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7654685デュアルゲート及び単一アクチュエータのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2025-03-24
(45)【発行日】2025-04-01
(54)【発明の名称】デュアルゲート及び単一アクチュエータのシステム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/677 20060101AFI20250325BHJP
【FI】
H01L21/68 A
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022560183
(86)(22)【出願日】2021-04-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-17
(86)【国際出願番号】 US2021025580
(87)【国際公開番号】W WO2021203000
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-11-25
(31)【優先権主張番号】16/839,360
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】クパナン, クマレサン
(72)【発明者】
【氏名】アミール, オフェル
(72)【発明者】
【氏名】クーチャー, マイケル
【審査官】境 周一
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-525581(JP,A)
【文献】特開2004-197769(JP,A)
【文献】特開2005-140151(JP,A)
【文献】特開2002-174350(JP,A)
【文献】特開2000-337553(JP,A)
【文献】特開2017-026128(JP,A)
【文献】特開2012-197476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/677
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
デュアルゲートシステムであって、
第1のスロットに対して第1の密閉を形成するように構成された第1のゲートと、
前記第1のスロットに対向する第2のスロットに対して第2の密閉を形成するように構成された第2のゲートと、
前記第1のゲート及び前記第2のゲートに連結されたゲートコネクタと、
前記ゲートコネクタに連結されたアクチュエータと
を備え、前記アクチュエータが、
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に中間位置まで移動させ、次いで、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に第1の密閉ゲート位置まで垂直に移動させることによって、前記第1のスロットに対して前記第1のゲートを密閉し、
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に前記中間位置まで移動させ、次いで、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に第2の密閉ゲート位置まで水平に移動させることによって、前記第2のスロットに対して前記第2のゲートを密閉するように構成されている、デュアルゲートシステム。
【請求項2】
前記第1のゲートが、垂直運動ゲートであり、前記第2のゲートが、L字運動ゲートである、請求項1に記載のデュアルゲートシステム。
【請求項3】
前記アクチュエータが、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に上向きの方向に前記第1の密閉ゲート位置まで移動させることによって、前記第1のゲートを閉鎖するように構成されており、前記第1のゲートの前記第1の密閉ゲート位置までの上向きの移動が、前記第1のゲート又は前記第1のスロットを含む第1の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングが、前記第1のゲートと前記第1の側面との間で圧縮するようになることを引き起こす、請求項1に記載のデュアルゲートシステム。
【請求項4】
前記アクチュエータが、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に水平方向に前記第2の密閉ゲート位置の方へ移動させることによって、前記第2のゲートを閉鎖するように構成されており、前記第2のゲートの前記第2の密閉ゲート位置までの水平移動が、前記第2のゲート又は前記第2のスロットを含む第2の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングが、前記第2のゲートと前記第2の側面との間で圧縮するようになることを引き起こす、請求項1に記載のデュアルゲートシステム。
【請求項5】
密閉された第1のゲートを開放するために、前記アクチュエータが、
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを、前記第1の密閉ゲート位置から下向きに、前記中間位置を過ぎて、開放ゲート位置まで移動するように構成されている、請求項1に記載のデュアルゲートシステム。
【請求項6】
前記第1のゲートと前記第2のゲートの両方が、前記開放ゲート位置において開放される、請求項5に記載のデュアルゲートシステム。
【請求項7】
密閉された第2のゲートを開放するために、前記アクチュエータが、
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを、前記第2の密閉ゲート位置から、前記中間位置まで水平に移動させ、その後、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを、開放ゲート位置まで下向きに移動させるように構成されている、請求項1に記載のデュアルゲートシステム。
【請求項8】
前記第1のゲートと前記第2のゲートの両方が、前記開放ゲート位置において開放される、請求項7に記載のデュアルゲートシステム。
【請求項9】
前記第1のゲート及び前記第2のゲートが、前記ゲートコネクタから両方とも取り外し可能である、請求項1に記載のデュアルゲートシステム。
【請求項10】
ウエハ処理システムにおける方法であって、前記ウエハ処理システムは、
第1のステーションと、
前記第1のステーションに隣接した第2のステーションと、
前記第1のステーションと前記第2のステーションとの間に位置付けられたポートと
を備え、前記ポートが、
第1の側面と前記第1の側面に対向する第2の側面とを有するハウジングであって、前記ハウジングが、前記第1の側面に第1のスロット、前記第2の側面に第2のスロットを含み、物体が、前記第1のスロット及び前記第2のスロットを介して、前記ポートを通って、前記第1のステーションと前記第2のステーションとの間で搬送可能である、ハウジングと、
前記ハウジング内に収納されたデュアルゲートシステムと
を備え、前記デュアルゲートシステムが、
前記第1のスロットに対して第1の密閉を形成するように構成された第1のゲート、
前記第2のスロットに対して第2の密閉を形成するように構成された第2のゲート、及び
前記第1のゲート及び前記第2のゲートに連結されたゲートコネクタ
を備え、前記方法は、
前記第1のゲート、前記第2のゲート、及び前記ゲートコネクタを共に、開放ゲート位置から中間位置まで移動させることと、次いで、
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、第1の密閉ゲート位置まで垂直に移動させることであって、前記第1の密閉ゲート位置が、前記第1のスロットに対して第1の密閉を含む、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを移動させることと、
を含む、方法。
【請求項11】
前記第1のゲート又は前記第1の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングを、前記第1の密閉ゲート位置において前記第1のゲートと前記第1の側面との間で圧縮することを更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、前記第1の密閉ゲート位置から下向きに、前記中間位置を過ぎて、開放ゲート位置まで移動させることを更に含み、前記第1のゲートと前記第2のゲートの両方が、前記開放ゲート位置において開放される、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ウエハ処理システムであって、
第1のステーションと、
前記第1のステーションに隣接した第2のステーションと、
前記第1のステーションと前記第2のステーションとの間に位置付けられたポートと
を備え、前記ポートが、
第1の側面と前記第1の側面に対向する第2の側面とを有するハウジングであって、前記ハウジングが、前記第1の側面に第1のスロット、前記第2の側面に第2のスロットを含み、物体が、前記第1のスロット及び前記第2のスロットを介して、前記ポートを通って、前記第1のステーションと前記第2のステーションとの間で搬送可能である、ハウジングと、
前記ハウジング内に収納されたデュアルゲートシステムと
を備え、前記デュアルゲートシステムが、
前記第1のスロットに対して第1の密閉を形成するように構成された第1のゲート、
前記第2のスロットに対して第2の密閉を形成するように構成された第2のゲート、
前記第1のゲート及び前記第2のゲートに連結されたゲートコネクタ、及び
前記ゲートコネクタに連結されたアクチュエータ
を備え、前記アクチュエータが、
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に中間位置まで移動させ、次いで、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に第1の密閉ゲート位置まで垂直に移動させることによって、前記第1のスロットに対して前記第1のゲートを密閉し、
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に前記中間位置まで移動させ、次いで、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に第2の密閉ゲート位置まで水平に移動させることによって、前記第2のスロットに対して前記第2のゲートを密閉するように構成されている、ウエハ処理システム。
【請求項14】
前記第1のゲート及び前記第2のゲートが、前記ゲートコネクタから両方とも取り外し可能であり、前記第1のゲートが、垂直運動ゲートであり、前記第2のゲートが、L字運動ゲートである、請求項13に記載のウエハ処理システム。
【請求項15】
前記アクチュエータが、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に上向きの方向に前記第1の密閉ゲート位置まで移動させることによって、前記第1のゲートを閉鎖するように構成されており、前記第1のゲートの前記第1の密閉ゲート位置までの上向きの移動が、前記第1のゲート又は前記第1の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングが、前記第1のゲートと前記第1の側面との間で圧縮するようになることを引き起こし、
前記アクチュエータが、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に水平方向に前記第2の密閉ゲート位置まで前記第2の側面の方へ移動させることによって、前記第2のゲートを閉鎖するように構成されており、前記第2のゲートの前記第2の密閉ゲート位置までの水平移動が、前記第2のゲート又は前記第2の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングが、前記第2のゲートと前記第2の側面との間で圧縮するようになることを引き起こす、請求項13に記載のウエハ処理システム。
【請求項16】
密閉された第1のゲートを開放するために、前記アクチュエータが、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、前記第1の密閉ゲート位置から下向きに、前記中間位置を過ぎて、開放ゲート位置まで移動させるように構成されており、
密閉された第2のゲートを開放するために、前記アクチュエータが、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、前記第2の密閉ゲート位置から前記中間位置まで水平に移動させ、その後、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、開放ゲート位置まで下向きに移動させるように構成されており、
前記第1のゲートと前記第2のゲートの両方が、前記開放ゲート位置において開放される、請求項13に記載のウエハ処理システム。
【請求項17】
前記第1のステーション及び前記第2のステーションが、独立して、ロードロック、移送チャンバ、処理チャンバ、前方開口型統一ポッド(FOUP)、側方ストレージポッド(SSP)、真空ストレージバッファのうちの1つである、請求項13に記載のウエハ処理システム。
【請求項18】
前記第1のステーションが移送チャンバであり、前記第2のステーションが処理チャンバである、請求項13に記載のウエハ処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の実施形態は、概して、ウエハを処理する方法及びシステムに関する。より具体的には、本開示は、単一のアクチュエータが2つのゲートを操作するデュアルゲートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]電子デバイス製造において、ウエハ(例えば、シリコン含有ウエハやシリコン含有プレート)は、製造施設を回るように、及び製造機器ツール内で、例えば、ファクトリインターフェースからロードロックチャンバへと、ロードロックチャンバから移送チャンバへと、移送チャンバから処理チャンバへと、などのように移動させられ得る。これらの移動において、ウエハは、隣接したチャンバ間に位置付けられたポートを通って搬送される。ポートは通常、2つのゲートシステムを収納するが、ここで各ゲートはその対応するゲートを操作するために、その指定されたアクチュエータに連結される。各ゲートのための個々のアクチュエータは、追加のスペースを占め、追加のグリースを使用し、個々のメンテナンスを必要とし、両方のゲートを操作するための単一のアクチュエータと比較して、更なる汚染を生み出す。
【発明の概要】
【0003】
[0003]特定の実施形態では、本開示は、デュアルゲートシステムを対象とする。実施形態において、デュアルゲートシステムは、第1のゲート、第2のゲート、第1のゲート及び第2のゲートに連結されたゲートコネクタ、並びにゲートコネクタに連結されたアクチュエータを含む。第1のゲートは、第1のスロットに対して第1の密閉を形成するように構成される。第2のゲートは、第1のスロットと対向する第2のスロットに対して密閉を形成するように構成される。実施形態において、アクチュエータは、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に中間位置まで移動させ、次いで、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に第1の密閉された位置まで垂直に移動させることによって、第1のスロットに対して第1のゲートを密閉するように構成される。実施形態において、アクチュエータは、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に中間位置まで移動させ、次いで、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に第2の密閉ゲート位置まで水平に移動させることによって、第2のスロットに対して第2のゲートを密閉するように構成される。
【0004】
[0004]特定の実施形態では、本開示は、本明細書に開示のデュアルゲートシステムを動作させるための方法を対象とする。本方法は、第1のゲート、第2のゲート、並びに第1のゲート及び第2のゲートに連結されたゲートコネクタを共に、開放された位置から中間位置まで移動させることを含む。次いで、本方法は、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に、第1の密閉ゲート位置まで垂直に移動させること、又は、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に、第2の密閉ゲート位置まで水平に移動させることを更に含む。第1の密閉ゲート位置は、第1のゲート、第2のゲート、及びゲートコネクタを含むハウジングの第1の側面上の第1のスロットに対して第1の密閉を含む。第2の密閉ゲート位置は、ハウジングの第1の側面と対向する、ハウジングの第2の側面上の第2のスロットに対して第2の密閉を含む。
【0005】
[0005]特定の実施形態では、本開示は、第1のステーションと、第1のステーションに隣接した第2のステーションと、第1のステーションと第2のステーションとの間に位置付けられたポートとを含むウエハ処理システムを対象とする。ポートは、ハウジングと、ハウジング内に収納されたデュアルゲートシステムとを含む。実施形態において、ハウジングは、第1の側面と第1の側面に対向する第2の側面とを有する。ハウジングは、第1の側面に第1のスロット、第2の側面に第2のスロットを更に含み、物体が、第1のスロット及び第2のスロットを介して、ポートを通って、第1のステーションと第2のステーションとの間で搬送可能である。実施形態において、デュアルゲートシステムは、第1のゲート、第2のゲート、第1のゲート及び第2のゲートに連結されたゲートコネクタ、並びにゲートコネクタに連結されたアクチュエータを含む。第1のゲートは、第1のスロットに対して第1の密閉を形成するように構成される。第2のゲートは、第2のスロットに対して密閉を形成するように構成される。実施形態において、アクチュエータは、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に中間位置まで移動させ、次いで、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に第1の密閉された位置まで垂直に移動させることによって、第1のスロットに対して第1のゲートを密閉するように構成される。実施形態において、アクチュエータは、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に中間位置まで移動させ、次いで、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に第2の密閉ゲート位置まで水平に移動させることによって、第2のスロットに対して第2のゲートを密閉するように構成される。
【0006】
[0006]本開示は、添付図面を用い、非限定的な例としてのみ記載されており、図面においては同様の要素が類似の参照符号で示されている。本開示における「ある(an)」又は「一(one)」実施形態に対する異なる個所での言及は、必ずしも同じ実施形態に対してではなく、かかる言及は、少なくとも一の、を意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】[0007]本開示の実施形態に係る、ウエハ処理システムの上面概略図である。
図2】[0008]本開示の実施形態に係る、デュアルゲートシステムの簡略断面側面図である。
図3】[0009]実施形態に係る、デュアルゲートシステムの動作方法の簡略概略図である。
図4】[0010]実施形態に係る、デュアルゲートシステムの動作方法の簡略概略図である。
図5】[0011]本開示の実施形態に係る、デュアルゲートシステムを動作させるための方法のフロー図である。
図6】[0012]本開示の実施形態に係る、デュアルゲートシステムを動作させるための方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0013]ウエハ処理の間、ウエハは、例えば2~3例を挙げると、ファクトリインターフェースからロードロックチャンバへ、ロードロックチャンバから移送チャンバへ、及び、移送チャンバから処理チャンバへなど、複数のチャンバ間で搬送される。かかる移送の間、ウエハは、隣接したチャンバ間に位置付けられたポートを通って移動させられる。ポートは通常、2つのゲートシステムを収納するが、ここで各ゲートはその対応するゲートを操作するために使用される指定されたアクチュエータに連結される。両方のゲートを操作するための単一のアクチュエータを含む設計は、チャンバ間で使用されるポートのサイズ及び厚さを低減させ、使用されるグリースの量及びかかる使用(グリース又は粒子形成から)に関連する汚染を低減させ、減少したツール数の動作による信頼性を向上させることが有益であり得る。
【0009】
[0014]本明細書では、ウエハ処理システム、ポート(例えばチャンバポート)、及びその動作方法が記載される。特定の実施形態では、ウエハ処理システムは、第1のステーションと、第1のステーションに隣接した第2のステーションとを含む。ウエハ処理システムは、第1のステーションと第2のステーションとの間に位置付けられたポートを更に含み得る。
【0010】
[0015]ポートは、ハウジングと、ハウジング内に収納されたデュアルゲートシステムとを含み得る。ハウジングは、第1の側面と第1の側面に対向する第2の側面とを有し得る。ハウジングは、第1の側面に第1のスロット、第2の側面に第2のスロットを更に含み得、物体が、第1のスロット及び第2のスロットを介して、ポートを通って、第1のステーションと第2のステーションとの間で搬送可能である。
【0011】
[0016]デュアルゲートシステムは、第1のゲート、第2のゲート、ゲートコネクタ、及びゲートコネクタに連結されたアクチュエータを含み得る。第1のゲートは、第1のスロットに対して第1の密閉を形成するように構成され得る。第2のゲートは、第2のスロットに対して第2の密閉を形成するように構成され得る。ゲートコネクタは、第1のゲート及び第2のゲートに連結され得る。第1のゲート及び第2のゲートはそれぞれ、ゲートコネクタから取り外し可能であり得る。アクチュエータは、アクチュエータへの入力信号に応答して、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートの移動を操作するためのアクチュエータエンドエフェクタを含み得る。アクチュエータへの入力信号は、空気圧、電気、又は別の適切な入力信号であり得る。
【0012】
[0017]アクチュエータは、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に中間位置まで移動させ、次いで、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に第1の密閉された位置まで垂直に移動させることによって、第1のスロットに対して第1のゲートを密閉するように構成され得る。アクチュエータは、また、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に中間位置まで移動させ、次いで、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に第2の密閉ゲート位置まで水平に移動させることによって、第2のスロットに対して第2のゲートを密閉するように構成され得る。
【0013】
[0018]実施形態において、アクチュエータは、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に上向きの方向に第1の密閉ゲート位置まで移動させることによって、第1のゲートを閉鎖するように構成される。この実施形態において、第1のゲートの第1の密閉ゲート位置までの上向きの移動が、第1のゲート又は第1の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングが、第1のゲートと第1の側面との間で圧縮するようになることを引き起こす。この実施形態において、密閉された第1のゲートを開放するために、アクチュエータは、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に、第1の密閉ゲート位置から下向きに、中間位置を過ぎて、開放ゲート位置まで移動するように構成される。開放ゲート位置において、第1のゲートと第2のゲートの両方が開放されており、物体は、第1のスロット及び第2のスロットを通って、ポートと分離した、第1のステーションから隣接した第2のステーションへと搬送され得る。
【0014】
[0019]実施形態において、アクチュエータは、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に水平方向に第2の密閉ゲート位置まで第2の側面の方へ移動させることによって、第2のゲートを閉鎖するように構成される。この実施形態において、第2のゲートの第2の密閉ゲート位置までの水平移動は、第2のゲート又は第2の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングが、第2のゲートと第2の側面との間で圧縮するようになることを引き起こす。この実施形態において、密閉された第2のゲートを開放するために、アクチュエータは、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に、第2の密閉ゲート位置から、中間位置まで水平に移動させ、その後、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを、開放ゲート位置まで下向きに移動させるように構成される。開放ゲート位置において、第1のゲートと第2のゲートの両方が開放されており、物体は、第1のスロット及び第2のスロットを通って、ポートと分離した、第1のステーションから隣接した第2のステーションへと搬送され得る。
【0015】
[0020]特定の実施形態では、本明細書に記載の動作方法は、第1のゲート、第2のゲート、並びに第1のゲート及び第2のゲートに連結されたゲートコネクタを共に、開放された位置から中間位置まで移動させることを含む。その後、動作方法は、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に、第1の密閉ゲート位置まで垂直に移動させること、又は、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に、第2の密閉ゲート位置まで水平に移動させることを更に含み得る。
【0016】
[0021]実施形態において、第1の密閉ゲート位置は、第1のゲート、第2のゲート、及びゲートコネクタを含むハウジングの第1の側面上の第1のスロットに対して第1の密閉を含む。この実施形態において、動作方法は、第1のゲート、又は、第1のゲートと第1の側面との間の第1の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングを第1の密閉ゲート位置で圧縮することを更に含み得る。この実施形態において、動作方法は、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に、第1の密閉ゲート位置から下向きに、中間位置を過ぎて、開放ゲート位置まで移動させることを更に含み得、第1のゲートと第2のゲートの両方が、開放ゲート位置において開放される。
【0017】
[0022]実施形態において、第2の密閉ゲート位置は、第1のゲート、第2のゲート、及びゲートコネクタを含むハウジングの第2の側面上の第2のスロットに対して第2の密閉を含む。この実施形態において、動作方法は、第2のゲート、又は、第2のゲートと第2の側面との間の第2の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングを第2の密閉ゲート位置で圧縮することを更に含み得る。この実施形態において、動作方法は、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に、第2の密閉ゲート位置から中間位置まで水平に移動させ、その後、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートを共に、開放ゲート位置まで下向きに移動させることを更に含み得、第1のゲートと第2のゲートの両方が、開放ゲート位置において開放される。
【0018】
[0023]例示的な実施形態において、第1のステーションは、移送チャンバであってもよく、第2のステーションは、処理チャンバであってもよい。定期的な処理の間、ウエハは、ポートから移送チャンバを分離する第1の側面の第1のスロットを通って、及びポートから処理チャンバを分離する第2の側面の第2のスロットを通って、移送チャンバから処理チャンバへと搬送され得る。移送チャンバと処理チャンバとの間のウエハ移送中に、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートは、開放された位置にあり得る。処理中、ウエハが移送チャンバから処理チャンバ内に搬送された後、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートは共に、開放された位置から中間位置まで垂直に移動し得る。その後、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートは共に、第2の密閉ゲート位置まで水平に移動し得、第2のゲートは、ポートから処理チャンバを分離する第2の側面上の第2のスロットに対して密閉する。ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートの移動は、アクチュエータによって制御され得る。この実施例の第2のゲートは、L字運動ゲートであり得る。L字運動ゲートは、ウエハ処理中に処理チャンバを密閉するために使用され得る。第2の密閉ゲート位置では、第1のゲートは使用されておらず、点検のために除去することができる。
【0019】
[0024]処理チャンバの一定時間の動作の後、又は点検スケジュールにしたがって、処理チャンバは、点検される準備ができていてもよい。処理チャンバを点検するために、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートは共に、第1の密閉ゲート位置まで移動し得、第1のゲートは、ポートから移送チャンバを分離する第1の側面上の第1のスロットに対して密閉する。開放された位置から第1の密閉ゲート位置に到着するまで、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートは共に、開放された位置から中間位置まで垂直に移動する。その後、ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートは共に、中間位置から第1の密閉ゲート位置へ再び垂直に移動する。ゲートコネクタ、第1のゲート、及び第2のゲートの移動は、アクチュエータによって制御され得る。この実施例の第1のゲートは、垂直運動ゲートであり得る。第1の密閉ゲート位置では、第2のゲートは使用されておらず、点検のために除去することができる。この時間の間、処理チャンバも点検されてもよい。
【0020】
[0025]上記の例示的な実施形態は、処理チャンバ及び移送チャンバのシステムに関して記載されており、処理チャンバは、L字運動型ゲートを用いて密閉(すなわち、ポートから分離)され得、移送チャンバは、垂直運動型ゲートを用いて密閉(すなわち、ポートから分離)され得る。しかし、この例示的な実施形態は、限定として解釈されるべきではない。デュアルゲートシステムは、前方開口型統一ポッド、側方ストレージポッド、ロードロック、移送チャンバ、ファクトリインターフェース、処理チャンバ、真空ストレージバッファなど、ウエハ処理システム内の任意の隣接ステーション間のポートで使用され得る。
【0021】
[0026]加えて、一方のゲートがこのように移動可能であり、他方のゲートが垂直運動(例えば、更なる水平運動なしに)で移動可能である限り、密閉するために垂直運動及び次いで水平運動(例えば、L字運動型)で移動可能であるゲートの位置決めは、限定的であるものとして解釈されるべきではない。一実施形態では、L字運動型ゲートは、処理チャンバをポートから分離し得、垂直運動型ゲートは、移送チャンバをポートから分離し得る。別の実施形態では、L字運動型ゲートは、移送チャンバをポートから分離し得、垂直運動型ゲートは、処理チャンバをポートから分離し得る。一般的に、L字運動型ゲートは、密閉時の剪断がより少なく生み出され、ウエハ処理中により頻繁に利用されるゲートにとって好ましいゲートであろう。
【0022】
[0027]デュアルゲートシステムの垂直及び/又は水平移動を実装するために使用され得る幾つかの例示的な作動機構は、シングルストローク空気圧シリンダ、サーボ又はステッピングモータ、デュアルストローク空気圧シリンダなどを含み得るが、これらに限定されるわけではない。
【0023】
[0028]本明細書において、単数形の「1つの(a、an)」、及び「その/この/前記(the)」は、文脈上別途明示しない限り、複数の指示を含む。したがって、例えば、「ウエハ」という指示は、単一のウエハ及び2つ以上のウエハを含むなどである。
【0024】
[0029]本明細書において、測定量に関連する「約(about)」という用語は、測定を行い、測定目的及び測定機器の精度に見合った注意レベルを行使する際に当業者によって予測される、その測定量の通常の変動を指す。特定の実施形態では、「約」という用語は、「約10」が9~11を含むなど、列挙された数±10%を含む。
【0025】
[0030]本明細書において、移動方向に関連する「垂直に(vertically)」という用語は、図2図4に示されるY軸に沿った上向き及び/又は下向きの移動を指す。
【0026】
[0031]本明細書において、移動方向に関連する「水平に(horizontally)」という用語は、図2図4に示されるX軸に沿った右へ又は左へなどの横方向の移動を指す。
【0027】
[0032]本明細書において、「ステーション(station)」という用語は、ウエハなどのウエハ処理システムを通して搬送される物体が一時的に格納され得るチャンバを指す。本明細書で使用されるステーションは、少なくとも1つのゲートを有するウエハ処理システムの他の部分から分離され得る。ステーションの例としては、前方開口型統一ポッド(FOUP)、ロードロック、ロードポート、処理チャンバ、移送チャンバ、及びファクトリインターフェースが含まれる。
【0028】
[0033]本明細書で列挙している値の範囲は、本明細書に別段の指示がない限り、その範囲内に含まれる個々の値のそれぞれに個別に言及することの省略的方法としての役割を果たすことを意図しているにすぎず、個々の値のそれぞれは、本明細書で個別に列挙されているかのように、本明細書に組み込まれている。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書に別段の指示がない限り、又は明らかに文脈に矛盾しない限り、任意の適切な順序で実行され得る。本明細書で提供された任意の及び全ての実施例、又は例示的な文言(例えば「~など(such as)」)の使用は、単に特定の材料及び方法を説明することを意図したものであり、範囲に限定を課すものではない。本明細書中のいかなる文言も、開示された材料及び方法の実施に不可欠なものとして特許請求されていない要素を示すものと解釈すべきではない。
【0029】
[0034]図1は、本開示の実施形態による、ウエハ処理システム600の上面概略図を示す。ウエハ処理システム600は、本明細書に記載の実施形態による、ファクトリインターフェース662(「機器フロントエンドモジュール(EFEM)」とも称される)、メインフレーム648(移送チャンバとも称される)、一又は複数の処理チャンバ655、及び一又は複数のロードロックチャンバ656を含み得る。メインフレーム648は、一又は複数のロードロックチャンバ656を介してファクトリインターフェース662に接続され得る。ウエハキャリア664は、ファクトリインターフェース662の前壁に着脱可能に接続され得る。ファクトリインターフェース662は、ウエハキャリア664とロードロックチャンバ656との間でウエハ101(説明のために点線で示す)及び/又は他の物体(プロセスキットリング等など)を移動させるためのファクトリインターフェースロボット661を含み得る。例えば、ファクトリインターフェース662は、一又は複数のロードポートを含み得、ロードポートのそれぞれは、ウエハキャリア664を受け入れることができる。オーバーヘッドトラック(OHT)は、前方開口型統一ポッドをロードポート上に落とし得る。ファクトリインターフェースロボット661は、FOUPからウエハ101を採取することができ、任意選択的に、アライナ(図示せず)内でウエハ101を位置合わせすることができる。その後、ファクトリインターフェースロボット661は、ウエハ101をロードロックチャンバ656内に配置し得る。その後、メインフレームロボット650(メインフレーム648内に位置する)は、ロードロックチャンバ656のうちの少なくとも1つからウエハ101を採取し、一又は複数の処理チャンバ655のうちの少なくとも1つへウエハ101を引き渡し得る。
【0030】
[0035]製造プロセスが進行するにつれて、連動して動作するファクトリインターフェースロボット661及びメインフレームロボット650が、ウエハキャリア664と処理チャンバ655との間でウエハ101及び/又は他の物体を移動させる。様々な電子デバイス製造プロセス(例えば、酸化、薄膜堆積、エッチング、熱処理、ガス抜き、冷却等といった半導体デバイス製造プロセス)が、処理チャンバ655内で行われ得る。
【0031】
[0036]一又は複数の処理チャンバ655のうちの少なくとも1つにおける処理が完了した後、処理されたウエハ101は、メインフレームロボット650によって採取され、ロードロックチャンバ656のうちの少なくとも1つに引き渡され得る。ロードロックチャンバ656のうちの少なくとも1つは、その圧力を大気圧までポンピングし、続いて、処理されたウエハ101はファクトリインターフェースロボット661によって採取され、FOUP内に戻され得る。ウエハキャリア664からの全てのウエハが処理された後、OHT(図示せず)は、設計された製造プロセスにより、FOUPを採取し、別のツールでそれを落とし得る。
【0032】
[0037]ウエハ101及び/又は他の物体は、ポート675に収納される、図2に関して更に詳細に記載されるデュアルゲートシステムを介して、1つのステーションと隣接したステーションとの間(例えば、移送チャンバ648と処理チャンバ655との間、ロードロックチャンバ656と移送チャンバ648との間、ファクトリインターフェース662とロードロックチャンバ656との間など)に搬送される。
【0033】
[0038]2つの隣接したステーション間の幾つかのポートは、ハウジング、並びにハウジング内に収納されたデュアルゲート及びデュアルアクチュエータシステムを含み得る。デュアルゲート及びデュアルアクチュエータシステムは、第1のゲートを開放された位置から第1の密閉ゲート位置まで移動させるように構成された、第1のアクチュエータに連結された第1のゲートを含み得る。デュアルゲート及びデュアルアクチュエータシステムは、更に、第2のゲートを開放された位置から第2の密閉ゲート位置まで移動させるように構成された、第2のアクチュエータ(第1のアクチュエータとは別個の)に連結された別個の第2のゲートを含み得る。この構成において、各アクチュエータはその指定されたゲートを操作する。
【0034】
[0039]両方のゲートを操作することができる単一のアクチュエータを有するのとは対照的に、単一のゲートをそれぞれ操作する2つアクチュエータを有することは、より多くのスペースを占め、より多くのグリースを使用し、より多くの汚染を生み出し、より多くのメンテナンスを伴う。したがって、本明細書に記載の実施形態による、図1のウエハ処理システム600内の幾つかのポートは、単一のアクチュエータによって作動されるデュアルゲートを含む。本開示は、特定の実施形態で、単一のアクチュエータが2つのゲートを操作するデュアルゲートシステムを対象とする。かかる実施形態は、使用されるアクチュエータの数を低減させ、使用されるグリースの量を低減させ、2つのアクチュエータを動作させることに関連する汚染の量を1つとは対照的に低減させ(例えば、1つとは対照的に2つのアクチュエータによって生み出される粒子の数、1つとは対照的に2つのアクチュエータによって使用されるグリースの量)、信頼性を向上させ、1つのアクチュエータは2つのアクチュエータよりも少ないスペースしか取らないので、スペース占有を低減させることが有益である。
【0035】
[0040]図2は、本開示の実施形態による、デュアルゲートシステムの簡略断面側面図を示す。図2に示すように、ポート675は、実施形態にしたがって、ハウジング350と、ハウジング350内に収納されるデュアルゲートシステムとを含む。
【0036】
[0041]実施形態において、ハウジング350は、第1の側面312と、第1の側面に対向する第2の側面322とを有する。ハウジングは、第1の側面312に第1のスロット314を、第2の側面322に第2のスロット324を更に含む。物体は、第1のスロット314及び第2のスロット324を介して、ポート675を通って、第1のステーションと第2のステーションとの間(例えば、ファクトリインターフェース662とロードロック656との間、ロードロック656と移送チャンバ648との間、又は移送チャンバ648と処理チャンバ655との間)で搬送可能である。
【0037】
[0042]実施形態において、デュアルゲートシステムは、第1のゲート310、第2のゲート320、第1のゲート310及び第2のゲート320に連結されたゲートコネクタ330、並びにゲートコネクタ330に連結されたアクチュエータ340を含む。アクチュエータ340は更に、ゲートコネクタ330に連結されたアクチュエータシャフト345を含み得る。本明細書では、アクチュエータシャフト345は、アクチュエータ340への入力信号(例えば、空気圧入力信号、電気入力信号、又は別の入力信号)に応答して、第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330を操作するように構成されたアクチュエータエンドエフェクタとも称され得る。第1のゲート310及び第2のゲート320は両方とも、ゲートコネクタ330から取り外し可能であり得る。ゲートコネクタ330は、寸法がコンパクトであり得(すなわち、第1のゲート310と第2のゲート320との間のx距離が最小化される)、一方、オペレータ及び/又はロボットがポート675に容易にアクセスし、第1のゲート310又は第2のゲート320のうちの少なくとも一方を除去する(又は、第1のゲート310又は第2のゲート320のうちの少なくとも一方を、それが交換及び/又は洗浄及び/又は点検された後に配置する)のに十分な空間を依然として提供する。
【0038】
[0043]第1のゲート310は、図3に関して更に詳細に記載されるように、第1のスロット314に対して第1の密閉を形成するように構成される。特定の実施形態では、アクチュエータ340は、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、開放された位置(例えば、図3及び図4の400A)から中間位置(例えば、図3及び図4の400B)まで垂直に移動させ、次いで、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、第1の密閉された位置(例えば、図3の400C)まで垂直に移動させることによって、第1のスロット314に対して第1のゲート310を密閉するように構成される。
【0039】
[0044]実施形態において、アクチュエータ340は、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に上向きの方向に第1の密閉された位置(例えば、図3の400C)まで移動させることによって、第1のゲート310を閉鎖するように構成される。第1のゲート310の第1の密閉された位置400Cへの上向きの移動は、第1のゲート310上のOリング(図示せず)及び/又は第1の側面312上のOリング(図示せず)が、第1のゲート310と第1の側面312との間で圧縮するようになることを引き起こす。
【0040】
[0045]実施形態において、密閉された第1のゲート310を開放するために、アクチュエータ340は、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、第1の密閉された位置(例えば400C)から下向きの方向に、中間位置(例えば400B)を過ぎて、開放ゲート位置(例えば400A)まで移動させるように構成される。開放ゲート位置では、第1のゲート310と第2のゲート320の両方が開放されており、ウエハなどの物体は、ポート675によって分離される隣接したステーション間で搬送され得る。
【0041】
[0046]第2のゲート320は、図4に関して更に詳細に記載されるように、第2のスロット324に対して第2の密閉を形成するように構成される。特定の実施形態では、アクチュエータ340は、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、開放された位置(例えば、図3及び図4の400A)から中間位置(例えば、図3及び図4の400B)まで垂直に上向きに移動させ、次いで、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、第2の密閉ゲート位置(例えば、図4の500C)まで水平に移動させることによって、第2のスロット324に対して第2のゲート320を密閉するように構成される。
【0042】
[0047]実施形態において、アクチュエータ340は、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に水平方向に第2の密閉された位置(例えば、図4の500C)まで第2の側面322(図2に示される)の方へ移動させることによって、第2のゲート320を閉鎖するように構成される。第2のゲート320の第2の密閉された位置(例えば500C)までの水平移動は、第2のゲート320上のOリング(図示せず)及び/又は第2の側面322上のOリング(図示せず)が、第2のゲート320と第2の側面322との間で圧縮するようになることを引き起こす。
【0043】
[0048]実施形態において、密閉された第2のゲート320を開放するために、アクチュエータ340は、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、第2の密閉された位置(例えば500C)から水平方向に移動させ、中間位置(例えば400B)を過ぎて、その後、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、開放ゲート位置(例えば400A)まで下向きの垂直方向に移動させるように構成される。開放ゲート位置では、第1のゲート310と第2のゲート320の両方が開放されており、ウエハなどの物体は、ポート675によって分離される隣接したステーション間で搬送され得る。
【0044】
[0049]ポート675によって分離された隣接したステーションのそれぞれは、ロードロック、移送チャンバ、処理チャンバ、前方開口型統一ポッド、側方ストレージポッド、ファクトリインターフェース、及び真空ストレージバッファからなる群から選択され得る。一実施形態では、第1のステーションは移送チャンバであり、第2のステーションは処理チャンバである(又は、逆もまた同じ)。一実施形態では、第1のステーションはロードロックであり、第2のステーションは移送チャンバである(又は、逆もまた同じ)。一実施形態では、第1のステーションはFOUPであり、第2のステーションはロードロックである(又は、逆もまた同じ)。
【0045】
[0050]特定の実施形態では、ポート675によって分離された隣接したステーションは、両方とも共通の圧力(すなわち、両方とも真空、又は両方とも大気圧などの同じ圧力)に維持される。隣接した両方のステーションが共通の圧力にあるとき、第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330は共に、次のいずれかの位置にある。開放ゲート位置400A、中間位置400B、第1の密閉された位置400C、又は第2の密閉された位置500C。他の実施形態では、ポート675によって分離された隣接したステーションは、異なる圧力を有する。例えば、1つのステーションを真空に維持し、他の隣接したステーションを真空と大気圧との間で循環させることができる。2つの隣接したステーションが異なる圧力を有するとき、第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330は共に、次の位置、第1の密閉された位置400C又は第2の密閉された位置500Cの一方にある。
【0046】
[0051]図3は、実施形態による、デュアルゲートシステムの動作方法400の簡略概略図を示す。図5は、本開示の実施形態による、デュアルゲートシステムを動作させるための方法400のフロー図である。
【0047】
[0052]第1のゲートを用いて第1のスロットを密閉するために、方法400は、特定の実施形態において、第1のゲート310、第2のゲート320、並びに第1のゲート310及び第2のゲート320に連結されたゲートコネクタ330を共に、開放ゲート位置400Aから中間位置400B(図5では410)まで移動させることを含む。実施形態において、開放ゲート位置400Aから中間位置400Bへの移動は、垂直方向上向きである。
【0048】
[0053]その後、特定の実施形態では、方法400は、第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330を共に、中間位置400Bから垂直方向上向きに、第1の密閉ゲート位置400C(図5では420)まで移動させることを含む。実施形態において、第1の密閉ゲート位置400Cは、(第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330を含む)ハウジング350の第1の側面312上の第1のスロット314に対して第1の密閉を含む。
【0049】
[0054]方法400は、特定の実施形態では、第1のゲート310上のOリング(図示せず)、及び/又は第1のゲート310と第1の側面312との間の第1の側面312上のOリング(図示せず)を第1の密閉ゲート位置400C(図5の430)で任意選択的に圧縮することを更に含む。
【0050】
[0055]第1の密閉ゲート位置からゲートを開放するために、方法400は、特定の実施形態では、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、第1の密閉ゲート位置400Cから垂直下向きに、中間位置400B(図5では450)を過ぎて、開放ゲート位置400A(図5では460)まで移動させることを更に含み、ここで、第1のゲート310と第2のゲート320の両方は、開放される。この実施形態では、方法400は、第1のゲート310上のOリング(図示せず)、及び/又は第1の側面312上のOリング(図示せず)を、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を、第1の密閉ゲート位置400C(図5では440)から下向きに移動させる前に、任意選択的に減圧することを更に含み得る。
【0051】
[0056]特定の実施形態では、開放された位置400Aにおいて、第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330に水平運動を提供するように構成された水平アクチュエータ425が引き込まれる。開放された位置400Aにおいて、第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330に垂直運動を提供するように構成された垂直アクチュエータ445が延長される。中間位置400Bにおいて、水平アクチュエータ425は、依然として引き込まれており、垂直アクチュエータ445は、中央にある(すなわち、延長位置と引き込まれた位置との間)。第1の密閉ゲート位置400Cにおいて、水平アクチュエータ425は引き込まれ、かつ、垂直アクチュエータ445は引き込まれる。
【0052】
[0057]図4は、実施形態による、デュアルゲートシステムの動作方法500の簡略概略図を示す。図6は、本開示の実施形態による、デュアルゲートシステムを動作させるための方法500のフロー図である。
【0053】
[0058]第2のゲートを用いて第2のスロットを密閉するために、方法500は、特定の実施形態において、第1のゲート310、第2のゲート320、並びに第1のゲート310及び第2のゲート320に連結されたゲートコネクタ330を共に、開放ゲート位置400Aから中間位置400B(図5では410と同じく図6では510)まで移動させることを含む。実施形態において、開放ゲート位置400Aから中間位置400Bへの移動は、垂直上向き方向にある。
【0054】
[0059]その後、特定の実施形態では、方法500は、第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330を共に、中間位置400Bから水平方向に、第2の密閉ゲート位置500C(図6では520)まで移動させることを含む。実施形態において、第2の密閉ゲート位置500Cは、(第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330を含む)ハウジング350の第1の側面312と対向する第2の側面322上の第2のスロット324に対して第2の密閉を含む。
【0055】
[0060]方法500は、特定の実施形態では、第2のゲート320上のOリング(図示せず)、及び/又は第2のゲート320と第2の側面322との間の第2の側面322上のOリング(図示せず)を第2の密閉ゲート位置500C(図6の530)で圧縮することを更に含む。
【0056】
[0061]第2の密閉ゲート位置からゲートを開放するために、方法500は、特定の実施形態において、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、第2の密閉ゲート位置500Cから水平に、中間位置400B(図6では550)まで移動させ、その後、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を共に、開放ゲート位置400A(図5では460と同様に図6では560)まで垂直下向きに移動させることを更に含み、ここで、第1のゲート310と第2のゲート320の両方は、開放される。この実施形態では、方法500は、第2のゲート320上のOリング(図示せず)、及び/又は第2の側面322上のOリング(図示せず)を、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320を、第2の密閉ゲート位置500C(図6では540)から水平に移動させる前に、減圧することを更に含み得る。
【0057】
[0062]特定の実施形態では、開放された位置400Aにおいて、第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330に水平運動を提供するように構成された水平アクチュエータ425が引き込まれる。開放された位置400Aにおいて、第1のゲート310、第2のゲート320、及びゲートコネクタ330に垂直運動を提供するように構成された垂直アクチュエータ445が延長される。中間位置400Bにおいて、水平アクチュエータ425は、依然として引き込まれており、垂直アクチュエータ445は、中央にある(すなわち、延長位置と引き込まれた位置との間)。第2の密閉ゲート位置500Cにおいて、水平アクチュエータ425は延長され、かつ、垂直アクチュエータ445は中央に残る。
【0058】
[0063]例示的な実施形態では、第1のステーションは移送チャンバ648であり、第2のステーションは処理チャンバ655である。定期的な処理の間、ウエハ101及び/又は他の物体は、ポート675から移送チャンバ648を分離する第1の側面312の第1のスロット314を通って、及びポート675から処理チャンバ655を分離する第2の側面322の第2のスロット324を通って、移送チャンバ648から処理チャンバ655へと搬送され得る。移送チャンバ648と処理チャンバ655との間のウエハ移送中に、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320は、開放された位置400Aにあり得る。処理中、ウエハが移送チャンバ648から処理チャンバ655内に搬送された後、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320は共に、開放された位置400Aから中間位置400Bまで垂直上向きに移動し得る。その後、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320は共に、第2の密閉ゲート位置500Cまで水平に移動し得、第2のゲート320は、ポート675から処理チャンバ655を分離する第2の側面322上の第2のスロット324に対して密閉する。ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320の移動は、単一のアクチュエータ340によって(例えば、図2に関して詳述されるように)制御され得る。この実施例の第2のゲート320は、L字運動ゲートであり得る。L字運動ゲートは、ウエハ処理中に処理チャンバ655を密閉するために使用され得る。第2の密閉ゲート位置500Cでは、第1のゲート310は使用されておらず、除去、交換、洗浄、及び/又は点検を行うことができる。点検は、移送チャンバ648又はポートハウジングからウエハの破片を除去すること、移送チャンバ側のポートのシール面を洗浄すること、移送チャンバ648の内部を洗浄すること、第1のゲート上、又は移送チャンバ側に対して第1のゲートを密閉するために使用される移送チャンバ側上のOリングを除去又は交換又は洗浄することを含み得る。
【0059】
[0064]処理チャンバの一定時間の動作の後、又は点検スケジュール(例えば月1回)にしたがって、処理チャンバ655は、点検及び/又はメンテナンスのために期限が到来し得る。処理チャンバ655を点検及び/又はメンテナンスするために、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320は共に、第1のゲート310が、ポート675から移送チャンバ648を分離する第1の側面312上の第1のスロット314に対して密閉する、第1の密閉ゲート位置400Cまで移動し得る。開放ゲート位置400Aから第1の密閉ゲート位置400Cに到着するまで、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320は共に、開放された位置400Aから中間位置400Bまで垂直上向きに移動する。その後、ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320は共に、中間位置400Bから第1の密閉ゲート位置400Cへ再び垂直上向きに移動する。ゲートコネクタ330、第1のゲート310、及び第2のゲート320の移動は、アクチュエータ340によって(例えば、図2に関して詳述されるように)制御され得る。この実施例の第1のゲート310は、垂直運動ゲートであり得る。第1の密閉ゲート位置400Cでは、第2のゲート320は使用されておらず、除去、交換、洗浄、及び/又は点検を行うことができる。この時間の間、処理チャンバ655も点検されてもよい。点検は、処理チャンバ655又はポートハウジングからウエハの破片を除去すること、処理チャンバ側のポートのシール面を洗浄すること、処理チャンバ655の内部を洗浄すること、第2のゲート上、又は処理チャンバ側に対して第2のゲートを密閉するために使用される処理チャンバ側上のOリングを除去又は交換又は洗浄することを含み得る。
【0060】
[0065]他のゲートが閉鎖されているときに一方のゲートを維持及び/又は点検することができることは、それが、チャンバのうちの少なくとも1つにおいて定期的なウエハ処理を継続することを可能にし、一方、さもなければ様々なステーションにおける圧力調整(例えば、真空へのポンプダウン)に関連するウエハ処理システムの休止時間を最小限にするので、有益である。
【0061】
[0066]上記の例示的な実施形態は、処理チャンバ655及び移送チャンバ648のシステムに関して記載された。ここで、処理チャンバ655は、L字運動型ゲート(垂直及び水平運動を有する)を用いて密閉されてもよく、移送チャンバ648は、垂直のみの運動型ゲート(例えば垂直運動ゲート)を用いて密閉されてもよい。しかし、この例示的な実施形態は、限定として解釈されるべきではない。デュアルゲートシステムは、前方開口型統一ポッド、側方ストレージポッド、ロードロック、移送チャンバ、ファクトリインターフェース、処理チャンバ、真空ストレージバッファなど、ウエハ処理システム内の任意の隣接ステーション間のポートで使用され得る。加えて、一方のゲートがこのように移動可能であり、他方のゲートが垂直運動で移動可能である限り、密閉するために垂直運動及び水平運動で移動可能であるゲートの位置決めは、限定的であるものとして解釈されるべきではない。
【0062】
[0067]一実施形態では、L字運動型ゲートは、処理チャンバを密閉し得、垂直運動型ゲートは、移送チャンバを密閉し得る。別の実施形態では、L字運動型ゲートは、移送チャンバを密閉し得、垂直運動型ゲートは、処理チャンバを密閉し得る。一般的に、L字運動型ゲートは、密閉時の剪断がより少なく生み出され、ウエハ処理中により頻繁に利用されるゲートにとって好ましいゲートであろう。
【0063】
[0068]デュアルゲートシステムの垂直及び/又は水平移動を実装するために使用され得る幾つかの例示的な作動機構は、2~3例を挙げると、シングルストローク空気圧シリンダ、4バー機構、カムオーバー型運動、サーボ又はステッピングモータ、デュアルストローク空気圧シリンダを含み得るが、これらに限定されるわけではない。
【0064】
[0069]本明細書に記載のウエハ処理システムは、制御ユニット(図示せず)によってコンピュータ制御され得る。所定の方策に基づいてウエハ101を処理するためのプログラム(ソフトウェア)を実行することによって、基板処理システムの様々な駆動ユニットが動作し、ウエハ101を処理する。
【0065】
[0070]更に、本明細書に開示された方法は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードが記憶された記憶媒体をコンピュータ(例えば制御ユニット)に供給し、次いでその記憶媒体に記憶されたプログラムコードをコンピュータのプロセッサ(例えば中央処理装置(CPU))に読み出させて実行させることにより達成され得ると理解すべきである。あるいは、プラグラム可能な論理制御装置(PLC)、チップ上のシステム(SoC)等などの別の種類の処理デバイスが、プログラムコードを実行し得る。プログラムコードを実行するプロセッサ又は処理デバイスは、イオナイザを作動させ、スリットバルブを開閉させ、不活性ガスを設定流量で流し又は停止させ、ウエハをロボットによって位置間で移動させることなどができる。
【0066】
[0071]この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述の実施形態の機能を実現することになるので、プログラムコード及びそのプログラムコードが記憶された記憶媒体も本開示の一部である。
【0067】
[0072]更に、プログラムコードを供給するための記憶媒体は、例えば、RAM、NV-RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、磁気光ディスク、光ディスク(例えば、CD-ROM、CD-R、CD-RW、DVD(DVD-ROM、DVD-RAM、DVD-RW、DVD+RW)等)、磁気テープ、不揮発性メモリカード、他のROMなどであってもよい。あるいは、プログラムコードは、別のコンピュータ(図示せず)、インターネットに接続されたデータベース(図示せず)等、商用ネットワーク、LAN(ローカルエリアネットワーク)などからダウンロードすることによって、コンピュータに供給されてもよい。
【0068】
[0073]その上、上述の実施形態の機能は、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行するだけでなく、処理デバイス上で動作するOS(オペレーティングシステム)などに、プログラムコードの指示に基づいて実際の動作の一部又は全てを実行させることにより達成してもよいと理解すべきである。
【0069】
[0074]プログラムコードは、オブジェクトコード、インタプリタによって実行されるプログラムコード、OSに供給されるスクリプトデータなどの形態をとることができる。
【0070】
[0075]前述の記載では、本開示の完全な理解を提供するために、特定の材料、寸法、プロセスパラメータ等などの多くの特定の詳細が明記されている。特定の特徴、構造、材料、又は特性は、一又は複数の実施形態において、任意の適切な様式で組み合わされ得る。「例(example)」又は「例示的(exemplary)」という用語は、本明細書では、例、事例、又は例示としての役割を果たすことを意味するために使用される。「例」又は「例示的」として本明細書に記載の任意の態様又は設計は、必ずしも他の態様又は設計よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。むしろ、用語「例」又は「例示的」の使用は、概念を具体的に提示することを単に意図している。本出願において、「又は(or)」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包括的な「又は」を意味することを意図している。すなわち、別段の指定がない限り、又は文脈から明らかでない限り、「Xは、A又はBを含む」は、自然な包括的置換のいずれをも意味することを意図している。すなわち、XがAを含む場合、XがBを含む場合、又はXがAとBの両方を含む場合のいずれにおいても、「XがA又はBを含む」は満たされる。本明細書全体を通して、「実施形態」、「特定の実施形態」、又は「一実施形態」への言及は、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体の様々な場所において「実施形態」、「特定の実施形態」、又は「一実施形態」という語句が現れても、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているわけではない。
【0071】
[0076]本開示の実施形態は、本開示の特定の例示的な実施形態に関して記載されてきた。したがって、本明細書及び図面は、限定を意味するのではなく、例示を意味すると見なされるべきである。本明細書に示され、記載されたものに加えて、本開示の様々な修正が、当業者に明らかになり、添付の特許請求の範囲内に入ることが意図される。
また、本願は以下に記載する態様を含む。
(態様10)
第1のゲート、第2のゲート、並びに前記第1のゲート及び前記第2のゲートに連結されたゲートコネクタを共に、開放ゲート位置から中間位置まで移動させることと、次いで、
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、第1の密閉ゲート位置まで垂直に移動させることであって、前記第1の密閉ゲート位置が、前記第1のゲート、前記第2のゲート、及び前記ゲートコネクタを含むハウジングの第1の側面上の第1のスロットに対して第1の密閉を含む、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを移動させること、又は、
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、第2の密閉ゲート位置まで水平に移動させることであって、前記第2の密閉ゲート位置が、前記ハウジングの第2の側面上の第2のスロットに対して第2の密閉を含み、前記第2の側面が前記第1の側面と対向する、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを移動させること
のいずれかと
を含む、方法。
(態様11)
前記第1のゲート、又は、前記第1のゲートと前記第1の側面との間の前記第1の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングを、前記第1の密閉ゲート位置で圧縮することを更に含む、態様10に記載の方法。
(態様12)
前記第2のゲート、又は、前記第2のゲートと前記第2の側面との間の前記第2の側面のうちの少なくとも一方の上の、一又は複数のOリングを、前記第2の密閉ゲート位置で圧縮することを更に含む、態様10に記載の方法。
(態様13)
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、前記第1の密閉ゲート位置から下向きに、前記中間位置を過ぎて、開放ゲート位置まで移動させることを更に含み、前記第1のゲートと前記第2のゲートの両方が、前記開放ゲート位置において開放される、態様10に記載の方法。
(態様14)
前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、前記第2の密閉ゲート位置から前記中間位置まで水平に移動させ、その後、前記ゲートコネクタ、前記第1のゲート、及び前記第2のゲートを共に、開放ゲート位置まで下向きに移動させることを更に含み、前記第1のゲートと前記第2のゲートの両方が、前記開放ゲート位置において開放される、態様10に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6