橈骨試用インプラントに取り付けるように、前記橈骨試用インプラントのチャネル内で選択的に受け取られるように構成された取り付けタブを備え、全てのタブは実質的に同一のサイズ及び形状である、実施態様8に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(10) 前記遠位頭部本体表面は、前記頭部本体が前記長手方向に沿って配向されたその中心軸を中心に回転するときに前記橈骨を平坦化するように構成された複数の切削歯を画定する、実施態様1に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【0052】
(11) 前記切削歯は、前記遠位頭部本体表面の周りに円周方向に配置されている、実施態様10に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(12) 前記切削歯は直線の線状に配向されている、実施態様10に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(13) 前記切削歯は曲線螺旋形状(swept spiral shape)を画定する、実施態様10に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(14) 前記少なくとも1つの橈骨試用インプラントは、前記少なくとも1つのスペーサに、選択的に取り外し可能に取り付けられるように各々構成された複数の橈骨試用インプラントを備え、前記橈骨試用インプラントの前記ステムは互いに異なるサイズである、実施態様1に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(15) 前記ステムは、それぞれの異なるサイズを画定するように異なる断面寸法を画定する、実施態様14に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
【0053】
(16) 前記断面寸法は、前記ステムのそれぞれの直径によって画定されている、実施態様15に記載の整形外科用試用インプラントアセンブリ。
(17) キットであって、
複数の橈骨試用インプラントであって、各橈骨試用インプラントは、
近位頭部本体表面と、実質的に長手方向に沿って前記近位頭部本体表面に対向する遠位頭部本体表面とを画定する頭部本体であって、前記頭部本体が、前記長手方向に沿って前記近位頭部本体表面から前記遠位頭部本体表面まで延在する高さを有する、頭部本体と、
前記長手方向によって実質的に画定される遠位方向に沿って前記頭部本体から延在するステムと、
を含み、
試用インプラントは互いに異なるサイズである、複数の橈骨試用インプラントと、
少なくとも1つのスペーサであって、前記頭部本体及び前記スペーサを含む複合頭部を画定するように、前記長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿って、前記橈骨試用インプラントに取り外し可能に取り付けるように構成され、前記複合頭部が、近位複合頭部表面と、前記長手方向に沿って前記近位複合頭部表面に対向する遠位複合頭部表面とを画定し、前記複合頭部が、前記近位複合頭部表面から前記遠位複合頭部表面までの複合頭部高さを画定する、少なくとも1つのスペーサと
を含み、
前記近位複合頭部表面及び前記遠位複合頭部表面のうちの一方は前記頭部本体によって画定され、前記近位複合頭部表面及び前記遠位複合頭部表面の他方は前記スペーサによって画定され、
前記複合頭部高さは、前記頭部本体高さよりも大きい、
キット。
(18) 前記少なくとも1つのスペーサは、各々が異なるそれぞれのスペーサ高さを有する複数のスペーサを備え、前記スペーサの各々は、対応する異なる複合頭部高さを画定するように、前記橈骨試用インプラントに選択的に取り外し可能に取り付けられるように構成された、実施態様17に記載のキット。
(19) 前記橈骨試用インプラントの前記ステムのうちの少なくともいくつかは、前記長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿って、前記橈骨試用インプラントの他のステムに対して異なる断面のサイズにされている、実施態様17に記載のキット。
(20) 前記橈骨試用インプラントの前記頭部本体のうちの少なくともいくつかは、前記長手方向に対して実質的に垂直な方向に沿って、前記橈骨試用インプラントの他の頭部本体に対して異なる断面のサイズにされている、実施態様17に記載のキット。